JP3597450B2 - Method of manufacturing magnetic recording medium, magnetic recording medium, and magnetic recording device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体、並びに磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置に代表される磁気記録装置はコンピュータなどの情報処理装置の外部記憶装置として広く用いられ、近年は動画像の録画装置やセットトップボックスのための記録装置としても使用されつつある。
磁気ディスク装置は、通常、磁気ディスクを1枚或いは複数枚を串刺し状に固定するシャフトと、該シャフトにベアリングを介して接合された磁気ディスクを回転させるモーターと、記録及び/又は再生に用いる磁気ヘッドと、該ヘッドが取り付けられたアームと、ヘッドアームを介してヘッドを磁気記録媒体上の任意の位置に移動させることのできるアクチュエーターとからなり、記録再生用ヘッドが磁気記録媒体上を一定の浮上量で移動している。
【0003】
磁気ディスク装置に搭載される磁気記録媒体は、一般にアルミニウム合金などからなる基板の表面にNiP層を形成し、所要の平滑化処理、テキスチャリング処理などを施した後、その上に、金属下地層、磁性層(情報記録層)、保護層、潤滑層などを順次形成して作製されている。あるいは、ガラスなどからなる基板の表面に金属下地層、磁性層(情報記録層)、保護層、潤滑層などを順次形成して作製されている。磁気記録媒体には面内磁気記録媒体と垂直磁気記録媒体とがある。面内磁気記録媒体は、通常、長手記録が行われる。
【0004】
磁性層上の保護層は浮上する磁気ヘッドの衝突や接触型ヘッドとの摺動による磁性層の損傷を防ぎ、さらに潤滑層は磁気ヘッドと媒体とのあいだに潤滑性を付与する。本構成により浮上型/接触型磁気ヘッドでの記録再生が可能となる。浮上型/接触型ヘッドの使用により磁性層とヘッドとの距離を小さくできるため、他方式のヘッドを用いる光ディスクや光磁気ディスクなどに比べ格段に高密度の情報記録が可能となる。
【0005】
磁気記録媒体の高密度化は年々その速度を増しており、これを実現する技術には様々なものがある。例えば磁気ヘッドの浮上量をより小さくしたり磁気ヘッドとしてGMRヘッドを採用したり、また磁気ディスクの記録層に用いる磁性材料を保磁力の高いものにするなどの改良や、磁気ディスクの情報記録トラックの間隔を狭くするなどが試みられている。例えば100Gbit/inch2を実現するには、トラック密度は100ktpi以上が必要とされる。
【0006】
各トラックには、磁気ヘッドを制御するための制御用磁化パターンが形成されている。例えば磁気ヘッドの位置制御に用いる信号や同期制御に用いる信号である。情報記録トラックの間隔を狭めてトラック数を増加させると、データ記録/再生用ヘッドの位置制御に用いる信号(以下、「サーボ信号」と言うことがある。)もそれに合わせてディスクの半径方向に対して密に、すなわちより多く設けて精密な制御を行えるようにしなければならない。
【0007】
また、データ記録に用いる以外の領域、即ちサーボ信号に用いる領域や該サーボ領域とデータ記録領域のあいだのギャップ部を小さくしてデータ記録領域を広くし、データ記録容量を上げたいとの要請も大きい。このためにはサーボ信号の出力を上げたり同期信号の精度を上げる必要がある。
従来広く製造に用いられている方法は、ドライブ(磁気記録装置)のヘッドアクチュエータ近傍に穴を開け、その部分にエンコーダ付きのピンを挿入し、該ピンでアクチュエータを係合し、ヘッドを正確な位置に駆動してサーボ信号を記録するものである。しかしながら、位置決め機構とアクチュエータの重心が異なる位置にあるため、高精度のトラック位置制御ができず、サーボ信号を正確に記録するのが困難であった。
【0008】
一方、レーザービームを磁気ディスクに照射してディスク表面を局所的に変形させ物理的な凹凸を形成することで、凹凸サーボ信号を形成する技術も提案されている。しかし、凹凸により浮上ヘッドが不安定となり記録再生に悪影響を及ぼす、凹凸を形成するために大きなパワーをもつレーザービームを用いる必要がありコストがかかる、凹凸を1ずつ形成するために時間がかかる、といった問題があった。
【0009】
このため新しいサーボ信号形成法が提案されている。
一例は、高保磁力の磁性膜を持つマスターディスクにサーボパターンを形成し、マスターディスクを磁気記録媒体に密着させるとともに、外部から補助磁界をかけて磁化パターンを転写する方法である(USP5,991,104号)。
他の例は、媒体を予め一方向に磁化しておき、マスターディスクに高透磁率で低保磁力の軟磁性膜をパターニングし、マスターディスクを媒体に密着させるとともに外部磁界をかける方法である。軟磁性層がシールドとして働き、シールドされていない領域に磁化パターンが転写される(特開昭50−60212号公報)。
【0010】
或いは、媒体を予め一方向に磁化しておき、マスターディスクに軟磁性体などの強磁性膜を設けてパターニングし、マスターディスクを媒体に密着させるとともに、外部から磁界をかけて軟磁性体を磁化し磁化パターンを転写する方法である(特開平10−40544号公報、Digest of InterMag 2000,GT−06参照)。シールドにせよ磁気記録源にせよ、いずれの技術もマスターディスクを用い、強力な磁界によって磁化パターンを媒体に形成している。
【0011】
一般に磁界の強度は距離に依存するので、磁界によって磁化パターンを記録する際には、漏れ磁界によってパターン境界が不明瞭になりやすい。そこで、漏れ磁界を最小にするためにマスターディスクと媒体を密着させることが不可欠である。そしてパターンが微細になるほど、隙間なく完全に密着させる必要があり、通常、両者は真空吸着などにより圧着される。
【0012】
また、媒体の保磁力が高くなるほど転写に用いる磁界も大きくなり、漏れ磁界も大きくなるため、更に完全に密着させる必要がある。
従って上記技術は、圧着しやすい可撓性のフロッピーディスクや、あまり強く密着しなくてよい保磁力の低い磁気ディスクには適用しやすいが、硬質基板を用いた、高密度記録用の保磁力が3000Oe以上もあるような磁気ディスクへの適用が非常に難しい。
【0013】
即ち、硬質基板の磁気ディスクは、密着の際に微小なゴミ等を挟み込み媒体に欠陥が生じたり、或いは高価なマスターディスクを痛めてしまう恐れがあった。特にガラス基板の場合、ゴミの挟み込みで密着が不十分になり磁気転写できなかったり、磁気記録媒体にクラックが発生したりするという問題があった。
また、特開昭50−60212号に記載されたような技術では、ディスクのトラック方向に対して斜めの角度を有したパターンは、記録は可能であるが信号強度の弱いパターンしか作れないという問題があった。保磁力が2000〜2500Oe以上の高保磁力の磁気記録媒体に対しては、転写の磁界強度を確保するために、マスターディスクのパターン用強磁性体(シールド材)は、パーマロイあるいはセンダスト等の飽和磁束密度の大きい軟磁性体を使わざるを得ない。
【0014】
しかし、斜めのパターンでは、磁化反転の磁界はマスターディスクの強磁性層が作るギャップに垂直方向となってしまい所望の方向に磁化を傾けることができない。その結果、磁界の一部が強磁性層に逃げてしまい磁気転写の際に所望の部位に十分な磁界がかかりにくく、十分な磁化反転パターンを形成できず高い信号強度が得にくくなってしまう。こうした斜めの磁化パターンは、再生出力が、トラックに垂直のパターンに対してアジマスロス以上に大きく減ってしまう。
【0015】
本発明者らは、これら問題点を解決し、効率よくしかも精度よく磁化パターンを形成する方法を提供するために、磁性薄膜を局所的に加熱する工程と、該磁性薄膜に外部磁界を印加する工程とを組み合わせることで精度良く、かつ効率的に磁気記録媒体のサーボ信号となる磁化パターンが形成できることを見出し、特願2000−25854号及び特願2000−48721号などにおいて提案した。
【0016】
本技術は、局所加熱と外部磁界印加を組み合わせて磁気記録媒体に磁化パターンを形成する。例えば、媒体を予め一方向に磁化しておき、パターニングされたマスクを介してエネルギー線等を照射し局所的に加熱し、該加熱領域の保磁力を下げつつ外部磁界を印加し、加熱領域に外部磁界による記録を行い、磁化パターンを形成する。
【0017】
本技術によれば、加熱により保磁力を下げて外部磁界を印加するので、外部磁界が媒体の保磁力より高い必要はなく、弱い磁界で記録できる。そして、記録される領域が加熱領域に限定され、加熱領域以外には磁界が印加されても記録されないので、媒体にマスク等を密着させなくても明瞭な磁化パターンが記録できる。このため圧着によって媒体やマスクを傷つけることなく、媒体の欠陥を増加させることもない。
【0018】
また、本技術では斜めの磁化パターンも良好に形成できる。従来のようにマスターディスクの軟磁性体によって外部磁界をシールドする必要がないためである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
このように、特願2000−134608号及び特願2000−134611号の明細書に記載された磁化パターン形成技術は、各種の微細な磁化パターンを効率よく精度よく形成でき、しかも媒体やマスクを傷つけることなく媒体の欠陥を増加させることもない優れた技術である。
【0020】
さらなる検討の結果、本技術においては、磁気記録媒体上の潤滑剤が局所加熱によって蒸発・減量してしまい、媒体の磁気ヘッドに対する耐衝撃性が低下し、耐久性が不足する可能性があることが分かった。
また、磁化パターン形成を連続して行うと、蒸発した潤滑剤がマスクに徐々に付着することが分かった。付着した潤滑剤は、加熱に用いるエネルギー線を回折させ、形成される磁化パターンの明瞭性を損ない、信号出力を低下させてしまう可能性がある。
【0021】
そこで、本発明は、局所加熱と外部磁界印加を組み合わせて磁気記録媒体に磁化パターンを形成する技術において、耐衝撃性及び耐久性の高い磁気記録媒体が得られ、かつ連続製造を行っても信号出力の低下が起こることがない磁気記録媒体の製造方法を提案し、ひいては高密度記録が可能で耐久性の高い磁気記録媒体及び磁気記録装置を短時間かつ安価に提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上述したような実状に鑑み本発明者らが鋭意検討した結果、該磁性薄膜を局所的に加熱する工程と、該磁性薄膜に外部磁界を印加する工程を組み合わせて、磁気記録媒体の磁化パターンを形成を形成した後に、該磁気記録媒体に潤滑層を形成することにより、磁気ヘッドに対する耐衝撃性の高い磁気記録媒体および磁気記録装置が得られることを見いだし、本発明に至った。
【0023】
即ち、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、基板上に磁化パターンが形成された磁性薄膜と潤滑層を設けてなる磁気記録媒体の製造方法であって、該磁気記録媒体の近傍に配置されたマスク手段を通して該磁気記録媒体にエネルギー線を照射し該磁性薄膜を局所的に加熱する工程と同時に、該磁性薄膜に外部磁界を印加する工程とにより該磁化パターンを形成する際に、磁化パターン形成前に磁性薄膜上に予め潤滑層より薄い第1の潤滑層を形成し、磁化パターン形成後に第1の潤滑層の上に第2の潤滑層を塗布して潤滑層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、磁化パターンを形成するにあたり局所加熱と外部磁界印加を組み合わせるので、従来のように強い外部磁界を用いることなく、弱い磁界で加熱領域だけを磁化できる。そして、加熱領域以外に磁界が印加されても磁化されない。このため、形成される磁化パターンは磁区境界が明瞭であり、磁化遷移幅が小さく磁区の境界での磁化遷移が非常に急峻で出力信号の品質が高い。従って、精度の良い磁化パターンが形成された、高密度記録に適した磁気記録媒体及び磁気記録装置が安価に得られる。
【0024】
また、媒体をマスクと圧着させる必要がないので、媒体やマスクを傷つけることなく、媒体の欠陥を増加させる虞れもない。
そして、本発明は磁化パターン形成後に磁気記録媒体に潤滑層を形成するので、従来のように磁気ディスクの潤滑層が不十分となることがない。従って、磁気ヘッドに対する耐衝撃性及び耐久性の高い磁気記録媒体および磁気記録装置を短時間かつ安価に提供できる。そして、磁化パターン形成前には潤滑層が無いか又は薄く形成しておけばよいので、マスクへの潤滑層付着が起こりにくく、一枚のマスクで連続的に製造しても磁化パターンの明瞭性を損なうことがなく、十分な信号出力が得られる。
【0025】
好ましくは、磁化パターン形成前に磁性薄膜上に予め第1の潤滑層を形成しておき、パターン形成後に第2の潤滑層を形成する。第1の潤滑層があることで、磁化パターン形成前に磁気ヘッドを使った記録再生ができ、各種検査、評価が行える。
例えば、磁気ヘッドで特定パターンを記録再生して欠陥の位置や頻度を検査することができる。磁化パターン形成前に検査を行えば、検査に使った特定パターンは所望の磁化パターンで上書きされるので、わざわざ消去する必要がなく好ましい。また、検査に合格した媒体のみに磁化パターンを形成するので、無駄な工程が減りコスト面でも有利である。
【0026】
第1の潤滑層が膜厚2.0nm以下であると、潤滑剤の遊離部分が少ないため局所加熱しても蒸発量が少ないので、マスクへの付着を抑えることができ好ましい。ただし、磁気ヘッドでの記録再生に耐えるためには膜厚0.1nm以上が好ましい。
或いは、磁気ヘッドにより磁気記録媒体の検査を行ったのち、磁化パターンの形成に先立って第1の潤滑層を除去すると、局所加熱による潤滑剤の蒸発が無くなるので、マスクを汚染することがない。
【0027】
なお、磁化パターン形成後にのみ潤滑層を形成してもよい。例えば磁気ヘッドでの検査を行わない場合や磁化パターン形成後に行う場合などである。
局所加熱をエネルギー線照射で行うと、加熱する部位の大きさやパワーの制御がしやすく、磁化パターンを精度よく形成できる。エネルギー線は、パルス幅10μsec以下のパルス状エネルギー線が好ましい。エネルギー線による同一位置の加熱時間幅が10μsec以上であると、与えたエネルギーによる発熱が分散して加熱領域が広がり、分解能が低下しやすい。また、パルス幅は1nsec以上であるのが好ましい。磁性薄膜の磁化反転が完了するまでの時間、加熱を保持しておくのが好ましいからである。
【0028】
エネルギー線照射時にマスク手段を用いると、複雑な磁化パターンを一度の照射で簡便かつ短時間に形成できる。また、磁気ヘッドでは記録しにくい特殊なパターンも容易に形成できる。
例えば、磁気ディスクの位相サーボ方式には、内周から外周に、半径及びトラックに対して斜めに直線的に延びる磁化パターンが用いられる。このような、半径方向に連続したパターンや半径に斜めのパターンは、ディスクを回転させながら1トラックずつサーボ信号を記録する従来のサーボパターン形成方法では作りにくかった。本発明によれば、複雑な計算や複雑な装置構成を必要とせず、このような磁化パターンを一度の照射で簡便かつ短時間に形成できる。
【0029】
マスクは磁気ディスク全面を覆うものでなくてもよい。磁化パターンの繰り返し単位を含む大きさであっても、それを移動させて使用すればよく、マスクも簡便かつ安価に作成できる。
マスク手段としては、エネルギー線を部分的に透過する透過部を有するマスク、いわゆるフォトマスクを用いるのが好ましい。フォトマスクは作成が容易で良好な加工精度が得られやすいので、精度のよいマスクが得られ、精度の良い磁化パターンが形成できる。
【0030】
マスク手段への潤滑剤付着を抑えるためには、局所加熱時にマスク手段と媒体との間に間隙を設けるのが好ましい。
磁性薄膜上に保護層を形成すると、ヘッドやマスクとの衝突や塵埃・ゴミ等のマスクとの挟み込みによる磁性薄膜の損傷を防げて好ましい。保護層が厚すぎると横方向への熱伝導により磁化パターンがぼやけてしまう可能性があるため、膜厚は薄い方が好ましい。また、記録再生時の磁性薄膜とヘッドとの距離を小さくするためにも薄い方が好ましい。従って50nm以下が好ましく、より好ましくは30nm以下、さらに好ましくは20nm以下である。ただし、充分な耐久性を得るためには0.1nm以上が好ましく、より好ましくは1nm以上である。
【0031】
更に、浮上ヘッドの走行安定性を損なわないよう、磁化パターン形成後の媒体の表面粗度Raを3nm以下に保つのが好ましい。なお、媒体表面粗度Raとは潤滑層を含まない媒体表面の粗度であって、触針式表面粗さ計を用いて測定長400μmで測定後、JIS B0601に則って算出した値である。より好ましくは1.5nm以下とする。
【0032】
磁性薄膜の下に、磁性薄膜の結晶を微細化し結晶面の配向を制御するための下地層を設けるのが好ましい。
磁性薄膜のキュリー温度は、好ましくは100℃以上である。100℃未満では、室温での磁区の安定性が低い傾向がある。より好ましくは150℃以上である。特に好ましくは180℃以上である。また好ましくは700℃以下である。磁性薄膜をあまり高温に加熱すると、変形してしまう可能性があるためである。
【0033】
本発明によれば、精密な磁化パターンが形成でき、かつ単位パターンを繰り返すようなパターンが容易に形成できるので、媒体の記録及び/又は再生に用いる磁気ヘッドの制御用磁化パターンの形成に適している。特に、データトラックに記録/再生ヘッドをトラッキングするためのサーボパターン又はサーボパターン書きこみ用基準パターンの形成に使用すると効果が大きい。比較的パターンが単純で、かつ高密度化・高精度化するほど記録が困難で磁気記録媒体のコストアップの主原因になっているからである。
【0034】
本発明の磁気記録媒体は、基板上に磁化パターンが形成された磁性薄膜と潤滑層を設けてなる磁気記録媒体であって、該磁気記録媒体の近傍に配置されたマスク手段を通して該磁気記録媒体にエネルギー線を照射し該磁性薄膜を局所的に加熱する工程と同時に、該磁性薄膜に外部磁界を印加する工程とにより該磁化パターンを形成する際に、磁化パターン形成前に磁性薄膜上に予め潤滑層より薄い第1の潤滑層を形成し、磁化パターン形成後に第1の潤滑層の上に第2の潤滑層を塗布して潤滑層を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、マスクのパターニング精度やアライメント精度により磁化パターンの精度が制限されることがないので、微細な磁化パターンが精度良く形成される。そして、磁化遷移幅が小さく磁区の境界での磁化遷移が非常に急峻で出力信号の品質が高いパターンが形成される。
【0035】
また非常に短時間で簡便に製造でき、従来のようにマスターディスクと密着させることがないため、媒体の傷や欠陥が少ない。
さらに、潤滑層膜厚を十分厚くできるので、耐衝撃性及び耐久性が高い。そして、連続製造を行ってもマスクに潤滑層が付着しにくいので、磁化パターンの信号出力が高い。品質の高い精密な磁化パターンが形成でき、かつ単位パターンを繰り返すようなパターンが容易に形成できるので、媒体の記録及び/又は再生に用いる磁気ヘッドの制御用磁化パターンの形成に適している。
【0036】
特に、データトラックに記録/再生ヘッドをトラッキングするためのサーボパターン又はサーボパターン書きこみ用基準パターンの形成に使用すると効果が大きい。比較的パターンが単純で、かつ高密度化・高精度化するほど記録が困難で磁気記録媒体のコストアップの主原因になっているからである。
本発明の磁気記録装置は、磁気記録媒体と、磁気記録媒体を記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させる手段と、磁気ヘッドへの記録信号入力と磁気ヘッドからの再生信号出力を行うための記録再生信号処理手段を有する磁気記録装置であって、磁気記録媒体が前記本発明の磁気記録媒体であることを特徴とする。磁気ヘッドとしては、高密度記録を行うため、通常は浮上型/接触型磁気ヘッドを用いる。
【0037】
微細かつ高精度なサーボパターン等の磁化パターンが形成された磁気記録媒体を用いるので、このような磁気記録装置は高密度記録が可能である。また、媒体に傷がなく欠陥も少ないため、エラーの少ない記録を行うことができる。
さらに、磁気記録媒体の潤滑層膜厚を十分厚くできるので、装置として耐衝撃性及び耐久性が高い。そして、媒体の連続製造を行ってもマスクに潤滑層が付着しにくいので、磁化パターンの信号出力が高い。
【0038】
また、磁気記録媒体を装置に組みこんだ後、上記磁化パターンを磁気ヘッドにより再生し信号を得、該信号を基準としてサーボバースト信号を該磁気ヘッドにより記録してなる磁気記録装置に用いることで、簡易に精密なサーボ信号を得ることができる。
また、磁気ヘッドでのサーボバースト信号記録後にも、ユーザデータ領域として用いられない領域には本発明により磁化パターンとして記録した信号が残っていると何らかの外乱により磁気ヘッドの位置ずれが起きたときにも所望の位置に復帰させやすいので、両者の書き込み方法による信号が存在する磁気記録装置は、信頼性が高い。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に本発明についてより詳細に説明する。
磁気ディスクなど、浮上ヘッド/接触ヘッドによって記録再生を行う磁気記録媒体には、通常、最上層として潤滑層を形成する。潤滑層が無いと、磁気ヘッドとの接触による衝撃や摩擦から保護することが難しく、耐衝撃性や耐久性の高い磁気記録媒体が得られにくいためである。
【0040】
しかし、局所加熱と外部磁界印加を組み合わせて磁化パターンを形成すると、加熱によって磁気記録媒体上の潤滑剤の一部が蒸発するなどして減少してしまう。また、マスクに接触して付着することもあり、やはり潤滑剤が減少してしまう。
潤滑層の減少は、磁気ヘッドに対する耐衝撃性や耐久性を低下させる。本発明では、局所加熱と外部磁界印加を組み合わせて磁化パターンを形成したのち、潤滑層を形成して十分な膜厚の潤滑層を得ることにより、磁気ヘッドに対する高い耐衝撃性や耐久性を達成する。
【0041】
本発明において、潤滑層の形成には2つの実施形態が考えられる。
実施形態イ:磁化パターン形成前には潤滑層が形成されておらず、磁化パターン形成後に初めて潤滑層を形成する。
実施形態ロ:磁化パターン形成前に既に第1の潤滑層が形成されており、磁化パターン形成後に、再度第2の潤滑層を形成する。
【0042】
以下、それぞれの実施形態について詳細に説明する。
[1]実施形態イ
例えば、ガラス基板やアルミニウム合金などの基板に、スパッタリング法によってNiAl下地層、CrMo下地層、Co系合金磁性薄膜、ダイヤモンドライクカーボン保護層等を設けた磁気ディスクを作製する。
【0043】
そののち、例えば非接触の光学的表面検査装置で欠陥検査(サーティファイ)を行う。高速に検査でき、また磁気ヘッドを用いないため、潤滑層が必要ない。次に、磁化パターンを形成する。例えば、磁気ディスクに、加熱前に強い外部磁界で磁性薄膜を所望の磁化方向に均一に磁化し、その後所望部位をキュリー点近傍まで加熱しつつ逆向きの外部磁界を印加して磁化することで磁化パターンを形成し、その後潤滑層を形成する。
【0044】
まず、磁気ディスクに、強い外部磁界を印加して、磁性薄膜全体を所望の磁化方向に均一に磁化する。外部磁界を印加する手段は、磁気ヘッドを用いてもよいし、電磁石または、永久磁石を所望の磁化方向に磁界が生じるよう複数個配置して用いてもよい。更にそれらの異なる手段を組み合わせて使用してもよい。
なお、所望の磁化方向とは、磁化容易軸が面内方向にある媒体の場合には、データの書き込み/再生ヘッドの走行方向(媒体とヘッドの相対移動方向)と同一又は逆方向であり、磁化容易軸が面内方向に垂直にある場合には、該垂直方向のいずれかである。
【0045】
次に、この磁気ディスクの磁性薄膜表面を部分的に加熱し、該磁性薄膜のキュリー点近傍の磁化消失温度まで昇温すると同時に弱い磁界を加熱前とは逆方向に印加し一部だけを逆向きに磁化する。このようにして磁化パターンを形成する。加熱手段は、磁性薄膜表面を部分的に加熱できる機能を備えていればよいが、不要な部分への熱拡散防止やコントロール性を考えると、パワーコントロール、加熱する部位の大きさが制御しやすいレーザー等のエネルギー線を利用したものが好適である。
【0046】
エネルギー線をマスク手段を介してディスクに照射し加熱すると、より短時間かつ簡便に、磁化パターンを形成することができる。
弱い外部磁界を印加する手段は、磁気ヘッドを用いてもよいし、電磁石または、永久磁石を所望の磁化方向に磁界が生じるよう複数個配置して用いてもよい。更にそれらの異なる手段を組み合わせて使用してもよい。
【0047】
形成される磁化パターンは、磁性薄膜の最大磁化の値に対して±70%で変化する磁化遷移幅が1μm以下であることが好ましい。
最後に、潤滑剤を塗布して潤滑層を形成する。
実施形態イによれば、磁化パターン形成時には潤滑層がないので、加熱に用いるエネルギー線が潤滑層により散乱、回折、妨害されることがない。そしてマスクと磁気記録媒体を密着でき、マスクに潤滑剤が付着することもないので、エネルギー線の回折を最小限に抑えられる。従って、明瞭で信号出力も高い精度の良い磁化パターンを形成することができる。
【0048】
そして、パターン形成後には十分な厚みの潤滑層を設けることができるので、磁気ヘッドに対する耐衝撃性、耐久性も高い。
従来、作製された磁気ディスクは、バーニッシュヘッドによるバーニッシュ工程で所定高さ以上の突起が除去されたのち、突起の有無が検査され、さらに磁気ヘッドで特定パターンを記録再生して欠陥の位置や頻度を検査する欠陥検査(サーティファイ)が行われる。
【0049】
本実施形態は、磁化パターン形成前にこのように磁気ヘッドで記録再生したり、検査、評価を行わない場合に適用するのが好ましい。例えば、パターン形成前に、非接触の光学的表面検査装置など磁気ヘッドを使用しない検査が行える。パターン形成後に潤滑層を形成してから磁気ヘッドで検査を行ってもよい。或いは磁気ヘッドによる検査を全く行わないことも考えられる。
【0050】
潤滑層の形成は一般に潤滑剤の塗布により行われ、例えばスピンコート法、引き上げ塗布法、スプレー塗布法等、任意の塗布工程が用いられる。大量の媒体に短時間で均一に潤滑層を形成するには引き上げ塗布法が適している。
潤滑剤としては、エステル結合を有するパーフルオロポリエーテル、ジアルキルアミドカルボン酸、パークロロポリエーテル、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、リン酸エステル等が好ましい。エステル結合は分子内のどこにあってもよいが、末端にエステル結合の官能基を有すると分子中の可動部が長くなり潤滑性が得られ易いためより好ましい。
【0051】
特に主鎖に−CaF2aO−単位(但し、aは1〜4の整数)を有し、末端にエステル結合の官能基を有するパーフルオロポリエーテルが好ましい。より好ましくは、下記の一般式(I)で示されるパーフルオロエーテルである。
R−O−(A1−O−A2−O)x−R (I)
(ただし、A1、A2はそれぞれCF2および/またはC2F4で構成され、A1とA2を構成するCF2とC2F4の割合(CF2/C2F4)が5/1〜1/5であり、Xは10〜500、Rはヘテロ原子を含む炭素数1〜20のアルキル基もしくはフッ素置換アルキル基を示す。)
例えば、アウジモント社製Fomblin−Z−DOLはCF2CF2OとCF2Oの重合体で直鎖構造を有し、両末端にエステル基−COOR(但し、Rはフッ素で置換されていてもよいアルキル基を表す。)を有する。また、ダイキン工業社製Demnumタイプ(SPやSY)はヘキサフルオロプロピレンオキシドのホモポリマーで、片方の末端にエステル基−COOR(但し、Rはフッ素で置換されていてもよいアルキル基を表す。)を有する。
【0052】
潤滑剤の数平均分子量は100〜10000の範囲内が好ましい。より好ましくは数平均分子量が2000〜6000である。分子量が低いと一般的に蒸気圧が高く、塗布した後にわずかずつ蒸発し、時間と共に所望の膜厚から遠ざかってしまう。逆に分子量が高い場合は、一般的に粘性が高く、所望の潤滑性が得られない時がある。
【0053】
好ましくは、アウジモント社製Fomblin−Z−DOL(商品名)、Fomblin−Z−Tetraol(商品名)等が用いられる。
また、これらを溶解させる溶媒としては例えばフロン系、アルコール系、炭化水素系、ケトン系、エーテル系、フッ素系、芳香族系等が用いられる。
また、潤滑剤と媒体との化学結合を高めるため、潤滑層形成後に加熱処理を施すのが好ましい。加熱温度は50℃以上であるが、潤滑剤の分解温度よりも低い温度の範囲で適宜選択すればよい。通常100℃以下である。
【0054】
潤滑剤の塗布膜厚としては、10nm以下が好ましい。あまり厚くしても一定以上の潤滑性は得られず余分な潤滑剤がディスクの回転に伴って外周側へ移動し、内外周での膜厚分布が発生しやすくなる。ただし薄すぎると所望の潤滑性が得られないので、0.5nm以上が好ましい。より好ましくは1nm以上、特に好ましくは1.5nm以上である。
[2]実施形態ロ
例えば、ガラス基板やアルミニウム合金などの基板に、スパッタリング法によってNiAl下地層、CrMo下地層、Co系合金磁性薄膜、ダイヤモンドライクカーボン保護層等を設ける。次いで第1潤滑層を形成して磁気ディスクを作製する。
【0055】
そののち、バーニッシュヘッドによるバーニッシュ工程で所定高さ以上の突起が除去されたのち、突起の有無が検査され、さらに磁気ヘッドで特定パターンを記録再生して欠陥の位置や頻度を検査する欠陥検査(サーティファイ)が行われる。
次に、実施形態イと同様にして、磁化パターンを形成する。
【0056】
実施形態ロによれば、第1潤滑層が形成されているので、磁化パターン形成前に磁気ヘッドを使った記録再生ができ、各種検査、評価が行える。例えば、磁気ヘッドで特定パターンを記録再生して欠陥の位置や頻度を検査することができる。磁化パターン形成前に検査を行えば、検査に使った特定パターンは所望の磁化パターンで上書きされるので、わざわざ消去する必要がなく好ましい。また、検査に合格した媒体のみに磁化パターンを形成するので、無駄な工程が減りコスト面でも有利である。
【0057】
ところで通常、潤滑層には、固定部分と遊離部分がある。磁気記録媒体(通常、最表面は保護層なので保護層)上の潤滑剤は媒体表面と結合し、固定されている。つまり、保護層や磁性層と強固に化学結合している。その上に、固定されていない遊離した潤滑剤が存在する。磁気記録媒体が十分な耐久性を得るには、固定部分と遊離部分の両方が適量存在する必要がある。
【0058】
本発明者らの検討によれば、おそらく、加熱により減量する潤滑層は、多くが遊離部分であり、固定部分の減量は少ないと考えられる。
そこで、理想的には、第1潤滑層は、加熱しても揮発し難い固定部分だけを形成するのが好ましい。そのためには第1潤滑層をできるだけ薄く設けるのがよく、好ましくは2.0nm以下とする。膜厚が薄いのでエネルギー線の散乱、回折、妨害が少なくすることができる。潤滑剤の遊離部分が少なく局所加熱しても蒸発量が少ないので、マスクへの付着も抑えることができる。これにより、明瞭で信号出力も高い精度の良い磁化パターンを形成することができる。より好ましくは1.0nm以下である。
【0059】
磁気ヘッドに対する長期の耐久性、耐衝撃性を保持するには潤滑層は厚く設ける必要があり、例えば1.5nm以上あるのが好ましいが、検査や評価程度であれば潤滑層が薄くても十分に耐えることができる。従って、磁気ヘッドでの短時間の記録再生に耐えるために、第1潤滑層膜厚は0.1nm以上あるのが好ましく、より好ましくは0.5nm以上である。
【0060】
或いは、磁気ヘッドにより磁気記録媒体の検査を行ったのち、磁化パターンの形成に先立って第1潤滑層を除去してもよい。この場合、磁化パターンを形成する時に、加熱に用いるエネルギー線が潤滑層により妨害されたり、マスクを用いる際にマスクと磁気記録媒体の間に潤滑層分の隙間ができエネルギー線の回り込みによる精度の低下する等の問題を低減することができ、好ましい。また加熱による潤滑剤の蒸発が無くなるので、マスクを汚染することがない。例えば、第1潤滑層を形成する潤滑剤が可溶な洗浄剤で洗浄し、除去できる。
【0061】
そしてパターン形成後には、加熱工程によって減少した分の潤滑層を補うために、或いは除去した潤滑層を再形成するために、十分な厚みの第2潤滑層を設けることができるので、磁気ヘッドに対する耐衝撃性、耐久性も高い。ただし、第2の潤滑層は遊離部分を補えばよいため、一度しか形成しない場合よりも膜厚が薄くてよい。潤滑層が厚すぎると、ヘッドが媒体に吸着して浮上しなくなるといった問題が起こりやすい。
【0062】
潤滑層の形成は一般に潤滑剤の塗布により行われ、例えばスピンコート法、引き上げ塗布法、スプレー塗布法等、任意の塗布工程が用いられる。大量の媒体に短時間で均一に潤滑層を形成するには引き上げ塗布法が適している。ただし、膜厚を薄く形成するには、遠心力により潤滑層を振り切る、スピンコート法も適している。
【0063】
さらに、第2潤滑層形成時の潤滑剤の濃度を、第1潤滑層形成時の潤滑剤の濃度より薄くしておくのが好ましい。好ましくは、1回目の潤滑剤の濃度の50%程度以下であり、より好ましくは1回目の潤滑剤濃度の10〜20%程度とする。
第2潤滑層形成時の潤滑剤を、第1潤滑層の潤滑剤と別のものとしてもよいが、工程を簡素化するためには、同じ潤滑剤を用いるのが好ましい。第1と第2の潤滑層に同じ潤滑剤を用いると、全体として潤滑層は一層となる。
【0064】
潤滑剤及びその溶媒としては、実施形態イで述べたものと同様のものが適用できる。
潤滑剤の種類により、媒体と化学結合して固定部分となる膜厚は多少異なるが、概ね0.5〜1.0nmの範囲である。一般に、末端に極性基を有するものは厚く、例えばアウジモント社製Fomblin−Z−DOL(商品名)シリーズは、末端が極性基ではないので固定部分は比較的薄い。また分子量が高いと粘度が高く流動特性がよくないので流れにくく、厚くなる傾向があり、上記DOLシリーズも分子量が高いほど厚くなる傾向がある。
【0065】
或いは、精度良く潤滑剤膜厚を制御するために、磁化パターン形成前に任意の溶剤を用いて潤滑剤を洗浄除去し、磁化パターン生成後再塗布しても良い。
洗浄に用いる溶剤は、潤滑剤の溶解性が高くかつ媒体を侵さないものであればよいが、例えば、フロン系、アルコール系、炭化水素系、ケトン系、エーテル系、フッ素系、芳香族系等が用いられる。
【0066】
また、潤滑剤と媒体との化学結合を高めるため、潤滑層形成後に加熱処理を施すのが好ましい。加熱温度は50℃以上であるが、潤滑剤の分解温度よりも低い温度の範囲で適宜選択すればよい。通常100℃以下である。
潤滑剤の総膜厚は10nm以下が好ましい。あまり厚くしても一定以上の潤滑性は得られず余分な潤滑剤がディスクの回転に伴って外周側へ移動し、内外周での膜厚分布が発生しやすくなる。ただし薄すぎると所望の潤滑性が得られないので、0.5nm以上が好ましい。より好ましくは1nm以上、特に好ましくは1.5nm以上である。
【0067】
以下では、実施形態イ及びロに共通する好ましい条件について説明する。
本発明においては、磁性薄膜を局所的に加熱する工程と、磁性薄膜に外部磁界を印加する工程の組み合わせとして以下の態様をとりうる。
態様1:加熱前に強い外部磁界で磁性薄膜を所望の方向に均一に磁化し、その後所望部位を磁化消失温度、例えばキュリー点近傍まで加熱消磁することで磁化パターンを形成する方法。これによれば最も簡便に磁化パターンを形成することができる。また、磁性薄膜が均一に磁化されているため、本方法により磁化パターンを形成した後に通常の磁気記録を行うことができる。
【0068】
態様2:加熱前に強い外部磁界で磁性薄膜を所望の方向に均一に磁化し、その後所望部位を磁化消失温度、例えばキュリー点近傍まで加熱すると同時に弱い磁界を印加して消磁することで磁化パターンを形成する方法。これによれば、消磁が完全に行えるので、信号強度の大きな磁化パターンが得られる。
態様3:加熱と同時に弱い外部磁界を印加することで、加熱部のみ外部磁界の方向に磁化して、磁化パターンを形成する方法。これによれば最も簡便に磁化パターンを形成することができ、かつ外部磁界も弱いものでよい。
【0069】
態様4:加熱前に強い外部磁界で磁性薄膜を所望の方向に均一に磁化し、その後所望部位を加熱すると同時に弱い磁界を加熱前とは逆方向に印加磁化することで磁化パターンを形成する方法。これによれば、信号強度が最も強く、C/N及びS/Nが良好な磁化パターンが得られる。
以下、各態様について説明する。
【0070】
態様1の外部磁界の方向は、磁気記録媒体の磁性薄膜の種類によって異なる。磁化容易軸が面内方向にある媒体の場合には、磁性薄膜が、データの書込み/再生ヘッドの走行方向(媒体とヘッドの相対移動方向)と同一又は逆方向に磁化されるように印加する。さらに、磁気記録媒体が円板状である場合には、その半径方向に磁化するように印加することも可能である。磁化容易軸が面内方向に垂直にある場合には、磁性薄膜が、該垂直方向のいずれかに磁化されるように印加する。
【0071】
磁界の強さは磁気記録媒体の磁性薄膜の特性によって異なり、磁性薄膜の室温での保磁力の2倍以上の磁界によって磁化することが好ましい。これより弱いと磁化が不十分となる可能性がある。ただし、磁界印加に用いる着磁装置の能力上、磁性薄膜の室温での保磁力の5倍以下とするのが好ましい。
態様2は、加熱前の外部磁界の方向及び強さは態様1と全く同様である。
【0072】
加熱と同時に印加する磁界の方向は、磁化容易軸が面内方向にある媒体の場合には、面内と垂直である方向に、磁化容易軸が面内方向に垂直にある場合には、媒体の面内方向である。このように磁界を印加して磁化を消去する。
また、磁界の強さは、磁気記録媒体の磁性薄膜の特性によって異なるが磁性薄膜の室温での保磁力より小さい磁界とする。好ましくは磁性薄膜の室温での保磁力の1/8以上の磁界とする。これより弱いと、加熱部が、冷却時に周囲の磁区からの磁界の影響をうけて再び周囲と同じ方向に磁化されてしまう可能性がある。
【0073】
ただし、磁性薄膜の室温での保磁力の1/2倍以下とするのが好ましい。これより大きいと、加熱部の周囲の磁区も影響を受けてしまう可能性がある。
加熱は、磁性薄膜の保磁力の低下が見られる温度まで加熱できればよいが、例えば磁性薄膜の磁化消失温度であるキュリー温度近傍である。好ましくは100℃以上に加熱する。100℃未満で外部磁界により影響を受けるような磁性薄膜は、室温での磁区の安定性が低い傾向がある。また、加熱温度は700℃以下とするのが好ましく、特には400℃以下とするのが好ましい。これを超えると、磁性薄膜が変形してしまう可能性がある。
【0074】
態様3の加熱と同時の外部磁界の方向は、磁気記録媒体の磁性薄膜の種類によって異なる。磁化容易軸が面内方向にある媒体の場合には、磁性薄膜が、データの書込み/再生ヘッドの走行方向(媒体とヘッドの相対移動方向)と同一又は逆方向に磁化されるように印加する。さらに、磁気記録媒体が円板状である場合には、その半径方向に磁化するように印加することも可能である。磁化容易軸が面内方向に垂直にある場合には、磁性薄膜が、該垂直方向のいずれかに磁化されるように印加する。
【0075】
磁界の強さは、態様2の、加熱と同時の外部磁界の強さと同様である。また、加熱温度についても態様2と同様である。
態様4は、加熱前の外部磁界の方向及び強さは態様1と全く同様である。
加熱と同時に印加する磁界の強さは態様2と同様であるが、その方向は、加熱前磁界の方向とは逆方向に印加し、局所的に逆向きに磁化されるようにする。加熱温度に関しては態様2と同様である。
【0076】
加熱と同時に外部磁界を印加する場合は、外部磁界も該加熱された広い領域に亘って印加することで、複数の磁化パターンを一度に形成することができる。
局所加熱をエネルギー線照射で行うと、加熱する部位の大きさやパワーの制御がしやすく、磁化パターンを精度よく形成できる。
本発明において、好ましくはマスク手段を介してエネルギー線を照射し、局所加熱する。一旦マスクを形成すれば、どのような形状の磁化パターンも媒体上に形成できるため、複雑なパターンや従来法では作りにくかった特殊なパターンも容易に形成できる。
【0077】
例えば、磁気ディスクの位相サーボ方式には、内周から外周に、半径に対して斜めに直線的に延びる磁化パターンが用いられる。このような、半径方向に連続したパターンや斜めのパターンは、ディスクを回転させながら1トラックずつサーボ信号を記録する従来のサーボパターン形成方法では作りにくく、複雑な計算や構成が必要であった。
【0078】
しかし形状に応じたマスクを一旦作成すれば、ディスク上の所望の位置でマスク露光するだけで当該パターンを簡単に形成できる。
マスク手段は、形成すべき磁化パターンに対応して磁気ディスク面上にエネルギー線の濃淡を形成するものであればよい。例えば、パターンに応じてエネルギー線を透過する透過部を有するフォトマスクや、特定のパターンを媒体上に結像するホログラムが記録されたホログラムマスクである。これにより、複数又は広い面積の磁化パターンを一度に形成することができるため、磁化パターン形成工程が短時間かつ簡便なものとなる。ホログラムマスクによればマスクと媒体の距離を十分離してもシャープで明瞭なパターンが形成しやすく好ましいが、フォトマスクは簡単かつ安価に作成できる点で好ましい。
【0079】
或いはマスク手段として結像光学系を用いてもよい。例えば、レーザ光源からのエネルギー線をビームエキスパンダーで拡大し、その光をマスク手段に入射する。マスク手段を出たマスク手段の濃淡分布を持ったエネルギー線を結像レンズに入射、ディスク面にエネルギー線の濃淡分布を結像するといった方法である。本方法は、エネルギー線の濃淡を持ったパターンを絞り込むため、小径の磁気記録媒体を磁化パターン化するのに有効である。本法は縮小結像法、縮小投影法などとも称することがある。
【0080】
また、マスクの材質は限定されないが、本発明においてマスクを非磁性材料で構成すると、どのようなパターン形状でも均一な明瞭さで磁化パターンが形成でき、均一で強い再生信号が得られる。
強磁性体を含むマスクを使用した場合は、磁化で磁界分布が乱されるため好ましくない。強磁性の性質上、磁気ディスクの半径方向或いは、半径方向に延びた円弧状のパターンから斜傾したパターン形状の場合は、磁化遷移部分で磁区が互いに十分対抗しないので良質の信号が得にくい。
【0081】
マスクはエネルギー線の光源と磁性薄膜の間に配置する。磁化パターンの精度を重視するならば、マスクの全部又は一部が媒体に接触しているのが好ましい。例えばマスクを媒体上に静置した場合は、媒体表面の数μm程度のうねりにより、媒体と接触する部分としない部分ができる。ただし、媒体に圧痕を形成したり損傷することのないよう、マスクと媒体に対する加圧は100g/cm2以下とする。
【0082】
ゴミ等の挟み込みによる媒体やマスク手段の傷つき、欠陥発生を抑えるには、少なくとも媒体の磁化パターン形成領域では、マスク手段と媒体とのあいだに間隙を設けるのが好ましい。
また、磁化パターン形成前に第1潤滑層が設けられている場合は、マスク手段に潤滑剤が付着するのを最小限にするため、やはりマスク手段と媒体とのあいだに間隙を設けるのが好ましい。
【0083】
磁気記録媒体の磁化パターン形成領域とマスク手段の間隙を保つ方法としては、両者を一定距離に保てる方法であればよい。例えばマスクと媒体とを特定の装置により保持して一定距離を保っても良い。また、両者のあいだの、磁化パターン形成領域以外の場所にスペーサを挿入してもよい。マスク自体に、スペーサを一体形成しても良い。
【0084】
マスク手段と磁気記録媒体とのあいだに、媒体の磁化パターン形成領域の外周部又は/及び内周部にスペーサーを設けると磁気記録媒体表面のうねりを矯正する効果が生まれるので磁化パターン形成の精度が上がるのでよい。
以下、フォトマスクを用いた磁化パターン形成方法について説明する。
形成すべき磁化パターンに応じて複数の透過部を形成したマスクを用意し、これを通して磁性薄膜上にレーザービームを照射する。ビーム径を大径または横に細長い楕円形等として、複数トラック分の磁化パターンを一括して照射すれば、書き込み効率が一段と上がり、これからの容量の伸びに伴いサーボ書き込み時間が増大するといった問題も改善され非常に好ましい。
【0085】
マスクは通常、ガラス原盤上にCr等の金属をスパッタリング形成し、フォトレジストを塗布し、これを所望のパターンに応じて露光、現像したのち、エッチング等によって所望の透過部と非透過部を作成し、最後にフォトレジスト層を除去して作製される。この場合はガラス原盤上にCr層を有する部分がエネルギー線非透過部、ガラス原盤のみの部分が透過部となる。
【0086】
加熱と同時に外部磁化の印加が伴う時は、外部磁界もマスクの複数の透過部に同時に印加できるようにするとよい。
マスク手段と磁気記録媒体の最小間隙は1μm以上あることが好ましい。マスク手段に潤滑剤が接触して付着するのを抑えることができる。また媒体に付着しやすいダストであってエアーブローなどにより容易に取り除けないダストは、通常、1μm未満のものがほとんどである。また、間隔を1μm未満とすると媒体表面のうねりによって、磁化パターン形成部分がマスク手段と予期せぬ接触を起こしてしまうことがあり、マスクあるいは磁気記録媒体を損傷してしまう恐れがある。より好ましくは5μm以上とする。また、スペーシングは1mm以下とする。これより大きいとエネルギー線の回折が大きく、磁化パターンがぼやけてしまいやすい。
【0087】
例えば、エキシマレーザ(248nm)を用い、フォトマスクに形成された2×2μmのパターン(2μmの透過部と2μmの非透過部を交互に持つパターン)を媒体に転写する場合、マスクと媒体のあいだの距離は25〜45μm程度以下に保つ必要がある。これ以上距離が大きいと、回折現象によってレーザ光の明暗のパターンが鮮明でなくなる。1×1μmのパターン(1μmの透過部と1μmの非透過部を交互に持つパターン)の場合、距離は10〜15μm程度以下とする。
【0088】
フォトマスクを用いる場合は、上記条件の範囲内で、媒体との距離をできるだけ短くするのが好ましい。距離が長いほど照射するエネルギー線の回り込みにより磁化パターンがぼやけやすくなるためである。これを改善し、より明瞭なパターンを得るために、マスクの透過部の外側に、回折格子の働きをする細い透過部を形成したり、半波長板の働きをする手段を設けたりすることで回り込み光を干渉により打ち消すこともできる。
【0089】
一方、ホログラムマスクを用いる場合は、ホログラフに応じたパターンの結像面までの距離は予め決まるため、その距離になるよう媒体との間隔を調節する。なお、プリズムを使用することで、マスクと媒体とを近接させることができるようになる。
磁気ディスクはディスクの主両面に磁性薄膜が形成されている場合があるが、その場合、本発明の磁化パターン形成は片面づつ、逐次に行ってもよいし、マスク手段、エネルギー照射系および外部磁界を印加する手段を磁気ディスクの両面に設置して、両面同時に磁化パターン形成を行うこともできる。
【0090】
本発明において用いるエネルギー線としては、記録層表面を部分的に加熱できればよいが、不要な部分へのエネルギー線の照射を防げることからレーザが好ましい。
特にパルスレーザ光源の使用が好適である。パルスレーザ光源はレーザをパルス状に断続的に発振するものであり、連続レーザを音響光学素子(AO)や電気光学素子(EO)などの光学部品で断続させパルス化するのに比して、パワー尖頭値の高いレーザをごく短時間に照射することができ熱の蓄積が起こりにくく非常に好ましい。
【0091】
連続レーザを光学部品によりパルス化した場合、パルス内ではそのパルス幅に亘ってほぼ同じパワーを持つ。一方パルスレーザ光源は、例えば光源内で共振によりエネルギーをためて、パルスとしてレーザを一度に放出するため、パルス内では尖頭のパワーが非常に大きく、その後小さくなっていく。本発明では、コントラストが高く精度の高い磁化パターンを形成するために、ごく短時間に急激に加熱しその後急冷させるのが好ましいため、パルスレーザ光源の使用が適している。
【0092】
磁化パターンが形成される媒体面は、パルス状エネルギー線の照射時と非照射時で温度差が大きい方が、パターンのコントラストを上げ、或いは記録密度を上げるために好ましい。従ってパルス状エネルギー線の非照射時には室温以下程度になっているのが好ましい。室温とは25℃程度である。
エネルギー線による同一位置の加熱時間幅は、10μsec以下であることが望ましい。これよりパルス幅が広いと該磁気記録媒体にエネルギー線で与えたエネルギーによる発熱が分散して、分解能が低下しやすい。より好ましくは100nsec以下である。この領域であるとAlなど金属の比較的熱拡散の大きな基板を用いた場合でも分解能の高い磁化パターンが形成しやすい。特に好ましくは25nsec以下である。また、パルス幅は1nsec以上であるのが好ましい。磁性薄膜の磁化反転が完了するまでの時間、加熱を保持しておくのが好ましいからである。より好ましくは3nsec以上とする。
【0093】
なお、パルス状レーザの一種として、モードロックレーザのようにピコ秒、フェムト秒レベルの超短パルスを高周波で発生できるレーザがある。超短パルスを高周波で照射している期間においては、各々の超短パルス間のごく短い時間はレーザが照射されないが非常に短い時間であるため加熱部はほとんど冷却されない。すなわち、一旦磁化消失温度以上に昇温された領域は磁化消失温度以上に保たれる。
【0094】
従ってこのような場合、連続照射期間(超短パルス間のレーザが照射されない時間も含めた連続照射期間)を1パルスとする。また連続照射期間の照射エネルギー量の積分値を1パルス当たりのパワー(mJ/cm2)とする。
パルス状エネルギー線の1パルス当たりのパワーは1000mJ/cm2以下とすることが好ましい。これより大きなパワーをかけると、パルス状エネルギー線によって該磁気記録媒体表面が損傷を受け変形を起こす可能性がある。変形により粗度Raが3nm以上やうねりWaが5nm以上に大きくなると、浮上型/接触型ヘッドの走行に支障を来すおそれがある。
【0095】
より好ましくは、500mJ/cm2以下であり、更に好ましくは100mJ/cm2以下である。この領域であると比較的熱拡散の大きな基板を用いた場合でも分解能の高い磁化パターンが形成しやすい。また、パワーは10mJ/cm2以上とするのが好ましい。これより小さいと、磁性薄膜の温度が上がりにくく磁気転写が起こりにくい。
【0096】
1パルス当たりのパワーが同じである場合、パルス幅を短くし一度に強いパルスを照射した方が、熱拡散が小さく磁化パターンの分解能が高くなる傾向にある。
本発明に用いる基板がAl等の金属又は合金である場合は、熱伝導率が大きいことから、局所に与えた熱が所望の部位以外にも広がってしまい磁化パターンを歪ませることが無いよう、また、過剰なエネルギーによって基板に物理的な損傷が起きないよう、該パワーは30〜120mJ/cm2の範囲が好ましい。
【0097】
基板がガラス等のセラミックスである場合はAl等に比して熱伝導が少なく、パルス状エネルギー線照射部位での熱の蓄積が多いことから、該パワーは10〜100mJ/cm2の範囲が好ましい。
基板がポリカーボネイト等の樹脂である場合は、パルス状エネルギー線照射部位での熱の蓄積が多くガラス等に比して融点が低いことから、該パワーは10〜80mJ/cm2の範囲が好ましい。
【0098】
また、エネルギー線による磁性薄膜、保護層、潤滑層の損傷が心配される場合は、パルス状エネルギー線のパワーを小さくして、該パルス状エネルギー線と同時に印加される磁界強度を上げるといった手段を取ることもできる。例えば、面内記録媒体の場合は、常温での保磁力の25〜75%、垂直記録の場合には、1から50%のできるだけ大きな力をかけ、照射エネルギーを下げる。
【0099】
エネルギー線の波長は、1100nm以下であることが好ましい。これより波長が短いと回折作用が小さく分解能が上がるため、微細な磁化パターンを形成しやすい。更に好ましくは、600nm以下の波長である。高分解能であるだけでなく、回折が小さいため間隙によるマスクと磁気記録媒体のスペーシングも広くとれハンドリングがしやすく、磁気転写装置が構成しやすくなるという利点が生まれる。また、波長は150nm以上であるのが好ましい。150nm未満では、合成石英の吸収が大きくなり、マスクが使用しにくくなる。波長を350nm以上とすれば、光学ガラスをマスクとして使用することもできる。
【0100】
具体的には、エキシマレーザ(248nm)、YAGのQスイッチレーザ(1064nm)の2倍波(532nm)、3倍波(355nm)、或いは4倍波(266nm)、Arレーザー(488nm、514nm)、ルビーレーザー(694nm)などである。
媒体が円板形状である場合、外部磁界の印加方向は、周方向、半径方向、板面に垂直方向のいずれかをとるのが好ましい。
【0101】
磁性薄膜に外部磁界を印加する手段は、磁気ヘッドを用いてもよいし、電磁石または、永久磁石を所望の磁化方向に磁界が生じるよう複数個配置して用いてもよい、更にそれらの異なる手段を組み合わせて使用してもよい。
磁化パターンを形成する際には、エネルギー線の光源とマスク手段との間、又はマスク手段と該媒体との間の照射をしたくない領域に、エネルギー線を部分的に遮光可能な遮光板を設けて、エネルギー線の再照射を防ぐ構造とするのが好ましい。
【0102】
遮光板としては、使用するエネルギー線の波長を透過しないものであればよく、エネルギー線を反射又は吸収すればよい。ただし、エネルギー線の熱を吸収すると加熱し磁化パターンに影響を与えやすいため、熱伝導率がよく反射率の高いものが好ましい。例えば、Cr、Al、Feなどの金属板である。
本発明における磁気記録媒体の基板が、ガラスからなると、エネルギー線によって与えられた熱が熱拡散により分散する量が少なくエネルギーを効率的に使用でき好ましい。また、そればかりでなく熱拡散が少ないことで磁化パターンの分解能も上がる効果もある。本発明をガラス基板に適用すると、ゴミ等の挟み込みにも強く、基板表面の硬さ故に磁気記録媒体にクラックが入ったり、マスクが傷つくことがなく好ましい。
【0103】
本方法によれば従来より精密な磁化パターンが形成でき、かつ単位パターンを繰り返すようなパターンが容易に形成できるので、媒体の記録及び/又は再生に用いる磁気ヘッドの制御用磁化パターンの形成に適している。特に、比較的パターンが単純で、かつ高密度化・高精度化するほど記録が困難で、磁気記録媒体のコストアップの主原因になっている、データトラックに記録/再生ヘッドをトラッキングするためのサーボパターン又はサーボパターン書きこみ用基準パターンの形成に使用すると効果が大きい。これら特定パターンの書き込みは、データトラックピッチの半分のピッチでの書き込みとなるため、その書き込み精度を確保するのが難しかったが、本方法を適用することで高密度向けのパターンも容易に書き込むことができる。
【0104】
次に、本発明の磁気記録媒体の構成について説明する。
本発明の磁気記録媒体における基板としては、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、Mgを主成分とした例えばMg−Zn合金等のMg合金基板や、通常のソーダガラス、アルミノシリケート系ガラス、非結晶ガラス類、シリコン、チタン、セラミックス、各種樹脂からなる基板やそれらを組み合わせた基板などを用いることができる。中でもAl合金基板や、強度の点では結晶化ガラス等のガラス製基板、コストの点では樹脂製基板を用いると該マスク手段と磁気記録媒体が非接触である利点が特に生かされ好ましい。
【0105】
磁気ディスクの製造工程においては、まず基板の洗浄・乾燥が行われるのが通常であり、本発明においても各層の密着性を確保する見地からもその形成前に洗浄、乾燥を行うことが望ましい。
本発明の磁気記録媒体の製造に際しては、基板表面にNiP等の金属被覆層を形成してもよい。
【0106】
金属被覆層を形成する場合に、その手法としては、無電解めっき法、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法など薄膜形成に用いられる方法を利用することができる。導電性の材料からなる基板の場合であれば電解めっきを使用することが可能である。金属被覆層の膜厚は50nm以上あればよい。ただし、磁気ディスク媒体の生産性などを考慮すると50nm以上500nm以下であることが好ましい。さらに好ましくは50nm以上300nm以下である。
【0107】
また、金属被覆層を成膜する領域は基板表面全域が望ましいが、一部だけ、例えばテキスチャリングを施す領域のみでも実施可能である。
又、基板表面、又は金属被覆層が形成された基板表面に同心状テキスチャリングを施してもよい。本発明において同心状テキスチャリングとは、例えば遊離砥粒とテキスチャーテープを使用した機械式テキスチャリングやレーザー光線などを利用したテキスチャリング加工、又はこれらを併用することによって、円周方向に研磨することによって基板円周方向に微小溝を多数形成した状態を指称する。
【0108】
機械的テキスチャリングを施すための遊離砥粒の種類としてはダイアモンド砥粒、中でも表面がグラファイト化処理されているものが最も好ましい。機械的テキスチャリングに用いられる砥粒としては他にアルミナ砥粒が広く用いられているが、特にテキスチャリング溝に沿って磁化容易軸を配向させるという面内配向媒体の観点から考えるとダイアモンド砥粒が極めて良い性能を発揮する。この原因については現在のところ明確にはなっていないが、極めて再現性の良い結果が得られている。
【0109】
ヘッド浮上量ができるだけ小さいことが高密度磁気記録の実現には有効であり、またこれら基板の特徴のひとつが優れた表面平滑性にあることから、基板表面のRaは2nm以下、さらには1nm以下であることが好ましく、中でも0.5nm以下であることが好ましい。ただし、ここでRaの決定は、触針式表面粗さ計を用いて測定した場合を想定している。このとき測定用の針の先端は半径0.2μm程度の大きさのものが使用される。
【0110】
次に基板上には、磁性薄膜層との間に下地層等を形成してもよい。下地層は、結晶を微細化ならびにその結晶面の配向を制御することを目的としていて、Crを主成分とするものがよく用いられる。
Crを主成分とする下地層の材料としては、純Crの他、記録層との結晶マッチングなどの目的でCrにV、Ti、Mo、Zr、Hf、Ta、W、Ge、Nb、Si、Cu、Bなどの第二、第三元素を添加したものや、酸化Crなども含む。中でも純CrやTi、Mo、W、V、Ta、Si、Nb、Zr及びHfを有するものが好ましい。これら第二、第三元素の含有量はそれぞれの元素によって最適な量が異なるが、一般には1原子%〜50原子%、好ましくは5原子%〜30原子%、さらに好ましくは5原子%〜20原子%の範囲である。
【0111】
下地層の膜厚はこの異方性を発現させ得るに十分なものであればよく、0.1〜50nmであり、好ましくは0.3〜30nm、さらに好ましくは0.5〜10nmである。Crを主成分とする下地層の成膜時は基板加熱を行っても行わなくてもよい。
下地層の上には、場合によって軟磁性層を設けても良い。特に磁化遷移ノイズの少ないキーパーメディア、或いは磁区がメディア面内に対して垂直方向にある垂直記録媒体には、効果が大きく、よく用いられる。
【0112】
軟磁性層は、透磁率が比較的高く、損失の少ない物であれば何でもよく、任意であるが、代表的なものでNiFeや、それに第3元素としてMo等を添加した物がよく用いられる。最適な透磁率は、データの記録に利用されるヘッドや、記録層の特性によっても大きく変わるが、概して、最大透磁率が10〜1000000(H/m)程度であることが好ましい。
【0113】
次に記録層が形成されるが、記録層と軟磁性層の間には下地層と同一の材料の層或いは、他の非磁性材料が挿入されていてもよい。記録層の成膜時は、基板加熱を行っても行わなくてもよい。
記録層としては、Co合金磁性膜、TbFeCoを代表とする希土類系磁性膜、CoとPdの積層膜を代表とする遷移金属と貴金属系の積層膜等が用いられる。
【0114】
Co合金磁性層としては、通常、純CoやCoNi、CoSm、CoCrTa、CoNiCr、CoCrPtなどの磁性材料として一般に用いられるCo合金磁性材料を用いる。これらのCo合金に更にNi、Cr、Pt、Ta、W、Bなどの元素やSiO2等の化合物を加えたものでも良い。例えばCoCrPtTa、CoCrPtB、CoNiPt、CoNiCrPtB等が挙げられる。Co合金磁性層の膜厚は任意であるが、通常5〜50nm、好ましくは10〜30nmである。また、本記録層は、適当な非磁性の中間層を介して、或いは直接2層以上積層してもよい。その時、積層される磁性材料の組成は、同じであっても異なっていてもよい。
【0115】
希土類系磁性層としては、通常TbFeCo、GdFeCo、DyFeCo、TbFeなどの磁性材料として一般に用いられる希土類磁性材料を用いる。これらの希土類合金にTb、Dy、Hoなどを添加し4元系としてもよいし、酸化劣化防止の目的からTi、Al、Ptが添加されていてもよい。希土類系磁性層の膜厚は、任意であるが、通常5〜100nm程度である。また、本記録層は、適当な非磁性の中間層を介して、或いは直接2層以上積層してもよい。その時、積層される磁性材料の組成は、同じであっても異なっていてもよい。特に希土類系磁性層は、アモルファス構造膜かつメディア面内に対して垂直方向に磁化を持つため高記録密度記録に適し、本発明記録がより簡単に適用できる。
【0116】
同様に垂直磁気記録に適した遷移金属と貴金属系の積層膜としては、通常Co/Pd、Co/Pt、Fe/Pt、Fe/Au、Fe/Agなどの磁性材料として一般に用いられる積層膜材料を用いる。これらの積層膜の遷移金属、貴金属は、特に純粋なものでなくてもよく、それらを主とする合金であってもよい。積層膜の膜厚は、任意であるが、通常5〜1000nm程度である。また、積層の仕方についても任意で、必ずしも2つの材料の積層でなくてもよい。
【0117】
本発明において、記録層としての磁性薄膜は、室温において磁化を保持し、加熱時に消磁されるか、或いは加熱と同時に外部磁界を印加されることで磁化される。
磁性薄膜の室温での保磁力は、室温において磁化を保持し、かつ適当な外部磁界により均一に磁化されるものである必要がある。好ましくは2000Oe以上である。高密度記録媒体の磁性薄膜としては2000Oe以上が好ましいためである。より好ましくは2500Oe以上、特に好ましくは3000Oe以上である。
【0118】
室温での保磁力は大きい方が高密度記録が可能であり好ましい。従来の磁気転写法では、あまり保磁力が高い媒体には転写が困難であったが、本発明においては磁性薄膜を加熱し保磁力を十分に下げて磁化パターンを形成するため、保磁力の大きい媒体への適用が好ましい。
ただし、好ましくは20000Oe以下とする。20000Oeを超えると、一括磁化のために大きな外部磁界が必要となり、また通常の磁気記録が困難となる可能性がある。
【0119】
磁性薄膜は、室温において磁化を保持しつつ、適当な加熱温度では弱い外部磁界で磁化されるものである必要がある。また室温と磁化消失温度との差が大きい方が磁化パターンの磁区が明瞭に形成しやすい。このため磁化消失温度は高いほうが好ましく、100℃以上が好ましく、より好ましくは150℃以上である。例えば、キュリー温度近傍(キュリー温度のやや下)や補償温度近傍に磁化消失温度がある。
【0120】
キュリー温度は、好ましくは100℃以上である。100℃未満では、室温での磁区の安定性が低い傾向がある。より好ましくは150℃以上である。特に好ましくは180℃以上である。また好ましくは700℃以下である。磁性薄膜をあまり高温に加熱すると、変形してしまう可能性があるためである。
面内磁気記録媒体は、近年の高密度化により狭トラック幅化が進み、ヘッドでの記録による磁気にじみの影響が相対的に大きくなりつつあり、特にサーボ信号等の位置決め信号で磁気にじみが大きいとヘッド位置の精度が保てず、エラーレートが増加するおそれがあるが、本発明の記録方法によれば、スポット的な急激に昇温された部分のみに記録が選択的に行われるため、磁気にじみが起こりにくく、さらなる高密度記録が行えるようになる。
【0121】
好ましくはMR、GMR、TMRヘッドなどの磁気ヘッドで磁気的に信号を検出するために、磁性薄膜の飽和磁化が50emu/cc以上とする。この場合反磁界の影響が大きいため、加熱と外部磁界によって磁化反転された部分の温度が急峻に下がるよう、パルス幅はできるだけ狭い方が望ましい。
より好ましくは、100emu/cc以上とする。ただしあまり大きいと磁化パターンの形成がしにくいため、500emu/cc以下が好ましい。
【0122】
一方、磁気記録媒体が垂直磁気記録媒体である場合、加熱消磁或いは加熱磁化する際の減磁作用が少なく、本発明を適用するのに好適である。好ましくはMRヘッドなどの磁気ヘッドで磁気的に信号を検出するために、磁性薄膜の飽和磁化が50emu/cc以上とする。より好ましくは、100emu/cc以上とする。ただしあまり大きいと磁化パターンの形成がしにくいため、500emu/cc以下が好ましい。しかしながら、飽和磁化が大きいと磁気的な減磁作用で意図しない磁化反転が起こりやすくエキストラパルスやノイズが発生するので、磁性薄膜の下に前述の軟磁性層を設けることが有効である。
【0123】
特に、磁化パターンが比較的大きく1磁区の単位体積が大きい場合は、該磁化反転が起こりやすいため軟磁性層を設けるのが好ましい。
本発明においては、磁性薄膜上に保護層を形成するのが好ましい。すなわち、媒体の最表面を硬質の保護層により覆う。保護層は、磁化パターン形成時のヘッドやマスクとの衝突や塵埃・ゴミ等のマスクとの挟み込みによる磁性薄膜の損傷を防ぐ働きをする。特に通常の大気中で磁化パターン形成プロセスが行われる場合は重要である。磁性薄膜が複数層ある場合には、最表面に近い磁性薄膜の上に保護層を設ければよい。保護層は磁性薄膜上に直接設けても良いし、必要に応じて間に他の働きをする層をはさんでも良い。
【0124】
保護層としては、カーボン、水素化カーボン、窒素化カーボン、アモルファスカーボン、SiC等の炭素質層やSiO2、Zr2O3、SiN、TiNなどの硬質材料を用いることができる。透明でも不透明であってもよい。耐衝撃性及び潤滑性の点では炭素質保護膜が好ましく、特にダイヤモンドライクカーボンが好ましい。エネルギー線による磁性薄膜の損傷防止の役割を果たすだけでなく、ヘッドによる磁性薄膜の損傷にも極めて強くなる。
【0125】
エネルギー線の一部は保護層でも吸収され、熱伝導によって磁性薄膜を局所的に加熱する働きをする。このため保護層が厚すぎると横方向への熱伝導により磁化パターンがぼやけてしまう可能性があるため、膜厚は薄い方が好ましい。また、記録再生時の磁性薄膜とヘッドとの距離を小さくするためにも薄い方が好ましい。従って50nm以下が好ましく、より好ましくは30nm以下、さらに好ましくは20nm以下である。ただし、充分な耐久性を得るためには0.1nm以上が好ましく、より好ましくは1nm以上である。
【0126】
また、保護層が2層以上の層から構成されていてもよい。磁性層の直上の保護層をCrを主成分とする層を設けると、磁性層への酸素透過を防ぐ効果が高く好ましい。
本発明においては、前述の通り、磁気記録媒体の最上層に潤滑層を形成する。更に、浮上ヘッドの走行安定性を損なわないよう、磁化パターン形成後の該媒体の表面粗度Raを3nm以下に保つのが好ましい。なお、媒体表面粗度Raとは潤滑層を含まない媒体表面の粗度であって、触針式表面粗さ計を用いて測定長400μmで測定後、JIS B0601に則って算出した値である。より好ましくは1.5nm以下とする。
【0127】
さらに望ましくは磁化パターン形成後の該媒体の表面うねりWaを5nm以下に保つ。Waは潤滑層を含まない媒体表面のうねりであって、触針式表面粗さ計を用いて測定長2mmで測定後、Ra算出に準じて算出した値である。より好ましくは3nm以下とする。
本磁気記録媒体への磁化パターンの形成は、記録層に対して行い、通常は、保護層、又は保護膜と潤滑層を形成した後に既術のいずれかの方法で行うが、記録層の酸化の心配がない場合は、記録層の成膜直後に行っても良い。
【0128】
磁気記録媒体の各層を形成する成膜方法としては任意であるが、例えば直流(マグネトロン)スパッタリング法、高周波(マグネトロン)スパッタリング法、ECRスパッタリング法、真空蒸着法などの物理的蒸着法が挙げられる。
又、成膜時の条件としても特に制限はなく、到達真空度、基板加熱の方式と基板温度、スパッタリングガス圧、バイアス電圧等は、成膜装置により適宜決定すればよい。例えば、スパッタリング成膜では、通常の場合、到達真空度は5×10−6Torr以下、基板温度は室温〜400℃、スパッタリングガス圧は1×10−3〜20×10−3Torr、バイアス電圧は一般的には0〜−500Vである。
【0129】
成膜に当たっては、基板を加熱する場合、下地層形成前に行っても良いし、熱吸収率が低い透明な基板を使用する場合には、熱吸収率を高くするため、Crを主成分とする種子層又はB2結晶構造を有する下地層を形成してから基板を加熱し、しかる後に記録層等を形成しても良い。
記録層が、希土類系の磁性膜の場合には、腐食、酸化防止の見地から、ディスクの最内周部及び最外周部を最初マスクして、記録層まで成膜、続く保護層の成膜の際にマスクを外し、記録層を保護膜で完全に覆う方法や、保護層が2層の場合には、記録層と第一の保護層までをマスクしたまま成膜、第2の保護層を成膜する際にマスクを外し、やはり記録層を第二の保護膜で完全に覆うようにすると希土類系磁性層の腐食、酸化が防げて好適である。
【0130】
本発明の磁気記録媒体は、基板上に磁性薄膜を設けてなる磁気記録媒体であって、磁性薄膜を局所的に加熱する工程と磁性薄膜に外部磁界を印加する工程とにより磁化パターンが形成されたのち、潤滑層が形成されてなる。
本発明によれば、マスクのパターニング精度やアライメント精度により磁化パターンの精度が制限されることがないので、微細な磁化パターンが精度良く形成される。そして、磁化遷移幅が小さく磁区の境界での磁化遷移が非常に急峻で出力信号の品質が高いパターンが形成される。
【0131】
また非常に短時間で簡便に製造でき、従来のようにマスターディスクと密着させることがないため、傷や欠陥が少ない。
さらに、潤滑層膜厚を十分厚くできるので、耐衝撃性及び耐久性が高い。そして、連続製造を行ってもマスクに潤滑層が付着しにくいので、磁化パターンの信号出力が高い。品質の高い精密な磁化パターンが形成でき、かつ単位パターンを繰り返すようなパターンが容易に形成できるので、媒体の記録及び/又は再生に用いる磁気ヘッドの制御用磁化パターンの形成に適している。
【0132】
特に、データトラックに記録/再生ヘッドをトラッキングするためのサーボパターン又はサーボパターン書きこみ用基準パターンの形成に使用すると効果が大きい。比較的パターンが単純で、かつ高密度化・高精度化するほど記録が困難で磁気記録媒体のコストアップの主原因になっているからである。
本発明の磁気記録装置は、以上述べてきた磁気記録媒体を少なくとも一枚と、磁気記録媒体を記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させる手段と、磁気ヘッドへの記録信号入力と磁気ヘッドからの再生信号出力を行うための記録再生信号処理手段を有する磁気記録装置である。
【0133】
微細かつ高精度なサーボパターン等の磁化パターンが形成された磁気記録媒体を用いるので、このような磁気記録装置は高密度記録が可能である。また、媒体に傷がなく欠陥も少ないため、エラーの少ない記録を行うことができる。
さらに、磁気記録媒体の潤滑層膜厚を十分厚くできるので、装置として耐衝撃性及び耐久性が高い。そして、媒体の連続製造を行ってもマスクに潤滑層が付着しにくいので、磁化パターンの信号出力が高い。
【0134】
また、磁気記録媒体を装置に組みこんだ後、上記磁化パターンを磁気ヘッドにより再生し信号を得、該信号を基準としてサーボバースト信号を該磁気ヘッドにより記録してなる磁気記録装置に用いることで、簡易に精密なサーボ信号を得ることができる。
また、磁気ヘッドでのサーボバースト信号記録後にも、ユーザデータ領域として用いられない領域には本発明により磁化パターンとして記録した信号が残っていると何らかの外乱により磁気ヘッドの位置ずれが起きたときにも所望の位置に復帰させやすいので、両者の書き込み方法による信号が存在する磁気記録装置は、信頼性が高い。
【0135】
磁気記録装置として代表的な、磁気ディスク装置を例に説明する。
磁気ディスク装置は、通常、磁気ディスクを1枚或いは複数枚を串刺し状に固定するシャフトと、該シャフトにベアリングを介して接合された磁気ディスクを回転させるモータと、記録及び/又は再生に用いる磁気ヘッドと、該ヘッドが取り付けられたアームと、ヘッドアームを介してヘッドを磁気記録媒体上の任意の位置に移動させることのできるアクチュエータとからなり、記録再生用ヘッドが磁気記録媒体上を一定の浮上量で移動している。記録情報は、信号処理手段を経て記録信号に変換されて磁気ヘッドにより記録される。また、磁気ヘッドにより読み取られた再生信号は同信号処理手段を経て逆変換され、再生情報が得られる。
【0136】
ディスク上には、情報信号が同心円状のトラックに沿って、セクター単位で記録される。サーボパターンは通常、セクター間に記録される。磁気ヘッドは該パターンからサーボ信号を読み取り、これによりトラックの中心に正確にトラッキングを行い、そのセクターの情報信号を読み取る。記録時も同様にトラッキングを行う。
【0137】
前述の通り、サーボ信号を発生するサーボパターンは、情報を記録する際のトラッキングに使用するという性質上、特に高精度が要求される。また現在多く使用されているサーボパターンは、1トラックあたり、互いに1/2ピッチずれた2組のパターンからなるため、情報信号の1/2のピッチ毎に形成する必要があり、2倍の精度が要求される。
【0138】
しかしながら、従来のサーボパターン形成方法では、外部ピンとアクチュエータの重心が異なることから生じる振動の影響でライトトラック幅で0.2〜0.3μm程度が限界であり、トラック密度の増加にサーボパターンの精度が追いつかず、磁気記録装置の記録密度向上及びコストダウンの妨げとなりつつある。
本発明によれば、マスク露光の手法を用いて効率よく精度の高い磁化パターンを形成することができるので、従来のサーボパターン形成方法に比べて格段に低コスト、短時間で精度良くサーボパターンを形成でき、例えば40kTPI以上に媒体のトラック密度を高めることができる。従って本媒体を用いた磁気記録装置は高密度での記録が可能となる。
【0139】
また、位相サーボ方式を用いれば連続的に変化するサーボ信号が得られるのでよりトラック密度を上げることができ、0.1μm幅以下でのトラッキングも可能となり、より高密度記録が可能である。
前述のように、位相サーボ方式には、例えば、内周から外周に、半径に対して斜めに直線的に延びる磁化パターンが用いられる。このような、半径方向に連続したパターンや斜めのパターンは、ディスクを回転させながら1トラックずつサーボ信号を記録する従来のサーボパターン形成方法では作りにくく、複雑な計算や構成が必要であった。
【0140】
しかし本技術によれば、形状に応じたマスクを一旦作成すれば、ディスク上の所望の位置でマスク露光するだけで当該パターンを容易に形成できるため、位相サーボ方式に用いる媒体を簡単かつ短時間、安価に作成することができる。ひいては、高密度記録が可能な、位相サーボ方式の磁気記録装置を提供できる。
さて、従来主流のサーボパターン形成方法は、媒体を磁気記録装置(ドライブ)に組み込んだのちに、クリーンルーム内で専用のサーボライターを用いて行う。
【0141】
各ドライブをサーボライターに装着し、ドライブ表面あるいは裏面のいずれかにある孔よりサーボライターのピンを差し入れ磁気ヘッドを機械的に動かしながら、トラックに沿って1パターンずつ記録を行う。このためドライブ一台あたり15〜20分程度と非常に時間がかかる。専用のサーボライターを用い、またドライブに孔を開けるためこれら作業はクリーンルーム内で行う必要があり、工程上も煩雑でコストアップの要因であった。
【0142】
本発明により、予めパターンを記録したマスクを通してエネルギー線を照射することで、サーボパターン或いはサーボパターン記録用基準パターンを一括して記録でき、非常に簡便かつ短時間で媒体にサーボパターンを形成できる。このようにしてサーボパターンを形成した媒体を組み込んだ磁気記録装置は、上記サーボパターン書込み工程は不要となる。
【0143】
或いはサーボパターン記録用基準パターンを形成した媒体を組み込んだ磁気記録装置は、該基準パターンをもとにして装置内で所望のサーボバースト信号を書込むことができるため、上記のサーボライターは不要であり、クリーンルーム内での作業も必要なく、高精度のサーボパターンを有する磁気記録装置が簡単な工程で安価に得られる。
【0144】
また、磁気記録装置の裏側に孔を開ける必要がなく耐久性や安全性の上でも好ましい。
さらに、マスクと媒体との間に間隙を設けることで、マスクとの接触による媒体の変形損傷や、微小な塵埃やゴミの挟み込みによる媒体の損傷を防ぎ、欠陥の発生を防ぐことができる。
【0145】
以上のように、本発明によれば信頼性の高い高密度記録が可能な磁気記録装置を、簡便な工程で安価に得ることができる。
磁気ヘッドとしては、薄膜ヘッド、MRヘッド、GMRヘッド、TMRヘッドなど各種のものを用いることができる。
磁気ヘッドの再生部をMRヘッドで構成することにより、高記録密度においても十分な信号強度を得ることができ、高記録密度を持った磁気記録装置を実現することができる。
【0146】
またこの磁気ヘッドを、浮上量が0.001μm以上、0.05μm未満の従来より低い高さで浮上させると、出力が向上して高い装置S/Nが得られ、大容量で高信頼性の磁気記録装置を提供することができる。また、最尤復号法による信号処理回路を組み合わせるとさらに記録密度を向上でき、例えば、トラック密度13kTPI以上、線記録密度250kFCI以上、1平方インチ当たり3Gビット以上の記録密度で記録・再生する場合にも十分なS/Nが得られる。
【0147】
さらに磁気ヘッドの再生部を、互いの磁化方向が外部磁界によって相対的に変化することによって大きな抵抗変化を生じる複数の導電性磁性層と、その導電性磁性層の間に配置された導電性非磁性層からなるGMRヘッド、あるいはスピン・バルブ効果を利用したGMRヘッドとすることにより、信号強度をさらに高めることができ、1平方インチ当たり10Gビット以上、350kFCI以上の線記録密度を持った信頼性の高い磁気記録装置の実現が可能となる。
【0148】
【実施例】
以下に本発明の磁気記録媒体を詳細に説明するが、その要旨の範囲を越えない限り、実施例により限定される物では無い。
(実施例1)
2.5インチ径のアルミノシリケート系ガラス基板を洗浄、乾燥し、その上に到達真空度:1×10−7Torr基板温度:350℃、バイアス電圧:−200V、スパッタリングガス圧は、Arで3×10−3Torrの条件下でNiAlを600Å、Cr94Mo6を100Å、記録層としてCo72Cr18Pt10を220Å、保護層としては、カーボン(ダイヤモンドライクカーボン)を50Å成膜した。表面粗度Raは0.5nm、うねりWaは0.5nmであった。
【0149】
その上に、浸漬引き上げ法によりフッ素系潤滑剤層を形成した。アウジモント社製Fomblin−Z−DOL4000をフロン系溶剤PF5060で希釈した溶液を槽に満たし、ディスクを浸漬したのち、溶液を10L/分の速度で引き抜き、潤滑剤膜を形成した。これを100℃40分焼成したのち、FT−IRを用いて潤滑剤の膜厚を測定したところ1.5nmであった。
【0150】
このようにして室温での保磁力3000Oe、飽和磁化310emu/ccの面内記録用磁気ディスクを得た。記録層のキュリー温度は250℃であった。
続いて、この磁気ディスクの全面に磁気ヘッドによる欠陥検査(サーティファイ)を行った。
次に、磁化パターン形成のため、磁気ディスクをスピンドル上に固定後、磁気ディスク上に約10μmの間隙を空けて、図1に示すような、幅1μm長さ15mm(半径15mmから30mmまで)の透過部が45゜ごとに放射状に設けられてなるマスクを配置し、2rpmで両者を回転させた。マスクは、石英ガラスを基材とし、厚さ20nmのCr層により非透過部が形成されてなる。
【0151】
波長λ=248nmのエキシマパルスレーザをパルス幅:25nsec、パワーを80mJ/cm2、スポット:10mm*30mm(ピークエネルギーの1/e2となる径)のエキシマレーザのレーザ照射口に12°の角度の扇形の遮光板を設置して繰り返し周波数1Hzで30パルス照射し、同時に約2.3kガウスの磁界を磁気ディスクの円周直方向に永久磁石にて印加し磁気パターンの転写を試みた。
【0152】
磁化パターン形成の有無は、磁気現像液により磁化パターンを現像して、光学顕微鏡で観察することで確かめた。その結果、該マスクの透過部、非透過部に相当するパターンが磁気ディスク上に転写されていた。
FT−IRを用いて潤滑剤の膜厚を調べたところ1.0nmに減少していた。1回目と同じフッ素系潤滑剤をスピンコーターを用いて80rpmで媒体を回転させながら塗布後、4000rpmで回転して乾燥することにより潤滑剤を再塗布した。塗布後、FT−IRを用いて潤滑剤膜厚測定を実施したところ1.7nmであった。この磁気ディスクをCSSテスト実施したところ20万回までヘッドクラッシュは起こらなかった。
【0153】
また、全く同一の条件で磁気ディスク上に磁化パターンを生成し、リード幅0.9μmのハードディスク用MRヘッドで磁化パターンを再生し、その波形をオシロスコープで確認した。観察された波形の出力は、通常磁気ヘッドを用いて書き込んだ磁化パターンの出力と同等であった。
(実施例2)
実施例1と同様に磁気ディスクを作製した。続いて、この磁気ディスクの全面に磁気ヘッドによる欠陥検査(サーティファイ)を行った。
【0154】
次に、潤滑剤の希釈に使用した溶剤で超音波洗浄器を用いることにより潤滑剤の洗浄除去を行った。FT−IRを用いて潤滑剤の膜厚を測定したところ潤滑剤がないことが判明した。
この磁気ディスクに、実施例1と同様に磁化パターンの転写を試みた。
磁化パターン形成の有無を確かめたところ、マスクの透過部、非透過部に相当するパターンが磁気ディスク上に転写されていた。
【0155】
次に、1回目と同じフッ素系潤滑剤をスピンコーターを用いて80rpmで媒体を回転させながら塗布後、4000rpmで回転して乾燥することにより潤滑剤を再塗布した。塗布後、FT−IRを用いて潤滑剤膜厚測定を実施したところ1.5nmであった。
また、全く同一の条件で磁気ディスク上に磁化パターンを生成し、リード幅0.9μmのハードディスク用MRヘッドで磁化パターンを再生し、その波形をオシロスコープで確認した。観察された波形の出力は、通常磁気ヘッドを用いて書き込んだ磁化パターンの出力と同等であった。
【0156】
(比較例1)
実施例1と同様に磁気ディスクを作製した。続いて、この磁気ディスクの全面に磁気ヘッドによる欠陥検査(サーティファイ)を行った。この磁気ディスクに、実施例1と同様に磁化パターンの転写を試みた。
磁化パターン形成の有無を確かめたところ、マスクの透過部、非透過部に相当するパターンが磁気ディスク上に転写されていた。
【0157】
FT−IRを用いて潤滑層の膜厚を調べたところ1.0nmに減少していた。この磁気ディスクにCSSテスト実施したところ2万回でヘッドクラッシュを起こした。潤滑層の遊離部分がなくなったため、耐久性が不十分となったと考えられる。
また、全く同一の条件で磁気ディスク上に磁化パターンを生成し、リード幅0.9μmのハードディスク用MRヘッドで磁気パターンを再生し、その波形をオシロスコープで確認した。観察された波形の出力は、通常磁気ヘッドを用いて書き込んだ磁化パターンの出力と同等であった。
【0158】
(実施例3)
潤滑層としてフッ素系潤滑剤を浸漬引き上げ法により0.7nmの厚さに塗布した以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクを作製した。アウジモント社製Fomblin−Z−DOL4000をフロン系溶剤PF5060で希釈した溶液を槽に満たし、ディスクを浸漬したのち、溶液を5L/分の速度で引き抜き、潤滑剤膜を形成し、100℃40分焼成した。FT−IRを用いて潤滑剤膜厚を測定したところ0.7nmであった。
【0159】
続いて、この磁気ディスクの全面に磁気ヘッドによる欠陥検査(サーティファイ)を行った。このような磁気ディスクを10000枚作製した。
これら磁気ディスクに、実施例1と同様に磁化パターンの形成を連続して行った。マスクは取り替えることなく同一のものを使用したが、マスクの汚れは観察されなかった。1枚目、1000枚目、3000枚目、5000枚目、10000枚目のディスクについて、以下の評価を行った。
【0160】
磁化パターン形成の有無を確かめたところ、全てのディスクで、マスクの透過部、非透過部に相当するパターンが磁気ディスク上に転写されていた。
次に、1回目と同じフッ素系潤滑剤をスピンコーターを用いて80rpmで媒体を回転させながら塗布後、3000rpmで回転して乾燥することにより潤滑剤を再塗布した。塗布後、FT−IRを用いて潤滑剤膜厚を測定したところ1.7nmであった。
【0161】
形成した磁化パターンを、リード幅0.9μmのハードディスク用MRヘッドで再生し、その波形をオシロスコープで確認した。観察された波形の出力は、通常、磁気ヘッドを用いて書き込んだ磁化パターンの出力と同等であった。また、CSSテストを実施したところ20万回までヘッドクラッシュは起こらなかった。
【0162】
(実施例4)
潤滑層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクを作製した。続いて、この磁気ディスクの全面に非接触式の光学的表面検査装置で欠陥検査(サーティファイ)を行った。このような磁気ディスクを10000枚作製した。
【0163】
これら磁気ディスクに、実施例1と同様に磁化パターンの形成を連続して行った。マスクは取り替えることなく同一のものを使用したが、マスクの汚れは観察されなかった。1枚目、1000枚目、3000枚目、5000枚目、10000枚目のディスクについて、以下の評価を行った。
磁化パターン形成の有無を確かめたところ、全てのディスクで、マスクの透過部、非透過部に相当するパターンが磁気ディスク上に転写されていた。
【0164】
次に、フッ素系潤滑剤を浸漬引き上げ法で塗布し、100℃で40分焼成した。FT−IRを用いて潤滑剤膜厚を測定したところ1.5nmであった。
形成した磁化パターンを、リード幅0.9μmのハードディスク用MRヘッドで再生し、その波形をオシロスコープで確認した。観察された波形の出力は、通常、磁気ヘッドを用いて書き込んだ磁化パターンの出力と同等であった。また、CSSテストを実施したところ20万回までヘッドクラッシュは起こらなかった。
【0165】
(比較例2)
実施例1と同様に磁気ディスクを作製した。潤滑層膜厚は1.5nmであった。続いて、この磁気ディスクの全面に磁気ヘッドによる欠陥検査(サーティファイ)を行った。このような磁気ディスクを10000枚作製した。
これら磁気ディスクに、実施例1と同様に磁化パターンの形成を連続して行った。マスクを取り替えることなく同一のものを使用したところ、3000枚程度で付着物が観察され始めた。
【0166】
10000枚終了後、FT−IRを用いてマスク上の付着物の膜厚を調べたところ0.20nmあった。この転写に使用したマスク上の付着物を2次イオン質量計で元素解析したところ炭素、フッ素のピークが検出され付着物が潤滑剤であることが判明した。
1枚目、1000枚目、3000枚目、5000枚目、10000枚目のディスクについて、以下の評価を行った。
【0167】
磁化パターン形成の有無を確かめたところ、全てのディスクで、マスクの透過部、非透過部に相当するパターンが磁気ディスク上に転写されていた。
FT−IRを用いて潤滑剤膜厚を測定したところ1.0nmに減少していた。これら磁気ディスクにCSSテストを実施したところ2万回でヘッドクラッシュを起こした。潤滑層の遊離部分がなくなったため、耐久性が不十分となったと考えられる。
【0168】
形成した磁化パターンを、リード幅0.9μmのハードディスク用MRヘッドで再生し、その波形をオシロスコープで確認した。観察された波形の出力は、磁気ヘッドを用いて書き込んだ磁化パターンの出力に比べて徐々に低下していき、3000枚で90%、5000枚で85%、10000枚で80%となった。これに伴い信号強度も低下した。
【0169】
【発明の効果】
本発明によれば、効率よく精度よくパターンが形成でき、しかも耐衝撃性及び耐久性の高い磁気記録媒体の製造方法が提供できる。ひいては高密度記録が可能で耐久性の高い磁気記録媒体及び磁気記録装置を短時間かつ安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で用いるマスク手段の説明図[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a magnetic recording medium, a magnetic recording medium, and a magnetic recording device.
[0002]
[Prior art]
A magnetic recording device represented by a magnetic disk device is widely used as an external storage device of an information processing device such as a computer, and has recently been used as a video recording device or a recording device for a set-top box.
A magnetic disk device generally includes a shaft for fixing one or more magnetic disks in a skewered manner, a motor for rotating a magnetic disk joined to the shaft via a bearing, and a magnetic disk used for recording and / or reproduction. A head, an arm to which the head is attached, and an actuator that can move the head to an arbitrary position on the magnetic recording medium via the head arm. It is moving at a flying height.
[0003]
A magnetic recording medium mounted on a magnetic disk device generally has a NiP layer formed on the surface of a substrate made of an aluminum alloy or the like, performs a required smoothing process, texturing process, and the like, and then forms a metal base layer thereon. , A magnetic layer (information recording layer), a protective layer, a lubricating layer, and the like are sequentially formed. Alternatively, it is manufactured by sequentially forming a metal base layer, a magnetic layer (information recording layer), a protective layer, a lubricating layer, and the like on a surface of a substrate made of glass or the like. Magnetic recording media include in-plane magnetic recording media and perpendicular magnetic recording media. In the longitudinal magnetic recording medium, longitudinal recording is usually performed.
[0004]
The protective layer on the magnetic layer prevents the magnetic layer from being damaged due to the collision of the flying magnetic head or sliding with the contact type head, and the lubricating layer provides lubricity between the magnetic head and the medium. With this configuration, recording / reproduction with a flying / contact magnetic head is possible. Since the distance between the magnetic layer and the head can be reduced by using the floating type / contact type head, information can be recorded at a much higher density than an optical disk, a magneto-optical disk, or the like using a head of another type.
[0005]
The speed of increasing the density of magnetic recording media is increasing year by year, and there are various techniques for achieving this. For example, improvements such as reducing the flying height of the magnetic head, adopting a GMR head as the magnetic head, increasing the magnetic material used for the recording layer of the magnetic disk to have a high coercive force, and improving the information recording track of the magnetic disk Attempts have been made to reduce the distance between the two. For example, 100Gbit / inch 2 Is required to have a track density of 100 ktpi or more.
[0006]
Each track is formed with a control magnetization pattern for controlling the magnetic head. For example, it is a signal used for position control of the magnetic head or a signal used for synchronization control. If the number of tracks is increased by narrowing the interval between information recording tracks, a signal used for controlling the position of the data recording / reproducing head (hereinafter, sometimes referred to as a “servo signal”) is also adjusted in the radial direction of the disk. On the other hand, it must be densely provided, that is, provided with a larger number so that precise control can be performed.
[0007]
Also, there is a request to increase the data recording capacity by reducing the area other than the area used for data recording, that is, the area used for the servo signal and the gap between the servo area and the data recording area to increase the data recording area. large. For this purpose, it is necessary to increase the output of the servo signal and the accuracy of the synchronization signal.
Conventionally, a method widely used for manufacturing is to make a hole near a head actuator of a drive (magnetic recording device), insert a pin with an encoder into the hole, engage the actuator with the pin, and accurately mount the head. It is driven to a position to record a servo signal. However, since the center of gravity of the positioning mechanism is different from the center of gravity of the actuator, highly accurate track position control cannot be performed, and it has been difficult to accurately record servo signals.
[0008]
On the other hand, there has also been proposed a technique of forming an uneven servo signal by irradiating a magnetic disk with a laser beam to locally deform the disk surface to form physical unevenness. However, the flying head becomes unstable due to the unevenness, which adversely affects recording and reproduction. It is necessary to use a laser beam having a large power to form the unevenness, which increases the cost. It takes time to form the unevenness one by one. There was a problem.
[0009]
For this reason, a new servo signal forming method has been proposed.
One example is a method in which a servo pattern is formed on a master disk having a magnetic film with a high coercive force, the master disk is brought into close contact with a magnetic recording medium, and an auxiliary magnetic field is applied from outside to transfer the magnetization pattern (US Pat. No. 5,991,91). No. 104).
Another example is a method of preliminarily magnetizing a medium in one direction, patterning a soft magnetic film having a high magnetic permeability and a low coercive force on a master disk, bringing the master disk into close contact with the medium, and applying an external magnetic field. The soft magnetic layer functions as a shield, and a magnetization pattern is transferred to an unshielded area (Japanese Patent Laid-Open No. 50-60212).
[0010]
Alternatively, the medium is magnetized in one direction in advance, a ferromagnetic film such as a soft magnetic material is provided on the master disk and patterned, and the master disk is brought into close contact with the medium and a magnetic field is applied from the outside to magnetize the soft magnetic material. (See Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-45544, Digest of InterMag 2000, GT-06). Regardless of whether it is a shield or a magnetic recording source, both techniques use a master disk and form a magnetization pattern on the medium by a strong magnetic field.
[0011]
In general, the strength of the magnetic field depends on the distance, and when recording a magnetized pattern with the magnetic field, the pattern boundary is likely to be unclear due to the leakage magnetic field. Therefore, in order to minimize the leakage magnetic field, it is essential to bring the master disk and the medium into close contact. Further, as the pattern becomes finer, it is necessary to make the pattern adhere completely without any gap. Usually, both are pressed by vacuum suction or the like.
[0012]
Further, as the coercive force of the medium increases, the magnetic field used for transfer increases, and the leakage magnetic field also increases.
Therefore, the above technique is easy to apply to a flexible floppy disk that is easily pressed and a magnetic disk having a low coercive force that does not need to be adhered very strongly, but the coercive force for high-density recording using a hard substrate is high. It is very difficult to apply to a magnetic disk having 3000 Oe or more.
[0013]
In other words, a magnetic disk having a hard substrate may cause a defect in a medium when fine dust or the like is sandwiched at the time of close contact, or may damage an expensive master disk. In particular, in the case of a glass substrate, there has been a problem that the adhesion is insufficient due to the interposition of dust, so that magnetic transfer cannot be performed, and a crack occurs in the magnetic recording medium.
Further, the technique described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 50-60212 has a problem that a pattern having an oblique angle with respect to the track direction of a disk can be recorded, but only a pattern having a weak signal intensity can be formed. was there. For a high-coercivity magnetic recording medium having a coercive force of 2000 to 2500 Oe or more, a ferromagnetic material (shielding material) for a pattern of a master disk is made of a saturated magnetic flux such as permalloy or sendust in order to secure a magnetic field strength for transfer. The use of a soft magnetic material with high density is inevitable.
[0014]
However, in the oblique pattern, the magnetic field of the magnetization reversal is in a direction perpendicular to the gap formed by the ferromagnetic layer of the master disk, and the magnetization cannot be tilted in a desired direction. As a result, a part of the magnetic field escapes to the ferromagnetic layer, so that it is difficult to apply a sufficient magnetic field to a desired portion during magnetic transfer, and it is difficult to form a sufficient magnetization reversal pattern and to obtain a high signal strength. With such an oblique magnetization pattern, the reproduction output is greatly reduced more than the azimuth loss with respect to the pattern perpendicular to the track.
[0015]
In order to solve these problems and provide a method for efficiently and accurately forming a magnetization pattern, the present inventors locally heat a magnetic thin film and apply an external magnetic field to the magnetic thin film. It has been found that a combination of the steps can accurately and efficiently form a magnetization pattern serving as a servo signal of a magnetic recording medium, and has been proposed in Japanese Patent Application Nos. 2000-25854 and 2000-48721.
[0016]
This technology forms a magnetization pattern on a magnetic recording medium by combining local heating and application of an external magnetic field. For example, the medium is magnetized in one direction in advance, and the medium is locally heated by irradiating energy rays or the like through a patterned mask, and an external magnetic field is applied while lowering the coercive force of the heated area, and applied to the heated area. Recording by an external magnetic field is performed to form a magnetization pattern.
[0017]
According to the present technology, since the external magnetic field is applied by lowering the coercive force by heating, the external magnetic field does not need to be higher than the coercive force of the medium, and recording can be performed with a weak magnetic field. Then, the area to be recorded is limited to the heated area, and no recording is performed even when a magnetic field is applied to the area other than the heated area. Therefore, a clear magnetization pattern can be recorded without bringing a mask or the like into close contact with the medium. Therefore, the medium and the mask are not damaged by the pressure bonding, and the defect of the medium is not increased.
[0018]
In addition, according to the present technology, an oblique magnetization pattern can be formed well. This is because there is no need to shield the external magnetic field with the soft magnetic material of the master disk as in the related art.
[0019]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the magnetization pattern forming technology described in the specification of Japanese Patent Application No. 2000-134608 and Japanese Patent Application No. 2000-134611 can form various fine magnetic patterns efficiently and accurately, and also damages a medium and a mask. This is an excellent technique that does not cause an increase in the number of defects in the medium.
[0020]
As a result of further study, in this technology, the lubricant on the magnetic recording medium may evaporate and lose weight due to local heating, resulting in a decrease in the impact resistance of the medium to the magnetic head and a possibility of insufficient durability. I understood.
In addition, it was found that when the magnetization pattern was formed continuously, the evaporated lubricant gradually adhered to the mask. The attached lubricant may diffract the energy beam used for heating, impair the clarity of the formed magnetic pattern, and reduce the signal output.
[0021]
Therefore, the present invention relates to a technique for forming a magnetization pattern on a magnetic recording medium by combining local heating and application of an external magnetic field, whereby a magnetic recording medium having high impact resistance and durability can be obtained, and a signal can be obtained even if continuous production is performed. It is an object of the present invention to propose a method of manufacturing a magnetic recording medium in which the output does not decrease, and to provide a magnetic recording medium and a magnetic recording apparatus which can perform high-density recording and have high durability in a short time and at low cost.
[0022]
[Means for Solving the Problems]
In light of the above-described situation, the present inventors have conducted intensive studies, and as a result, combined the step of locally heating the magnetic thin film and the step of applying an external magnetic field to the magnetic thin film to change the magnetization pattern of the magnetic recording medium. By forming a lubricating layer on the magnetic recording medium after the formation, it has been found that a magnetic recording medium and a magnetic recording apparatus having high impact resistance to a magnetic head can be obtained, and the present invention has been accomplished.
[0023]
That is, the method for manufacturing a magnetic recording medium of the present invention is a method for manufacturing a magnetic recording medium comprising a magnetic thin film having a magnetization pattern formed on a substrate and a lubricating layer, wherein the method is disposed near the magnetic recording medium. Forming the magnetization pattern by simultaneously irradiating the magnetic recording medium with energy rays through the mask means to locally heat the magnetic thin film and applying an external magnetic field to the magnetic thin film. A first lubricating layer thinner than the lubricating layer is formed on the magnetic thin film before forming the magnetic pattern, and a second lubricating layer is applied on the first lubricating layer after forming the magnetic pattern. Form It is characterized by the following.
According to the present invention, since the local heating and the application of the external magnetic field are combined in forming the magnetization pattern, only the heating area can be magnetized with a weak magnetic field without using a strong external magnetic field as in the related art. Then, even if a magnetic field is applied to a region other than the heating region, it is not magnetized. For this reason, the formed magnetic pattern has a clear magnetic domain boundary, a small magnetic transition width, a very steep magnetic transition at the magnetic domain boundary, and high output signal quality. Therefore, a magnetic recording medium and a magnetic recording apparatus suitable for high-density recording, on which a highly accurate magnetization pattern is formed, can be obtained at low cost.
[0024]
Further, since it is not necessary to press the medium against the mask, there is no risk of damaging the medium or the mask and increasing defects of the medium.
In the present invention, since the lubricating layer is formed on the magnetic recording medium after the formation of the magnetization pattern, the lubricating layer of the magnetic disk does not become insufficient unlike the related art. Therefore, it is possible to provide a magnetic recording medium and a magnetic recording apparatus having high impact resistance and durability to the magnetic head in a short time and at low cost. Since the lubricating layer may be absent or thin before the magnetic pattern is formed, the lubricating layer does not easily adhere to the mask, and the clarity of the magnetic pattern can be maintained even when the mask is continuously manufactured using a single mask. And a sufficient signal output can be obtained.
[0025]
Preferably, a first lubricating layer is formed beforehand on the magnetic thin film before forming the magnetization pattern, and a second lubricating layer is formed after forming the pattern. The presence of the first lubricating layer enables recording / reproduction using a magnetic head before forming a magnetic pattern, and enables various inspections and evaluations.
For example, the position and frequency of a defect can be inspected by recording and reproducing a specific pattern with a magnetic head. If the inspection is performed before the formation of the magnetized pattern, the specific pattern used for the inspection is overwritten with the desired magnetized pattern. Further, since the magnetization pattern is formed only on the medium that has passed the inspection, useless steps are reduced, which is advantageous in terms of cost.
[0026]
If the first lubricating layer has a thickness of 2.0 nm or less, the amount of evaporation of the lubricant is small even when locally heated due to the small amount of liberated lubricant, so that adhesion to the mask can be suppressed, which is preferable. However, in order to withstand recording and reproduction by a magnetic head, the film thickness is preferably 0.1 nm or more.
Alternatively, if the first lubricating layer is removed before the formation of the magnetized pattern after the magnetic recording medium is inspected by the magnetic head, evaporation of the lubricant due to local heating is eliminated, so that the mask is not contaminated.
[0027]
The lubrication layer may be formed only after the formation of the magnetization pattern. For example, there is a case where the inspection with the magnetic head is not performed or a case where the inspection is performed after the formation of the magnetization pattern.
When the local heating is performed by energy beam irradiation, it is easy to control the size and the power of the portion to be heated, and it is possible to accurately form a magnetization pattern. The energy beam is preferably a pulsed energy beam having a pulse width of 10 μsec or less. If the heating time width at the same position by the energy beam is 10 μsec or more, the heat generated by the applied energy is dispersed, the heating area is widened, and the resolution tends to decrease. Further, the pulse width is preferably 1 nsec or more. This is because it is preferable to keep the heating until the magnetization reversal of the magnetic thin film is completed.
[0028]
If a masking means is used at the time of energy beam irradiation, a complicated magnetization pattern can be formed simply and in a short time by one irradiation. Also, a special pattern that is difficult to record with a magnetic head can be easily formed.
For example, in a phase servo method for a magnetic disk, a magnetization pattern that extends linearly obliquely with respect to a radius and a track from the inner circumference to the outer circumference is used. Such a continuous pattern in the radial direction or a pattern oblique to the radius is difficult to produce by a conventional servo pattern forming method of recording a servo signal one track at a time while rotating the disk. According to the present invention, such a magnetization pattern can be formed simply and in a short time by a single irradiation, without requiring a complicated calculation or a complicated device configuration.
[0029]
The mask need not cover the entire surface of the magnetic disk. Even if the size includes the repetition unit of the magnetization pattern, it can be used by moving it, and a mask can be easily and inexpensively formed.
As the mask means, it is preferable to use a mask having a transmission part that partially transmits the energy beam, a so-called photomask. Since a photomask is easy to produce and good processing accuracy can be easily obtained, a highly accurate mask can be obtained and a highly accurate magnetization pattern can be formed.
[0030]
In order to suppress the adhesion of the lubricant to the mask means, it is preferable to provide a gap between the mask means and the medium during local heating.
It is preferable to form a protective layer on the magnetic thin film, because it is possible to prevent the magnetic thin film from being damaged by collision with a head or a mask or dust and dirt sandwiched between the masks. If the protective layer is too thick, the magnetization pattern may be blurred due to heat conduction in the lateral direction. Further, it is preferable that the thickness is thinner in order to reduce the distance between the magnetic thin film and the head during recording and reproduction. Therefore, the thickness is preferably 50 nm or less, more preferably 30 nm or less, and still more preferably 20 nm or less. However, in order to obtain sufficient durability, the thickness is preferably 0.1 nm or more, more preferably 1 nm or more.
[0031]
Further, it is preferable to keep the surface roughness Ra of the medium after forming the magnetic pattern at 3 nm or less so as not to impair the running stability of the flying head. The medium surface roughness Ra is the roughness of the medium surface not including the lubricating layer, and is a value calculated according to JIS B0601 after measuring with a stylus type surface roughness meter at a measurement length of 400 μm. . More preferably, the thickness is 1.5 nm or less.
[0032]
It is preferable to provide an underlayer under the magnetic thin film for refining the crystal of the magnetic thin film and controlling the orientation of the crystal plane.
The Curie temperature of the magnetic thin film is preferably 100 ° C. or higher. Below 100 ° C., the stability of the magnetic domain at room temperature tends to be low. It is more preferably at least 150 ° C. Particularly preferably, it is 180 ° C. or higher. The temperature is preferably 700 ° C. or less. If the magnetic thin film is heated to an excessively high temperature, it may be deformed.
[0033]
According to the present invention, a precise magnetization pattern can be formed, and a pattern in which a unit pattern is repeated can be easily formed. Therefore, the present invention is suitable for forming a control magnetic pattern of a magnetic head used for recording and / or reproduction of a medium. I have. In particular, it is highly effective when used for forming a servo pattern for tracking a recording / reproducing head on a data track or a reference pattern for writing a servo pattern. This is because recording is more difficult as the pattern is relatively simple, and the higher the density and the higher the precision, the higher the cost of the magnetic recording medium.
[0034]
The magnetic recording medium of the present invention is a magnetic recording medium comprising a magnetic thin film having a magnetization pattern formed on a substrate and a lubricating layer. With body A step of irradiating the magnetic recording medium with energy rays through a mask means disposed near the magnetic recording medium to locally heat the magnetic thin film, and simultaneously applying an external magnetic field to the magnetic thin film. To form the magnetization pattern A first lubricating layer thinner than the lubricating layer is formed on the magnetic thin film before forming the magnetic pattern, and a second lubricating layer is applied on the first lubricating layer after forming the magnetic pattern. Formed It is characterized by the following.
According to the present invention, the precision of the magnetization pattern is not limited by the patterning precision and the alignment precision of the mask, so that a fine magnetization pattern is formed with high precision. Then, a pattern is formed in which the magnetization transition width is small, the magnetization transition at the boundary of the magnetic domain is very steep, and the quality of the output signal is high.
[0035]
In addition, since it can be easily manufactured in a very short time and does not adhere to the master disk unlike the conventional case, the medium has few scratches and defects.
Furthermore, since the thickness of the lubricating layer can be made sufficiently large, impact resistance and durability are high. The lubricating layer does not easily adhere to the mask even when continuous manufacturing is performed, so that the signal output of the magnetization pattern is high. Since a high-quality precise magnetic pattern can be formed and a pattern that repeats a unit pattern can be easily formed, it is suitable for forming a control magnetic pattern of a magnetic head used for recording and / or reproducing of a medium.
[0036]
In particular, it is highly effective when used for forming a servo pattern for tracking a recording / reproducing head on a data track or a reference pattern for writing a servo pattern. This is because recording is more difficult as the pattern is relatively simple, and the higher the density and the higher the precision, the higher the cost of the magnetic recording medium.
The present invention Magnetism The magnetic recording device includes a magnetic recording medium, a driving unit that drives the magnetic recording medium in a recording direction, a magnetic head including a recording unit and a reproducing unit, a unit that relatively moves the magnetic head with respect to the magnetic recording medium, A magnetic recording apparatus having a recording / reproduction signal processing unit for performing a recording signal input to a head and a reproduction signal output from a magnetic head, wherein the magnetic recording medium is Of the present invention It is a magnetic recording medium. As a magnetic head, a floating / contact magnetic head is usually used to perform high-density recording.
[0037]
Since a magnetic recording medium on which a magnetic pattern such as a fine and highly accurate servo pattern is formed is used, such a magnetic recording apparatus can perform high-density recording. Further, since the medium has no scratches and few defects, recording with few errors can be performed.
Further, since the thickness of the lubricating layer of the magnetic recording medium can be made sufficiently large, the device has high impact resistance and durability. Then, even when the medium is continuously manufactured, the lubricating layer is hardly adhered to the mask, so that the signal output of the magnetization pattern is high.
[0038]
After the magnetic recording medium is assembled in the apparatus, the magnetization pattern is reproduced by a magnetic head to obtain a signal, and the signal is used as a reference to record a servo burst signal in the magnetic recording apparatus. Thus, a precise servo signal can be easily obtained.
Also, even after recording the servo burst signal with the magnetic head, if a signal recorded as a magnetization pattern according to the present invention remains in an area not used as a user data area, the magnetic head may be displaced due to some disturbance. Is easily returned to a desired position, and therefore a magnetic recording apparatus in which signals by both writing methods are present has high reliability.
[0039]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
A magnetic recording medium, such as a magnetic disk, on which recording and reproduction are performed by a flying head / contact head, usually has a lubricating layer as the uppermost layer. Without a lubricating layer, it is difficult to protect against impact and friction due to contact with the magnetic head, and it is difficult to obtain a magnetic recording medium having high impact resistance and durability.
[0040]
However, when a magnetization pattern is formed by combining local heating and application of an external magnetic field, heating reduces a portion of the lubricant on the magnetic recording medium due to evaporation. In addition, the lubricant may decrease due to contact with the mask.
Reduction of the lubricating layer lowers impact resistance and durability to the magnetic head. In the present invention, after forming a magnetization pattern by combining local heating and application of an external magnetic field, a high lubricating layer is formed to obtain a sufficiently thick lubricating layer, thereby achieving high impact resistance and durability to a magnetic head. I do.
[0041]
In the present invention, two embodiments can be considered for forming the lubricating layer.
Embodiment A: The lubrication layer is not formed before the formation of the magnetization pattern, and the lubrication layer is formed only after the formation of the magnetization pattern.
Embodiment B: The first lubrication layer is already formed before the formation of the magnetization pattern, and the second lubrication layer is formed again after the formation of the magnetization pattern.
[0042]
Hereinafter, each embodiment will be described in detail.
[1] Embodiment A
For example, a magnetic disk in which a NiAl underlayer, a CrMo underlayer, a Co-based alloy magnetic thin film, a diamond-like carbon protective layer, and the like are provided on a glass substrate or an aluminum alloy substrate by a sputtering method.
[0043]
After that, a defect inspection (certification) is performed by, for example, a non-contact optical surface inspection device. Since a high-speed inspection can be performed and a magnetic head is not used, a lubricating layer is not required. Next, a magnetization pattern is formed. For example, by magnetizing a magnetic thin film uniformly in a desired magnetization direction with a strong external magnetic field before heating a magnetic disk, and then applying a reverse external magnetic field while heating a desired portion to near the Curie point, and magnetizing the magnetic thin film. A magnetization pattern is formed, and then a lubrication layer is formed.
[0044]
First, a strong external magnetic field is applied to the magnetic disk to uniformly magnetize the entire magnetic thin film in a desired magnetization direction. As a means for applying an external magnetic field, a magnetic head may be used, or a plurality of electromagnets or permanent magnets may be arranged so as to generate a magnetic field in a desired magnetization direction. Further, these different means may be used in combination.
In the case of a medium having an easy axis of magnetization in the in-plane direction, the desired magnetization direction is the same as or opposite to the traveling direction of the data writing / reproducing head (the relative movement direction of the medium and the head). When the axis of easy magnetization is perpendicular to the in-plane direction, it is one of the perpendicular directions.
[0045]
Next, the surface of the magnetic thin film of the magnetic disk is partially heated, and the temperature is raised to the magnetization extinction temperature near the Curie point of the magnetic thin film. Magnetize in the direction. Thus, a magnetization pattern is formed. The heating means only needs to have a function of partially heating the surface of the magnetic thin film, but in consideration of prevention of heat diffusion to unnecessary parts and controllability, it is easy to control the power control and the size of the part to be heated. Those using energy rays such as lasers are preferred.
[0046]
By irradiating the disk with the energy beam through the mask means and heating, a magnetization pattern can be formed more easily in a shorter time.
As a means for applying a weak external magnetic field, a magnetic head may be used, or a plurality of electromagnets or permanent magnets may be arranged so as to generate a magnetic field in a desired magnetization direction. Further, these different means may be used in combination.
[0047]
It is preferable that the formed magnetic pattern has a magnetization transition width of ± 70% of the maximum magnetization value of the magnetic thin film of 1 μm or less.
Finally, a lubricant is applied to form a lubricating layer.
According to the embodiment A, since the lubricating layer is not provided at the time of forming the magnetization pattern, the energy beam used for heating is not scattered, diffracted or hindered by the lubricating layer. Since the mask and the magnetic recording medium can be in close contact with each other and the lubricant does not adhere to the mask, diffraction of energy rays can be minimized. Therefore, it is possible to form a highly accurate magnetization pattern that is clear and has a high signal output.
[0048]
Then, a lubricating layer having a sufficient thickness can be provided after the pattern is formed, so that the magnetic head has high impact resistance and durability.
Conventionally, a manufactured magnetic disk is subjected to a burnishing process using a burnishing head, in which a protrusion having a height equal to or greater than a predetermined height is removed, then the presence or absence of the protrusion is inspected. Inspection (certification) for inspecting the frequency and frequency.
[0049]
This embodiment is preferably applied to the case where recording / reproducing, inspection, and evaluation are not performed by the magnetic head before the formation of the magnetic pattern. For example, before pattern formation, an inspection without using a magnetic head such as a non-contact optical surface inspection device can be performed. The inspection may be performed with a magnetic head after a lubricating layer is formed after pattern formation. Alternatively, it is conceivable that the inspection using the magnetic head is not performed at all.
[0050]
The formation of the lubricating layer is generally performed by applying a lubricant, and an optional coating process such as a spin coating method, a pull-up coating method, and a spray coating method is used. In order to uniformly form a lubricating layer on a large amount of medium in a short time, a pull-up coating method is suitable.
As the lubricant, perfluoropolyether having an ester bond, dialkylamidocarboxylic acid, perchloropolyether, stearic acid, sodium stearate, phosphate ester, and the like are preferable. The ester bond may be located anywhere in the molecule, but it is more preferable to have a functional group of the ester bond at the end, since the movable portion in the molecule becomes longer and lubricity is easily obtained.
[0051]
Especially in the main chain, -C a F 2a Perfluoropolyether having an O-unit (where a is an integer of 1 to 4) and having a functional group of an ester bond at a terminal is preferable. More preferred are perfluoroethers represented by the following general formula (I).
RO- (A 1 -OA 2 -O) x -R (I)
(However, A 1 , A 2 Is CF 2 And / or C 2 F 4 And A 1 And A 2 CF that constitutes 2 And C 2 F 4 Ratio (CF 2 / C 2 F 4 ) Is 5/1 to 1/5, X is 10 to 500, and R is an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms containing a hetero atom or a fluorine-substituted alkyl group. )
For example, Fomblin-Z-DOL manufactured by Ausimont is CF 2 CF 2 O and CF 2 It is a polymer of O, has a linear structure, and has an ester group -COOR (where R represents an alkyl group optionally substituted by fluorine) at both ends. Further, the demnum type (SP or SY) manufactured by Daikin Industries, Ltd. is a homopolymer of hexafluoropropylene oxide, and an ester group -COOR (where R represents an alkyl group which may be substituted by fluorine) at one end. Having.
[0052]
The number average molecular weight of the lubricant is preferably in the range of 100 to 10,000. More preferably, the number average molecular weight is from 2,000 to 6,000. If the molecular weight is low, the vapor pressure is generally high, evaporates little by little after coating, and moves away from the desired film thickness with time. Conversely, when the molecular weight is high, the viscosity is generally high and the desired lubricity may not be obtained in some cases.
[0053]
Preferably, Fomblin-Z-DOL (trade name), Fomblin-Z-Tetraol (trade name) manufactured by Ausimont, and the like are used.
As a solvent for dissolving these, for example, a fluorocarbon type, alcohol type, hydrocarbon type, ketone type, ether type, fluorine type, aromatic type, etc. are used.
Further, in order to enhance the chemical bond between the lubricant and the medium, it is preferable to perform a heat treatment after the formation of the lubricating layer. The heating temperature is 50 ° C. or higher, but may be appropriately selected within a range lower than the decomposition temperature of the lubricant. It is usually 100 ° C. or less.
[0054]
The coating thickness of the lubricant is preferably 10 nm or less. Even if the thickness is too large, a certain level of lubricity cannot be obtained, and excess lubricant moves to the outer peripheral side with the rotation of the disk, and the film thickness distribution at the inner and outer peripheries tends to occur. However, if the thickness is too small, desired lubricity cannot be obtained. It is more preferably at least 1 nm, particularly preferably at least 1.5 nm.
[2] Embodiment b
For example, a NiAl underlayer, a CrMo underlayer, a Co-based alloy magnetic thin film, a diamond-like carbon protective layer, and the like are provided on a glass substrate or a substrate such as an aluminum alloy by a sputtering method. Next, a first lubrication layer is formed to manufacture a magnetic disk.
[0055]
After that, after the protrusions having a predetermined height or more are removed in a burnishing process by a burnishing head, the presence or absence of the protrusions is inspected, and a magnetic head records and reproduces a specific pattern to inspect the position and frequency of the defect. Inspection (certification) is performed.
Next, a magnetization pattern is formed in the same manner as in Embodiment A.
[0056]
According to Embodiment B, since the first lubricating layer is formed, recording / reproduction using a magnetic head can be performed before forming the magnetic pattern, and various inspections and evaluations can be performed. For example, the position and frequency of a defect can be inspected by recording and reproducing a specific pattern with a magnetic head. If the inspection is performed before the formation of the magnetized pattern, the specific pattern used for the inspection is overwritten with the desired magnetized pattern. Further, since the magnetization pattern is formed only on the medium that has passed the inspection, useless steps are reduced, which is advantageous in terms of cost.
[0057]
Incidentally, the lubricating layer usually has a fixed portion and a free portion. The lubricant on the magnetic recording medium (usually, the outermost surface is a protective layer because it is a protective layer) is bonded and fixed to the surface of the medium. That is, it is strongly bonded to the protective layer and the magnetic layer. On top of that, there is loose lubricant which is not fixed. In order for the magnetic recording medium to have sufficient durability, both the fixed portion and the free portion need to be present in appropriate amounts.
[0058]
According to the study of the present inventors, it is considered that most of the lubricating layer, which loses weight by heating, is mostly a free part, and the loss of the fixed part is small.
Therefore, ideally, it is preferable that the first lubricating layer only forms a fixed portion that does not easily volatilize even when heated. For this purpose, the first lubricating layer is preferably provided as thin as possible, and preferably has a thickness of 2.0 nm or less. Since the film thickness is small, scattering, diffraction and interference of energy rays can be reduced. Since the amount of the liberated lubricant is small and the amount of evaporation is small even when locally heated, the adhesion to the mask can be suppressed. As a result, it is possible to form a highly precise magnetization pattern that is clear and has a high signal output. More preferably, it is 1.0 nm or less.
[0059]
In order to maintain long-term durability and impact resistance to the magnetic head, it is necessary to provide a thick lubricating layer, for example, preferably 1.5 nm or more. Can withstand. Therefore, in order to withstand short-time recording / reproducing with a magnetic head, the thickness of the first lubricating layer is preferably 0.1 nm or more, more preferably 0.5 nm or more.
[0060]
Alternatively, after inspecting the magnetic recording medium with a magnetic head, the first lubricating layer may be removed prior to forming the magnetization pattern. In this case, when forming a magnetization pattern, the energy beam used for heating is obstructed by the lubricating layer, or when a mask is used, a gap is formed between the mask and the magnetic recording medium for the lubricating layer and the accuracy of the energy beam wraparound increases. Problems such as reduction can be reduced, which is preferable. Further, since the evaporation of the lubricant due to the heating is eliminated, the mask is not contaminated. For example, the first lubricant layer can be cleaned and removed with a cleaning agent in which the lubricant forming the first lubricant layer is soluble.
[0061]
After the pattern is formed, a second lubricating layer having a sufficient thickness can be provided to compensate for the lubricating layer reduced by the heating step or to re-form the removed lubricating layer. High impact resistance and durability. However, since the second lubricating layer only has to compensate for the loose part, the second lubricating layer may be thinner than a case where it is formed only once. If the lubricating layer is too thick, there is a problem that the head is attracted to the medium and does not float.
[0062]
The formation of the lubricating layer is generally performed by applying a lubricant, and an optional coating process such as a spin coating method, a pull-up coating method, and a spray coating method is used. In order to uniformly form a lubricating layer on a large amount of medium in a short time, a pull-up coating method is suitable. However, in order to form a thin film, a spin coating method in which the lubricating layer is shaken off by centrifugal force is also suitable.
[0063]
Further, it is preferable that the concentration of the lubricant at the time of forming the second lubricating layer is lower than the concentration of the lubricant at the time of forming the first lubricating layer. Preferably, the concentration is about 50% or less of the first lubricant concentration, and more preferably about 10 to 20% of the first lubricant concentration.
The lubricant for forming the second lubricant layer may be different from the lubricant for the first lubricant layer, but it is preferable to use the same lubricant in order to simplify the process. When the same lubricant is used for the first and second lubrication layers, the number of lubrication layers becomes one as a whole.
[0064]
As the lubricant and its solvent, the same ones as described in Embodiment A can be applied.
Depending on the type of the lubricant, the film thickness that becomes a fixed portion by being chemically bonded to the medium slightly varies, but is generally in the range of 0.5 to 1.0 nm. In general, those having a polar group at the terminal are thicker. For example, the Fomblin-Z-DOL (trade name) series manufactured by Ausimont has a relatively thin fixed portion because the terminal is not a polar group. Also, if the molecular weight is high, the viscosity is high and the flow characteristics are not good, so that the flow tends to be difficult and the thickness tends to be thick.
[0065]
Alternatively, in order to accurately control the lubricant film thickness, the lubricant may be washed and removed using an arbitrary solvent before the formation of the magnetization pattern, and the lubricant pattern may be applied again after the formation of the magnetization pattern.
The solvent used for cleaning may be any solvent that has high solubility of the lubricant and does not corrode the medium. For example, fluorocarbons, alcohols, hydrocarbons, ketones, ethers, fluorines, aromatics, etc. Is used.
[0066]
Further, in order to enhance the chemical bond between the lubricant and the medium, it is preferable to perform a heat treatment after the formation of the lubricating layer. The heating temperature is 50 ° C. or higher, but may be appropriately selected within a range lower than the decomposition temperature of the lubricant. It is usually 100 ° C. or less.
The total thickness of the lubricant is preferably 10 nm or less. Even if the thickness is too large, a certain level of lubricity cannot be obtained, and excess lubricant moves to the outer peripheral side with the rotation of the disk, and the film thickness distribution at the inner and outer peripheries tends to occur. However, if the thickness is too small, desired lubricity cannot be obtained. It is more preferably at least 1 nm, particularly preferably at least 1.5 nm.
[0067]
Hereinafter, preferable conditions common to the embodiments A and B will be described.
In the present invention, the following aspects can be taken as a combination of the step of locally heating the magnetic thin film and the step of applying an external magnetic field to the magnetic thin film.
Embodiment 1: A method of forming a magnetized pattern by magnetizing a magnetic thin film uniformly in a desired direction with a strong external magnetic field before heating, and then heating and demagnetizing a desired portion to a magnetization extinction temperature, for example, near the Curie point. According to this, the magnetization pattern can be formed most easily. Further, since the magnetic thin film is uniformly magnetized, normal magnetic recording can be performed after forming a magnetized pattern by this method.
[0068]
Aspect 2: Magnetization pattern by magnetizing a magnetic thin film uniformly in a desired direction with a strong external magnetic field before heating, and then heating a desired portion to a magnetization extinction temperature, for example, near the Curie point, and simultaneously applying a weak magnetic field to demagnetize it. How to form. According to this, demagnetization can be completely performed, and a magnetization pattern with a large signal intensity can be obtained.
Aspect 3: A method in which a weak external magnetic field is applied simultaneously with heating to magnetize only the heating portion in the direction of the external magnetic field, thereby forming a magnetization pattern. According to this, the magnetization pattern can be formed most easily, and the external magnetic field may be weak.
[0069]
Aspect 4: A method of forming a magnetized pattern by magnetizing a magnetic thin film uniformly in a desired direction with a strong external magnetic field before heating, and then heating a desired portion and simultaneously applying a weak magnetic field in a direction opposite to that before heating. . According to this, a magnetization pattern having the strongest signal intensity and good C / N and S / N can be obtained.
Hereinafter, each embodiment will be described.
[0070]
The direction of the external magnetic field of the first aspect differs depending on the type of the magnetic thin film of the magnetic recording medium. In the case of a medium in which the axis of easy magnetization is in the in-plane direction, the magnetic thin film is applied so as to be magnetized in the same direction or the opposite direction to the traveling direction of the data writing / reproducing head (the relative movement direction of the medium and the head). . Further, when the magnetic recording medium has a disk shape, the magnetic recording medium can be applied so as to be magnetized in the radial direction. When the axis of easy magnetization is perpendicular to the in-plane direction, the magnetic thin film is applied so as to be magnetized in any of the perpendicular directions.
[0071]
The strength of the magnetic field depends on the characteristics of the magnetic thin film of the magnetic recording medium, and it is preferable that the magnetic thin film is magnetized by a magnetic field at least twice the coercive force at room temperature. If it is lower than this, the magnetization may be insufficient. However, the coercive force of the magnetic thin film at room temperature is preferably 5 times or less in view of the capability of the magnetizing device used for applying the magnetic field.
In Embodiment 2, the direction and intensity of the external magnetic field before heating are exactly the same as in Embodiment 1.
[0072]
The direction of the magnetic field applied at the same time as the heating is in the direction perpendicular to the in-plane direction when the easy axis is in the in-plane direction, and in the medium direction when the easy axis is perpendicular to the in-plane direction. In-plane direction. Thus, the magnetic field is applied to erase the magnetization.
The strength of the magnetic field depends on the characteristics of the magnetic thin film of the magnetic recording medium, but is smaller than the coercive force of the magnetic thin film at room temperature. Preferably, the magnetic field is at least 1/8 of the coercive force of the magnetic thin film at room temperature. If it is lower than this, the heating unit may be magnetized again in the same direction as the surroundings under the influence of the magnetic field from the surrounding magnetic domains during cooling.
[0073]
However, it is preferable that the coercive force of the magnetic thin film at room temperature is not more than 1/2 times. If it is larger than this, the magnetic domains around the heating unit may be affected.
The heating may be performed at a temperature at which the coercive force of the magnetic thin film is reduced. For example, the heating is near the Curie temperature, which is the temperature at which the magnetic thin film disappears. Preferably, it is heated to 100 ° C. or higher. Magnetic thin films that are affected by an external magnetic field below 100 ° C. tend to have low domain stability at room temperature. Further, the heating temperature is preferably set to 700 ° C. or lower, particularly preferably 400 ° C. or lower. If it exceeds this, the magnetic thin film may be deformed.
[0074]
The direction of the external magnetic field at the same time as the heating in the aspect 3 differs depending on the type of the magnetic thin film of the magnetic recording medium. In the case of a medium in which the axis of easy magnetization is in the in-plane direction, the magnetic thin film is applied so as to be magnetized in the same direction or the opposite direction to the traveling direction of the data writing / reproducing head (the relative movement direction of the medium and the head). . Further, when the magnetic recording medium has a disk shape, the magnetic recording medium can be applied so as to be magnetized in the radial direction. When the axis of easy magnetization is perpendicular to the in-plane direction, the magnetic thin film is applied so as to be magnetized in any of the perpendicular directions.
[0075]
The strength of the magnetic field is the same as the strength of the external magnetic field at the same time as the heating in the second embodiment. The heating temperature is the same as in the second embodiment.
In Embodiment 4, the direction and intensity of the external magnetic field before heating are exactly the same as those in Embodiment 1.
The strength of the magnetic field applied simultaneously with the heating is the same as in the second embodiment, but the direction is applied in the opposite direction to the direction of the pre-heating magnetic field so that the magnetization is locally reversed. The heating temperature is the same as in the second embodiment.
[0076]
When an external magnetic field is applied simultaneously with heating, a plurality of magnetization patterns can be formed at once by applying the external magnetic field over a wide area of the heated area.
When the local heating is performed by energy beam irradiation, it is easy to control the size and the power of the portion to be heated, and it is possible to accurately form a magnetization pattern.
In the present invention, it is preferable to irradiate an energy ray through a mask means and locally heat. Once a mask is formed, a magnetized pattern of any shape can be formed on a medium, so that a complicated pattern or a special pattern that has been difficult to make by a conventional method can be easily formed.
[0077]
For example, in a phase servo method for a magnetic disk, a magnetization pattern that extends linearly obliquely with respect to the radius from the inner circumference to the outer circumference is used. Such a continuous pattern or an oblique pattern in the radial direction is difficult to produce by a conventional servo pattern forming method of recording a servo signal one track at a time while rotating a disk, and requires a complicated calculation and configuration.
[0078]
However, once a mask corresponding to the shape is created, the pattern can be easily formed simply by exposing the mask at a desired position on the disk.
The mask means may be any as long as it forms the density of the energy beam on the surface of the magnetic disk corresponding to the magnetization pattern to be formed. For example, a photomask having a transmission portion that transmits an energy ray according to a pattern, or a hologram mask in which a hologram that forms a specific pattern on a medium is recorded. Thereby, a plurality of or a large area of the magnetized pattern can be formed at a time, so that the magnetized pattern forming step is short and simple. According to the hologram mask, a sharp and clear pattern can be easily formed even if the distance between the mask and the medium is sufficiently long. However, a photomask is preferable because it can be easily and inexpensively formed.
[0079]
Alternatively, an imaging optical system may be used as the mask means. For example, an energy beam from a laser light source is expanded by a beam expander, and the light is incident on a mask unit. In this method, an energy ray having a density distribution of the mask means exiting the mask means is incident on the imaging lens, and the density distribution of the energy ray is imaged on the disk surface. This method is effective for forming a magnetic pattern of a small-diameter magnetic recording medium into a magnetic pattern because the pattern having the density of the energy beam is narrowed down. This method may also be referred to as a reduced imaging method, a reduced projection method, or the like.
[0080]
Although the material of the mask is not limited, if the mask is made of a non-magnetic material in the present invention, a magnetized pattern can be formed with uniform clarity in any pattern shape, and a uniform and strong reproduced signal can be obtained.
It is not preferable to use a mask containing a ferromagnetic material because the magnetic field distribution is disturbed by magnetization. Due to the ferromagnetic properties, in the case of a pattern shape obliquely inclined from the radial direction of the magnetic disk or an arc-shaped pattern extending in the radial direction, it is difficult to obtain a good quality signal because the magnetic domains do not sufficiently oppose each other at the magnetization transition portion.
[0081]
The mask is arranged between the energy beam light source and the magnetic thin film. If importance is placed on the accuracy of the magnetization pattern, it is preferable that all or part of the mask is in contact with the medium. For example, when the mask is allowed to stand on the medium, a part of the medium that is not in contact with the medium is formed due to undulation of about several μm. However, the pressure applied to the mask and the medium is 100 g / cm so as not to form indentations or damage to the medium. 2 The following is assumed.
[0082]
In order to suppress the damage of the medium and the mask means and the generation of defects due to the pinching of dust or the like, it is preferable to provide a gap between the mask means and the medium at least in the magnetization pattern forming region of the medium.
When the first lubricating layer is provided before the formation of the magnetization pattern, it is also preferable to provide a gap between the mask means and the medium in order to minimize the adhesion of the lubricant to the mask means. .
[0083]
As a method for maintaining the gap between the magnetic pattern forming region of the magnetic recording medium and the mask means, any method may be used as long as both can be maintained at a fixed distance. For example, the mask and the medium may be held by a specific device to keep a certain distance. In addition, a spacer may be inserted between the two and at a location other than the magnetization pattern forming region. A spacer may be formed integrally with the mask itself.
[0084]
If a spacer is provided between the mask means and the magnetic recording medium at the outer peripheral portion and / or the inner peripheral portion of the magnetic pattern forming region of the medium, the effect of correcting the undulation on the surface of the magnetic recording medium is produced, so that the accuracy of forming the magnetic pattern is reduced. It is good because it goes up.
Hereinafter, a method of forming a magnetization pattern using a photomask will be described.
A mask in which a plurality of transmission portions are formed in accordance with a magnetization pattern to be formed is prepared, and a laser beam is irradiated on the magnetic thin film through the mask. If the beam diameter is set to be large or horizontally elongated, elliptical shape, etc., and irradiating the magnetized pattern for a plurality of tracks at once, the writing efficiency will be further increased and the servo writing time will increase as the capacity increases. Improved and very favorable.
[0085]
The mask is usually formed by sputtering metal such as Cr on a glass master, applying a photoresist, exposing and developing this according to the desired pattern, and then creating the desired transmissive and non-transmissive parts by etching etc. Then, finally, the photoresist layer is removed to manufacture the semiconductor device. In this case, a portion having a Cr layer on the glass master becomes an energy ray non-transmitting portion, and a portion of the glass master alone becomes a transmitting portion.
[0086]
When external magnetization is applied simultaneously with heating, it is preferable that an external magnetic field can be simultaneously applied to a plurality of transmission portions of the mask.
The minimum gap between the mask means and the magnetic recording medium is preferably at least 1 μm. The lubricant can be prevented from contacting and adhering to the mask means. In addition, most of dust that easily adheres to the medium and cannot be easily removed by air blow or the like is usually less than 1 μm. If the interval is less than 1 μm, the undulation of the medium surface may cause unexpected contact between the magnetized pattern forming portion and the mask means, which may damage the mask or the magnetic recording medium. More preferably, it is 5 μm or more. The spacing is set to 1 mm or less. If it is larger than this, the diffraction of the energy ray is large and the magnetization pattern is apt to be blurred.
[0087]
For example, when an excimer laser (248 nm) is used to transfer a 2 × 2 μm pattern (a pattern having 2 μm transmissive portions and 2 μm non-transmissive portions alternately) formed on a photomask to a medium, the distance between the mask and the medium is increased. Must be kept at about 25 to 45 μm or less. If the distance is longer than this, the pattern of light and dark of the laser beam is not clear due to the diffraction phenomenon. In the case of a 1 × 1 μm pattern (a pattern having 1 μm transmitting portions and 1 μm non-transmitting portions alternately), the distance is set to about 10 to 15 μm or less.
[0088]
When a photomask is used, it is preferable to keep the distance from the medium as short as possible within the above range. This is because the longer the distance, the more easily the magnetic pattern is blurred due to the wraparound of the irradiated energy beam. In order to improve this and obtain a clearer pattern, by forming a thin transmission part that functions as a diffraction grating outside the transmission part of the mask, or by providing a means that functions as a half-wave plate The wraparound light can be canceled by interference.
[0089]
On the other hand, when a hologram mask is used, the distance from the medium to the medium is adjusted so that the distance from the holographic pattern to the image forming plane is determined in advance. Note that by using a prism, the mask and the medium can be brought close to each other.
A magnetic disk may have a magnetic thin film formed on both main surfaces of the disk. In such a case, the magnetic pattern formation of the present invention may be performed one by one, sequentially, or may be performed by a mask means, an energy irradiation system, and an external magnetic field. The means for applying the magnetic field can be installed on both sides of the magnetic disk to simultaneously form a magnetization pattern on both sides.
[0090]
The energy ray used in the present invention is only required to be able to partially heat the surface of the recording layer, but is preferably a laser because it can prevent irradiation of unnecessary parts with the energy ray.
In particular, use of a pulse laser light source is preferred. A pulsed laser light source oscillates a laser intermittently in a pulsed manner. Compared to a continuous laser which is intermittently pulsed by an optical component such as an acousto-optic device (AO) or an electro-optic device (EO), it is pulsed. It is very preferable that a laser having a high power peak value can be irradiated in a very short time and heat accumulation hardly occurs.
[0091]
When a continuous laser is pulsed by an optical component, the pulse has substantially the same power over the pulse width. On the other hand, a pulsed laser light source accumulates energy by resonance in the light source, for example, and emits the laser at once as a pulse. In the present invention, in order to form a magnetization pattern having high contrast and high accuracy, it is preferable to rapidly heat the film in a very short time and then rapidly cool it. Therefore, a pulse laser light source is suitable.
[0092]
It is preferable that the medium surface on which the magnetization pattern is formed has a large temperature difference between when the pulsed energy beam is irradiated and when it is not irradiated, in order to increase the pattern contrast or the recording density. Therefore, it is preferable that the temperature be lower than room temperature when the pulsed energy beam is not irradiated. Room temperature is about 25 ° C.
The heating time width at the same position by the energy beam is desirably 10 μsec or less. If the pulse width is wider than this, the heat generated by the energy applied to the magnetic recording medium by the energy rays is dispersed, and the resolution is likely to be reduced. More preferably, it is 100 nsec or less. In this region, even when a substrate such as Al having a relatively large thermal diffusion of a metal is used, a magnetization pattern with high resolution is easily formed. Particularly preferably, it is 25 nsec or less. Further, the pulse width is preferably 1 nsec or more. This is because it is preferable to keep the heating until the magnetization reversal of the magnetic thin film is completed. More preferably, it is set to 3 nsec or more.
[0093]
As one type of pulsed laser, there is a laser such as a mode-locked laser which can generate picosecond and femtosecond level ultrashort pulses at a high frequency. During the period of irradiating the ultrashort pulse at a high frequency, the laser is not irradiated for a very short time between each ultrashort pulse, but the heating portion is hardly cooled because it is a very short time. That is, the region once heated to a temperature equal to or higher than the magnetization erasing temperature is maintained at a temperature equal to or higher than the magnetization erasing temperature.
[0094]
Therefore, in such a case, the continuous irradiation period (the continuous irradiation period including the time during which the laser is not irradiated between the ultrashort pulses) is defined as one pulse. In addition, the integral value of the irradiation energy amount during the continuous irradiation period is calculated as the power per pulse (mJ / cm). 2 ).
The power per pulse of the pulsed energy beam is 1000 mJ / cm 2 It is preferable to set the following. If a power larger than this is applied, the surface of the magnetic recording medium may be damaged and deformed by the pulsed energy rays. If the roughness Ra becomes 3 nm or more and the undulation Wa becomes 5 nm or more due to deformation, there is a possibility that the traveling of the flying / contact type head may be hindered.
[0095]
More preferably, 500 mJ / cm 2 Or less, more preferably 100 mJ / cm 2 It is as follows. In this region, a magnetization pattern with high resolution is easily formed even when a substrate having relatively large thermal diffusion is used. The power is 10mJ / cm 2 It is preferable to make the above. If it is smaller than this, the temperature of the magnetic thin film does not easily rise and magnetic transfer hardly occurs.
[0096]
In the case where the power per pulse is the same, a shorter pulse width and irradiation with a stronger pulse at a time tend to reduce the thermal diffusion and increase the resolution of the magnetization pattern.
When the substrate used in the present invention is a metal or alloy such as Al, the thermal conductivity is large, so that the locally applied heat does not spread to a portion other than the desired portion and does not distort the magnetization pattern. The power is 30 to 120 mJ / cm to prevent physical damage to the substrate due to excessive energy. 2 Is preferable.
[0097]
When the substrate is made of ceramics such as glass, the power is 10 to 100 mJ / cm because heat conduction is less than that of Al or the like and heat is accumulated more at the pulsed energy beam irradiation site. 2 Is preferable.
When the substrate is made of a resin such as polycarbonate, the power is 10 to 80 mJ / cm because the heat is accumulated more at the pulsed energy beam irradiation site and the melting point is lower than that of glass or the like. 2 Is preferable.
[0098]
If the magnetic thin film, the protective layer, and the lubricating layer are likely to be damaged by the energy beam, a measure may be taken to reduce the power of the pulsed energy beam and increase the intensity of the magnetic field applied simultaneously with the pulsed energy beam. Can also be taken. For example, in the case of an in-plane recording medium, 25 to 75% of the coercive force at room temperature is applied, and in the case of perpendicular recording, a large force of 1 to 50% is applied to lower the irradiation energy.
[0099]
The wavelength of the energy ray is preferably 1100 nm or less. If the wavelength is shorter than this, the diffraction effect is small and the resolution is increased, so that a fine magnetization pattern is easily formed. More preferably, the wavelength is 600 nm or less. In addition to high resolution, there is an advantage that the spacing between the mask and the magnetic recording medium by the gap can be widened due to small diffraction, handling is easy, and the magnetic transfer apparatus is easy to configure. Further, the wavelength is preferably 150 nm or more. If it is less than 150 nm, the absorption of synthetic quartz becomes large, making it difficult to use a mask. If the wavelength is 350 nm or more, the optical glass can be used as a mask.
[0100]
Specifically, an excimer laser (248 nm), a second harmonic (532 nm), a third harmonic (355 nm), or a fourth harmonic (266 nm) of a Q switch laser (1064 nm) of YAG, an Ar laser (488 nm, 514 nm), Ruby laser (694 nm) and the like.
When the medium has a disk shape, the direction of application of the external magnetic field is preferably one of a circumferential direction, a radial direction, and a direction perpendicular to the plate surface.
[0101]
As a means for applying an external magnetic field to the magnetic thin film, a magnetic head may be used, or a plurality of electromagnets or permanent magnets may be arranged so as to generate a magnetic field in a desired magnetization direction. May be used in combination.
When forming a magnetization pattern, a light-shielding plate capable of partially shielding energy rays is provided between a light source of the energy rays and the mask means, or in an area where irradiation between the mask means and the medium is not desired. It is preferable to provide a structure for preventing re-irradiation of energy rays.
[0102]
The light-shielding plate may be any as long as it does not transmit the wavelength of the energy beam used, and may reflect or absorb the energy beam. However, if the heat of the energy ray is absorbed, it is likely to be heated to influence the magnetization pattern. Therefore, a material having good thermal conductivity and high reflectance is preferable. For example, a metal plate such as Cr, Al, and Fe is used.
It is preferable that the substrate of the magnetic recording medium of the present invention be made of glass because the amount of heat given by the energy rays dispersed by thermal diffusion is small and energy can be used efficiently. In addition, there is also an effect that the resolution of the magnetization pattern is increased due to the small heat diffusion. When the present invention is applied to a glass substrate, it is also resistant to entrapment of dust and the like, and the magnetic recording medium is not cracked and the mask is not damaged due to the hardness of the substrate surface.
[0103]
According to this method, a more precise magnetization pattern can be formed than before, and a pattern that repeats a unit pattern can be easily formed. Therefore, the method is suitable for forming a magnetic pattern for controlling a magnetic head used for recording and / or reproduction of a medium. ing. In particular, the relatively simple pattern, the higher the density and the higher the precision, the more difficult the recording, and the main cause of the increase in the cost of the magnetic recording medium. The effect is great when used for forming a servo pattern or a reference pattern for writing a servo pattern. Since writing of these specific patterns is performed at a pitch of half the data track pitch, it was difficult to secure the writing accuracy.However, applying this method makes it easy to write patterns for high density. Can be.
[0104]
Next, the configuration of the magnetic recording medium of the present invention will be described.
As the substrate in the magnetic recording medium of the present invention, an Al alloy substrate containing Al as a main component such as an Al-Mg alloy, a Mg alloy substrate containing Mg as a main component such as an Mg-Zn alloy, or a normal soda A substrate made of glass, aluminosilicate glass, amorphous glass, silicon, titanium, ceramics, various resins, a substrate obtained by combining them, or the like can be used. Among them, it is preferable to use an Al alloy substrate, a glass substrate such as crystallized glass in terms of strength, and a resin substrate in terms of cost, since the advantage that the mask means and the magnetic recording medium do not contact each other is particularly advantageous.
[0105]
In the manufacturing process of the magnetic disk, the substrate is usually washed and dried first, and in the present invention, it is preferable to perform washing and drying before forming the substrate from the viewpoint of ensuring the adhesion of each layer.
In manufacturing the magnetic recording medium of the present invention, a metal coating layer such as NiP may be formed on the substrate surface.
[0106]
When the metal coating layer is formed, a method used for forming a thin film such as an electroless plating method, a sputtering method, a vacuum evaporation method, and a CVD method can be used. In the case of a substrate made of a conductive material, it is possible to use electrolytic plating. The thickness of the metal coating layer may be 50 nm or more. However, in consideration of the productivity of the magnetic disk medium, the thickness is preferably 50 nm or more and 500 nm or less. More preferably, it is 50 nm or more and 300 nm or less.
[0107]
Further, the region where the metal coating layer is formed is desirably the entire surface of the substrate, but it is also possible to implement only a part, for example, only the region to be textured.
Also, concentric texturing may be applied to the substrate surface or the substrate surface on which the metal coating layer is formed. In the present invention, concentric texturing is, for example, mechanical texturing using free abrasive grains and texture tape or texturing using a laser beam, or by using these together, by polishing in the circumferential direction. A state in which a large number of minute grooves are formed in the circumferential direction of the substrate is referred to.
[0108]
The most preferred type of loose abrasive grains for mechanical texturing is diamond abrasive grains, especially those whose surfaces have been graphitized. Alumina abrasive grains are widely used as abrasive grains for mechanical texturing, but diamond abrasive grains are particularly considered from the viewpoint of in-plane orientation media that orients the axis of easy magnetization along the texturing grooves. Has extremely good performance. Although the cause has not been clarified at present, extremely reproducible results have been obtained.
[0109]
It is effective for the realization of high-density magnetic recording that the flying height of the head is as small as possible, and Ra of the substrate surface is 2 nm or less, further 1 nm or less because one of the features of these substrates is excellent surface smoothness. Is preferable, and in particular, it is preferably 0.5 nm or less. However, the determination of Ra here is based on the case where measurement is performed using a stylus type surface roughness meter. At this time, the tip of the measuring needle has a radius of about 0.2 μm.
[0110]
Next, an underlayer or the like may be formed between the substrate and the magnetic thin film layer. The underlayer aims at miniaturizing the crystal and controlling the orientation of the crystal plane, and a layer mainly composed of Cr is often used.
As a material of the underlayer containing Cr as a main component, in addition to pure Cr, Cr, V, Ti, Mo, Zr, Hf, Ta, W, Ge, Nb, Si, Also includes those to which second and third elements such as Cu and B are added, and Cr oxide. Among them, those having pure Cr, Ti, Mo, W, V, Ta, Si, Nb, Zr and Hf are preferable. The optimum content of the second and third elements differs depending on the respective elements, but is generally 1 at% to 50 at%, preferably 5 to 30 at%, more preferably 5 to 20 at%. Atomic% range.
[0111]
The thickness of the underlayer may be enough to exhibit this anisotropy, and is 0.1 to 50 nm, preferably 0.3 to 30 nm, and more preferably 0.5 to 10 nm. The substrate may or may not be heated during the formation of the underlayer mainly composed of Cr.
A soft magnetic layer may be provided on the underlayer in some cases. Particularly, a keeper medium having a small magnetization transition noise or a perpendicular recording medium in which magnetic domains are perpendicular to the plane of the medium has a large effect and is often used.
[0112]
The soft magnetic layer is not particularly limited as long as it has a relatively high magnetic permeability and a small loss, and is arbitrary. Representative examples thereof include NiFe and a material obtained by adding Mo or the like as a third element thereto. . Although the optimum magnetic permeability greatly varies depending on the characteristics of the head used for data recording and the characteristics of the recording layer, it is generally preferable that the maximum magnetic permeability be about 10 to 1,000,000 (H / m).
[0113]
Next, a recording layer is formed. A layer of the same material as the underlayer or another non-magnetic material may be inserted between the recording layer and the soft magnetic layer. When forming the recording layer, the substrate may or may not be heated.
As the recording layer, a Co alloy magnetic film, a rare earth magnetic film represented by TbFeCo, a transition metal / noble metal laminated film represented by a laminated film of Co and Pd, and the like are used.
[0114]
As the Co alloy magnetic layer, a Co alloy magnetic material generally used as a magnetic material such as pure Co, CoNi, CoSm, CoCrTa, CoNiCr, and CoCrPt is usually used. Elements such as Ni, Cr, Pt, Ta, W, and B, and SiO 2 May be added. For example, CoCrPtTa, CoCrPtB, CoNiPt, CoNiCrPtB and the like can be mentioned. The thickness of the Co alloy magnetic layer is arbitrary, but is usually 5 to 50 nm, preferably 10 to 30 nm. The recording layer may be formed by laminating two or more layers via an appropriate non-magnetic intermediate layer or directly. At that time, the composition of the magnetic materials to be laminated may be the same or different.
[0115]
As the rare earth magnetic layer, a rare earth magnetic material generally used as a magnetic material such as TbFeCo, GdFeCo, DyFeCo, and TbFe is used. These rare earth alloys may be added to Tb, Dy, Ho or the like to form a quaternary system, or Ti, Al, or Pt may be added for the purpose of preventing oxidative deterioration. The film thickness of the rare earth magnetic layer is optional, but is usually about 5 to 100 nm. The recording layer may be formed by laminating two or more layers via an appropriate non-magnetic intermediate layer or directly. At that time, the composition of the magnetic materials to be laminated may be the same or different. In particular, the rare earth magnetic layer is suitable for high recording density recording because it has an amorphous structure film and has magnetization perpendicular to the media plane, and the recording of the present invention can be applied more easily.
[0116]
Similarly, as a laminated film of a transition metal and a noble metal system suitable for perpendicular magnetic recording, a laminated film material generally used as a magnetic material such as Co / Pd, Co / Pt, Fe / Pt, Fe / Au, and Fe / Ag is usually used. Is used. The transition metal and the noble metal of these laminated films need not be particularly pure, and may be an alloy mainly containing them. The thickness of the laminated film is arbitrary, but is usually about 5 to 1000 nm. In addition, the method of lamination is arbitrary, and it is not always necessary to laminate two materials.
[0117]
In the present invention, the magnetic thin film as the recording layer retains magnetization at room temperature and is demagnetized when heated, or magnetized when an external magnetic field is applied simultaneously with heating.
The coercive force of the magnetic thin film at room temperature needs to maintain its magnetization at room temperature and be uniformly magnetized by an appropriate external magnetic field. Preferably it is 2000 Oe or more. This is because the magnetic thin film of the high-density recording medium is preferably 2000 Oe or more. It is more preferably at least 2500 Oe, particularly preferably at least 3000 Oe.
[0118]
Larger coercive force at room temperature is preferable because high density recording is possible. In the conventional magnetic transfer method, it was difficult to transfer to a medium having a very high coercive force. However, in the present invention, since the magnetic thin film is heated and the coercive force is sufficiently reduced to form a magnetization pattern, the coercive force is large. Application to the medium is preferred.
However, it is preferably 20,000 Oe or less. If it exceeds 20,000 Oe, a large external magnetic field is required for collective magnetization, and normal magnetic recording may be difficult.
[0119]
The magnetic thin film needs to be magnetized by a weak external magnetic field at an appropriate heating temperature while maintaining magnetization at room temperature. Also, when the difference between the room temperature and the magnetization extinction temperature is larger, the magnetic domains of the magnetization pattern can be easily formed clearly. For this reason, the magnetization extinction temperature is preferably higher, preferably 100 ° C. or higher, and more preferably 150 ° C. or higher. For example, there is a magnetization extinction temperature near the Curie temperature (slightly below the Curie temperature) or near the compensation temperature.
[0120]
The Curie temperature is preferably 100 ° C. or higher. Below 100 ° C., the stability of the magnetic domain at room temperature tends to be low. It is more preferably at least 150 ° C. Particularly preferably, it is 180 ° C. or higher. The temperature is preferably 700 ° C. or less. If the magnetic thin film is heated to an excessively high temperature, it may be deformed.
In the longitudinal magnetic recording medium, the track width is becoming narrower due to the recent increase in density, and the influence of magnetic bleeding due to recording by a head is becoming relatively large, and in particular, magnetic bleeding is large with positioning signals such as servo signals. And the accuracy of the head position cannot be maintained, and the error rate may increase.However, according to the recording method of the present invention, the recording is selectively performed only in the spot where the temperature is rapidly increased. Magnetic bleeding is less likely to occur and higher density recording can be performed.
[0121]
Preferably, the saturation magnetization of the magnetic thin film is 50 emu / cc or more in order to magnetically detect a signal with a magnetic head such as an MR, GMR, or TMR head. In this case, since the influence of the demagnetizing field is great, it is desirable that the pulse width be as narrow as possible so that the temperature of the portion where the magnetization has been inverted by the heating and the external magnetic field drops sharply.
More preferably, it is 100 emu / cc or more. However, if it is too large, it is difficult to form a magnetized pattern. Therefore, it is preferably 500 emu / cc or less.
[0122]
On the other hand, when the magnetic recording medium is a perpendicular magnetic recording medium, the demagnetizing effect upon heating demagnetization or heating magnetization is small, which is suitable for applying the present invention. Preferably, in order to magnetically detect a signal with a magnetic head such as an MR head, the saturation magnetization of the magnetic thin film is set to 50 emu / cc or more. More preferably, it is 100 emu / cc or more. However, if it is too large, it is difficult to form a magnetized pattern. Therefore, it is preferably 500 emu / cc or less. However, if the saturation magnetization is large, unintended magnetization reversal is likely to occur due to magnetic demagnetization, and extra pulses and noise are generated. Therefore, it is effective to provide the above-described soft magnetic layer under the magnetic thin film.
[0123]
In particular, when the magnetization pattern is relatively large and the unit volume of one magnetic domain is large, the magnetization reversal is likely to occur, so it is preferable to provide a soft magnetic layer.
In the present invention, it is preferable to form a protective layer on the magnetic thin film. That is, the outermost surface of the medium is covered with the hard protective layer. The protective layer functions to prevent damage to the magnetic thin film due to collision with a head or a mask at the time of formation of a magnetic pattern or pinching of dust and dust between the mask and the head. This is especially important when the magnetization pattern forming process is performed in the normal atmosphere. When there are a plurality of magnetic thin films, a protective layer may be provided on the magnetic thin film near the outermost surface. The protective layer may be provided directly on the magnetic thin film, or may have another layer interposed therebetween as required.
[0124]
As the protective layer, a carbonaceous layer such as carbon, hydrogenated carbon, nitrogenated carbon, amorphous carbon, 2 , Zr 2 O 3 , SiN, TiN, and other hard materials can be used. It may be transparent or opaque. In terms of impact resistance and lubricity, a carbonaceous protective film is preferred, and diamond-like carbon is particularly preferred. Not only does it play a role in preventing the magnetic thin film from being damaged by the energy rays, it also becomes extremely resistant to damage to the magnetic thin film by the head.
[0125]
Part of the energy beam is also absorbed by the protective layer, and acts to locally heat the magnetic thin film by heat conduction. For this reason, if the protective layer is too thick, the magnetization pattern may be blurred due to the heat conduction in the lateral direction. Further, it is preferable that the thickness is thinner in order to reduce the distance between the magnetic thin film and the head during recording and reproduction. Therefore, the thickness is preferably 50 nm or less, more preferably 30 nm or less, and still more preferably 20 nm or less. However, in order to obtain sufficient durability, the thickness is preferably 0.1 nm or more, more preferably 1 nm or more.
[0126]
Further, the protective layer may be composed of two or more layers. It is preferable to provide a protective layer immediately above the magnetic layer with a layer containing Cr as a main component, since the effect of preventing oxygen permeation to the magnetic layer is high.
In the present invention, as described above, the lubrication layer is formed on the uppermost layer of the magnetic recording medium. Further, it is preferable to keep the surface roughness Ra of the medium after forming the magnetic pattern at 3 nm or less so as not to impair the running stability of the flying head. The medium surface roughness Ra is the roughness of the medium surface not including the lubricating layer, and is a value calculated according to JIS B0601 after measuring with a stylus type surface roughness meter at a measurement length of 400 μm. . More preferably, the thickness is 1.5 nm or less.
[0127]
More preferably, the surface waviness Wa of the medium after the formation of the magnetization pattern is kept at 5 nm or less. Wa is the waviness of the medium surface not containing the lubricating layer, and is a value calculated according to the Ra calculation after measuring with a stylus type surface roughness meter at a measurement length of 2 mm. More preferably, the thickness is 3 nm or less.
The formation of the magnetic pattern on the magnetic recording medium is performed on the recording layer, and is usually performed by a conventional method after forming the protective layer or the protective film and the lubricating layer. If there is no concern about this, it may be performed immediately after the formation of the recording layer.
[0128]
The method for forming each layer of the magnetic recording medium is arbitrary, and examples thereof include a physical vapor deposition method such as a direct current (magnetron) sputtering method, a high frequency (magnetron) sputtering method, an ECR sputtering method, and a vacuum vapor deposition method.
There are no particular restrictions on the conditions at the time of film formation, and the ultimate vacuum, substrate heating method and substrate temperature, sputtering gas pressure, bias voltage, and the like may be appropriately determined by the film forming apparatus. For example, in the case of sputtering film formation, the ultimate vacuum degree is usually 5 × 10 -6 Torr or less, substrate temperature from room temperature to 400 ° C., sputtering gas pressure is 1 × 10 -3 ~ 20 × 10 -3 Torr and the bias voltage are generally 0 to -500V.
[0129]
In film formation, when the substrate is heated, it may be performed before the formation of the underlayer, or when a transparent substrate having a low heat absorption is used, Cr is used as a main component in order to increase the heat absorption. The substrate may be heated after forming a seed layer or a base layer having a B2 crystal structure, and then a recording layer or the like may be formed.
When the recording layer is a rare-earth magnetic film, the innermost and outermost parts of the disk are first masked, the film is formed up to the recording layer, and then the protective layer is formed from the viewpoint of preventing corrosion and oxidation. In this case, the mask is removed and the recording layer is completely covered with the protective film. If the protective layer is composed of two layers, the film is formed while the recording layer and the first protective layer are masked. It is preferable to remove the mask when forming the film, and to completely cover the recording layer with the second protective film because corrosion and oxidation of the rare earth magnetic layer can be prevented.
[0130]
The magnetic recording medium of the present invention is a magnetic recording medium in which a magnetic thin film is provided on a substrate, wherein a magnetization pattern is formed by a step of locally heating the magnetic thin film and a step of applying an external magnetic field to the magnetic thin film. After that, a lubricating layer is formed.
According to the present invention, the precision of the magnetization pattern is not limited by the patterning precision and the alignment precision of the mask, so that a fine magnetization pattern is formed with high precision. Then, a pattern is formed in which the magnetization transition width is small, the magnetization transition at the boundary of the magnetic domain is very steep, and the quality of the output signal is high.
[0131]
In addition, since it can be easily manufactured in a very short time and does not adhere to the master disk unlike the related art, there are few scratches and defects.
Furthermore, since the thickness of the lubricating layer can be made sufficiently large, impact resistance and durability are high. The lubricating layer does not easily adhere to the mask even when continuous manufacturing is performed, so that the signal output of the magnetization pattern is high. Since a high-quality precise magnetic pattern can be formed and a pattern that repeats a unit pattern can be easily formed, it is suitable for forming a control magnetic pattern of a magnetic head used for recording and / or reproducing of a medium.
[0132]
In particular, it is highly effective when used for forming a servo pattern for tracking a recording / reproducing head on a data track or a reference pattern for writing a servo pattern. This is because recording is more difficult as the pattern is relatively simple, and the higher the density and the higher the precision, the higher the cost of the magnetic recording medium.
The magnetic recording apparatus of the present invention includes at least one magnetic recording medium described above, a driving unit that drives the magnetic recording medium in a recording direction, a magnetic head including a recording unit and a reproducing unit, and a magnetic recording head. This is a magnetic recording apparatus having means for relatively moving with respect to a medium, and recording and reproduction signal processing means for inputting a recording signal to a magnetic head and outputting a reproduction signal from the magnetic head.
[0133]
Since a magnetic recording medium on which a magnetic pattern such as a fine and highly accurate servo pattern is formed is used, such a magnetic recording apparatus can perform high-density recording. Further, since the medium has no scratches and few defects, recording with few errors can be performed.
Further, since the thickness of the lubricating layer of the magnetic recording medium can be made sufficiently large, the device has high impact resistance and durability. Then, even when the medium is continuously manufactured, the lubricating layer is hardly adhered to the mask, so that the signal output of the magnetization pattern is high.
[0134]
After the magnetic recording medium is assembled in the apparatus, the magnetization pattern is reproduced by a magnetic head to obtain a signal, and the signal is used as a reference to record a servo burst signal in the magnetic recording apparatus. Thus, a precise servo signal can be easily obtained.
Also, even after recording the servo burst signal with the magnetic head, if a signal recorded as a magnetization pattern according to the present invention remains in an area not used as a user data area, the magnetic head may be displaced due to some disturbance. Is easily returned to a desired position, and therefore a magnetic recording apparatus in which signals by both writing methods are present has high reliability.
[0135]
A magnetic disk device, which is a typical magnetic recording device, will be described as an example.
A magnetic disk device usually includes a shaft for fixing one or more magnetic disks in a skewered manner, a motor for rotating a magnetic disk joined to the shaft via a bearing, and a magnetic disk used for recording and / or reproduction. A head, an arm to which the head is attached, and an actuator that can move the head to an arbitrary position on the magnetic recording medium via the head arm. It is moving at a flying height. The recording information is converted into a recording signal via a signal processing means and recorded by a magnetic head. Further, the reproduction signal read by the magnetic head is inversely converted through the signal processing means to obtain reproduction information.
[0136]
On the disk, information signals are recorded in sector units along concentric tracks. Servo patterns are usually recorded between sectors. The magnetic head reads a servo signal from the pattern, thereby accurately performing tracking at the center of the track, and reads an information signal of the sector. Tracking is also performed during recording.
[0137]
As described above, a servo pattern for generating a servo signal is required to have a particularly high precision due to its property of being used for tracking when recording information. In addition, since the servo pattern which is frequently used at present is composed of two sets of patterns which are shifted from each other by ピ ッ チ pitch, it is necessary to form the servo pattern at every の pitch of the information signal. Is required.
[0138]
However, in the conventional servo pattern forming method, the write track width is limited to about 0.2 to 0.3 μm due to the influence of vibration caused by the difference in the center of gravity between the external pin and the actuator. However, it is becoming difficult to improve the recording density and reduce the cost of the magnetic recording apparatus.
According to the present invention, since a highly accurate magnetization pattern can be efficiently formed by using a mask exposure method, a servo pattern can be accurately formed in a much shorter time and a shorter time than a conventional servo pattern forming method. It is possible to increase the track density of the medium to, for example, 40 kTPI or more. Therefore, a magnetic recording device using this medium can perform high-density recording.
[0139]
When the phase servo system is used, a servo signal that changes continuously can be obtained, so that the track density can be further increased, and tracking with a width of 0.1 μm or less is possible, and higher density recording is possible.
As described above, in the phase servo method, for example, a magnetization pattern that extends obliquely and linearly with respect to the radius from the inner circumference to the outer circumference is used. Such a continuous pattern or an oblique pattern in the radial direction is difficult to produce by a conventional servo pattern forming method of recording a servo signal one track at a time while rotating a disk, and requires a complicated calculation and configuration.
[0140]
However, according to the present technology, once a mask according to a shape is once created, the pattern can be easily formed only by exposing the mask at a desired position on the disk. , Can be created inexpensively. As a result, it is possible to provide a phase servo type magnetic recording device capable of high-density recording.
In the conventional mainstream servo pattern forming method, a dedicated servo writer is used in a clean room after a medium is incorporated in a magnetic recording device (drive).
[0141]
Each drive is mounted on a servo writer, and the pins of the servo writer are inserted through holes in either the front or rear surface of the drive, and the magnetic head is moved mechanically to record one pattern at a time along the track. Therefore, it takes a very long time of about 15 to 20 minutes per drive. These operations need to be performed in a clean room because a dedicated servo writer is used and holes are formed in the drive, which is a complicated process and increases the cost.
[0142]
According to the present invention, a servo pattern or a reference pattern for recording a servo pattern can be collectively recorded by irradiating an energy beam through a mask in which a pattern is recorded in advance, and a servo pattern can be formed on a medium very simply and in a short time. The magnetic recording apparatus incorporating the medium on which the servo pattern is formed as described above does not require the servo pattern writing step.
[0143]
Alternatively, a magnetic recording device incorporating a medium on which a servo pattern recording reference pattern is formed can write a desired servo burst signal in the device based on the reference pattern. In addition, there is no need for work in a clean room, and a magnetic recording apparatus having a highly accurate servo pattern can be obtained at a simple process at a low cost.
[0144]
Further, it is not necessary to make a hole on the back side of the magnetic recording device, which is preferable in terms of durability and safety.
Further, by providing a gap between the mask and the medium, it is possible to prevent deformation and damage of the medium due to contact with the mask and damage to the medium due to pinching of fine dust or dust, thereby preventing generation of defects.
[0145]
As described above, according to the present invention, a magnetic recording device capable of performing high-density recording with high reliability can be obtained in a simple process at low cost.
Various magnetic heads such as a thin film head, an MR head, a GMR head, and a TMR head can be used.
By configuring the reproducing section of the magnetic head with the MR head, a sufficient signal intensity can be obtained even at a high recording density, and a magnetic recording apparatus having a high recording density can be realized.
[0146]
When the magnetic head is levitated at a height lower than the conventional height of 0.001 μm or more and less than 0.05 μm, the output is improved and a high device S / N is obtained, and a large capacity and high reliability are obtained. A magnetic recording device can be provided. Further, the recording density can be further improved by combining a signal processing circuit based on the maximum likelihood decoding method. For example, when recording / reproducing at a recording density of 13 kTPI or more, a linear recording density of 250 kFCI or more, and a recording density of 3 Gbits or more per square inch, Also obtains a sufficient S / N.
[0147]
Further, the reproducing portion of the magnetic head is composed of a plurality of conductive magnetic layers that generate a large resistance change due to a relative change in their magnetization directions due to an external magnetic field, and a conductive non-magnetic layer disposed between the conductive magnetic layers. By using a GMR head composed of a magnetic layer or a GMR head utilizing the spin valve effect, the signal strength can be further increased, and the reliability with a linear recording density of 10 Gbit or more per square inch and 350 kFCI or more. It is possible to realize a magnetic recording device with high performance.
[0148]
【Example】
Hereinafter, the magnetic recording medium of the present invention will be described in detail. However, the magnetic recording medium is not limited to the examples unless it exceeds the gist of the invention.
(Example 1)
A 2.5 inch diameter aluminosilicate glass substrate is washed and dried, and the degree of vacuum reached thereon is 1 × 10 -7 Torr substrate temperature: 350 ° C., bias voltage: −200 V, sputtering gas pressure: Ar × 3 × 10 -3 Under the condition of Torr, NiAl is 600 94 Mo 6 100 ° and Co as the recording layer 72 Cr 18 Pt 10 Was deposited at 220 ° and carbon (diamond-like carbon) was deposited at 50 ° as a protective layer. The surface roughness Ra was 0.5 nm, and the undulation Wa was 0.5 nm.
[0149]
A fluorine-based lubricant layer was formed thereon by dipping and pulling up. A solution prepared by diluting Fomblin-Z-DOL4000 manufactured by Ausimont Co., Ltd. with a chlorofluorocarbon-based solvent PF5060 was filled in a tank, and the disk was immersed in the tank. After baking this at 100 ° C. for 40 minutes, the film thickness of the lubricant was measured using FT-IR and found to be 1.5 nm.
[0150]
Thus, a magnetic disk for in-plane recording having a coercive force of 3000 Oe and a saturation magnetization of 310 emu / cc at room temperature was obtained. The Curie temperature of the recording layer was 250 ° C.
Subsequently, a defect inspection (certification) using a magnetic head was performed on the entire surface of the magnetic disk.
Next, in order to form a magnetization pattern, after fixing the magnetic disk on the spindle, a gap of about 10 μm is left on the magnetic disk, and as shown in FIG. A mask having transmission portions provided radially every 45 ° was arranged, and both were rotated at 2 rpm. The mask is made of quartz glass as a base material and has a non-transmissive portion formed by a Cr layer having a thickness of 20 nm.
[0151]
Excimer pulse laser with wavelength λ = 248 nm, pulse width: 25 nsec, power: 80 mJ / cm 2 , Spot: 10 mm * 30 mm (1 / e of peak energy) 2 A 12-degree fan-shaped light-shielding plate is installed at the laser irradiation port of the excimer laser having a diameter of 12 °, and the pulse is repeatedly irradiated with 30 pulses at a frequency of 1 Hz. Was applied with a permanent magnet to transfer a magnetic pattern.
[0152]
The presence or absence of the formation of the magnetic pattern was confirmed by developing the magnetic pattern with a magnetic developer and observing with an optical microscope. As a result, a pattern corresponding to the transmitting portion and the non-transmitting portion of the mask was transferred onto the magnetic disk.
When the film thickness of the lubricant was examined using FT-IR, it was reduced to 1.0 nm. The same fluorine-based lubricant as the first time was applied using a spin coater while rotating the medium at 80 rpm, and then dried by rotating at 4000 rpm to re-apply the lubricant. After the application, the lubricant film thickness was measured using FT-IR and found to be 1.7 nm. When a CSS test was performed on this magnetic disk, no head crash occurred up to 200,000 times.
[0153]
Further, a magnetization pattern was generated on a magnetic disk under exactly the same conditions, the magnetization pattern was reproduced with a hard disk MR head having a read width of 0.9 μm, and the waveform was confirmed with an oscilloscope. The output of the observed waveform was equivalent to the output of the magnetization pattern written using a normal magnetic head.
(Example 2)
A magnetic disk was manufactured in the same manner as in Example 1. Subsequently, a defect inspection (certification) using a magnetic head was performed on the entire surface of the magnetic disk.
[0154]
Next, the lubricant was washed away by using an ultrasonic cleaner with the solvent used for diluting the lubricant. When the film thickness of the lubricant was measured using FT-IR, it was found that there was no lubricant.
An attempt was made to transfer a magnetization pattern to this magnetic disk in the same manner as in Example 1.
When the presence or absence of the formation of the magnetized pattern was confirmed, a pattern corresponding to the transmitting portion and the non-transmitting portion of the mask was transferred onto the magnetic disk.
[0155]
Next, the same fluorine-based lubricant as the first time was applied using a spin coater while rotating the medium at 80 rpm, and then rotated at 4000 rpm and dried to apply the lubricant again. After the application, the lubricant film thickness was measured using FT-IR and found to be 1.5 nm.
Further, a magnetization pattern was generated on a magnetic disk under exactly the same conditions, the magnetization pattern was reproduced with a hard disk MR head having a read width of 0.9 μm, and the waveform was confirmed with an oscilloscope. The output of the observed waveform was equivalent to the output of the magnetization pattern written using a normal magnetic head.
[0156]
(Comparative Example 1)
A magnetic disk was manufactured in the same manner as in Example 1. Subsequently, a defect inspection (certification) using a magnetic head was performed on the entire surface of the magnetic disk. An attempt was made to transfer a magnetization pattern to this magnetic disk in the same manner as in Example 1.
When the presence or absence of the formation of the magnetized pattern was confirmed, a pattern corresponding to the transmitting portion and the non-transmitting portion of the mask was transferred onto the magnetic disk.
[0157]
When the film thickness of the lubricating layer was examined using FT-IR, it was reduced to 1.0 nm. When a CSS test was performed on this magnetic disk, a head crash occurred at 20,000 times. It is considered that the durability was insufficient because the free portion of the lubricating layer disappeared.
Further, a magnetization pattern was generated on the magnetic disk under exactly the same conditions, and the magnetic pattern was reproduced with an MR head for a hard disk having a read width of 0.9 μm, and the waveform was confirmed with an oscilloscope. The output of the observed waveform was equivalent to the output of the magnetization pattern written using a normal magnetic head.
[0158]
(Example 3)
A magnetic disk was manufactured in the same manner as in Example 1 except that a fluorine-based lubricant was applied as a lubricating layer to a thickness of 0.7 nm by a dipping and pulling method. A solution prepared by diluting Fomblin-Z-DOL4000 manufactured by Ausimont Co., Ltd. with a chlorofluorocarbon-based solvent PF5060 was filled in a tank, and the disk was immersed. did. It was 0.7 nm when the lubricant film thickness was measured using FT-IR.
[0159]
Subsequently, a defect inspection (certification) using a magnetic head was performed on the entire surface of the magnetic disk. 10,000 such magnetic disks were manufactured.
A magnetic pattern was continuously formed on these magnetic disks in the same manner as in Example 1. The same mask was used without replacement, but no stain on the mask was observed. The following evaluation was performed on the first, 1,000th, 3,000th, 5,000th, and 10,000th discs.
[0160]
When the presence or absence of the formation of the magnetized pattern was confirmed, the patterns corresponding to the transmitting portions and the non-transmitting portions of the mask were transferred onto the magnetic disks in all the disks.
Next, the same fluorine-based lubricant as the first time was applied using a spin coater while rotating the medium at 80 rpm, and then rotated at 3000 rpm and dried to apply the lubricant again. After coating, the lubricant film thickness was measured using FT-IR and was 1.7 nm.
[0161]
The formed magnetization pattern was reproduced with an MR head for a hard disk having a read width of 0.9 μm, and the waveform was confirmed with an oscilloscope. The output of the observed waveform was usually equivalent to the output of the magnetization pattern written using the magnetic head. Further, when a CSS test was performed, no head crash occurred up to 200,000 times.
[0162]
(Example 4)
A magnetic disk was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the lubricating layer was not provided. Subsequently, a defect inspection (certification) was performed on the entire surface of the magnetic disk by a non-contact type optical surface inspection apparatus. 10,000 such magnetic disks were manufactured.
[0163]
A magnetic pattern was continuously formed on these magnetic disks in the same manner as in Example 1. The same mask was used without replacement, but no stain on the mask was observed. The following evaluation was performed on the first, 1,000th, 3,000th, 5,000th, and 10,000th discs.
When the presence or absence of the formation of the magnetized pattern was confirmed, the patterns corresponding to the transmitting portions and the non-transmitting portions of the mask were transferred onto the magnetic disks in all the disks.
[0164]
Next, a fluorine-based lubricant was applied by a dipping and pulling method, and baked at 100 ° C. for 40 minutes. It was 1.5 nm when the lubricant film thickness was measured using FT-IR.
The formed magnetization pattern was reproduced with an MR head for a hard disk having a read width of 0.9 μm, and the waveform was confirmed with an oscilloscope. The output of the observed waveform was usually equivalent to the output of the magnetization pattern written using the magnetic head. Further, when a CSS test was performed, no head crash occurred up to 200,000 times.
[0165]
(Comparative Example 2)
A magnetic disk was manufactured in the same manner as in Example 1. The thickness of the lubricating layer was 1.5 nm. Subsequently, a defect inspection (certification) using a magnetic head was performed on the entire surface of the magnetic disk. 10,000 such magnetic disks were manufactured.
A magnetic pattern was continuously formed on these magnetic disks in the same manner as in Example 1. When the same mask was used without replacing the mask, the attached matter started to be observed after about 3000 sheets.
[0166]
After the completion of 10,000 sheets, the film thickness of the deposit on the mask was examined using FT-IR and found to be 0.20 nm. Elemental analysis of the deposit on the mask used for this transfer with a secondary ion mass spectrometer detected peaks of carbon and fluorine, and it was found that the deposit was a lubricant.
The following evaluation was performed on the first, 1,000th, 3,000th, 5,000th, and 10,000th discs.
[0167]
When the presence or absence of the formation of the magnetized pattern was confirmed, the patterns corresponding to the transmitting portions and the non-transmitting portions of the mask were transferred onto the magnetic disks in all the disks.
When the lubricant film thickness was measured using FT-IR, it was reduced to 1.0 nm. When a CSS test was performed on these magnetic disks, a head crash occurred at 20,000 times. It is considered that the durability was insufficient because the free portion of the lubricating layer disappeared.
[0168]
The formed magnetization pattern was reproduced with an MR head for a hard disk having a read width of 0.9 μm, and the waveform was confirmed with an oscilloscope. The output of the observed waveform gradually decreased as compared with the output of the magnetization pattern written using the magnetic head, and became 90% for 3000 sheets, 85% for 5000 sheets, and 80% for 10,000 sheets. As a result, the signal strength also decreased.
[0169]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a method for manufacturing a magnetic recording medium on which a pattern can be efficiently and accurately formed and which has high impact resistance and high durability. As a result, a highly durable magnetic recording medium and a magnetic recording device capable of high-density recording can be provided in a short time and at low cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a mask means used in a first embodiment of the present invention.
Claims (5)
磁化パターン形成前に磁性薄膜上に予め潤滑層より薄い第1の潤滑層を形成し、磁化パターン形成後に第1の潤滑層の上に第2の潤滑層を塗布して潤滑層を形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。A method for manufacturing a magnetic recording medium comprising a magnetic thin film having a magnetization pattern formed on a substrate and a lubricating layer, wherein the magnetic recording medium is irradiated with energy rays through mask means disposed near the magnetic recording medium. And simultaneously with the step of locally heating the magnetic thin film, the step of applying an external magnetic field to the magnetic thin film, when forming the magnetization pattern ,
Forming a first lubricating layer thinner than the lubricating layer on the magnetic thin film before forming the magnetic pattern, and applying a second lubricating layer on the first lubricating layer after forming the magnetic pattern to form the lubricating layer A method for manufacturing a magnetic recording medium, comprising:
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