JP3606453B2 - 音声信号伝送方法及び音声復号方法 - Google Patents

音声信号伝送方法及び音声復号方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声信号を予測符号化して圧縮した音声信号を伝送する音声信号伝送方法及びその音声信号を復号する音声復号方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
音声信号を高能率符号化する方法としては、例えば特開昭58−75341号公報に示されるようにハフマン符号が知られている。また、音声信号を予測符号化する方法として、本発明者は先の出願(特願平9−289159号)において1チャネルの原デジタル音声信号に対して、特性が異なる複数の予測器により時間領域における過去の信号から現在の信号の複数の線形予測値を算出し、原デジタル音声信号とこの複数の線形予測値から予測器毎の予測残差を算出し、この複数の予測残差の最小値を選択する方法を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法では原デジタル音声信号がサンプリング周波数=96kHz、量子化ビット数=20ビット程度の場合に、ある程度の圧縮効果を得ることができるが、近年のDVDオーディオディスクではこの2倍のサンプリング周波数(=192kHz)が使用され、また、量子化ビット数も24ビットが使用される傾向があるので、圧縮率を改善する必要がある。
【0004】
ところで、CD再生装置のような簡易機種と、DVD再生装置のような上位機種の両方の再生装置が再生可能にするために、例えば特開平9−312066号公報に示されるように上位機種のみが再生可能な20ビット(又は24ビット)のサンプルデータを、簡易機種が再生可能な上位16ビットと下位4ビット(又は8ビット)に分離して伝送する方法が提案されている。
【0005】
そこで本発明は、複数チャネル(チャンネル)の音声信号の各チャネルの上位ビットデータ間には相関が強く、下位ビットデータ間には相関がないことに鑑みて、複数チャネルの音声信号を予測符号化する場合に圧縮率を改善することができる音声信号の伝送方法及びその音声信号を復号する音声復号方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、以下の1),2)及び)記載の手段よりなる。
すなわち、
【0007】
1)同一のサンプリング周波数であると共に2つの系統からなる第1の複数チャネルのデジタル音声信号を所定のマトリクス演算により互いに相関性のある第2の複数チャネルの音声信号に変換するステップと、
前記第2の複数チャネルの音声信号をチャネル毎に上位ビットと下位ビットデータに分離するステップと、
前記分離された上位ビットデータを各チャネル毎に、入力されるデータに応答して、先頭サンプル値を得ると共に、特性が異なる複数の線形予測方法により時間領域の過去から現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測残差が最小となるような線形予測方法を選択するステップと、
前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データと、前記分離手段により分離された下位ビットデータと分離フラグと、前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータとを所定のフォーマットで多重化するステップと、からなる音声符号化方法により符号化された音声信号を伝送する音声信号伝送方法であって、
前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データと、前記下位ビットデータと分離フラグと前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータとをパケット化して通信回線を介して伝送することを特徴とする音声信号伝送方法。
2)同一のサンプリング周波数であると共に2つの系統からなる第1の複数チャネルのデジタル音声信号を所定のマトリクス演算により互いに相関性のある第2の複数チャネルの音声信号に変換するステップと、
前記変換された第2の複数チャネルの音声信号を、チャネル毎に入力される音声信号に応答して先頭サンプル値を得ると共に、特性が異なる複数の線形予測方法により時間領域の過去から現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測残差が最小となるような線形予測方法を選択するステップと、
ヘッダ情報と、圧縮PCMプライベートヘッダ及びオーディオ圧縮PCMデータ部を含むユーザデータと、を含んだデータ構造にすると共に、前記ステップにより選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データを、前記オーディオ圧縮PCMデータ部内に記録し、前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータを前記圧縮PCMプライベートヘッダ内に配置するステップと、からなる音声符号化方法により符号化された音声信号を伝送する音声信号伝送方法であって、
前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データと前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータとをパケット化して通信回線を介して伝送することを特徴とする音声信号伝送方法。
3)同一のサンプリング周波数であると共に2つの系統からなる第1の複数チャネルのデジタル音声信号を所定のマトリクス演算により互いに相関性のある第2の複数チャネルの音声信号に変換するステップと、
前記変換された第2の複数チャネルの音声信号を、チャネル毎に入力される音声信号に応答して先頭サンプル値を得ると共に、特性が異なる複数の線形予測方法により時間領域の過去から現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測残差が最小となるような線形予測方法を選択するステップと、
ヘッダ情報と、圧縮PCMプライベートヘッダ及びオーディオ圧縮PCMデータ部を含むユーザデータと、を含んだデータ構造にすると共に、前記ステップにより選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データを、前記オーディオ圧縮PCMデータ部内に記録し、前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号 及びUPC/EAN−ISRCデータを前記圧縮PCMプライベートヘッダ内に配置するステップと、からなる音声符号化方法により符号化されたデータから元の音声信号を復号する音声復号方法であって、
前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データから予測値を算出するステップと、
この算出された予測値から前記第1の複数チャネルのデジタル音声信号を復元するステップと、
からなる音声復号方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明を適用した音声符号化装置及びそれに対応する音声復号装置の第1の実施形態を示すブロック図、図2は図1のエンコーダを詳しく示すブロック図、図3はDVDのパックのフォーマットを示す説明図、図4はDVDのオーディオパックのフォーマットを示す説明図、図5は図1のデコーダを詳しく示すブロック図である。
【0009】
図1に示すチャネル相関回路Aは加算回路1aと減算回路1bを有する。加算回路1aは各チャネル(以下、ch)が例えばサンプリング周波数=192kHz、量子化ビット数=24ビットのステレオ2ch信号L、Rの和信号(L+R)を算出して和ch用1chロスレス・エンコーダ2D1に出力し、減算回路1bは差信号(L−R)を算出して差ch用1chロスレス・エンコーダ2D2に出力する。エンコーダ2D1、2D2は図2に詳しく示すように、それぞれ24ビットの内、上位16ビットの和信号(L+R)、差信号(L−R)の差分Δ(L+R)、Δ(L−R)を予測符号化するとともに、下位8ビットをそのまま記録媒体や通信媒体を介して伝送する。
【0010】
なお、原データが20ビットの場合には上位ビット数を固定にし、下位ビット数を可変にして上位16ビットと下位4ビットに分離する。また、原データが16ビットの場合には分離することなく16ビットデータを予測符号化する。
【0011】
そして、復号側では、図6に詳しく示すようにデコーダ3D1、3D2がそれぞれ各chの上位16ビット分の予測符号化データを和信号(L+R)、差信号(L−R)に復号し、この16ビットデータに対して下位8ビットを付加して元の24ビットデータに復元する。次いでチャネル相関回路Bがこの24ビットの和信号(L+R)、差信号(L−R)をステレオ2ch信号L、Rに復元する。
【0012】
図2を参照してエンコーダ2D1、2D2について詳しく説明する。和信号(L+R)と差信号(L−R)は1フレーム毎に1フレームバッファ10に格納される。そして、1フレームの各上位16ビットのサンプル値(L+R)、(L−R)がそれぞれ差分演算回路11D1、11D2に印加され、今回と前回の差分Δ(L+R)、Δ(L−R)、すなわち差分PCM(DPCM)データが算出される。また、各フレームの先頭サンプルの24ビットデータ(L+R)、(L−R)と、各サンプルの下位8ビットデータ(L+R)、(L−R)がマルチプレクサ19に印加される。
【0013】
差分演算回路11D1により算出された差分Δ(L+R)は、予測係数が異なる複数の予測器12a−1〜12a−nと減算器13a−1〜13a−nに印加される。そして、予測器12a−1〜12a−nではそれぞれ各予測係数に基づいて差分Δ(L+R)の各予測値が算出され、減算器13a−1〜13b−nではそれぞれこの各予測値と差分Δ(L+R)の各予測残差が算出される。バッファ・選択器16D1はこの複数の予測残差を一時記憶して、選択信号生成器17により指定されたサブフレーム毎に最小の予測残差を選択し、パッキング回路18に出力する。なお、このサブフレームはフレームの数十分の1程度のサンプル長であり、一例として1フレームを80サブフレームとする。ここで、予測器12a−1〜12a−nと減算器13a−1〜13a−nは和信号chの予測回路15D1を構成し、また、この予測回路15D1とバッファ・選択器16D1は和信号chの予測符号化回路を構成している。
【0014】
同様に、差分演算回路11D2により算出された差分Δ(L−R)は、予測係数が異なる複数の予測器12b−1〜12b−nと減算器13b−1〜13b−nに印加される。そして、予測器12b−1〜12b−nではそれぞれ各予測係数に基づいて差分Δ(L−R)の各予測値が算出され、減算器13b−1〜13b−nではそれぞれこの各予測値と差分Δ(L−R)の各予測残差が算出される。バッファ・選択器16D2はこの複数の予測残差を一時記憶して、選択信号生成器17により指定されたサブフレーム毎に最小の予測残差を選択し、パッキング回路18に出力する。予測器12b−1〜12b−nと減算器13b−1〜13b−nは差信号chの予測回路15D2を構成し、また、この予測回路15D2とバッファ・選択器16D2は差信号chの予測符号化回路を構成している。
【0015】
選択信号生成器17は予測残差のビット数フラグをパッキング回路18とマルチプレクサ19に対して印加し、また、予測残差が最小の予測器を示す予測器選択フラグをマルチプレクサ19に対して印加する。パッキング回路18はバッファ・選択器16D1、16D2により選択された2ch分の予測残差を、選択信号生成器17により指定されたビット数フラグに基づいて指定ビット数でパッキングする。
【0016】
続くマルチプレクサ19は1フレーム分の上位16ビットデータに対して
・フレームヘッダと、
・元の24ビットデータを上位16ビットと下位8ビットに分離したか否かを示す分離フラグ120と、
・和信号ch(L+R)の1フレームの先頭サンプル値と、
・差信号ch(L−R)の1フレームの先頭サンプル値と、
・和信号ch(L+R)のサブフレーム毎の予測器選択フラグと、
・差信号ch(L−R)のサブフレーム毎の予測器選択フラグと、
・和信号ch(L+R)のサブフレーム毎のビット数フラグと、
・差信号ch(L−R)のサブフレーム毎のビット数フラグと、
・和信号ch(L+R)の予測残差データ列(可変ビット数)と、
・差信号ch(L−R)の予測残差データ列(可変ビット数)とを、
多重化し、可変レートビットストリームとして出力する。
【0017】
また、予測符号化されていない下位8ビットについては、別のビットストリームとして出力する。このような予測符号化によれば、原信号が例えばサンプリング周波数=192kHz、量子化ビット数=24ビット、2チャネルの場合、平均で57%の圧縮率を実現することができる。
【0018】
また、この可変レートビットストリームデータをDVDオーディオディスクに記録する場合には、図3に示す圧縮PCMのオーディオ(A)パックにパッキングされる。このパックは2034バイトのユーザデータ(Aパケット、Vパケット)に対して4バイトのパックスタート情報と、6バイトのSCR(System Clock Reference:システム時刻基準参照値)情報と、3バイトのMux レート(rate)情報と1バイトのスタッフィングの合計14バイトのパックヘッダが付加されて構成されている(1パック=合計2048バイト)。この場合、タイムスタンプであるSCR情報を、ACBユニット内の先頭パックでは「1」として同一タイトル内で連続とすることにより同一タイトル内のAパックの時間を管理することができる。
【0019】
Aパケットは図4に詳しく示すように、17、9又は14バイトのパケットヘッダと、圧縮PCMのプライベートヘッダと、上記のフォーマットの1ないし2011バイトのオーディオ圧縮PCMデータにより構成され、上位16ビットデータと下位8ビットデータは別のAパケットに収容されている。圧縮PCMのプライベートヘッダは、
・1バイトのサブストリームIDと、
・2バイトのUPC/EAN−ISRC(Universal Product Code/European Article Number−International Standard Recording Code)番号、及びUPC/EAN−ISRCデータと、
・1バイトのプライベートヘッダ長と、
・2バイトの第1アクセスユニットポインタと、
・8バイトのオーディオデータ情報(ADI)と
・0〜7バイトのスタッフィングバイトとに、
より構成されている。
【0020】
次に図5を参照してデコーダD1、D2について説明する。前述したフォーマットの可変レートビットストリームデータは、デマルチプレクサ21によりフレームヘッダに基づいて分離される。そして、和信号ch(L+R)及び差信号ch(L−R)の1フレームの先頭サンプル値はそれぞれ累積演算回路25a、25bに印加され、和信号ch(L+R)及び差信号ch(L−R)の予測器選択フラグはそれぞれ予測器(24a−1〜24a−n)、(24b−1〜24b−n)の各選択信号として印加され、和信号ch(L+R)及び差信号ch(L−R)のビット数フラグと予測残差データ列はアンパッキング回路22に印加される。更に可変レートビットストリームデータが下位ビットデータを含む場合には、この下位ビットデータが分離されて加算器28a、28bに印加され、また、分離フラグは制御信号として加算器28a、28bに印加される。
【0021】
ここで、予測器(24a−1〜24a−n)、(24b−1〜24b−n)はそれぞれ、符号化側の予測器(12a−1〜12a−n)、(12b−1〜12b−n)と同一の特性であり、予測器選択フラグにより同一特性のものが選択される。
【0022】
アンパッキング回路22は和信号ch(L+R)及び差信号ch(L−R)の予測残差データ列をビット数フラグ毎に基づいて分離してそれぞれ加算回路23a、23bに出力する。加算回路23a、23bではそれぞれ、アンパッキング回路22からの和信号ch(L+R)及び差信号ch(L−R)の今回の予測残差データと、予測器(24a−1〜24a−n)、(24b−1〜24b−n)の内、予測器選択フラグにより選択された各1つにより予測された前回の予測値が加算されて今回の予測値が算出される。この今回の予測値は、図2に示す差分演算回路11D1、11D2によりそれぞれ算出された差分Δ(L+R)、Δ(L−R)すなわちDPCMデータであり、予測器(24a−1〜24a−n)、(24b−1〜24b−n)と累積演算回路25a、25bに印加される。
【0023】
累積演算回路25a、25bはそれぞれ、1フレームの先頭サンプル値に対して差分Δ(L+R)、Δ(L−R)をサンプル毎に累積加算して和信号ch(L+R)、差信号ch(L−R)の各PCMデータ(上位16ビットデータ)をそれぞれ加算器28a、28bに出力する。加算器28a、28bは分離フラグが「分離有り」の場合にはこの和信号ch(L+R)、差信号ch(L−R)の各上位16ビットPCMデータと、デマルチプレクサ21により分離された下位ビットPCMデータを加算して出力し、他方、分離フラグが「分離無し」の場合には上位16ビットPCMデータをそのまま出力する。
【0024】
この和信号(L+R)、差信号(L−R)は図1に示すように加算回路4aにより2L信号が算出されるとともに、減算回路4bにより2R信号が算出される。そして、2L信号と2R信号がそれぞれ割り算器5a、5bにより1/2に割り算され、元のステレオ2チャネル信号L、Rが復元される。
【0025】
次に図6、図7を参照して第2の実施形態について説明する。上記の実施形態では、和信号(L+R)、差信号(L−R)の各差分Δ(L+R)、Δ(L−R)、すなわちDPCMデータのみを予測符号化するように構成されているが、この第2の実施形態では和信号(L+R)、差信号(L−R)すなわちPCMデータ、又はその各差分Δ(L+R)、Δ(L−R)すなわちDPCMデータを選択的に予測符号化するように構成されている。
【0026】
このため図6に示す符号化装置では、図2に示す構成に対して和信号(L+R)、差信号(L−R)をそれぞれ予測符号化するための予測回路15A、15Sとバッファ・選択器16A、16Sが追加されている。また、選択信号生成器17はバッファ・選択器16A、16Sによりそれぞれ選択された和信号(L+R)、差信号(L−R)と、バッファ・選択器16D1、16D2によりそれぞれ選択された差分Δ(L+R)、Δ(L−R)の各予測残差の最小値に基づいて、PCMデータとDPCMデータのどちらが圧縮率が高いか否かを判断し、高い方のデータを選択する。このとき、そのPCM/DPCMの選択フラグ(予測回路選択フラグ)を追加して多重化する。
【0027】
ここで、図6に示す和信号(L+R)の予測回路15Aと差分Δ(L+R)の予測回路15D1が同一の構成であり、また、差信号(L−R)の予測回路15Sと差分Δ(L−R)の予測回路15D2が同一の構成である場合、復号装置では図7に示すようにPCMデータとDPCMデータの両方の予測回路を設ける必要はなく、1つのデータ分の予測回路でよい。そして、符号化装置から伝送された予測回路選択フラグに基づいてセレクタ26a、26bにより、DPCMデータの場合には累積演算回路25a、25bの出力を選択し、PCMデータの場合には加算回路23a、23bの出力を選択する。そして、セレクタ26a、26bによりそれぞれ選択された各チャネルの上位16ビットデータと下位ビットデータが加算器28a、28bにより加算される。
【0028】
第3の実施形態では図8に示すように、原信号L、R(PCMデータ)と、和信号(L+R)、差信号(L−R)(PCMデータ)と、その各差分Δ(L+R)、Δ(L−R)(DPCMデータ)の3グループの1つを選択的に予測符号化するように構成されている。
【0029】
このため図8に示す符号化装置では、図6に示す構成に対して原信号L、Rをそれぞれ予測符号化するための予測回路15L、15Rとバッファ・選択器16L、16Rが追加されている。また、選択信号生成器17はバッファ・選択器16L、16Rにより選択された原信号L、Rと、バッファ・選択器16A、16Sにより選択された和信号(L+R)、差信号(L−R)と、バッファ・選択器16D1、16D2により選択された各差分Δ(L+R)、Δ(L−R)の各予測残差の最小値に基づいて圧縮率が高いグループのデータを選択する。このとき、その選択フラグ(予測回路選択フラグ)を追加して多重化する。
【0030】
また、図8に示す3グループの予測回路が同一の構成である場合、復号装置では図9に示すように3グループ分の予測回路を設ける必要はなく、1つのグループ分の予測回路でよい。そして、符号化装置から伝送された予測回路選択フラグに基づいて、DPCMデータの場合には累積演算回路25a、25bの出力を選択し、PCMデータの場合には加算回路23a、23bの出力を選択してチャネル相関回路Bにより原信号L、R(上位16ビットデータ)を復元する。そして、更にセレクタ27a、27bにより原信号L、Rのグループの場合には加算回路23a、23bの出力を選択し、他の場合にはチャネル相関回路Bの出力を選択する。次いでセレクタ27a、27bによりそれぞれ選択された各チャネルの上位16ビットデータと下位ビットデータが加算器28a、28bにより加算される。
【0031】
なお、上記の第1〜第3の実施形態では、原信号が2チャネルの場合について説明したが、マルチチャネル信号の場合にも適用することができる。ここで、マルチチャネル方式としては次の4つの方式が知られている。
(1)ドルビーサラウンド方式
前方L、C、Rの3チャネル+後方Sの1チャネルの合計4チャネル
(2)ドルビーAC−3方式
前方L、C、R、SWの4チャネル+後方SL、SRの2チャネルの合計6チャネル
(3)DTS(Digital Theater System)方式
ドルビーAC−3方式と同様に6チャネル(L、C、R、SW、SL、SR)(4)SDDS(Sony Dynamic Digital Sound)方式
前方L、LC、C、RC、R、SWの6チャネル+後方SL、SRの2チャネルの合計8チャネル
【0032】
そこで、図1に示す相関回路Aは、マルチチャネル信号の一例としてレフト(L)、センタ(C)、ライト(R)、サラウンドレフト(SL)及びサラウンドライト(SR)の5chのPCMデータを、Lchを基準として次の5ch(L)、(D1)〜(D4)に変換する。
L =L(基準チャネル)
D1=C−(L+R)/2
D2=R−L
D3=SL−a×L
D4=SR−b×R
但し、0≦a,b≦1
【0033】
そして、この5chの各チャネルデータを上位16ビットと下位ビットに分離し、上位16ビットデータを予測符号化して伝送し、下位ビットデータをそのまま伝送する。また、相関を求める場合、次の5chに変換するようにしてもよい。
L =L(基準チャネル)
D1=C−L
D2=R−L
D3=SL−L
D4=SR−R
【0034】
符号化側により予測符号化された可変レートビットストリームデータをネットワークを介して伝送する場合には、符号化側では図10に示すように伝送用にパケット化し(ステップS41)、次いでパケットヘッダを付与し(ステップS42)、次いでこのパケットをネットワーク上に送り出す(ステップS43)。復号側では図11に示すようにヘッダを除去し(ステップS51)、次いでデータを復元し(ステップS52)、次いでこのデータをメモリに格納して復号を待つ(ステップS53)。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数チャネルの音声信号をチャネル毎に上位ビットデータと下位ビットデータに分離して、上位ビットデータを予測符号化するしたので、複数チャネルの音声信号を予測符号化する場合に圧縮率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用した音声符号化装置及びそれに対応した音声復号装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のエンコーダを詳しく示すブロック図である。
【図3】DVDのパックのフォーマットを示す説明図である。
【図4】DVDのオーディオパックのフォーマットを示す説明図である。
【図5】図1のデコーダを詳しく示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態のエンコーダを示すブロック図である。
【図7】第2の実施形態のデコーダを示すブロック図である。
【図8】第3の実施形態のエンコーダを示すブロック図である。
【図9】第3の実施形態のデコーダを示すブロック図である。
【図10】音声伝送方法を示すフローチャートである。
【図11】音声伝送方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a 加算回路(加算手段)
1b 減算回路(減算手段)
10 1フレームバッファ(分離手段)
11D1 差分演算回路(第1の差分演算手段)
11D2 差分演算回路(第2の差分演算手段)
12a−1〜12a−n 予測器(減算器13a−1〜13a−n、バッファ・選択器16D1と共に第1の予測符号化手段を構成する。)
12b−1〜12b−n 予測器(減算器13b−1〜13b−n、バッファ・選択器16D2と共に第2の予測符号化手段を構成する。)
13a−1〜13a−n,13b−1〜13b−n 減算器
16D1,16D2,16A,16S,16L,16R バッファ・選択器
15A 予測回路(バッファ・選択器16Aと共に第3の予測符号化手段を構成する。)
15S 予測回路(バッファ・選択器16Sと共に第4の予測符号化手段を構成する。)
15L 予測回路(バッファ・選択器16Lと共に第5の予測符号化手段を構成する。)
15R 予測回路(バッファ・選択器16Rと共に第6の予測符号化手段を構成する。)
19 マルチプレクサ(多重化手段)
A 相関回路(相関手段)

Claims (3)

  1. 同一のサンプリング周波数であると共に2つの系統からなる第1の複数チャネルのデジタル音声信号を所定のマトリクス演算により互いに相関性のある第2の複数チャネルの音声信号に変換するステップと、
    前記第2の複数チャネルの音声信号をチャネル毎に上位ビットと下位ビットデータに分離するステップと、
    前記分離された上位ビットデータを各チャネル毎に、入力されるデータに応答して、先頭サンプル値を得ると共に、特性が異なる複数の線形予測方法により時間領域の過去から現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測残差が最小となるような線形予測方法を選択するステップと、
    前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データと、前記分離手段により分離された下位ビットデータと分離フラグと、前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータとを所定のフォーマットで多重化するステップと、からなる音声符号化方法により符号化された音声信号を伝送する音声信号伝送方法であって、
    前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データと、前記下位ビットデータと分離フラグと前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータとをパケット化して通信回線を介して伝送することを特徴とする音声信号伝送方法。
  2. 同一のサンプリング周波数であると共に2つの系統からなる第1の複数チャネルのデジタル音声信号を所定のマトリクス演算により互いに相関性のある第2の複数チャネルの音声信号に変換するステップと、
    前記変換された第2の複数チャネルの音声信号を、チャネル毎に入力される音声信号に応答して先頭サンプル値を得ると共に、特性が異なる複数の線形予測方法により時間領域の過去から現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測残差が最小となるような線形予測方法を選択するステップと、
    ヘッダ情報と、圧縮PCMプライベートヘッダ及びオーディオ圧縮PCMデータ部を含むユーザデータと、を含んだデータ構造にすると共に、前記ステップにより選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データを、前記オーディオ圧縮PCMデータ部内に記録し、前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータを前記圧縮PCMプライベートヘッダ内に配置するステップと、からなる音声符号化方法により符号化された音声信号を伝送する音声信号伝送方法であって、
    前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データと前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータとをパケット化して通信回線を介して伝送することを特徴とする音声信号伝送方法。
  3. 同一のサンプリング周波数であると共に2つの系統からなる第1の複数チャネルのデジタル音声信号を所定のマトリクス演算により互いに相関性のある第2の複数チャネルの音声信号に変換するステップと、
    前記変換された第2の複数チャネルの音声信号を、チャネル毎に入力される音声信号に応答して先頭サンプル値を得ると共に、特性が異なる複数の線形予測方法により時間領域の過去から現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測残差が最小となるような線形予測方法を選択するステップと、
    ヘッダ情報と、圧縮PCMプライベートヘッダ及びオーディオ圧縮PCMデータ部を含 むユーザデータと、を含んだデータ構造にすると共に、前記ステップにより選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データを、前記オーディオ圧縮PCMデータ部内に記録し、前記音声信号のUPC/EAN−ISRC番号及びUPC/EAN−ISRCデータを前記圧縮PCMプライベートヘッダ内に配置するステップと、からなる音声符号化方法により符号化されたデータから元の音声信号を復号する音声復号方法であって、
    前記選択された各チャネルの先頭サンプル値と予測残差と線形予測方法を含む予測符号化データから予測値を算出するステップと、
    この算出された予測値から前記第1の複数チャネルのデジタル音声信号を復元するステップと、
    からなる音声復号方法。
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