JP3594525B2 - データ記録装置およびその制御回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデータ記録装置に係り、詳しくは、外部装置から入力される入力データを備蓄するバッファメモリを備え、そのバッファメモリに備蓄された入力データを記録媒体に記録するデータ記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、記録媒体にデータを記録するデータ記録装置として、記録媒体に光ディスクを用いた光ディスク記録装置が知られている。
このような光ディスク記録装置としては、光ディスクに対して1度だけデータを記録する(書き込む)ことが可能であり、その記録した(書き込んだ)データを物理的に消去することが不可能な、いわゆるライトワンス(Write−Once)型の光ディスクを用いるものとして、CD(Compact Disc)−DAファミリーのCD−R(CD−Recordable)ドライブが広く使用されている。CD−Rドライブでは、光ディスクに対して光学ヘッドからレーザビームを照射することにより、レーザ光熱による色素の形成を用いて光ディスクの記録層に記録ピットを形成し、記録層の反射率を変化させて記録データを記録する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
光ディスク記録装置は、パーソナルコンピュータなどの外部装置から入力される入力データを備蓄するバッファメモリと、そのバッファメモリに備蓄された入力データを読み出し、その入力データを光ディスクに記録するための記録データに変調するエンコーダとを備えている。
【0004】
そのため、外部装置から入力される入力データのデータ転送レートが、光ディスクに記録される記録データのデータ転送レート(書き込み速度)に追いつかない状態となり、エンコーダから出力される記録データのデータ転送レートに比べて、エンコーダに入力される入力データのデータ転送レートが低速になると、バッファメモリに備蓄される入力データのデータ容量が減少してくる。この状態が続くと、やがてバッファメモリに備蓄される入力データのデータ容量が空(エンプティ)になる。すると、エンコーダに所望の入力データが入力されなくなり、光ディスクに記録される記録データが途切れてしまう。
【0005】
このように、光ディスクに記録される記録データのデータ転送レートよりも外部装置から入力される入力データのデータ転送レートが遅くなり、バッファメモリのデータ容量がエンプティになる現象は、バッファアンダーランと呼ばれる。そして、バッファアンダーランが発生した結果、光ディスクに記録される記録データが途切れる現象は、バッファアンダーランエラーと呼ばれる。
【0006】
CD−Rドライブで使用されるライトワンス型の光ディスクでは、バッファアンダーランエラーが発生すると、光ディスクに記録するファイル群を指定する記録方式(例えば、ディスクアットワンス(Disc At Once)、トラックアットワンス(Track At Once)、等)を用いる場合、ディスクアットワンスでは光ディスク全部が使用できなくなり、トラックアットワンスでは記録中のトラックが使用できなくなってしまう。
【0007】
近年、CD−Rドライブにおける記録速度が標準速度の4倍速や8倍速と更なる高速化が図られ、また、パーソナルコンピュータにおいてマルチタスク機能を用いて動作させる機会が増えていることから、バッファアンダーランエラーがますます発生しやすくなっている。
ちなみに、記録方式としてパケットライティングを用いれば、パケット単位で記録を行うことができるため、記録データがパケット単位の容量となるまで待って光ディスクに記録することにより、バッファアンダーランエラーの発生を防止できる。しかし、パケットライティングは、パケット間の接続のためにリンクブロックを形成する必要があるため、光ディスクの記録容量が少なくなるという問題がある。また、CD−ROMドライブは必ずしもパケットライティングに対応しているとは限らず、パケットライティングを用いてCD−Rドライブで記録した光ディスクが再生できないCD−ROMドライブもあるため、CD−Rの規格(Orange Book Part II)上保証されなければならないCD−ROMとの互換性が保証されないことがある。そして、CD−DAプレーヤはパケットライティングに対応していないため、CD−RドライブでCD−DAに対応してオーディオデータを記録する場合はパケットライティングを採用することができない。従って、記録方式としてパケットライティングを用いることなく、バッファアンダーランエラーの発生を防止することが求められている。
【0008】
ところで、光ディスク記録装置としては、CD−RW(CD−Recordable Write)ドライブも広く使用されている。CD−RWドライブでは、光ディスクに対して光学ヘッドからレーザビームを照射することにより、レーザ光熱による結晶/非結晶の相変化を用いて光ディスクの記録層に記録ピットを形成し、記録層の反射率を変化させて記録データを記録する。そのため、CD−RWドライブで使用される光ディスクは、何度でもデータを記録し直す(書き換える)ことが可能であり、バッファアンダーランエラーが発生しても、光ディスクが使用できなくなることはない。しかし、バッファアンダーランエラーが発生すると、バッファアンダーランの発生以前にさかのぼり、記録データのファイルの最初から記録し直さなければならず、バッファアンダーランの発生以前に記録したデータが無駄になるため、記録動作に要する時間が増大することになる。
【0009】
また、記録媒体にデータを記録するデータ記録装置として、記録媒体に光磁気ディスクを用い、当該光磁気ディスクに対して光学ヘッドからレーザビームを照射することにより、光磁気ディスクの記録層に残留磁化を与えてデータを記録するようにした光磁気ディスク記録装置が知られている。このような光磁気ディスク記録装置としてはMD(Mini Disc)ドライブが広く使用されているが、MDドライブにおいても、CD−RWドライブと同様の問題があった。
【0010】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、記録媒体に記録される記録データの連続性を確保して記録することが可能なデータ記録装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、外部装置から入力される入力データを備蓄するバッファメモリと、バッファメモリに備蓄された入力データを読み出し、その入力データを記録媒体に記録するための記録データに変調するエンコーダと、記録データを記録媒体に記録する記録手段とを備えるデータ記録装置であって、バッファメモリに備蓄されたデータ量に基づいて、バッファメモリのデータ容量がエンプティになる現象であるバッファアンダーランが発生する状態になったことを判断すると共に、そのバッファアンダーランが発生する状態が回避されたことを判断するバッファアンダーラン判断手段を有し、記録動作中にバッファアンダーラン判断手段によりバッファアンダーランが発生する状態になったと判断されると、記録動作を中断し、その後、外部装置から入力された新たな入力データがバッファメモリに備蓄され、バッファアンダーラン判断手段によりバッファアンダーランが発生する状態が回避されたと判断されると、記録動作を中断させる前に記録した記録済みデータを読み出し、このデータを基にしてクロックを発生させ、クロックにエンコーダを同期させる記録再開時再生動作を行った後、記録動作を再開させるデータ記録装置である。
【0012】
さらに、記録媒体から読み出されるデータを復調するデコーダを更に有し、デコーダが記録済みデータからピットクロックを抽出し、記録再開時再生動作中は、ピットクロックにエンコーダを同期させる。
さらに、記録再開時再生動作中は、ピットクロックをエンコーダの動作クロックとして用いる。
【0013】
さらに、記録再開時再生動作中は、記録済みデータから記録済みデータのセクタ単位で発生する同期信号を作成し、同期信号に基づいてエンコーダがセクタ単位で出力する。
さらに、記録媒体から読み出されるデータを復調するデコーダを更に有し、デコーダがセクタ単位で発生する同期信号を作成する。
【0014】
さらに、デコーダは、記録媒体から読み出されるデータのうちのサブコードを用いてセクタ単位で発生する同期信号を作成する。
さらに、デコーダは、サブコードのうち、サブQコードを用いて、読み出したデータの確認処理を行うとともに、セクタ単位で発生する同期信号を作成する。また、外部装置から入力される入力データを備蓄するバッファメモリを備えたデータ記録装置の制御回路であって、 記録動作中に、バッファメモリの容量に応じてバッファアンダーランが発生する状態になったことと、外部装置から入力された新たな入力データがバッファメモリに備蓄され、バッファアンダーランが発生する状態が回避されたことを判断する判断手段と、バッファメモリに備蓄された入力データを読み出しその入力データを記録媒体に記録するための記録データに変調するエンコーダと、記録媒体から読み出されるデータを復調するデコーダを有し、判断手段がバッファアンダーランが発生する状態が回避されたと判断すると、記録動作の中断以前に記録媒体に記録されている記録データを再生させ、再生された記録データを基にしてクロックを発生させ、クロックにエンコーダを同期させることによって読み出したデータに対して、記録動作の再開後に記録媒体に記録する記録データのエンコードを同期させる記録再開時再生動作を行った後、記録動作を再開させるデータ記録装置の制御回路である。
【0015】
さらに、デコーダは、記録済みデータからピットクロックを作成する。
さらに、記録再開時再生動作中に、ピットクロックを動作クロックとして出力するシステムクロック発生回路を更に有し、記録再開時再生動作中は、ピットクロックをエンコーダの動作クロックとして用いる。
さらに、デコーダは、記録再開時再生動作中に、記録済みデータから記録済みデータのセクタ単位で発生する同期信号を作成し、エンコーダは、同期信号に基づいてセクタ単位で出力する。
【0016】
さらに、デコーダは、記録媒体から読み出されるデータのうちのサブコードを用いてセクタ単位で発生する同期信号を作成する。
さらに、デコーダは、サブコードのうち、サブQコードを用いて、読み出したデータの確認処理を行うとともに、セクタ単位で発生する同期信号を作成する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本実施形態のCD−Rドライブ1の概略構成を示すブロック回路図である。
CD−Rドライブ1は、スピンドルモータ2、スピンドルサーボ回路3、光学ヘッド4、RFアンプ5、ヘッドサーボ回路6、デコーダ7、サブコード復調回路8、ウォブルデコーダ9、ATIP復調回路10、外部接続端子11、インタフェース12、バッファメモリ13、エンコーダ14、エンコーダ内部RAM15、レーザ駆動回路16、水晶発振回路18、アクセス制御回路19、バッファアンダーラン判断回路20、記録制御回路21、システム制御回路22から構成されている。そして、CD−Rドライブ1は、外部接続端子11を介してパーソナルコンピュータ31に接続され、パーソナルコンピュータ31から入力されるデータをCD−R規格の光ディスク32に記録する(書き込む)と共に、光ディスク32から再生した(読み出した)データをパーソナルコンピュータ31へ出力する。
【0018】
スピンドルモータ2は光ディスク32を回転駆動する。
スピンドルサーボ回路3は、ウォブルデコーダ9の生成した回転制御信号に基づいてスピンドルモータ2の回転制御を行うことで、線速度一定(CLV;Constant Linear Velocity)方式の光ディスク32の回転を制御する。光学ヘッド4は、光ディスク32から記録データを再生する再生動作時(読出動作時)には、光ディスク32に対して弱いレーザビームを照射し、そのレーザビームの反射光により、光ディスク32に既に記録されている記録データを再生(読出)し、当該記録データに対応するRF信号(高周波信号)を出力する。また、光学ヘッド4は、光ディスク32に記録データを記録する記録動作時(書込動作時)には、光ディスク32に対して強い(再生動作時の数十倍)レーザビームを照射することにより、レーザ光熱による色素の形成を用いて光ディスク32の記録層に記録ピットを形成し、記録層の反射率を変化させて記録データを記録する(書き込む)と同時に、そのレーザビームの反射光により光ディスク32に記録された記録データを再生してRF信号を出力する。
【0019】
RFアンプ5は、光学ヘッド4の出力するRF信号を増幅し、そのRF信号を2値化してデジタルデータとして出力する。
ヘッドサーボ回路6は、RFアンプ5を介して光学ヘッド4の出力をフィードバックすることにより、レーザビームを光ディスク32の記録層に合焦させるフォーカシング制御と、レーザビームを光ディスク32の信号トラックに追従させるトラッキング制御と、光学ヘッド4自体を光ディスク32の径方向に送るスレッド送り制御とを行う。
【0020】
デコーダ7は、RFアンプ5から出力されるデジタルデータを復調する信号処理を行い、当該デジタルデータからピットクロックを抽出すると共にサブコードを分離し、サブコードの同期信号を抽出する。
サブコード復調回路8は、デコーダ7内に設けられ、デコーダ7の分離したサブコードを復調し、サブコードのQチャンネルデータ(以下、「サブQデータ」と呼ぶ)を抽出する。
【0021】
ウォブルデコーダ9は、RFアンプ5から出力されるデジタルデータに含まれる光ディスク32のプリグルーブ(Pre−groove)信号から22.05kHzのウォブル(Wobble)成分を抽出し、光ディスク32の回転制御に必要な回転制御信号を生成する。
ATIP復調回路10は、ウォブルデコーダ9内に設けられ、ウォブルデコーダ9の抽出したウォブル成分からATIP(Absolute Time In Pre−groove)を復調し、ATIPにおける絶対時間情報のATIPアドレスを抽出する。
【0022】
インタフェース12は、外部接続端子11に接続されるパーソナルコンピュータ31とCD−Rドライブ1とのデータの受け渡しを制御する。
バッファメモリ13は、FIFO構成のSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)から成るリングバッファによって構成され、パーソナルコンピュータ31からインタフェース12を介して入力される入力データを備蓄する。尚、バッファメモリ13における1つのアドレスに記憶される入力データは、光ディスク32における1つのセクタに記録される記録データに対応する。
【0023】
エンコーダ14は、システム制御回路22の中断/再開回路43により制御され、バッファメモリ13に備蓄された入力データを、光ディスク32におけるセクタ単位で読み出し、そのセクタ単位の入力データを光ディスク32に記録するためのセクタ単位の記録データに変調する。RAM15は、エンコーダ14内に設けられ、エンコーダ14による変調処理に必要なデータおよび変調処理における中間演算データを記憶する。
【0024】
尚、エンコーダ14は、CD−ROMの規格に基づく変調を行う場合、入力データに対して、シンク,ヘッダ,CD−ROMデータ用の誤り検出符号のEDC(Error Detection Code),誤り訂正符号のECC(Error Correction Code)を付加し、次に、CD方式の誤り訂正符号であるCIRC(Cross Interleaved Reed−Solomon Code)処理と、EFM(Eight to Fourteen Modulation)処理とを施すと共に、サブQデータを含むサブコードとサブコードの同期信号とを付加する。
【0025】
レーザ駆動回路16は、中断/再開回路43により制御され、光学ヘッド4のレーザ光源を駆動するための駆動信号を出力する。
ここで、レーザ駆動回路16の出力する駆動信号は、再生動作時には一定電圧に設定され、記録動作時にはエンコーダ14から出力される記録データに基づいた電圧に可変される。つまり、記録動作時において、エンコーダ14から出力される記録データがロウ(L)レベルの場合(光ディスク32の記録層に記録ピットを形成しない場合)、レーザ駆動回路16の出力する駆動信号の電圧は、再生動作時と同じレベルに設定される。また、エンコーダ14から出力される記録データがハイ(H)レベルの場合(光ディスク32の記録層に記録ピットを形成する場合)、レーザ駆動回路16の出力する駆動信号の電圧は、光ディスク32のトラック位置によって異なるが、再生動作時の数十倍のレベルに設定される。
【0026】
水晶発振回路18は水晶発振子による発振信号を発生する。
アクセス制御回路19は、サブコード復調回路8の復調したサブQデータにおける絶対時間情報のサブコードアドレスと、ATIP復調回路10の復調したATIPにおける絶対時間情報のATIPアドレスとを選択的に参照し、それに基づいて記録制御回路21およびヘッドサーボ回路6の動作を制御することにより、光ディスク32に対するアクセスを制御する。
【0027】
入力データはバッファメモリ13内においてアドレス順に記憶される。バッファアンダーラン判断回路20は、バッファメモリ13にて現在書き込み又は読み出しを実行しているアドレスによって、バッファメモリ13に備蓄されている入力データのデータ容量を直接的または間接的に判断し、そのデータ容量に基づいて、バッファメモリ13にバッファアンダーランが発生する状態になったことを判断すると共に、バッファアンダーランの発生する状態が回避されたことを判断する。
【0028】
記録制御回路21は、パーソナルコンピュータ31からインタフェース12を介して転送されてくるコマンドに従い、バッファアンダーラン判断回路20の判断結果に基づいて、インタフェース12,アクセス制御回路19,システム制御回路22の動作を制御することにより、記録動作を制御する。
システム制御回路22は、システムクロック発生回路41、信号同期回路42、中断/再開回路43、リトライ判断回路44、位置検出回路45,46、アドレスメモリ47,48から構成されている。尚、システム制御回路22を構成する各回路41〜48は1チップのLSIに搭載されている。
【0029】
システムクロック発生回路41は、水晶発振回路18の発生した発振信号に基づいて記録動作時に使用する基準クロックを発生すると共に、デコーダ7の抽出したピットクロックに基づいて光ディスク32の再生動作時に使用する再生クロックを発生し、信号同期回路42の切替制御に基づいて、基準クロックと再生クロックのいずれか一方を切替選択し、その切替選択したクロックをCD−Rドライブ1のシステム制御に用いられる動作クロック(システムクロック)として出力する。その動作クロックに従って、CD−Rドライブ1の各回路7〜10,12〜16,19〜22の同期動作が制御される。
【0030】
信号同期回路42は、デコーダ7の抽出したサブコードの同期信号に対して、エンコーダ14の付加したサブコードの同期信号の同期をとった後に、サブコード復調回路8の復調したサブQデータに対して、エンコーダ14の付加したサブQデータを対応させることで、光ディスク32に既に記録されている記録データに対してエンコーダ14から出力される記録データの同期をとるように、記録制御回路21の動作を制御する。また、信号同期回路42は、システムクロック発生回路41を切替制御し、基準クロックと再生クロックのいずれか一方を動作クロックとして出力させる。
【0031】
中断/再開回路43は、記録制御回路21により制御され、エンコーダ14およびレーザ駆動回路16の動作を制御すると共に、バッファアンダーラン判断回路20によりバッファメモリ13にバッファアンダーランが発生する状態になったと判断された時点で、各アドレスメモリ47,48へ中断信号を出力する。
アドレスメモリ47は、中断/再開回路43から中断信号が出力された時点において、バッファメモリ13から読み出された入力データのバッファメモリ13におけるアドレスを記憶保持する。
【0032】
アドレスメモリ48は、中断/再開回路43から中断信号が出力された時点において、ATIP復調回路10の復調したATIPアドレスを記憶保持する。
位置検出回路45は、後述する記録再開時再生動作においてバッファメモリ13から読み出される入力データのバッファメモリ13におけるアドレスと、アドレスメモリ47に記憶保持されているアドレスとを比較し、両者の一致状態を検出したときに再開信号を出力する。
【0033】
位置検出回路46は、後述する記録再開時再生動作においてATIP復調回路10の復調したATIPアドレスと、アドレスメモリ48に記憶保持されているATIPアドレスとを比較し、両者の一致状態を検出したときに再開信号を出力する。
リトライ判断回路44は、各位置検出回路45,46の各再開信号をトリガとし、両再開信号が同時に出力された場合、記録制御回路21を介してインタフェース12,アクセス制御回路19,システム制御回路22の動作を制御することにより記録動作を再開させ、各再開信号が同時に出力されない場合(各再開信号の出力タイミングがずれた場合)、各再開信号が同時に出力されるまで後述する記録再開時再生動作を繰り返し実行させる。
【0034】
次に、上記のように構成された本実施形態のCD−Rドライブ1の動作について説明する。
ユーザがパーソナルコンピュータ31を用いて記録動作を実行させるための操作を行うと、パーソナルコンピュータ31から当該操作に応じたコマンドが発生され、そのコマンドはインタフェース12を介して記録制御回路21へ転送される。すると、記録制御回路21は、パーソナルコンピュータ31からのコマンドに従い、インタフェース12,アクセス制御回路19,システム制御回路22の動作を制御することにより、記録動作を実行させる。
【0035】
記録動作が開始されると、システムクロック発生回路41の出力する動作クロックは、信号同期回路42により基準クロックに切替制御される。その結果、CD−Rドライブ1の各回路7〜10,12〜16,19〜22は、基準クロックを動作クロックとし、当該動作クロックに同期して動作する状態になる。
パーソナルコンピュータ31からインタフェース12を介して入力される入力データは、バッファメモリ13に備蓄された後に、光ディスク32におけるセクタ単位でバッファメモリ13から読み出されてエンコーダ14へ転送され、エンコーダ14にてセクタ単位で記録データに変調される。
【0036】
そして、エンコーダ14にて変調された記録データに基づいて、レーザ駆動回路16の出力する駆動信号の電圧が可変され、光学ヘッド4から光ディスク32に照射されるレーザビームの強度も可変され、光ディスク32の記録層に記録ピットが形成されて記録データが記録される。それと同時に、光学ヘッド4から光ディスク32に照射されたレーザビームの反射光により、光ディスク32に記録された記録データが再生され、当該記録データはRF信号として光学ヘッド4から出力される。
【0037】
光学ヘッド4から出力されるRF信号は、RFアンプ5によって増幅されると共に2値化されてデジタルデータに変換される。そのデジタルデータからウォブルデコーダ9にてウォブル成分が抽出され、回転制御信号が生成される。そして、ウォブルデコーダ9の抽出したウォブル成分からATIP復調回路10にてATIPが復調され、ATIPにおける絶対時間情報のATIPアドレスが抽出される。
【0038】
ウォブルデコーダ9の生成した回転制御信号に基づいて、スピンドルサーボ回路3によりスピンドルモータ2が回転制御され、光ディスク32の回転は線速度一定に制御される。
このとき、パーソナルコンピュータ31から入力される入力データのデータ転送レートが、光ディスク32に記録される記録データのデータ転送レート(書き込み速度)に追いつかない状態となり、エンコーダ14から出力される記録データのデータ転送レートに比べて、エンコーダ14に入力される入力データのデータ転送レートが低速になると、バッファメモリ13に備蓄される入力データのデータ容量が減少してくる。
【0039】
この状態が続くと、やがてバッファメモリ13に備蓄される入力データのデータ容量が空(エンプティ)になり、バッファアンダーランが発生する。そこで、バッファメモリ13にバッファアンダーランが発生する前に、バッファアンダーラン判断回路20により、バッファアンダーランが発生する状態になったことが判断される。その判断結果に基づいて、記録制御回路21は中断/再開回路43を制御し、中断/再開回路43から中断信号を出力させると共に、中断/再開回路43によりエンコーダ14からの記録データの出力を中断させる。
【0040】
その中断信号をトリガとして、各アドレスメモリ47,48はその時点で入力されているアドレスを記憶保持する。すなわち、アドレスメモリ47は、中断信号が出力された時点において、バッファメモリ13から読み出された入力データのバッファメモリ13におけるアドレスを記憶保持する。また、アドレスメモリ48は、中断信号が出力された時点において、ATIP復調回路10の復調したATIPアドレスを記憶保持する。
【0041】
そして、エンコーダ14からの記録データの出力が中断されることにより、レーザ駆動回路16からの駆動信号の出力が中断され、光学ヘッド4からのレーザビームの照射が停止されて、光ディスク32に対する記録データの記録も中断され、記録動作が中断される。尚、中断/再開回路43から中断信号が出力された時点で、エンコーダ14から出力された記録データのセクタについては、光ディスク32に記録される。このとき、中断/再開回路43からの中断信号は、記録データのセクタ間で出力されるようにした方がよい。
【0042】
その後、パーソナルコンピュータ31からインタフェース12を介して新たな入力データが入力され、その入力データがバッファメモリ13に備蓄されると、バッファメモリ13に備蓄される入力データのデータ容量が増大し、バッファアンダーランの発生する状態が回避される。そこで、バッファアンダーラン判断回路20により、バッファアンダーランの発生する状態が回避されたことが判断される。その判断結果に基づいて、記録制御回路21は、アクセス制御回路19およびシステム制御回路22の動作を制御することにより、記録再開時再生動作を実行させる。
【0043】
記録再開時再生動作が開始されると、アクセス制御回路19によりヘッドサーボ回路6が制御される。ヘッドサーボ回路6は、光学ヘッド4を制御(フォーカシング制御、トラッキング制御、スレッド送り制御)することにより、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点における光ディスク32のセクタ位置から所定セクタ数分だけ戻ったセクタ位置に、光学ヘッド4からレーザビームを照射させる。
【0044】
そして、中断/再開回路43の制御により、レーザ駆動回路16の出力する駆動信号の電圧は一定電圧に設定され、光学ヘッド4から光ディスク32に弱いレーザビームが照射され、そのレーザビームの反射光により、前記記録動作により光ディスク32に既に記録されている記録データが再生され、当該記録データはRF信号として光学ヘッド4から出力される。
【0045】
光学ヘッド4から出力されるRF信号は、RFアンプ5で増幅されると共に2値化されてデジタルデータに変換される。そのデジタルデータはデコーダ7にて復調され、当該デジタルデータからピットクロックが抽出されると共にサブコードが分離され、サブコードの同期信号が抽出される。そして、デコーダ7の分離したサブコードはサブコード復調回路8にて復調され、サブQデータが抽出される。
【0046】
また、記録再開時再生動作が開始されると、システムクロック発生回路41の出力する動作クロックは、信号同期回路42により、水晶発振回路18の発振信号に基づいて発生される基準クロックから、デコーダ7の抽出したピットクロックに基づいて発生される再生クロックに切替制御される。その結果、CD−Rドライブ1の各回路7〜10,12〜16,19〜22は、再生クロックを動作クロックとし、当該動作クロックに同期して動作する状態になる。このように、再生クロックを動作クロックとすることにより、前記記録動作により光ディスク32に既に記録されている記録データを正確に再生することができる。
【0047】
ところで、記録再開時再生動作が開始されると、記録制御回路21は中断/再開回路43を制御し、中断/再開回路43によりエンコーダ14からの記録データの出力を再開させる。エンコーダ14は、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点のバッファメモリ13における記録データのアドレスから、前記所定セクタ数に相当する所定アドレス数分だけ戻り、その戻ったアドレスから順次、バッファメモリ13に備蓄された入力データをセクタ単位で再び読み出す。そして、エンコーダ14は、バッファメモリ13から読み出したセクタ単位の入力データを記録データに変調し、入力データに対してシンク,ヘッダ,EDC,ECCを付加し、次に、CIRC処理とEFM処理とを施すと共に、サブQデータを含むサブコードとサブコードの同期信号とを付加する。
【0048】
ここで、前記したように、レーザ駆動回路16の駆動信号の電圧は、中断/再開回路43により制御され、エンコーダ14にて変調された記録データに関係なく、再生動作時の一定電圧に設定される。つまり、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された後に実行される記録再開時再生動作では、バッファメモリ13およびエンコーダ14が記録動作と同様の動作を行うものの、レーザ駆動回路16の駆動信号の電圧は再生動作時の低いレベルに設定されるため、バッファアンダーランが発生する状態になる以前の記録動作により光ディスク32に既に記録されている記録データに対して影響を与えることはない。
【0049】
そして、信号同期回路42により記録制御回路21を介してアクセス制御回路19が制御され、光ディスク32に既に記録されている記録データに対して、エンコーダ14から出力される記録データの同期がとられる。すなわち、信号同期回路42は、デコーダ7の抽出したサブコードの同期信号に対して、エンコーダ14の付加したサブコードの同期信号の同期をとった後に、サブコード復調回路8の復調したサブQデータに対して、エンコーダ14の付加したサブQデータを対応させるように、記録制御回路21およびアクセス制御回路19の動作を制御する。
【0050】
位置検出回路45は、記録再開時再生動作においてバッファメモリ13から読み出される入力データのバッファメモリ13におけるアドレスと、アドレスメモリ47に記憶保持されているアドレス(バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点において、バッファメモリ13から読み出された入力データのバッファメモリ13におけるアドレス)とを比較し、両者の一致状態を検出したときに再開信号を出力する。
【0051】
また、位置検出回路46は、記録再開時再生動作においてATIP復調回路10の復調したATIPアドレスと、アドレスメモリ48に記憶保持されているATIPアドレス(バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点において、ATIP復調回路10の復調したATIPアドレス)とを比較し、両者の一致状態を検出したときに再開信号を出力する。
【0052】
リトライ判断回路44は、各位置検出回路45,46の各再開信号をトリガとし、両再開信号が同時に出力された場合、記録制御回路21を介してインタフェース12,アクセス制御回路19,システム制御回路22の動作を制御することにより、記録動作を再開させる。
記録動作が再開されると、システムクロック発生回路41の出力する動作クロックは、信号同期回路42により再生クロックから再び基準クロックに切替制御される。そして、前記記録動作と同様の動作が行われる。
【0053】
記録動作が再開されたとき、アドレスメモリ47および位置検出回路45の動作により、バッファメモリ13から読み出される入力データのアドレスは、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点のバッファメモリ13におけるアドレスの次のアドレスになっている。
また、記録動作が再開されたとき、アドレスメモリ48および位置検出回路46の動作により、光学ヘッド4からレーザビームが照射される光ディスク32のセクタ位置は、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点のセクタ位置の次のセクタ位置になっている。
【0054】
このとき、前記したように、信号同期回路42により、光ディスク32に既に記録されている記録データに対して、エンコーダ14から出力される記録データの同期がとられている。
従って、光ディスク32において、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点のセクタに対して、そのセクタに継ぎ目無く続く位置から次のセクタの記録データを記録することができる。そのため、記録方式としてパケットライティングを用いることなく、光ディスク32に記録されるデータが途切れるバッファアンダーランエラーの発生を防止し、記録データの連続性を確保して記録することができる。
【0055】
ところで、リトライ判断回路44は、各位置検出回路45,46の各再開信号が同時に出力されない場合(各再開信号の出力タイミングがずれた場合)、各再開信号が同時に出力されるまで、エラーフラグを記録制御回路21に出力し、記録制御回路21は前記記録再開時再生動作を繰り返し実行させる。
すなわち、各位置検出回路45,46の各再開信号は通常の状態では同時に出力されるはずであるが、何らかの原因(例えば、CD−Rドライブ1に対して外部から衝撃が加えられた場合など)で発生した外乱により、CD−Rドライブ1の構成部材2〜22が誤動作した場合には、各再開信号が同時に出力されないおそれがある。そこで、リトライ判断回路44により前記記録再開時再生動作を繰り返し実行させることにより、当該外乱の影響を回避して、バッファアンダーランエラーの発生を確実に防止することができる。但し、各位置検出回路45,46の各再開信号が必ず同時に出力されるならば、リトライ判断回路44,位置検出回路45,アドレスメモリ47を省いても良いことはいうまでもない。
【0056】
図2(a)は、光ディスク32におけるセクタを示す要部概略平面図である。また、図2(b)は、バッファメモリ13におけるアドレスを示す模式図である。
図2(a)に示す各セクタSn+1,Sn,Sn−1,Sn−2……Sn−mはそれぞれ、図2(b)に示す各アドレスAn+1,An,An−1,An−2……An−mに対応している。
【0057】
記録動作においては、アドレスAn−m→……An−2→An−1→Anの順番でバッファメモリ13から各アドレスの入力データが読み出され、エンコーダ14により変調された記録データが、セクタSn−m→……Sn−2→Sn−1→Snの順番で光ディスク32の各セクタに記録される。その記録動作中に任意のアドレスAnにて、バッファアンダーラン判断回路20により、バッファメモリ13にバッファアンダーランが発生する状態になったことが判断されたとする。
【0058】
すると、アドレスAnに対応するセクタSnの記録データは光ディスク32に記録されるが、その次のアドレスAn+1に対応するセクタSn+1からは記録データの記録が中断される。そして、アドレスメモリ47にはアドレスAnが記憶保持される。また、アドレスメモリ48には、セクタSnの記録データから復調されたATIPアドレスが記憶保持される。
【0059】
その後、バッファアンダーラン判断回路20により、バッファアンダーランの発生する状態が回避されたと判断されると、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点における光ディスク32のセクタSnから所定セクタ数分(ここでは、mセクタ分)だけ戻り、その戻ったセクタSn−mから記録再開時再生動作が開始される。
【0060】
また、記録再開時再生動作が開始されると、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点のバッファメモリ13における記録データのアドレスAnから、前記所定セクタ数(mセクタ)に相当する所定アドレス数分(mアドレス分)だけ戻り、その戻ったアドレスAn−mから順次、バッファメモリ13から各アドレスの入力データが読み出され、エンコーダ14にて記録データに変調される。
【0061】
そして、信号同期回路42により、光ディスク32に既に記録されている各セクタSn−m〜Snの記録データに対して、エンコーダ14から出力される記録データの同期がとられる。
その後、記録再開時再生動作においてバッファメモリ13から読み出される入力データのアドレスと、アドレスメモリ47に記憶保持されているアドレスAnとが一致すると、位置検出回路45から再開信号が出力される。また、記録再開時再生動作においてATIP復調回路10の復調したATIPアドレスと、アドレスメモリ48に記憶保持されているセクタSnの記録データから復調されたATIPアドレスとが一致すると、位置検出回路46から再開信号が出力される。各位置検出回路45,46の各再開信号が同時に出力されると、リトライ判断回路44により記録動作が再開される。
【0062】
その結果、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点のセクタSnに対して、そのセクタSnに継ぎ目無く続く位置から次のセクタSn+1の記録データを記録することができる。
次に、記録を中断するまでに既に光ディスク32に書き込んだデータと、記録を再開するために新たにエンコードするデータとを同期させる方法について、より詳しく述べる。通常エンコーダ14はシステムクロック発生回路41の出力する動作クロックに基づいて動作している。ここで、中断後に記録再開再生動作時の光ディスク32の回転数が不安定であるため、水晶発振器18の出力を元に作成される動作クロックでは、光ディスク32の回転とエンコーダ14の出力とを同期させることは困難である。ここで、CDのデータは所定のピット間隔で記録されており、ここからピットクロックを作り出すことができる。システムクロック発生回路41は、記録再開再生動作時には、このピットクロックを動作クロックとして出力する。従って、光ディスク32の回転数によらず、エンコーダ14のデータ出力速度と、記録再開時再生動作で読み出される記録済みのデータの出力速度とが同期する。
【0063】
次に、CDのデータはセクタ単位で読み書きされるので、読み出される記録済みデータとエンコーダ14の出力するデータのセクタのタイミングをそろえる必要がある。このため、記録済みのデータを読み出し、読み出したデータのセクタの先頭毎にハイになるサブコードの同期信号を作成し、エンコーダ14をこれに同期させれば、書き込み済みのデータの再生と、エンコードされるデータのタイミングを同期させることができる。
【0064】
セクタの先頭毎にハイになるサブコードの同期信号を作成する方法を以下に例示する。それぞれのセクタは98EFMフレームより構成されている。それぞれのEFMフレームは、synkパターン、サブコードを先頭に有し、32byteのデータがそれらに続く。サブコードからサブQコードを抽出し、98EFMフレームのsubQコードを連結することで、トラックや時間の情報を得ると共にデータ読み出しのエラー検出を行う。このエラー検出は通常のCD読み出し時にも逐次行われる。そして、サブコードの同期信号は、データ読み出しのエラー検出が終了する毎にハイを出力するような信号を発生すれば、容易に作成することができる。また、例えばsynkパターンは、各EFMフレーム毎に所定のデータが記録されているので、synkパターンを用いても同様のクロックを作成することはできるが、サブQコードによるエラー検出は、セクタ毎に行われるため、サブQコードから作成する方がより容易にサブコードの同期信号を作成できる。
【0065】
以上のようにして、読み出される書き込み済みデータと新たなエンコードされるデータとのタイミングをそろえておくことによって、書き込み済みデータのアドレス情報に従った位置から記録を再開すれば、つなぎ目なく記録再開をすることができる。
また、リトライ判断回路44は二つの位置検出手段45、46から出力される再開信号を基にしてリトライの判断を行うが、二つの位置検出手段は、いずれも再生されたデータとエンコードされるデータのアドレス単位で監視している。しかし、例えアドレスがあっていたとしても、同一アドレス内でピットクロック単位で完全に同期がとれているかどうかの保証はない。位置検出手段45、46が判断する以前に信号同期回路42でタイミングの同期は取っているが、その後、外乱などで同期がずれている可能性があるからである。そこで、リトライ判断回路44が、アドレスが一致したことを判断した後、ピットクロック単位での更に細かいリトライ判断をすると、なお良い。
【0066】
この判断は、リトライ判断回路44が記録再開の信号の出力を受けて動作するリトライ判断回路を別途配置してももちろんよいが、信号同期回路42を再度のリトライ判断回路に流用することができる。上述したように、信号同期回路42は書き込み済みのデータと新たにエンコードされたデータのサブコードの同期信号を同期させる回路であるので、アドレスが一致した後に改めて信号同期回路42によって最終チェックをかけることによって、ピットクロック単位で書き込み済みデータとエンコードされるデータとを完全に同期させることができる。
【0067】
リトライ判断回路44の判断を受けて記録動作を再開させる指令を出すのは記録制御回路21である。上記の更に細かいリトライ判断を行う場合の動作について説明する。信号同期回路42はエンコードされるデータのサブコードの同期信号と既に記録済みのデータを読み出したデータのサブコードの同期信号とが完全に同期しているとき、図示しない経路によって記録制御回路21に再開信号を出力する。リトライ判断回路44は、位置検出手段45、46の再開信号によって記録制御回路21に対するエラーフラグをたち下げる。信号制御回路21は、リトライ判断回路44のエラーフラグがたち下って、かつ信号同期回路42の再開信号が入力されているとき、記憶動作を再開する。
【0068】
上述の動作は、例えばリトライ判断回路44に信号同期回路42から再開信号を出力するようにして、リトライ判断回路44は、3つの再開信号がそろったときのみ、記録制御回路21に対するエラーフラグをたち下げるように設定しても実現できる。また、リトライ判断回路44のエラーフラグを信号同期回路42に入力し、信号同期回路42から記録制御回路21にエラーフラグを出力するように設定しておいても実現できる。
【0069】
尚、前記所定セクタ数(mセクタ)は、スピンドルサーボ回路3によるスピンドルモータ2の制御とヘッドサーボ回路6による光学ヘッド4の制御とを行うのに要する時間T1と、信号同期回路42が同期をとるのに要する時間T2とを勘案し、各時間T1,T2を十分にとれるようなセクタ数に設定すればよく、例えば、m=10〜30に設定すればよい。尚、CD−Rドライブ1における記録速度が標準速度の4倍速や8倍速と高速になるほど、各時間T1,T2が長くなるため、前記所定セクタ数を大きな値に設定しておく必要がある。
【0070】
図3は、エンコーダ14の内部構成を示す要部回路図である。
エンコーダ14の内部には、記録動作の中断時に保持しておく必要がなく再開時に使用する必要もない情報を扱う制御系のロジック51と、記録動作の中断時に保持しておき再開時に使用する必要がある情報(例えば、レーザ駆動回路16の出力する駆動信号の極性、DSV(Digital Sum Variation)の値、等)を扱う制御系のロジック52とが設けられている。
【0071】
ロジック51の出力情報は、システムクロック発生回路41の出力する動作クロックに同期して動作するデータフリップフロップ53に記憶保持される。そして、データフリップフロップ53に記憶保持されている出力情報はロジック51に戻される。
ロジック52の出力情報は、同期化フリップフロップ54およびセレクタ55を通してデータフリップフロップ53に記憶保持される。ここで、同期化フリップフロップ54は、中断/再開回路43により制御され、バッファアンダーランが発生する状態になって記録動作が中断された時点におけるロジック52の出力情報を記憶保持する。また、セレクタ55は、中断/再開回路43により制御され、バッファアンダーランが発生する状態が回避されて記録動作が再開されたときには同期化フリップフロップ54に記憶保持されている出力情報を選択し、それ以外のときにはロジック52の出力情報を選択し、その選択した出力情報をデータフリップフロップ53へ転送して記憶保持させる。従って、記録動作の中断時にロジック52の出力情報を確実に保持しておき、記録動作の再開時に保持していたロジック52の出力情報を使用することができる。
【0072】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、線速度一定(CLV;Constant Linear Velocity)方式の光ディスク32を回転制御するため、記録動作時にシステムクロック発生回路41の出力する動作クロックとして、水晶発振回路18の発生した発振信号に基づいて発生される基準クロックを用いている。しかし、本発明は、角速度一定(CAV;Constant Angular Velocity)方式の光ディスク32を回転制御する場合に適用してもよい。その場合は、記録動作時にシステムクロック発生回路41の出力する動作クロックとして、ウォブルデコーダ9により抽出されるウォブル成分に同期して発生されるクロックを用いるようにすればよい。
【0073】
(2)上記実施形態では、アクセス制御回路19,バッファアンダーラン判断回路20,記録制御回路21,システム制御回路22をそれぞれ別個の電子回路にて構成しているが、当該各回路をCPU,ROM,RAMなどを中心にハード構成されるマイクロコンピュータに置き換え、当該マイクロコンピュータが実行する各種演算処理によって当該各回路の機能を実現するようにしてもよい。
【0074】
(3)上記実施形態は、ライトワンス型の光ディスクを用いるCD−Rドライブに適用したものであるが、何度でもデータを記録し直すことが可能な記録媒体(例えば、CD−RW規格の光ディスク、MD規格の光磁気ディスク、等)を用いるデータ記録装置(例えば、CD−RWドライブ、MDドライブ、等)に適用してもよい。その場合は、バッファアンダーランエラーの発生を防止することが可能になるため、バッファアンダーランが発生する状態になる以前に記録したデータが無駄にならず、記録動作に要する時間を短縮することができる。
【0075】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、記録動作を中断させる前に記録した記録済みデータを基にしてクロックを発生させ、このクロックにエンコーダを同期させる記録再開時再生動作を行うので、ディスクの回転数が不安定であったとしても、書き込み済みのデータと新たにエンコードされるデータとを容易に同期させることができ、記録媒体に記録される記録データの連続性を確保して記録動作を再開することができる。
【0076】
さらに、記録再開時再生動作中は、ピットクロックをエンコーダの動作クロックとして用いるので、より確実に記録データの連続性を確保して記録動作を再開することができる。
さらに、記録再開時再生動作中は、記録済みデータから記録済みデータのセクタ単位で発生する同期信号を作成し、同期信号に基づいてエンコーダがセクタ単位で出力するので、より確実に記録データの連続性を確保して記録動作を再開することができる。
【0077】
さらに、記録媒体から読み出されるデータを復調するデコーダを更に有し、デコーダが例えばサブQコードセクタ単位で発生する同期信号を作成するので、新規にクロックの作成回路を設ける必要がなく、本発明を実施するにあたって、既存の回路からの修正を少なくし、開発費を低減することができ、また、回路規模を小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態のCD−Rドライブの概略構成を示すブロック回路図。
【図2】図2(a)は一実施形態の光ディスクにおけるセクタを示す要部概略平面図。図2(b)は一実施形態のバッファメモリにおけるアドレスを示す模式図。
【図3】一実施形態のエンコーダの内部構成を示す要部回路図。
【符号の説明】
1…CD−Rドライブ
2…スピンドルモータ
3…スピンドルサーボ回路
4…光学ヘッド
5…RFアンプ
6…ヘッドサーボ回路
7…デコーダ
8…サブコード復調回路
9…ウォブルデコーダ
10…ATIP復調回路
11…外部接続端子
12…インタフェース
13…バッファメモリ
14…エンコーダ
15…エンコーダ内部RAM
16…レーザ駆動回路
18…水晶発振回路
19…アクセス制御回路
20…バッファアンダーラン判断回路
21…記録制御回路
22…システム制御回路
31…パーソナルコンピュータ
32…光ディスク
41…システムクロック発生回路
42…信号同期回路
43…中断/再開回路
44…リトライ判断回路
45,46…位置検出回路
47,48…アドレスメモリ
Claims (13)
- 外部装置から入力される入力データを備蓄するバッファメモリと、
前記バッファメモリに備蓄された入力データを読み出し、その入力データを記録媒体に記録するための記録データに変調するエンコーダと、
前記記録データを記録媒体に記録する記録手段とを備えるデータ記録装置であって、
前記バッファメモリに備蓄されたデータ量に基づいて、前記バッファメモリのデータ容量がエンプティになる現象であるバッファアンダーランが発生する状態になったことを判断すると共に、そのバッファアンダーランが発生する状態が回避されたことを判断するバッファアンダーラン判断手段を有し、
記録動作中に前記バッファアンダーラン判断手段によりバッファアンダーランが発生する状態になったと判断されると、記録動作を中断し、
その後、外部装置から入力された新たな入力データが前記バッファメモリに備蓄され、前記バッファアンダーラン判断手段によりバッファアンダーランが発生する状態が回避されたと判断されると、
記録動作を中断させる前に記録した記録済みデータを中断位置より所定セクタ数戻って読み出し、このデータを基にしてクロックを発生させ、前記クロックに前記エンコーダを同期させる記録再開時再生動作を行った後、記録動作を再開させ、
前記所定セクタは、記録速度が高速になるほど大きな値に設定されることを特徴とするデータ記録装置。 - 前記記録媒体から読み出されるデータを復調するデコーダを更に有し、
該デコーダが記録済みデータからピットクロックを抽出し、
前記記録再開時再生動作中は、前記ピットクロックに前記エンコーダを同期させることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。 - 前記記録再開時再生動作中は、前記ピットクロックを前記エンコーダの動作クロックとして用いることを特徴とする請求項2に記載のデータ記録装置。
- 前記記録再開時再生動作中は、記録済みデータから前記記録済みデータのセクタ単位で発生する同期信号を作成し、該同期信号に基づいて前記エンコーダがセクタ単位で出力することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
- 前記記録媒体から読み出されるデータを復調するデコーダを更に有し、
該デコーダが前記セクタ単位で発生する同期信号を作成することを特徴とする請求項4に記載のデータ記録装置。 - 前記デコーダは、前記記録媒体から読み出されるデータのうちのサブコードを用いて前記セクタ単位で発生する同期信号を作成することを特徴とする請求項5に記載のデータ記録装置。
- 前記デコーダは、前記サブコードのうち、サブQコードを用いて、読み出したデータの確認処理を行うとともに、前記セクタ単位で発生する同期信号を作成することを特徴とする請求項6に記載のデータ記録装置。
- 外部装置から入力される入力データを備蓄するバッファメモリを備えたデータ記録装置の制御回路であって、
記録動作中に、前記バッファメモリの容量に応じてバッファアンダーランが発生する状態になったことと、外部装置から入力された新たな入力データが前記バッファメモリに備蓄され、前記バッファアンダーランが発生する状態が回避されたことを判断する判断手段と、
前記バッファメモリに備蓄された入力データを読み出しその入力データを記録媒体に記録するための記録データに変調するエンコーダと、
前記記録媒体から読み出されるデータを復調するデコーダを有し、
前記判断手段がバッファアンダーランが発生する状態が回避されたと判断すると、記録動作の中断以前に記録媒体に記録されている記録データを中断位置より所定セクタ数戻って再生させ、該再生された記録データを基にしてクロックを発生させ、前記クロックに前記エンコーダを同期させることによって前記読み出したデータに対して、記録動作の再開後に記録媒体に記録する記録データのエンコードを同期させる記録再開時再生動作を行った後、記録動作を再開させ、
前記所定セクタは、記録速度が高速になるほど大きな値に設定されることを特徴とするデータ記録装置の制御回路。 - 前記デコーダは、前記記録済みデータから前記ピットクロックを作成することを特徴とする請求項8に記載のデータ記録装置の制御回路。
- 前記記録再開時再生動作中に、前記ピットクロックを動作クロックとして出力するシステムクロック発生回路を更に有し、
前記記録再開時再生動作中は、前記ピットクロックを前記エンコーダの動作クロックとして用いることを特徴とする請求項9に記載のデータ記録装置の制御回路。 - 前記デコーダは、前記記録再開時再生動作中に、記録済みデータから前記記録済みデータのセクタ単位で発生する同期信号を作成し、
前記エンコーダは、該同期信号に基づいてセクタ単位で出力することを特徴とする請求項10に記載のデータ記録装置の制御回路。 - 前記デコーダは、前記記録媒体から読み出されるデータのうちのサブコードを用いて前記セクタ単位で発生する同期信号を作成することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置の制御回路。
- 前記デコーダは、前記サブコードのうち、サブQコードを用いて、読み出したデータの確認処理を行うとともに、前記セクタ単位で発生する同期信号を作成することを特徴とする請求項12に記載のデータ記録装置の制御回路。
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