JP3577619B2 - 天然抗酸化食品およびその製造方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多食材と天然抗酸化成分をとり、栄養の過不足の害をなくして栄養バランスを与えることを目的とした天然抗酸化食品およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来知られている錠剤形状の天然食材は、例えばクロレラ錠剤、又はスピルタナ錠剤の如く、単独のものが多く、ビタミン、ミネラル等を組合せても、数種類の混合物が知られているに過ぎない。
【０００３】
【発明により解決すべき課題】
前記、従来の錠剤は、単一又は数種類の組合せであって、現代の複雑な食生活における栄養バランスをとるには不十分であった。特に体重の軽減を目的とする若い女性の食生活や、健康維持を積極的にすすめたい人々の栄養バランスのための多食材摂取を推奨したいが、１５種類以上（好ましくは３０種類以上）の食材を日常の食生活メニューにおいて、常時摂取することはむつかしくなる問題点があった。
【０００４】
また酸化的ストレスが主原因の病気や、老化に対して抗酸化物質の働きは大変重要であり、十分に摂取する必要がある。しかし、従来のクロレラ錠剤やスピルタナ錠剤のスーパーオキサイド消去活性値は夫々１２０ユニット／ｇ、１４０ユニット／ｇで抗酸化性は期待できない。更に食物繊維の有用性にも着目して、おいしく、天然素材を利用したもので、この課題を解決することを検討した。
【０００５】
【課題を解決する為の手段】
この発明は１５種類以上の天然の食品素材を選択組み合わせ、天然の抗酸化物質を所定量宛組み合わせて混合し、顆粒又は錠剤化し、生素材のまま乾燥することにより、多種類の栄養成分を濃縮化して効果的に摂取することができるようになり、前記従来の問題点を解決したのである。
【０００６】
即ち食品の発明は、１５種類以上の天然食品素材と、天然抗酸化物質を組合せ、スーパーオキサイド消去活性値が１０００ユニット／ｇ以上を有する天然抗酸化食品であり、１５種類以上の天然食品素材は、有色野菜類、穀類、豆類、海藻類、種実類、お茶類、卵、果実類、きのこ類とすることを特徴としたものである。また天然抗酸化物質は、茶カテキンを０．０１％〜１．０％と、リンゴ抽出のポリフェノール０．０１％〜１．０％配合することを特徴としたものである。更に製造法の発明は、１５種類以上の天然食品素材と、天然抗酸化物質を所定の割合で混合し、粉砕し、適量の水を加えて顆粒又は錠剤に成形することを特徴とした天然抗酸化食品の製造方法である。
【０００７】
前記において、栄養的に優れているといわれる野菜類の、かぼちゃ、ホーレン草、モロヘイヤ、トマト、スイートコーン、人参、紫コーン、ごぼう、れんこん、キャベツなどの乾燥粉末化したもの、穀類のはったい粉、果実類のプルーン、オレンジ、赤ブドウ、バナナ、ラズベリー、レモン、グレープフルーツ、イチゴ、アプリコット、マスカット、パインなどの粉末品、または濃縮品、豆類のきな粉、グリーンピース、ココア、卵黄、クロレラ、ヨーグルト、ジンジャー、シナモン、あさくさ海苔、ロイヤルゼリー、胡麻、きのこなどを単独または複数配合することとし、茶より抽出して得られたカテキンとりんごより抽出して得られたポリフェノールを味覚的面および効果面からみて、０．０１％〜１．０％をそれぞれ配合する。これによって抗酸化性の向上が見られる。抗酸化性はＥＳＲ法により３０種類配合品でスーパーオキサイド消去活性値が１０００ユニット／ｇ以上であることが好ましい。また１日３０ｇ摂取時に６ｇの食物繊維がとれるように難消化性デキストリンを配合する場合もある。
【０００８】
次に方法の発明は、それぞれの天然の食品素材の粉末や濃縮品と天然抗酸化物質とを混合し、顆粒もしくは錠剤に成形することを特徴とした天然抗酸化食品の製造方法である。
【０００９】
前記発明によれば、顆粒状または錠剤状とされ、使途に応じて、瓶詰、箱詰、袋詰などに包装されて製品となる。
【００１０】
前記天然抗酸化食品は、３０種類以上の野菜類、穀類、豆類、海藻類、種実類、お茶、卵、果実類、きのこ類を各々の素材を全て混合するのでなく、単独でそれぞれ顆粒状、錠剤状とする。健康指向食品はおいしくない傾向にあるので、この発明では単独のそれぞれの持ち味をいかしておいしくすることで嗜好性を高めた。その素材は、前記に限定するものでなく、他の天然素材との置換や付加してもよく、その種類を最低１５種類好ましくは３０種類以上を確保することが重要である。
【００１１】
尚、天然食品素材、天然抗酸化素材および難消化性デキストリンの他に、脱脂粉乳またはブドウ糖を配合して味を整えて最終製品とする。
【００１２】
前記において、スーパーオキサイド消去活性値が１０００ユニット／ｇ以下では、天然抗酸化食品としての有意性が少なくなるので、前記のように１０００ユニット／ｇ以上が好ましい。
【００１３】
次に茶カテキンを０．０１％未満では、カテキンの効力が少なく、１．０％以上にしても効力の向上はみられない。従って０．０１％〜１．０％が好ましい。またリンゴ抽出のポリフェノールについても、０．０１％未満ではその効果が少なく、１．０％以上にしても効果の向上はみられないので、その範囲は０．０１％〜１．０％が好ましい。
【００１４】
また前記発明では天然食品素材を１５種類以上としたが、３０種類以上にすれば、更に有効性、安定性がある。
【００１５】
【発明の実施の形態】
この発明は１５種類以上の天然食品素材と、天然抗酸化物質を組合せ、スーパーオキサイド消去活性値が１０００ユニット／ｇ以上を有する多食材抗酸化食品に関する発明であり、前記天然抗酸化食品を製造する製造方法の発明である。
【００１６】
【実施例１】
かぼちゃ粉末３ｋｇ、かぼちゃをペースト状にしたもの１ｋｇ、緑茶カテキン粉末（カテキン含量３０％）０．０７ｋｇ、りんご抽出物粉末（ポリフェノール含量５０％）０．０４ｋｇ、脱脂粉乳１ｋｇ、難消化性デキストリン２ｋｇ、ブドウ糖２ｋｇをリボンミキサーで混合後、パワーミル（丸３ｍｍスクリーン）に通し、７０℃、２０分間乾燥して８．１ｋｇの１６メッシュパスの顆粒品を得た。この顆粒品を打錠機にて１０ｍｍ径の丸形５００ｍｇ／粒の打錠品を得た。この打錠品を天然抗酸化食品の素材の１つとした。
【００１７】
【実施例２】
トマト粉末３ｋｇ、トマトピューレ１ｋｇ、緑茶カテキン粉末（カテキン含量３０％）０．０７ｋｇ、りんご抽出粉末（ポリフェノール含量５０％）０．０４ｋｇ、脱脂粉乳１ｋｇ、難消化性デキストリン２ｋｇ、ブドウ糖２ｋｇを実施例１と同様な方法で８．２ｋｇの顆粒品を得た。この顆粒品を打錠機にて１０ｍｍ径の丸形５００ｍｇ／粒の打錠品を得た。この打錠品を天然抗酸化食品の素材の１つとした。
【００１８】
【実施例３】
バナナ粉末２ｋｇ、バナナピューレ１ｋｇ、脱脂粉乳１ｋｇ、緑茶カテキン粉末（カテキン含量３０％）０．０７ｋｇ、りんご抽出物（ポリフェノール含量５０％）０．０４ｋｇ、脱脂粉乳１ｋｇ、難消化性デキストリン２ｋｇ、ブドウ糖２ｋｇ混合して実施例１と同様な方法で８．１ｋｇの顆粒品を得た。この顆粒品を打錠機にて１０ｍｍ径の丸形５００ｍｇ／粒の打錠品を得た。この打錠品を天然抗酸化食品の素材の１つとした。
【００１９】
【実施例４】
次にきな粉、はったい粉、抹茶、ココア、モロヘイヤについて各配合を示す。
【００２０】
【表１】

【００２１】
【実施例５】
またクロレラ、グリーンピース、ホーレン草、さつまいも、卵黄について各配合を示す。
【００２２】
なお、以下の実施例においては、緑茶カテキン粉末０．８％とりんご抽出物０．４％の和により得た物を抗酸化物質１．２％とする。
【００２３】
【表２】

【００２４】
【実施例６】
プルーン、人参、ジンジャー、シナモンについて各配合を示す。
【００２５】
【表３】

【００２６】
【実施例７】
オレンジ、レモン、ラズベリー、グレープフルーツ、イチゴについて各配合を示す。
【００２７】
【表４】

【００２８】
【実施例８】
ごぼう、れんこん、キャベツ、ロイヤルゼリー、パインナップルについて各配合を示す。
【００２９】
【表５】

【００３０】
【実施例９】
アプリコット、マスカット、アサクサ海苔、赤ブドウについて各配合を示す。
【００３１】
【表６】

【００３２】
前記各実施例の配合の打錠品１５種類を等量ずつ混合したものの抗酸化性は、スーパーオキサイド消去活性値は８０００ユニット／ｇであった。
【００３３】
３０種類の打錠品の配合比率は等量でなくてもよい。
【００３４】
前記各実施例は、３０種類について述べているが、１５種類の場合には、トマト、バナナ、きな粉、抹茶、ココア、モロヘイヤ、ごぼう、れんこん、キャベツ、アサクサ海苔、赤ブドウ、クロレラ、ホーレン草、人参、ジンジャーなどを選定する。
【００３５】
【発明の効果】
この発明によれば、簡便にして、いつでもどこでも栄養バランスの補助ができる。しかもおいしく食べられて、健康維持や老化制御に役立つ効果がある。また天然食品素材であるので食べ過ぎによる副作用の心配がないことも大きな効果である。

Claims (1)

1. １５種類以上の天然食品素材と、茶カテキンを０．０１％〜１．０％と、リンゴ抽出のポリフェノール０．０１％〜１．０％配合することを特徴とした天然抗酸化物質を組合せ、スーパーオキサイド消去活性値が１０００ユニット／ｇ以上を有する天然抗酸化食品。