JP3610534B2 - サービス選択装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、衛星通信を使用して全国の一般家庭などを対象にコンピュータ通信技術により映像、音声などを含むマルチメディア情報の提供サービスを行うシステムにおいて、各情報サービス源からの情報がランダムに送出されてくる場合の各情報サービスの選択装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、テレビ放送、ラジオ放送において見られるごとく、各サービス情報源の単位時間当たりの情報送出量を固定値として、伝送の帯域を周波数分割ないし時分割を行い、各サービス情報源に固定の周波数帯域ないし固定のタイムスロットを割り当てることによりサービス選択は、各固定の周波数ないし固定のタイムスロットを選択することにより行うのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
各サービス情報源に対し固定の周波数ないし固定のタイムスロットを割り当て、これを選択してサービスを選択する方式は、サービス情報源の数が固定的であり、各サービス情報源の単位時間当たりの情報送出量が固定的である場合はよいが、サービス情報源の数が不特定多数となり、また各サービス情報源の情報送出量が変動する場合には適用できない。コンピュータによるマルチメディア情報の提供サービスに関してこのような状況が生じている。すなわち、不特定多数の情報提供者が、コンピュータによるTCP/IP通信技術をベースに全国の利用者のコンピュータを相手に画像、映像、音声、データなど各種のマルチメディア情報を同報により提供するシステムであり、伝送路として、同報性と高速性から経済性に優れた衛星通信システムが使用される。なお、TCPはトランスミッションコントロールプロトコル、IPはインターネットプロトコルである。
【0004】
この発明が解決しようとする課題は、以上のように全国の不特定多数の利用者を対象に不特定多数の情報提供者がコンピュータによるTCP/IP通信技術、衛星通信技術を使用した各種マルチメディア情報の提供サービスを行うシステムにおいて、利用者が経済的なサービス選択を可能とすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わるサービス選択装置は、送信端に、複数コンピュータから送出された宛先IPアドレスには同報IPアドレスが設定され、宛先ポート番号にはあらかじめアプリケーション毎に割り当てられた固有のポート番号が設定されたTCP/IPデータを取り込み、このデータを、データ中の前記宛先ポート番号に対応してあらかじめ設定された仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を付与したATMセルデータに変換して送出する送信変換機を有し、受信端に、前記送信変換機から出力されたATMセルデータを入力し、入力したATMセルデータ中の仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を、あらかじめ設定された仮想パス識別子/仮想チャネル識別子と比較し一致するもののみを選択し、もとのTCP/IPデータに変換して、接続されているコンピュータに出力する受信変換機を有し、前記送信変換機にあらかじめ設定されるアプリケーション固有の番号とこれに対応する仮想パス識別子/仮想チャネル識別子、および前記受信変換機にあらかじめ設定される仮想パス識別子/仮想チャネル識別子は、それぞれ装置の外部から登録、更新、削除することができる。
【0006】
各情報源には、あらかじめ異なるポート番号を割り当てておく。各情報源は、情報を送出するとき、そのTCP/IPデータ中の宛先ポート番号のエリアに、このあらかじめ割り当てられたポート番号を設定し、宛先IPアドレスとしては同報アドレスを設定して送出する。また、ポート番号の割り当てと同時に、このポート番号に対応して仮想パス番号と仮想チャネル番号を割り当てておき、前記の送信変換機の中の対応テーブルにポート番号と仮想パス番号/仮想チャネル番号の対応を登録しておく。同時に 対応を記載したパンフレットを送付するなど、何らかの手段により情報サービスの利用者に、各情報源と仮想パス番号/仮想チャネル番号の対応情報を知らせておく。
【0007】
以上により、情報源から送出されたTCP/IPのデータは前記の送信変換機においてポート番号に対応した仮想パス番号/仮想チャネル番号に変換され、衛星を介して、すべての利用者に送信される。一方、利用者は、ある情報源の情報を得たい場合、受信変換機に対し、その情報源に対応する仮想パス番号/仮想チャネル番号を設定することにより、その受信変換機は、該当の仮想パス番号/仮想チャネル番号を持つ情報を抽出し、利用者のコンピュータに渡す。これにより利用者は任意の情報源の情報を選択して受信することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施例を図1、図2、および図3に基づいて説明する。図1はシステムの全体図を示すものであり、図2および図3はこの発明にかかる構成品を示すものである。
【0009】
システムは、情報サービス提供者のコンピュータ群、情報サービス利用者のコンピュータ群、情報サービス提供者のコンピュータから送出されるTCP/IPデータを収容して、ATMセルに変換する送信変換機、送信変換機の出力を衛星に送出する衛星送信機および送信アンテナ、衛星からの信号を受信し受信変換機にATMセルとして送出する受信アンテナおよび衛星受信機、衛星受信機からのATMセルデータを入力して、必要なセルを抽出しTCP/IPデータとして、情報サービス利用者のコンピュータに送出する受信変換機から構成される。
【0010】
図2は、送信変換機の構成を示すものである。送信変換機に入力されるTCP/IPデータの形式を図4に示す。TCP/IPデータ中の宛先IPアドレス(41)の部分には、すべての利用者がこのデータを受信できるよう同報IPアドレスが設定されている。宛先ポート番号(42)の部分には、このTCP/IPデータの送出元の情報提供者にあらかじめ割り当てられた固有のポート番号が設定されている。送信変換機は、TCP/IPデータを受信する受信部(21)、受信したデータから宛先ポート番号を参照して、あらかじめ設定されている対応テーブル(22)からポート番号に対応する仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を取り出す仮想識別子取得部(23)、TCP/IPデータと、前記の仮想識別子取得部で取り出した該TCP/IPデータに対応する仮想パス識別子/仮想チャネル識別子から、図5に示すATMセルデータの作成を行うATMセル作成部(24)、ATMセルを衛星送信機へ送信する送信部(25)および対応テーブル(22)の情報を外部からの指示により登録、更新、削除の処理を行うテーブル更新処理部(26)からなる。
【0011】
図3は受信変換機の構成を示すものである。
【0012】
衛星受信機からのATMセルデータ(図5)を受信する受信部(31)、受信したATMセルデータ中の仮想パス識別子/仮想チャネル識別子(51)が、仮想識別子テーブル(32)にあらかじめ登録されているものと一致するか否かを調べ、一致しなければ捨て、一致したものは、TCP/IPデータ組立部(34)へ渡す処理を行うセル選択部(33)、セル選択部から渡されたATMセルデータをTCP/IPデータに組み立てるTCP/IPデータ組立部、組み立てたTCP/IPデータを利用者のコンピュータに送出する送信部(35)および仮想識別子テーブル(32)の情報を外部からの指示により登録、更新、削除の処理を行うテーブル更新処理部(36)からなる。
【0013】
上記により、各々の情報サービス提供者が、送出するTCP/IPデータは、固有のポート番号を付与して送出され、このデータが、送信変換機において、ポート番号に対応してあらかじめ定められた仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を持つATMセルデータとなり、このデータが、受信変換機において、利用者があらかじめ設定した仮想パス識別子/仮想チャネル識別子の値に基づいて選択され、これにより利用者の指定した情報サービス提供者の情報が利用者に受信される。
【0014】
ここにおいて、ポート番号とこれに対応する仮想パス識別子/仮想チャネル識別子の情報サービス提供者への割り当て、送信変換機への登録および利用者への周知が必要となる。これは例えば、次のように実現できる。すなわち、この割り当ての状況を管理するとともに、この割り当ての状況を全利用者に図1のネットワークにより送信する情報サービス源Gを設ける、この情報源自身のポート番号と仮想パス識別子/仮想チャネル識別子は、送信変換機および受信変換機の出荷の段階で固定的に設定済みとする。一方このシステムの情報サービスを受信する利用者には、利用者のコンピュータ上で走行するアプリケーションプログラムを配布するものとして、利用者が、情報サービスを受ける場合はこのプログラムを起動するものとし、このプログラムが起動されると前記情報サービス源Gから送出されている各種情報サービス源と仮想パス識別子/仮想チャネル識別子の対応情報を読み込むように動作させる。なおこの対応情報は、前記情報サービス源Gから例えば数秒毎に常時送出させておく。上記プログラムは読み込んだ対応情報から、サービスメニューを作成し利用者に表示する。利用者は、このメニューから受信したい情報サービス提供者を選ぶことで、上記プログラムが、受信変換機に対して前記対応情報にある仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を設定する。このようにすれば、利用者が直接仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を知る必要はない。一方新たな情報サービス提供者がこのシステムに加わる場合、その情報サービス提供者は、前記情報サービス源Gに対して申し込みを行い、ポート番号と仮想パス識別子/仮想チャネル識別子の割り当てを受ける。情報サービス源Gは、すでに使用済みのものと重複しないように割り当てるとともに、送信変換機にこれを登録する。また、情報サービス源Gは、この新たに割り当てた情報を加えて最新の割り当ての状況を全利用者に図1のネットワークで送出する。
【0015】
【発明の効果】
この発明に係わるサービス選択装置によれば、不特定多数のTCP/IPデータによる情報サービス提供者が単位時間あたりの情報送出量が定まらない各種のマルチメディア情報を全国の利用者に同報でサービスするネットワークを経済的に構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム全体を示す図である。
【図2】本発明の送信変換機の構成を示す図である。
【図3】本発明の受信変換機の構成を示す図である。
【図4】TCP/IPデータの形式を示す図である。
【図5】ATMセルデータの形式を示す図である。
【符号の説明】
21 送信変換機の受信部
22 送信変換機の対応テーブル
23 送信変換機の仮想識別子取得部
24 送信変換機のATMセル作成部
25 送信変換機の送信部
26、36 テーブル更新処理部
31 受信変換機の受信部
32 仮想識別子テーブル
33 セル選択部
34 TCP/IPデータ組立部
35 受信変換機の送信部
41 宛先IPアドレス部
42 宛先ポート番号部
51 仮想パス識別子/仮想チャネル識別子

Claims (1)

  1. 送信端に、複数コンピュータから送出された宛先IPアドレスには同報IPアドレスが設定され、宛先ポート番号にあらかじめアプリケーション毎に割り当てられた固有のポート番号が設定されたTCP/IPデータを取り込み、このデータを、データ中の前記宛先ポート番号に対応してあらかじめ設定された仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を付与したATMセルデータに変換して送出する送信変換機および当該ATMセルデータを衛星に向けて無線で送出する衛星送信機を有し、
    受信端に、前記送信端から衛星経由で出力された無線のATMセルデータを受信する衛星受信機および衛星受信機から出力されたATMセルデータ中の仮想パス識別子/仮想チャネル識別子を、あらかじめ設定された仮想パス識別子/仮想チャネル識別子と比較し一致するもののみを選択し、もとのTCP/IPデータに変換して、接続されているコンピュータに出力する受信変換機を有し、
    前記送信変換機にあらかじめ設定されるアプリケーション固有の番号とこれに対応する仮想パス識別子/仮想チャネル識別子、および前記受信変換機にあらかじめ設定される仮想パス識別子/仮想チャネル識別子は、それぞれ装置の外部から登録、更新、削除することができることを特徴とするサービス選択装置。
JP21648395A 1995-08-03 1995-08-03 サービス選択装置 Expired - Lifetime JP3610534B2 (ja)

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