JP3582853B2 - Target reflector detection device - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、偏光照射光束を本体より対象反射体に向けて照射し、該対象反射体よって反射された偏光反射光束を検出することで対象反射体を検出する対象反射体検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
土木、建築の分野で高さの基準を決定する為に、偏光照射光束を水平面内で回転走査するレーザ回転照射装置が使用される様になっている。
【0003】
近年、可視半導体レーザが実用化され、該可視半導体レーザを使用したレーザ回転照射装置も出現し、目視による作業ができる様になった。斯かるレーザ回転照射装置では作業者の安全性を確保するという観点から、レーザ出力が制限されている。この為、偏光照射光束の反射の目視確認を要する作業、測定では作業距離が比較的短くなっている。
【0004】
この為、偏光照射光束を往復走査し、偏光反射光束の見掛上の輝度を上げ、作業距離を長くしたレーザ回転照射装置が実用化されている。適正な範囲を往復走査する為には走査位置を知る必要があり、この為作業地点に対象反射体を設置し、該対象反射体からの偏光反射光束を検知して対象反射体の位置を検知する対象反射体検出装置がある。
【0005】
斯かる対象反射体検出装置に於いて、対象反射体であることを識別する為に、出射光は偏光とし、対象反射体からの反射光の偏光は出射光の偏光方向とは変化する様にしておく。ガラス面等の不要反射体は偏光方向を保存した状態で反射する性質がある為、それと識別する為である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したレーザ回転照射装置に於いては、対象反射体からの偏光に対応する検出手段によって反射光を検出しているが、土木・建築等の現場には多くの不要反射物体が存在し、反射の態様が一定でなく、色々な偏光成分を含むことがある。
【0007】
この為レーザ回転照射装置からのレーザ光が、光沢面を有する不要反射物体に直角に当たった場合の様な強い反射光が本体検出部に入射した時、或は光学的に対象反射体に類似する反射物体により反射された反射光が本体検出部に入射した時等、誤って対象反射体であると検知され、間違った位置で往復走査を起こすことがあった。
【0008】
本発明は斯かる実情に鑑み、対象反射体からの反射光束と対象反射体に光学的に類似した非対象反射体からの反射光束を確実に識別することができる対象反射体検出装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、偏光照射光束を本体部より対象反射体に向けて照射し、該対象反射体によって反射された偏光反射光束を上記本体部で受光して、対象反射体を検出する対象反射体検出装置に於いて、前記本体部が、対象反射体からの偏光反射光束を検出する第1検出手段と、対象反射体からの偏光反射光束と異なった偏光光束を検出する第2検出手段と、第1検出手段の出力と第2検出手段の出力の比較から対象反射体を識別する反射光束検出回路とを具備し、前記対象反射体の反射面は少なくとも2分割され、少なくとも1面は前記偏光照射光束の偏光方向を保存した偏光反射光束として反射する反射部であり、少なくとも1面は前記偏光照射光束の偏光方向を変換した偏光反射光束として反射する偏光変換反射部である対象反射体検出装置に係り、或は対象反射体の幅を反射光束検出回路からの出力より受光時間を検出する手段を具備した対象反射体検出装置に係り、或は対象反射体の偏光変換反射部と反射部の幅を検出する検出部と、偏光変換反射部と反射部の幅比から偏光照射光束が対象反射体に当たっている位置を判別する判別部を具備し、該判別部からの照射位置信号を基に偏光照射光束の射出方向を制御する様構成した対象反射体検出装置に係り、或は更に対象反射体の偏光変換反射部と反射部の幅を検出する検出部と、検出部の出力に基づいて対象反射体の距離を算出し距離信号を得、該距離信号に基づいてフォーカス機構を作動させるフォーカス制御部とを具備した対象反射体検出装置に係るものである。
【0010】
【作用】
対象反射体を偏光変換反射部と反射部とに分割し、両反射部からの反射光束をそれぞれ検出し、比較することで不要反射体からの反射光束と対象反射体からの反射光束とを区別し、対象反射体の誤認を防止し、該対象反射体を中心として所要角度で往復走査し、又対象反射体の幅を検出して対象反射体の中心に対して正確に偏光照射光束射出し、更に対象反射体の幅を基にオートフォーカスを行う。
【0011】
【実施例】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施例を説明する。
【0012】
図1は本発明に係る対象反射体検出装置を具備したレーザ回転照射装置を示している。該レーザ回転照射装置は回転照射装置本体1と該回転照射装置本体1から離れて配置される対象反射体2から構成される。
【0013】
先ず回転照射装置本体1を説明する。
【0014】
回転照射装置本体1は発光部3、回動部4、反射光検出部5、回動制御部6、発光素子駆動部7から構成される。
【0015】
前記発光部3を説明する。
【0016】
直線偏光の偏光照射光束を射出するレーザダイオード10の光軸上に、該レーザダイオード10側からコリメータレンズ11、第1λ/4複屈折部材12、孔開きミラー13が順次配設され、前記レーザダイオード10から射出される直線偏光の偏光照射光束は前記コリメータレンズ11により平行光束とされ、前記第1λ/4複屈折部材12で円偏光に変換される。円偏光の偏光照射光束は前記孔開きミラー13を通って回動部4へと射出される。
【0017】
前記回動部4は前記発光部3から入射された偏光照射光束を水平方向に射出走査するものであり、発光部3からの偏光照射光束の光軸を90°変向するペンタプリズム14が前記偏光照射光束の光軸を中心に回転する回転支持台15に設けられ、該回転支持台15は従動ギア16、駆動ギア17を介して走査モータ18に連結されている。
【0018】
又、該回動部4には前記対象反射体2からの偏光反射光束が入射する様になっており、前記ペンタプリズム14に入射した偏光反射光束は前記孔開きミラー13に向けて変向され、該孔開きミラー13は反射光検出部5に偏光反射光束を入射させる。
【0019】
次に、前記反射光検出部5について説明する。
【0020】
前記孔開きミラー13の反射光軸上にコンデンサレンズ20、第2λ/4複屈折部材21、ピンホール22、偏光ビームスプリッタ23、フォトダイオード等から成る第1受光器24を前記孔開きミラー13側から順次配設し、前記偏光ビームスプリッタ23の反射光軸上にフォトダイオード等から成る第2受光器25を配設する。前記第1受光器24、前記第2受光器25からの出力は反射光束検出回路26に入力される。
【0021】
前記偏光ビームスプリッタ23は反射光検出部5に入射する偏光反射光束を分割して前記第1受光器24、第2受光器25に入射させるが、前記発光部3から射出された偏光照射光束がλ/4複屈折部材を2回透過し本体に戻ってきた偏光反射光束の偏光方向と一致する光束が前記第1受光器24に、又前記発光部3より射出された偏光照射光束と同方向の偏光方向で本体に戻ってきた偏光反射光束が前記第2受光器25に入射する様、前記第2λ/4複屈折部材21、前記偏光ビームスプリッタ23を配置する。
【0022】
前記偏光反射光束検出回路26の一例を図2により説明する。
【0023】
前記第1受光器24、第2受光器25の出力はアンプ31、アンプ35を介して差動アンプ32に入力され、又該差動アンプ32の出力は同期検波部33を介して差動アンプ34に入力される。又、前記第1受光器24、第2受光器25の出力は前記アンプ31、アンプ35を介して加算アンプ36に入力され、該加算アンプ36の出力は同期検波部38を介して差動アンプ39に入力される。該差動アンプ39、及び前記差動アンプ34の出力は回動制御部6に入力される様になっている。
【0024】
又、前記偏光反射光束検出回路26は発振回路40を具備し、該発振回路40は前記同期検波部33、同期検波部38に同期検波の為のクロック信号を出力すると共に前記発光素子駆動部7にパルス変調に必要なクロック信号を発する。
【0025】
前記回動制御部6は前記反射光検出部5からの信号を基に前記走査モータ18を回転制御し、前記発光部3から射出される偏光照射光束を対象反射体2を中心に往復走査させる。
【0026】
又、前記発光素子駆動部7は前記反射光束検出回路26からのクロック信号を基に前記レーザダイオード10から射出される偏光照射光束をパルス変調する。
【0027】
前記対象反射体2を図3に於いて説明する。
【0028】
基板27上に反射層28を形成し、図中左半分にλ/4複屈折部材29を貼設し、反射層28露出部分を入射光束の偏光方向を保存して反射する反射部、前記λ/4複屈折部材29部分を入射光束に対して偏光方向を変換して反射する偏光変換反射部として構成する。前記反射層28は再帰反射材からなり、複数の微小なコーナキューブ、又は球反射体等を配置したものである。又、前記λ/4複屈折部材29は入射光束に対して偏光反射光束がλ/4の位相差を生じさせる作用を有する。
【0029】
以下、作動を説明する。
【0030】
前記発光素子駆動部7により駆動されるレーザダイオード10が発する偏光照射光束は、前記発振回路40からのクロック信号を基に変調されている。前記レーザダイオード10からの射出された直線偏光の偏光照射光束は、前記コリメータレンズ11で平行光束にされ、更に前記第1λ/4複屈折部材12を透過することで円偏光の偏光照射光束となる。円偏光照射光束は前記孔開きミラー13を透過し、前記ペンタプリズム14により水平方向に変向され射出される。
【0031】
該ペンタプリズム14は前記走査モータ18により駆動ギア17、従動ギア16を介して回転される。前記ペンタプリズム14の回転範囲は最初は全周回転であり、ペンタプリズム14から射出される偏光照射光束は全周走査する。
【0032】
全周走査により偏光照射光束が前記対象反射体2を通過する。通過した際に前記対象反射体2により偏光照射光束が反射され、該偏光反射光束が前記ペンタプリズム14に入射する。
【0033】
前記した様に、対象反射体2の半面は単に反射層28であり、又他の半面はλ/4複屈折部材29が貼設されている。従って、前記反射層28露出部分で反射された偏光反射光束は入射偏光照射光束の偏光状態が保存された円偏光であり、前記λ/4複屈折部材29を透過して前記反射層28で反射され、更に前記λ/4複屈折部材29を透過した偏光反射光束は、入射偏光照射光束の偏光状態に対してλ/2位相がずれた円偏光となっている。
【0034】
前記対象反射体2で反射された偏光反射光束は、前記ペンタプリズム14により90°変向され孔開きミラー13に入射し、該孔開きミラー13は反射光束をコンデンサレンズ20に向けて反射する。前記コンデンサレンズ20は反射光束を収束光として第2λ/4複屈折部材21に入射する。円偏光で戻ってきた反射光束は第2λ/4複屈折部材21により直線偏光に変換され、ピンホール22に入射する。前記した様に反射層28露出部分で反射された反射光束とλ/4複屈折部材29で反射された反射光束とでは位相がλ/2異なっている為、前記第2λ/4複屈折部材21により直線偏光に変換された2つの反射光束では偏光面が90°異なっている。
【0035】
該ピンホール22は本体から射出された偏光照射光束に対して光軸のずれた正対しない反射光束を受光器24,25に入射しない様にする作用を有し、該ピンホール22を通過した反射光束は前記偏光ビームスプリッタ23に入射する。
【0036】
該偏光ビームスプリッタ23は、前記発光部3から射出した偏光照射光束と180°偏光方向が異なる偏光の光束を透過し、発光部3から射出した偏光照射光束と90°偏光方向が異なる偏光の光束を反射する作用を有し、偏光ビームスプリッタ23を透過した反射光束は、該偏光ビームスプリッタ23によって直交する偏光成分に分割され、前記受光器24,25は分割された反射光束をそれぞれ受光する。
【0037】
該第1受光器24,第2受光器25の受光状態は、本体の外でλ/4複屈折部材を2回透過した偏光反射光束、即ち前記対象反射体2のλ/4複屈折部材29部分で反射された偏光反射光束が前記反射光検出部5に入光すると、前記した第2λ/4複屈折部材21と偏光ビームスプリッタ23の関係から、前記第1受光器24に入射する光量の方が前記第2受光器25に入射する光量よりも多くなり、又λ/4複屈折部材を透過していない偏光反射光束、即ち対象反射体2の反射層28露出部分、或はその他の不要反射体で反射された偏光反射光束が入光すると前記第2受光器25に入射する光量の方が前記第1受光器24に入射する光量よりも多くなる。
【0038】
而して、前記第1受光器24、第2受光器25への偏光反射光束の入射光量の差をとることで、入射した偏光反射光束が前記対象反射体2の前記反射層28露出部で反射されたものか、前記λ/4複屈折部材29部分で反射されたものかを識別することができる。
【0039】
更に詳述する。
【0040】
λ/4複屈折部材29を2回透過した反射光束の場合、前記反射光検出部5の第1受光器24に入射する光量の方が第2受光器25に入射する光量より多くなる。その信号を図4中a,bに示す。それぞれの受光器24,25からの信号を前記アンプ31、前記アンプ35で増幅し、差動アンプ32にて差をとる。その信号を図4中cに示す。差動アンプ32の出力信号を発振回路40からのクロック1で同期検波すると、バイアス電圧に対し正の電圧(図4中dで示す)、クロック2で同期検波すると、バイアス電圧に対し負の電圧(図4中eで示す)が得られる。同期検波で得られた電圧の差をとると(d−e)、差動アンプ34の出力はバイアス電圧に対し正の電圧(図4中fで示す)が得られる。
【0041】
λ/4複屈折部材29を透過していない反射光束の場合、前記反射光検出部の第2受光器25に入射する光量の方が第1受光器24に入射する光量より多くなる。その信号を図4中h,iに示す。それぞれの受光器24,25からの信号をアンプ31、アンプ35で増幅し、差動アンプ32にて差をとる。その信号を図4中jで示す。差動アンプ32の出力信号を発振回路40からのクロック1で同期検波すると、バイアス電圧に対し負の電圧(図4中kで示す)、クロック2で同期検波すると、バイアス電圧に対し正の電圧(図4中lで3示す)が得られる。同期検波で得られた電圧の差をとると(k−l)、差動アンプ34の出力はバイアス電圧に対し負の電圧(図4中mで示す)が得られる。
【0042】
図3に示す対象反射体2を偏光照射光束が走査した場合、反射光検出回路26の差動アンプ34の出力は図5(B)に示す波形となる。該差動アンプ34の出力に正の信号が出て、正の信号の立下がりから所定時間以内に負の信号の立下がりが有った場合、対象反射体2であると識別し前記回動制御部6により前記走査モータ18を制御駆動し、前記ペンタプリズム14を往復回転させ、回転照射本体1から射出する偏光照射光束を対象反射体2を中心に往復走査する。
【0043】
前記対象反射体2を用いた場合、偏光照射光束の回転方向が逆転すると反射光検出回路26の差動アンプ34の出力信号の正負が逆の順番になる。
【0044】
回転照射本体1から射出された偏光照射光束が、鏡等で1回反射し対象反射体2に入射して反射してきた場合、差動アンプ34の出力信号の正負の順番が、反射光束を受光した時の偏光照射光束の回転方向とは逆の回転方向の時の順番となる為、1回対象反射体2以外で反射して戻ってきた反射光束か、対象反射体2以外で反射した反射光束かを識別することができる。
【0045】
図6に於いて第2の実施例を説明する。尚、図6中、図1中で示したものと同一のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
図6に於いて示す実施例では、アライメント表示部41を具備している。
【0047】
該アライメント表示部41は位置判別部42と、表示器43を有し、前記位置判別部42には前記反射光束検出回路26からの第1受光器24、第2受光器25の受光状態を示す信号が入力されると共に前記回動部4に設けられたペンタプリズム14の回転位置を検出するエンコーダ44からの信号が入力される。
【0048】
前記アライメント表示部41の表示により、前記回動部4を停止させ、偏光照射光束の照射点を前記対象反射体2の反射層28露出部、λ/4複屈折部材29部分との境界に正しく容易に合わせることができる。
【0049】
対象反射体2の任意の位置に偏光照射光束が当たった場合の、前記反射光検出回路26の差動アンプ34の出力信号は、図4、図5の様になる。該差動アンプ34の出力信号がバイアス電圧に対し正の電圧の場合は、偏光照射光束が左、差動アンプ34の出力信号がバイアス電圧に対し負の電圧の場合は、偏光照射光束が右、差動アンプ34の出力信号がバイアス電圧であり反射光の有無を検出する差動アンプ39の出力信号がバイアス電圧に対し正の電圧の場合は、偏光照射光束が対象反射体2の中心にあるという3種類の状態を前記位置判別部42が判別し、判別結果を表示器43に入力し、偏光照射光束が中心にない場合は移動の方向を示す矢印43a,43cにより、中心にある場合は中央の表示部43bにて表示する。
【0050】
アライメント表示部41を設けることにより、表示器43により偏光照射光束のアライメント調整を1人で容易に且精度良く行うことができる。
【0051】
図7により第3の実施例を説明する。
【0052】
図7に示す実施例はオートフォーカス機能を有するものであり、回転照射装置本体1と対象反射体2間の距離を計測し、計測結果に基づき射出する偏光照射光束の焦点位置をオートフォーカス機構で調整するものである。
【0053】
図7中、図6中で示したものと同一のものには同符号を付してある。
【0054】
図7で示した発光部3のコリメータレンズ11と第1λ/4複屈折部材12との間にオートフォーカス機構45を設ける。該オートフォーカス機構45はフォーカス制御部46により駆動され、該フォーカス制御部46には前記反射光束検出回路26から前記第1受光器24、第2受光器25の受光状態、エンコーダ44から位置信号が入力される。
【0055】
前記した回転照射装置本体1と対象反射体2間の距離は該対象反射体2のλ/4複屈折部材29部分の幅、反射層28の露出部分の幅を偏光照射光束が通過した際の角度を検出することで、角度と前記対象反射体2の幅寸法から距離を逆算することができる。
【0056】
即ち、前記対象反射体2を偏光照射光束が走査した場合の該対象反射体2により反射された偏光反射光束の前記第1受光器24、前記第2受光器25の受光状態は図5の通りであり、前記反射光束検出回路26から出力の正の信号の立上がりから負の信号の立上がりの間の前記エンコーダ44からのパルス数をカウントすることで対象反射体2の幅に対応するペンタプリズム14の回転中心に対する中心角を求めることができる。前記対象反射体2の幅は既知の寸法であり、従って、回転照射装置本体1と対象反射体2間の距離が演算により求まる。この演算の結果は、前記オートフォーカス機構45に入力され、計測された距離に適正に対応する様オートフォーカス機構45が作動される。
【0057】
尚、上記説明では正の信号の立上がりから負の信号の立上がりの間の走査角度を求めたが、正の信号の立上がりから負の信号の立上がりの間の時間を測定し、走査速度との関連から距離を求めることもできる。但し、この場合走査速度の設定値に対する誤差が、距離測定誤差となるので、測定に走査速度の設定値に対する誤差の影響を受けない角度検出による距離測定の方が正確、確実である。
【0058】
図8、図9により第4の実施例を説明する。
【0059】
第4の実施例は対象反射体に対する偏光照射光束の照射位置を調整制御する機能を有するものである。
【0060】
回転照射装置本体1は本体回動装置47に鉛直軸心を中心に回転される様に、前記図1で示した姿勢から90°倒した姿勢で設けられ、前記回転照射装置本体1は水平軸心を中心に前記回動部4を回転する構成となっている。従って、該回動部4から射出される偏光照射光束は鉛直方向に走査する様になっている。
【0061】
又、本実施例に使用される図9に示される対象反射体2′について説明する。
【0062】
該対象反射体2′は矩形の反射層28の表面を1つの対角線(分割線)で分割して、分割された一方にλ/4複屈折部材29を貼設して構成されている。
【0063】
尚、分割の方法は対角線で分割するに限らず、偏光照射光束が対象反射体2′を横切って走査した場合に、分割線により分割される対象反射体2′上の走査線線分比が、前記偏光照射光束が走査方向に対して直交する方向に移動した場合に所定の関係で漸次変化する分割方法であればよい。
【0064】
次に作動を図2、図8を参照して説明する。
【0065】
前記対象反射体2′への偏光照射光束の照射位置を検出するには、走査位置の反射層28露出部、λ/4複屈折部材29部の幅から検出するが、上記した様に幅を検出するには偏光照射光束回動時に前記第1受光器24、前記第2受光器25に於ける反射光束の受光時間により検出する方法と、回動部4と同軸上に設けたエンコーダ44により角度から検出する方法が有るが、回動部4の回転速度により誤差を生じないエンコーダ44を用いる方法を説明する。
【0066】
前記対象反射体2′に対して偏光照射光束を鉛直方向に走査する。偏光照射光束が対象反射体2′を通過することで、該対象反射体2′で反射された偏光反射光束が前記回動部4を介して前記反射光検出部5に入射し、前記第1受光器24、第2受光器25によりそれぞれ受光される。前記第1受光器24、第2受光器25の受光状態は前記偏光反射光束検出回路26により検出される。
【0067】
該反射光検出回路26の差動アンプ34の出力信号がバイアス電圧に対し正の電圧が得られている回動部4の回転角と、バイアス電圧に対し負の電圧が得られている回動部4の前記エンコーダ44により検出する。得られた2つの回転角の比は前記線分比に対応し、回転角の比を求めることで、対象反射体2′の偏光照射光束走査位置が判別できる。2つの回転角の比から対象反射体2′のどの位置に偏光照射光束が照射されているかを位置判別部(図示せず)で判別し、この判別結果により本体回動装置47により回転照射本体1を回動させ、偏光照射光束の照射位置を対象反射体2′の所望の位置に変化させる。
【0068】
尚、本発明はレーザ回転照射装置に限らず、固定的な基準線を形成するレーザ基準レベル設定装置等に実施可能であることは言う迄もない。
【0069】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、対象反射体を確実に識別できる為、走査動作の誤認が防止され、作業効率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す説明図である。
【図2】該実施例中の偏光反射光束検出回路を示すブロック図てある。
【図3】該実施例に於ける対象反射体の一例を示す説明図である。
【図4】前記偏光反射光束検出回路に於ける信号波形を示す説明図である。
【図5】(A)(B)は前記対象反射体、偏光照射光束及び対象反射体からの出力信号の関係を示す説明図である。
【図6】第2の実施例を示す説明図である。
【図7】第3の実施例を示す説明図である。
【図8】第4の実施例を示す説明図である。
【図9】対象反射体の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転照射装置本体
2 対象反射体
3 発光部
4 回動部
5 反射光検出部
6 回動制御部
7 発光素子駆動部
10 レーザダイオード
12 第1λ/4複屈折部材
14 ペンタプリズム
18 走査モータ
21 第2λ/4複屈折部材
23 偏光ビームスプリッタ
24 第1受光器
25 第2受光器
26 反射光束検出回路
44 エンコーダ
45 オートフォーカス機構[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a target reflector detection apparatus that irradiates a polarized irradiation light beam from a main body toward a target reflector, and detects the target reflector by detecting a polarized reflected light beam reflected by the target reflector. .
[0002]
[Prior art]
In order to determine a height standard in the fields of civil engineering and architecture, a laser rotary irradiation device that rotates and scans a polarized light beam in a horizontal plane has been used.
[0003]
In recent years, a visible semiconductor laser has been put to practical use, and a laser rotary irradiation device using the visible semiconductor laser has also appeared, and it has become possible to perform visual work. In such a laser rotary irradiation device, the laser output is limited from the viewpoint of ensuring the safety of workers. For this reason, in work and measurement that require visual confirmation of the reflection of the polarized irradiation light beam, the work distance is relatively short.
[0004]
For this reason, a laser rotary irradiation apparatus has been put to practical use in which a polarized irradiation light beam is reciprocally scanned to increase the apparent brightness of the polarized reflected light beam and the working distance is lengthened. To reciprocate in an appropriate range, it is necessary to know the scanning position. For this reason, a target reflector is installed at the work point, and the position of the target reflector is detected by detecting the polarized reflected light beam from the target reflector. There is a target reflector detection device that performs
[0005]
In such a target reflector detection device, in order to identify the target reflector, the emitted light is polarized, and the polarization of the reflected light from the target reflector is changed from the polarization direction of the emitted light. Keep it. Unnecessary reflectors such as a glass surface have the property of reflecting in a state where the polarization direction is preserved, and are therefore distinguished therefrom.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-mentioned laser rotary irradiation apparatus, reflected light is detected by detection means corresponding to the polarized light from the target reflector. Is not constant and may include various polarization components.
[0007]
For this reason, when strong reflected light, such as when the laser light from the laser rotary irradiation device hits an unnecessary reflective object having a glossy surface at right angles, enters the main body detector, or is optically similar to the target reflector For example, when the reflected light reflected by the reflecting object is incident on the main body detection unit, it may be erroneously detected as the target reflector, and reciprocal scanning may occur at an incorrect position.
[0008]
In view of such circumstances, the present invention will provide a target reflector detection device that can reliably distinguish a reflected light flux from a target reflector from a non-target reflector optically similar to the target reflector. It is assumed that.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is directed to a target reflector detection method of irradiating a polarized irradiation light beam from a main body portion toward a target reflector, receiving the polarized reflected light beam reflected by the target reflector at the main body portion, and detecting the target reflector. In the apparatus, the main body unit detects first polarized light reflected from the target reflector, second detected light different from the polarized reflected light from the target reflector, and second detector. A reflected light beam detection circuit for identifying the target reflector by comparing the output of the first detector and the output of the second detector, wherein the reflection surface of the target reflector is divided into at least two parts, and at least one surface is irradiated with the polarized light. The target reflector detection device is a reflection unit that reflects as a polarization reflection light beam that preserves the polarization direction of the light beam, and at least one surface is a polarization conversion reflection unit that reflects the polarization direction of the polarization irradiation light beam as a polarization reflection light beam. Alternatively, the present invention relates to an object reflector detection device having means for detecting the width of the object reflector from the output from the reflected light beam detection circuit, or the width of the polarization conversion reflector and the reflector of the object reflector. And a discriminator for discriminating a position at which the polarized irradiation light beam hits the target reflector from the width ratio between the polarization conversion reflector and the reflector, and irradiates polarized light based on an irradiation position signal from the discriminator. The present invention relates to an object reflector detection device configured to control the emission direction of a light beam, or further to a polarization conversion reflection section of the object reflector and a detection section for detecting the width of the reflection section, and an object reflection section based on an output of the detection section. A focus control unit for calculating a body distance, obtaining a distance signal, and operating a focus mechanism based on the distance signal.
[0010]
[Action]
The target reflector is divided into a polarization conversion reflector and a reflector, and the reflected beams from both reflectors are detected and compared to distinguish between the reflected beam from the unnecessary reflector and the reflected beam from the target reflector. The target reflector is prevented from being erroneously recognized, reciprocating scanning is performed at a required angle around the target reflector, and the width of the target reflector is detected to accurately emit a polarized light beam to the center of the target reflector. Then, autofocus is performed based on the width of the target reflector.
[0011]
【Example】
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0012]
FIG. 1 shows a laser rotary irradiation device provided with a target reflector detection device according to the present invention. The laser rotary irradiation device includes a rotary irradiation device
[0013]
First, the rotary irradiation device
[0014]
The rotating irradiation device
[0015]
The
[0016]
A
[0017]
The rotating
[0018]
A polarized reflected light beam from the
[0019]
Next, the reflected
[0020]
A
[0021]
The
[0022]
An example of the polarization reflected light
[0023]
Outputs of the first and second
[0024]
The polarization reflected light
[0025]
The
[0026]
Further, the light emitting
[0027]
The
[0028]
A
[0029]
Hereinafter, the operation will be described.
[0030]
A polarized light beam emitted from the
[0031]
The
[0032]
The polarized irradiation light beam passes through the
[0033]
As described above, the half surface of the
[0034]
The polarized reflected light beam reflected by the
[0035]
The
[0036]
The
[0037]
The light receiving state of the
[0038]
Thus, by taking the difference between the amounts of the polarized reflected light beams incident on the
[0039]
Further details will be described.
[0040]
In the case of a reflected light beam transmitted twice through the λ / 4
[0041]
In the case of a reflected light beam that has not passed through the λ / 4
[0042]
When the polarized irradiation light beam scans the
[0043]
When the
[0044]
When the polarized irradiation light beam emitted from the rotary irradiation
[0045]
A second embodiment will be described with reference to FIG. 6, the same components as those shown in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0046]
In the embodiment shown in FIG. 6, an
[0047]
The
[0048]
According to the display of the
[0049]
The output signal of the
[0050]
By providing the
[0051]
A third embodiment will be described with reference to FIG.
[0052]
The embodiment shown in FIG. 7 has an autofocus function, measures the distance between the rotary irradiation device
[0053]
7, the same components as those shown in FIG. 6 are denoted by the same reference numerals.
[0054]
An
[0055]
The distance between the rotary irradiation device
[0056]
That is, when the polarized light beam is scanned on the
[0057]
In the above description, the scanning angle between the rising of the positive signal and the rising of the negative signal is determined. However, the time between the rising of the positive signal and the rising of the negative signal is measured, and the relationship with the scanning speed is measured. You can also find the distance from. However, in this case, an error with respect to the set value of the scanning speed is a distance measurement error. Therefore, distance measurement by angle detection, which is not affected by the error with the set value of the scanning speed, is more accurate and reliable.
[0058]
A fourth embodiment will be described with reference to FIGS.
[0059]
The fourth embodiment has a function of adjusting and controlling the irradiation position of the polarized irradiation light beam on the target reflector.
[0060]
The rotating irradiation device
[0061]
Further, the target reflector 2 'shown in FIG. 9 used in this embodiment will be described.
[0062]
The target reflector 2 'is formed by dividing the surface of a rectangular
[0063]
The division method is not limited to diagonal division. When the polarized irradiation light beam scans across the
[0064]
Next, the operation will be described with reference to FIGS.
[0065]
In order to detect the irradiation position of the polarized irradiation light beam onto the target reflector 2 ', the irradiation position is detected from the width of the exposed portion of the
[0066]
The polarized light beam is scanned in the vertical direction with respect to the target reflector 2 '. When the polarized light beam passes through the
[0067]
The rotation angle of the
[0068]
It is needless to say that the present invention is not limited to the laser rotary irradiation device, but can be applied to a laser reference level setting device that forms a fixed reference line.
[0069]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the target reflector can be reliably identified, erroneous recognition of the scanning operation can be prevented, and work efficiency can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing a polarization reflected light beam detection circuit in the embodiment.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing an example of a target reflector in the embodiment.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a signal waveform in the polarization reflected light beam detection circuit.
FIGS. 5A and 5B are explanatory diagrams showing a relationship between the target reflector, a polarized light beam, and an output signal from the target reflector.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a second embodiment.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing a third embodiment.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a fourth embodiment.
FIG. 9 is an explanatory view showing another example of the target reflector.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS
Claims (6)
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