JP3607824B2 - ビーム治療装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陽子線や粒子線等のビームを癌などの悪性腫瘍におかされた患部に照射してこれを治療する、いわゆる粒子線治療装置等のビーム治療装置に関するものであって、具体的には、このビーム治療装置により治療を受ける患者を保護する為に、陽子線や粒子線等のビーム照射中に、このビームに起因する装置の誤作動を防止したビーム治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、陽子線や粒子線等のビームを発射するビーム照射装置では、このビーム照射装置の動作を制御する制御部がビームの放つ放射線の影響を受けて、ビーム照射装置を誤作動させることが考えられるので、この制御部を放射線の影響を受けない場所に離して設置するか、或いは充分に放射線を遮蔽できる性能を持つ部材、又は遮蔽設備によって制御部を覆う、等の措置を講じて、ビーム照射装置の誤作動を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のビーム照射装置であれば、装置の制御部を放射線の届かない場所に設置するか、放射線の影響を受けない状況下で設置する必要があったため、制御部を放射線の届かない場所に設置するのであれば広大な設備と敷地が、また放射線の影響を受けない状況を作り出すのであれば高価な遮蔽装置が必要である。
【0004】
これらの点について、このようなビーム照射装置を物理実験用の設備として用いるのであれば特に重要な問題点とはならないが、これを、例えば癌などの悪性腫瘍の治療手段として用いるビーム治療装置として用いるのであれば、これらの点は無視出来ない問題点となってしまう。
【0005】
つまり、ビーム治療装置として用いるのであれば、これは当然病院の設備となるが、病院という限られた空間の中で制御部を放射線の届かない場所に設置することはほぼ不可能であり、また敢えて制御部を放射線の届かない場所に設置可能とするために広大な空間を得ようとすれば、当然広大な敷地が必要となり、病院建設の為の費用が高騰したり、又は限られた予算で広大な土地を得ようとするならば辺鄙な場所にしか病院を建設できなくなり、いずれにせよ好ましいものとは言えない。
【0006】
さらに、ビーム治療装置として使用するのであれば、高度なビーム照射の精度が求められるので、ビームの放射線の影響を受ける可能性があるにもかかわらず、装置の制御部を、ビーム照射を行う場所の近傍に設置せざるを得ないので、問題であった。
【0007】
そしてなによりも、ビーム照射を行っている最中に装置が誤作動してしまい、患者の患部以外の部分にビームが照射されてしまうという危険性があり、この点が最も重大な問題点であった。
【0008】
そこで本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、ビームの照射装置の近くにビーム照射装置の制御部を設置しても、この制御部がビームの放射線に起因する誤作動を起こさないようにし、また誤って、不必要な部分にビームの照射が行われないようにしたビーム治療装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するため、本発明の請求項1に記載のビーム治療装置では、陽子線又は粒子線であるビームを、癌などの悪性腫瘍におかされた患部に照射して、該患部を治療するビーム治療装置であって、少なくとも、前記ビームを出射するビーム出射装置と、前記ビーム出射装置より出射されたビームを制御するビーム制御装置と、前記ビームを照射する対象となる患者を安置する治療台と、前記治療台の位置や前記ビーム制御装置の作動状態を制御し、前記治療台の位置を設定中又は前記ビーム制御装置の作動状態を設定中の時は、設定中信号を出力する制御計算機と、前記ビーム出射装置によるビームの出射をコントロールするコントロール装置と、前記制御計算機から出力される信号に応じて、前記ビーム出射装置のビーム出射開始を禁止させるインターロックと、を備えたことを特徴とする。
【0011】
さらに、請求項に記載のビーム治療装置では、陽子線又は粒子線であるビームを、癌などの悪性腫瘍におかされた患部に照射して、該患部を治療するビーム治療装置において、少なくとも、前記ビームを出射するビーム出射装置と、前記ビーム出射装置より出射されたビームを制御するビーム制御装置と、前記ビームを照射する対象となる患者を安置する治療台と、前記治療台の位置や前記ビーム制御装置の作動状態を制御し、前記治療台の位置を設定中又は前記ビーム制御装置の作動状態を設定中の時は、設定中信号を出力する制御計算機と、前記ビーム出射装置によるビームの出射をコントロールするコントロール装置と、前記制御計算機から出力される信号に応じて、前記コントロール装置が前記ビーム出射装置のビーム出射開始を禁止するように作動するインターロックと、前記コントロール装置から出力される信号に応じて、前記制御計算機の出力とは無関係に前記ビーム制御装置及び前記治療台の作動状態の変更を禁止する変更禁止装置を備えたことを特徴とする。
【0012】
ここで、請求項に記載のビーム治療装置のように、請求項1または請求項のいずれか1項に記載のビーム治療装置において、前記設定中信号に応じて前記ビーム出射装置によるビーム出射を禁止された時に、この禁止状態を利用者に対して警告する、ビーム出射警告機能を備えることは、好ましい実施の形態である。
【0013】
また、請求項に記載のビーム治療装置のように、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のビーム治療装置において、前記ビーム出射装置がビーム出射を行っている状態下では前記制御計算機による治療台又はビーム制御装置の作動状態を変更することを禁止し、この禁止状態を利用者に対して警告する、制御禁止警告機能を備えることもまた好ましい実施の形態である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。尚、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。また以下の説明において、ビームとは、陽子線又は粒子線を指すものとする。
【0015】
実施の形態1.
まず、本発明に係るビーム治療装置の一例を、第1の実施の形態として、図面を参照しつつ説明する。
図1はこの第1の実施の形態に係るビーム治療装置Aの構成の概略を示したブロック図である。
【0016】
このビーム治療装置A1は、ビームBを出射するビーム出射装置10と、ビーム出射装置10をコントロールするコントロール装置11と、ビーム出射装置10から出射されたビームBを制御するビーム制御装置70と、ビームBを照射する患者33を安置する治療台41と、治療台41の位置を制御するために治療台41を移動させる駆動装置42と、ビーム制御装置70の作動状態や治療台41の位置を制御する制御計算機21と、制御計算機21から設定中信号23aが出力された場合、この設定中信号23aに応じてビーム出射装置10のビーム出射を禁止させるインターロック14と、コントロール装置11から出力されるビーム出射信号13aに応じて、制御計算機21の出力とは無関係にビーム制御装置70の作動状態の変更を禁止する変更禁止装置であるインターロック25と、制御計算機21を操作する操作部22と、を備えている。
【0017】
ビーム出射装置10は、ビームBのもとになるイオン粒子を生成するイオン生成器15と、イオン生成器15で生成されたイオン粒子を加速してビームBとする加速装置16と、ビームBの出射を停止するためのビーム遮断装置17a、17bを備えている。
【0018】
コントロール装置11は、ビーム出射装置10からのビーム出射許可を判定する出射許可判定部12と、ビーム出射装置10から出射されるビームの加速、出射を実際に処理する演算部13と、を備えている。尚、図1においてインターロック14はコントロール装置11から独立しているが、このインターロック14をコントロール装置11中の構成部材としても構わない。
【0019】
制御計算機21は、操作部22を操作することで制御計算機21が治療台41やビーム制御装置70の制御や設定を行っている最中か否かを認知し、設定中であれば設定中信号23aを出力する設定認知部23と、操作部22から設定認知部23を経て入力される操作信号に基づいて、実際にビーム制御装置70を制御する制御信号24aを出力する制御演算部24と、を備えている。
【0020】
ビーム制御装置70は、ビームBを患者33の患部に照射する時に、ビームBを患部の大きさに応じてカットしたり、患部の深度に応じた強度としたりする治療照射装置31と、治療照射装置31を駆動する駆動装置32と、ビームBのコースを制御する、例えば回転ガントリー等の、ビームコース回転装置61と、ビームコース回転装置61を駆動する駆動装置62と、を備えている。
【0021】
次に、このように構成されるビーム治療装置A1の動作について、図1を参照しつつ説明する。
まずイオン生成器15で生成されたイオン粒子は加速装置16で加速されてビームBとなり、ビーム出射装置10から出射される。ビーム出射装置10から出射されたビームBは治療照射装置31によって、患部以外の場所に当たるビームを削り取る。そして、治療照射装置31によって不要な部分を削り取られたビームBは、ビームコース回転装置61によってビームBのコースを制御されて、患者33の患部に正確に照射される。尚、ビームBの照射をより正確なものとするために、駆動装置42により治療台41を移動させてもよい。
【0022】
尚、このビーム治療装置A1の構造を簡潔なものとするために、ビームコース回転装置61及び制御装置62を省略して、治療照射装置31で処理したビームBを直接患者33に照射すること、また治療台41の駆動装置42を省略することが可能である。
【0023】
ビーム治療装置A1の動作は以上の通りであるが、通常、ビームBが治療照射装置31に当たることによって削り取られたビームは放射線51となり、治療照射装置31を直接放射化したり、2次ビームとなって、周辺に設置されている作動中の制御計算機21などの器材に当ってしまう。つまり、制御計算機21が放射線51によって被爆してしまうことになる。そして制御計算機21は、作動中に被爆すると、誤作動して誤った制御信号24aを出力してしまいやすくなり、確実な制御を行うことが困難となってしまう。
【0024】
そこで、本発明にかかるビーム治療装置A1では、作動中の制御計算機21に放射線51が照射されないように、制御計算機21の作動中には放射線51を生ずる基となるビームBの出射を行わないような構造とした。以下、この構造について簡単に説明する。
【0025】
まず始めに、治療照射装置31を介したビームBが正確に患者33の患部に照射されるように、制御計算機21によって駆動装置32を駆動して治療照射装置31の調節、制御を行う。この制御計算機21による制御は、操作部22を操作することにより行うが、この際、操作部22からの信号が設定認知部23に入力されると、設定認知部23は操作部22からの信号を制御演算部24に伝えると同時に、設定中信号23aをコントロール装置11の出射許可判定部12に出力する。出射許可判定部12は、設定中信号23aが入力されると、出射不可信号12aをインターロック14と演算部13に出力する。そしてインターロック14は、出射不可信号12aが入力されると、その後出射許可信号12bが入力されるまで、演算部13からの入力信号をビーム出射装置10へ伝えないようにする。また、ここで出射不可信号12aが入力された演算部13では一切の演算を禁止するように構成していてもよいし、また必ずしも出射不可信号12aを演算部13に伝達しないように構成することも考えられる。そして、ビーム出射装置10は、一切の信号入力がなされないので、ビームの生成、加速が行われることはない。
【0026】
このようにすることで、制御計算機21による治療照射装置31の制御中にはビームBの出射が行われないので、作動中の制御計算機21が放射線を浴びて誤作動する、という事態を防止できる。
【0027】
尚、出射許可判定部12とインターロック14の間に、出射許可判定部12からインターロック14へ出射不可信号12aが出力した時に作動する警告灯71を設けておけば、より確実にビーム治療装置A1の操作者がビーム治療装置A1の状態を理解できるので、操作者が装置故障などの誤認をすることを防止できて好ましい。
【0028】
次に、操作部22の操作による制御計算機21による治療照射装置31の制御が終了すると、設定認知部23は制御終了を判断して、制御終了信号23bを出射許可判定部12に出力する。そして出射許可判定部12では出射許可信号12bをインターロック14と演算部13に出力する。インターロック14はこの出射許可信号12bが入力されると、演算部13からの入力信号をビーム出射装置10へ伝えるようにする。演算部13ではビーム出射信号13aを、インターロック14を介してビーム出射装置10に伝達する。そしてビーム出射装置10からビームBが出射されるが、これと同時に、ビーム出射信号13aはインターロック25に入力される。このインターロック25は、制御計算機21と治療照射装置31の駆動装置32との間に設けられているので、インターロック25にビーム出射信号13aが入力されると、制御計算機21と駆動装置32の接続を切り離すように構成しておけば、ビームBの出射中には、制御計算機21からの制御信号24aは駆動装置32に伝達されないので、ビームBの出射中に治療照射装置31が誤作動することが無くなるのである。そして、ビームB出射中は治療照射装置31が誤作動しないので、ビームBを患者33の患部以外に照射してしまう、という事故を防ぐことができて好適である。
【0029】
尚、演算部13とインターロック25の間に、演算部13からインターロック25へビーム出射信号13aが出力した時に作動する警告灯72を設けておけば、より確実にビーム治療装置A1の操作者がビーム治療装置A1の状態を理解できるので、操作者が装置故障などの誤認をすることを防止できて好ましい。
【0030】
実施の形態2.
第1の実施の形態で示したビーム治療装置A1ではビームB出射中における治療照射装置31の誤作動防止を、インターロック25を用いることにより実現したが、インターロック25の代わりに、治療照射装置31にロック機構26を設け、このロック機構26にビーム出射信号13aが入力されるように構成することも考えられる。これをビーム治療装置A2として、図2にそのブロック図を示す。
【0031】
このビーム治療装置A2において、制御計算機21が治療照射装置31を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0032】
また、このビーム治療装置A2における、ビームB出射中の治療照射装置31の誤動作防止の方法は次の通りである。即ち、演算部13からビーム出射信号13aがロック機構26に入力されると、ロック機構26は、治療照射装置31が動かないように、直接機械的にロックするように作動する。このようにすることで、仮に制御計算機21が、その作動中に放射線51により被爆し、誤信号を駆動装置32に出力してしまっても、ビームB照射中であれば治療照射装置31は機械的にロックされて動かない状態となっているので、結果的に治療照射装置31の誤作動は防止されることになる。
【0033】
尚、ここでは詳述及び図示しないが、このビーム治療装置A2に、先述したビーム治療装置A1と同様にインターロック25を設けておくと、より確実に誤作動の防止が実現出来て好ましい。
【0034】
実施の形態3.
治療照射装置31の誤作動を防止する方法として、インターロック25又はロック機構26を用いた装置について説明したが、これ以外の方法として、治療照射装置31の駆動装置32への駆動電力321を供給する回路上に設けられた遮断器27を、ビーム出射信号13aが入力されると、この回路を遮断するように作動する構成とすることも考えられる。これをビーム治療装置A3として、そのブロック図を図3に示す。
【0035】
このビーム治療装置A3において、制御計算機21が治療照射装置31を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0036】
また、このビーム治療装置A3における、ビームB出射中の治療照射装置31の誤動作防止の方法は次の通りである。即ち、このビーム治療装置A3であれば、ビーム出射装置10がビームBを出射すると同時に演算部13からビーム出射信号13aが出力され、このビーム出射信号13aによって遮断器27が駆動装置32への駆動電力321の供給を遮断するため、治療照射装置31がビームB出射中に誤作動することを防止出来るのである。
【0037】
尚、ここでは詳述及び図示しないが、このビーム治療装置A3に、先述したビーム治療装置A2で用いたロック機構26、及びビーム治療装置A1で用いたインターロック25を備えると、より確実に治療照射装置31のビームB出射中における誤作動を防止できて好ましい。
【0038】
実施の形態4.
以上のビーム治療装置A1〜A3は、治療照射装置31の誤作動を防止することを目的とし、このようにすることで不用意に患者33の患部以外にビームが照射されないようにしたものであるが、治療照射装置31の誤作動防止に代えて、ビーム照射中に治療台41が誤作動してしまわないようにすることも考えられる。このように構成した装置をビーム治療装置A4として、そのブロック図を図4に示す。
【0039】
このビーム治療装置A4において、制御計算機21が治療台41を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0040】
また、このビーム治療装置A4において、ビームB出射中に治療台41が誤作動することを防止する方法は次の通りである。即ち制御計算機21と治療台41の駆動装置42との間に、ビーム治療装置A1で用いたものと同一のインターロック25を設けておき、コントロール装置11からのビーム出射信号13aがインターロック25に入力されると、駆動装置42と制御計算機21の接続を断つように構成にしているのである。このようにすることにより、ビームB出射中の治療台41の誤作動を防止でき、ひいてはビームB照射中に治療台41が誤動作して動いてしまい、患者33の患部以外にビームBが照射されてしまう、という事故を未然に防ぐことが出来るのである。
【0041】
実施の形態5.
第4の実施の形態で示したビーム治療装置A4ではビームB出射中における治療台41の誤作動防止を、インターロック25を用いることにより実現したが、インターロック25の代わりに、治療台41にロック機構26を設け、このロック機構26にビーム出射信号13aが入力されるように構成することも考えられる。これをビーム治療装置A5として、図5にそのブロック図を示す。
【0042】
このビーム治療装置A5において、制御計算機21が治療台41を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0043】
また、このビーム治療装置A5における、ビームB出射中の治療台41の誤作動防止方法は次の通りである。即ち、演算部13からビーム出射信号13aがロック機構26に入力されると、ロック機構26は、治療台41が動かないように、直接機械的にロックするように作動する。このようにすることで、仮に制御計算機21が、その作動中に放射線51により被爆し、誤信号を駆動装置42に出力してしまっても、ビームB照射中であれば治療台41は機械的にロックされて動かない状態となっているので、結果的に治療台41の誤作動は防止されることになる。
【0044】
尚、ここでは詳述及び図示しないが、このビーム治療装置A5に、先述したビーム治療装置A4と同様にインターロック25を設けておくと、より確実に誤作動の防止が実現出来て好ましい。
【0045】
実施の形態6.
治療台41の誤作動を防止する方法として、インターロック25又はロック機構26を用いた装置について説明したが、これ以外の方法として、治療台41の駆動装置42への駆動電力421を供給する回路上に設けられた遮断器27を、ビーム出射信号13aが入力されると、この回路を遮断するように作動する構成とすることも考えられる。これをビーム治療装置A6として、そのブロック図を図6に示す。
【0046】
このビーム治療装置A6において、制御計算機21が治療台41を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0047】
また、このビーム治療装置A6における、ビームB出射中の治療台41誤動作防止の方法は次の通りである。即ち、このビーム治療装置A6であれば、ビーム出射装置10がビームBを出射するのと同時に演算部13からビーム出射信号13aが出力され、このビーム出射信号13aによって遮断器27が駆動装置42への駆動電力421の供給を遮断するため、治療台41がビームB出射中に誤作動することを防止出来るのである。
【0048】
尚、ここでは詳述及び図示しないが、このビーム治療装置A6に、先述したビーム治療装置A5で用いたロック機構26、及びビーム治療装置A4で用いたインターロック25を備えると、より確実に治療台41のビームB出射中における誤作動を防止できて好ましい。
【0049】
実施の形態7.
以上のビーム治療装置A4〜A6は、治療台41の誤作動を防止することを目的とし、このようにすることで不用意に患者33の患部以外にビームが照射されないようにしたものであるが、治療台41の誤作動防止、及びビーム治療台A1〜A3で示した治療照射装置31の誤動作防止に代えて、ビーム照射中にビームコース回転装置61が誤作動してしまわないようにすることも考えられる。このように構成した装置をビーム治療装置A7として、そのブロック図を図7に示す。
【0050】
このビーム治療装置A7において、制御計算機21がビームコース回転装置61を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0051】
また、このビーム治療装置A7において、ビームB出射中にビームコース回転装置61が誤作動することを防止する方法は次の通りである。即ち制御計算機21とビームコース装置回転装置61の駆動装置62との間に、ビーム治療装置A1で用いたものと同一のインターロック25を設けておき、コントロール装置11からのビーム出射信号13aがインターロック25に入力されると、駆動装置62と制御計算機21の接続を断つように構成しているのである。このようにすることにより、ビームB出射中のビームコース回転装置61の誤作動を防止でき、ひいてはビームB照射中にビームコース回転装置61が誤動作して動いてしまい、患者33の患部以外にビームBが照射されてしまう、という事故を未然に防ぐことが出来るのである。
【0052】
実施の形態8.
第7の実施の形態で示したビーム治療装置A7ではビームB出射中におけるビームコース回転装置61の誤作動防止を、インターロック25を用いることにより実現したが、インターロック25の代わりに、ビームコース回転装置61にロック機構26を設け、このロック機構26にビーム出射信号13aが入力されるように構成することも考えられる。これをビーム治療装置A8として、図8にそのブロック図を示す。
【0053】
このビーム治療装置A8において、制御計算機21がビームコース回転装置61を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0054】
また、このビーム治療装置A8における、ビームB出射中のビームコース回転装置61の誤作動防止方法は次の通りである。即ち、演算部13からビーム出射信号13aがロック機構26に入力されると、ロック機構26は、ビームコース回転装置641が動かないように、直接機械的にロックするように作動する。このようにすることで、仮に制御計算機21が、その作動中に放射線51により被爆し、誤信号を駆動装置62に出力してしまっても、ビームB照射中であればビームコース回転装置61は機械的にロックされて動かない状態となっているので、結果的にビームコース回転装置61の誤作動は防止されることになる。
【0055】
尚、ここでは詳述及び図示しないが、このビーム治療装置A8に、先述したビーム治療装置A7と同様にインターロック25を設けておくと、より確実に誤作動の防止が実現出来て好ましい。
【0056】
実施の形態9.
ビームコース回転装置61の誤作動を防止する方法として、インターロック25又はロック機構26を用いた装置について説明したが、これ以外の方法として、ビームコース回転装置61の駆動装置62への駆動電力621を供給する回路上に設けられた遮断器27を、ビーム出射信号13aが入力されると、この回路を遮断するように作動する構成とすることも考えられる。これをビーム治療装置A9として、そのブロック図を図9に示す。
【0057】
このビーム治療装置A9において、制御計算機21がビームコース回転装置61を制御している間のビームB出射を禁止する方法は、ビーム治療装置A1と同様である。
【0058】
また、このビーム治療装置A9における、ビームB出射中のビーム回転装置61の誤動作防止の方法は次の通りである。即ち、このビーム治療装置A9であれば、ビーム出射装置10がビームBを出射すると同時に演算部13からビーム出射信号13aが出力され、このビーム出射信号13aによって遮断器27が駆動装置62への駆動電力621の供給を遮断するため、ビームコース回転装置61がビームB出射中に誤作動することを防止出来るのである。
【0059】
尚、ここでは詳述及び図示しないが、このビーム治療装置A9に、先述したビーム治療装置A8で用いたロック機構26、及びビーム治療装置A7で用いたインターロック25を備えると、より確実に治療台41のビームB出射中における誤作動を防止できて好ましい。
【0060】
以上、ビームB出射中における、ビーム制御装置70又は治療台41の誤動作防止、並びにビーム制御装置70又は治療台41の制御計算機21による制御中のビームB出射防止を可能としたビーム治療装置について、9つの実施の形態により簡単に説明したが、この9つの実施の形態を組み合わせて、さらに確実な誤作動防止を実現したビーム治療装置とすることも考えられる。
【0061】
即ち、例えば、ここでは図示しないが、制御計算機21からの制御信号24aを、インターロック25を介して駆動装置32、42、62に伝達するように構成しておけば、インターロック25にビーム出射信号13aが入力され、これが作動した時には、治療照射装置31、ビームコース回転装置61及び治療台41の誤作動を防止出来るので、より確実なビーム治療装置の誤作動防止を実現することが考えられる。同様に、治療照射装置31、ビームコース回転装置61及び治療台41それぞれにロック装置26を設け、これらのロック装置26がビーム出射信号13aに応じて作動するようにすることも考えられるし、駆動装置32、62、42へ入力する駆動電力321、621、421の供給回路全てに遮断器27を設け、この遮断器27がビーム出射信号13aに応じて作動するように構成することも考えられる。
【0062】
また、ここでは詳述しないが、例えばビーム出射装置10のビームの出射をコントロールするためにインターロック14のみを設け、例えばインターロック25等によるビーム制御装置70や治療台41の制御を一切行わないビーム治療装置とすることも考えられるし、逆にインターロック25等によるビーム制御装置70や治療台41の制御のみを行って、インターロック14を省略したビーム治療装置とすることも、システムの簡略化の点から考えても構わない。
【0063】
【発明の効果】
請求項1に記載のビーム治療装置であれば、制御計算機から出力される信号に応じてビーム出射装置からのビーム出射を禁止することで、制御計算機がビーム制御装置や治療台を制御している時はビームの出射が行われないようにしたので、制御計算機がビーム制御装置や治療台を制御することにより、ビーム照射を行う場所を確定するまではビームの出射が行われず、故に、実際にビーム治療を行っている最中に放射線を浴びた制御計算機が誤作動しても、例えば患者の患部以外の部分にビームが照射される、といった事故を防止できるので、大変好適である。
【0065】
そして請求項に記載のビーム治療装置であれば、制御計算機から出力される信号に応じてビーム出射装置からのビーム出射を禁止し、かつ、コントロール装置から出力される信号に応じて、制御計算機の出力とは無関係にビーム制御装置及び治療台の作動状態の変更が出来ないようにしたので、例えば制御計算機によりビーム制御装置及び治療台を制御している時はビームが誤って出射されることがなく、またビーム出射中に誤ってビーム制御装置及び治療台が制御されることがないので、治療中の患者の患部以外にビームが照射される、といった事故を防止できるので、大変好適である。
【0066】
また請求項に記載のビーム治療装置であれば、ビーム出射警告機能を備えたので、実際にビーム治療装置を操作している時にビームが出射されなくとも、それがビーム治療装置の故障によるものではないことが容易に判断できるのでよい。
【0067】
さらに請求項に記載のビーム治療装置であれば、制御禁止警告機能を備えたので、実際にビーム治療装置を操作している時に装置の制御が不可能になっても、それがビーム治療装置の故障によるものではないことが容易に判断できるのでよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る第4の実施の形態を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る第5の実施の形態を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る第6の実施の形態を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る第7の実施の形態を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る第8の実施の形態を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る第9の実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
A1〜A9 ビーム治療装置、B ビーム、10 ビーム出射装置、15 イオン生成器、16 加速装置、17a,17b ビーム遮蔽装置、14 インターロック、11 コントロール装置、13a ビーム出射信号、12a 出射不可信号、12b 出射許可信号、12 出射許可判定部、13 演算部、
70 ビーム制御装置、31 治療照射装置、32 駆動装置、321 駆動電力、61 ビームコース回転装置、62 駆動装置、621 駆動電力、
33 患者、41 治療台、42 駆動装置、421 駆動電力、21 制御計算機、21a 設定中信号、22 操作部、23 設定認知部、23a 設定中信号、23b 設定終了信号、24 制御演算部、25 インターロック、
26 ロック装置、27 遮断器、71 警告灯、72 警告灯。

Claims (4)

  1. 陽子線又は粒子線であるビームを、癌などの悪性腫瘍におかされた患部に照射して、該患部を治療するビーム治療装置であって、
    少なくとも、
    前記ビームを出射するビーム出射装置と、
    前記ビーム出射装置より出射されたビームを制御するビーム制御装置と、
    前記ビームを照射する対象となる患者を安置する治療台と、
    前記治療台の位置や前記ビーム制御装置の作動状態を制御し、前記治療台の位置を設定中又は前記ビーム制御装置の作動状態を設定中の時は、設定中信号を出力する制御計算機と、
    前記ビーム出射装置によるビームの出射をコントロールするコントロール装置と、
    前記制御計算機から出力される信号に応じて、前記ビーム出射装置のビーム出射開始を禁止させるインターロックと、
    を備えたことを特徴とする、ビーム治療装置。
  2. 陽子線又は粒子線であるビームを、癌などの悪性腫瘍におかされた患部に照射して、該患部を治療するビーム治療装置において、
    少なくとも、
    前記ビームを出射するビーム出射装置と、
    前記ビーム出射装置より出射されたビームを制御するビーム制御装置と、
    前記ビームを照射する対象となる患者を安置する治療台と、
    前記治療台の位置や前記ビーム制御装置の作動状態を制御し、前記治療台の位置を設定中又は前記ビーム制御装置の作動状態を設定中の時は、設定中信号を出力する制御計算機と、
    前記ビーム出射装置によるビームの出射をコントロールするコントロール装置と、
    前記制御計算機から出力される信号に応じて、前記コントロール装置が前記ビーム出射装置のビーム出射開始を禁止するように作動するインターロックと、
    前記コントロール装置から出力される信号に応じて、前記制御計算機の出力とは無関係に前記ビーム制御装置及び前記治療台の作動状態の変更を禁止する変更禁止装置を備えたことを特徴とする、
    ビーム治療装置。
  3. 請求項1または請求項のいずれか1項に記載のビーム治療装置において、
    前記設定中信号に応じて前記ビーム出射装置によるビーム出射を禁止された時に、この禁止状態を利用者に対して警告する、ビーム出射警告機能を備えたことを特徴とする、
    ビーム治療装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のビーム治療装置において、
    前記ビーム出射装置がビーム出射を行っている状態下では前記制御計算機による治療台又はビーム制御装置の作動状態を変更することを禁止し、この禁止状態を利用者に対して警告する、制御禁止警告機能を備えたことを特徴とする、
    ビーム治療装置。
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