JP3587890B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、撮像側で輻輳角を変化させることができる内視鏡用の撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、管腔臓器、腹腔内や胸腔内の観察手段として内視鏡が広く用いられている。これら内視鏡のほとんどは画像観察手段を1つしか持っておらず、観察者は単眼でしか観察することができないために、観察対象の立体的観察ができずに正確な診断が困難であったり、内視鏡と併用して使用する器具を用いた観察対象への処置において距離感を得ることができずに処置が容易にできないという不具合があった。
【0003】
これに対し、少なくとも2つの画像伝送光学系の対物レンズと観察対象点とのなす輻輳角を立体可視可能な角度となるように配置し、立体視が可能な内視鏡があるが、これらは輻輳角が固定されており、両画像伝送光学系の光軸が一致している付近では立体画像の観察は可能であるが、この領域をはずれると観察像が2重に観察されるなど立体画像が得られにくくなるという問題点があり、観察対象の距離に応じて輻輳角を任意に変えることが必要であることが分かっている。また、輻輳角が固定では術者の輻輳角の個人差との不一致より不自然な立体視を行わねばならないとの問題点がある。
【0004】
この問題を解決するため、2本の硬性鏡をある輻輳角で配置して、この2本の硬性鏡の光軸が交わる点と観察部位との位置ずれ量を検出し、この位置ずれ量より硬性鏡の輻輳角を調整する手段を持つ装置が提案されている(特開平05−341206)。しかしこの出願は、位置ずれを検出するためにレーザ光線を使用したり、3D−CCUを必要とするなど装置が複雑になる不利益を有する。更に、この方式では観察点が光軸の交点の前方に位置しているか後方に位置しているかの判定が難しく、自動補正をかけた場合適切な補正が行われずに使用しにくい。また、この方式であっても術者の輻輳角の個人差の問題を解決することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
注視点の奥行きの変化は、表示装置側で左右のディスプレイの像の重なり具合をずらすことによってもできるが、これではカメラの画角が有限であることから立体視が可能な領域が制限されてしまう。
本発明は、輻輳角を変えることにより、立体画像の撮像領域の奥行きの変化を、撮像側で簡単に実現するために提案されたものである。
【0006】
また、本発明の他の目的は、術者が立体画像を観察しながら術者自身の操作により適切な立体画像を得ることができる立体内視鏡用の撮像装置を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のこのような目的は、ベ−スラインが一定で光軸の交点が変更自在なように、支持体によって支持された一対の画像取込手段と、外部から加えられる応力により変形して、前記画像取込手段の前記光軸を変化させる支持手段と、前記外部からの応力の印加手段とを備えたことを特徴とする撮像装置によって達成される。
【0008】
この撮像装置において、前記支持手段は、べ−スラインを形成する要素と、光軸を決定するために前記要素に斜めに交わる少なくとも2片とから成り、前記外部からの応力を制御することにより前記2片の交わり角度を変更して、光軸を変化させることを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明によれば、観察中に観察者の操作により撮像手段の光軸を変えることにより、撮像装置の輻輳角を調整する。このため、術者は立体視できる領域の範囲を制御できる。また、術者が立体画像を見ながら操作を行うことで術者の個人差に合わせた輻輳角調整が可能である。画像伝送光学系のイメージファイバの特性である柔軟性を利用することにより内視鏡を軟性化できるので、この特性により観察部位の用途の拡大を図ることができる。
【0010】
本発明におけるイメージファイバの素材は多成分ガラス,石英,プラスチック等の可とう性のある材料で形成される。
なお、本発明は軟性鏡、硬性鏡を問わず全ての内視鏡に利用できることは言うまでもない。
【0011】
【実施例】
次に、実施例を具体的に説明する。
図1は、本発明の立体内視鏡の代表的な実施例を示すシステム構成図である。
図1に示す立体内視鏡システムは、立体内視鏡10と、2つの画像伝送光学系(イメージファイバ1)によって伝送される一対の画像をそれぞれ撮像レンズ15を通して受光し、TV信号へ変換するためのCCD等からなる一対の撮像素子12と、得られた一対のTV信号を立体画像として表示するためのステレオ画像表示装置13と、輻輳角の調整のための操作部50とを備える。
【0012】
立体内視鏡10の先端部の撮像部は、画像を撮像素子まで伝送する右目用、左目用のイメージファイバ1が内視鏡の被覆材にそって先端の対物レンズ2まで延び、他端部は撮像レンズ15を介して撮像素子12に接続されている。撮像素子12から出力したTV信号はステレオ画像表示装置13に入力される。
内視鏡の被覆材30は、ラテックスあるいはエラストマー材料からなるので、内視鏡自体が適度の可撓性を備える。
【0013】
観察対象物の照明は、立体内視鏡10に設けられたライトガイド接続口14に光源装置に接続されたライトガイドを接続し、光をライトガイド窓から出射し、観察対象を照明する。
次に図2〜図5を参照して更に詳細に説明する。
スペ−サ4はコ字形の3辺からなり、適度な弾性を持つ枠体である。辺41は内視鏡先端のキャップ45に固定されている。辺42、43は対物レンズ2とファイバ1とに接着して所定の角度で支持し、対物レンズの光軸方向を決定する。2つの光軸7の内視鏡10の軸3上の交わりが輻輳角となるので、辺42、43の角度が輻輳角を決定する。辺41の長さが対物レンズ2の先端間の距離(べ−スライン)を決める。先端キャップ45の開口部には、防水効果を持つイメージ窓47が2つ設けられ、対物レンズ2はこの窓から被写体を撮影する。
【0014】
18はレンズ2とイメージファイバ1を接合するリングであり、このリング18でレンズ2とファイバ1を辺42と43上に固定する。スペ−サ4の開口部には、辺41、42を外側方向(開く方向)に付勢するバネ46が配置され、辺42、43はそれぞれスペ−サ4の開口部の開きを制御するアーム44に接続されている。
【0015】
8はアーム44の頂き部に結ばれたワイヤであり、他端は図3の操作部50のネジ52につながれている。回転ナット54を回転させると、ネジ52がナットの回転方向に従い、図面において左右に強制移動させられる。このネジの動きにより、ワイヤ8は図面中で矢印方向に引かれたり、緩められたりする。例えば、アーム44がワイヤ8で引かれるとスペーサ4とアーム44の作る矩形はへん平に変形し、辺42、43の交わり角度が小さくなり、輻輳角は小さくなる。一方、ワイヤを緩めると、アーム43の力により、辺42、43は外方向に復帰し、交わり角度は大きなり、輻輳角は大きくなる。
【0016】
実際には、人間の手の動きに比して輻輳角制御のためのワイヤ8の移動は微妙なので、ワイヤ8による操作を素早く確実に行なうためには、操作部50は、図4の減速機構を使用する。減速機構は、引き金式のピニオンギア54と、トリガーギア54で駆動されるラック56と、駆動されたラックの位置を保持するストッパー58とから成る。トリガーギア54が操作されたときのみ、ストッパー58の掛け外しができる力関係にストッパーの力を設定すれば、この構成で十分である。したがって、引きがね54を矢印方向に引けば、十分なレスポンスでワイヤが微細移動し、輻輳角を制御できる。
【0017】
図5は内視鏡の先端部の外観斜視図を示し、先端キャップ45の開口部には、防水効果を持つイメージ窓47が2つ設けられ、対物レンズ2はこの窓から被写体を撮影する。イメージ窓の下には、ライトガイド用の窓48がある。
ここで使用するイメージファイバの材質は、多成分ガラス,石英ガラス等のガラスかPMMA,ポリスチレン等のプラスチックであるが、先端部での曲げ易さより材質を選択するとプラスチック材質が好ましい。イメージファイバに用いられるファイバの本数は、ステレオ画像の画素の数と等しいため、イメージファイバ1つにつき1,000〜20,000本であることが好ましく、画質の点からの要求では画素数は3,000以上であることが望ましいので、ファイバの本数も3000本以上となる。また、イメージファイバに用いられるファイバの本数は、イメージファイバの太さに影響するため、20,000本を超えるものは好ましくない。イメージファイバの太さは、0.2mm〜1mmが好ましく、特に0.5mmが好ましい。
【0018】
レンズ部2は、セルフォックレンズとレンズ接合リング18で構成され、このレンズ−イメージファイバ接合リング18を介してイメージファイバ1に固定されている。スペーサ4は、金属製であっても良いしポリカーボネートやアクリル樹脂のような高分子材料であってもよい。バネ46は、金属製バネ材であっても良いし、樹脂性であっても良い。
【0019】
以下、図1〜図5に従って本実施例の作用を説明する。観察者はライドガイドで導光された照明光により照明された観察対象を、ある輻輳角で撮影する。撮影された右、左用の画像は撮像素子12そして撮像素子12が接続されたステレオ画像表示装置13で立体的に観察する。
さて、注視点を近くにおいて近位の対象物を観察するとき、即ち注視点を浅くするときは、操作部50の操作でワイヤ8緩め辺42、43の交差角度を大きくして、輻輳角θを大きくする。
【0020】
一方、注視点の奥行を深くし、観察対象が遠いときは、ワイヤ8を引き、辺42、43の交差角度を小さくする。このため、輻輳角θは大きくなり、近位を立体的に観察するのに適した輻輳角となる。
調整を行う輻輳角θの範囲は、0度〜60度であることが好ましく、最適値は10度〜20度である。これにより、観察対象の位置、内視鏡の位置そして観察者の輻輳角の個人差に関わらず最適な立体視が可能である。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、輻輳角を変えることにより、立体画像の撮像領域の奥行きの変化を、撮像側で簡単に実現する。また、術者が立体画像を観察しながら術者自身の操作により適切な立体画像を得ることができる立体内視鏡用の撮像装置を提供できる。
【0022】
本発明では、輻輳角を変化させるので、観察対象の位置、内視鏡の位置そして観輻者の輻輳角の個人差に関わらず、最適な立体視が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す立体内視鏡のシステム構成図である。
【図2】立体内視鏡先端部の構成の詳細を示す一部断面図である。
【図3】操作部の一例を示す断面図である。
【図4】操作部の他例を示す断面図である。
【図5】内視鏡の先端部の外観を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 イメージファイバ
2 対物レンズ
3 立体内視鏡の軸
4 スペーサ
8 ワイヤ
10 立体内視鏡
12 撮像素子
13 ステレオ画像表示装置
14 ライトガイド接続口
15 撮像レンズ
40〜43 スペーサ3の辺
44 アーム
45 キャップ
46 バネ
47 イメージ窓
48 ライトガイド用の窓
50 操作部
52 ネジ
54 トリガーギア
56 ラック
58 ストッパ−
【産業上の利用分野】
本発明は、撮像側で輻輳角を変化させることができる内視鏡用の撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、管腔臓器、腹腔内や胸腔内の観察手段として内視鏡が広く用いられている。これら内視鏡のほとんどは画像観察手段を1つしか持っておらず、観察者は単眼でしか観察することができないために、観察対象の立体的観察ができずに正確な診断が困難であったり、内視鏡と併用して使用する器具を用いた観察対象への処置において距離感を得ることができずに処置が容易にできないという不具合があった。
【0003】
これに対し、少なくとも2つの画像伝送光学系の対物レンズと観察対象点とのなす輻輳角を立体可視可能な角度となるように配置し、立体視が可能な内視鏡があるが、これらは輻輳角が固定されており、両画像伝送光学系の光軸が一致している付近では立体画像の観察は可能であるが、この領域をはずれると観察像が2重に観察されるなど立体画像が得られにくくなるという問題点があり、観察対象の距離に応じて輻輳角を任意に変えることが必要であることが分かっている。また、輻輳角が固定では術者の輻輳角の個人差との不一致より不自然な立体視を行わねばならないとの問題点がある。
【0004】
この問題を解決するため、2本の硬性鏡をある輻輳角で配置して、この2本の硬性鏡の光軸が交わる点と観察部位との位置ずれ量を検出し、この位置ずれ量より硬性鏡の輻輳角を調整する手段を持つ装置が提案されている(特開平05−341206)。しかしこの出願は、位置ずれを検出するためにレーザ光線を使用したり、3D−CCUを必要とするなど装置が複雑になる不利益を有する。更に、この方式では観察点が光軸の交点の前方に位置しているか後方に位置しているかの判定が難しく、自動補正をかけた場合適切な補正が行われずに使用しにくい。また、この方式であっても術者の輻輳角の個人差の問題を解決することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
注視点の奥行きの変化は、表示装置側で左右のディスプレイの像の重なり具合をずらすことによってもできるが、これではカメラの画角が有限であることから立体視が可能な領域が制限されてしまう。
本発明は、輻輳角を変えることにより、立体画像の撮像領域の奥行きの変化を、撮像側で簡単に実現するために提案されたものである。
【0006】
また、本発明の他の目的は、術者が立体画像を観察しながら術者自身の操作により適切な立体画像を得ることができる立体内視鏡用の撮像装置を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のこのような目的は、ベ−スラインが一定で光軸の交点が変更自在なように、支持体によって支持された一対の画像取込手段と、外部から加えられる応力により変形して、前記画像取込手段の前記光軸を変化させる支持手段と、前記外部からの応力の印加手段とを備えたことを特徴とする撮像装置によって達成される。
【0008】
この撮像装置において、前記支持手段は、べ−スラインを形成する要素と、光軸を決定するために前記要素に斜めに交わる少なくとも2片とから成り、前記外部からの応力を制御することにより前記2片の交わり角度を変更して、光軸を変化させることを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明によれば、観察中に観察者の操作により撮像手段の光軸を変えることにより、撮像装置の輻輳角を調整する。このため、術者は立体視できる領域の範囲を制御できる。また、術者が立体画像を見ながら操作を行うことで術者の個人差に合わせた輻輳角調整が可能である。画像伝送光学系のイメージファイバの特性である柔軟性を利用することにより内視鏡を軟性化できるので、この特性により観察部位の用途の拡大を図ることができる。
【0010】
本発明におけるイメージファイバの素材は多成分ガラス,石英,プラスチック等の可とう性のある材料で形成される。
なお、本発明は軟性鏡、硬性鏡を問わず全ての内視鏡に利用できることは言うまでもない。
【0011】
【実施例】
次に、実施例を具体的に説明する。
図1は、本発明の立体内視鏡の代表的な実施例を示すシステム構成図である。
図1に示す立体内視鏡システムは、立体内視鏡10と、2つの画像伝送光学系(イメージファイバ1)によって伝送される一対の画像をそれぞれ撮像レンズ15を通して受光し、TV信号へ変換するためのCCD等からなる一対の撮像素子12と、得られた一対のTV信号を立体画像として表示するためのステレオ画像表示装置13と、輻輳角の調整のための操作部50とを備える。
【0012】
立体内視鏡10の先端部の撮像部は、画像を撮像素子まで伝送する右目用、左目用のイメージファイバ1が内視鏡の被覆材にそって先端の対物レンズ2まで延び、他端部は撮像レンズ15を介して撮像素子12に接続されている。撮像素子12から出力したTV信号はステレオ画像表示装置13に入力される。
内視鏡の被覆材30は、ラテックスあるいはエラストマー材料からなるので、内視鏡自体が適度の可撓性を備える。
【0013】
観察対象物の照明は、立体内視鏡10に設けられたライトガイド接続口14に光源装置に接続されたライトガイドを接続し、光をライトガイド窓から出射し、観察対象を照明する。
次に図2〜図5を参照して更に詳細に説明する。
スペ−サ4はコ字形の3辺からなり、適度な弾性を持つ枠体である。辺41は内視鏡先端のキャップ45に固定されている。辺42、43は対物レンズ2とファイバ1とに接着して所定の角度で支持し、対物レンズの光軸方向を決定する。2つの光軸7の内視鏡10の軸3上の交わりが輻輳角となるので、辺42、43の角度が輻輳角を決定する。辺41の長さが対物レンズ2の先端間の距離(べ−スライン)を決める。先端キャップ45の開口部には、防水効果を持つイメージ窓47が2つ設けられ、対物レンズ2はこの窓から被写体を撮影する。
【0014】
18はレンズ2とイメージファイバ1を接合するリングであり、このリング18でレンズ2とファイバ1を辺42と43上に固定する。スペ−サ4の開口部には、辺41、42を外側方向(開く方向)に付勢するバネ46が配置され、辺42、43はそれぞれスペ−サ4の開口部の開きを制御するアーム44に接続されている。
【0015】
8はアーム44の頂き部に結ばれたワイヤであり、他端は図3の操作部50のネジ52につながれている。回転ナット54を回転させると、ネジ52がナットの回転方向に従い、図面において左右に強制移動させられる。このネジの動きにより、ワイヤ8は図面中で矢印方向に引かれたり、緩められたりする。例えば、アーム44がワイヤ8で引かれるとスペーサ4とアーム44の作る矩形はへん平に変形し、辺42、43の交わり角度が小さくなり、輻輳角は小さくなる。一方、ワイヤを緩めると、アーム43の力により、辺42、43は外方向に復帰し、交わり角度は大きなり、輻輳角は大きくなる。
【0016】
実際には、人間の手の動きに比して輻輳角制御のためのワイヤ8の移動は微妙なので、ワイヤ8による操作を素早く確実に行なうためには、操作部50は、図4の減速機構を使用する。減速機構は、引き金式のピニオンギア54と、トリガーギア54で駆動されるラック56と、駆動されたラックの位置を保持するストッパー58とから成る。トリガーギア54が操作されたときのみ、ストッパー58の掛け外しができる力関係にストッパーの力を設定すれば、この構成で十分である。したがって、引きがね54を矢印方向に引けば、十分なレスポンスでワイヤが微細移動し、輻輳角を制御できる。
【0017】
図5は内視鏡の先端部の外観斜視図を示し、先端キャップ45の開口部には、防水効果を持つイメージ窓47が2つ設けられ、対物レンズ2はこの窓から被写体を撮影する。イメージ窓の下には、ライトガイド用の窓48がある。
ここで使用するイメージファイバの材質は、多成分ガラス,石英ガラス等のガラスかPMMA,ポリスチレン等のプラスチックであるが、先端部での曲げ易さより材質を選択するとプラスチック材質が好ましい。イメージファイバに用いられるファイバの本数は、ステレオ画像の画素の数と等しいため、イメージファイバ1つにつき1,000〜20,000本であることが好ましく、画質の点からの要求では画素数は3,000以上であることが望ましいので、ファイバの本数も3000本以上となる。また、イメージファイバに用いられるファイバの本数は、イメージファイバの太さに影響するため、20,000本を超えるものは好ましくない。イメージファイバの太さは、0.2mm〜1mmが好ましく、特に0.5mmが好ましい。
【0018】
レンズ部2は、セルフォックレンズとレンズ接合リング18で構成され、このレンズ−イメージファイバ接合リング18を介してイメージファイバ1に固定されている。スペーサ4は、金属製であっても良いしポリカーボネートやアクリル樹脂のような高分子材料であってもよい。バネ46は、金属製バネ材であっても良いし、樹脂性であっても良い。
【0019】
以下、図1〜図5に従って本実施例の作用を説明する。観察者はライドガイドで導光された照明光により照明された観察対象を、ある輻輳角で撮影する。撮影された右、左用の画像は撮像素子12そして撮像素子12が接続されたステレオ画像表示装置13で立体的に観察する。
さて、注視点を近くにおいて近位の対象物を観察するとき、即ち注視点を浅くするときは、操作部50の操作でワイヤ8緩め辺42、43の交差角度を大きくして、輻輳角θを大きくする。
【0020】
一方、注視点の奥行を深くし、観察対象が遠いときは、ワイヤ8を引き、辺42、43の交差角度を小さくする。このため、輻輳角θは大きくなり、近位を立体的に観察するのに適した輻輳角となる。
調整を行う輻輳角θの範囲は、0度〜60度であることが好ましく、最適値は10度〜20度である。これにより、観察対象の位置、内視鏡の位置そして観察者の輻輳角の個人差に関わらず最適な立体視が可能である。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、輻輳角を変えることにより、立体画像の撮像領域の奥行きの変化を、撮像側で簡単に実現する。また、術者が立体画像を観察しながら術者自身の操作により適切な立体画像を得ることができる立体内視鏡用の撮像装置を提供できる。
【0022】
本発明では、輻輳角を変化させるので、観察対象の位置、内視鏡の位置そして観輻者の輻輳角の個人差に関わらず、最適な立体視が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す立体内視鏡のシステム構成図である。
【図2】立体内視鏡先端部の構成の詳細を示す一部断面図である。
【図3】操作部の一例を示す断面図である。
【図4】操作部の他例を示す断面図である。
【図5】内視鏡の先端部の外観を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 イメージファイバ
2 対物レンズ
3 立体内視鏡の軸
4 スペーサ
8 ワイヤ
10 立体内視鏡
12 撮像素子
13 ステレオ画像表示装置
14 ライトガイド接続口
15 撮像レンズ
40〜43 スペーサ3の辺
44 アーム
45 キャップ
46 バネ
47 イメージ窓
48 ライトガイド用の窓
50 操作部
52 ネジ
54 トリガーギア
56 ラック
58 ストッパ−
Claims (2)
- ベ−スラインが一定で光軸の交点が変更自在なように、支持体によって支持された一対の画像取込手段と、外部から加えられる応力により変形して、前記画像取込手段の前記光軸を変化させる支持手段と、前記外部からの応力の印加手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
- 前記支持手段は、べ−スラインを形成する要素と、光軸を決定するために前記要素に斜めに交わる少なくとも2片とから成り、前記外部からの応力を制御することにより前記2片の交わり角度を変更して、光軸を変化させることを特徴とする撮像装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP22769694A JP3587890B2 (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22769694A JP3587890B2 (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 撮像装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0894965A JPH0894965A (ja) | 1996-04-12 |
JP3587890B2 true JP3587890B2 (ja) | 2004-11-10 |
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ID=16864922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22769694A Expired - Fee Related JP3587890B2 (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 撮像装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3587890B2 (ja) |
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1994
- 1994-09-22 JP JP22769694A patent/JP3587890B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0894965A (ja) | 1996-04-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040416 |
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