JP3607108B2 - 車体側部のエアバッグ装置 - Google Patents

車体側部のエアバッグ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の衝突時に、シートに着座している乗員が上記シートからドア開口を通して車体の外側方に向って大きく偏位したり、車体の側壁に対し二次衝突するということを防止するようにした車体側部のエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記車体側部のエアバッグ装置には、従来、特開平8‐26063号公報で示されるものがある。
【0003】
上記公報のものによれば、自動車の車体の側壁にドア開口が形成され、車体の幅方向でこのドア開口に隣接するよう車室にシートが配設されている。上記ドア開口の開口縁のうち、後部開口縁と上部開口縁とに沿うように車体の側面視で倒立ほぼL字形状で折り畳み状態のエアバッグが配設され、このエアバッグの長手方向各部の一部分が上記後部、上部開口縁に取り付けられている。
【0004】
また、上記折り畳み状態のエアバッグの内部に配設されると共に、一端部が上記エアバッグの下端部近傍で上記後部開口縁に連結される一方、他端部が上記エアバッグの前端部近傍で上記上部開口縁に連結される可撓性の索条体が設けられている。
【0005】
そして、自動車の車体側部の衝突時など、この車体に与えられた衝撃力に基づき、上記エアバッグが膨張してこのエアバッグの他の部分が車体の側面視で上記ドア開口の中央側に向って展開することとされている。
【0006】
このため、上記衝突時の衝撃力により、シートに着座していた乗員が上記シートからドア開口を通し車体の外側方に向って大きく偏位しようとしたり、車室側から車体の側壁に二次衝突しようとするときには、この偏位や二次衝突に先立って、乗員が上記のように展開したエアバッグに当接し、もって、上記した大きな偏位や、二次衝突が防止されると共に、乗員に対する衝撃力が緩和され、このようにして、乗員が保護されるようになっている。
【0007】
また、上記エアバッグが展開したとき、上記索条体に引張力を与え上記エアバッグの下端部近傍と前端部近傍との間で上記索条体をほぼ直線的に延伸するよう展開させる引張手段が設けられ、衝突時に、乗員がシート上からその外側方に大きく偏位しようとするとき、この乗員の偏位が上記索条体によってより確実に防止されてシート上に保持され、もって、乗員がより確実に保護されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術では、エアバッグの下端部は上記後部開口縁の上部に位置しており、このため、上記したように展開したエアバッグはシートに着座した乗員の頭部の側方に位置することとなって、この頭部に対する衝撃力が緩和され、この頭部が保護されると考えられるが、上記エアバッグよりも下側に位置することとなる乗員の胸部については、その保護につき、考慮されているとは言えない。
【0009】
また、上記従来の技術では、索条体の下端部も、上記後部開口縁の上部に位置しており、このため、上記したように展開した索条体はシートに着座した乗員の頭部の側方に位置しがちとなり、このため、上記衝突時に展開したエアバッグに上記乗員の頭部が当接するとき、この頭部は上記したように引張力を与えられている索条体に直接的に当接するおそれがあり、よって、頭部に対する衝撃力の緩和が上記索条体によって阻害されるおそれがある。
【0010】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、自動車の車体側部の衝突時など、車体に大きい衝撃力が与えられたとき、シートに着座している乗員がこのシートからドア開口を通し車体の外側方に向って大きく偏位するということを防止すると共に、車体の側壁に二次衝突するということをより確実に防止し、かつ、乗員に対する衝撃力をより効果的に緩和させ、もって、乗員の保護をより向上させることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の車体側部のエアバッグ装置は、次の如くである。
【0012】
請求項1の発明は、車体2の側壁5にドア開口10を形成し、車体2の幅方向でこのドア開口10に隣接するよう車室8にシート24を配設し、上記ドア開口10の開口縁12のうち、後部開口縁18と上部開口縁20とに沿うように車体2の側面視で倒立ほぼL字形状で折り畳み状態のエアバッグ35を配設すると共に、このエアバッグ35の長手方向各部の一部分を上記後部、上部開口縁18,20に取り付け、車体2に与えられた衝撃力に基づき、上記エアバッグ35が膨張してこのエアバッグ35の他の部分41が車体2の側面視で上記ドア開口10の中央側に向って展開するようにした車体側部のエアバッグ装置において、
【0013】
上記折り畳み状態のエアバッグ35の下端部36を上記後部開口縁18の下端部近傍に位置させると共に、車体2の側面視で上記シート24のシートクッション25の後端部近傍に位置させ、上記エアバッグ35の前端部37を前後方向で上記シートクッション25の前部とほぼ同じところに位置させ、
【0014】
記折り畳み状態のエアバッグ35の内部に配設されると共に、一端部44が上記エアバッグ35の下端部36近傍で上記後部開口縁18に連結される一方、他端部45が上記エアバッグ35の前端部37近傍で上記上部開口縁20に連結される可撓性の索条体46を設け、上記エアバッグ35が展開したとき、上記索条体46に引張力を与え上記エアバッグ35の下端部36近傍と前端部37近傍との間で上記索条体46をほぼ直線的に延伸するよう展開させる引張手段47を設け、上記索条体46が展開したときのこの索条体46を上記シート24に着座した乗員23の頭部に対し、より前下方に位置させるようにしたものである。
【0015】
請求項の発明は、請求項1の発明に加えて、上記エアバッグ35が展開したとき、このエアバッグ35の更に他の部分51が上記後部開口縁18上部開口縁20とのうち、少なくともいずれか一方の開口縁18,20を車室8側から覆うようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0017】
図1〜3において、図中符号1は自動車で、矢印Frはその前方を示している。
【0018】
上記自動車1は板金製の車体2と、この車体2を走行路面上に支持させる前、後車輪3とを備えている。
【0019】
上記車体2はその幅方向(左右方向)に離れて対面する左右一対の側壁5と、これら側壁5の左右各下端部に架設されて支持されるフロアパネル6と、上記側壁5の左右各上端部に架設されて支持されるルーフパネル7とを備え、上記左右側壁5、フロアパネル6、およびルーフパネル7で囲まれた上記車体2の内部空間が車室8とされている。
【0020】
上記自動車1の車体2側部を構成する側壁5の前部には、上記車室8の内外を連通させるドア開口10が形成され、また、上記側壁5の後部にも他のドア開口11が形成されている。
【0021】
上記側壁5は、その下端部を構成して前後方向に長く延びると共に上記各ドア開口10,11の枠形状の開口縁12のうち各下部開口縁13を構成するサイドシル14と、上記側壁5の前端部を構成して上記サイドシル14の前端部から上方に延出すると共に、上記ドア開口10の前部開口縁15を構成するフロントピラー16と、上記側壁5の前後方向の中途部を構成して上記サイドシル14の前後方向の中途部から上方に延出すると共に上記ドア開口10の後部開口縁18かつ他のドア開口11の前部開口縁を構成するセンタピラー19と、上記側壁5の上端部を構成して前後方向に長く延びると共に上記各ドア開口10,11の各上部開口縁20を構成するルーフサイドレール21とを備えている。
【0022】
上記側壁5の一部を構成して上記ドア開口10,11をそれぞれ開閉自在に閉じるドア22が設けられている。このドア22は上記ドア開口10,11の下部を開閉自在に閉じる板金製のドア本体22aと、このドア本体22aよりも上方における上記ドア開口10,11の上部で構成されるドアウィンド開口22bとを備え、このドアウィンド開口22bは上記ドア本体22aに昇降自在に支持されたドアウィンドガラスで開閉されるようになっている。
【0023】
車体2の幅方向で上記ドア開口10の後部側に隣接するように上記車室8に、乗員23が車体2の前方に向った姿勢で着座可能とされるシート24が配設され、このシート24は、上記フロアパネル6に対し配設位置が前後に調整可能となるよう前後に移動自在に支持されている。上記シート24は上記フロアパネル6に支持されて乗員23がその着座時に腰掛け可能とされるシートクッション25と、このシートクッション25の後部側から上方に突出して乗員23が上記腰掛け状態で背もたれ可能とされるシートバック26とを備えている。
【0024】
上記の場合、後部開口縁18(センタピラー19)とシートバック26とは車体2の幅方向で互いに対向し、上記ドア開口10と上記シート24に着座した乗員23とは車体2の幅方向で互いに対向するようになっている。また、上記シート24の前方にはステアリングハンドル28が突設され、これは上記シート24に着座した乗員23によって操作可能とされている。
【0025】
上記シート24に着座した乗員23を、このシート24上に拘束可能とするシートベルト装置30が設けられている。このシートベルト装置30は、上記ドア開口10の後部開口縁18(センタピラー19)の上部における車室8側の部分に取り付けられるベルトアンカー31と、このベルトアンカー31に掛止されるベルト32とを備えている。
【0026】
自動車1の衝突時に、上記シート24に着座している乗員23が上記シート24から上記ドア開口10を通して車体2の外側方に向って大きく偏位したり、上記側壁5の後部開口縁18、上部開口縁20、およびドア22に対し二次衝突するということを防止して、この乗員23を保護するためのエアバッグ装置34が設けられている。
【0027】
図1と、図3中実線図示部において、上記エアバッグ装置34は、上記後部開口縁18と上部開口縁20とに沿うように配設され車体2の側面視で倒立ほぼL字形状をなし、かつ、折り畳み状態とされたエアバッグ35を備えている。このエアバッグ35の長手方向各部の一部分が上記後部開口縁18と上部開口縁20の車室8側の部分に不図示の取付具により取り付けられている。
【0028】
上記エアバッグ35の下端部36は上記後部開口縁18(センタピラー19)の下端部近傍に位置させられてその一部が取り付けられ、一方、上記エアバッグ35の前端部37は上記上部開口縁20(ルーフサイドレール21)の前後方向の中途部(ほぼ中央部)に位置させられてその一部が取り付けられている。また、上記エアバッグ35の下端部36は車体2の側面視で上記シートクッション25の後端部近傍に位置させられ、エアバッグ35の前端部37は前後方向で上記シートクッション25の前部とほぼ同じところに位置させられている。
【0029】
また、上記エアバッグ装置34は、上記エアバッグ35の下端部36に連結されて点火されることにより瞬間的に多量のガスを発生可能としこのガスを上記エアバッグ35の内部に供給可能とするインフレータ39と、自動車1の車体2側部の衝突時など、この車体2に与えられた衝撃力に基づき検出信号を出力して上記インフレータ39を点火させる衝撃力検出センサー40とを備えている。
【0030】
図2と、図3中一点鎖線図示部において、上記自動車1の車体2側部の衝突時など、この車体2に衝撃力が与えられたとき、この衝撃力を検出した衝撃力検出センサー40により、上記インフレータ39が点火させられてこれから発生した多量のガスが上記エアバッグ35の内部に瞬間的に供給される。すると、このエアバッグ35が瞬間的に膨張して、このエアバッグ35の前記した一部に対する他の部分41が車体2の側面視で上記ドア開口10の中央側に向って展開することとされている(図2中矢印)。
【0031】
上記の場合、エアバッグ35の他の部分41の展開方向の先端部は、上記エアバッグ35の下端部36と前端部37とをほぼ直線的に結ぶ線上に位置することとされ、展開した上記エアバッグ35はほぼ倒立三角形状とされて上記側壁5の車室8側で上記シート24に着座した乗員23の頭部、胸部を含む上半身のほぼ全体の外側方近傍に位置することとされている。
【0032】
このため、上記衝撃力により、シート24に着座していた乗員23が上記シート24から上記側壁5側に向って偏位するということは、乗員23の特に上半身が上記のように展開したエアバッグ35に当接することにより防止される。
【0033】
よって、上記乗員23がシート24からドア開口10を通し車体2の外側方に向って大きく偏位するということが防止されてシート24上に確実に保持されると共に、上記側壁5に二次衝突するということも防止され、かつ、この際、上記乗員23に対する衝撃力が緩和される。
【0034】
また、上記したように、エアバッグ35が展開するとき、この展開の進行方向は、上記後部開口縁18と上部開口縁20側からドア開口10の中央側の前下方に向うのであり、この進行方向はシート24に着座した乗員23の腕が肩から前下方に延出する方向とほぼ一致する。このため、上記エアバッグ35は乗員23の上半身の全体的な外側方に位置するよう大きく展開するものでありながら、この展開は上記乗員23の腕に邪魔されずに円滑にかつ迅速に行われる。よって、乗員23の保護がより確実になされることとなる。
【0035】
図1と、図3中実線図示部において、前記した折り畳み状態のエアバッグ35の内部に配設されると共に、一端部44が上記エアバッグ35の下端部36近傍で上記後部開口縁18に連結される一方、他端部45が上記エアバッグ35の前端部37近傍で上記上部開口縁20に連結されるベルトやロープである可撓性の索条体46が設けられている。
【0036】
図2、図3中一点鎖線図示部において、前記したようにエアバッグ35が展開したとき、上記索条体46に引張力を与え上記エアバッグ35の下端部36近傍と前端部37近傍との間で上記索条体46をほぼ直線的に延伸させて展開させる引張手段47が設けられ、これにより、上記索条体46は車体2の側面視で上記ドア開口10を前上方に向って斜めに横切る状態とされ、この展開した索条体46は、展開したエアバッグ35の先端部に沿うようその内部に位置させられている。
【0037】
図1〜3において、上記引張手段47は、上記後部開口縁18(センタピラー19)の下端部に取り付けられて一端部が上記エアバッグ35の下端部36に連結されたシリンダチューブ48と、このシリンダチューブ48に軸方向に摺動自在に嵌入されたピストン49とを備え、このピストン49に上記シリンダチューブ48の一端部の開口を通して上記索条体46の一端部44が連結されている。
【0038】
そして、前記したように、インフレータ39から発生したガスが上記エアバッグ35の内部に供給されたとき、そのガスの圧力により上記ピストン49が押動されて(図3中一点鎖線)、このピストン49により前記したように索条体46に引張力が与えられ、この索条体46がエアバッグ35の下端部36近傍と前端部37近傍との間でほぼ直線的に延伸するよう展開させられる。
【0039】
このため、前記したように、衝撃力によって乗員23の上半身がエアバッグ35に当接したときには、このエアバッグ35は上記ドア開口10に向うよう車体2の外側方に押されて移動させられようとするが、上記エアバッグ35の展開時の先端部は上記引張手段47により展開させられた索条体46により側壁5の上記後部開口縁18と上部開口縁20とに支持されることとなり、上記エアバッグ35の移動が抑制される。
【0040】
よって、上記乗員23がシート24上から上記ドア開口10を通してその外側方に大きく偏位するということは上記索条体46と引張手段47とによってより確実に防止され、シート24上に確実に保持され、また、上記ドア22に対し二次衝突するということもより確実に防止される。
【0041】
しかも、上記したように索条体46の一端部44はエアバッグ35の下端部36近傍で上記後部開口縁18に連結されており、つまり、後部開口縁18の下端部に連結されているため、索条体の一端部が後部開口縁の上部に連結されていた従来の技術に比べて、上記索条体46が展開したときのこの索条体46はシート24に着座した乗員23の頭部に対し、より前下方に位置することとなる。
【0042】
よって、衝突時に展開したエアバッグ35に乗員23の頭部が当接するとき、この頭部が上記引張力を与えられている索条体46に直接的に当接することは防止され、このため、頭部に対する衝撃力の緩和が上記索条体46により阻害されるということが防止され、乗員23がより確実に保護される。
【0043】
図2において、上記エアバッグ35が展開したとき、このエアバッグ35の更に他の部分51が上記後部開口縁18を車室8側から覆うようにしてある。
【0044】
このため、衝突時に、上記乗員23の上半身が上記後部開口縁18と二次衝突するということは、上記エアバッグ35によってより確実に防止され、乗員23がより確実に保護されることとなる。
【0045】
上記の場合、展開する上記した更に他の部分51が前記ベルトアンカー31やベルト32と干渉し合わないよう、上記した更に他の部分51の一部には上記ベルト32等を回避するよう切り欠き52が形成されている。
【0046】
なお、上記更に他の部分51は、上記後部開口縁18を覆うことに代え、もしくはこれと共に上記上部開口縁20を車室8側から覆うようにしてもよく、このようにすれば、乗員23が上記上部開口縁20と二次衝突するということは、上記エアバッグ35によってより確実に防止される。
【0047】
図2,4において、上記エアバッグ35の長手方向の中途部には袋形状の膨出部54が形成され、この膨出部54は、上記エアバッグ35が展開したとき、その屈曲方向の先端部の長手方向の中途部から前下方に向って膨張して展開することとされている。
【0048】
図2で示すように、上記展開した膨出部54は、シート24に着座した乗員23の腕をその外側方から覆って、乗員23のシート24からその外側方への大きな偏位や、ドア22のドア本体22aへの二次衝突が防止される。
【0049】
一方、図4で示すように、上記屈曲した膨出部54は、シート24に着座した子供など体格の小さい乗員23の胸部をその外側方から覆って、乗員23のシート24からその外側方への大きな偏位や、ドア22のドア本体22aへの二次衝突が防止される。
【0050】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0051】
請求項1の発明は、車体の側壁にドア開口を形成し、車体の幅方向でこのドア開口に隣接するよう車室にシートを配設し、上記ドア開口の開口縁のうち、後部開口縁と上部開口縁とに沿うように車体の側面視で倒立ほぼL字形状で折り畳み状態のエアバッグを配設すると共に、このエアバッグの長手方向各部の一部分を上記後部、上部開口縁に取り付け、車体に与えられた衝撃力に基づき、上記エアバッグが膨張してこのエアバッグの他の部分が車体の側面視で上記ドア開口の中央側に向って展開するようにした車体側部のエアバッグ装置において、
【0052】
上記折り畳み状態のエアバッグの下端部を上記後部開口縁の下端部近傍に位置させると共に、車体の側面視で上記シートのシートクッションの後端部近傍に位置させ、上記エアバッグの前端部を前後方向で上記シートクッションの前部とほぼ同じところに位置させてある。
【0053】
このため、自動車の衝突時などに、車体に衝撃力が与えられて上記エアバッグが展開したとき、このエアバッグの上部は上記シートに着座した乗員の頭部の外側方に位置し、かつ、上記エアバッグの下部は上記乗員の胸部の外側方に位置することとなる。
【0054】
よって、上記衝撃力により、シートに着座していた乗員が上記シートから上記側壁側に向って偏位するということは、乗員の特に上半身が上記のように展開したエアバッグに当接することにより防止される。
【0055】
よって、上記乗員がシートからドア開口を通し車体の外側方に向って大きく偏位するということが防止されてシート上に確実に保持されると共に、上記側壁に二次衝突するということも防止され、かつ、この際、上記乗員に対する衝撃力が緩和される。
【0056】
即ち、エアバッグの下端部が後部開口縁の上部に位置していた従来の技術に比べて、乗員の保護がより確実になされる。
【0057】
また、上記したように、エアバッグが展開するとき、この展開の進行方向は、上記後部開口縁と上部開口縁側からドア開口の中央側の前下方に向うのであり、この進行方向はシートに着座した乗員の腕が肩から前下方に延出する方向とほぼ一致する。このため、上記エアバッグは乗員の上半身の全体的な外側方に位置するよう大きく展開するものでありながら、この展開は上記乗員の腕に邪魔されずに円滑にかつ迅速に行われる。よって、乗員の保護がより確実になされることとなる。
【0058】
また、上記折り畳み状態のエアバッグの内部に配設されると共に、一端部が上記エアバッグの下端部近傍で上記後部開口縁に連結される一方、他端部が上記エアバッグの前端部近傍で上記上部開口縁に連結される可撓性の索条体を設け、上記エアバッグが展開したとき、上記索条体に引張力を与え上記エアバッグの下端部近傍と前端部近傍との間で上記索条体をほぼ直線的に延伸するよう展開させる引張手段を設け、上記索条体が展開したときのこの索条体を上記シートに着座した乗員の頭部に対し、より前下方に位置させるようにしてある。
【0059】
このため、前記したように、衝撃力によって乗員の上半身がエアバッグに当接したときには、このエアバッグは上記ドア開口に向うよう車体の外側方に押されて移動させられようとするが、上記エアバッグは上記引張手段により展開させられた索条体により上記後部開口縁と上部開口縁とに支持されることとなり、上記エアバッグの移動が抑制される。
【0060】
よって、上記乗員がシート上から上記ドア開口を通してその外側方に大きく偏位するということは上記索条体と引張手段とによってより確実に防止され、シート上に確実に保持され、また、上記ドアに対し二次衝突するということもより確実に防止される。
【0061】
しかも、上記したように索条体の一端部はエアバッグの下端部近傍で上記後部開口縁に連結されており、つまり、後部開口縁の下端部に連結されてい、索条体の一端部が後部開口縁の上部に連結されていた従来の技術に比べて、上記索条体が展開したときのこの索条体シートに着座した乗員の頭部に対し、より前下方に位置させるようにしてある。
【0062】
よって、衝突時に展開したエアバッグに乗員の頭部が当接するとき、この頭部が上記引張力を与えられている索条体に直接的に当接することは防止され、このため、頭部に対する衝撃力の緩和が上記索条体により阻害されるということが防止され、乗員がより確実に保護される。
【0063】
請求項の発明は、上記エアバッグが展開したとき、このエアバッグの更に他の部分が上記後部開口縁上部開口縁とのうち、少なくともいずれか一方の開口縁を車室側から覆うようにしてある。
【0064】
このため、衝突時に、上記乗員の上半身が上記後部開口縁および/もしくは上部開口縁と二次衝突するということは、上記エアバッグによってより確実に防止され、乗員がより確実に保護されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の部分側面図である。
【図2】エアバッグが展開したときの作用を示す図で図1に相当する図である。
【図3】図1,2を合成した部分拡大図である。
【図4】エアバッグが展開したときの他の作用を示す図で図2に相当する図である。
【符号の説明】
1 自動車
2 車体
5 側壁
8 車室
10 ドア開口
12 開口縁
13 下部開口縁
18 後部開口縁
20 上部開口縁
23 乗員
24 シート
25 シートクッション
34 エアバッグ装置
35 エアバッグ
36 下端部
37 前端部
39 インフレータ
40 衝撃力検出センサー
41 他の部分
44 一端部
45 他端部
46 索条体
47 引張手段
51 更に他の部分

Claims (2)

  1. 車体の側壁にドア開口を形成し、車体の幅方向でこのドア開口に隣接するよう車室にシートを配設し、上記ドア開口の開口縁のうち、後部開口縁と上部開口縁とに沿うように車体の側面視で倒立ほぼL字形状で折り畳み状態のエアバッグを配設すると共に、このエアバッグの長手方向各部の一部分を上記後部、上部開口縁に取り付け、車体に与えられた衝撃力に基づき、上記エアバッグが膨張してこのエアバッグの他の部分が車体の側面視で上記ドア開口の中央側に向って展開するようにした車体側部のエアバッグ装置において、
    上記折り畳み状態のエアバッグの下端部を上記後部開口縁の下端部近傍に位置させると共に、車体の側面視で上記シートのシートクッションの後端部近傍に位置させ、上記エアバッグの前端部を前後方向で上記シートクッションの前部とほぼ同じところに位置させ、
    記折り畳み状態のエアバッグの内部に配設されると共に、一端部が上記エアバッグの下端部近傍で上記後部開口縁に連結される一方、他端部が上記エアバッグの前端部近傍で上記上部開口縁に連結される可撓性の索条体を設け、上記エアバッグが展開したとき、上記索条体に引張力を与え上記エアバッグの下端部近傍と前端部近傍との間で上記索条体をほぼ直線的に延伸するよう展開させる引張手段を設け、上記索条体が展開したときのこの索条体を上記シートに着座した乗員の頭部に対し、より前下方に位置させるようにした車体側部のエアバッグ装置。
  2. 上記エアバッグが展開したとき、このエアバッグの更に他の部分が上記後部開口縁上部開口縁とのうち、少なくともいずれか一方の開口縁を車室側から覆うようにした請求項1に記載の車体側部のエアバッグ装置。
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