JP3609050B2

JP3609050B2 - Wood preservative additive composition

Info

Publication number: JP3609050B2
Application number: JP2001346941A
Authority: JP
Inventors: 宮都檜垣
Original assignee: 三井化学ファイン株式会社
Priority date: 2000-11-13
Filing date: 2001-11-13
Publication date: 2005-01-12
Anticipated expiration: 2021-11-13
Also published as: JP2002205301A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境に優しく、取扱が容易で、安定な木材防腐用添加剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
木材防腐・防黴剤の歴史は古く、各種のものが知られている。例えば、古くから知られているものに、コールタールの蒸留で得られ、ＪＩＳＫ２４３９で規定されるクレオソート油がある。クレオソート油は浸透性、耐候性、防腐性が良好であるが、臭気、皮膚刺激、健康被害、黒色などの問題があるため、用途・用法が限られ、電柱、枕木などの野外で土壌に接する木材にもっぱら使用されている。
【０００３】
現在最も木材防腐能力があるとされ、最も多用されている加圧用木材防腐剤は、定着型ＣＣＡ系木材防腐剤である。これは、クロム化合物、銅化合物および砒素化合物を混合して得た、水溶性防腐剤であり、ＪＩＳＫ１５７０でその組成が規定されている。しかし、これは問題視される重金属を複数含有するため、水質汚濁防止法の規制強化、ＣＣＡで処理した廃木材問題などで代表される環境問題への対応が難しいので、ＣＣＡ系木材防腐剤に代わる木材防腐剤の開発が望まれている。
【０００４】
このような状況下、例えば、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド（ＤＤＡＣ）、銅・アルキルアンモニウム化合物（ＡＣＱ）、ナフテン酸金属塩（ＮＣＵ）、ナフテン酸金属塩（ＮＺＮ）など多数の木材防腐剤が提案されている。これらは、ＣＣＡ系木材防腐剤のように複数の重金属化合物を含有しない木材防腐剤（非ＣＣＡ系木材防腐剤と言うことがある）であるが、しかし、これら非ＣＣＡ系木材防腐剤は、ＣＣＡ系木材防腐剤と異なり、木材腐朽性菌類（褐色木材腐朽菌、白色木材腐朽菌、木材腐朽土壌細菌、木材軟腐朽菌）の一部に対して有効であるが、一部に対しては殆ど効果を発揮しないという大きな問題がある。
【０００５】
すなわち、非ＣＣＡ系木材防腐剤は、木材腐朽菌のうち、最も一般的な担子菌（褐色木材腐朽菌、白色木材腐朽菌が属す菌類の１種で、代表的な菌はオオウズラタケやカワラタケである）に対する防腐性を目標に開発されて来た経緯がある。しかし、上記のような非ＣＣＡ系木材防腐剤は担子菌に有効であっても、担子菌とは異なる環境で生育する木材腐朽土壌細菌や木材軟腐朽菌（子のう菌、不完全菌）に対する防腐性が認められない。そのため、前記のような非ＣＣＡ系木材防腐剤を用いて木材を防腐処理しても、橋脚材や杭などのように土壌に接して使われる場合や、含水率の高い環境において使用される場合には、木材は比較的早期に腐朽することになり、防腐処理を繰返すとか、木材を頻繁に交換するなどの処置が不可欠であった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
木材を腐朽する褐色木材腐朽菌、白色木材腐朽菌、木材腐朽土壌細菌および木材軟腐朽菌の全てに有効な非ＣＣＡ系木材防腐剤が望まれるところであるが、今のところその要求に応え得る木材防腐剤、木材防腐用添加剤組成物は見出されていない。本発明は、上記のような褐色木材腐朽菌と白色木材腐朽菌には有効で、木材腐朽土壌細菌や木材軟腐朽菌には効果がない非ＣＣＡ系木材防腐剤に、褐色木材腐朽菌と白色木材腐朽菌には余り有効ではないが、木材腐朽土壌細菌や軟木材腐朽菌には有効な非ＣＣＡ系木材防腐剤を組み合わせることにより、水質汚濁防止法の規制、ＣＣＡによる処理廃木材問題などの環境問題にも対処可能な木材防腐用添加剤組成物を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
したがって、本発明は、褐色木材腐朽菌および／または白色木材腐朽菌に対し殺菌力を有する木材防腐剤と、木材腐朽土壌細菌および／または木材軟腐朽菌に対し殺菌力を有する木材防腐剤とを含有し、褐色木材腐朽菌および／または白色木材腐朽菌に対し殺菌力を有する木材防腐材は、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド銅、Ｎ−アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ナフテン酸およびその金属塩、バーサチック酸金属塩、トリアゾール化合物、有機ヨード系化合物からなる群より選ばれた少なくとも１種類であり、木材腐朽土壌細菌および／または木材軟腐朽菌に対し殺菌力を有する木材防腐剤は、ｐ−クミルフェノール類またはその誘導体であることを特徴とする木材防腐用添加剤組成物である。
【０００８】
好ましい本発明は、褐色木材腐朽菌および／または白色木材腐朽菌に対して殺菌力を有する木材防腐剤が、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド銅、Ｎ−アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ナフテン酸銅、シプロコナゾール［（２ＲＳ，３ＲＳ；２ＲＳ，３ＲＳ）−２−（４−クロロフェニル）−３−シクロプロピル−１−（１Ｈ−１，２，４−トリアゾール−１−イル）ブタン−２−オール］、テブコナゾール［（ＲＳ）−１−ｐ−クロロフェニル−４，４−ジメチル−３−（１Ｈ−１，２，４−トリアゾール−１−イルメチル）ペンタン−３−オール］、プロピコナゾール［１−［２−（２，４−ジクロロフェニル）−４−プロピル−１，３−ジオキソラン−２−イルメチル］−１Ｈ−１，２，４−トリアゾール］であることを特徴とする前記木材防腐用添加剤組成物である。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明の木材防腐用添加剤組成物は、前述した木材腐朽性菌に有効であるほか、いわゆる黴（子のう菌の一部、鞭毛菌、接合菌）の殺菌にも有効である。したがって、木材防腐・防黴・防蟻剤用組成物とすべきであるが、便宜的に木材防腐用添加剤組成物（単に防腐剤と言うこともある）と言う。
【００１３】
本発明の木材防腐用添加剤組成物を構成する第一成分は、褐色木材腐朽菌、白色木材腐朽菌である、主として担子菌（オオウズラタケなど）、子のう菌（カワラタケなど）、不完全菌の生育抑制・防止（殺菌）に有効な木材防腐剤である。該防腐剤は前述したように、木材腐朽土壌細菌や木材軟腐朽菌の殺菌にはほとんど効果を示すことがない。
【００１４】
褐色木材腐朽菌および／または白色木材腐朽菌に対し殺菌力を有する木材防腐剤は、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド銅、Ｎ−アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ナフテン酸およびその金属塩、バーサチック酸金属塩、トリアゾール系化合物、有機ヨード系化合物などであり、これらから選ばれた１種または２種以上が組み合わされて使用される。
【００１５】
トリアゾール系化合物は従来の木材防腐剤ＣＣＡに比べ、木材に対する処理量（塗布量）がほぼ半分の１５０〜８００ｇ／ｍ^３程度であっても相応の効果を発揮することができるので好ましい。
【００１６】
前記木材防腐剤として具体的には、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド（ＤＤＡＣ）、ベンザルコニウムクロライド銅（ＡＣＱ）、Ｎ−アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド（ＢＫＣ）などのアルキルアンモニウム化合物、ナフテン酸銅、ナフテン酸亜鉛などのナフテン酸金属塩、バーサチック酸亜鉛などのバーサチック酸金属塩、
【００１７】
シプロコナゾール［２ＲＳ，３ＲＳ；２ＲＳ，３ＲＳ）−２−（４−クロロフェニル）−３−シクロプロピル−１−（１Ｈ−１，２，４−トリアゾール−１−イル）ブタン−２−オール］、テブコナゾール［（ＲＳ）−１−ｐ−クロロフェニル−４，４−ジメチル−３−（１Ｈ−１，２，４−トリアゾール−１−イルメチル）ペンタン−３−オール］、プロピコナゾール［１−［２−（２，４−ジクロロフェニル）−４−プロピル−１，３−ジオキソラン−２−イルメチル］−１Ｈ−１，２，４−トリアゾール］、１−［２−（２’，４−ジクロロフェニル−１，３−ジオキソラン−２−イル−メチル］−１Ｈ−１，２，４−トリアゾール−１−エタノール、１−［２−（２’，４’−ジクロロフェニル）−４−プロピル−１，３−ジオキソラン−２−イル−メチル］−１Ｈ−１，２，４−トリアゾール−１−エタノールなどのトリアゾール系化合物、ＩＦ−１０００［４−クロロフェニル−３−ヨードプロパギルホルマール］、ＩＰＢＣ［３−ヨード−２−プロピニル−Ｎ−ブチルカーバメート］などの有機ヨード系化合物が挙げられる。
【００１８】
前記木材防腐剤を組み合わせて使用することができるが、好ましい組合せは、シプコナゾールとＤＤＡＣ、テブコナゾールとプロピコナゾールなどである。
【００１９】
本発明の木材防腐用添加剤組成物を構成する第二成分は、木材腐朽土壌細菌、木材軟腐朽菌、主としてケトミウムグロボサムなどの木材軟腐朽菌の生育抑制・防止（殺菌）に有効な木材防腐剤である。なお、該防腐剤は前述したように、褐色木材腐朽菌や白色木材腐朽菌の殺菌に対して、実用的なレベルの効果を殆ど発揮することがない。
【００２０】
前記木材防腐剤として具体的には、ｐ−クミルフェノール（ＰＣＰ）、パラクミルフェノールのナトリウム塩、パラクミルフェノールのエチルアミン塩などのＰＣＰとその塩類が例示される。ＰＣＰは子のう菌、不完全菌の他に、木材腐朽土壌細菌の生育防止または殺菌にも効力を発揮するので、特に好ましい。また、ＰＣＰは防黴剤、防蟻剤としても作用する。
ＰＣＰは木材に対し２００〜１０００ｇ／ｍ^３程度の処理量（塗布量）で十分な効果を発揮することができる。
なお木材にフェノール系殺菌剤として知られるジニトロフェノール、ジニトロ−ｏ−クレゾール、クロルニトロフェノールなどは子のう菌の殺菌力がないので、本発明の木材防腐剤に含まれない。
【００２１】
本発明の木材防腐用添加剤組成物には、一般的な木材防腐剤用添加剤を含有させることができる。例えば、石油樹脂、ロジン類、ワックスは、ＰＣＰの防腐力を増強し、持続性を付与することができるので、好ましい添加剤である。石油樹脂は防腐剤を固定する効果が大きいので特に好ましい。
また、本発明の目的を外れない限り、本発明の木材防腐用添加剤組成物に、防蟻剤、防虫剤を混合しても差支えない。防蟻剤としては、ペルメトリン、イミダクロプリド、エトフェンプロックスなどが例示される。
【００２２】
本発明の木材防腐用添加剤組成物は、第一成分と第二成分を水に乳化または分散させ、乳化液または分散液の形態とされるのが、取扱上好都合であるが、有機溶剤に溶解した溶液または担体に担持させて粒剤の形態で利用することもできる。
これらの製剤化は常法により実施される。例えば、乳化剤または分散剤の存在下、水に、各防腐剤成分と添加剤を、同時または逐次添加して、攪拌、混合して調製される。乳化液または分散液における第一成分の含有量は０．０５〜１０ｋｇ／ｍ^３、好ましくは０．１〜５ｋｇ／ｍ^３であり、第二成分の含有量は０．１〜５ｋｇ／ｍ^３、好ましくは０．３〜２ｋｇ／ｍ^３である。
【００２３】
乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシエチレンひまし油エーテルなどのノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類などのアニオン系界面活性剤などが例示されるが、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸エステル塩類が好ましい。
分散剤としては、前記ノニオン系界面活性剤が挙げられるが、ポリオキシエチレンひまし油エーテルが好ましい。
【００２４】
溶液化する際の有機溶剤は特に限定されないが、炭化水素（ベンゼン、トルエンなど）、アルコール（メタノール、エタノール、プロピレングルコール、ポリエチレングリコールなど）、エステル（酢酸エチルなど）、ケトン（アセトンなど）、エーテル、ジメチルスルホキシドなどが使用される。溶液における第一成分、第二成分の濃度、混合比率は、乳液または分散液の場合と同程度であればよい。
粒状化する際の担体は特に限定されないが、シリカ、タルク、ベントナイトなどが使用される。
【００２５】
本発明の木材防腐用添加剤組成物は木材への適用に特に優れている。木材へ適用する場合、塗布、吹き付け、浸漬、拡散、加圧注入などの方法があるが、防腐処理工程の効率、防腐用添加剤組成物の浸透範囲の広さ、防腐用添加剤組成物の分散性などの点から加圧注入が好ましい。木材の形態が単板、合板の場合は、塗布、吹き抜け、浸漬が好ましい場合もある。
【００２６】
木材に対する処理量（塗布量）は、例えばトリアゾール系化合物とＰＣＰを併用した場合で、トリアゾール系化合物が１５０〜８００ｇ／ｍ^３程度、ＰＣＰが２００〜１０００ｇ／ｍ^３程度であれば十分である。
もちろん、本発明の木材防腐用添加剤組成物は、皮革、紙、繊維、糊、接着剤、塗料、潤滑油などの非食品物質の防腐・防黴剤としても有用である。本発明の木材防腐用添加剤組成物の非食品物質への適用方法に、常法と変わるところはない。
【００２７】
前記加圧注入法は、木材を密閉空間に置き、ポンプを使用して、加圧と減圧を組み合わせて、木材防腐用添加剤組成物を木材に浸透させる方法であるが、例えば、６００ｍｍＨｇ程度で前排気し、３９２〜２１５７ｋＰａ以上に加圧して、浸透させ、−６６ｋＰａ以上で後排気する方法である。なお密閉空間に押し込んだ該防腐用添加剤組成物の全量が木材に圧入される訳ではない。
【００２８】
木材は、防腐処理前に、乾燥して適当な含水率にしたり、該防腐用添加剤組成物の浸透を良くするための前処理をするのが好ましい。前処理法としては従来公知の方法が適宜使用される。
また、防腐処理した木材を切断して露出した切断面には、別途、本発明の木材防腐用添加剤組成物などで防腐処理するなどの後処理をするのが好ましい。後処理法としては従来公知の方法が適宜使用される。
【００２９】
［実施例１〜７、比較例１〜９］
表１〜２に示す木材防腐剤（褐色・白色腐朽菌用；土壌細菌・軟腐朽菌用）を表１〜２に示す割合で、表１〜２に示す添加剤（石油樹脂: 『アルコン』（荒川化学工業（株）製、乳化剤：ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、分散剤：ポリオキシエチレンひまし油エーテル、溶剤：芳香族系溶剤）と攪拌混合し、乳液状または分散液状の木材防腐用添加剤組成物を調製し、下記の評価試験を行った。
【００３０】
［防腐性能試験１］
木材防腐用添加剤組成物の褐色・白色腐朽菌に対する防腐性能試験を、スギ材（含水率１５質量％）を用いてＪＩＳＫ１５７１（木材防腐剤の性能基準及び試験方法）の規定に準じて実施し、スギ材の質量減少率を測定し、該減少率が３％以下の場合を合格とした。結果を表１〜２に示した。
【００３１】
［防腐性能試験２］
木材防腐用添加剤組成物の土壌微生物、特に軟腐朽菌に対する防腐性能試験を下記の改良ファンガスセラー法で実施した。森林土壌Ａ層を９００ｍｌ容マヨネーズ瓶に容積量で半分まで入れ、含水量をＷＨＣ（水分保持量）で８０〜９０に調整した。該土壌に、ＪＩＳＫ１５７１（木材防腐剤の性能基準及び試験方法）の規定に準じて処理した試験体を３個／瓶の割合で埋設し、瓶を温度２６±２℃、湿度９０％の恒温器に入れ１年間保持した。１年後に瓶を取り出し、試験体の質量減少率を測定し、該減少率が３％以下の場合を合格とした。ただし、無処理試験体は該減少率を１０％以上とする。結果を表１〜２に示した。
【００３２】
【表１】

【００３３】
【表２】

【００３４】
【発明の効果】
本発明の木材防腐用添加剤組成物は、ＣＣＡ系木材防腐剤のような重金属化合物を含有する木材防腐剤に比べ、皮膚、粘膜などの障害、健康被害、環境被害などの虞がなく、かつ木材腐朽性菌である褐色木材腐朽菌、白色木材腐朽菌、木材腐朽土壌細菌および木材軟腐朽菌の菌の生育抑制・防止（殺菌）に有効であり、それらの持続性も優れていて、異臭、着色もないので、建築、土木、家具などあらゆる分野・用途に使用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an environment-friendly, easy-to-handle and stable wood preservative additive composition.
[0002]
[Prior art]
The history of wood preservatives and antifungal agents is old, and various things are known. For example, one known for a long time is creosote oil obtained by distillation of coal tar and defined in JIS K2439. Creosote oil has good penetrability, weather resistance, and antiseptic properties, but has problems such as odor, skin irritation, health hazard, black color, etc., so its use and usage are limited, and it can be applied to the soil outdoors such as utility poles and sleepers. It is also used exclusively for wood that touches it.
[0003]
The wood preservative for pressurization which is considered to have the most wood preserving ability at present and is most frequently used is a fixed CCA wood preservative. This is a water-soluble preservative obtained by mixing a chromium compound, a copper compound and an arsenic compound, and its composition is defined in JIS K1570. However, since it contains multiple heavy metals that are considered problematic, it is difficult to respond to environmental problems such as the tightening of regulations on the Water Pollution Control Act and the problem of waste wood treated with CCA. Development of alternative wood preservatives is desired.
[0004]
Under such circumstances, many wood preservatives such as didecyldimethylammonium chloride (DDAC), copper / alkylammonium compound (ACQ), naphthenic acid metal salt (NCU), naphthenic acid metal salt (NZN) have been proposed. ing. These are wood preservatives that do not contain a plurality of heavy metal compounds, such as CCA wood preservatives (sometimes referred to as non-CCA wood preservatives), but these non-CCA wood preservatives are CCA Unlike wood-based preservatives, it is effective against some of the wood-destroying fungi (brown wood-destroying fungi, white wood-destroying fungi, wood-decaying soil bacteria, wood-decaying fungi), There is a big problem of not showing the effect.
[0005]
That is, the non-CCA wood preservative is one of the most common basidiomycetes (brown wood rot fungus, white wood rot fungus among the wood rot fungi, and the representative fungi are Ouzuratake and Kawaratake. ) Has been developed with the goal of antiseptic properties. However, even though non-CCA wood preservatives such as those described above are effective against basidiomycetes, wood-decay soil bacteria and wood soft-rot fungi that grow in a different environment from basidiomycetes (porus and incomplete fungi) No antiseptic properties are observed. Therefore, even when wood is preserved using non-CCA wood preservatives as described above, it is used in contact with soil, such as pier materials or piles, or when used in an environment with a high moisture content. For this reason, the wood decays relatively early, and it is indispensable to repeat the antiseptic treatment or frequently change the wood.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Non-CCA-based wood preservatives that are effective for all of the brown rotting fungi, white rotting fungi, white rotting soil bacteria, and soft wood rotting fungi that decay wood are desired. No antiseptic or wood preservative additive composition has been found. The present invention is effective for the above-mentioned brown wood decay fungi and white wood decay fungi, and has no effect on wood decay soil bacteria or wood soft decay fungi. It is not very effective for wood decay fungi, but by combining effective non-CCA wood preservatives with wood decay soil bacteria and soft wood decay fungi, water pollution control law regulations, waste treatment wood problems by CCA, etc. An object of the present invention is to provide an additive composition for preserving wood that can cope with environmental problems.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present invention provides a wood preservative having a bactericidal power against brown wood-rotting fungi and / or white wood-rotting fungi, and a wood preservative having a bactericidal power against wood-rotting soil bacteria and / or wood soft-rotting fungi. Wood preservatives containing and having fungicidal properties against brown and / or white wood decay fungi are didecyldimethylammonium chloride, benzalkonium chloride copper, N-alkylbenzyldimethylammonium chloride, naphthenic acid and its metal A wood preservative that is at least one selected from the group consisting of a salt, a metal salt of versatic acid, a triazole compound, and an organic iodine-based compound and has a bactericidal power against wood decaying soil bacteria and / or wood soft decay fungi is p. - cumyl phenols or additives wood preservative which is a derivative thereof It is a formed product.
[0008]
In the present invention, preferably, the wood preservative having bactericidal activity against brown wood decay fungi and / or white wood decay fungi is didecyldimethylammonium chloride, benzalkonium chloride copper, N-alkylbenzyldimethylammonium chloride, naphthenic acid. Copper, cyproconazole [(2RS, 3RS; 2RS, 3RS) -2- (4-chlorophenyl) -3-cyclopropyl-1- (1H-1,2,4-triazol-1-yl) butane-2- All], tebuconazole [(RS) -1-p-chlorophenyl-4,4-dimethyl-3- (1H-1,2,4-triazol-1-ylmethyl) pentan-3-ol], propiconazole [1 -[2- (2,4-dichlorophenyl) -4-propyl-1,3-dioxolan-2-ylmethyl] -1H It is the wood preservative additive composition which is a 1,2,4-triazole.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The additive composition for preserving wood according to the present invention is effective not only for the above-mentioned wood decaying fungi but also for the sterilization of so-called koji (a part of Aspergillus, flagellar, and zygomycetes). Therefore, it should be a composition for wood preservatives, antifungals, and ant preventives, but for convenience, it is referred to as an additive composition for wood preservatives (sometimes simply referred to as preservatives).
[0013]
The first component constituting the wood preservative additive composition of the present invention is a brown wood rot fungus, a white wood rot fungus, mainly basidiomycetes (such as Pseudomonas aeruginosa), child molds (such as Kawaratake), incomplete bacteria It is a wood preservative that is effective in inhibiting and preventing (sterilizing) the growth of rice. As described above, the preservative has little effect on the sterilization of wood decay soil bacteria and wood soft decay fungi.
[0014]
Wood preservatives having bactericidal activity against brown and / or white wood decay fungi are didecyldimethylammonium chloride, benzalkonium chloride copper, N-alkylbenzyldimethylammonium chloride, naphthenic acid and its metal salts, versatic Acid metal salts, triazole compounds, organic iodine compounds, and the like, and one or more selected from these are used in combination.
[0015]
Triazole compounds are preferable because they can exhibit the corresponding effects even if the amount of wood treated (applied amount) is about half of 150 to 800 g / m ³ compared to the conventional wood preservative CCA.
[0016]
Specific examples of the wood preservative include alkylammonium compounds such as didecyldimethylammonium chloride (DDAC), benzalkonium chloride copper (ACQ) , and N-alkylbenzyldimethylammonium chloride (BKC), copper naphthenate, and naphthenic acid. Naphthenic acid metal salts such as zinc, versatic acid metal salts such as zinc versatic acid,
[0017]
Cyproconazole [2RS, 3RS; 2RS, 3RS) -2- (4-chlorophenyl) -3-cyclopropyl-1- (1H-1,2,4-triazol-1-yl) butan-2-ol], Tebuconazole [(RS) -1-p-chlorophenyl-4,4-dimethyl-3- (1H-1,2,4-triazol-1-ylmethyl) pentan-3-ol], propiconazole [1- [2 -(2,4-dichlorophenyl) -4-propyl-1,3-dioxolan-2-ylmethyl] -1H-1,2,4-triazole], 1- [2- (2 ′, 4-dichlorophenyl-1, 3-Dioxolan-2-yl-methyl] -1H-1,2,4-triazole-1-ethanol, 1- [2- (2 ′, 4′-dichlorophenyl) -4-propyl-1,3-dioxolane Triazole compounds such as 2-yl-methyl] -1H-1,2,4-triazole-1-ethanol, IF-1000 [4-chlorophenyl-3-iodopropargyl formal], IPBC [3-iodo-2- And organic iodine compounds such as propynyl-N-butylcarbamate].
[0018]
The wood preservatives can be used in combination, but preferred combinations are cypconazole and DDAC, tebuconazole and propiconazole , and the like.
[0019]
The second component constituting the wood preservative additive composition of the present invention is effective for the growth inhibition / prevention (sterilization) of wood decaying bacteria such as wood decaying soil bacteria, wood soft decay fungi, mainly ketium globosum. It is a wood preservative. As described above, the preservative hardly exhibits a practical level of effect on the sterilization of brown wood rot fungi or white wood rot fungi.
[0020]
Specific examples of the wood preservative include PCP such as p-cumylphenol (PCP), sodium salt of paracumylphenol, ethylamine salt of paracumylphenol, and salts thereof. PCP is particularly preferred because it exhibits efficacy in preventing or sterilizing wood-rotted soil bacteria in addition to aspergillus and imperfect bacteria. PCP also acts as a fungicide and an anti-ant.
PCP can exhibit a sufficient effect with a processing amount (coating amount) of about 200 to 1000 g / m ³ for wood.
Dinitrophenol, dinitro-o-cresol, chloronitrophenol and the like, which are known as phenolic fungicides for wood, are not included in the wood preservative of the present invention because they do not have the ability to kill aspergillus.
[0021]
The wood preservative additive composition of the present invention may contain a general wood preservative additive. For example, petroleum resins, rosins, and waxes are preferable additives because they can enhance the antiseptic power of PCP and impart durability. Petroleum resin is particularly preferable because it has a large effect of fixing the preservative.
In addition, as long as the object of the present invention is not departed from, the antiseptic and insect repellent may be mixed with the wood preservative additive composition of the present invention. Examples of the anti-anticide include permethrin, imidacloprid, etofenprox and the like.
[0022]
In the wood preservative additive composition of the present invention, it is convenient in handling that the first component and the second component are emulsified or dispersed in water to form an emulsion or dispersion. It can also be supported on a dissolved solution or carrier and used in the form of granules.
These preparations are carried out by conventional methods. For example, each preservative component and additive are simultaneously or sequentially added to water in the presence of an emulsifier or a dispersant, and the mixture is stirred and mixed. The content of the first component in the emulsion or dispersion is 0.05 to 10 kg / m ³ , preferably 0.1 to 5 kg / m ³ , and the content of the second component is 0.1 to 5 kg / m ^3. Preferably, it is 0.3-2 kg / m ³ .
[0023]
As the emulsifier, nonionic surfactants such as polyoxyethylene alkylphenol ether, polyoxyethylene styrenated phenol ether, polyoxyethylene castor oil ether, polyoxyethylene alkylphenol ether sulfates, polyoxyethylene alkyl ether sulfates, etc. Anionic surfactants and the like are exemplified, but polyoxyethylene alkylphenol ether sulfates are preferable.
Examples of the dispersant include the nonionic surfactants, and polyoxyethylene castor oil ether is preferable.
[0024]
The organic solvent used for the solution is not particularly limited, but hydrocarbons (benzene, toluene, etc.), alcohols (methanol, ethanol, propylene glycol, polyethylene glycol, etc.), esters (ethyl acetate, etc.), ketones (acetone, etc.), Ether, dimethyl sulfoxide and the like are used. The concentration and mixing ratio of the first component and the second component in the solution may be the same as those in the case of the emulsion or dispersion.
The carrier for granulation is not particularly limited, but silica, talc, bentonite and the like are used.
[0025]
The wood preservative additive composition of the present invention is particularly excellent for application to wood. When applied to wood, there are methods such as coating, spraying, dipping, diffusion, pressure injection, etc., but the efficiency of the preservative treatment process, the wide penetration range of the preservative additive composition, the preservative additive composition Pressure injection is preferable from the viewpoint of dispersibility. When the form of the wood is a single plate or plywood, application, blow-through, and immersion may be preferable.
[0026]
Amount processing for wood (coating amount) is, for example, in the case where a combination of triazole compound and PCP, triazole compound is 150 to 800 g / ^{m 3} approximately, PCP is sufficient if the order of 200 to 1000 g / ^{m 3.}
Of course, the wood preservative additive composition of the present invention is also useful as an antiseptic / antifungal agent for non-food substances such as leather, paper, fibers, glue, adhesives, paints, and lubricating oils. The method for applying the wood preservative additive composition of the present invention to non-food substances is not different from conventional methods.
[0027]
The pressure injection method is a method in which wood is placed in a sealed space, and a combination of pressurization and decompression is used to infiltrate the wood preservative additive composition into the wood using a pump. This is a method of pre-evacuating, pressurizing to 392 to 2157 kPa or more, allowing it to permeate, and then exhausting after -66 kPa or more. Note that the total amount of the antiseptic additive composition pushed into the sealed space is not pressed into the wood.
[0028]
Prior to preservative treatment, the wood is preferably subjected to a pretreatment for drying to an appropriate moisture content or for improving the penetration of the preservative additive composition. As the pretreatment method, a conventionally known method is appropriately used.
Moreover, it is preferable that the cut surface exposed by cutting the preserved wood is separately subjected to post-treatment such as preserving with the wood preservative additive composition of the present invention. As the post-treatment method, a conventionally known method is appropriately used.
[0029]
[Example 1-7, Comparative Examples 1-9]
The wood preservatives shown in Tables 1-2 (for brown and white rot fungi; for soil bacteria and soft rot fungi) in the proportions shown in Tables 1-2 and additives shown in Tables 1-2 (petroleum resin: "Arcon") (Arakawa Chemical Industries, Ltd., emulsifier: polyoxyethylene alkyl ether sulfate ester, dispersant: polyoxyethylene castor oil ether, solvent: aromatic solvent) An additive composition was prepared and subjected to the following evaluation test.
[0030]
[Preservation performance test 1]
The antiseptic performance test for brown and white rot of the wood preservative additive composition was conducted in accordance with JIS K1571 (performance standards and test methods for wood preservatives) using cedar wood (water content 15% by mass). Then, the mass reduction rate of the cedar wood was measured, and the case where the reduction rate was 3% or less was regarded as acceptable. The results are shown in Tables 1-2.
[0031]
[Preservation performance test 2]
The antiseptic performance test for soil microorganisms, especially soft rot fungi, of the wood preservative additive composition was carried out by the following improved fungus cellar method. The forest soil A layer was put in a 900 ml mayonnaise bottle by volume up to half, and the water content was adjusted to 80-90 with WHC (moisture retention). Three specimens / bottle were buried in the soil at a rate of 3 / bottle according to the provisions of JIS K1571 (performance standards and test methods for wood preservatives), and the bottle was kept at a temperature of 26 ± 2 ° C. and a humidity of 90%. The container was kept for 1 year. After one year, the bottle was taken out, the mass reduction rate of the test specimen was measured, and the case where the reduction rate was 3% or less was regarded as acceptable. However, the untreated specimen has the reduction rate of 10% or more. The results are shown in Tables 1-2.
[0032]
[Table 1]

[0033]
[Table 2]

[0034]
【The invention's effect】
The wood preservative additive composition of the present invention has no risk of skin, mucous membrane damage, health damage, environmental damage, etc., compared to wood preservatives containing heavy metal compounds such as CCA wood preservatives, and It is effective in inhibiting and preventing (sterilizing) the growth of brown and white rot fungi, white rot fungi, wood rot soil bacteria, and soft wood rot fungi. Since there is no coloring, it can be used in all fields and applications such as architecture, civil engineering, and furniture.

Claims

Containing a wood preservative having bactericidal power against brown wood-rotting fungi and / or white wood-rotting fungi, and a wood preservative having fungicidal power against wood-rotting soil bacteria and / or soft wood-rotting fungi,
Wood preservatives having bactericidal power against brown wood rot fungi and / or white wood rot fungi are didecyldimethylammonium chloride, benzalkonium chloride copper, N-alkylbenzyldimethylammonium chloride, naphthenic acid and its metal salts, versatic At least one selected from the group consisting of acid metal salts, triazole compounds, and organic iodine compounds,
A wood preservative additive composition characterized in that the wood preservative having bactericidal power against wood decay soil bacteria and / or wood soft decay fungi is p-cumylphenols or derivatives thereof.

Wood preservatives having bactericidal power against brown wood rot fungi and / or white wood rot fungi are didecyldimethylammonium chloride, benzalkonium chloride copper, N-alkylbenzyldimethylammonium chloride, copper naphthenate, cyproconazole, The wood preservative additive composition according to claim 1, wherein the composition is at least one selected from the group consisting of tebuconazole and propiconazole.