JP3590099B2 - Method and apparatus for automatically detecting the position of a start hole and automatically inserting a wire electrode into the start hole in wire electric discharge machining - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ワイヤ放電加工方法及び装置、特に加工開始時やワイヤ電極断線後の加工の再開時等に、ワイヤ電極を加工スタート孔に自動制御より挿通セットして加工開始する際に使用される自動のスタート孔探索方法、即ち、位置の検出方法、及びスタート孔へのワイヤ電極自動挿通方法、及びその装置に係る。
【0002】
【従来技術】
近時のワイヤ放電加工機は高度に自動化が進みワークスタンドに設置した被加工体の加工スタート孔へのワイヤ電極の挿通及びワイヤ電極走行系への張架等が各種の方式及び態様で自動化されている。
【0003】
しかしながら、上記被加工体の加工スタート孔へのワイヤ電極の挿通は、ワイヤ電極断線事故後の挿通の場合等を含めて、挿通方式の如何を問わず容易なものではなかった。例えば、通常ワイヤ電極先端に対して鉛直方向に相対向する前記スタート孔を有する被加工体を前記対向方向と直角方向にNC制御により相対移動位置決めし、しかる後ワイヤ電極先端を送出してスタート孔に挿通するものである。そのワイヤ電極の送り出し方式及び機構の如何を問わず、特に、ワイヤ電極を送り出す側の位置決めガイド、給電子、ノズル及びその噴射口等の処置やワイヤ電極の癖、歪み等の残存状況等によっては一回の挿通操作によって目的とする挿通セットができず加工がそこ迄で停止してしまうことがあった。
【0004】
このため、かかるワイヤ電極の自動挿通によってセット操作に失敗した場合には、これを何等かの手段により検知判別し、この検知信号に基づいて挿通のために送り出したワイヤ電極の先端からの所望部分を巻戻して一部先端部を切断又は送り出した一部又は大部分を切断装置により切断し、そのワイヤ電極の切断部分を排除した後、改めて再度ワイヤ電極の自動挿通操作の工程に移行させることが行われるようになってきている(例えば、特開昭58−177,234号公報参照)。
【0005】
しかしながら、ワイヤ電極の径が約0.1mmφ以下、例えば約0.05mmφとか、約0.03mmφのような細線ワイヤ電極の場合には、低剛性のためにワイヤ電極の挿通送り又は挿通前進に対してちょっとした接触障害や外乱により座屈あるいは挿通予定通路より外れて挿通できないものである。又スタート孔の径もワイヤ電極の径に応じて小さく形成される傾向にあるだけでなく、ワイヤ電極の径に対するスタート孔の径が小さく形成される傾向にあって、ワイヤ電極の自動挿通セットを難しくしている。
【0006】
又、前記加工開始のスタート孔は、被加工体素材や加工の寸法・形状等の関係から小さくしなければならないことがあるだけでなく、被加工体の焼き入れ前にドリル等で機械的に形成した場合では、被加工体を焼き入れ処理した後ワイヤ放電加工をする際には、歪み等により被加工体及びスタート孔の寸法形状,及び位置等が製作図面等のそれと微妙に変化していることが多い。従って、前述のようなワイヤ電極の単なる自動挿通操作の繰返しだけでは挿通セットの目的を達せられないことが少なくなかった。
【0007】
このため、ワイヤ電極を自動挿通のために送出してもスタート孔の相対的な位置ずれにより挿通が行われない場合とか、ワイヤ電極と被加工体間の接触が検出された時、ワイヤ電極を切断することが或いは更にワイヤ電極の送出しを停止した後、ワイヤ電極と被加工体とを前記対向方向と直角方向に所定の設定パターンや距離等に従って適宜相対的に移動させてスタート孔位置を検出し、接触解消等位置ずれ量を補正した後、ワイヤ電極を送出す等のワイヤ電極の自動挿通操作を試みる方式(特開昭56−119,327号公報,特開平1−135,423号公報、及び同2−311,221号公報等参照)のようにスタート孔の探索を行なうことや、又例えば特開平5−253,749号公報記載のように被加工体の両側に相対向して配置されるワイヤ加工機のヘッドに発光手段と受光手段のスタート孔位置識別手段を設け、該識別手段をスタート孔近接位置で相対的に走査させて検出し、スタート孔中心位置座標を決定して、このスタート孔中心位置へワイヤ放電加工機のヘッドにおけるワイヤ電極挿通孔の中心を正確に位置決めすることが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の場合ワイヤ電極ガイド(パイプ)からスタート孔挿通のために送出されるワイヤ電極の先端部分は、上記電極ガイドに対して常に正確な正しい位置にある、即ち、ワイヤ電極が被加工体に接触したり接触等してスタート孔へ挿通が行われないのは、スタート孔の位置に対し上記ワイヤ電極ガイドの位置がずれていることを前提としている訳であるが、実際にはワイヤ電極が有する各種の癖、先端部付近の曲り、スタート孔入口又はその近傍周囲の汚れや加工液その他の異物の介在等が原因している場合も少なくない訳であるから、上記位置ずれを前提とするスタート孔とワイヤ電極ガイド間の位置ずれ量の補正を実行してもワイヤ電極の挿通が可能になるとは限らず、繰返しスタート孔の探索が必要となることが多く不充分なものであった。さらにスタート孔の位置が大きくズレている場合では広範囲に渡ってスタート孔をワイヤ電極で探索することは難しい。又上記後者の発光・受光等がスタート孔識別手段を設け使用する方法は、センサを被加工体の両側に設けなければならないことによる問題点の外、ワイヤ電極挿通孔の中心位置と識別光軸の位置が離隔している場合とか、別体の場合の位置合わせ問題等の外にスタート孔又はその近傍周囲の汚れや異物の介在に弱く、又被加工体板厚の増大や形成スタート孔の曲りや細径化等には対応が困難なものであった。又、上述のような従来のスタート孔の探索方法及び装置では、例えば0.03〜0.1mmφ程度の異形孔等を多数有する化繊ノズル製作用被加工体のスタート孔のように微小かつ多数であるが故に穿孔後に各孔の位置測定及び測定記録が為されていない被加工体への対応は困難であった。またスタート孔を測定し、各スタート孔位置をプログラム中に位置データとして入力するのは多大な労力を費やすことになった。
【0009】
従って本発明の目的はこのような従来のワークスタンドに設置した被加工体の加工スタート孔へのワイヤ電極の挿通及びワイヤ電極走行系への張架等のワイヤ電極の装架が自動化されたワイヤ放電加工機のスタート孔探索機能とその精度を向上させ、又その際に当該ワイヤ放電加工機が既に備えているワイヤ電極挿通機構等の利用を計ることにより、付加構成部品等ができるだけ少ない状態で行なえるように工夫構成することによりスタート孔の正確で迅速な探索及び位置検知ができ、更にその結果ワイヤ電極の自動挿通セットが確率高く迅速に、かつ複雑高価な構成とすることなく行なえるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述の本発明の目的は、(1)上部加工ヘッドに設けた加工液噴射ノズルが兼用することがある加工液噴射管を鉛直方向下方に配置した被加工体と相対向せしめ、前記被加工体の所望の位置に予め形成してある1つ以上の加工スタート孔を前記対向方向と直角方向の数値制御指令の相対送りにより探索するに、
前記加工液噴射管を被加工体の上表面に所定の状態に近接させて加工液の噴射を開始すると共に該噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の測定を開始する段階と、
予め設定してある走査プログラムにより前記被加工体に対し加工液噴射管を前記対向方向と直角方向の予め定めた領域を予め定めた順序により相対的に順次に走査する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化に対する前記相対移動の走査による相対位置の関係データを測定記憶する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化と加工液噴射管と被加工体との相対位置との関係の記憶データを基に演算して加工液噴射管とスタート孔との相対位置を決定する段階とを有するワイヤ放電加工に於けるスタート孔の位置検出方法とすることにより、
【0011】
又、(2)上部加工ヘッドに設けた加工液噴射ノズルが兼用することがある加工液噴射管にワイヤ電極を挿通し、該加工液噴射管を鉛直方向下方に配置した被加工体と相対向せしめ、前記被加工体の所望の位置に予め形成してある1つ以上の加工スタート孔と前記対向方向と直角方向の数値制御指令の相対送りによる位置決め後、前記ワイヤ電極を前記加工液噴射管から送出して前記スタート孔に挿通する際に、又は前記スタート孔への1回以上のワイヤ電極挿通操作の失敗検出後の再挿通操作の際に、
前記加工液噴射管を被加工体の上表面に所定の状態に近接させて加工液の噴射を開始すると共に該加工液噴射管内は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の測定を開始する段階と、
予め設定してある走査プログラムにより前記被加工体に対し加工液噴射管を前記対向方向と直角方向の予め定めた領域を予め定めた順序により相対的に順次に走査する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化に対する前記相対移動の走査による相対位置の関係データを測定記憶する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化と加工液噴射管と被加工体との相対位置との関係の記憶データを基に演算して加工液噴射管とスタート孔との相対位置を決定する段階とを有するワイヤ放電加工に於けるスタート孔の位置検出方法とすることにより、
【0012】
又、(3)前記(1)又は(2)の、前記被加工体と加工液噴射管間の設定走査プログラムによる対向方向と直角方向の相対的な走査移動と、その際の加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量を相対移動の走査による相対位置との関係で測定記憶するデータと、その記憶データを基に演算する加工液噴射管とスタート孔との相対位置の決定が下記(a)乃至(f)の各段階を追って行われるようにすることにより、
(a)前記の走査が一軸方向に所定のピッチで、該一軸方向と直角な他軸方向に所定の設定距離の往復をするスキャニングとして実行する段階と、
(b)前記の走査移動により前記加工液噴射管とスタート孔とが所定の割合以上重なり合う走査経路に於て、管口と孔口とが所定値以上重なり合い増大し始めた所定値の位置を前記加工液の圧力又は流量の測定値変化により直接的又は間接的な第1の位置データとして記憶する段階と、
(c)前記(b)の段階の後の走査移動により、前記管口と孔口との重なり合いが減少し始めて前記第1の位置と同等の重なり合い位置を前記加工液の圧力又は流量の測定値変化により直接的又は間接的な第2の位置データとして記憶する段階と、
(d)前記第1の位置と第2の位置の記憶データから両位置の走査経路の中間位置を演算して求める段階と、
(e)前記中間位置の前記走査移動軸上の座標に従い前記走査移動軸と直角な前記一軸方向の走査移動に切り換えて走査移動を開始する段階と、
(f)該一軸方向の走査移動に於て、前記他方の軸の走査移動に於ける上記(b)、(c)、及び(d)の工程を順を追って実行しスタート孔の中心位置を求める段階。
【0013】
又、(4)前記(1)、(2)、又は、(3)の方法を実施する装置として、
加工テーブルに設置した被加工体に対し上方から近接及び開離位置決め可能に機体に保持された上部加工ヘッドに設けた加工液噴射ノズルが兼用することがある加工液噴射管と、
前記加工液噴射管を被加工体の上表面に近接位置させた状態で噴射管から加工液を噴射させる加工液供給装置と、
前記加工液噴射管又は之に繋がる加工液供給管路に設けられた当該部分の加工液の圧力又は流量を測定する装置と、
前記加工液噴射管を前記近接位置に於て被加工体との対向方向と直角方向に相対的に走査移動させる走査プログラムを記憶している走査プログラム記憶装置と、該走査プログラム記憶装置の記憶走査プログラムを数値制御装置による制御の下に実行する前記加工液噴射管と被加工体間の相対的移動走査装置と、
前記移動走査装置による前記走査プログラムの実行移動走査時に、前記加工液の圧力又は流量の測定装置による測定値に対する前記移動走査の座標位置の関係データを順次に記憶する記憶装置と、
前記移動走査装置による所定移動走査の終了後、前記記憶装置から測定加工液の圧力又は流量と加工液噴射管と被加工体との相対位置との関係の記憶データを読み出して加工液噴射管と加工スタート孔との相対位置を演算して決定する演算プログラム記憶装置と、
前記加工液供給装置、加工液の圧力又は流量測定装置、移動走査装置、走査プログラム及びデータの各記憶装置、及び演算プログラム記憶装置の作動を関連制御する数値制御装置を有する制御装置から成る構成とすることにより達成することが出来る。
【0014】
又、前述の本発明ワイヤ電極自動挿通の目的は、前述課題を解決するための手段(1),(2)、及び(3)に於いて、スタート孔の位置の検出後ワイヤ電極挿通操作への移行が直ちに可能なように、前記スタート孔の位置の検出操作に際して先ず、ワイヤ電極の先端を加工液噴射管の後端部から所定挿入セットした状態としておいて加工液噴射管の後端の後部に於いてワイヤ電極を把持してクランプしておき、そして前記(1)、(2)、及び(3)の手段によりスタート孔の位置を検出し終わったときに、先ず新たに決定した相対位置データに従って前記対向方向と直角方向の相対送りを行なって加工液噴射管とスタート孔との相対的位置決めを行ない、次いでワイヤ電極の前記把持クランプを解除すると共に前記加工液噴射管への供給加工液圧力を増大させることによりワイヤ電極の挿通操作が実行されることになるわけで、迅速確実な挿通目的が達せられるものである。
【0015】
更に又、被加工体に設けられたスタート孔の位置を加工に先立って探索するスタート孔の探索方法に於いて、
上部加工ヘッドに設けた加工液を噴射する測定部材を被加工体上面に所定距離隔てて対向させる段階と、
前記測定部から加工液を噴射しながら被加工体の上面を相対的に水平方向に走査移動させる段階と、
前記走査移動中の前記測定部材に供給している加工液の圧力(又は流量)変化を走査位置との関係で検出する段階と、
前記圧力(又は流量)変化を検出した走査位置データを算出する段階とを有するワイヤ放電加工に於けるスタート孔の位置検出方法とすることにより本発明の目的を達することができる。
【0016】
【作用】
上述のスタート孔の位置の検出方法に依れば、斯種装置が通常備えている加工中に加工部へ加工液を噴射する加工液噴射ノズル、又は該加工液噴射ノズルが兼用することがある加工液噴射管にてワイヤ電極の自動挿通のために、必要に応じワイヤ電極を案内すると共に、スタート孔及び下部ガイドに対してワイヤ電極を送出する加工液ジェットの噴射管をそのまま使用してスタート孔の存在及び位置を検出するようにしたから、加工液の圧力又は流量(又は流速)の変化を検出して信号を出力する手段や該検出信号に応じ、加工液噴射管と被加工体スタート孔間の相対位置との関係データを記憶したり、演算したりする事などが必要になるが、之等の大部分は既搭載の機器、装置の機能拡大等により対応可能なものであるから、加工ヘッド部に於ける各種の機器を輻輳化させたり、更には高価格化させることなく、スタート孔の位置の確実な検出、位置決めが行なえるようになる。
【0017】
又、上述のワイヤ電極の自動挿通方法によれば、スタート孔の位置の検出後の検出位置データに従って、加工液噴射管とスタート孔との更新位置決め後、或いは必要に応じて加工液噴射管をワイヤ電極と共に前進送りをして、ワイヤ電極自動挿通の加工液ジェット噴出操作と共に、ワイヤ電極の前後進を阻止していたワイヤ電極に対する予めの把持クランプを解除するだけで、直ちにワイヤ電極自動挿通が実行されることになるもので、ワイヤ電極の自動挿通セットの確率が高く、又前述スタート孔の位置検出操作と共に簡単に繰り返し操作することができ目的の達成度を高めることができる。
【0018】
【実施例】
図1及び図2に於いて、図1は本発明方法を実施する装置全体の概略構成を示す説明図、図2は一部要部構成を示す正面説明図で1はワイヤ電極、2,3は上下の加工液ノズルブロックで、上加工液ノズルブロック2は基台ベット4に立てられたカラム5及び該カラム5に取り付けられた上アーム6に鉛直Z軸方向に送り位置決め自在に取り付けられた加工ヘッド7の尖端部に取り付けられ、ノズルブロック3は、カラム5に固定して取り付けられた下アーム8の尖端部に前記上ノズルブロック2と鉛直一軸方向に相対向するように配置されて、ワイヤ電極1が図示しない上下各加工液ノズルブロック2、3間の上下位置決めガイド間を所定の張力を付与された状態で軸方向に、上方から下方へと更新送りされる。9はベッド4上に配置されて前記ワイヤ電極1軸と直交するXYクロステーブルで、ワークスタンド10が載置され、被加工体11が前記ワークスタンド10に取り付けられて前記上下ガイド間のワイヤ電極1と軸方向と略直角方向から相対向せしめられる。12は加工ヘッド7をカラム5の案内5Aに沿ってZ軸方向に送り移動位置決めするZ軸駆動モータ、12Aはモータ12の回転角度及び加工ヘッド7のZ軸位置検出用エンコーダ、13,14は前記XYクロステーブルの各X軸及びY軸駆動モータ、13A及び14Aはその各軸検出用エンコーダで、被加工体11表面に対する加工ヘッド7及び上加工液ノズルブロック2の近接又は開離位置を設定すると共に、上下加工液ノズルブロック2、3間の加工部ワイヤ電極1に対する直角方向(水平方向)の加工プログラム指令やその他の設定プログラム指令による形状加工送りや送り移動を行なう。なお図1では本発明と直接関係しないのでワイヤ電極を傾斜させて加工を行なうための所謂テーパ加工のための、通常上ノズルブロック2を加工ヘッド7に取り付けるように設けられるUV軸テーブルとその駆動部分を省略している。
【0019】
ワイヤ電極1はカラム5に設けたワイヤ電極供給ボビン15から送出され、又は引き出され、ガイドローラ16及び案内17を介し、パウダーブレーキ等に連結されたテンションローラ18にピンチローラ19により押し付けられて張力付与可能と為され、上部方向変換プーリ20により加工部へ方向変換し、加工ヘッド7のワイヤ電極自動挿通機構21及び前記上加工液ノズルブロック2を介し被加工体11の加工スタート孔11Aを通って下加工液ノズルブロック3へ至り、下部方向変換プーリ22から下アーム8に沿って設けた案内パイプ23を通り、下部のワイヤ電極引取装置としての吸引装置24及び一対のワイヤ電極挟持ワイヤ送りローラ25によって前記の張力付与を行ないつつワイヤ電極排出部26からワイヤ電極回収箱27へと送り回収される。なお、28はワイヤ電極供給側に設けられた供給ワイヤ電極の浄化ローラ、29は断線検出器である。
【0020】
30は、加工液循環供給装置で、清浄加工液槽30Aと汚濁加工液槽30Bとを有し、加工部の図示しない加工液受けパンや加工槽の回収又は溢流加工液を回収した汚濁加工液槽30Bの加工液は図示いない沈殿部等を介してポンプ31により汲み上げられ濾過器32により濾過されて清浄加工液槽30Aへと送られて貯溜される。そして、この清浄液は加工液供給ポンプ33によって汲み上げられ、供給加工液の伝導度検出器34及び圧力計及び/又は流量計35を介し上下の加工液ノズルブロック2,3の加工液導入口2A,3Aへ送られ、加工部にワイヤ電極1に沿って上下から被加工体11に噴射されることになるが、上記清浄加工液の伝導度を所定の設定値に保つように前記検出器34の検出信号は後述する制御装置40に送られ、伝導度が所定値よりも増大した場合は制御装置40よりの信号によりコントローラ36がポンプ37を作動させ、清浄加工液を汲み上げイオン交換器38によりイオン交換処理して清浄加工液槽30Aに環流させることにより導伝度を低下させ、所定値になった所でポンプ37を停止させるもので、前記加工液供給ポンプ33及びその絞り又はレリーフ弁33Aも所望に応じ制御が可能なように前記制御装置40の制御下に置かれるコントローラ39が設けてある。
【0021】
40は前記した制御装置で、加工ヘッド7のZ軸駆動モータ12,XYクロステーブル9のX及びY軸駆動モータ13,14さらに図示していないテーパ加工用のUVテーブルとUV軸駆動モータをワイヤ放電加工に際して加工輪郭線形状送りをプログラムされた加工の数値制御指令とエンコーダ12A,13A,14Aのフィードバック信号に応じて制御する5軸制御の数値制御装置、及び該数値制御装置及び前記コントローラ36,39、又その他のコントローラや作動体に各種の検出入力信号に応ずる各種の制御信号や予め設定又はプログラムされた各種の設定又はパートプログラム等を所定に実行するように作動制御するものである。
【0022】
図2はワイヤ電極自動挿通機構21部分の一例を示したもので上部方向変換プーリ20より垂下送り出されたワイヤ電極1は一対のダイス案内部材41により案内されて、一対の開閉可能なローラであって、必要に応じてワイヤ電極1の挟着回転によりワイヤ電極の送り出しと引き戻し作動の可能な常時は解放状態のワイヤ電極クランプ装置42を通り、先端側迄長く延びるワイヤ電極を挿通案内する約1mmφ前後程度以下の細管状のガイドパイプ兼加工液噴射管43に、後端側の加工液ジェットの導入ブロック44と導入口45を有するワイヤ電極挿通体46の導入案内兼水切りダイス47から挿入されて上部加工液ノズルブロック2に到る。このワイヤ電極の挿通体46は挿通機構21に設けたレール48にほぼガイドパイプ43の全長にわたってワイヤ電極の張架軸に沿って昇降可能なように保持されており、挿通機構21に設けた上下一対のプーリ49,50に装架されたベルト51により制御昇降、更には位置決めされる。図2は前記挿通体46が最上昇位置に在る状態を示しており、ガイドパイプ43の先端は該ガイドパイプ43が挿通位置決めされた状態で垂下可能な案内ダイス52が設けられ、該案内ダイス52の出口には、最初の加工に際しての、又は1回以上のワイヤ自動挿通失敗後のワイヤ電極の先端処理、又は多数個取りの加工で一つの部位の加工が終了後次の部位の加工に移行するため等の、ワイヤ電極切断の際に設けられる切断装置53が設けられ、前記ガイドパイプ43先端は案内ダイス52から引込めてワイヤ電極のみが延出した状態でワイヤ電極1の切断操作が行われるものである。
【0023】
又42Aは前記ワイヤ電極送りローラを兼用することがあるクランプ装置42の駆動コントローラ、49Aは前記ベルト送り機構の駆動コントローラ、53Aは切断装置53の駆動コントローラであり、又図示していないがガイドパイプ43を降下させて、場合によっては該ガイドパイプ43を上加工液ノズルブロック2を貫通し、被加工体11のスタート孔11Aを挿通して下加工液ノズルブロック3内の図示しない加工部下部位置決めガイドの近く迄ワイヤ電極挿通のために降下させる場合には、上加工液ノズルブロック2内の加工部上部位置決めガイド2Bは、何等かの構成、操作によりガイド孔を開閉又は大小に変更させられるものであることが必要で、又場合によっては加工液ノズルブロック2内に設けられるワイヤ電極1へのワイヤ放電加工電源の通電子等の自動退避操作等も必要となるものであり、2Cはそのような位置決めガイド及び通電子の駆動コントローラである。35Aは前記図1の検出信号を制御装置40に送る圧力及び/又は流量計35と同一又は兼用するものであっても良い圧力及び/又は流量計で、ガイドパイプ43を有する挿通体46のジェット用加工液導入口45には、之が上ノズルブロック2に代えて使用の際には、圧力等の検出測定用の圧力又は流量計35Bが前述と同様に設けられるものである。
【0024】
なお、以上の如き構成のワイヤ電極自動挿通装置としては、そのワイヤ電極1を必要に応じローラ送り出しと協働で加工液のジェットで送り出すのには、通常上記挿通体46のガイドパイプ43のジェットが使用されるものの、上加工液ノズルブロック2の構成等によっては、該ノズルブロック2内にジェット噴射ノズルが一体に内装構成されても良く、又場合によっては上加工液ノズルブロック2のノズル2Nがガイドパイプ43を兼用することがあるものである。
【0025】
以上の如き構成に於いて、被加工体11の所定図面上の寸法位置に1つ以上の加工スタート孔11Aを穿孔形成した被加工体11を前記ワークスタンド10に所定位置決めして取り付けるか又は取付け後被加工体11の一箇所以上の所定端部と張架ワイヤ電極1との接触検知又はその他の適宜の測定手段による測定で原点を決めた後、ワイヤ電極1を図2の案内ダイス52の出口で切断装置53で切断し、前方のワイヤ電極を送りローラ25によりワイヤ回収箱27に回収したところで、設定したワイヤ電極挿通プログラムにより又はMDI入力等により、ガイドパイプ(加工液噴射管)43及び上加工液ノズルブロック2の中心位置と、被加工体11の加工スタート孔11Aの中心位置(座標位置)とを合致させるために、X軸及びY軸モータ13,14を制御装置40により駆動移動して、エンコーダ13A,14Aからのフィードバック信号により所定の相対移動位置決めを行った所で上加工液ノズルブロック2を加工ヘッド7を駆動して所定の近接位置迄下降させる等して、そして加工スタート孔11Aの内径がガイドパイプ(加工液噴射管)43の外径よりも充分大きい場合には、ノズルブロック2内の位置決めガイド2Bを開いてベルト送り機構のコントローラ49Aにより挿通体46を下降させてガイドパイプ43をスタート孔11Aへ挿通して、好ましくは下ノズルブロック3内の図示しないダイス状下位置決めガイドの直上に位置せしめるように為し、又該ガイドパイプ43の径がスタート孔11Aに挿通し難い寸法の場合にはガイドパイプ43先端を被加工体11表面に充分近接させるか接触する程度に迄下降位置決めし、導入口45からジェット用高圧加工液を導入してガイドパイプ43より噴出させ、或いは更に上加工液ノズルブロック2の送り出しジェット噴出を行なわせ、又はワイヤ電極1を必要に応じ、クランプローラ42を送り出しローラとして先端を上加工液ノズルブロック2内の所定位置まで送り出しておいて、該ノズルブロック2に送り出しジェット噴出を行いながらクランプローラ42をワイヤ電極の送り出し方向に回転させて、加工スタート孔11A,及び下位置決めガイドに挿通させると共にワイヤ電極先端を下部のワイヤ電極引取り機構に係合させる如く操作運転されるものである。
【0026】
しかし、上記ガイドパイプ43と加工スタート孔11A間の相対的な直接的な位置決めや、原点等の間接的な位置決めが正確に行われていないとか、加工スタート孔11Aが正しい位置に明けられていないか、熱処理等で変位して図面寸法位置と或る程度以上変化してしまっていると、単なるワイヤ電極の自動挿通操作の繰返しでは挿通目的が達せられず、前記加工スタート孔11Aの探索及び現に在る位置の正確な測定及び位置決め等が必要となるものである。
【0027】
然かるに前述の従来技術の如くワイヤ電極1の先端を送り出して上加工液ノズルブロック2から突出させ、スタート孔11Aに挿通しない被加工体11表面との接触、開離等によりスタート孔11Aの中心位置等を正確に測定等することが困難であろうことは容易に推定できるところであり、また上下の加工液ノズルブロック2,3の側部等に設けた光等を使用する光学的手段によっても、加工液の飛散・残溜や各種汚れ等により測定困難となることが少なくないことも容易に推定できるところである。
【0028】
よって本発明はワイヤ放電加工の加工中や、そのワイヤ電極の自動挿通に従来より用いられているガイドパイプ(加工液噴射管)43、及び/又は上加工液ノズルブロック2よりの加工液噴射を必要に応じ増圧等するものの、そのまま利用して加工スタート孔11Aの探索及び位置の測定を行なうようにしたものである。
【0029】
図3は本発明に於ける典型的な測定原理を説明するもので、図では上記上加工液ノズルブロック2の先端ノズル部2Nの例で示してあるが、上記図1及び図2の例示の装置では、通常ガイドパイプ(加工液噴射管)43を使用するものである。
図3に於いて、下方の図3Aは加工スタート孔11Aが閉塞されないようにワークスタンド10設置された被加工体11で、該被加工体11に形成してある加工スタート孔11Aの中心を含む一軸(例えばX軸)方向の縦断面(XZ断面)と、前記XY平面上に投影された前記スタート孔11Aと該スタート孔11Aの中心のY軸座標上にそのノズル2Nの開口中心のY軸座標がある状態に位置させて、前記被加工体11(スタート孔11A)とノズルブロック2(ノズル2N)とを相対的に前記Y軸座標上に於いてX軸方向に相対的に移動走査させた時の適宜の複数の位置に於けるノズル2N開口の位置を示したものであり、之に対する上方のグラフ図3Bは縦軸を前記ノズル2N内の加工液圧力(又は流量)、横軸を前記ノズル2Nの前記Y軸座標上に於けるX軸方向の位置として、両者の関係を前記位置に対する圧力(又は流量)の変化の状況を模型的に示したものである。なお、k1はノズル2Nの前方が解放された状態のノズル2N内又はこれに繋がる加工液供給管路内の加工液圧力(又は流量)、k2はノズル2Nの先端を被加工体11の平坦状表面に大凡0.05mmに近接させて円盤状ノズルを形成させた状態で、相対移動走査させる加工スタート孔11Aの探索及び位置測定時の上加工液ノズルブロック2内、又は之への供給管路の加工液供給圧力(又は流量)に近似する値として示したものである。
【0030】
2N1は、前記ノズル2Nがその中心のY座標がワークスタンド10上の被加工体11の加工スタート孔11Aの中心のY座標と同一座標上にあり、被加工体11からは勿論、ワークスタンド10等の表面からも充分離隔した状態で、加工液はノズル2Nから何等の障害も無く放射されるところから、ノズル2N内又はその供給管路内の圧力は前記低い或る値k1に保たれ、その吐出流量は最大となっている。そして当該位置又は加工液ノズルブロック2と被加工体11との加工スタート孔探索又は測定のための相対的走査移動(前記Y軸座標上のX軸方向移動)により、ノズル2N開口が被加工体11表面の端部に掛り重なり始める迄の間に両者間の間隔は前記微細な間隔約0.05mmとなるよう制御装置40はZ軸駆動モータ12、又は更に駆動コントローラ49Aを駆動制御する。
そしてこのノズル2N1からノズル2N2の間の走査移動に於いてはノズル2Nによる加工液噴射状態には変化がなく前記圧力k1を維持するが、該ノズル2N2の位置から走査移動により順次前進し、ノズル2Nの開口が全部被加工体11表面と相対向する迄の間前記圧力(又は流量)はk1からk2迄、大凡緩いS字曲線を描いて上昇(又は減少)し、該圧力k2を保って加工スタート孔11Aの前縁位置のノズル2N3に達する。このノズル2N3の位置x1からノズル2Nと加工スタート孔11Aとは重なり始めノズル2N内の加工液の圧力(又は流量)は、ノズル2Nの口径対スタート孔11Aの口径との比に反比例(但し両口径が2N>11Aの場合)の関係の圧力低下量で、最大k3迄小さな緩い逆S字曲線を描いて低下し、両者の口径が重なっている間この圧力k3を保った後、両者の開離に従って上記圧力低下の際とは略逆の小さい緩いS字曲線を描いて上昇し、開離すると該開離位置x2で前記圧力はk2に再び達し、被加工体11上面の他方のX軸方向端部に達する迄この圧力k2を保ち、以後被加工体11表面をX軸方向に移動して離れるに従って緩い逆S字状を描いて圧力(又は流量)は低下(又は増大)して行き、ノズル2N4位置に於いて元のk1に戻ることになる。
【0031】
しかして、上記の場合の上加工液ノズルブロック2の被加工体11及び加工スタート孔11Aに対する走査移動をX軸正方向(又はプラス方向)移動とすると、図3Aのノズル2Nの位置,2N1〜2N4,被加工体11のX軸方向マイナス方向端とプラス方向端及びスタート孔11Aの位置と、図3Bの前記X軸方向の位置に対する圧力(又は流量)の変化の状況がX軸のプラス方向にノズル2Nの口径分変位しているが、之は前記走査移動を、例えばノズル2N4の位置からノズル2N2の位置に向けX軸のマイナス方向の走査移動とすると、上記図3Bの特性曲線図はX軸のマイナス方向にノズル2Nの口径分(図の3Bからは口径分の2倍)変位した特性曲線図となるわけで、ノズル2N,及び被加工体11,スタート孔11Aの位置関係とノズル2N内又はその加工液供給管路内の圧力との測定には何等支障はないものである。勿論加工スタート孔11Aの口径が通常の約1〜2mmφ前後からより小さい場合もあり、又相対的な相対移動のY軸方向のピッチは、スタート孔11Aの位置が判っていない場合等にはスタート孔11Aの口径の少なくとも1/3程度又はそれ以下に設定することが、口径中心の正確な測定には必要となることがあるが、前記ノズル2N代えて前記ガイドパイプ43(所謂ワイヤ電極の自動挿通用ワイヤ電極案内兼加工液ジェットノズル又はパイプ)を用いれば、該パイプ43又はジェットノズルの口径は、加工スタート孔11Aの口径と同一前後で、通常の加工ではより小さい場合も少なくない関係となっており、大抵の最初の走査移動の際には、図3Aの如くノズル2N口径の中心Y座標とスタート孔11A中心のY座標とが一致した状態となっていることが少ないとしても、加工スタート孔11Aの位置探索、測定がノズル2N内又はその加工液供給管路内の加工液の圧力(又は流量)の変化の測定により可能なことは明らかである。
【0032】
図4のA乃至Gは以上の如き知見より、加工スタート孔11Aの検出測定を行なう際の一走査移動の際のノズル2Nの位置、及びその吐出加工液の流れ2Lと、被加工体11,及びスタート孔11Aとの関係を側断面図により示したもので、Aは測定又は走査移動開始位置に位置決めし、ノズル2Nより加工液2Lを所定の測定条件で吐出させ始めたところ、Bは前記の位置に於いてノズル2Nを被加工体11表面に前述の例えば、約0.05mmの如く所定値に近接させて、ノズル2N内はその供給管路内の液圧k2(又は流速)を測定し、所定の走査移動を開始する工程、Cは走査移動により、ノズル2Nの走査方向前縁がスタート孔11A前縁に所定状態に差し掛かった状態(後の測定の際に第1の位置という。)、Dはノズル2Nとスタート孔11Aとが同軸状に重なった状態、Eはノズル2Nの後縁がスタート孔11Aの走査方向後縁から所定の状態に外れ掛かった状態(後の測定の際に第2の位置という。)、Fは前記Bと実質的に同一の状態に戻った状態、Gは仮りに上記Fまでで、XY平面上に於ける少なくとも1軸又は2軸方向の走査移動が終了し、ノズル2Nを被加工体11表面から所定上昇離隔して加工液噴射を停止し、走査移動を終了する工程を示したものである。
【0033】
しかして、前記加工スタート孔11Aの探索方法としては、被加工体11をワークスタンド10に所定位置決めして取付、ノズル2Nを機械原点又は被加工体11の所望位置原点等に位置決め2N1した後、自動又は手動等により、加工スタート孔11A又はその近くを走査移動するようにして走査移動させ、前述一定圧力(又は流量)k2より、圧力(又は流量)の低下(又は増大)が検知されスタート孔11Aが探知されると、好ましくは自動切換設定等により、例えばスタート孔11A中心位置の測定又は決定用の走査及び演算モードに切換わり、スタート孔11A探知位置の所定周辺領域に対する例えばX軸からの走査移動が開始されることになる。
【0034】
そして、このスタート孔11Aの中心位置測定又は決定用の走査及び演算モードに於ける測定方法としては、夫々少なくとも3つ以上の複数の方法が考えられ、又その複数の方法は走査移動による前記図3Bの如き走査ピッチ座標上の走査軸方向の位置に対する圧力(又は流量)変化の検出特性等の状況によっては、即ち、一般的には検知測定等が容易な場合等には、或る1つの測定用の走査及び演算モードから、例えば他のより簡略又は迅速な測定が可能な測定用の走査及び演算モードに自動的に切り換わるような構成であっても良い。
【0035】
なお、上記のスタート孔11Aの中心位置の測定又は決定用の走査及び演算モードに移行するのは、上述のスタート孔11Aの被加工体11上に於ける図面上の数値位置が不明で、スタート孔探索走査モードによりスタート孔の探索検知を行なった後、通常の加工開始手順等に従って被加工体11の位置決めを行ない、更に図面数値等に従いスタート孔の位置決めを行なって、ワイヤ電極の挿通操作を行なう前、又はそのワイヤ電極の挿通操作が1回又は所定複数回失敗に終わって次の再挿通操作を実用する前、従って又多数個取り等の加工に於いて或る1箇所の加工が終了して次の1箇所の加工のためにワイヤ電極のスタート孔挿通操作を行なう前、或いはそのワイヤ電極の挿通操作が1回又は所定複数回失敗して次の再挿通操作に移行する前等であること当然である。
【0036】
図5は本発明の加工スタート孔11Aの探索方法及び孔位置の測定を実施する制御装置40の主要な構成図を示すもので、60はCPU等のマイクロプロセッサ、61はROM等からなる各種のプログラム及びワイヤ放電加工機全体の制御プログラムや手法を格納する記憶装置、62はRAM等からなり、データの一時記憶や各種設定値及び演算処理結果等を記憶する一時記憶装置、63乃至65は通常不揮発性メモリ等からなり、本発明により追加して設けられた各種プログラムの記憶装置で、63は後述する走査プログラムR1〜R3等の記憶装置、64は走査により測定記憶されたデータからスタート孔の中心位置を演算して求める所望または各種の、後記モード1、2、3等の演算プログラム記憶装置、又65は記憶装置63の走査プログラムR1〜R3、及び記憶装置64の演算プログラム(モード1〜3)を読み出して、CPU60に本発明のスタート孔の位置検出を実行させる制御プログラムの記憶装置、66は紙テープや磁気テープ又はディスク等の外部記憶データや加工プログラムの読込み装置、67はキーボード等の手動データ入力装置、68は入出力データをプリントするプリンタ、69はCRT等の表示装置、70はNC補間器71−1や上加工液ノズルブロック2内又はその加工液供給管路内の加工液圧力(又は流量)検出器70−n、及びその他の各種入出力が接続される入出力回路で、之等はデータ及びアドレスバス71によりCPU60に結合されている。
【0037】
しかして、前記記憶装置63に、予めのプログラム作成により記憶されている走査プログラムとしては、大きく分けて次のR1乃至R3の如きものが用意されている。
走査プログラムR1:之も最も基本的で、かつ単純な走査プログラムで走査プログラムR1の実行指令が入ると、指定入力等した所望原点又は走査開始位置にノズル2Nを近接位置決めした状態から、所定の選択や切換えの可能なXY平面上の所定領域を各軸方向に葛折状に順次に走査移動し、その走査移動の間に、例えば所定移動間隔位置毎に該位置データと測定圧力(又は流量)データを記憶するとか、或いは測定圧力(又は流量)が所望の1又は複数の値(例えば、前記k2)に上昇又は前記値から減少する位置データを記憶する等の、後述するスタート孔11Aの演算決定に必要な加工液の圧力(又は流量)の値及びその変化と加工液噴射管の被加工体11に対する相対位置のデータを一時記憶装置62に記憶させるものである。
【0038】
走査プログラムR2:この走査プログラムは基本的には前述走査プログラムIに従うものであるが、その走査移動の途中に於いて、例えば測定圧力(又は流量)が、加工液噴射管とスタート孔11A及び被加工体11との対向位置が或る特定の状態に移行する又は或る特定の状態から他の状態に移行する等の、そしてスタート孔11Aの位置の演算や決定により好都合な相対位置データを或る程度選択又は判別しつつ走査移動の経路やパターンの切換えは選択しつつ走査移動を行なってデータの記憶を行なうように構成した走査プログラムであって、例えば、後述の図6で図示説明するスタート孔の探索検出及び中心位置検出測定のフローチャートのものが、1例に該当するが、何等之に限定されるものではない。
【0039】
走査プログラムR3:この走査プログラムも、基本的には、前述走査プログラムIと同様なものであるが、その走査移動の経路上又はその近くに略所定又は任意の間隔を置いて次々加工スタート孔11Aiがあるように走査経路SLがプログラムされているもの、そして或るいは更に走査経路を追って走査していく途中の次のスタート孔11Ai+1があるべき位置又はその近傍に於いて、前述走査プログラムR1又はR2に切換え、前記スタート孔11Ai+1の位置データを検出測定して記憶し、次いで再び走査プログラムを切換えて次のスタート孔11Ai+2へとプログラム経路に沿って走査移動をする類のもので、例えば、後述の図8A、Bで図示説明する多数のスタート孔に対する探索及び中心位置検出測定のフローチャートのものが、1例に該当するが、何等之に限定されるものではなく、与えられたスタート孔を有する被加工体、或いは更に該与えられ被加工体11と加工液噴射管との相対関係等により、スタート孔11Aの探索及び中心位置の検出、測定、演算等に必要で好ましい位置データの検出測定検出が可能な走査プログラムが製作使用されるものである。
【0040】
そして、前述の如き走査プログラムの実行により得られた相対位置データ、又は圧力(又は流量)の値と相対位置との関係の検出データ、又は記憶データを基に、該データを一時記憶装置62から読み出し、又は検出測定が行われる或る区切り毎に、次の走査移動のための、そして最終的にはスタート孔11Aの中心位置決定の演算を行なう演算プログラム記憶装置64に記憶された演算プログラムとしては、次の演算モード1乃至3の如きものが用意されているものである。
【0041】
(スタート孔中心位置測定方法の演算モード1)
検知等した加工スタート孔11Aに対し、その周りの所定範囲を、記憶装置63の走査プログラムxにより先ずY軸方向に、前記スタート孔口径の約1/3ピッチ等の所定ピッチでX軸方向のプラスーマイナス往復の、又はマイナスからプラスに向かう方向のみの走査移動と、次にX軸方向に前記所定のピッチでY軸方向の走査移動を上記X軸の場合と同様に、両走査が略全体として直交して重なるように行ない、各走査ライン毎に前記図3Bの如き走査軸方向の各位置と、その位置に於ける加工液の圧力又は流量検出器35A(35B)による検出値をデータとして、連続的又は所定の位置間隔毎に、若しくは所定値に対する変化点の位置等として一時記憶装置62に記憶し、該記憶データを上記走査移動の終了後又は適宜に読み出して、スタート孔中心位置決め演算プログラム(演算モード1)等によりマイクロプロセッサ60が必要に応じて合成及び計算して表示装置69にスタート孔11A中心位置の座標と共に表示するものである。
【0042】
なお、上記の場合の中心位置の座標の計算等は数ある既知の計算方法、例えば、前記ノズル2Nの中心位置走査軸(y=Ci等)がスタート孔11Aと或る程度以上重なっているときには、前記圧力がk2から下がり始る点と、圧力k2に上り切る点の座標値が検出測定されるわけであるから、前記走査軸の何本かの直線(y=Ci)と、径が既知のスタート孔11Aの円((x−a)2+(y−b)2=r2)の式を用いる演算により、または上記圧力変化点とその時のノズル2Nの中心とを結ぶ幾本かの直線の交点演算により、或いは、前記圧力(又は流量)がk2からk3に下がり始める圧力(又は流量)k2の円を描き、該円に既知のx軸線とy軸線とを引いてその交点座標から前記円及びその中心を求める方法、又は上記円に対し例えばx軸線が最長となる直径線を引き、該x軸直径線に対して交叉する既知の直線の直径線を引くことにより中心座標を求める方法等が適宜採用されるものである。
【0043】
(スタート孔中心位置測定方法の演算モード2)
最初のX軸方向走査移動に於いてノズル2Nの開口とスタート孔11Aの各中心が走査移動軸上に於いて、即ちY軸座標が一致した状態でX軸方向へ走査移動している場合が好ましいが、上記Y軸座標が一致する走査移動をすることは少ない訳であるから、最初のX軸方向走査移動により、ノズル2Nの開口とスタート孔11Aとが或る程度以上、好ましくは半分近く以上重なる走査移動において、先ず図3Bのノズル2N3のスタート孔11Aの前縁と重なり始め、圧力がk2から下がり始めたX軸上のx座標を第1の位置として検出し、更に走査移動を行なって圧力がk3の一定となり始めたx座標(之は当該走査移動時の条件として、ノズル2Nの口径>スタート孔11A口径、後者が前者の口径内に在る走査移動区間がある場合、又は之と全く逆の条件の場合は圧力k3一定となって再び圧力上昇が始まるx座標)、又は走査移動によりノズル2Nにスタート孔11Aの位置を通り越させて、同一Y軸座標上を反転してX軸のマイナス方向に走査移動させた時ノズル2Nがスタート孔11Aのプラス側前縁と重なり始め、圧力がk2一定から下がり始めたx座標を第2の位置して検出し、この第1及び第2の位置を一時記憶装置62に記憶し、該記憶データを記憶装置64から一時記憶装置62に入力させたスタート孔中心位置の演算プログラム(演算モード2)によりマイクロプロセッサ60により中間のx座標を求めると、之がスタート孔11Aの中心のx座標として求まることになる。
【0044】
従って、次に上記プログラム(演算モード2)により、或いは更に記憶装置65からの制御プログラムにより走査プログラムIIを実行させ、ノズル2Nの中心x座標を、上記求めた中心の座標に一致させた後、ノズル2Nと被加工体11、スタート孔11Aとを相対的にY軸方向に走査移動させ、上記X軸方向走査移動の場合と同様にしてスタート孔11Aの中心のY座標を求めるものである。
【0045】
このようにすることによりスタート孔11Aの中心の位置のx及びy座標を知ることができるので、これを記憶したり、プリントアウト、又は表示するとか、更に読み込み装置66や入力装置67からの入力データの修正、及びワイヤ電極1の自動挿通のための新しいデータに基づくノズル2Nとスタート孔11A、被加工体11とのXY軸相対移動による位置決めを行なうことになるが、上記の場合、上記y軸座標を求めた後、該y軸座標を基に再度x軸座標の確認のための走査移動検出を繰り返すようにしても良い。
【0046】
なお、上記に於ける加工スタート孔11Aの求め方は、ノズル2Nがスタート孔11Aと重なり始めたり、離れ終わる等の際のノズル2Nの前縁又は後縁のx又はy座標の位置を第1の位置及び第2の位置とした場合であるが、ノズル2Nの口径(勿論その外覆の厚みも考慮した上で)は通常の既知で変化しないものであるから、ノズル2Nがスタート孔11Aと重なり始めて圧力(又は流量)がk2から下がり始めた時のノズル2N3の中心位置を第1の位置とし、走査移動を継続してノズル2Nスタート孔11Aから離れ終わる圧力(又は流量)がk2に上昇せんとする時のノズル2Nの中心位置を第2の位置として検出記憶するようにすれば、スタート孔11Aの当該走査移動軸上に於ける孔11Aの中心のx座標は、前記第1の位置と第2の位置との中間にある訳で、容易に求められるだけでなく、ノズル2Nを上記第1の位置から第2の位置迄移動させた距離の1/2をマイナスx方向に戻せば、その位置がスタート孔11Aの当該走査移動軸上に於ける孔11A中心のx座標の位置となるものである。
【0047】
(スタート孔中心位置測定方法の演算モード3)
前記X又はY軸方向の一つの走査経路上の一方向又は往復の走査移動により、当該走査軸上のX又はY軸上の圧力(又は流量)が前記k2より低下又はk2に上昇し終わる1点又は2点の各xy座標を検出し、次に前記走査経路と平行で1ピッチ以上離れた走査経路、又は前記検出した走査経路と直交するY軸又はX軸方向の一方向又は往復の走査移動により当該走査軸上において圧力がk2から減少変化又は増加して圧力k2となるY軸又はX軸上の1点又は2点の各xy座標を検出することにより、一円周上の少なくとも3点の座標を一時記憶装置62に記憶し、該記憶データを、記憶装置64から一時記憶装置62に入力させたスタート孔中心位置の演算プログラム(演算モード3)によりマイクロプロセッサ60により、上記少なくとも3点を通る円の中心、即ちスタート孔11Aの中心位置座標を演算して求めるものである。
【0048】
図6は、加工スタート孔11A探し及び/又は現在位置近傍の所定領域内にスタート孔11Aが位置しているのに対する前記スタート孔中心位置測定方法の走査移動プログラムI又はIIと、前記スタート孔中心位置測定方法の演算モード2の中心位置の演算プログラムによる探索又は走査移動と演算のフローチャートで、走査プログラムスタートによりステップS1でワークスタンド10に所定位置決めして取り付けられた被加工体11に対し、ノズル2Nの中心を所定の機械原点又は被加工体11の所定基準位置から所望距離移動したスタート孔11Aのない位置を記憶し、ノズル2N(又はガイドパイプ43)をZ軸モータ12又はコントローラ49A駆動により被加工体11表面に移動近接位置決めし、加工液を所定加工スタート孔11A探しの状態に噴射を開始させる。
【0049】
次にステップS2に於いて走査プログラムに従い数値制御装置により走査移動装置(図1の場合被加工体11載置テーブル9及びそのXY軸駆動装置)に、所定のピッチで、例えばX軸方向からの走査移動を開始させるが、その際エンコーダ14AによるY軸座標上のX軸方向の走査移動で、圧力及び/又は流量計35A(又は35B)によりノズル2N(又はガイドパイプ43)内又はその供給路の圧力(又は流量)変化を所望位置間隔毎に、及び変化があった場合にはその位置とその変化圧力(又は流量)の値をデータとして一時記憶装置62に記憶していくもので、そして前記1ピッチ又は1往復の走査移動等の毎に又はその走査移動の途中で、その走査移動の際に予め定めた或る所定値以上の圧力(又は流量)変化があったかを判別し(ステップS3)、変化がないか、前記或る所定値よりも少ない場合には未だノズル2N(ガイドパイプ43)とスタート孔11Aとが所定の状態にクロスして重なっていない状態なので、前記ステップS2に戻り次のY軸ピッチの走査移動を継続することになるが、所定値以上の圧力(又は流量)変化が検出された場合には、例えばステップS4以下の図示の如きスタート孔11Aの中心位置測定の走査プログラムIIの工程に移行する。
【0050】
即ち、ステップS4に於いて、前述図3のノズル2N3(又はガイドパイプ43)の位置をエンコーダ13Aにより第1の圧力変化位置として検出記憶した後、走査移動を継続し、上記第1の位置とは逆の同一な圧力変化の状態を検出すると、その位置を第2の位置としてエンコーダ13Aにより検出記憶し(ステップS5)、マイクロプロセッサ60により前記第1の位置の点に於けるノズル2N(又はガイドパイプ43)の中心x軸位置と前記第2の位置の点に於けるノズル2N(又はガイドパイプ43)の中心x軸座標の中央のx座標位置をスタート孔11A中心のx座標と看し、ノズル2N(又はガイドパイプ43)を被加工体11に対し相対的に前記第1,第2の位置間の距離の1/2戻して、ノズル2N(又はガイドパイプ43)中心位置と一致させるように移動させる(ステップS6)。
【0051】
なお、この場合の上記第1,第2の位置の中間の位置は、上述x座標値として計算等によって求められる外に、第1の位置から第2の位置に移動する間に、例えばその長さ(距離)を既知の走査移動速度と移動時間の計測により、或いは走査移動を行なわせる数値制御装置の実行された指令信号のカウント値に既知の移動設定単位の積を取る等多様な計算方法が採用されるものである。
【0052】
次のステップS7は、上述の走査移動のX軸に直交するY軸の走査移動の段階に移行するもので、先ずノズル2N(又はガイドパイプ43)を前記x座標上に於いてY軸方向に予め設定した距離、即ち、被加工体11のスタート孔11A外の位置に一旦相対的に移動させた後、前述ステップS2と同様なY軸方向の走査移動工程(ステップS8)に移行するものである。そしてこのステップS8は前述の如くして求めたx座標上のY軸方向走査移動であるから、前述のステップS3の工程を必要とすること無く、ステップS4と同様なY軸方向の第1の圧力変化位置検出工程(ステップS9)へ移行、次いで同じく第2の圧力変化位置検出工程(ステップS10)を経た後、上述ステップS6と同様にスタート孔11AのY軸方向中心y座標を求めても良く、又次にワイヤ電極の挿通工程への移行を予定して、ステップ9の第1の位置からステップ10の第2の位置迄移動した長さの1/2の長さY軸方向に戻すと、その時のエンコーダ14Aの計測位置が前記Y軸方向の中心であるy座標ということになる。
【0053】
そして、前述の如くここでスタート孔11Aの中心位置の検出測定としては終了であるから、検出測定データを、例えばワイヤ電極自動挿通の数値制御装置の指令信号として使用可能な、或いは更にデータの表示や記憶格納の処理(ステップ11)をして終了することとなる。又必要ならば、上述の如き或る1つの加工スタート孔11Aの中心位置の検出測定の精度を増大させるために2度以上の検出測定を行なうよう走査プログラムを構成する(ステップS12)ことができ、又この際2度の検出測定値の誤差が所定の許容限度値以内のとき検出測定を終了させるように構成(ステップS13)しても良い。
【0054】
図7は既述の如く、ワイヤ電極1の自動挿通操作の際に前記ガイドパイプ43を用い、該ガイドパイプ43の外径の方がスタート孔11Aの内径よりも小さい場合には上位置決めガイド2Bを開閉型等してガイドパイプ43をスタート孔11Aに挿通させて、加工液ジェット噴射により下ノズルブロック3の下位置決めガイドにワイヤ電極を挿通させる場合に、ワイヤ電極の挿通失敗があった場合の再挿通操作の際に、前記図6のスタート孔11Aの位置検出処理工程を導入して、挿通成功確度を増大させるようにした概略のフローチャートを示したもので、ステップS20はワイヤ電極1の自動挿通操作に失敗した段階で、前述図1及び図2の場合、ガイドパイプ43を図2の位置迄引上げパイプ43先端より延出しているワイヤ電極1をカッタ53により切断し(ステップS21)、被加工体11側にあるワイヤ電極1は巻取又はその他の適宜の手段により除去され、そしてこの間にワイヤ電極1はガイドパイプ43後方のクランプ装置42により挟着クランプ(ステップS22)される。そして次にワイヤ電極移動挿通の失敗の原因と思惟されるノズル2N(又はガイドパイプ43)と被加工体11スタート孔11Aとの修正位置決めのために前記スタート孔11Aの位置検出測定の前記図6のステップS1〜S11又はS1〜S13から成るステップS23に移行する。
【0055】
そして、この際はワイヤ電極1の自動挿通操作は少なくとも1回失敗しているのであるから、前記図6のスタート孔11Aの位置検出の操作は精緻に、従って好ましくは2回以上複数回行われることが好ましい。
【0056】
次に、前述の如くスタート孔11A内径よりもガイドパイプ43外径が小さい場合には上ノズルブロック2内のワイヤガイド2Bをパイプ挿通が可能なよう開き、又、必要ならば図示しないワイヤ電極への通電子や押圧体等を適宜退避させてガイドパイプ43を駆動ローラ49,50及びベルト51を駆動して、上ノズルブロック2からスタート孔11Aを経て下ノズルブロック3内下位置決めガイドの直前の位置迄降下させる(ステップS24)。後述するようにワイヤ電極1は、その自動挿通操作失敗時等に、必要に応じ少し巻き戻されていて、例えばテンションローラ18とワイヤ電極自動セット装置21間の適宜の位置において弛みが与えられていたりするが、ここに於いて(ステップS25)、例えばテンションローラ18等を使用してボビン15からワイヤ電極を所定量引き出し、好ましくは上部方向変換プーリ20と上記自動セット装置21間等にワイヤ電極1を所定量溜めた状態としてガイドパイプ43に加工液を供給(ステップS26)ジェット噴射させ、前記一対のクランプ装置42を開離してクランプ解除(ステップ27)によりワイヤ電極1先端を送り出す。
【0057】
該ワイヤ電極1の先端が下方向変換プーリ22から案内パイプ23、ワイヤ電極引取り装置25、或いはワイヤ回収箱27等に設けられた挿通成功確認手段により確認されれば(ステップS28)、ワイヤ電極自動挿通操作は終了し、次のワイヤ放電加工開始工程等に移行することになるが、上記挿通成功確認信号が得られない場合は、前記ステップS28からガイドパイプ43を引き上げると共にワイヤ電極を所定量巻き戻し(ステップS29)、上記ワイヤ電極先端切断のステップS21に戻ることになる。なお、図7のフローチャートで示された動作終了後、加工に移行する場合予め入力されている加工形状プログラムの加工開始点と、新たに位置決めされて決定されたワイヤ電極挿入位置はズレているので、そのまま加工を開始することができない場合が生じることが考えられるが、この場合、新たに決定されたワイヤ電極挿入位置と所望の加工形状プログラムの加工開始点を結ぶ移動はワイヤ電極挿入位置と加工プログラムの開始点間を加工モードで移動させるか、または移動中にワイヤ電極と被加工体間の接触を検知した場合加工モードで結ぶことにより位置ズレが大きくても加工は問題なく実行できる。
【0058】
図8A,Bは図Aに被加工体11の一部を示すように多数のスタート孔11A1〜nを順次に探索及び位置検出または探索及び位置検出後、加工するフローチャート図8Bの例を示したもので、ノズル2N(又はガイドパイプ43)の中心を被加工体11の前記多数個のスタート孔11A1〜nの位置検出に係る作業開始点2N0に位置決めして加工液噴流を開始させる(ステップS30)。次いで、ノズル2N(又はガイドパイプ43)をZ軸駆動モータ12(又はコントローラ49A)の駆動により被加工体11表面に近接位置決めし、ノズル2N(又はガイドパイプ43)内又はその供給路の加工液の圧力測定調整を行ない(ステップS31)、所定の状態となったところで、前記多数あるスタート孔11A1〜nを所定のプログラムされた順路SLを追って順次に探索する走査移動プログラムIIIの実行を開始する(ステップS32)。前記順路を追う軌跡SLの走査移動中に前記ノズル2N(又はガイドパイプ43)内又は供給路の加工液圧力の変化が検出されると(ステップS33)、最初又は所定i個目の加工スタート孔11A1(又は11Ai)の検出があったものとして、例えば前述図6の走査移動プログラムIIのステップS2乃至S11の実行段階(ステップS34)に移行し、当該検出スタート孔11A1(又は11Ai)の位置座標の検出測定を行なう。
【0059】
次いで、スタート孔11A1(又は11Ai)にワイヤ電極1を自動挿通してワイヤ放電加工するか否かの判別段階(ステップS35)に移行し、加工をする設定の場合には、次の加工実行のステップS36Aに移行するが、然らざる場合には、前記の検出測定を行なったスタート孔11A1(又は11Ai)を第1(又は第i)番のスタート孔及びその測定中心位置の座標を記憶装置に記憶させ(ステップS36B)、次の走査移動プログラムIIIの終了判別段階(ステップS37)に移行し、終了していない場合には、前述のステップS32に戻って走査プログラムIIIの実行を再開し、プログラムされた走査移動の軌跡に従って、次の加工スタート孔11A2(又は11Ai+1)の検出及び位置測定工程へと移行し、以後前述走査移動プログラムIIIが終了して、ノズル2N(又はガイドパイプ43)が走査移動プログラムIIIの終了位置2Nnに到達するまで繰り返されて終了することになる。
【0060】
以上本発明を図示した実施例により説明を加えたが、上ノズルブロック2のノズル2Nの口径に対して加工スタート孔11Aの口径が極端に小さくて差があるような場合には、既述の如く通常細口径のガイドパイプ43を用いるようにする外、ノズル2Nを検出・測定用の適宜に寸法・形状のものと交換使用等することができるのは勿論のこと、前述のノズル2Nやガイドパイプ43に代えて検出測定用のノズルを、例えばノズル2Nの先端側に進設及び退避設置自在に設けるように構成等することができるものである。又ノズル2N(又はガイドパイプ43)内又は之に繋がる加工液流路内の加工液の圧力又は流量は、前記のノズル2N(又はガイドパイプ43)の口径やスタート孔11A径、又はその比等により前述の如き圧力又は流量変化の状態を検出・測定し易いものとすることが好ましいので、加工スタート孔11Aの検出及び位置測定等の際にノズル2N(又はガイドパイプ43)に供給する加工液供給手段としては、前述図示説明したワイヤ放電加工の際に使用される加工液供給手段とは別系統のものを全く別個に、又は加工液循環供給装置30に付設するようにしても良く、又ノズル2N又はガイドパイプ43内又はその供給路の加工液の圧力又は流量検出装置35,35A又は35Bとしては、公知の圧力計である金属抵抗や半導体素子応用のストレンゲージ、静電容量やインダクタンス形変位センサや差動変圧器等又同じく公知の流量計(流速計)であるしぼり流量計、面積流量計、電磁流量計、渦流速センサ、超音波や熱線形流速センサ或いはタービン形流速センサ等を用いることができるものであり、又ノズル2N又はガイドパイプ43による加工スタート孔11Aの検出及び位置測定後のワイヤ電極の自動挿通操作の態様等も、前述図示説明のものに限られないものであること当然である。又、本発明の実施例ではノズル2Nやガイドパイプ43から加工液を被加工体11に噴射し圧力変化又は流量変化を検出する方法と装置について説明したが、浸漬式のワイヤ放電加工装置の場合には加圧した加工液をノズル2Nやガイドパイプ43に供給する構成に替えて吸引装置を設け、ノズル2Nやガイドパイプ43から流入する加工液量や吸引負圧の変化を検出・測定する構成とすることもできる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明による加工スタート孔の位置検出方法及び装置によれば、
上部加工ヘッドに設けた加工液噴射ノズルが兼用することがある加工液噴射管を鉛直方向下方に配置した被加工体と相対向せしめ、前記被加工体の所望の位置に予め形成してある1つ以上の加工スタート孔を前記対向方向と直角方向の数値制御指令の相対送りにより探索するに、
前記加工液噴射管を被加工体の上表面に所定の状態に近接させて加工液の噴射を開始すると共に該噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の測定を開始する段階と、
予め設定してある走査プログラムにより前記被加工体に対し加工液噴射管を前記対向方向と直角方向の予め定めた領域を予め定めた順序により相対的に順次に走査する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化に対する前記相対移動の走査による相対位置の関係データを測定記憶する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化と加工液噴射管と被加工体との相対位置との関係の記憶データを基に演算して加工液噴射管とスタート孔との相対位置を決定する段階とを有し、
【0062】
上記スタート孔の中心位置を、前記直角方向の直交する各軸方向に於ける圧力等の変化状態が同一の2点間の中心等として求めることにより、その中心位置座標が決定できるので、スタート孔の位置がワイヤ電極の自動挿通の失敗とか図面データ等により判っている場合には勿論のこと、スタート孔の探索検出段階からの孔の検出測定も可能であり、しかも、そのスタート孔の探索検出や検出測定が従来斯種のワイヤ放電加工機が備えているワイヤ放電加工用の加工液噴射ノズルやワイヤ電極移動挿通用の加工液ジェット噴出ガイドパイプ等の加工液噴射管等を略そのまま用いて、加工液その他による汚れ等にも邪魔されること無く行なえる利点があるものであり、
【0063】
又本発明のワイヤ電極自動挿通方法及び装置によれば、
上部加工ヘッドに設けた加工液噴射ノズルが兼用することがある加工液噴射管にワイヤ電極を挿通し、該加工液噴射管を鉛直方向下方に配置した被加工体と相対向せしめ、前記被加工体の所望の位置に予め形成してある1つ以上の加工スタート孔と前記対向方向と直角方向の数値制御指令の相対送りによる位置決め後、前記ワイヤ電極を前記加工液噴射管から送出して前記スタート孔に挿通する際に又は前記スタート孔への1回以上の挿通操作の失敗検出後の再挿通操作の際に、
前記ワイヤ電極の先端を加工液噴射管の後端部から所定挿入した状態として、前記噴射管の後端の後部に於てワイヤ電極を把持してクランプする段階と、
前記加工液噴射管を被加工体の上表面に所定の状態に近接させて加工液の噴射を開始すると共に該加工液噴射管内の又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の測定を開始する段階と、
予め設定してある走査プログラムにより前記被加工体に対し加工液噴射管を前記対向方向と直角方向の予め定めた領域を予め定めた順序により相対的に順次に走査する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化に対する前記相対移動の走査による相対位置の関係データを測定記憶する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化と加工液噴射管と被加工体との相対位置との関係の記憶データを基に演算して加工液噴射管とスタート孔との相対位置を決定する段階と、
前記新たに決定した相対位置データに従って前記対向方向と直角方向の相対送りを行ない加工液噴射管とスタート孔とを相対的に位置決めする段階と、
前記ワイヤ電極の把持クランプを解除すると共に前記加工液噴射管への加工液供給圧力を増大させる段階と、を有し
【0064】
前述の加工スタート孔の探索検出及び孔中心位置検出の操作に先立ってワイヤ電極の先端を加工液噴射管の後端側から所定長挿入した状態で前記ワイヤ電極を前記後端後部で把持クランプしてあるから前述の加工スタート孔の中心位置の検出測定後、他に2〜3の準備操作等を必要とするとしても、前記加工液噴射管の中心とスタート孔の中心とを一致させ、加工液ジェット噴射と前記ワイヤ電極のクランプを解除することによりワイヤ電極自動挿通操作が行われるのであるから、迅速かつ確実なワイヤ自動挿通操作が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する装置全体の概略構成を示す説明図。
【図2】第1図中の一部の要部の構成を示す正面説明図。
【図3】図3A,及び3Bは、本発明の孔の探索検出及び位置検出測定を行なうノズル,被加工体及びスタート孔の相対位置と圧力変化との関係の説明図。
【図4】図4A乃至Gは、図3Aを部分の側断面図により示す模型的流れ図。
【図5】本発明の方法を実施する制御装置の主要な構成の説明図。
【図6】本発明のスターと孔の探索検出及び中心位置検出測定の説明フローチャート図。
【図7】本発明のスターと孔の中心位置検出及びその後ワイヤ電極自動挿通操作を行なう場合の説明フローチャート図。
【図8】本発明のスタート孔の探索及び中心位置検出測定を多数個のスターと孔を有する被加工体に適用した場合の説明フローチャート図。
【符号の説明】
1 ワイヤ電極
2,3 上下の加工液ノズルブロック
2A,2B 加工液入口
4 基台ベッド
5 カラム
6,8 上,下アーム
7 加工ヘッド
9 XYクロステーブル
10 ワークスタンド
11 被加工体
11A 加工スタート孔
12,13,14 Z,X,Y軸駆動モータ
12A,13A,14A 各軸エンコーダ
15 ワイヤ電極供給ボビン
16 ガイドローラ
17 案内
18 テンションローラ
19 ピンチローラ
20,22 上部、下部方向変換プーリ
21 ワイヤ電極自動挿通機構
23 案内パイプ
24 吸引装置
25 ワイヤ送りローラ
26 ワイヤ電極排出部
27 ワイヤ電極回収箱
28 浄化ローラ
29 断線検出器
30 加工液供給装置
30A,30B 清浄、汚濁加工液槽
31,33,37 ポンプ
32 濾過器
34 伝導度検出器
35,35A,35B 圧力計(流量計)
36,39 コントローラ
38 イオン交換器
40 制御装置
41 ダイス案内部材
42 ワイヤ電極クランプ装置
43 ガイドパイプ兼加工液噴射管
44 導入ブロック
45 導入口
46 ワイヤ電極挿通体
47 水切りダイス
48 レール
49,50 プーリ
51 ベルト
52 案内ダイス
53 切断装置
42A,49A,53A,2C 駆動コントローラ
60 マイクロプロセッサ(CPU)
61 記憶装置(ROM)
62 一時記憶装置(RAM)
63,64,65 プログラム記憶装置
66 読込み装置
67 手動入力装置
68 プリンタ
69 表示装置
70 入出力装置
71 データ及びアドレスバス[0001]
[Industrial applications]
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention is applied to a method and an apparatus for wire electric discharge machining, in particular, when machining is started or when machining is restarted after disconnection of a wire electrode, a wire electrode is inserted into a machining start hole by automatic control and machining is started. The present invention relates to an automatic start hole searching method, that is, a method of detecting a position, a method of automatically inserting a wire electrode into a start hole, and an apparatus therefor.
[0002]
[Prior art]
In recent years, wire electric discharge machines have become highly automated, and the insertion of a wire electrode into a machining start hole of a workpiece set on a work stand and the stretching of a wire electrode traveling system, etc. are automated in various methods and modes. ing.
[0003]
However, insertion of the wire electrode into the processing start hole of the workpiece is not easy regardless of the insertion method, including the case of insertion after a wire electrode disconnection accident. For example, the workpiece having the start hole opposed to the tip of the wire electrode in the vertical direction is relatively moved and positioned by the NC control in a direction perpendicular to the facing direction, and then the tip of the wire electrode is sent out. Is to be inserted. Regardless of the wire electrode sending method and mechanism, in particular, depending on the positioning guide on the wire electrode sending side, the power supply, the treatment of the nozzle and its injection port, etc., the habit of the wire electrode, the remaining situation such as distortion, etc. There is a case where the target insertion set cannot be performed by one insertion operation, and the processing is stopped at that point.
[0004]
Therefore, when the setting operation fails due to the automatic insertion of the wire electrode, the setting operation is detected and determined by some means, and a desired portion from the tip of the wire electrode sent out for insertion based on the detection signal is determined. Rewinding, cutting or sending out a part or most of the part that has been cut or sent out by a cutting device, and after removing the cut part of the wire electrode, re-entering the process of automatic insertion operation of the wire electrode again (See, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-177,234).
[0005]
However, in the case of a thin wire electrode having a diameter of the wire electrode of about 0.1 mmφ or less, for example, about 0.05 mmφ or about 0.03 mmφ, the wire electrode has a low rigidity, so that the wire electrode cannot be inserted or fed forward. It is buckled or deviated from the passage to be inserted due to slight contact failure or disturbance, and cannot be inserted. Also, not only does the diameter of the start hole tend to be reduced in accordance with the diameter of the wire electrode, but also the diameter of the start hole tends to be reduced relative to the diameter of the wire electrode. Making it difficult.
[0006]
In addition, the start hole at the start of processing may not only have to be reduced due to the relationship between the workpiece material and the dimensions and shape of the processing, etc., but also need to be mechanically drilled or the like before quenching the workpiece. In the case of forming, when performing wire electric discharge machining after quenching the work piece, the size, shape, position, etc. of the work piece and the start hole are slightly changed from those in the manufacturing drawings etc. due to distortion etc. Often. Therefore, there are many cases where the purpose of the insertion set cannot be achieved by simply repeating the automatic insertion operation of the wire electrode as described above.
[0007]
For this reason, when the wire electrode is sent out for automatic insertion, the insertion is not performed due to the relative displacement of the start hole, or when the contact between the wire electrode and the workpiece is detected, the wire electrode is After cutting or further stopping the feeding of the wire electrode, the wire electrode and the workpiece are moved relative to each other in a direction perpendicular to the facing direction according to a predetermined setting pattern or distance to set the start hole position. After detecting and correcting the positional displacement amount such as contact cancellation, a method of attempting an automatic insertion operation of the wire electrode such as sending out the wire electrode (Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 56-119, 327 and 1-135,423). And Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 2-3111 and 221) to search for a start hole. Alternatively, as described in JP-A-5-253749, for example, Place A start hole position identification means of a light emitting means and a light receiving means is provided in a head of a wire processing machine, and the identification means is relatively scanned and detected at a position close to the start hole to determine a start hole center position coordinate. It has been proposed to accurately position the center of the wire electrode insertion hole in the head of the wire electric discharge machine at the center position of the start hole.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the former case, the tip portion of the wire electrode sent out from the wire electrode guide (pipe) for insertion of the start hole is always in the correct position with respect to the electrode guide, that is, the wire electrode is processed. The fact that the wire is not inserted into the start hole due to contact or contact with the body is based on the premise that the position of the wire electrode guide is shifted from the position of the start hole. Various misalignments of the electrode, bending near the tip, dirt around the entrance of the start hole or its surroundings, and the presence of machining fluid or other foreign matter are often the cause. Even if the correction of the positional deviation between the start hole and the wire electrode guide is performed, it is not always possible to insert the wire electrode, and it is often necessary to repeatedly search for the start hole. It was unsatisfactory. Further, when the position of the start hole is largely shifted, it is difficult to search for the start hole with the wire electrode over a wide range. In addition, the latter method of using the light emitting / receiving means with the start hole identification means is not only a problem that the sensor must be provided on both sides of the workpiece, but also the center position of the wire electrode insertion hole and the identification optical axis. In addition to the problem of misalignment of the start hole and the problem of alignment in the case of a separate body, the start hole or the vicinity of the start hole is vulnerable to dirt and foreign matter, and the thickness of the workpiece plate increases and the formation start hole It was difficult to respond to bending and thinning. In addition, in the conventional method and apparatus for searching for a start hole as described above, for example, a small and many start holes of a synthetic fiber nozzle working workpiece having a large number of irregularly shaped holes of about 0.03 to 0.1 mmφ are provided. For this reason, it has been difficult to measure the position of each hole after drilling and to cope with a workpiece whose measurement record has not been recorded. In addition, measuring the start holes and inputting the positions of the start holes as position data into the program requires a great deal of labor.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a wire in which the insertion of the wire electrode into the processing start hole of the workpiece set on the conventional work stand and the mounting of the wire electrode such as the stretching to the wire electrode traveling system are automated. By improving the start hole search function of the electric discharge machine and its accuracy, and by using the wire electrode insertion mechanism and the like already provided in the wire electric discharge machine, the additional component parts and the like can be reduced as much as possible. By devising a configuration that can be performed, accurate and quick search and position detection of the start hole can be performed, and as a result, the automatic insertion set of the wire electrode can be performed with high probability, quickly and without a complicated and expensive configuration. It is to be.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above-mentioned object of the present invention is as follows: (1) The machining liquid jet nozzle provided in the upper machining head is also used. There is A processing fluid injection pipe facing vertically below the workpiece to be processed, and forming at least one processing start hole formed in a desired position of the workpiece in advance in a direction perpendicular to the facing direction. To search by relative feed of control command,
A step of starting the injection of the machining fluid by bringing the machining fluid injection pipe close to a predetermined state on the upper surface of the workpiece and starting the measurement of the pressure or the flow rate of the machining fluid in the injection pipe or a flow path connected thereto; When,
Scanning the working fluid injection pipe relative to the workpiece in a predetermined area in a direction perpendicular to the facing direction relative to the workpiece by a preset scanning program in a predetermined order,
A step of measuring and storing relational data of a relative position by scanning of the relative movement with respect to a change in pressure or flow rate of the working fluid in the working fluid injection pipe or a flow path connected thereto,
Calculate based on the stored data of the relationship between the change in the pressure or flow rate of the machining fluid in the machining fluid injection pipe or the flow path connected thereto and the relative position between the machining fluid injection pipe and the workpiece and the machining fluid injection pipe. Determining the position of the start hole in the wire electric discharge machining having a step of determining a relative position with respect to the start hole,
[0011]
Also, (2) the machining liquid jet nozzle provided on the upper machining head is also used. There is A wire electrode is inserted through a working fluid injection pipe, and the working fluid injection pipe is opposed to a workpiece disposed vertically below, and one or more workpieces formed in advance at desired positions on the workpiece. After positioning by a relative feed of a numerical control command in the direction perpendicular to the facing direction with the machining start hole, the wire electrode is sent out from the machining fluid injection pipe and inserted into the start hole, or 1 to the start hole. At the time of re-insertion operation after detecting failure of wire electrode insertion operation more than once,
The working fluid injection pipe is brought close to a predetermined state on the upper surface of the workpiece to start injection of the working fluid, and the inside of the working fluid injection pipe starts measuring the pressure or flow rate of the working fluid in the flow path connected to the pipe. To do,
Scanning the working fluid injection pipe relative to the workpiece in a predetermined area in a direction perpendicular to the facing direction relative to the workpiece by a preset scanning program in a predetermined order,
A step of measuring and storing relational data of a relative position by scanning of the relative movement with respect to a change in pressure or flow rate of the working fluid in the working fluid injection pipe or a flow path connected thereto,
Calculate based on the stored data of the relationship between the change in the pressure or flow rate of the machining fluid in the machining fluid injection pipe or the flow path connected thereto and the relative position between the machining fluid injection pipe and the workpiece and the machining fluid injection pipe. Determining the position of the start hole in the wire electric discharge machining having a step of determining a relative position with respect to the start hole,
[0012]
(3) The relative scanning movement of the workpiece (1) or (2) in the direction perpendicular to the facing direction and the direction perpendicular to the facing direction according to the set scanning program between the workpiece and the working fluid injection pipe, and Or, the data that measures and stores the pressure or flow rate of the machining fluid in the flow path connected to it in relation to the relative position by scanning the relative movement, and the relative position between the machining fluid injection pipe and the start hole that is calculated based on the stored data Is determined following each of the following steps (a) to (f),
(A) executing the scanning as a reciprocating scan at a predetermined pitch in one axis direction and a predetermined set distance in the other axis direction perpendicular to the one axis direction;
(B) A scanning path in which the machining fluid injection pipe and the start hole overlap by a predetermined ratio or more by the scanning movement. On the road Storing the position of the predetermined value at which the pipe port and the hole port overlap and start increasing by a predetermined value or more as the first or direct position data by a change in the measured value of the pressure or flow rate of the working fluid. ,
(C) By the scanning movement after the step (b), the overlap between the pipe port and the hole starts to decrease, and the overlap position equivalent to the first position is a measured value of the pressure or flow rate of the working fluid. Storing as a direct or indirect second position data by the change;
(D) calculating and calculating an intermediate position between the scanning paths at both positions from the stored data at the first position and the second position;
(E) switching to the scanning movement in the one axis direction perpendicular to the scanning movement axis according to the coordinates of the intermediate position on the scanning movement axis, and starting the scanning movement;
(F) In the scanning movement in the one axis direction, the steps (b), (c), and (d) in the scanning movement in the other axis are sequentially executed to determine the center position of the start hole. Seeking stage.
[0013]
(4) As an apparatus for performing the method of (1), (2) or (3),
The work fluid jet nozzle provided on the upper work head held by the machine so that it can approach and separate from the work piece installed on the work table from above can be shared. There is Machining fluid injection pipe,
Work the machining liquid injection tube On the body A machining fluid supply device that ejects machining fluid from an ejection pipe in a state where the machining fluid is positioned close to the surface,
A device for measuring the pressure or flow rate of the machining fluid in the portion provided in the machining fluid injection pipe or the machining fluid supply conduit connected to the same,
A scanning program storage device storing a scanning program for relatively moving the working fluid injection tube at the close position in a direction perpendicular to the direction facing the workpiece, and a storage scan of the scanning program storage device A relative movement scanning device between the machining fluid injection tube and the workpiece to execute a program under control by a numerical controller,
Execution of the scanning program by the moving scanning device at the time of moving scanning, a storage device for sequentially storing relational data of the coordinate position of the moving scan with respect to the measurement value of the pressure or flow rate measuring device of the working fluid,
After the end of the predetermined moving scan by the moving scanning device, the stored data of the relationship between the pressure or flow rate of the measured working fluid and the relative position between the working fluid ejection tube and the workpiece is read out from the storage device, and the machining fluid ejection tube is read. A calculation program storage device for calculating and determining the relative position with respect to the machining start hole,
A configuration comprising a control device having a numerical control device for controlling the operation of the working fluid supply device, the working fluid pressure or flow rate measuring device, the moving scanning device, the respective storage devices for scanning programs and data, and the operation program storage device; Can be achieved.
[0014]
The object of the present invention for automatically inserting a wire electrode is to perform the wire electrode insertion operation after detecting the position of the start hole in the means (1), (2) and (3) for solving the above-mentioned problems. At the time of the operation of detecting the position of the start hole, first, the tip of the wire electrode is set in a predetermined insertion state from the rear end of the machining liquid injection pipe so that the transition of the start hole can be performed immediately. At the rear, the wire electrode is gripped and clamped, and when the position of the start hole has been detected by means of (1), (2) and (3), the newly determined relative position is first determined. Relative feed in the direction perpendicular to the facing direction is performed in accordance with the position data to perform relative positioning between the machining liquid ejection tube and the start hole, and then release the grip of the wire electrode and supply the machining fluid ejection tube to the machining liquid ejection tube. The coating liquid pressure not so that the insertion operation of the wire electrode is performed by increasing the one in which rapid reliable insertion purposes is achieved.
[0015]
Furthermore, the position of the start hole provided in the workpiece is Prior to processing In the search method of the start hole to search,
Provided on the upper processing head A step of facing a measuring member for injecting the working fluid at a predetermined distance to the upper surface of the workpiece,
While spraying the machining fluid from the measuring unit, the upper surface of the workpiece is Relatively horizontal Scanning movement to;
Detecting a change in pressure (or flow rate) of the processing liquid supplied to the measurement member during the scanning movement in relation to a scanning position;
The object of the present invention can be achieved by a method for detecting the position of a start hole in wire electric discharge machining, which comprises the step of calculating scanning position data upon detecting a change in pressure (or flow rate).
[0016]
[Action]
According to the above-described method for detecting the position of the start hole, a machining liquid ejection nozzle that ejects a machining fluid to a machining portion during machining, which is normally provided in such a device, or that the machining fluid ejection nozzle also serves as There is In order to automatically insert the wire electrode through the machining fluid jet tube, guide the wire electrode as necessary, and use the machining fluid jet jet tube that sends the wire electrode to the start hole and lower guide as it is. Since the presence and the position of the start hole are detected, a means for detecting a change in the pressure or flow rate (or flow velocity) of the working fluid and outputting a signal, or a working fluid injection pipe and a workpiece according to the detection signal It is necessary to store and calculate data related to the relative position between the start holes, but most of these can be handled by expanding the functions of existing equipment and devices. Therefore, it is possible to reliably detect and position the position of the start hole without causing congestion of various devices in the processing head portion or increasing the price.
[0017]
Further, according to the above-mentioned automatic insertion method of the wire electrode, according to the detection position data after the detection of the position of the start hole, after the update positioning of the machining liquid injection tube and the start hole, or when necessary, the machining liquid injection tube is The wire electrode is advanced forward with the wire electrode, and simultaneously with the ejection of the machining fluid jet that automatically inserts the wire electrode, the gripping clamp on the wire electrode that prevented the wire electrode from moving forward and backward is simply released, and the automatic insertion of the wire electrode immediately starts. Since the probability of the automatic insertion and setting of the wire electrode is high, the operation can be easily and repeatedly performed together with the operation for detecting the position of the start hole, and the degree of achievement of the object can be enhanced.
[0018]
【Example】
1 and 2, FIG. 1 is an explanatory view showing a schematic configuration of an entire apparatus for performing the method of the present invention, FIG. 2 is a front explanatory view showing a partial configuration of a main part, 1 is a wire electrode, 2, 3 Are upper and lower working fluid nozzle blocks, and the upper working
[0019]
The wire electrode 1 is sent out or pulled out from a wire
[0020]
[0021]
[0022]
FIG. 2 shows an example of the wire electrode automatic insertion mechanism 21. The wire electrode 1 sent down from the upper
[0023]
42A is also used as the wire electrode feed roller There is A drive controller of the
[0024]
In the wire electrode automatic insertion device having the above-described configuration, the wire electrode 1 is usually fed with the jet of the working fluid in cooperation with the roller feed-out as needed, and the jet electrode of the guide pipe 43 of the
[0025]
In the above-described configuration, the
[0026]
However, the relative direct positioning between the guide pipe 43 and the processing start hole 11A and the indirect positioning such as the origin are not accurately performed, or the processing start hole 11A is not opened at a correct position. Or, if it is displaced by heat treatment or the like and has changed by a certain degree or more from the dimensional position in the drawing, the insertion purpose cannot be achieved by simply repeating the automatic insertion operation of the wire electrode, and the search for the machining start hole 11A and the actual This requires accurate measurement and positioning of the existing position.
[0027]
However, as in the above-described prior art, the tip of the wire electrode 1 is sent out and made to protrude from the upper working
[0028]
Therefore, according to the present invention, the machining fluid is ejected from the guide pipe (machining fluid ejection tube) 43 and / or the upper machining
[0029]
FIG. 3 illustrates a typical measurement principle in the present invention. Although FIG. 3 shows an example of the
In FIG. 3, FIG. 3A below shows a
[0030]
2N 1 Is that the Y coordinate of the center of the
And this
[0031]
If the scanning movement of the upper machining
[0032]
4A to 4G show the position of the
[0033]
Thus, as a method of searching for the processing start hole 11A, the
[0034]
As the measurement method in the scanning and calculation mode for measuring or determining the center position of the start hole 11A, at least three or more methods can be considered, respectively. Depending on conditions such as a detection characteristic of pressure (or flow rate) change with respect to a position in the scanning axis direction on the scanning pitch coordinate such as 3B, that is, in general, when detection and measurement are easy, etc. The configuration may be such that the scan and calculation mode for measurement is automatically switched from the scan and calculation mode for measurement to another scan and calculation mode for measurement capable of performing simpler or faster measurement.
[0035]
Note that the shift to the scan and calculation mode for measuring or determining the center position of the start hole 11A is performed because the numerical position of the start hole 11A on the
[0036]
FIG. 5 shows a main configuration diagram of a
[0037]
The scanning program stored in the
Scanning program R1 : This is also the most basic and simple scanning program. R1 When the execution command is input, the predetermined area on the XY plane where the
[0038]
Scanning program R2 : This scanning program basically follows the above-mentioned scanning program I. During the scanning movement, for example, the measured pressure (or flow rate) is changed by the working fluid injection pipe, the start hole 11A and the
[0039]
Scanning program R3 : This scanning program is also basically the same as the above-mentioned scanning program I, except that there are successive machining start holes 11Ai at or substantially at predetermined intervals on or near the path of the scanning movement. At the position where the next start hole 11Ai + 1 should be located or in the vicinity of the next start hole 11Ai + 1 in the course of further scanning following the scanning path. R1 Or R2 , The position data of the start hole 11Ai + 1 is detected and measured and stored, and then the scanning program is switched again to perform the scanning movement along the program path to the next start
[0040]
Then, based on the relative position data obtained by executing the scanning program as described above, the detection data of the relationship between the value of the pressure (or flow rate) and the relative position, or the storage data, the data is stored in the
[0041]
(Calculation mode 1 of start hole center position measurement method)
A predetermined range around the detected processing start hole 11A is first defined in the Y-axis direction by the scanning program x in the
[0042]
The calculation of the coordinates of the center position in the above case is performed by a number of known calculation methods, for example, the center position scanning axis of the
[0043]
(
In the first X-axis scanning movement, the center of the opening of the
[0044]
Therefore, after the scanning program II is executed by the above-described program (arithmetic mode 2) or further by the control program from the
[0045]
By doing so, it is possible to know the x and y coordinates of the center position of the start hole 11A, so that it can be stored, printed out or displayed, and further input from the
[0046]
The method of obtaining the processing start hole 11A in the above is based on the position of the x or y coordinate of the leading edge or the trailing edge of the
[0047]
(Calculation mode 3 for start hole center position measurement method)
Due to one-way or reciprocal scanning movement on one scanning path in the X or Y axis direction, the pressure (or flow rate) on the X or Y axis on the scanning axis is k. 2 Lower or k 2 XY coordinates of one or two points that have finished ascending are detected, and then one of the scanning paths parallel to the scanning path and separated by at least one pitch, or one of the Y-axis or X-axis directions orthogonal to the detected scanning path. The pressure is k on the scanning axis due to the direction or reciprocal scanning movement. 2 Pressure change from decreasing or increasing to k 2 By detecting each xy coordinate of one or two points on the Y axis or the X axis, the coordinates of at least three points on one circle are stored in the
[0048]
FIG. 6 shows a scanning movement program I or II of the start hole center position measuring method for processing start hole 11A search and / or start hole 11A located in a predetermined area near the current position, and start hole center. In the flowchart of the search or scanning movement and the calculation by the calculation program of the center position in the
[0049]
Next, in step S2, a numerical control unit instructs the scanning moving device (the work table 11 mounting table 9 and its XY-axis driving device in FIG. 1) at a predetermined pitch according to the scanning program, for example, from the X-axis direction. The scanning movement is started. At this time, the scanning movement in the X-axis direction on the Y-axis coordinate by the
[0050]
That is, in step S4, the
[0051]
In this case, the intermediate position between the first and second positions is not only obtained by calculation or the like as the above-mentioned x coordinate value, but also during movement from the first position to the second position. Various calculation methods such as measuring the distance (distance) by measuring the known scanning movement speed and movement time, or taking the product of the known movement setting unit and the count value of the command signal executed by the numerical controller for performing the scanning movement. Is adopted.
[0052]
The next step S7 is to shift to the stage of the scanning movement of the Y axis orthogonal to the X axis of the scanning movement described above. First, the
[0053]
As described above, since the detection and measurement of the center position of the start hole 11A has been completed here, the detected and measured data can be used as a command signal of, for example, a numerical controller for automatic insertion of a wire electrode, or further display of data. Then, the storage and storage processing (step 11) is performed, and the processing ends. If necessary, the scanning program can be configured to perform the detection measurement twice or more in order to increase the accuracy of the detection measurement of the center position of a certain processing start hole 11A as described above (step S12). Alternatively, at this time, the configuration may be such that the detection measurement is terminated when the error between the two detection measurement values is within a predetermined allowable limit value (step S13).
[0054]
FIG. 7 shows that the guide pipe 43 is used during the automatic insertion operation of the wire electrode 1 as described above, and the
[0055]
In this case, since the automatic insertion operation of the wire electrode 1 has failed at least once, the operation of detecting the position of the start hole 11A in FIG. 6 is performed precisely, and therefore preferably performed two or more times. Is preferred.
[0056]
Next, as described above, when the outer diameter of the guide pipe 43 is smaller than the inner diameter of the start hole 11A, the
[0057]
If the tip of the wire electrode 1 is confirmed from the
[0058]
8A and 8B show a large number of start holes 11A as shown in FIG. 1 8B illustrates an example of FIG. 8B, in which the number of the
[0059]
Then, start hole 11A 1 (Or 11A i )), The process proceeds to a step of determining whether or not to perform wire electric discharge machining by automatically inserting the wire electrode 1 (step S35). In the case of setting to perform machining, the process proceeds to step S36A of the next machining execution. If not, the start hole 11A where the above detection and measurement were performed 1 (Or 11A i ) Is stored in the storage device with the coordinates of the first (or i-th) start hole and the measurement center position thereof (step S36B), and the process proceeds to the end determination step (step S37) of the next scanning movement program III, and ends. If not, the flow returns to step S32 to resume the execution of the scanning program III, and the next machining start hole 11A is made in accordance with the trajectory of the programmed scanning movement. 2 (Or 11A i + 1 ), And then the above-mentioned scanning movement program III ends, and the
[0060]
The present invention has been described with reference to the illustrated embodiment. However, in the case where the diameter of the machining start hole 11A is extremely small with respect to the diameter of the
[0061]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the method and the apparatus for detecting the position of the processing start hole according to the present invention,
The machining liquid jet nozzle provided on the upper machining head There is A processing fluid injection pipe facing vertically below the workpiece to be processed, and forming at least one processing start hole formed in a desired position of the workpiece in advance in a direction perpendicular to the facing direction. To search by relative feed of control command,
A step of starting the injection of the machining fluid by bringing the machining fluid injection pipe close to a predetermined state on the upper surface of the workpiece and starting the measurement of the pressure or the flow rate of the machining fluid in the injection pipe or a flow path connected thereto; When,
Scanning the working fluid injection pipe relative to the workpiece in a predetermined area in a direction perpendicular to the facing direction relative to the workpiece by a preset scanning program in a predetermined order,
A step of measuring and storing relational data of a relative position by scanning of the relative movement with respect to a change in pressure or flow rate of the working fluid in the working fluid injection pipe or a flow path connected thereto,
Calculate based on the stored data of the relationship between the change in the pressure or flow rate of the machining fluid in the machining fluid injection pipe or the flow path connected thereto and the relative position between the machining fluid injection pipe and the workpiece and the machining fluid injection pipe. Determining a relative position to the start hole,
[0062]
By determining the center position of the start hole as the center or the like between two points where the change state of pressure or the like in each of the axial directions orthogonal to the right angle direction is determined, the center position coordinates can be determined. If the position of the hole is known from the failure of the automatic insertion of the wire electrode or from the drawing data, etc., the hole can be detected and measured from the start hole search and detection stage. Conventionally, such a wire electric discharge machine is equipped with a machining liquid jet nozzle such as a machining fluid jet nozzle for wire electric discharge machining or a machining fluid jet jet guide pipe for moving and inserting a wire electrode. , Which has the advantage that it can be performed without being disturbed by dirt etc.
[0063]
According to the wire electrode automatic insertion method and device of the present invention,
The machining liquid jet nozzle provided on the upper machining head There is A wire electrode is inserted through a working fluid injection pipe, and the working fluid injection pipe is opposed to a workpiece disposed vertically below, and one or more workpieces formed in advance at desired positions on the workpiece. After positioning by machining relative to the machining start hole and the numerical control command in the direction perpendicular to the facing direction, when the wire electrode is sent out from the machining fluid injection pipe and inserted into the start hole, or once to the start hole. At the time of the reinsertion operation after the failure detection of the above insertion operation,
Holding the wire electrode at the rear end of the injection tube with the tip of the wire electrode being inserted from the rear end of the working fluid injection tube at a predetermined position, and clamping the wire electrode at the rear end of the injection tube,
The injection of the machining fluid is started by bringing the machining fluid injection pipe close to a predetermined state on the upper surface of the workpiece, and the measurement of the pressure or the flow rate of the machining fluid in or in the flow path in or connected to the machining fluid injection pipe is performed. To start,
Scanning the working fluid injection pipe relative to the workpiece in a predetermined area in a direction perpendicular to the facing direction relative to the workpiece by a preset scanning program in a predetermined order,
A step of measuring and storing relational data of a relative position by scanning of the relative movement with respect to a change in pressure or flow rate of the working fluid in the working fluid injection pipe or a flow path connected thereto,
Calculate based on the stored data of the relationship between the change in the pressure or flow rate of the machining fluid in the machining fluid injection pipe or the flow path connected thereto and the relative position between the machining fluid injection pipe and the workpiece and the machining fluid injection pipe. Determining a relative position to the start hole;
Performing relative feed in the direction perpendicular to the facing direction according to the newly determined relative position data and relatively positioning the working fluid injection pipe and the start hole;
Releasing the clamping clamp of the wire electrode and increasing the working fluid supply pressure to the working fluid injection tube.
[0064]
Prior to the operation of searching for the processing start hole and detecting the center position of the hole, the wire electrode is gripped and clamped at the rear end of the rear end with the front end of the wire electrode inserted for a predetermined length from the rear end side of the working fluid injection tube. Therefore, after the above-described detection and measurement of the center position of the processing start hole, even if two or three other preparation operations are required, the center of the processing liquid injection pipe is made to coincide with the center of the start hole. Since the wire electrode automatic insertion operation is performed by releasing the liquid jet injection and the clamping of the wire electrode, the automatic wire insertion operation can be performed quickly and reliably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a schematic configuration of an entire apparatus for performing a method of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory front view showing a configuration of a main part of FIG. 1;
FIGS. 3A and 3B are explanatory diagrams showing the relationship between the relative positions of a nozzle, a workpiece, and a start hole for performing hole detection and position detection measurement of the present invention, and pressure changes.
4A to 4G are schematic flow diagrams showing FIG. 3A by a side sectional view of a part.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a main configuration of a control device that implements the method of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory flowchart of search and detection of a star and a hole and measurement of center position detection according to the present invention.
FIG. 7 is an explanatory flowchart in the case of detecting the center position of a star and a hole and subsequently performing an automatic wire electrode insertion operation of the present invention.
FIG. 8 is an explanatory flowchart in the case where the search for the start hole and the measurement of the center position detection according to the present invention are applied to a workpiece having a large number of stars and holes.
[Explanation of symbols]
1 wire electrode
2,3 upper and lower working fluid nozzle block
2A, 2B machining fluid inlet
4 base beds
5 columns
6,8 Upper and lower arm
7 Processing head
9 XY cross table
10 Workstand
11 Workpiece
11A Processing start hole
12,13,14 Z, X, Y axis drive motor
12A, 13A, 14A Each axis encoder
15 Wire electrode supply bobbin
16 Guide roller
17 Information
18 tension roller
19 Pinch roller
20,22 Upper and lower direction change pulley
21 Wire electrode automatic insertion mechanism
23 Guide pipe
24 Suction device
25 Wire feed roller
26 Wire electrode discharge section
27 Wire electrode collection box
28 Purification roller
29 Disconnection detector
30 Processing fluid supply device
30A, 30B Clean, dirty processing liquid tank
31, 33, 37 pump
32 filter
34 Conductivity detector
35, 35A, 35B Pressure gauge (flow meter)
36, 39 Controller
38 Ion exchanger
40 control device
41 Dice guide member
42 Wire electrode clamp device
43 Guide pipe and machining liquid injection pipe
44 Introduction block
45 Inlet
46 Wire electrode insert
47 Drainer dice
48 rails
49,50 pulley
51 belt
52 Guide dice
53 Cutting device
42A, 49A, 53A, 2C drive controller
60 Microprocessor (CPU)
61 Storage device (ROM)
62 Temporary storage device (RAM)
63, 64, 65 program storage device
66 Reading device
67 Manual input device
68 Printer
69 display device
70 I / O device
71 Data and Address Bus
Claims (8)
(a)前記の走査が一軸方向に所定のピッチで、該一軸方向と直角な他軸方向に所定の設定距離の往復をするスキャニングとして実行する段階と、(b)前記の走査移動により前記加工液噴射管とスタート孔とが所定の割合以上重なり合う走査経路に於て、管口と孔口とが所定値以上重なり合い増大し始めた所定値の位置を前記加工液の圧力又は流量の測定値変化により直接的又は間接的な第1の位置データとして記憶する段階と、(c)前記(b)の段階の後の走査移動により、前記管口と孔口との重なり合いが減少し始めて前記第1の位置と同等の重なり合い位置を前記加工液の圧力又は流量の測定値変化により直接的又は間接的な第2の位置データとして記憶する段階と、(d)前記第1の位置と第2の位置の記憶データから両位置の走査経路の中間位置を演算して求める段階と、(e)前記中間位置の前記走査移動軸上の座標に従い前記走査移動軸と直角な前記一軸方向の走査移動に切り換えて走査移動を開始する段階と、(f)該一軸方向の走査移動に於て、前記他方の軸の走査移動に於ける上記(b)、(c)、及び(d)の工程を順を追って実行しスタート孔の中心位置を求める段階。The relative scanning movement in the direction perpendicular to the facing direction according to the setting scanning program between the workpiece and the working fluid injection pipe, and the pressure or flow rate of the working fluid in the working fluid injection pipe or the flow path connected to the same at that time. The data to be measured and stored in relation to the relative position by the scanning of the movement and the determination of the relative position between the working fluid injection pipe and the start hole calculated based on the stored data include the following steps (a) to (f). 3. The method for detecting a position of a start hole in wire electric discharge machining according to claim 1, wherein the method is performed in a subsequent step.
(A) executing the scanning as reciprocating at a predetermined pitch in one axis direction and reciprocating a predetermined set distance in another axis direction perpendicular to the one axis direction; and (b) performing the processing by the scanning movement. a liquid injection pipe and the start hole at a scan route overlapping predetermined ratio or more, the tube opening and the hole opening and the pressure or flow rate measurement of the working fluid the position of the predetermined value began to increase overlap more than a predetermined value (C) scanning movement after the step (b), which directly or indirectly stores the first position data due to the change, and thereby the overlap between the pipe port and the hole port starts to decrease, and Storing the overlapping position equivalent to the position 1 as the second position data directly or indirectly by a change in the measured value of the pressure or flow rate of the working fluid; and (d) storing the first position and the second position. From the stored data of the position, Calculating the intermediate position of the search path by calculating, and (e) starting the scanning movement by switching to the scanning movement in the one axis direction perpendicular to the scanning movement axis in accordance with the coordinates of the intermediate position on the scanning movement axis. And (f) performing the steps (b), (c) and (d) in the scanning movement of the other axis in the scanning movement in the one axis direction in order, and Finding the position.
上部加工ヘッドに設けた加工液噴射ノズルが兼用することがある加工液噴射管にワイヤ電極を挿通し、該加工液噴射管を鉛直方向下方に配置した被加工体と相対向せしめ、前記被加工体の所望の位置に予め形成してある1つ以上の加工スタート孔と前記対向方向と直角方向の数値制御指令の相対送りによる位置決め後、前記ワイヤ電極を前記加工液噴射管から送出して前記スタート孔に挿通する際に、又は前記スタート孔への1回以上のワイヤ電極挿通操作の失敗検出後の再挿通操作の際に、
前記ワイヤ電極の先端を加工液噴射管の後端部から所定挿入した状態として、前記噴射管の後端の後部に於てワイヤ電極を把持してクランプする段階と、
前記加工液噴射管を被加工体の上表面に所定の状態に近接させて加工液の噴射を開始すると共に該加工液噴射管内の又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の測定を開始する段階と、
予め設定してある走査プログラムにより前記被加工体に対し加工液噴射管を前記対向方向と直角方向の予め定めた領域を予め定めた順序により相対的に順次に走査する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化に対する前記相対移動の走査による相対位置の関係データを測定記憶する段階と、
前記加工液噴射管内又は之に繋がる流路の加工液の圧力又は流量の変化と加工液噴射管と被加工体との相対位置との関係の記憶データを基に演算して加工液噴射管とスタート孔との相対位置を決定する段階と、
前記新たに決定した相対位置データに従って前記対向方向と直角方向の相対送りを行ない加工液噴射管とスタート孔とを相対的に位置決めする段階と、
前記ワイヤ電極の把持クランプを解除すると共に前記加工液噴射管への加工液供給圧力を増大させる段階と、
を有することを特徴とするワイヤ放電加工に於ける加工スタート孔へのワイヤ電極自動挿通方法。In the method of automatically inserting a wire electrode into the machining start hole in wire electric discharge machining,
The wire electrode is inserted in the machining solution jetting pipe working fluid ejection nozzle is Ru combined child Togaa provided in the upper machining head, allowed the workpiece and opposite arranged the working fluid injection tube vertically downwards, the After positioning by relative feed of one or more processing start holes formed in advance at desired positions of the workpiece and numerical control commands in a direction perpendicular to the facing direction, the wire electrode is sent out from the working fluid injection pipe. At the time of insertion into the start hole, or at the time of re-insertion operation after detecting failure of one or more wire electrode insertion operation into the start hole,
Holding the wire electrode at the rear end of the injection tube with the tip of the wire electrode being inserted from the rear end of the working fluid injection tube at a predetermined position, and clamping the wire electrode at the rear end of the injection tube,
The injection of the machining fluid is started by bringing the machining fluid injection pipe close to a predetermined state on the upper surface of the workpiece, and the measurement of the pressure or the flow rate of the machining fluid in or in the flow path in or connected to the machining fluid injection pipe is performed. To start,
Scanning the working fluid injection pipe relative to the workpiece in a predetermined area in a direction perpendicular to the facing direction relative to the workpiece by a preset scanning program in a predetermined order,
A step of measuring and storing relational data of a relative position by scanning of the relative movement with respect to a change in pressure or flow rate of the working fluid in the working fluid injection pipe or a flow path connected thereto,
Calculate based on the stored data of the relationship between the change in the pressure or flow rate of the machining fluid in the machining fluid injection pipe or the flow path connected thereto and the relative position between the machining fluid injection pipe and the workpiece and the machining fluid injection pipe. Determining a relative position to the start hole;
Performing relative feed in the direction perpendicular to the facing direction according to the newly determined relative position data and relatively positioning the working fluid injection pipe and the start hole;
Releasing the grip clamp of the wire electrode and increasing the working fluid supply pressure to the working fluid injection pipe,
A method for automatically inserting a wire electrode into a machining start hole in wire electric discharge machining, characterized by having:
該(f)段階を経て新たに決定した相対位置データに従って前記対向方向と直角方向の相対送りを行ない加工液噴射管とスタート孔との相対的な位置決めを行ない、次いで前記ワイヤ電極の把持クランプを解除すると共に前記加工液噴射管への加工液供給圧力を増大させるワイヤ電極挿通段階を有することを特徴とする前記請求項5に記載のワイヤ放電加工に於けるスタート孔へのワイヤ電極自動挿通方法。
(a)前記の走査が一軸方向に所定のピッチで、該一軸方向と直角な他軸方向に所定の設定距離の往復をするスキャニングとして実行する段階と、
(b)前記の走査移動により前記加工液噴射管とスタート孔とが所定の割合以上重なり合う走査経路に於て、管口と孔口とが所定値以上重なり合い増大し始めた所定値の位置を前記加工液の圧力又は流量の測定値変化により直接的又は間接的な第1の位置データとして記憶する段階と、
(c)前記(b)の段階の後の走査移動により、前記管口と孔口との重なり合いが減少し始めて前記第1の位置と同等の重なり合い位置を前記加工液の圧力又は流量の測定値変化により直接的又は間接的な第2の位置データとして記憶する段階と、
(d)前記第1の位置と第2の位置の記憶データから両位置の走査経路の中間位置を演算して求める段階と、
(e)前記中間位置の前記走査移動軸上の座標に従い前記走査移動軸と直角な前記一軸方向の走査移動に切換えて走査移動を開始する段階と、
(f)該一軸方向の走査移動に於て、前記他方の軸の相対移動に於ける上記(b)、(c)、及び(d)の工程を順を追って実行しスタート孔の中心位置を求める段階。Relative scanning movement in the direction perpendicular to the facing direction by the setting program between the workpiece and the working fluid injection pipe, and the relative movement of the pressure or flow rate of the working fluid in the working fluid injection pipe or the flow path connected thereto at that time. The data stored in relation to the relative position by the scanning and the determination of the relative position between the machining fluid injection pipe and the start hole calculated based on the stored data are performed in the following steps (a) to (f). And
According to the relative position data newly determined through the step (f), the relative feed in the direction perpendicular to the facing direction is performed to perform the relative positioning between the working fluid injection tube and the start hole, and then the gripping clamp of the wire electrode is performed. 6. The method for automatically inserting a wire electrode into a start hole in wire electric discharge machining according to claim 5, further comprising the step of inserting a wire electrode to cancel the pressure and increase the supply pressure of the machining fluid to the machining fluid injection pipe. .
(A) executing the scanning as a reciprocating scan at a predetermined pitch in one axis direction and a predetermined set distance in the other axis direction perpendicular to the one axis direction;
(B) In a scanning path in which the machining fluid injection tube and the start hole overlap by a predetermined ratio or more by the scanning movement, the position of the predetermined value at which the pipe port and the hole port overlap and start to increase by the predetermined value is determined. Storing as a direct or indirect first position data by a measured value change of the pressure or flow rate of the working fluid;
(C) By the scanning movement after the step (b), the overlap between the pipe port and the hole starts to decrease, and the overlap position equivalent to the first position is a measured value of the pressure or flow rate of the working fluid. Storing as a direct or indirect second position data by the change;
(D) calculating and calculating an intermediate position between the scanning paths at both positions from the stored data at the first position and the second position;
(E) starting the scanning movement by switching to the scanning movement in the one axis direction perpendicular to the scanning movement axis according to the coordinates of the intermediate position on the scanning movement axis;
(F) In the scanning movement in the one axis direction, the above-mentioned steps (b), (c) and (d) in the relative movement of the other axis are sequentially executed to determine the center position of the start hole. Seeking stage.
ワイヤ電極の先端を前記加工液噴射管の後端部から所定挿入した状態で、前記噴射管の後端の後部に於いて前記ワイヤ電極を把持クランプする常時は解放状態のクランプ装置と、
前記加工液噴射管を被加工体上表面に近接位置させた状態で噴射管から加工液を噴射させる加工液供給装置と、
前記加工液噴射管又は之に繋がる加工液供給管路に設けられた当該部分の加工液の圧力又は流量を測定する装置と、
前記加工液噴射管を前記近接位置に於て被加工体との対向方向と直角方向に相対的に走査移動させる走査プログラムを記憶している走査プログラム記憶装置と、
該走査プログラム記憶装置の記憶走査プログラムを数値制御装置による制御の下に実行する前記加工液噴射管と被加工体間の相対的移動走査装置と、
前記移動走査装置による前記走査プログラムの実行移動走査時に、前記加工液の圧力又は流量の測定装置による測定値に対する前記移動走査の座標位置の関係データを順次に記憶する記憶装置と、
前記移動走査装置による所定移動走査の終了後、前記記憶装置から測定加工液の圧力又は流量と加工液噴射管と被加工体との相対位置との関係の記憶データを読み出して加工液噴射管と加工スタート孔との相対位置を演算して決定する演算プログラム記憶装置と、
前記の演算結果により新たに決定した相対位置データに従って前記移動走査装置に対向方向と直角方向の相対移動指令信号を与え加工液噴射管とスタート孔との位置決めを行なわせ、次いで前記クランプ装置に指令信号を供給してクランプを解除すると共に前記加工液供給装置に供給加工液増圧指令信号を出力するワイヤ電極挿通指令装置と、
前記クランプ装置、加工液供給装置、加工液の圧力又は流量測定装置、移動走査装置、走査プログラム及びデータの各記憶装置、演算プログラム記憶装置、及びワイヤ電極挿通指令装置夫々の作動を関連制御する数値制御装置を有する制御装置とから成ることを特徴とするワイヤ放電加工に於ける加工スタート孔へのワイヤ電極自動挿通装置。And the machining fluid ejection nozzle provided in the upper machining head which is held in close proximity and separable positionable in the machine body from above combined child Togaa Ru machining liquid injection pipe to the workpiece which is placed on the processing table,
In a state in which the tip of the wire electrode is inserted in a predetermined manner from the rear end of the machining liquid injection tube, a clamp device which is always in an open state to grip and clamp the wire electrode at the rear end of the rear end of the injection tube,
A machining liquid supply device that ejects machining fluid from the ejection pipe in a state where the machining liquid ejection pipe is positioned close to the upper surface of the workpiece,
A device for measuring the pressure or flow rate of the machining fluid in the portion provided in the machining fluid injection pipe or the machining fluid supply conduit connected to the same,
A scanning program storage device that stores a scanning program for relatively moving the machining fluid injection tube in the direction perpendicular to the direction facing the workpiece at the close position,
A relative movement scanning device between the machining liquid injection tube and the workpiece to execute a storage scanning program of the scanning program storage device under control by a numerical controller;
Execution of the scanning program by the moving scanning device at the time of moving scanning, a storage device for sequentially storing relational data of the coordinate position of the moving scan with respect to the measurement value of the pressure or flow rate measuring device of the working fluid,
After the end of the predetermined moving scan by the moving scanning device, the stored data of the relationship between the pressure or flow rate of the measured working fluid and the relative position between the working fluid ejection tube and the workpiece is read out from the storage device, and the machining fluid ejection tube is read. A calculation program storage device for calculating and determining the relative position with respect to the machining start hole,
In accordance with the relative position data newly determined by the above calculation result, a relative movement command signal in a direction perpendicular to the facing direction is given to the moving scanning device to cause the positioning of the working fluid injection pipe and the start hole, and then the clamp device is instructed. A wire electrode insertion command device that supplies a signal to release the clamp and outputs a supply working fluid pressure increase command signal to the working fluid supply device,
Numerical values for controlling the operations of the clamp device, the working fluid supply device, the working fluid pressure or flow rate measuring device, the moving scanning device, the respective storage devices for the scanning program and data, the operation program storage device, and the wire electrode insertion command device. An automatic wire electrode inserting device into a machining start hole in wire electric discharge machining, comprising: a control device having a control device.
上部加工ヘッドに設けた加工液を噴射する測定部材を被加工体上面に所定距離隔てて対向させる段階と、
前記測定部材から加工液を噴射しながら被加工体の上面を相対的に水平方向に走査移動させる段階と、
前記走査移動中の前記測定部材に供給している加工液の圧力(又は流量)変化を走査位置との関係で検出する段階と、
前記圧力(又は流量)変化を検出した走査位置データからスタート孔位置を算出する段階からなることを特徴とするワイヤ放電加工に於けるスタート孔の位置検出方法。In a start hole searching method for searching for the position of a start hole provided in a workpiece prior to processing ,
A step of facing a measurement member that sprays a processing liquid provided on the upper processing head to the upper surface of the workpiece at a predetermined distance,
The step of relatively horizontally scanning and moving the upper surface of the workpiece while spraying the machining fluid from the measurement member,
Detecting a change in pressure (or flow rate) of the processing liquid supplied to the measurement member during the scanning movement in relation to a scanning position;
Calculating a start hole position from the scanning position data that has detected the change in pressure (or flow rate).
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