JP3578147B2 - Atmospheric pressure ionization mass spectrometer - Google Patents

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JP3578147B2 JP2002021848A JP2002021848A JP3578147B2 JP 3578147 B2 JP3578147 B2 JP 3578147B2 JP 2002021848 A JP2002021848 A JP 2002021848A JP 2002021848 A JP2002021848 A JP 2002021848A JP 3578147 B2 JP3578147 B2 JP 3578147B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は試料溶液をエレクトロスプレイ(ESI)等の大気圧イオン源に導入してイオン化し、該イオン源で生成したイオンを真空室中に配置されたイオンガイドを経て質量分析計に導き質量分析する大気圧イオン化質量分析装置に関する。特に、化学ノイズを大幅に減らすとともに、MS/MSにおける衝突誘起解離(CID)の効率を高めることの出来る大気圧イオン化質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、バイオ分野の研究は目覚しく、その研究対象は多肢にわたっている。特に、蛋白,ペプチド,DNAなどは生体中で極めて重要な働きを担っているため、多くの研究者の研究対象とされてきた。一般に、これら生体由来の有機化合物は、複雑なマトリックス中に極微量しか存在しない。生体から抽出した極微量の生体関連有機化合物を分析するために、液体クロマトグラフ直結質量分析計(LC/MS装置)が重要な役割を果たすようになってきた。LC/MS装置は混合物をLCにより分離しMSで高感度に定性定量分析する装置である。LC/MSで用いられる代表的なイオン化手段はエレクトロスプレイイオン化(ESI)である。ESIは大気圧下でのイオン化手法で、FiteによりUSP4209696に初めて開示された。キヤピラリ電気泳動(CE)などのクロマトグラフとESIの結合による微量有機化合物の分析はSmithらによりUSP4842701に開示されている。このESIは穏和でかつ高感度なイオン化法として知られ、現在、生体関連物質の分析に多用されるようになった。
【0003】
ESIは以下のように動作する。内径0.1mm程度の金属キャピラリとある距離(数10mm程度)をおいて配置されたカウンタ電極の間に数kVの電圧を印加する。金属キャピラリに試料溶液を導入し、高電圧を印加すると、溶液の先端から帯電した微細な液滴が大気中に放出される。生成した帯電液滴は電界に従い大気中をカウンタ電極に向け飛行し、大気分子と衝突を繰り返す。これにより帯電液滴は機械的に破砕されるとともに、液滴の表面からの溶媒の蒸発が促進され、帯電液滴は急速に微細化される。最終的に、帯電液滴中のイオンが大気中に放出される。イオンはカウンタ電極に向け大気中を飛行し、カウンタ電極に設けられた細管または細孔を通り高真空の質量分析計に導かれ質量分析される。
【0004】
ESIにおいて高感度化,安定化を達成するためには、噴霧の段階で出来るだけ均一で微細な帯電液滴を大量に作る事が重要である。そのためESI法の改良技術として、内径の大きな細管に金属細管を挿入し、金属細管に試料溶液を流すとともに、2つの細管の間に噴霧ガスを流す方式が提案された。液滴とガス分子との熱交換による液滴表面からの気化の促進と液滴とガス分子との摩擦による機械的破砕化により、1ml/min程度の溶液を安定に噴霧できるようになった。この技術はHenionらによりUSP4861988に開示され、Ion Sprayと呼ばれるようになった。ESIやIon Sprayにおいて、大気中への噴霧により微細な液滴の生成は達成されたが、噴霧液滴の中には時に巨大な液滴が生成することがある。この巨大液滴が質量分析計に導入されると、マススペクトル中にランダムノイズを発生させS/N比を悪化させ、ひいてはMSの高感度特性を著しく損ねる事となる。この問題を解決するためにいくつかの技術が提案された。USP4935624やUSP5122670には、カーテンガス(Curtain Gas)による液滴の導入阻止技術が開示されている。ESI噴霧細管に対峙して真空隔壁に設けられた細孔や細管の周囲に乾燥窒素ガスなどのカーテンガスを流す。カーテンガスの流れにより、大きな液滴の真空中への導入を阻止しようとするものである。一方、イオンは電界により真空中に取り込むことが出来る。更に、USP5235186には微細な液滴を気化乾燥させるため、カーテンガスを加熱する方法が示された。しかし、カーテンガスによっても大きな液滴に由来するノイズ(化学ノイズ)は取りきれないため、別の手法がUSP4977320に提案された。それは、イオンを真空中に取り込む細管を加熱して、液滴が細管を通過する間に加熱気化させようとするものである。この方式はその後加熱キャピラリ(Heated Capillary)と呼ばれ、多くのLC/MS装置で採用されるようになった。
【0005】
噴霧の際に生じる大きな液滴による化学ノイズはカーテンガス,加熱キャピラリの採用により大幅に軽減した。しかし、LC/MS装置において依然として化学ノイズは存在し、これがLC/MS測定の高感度化を妨げた。この化学ノイズがとりきれない原因以下のように考えられる。大気中から真空中にガスを導入すると、ガスは断熱的に急激に膨張し、絶対0度近くまで急速に冷却される。内径0.2mmの細管の出口から数mm離れた真空中では、ガスの温度は−263℃(10K)程度にまで冷却される。冷却されたイオンが同じく冷却された水などの極性分子と衝突すると、イオンと分子は再び解離するだけの内部エネルギを持っていないため、両者が付加した付加イオン(クラスタイオン)を形成する。これが次々に水分子を雪だるま式に付加させ、クラスタイオンを形成する。このクラスタイオンは広い質量範囲に分布し、質量分析中に解離したりするため、マススペクトル中にランダムなノイズ(化学ノイズ)を発生させるとともに、有効な信号を抑圧することになる。
【0006】
このクラスタイオンの生成を防ぐために、大気圧からガスとイオンをサンプリングする第一の真空室(中間圧力室)を加熱する技術がUSP4999493やUSP5015845に示された。しかしESIが対象とする生体関連物質は熱分解しやすいため、300℃程度の加熱が限界である。この程度の加熱では断熱膨張による冷却効果が勝り、冷却温度を10Kを20K程度にすることが出来る程度である。すなわち、ガスの冷却をなくすことは出来ない。これにより、化学ノイズは減少したが、化学ノイズを無くすことは出来なかった。一方、バイオ分野への応用は、試料の微量化をもたらし、LC/MS装置の更なる高感度化を求めるようになった。
【0007】
LC/MSでなく、また、別の目的により質量分析計を加熱する技術が米国特許に示されている。USP5767513にDresslerにより、イオン源と質量分析計の間に配置されたイオンガイド(オクタポール)を加熱する技術が開示された。これは高真空下のイオン化である電子イオン化(EI)で生じたイオンとNaとDとのイオン分子反応を研究するために用いた装置に関するものである。EIで生成したイオンを高周波の印加されたオクタポールに導き、ここでイオン分子反応をさせる。オクタポールは反応セルの役割を果たしている。反応セルにおける副次的反応やコンタミを防ぐために反応セルやオクタポールのロッド自身を1,000Kまで加熱した。このUSP5767513では、イオンやガスは高真空中に保たれた筐体内に導入生成されるため、断熱膨張,冷却は全く発生しない。大気圧イオン化によって生成したイオンの真空への導入,断熱膨張,冷却などに関しては一切の記載が無い。生体高分子のMS/MS効率向上や化学ノイズの除去についても記載は無い。
【0008】
イオントラップ自身を加熱することはUSP5796100にPalermoにより示されている。これは試料ガスをイオントラップに導入し、これに電子を衝撃しイオン化する電子イオン化(EI)に関するものである。導入されたイオン化前の中性の試料分子が、イオントラップ内の電極表面に吸着し、熱分解するのを減らそうとするものである。USP5994697にはKatoによりLC/MSのイオントラップの加熱が示された。ここでは、イオントラップ内や電極表面に吸着した水分子を排除するために、イオントラップ自身の加熱や、バッファガスを加熱して電極内に送り込む方式が示されている。このUSP5796100やUSP5994697では、大気圧イオン化によって生成したイオンの真空への導入、それに伴う断熱膨張,冷却などの問題、それの解決手段等に関しては一切の記載が無い。生体高分子のMS/MS効率向上についても記載は無い。
【0009】
ESIにより、ペプチド,蛋白,DNAなどをESIでイオン化すると、これら分子は一つのイオンに複数の電荷を有した多価イオンを与える。複数の多価イオンからCPUは試料の分子量を求めることが出来る。しかし、分子量の情報のみでは、これら生体関連分子を同定することは出来ない。蛋白やDNAなどの同定には、これら生体関連分子を構成するアミノ酸や核酸の配列の情報が必要である。しかし、DNAや蛋白全ての配列を全て知る必要は無く、一部の構造の配列を知ればよい。この一部の配列と、分子量の情報からライブラリを検索し蛋白やDNAを同定することが出来る。この構造情報を与える質量分析手段がMS/MSである。
【0010】
MS/MSには複数のMSを直列に結合したタンデム型MSやイオントラップ質量分析計などが用いられている。ESIで生成したイオンを第一のMSに導き、一つの前駆イオンに単離し、他のイオンを排除する。次に単離された前駆イオンを第1のMS1と第2のMS2との間に設置された衝突セルに導き、ターゲットガスとイオンとの衝突により解離(CID)を起こさせる。生成したプロダクトイオンを二台目のMSに導き、質量分析し、マススペクトルを得る。
【0011】
イオントラップ質量分析計は、一台のMSでMS/MSを達成できる装置である。イオン化,イオンのイオントラップへの導入蓄積,MS/MS,プロダクトイオンのマススペクトルの取得が時分割で行われる。MS/MSは、複数のステップで構成され、前駆イオンの単離,前駆イオンの共鳴解離も時分割で行われる。
【0012】
MS/MSはイオンを共鳴励を起し、多数回イオンと圧力0.1Pa程度のバッファガス分子との衝突により、運動エネルギを次第にイオンの内部エネルギに転換して、最終的にイオンの化学結合が開裂させる手法である。イオンやガス分子が10Kまで冷却されていると、イオンを解離するまでには長時間の励起が必要である。また、DNAや蛋白どの生体高分子は、バッファガス等の低質量分子との1回の衝突で変換される内部エネルギは衝突のエネルギの数万分の1から数十万分の一になり、励起が十分に行われない。そのため、これら生体高分子の衝突誘起解離(CID)は困難であるとされていた。
【0013】
この困難さを解決する手法が提案された。イオントラップ内にトラップされたイオンに赤外線(IR)レーザを照射しイオン自身を加熱するとともに、イオンを共鳴励起してイオン解離させるものである。この手法は赤外多光子解離(Infrared Multiphoton Dissociation IRMPD)と呼ばれている。Cooksらは低分子の光解離とCIDとの比較を行っている(Cooks、Int. J. Mass Spectrom. Ion Processes, 75(1987)345−352)。
【0014】
McLafferty等はICR質量分析計(FT−MS)にIRMPDを用い、分子量29kDaである蛋白の多価イオンの開裂を行い報告している(McLafferty,Anal. Chem., 66(1994)2809−2815)。
【0015】
また、レーザを用いずにイオントラップ質量分析計やICR質量分析計内にトラップされたイオンを周囲から加熱し、熱分解させる手法が提案され、この手法は黒体赤外放射解離(Blackbody Infrared radiative Dissociation BIRD)として知られている。WilliamsらはBIRDにより8.6kDaの蛋白の多価イオンを開裂させ構造情報を得られることを報告している(Williams, Anal. Chem., 69(1997)1119−1126)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
大気圧イオン源で生成されたイオンを真空室に導入して質量分析する場合、断熱膨張によりイオンは急激に冷却される。この急激な冷却によりイオンガイドやイオントラップ内においてクラスタイオンが生成される。一旦冷却されクラスタイオンとなったイオンを励起するためには、付加した極性分子の解離が必要である。この後、イオンの励起解離を行わなければならない。そのため、クラスタイオンには多くのエネルギの注入を必要とし、イオントラップ内でのCIの効率が大幅に低下する。逆に、時として過剰な励起によるイオンの分解を招く可能性がある。
【0017】
また、イオントラップ質量分析計へのイオンの導入,蓄積の期間の初期に導入されたイオンと蓄積期間の最後に導入されたイオンに温度むらが生じるため、CIDの効率にばらつきが生じる。
本発明は、かかる点に鑑み、イオンの励起をより短時間としてCIDの効率を高めることの出来る大気圧イオン化質量分析装置を提供しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる問題を解決するもので、断熱膨張による冷却が起きるイオンガイド空間を加熱し、イオンを加熱する。またイオントラップ空間も加熱する。
【0019】
そのために、試料溶液を微細な細管に導入して大気圧下でイオンを生成する大気圧イオン源を備え、該イオン源で生成されたイオンを真空室に置かれて高周波が印加されたイオンガイドを経て質量分析計に導き、マススペクトルを与える大気圧イオン化質量分析装置において、該イオンガイドと該質量分析計は、同時刻に加熱されるようにする。
【0020】
また、試料溶液を微細な細管に導入して大気圧下でイオンを生成する大気圧イオン源を備え、該イオン源で生成されたイオンを真空隔壁に設けられた細管または細孔を経て真空室に導入し、高周波が印加されたイオンガイドを経て質量分析計に導き、マススペクトルを与える大気圧イオン化質量分析装置において、該細管または該細孔から該質量分析計間でのイオンが移動,トラップされる空間を加熱するようにする。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例の装置を示す。液体クロマトグラフLC1により分離された試料成分溶液はキャピラリチューブ2を経てESIイオン源4のESIプローブ3に送られる。ESIプローブ3はXYZ3軸位置決め装置9の上に配置されている。LC1から送り込まれた試料溶液は、ESIプローブ3のノズルに送られ、ノズル先端から大気中に噴霧イオン流(帯電液滴)6として噴霧される。帯電液滴からイオンが大気中に放出され、真空隔壁11に設けられ、ヒータ40により加熱された細管8(細孔を含む)から真空室12に取り込まれる。質量分析装置は圧力の異なったいくつかの室12,15,19で構成され、各々の室は独立の真空ポンプ20,21,22により真空排気される。イオンは高周波イオンガイド16を経て質量分析計17に導入され質量分析される。質量掃引電源23から供給される高周波電圧が掃引されると、イオンは質量ごとに分離され検出器18によりイオン電流が検出される。質量ごとに対応したイオン電流の信号は制御データ処理装置24に送られマススペクトルとして収集される。
【0022】
高周波イオンガイド16は複数(4,6,8,…本)の円柱状の電極が同一円周上に平行配置される。一つおきの電極が共通に配線され、2組の電極群間に高周波が印加される。高周波イオンガイドのシールドのために、円筒状のシールド筒43が高周波イオンガイド16を被覆している。シールド筒43は、高周波のシールドとともに、シールド内に導入されるガス44を一定圧力(0.1Pa程度)に保つ役割を果たしている。このシールド内にはアルゴン(Ar)や窒素ガス(N)ガスなどの不活性ガスが導入される。シールド筒43の周囲にはヒータ41が加熱手段として配置されていて、シールド筒,高周波イオンガイド16を加熱できるようになっている。また、導入されるガス自身もヒータ45により加熱しても良い。イオントラップ質量分析計17の電極は加熱手段であるヒータ25により加熱される。電極全体を加熱のためにヒータ25の数を増やしても良い。制御データ処理装置24により制御された電源42,26からヒータ41,25に電流が送られる。これにより、シールド筒43内の空間に配設された高周波イオンガイド16や導入されたガスは200℃から300℃に加熱される。スキマー13の先端の細孔を通過して、真空室12で数10Kまで冷却されたイオンやガス分子はシールド筒43の開口から高周波イオンガイド16中に導入される。導入されたイオンは高周波イオンガイド内の高周波電界により振動し中心軸上に次第に収束しながら質量分析計方向に移動する。高周波イオンガイド16中を振動しながら移動するイオンは、加熱され高温のガス分子と頻繁に衝突する。これにより、ガス分子とイオンとの熱交換が行われイオンは急速に加熱される。高周波イオンガイド16中で加熱されたイオンは、イオントラップ質量分析計が置かれた高真空室19に送られ、イオントラップ質量分析計17に導入される。イオントラップ質量分析計17は加熱手段であるヒータ25により200から300℃に加熱されている。すなわちイオンをトラップする空間が加熱される。そのため、導入されたイオンは温度を保ったままイオントラップ質量分析計17に導入蓄積される。これにより、イオンは高温に保たれたままMS/MS操作を受ける事が出来る。高温のイオンはイオントラップ電極内で共鳴励起と高温のバッファガス分子との衝突により、速やかに内部エネルギが上昇する。イオンの内部エネルギが結合エネルギを超えるまで高まると、イオンは開裂してプロダクトイオンを生成する。次に、制御データ処理装置24は電源23を制御しイオントラップのリング電極に印加された高周波電圧を掃引することにより、生成したプロダクトイオンのマススペクトルを取得する。
【0023】
高周波イオンガイド16の加熱温度とイオントラップ質量分析計17の加熱温度は制御データ処理装置24により独立に設定できる。断熱膨張による冷却が行われるとともに、滞在時間の短い(数10マイクロ秒)高周波イオンガイドの設定温度は、イオンの滞在時間が数100ミリ秒のイオントラップ質量分析計の温度に較べ、高めに設定する。ペプチドの分析では高周波イオンガイドの温度300℃、イオントラップ質量分析計の温度は200℃で良い結果が得られた。
【0024】
図3には、加熱手段をもたない高周波イオンガイドとイオントラップ質量分析計を結合したLC/MS装置で得られたマススペクトルの例を示す。a,b,cが試料や不純物に由来するマスピークである。一方全質量領域に渡り出現しているマスピークは帰属も不明で、化学ノイズとして情報から排除せねばならない。この化学ノイズは試料が微量の場合、装置の感度を上げると顕著になる。図3の(2)のように試料の擬分子イオンに相当するcイオンを単離して、MS/MSを行う。cイオンを励起し、イオントラップ内で衝突誘起解離(CID)を行う。しかし、質量1000を超えるイオンで、かつイオンが冷却されている場合、CIDは効率的に行われず、プロダクトイオンは微少ピークとなり、ノイズとの識別が困難になる。図3の(3)のように、励起された擬分子イオンはマススペクトル中にほぼ強度を変えずに残る。
【0025】
この試料は、本法のように高周波イオンガイドとイオントラップ質量分析計を加熱すると、図2の(1)のように、化学ノイズの少ないマススペクトルが得られる。S/N比の向上により、化学ノイズに埋もれていた信号d,eのイオンがはっきりと識別できるようになる。MS/MS測定は、先ず前駆イオンcの単離が行われる。高周波イオンガイドやイオントラップマススペクトルの加熱により、前駆イオンは充分に加熱されている。加熱された前駆イオンを励起することにより、質量1000を超える分子も開裂させることが出来、図2の(3)のようなプロダクトイオンマススペクトルを与えることが出来る。前駆イオンcは開裂により、イオン量が大幅に減少する。一方プロダクトイオンp1からp4は明確に出現している。
【0026】
イオントラップ質量分析計は、イオントラップ内にイオンを一時溜め込みその後MS/MS測定や質量掃引を行う。蓄積の過程でイオントラップ内での空間電荷の影響を避けるため、イオン量の多い場合は、蓄積時間を短くし、逆にイオン電流が少ない場合蓄積時間を長くする。即ち、イオン導入蓄積時間は絶えず変化する。本法によれば、イオンの導入蓄積時間が変わっても、イオンの温度変化は無いため、MS/MSによるプロダクトイオンは再現良く取得できる。
【0027】
ここでは、主にESIについて記述したが、本発明は大気圧化学イオン化(APCI)やESIの改良技術であるイオンスプレイ(Ion Spray),ソニックスプレイ(Sonic Spray),ナノスプレイ(Nano Spray)などのイオン化技術との結合に応用可能である。
【0028】
本法により、イオン源からイオントラップ質量分析計まで、イオンやガスの冷却を未然に防ぐことが出来る。これによりクラスタイオンの生成は防止でき、化学ノイズを更に減少させる事が可能になった。
【0029】
本発明は、イオントラップ質量分析計にのみ限定されず、大気圧イオン源と高周波イオンガイドを用いた四重極質量分析計(QMS)やトリプルステージ四重極質量分析計(TSQ)やICR質量分析計にも応用可能である。
【0030】
本発明においては、断熱膨張による冷却を、補償する形でイオンやガスを加熱することが重要である。そのため、断熱膨張が起きる細管8の出口から質量分析計17まで加熱された状態を保つようにすることが必要である。加熱手段は図1のようにヒータによっても、赤外線ランプやレーザによる赤外線の照射などによっても良い。要は、検知器18で検出されるまでイオンが加熱されていることが重要である。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、ペプチドや蛋白,DNAなどの生体高分子でも、効率よくプロダクトイオンを生成することが出来る。また、イオンの導入蓄積時間に関わらず再現性の高いプロダクトイオン電流値、即ちプロダクトイオンマススペクトルを得ることが出来る。
また、化学イオンの抑制により、LC/MS装置の高感度化が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である大気圧イオン化質量分析装置の構成図。
【図2】化学ノイズのないマススペクトル図。
【図3】プロダクトマススペクトル図。
【符号の説明】
1…LC、2…キャピラリチューブ、3…ESIプローブ、4…ESIイオン源、5…高電圧電源、6…噴霧イオン流、7…イオン源空間、8…細管、9…XYZ3軸位置決め機構、11,14…真空隔壁、12,15…真空室、13…スキマー、16…高周波イオンガイド、17…質量分析計、18…検出器、19…高真空室、20,21,22…真空ポンプ、23…質量掃引電源、24…制御データ処理装置、25,40,41,45…ヒータ、26,42…ヒータ電源、43…シールド筒、44…ガスだめ。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
According to the present invention, a sample solution is introduced into an atmospheric pressure ion source such as electrospray (ESI) to ionize, and ions generated by the ion source are guided to a mass spectrometer via an ion guide arranged in a vacuum chamber to perform mass spectrometry. Atmospheric pressure ionization mass spectrometer. In particular, the present invention relates to an atmospheric pressure ionization mass spectrometer capable of significantly reducing chemical noise and increasing the efficiency of collision induced dissociation (CID) in MS / MS.
[0002]
[Prior art]
Recently, research in the field of biotechnology has been remarkable, and its research subjects are diverse. In particular, proteins, peptides, DNAs, and the like play an extremely important role in living organisms, and have been studied by many researchers. Generally, only a trace amount of these biologically derived organic compounds is present in a complex matrix. In order to analyze a trace amount of a biologically relevant organic compound extracted from a living body, a liquid chromatograph direct mass spectrometer (LC / MS device) has come to play an important role. The LC / MS device is a device that separates a mixture by LC and performs qualitative and quantitative analysis with MS at high sensitivity. A typical ionization means used in LC / MS is electrospray ionization (ESI). ESI is an ionization procedure under atmospheric pressure, first disclosed by Fite in US Pat. No. 4,209,696. The analysis of trace organic compounds by coupling ESI with a chromatograph such as capillary electrophoresis (CE) is disclosed by Smith et al. In US Pat. No. 4,842,701. This ESI is known as a mild and highly sensitive ionization method, and has now been widely used for analyzing biologically relevant substances.
[0003]
ESI operates as follows. A voltage of several kV is applied between a metal capillary having an inner diameter of about 0.1 mm and a counter electrode arranged at a certain distance (about several tens of mm). When a sample solution is introduced into a metal capillary and a high voltage is applied, fine charged droplets are released into the atmosphere from the tip of the solution. The generated charged droplet flies in the air toward the counter electrode according to the electric field, and repeatedly collides with atmospheric molecules. As a result, the charged droplets are mechanically crushed, the evaporation of the solvent from the surface of the droplets is promoted, and the charged droplets are rapidly miniaturized. Finally, the ions in the charged droplets are released to the atmosphere. The ions fly in the atmosphere toward the counter electrode, pass through a thin tube or pore provided in the counter electrode, are led to a high vacuum mass spectrometer, and are subjected to mass analysis.
[0004]
In order to achieve high sensitivity and stabilization in ESI, it is important to produce a large number of uniform and fine charged droplets in the spraying stage as much as possible. Therefore, as a technique for improving the ESI method, a method has been proposed in which a metal thin tube is inserted into a thin tube having a large inner diameter, a sample solution flows through the thin metal tube, and a spray gas flows between two thin tubes. The promotion of vaporization from the surface of the droplet by the heat exchange between the droplet and the gas molecule and the mechanical crushing by the friction between the droplet and the gas molecule made it possible to spray a solution of about 1 ml / min stably. This technique was disclosed by Henion et al. In US Pat. No. 486,1988 and became known as Ion Spray. In ESI and Ion Spray, generation of fine droplets was achieved by spraying into the atmosphere, but sometimes giant droplets were generated in the sprayed droplets. When this giant droplet is introduced into the mass spectrometer, random noise is generated in the mass spectrum to deteriorate the S / N ratio, and consequently, the high sensitivity characteristic of MS is significantly impaired. Several techniques have been proposed to solve this problem. US Pat. No. 4,935,624 and US Pat. No. 5,122,670 disclose a technique for preventing the introduction of droplets by using a curtain gas. A curtain gas, such as dry nitrogen gas, is flown around the pores and the thin tube provided on the vacuum partition wall facing the ESI spray thin tube. It is intended to prevent the introduction of large droplets into a vacuum by the flow of curtain gas. On the other hand, ions can be taken into vacuum by an electric field. Further, US Pat. No. 5,235,186 discloses a method of heating a curtain gas to vaporize and dry fine droplets. However, since noise (chemical noise) derived from large droplets cannot be completely removed even by curtain gas, another method has been proposed in US Pat. No. 4,977,320. It is intended to heat a thin tube that takes in ions in a vacuum and to heat and evaporate the droplets while passing through the thin tube. This method was subsequently called a heated capillary (Heated Capillary) and has been adopted in many LC / MS devices.
[0005]
Chemical noise due to large droplets generated during spraying was greatly reduced by the use of curtain gas and a heated capillary. However, chemical noise was still present in the LC / MS instrument, which hindered the enhancement of the sensitivity of the LC / MS measurement. The reason why this chemical noise cannot be completely removed is considered as follows. When a gas is introduced into the vacuum from the atmosphere, the gas expands adiabatically and rapidly cools down to near zero degrees. The temperature of the gas is cooled down to about -263 ° C. (10 K) in a vacuum several mm away from the outlet of the thin tube having an inner diameter of 0.2 mm. When the cooled ions collide with polar molecules, such as water, which have also been cooled, the ions and molecules do not have internal energy enough to dissociate again, so that they form additional ions (cluster ions). This in turn causes the addition of water molecules in a snowball fashion, forming cluster ions. The cluster ions are distributed over a wide mass range and dissociate during mass analysis, so that random noise (chemical noise) is generated in the mass spectrum and an effective signal is suppressed.
[0006]
US Pat. No. 4,999,493 and US Pat. No. 5,015,845 show a technique for heating a first vacuum chamber (intermediate pressure chamber) for sampling gas and ions from the atmospheric pressure in order to prevent the generation of cluster ions. However, since the biomaterials targeted by ESI are easily thermally decomposed, heating at about 300 ° C. is the limit. With this level of heating, the cooling effect due to adiabatic expansion is superior, and the cooling temperature can be reduced from 10K to about 20K. That is, gas cooling cannot be eliminated. As a result, the chemical noise was reduced, but the chemical noise could not be eliminated. On the other hand, application to the field of biotechnology has led to the miniaturization of samples, which has led to a demand for higher sensitivity of LC / MS devices.
[0007]
A technique for heating the mass spectrometer not for LC / MS but for another purpose is disclosed in U.S. Pat. US Pat. No. 5,767,513 discloses a technique for heating an ion guide (octapole) disposed between an ion source and a mass spectrometer by Dressler. This relates apparatus used to study ion-molecule reactions between the ions and the Na and D 2 generated in the electron ionization is ionized under a high vacuum (EI). The ions generated by the EI are guided to an octapole to which a high frequency is applied, where an ion molecule reaction is caused. Octapole acts as a reaction cell. The reaction cell and the octapole rod itself were heated to 1,000 K to prevent side reactions and contamination in the reaction cell. In US Pat. No. 5,767,513, ions and gases are introduced and generated in a housing kept in a high vacuum, so that adiabatic expansion and cooling do not occur at all. There is no description regarding introduction of ions generated by atmospheric pressure ionization into vacuum, adiabatic expansion, cooling, and the like. There is no description about improving the MS / MS efficiency of biological macromolecules or removing chemical noise.
[0008]
Heating the ion trap itself is shown by Parermo in US Pat. No. 5,796,100. This relates to electron ionization (EI) in which a sample gas is introduced into an ion trap, and electrons are bombarded and ionized. It is intended to reduce the introduction of the neutral sample molecules before ionization adsorbed on the electrode surface in the ion trap and thermal decomposition. U.S. Pat. No. 5,994,697 indicated that Kato showed heating of an LC / MS ion trap. Here, in order to eliminate water molecules adsorbed in the ion trap or on the electrode surface, a method of heating the ion trap itself or heating the buffer gas and sending it into the electrode is shown. In US Pat. No. 5,796,100 and US Pat. No. 5,994,697, there is no description about introduction of ions generated by atmospheric pressure ionization into a vacuum, problems associated with adiabatic expansion and cooling, and means for solving the problems. There is no description about the improvement of MS / MS efficiency of a biopolymer.
[0009]
When a peptide, protein, DNA, or the like is ionized by ESI by ESI, these molecules give a multiply-charged ion having a plurality of charges to one ion. The CPU can determine the molecular weight of the sample from the plurality of multiply charged ions. However, it is not possible to identify these bio-related molecules only by information on molecular weight. Identification of proteins, DNA, and the like requires information on the sequences of amino acids and nucleic acids that constitute these bio-related molecules. However, it is not necessary to know the entire sequence of DNA or protein, but only the sequence of a part of the structure. A library can be searched from this partial sequence and information on the molecular weight to identify proteins and DNA. MS / MS is a mass spectrometer that gives this structural information.
[0010]
As the MS / MS, a tandem MS in which a plurality of MSs are connected in series, an ion trap mass spectrometer, and the like are used. The ions generated by ESI are directed to the first MS, isolated into one precursor ion, and the other ions are excluded. Next, the isolated precursor ions are guided to a collision cell provided between the first MS1 and the second MS2, and dissociation (CID) is caused by collision between the target gas and the ions. The generated product ions are led to a second MS, subjected to mass spectrometry, and a mass spectrum is obtained.
[0011]
An ion trap mass spectrometer is an apparatus that can achieve MS / MS with one MS. Ionization, introduction and accumulation of ions into an ion trap, MS / MS, and acquisition of a mass spectrum of product ions are performed in a time sharing manner. MS / MS is composed of a plurality of steps, and isolation of precursor ions and resonance dissociation of precursor ions are also performed in a time-division manner.
[0012]
In MS / MS, ions are excited by resonance, and the kinetic energy is gradually converted into the internal energy of the ions by the collision of the ions with buffer gas molecules having a pressure of about 0.1 Pa many times. Is a method of cleavage. When ions and gas molecules are cooled down to 10 K, long-time excitation is required before ions are dissociated. Also, what biopolymers such as DNA and proteins, internal energy is converted by one collision with low mass molecules buffer gas such consists of several parts per million of the energy of the collision hundreds of thousands parts per , Excitation is not performed sufficiently. Therefore, it has been considered that collision-induced dissociation (CID) of these biopolymers is difficult.
[0013]
A method to solve this difficulty has been proposed. An ion (IR) laser is irradiated to the ions trapped in the ion trap to heat the ions themselves, and the ions are resonantly excited to dissociate the ions. This technique is called infrared multiphoton dissociation (IRMPD). Cooks et al. Compare photodissociation of small molecules with CID (Cooks, Int. J. Mass Spectrom. Ion Processes, 75 (1987) 345-352).
[0014]
McLafferty et al. Reported the use of IRMPD in an ICR mass spectrometer (FT-MS) to cleave polyvalent ions of a protein having a molecular weight of 29 kDa (McLafferty, Anal. Chem., 66 (1994) 2809-2815). .
[0015]
In addition, a method has been proposed in which ions trapped in an ion trap mass spectrometer or an ICR mass spectrometer are heated from the surroundings without using a laser to thermally decompose the ions. This is known as Dissociation BIRD. Williams et al. Report that BIRD can cleave polyvalent ions of a 8.6 kDa protein to obtain structural information (Williams, Anal. Chem., 69 (1997) 1119-1126).
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
When ions generated by an atmospheric pressure ion source are introduced into a vacuum chamber for mass analysis, the ions are rapidly cooled by adiabatic expansion. This rapid cooling generates cluster ions in the ion guide and ion trap. In order to excite ions that have once been cooled and become cluster ions, it is necessary to dissociate the added polar molecules. After this, the ions must be excitedly dissociated. Therefore, the cluster ion require injection of more energy, the efficiency of CI D in the ion trap is significantly reduced. Conversely, excessive excitation can sometimes lead to ion decomposition.
[0017]
Further, since the temperature of the ion introduced into the ion trap mass spectrometer and the ion introduced at the beginning of the accumulation period and the ion introduced at the end of the accumulation period are uneven, the efficiency of the CID varies.
In view of the above, an object of the present invention is to provide an atmospheric pressure ionization mass spectrometer capable of improving the CID efficiency by shortening the ion excitation time.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The present invention solves such a problem, and heats ions by heating an ion guide space where cooling by adiabatic expansion occurs. Also, the ion trap space is heated.
[0019]
For this purpose, an ion guide is provided which has an atmospheric pressure ion source for generating ions under atmospheric pressure by introducing a sample solution into a fine narrow tube, and the ions generated by the ion source are placed in a vacuum chamber and a high frequency is applied. In the atmospheric pressure ionization mass spectrometer which leads the mass spectrometer to the mass spectrometer through mass spectrometry and gives the mass spectrum, the ion guide and the mass spectrometer are heated at the same time.
[0020]
Further, an atmospheric pressure ion source for introducing ions of the sample solution into a fine capillary to generate ions at atmospheric pressure is provided, and the ions generated by the ion source are supplied to a vacuum chamber through a capillary or a pore provided in a vacuum partition. In the atmospheric pressure ionization mass spectrometer which introduces the gas into the mass spectrometer through the ion guide to which a high frequency is applied and gives a mass spectrum, the ions between the mass spectrometer move and trap from the capillary or the pore. Be sure to heat the space.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 shows an apparatus according to an embodiment of the present invention. The sample component solution separated by the liquid chromatograph LC1 is sent to the ESI probe 3 of the ESI ion source 4 via the capillary tube 2. The ESI probe 3 is arranged on an XYZ three-axis positioning device 9. The sample solution sent from the LC 1 is sent to the nozzle of the ESI probe 3 and is sprayed from the nozzle tip into the atmosphere as a spray ion stream (charged droplet) 6. Ions are released from the charged liquid droplets into the atmosphere, and are taken into the vacuum chamber 12 from the thin tubes 8 (including fine pores) provided on the vacuum partition 11 and heated by the heater 40. The mass spectrometer comprises several chambers 12, 15 and 19 having different pressures, and each chamber is evacuated by independent vacuum pumps 20, 21 and 22. The ions are introduced into a mass spectrometer 17 via a high-frequency ion guide 16 and subjected to mass analysis. When the high-frequency voltage supplied from the mass sweep power supply 23 is swept, the ions are separated for each mass, and the ion current is detected by the detector 18. The signal of the ion current corresponding to each mass is sent to the control data processor 24 and collected as a mass spectrum.
[0022]
Radio frequency ion guide 16 includes a plurality (4,6,8, ... present) cylindrical electrodes are disposed parallel on the same circumference. Every other electrode is commonly wired, and a high frequency is applied between the two electrode groups. A cylindrical shield tube 43 covers the high-frequency ion guide 16 for shielding the high-frequency ion guide. The shield cylinder 43 plays a role of keeping the gas 44 introduced into the shield at a constant pressure (about 0.1 Pa) together with the high-frequency shield. An inert gas such as argon (Ar) or nitrogen gas (N 2 ) gas is introduced into the shield. A heater 41 is disposed around the shield tube 43 as a heating means so that the shield tube and the high-frequency ion guide 16 can be heated. Further, the introduced gas itself may be heated by the heater 45. The electrodes of the ion trap mass spectrometer 17 are heated by a heater 25 as heating means. The number of heaters 25 may be increased for heating the entire electrode. Electric current is sent from the power sources 42 and 26 controlled by the control data processing device 24 to the heaters 41 and 25. Thus, the high-frequency ion guide 16 and the introduced gas disposed in the space inside the shield cylinder 43 are heated from 200 ° C. to 300 ° C. The ions and gas molecules cooled down to several tens of K in the vacuum chamber 12 through the pores at the tip of the skimmer 13 are introduced into the high-frequency ion guide 16 from the opening of the shield cylinder 43. The introduced ions vibrate due to the high-frequency electric field in the high-frequency ion guide and move toward the mass spectrometer while gradually converging on the central axis. Ions moving while oscillating a high-frequency ion guide 16 medium frequently collide with the heated hot gas molecules. Thereby, heat exchange between the gas molecules and the ions is performed, and the ions are rapidly heated. The ions heated in the high-frequency ion guide 16 are sent to a high vacuum chamber 19 where the ion trap mass spectrometer is placed, and introduced into the ion trap mass spectrometer 17. The ion trap mass spectrometer 17 is heated to 200 to 300 ° C. by a heater 25 as heating means. That is, the space for trapping ions is heated. Therefore, the introduced ions are introduced and accumulated in the ion trap mass spectrometer 17 while maintaining the temperature. Thereby, the ions can be subjected to the MS / MS operation while being kept at a high temperature. The high-temperature ions rapidly increase in internal energy due to resonance excitation and collision with high-temperature buffer gas molecules in the ion trap electrode. As the ion's internal energy increases above the binding energy, the ion cleaves to form product ions. Next, the control data processing device 24 controls the power supply 23 to sweep the high frequency voltage applied to the ring electrode of the ion trap, thereby acquiring a mass spectrum of the generated product ions.
[0023]
The heating temperature of the high-frequency ion guide 16 and the heating temperature of the ion trap mass spectrometer 17 can be set independently by the control data processor 24. Cooling by adiabatic expansion is performed, and the set temperature of the high-frequency ion guide having a short stay time (several tens of microseconds) is set higher than the temperature of an ion trap mass spectrometer having an ion stay time of several hundred milliseconds. I do. In peptide analysis, good results were obtained when the temperature of the high-frequency ion guide was 300 ° C and the temperature of the ion trap mass spectrometer was 200 ° C.
[0024]
FIG. 3 shows an example of a mass spectrum obtained by an LC / MS apparatus in which a high-frequency ion guide having no heating means and an ion trap mass spectrometer are combined. a, b, and c are mass peaks derived from samples and impurities. On the other hand, mass peaks appearing over the entire mass region have no known assignment, and must be excluded from information as chemical noise. This chemical noise becomes remarkable when the sensitivity of the apparatus is increased when the amount of the sample is very small. As shown in FIG. 3 (2), the c ion corresponding to the pseudo molecular ion of the sample is isolated, and MS / MS is performed. Excitation of c-ions causes collision-induced dissociation (CID) in the ion trap. However, when the ions have a mass exceeding 1000 and the ions are cooled, the CID is not performed efficiently, and the product ions have minute peaks, making it difficult to distinguish them from noise. As shown in FIG. 3 (3), the excited pseudo-molecular ions remain in the mass spectrum with almost no change in intensity.
[0025]
When this sample is heated with a high-frequency ion guide and an ion trap mass spectrometer as in this method, a mass spectrum with little chemical noise is obtained as shown in FIG. By improving the S / N ratio, ions of the signals d and e buried in the chemical noise can be clearly identified. In the MS / MS measurement, first, a precursor ion c is isolated. The precursor ions are sufficiently heated by heating the high-frequency ion guide and the ion trap mass spectrum. By exciting the heated precursor ions, molecules having a mass exceeding 1000 can be cleaved, and a product ion mass spectrum as shown in (3) of FIG. 2 can be obtained. The amount of the precursor ion c is greatly reduced by cleavage. On the other hand, the product ions p1 to p4 clearly appear.
[0026]
The ion trap mass spectrometer temporarily stores ions in the ion trap and then performs MS / MS measurement and mass sweep. In order to avoid the influence of space charge in the ion trap during the accumulation process, the accumulation time is shortened when the amount of ions is large, and the accumulation time is lengthened when the ion current is small. That is, the ion introduction accumulation time is constantly changing. According to this method, even if the ion introduction accumulation time changes, the ion temperature does not change, so that product ions can be obtained with good reproducibility by MS / MS.
[0027]
Here, ESI is mainly described, but the present invention relates to atmospheric pressure chemical ionization (APCI) and ion spray (Ion Spray), sonic spray (Sonic Spray), nano spray (Nano Spray), etc., which are improvements of ESI. Applicable to coupling with ionization technology.
[0028]
According to this method, cooling of ions and gas from the ion source to the ion trap mass spectrometer can be prevented. As a result, generation of cluster ions can be prevented, and chemical noise can be further reduced.
[0029]
The present invention is not limited to an ion trap mass spectrometer, but includes a quadrupole mass spectrometer (QMS), a triple stage quadrupole mass spectrometer (TSQ), an ICR mass using an atmospheric pressure ion source and a high frequency ion guide. It can also be applied to analyzers.
[0030]
In the present invention, it is important to heat ions and gas in a form that compensates for cooling due to adiabatic expansion. Therefore, it is necessary to keep the heated state from the outlet of the thin tube 8 where the adiabatic expansion occurs to the mass spectrometer 17. The heating means may be a heater as shown in FIG. 1, or may be an infrared lamp or an infrared ray irradiation by a laser. In short, it is important that the ions are heated until they are detected by the detector 18.
[0031]
【The invention's effect】
According to the present invention, product ions can be efficiently generated even from biopolymers such as peptides, proteins, and DNA. Further, a highly reproducible product ion current value, that is, a product ion mass spectrum can be obtained regardless of the ion introduction accumulation time.
In addition, the suppression of chemical ions has made it possible to increase the sensitivity of the LC / MS device.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of an atmospheric pressure ionization mass spectrometer according to one embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a mass spectrum diagram without chemical noise.
FIG. 3 is a product mass spectrum diagram.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... LC, 2 ... Capillary tube, 3 ... ESI probe, 4 ... ESI ion source, 5 ... High voltage power supply, 6 ... Spray ion flow, 7 ... Ion source space, 8 ... Narrow tube, 9 ... XYZ 3-axis positioning mechanism, 11 , 14: vacuum partition, 12, 15: vacuum chamber, 13: skimmer, 16: high frequency ion guide, 17: mass spectrometer, 18: detector, 19: high vacuum chamber, 20, 21, 22, ... vacuum pump, 23 ... mass sweep power supply, 24 ... control data processing device, 25, 40, 41, 45 ... heater, 26, 42 ... heater power supply, 43 ... shield cylinder, 44 ... gas reservoir.

Claims (8)

試料溶液を微細な細管に導入して大気圧下でイオンを生成する大気圧イオン源を備え、ポンプによって排気される3つの室を有し、当該室の一つに細孔を備えたスキマーが配設され、他の室に質量分析計が配設され、それらの間の室に高周波が印加されるイオンガイドが配設され、前記イオン源で生成されたイオンを順次前記スキマーから前記イオンガイドを経て前記質量分析計に導き、マススペクトルを与える大気圧イオン化質量分析装置であって
前記イオンガイドを被覆するシールド筒と、該シールド筒の周囲に配置され、該シールド筒を加熱する加熱手段と、前記質量分析計を加熱する加熱手段とを備え、
前記細孔から導入したイオンが前記イオンガイドを通過する際に、加熱されることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。
It has an atmospheric pressure ion source that generates ions under atmospheric pressure by introducing a sample solution into a fine capillary, has three chambers evacuated by a pump, and a skimmer with pores in one of the chambers. A mass spectrometer is arranged in another chamber, and an ion guide to which a high frequency is applied is arranged in a chamber between them, and ions generated in the ion source are sequentially sent from the skimmer to the ion guide. guidance to the mass spectrometer through, a atmospheric pressure ionization mass spectrometer to provide mass spectra,
A shield tube covering the ion guide, disposed around the shield tube, a heating unit for heating the shield tube, and a heating unit for heating the mass spectrometer,
Wherein when introduced ions passing through the ion guide from the pores, atmospheric pressure ionization mass spectrometer, characterized in that it is heated.
請求項1の大気圧イオン化質量分析装置において、該イオンガイドと該質量分析計は独立に加熱制御されることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。2. The atmospheric pressure ionization mass spectrometer according to claim 1, wherein the ion guide and the mass spectrometer are independently heated and controlled. 請求項1ないし2の大気圧イオン化質量分析装置において、該イオンガイドの加熱温度が該質量分析計の加熱温度より高く設定されることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。3. The atmospheric pressure ionization mass spectrometer according to claim 1, wherein a heating temperature of the ion guide is set higher than a heating temperature of the mass spectrometer. 請求項1から3のいずれかの大気圧イオン化質量分析装置において、該イオン源はエレクトロスプレイ(ESI)イオン源であることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。The atmospheric pressure ionization mass spectrometer according to any one of claims 1 to 3, wherein the ion source is an electrospray (ESI) ion source. 請求項1から3のいずれかの大気圧イオン化質量分析装置において、該イオン源はイオンスプレイイオン源であることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。The atmospheric pressure ionization mass spectrometer according to any one of claims 1 to 3, wherein the ion source is an ion spray ion source. 請求項1から3のいずれかの大気圧イオン化質量分析装置において、該イオン源はナノスプレイイオン源であることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。The atmospheric pressure ionization mass spectrometer according to any one of claims 1 to 3, wherein the ion source is a nanospray ion source. 請求項1から3のいずれかの大気圧イオン化質量分析装置において、該イオン源は大気圧化学イオン化(APCI)イオン源であることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。4. An atmospheric pressure ionization mass spectrometer according to claim 1, wherein said ion source is an atmospheric pressure chemical ionization (APCI) ion source. 試料溶液を微細な細管に導入して大気圧下でイオンを生成する大気圧イオン源を備え、ポンプによって排気される3つの室を有し、当該室の一つに細孔を備えたスキマーが配設され、他の室に質量分析計が配設され、それらの間の室に高周波が印加されるイオンガイドが配設され、前記イオン源で生成されたイオンを順次前記スキマーから前記イオンガイドを経て前記質量分析計に導き、マススペクトルを与える大気圧イオン化質量分析装置であって
前記イオンガイドを被覆するシールド筒と、該シールド筒の周囲に配置され、該シールド筒を加熱する加熱手段と、前記シールド筒内に不活性ガスを導入するガス導入手段と、該不活性ガスを加熱する加熱手段とを備え、
前記細孔から導入したイオンが前記イオンガイドを通過する際に、加熱されることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。
It has an atmospheric pressure ion source that generates ions under atmospheric pressure by introducing a sample solution into a fine capillary, has three chambers evacuated by a pump, and a skimmer with pores in one of the chambers. A mass spectrometer is arranged in another chamber, and an ion guide to which a high frequency is applied is arranged in a chamber between them, and ions generated in the ion source are sequentially sent from the skimmer to the ion guide. guidance to the mass spectrometer through, a atmospheric pressure ionization mass spectrometer to provide mass spectra,
A shield tube for covering the ion guide, a heating unit disposed around the shield tube and heating the shield tube, a gas introduction unit for introducing an inert gas into the shield tube, and the inert gas Heating means for heating,
An atmospheric pressure ionization mass spectrometer, wherein the ions introduced from the pores are heated when passing through the ion guide .
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