JP3599201B2 - Ceramic paint application equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、積層セラミック電子部品の製造に用いられるセラミック塗料塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層セラミック電子部品は、例えば一方向に走行する可撓性支持体上にドクターブレード法でセラミック粉、有機バインダー、可塑剤、溶剤等を含むセラミック塗料を塗布してグリーンシートを成形し、その上にパラジウム、銀、ニッケル等の電極がスクリーン印刷により形成される。次に所望の積層構造になるように、グリーンシートを可撓性支持体から剥離し、一枚ずつ積層し、プレス切断工程を経てセラミックグリーンチップを得る。このようにして得られたセラミックグリーンチップ中のバインダーをバーンアウトし、1000℃〜1400℃で焼成し、得られた焼成体に銀、銀−パラジウム、ニッケル、銅等の端子電極を形成し、セラミック電子部品を得る。
【0003】
ところで、例えば、積層セラミックコンデンサの場合、小型化、大容量化の手法として、1層あたりの誘電体層の厚みを薄くし、積層数を多くすることが考えられる。しかし、グリーンシートを可撓性支持体から剥離し積層する方法では、特に薄いグリーンシートの場合、可撓性支持体からグリーンシートがうまく剥離できず、積層歩留りが悪くなる。また、薄いグリーンシートをハンドリングするため、出来上がった製品にショート等の特性不良が多発する。
【0004】
このような問題点を解決する手段として、特開昭63−188926号公報には、グリーンシートを可撓性支持体が上になるように熱転写する方法が開示されている。誘電体層(グリーンシート)を形成する手段としては、ドクタブレード法が用いられる旨記載されている。
【0005】
グリーンシートを形成する手段として、特開昭63−188926号公報に開示されているドクタブレード法は、許容されるグリーンシートが厚い場合は、有効な手段である。しかし、乾燥後厚みが、10μm以下の薄いグリーンシートを得ようとすると、次の述べるような問題点を生じる。
【0006】
まず、ドクターブレード法は、セラミック塗料を自重によって支持体上に供給するものであるため、粘度が低くて、流動性の高いセラミック塗料を用いた場合、セラミック塗料が支持体上で不必要に拡散し、所定厚みのグリーンシートを得ることができなくなる。セラミック塗料の粘度は、主として、セラミック粉体の体積比で定まり、セラミック粉体の体積比が減少するほど低くなる。ドクターブレード法では、所定の粘度及び流動性を確保するのに、セラミック粉体の体積比を20%を超える値に保つ必要があった。このため、セラミック塗料の流動性を、前記体積比によって定まる以上には低くすることができない。
【0007】
セラミック塗料は、粘度が高くなるほど、乾燥縮率が小さくなるため、粘度が高くなるほど、乾燥後に同一厚みを得るのに必要な塗布厚みを小さくしなければならない。セラミック粉体の体積比を20%を超える値に保つ必要のあるドクターブレード法では、ブレードの先端と支持体との間のギャップを、前記体積比によって定まる粘度に対応した値またはそれよりも小さい値に設定しければならない。このため、グリーンシートに多くのスジを発生する。
【0008】
また、ブレードの先端と支持体との間のギャップを小さくし、セラミック塗料層の厚みを小さくせざるを得ないので、ピンホールが発生し易い。ピンホールは、支持体に塗布されたセラミック塗料層が、可撓性支持体の表面から剥離することによっても発生する。可撓性支持体からのセラミック塗料層の剥離は、その厚みが薄い程、生じ易い。
【0009】
更に、ドクターブレード法は、その基本的動作特性のために、ブレードの幅方向の両側からセラミック塗料が漏れ、グリーンシートの幅方向の両端側に、シート滓を付着させる。このシート滓が電極ペースト印刷時のスクリーン製版に付着し、製版の寿命を短縮したり、積層間に入ってピンホールを発生する原因となる。ピンホールは、積層セラミックコンデンサのショート不良や、耐電圧不良を招くものであり、その対策は極めて重要な課題となる。
【0010】
ドクターブレード法に代わるセラミック塗布手段として、押し出し方式の塗布ヘッドを用いる方法が提案されている。そのような先行技術文献としては、例えば、特開平5ー10197号公報、特公平1ー34663号及び特開平2ー192022号公報等がある。これらの先行技術によれば、ドクターブレード法の有する欠点をある程度改善できるが、電子部品製造のためのセラミック塗料塗布において重要なスジ及びピンホールの防止技術を開示するものではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、塗布形成されたグリーンシートにスジが発生するのを防止し得るセラミック塗料塗布装置を提供することである。
【0012】
本発明のもう一つの課題は、塗布形成されたグリーンシートにピンホールが発生するのを防止し得るセラミック塗料塗布装置を提供することである。
【0013】
本発明の更にもう一つの課題は、塗布形成されたグリーンシートの幅方向の両側にシート滓が発生するのを防止し得るセラミック塗料塗布装置を提供することである。
【0014】
本発明の更にもう一つの課題は、面精度がよく、かつ、厚みバラツキの少ない均一なグリーンシートを得るセラミック塗料塗布装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明に係るセラミック塗料塗布装置は、 塗布ヘッドを含む。前記塗布ヘッドは、走行する可撓性支持体の一面側に、セラミック塗料を押し出して塗布する。前記セラミック塗料は、5vol%〜20vol%のセラミック粉体を含む。好ましくは、塗布ヘッドは、複数のノズルが併設されている。別の好ましい例では、本発明に係るセラミック塗料塗布装置は、定量ポンプ及び質量流量計を含み、前記定量ポンプ及び質量流量計により前記塗布ヘッドに対する塗料の供給量を制御する。
【0016】
【作用】
塗布ヘッドは、一方向に走行する可撓性支持体の一面側にセラミック塗料を塗布するから、可撓性支持体の上にグリーンシートを形成できる。
【0017】
塗布ヘッドは、セラミック塗料を押し出して塗布するから、基本的特性として、ヘッドの幅方向の両側からセラミック塗料が漏れることがない。このため、ドクターブレード法と異なって、グリーンシートの幅方向の両端側に、シート滓が付着することがない。従って、シート滓が電極ペースト印刷時のスクリーン製版に付着することがなくなり、製版の寿命が長くなると共に、シート滓によるピンホール発生が防止される。この結果、ショート不良率や、耐電圧不良率の極めて低い積層セラミック電子部品を得ることができる。
【0018】
前述の押し出し式の塗布ヘッドと組みあわせて用いられるセラミック塗料は、5vol%〜20vol%のセラミック粉体を含む。このようなセラミック塗料は、従来用いられていたセラミック塗料に比較して、粘度が極めて低くなる。粘度の低いセラミック塗料は、乾燥縮率が大きいため、乾燥後に同一厚みを得るのに、供給量を多くでき、塗布ヘッドの先端と可撓性支持体との間のギャップを大きくとり、塗布ヘッドによるスジの発生を回避できる。
【0019】
また、塗布ヘッドの先端と可撓性支持体との間のギャップを大きくとり、塗布厚みを大きくすることができるので、ピンホールの発生を確実に抑制できる。ピンホールは、スジによって発生する他、可撓性支持体に塗布されたセラミック塗料層が、可撓性支持体の表面から剥離することによっても発生する。可撓性支持体からのセラミック塗料層の剥離は、セラミック塗料層が薄い程、生じ易い。本発明によれば、前述したように、セラミック塗料の塗布厚みを大きくすることができるので、セラミック塗料層の剥離が生じにくくなり、ピンホールが発生しにくくなる。
【0020】
塗布ヘッドが複数のノズルを含む好ましい例では、一方のノズルにより塗布された塗料層の上に、もう一層の塗料層を形成できる。これにより、ピンホールが発生するのを、更に有効に防止できる
本発明に係るセラミック塗料塗布装置は、更に定量ポンプ及び質量流量計を含み、定量ポンプ及び質量流量計により塗布ヘッドに対する塗料の供給量を制御する。このため、塗布ヘッドからの塗料の吐出量が安定し、面精度がよく、かつ、厚みバラツキの少ない均一なグリーンシートを得ることができる。
【0021】
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、実施例によって更に詳しく説明する。
【0022】
【実施例】
図1は本発明に係るセラミック塗料塗布装置の構成及びそのセラミック塗料塗布装置を用いたグリーンシート形成工程を示す図である。本発明に係るセラミック塗料塗布装置は、塗布ヘッド10を含んでいる。塗布ヘッド10は、一方向F1に走行する可撓性支持体19の一面側aにセラミック塗料17aを、押し出しによって塗布する。
【0023】
図2は塗布ヘッド10の断面図、図3は図2に示した塗布ヘッドを用いてグリーンシート43を形成する状態を説明する図である。塗布ヘッド10は、押し出し式でなる。参照符号46はセラミック塗料排出用スリット、47は上流側ノズル、48は下流側ノズル、49はセラミック塗料だまり、53はセラミック塗料だまりへの供給口である。図3において、参照符号F1は可撓性支持体19の走行方向を示している。
【0024】
塗布ヘッド10は、一方向に走行する可撓性支持体19の一面a側にセラミック塗料17aを塗布するから、可撓性支持体19の上にグリーンシート43を形成できる。
【0025】
塗布ヘッド10は、セラミック塗料17aを押し出して塗布するから、基本的特性として、ヘッドの幅方向の両側からセラミック塗料17aが漏れることがない。このため、ドクターブレード法と異なって、グリーンシート43の幅方向の両端側に、シート滓が付着することがない。従って、シート滓が電極ペースト印刷時のスクリーン製版に付着することがなくなり、製版の寿命が長くなると共に、シート滓によるピンホール発生が防止される。この結果、ショート不良率や、耐電圧不良率の極めて低い積層セラミック電子部品を得ることができる。
【0026】
前述の押し出し式の塗布ヘッド10と組みあわせて用いられるセラミック塗料17aは、5vol%〜20vol%のセラミック粉体を含む。このようなセラミック塗料17aは、従来用いられていたセラミック塗料に比較して、粘度が極めて低くなる。粘度の低いセラミック塗料17aは、乾燥縮率が大きいため、乾燥後に同一厚みを得るのに、供給量を多くでき、塗布ヘッド10の先端と可撓性支持体19との間のギャップを大きくとり、塗布ヘッド10によるスジの発生を回避できる。 本発明おいて用いられるセラミック材料には、特に制限はなく、誘電体セラミック、圧電セラミック、バリスタセラミック、サーミスタセラミック等、各種のセラミック材料が含まれる。塗料化のための溶剤としては、塩化メチレン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン等を用いることができる。セラミック塗料に用いられるバインダーは、用いられる有機溶剤に溶けるバインダを広く用いることができる。例としては、アクリル、ポリビニルブチラール、エチルセルロース等を挙げることができる。
【0027】
また、塗布ヘッド10の先端と可撓性支持体19との間のギャップを大きくとり、塗布厚みを大きくすることができるので、ピンホールの発生を確実に抑制できる。ピンホールは、スジによって発生する他、可撓性支持体19に塗布されたセラミック塗料層が、可撓性支持体19の表面から剥離することによっても発生する。可撓性支持体19からのセラミック塗料層の剥離は、セラミック塗料層が薄い程、生じ易い。本発明によれば、前述したように、セラミック塗料17aの塗布厚みを大きくすることができるので、セラミック塗料層の剥離が生じにくくなり、ピンホールが発生しにくくなる。
【0028】
図1に示されたセラミック塗料塗布装置は、更に、複数のローラ121〜127、151、152、161、162とを含む。ローラ121〜127は案内ローラ、ローラ151、152はサクションローラ、ローラ161、162は蛇行修正ローラである。参照符号11は繰り出しリール、14は乾燥炉、13は巻き取りリールである。ローラ121〜127、151、152、161、162のそれぞれは、可撓性支持体19のセラミック塗料17aを塗布する面とは反対側の面bにのみ接触するように配置される。グリーンシート面を均一にするため、サクションローラ151ー152間でテンションをコントロールする。従来のセラミック塗料塗布装置は、ローラ121〜127、151、152、161、162の内いくつかが、セラミック塗料17aを塗布する面側に接触しているのが普通であった。実施例において、ローラ121〜127、151、152、161、162のそれぞれは、可撓性支持体19のセラミック塗料17aを塗布する面とは反対側の他面bにのみ接触するように配置されている。このような構成であれば、ローラ121〜127、151、152、161、162が塗布形成されたグリーンシート43に接触することがなく、グリーンシート43にピンホールが発生するのを防止できる。
【0029】
グリーンシート43の成形後、可撓性支持体19は乾燥炉14を経て乾燥され、巻き取りリール13に巻き取られる。
【0030】
図4は押し出し式塗布ヘッドの別の例を示す断面図、図5は図4に示した押し出し式塗布ヘッドを用いてグリーンシートを形成する状態を説明する図である。図4に示す押し出し式塗布ヘッドは複数のノズル461、462を有する複数系列ノズルを有する。参照符号491、492はセラミック塗料だまり、531、532はセラミック塗料だまり491、492への供給口である。この押し出し式塗布ヘッド10を用いた場合、図5に示すように、セラミック塗料だまり491に貯留されたセラミック塗料17aがスリット461を通して可撓性支持体19に塗布された後、塗布されたセラミック塗料層431の上にスリット462を通してもう一層のセラミック塗料層432が連続して重ね塗りされる。これにより、ピンホールの発生が抑制される。
【0031】
押し出し式塗布ヘッド10は、前述したように、スジの入らない均一なグリーンシートを形成できるほかに、次の利点がある。それは、一度形成したグリーンシート43の上に再度グリーンシートを形成するのに非常に有効であるということである。ドクターブレード法においては、ブレードが常に可撓性支持体19に接触しているため、第1回目のグリーンシート成形時には問題ないが、第2回目以降のグリーンシート成形時にどうしても第1のグリーンシート43の乾燥面にブレードが接触する。このため第1のグリーンシート43の、特に、エッジ側が削れるという問題がある。また、積層数が増えるにつれて、トータル厚みが厚くなるため、ブレードの上流側に接触してしまい、最終的には剥離してしまう。
【0032】
その点、押し出し式塗布ヘッド10においては、予め形成していたグリーンシート43の面上に、次のグリーンシート43を成形する際、予め形成していたグリーンシート43の面に押し出し式塗布ヘッド10が接触することがなく、削れのない良好なグリーンシート43を得ることができる。
【0033】
可撓性支持体19は、グリーンシート43の剥離を考慮し、グリーンシート成形面に剥離処理を施しておくのがよい。剥離処理は、可撓性支持体19の1面上に例えばSi等でなる剥離用膜を薄くコートすることによって実行することができる。このような剥離処理を施しておくことにより、必要層数の積層工程が終了した後、可撓性支持体19の上に成形されている最下層のグリーンシート43を可撓性支持体19から容易に剥離することができる。
【0034】
図1に示すセラミック塗料塗布装置は、更に、定量ポンプ6及び質量流量計9及を含む。定量ポンプ6及び質量流量計9は、押し出し式塗布ヘッド10に対する塗料17aの供給量を制御する。参照符号7は精密な定量ギヤポンプ、8はフィルタである。定量ギヤポンプ7は定量ポンプ6の量的精度を向上させるために設けられる。フィルタ8は最終的に異物を除去するために設置される。このため、押し出し式塗布ヘッド10からの塗料17aの吐出量が安定し、面精度がよく、かつ、厚みバラツキの少ない均一なグリーンシート43を得ることができる。17はセラミック塗料17aを収納するタンク、17bは撹拌機である。
【0035】
本発明に係るセラミック塗料塗布装置は、積層セラミックコンデンサの製造に用いて、好適なものである。積層セラミックコンデンサの製造において、本発明に係るセラミック塗料塗布装置を用いて形成したグリーンシートを乾燥させた後、グリーンシート上に電極を印刷する。電極印刷が終了した後、乾燥工程に付される。以上の工程の内、グリーンシート成形工程から電極印刷工程を経て乾燥に至る工程を、必要な設定積層数に達するまで、可撓性支持体上で繰り返す。設定積層数に到達したとき、最上層に位置する電極及びそれを支持するセラミックグリーンシートの表面に、保護層となるグリーンシートを成形する。この後、電極及びグリーンシートの積層体を切断して、積層セラミックコンデンサを取り出し、更に、焼成、端部電極付与等の必要な工程を経て、積層セラミックコンデンサの完成品が得られる。
【0036】
本発明に係るセラミック塗料塗布装置によれば、塗布形成されたグリーンシートにスジ及びピンホールが発生するのを防止し得ること、及び、グリーンシートの幅方向の両側にシート滓が発生するのを防止し得ることは、前述した通りである。従って、本発明に係るセラミック塗料塗布装置によって製造されたグリーンシートを用いて積層セラミックコンデンサを製造した場合、ショート不良率及び耐電圧不良率が低く、製品歩留の高い状態で、積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0037】
図5は本発明にかかるセラミック塗料塗布装置の別の実施例を示す図である。図において、図1と同一性ある構成部分は同一参照符号を付し、説明は省略する。タンク17は外タンク171と、内タンク172とを含み、外タンク171に供給される不活性ガスまたは窒素ガスN2の圧力によって、内タンク172内のセラミック塗料17aに押し出し力を与える。この実施例においても、塗布ヘッド10は図2〜図4に示したものが用いられる。また、セラミック塗料は、5vol%〜20vol%のセラミック粉体を含む。
次に、データを挙げて、本発明の効果を具体的に説明する。
【0038】
<セラミック粉体の体積比とその効果>
本発明にかかるセラミック塗料塗布装置において、セラミック粉体の体積比の異なるセラミック塗料を用い、質量流量計及び定量ポンプによって塗料の流量をコントロールして、セラミック塗料毎に厚みの異なるグリンシートを成形した。グリーンシート膜厚及びセラミック粉体の体積比毎のマイクロピンホール数を表1に示した。
【0039】
表1に示すように、セラミック塗料中のセラミック粉体の体積比が5%〜20%の範囲であれば、マイクロピンホールが非常に少なくなる。セラミック粉体の体積比が5%未満であると、巨大なピンホールが発生する。その理由は、溶剤分が多すぎるためと推測される。セラミック粉体の体積比が20%を超えると、グリーンシート膜厚が15μmと厚い場合にはピンホールは少ないものの、10μm以下の薄いグリーンシートを得ようとすると、ピンホールが多くなる。従って、10μm以下の薄いグリーンシートを得るには、セラミック塗料中のセラミック粉体の体積比が5%〜20%の範囲でなければならない。逆にいえば、セラミック塗料中のセラミック粉体の体積比を5%〜20%の範囲に設定することにより、10μm以下の薄いグリーンシートであっても、ピンホールの発生を抑えることができる。セラミック塗料層が薄いと、可撓性支持体上の剥離処理面においてセラミック塗料がはじかれ、それによってピンホールが発生する。これに対して、セラミック塗料中のセラミック粉体の体積比を5%〜20%の範囲に設定した場合、セラミック塗料層を厚くすることができので、セラミック塗料が剥離処理面ではじかれる現象が抑制され、その結果、ピンホールが発生しなくなるためと推測される。
【0040】
<スジの発生防止>
本発明にかかるセラミック塗料塗布装置を用い、セラミック粉体の体積比が20%であるセラミック塗料により、3μm及び10μmのグリーンシートを成形した。比較のため、ドクターブレードを用い、セラミック粉体の体積比が25%であるセラミック塗料により、3μm及び10μmのグリーンシートを成形した。このようにして得られた1000mのグリーンシートに対し10000回の電極印刷を行なった。そして、グリーンシートを貫通する貫通スジまたはグリーンシートを貫通せずに途中で止まっている半貫通スジにより電極を印刷できなかった印刷不可回数を測定した。測定結果を表2に示す。
【0041】
表2に示すように、ドクターブレードによって形成された3μmのグリーンシートの場合、42本のスジが認められ、シート欠陥による印刷不可回数が4611回に上った。これに対して、本発明にかかるセラミック塗料塗布装置によって形成された3μmのグリーンシートの場合、スジが認められず、シート欠陥による印刷不可回数も0回であり、極めて優れたスジ発生防止効果が得られた。
【0042】
また、ドクターブレードによって形成された10μmのグリーンシートの場合、8本のスジが認められ、シート欠陥による印刷不可回数が341回に上った。これに対して、本発明にかかるセラミック塗料塗布装置によって形成された10μmのグリーンシートの場合、スジが認められず、シート欠陥による印刷不可回数も0回であり、極めて優れたスジ発生防止効果が得られた。
【0043】
更に、10μmのグリーンシート1000m中で、100m間隔毎のグリーンシート厚みのバラツキを見ると、本発明にかかるセラミック塗料塗布装置によって得られたグリーンシトでは、最大厚みと最小厚みの差が0.3μmであった。ドクターブレード法によって得られたグリーンシートでは、最大厚みと最小厚みの差が0.8μmであった。本発明にかかるセラミック塗料塗布装置は、質量流量計及び定量ポンプにより塗布ヘッドから供給されるセラミック塗料の量を高精度で制御できるため、成形されるグリーンシートの塗布厚みが一定化できるのである。従って、本発明にかかるセラミック塗料塗布装置により得られたグリーンシートを用いることにより、焼成後の層間厚みを一定の安定した値に設定し、耐電圧不良を激減させることができる。
【0044】
<積層体での効果>
積層体での効果を確認するため、本発明にかかるセラミック塗料塗布装置を用い、セラミック粉体の体積比が20%であるセラミック塗料により、10μmのグリーンシートを成形した。このグリーンシートを1層づつ積層し、75層の積層セラミックコンデンサを製造した。積層セラミックコンデンサは3.2mm×1.6mmの大きさのものを10000個製造した。比較のため、ドクターブレードを用い、セラミック粉体の体積比が25%であるセラミック塗料により、10μmのグリーンシートを成形した。このグリーンシートを用いて75層の積層セラミックコンデンサを製造した。積層セラミックコンデンサは3.2mm×1.6mmの大きさのものを10000個製造した。ここで、10μmのグリーンシートは比較的容易に剥離できるため、1層づつ積層できたが、グリーンシートが10μmよりも更に薄くなるにつれて、剥離することが困難になる。従って、一回の塗布工程において、10μmより薄いグリーンシートを得る場合は、グリーンシート成形工程と、電極印刷工程とを複数回繰り返し、その後に剥離する工程をとることが望ましい。この工程を経ることにより、10μmよりも薄いグリーンシート(誘電体層)を含む積層セラミックコンデンサを得ることができる。
【0045】
得られた積層セラミックコンデンサのショート不良率、耐電圧不良率及び製品歩留を表3に示す。
【0046】
表3に示されるように、ドクターブレード法によって得られた積層セラミックコンデンサは、ショート不良率が33.2%、耐電圧不良率が12.8%、製品歩留が42.7%となった。これに対して、本発明に係るセラミック塗料塗布装置によって得られた積層セラミックコンデンサは、図2及び図3に示した押しだし塗布ヘッドを用い他場合、ショート不良率が0.8%、耐電圧不良率が0.2%、製品歩留が95.0%と、著しく改善されている。図4及び図5に示した塗布ヘッドを用いた場合は、不良率が0.6%、耐電圧不良率が0.6%、製品歩留が94.3%と、著しく改善されている。
【0047】
ドクターブレード方式では、ピンホール数が多く、スジも多い。また、膜厚バラツキも大きい。これらが反映された結果、ショート不良率が33.2%、耐電圧不良率が12.8%、製品歩留が42.7%と高くなったものと推測される。これに対して、本発明にかかるセラミック塗料塗布装置によれば、ピンホール及びスジが少なく、膜厚の一定なグリーンシートが得られる。このため、ショート不良率、耐電圧不良率及び製品歩留が著しく改善される。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(a)塗布形成されたグリーンシートにスジが発生するのを防止し得るセラミック塗料塗布装置を提供することができる。
(b)塗布形成されたグリーンシートにピンホールが発生するのを防止し得るセラミック塗料塗布装置を提供することができる。
(c)塗布形成されたグリーンシートの幅方向の両側にシート滓が発生するのを防止し得るセラミック塗料塗布装置を提供することができる。
(d) 面精度がよく、かつ、厚みバラツキの少ない均一なグリーンシートを得る塗布装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミック塗料塗布装置の構成を示す図である。
【図2】本発明に係るセラミック塗料塗布装置を構成する押し出し式塗布ヘッドの断面図である。
【図3】図2に示した押し出し式塗布ヘッドを用いてグリーンシートを形成する状態を説明する図である。
【図4】押し出し式塗布ヘッドの別の例を示す断面図である。
【図5】図4に示した押し出し式塗布ヘッドを用いてグリーンシートを形成する状態を説明する図である。
【図6】本発明に係るセラミック塗料塗布装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
121〜127 案内ローラ
151、152 サクションローラ
161、162 蛇行修正ローラ
6 定量ポンプ
9 質量流量計
10 押し出し式塗布ヘッド
17a セラミック塗料
19 可撓性支持体[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a ceramic paint application device used for manufacturing a multilayer ceramic electronic component.
[0002]
[Prior art]
The multilayer ceramic electronic component is formed, for example, by applying a ceramic paint containing a ceramic powder, an organic binder, a plasticizer, a solvent, and the like by a doctor blade method on a flexible support that travels in one direction to form a green sheet. An electrode of palladium, silver, nickel or the like is formed by screen printing. Next, the green sheet is peeled from the flexible support so as to have a desired laminated structure, laminated one by one, and subjected to a press cutting step to obtain a ceramic green chip. The binder in the ceramic green chip thus obtained is burned out and fired at 1000 ° C. to 1400 ° C., and a terminal electrode of silver, silver-palladium, nickel, copper or the like is formed on the obtained fired body, Obtain ceramic electronic components.
[0003]
By the way, in the case of a multilayer ceramic capacitor, for example, as a method of reducing the size and increasing the capacitance, it is conceivable to reduce the thickness of one dielectric layer and increase the number of layers. However, in the method in which the green sheet is peeled off from the flexible support and laminated, especially in the case of a thin green sheet, the green sheet cannot be peeled off from the flexible support well, and the lamination yield is deteriorated. In addition, since thin green sheets are handled, the resulting products frequently have characteristic defects such as short circuits.
[0004]
As means for solving such a problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-188926 discloses a method of thermally transferring a green sheet so that a flexible support is on top. It is described that a doctor blade method is used as a means for forming a dielectric layer (green sheet).
[0005]
As a means for forming a green sheet, the doctor blade method disclosed in JP-A-63-188926 is an effective means when an acceptable green sheet is thick. However, when trying to obtain a thin green sheet having a thickness of 10 μm or less after drying, the following problems occur.
[0006]
First, in the doctor blade method, the ceramic paint is supplied onto the support by its own weight, so when a ceramic paint having a low viscosity and high fluidity is used, the ceramic paint is unnecessarily diffused on the support. However, a green sheet having a predetermined thickness cannot be obtained. The viscosity of the ceramic paint is mainly determined by the volume ratio of the ceramic powder, and decreases as the volume ratio of the ceramic powder decreases. In the doctor blade method, the volume ratio of the ceramic powder needs to be maintained at a value exceeding 20% in order to secure a predetermined viscosity and fluidity. For this reason, the fluidity of the ceramic paint cannot be lowered beyond that determined by the volume ratio.
[0007]
The higher the viscosity of the ceramic coating, the lower the shrinkage in drying. Therefore, the higher the viscosity, the smaller the coating thickness required to obtain the same thickness after drying. In the doctor blade method in which the volume ratio of the ceramic powder needs to be maintained at a value exceeding 20%, the gap between the tip of the blade and the support is set to a value corresponding to the viscosity determined by the volume ratio or smaller. Must be set to a value. Therefore, many streaks are generated on the green sheet.
[0008]
In addition, since the gap between the tip of the blade and the support must be reduced and the thickness of the ceramic paint layer must be reduced, pinholes are likely to occur. Pinholes are also generated when the ceramic paint layer applied to the support peels off from the surface of the flexible support. Peeling of the ceramic paint layer from the flexible support is more likely to occur as the thickness is smaller.
[0009]
Further, in the doctor blade method, due to its basic operating characteristics, ceramic paint leaks from both sides in the width direction of the blade, and sheet residue adheres to both ends in the width direction of the green sheet. This sheet residue adheres to the screen plate during printing of the electrode paste, shortening the life of the plate and causing pinholes between the layers. Pinholes cause short-circuit failure and withstand voltage failure of the multilayer ceramic capacitor, and countermeasures are extremely important issues.
[0010]
As a ceramic coating means instead of the doctor blade method, a method using an extrusion type coating head has been proposed. Examples of such prior art documents include, for example, JP-A-5-10197, JP-B-1-34663, and JP-A-2-192022. Although these prior arts can alleviate the drawbacks of the doctor blade method to some extent, they do not disclose techniques for preventing streaks and pinholes which are important in applying ceramic paint for manufacturing electronic components.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a ceramic paint application device capable of preventing streaks from occurring on a green sheet formed by application.
[0012]
Another object of the present invention is to provide a ceramic paint application device capable of preventing pinholes from being generated in a green sheet formed by application.
[0013]
Still another object of the present invention is to provide a ceramic paint applying apparatus capable of preventing generation of sheet residue on both sides in the width direction of a green sheet formed by application.
[0014]
Still another object of the present invention is to provide a ceramic paint applying apparatus which obtains a uniform green sheet having good surface accuracy and small thickness variation.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a ceramic paint application device according to the present invention includes an application head. The application head extrudes and applies the ceramic paint on one surface side of the traveling flexible support. The ceramic coating contains 5 vol% to 20 vol% of ceramic powder. Preferably, the application head is provided with a plurality of nozzles. In another preferred example, the ceramic paint application device according to the present invention includes a metering pump and a mass flow meter, and controls a supply amount of the paint to the application head by the metering pump and the mass flow meter.
[0016]
[Action]
Since the application head applies the ceramic paint to one surface side of the flexible support that travels in one direction, a green sheet can be formed on the flexible support.
[0017]
Since the application head extrudes and applies the ceramic paint, as a basic characteristic, the ceramic paint does not leak from both sides in the width direction of the head. Therefore, unlike the doctor blade method, no sheet residue adheres to both ends in the width direction of the green sheet. Therefore, the sheet residue does not adhere to the screen plate at the time of printing the electrode paste, so that the life of the plate is prolonged and the occurrence of pinholes due to the sheet residue is prevented. As a result, it is possible to obtain a multilayer ceramic electronic component having an extremely low short-circuit failure rate and a withstand voltage failure rate.
[0018]
The ceramic paint used in combination with the extrusion type coating head described above contains 5 vol% to 20 vol% of ceramic powder. Such a ceramic paint has an extremely low viscosity as compared with a conventionally used ceramic paint. Since the low viscosity ceramic coating has a large drying shrinkage, the amount of supply can be increased to obtain the same thickness after drying, and a large gap is provided between the tip of the coating head and the flexible support. This can prevent the occurrence of streaks due to
[0019]
In addition, since the gap between the tip of the coating head and the flexible support can be increased to increase the coating thickness, pinholes can be reliably prevented from occurring. The pinholes are generated not only by the streaks but also when the ceramic paint layer applied to the flexible support is peeled off from the surface of the flexible support. Peeling of the ceramic paint layer from the flexible support is more likely to occur as the ceramic paint layer is thinner. According to the present invention, as described above, since the applied thickness of the ceramic paint can be increased, peeling of the ceramic paint layer hardly occurs and pinholes hardly occur.
[0020]
In a preferred example in which the coating head includes a plurality of nozzles, another coating layer can be formed on the coating layer applied by one nozzle. This can more effectively prevent the occurrence of pinholes.
The ceramic paint application device according to the present invention further includes a metering pump and a mass flow meter, and controls the supply amount of the paint to the coating head by the metering pump and the mass flow meter. For this reason, the discharge amount of the paint from the application head is stable, the surface accuracy is good, and a uniform green sheet with little thickness variation can be obtained.
[0021]
Other features of the present invention and the operation and effect thereof will be described in more detail with reference to the accompanying drawings and embodiments.
[0022]
【Example】
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a ceramic paint application device according to the present invention and a green sheet forming process using the ceramic paint application device. The ceramic paint application device according to the present invention includes an
[0023]
FIG. 2 is a cross-sectional view of the
[0024]
Since the
[0025]
Since the
[0026]
The
[0027]
Further, since a large gap is provided between the tip of the
[0028]
The ceramic paint application device illustrated in FIG. 1 further includes a plurality of
[0029]
After the
[0030]
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating another example of the extrusion-type coating head, and FIG. 5 is a diagram illustrating a state in which a green sheet is formed using the extrusion-type coating head illustrated in FIG. The extrusion type coating head shown in FIG. 4 has a plurality of nozzles having a plurality of
[0031]
As described above, the extrusion
[0032]
In this regard, in the extrusion
[0033]
In consideration of peeling of the
[0034]
The ceramic coating device shown in FIG. 1 further includes a
[0035]
INDUSTRIAL APPLICABILITY The ceramic paint applying apparatus according to the present invention is suitable for use in manufacturing a multilayer ceramic capacitor. In the production of a multilayer ceramic capacitor, after drying a green sheet formed using the ceramic paint applying apparatus according to the present invention, electrodes are printed on the green sheet. After the electrode printing is completed, a drying step is performed. Among the above steps, the steps from the green sheet forming step to the drying through the electrode printing step are repeated on the flexible support until the required number of laminated layers is reached. When the number of stacked layers has been reached, a green sheet serving as a protective layer is formed on the surface of the uppermost electrode and the ceramic green sheet supporting the electrode. Thereafter, the laminated body of the electrodes and the green sheets is cut, the multilayer ceramic capacitor is taken out, and further through necessary steps such as firing and application of an end electrode, a finished product of the multilayer ceramic capacitor is obtained.
[0036]
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the ceramic paint application apparatus which concerns on this invention, it can prevent that a line | wire and a pinhole generate | occur | produce in the green sheet applied and formed, and also can generate | occur | produce a sheet | slag on both sides of the width direction of a green sheet. What can be prevented is as described above. Therefore, when a multilayer ceramic capacitor is manufactured using a green sheet manufactured by the ceramic coating device according to the present invention, the short-circuit failure rate and the withstand voltage failure rate are low, and the multilayer ceramic capacitor is manufactured in a high product yield state. Can be manufactured.
[0037]
FIG. 5 is a view showing another embodiment of the ceramic paint applying apparatus according to the present invention. In the figure, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted. The
Next, the effects of the present invention will be specifically described with reference to data.
[0038]
<Volume ratio of ceramic powder and its effect>
In the ceramic paint application apparatus according to the present invention, ceramic paints having different volume ratios of ceramic powders were used, and the flow rate of the paint was controlled by a mass flow meter and a metering pump to form green sheets having different thicknesses for each ceramic paint. . Table 1 shows the thickness of the green sheet and the number of micro pinholes for each volume ratio of the ceramic powder.
[0039]
As shown in Table 1, when the volume ratio of the ceramic powder in the ceramic paint is in the range of 5% to 20%, the number of micro pinholes is extremely reduced. If the volume ratio of the ceramic powder is less than 5%, a huge pinhole is generated. The reason is presumed to be that the solvent content is too large. When the volume ratio of the ceramic powder exceeds 20%, the number of pinholes is small when the thickness of the green sheet is as large as 15 μm, but the number of pinholes is increased when obtaining a thin green sheet of 10 μm or less. Therefore, in order to obtain a thin green sheet of 10 μm or less, the volume ratio of the ceramic powder in the ceramic coating must be in the range of 5% to 20%. Conversely, by setting the volume ratio of the ceramic powder in the ceramic paint in the range of 5% to 20%, the occurrence of pinholes can be suppressed even for a thin green sheet of 10 μm or less. If the ceramic paint layer is thin, the ceramic paint is repelled on the release-treated surface on the flexible support, thereby generating pinholes. On the other hand, when the volume ratio of the ceramic powder in the ceramic paint is set in the range of 5% to 20%, the ceramic paint layer can be thickened, so that the phenomenon that the ceramic paint is repelled on the peeling-treated surface. It is supposed that this is suppressed, and as a result, a pinhole does not occur.
[0040]
<Prevention of streaks>
Using the ceramic coating device according to the present invention, green sheets of 3 μm and 10 μm were formed with ceramic coating having a volume ratio of ceramic powder of 20%. For comparison, green sheets of 3 μm and 10 μm were formed by a doctor blade using a ceramic paint in which the volume ratio of the ceramic powder was 25%. Electrode printing was performed 10,000 times on the thus obtained 1000 m green sheet. Then, the number of unprintable times in which the electrode could not be printed by the penetrating streak penetrating the green sheet or the half penetrating streak stopped halfway without penetrating the green sheet was measured. Table 2 shows the measurement results.
[0041]
As shown in Table 2, in the case of a 3 μm green sheet formed by a doctor blade, 42 streaks were recognized, and the number of times printing was impossible due to sheet defects was 4611 times. On the other hand, in the case of the green sheet of 3 μm formed by the ceramic coating apparatus according to the present invention, no streak is observed, and the number of times printing cannot be performed due to sheet defects is zero. Obtained.
[0042]
In the case of a 10 μm green sheet formed by a doctor blade, eight streaks were observed, and the number of printing failures due to sheet defects was 341. On the other hand, in the case of the green sheet of 10 μm formed by the ceramic coating device according to the present invention, no streak is observed, and the number of times of unprintable due to sheet defect is 0, which is an extremely excellent streak prevention effect. Obtained.
[0043]
Further, when the variation in the thickness of the green sheet at intervals of 100 m in the 1000 μm green sheet of 10 μm is observed, the difference between the maximum thickness and the minimum thickness of the green sheet obtained by the ceramic coating device according to the present invention is 0.3 μm. Met. In the green sheet obtained by the doctor blade method, the difference between the maximum thickness and the minimum thickness was 0.8 μm. The ceramic paint application device according to the present invention can control the amount of the ceramic paint supplied from the application head by the mass flow meter and the metering pump with high precision, so that the applied thickness of the formed green sheet can be made constant. Therefore, by using the green sheet obtained by the ceramic coating device according to the present invention, the interlayer thickness after firing can be set to a constant and stable value, and the withstand voltage failure can be drastically reduced.
[0044]
<Effect of the laminate>
In order to confirm the effect of the laminate, a 10 μm green sheet was formed using a ceramic paint having a volume ratio of ceramic powder of 20% using the ceramic paint application apparatus according to the present invention. The green sheets were laminated one by one to produce a 75-layer laminated ceramic capacitor. 10,000 multilayer ceramic capacitors having a size of 3.2 mm × 1.6 mm were manufactured. For comparison, a 10 μm green sheet was formed by a doctor blade using a ceramic paint having a ceramic powder volume ratio of 25%. Using this green sheet, a multilayer ceramic capacitor having 75 layers was manufactured. 10,000 multilayer ceramic capacitors having a size of 3.2 mm × 1.6 mm were manufactured. Here, the green sheet of 10 μm can be peeled off relatively easily, so that the layers could be laminated one by one. However, as the green sheet becomes thinner than 10 μm, it becomes difficult to peel off. Therefore, when obtaining a green sheet thinner than 10 μm in one application step, it is preferable to repeat the green sheet forming step and the electrode printing step a plurality of times, and then take a step of peeling. Through this step, a multilayer ceramic capacitor including a green sheet (dielectric layer) thinner than 10 μm can be obtained.
[0045]
Table 3 shows the short-circuit failure rate, withstand voltage failure rate, and product yield of the obtained multilayer ceramic capacitor.
[0046]
As shown in Table 3, the multilayer ceramic capacitor obtained by the doctor blade method had a short-circuit failure rate of 33.2%, a withstand voltage failure rate of 12.8%, and a product yield of 42.7%. . On the other hand, the multilayer ceramic capacitor obtained by the ceramic coating apparatus according to the present invention has a short-circuit defect rate of 0.8% and a withstand voltage defect when the extrusion coating head shown in FIGS. 2 and 3 is used. The rate is 0.2% and the product yield is 95.0%, which is a remarkable improvement. When the coating head shown in FIGS. 4 and 5 is used, the defect rate is 0.6%, the withstand voltage defect rate is 0.6%, and the product yield is remarkably improved to 94.3%.
[0047]
The doctor blade method has many pinholes and many streaks. In addition, the thickness variation is large. As a result of these reflections, it is presumed that the short-circuit failure rate was increased to 33.2%, the withstand voltage failure rate was increased to 12.8%, and the product yield was increased to 42.7%. On the other hand, according to the ceramic paint applying apparatus according to the present invention, a green sheet having a small thickness and a small thickness with pinholes and stripes can be obtained. Therefore, the short-circuit defect rate, the withstand voltage defect rate, and the product yield are remarkably improved.
[0048]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the following effects can be obtained.
(A) It is possible to provide a ceramic paint application device capable of preventing streaks from being formed on a green sheet formed by application.
(B) It is possible to provide a ceramic paint application device capable of preventing pinholes from being generated in the applied green sheet.
(C) It is possible to provide a ceramic paint application device capable of preventing generation of sheet residue on both sides in the width direction of the formed green sheet.
(D) It is possible to provide a coating apparatus which obtains a uniform green sheet with good surface accuracy and small thickness variation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a ceramic paint application device according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of an extrusion-type coating head constituting the ceramic coating apparatus according to the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a state in which a green sheet is formed using the extrusion-type coating head illustrated in FIG. 2;
FIG. 4 is a cross-sectional view showing another example of an extrusion type coating head.
5 is a diagram illustrating a state in which a green sheet is formed using the extrusion-type coating head illustrated in FIG.
FIG. 6 is a diagram showing a configuration of a ceramic paint application device according to the present invention.
[Explanation of symbols]
121-127 Guide roller
151, 152 Suction roller
161,162 meandering correction roller
6 Metering pump
9 Mass flow meter
10 Extrusion type coating head
17a ceramic paint
19 Flexible support
Claims (1)
前記塗布ヘッドは、走行する可撓性支持体の一面側に、セラミック塗料を押し出して塗布するものであり、前記セラミック塗料として、有機溶剤と、前記有機溶剤に溶けるバインダと、5vol%〜20vol%の範囲内あるセラミック粉体とを含むものが用いられ、
前記複数のローラは、前記可撓性支持体のセラミック塗料を塗布する面とは反対側の面にのみ接触するように配置され、
前記複数のローラの内の2つはサクションローラであり、前記塗布ヘッドは前記サクションローラ間に配置されている
セラミック塗料塗布装置。 A ceramic paint application device that includes an application head and a plurality of rollers, and is provided to obtain a thin green sheet having a thickness of 10 μm or less after drying ,
The coating head extrudes and applies a ceramic paint on one surface side of a traveling flexible support. As the ceramic paint , an organic solvent, a binder soluble in the organic solvent, and 5 vol% to 20 vol%. And those containing ceramic powder within the range of
The plurality of rollers are arranged so as to contact only the surface of the flexible support opposite to the surface on which the ceramic paint is applied,
A ceramic paint application device , wherein two of the plurality of rollers are suction rollers, and the application head is disposed between the suction rollers .
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