JP3583620B2

JP3583620B2 - Filament winding apparatus and filament winding method

Info

Publication number: JP3583620B2
Application number: JP20081398A
Authority: JP
Inventors: 孝明石田; 由実金光
Original assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date: 1998-02-06
Filing date: 1998-07-15
Publication date: 2004-11-04
Anticipated expiration: 2018-07-15
Also published as: JPH11286056A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はフィラメントワインディング装置および該装置を用いたフィラメントワインディング方法に関し、詳しくは、繊維束（ロービング）を含浸槽で樹脂に含浸させた後、該繊維束をマンドレルに巻き付けるフィラメントワインディング装置を改良して、所要角度で巻き付ける繊維束が収束することなく、その幅を拡げた状態でマンドレルに巻き付けることができるようにするものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のフィラメントワインディング装置は、図４に示すように、ボビン１より繰り出された繊維束（ロービング）２を樹脂含浸槽３に搬送して、繊維束２に樹脂を含浸させ、その後、絞りローラ４を通して余剰樹脂を絞り取った後、デリバリー・アイと呼ばれるアイリング５を通してマンドレル６に巻き付けている。該フィラメントワインディング装置においては、マンドレル６を駆動装置により回転作動および軸線方向へ直線状に往復作動させる場合と、マンドレル６は一定位置で回転作動させ、樹脂含浸槽３およびアイリング５を軸線方向へ直線状に往復作動させる場合とがある。
【０００３】
上記装置を用いて行うフィラメントワインディング法（以下、ＦＷ法と略称する）においては、出来るだけ繊維幅を広くし、扁平にした状態でマンドレル（マンドレルにチューブを被せた場合はチューブ外周面）に巻つけることが、品質及び作業性の点から望ましい。即ち、第１に、繊維幅が広く偏平な程、特にヘリカル巻きにおいては、繊維の重なりによる凹凸を小さく抑えることができる。このように繊維の重なりに凹凸がないようにフィラメントワインディングした強化繊維を用いて成形した繊維強化樹脂成形品に負荷が作用した時に、繊維の曲がりを小さくでき、そのため、局所的な座屈現象が生じにくく、その結果、弾性率や強度が高く、構造体としてより高品質な繊維強化樹脂成形品とすることができる。第２に、繊維幅を広くすると、ＦＷ時の巻き付け数または往復回数を減らすことができ、より短時間に効率よく繊維束をマンドレルに巻き付けることができる。
【０００４】
このため、従来より繊維束を拡げる方法が種々提案されている。例えば、特開平９−２６７４０１号において、糸幅が４〜３０ｍｍ、糸幅／糸厚み比が１０以上である偏平糸を用いたＦＲＰ管の作成方法が開示されている。また、特開昭６３−１２０１２７号において、アイリングを通過する直前で繊維束をプッシングヘッドで押圧することにより繊維束を拡張する方法が開示されている。さらに、特開平１−１２８８２６号においては、繊維含浸槽からマンドレルへと繊維束を案内する案内体として、図５に示すように、繊維の搬送方向に対して軸線を直交させた第１ロール７と、該第１ロール７と直交方向の少なくとも２本の第２ロール８を設け、繊維束２を第１ロール７に巻き付けて案内した後、２本の第２ロール８を間を通すと共に、少なくともいずれか１本の第２ロール８に巻き掛けて案内し、これにより、繊維束の曲率半径を大きくしてマンドレル上に十分な広がりを持たせて繊維束を巻き付けるようにしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の第１と第２の方法においては、マンドレルに巻き付ける直前に図６に示すリング状のアイリング５を通すため、該アイリング５の凸型曲面の内周面５ａで繊維束が収縮してしまう問題点がある。なお、このアイリング５の内周面５ａを凸型曲面とするのは、マンドレルへの繊維の巻付角度の変化に対応できるようにするために必須であり、該形状を変更することは現状ではできない。また、上記第３の案内体を用いた場合も、該案内体を構成する第１ロールおよび第２ロールの位置がマンドレルに対して常に一定であるため、マンドレルへの繊維束の巻付角度によっては繊維束の糸道が真っすぐとならず、ねじれてマンドレルに巻き付けられ、その結果、繊維束が収縮するのが避けられない場合が多い。
【０００６】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、繊維束の幅を広くした状態でマンドレルに巻きつけることができるフィラメントワインディング装置および該装置を用いたフィラメントワインディング方法を提供することを課題としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、連続搬送される繊維束を樹脂含浸槽で樹脂を含浸させた後、マンドレルへと案内して任意角度で巻き付けるフィラメントワインディング装置であって、
上記樹脂含浸槽と、該樹脂含浸槽から上記マンドレルへと繊維束を外周面に沿わせて案内する案内ロールとを１つの支持台に搭載し、該支持台を上記マンドレルの真下に位置させた回転支軸を支点として水平方向に回転可とし、かつ、
上記回転支軸と上記樹脂含浸槽を結ぶ直線上に上記案内ロールを配置し、上記支持台を上記回転支軸を支点として、マンドレル軸線に対してマンドレルへの繊維束の巻付角度と同一角度回転させて、上記案内ロールからマンドレルへ搬送される繊維束の糸道とマンドレル軸線のなす角度を上記巻付角度と同一に設定して、上記樹脂含浸槽より案内ロールを経てマンドレルに巻き付けられる繊維束の糸道を真っすぐとさせ、さらに、マンドレルからの上記案内ロールおよび樹脂含浸槽の距離を一定に保持していることを特徴とするフィラメントワインディング装置を提供している。
【０００９】
本発明の装置では、従来用いていたアイリングを用いず、外周面に沿って繊維束を案内する案内ロールを用いているため、該案内ロールの軸線がマンドレルの軸線と平行で、マンドレルに巻き付ける繊維束の角度がマンドレル軸線に対して９０度の場合は繊維束の糸道が真っすぐとなって問題はない。しかしながら、繊維束の巻付角度が４５度、３０度等の低角度となると、該案内ロールの軸線がマンドレルの軸線と平行のままであると、案内ロールの端部に繊維束がよってしまい、繊維束が収束し、その幅を広げることができない。そのため、本発明では、上記のように、繊維束の巻付角度に対応して案内ロールおよび樹脂含浸槽を水平方向に回転移動させ、樹脂含浸槽および案内ロールからマンドレルへ案内される繊維束の糸道とマンドレル軸線のなす角度を上記巻付角度と一致させている。即ち、巻付角度を３０度とすると、繊維束の糸道とマンドレル軸線のなす角度を３０度としている。このように案内ロール等を回転させて所要位置に移動させると、繊維束は真っすぐな糸道でマンドレルに巻き付けることができ、案内ロールに沿う繊維束が片寄って収束状態となることを防止できる。その結果、マンドレルに対して繊維束を幅方向に広げた状態で巻き付けることができる。
【００１０】
また、案内ロールおよび樹脂含浸槽を支持する支持台の回転支点をマンドレルの真下に位置させているため、案内ロールおよび樹脂含浸槽とマンドレルとの距離を一定に保つことができる。この距離が一定でない場合、繊維束の幅が安定せず、特に、距離が長くなるにつれて含浸した樹脂液の表面張力により繊維幅が収縮することとなる。このマンドレル真下の回転支点から案内ロールまでの距離は４０ｍｍ以下とすることが好ましい。
【００１１】
上記繊維束を外周面に沿わせて案内する上記案内ロールは、その直径Ｄを大きくした方が繊維束の幅が広がりやすくなって好ましいが、あまり大きくなり過ぎると、装置が大型化してしまう。このため、直径Ｄは１０〜１００ｍｍ、好ましくは１０〜５０ｍｍとするのがよい。また、上記案内ロールは、外周面が軸方向にフラットである円筒状、外周面が軸方向の略中央で膨らんだ太鼓状ロールとするのがよい。これは、ロールの軸方向中央部が凹んだ形状にすると、繊維束がここで収束しやすくなり、繊維束が広がるにくくなるためである。なお、上記太鼓状ロールとする場合、繊維束の接触する部分の曲率半径が小さ過ぎると繊維束の幅を広げる効果が得難く、特に、繊維束がそのテンションにより太鼓状ロールに押し付けられ、その頂点の位置を維持できずに、繊維束の糸道が左右に移動しやすくなって、繊維束の充分な広がりが得られにくくなる。よって、少なくとも繊維束の接触する部分の曲率半径Ｒは５０ｍｍ以上とするのがよい。なお、曲率半径を無限大とした時が円筒状ロールである。太鼓状ロールとする場合、本発明者の実験によると、少なくとも繊維束の接触する部分の曲率半径Ｒを５０ｍｍ〜１０００ｍｍ、好ましくは５０ｍｍ〜５００ｍｍ以下とした時に、太鼓状であることによる繊維束の幅を広げる効果がより顕著に現れる。
【００１２】
また、上記マンドレルへ搬送する繊維束に負荷するテンションは１５０ｇ〜６００ｇが好ましい。該テンションは、１５０ｇ以下の場合には上記案内ロールへ繊維束を押し付ける力が小さいために繊維束が十分広がらず、一方、６００ｇを越えると繊維のフィラメントが切れて羽毛立ちが生じやすい。
【００１３】
また、案内ロール及び樹脂含浸槽を搭載した支持台を回転支軸を支点として水平方向へ回転させ、回転した位置で案内ロールおよび樹脂含浸槽は停止し、マンドレルを回転および軸方向に往復移動させることが好ましい。なお、マンドレルを定位置で回転作動させ、案内ロールおよび樹脂含浸槽を上記回転させた位置でマンドレルの軸線と平行に直線往復作動させるようにしてもよい。
【００１４】
上記樹脂含浸槽内には、複数のロールを樹脂液にその一部又は全体を浸漬した状態で配置している。これら複数の浸漬ロールも、上記案内ロールと同様にその直径Ｄを大きくした方が繊維束の幅が広がりやすくなって好ましいが、あまり大きくなり過ぎると、装置が大型化してしまう。このため、直径Ｄは１０〜１００ｍｍ、好ましくは１０〜５０ｍｍとするのがよい。また、形状は外周面が軸方向にフラットである円筒状、外周面が軸方向の略中央で膨らんだ太鼓状ロールとするのがよい。これは、上記案内ロールにおける理由と同様の理由による。なお、太鼓状ロールとする場合、上記案内ロールを太鼓状ロールとする場合と同様に、繊維束の接触する部分の曲率半径が小さ過ぎると繊維束の幅を広げる効果が得難く、特に、繊維束がそのテンションにより太鼓状ロールに押し付けられ、その頂点の位置を維持できずに、繊維束の糸道が左右に移動しやすくなって、繊維束の充分な広がりが得られにくくなる。よって、少なくとも繊維束の接触する部分の曲率半径Ｒは５０ｍｍ以上とするのがよく、本発明者の実験によると、少なくとも繊維束の接触する部分の曲率半径Ｒを５０ｍｍ〜１０００ｍｍ、好ましくは５０ｍｍ〜５００ｍｍ以下とした時に、太鼓状であることによる繊維束の幅を広げる効果がより顕著に現れる。
上記複数の浸漬ロールのうちの少なくとも一個を太鼓状にすると、繊維束の幅を広げる効果を得ることができるが、全てのロールを太鼓状にし場合により好ましい結果を得ることができる。
【００１５】
本発明は、上記したフィラメントワインディング装置を用い、上記繊維束のマンドレルへの巻き付け角度を変えると、対応して上記樹脂含浸槽および上記案内ロールの位置を変え、樹脂含浸槽より案内ロールを経てマンドレルへ案内される繊維束の糸道を真っすぐにして、マンドレルの外周面に所要角度で巻き付ける繊維束の幅が収束せずに広がるようにしているフィラメントワインディング方法を提供している。
【００１６】
上記含浸槽で含浸させる樹脂として、エポキシ樹脂またはサイジング剤となるアルコールまたは水に可溶なナイロンを用いている。これらの樹脂に繊維を浸漬すると収束剤の役割を果たして繊維がバラバラになることが防止できる。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図１および図２に本発明に係わるフイラメントワインディング装置を示す。マンドレル１０は、周知のＦＷ機と同様に、駆動手段（図示せず）により回転作動および軸線Ｌ１に沿って直線状に往復作動させている。
【００１８】
上記マンドレル１０の軸線Ｌ１の真下には、基台１１より上向きに突設した支軸１２に支持台１３の一側部を矢印Ｘで示すように水平方向に回転可能に取り付けている。該支持台１３上に、マンドレル１０に近接した側に案内ロール１４をブラケット２６を介して回転不可或いは回転したときブレーキがかかるように設置している。該案内ロール１４と上記支軸１２との距離Ｓは短い方が好ましく、本実施形態では４０ｍｍとしている。該案内ロール１４に近接してマンドレル１０側と反対位置に樹脂含浸槽１５を支持台１３上に固定している。なお、上記案内ロール１４は、樹脂含浸槽１５のマンドレル側の側壁上端よりブラケットを突設して配置してもよく、また、図１（ｂ）に示すように、後述する浸漬ロール１６を樹脂含浸槽１５に浸漬状態に支持する梁部２７からブラケット２６を突設して配置してもよい。
【００１９】
上記案内ロール１４および樹脂含浸槽１５とは、支軸１２からの直線ラインＬ２上に位置させており、該直線ラインＬ２は樹脂含浸槽１５および案内ロール１４を通ってマンドレル１０へと案内される繊維束２０の糸道となるものである。上記支軸１２を支点として支持台１３を回転させると、上記ラインＬ２とマンドレル１０の軸線Ｌ１とが所要角度θ２をなし、案内ロール１４と樹脂含浸槽１５とはマンドレル１０の軸線Ｌ１に対して任意角度位置に位置させることができる。かつ、このように、案内ロール１４および樹脂含浸槽１５の位置を変えても、該案内ロール１４および樹脂含浸槽１５からマンドレル１０までの距離を一定としている。
【００２０】
上記案内ロール１４はここでは円筒形状のロールとしている。なお、図３に示すように、太鼓形状としてもよいが、この場合、少なくとも繊維束２０が接触する部分の曲率半径Ｒを５０ｍｍ〜１０００ｍｍの範囲とするのがよい。
【００２１】
上記樹脂含浸槽１５内には、支持板１３に立設した梁部２６にそれぞれ回転しないように取り付けた３個の円筒状のロール１６を、その全面あるいは下側面を樹脂含浸槽１５内に溜めた溶融した樹脂またはサイジング剤２５中に浸漬している。さらに、樹脂含浸槽１５へボビン１９より繰り出した繊維束２０を案内するためにリング１７及びロール１８を配置している。上記リング１７とボビン１９との間にはテンションコントローラ２１を配置し、マンドレル１０へ搬送する繊維束２０に所要のテンションを付与しており、該テンションは１５０ｇ〜６００ｇとしている。
【００２２】
次に、上記構成からなるフィラメントワインディング装置を用いて繊維束を巻き付ける場合、テンションコントローラ２１に所要のテンションを付与した状態で繊維束２０を樹脂含浸槽１５へと案内し、３個のロール１６に巻き掛けながら搬送することにより、樹脂を含浸させる。その後、案内ロール１４の外周面に巻き掛けられ、該案内ロール１４の外周面に沿ってマンドレル１０へと案内される。マンドレル１０は回転しながら直線的に往復移動していることにより、案内ロール１４から搬送される繊維束２０はマンドレルの外周面１０に巻き付けられる。なお、マンドレル１０にはナイロンチューブを被せており、よって、該ナイロンチューブの外周面に繊維束２０が巻き付けられる。
【００２３】
其の際、上記マンドレル１０の軸線Ｌ１に対して繊維束２０の巻付角度θ１を３０度とすると、支持台１３を支軸１２を支点として回転し、支持台１３上の案内ロール１４および樹脂含浸槽１５と支軸１２を結ぶ直線ラインＬ２がマンドレル軸線Ｌ１となす角度θ２を、繊維束２０のマンドレルへの巻付角度θ２と同一の３０度となるように設定している。マンドレル１０の繊維巻付角度θ２が９０度の場合は、案内ロール１４の軸線はマンドレルの軸線と平行で、上記直線ラインＬ２とＬ１は直交状態となる。
【００２４】
上記のように、マンドレル１０への繊維束２０の巻付角度を変えた時、該角度に対応させて支持台１３を回転し、案内ロール１４からマンドレル１０へ搬送される繊維束２０の糸道（Ｌ２）とマンドレル軸線Ｌ１のなす角度を繊維束巻付角度と同一にすると、常に、繊維束はマンドレル１０に対して案内ロール１４より真っすぐな糸道で巻き付けることができる。
【００２５】
このように、本発明のフィラメントワインディング装置では、従来のアイリングに変えて、案内ロール１４の外周面に沿って繊維束を搬送してマンドレルに巻き付けているため、、アイリングを通した場合に発生する繊維束の幅の収束を防止できる。しかも、繊維束のマンドレルへの巻付角度を変えても、常に、案内ロール１４から真っすぐな糸道でマンドレルに巻き付けるため、繊維束を収束させず、該繊維束２０の幅を広く確保した状態でマンドレル１０へ巻き付けることができる。
【００２６】
【実験例１】
樹脂含浸漕１５内に溜めるサイジング剤液として可溶性ナイロンを１％溶かしたアルコール溶液を使用した。該樹脂含浸槽１５内のロール１６および案内ロール１４は全て直径Ｄが７ｍｍの円筒形状としている。繊維束２０の繊維としてはＨＴＡ−１２Ｋ（東邦レーヨン製のカーボン繊維）のノンサイズ糸を用い、ボビン１９に巻つけられた繊維束（ロービング）２０の幅は２．５ｍｍである。またマンドレル１０と案内ロール１４との距離Ｓを４０ｍｍとした。繊維束２０は３０度の巻付角度でマンドレル１０に巻つけた。上記巻付角度θ１の３０度に対応させて、支持台１３を回転させ、角度θ２を３０度として、真っすぐな糸道で繊維束を３０度の角度でマンドレルに巻き付けた。
【００２７】
繊維束２０にかけるテンションを１００ｇ（比較例１−１）、１５０ｇ（実施例１−１）、３００ｇ（実施例１−２）、４５０ｇ（実施例１−３）、６００ｇ（実施例１−４）、７００ｇ（比較例１−２）に変えて、マンドレル１０に巻き付けられた繊維束２０の幅を測定した。この結果を下記の表１に示す。
【００２８】
【表１】

【００２９】
上記表１に示すように、繊維束に負荷するテンションを１５０ｇ〜６００ｇの実施例１−１〜１−４では、ボビンから繰り出される幅２．５ｍｍの繊維束が広げられて幅５ｍｍ〜１０ｍｍとなってマンドレルに巻き付けられていた。また、糸の状況も良好であった。なお、テンションを６００ｇまで高くすると繊維の切れが約１０％程度発生していた。これに対して、比較例１−２のテンションを７００ｇと大きくすると繊維切れが約５０％も発生していた。また、テンション１００ｇの比較例１−１の場合は糸の切れは発生していないが、繊維束の幅は３ｍｍとあまり広がっていなかった。よって、繊維束に負荷するテンションは１５０ｇ〜６００ｇが好ましいことが確認できた。
【００３０】
【実験例２】
案内ロール１４の形状を図３に示す太鼓形状とし、その曲率半径を変えて実験した。なお、案内ロール１４の基準直径は１４ｍｍである。実施例２−１ではロール外周面の軸線方向全域にかけて曲率半径を５０ｍｍ、実施例２−２は１００ｍｍ、実施例２−３は曲率半径を無限大（即ち、円筒状）とした。また、比較例２は曲率半径を４０ｍｍとした。
繊維束２０にかけるテンションを３００ｇとし、他の実験条件は上記実験例１と同様とした。この実験例２の実験結果を下記の表２に示す。
【００３１】
【表２】

【００３２】
上記表２に示すように、案内ロール１４を太鼓形状とした時、その曲率半径を４０ｍｍとした場合には、繊維幅が２ｍｍ〜８ｍｍと不安定となり、ボビンから繰り出された繊維幅２．５ｍｍよりも狭くなっている場合があった。また、実施例２−１〜２−３はいずれも繊維束の幅が広がっていたが、曲率半径を大きな太鼓状とすると、円筒状とするよりも繊維束の幅を広げることができることが確認できた。
【００３３】
【実験例３】
マンドレル１０と案内ロール１４の間の距離Ｓを４０ｍｍ（実施例３）と、６０ｍｍ（比較例３）とにし、かつ、実施例３、比較例３共に繊維束２０にかけるテンションを３００ｇとした。他の実験条件は実験例１と同じとした。その結果を下記の表３に示す。
【００３４】
【表３】

【００３５】
上記表３に示すように、マンドレルと案内ロール１４の距離Ｓを４０ｍｍと小さく設定すると、繊維束の幅を８ｍｍと大きく広げることができた。一方、上記距離を６０ｍｍを長くすると繊維束の幅は３．５ｍｍで、さほど広がらなかった。
【００３６】
上記実験例１、２、３より、繊維束２０にかけるテンションを１５０ｇ〜６００ｇとし、マンドレル１０と案内ロール１４との距離Ｓを４０ｍｍ以下とし、かつ、案内ロール１４を太鼓形状とした場合には曲率半径を５０ｍｍ以上とすると良いことが確認できた。
【００３７】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明に係わるフィラメントワインデング装置では、樹脂含浸槽からマンドレルへ繊維束を案内する部材として、従来のアイリングに代えて、円筒形状あるいは太鼓形状の案内ロールを設け、該案内ロールの外周面に繊維束を巻掛けてマンドレルへと繊維束を案内している。よって、アイリングを使用した場合に必然的に発生する繊維束の収束を防止できる一方、案内ロールに所要のテンションで繊維束を押し付けて案内するため、該案内ロールの外周面で繊維束の幅を広げることができる。
【００３８】
さらに、マンドレルに巻き付ける繊維束の角度を変えても、案内ロールおよび樹脂含浸槽の位置を回転させて対応して変えているため、常に、繊維束を案内ロールからマンドレルに真っすぐな糸道で案内できる。そのため、アイリングを通さずに、案内ロールの外周面に沿って繊維束をマンドレルに案内する場合に発生する問題、即ち、案内ロールの外周面に沿った繊維束が右あるいは左に片寄って収束する問題を解決することができる。
【００３９】
さらにまた、樹脂含浸槽および案内ロールの支持台の回転支点をマンドレルの軸線の真下に設置すると共に、該回転支点から直線上に樹脂含浸槽と案内ロールとを位置させると、樹脂含浸槽および案内ロールの位置を変えても、マンドレルとの間の距離を一定寸法に保持することができる。よって、案内ロールとマンドレルの距離を最適寸法（４０ｍｍ以下）に設定しておくと、案内ロールからマンドレルへと案内される繊維束の幅が樹脂の表面張力により収縮することも防止できる。
【００４０】
このように、本発明に係わるフィラメントワインディング装置を用いてマンドレルにフィラメントワインディングした繊維束は、その巻付角度を変化させても、常に幅が広げられた状態で巻き付けられる。その結果、繊維の重なりによる凹凸を小さく押さえることができ、該フィラメントワインディングした強化繊維を用いた繊維強化樹脂成形品は繊維の局所的な曲がりが発生しにくい高品質な物とすることができる。また、繊維束を広げるため、フィラメントワインディング時の巻き付け数またはマンドレルの往復回数を減らすことができ、作業時間を短縮し、生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】（Ａ）は本発明に係わるフィラメントワインディング装置の概略正面図、（Ｂ）は該装置の案内ロールの取り付け構造の変形例を示した概略正面図である。
【図２】図１の平面図である。
【図３】上記フィラメントワインディングに用いる案内ロールの変形例を示す図面である。
【図４】従来のフィラメントワインディング装置の概略図である。
【図５】他の従来例のフィラメントワインディング装置の案内部材を示す斜視図である。
【図６】従来用いられているアイリングの断面図である。
【符号の説明】
１０マンドレル
１２支軸
１３支持台
１４案内ロール
１５樹脂含浸槽
１６ロール
２０樹脂束[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a filament winding device and a filament winding method using the device, and more particularly, to an improved filament winding device in which a fiber bundle (roving) is impregnated into a resin in an impregnation tank, and then the fiber bundle is wound around a mandrel. The fiber bundle wound at a required angle can be wound around a mandrel with its width expanded without converging.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as shown in FIG. 4, this type of filament winding apparatus transports a fiber bundle (roving) 2 unwound from a bobbin 1 to a resin impregnation tank 3 to impregnate the fiber bundle 2 with a resin. After the excess resin is squeezed out through the squeezing roller 4, it is wound around a mandrel 6 through an eye ring 5 called a delivery eye. In the filament winding device, the mandrel 6 is rotated by a driving device and reciprocated linearly in the axial direction, and the mandrel 6 is rotated in a fixed position to move the resin impregnation tank 3 and the eye ring 5 in the axial direction. In some cases, reciprocating operation is performed in a straight line.
[0003]
In the filament winding method (hereinafter abbreviated as FW method) performed using the above-described apparatus, the fiber width is increased as much as possible, and the fiber is flattened and wound around a mandrel (when the mandrel is covered with a tube, the outer peripheral surface of the tube). It is desirable from the viewpoint of quality and workability. That is, first, as the fiber width is wider and flatter, particularly in the helical winding, the unevenness due to the overlapping of the fibers can be reduced. In this way, when a load is applied to a fiber-reinforced resin molded product molded using a filament-wound reinforcing fiber so that there is no unevenness in the fiber overlap, the bending of the fiber can be reduced, so that local buckling phenomenon occurs. This hardly occurs, and as a result, a high-quality fiber-reinforced resin molded article having a high elastic modulus and high strength as a structure can be obtained. Second, if the fiber width is increased, the number of windings or the number of reciprocations during FW can be reduced, and the fiber bundle can be efficiently wound around the mandrel in a shorter time.
[0004]
For this reason, various methods for expanding the fiber bundle have conventionally been proposed. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-267401 discloses a method for producing an FRP pipe using a flat yarn having a yarn width of 4 to 30 mm and a yarn width / yarn thickness ratio of 10 or more. Also, Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-127127 discloses a method of expanding a fiber bundle by pressing the fiber bundle with a pushing head immediately before passing through an eye ring. Further, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 1-128826, as a guide body for guiding a fiber bundle from a fiber impregnation tank to a mandrel, as shown in FIG. And at least two second rolls 8 in a direction orthogonal to the first rolls 7 are provided, and the fiber bundle 2 is wound around the first rolls 7 and guided, and then the two second rolls 8 are passed between them. At least one of the second rolls 8 is wound around and guided, whereby the radius of curvature of the fiber bundle is increased so that the fiber bundle is sufficiently spread on the mandrel to wind the fiber bundle.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-mentioned conventional first and second methods, since the ring-shaped eye ring 5 shown in FIG. 6 is passed immediately before winding on the mandrel, the fiber bundle is formed on the inner peripheral surface 5a of the convex curved surface of the eye ring 5. Has the problem of shrinking. It is indispensable that the inner peripheral surface 5a of the eye ring 5 is formed into a convex curved surface in order to cope with a change in the winding angle of the fiber around the mandrel. Can not. Also, when the third guide is used, since the positions of the first roll and the second roll constituting the guide are always constant with respect to the mandrel, the winding angle of the fiber bundle around the mandrel depends on the angle. In many cases, the fiber bundle does not straighten, but is twisted and wound around the mandrel, and as a result, it is often inevitable that the fiber bundle contracts.
[0006]
The present invention has been made in view of the above problems, and has as its object to provide a filament winding device that can be wound around a mandrel in a state where the width of a fiber bundle is wide, and a filament winding method using the device.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention is a filament winding device in which a continuously conveyed fiber bundle is impregnated with a resin in a resin impregnation tank, and then guided to a mandrel and wound at an arbitrary angle,
The resin impregnation tank and a guide roll for guiding the fiber bundle along the outer peripheral surface from the resin impregnation tank to the mandrel were mounted on a single support, and the support was positioned directly below the mandrel. It is rotatable in the horizontal direction with the pivot as a fulcrum, and
The guide roll is arranged on a straight line connecting the rotary support shaft and the resin impregnation tank, and the support base is set at the same angle as the winding angle of the fiber bundle around the mandrel with respect to the mandrel axis with the rotary support shaft as a fulcrum. By rotating, the angle between the yarn path of the fiber bundle conveyed from the guide roll to the mandrel and the axis of the mandrel is set to be the same as the winding angle, and the fiber wound around the mandrel from the resin impregnation tank via the guide roll. There is provided a filament winding apparatus characterized in that the yarn path of the bundle is straightened and the distance between the guide roll and the resin impregnation tank from the mandrel is kept constant.
[0009]
In the apparatus of the present invention, since the guide roll that guides the fiber bundle along the outer peripheral surface is used without using the conventionally used eye ring, the axis of the guide roll is parallel to the axis of the mandrel and is wound around the mandrel. When the angle of the fiber bundle is 90 degrees with respect to the mandrel axis, the yarn path of the fiber bundle is straight and there is no problem. However, when the winding angle of the fiber bundle is a low angle such as 45 degrees or 30 degrees, if the axis of the guide roll remains parallel to the axis of the mandrel, the fiber bundle ends up at the end of the guide roll, The fiber bundle converges and its width cannot be expanded. Therefore, in the present invention, as described above, the guide roll and the resin impregnation tank are rotated in the horizontal direction corresponding to the winding angle of the fiber bundle, and the fiber bundle guided from the resin impregnation tank and the guide roll to the mandrel is moved. The angle between the yarn path and the mandrel axis is matched with the winding angle. That is, when the winding angle is 30 degrees, the angle between the yarn path of the fiber bundle and the mandrel axis is 30 degrees. When the guide roll or the like is rotated and moved to a required position in this manner, the fiber bundle can be wound around the mandrel with a straight yarn path, and the fiber bundle along the guide roll can be prevented from being shifted to a converging state. As a result, the fiber bundle can be wound around the mandrel in a state of being spread in the width direction.
[0010]
In addition, since the rotation fulcrum of the support that supports the guide roll and the resin impregnation tank is located immediately below the mandrel, the distance between the guide roll and the resin impregnation tank and the mandrel can be kept constant. If the distance is not constant, the width of the fiber bundle is not stable, and in particular, as the distance increases, the fiber width shrinks due to the surface tension of the impregnated resin liquid. The distance from the rotation fulcrum immediately below the mandrel to the guide roll is preferably 40 mm or less.
[0011]
As for the guide roll for guiding the fiber bundle along the outer peripheral surface, it is preferable to increase the diameter D of the guide roll because the width of the fiber bundle is easily widened. However, if the diameter D is too large, the apparatus becomes large. Therefore, the diameter D is preferably 10 to 100 mm, and more preferably 10 to 50 mm. Further, it is preferable that the guide roll is a cylindrical shape whose outer peripheral surface is flat in the axial direction, and a drum-shaped roll whose outer peripheral surface swells at substantially the center in the axial direction. This is because if the axial center portion of the roll has a concave shape, the fiber bundle easily converges here, and the fiber bundle becomes difficult to spread. In the case of the drum-shaped roll, if the radius of curvature of the contact portion of the fiber bundle is too small, it is difficult to obtain the effect of widening the width of the fiber bundle.In particular, the fiber bundle is pressed against the drum-shaped roll by its tension, Since the position of the apex cannot be maintained, the yarn path of the fiber bundle easily moves left and right, and it is difficult to obtain a sufficient spread of the fiber bundle. Therefore, it is preferable that the radius of curvature R of at least the portion where the fiber bundle contacts is 50 mm or more. The case where the radius of curvature is infinite is a cylindrical roll. In the case of a drum-shaped roll, according to the experiment of the present inventor, when the radius of curvature R of at least the portion where the fiber bundle is in contact is 50 mm to 1000 mm, preferably 50 mm to 500 mm or less, the fiber bundle due to the drum shape The effect of increasing the width appears more remarkably.
[0012]
The tension applied to the fiber bundle conveyed to the mandrel is preferably 150 g to 600 g. When the tension is 150 g or less, the fiber bundle does not spread sufficiently because the force for pressing the fiber bundle against the guide roll is small. On the other hand, when the tension exceeds 600 g, the filament of the fiber is broken and feathering is likely to occur.
[0013]
In addition, the support on which the guide roll and the resin impregnation tank are mounted is rotated in the horizontal direction with the rotation support shaft as a fulcrum, and the guide roll and the resin impregnation tank stop at the rotated position, and the mandrel is rotated and reciprocated in the axial direction. Is preferred. Alternatively, the mandrel may be rotated at a fixed position, and the guide roll and the resin impregnation tank may be linearly reciprocated at the rotated position in parallel with the axis of the mandrel.
[0014]
In the resin impregnation tank, a plurality of rolls are arranged in a state in which some or all of the rolls are immersed in a resin liquid. As for the plurality of immersion rolls, it is preferable that the diameter D is increased as in the case of the guide roll because the width of the fiber bundle is easily widened. However, if the diameter D is too large, the apparatus becomes large. Therefore, the diameter D is preferably 10 to 100 mm, and more preferably 10 to 50 mm. The shape is preferably a cylindrical shape whose outer peripheral surface is flat in the axial direction, and a drum-shaped roll whose outer peripheral surface swells at substantially the center in the axial direction. This is for the same reason as in the guide roll. When a drum-shaped roll is used, similarly to the case where the guide roll is a drum-shaped roll, if the radius of curvature of the portion where the fiber bundle comes into contact is too small, it is difficult to obtain the effect of expanding the width of the fiber bundle. The bundle is pressed against the drum-shaped roll by the tension, and the position of the apex cannot be maintained, so that the yarn path of the fiber bundle easily moves right and left, and it is difficult to obtain a sufficient spread of the fiber bundle. Therefore, at least the radius of curvature R of the portion where the fiber bundle contacts is good to be 50 mm or more, and according to the experiment of the present inventor, at least the radius of curvature R of the portion where the fiber bundle comes into contact is 50 mm to 1000 mm, preferably 50 mm to 1000 mm. When the thickness is 500 mm or less, the effect of expanding the width of the fiber bundle due to the drum shape appears more remarkably.
If at least one of the plurality of immersion rolls is drum-shaped, the effect of expanding the width of the fiber bundle can be obtained, but more preferable results can be obtained when all rolls are drum-shaped.
[0015]
The present invention uses the filament winding device described above, and changes the winding angle of the fiber bundle around the mandrel, correspondingly changes the positions of the resin impregnation tank and the guide roll, and guides the mandrel from the resin impregnation tank through the guide roll. The present invention provides a filament winding method that straightens the yarn path of the fiber bundle guided to the mandrel so that the width of the fiber bundle wound around the outer peripheral surface of the mandrel at a required angle is widened without converging.
[0016]
As a resin to be impregnated in the impregnation tank, an epoxy resin or alcohol- or water-soluble nylon serving as a sizing agent is used. When the fibers are immersed in these resins, the fibers serve as a sizing agent and can be prevented from falling apart.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
1 and 2 show a filament winding device according to the present invention. The mandrel 10, like a well-known FW machine, is rotated by a driving means (not shown) and reciprocated linearly along the axis L1.
[0018]
Immediately below the axis L1 of the mandrel 10, one side of the support 13 is attached to a support shaft 12 projecting upward from the base 11 so as to be rotatable in the horizontal direction as indicated by an arrow X. The guide roll 14 is installed on the support base 13 on the side close to the mandrel 10 so that the guide roll 14 cannot be rotated via the bracket 26 or is braked when rotated. The distance S between the guide roll 14 and the support shaft 12 is preferably short, and is set to 40 mm in the present embodiment. A resin impregnation tank 15 is fixed on the support table 13 at a position close to the guide roll 14 and opposite to the mandrel 10 side. The guide roll 14 may be provided with a bracket protruding from the upper end of the side wall on the mandrel side of the resin impregnation tank 15. Further, as shown in FIG. The bracket 26 may be provided so as to protrude from the beam portion 27 supported in the impregnation tank 15 in the immersion state.
[0019]
The guide roll 14 and the resin impregnation tank 15 are located on a straight line L2 from the support shaft 12, and the straight line L2 is guided to the mandrel 10 through the resin impregnation tank 15 and the guide roll 14. It becomes a yarn path of the fiber bundle 20. When the support 13 is rotated with the support shaft 12 as a fulcrum, the line L2 and the axis L1 of the mandrel 10 form a required angle θ2, and the guide roll 14 and the resin impregnation tank 15 are separated from the axis L1 of the mandrel 10. It can be located at any angular position. Further, even if the positions of the guide roll 14 and the resin impregnation tank 15 are changed, the distance from the guide roll 14 and the resin impregnation tank 15 to the mandrel 10 is kept constant.
[0020]
Here, the guide roll 14 is a cylindrical roll. In addition, as shown in FIG. 3, a drum shape may be used.
[0021]
In the resin impregnation tank 15, three cylindrical rolls 16, which are attached to the beam portions 26 erected on the support plate 13 so as not to rotate, are stored in the resin impregnation tank 15 on the entire surface or the lower surface. In the molten resin or sizing agent 25. Further, a ring 17 and a roll 18 are arranged to guide the fiber bundle 20 fed from the bobbin 19 to the resin impregnation tank 15. A tension controller 21 is arranged between the ring 17 and the bobbin 19 to apply a required tension to the fiber bundle 20 to be conveyed to the mandrel 10, and the tension is set to 150 g to 600 g.
[0022]
Next, when the fiber bundle is wound by using the filament winding device having the above configuration, the fiber bundle 20 is guided to the resin impregnation tank 15 in a state where a required tension is applied to the tension controller 21, and the three rolls 16 are wound around the fiber bundle 20. The resin is impregnated by being conveyed while being wound. Thereafter, the sheet is wound around the outer peripheral surface of the guide roll 14 and guided to the mandrel 10 along the outer peripheral surface of the guide roll 14. Since the mandrel 10 reciprocates linearly while rotating, the fiber bundle 20 conveyed from the guide roll 14 is wound around the outer peripheral surface 10 of the mandrel. The mandrel 10 is covered with a nylon tube, so that the fiber bundle 20 is wound around the outer peripheral surface of the nylon tube.
[0023]
At this time, assuming that the winding angle θ1 of the fiber bundle 20 is 30 degrees with respect to the axis L1 of the mandrel 10, the support 13 rotates about the support shaft 12 as a fulcrum, and the guide roll 14 on the support 13 and the resin The angle θ2 formed by the straight line L2 connecting the impregnation tank 15 and the support shaft 12 to the mandrel axis L1 is set to be the same as the winding angle θ2 of the fiber bundle 20 around the mandrel, ie, 30 degrees. When the fiber winding angle θ2 of the mandrel 10 is 90 degrees, the axis of the guide roll 14 is parallel to the axis of the mandrel, and the straight lines L2 and L1 are orthogonal.
[0024]
As described above, when the winding angle of the fiber bundle 20 around the mandrel 10 is changed, the support 13 is rotated in accordance with the angle, and the yarn path of the fiber bundle 20 conveyed from the guide roll 14 to the mandrel 10 is changed. When the angle between (L2) and the mandrel axis L1 is the same as the fiber bundle winding angle, the fiber bundle can always be wound around the mandrel 10 with a straighter yarn path than the guide roll 14.
[0025]
As described above, in the filament winding device of the present invention, the fiber bundle is conveyed along the outer peripheral surface of the guide roll 14 and wound around the mandrel instead of the conventional eye ring. Convergence of the generated fiber bundle width can be prevented. Moreover, even if the winding angle of the fiber bundle around the mandrel is changed, the fiber bundle is always wound around the mandrel with a straight yarn path from the guide roll 14, so that the fiber bundle does not converge and the width of the fiber bundle 20 is kept wide. Can be wound around the mandrel 10.
[0026]
[Experimental example 1]
As a sizing agent liquid stored in the resin impregnation tank 15, an alcohol solution in which 1% of soluble nylon was dissolved was used. The roll 16 and the guide roll 14 in the resin impregnation tank 15 are all cylindrical with a diameter D of 7 mm. Non-size yarn of HTA-12K (carbon fiber manufactured by Toho Rayon) is used as the fiber of the fiber bundle 20, and the width of the fiber bundle (roving) 20 wound around the bobbin 19 is 2.5 mm. The distance S between the mandrel 10 and the guide roll 14 was set to 40 mm. The fiber bundle 20 was wound around the mandrel 10 at a winding angle of 30 degrees. The support base 13 was rotated corresponding to the winding angle θ1 of 30 degrees, the angle θ2 was set to 30 degrees, and the fiber bundle was wound around the mandrel at a 30 ° angle with a straight yarn path.
[0027]
The tension applied to the fiber bundle 20 is 100 g (Comparative Example 1-1), 150 g (Example 1-1), 300 g (Example 1-2), 450 g (Example 1-3), and 600 g (Example 1-4). ) And 700 g (Comparative Example 1-2), and the width of the fiber bundle 20 wound around the mandrel 10 was measured. The results are shown in Table 1 below.
[0028]
[Table 1]

[0029]
As shown in Table 1 above, in Examples 1-1 to 1-4 in which the tension applied to the fiber bundle is 150 g to 600 g, the fiber bundle having a width of 2.5 mm fed from the bobbin is expanded to have a width of 5 mm to 10 mm. Was wrapped around the mandrel. The condition of the yarn was also good. When the tension was increased to 600 g, about 10% of the fibers were cut. On the other hand, when the tension of Comparative Example 1-2 was increased to 700 g, about 50% of fiber breakage occurred. In the case of Comparative Example 1-1 having a tension of 100 g, no yarn breakage occurred, but the width of the fiber bundle was not so wide as 3 mm. Therefore, it was confirmed that the tension applied to the fiber bundle is preferably 150 g to 600 g.
[0030]
[Experimental example 2]
The experiment was conducted by changing the shape of the guide roll 14 to the drum shape shown in FIG. 3 and changing the radius of curvature. The reference diameter of the guide roll 14 is 14 mm. In Example 2-1, the radius of curvature was 50 mm throughout the axial direction of the outer peripheral surface of the roll, Example 2-2 was 100 mm, and Example 2-3 was infinite (ie, cylindrical) in radius of curvature. In Comparative Example 2, the radius of curvature was 40 mm.
The tension applied to the fiber bundle 20 was set to 300 g, and the other experimental conditions were the same as those in Experimental Example 1. The experimental results of Experimental Example 2 are shown in Table 2 below.
[0031]
[Table 2]

[0032]
As shown in Table 2, when the guide roll 14 has a drum shape and its radius of curvature is 40 mm, the fiber width becomes unstable at 2 mm to 8 mm, and the fiber width unreeled from the bobbin is 2.5 mm. In some cases, it was narrower. Further, in all of Examples 2-1 to 2-3, the width of the fiber bundle was wide, but it was confirmed that the width of the fiber bundle could be wider when the radius of curvature was made to be a drum shape than when it was cylindrical. did it.
[0033]
[Experimental example 3]
The distance S between the mandrel 10 and the guide roll 14 was 40 mm (Example 3) and 60 mm (Comparative Example 3), and the tension applied to the fiber bundle 20 in both Example 3 and Comparative Example 3 was 300 g. Other experimental conditions were the same as in Experimental Example 1. The results are shown in Table 3 below.
[0034]
[Table 3]

[0035]
As shown in Table 3 above, when the distance S between the mandrel and the guide roll 14 was set as small as 40 mm, the width of the fiber bundle could be greatly increased to 8 mm. On the other hand, when the distance was increased by 60 mm, the width of the fiber bundle was 3.5 mm, and did not widen so much.
[0036]
From the above experimental examples 1, 2, and 3, when the tension applied to the fiber bundle 20 is 150 g to 600 g, the distance S between the mandrel 10 and the guide roll 14 is 40 mm or less, and the guide roll 14 has a drum shape. It was confirmed that the radius of curvature should be 50 mm or more.
[0037]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, in the filament winding device according to the present invention, a cylindrical or drum-shaped guide roll is used as a member for guiding the fiber bundle from the resin impregnation tank to the mandrel, instead of the conventional eye ring. A fiber bundle is wound around the outer peripheral surface of the guide roll to guide the fiber bundle to the mandrel. Therefore, while the convergence of the fiber bundle which is inevitably generated when the eye ring is used can be prevented, the fiber bundle is pressed against the guide roll with a required tension and guided. Can be expanded.
[0038]
Furthermore, even if the angle of the fiber bundle wound around the mandrel is changed, the positions of the guide roll and the resin impregnation tank are rotated and changed accordingly, so that the fiber bundle is always guided from the guide roll to the mandrel with a straight yarn path. it can. For this reason, a problem that occurs when the fiber bundle is guided to the mandrel along the outer peripheral surface of the guide roll without passing through the eye ring, that is, the fiber bundle along the outer peripheral surface of the guide roll converges to the right or left. Problem can be solved.
[0039]
Furthermore, when the rotation fulcrum of the support stand for the resin impregnation tank and the guide roll is installed directly below the axis of the mandrel, and the resin impregnation tank and the guide roll are positioned linearly from the rotation fulcrum, the resin impregnation tank and the guide are rotated. Even when the position of the roll is changed, the distance between the roll and the mandrel can be maintained at a constant size. Therefore, when the distance between the guide roll and the mandrel is set to an optimal dimension (40 mm or less), it is possible to prevent the width of the fiber bundle guided from the guide roll to the mandrel from contracting due to the surface tension of the resin.
[0040]
As described above, the fiber bundle that has been filament-wound on the mandrel using the filament winding device according to the present invention is always wound in a widened state even when the winding angle is changed. As a result, unevenness due to fiber overlap can be suppressed to a small extent, and a fiber-reinforced resin molded product using the filament-wound reinforcing fiber can be a high-quality product in which local bending of the fiber is less likely to occur. In addition, since the fiber bundle is expanded, the number of windings or the number of reciprocations of the mandrel during filament winding can be reduced, so that the working time can be reduced and the productivity can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 (A) is a schematic front view of a filament winding device according to the present invention, and FIG. 1 (B) is a schematic front view showing a modification of a guide roll mounting structure of the device.
FIG. 2 is a plan view of FIG.
FIG. 3 is a view showing a modified example of a guide roll used for the filament winding.
FIG. 4 is a schematic view of a conventional filament winding device.
FIG. 5 is a perspective view showing a guide member of another conventional filament winding device.
FIG. 6 is a sectional view of a conventionally used eye ring.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Mandrel 12 Support shaft 13 Support stand 14 Guide roll 15 Resin impregnation tank 16 Roll 20 Resin bundle

Claims

A filament winding device in which a continuously conveyed fiber bundle is impregnated with resin in a resin impregnation tank, and then guided to a mandrel and wound at an arbitrary angle,
The resin impregnation tank and a guide roll for guiding the fiber bundle along the outer peripheral surface from the resin impregnation tank to the mandrel were mounted on a single support, and the support was positioned directly below the mandrel. It is rotatable in the horizontal direction with the pivot as a fulcrum, and
The guide roll is arranged on a straight line connecting the rotary support shaft and the resin impregnation tank, and the support base is set at the same angle as the winding angle of the fiber bundle around the mandrel with respect to the mandrel axis with the rotary support shaft as a fulcrum. By rotating, the angle between the yarn path of the fiber bundle conveyed from the guide roll to the mandrel and the axis of the mandrel is set to be the same as the winding angle, and the fiber wound around the mandrel from the resin impregnation tank via the guide roll. A filament winding device wherein a yarn path of a bundle is straightened and a distance between the guide roll and the resin impregnation tank from a mandrel is kept constant .

2. The filament winding device according to claim 1, wherein the guide roll is a drum-shaped roll in which a substantially central portion in an axial direction of an outer peripheral surface is bulged, and a radius of curvature R of at least a portion where the fiber bundle contacts is 50 mm to 1000 mm .

When the winding angle of the fiber bundle around the mandrel is changed by using the filament winding device according to claim 1 or 2, the positions of the resin impregnation tank and the guide roll are correspondingly changed, and the fiber is guided from the resin impregnation tank. A filament winding method that straightens the yarn path of a fiber bundle guided to a mandrel via a roll so that the width of the fiber bundle wound around the outer peripheral surface of the mandrel at a required angle does not converge but expands.

The filament winding method according to claim 3, wherein the resin to be impregnated in the impregnation tank is an epoxy resin or alcohol- or water-soluble nylon serving as a sizing agent .