JP3576133B2 - High pressure discharge lamp - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタルハライドランプ等の高圧放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、発光管材料として石英に代えて透光性セラミック、主に多結晶体アルミナセラミックを用いた高圧放電ランプ、特にメタルハライドランプの開発が進められている。このアルミナセラミックの発光管は、石英のものよりも耐熱性が高いので、それだけ高温で発光させることができ、石英のものよりも高効率、高演色性のランプ特性が得られるという特徴がある。
【0003】
このメタルハライドランプは、放電空間が形成される本管部の両端に細管部が設けられたものが一般に用いられており、電極を保持するモリブデン等の導電性の保持部材を細管部内に封止材として挿入し、その保持部材と細管部とを接合することによって発光管を気密に封止するようにしている。この接合技術としては、従来からフリット封着技術(例えば、特開平6−196131号公報参照)が実用化されている。
【0004】
しかしながら、このフリット封着は、物理的接合によるため比較的接合力が弱く、そのため封着部分の気密性が低く発光管内の封入希ガスがリークして寿命が短くなる場合がある。また、フリットが発光物質としての金属ハライドと高温下で反応し易いため、それを避けるべく、細管部の管軸方向長さを長くして封着部分を放電空間から離間させる必要があり、熱損失が大きくランプ効率も良いものとはいえない。さらに、封着部分を放電空間から離間させたとしてもその反応により発光色が変化する場合があるなど品質面で解決すべき問題が残されている。
【0005】
一方、セラミックからなる部材と金属等の導電性の部材とを接合する技術として、最近メタライズ封着技術(例えば、特開2000−100385号、特開20001−58882号公報等参照)が注目されてきている。このメタライズ封着は、化学的接合によるものであるためフリット封着よりも接合力が強く、またフリットに比べて発光物質との反応が少ないという利点がある。
【0006】
そこで、本願発明者は、このメタライズ封着により細管部と保持部材とを接合したメタルハライドランプの実用化開発に取り組んだ。そして、その開発目標として、特に従来のフリット封着によるメタルハライドランプよりもランプ効率を高めることを設定した。上記したようにメタライズ封着によれば、接合力が強く、発光物質との反応が少ないためフリット封着の場合よりも封着部分の面積を少なくできると共に封着部分を放電空間から離間させる必要がない。したがって、細管部の管軸方向長さをフリット封着による場合に比べて短縮させることが可能であり、その長さを短くできればその分熱損失を低減できるので、発光管内の金属ハライドの蒸気圧を上昇できランプ効率を高めることが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際に細管部の長さをできる限り短くした構成(150Wのランプにおいてフリット封着による場合に16.8(mm)であったものを4.0(mm)にまで短縮した構成)のメタルハライドランプを試作し寿命試験にかけてみると、ランプ効率は期待通り上昇したものの、500時間程度という初期段階において本管部内面が黒化しランプ光束が著しく低下してしまうという新たな問題が発生した。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、発光管黒化による光束低下を防止できる高圧放電ランプを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、放電空間を形成する本管部と当該本管部の両端に設けられた細管部とからなり、透光性セラミック材料で形成された発光管と、当該細管部に支持された軸部を有し、先端部同士が前記放電空間内において間隔をおいて対向するように設けられた一対の電極とを有し、前記一対の電極の内、少なくとも一方の電極は、その軸部が、耐ハライド性金属からなる筒状の保持部材に挿通された状態で前記細管部に支持されており、前記保持部材と前記細管部とが、耐ハライド性金属焼結体と当該焼結体の開気孔中に含浸された混合ガラスとを含む接合体を介して、封着されてなる高圧放電ランプであって、前記電極の先端部と前記保持部材の放電空間側先端部との間の管軸方向における距離をLme(mm)、ランプ電力をP(W)としたとき、当該保持部材は、当該距離Lmeが0.012P+2.5(mm)以上となる位置に配されていることを特徴としている。
【0010】
これにより、ランプ始動時に導電性の保持部材の放電空間側先端部からグロー放電が発生することがなく寿命中における発光管内面の黒化現象を防止できる。そして、上記式により得られる距離Lmeの範囲において、細管部を短縮させることにより従来のフリット封着による場合よりもランプ効率を向上させることが可能となる。
【0011】
また、前記電極の軸部の、前記保持部材に挿通されている部分の少なくとも一部には、耐ハライド性金属からなる巻回部材が巻き付けられていることを特徴としている。
これにより、金属ハライドからなる発光物質が筒状の保持部材内に入り難くなり巻回部材を電極の軸部に巻き回していない場合に比べて発光物質の封入量を少なくすることができる。
【0012】
また、前記巻回部材の放電空間側の端部が、前記電極の軸部の、管軸方向における保持部材の放電空間側先端部から細管部の放電空間側先端部までの間に位置し、その放電空間と逆側の端部が前記保持部材内に位置するように、前記巻回部材が当該電極の軸部に巻き付けられていることを特徴としている。
このようにすれば、保持部材内だけでなく細管部内に入り込もうとする発光物質の量も少なくできる。
【0013】
さらに、前記発光管の外周には、始動補助用の近接導体が付設され、当該近接導体の少なくとも一方の取付端部は、管軸方向において巻回部材の放電空間側の端部と前記保持部材の放電空間側先端部との間の位置に配置されていることを特徴としている。
これにより、ランプ始動時に近接導体の取付端部と巻回部材との間から放電が開始されるようになり、近接導体を付設することによる始動性の向上を図れる。
【0014】
また、前記耐ハライド性金属焼結体は、モリブデンを含む金属焼結体であり、前記混合ガラスは、アルミナを含むガラスであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る高圧放電ランプの実施の形態をメタルハライドランプを例にとって、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態における150Wタイプのメタルハライドランプ(以下、単に「ランプ」という。)21の全体構成を示す局部断面図である。このランプ21は、交流電源の供給を受けて発光し、店舗などの一般屋内照明に用いられるものである。
【0016】
図1に示すように、ランプ21は、発光管1を有する発光管ユニット2が石英あるいは硬質ガラスからなる外管ガラスバルブ22内に設置され、外管ガラスバルブ22には、口金23が装着されて構成されている。そして、外管ガラスバルブ22内には、窒素主体のガスが封入され、また発光管1の周囲には外管ガラスバルブ22破損防止用のシールド石英管24が設けられている。
【0017】
図2は、ランプ21の発光管ユニット2を示す断面図である。
同図に示すように、発光管ユニット2は、発光管1、タングステン電極10、11等を備える。
発光管1は、放電空間25を形成する本管部3と、その両端に焼結された一対の細管部4、5とから構成され、約1200℃の耐熱性を有する透光性のアルミナセラミック材料で形成される。細管部4は、タングステン電極10を、細管部5は、タングステン電極11を支持している。
【0018】
発光管1内には、例えば金属ハライド(DyI3+TmI3+HoI3+TlI+NaI)からなる発光物質20、緩衝ガスとして水銀および始動補助用希ガスとしてアルゴンがそれぞれ所定量封入されている。
タングステン電極10は、タングステン電極軸12の先端部にタングステンコイル14が巻き付けられてなり、タングステン電極11は、タングステン電極軸13の先端部にタングステンコイル15が巻き付けられてなる。タングステン電極10、11は、放電空間25において、先端部同士が間隔(Le)をおいて対向するように設けられている。
【0019】
タングステン電極10、11は、そのタングステン電極軸12、13を保持するための保持部材であるモリブデン細管6、7に挿通されており、当該モリブデン細管6、7を介して細管部4、5に支持される。
モリブデン細管6、7は、その放電空間25と反対側の開口部がタングステン電極軸12、13が挿通された状態でレーザ溶接によって封止されており、その封止部分18、19において当該タングステン電極軸12、13を保持するようになっている。なお、この封止部分18、19から外側に飛び出した軸部は、それぞれ外部リード線として用いられる。
【0020】
また、モリブデン細管6、7は、細管部4、5の放電空間25と反対側の端部の内側部分に嵌挿された状態で接合体8、9を介して上述のメタライズ封着技術により封着されている。
図3は、前記接合体8による封着部の一部を拡大した断面図であり、細管部4(アルミナセラミック)とモリブデン細管6(モリブデン)の、接合体8による接合(封着)状態を詳細に示す図である。なお、もう一方の接合体9は接合体8と同じものであるので、ここでは、接合体8を代表に説明することとする。
【0021】
同図に示すように、接合体8は、モリブデン細管6に接する主層81と、細管部4と主層81との界面に存在するDy2O3−Al2O3系ガラスからなる界面ガラス層82とから構成されている。主層81は、モリブデン等の金属粉末の焼結体からなり、開気孔を有する多孔質骨格83と、前記開気孔中に含浸されている、Dy2O3−Al2O3を主成分とするDy2O3−Al2O3系の混合ガラスからなる含浸ガラス層84とからなっている。なお、Dy2O3−Al2O3系混合ガラスには、La2O3やY2O3などの副成分を含ませてもよい。また、上記金属粉末としては、モリブデンの他に、例えばタングステン、これらの合金群の中から選択することもできる。
【0022】
上記の構成からなる接合体8によれば、開気孔中に含浸されている混合ガラスが、一種の緩衝材として機能するので、耐衝撃性が高められるのである。すなわち、上記接合体8は、開気孔を有する金属焼結体と当該開気孔中に含浸された混合ガラスとを含むことを特徴とするものである。なお、上記接合体8およびその製造方法、ならびに当該接合体を用いた接合方法については、特開2001−58882号公報に詳細に開示されているので、これ以上の説明については省略する。
【0023】
このように細管部4、5とモリブデン細管6、7とのメタライズ封着による接合およびモリブデン細管6、7の放電空間25と反対側の開口の封止により、発光管ユニット2は封止されることになる。
図2に戻って、この発光管ユニット2の主要部の寸法は、次の通りである。すなわち、本管部3の管中央部内径φiが10.7(mm)、内側全長が15.4(mm)、電極管距離Leが、10.0(mm)、細管部4、5の外径が3.2(mm)、その孔径が1.30(mm)、その全長Lsが7.0(mm)、モリブデン細管6、7の外径が1.2(mm)、その肉厚が0.10(mm)、タングステン電極軸12、13の線径が0.5(mm)になっている。また、発光管1の管壁負荷weは、約27(W/cm2)に設定されている。
【0024】
そして、このランプ21では、タングステン電極10の先端部からモリブデン細管6の放電空間側先端部61までの管軸方向(同図では上下方向)における離間距離およびタングステン電極11の先端部からモリブデン細管7の放電空間側先端部71までの離間距離Lmeが、5.5(mm)に設定されている。以下、この離間距離Lmeの値をこのように設定した理由について説明する。
【0025】
本願発明者は、上記「従来の技術」で説明したように、メタライズ封着技術を用いてランプ効率の向上を図るため細管部4、5の長さLsを4.0(mm)まで短くしたランプを試作した。この試作ランプにおける距離Lmeは、2.5(mm)であった。
そして、5.5時間オン、0.5時間オフという寿命試験にかけたところ、初期ランプ効率として、従来のフリット封着によるランプの90(lm/W)に対し97(lm/W)の値が得られ、約8%という期待通りの高い上昇が達成された。また、一般演色評価数Raについても、従来のフリット封着によるランプの約90という値に対し、約92という値が得られ、これも改善されていることが判った。また、本管部3の根元端部Cの温度Tcを測定してみると、その値は、フリット封着によるランプの場合に比べて約250℃上昇していた。
【0026】
このことから、細管部を短縮したことによる熱損失低減によってランプ効率が上昇し、さらに主に金属ハライドからなる発光物質20の蒸気圧上昇によってランプ効率の上昇に加えて一般演色評価数Ra値が改善されたといえる。
しかしながら、試験開始から500時間経過すると、本管部3の内面が黒化し、光束が100時間経過時における値の約70%にまで低下するという問題が生じた。本願発明者は、その原因を究明すべく、ランプ始動時の放電の様子を観察したところ、導電性部材として使用しているモリブデン細管6、7から放電が開始されていることが判った。すなわち、試作されたランプは、モリブデン細管6、7の放電空間側先端部61、71が放電空間25に極めて近いため、モリブデン細管6、7の細管断面を通して熱が外側に逃げてしまい、アーク放電に移行するまでの時間が長くなっており、アーク放電に移行するまでの間に、モリブデン細管6、7の放電空間側先端部から開始されるグロー放電時のスパッタによってモリブデンが飛散し、本管部3内面に付着して黒化現象が発生し、寿命中に光束低下に至ることが明らかとなった。
【0027】
そこで、本願発明者は、この問題を解決するための手段を種々講じたところ、モリブデン細管6、7の放電空間側先端部61、71を放電空間25から管軸方向にある程度離間させれば当該先端部61、71からグロー放電が開始されないことを突き止めた。具体的には、ランプの各種寸法の内、距離Lmeが長くなるように細管部4、5の長さLsを、モリブデン細管6、7の長さLmをそのままにした状態で延長することを試みた。すなわち、Lsを4.0(mm)(Lmeを2.5mm)から順次長くしたランプを準備して、これらを上記同様の寿命試験にかけてみた。
【0028】
図4は、この寿命試験の結果から得られた500時間経過後の光束維持率とLmeとの関係を示すグラフである。
同図に示すように、Lmeが長くなるに連れて光束維持率が高くなっていることがわかり、これは上記黒化現象が少なくなっていることを示すものである。離間距離Lmeが4.3(mm)以上になると、モリブデン細管6、7の先端からグロー放電が全く発生しなくなることが確認され、Lmeが4.3(mm)の場合、500時間経過後のその光束維持率は100時間経過時における値の93%になっており、試作当初のランプ(離間距離Lmeが2.5(mm)の場合)の光束維持率が約70%だったのに比べて格段に改善されていることを確認できた。また、6000時間経過後の光束維持率は75%であった。そして、初期ランプ効率は、94.5(lm/W)となり、従来より約5%上昇しており、本管部3の内面黒化に伴うランプ発光色の変化による不良が発生しないこと、およびランプ効率の向上という目的をも達成していることを確認できた。
【0029】
すなわち、150Wランプの場合、Lmeを4.3(mm)よりも短くするとランプ効率は向上するが、その一方で黒化現象が発生することが判明した。
本願発明者は、150Wランプ以外の他のワット数のランプについても上記同様の寿命試験を行い、黒化現象を防止できるLmeの最小値を求めた。その結果としては、20W、35W、70W、100W、250W、400Wランプについて、ランプのLme最小値は、順に2.6(mm)、2.9(mm)、3.3(mm)、3.7(mm)、5.4(mm)、7.2(mm)であった。
【0030】
図5は、その寿命試験の結果から得られたランプ電力とLmeとの関係を示すグラフである。
同図に示すように、各ランプ電力(W)に対するLmeの値をプロットしていくと直線28でほぼ結ぶことができ、Lmeの値とランプ電力の値の関係式は、1次関数でほぼ示せることが判り、この1次関数の式としては、Lme=0.012P+2.5(mm)となった。
【0031】
この式よりLmeの値はランプ電力が上がるに連れて長くなっていくことが解る。このようになるのは、次の理由による。すなわち、メタルハライドランプ等の高圧放電ランプにおいては、電極間距離Leは、通常、ランプのワット数(ランプ電力)が小さい場合には短く、ランプのワット数が大きくなると長くなる。そして、電極間距離Leが短いと、それだけタングステン電極の先端からアーク放電が開始される確率が高くなる。換言すれば、電極間距離Leが長くなるとグロー放電が開始される確率が高くなる。したがって、小ワットのランプでは電極間距離Leが短いために、離間距離Lmeを短くしてもモリブデン細管6、7の放電空間側先端部61、71からグロー放電が開始されることがないが、大ワットのランプになるに連れて電極間距離Leが長くなるため、離間距離Lmeの値を長くしていかないとグロー放電が発生する確率が高くなっていくからである。
【0032】
このように各ワット数のランプにおいて、離間距離Lmeの値を上記式により算出される値以上にすれば、黒化現象を防止できることになるが、必要以上にLmeの値を大きくし過ぎると熱損失により逆にランプ効率が低下してくることになるから、ランプ寸法、ランプ寿命中におけるランプ効率、光束維持率等を考慮しながら、例えば図5における斜線範囲内において最適な値を選択することが好ましい。
【0033】
本願発明者は、150Wランプにおいて、Lmeを5.5(mm)に、Lsを7.0(mm)に設定し、初期ランプ特性の測定と上記同様の寿命試験とを行った。その結果、初期ランプ効率95(lm/W)および一般演色評価数91.4の特性が得られ、また6000時間に至るまで黒化現象、細管部4、5の破損やリークおよび発光色変化が発生しないことが確認された。
【0034】
以上、説明したように、タングステン電極の先端部とモリブデン細管の放電空間側先端部との離間距離Lmeの値を上記式に基づいて適正な値に設定することにより、ランプ寿命中において発光管内面の黒化現象を防止することができると共にランプ効率の向上を実現できるという効果を得られる。
なお、本実施の形態では、本管部3の両端に細管部4、5を焼結したものを発光管1としたが、本管部3と細管部4、5を一体成型したものを発光管とすることもできる。
【0035】
また、上記ランプ電力(W)とLmeの値(mm)の関係式は、ランプ電力が400(W)までのランプに限られない。図5では示していないが、ランプ電力が400(W)よりも大きな、例えば1(KW)、2(KW)のランプについても当該関係式を適用することができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、上記タングステン電極軸12、13に、耐ハライド性金属としてモリブデンからなる部材(以下、「モリブデンコイル」という。)が巻き付けられた構成になっており、この部分だけが第1の実施の形態と異なっている。ここでは、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明し、同じ部分については、その説明を省略すると共に図面には同符号を付するものとする。
【0036】
図6は、本実施の形態の発光管ユニット30の構成を示す図である。
同図に示すように、ここではタングステン電極軸12にモリブデンコイル32が、タングステン電極軸13にモリブデンコイル33がそれぞれ巻き付けられて構成されており、細管部とタングステン電極軸の隙間、およびモリブデン細管とタングステン電極軸の隙間を埋めるようにしている。このようにしたのは次の理由による。
【0037】
すなわち、本実施の形態のような本管部3の両端に細管部4、5を設けた構成の場合、発光管1内に封入された発光物質20は本管部3内に液状に溜まるが、その一部は細管部4、5、モリブデン細管6、7内に凝集するようになる。これら凝集した物質は、本来の発光のために使用されることがなくなるので、安定的な発光色を得ようとすれば、それら凝集する量を見越して発光物質を予め大目に封入しておく必要があり、発光物質の使用量が多くなってしまうことになる。
【0038】
これら凝集する発光物質の量を減らして全体の封入量を減らすには、タングステン電極軸12と細管部4、モリブデン細管6との隙間およびタングステン電極軸13と細管部5、モリブデン細管7の隙間に発光物質が入り込まないようにその隙間を耐ハライド性金属からなる何らかの部材で埋めるようにすればよい。そして、その隙間を埋める部材としてコイル状のものを用いれば、例えば筒状にする場合に比べて断面積が小さく熱が当該部材を介して外側に逃げにくいためアーク放電に移行するまでの時間が長くなってしまうといったことがないからである。
【0039】
実際の寿命試験の結果においてもスパッタによる影響がほとんどなく、モリブデン飛散による黒化現象が起こることはなかった。そして、封入量もモリブデンコイル32、33がない場合に比べて約30%削減できた。
また、コイル状であれば、タングステン電極軸12、13に巻き付けていくだけで容易に製作できるが、例えば筒状にする場合、その内径がタングステン電極軸12、13の外径よりも大きく、その外径がモリブデン細管6、7の内径よりも小さいものを厳密に製作する必要が生じ容易ではない。
【0040】
発光物質の細管部4、5等への入り込みを極力防止するためには、同図に示すようにタングステン電極軸12、13の、細管部4、5内に挿通されている(位置している)全ての部分に渡って、モリブデンコイル32、33が巻き付けられていることが望ましい。
また、モリブデンコイル32、33の放電空間側の端部321、331が、管軸方向においてモリブデン細管6、7の放電空間側先端部61、71から細管部4、5の放電空間側先端部41、51までの間のいずれかに位置していれば、モリブデン細管6、7内はもちろん、細管部4、5内への発光物質の入り込み量も少なくできるという効果を奏する。
【0041】
さらに、タングステン電極軸12、13の、モリブデン細管6、7内に挿通されている部分の内、少なくとも一部分にだけモリブデンコイルを巻き付ける構成にしても、当該コイルが全く配されていない場合に比べると発光物質の全体の封入量を少なくできるという効果がある。
なお、モリブデンコイル32の基端部(放電空間25と反対側の端部)は、モリブデン細管6内において封止部分18と、モリブデンコイル33の基端部は、モリブデン細管7内において封止部分19とレーザ溶接の際に一緒に接合され固定される。
【0042】
また、本実施の形態では、電極軸に巻き付ける巻回部材としてモリブデンからなる部材を用いたが、この部材は耐ハライド性金属からなるものであればよく、例えばタングステンからなる部材を用いることもできる。また、当該部材の径は、当該部材がタングステン電極軸12、13の表面とモリブデン細管6、7の内表面との間にできる隙間に入り込める範囲のものになることはいうまでもないが、モリブデン細管への発光物質の入り込み量を出来るだけ少なくするためにはその隙間が出来るだけ少なくなる方が良いのであるから、当該部材を電極軸に巻き付けたときに当該部材の表面がモリブデン細管6、7の内表面に接触するような太さであることが好ましい。また、その巻き付けピッチについては入り込み量の程度等に基づいて決められる。
【0043】
(第3の実施の形態)
本実施の形態の発光管ユニット50は、図7に示すように、第2の実施の形態の発光管1に公知の始動補助用の近接導体51を付設した構成になっている。
同図に示すように、発光管1に付設された近接導体51は、針金状のものであり、その一方の取付端部511は細管部4の周囲に巻き回されており、他方の取付端部512は細管部5の周囲に巻き回されている。
【0044】
そして、一方の取付端部511の、細管部4への管軸方向おける巻回位置は、モリブデン細管6の放電空間側先端部61から管軸方向において放電空間側に2(mm)離れた位置になっており、他方の取付端部512の、細管部5への管軸方向おける巻回位置も同様に、モリブデン細管7の放電空間側先端部71から2(mm)離れた位置になっている。
【0045】
これは、近接導体を設ければ、ランプ始動時には近接導体と最も近い位置から放電が開始されるようになるからであり、仮に近接導体51の取付端部511を細管部4の図中Aの位置に巻き回せば、ランプ始動時におけるグロー放電が当該取付端部511とモリブデン細管6との間で生じてしまい、上記した発光管黒化現象が生じるおそれがあるからである。
【0046】
したがって、近接導体51をモリブデン細管6、7との間でグロー放電が生じない位置に付設する、すなわちその取付端部511を細管部4上においてモリブデン細管6の放電空間側先端部61とモリブデンコイル32の放電空間側の端部321との間の位置に巻き回し、取付端部512を細管部5上においてモリブデン細管7の放電空間側先端部71とモリブデンコイル33の放電空間側の端部331との間の位置に巻き回す構成にすれば、モリブデンコイル33、34の、近接導体51に最も近い位置から放電が開始される、すなわちモリブデン細管6、7からグロー放電が開始されないようになる。
【0047】
この場合、モリブデンコイル32、33はコイル状であるため、上記した理由によりスパッタによるモリブデンの飛散が起こることはほとんどなく、近接導体を付設することによるランプ始動性の向上という効果を得ることができる。なお、ランプ始動性はランプ始動時における放電がより放電空間25に近い方が良くなることを考えると、ランプ始動性をより向上させるには、取付端部511、512の細管部4、5への巻回位置をなるべく放電空間25に近い位置にすることが好ましい。
【0048】
また、ここでは、近接導体51の一方の取付端部511を細管部4の周囲に、他方の取付端部512を細管部5の周囲に巻き回すようにしたが、近接導体として作用すればよいのであるから、例えば一方の取付端部511を細管部4の周囲に巻き回し、他方の取付端部512を封止部分19に接続する構成にすることもできる。なお、近接導体51は、針金状のものでなくとも、例えば板状のものを使用することもできる。
【0049】
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、両方の細管部4、5に導電部材としてのモリブデン細管6、7がメタライズ封着された構成例を説明したが、一方の細管部についてはその他の例えばフリット封着により導電部材を接合する構成にすることも可能であろう。少なくとも一方の細管部についてメタライズ封着が成されれば、両方がフリット封着による場合よりもメタライズ封着された方の細管部の長さを短縮できることによるランプ効率の向上を期待できる。
【0050】
(2)上記実施の形態では、本発明をメタルハライドランプに適用した例を説明したが、他の例えば高圧水銀ランプ等の高圧放電ランプでも同様であり、これら一般の高圧放電ランプに適用することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の高圧放電ランプは、電極の先端部と保持部材の放電空間側先端部との間の管軸方向における距離をLme(mm)、ランプ電力をP(W)としたとき、当該保持部材は、当該距離Lmeが0.012P+2.5(mm)以上となる位置に配されていることを特徴としている。これにより、ランプ始動時に導電部材の放電空間側先端部からグロー放電が発生することがなくランプ寿命中における発光管内面の黒化現象を防止できる。そして、上記式により得られる距離Lの範囲において、細管部を短縮させることにより従来のフリット封着による場合よりもランプ効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における150Wタイプのメタルハライドランプ21の全体構成を示す局部断面図である。
【図2】メタルハライドランプ21の発光管ユニット2の構成を示す断面図である。
【図3】接合体8による封着部の一部を拡大した断面図である。
【図4】寿命試験の結果から得られた光束維持率とLmeとの関係を示すグラフである。
【図5】寿命試験の結果から得られたランプ電力とLmeとの関係を示すグラフである。
【図6】第2の実施の形態の発光管ユニット30の構成を示す図である。
【図7】第3の実施の形態の発光管ユニット50の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 発光管
2、30、50 発光管ユニット
3 本管部
4、5 細管部
6、7 モリブデン細管
8、9 接合体
10、11 タングステン電極
12、13 タングステン電極軸
18、19 封止部分
21 メタルハライドランプ
25 放電空間
32、33 モリブデンコイル
51 近接導体
61、71 放電空間側先端部
321、331 放電空間側の端部
511、512 取付端部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a high-pressure discharge lamp such as a metal halide lamp.
[0002]
[Prior art]
In recent years, a high-pressure discharge lamp using a translucent ceramic, mainly a polycrystalline alumina ceramic, instead of quartz as an arc tube material, particularly a metal halide lamp, has been developed. Since the alumina ceramic arc tube has higher heat resistance than that of quartz, it can emit light at a higher temperature, and has a characteristic that lamp characteristics with higher efficiency and higher color rendering properties than quartz can be obtained.
[0003]
This metal halide lamp is generally used in which a narrow tube portion is provided at both ends of a main tube portion in which a discharge space is formed, and a conductive holding member such as molybdenum for holding an electrode is sealed in a thin tube portion with a sealing material. And joining the holding member and the thin tube portion to hermetically seal the arc tube. As this joining technique, a frit sealing technique (see, for example, JP-A-6-196131) has been put to practical use.
[0004]
However, this frit sealing is relatively weak in bonding force due to physical bonding, so that the hermeticity of the sealing portion is low, and rare gas sealed in the arc tube leaks to shorten the life in some cases. In addition, since the frit easily reacts with the metal halide as a luminescent substance at a high temperature, it is necessary to increase the length of the thin tube portion in the tube axis direction to separate the sealed portion from the discharge space in order to avoid such a problem. The loss is large and the lamp efficiency is not good. Further, even if the sealing portion is separated from the discharge space, there are still problems to be solved in terms of quality, such as the emission color may change due to the reaction.
[0005]
On the other hand, as a technique for joining a ceramic member and a conductive member such as a metal, a metallized sealing technique (see, for example, JP-A-2000-100385, JP-A-20001-58882, etc.) has recently attracted attention. ing. The metallized sealing is based on chemical bonding, and therefore has an advantage that the bonding strength is stronger than that of frit sealing and that there is less reaction with a luminescent material than frit.
[0006]
Then, the inventor of the present application worked on practical development of a metal halide lamp in which the thin tube portion and the holding member were joined by the metallized sealing. As a development goal, a lamp efficiency was set to be higher than that of a conventional metal halide lamp with frit sealing. As described above, according to the metallized sealing, the bonding strength is strong, and the reaction with the luminescent substance is small, so that the area of the sealed portion can be made smaller than in the case of frit sealing, and the sealed portion needs to be separated from the discharge space. There is no. Therefore, it is possible to reduce the length of the thin tube portion in the tube axis direction as compared with the case of frit sealing, and if the length can be shortened, the heat loss can be reduced accordingly, so that the vapor pressure of the metal halide in the arc tube can be reduced. And the lamp efficiency can be increased.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, a configuration in which the length of the thin tube portion is actually shortened as much as possible (a configuration in which the frit sealing in a 150 W lamp was reduced from 16.8 (mm) to 4.0 (mm)). When a metal halide lamp was prototyped and subjected to a life test, although the lamp efficiency was increased as expected, a new problem occurred that the inner surface of the main pipe was blackened and the lamp luminous flux was significantly reduced at an initial stage of about 500 hours.
[0008]
The present invention has been made in view of such a problem, and an object of the present invention is to provide a high-pressure discharge lamp that can prevent a reduction in luminous flux due to blackening of an arc tube.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides an arc tube comprising a main tube portion forming a discharge space and thin tube portions provided at both ends of the main tube portion, and an arc tube formed of a translucent ceramic material. It has a shaft portion supported by the thin tube portion, and has a pair of electrodes provided so that the tip portions face each other at an interval in the discharge space, and at least one of the pair of electrodes is provided. The electrode is supported by the thin tube portion in a state where a shaft portion of the electrode is inserted into a cylindrical holding member made of a halide-resistant metal. A high-pressure discharge lamp sealed via a bonded body including a glass body and a mixed glass impregnated in open pores of the sintered body, wherein the tip of the electrode and a discharge space side of the holding member are provided. Let Lme (mm) be the distance in the pipe axis direction from the tip When the up power was P (W), the holding member is characterized in that the distance Lme is disposed at a position where the 0.012P + 2.5 (mm) or more.
[0010]
Accordingly, glow discharge does not occur from the discharge space side end of the conductive holding member when the lamp is started, and the blackening of the inner surface of the arc tube during the life can be prevented. Then, in the range of the distance Lme obtained by the above equation, it is possible to improve the lamp efficiency by shortening the narrow tube portion as compared with the conventional frit sealing.
[0011]
Further, a winding member made of a halide-resistant metal is wound around at least a part of a portion of the shaft portion of the electrode that is inserted into the holding member.
This makes it difficult for the light-emitting substance made of metal halide to enter the cylindrical holding member, so that the amount of the light-emitting substance enclosed can be reduced as compared with the case where the winding member is not wound around the shaft of the electrode.
[0012]
Further, the discharge space side end of the winding member is located between the discharge space side tip of the holding member in the tube axis direction and the discharge space side tip of the thin tube portion of the shaft of the electrode, The winding member is wound around a shaft of the electrode such that an end opposite to the discharge space is located in the holding member.
In this case, the amount of the luminescent substance that is going to enter not only the holding member but also the capillary portion can be reduced.
[0013]
Furthermore, a proximity conductor for starting assistance is attached to the outer periphery of the arc tube, and at least one mounting end of the proximity conductor is connected to an end of the winding member on the discharge space side in the tube axis direction and the holding member. And a discharge space side tip.
Thus, at the time of starting the lamp, discharge starts from between the mounting end of the proximity conductor and the winding member, and the startability can be improved by attaching the proximity conductor.
[0014]
Further, the halide-resistant metal sintered body is a metal sintered body containing molybdenum, and the mixed glass is a glass containing alumina.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of a high-pressure discharge lamp according to the present invention will be described with reference to the drawings, taking a metal halide lamp as an example.
(First Embodiment)
FIG. 1 is a local sectional view showing the overall configuration of a 150 W type metal halide lamp (hereinafter simply referred to as “lamp”) 21 according to the first embodiment. The
[0016]
As shown in FIG. 1, the
[0017]
FIG. 2 is a sectional view showing the
As shown in FIG. 1, the
The
[0018]
In the
The
[0019]
The
The
[0020]
Further, the molybdenum
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a part of the sealing portion formed by the bonded
[0021]
As shown in the figure, the joined
[0022]
According to the joined
[0023]
As described above, the
Returning to FIG. 2, the dimensions of the main part of the
[0024]
In the
[0025]
The inventor of the present application shortened the length Ls of the
Then, when the lamp was subjected to a life test of 5.5 hours on and 0.5 hours off, the initial lamp efficiency was 97 (lm / W) as compared to 90 (lm / W) of the lamp with the conventional frit sealing. The expected high rise of about 8% was achieved. In addition, the general color rendering index Ra was about 92, compared to about 90 for a conventional frit-sealed lamp, which was also found to be improved. Further, when the temperature Tc of the root end portion C of the
[0026]
From this, the lamp efficiency increases due to the heat loss reduction due to the shortened narrow tube portion, and the general color rendering index Ra value increases in addition to the lamp efficiency increase due to the increase in the vapor pressure of the
However, 500 hours after the start of the test, the inner surface of the
[0027]
Then, the inventor of the present application took various measures to solve this problem, and if the distal ends 61 and 71 of the molybdenum
[0028]
FIG. 4 is a graph showing the relationship between the luminous flux maintenance rate after 500 hours and the Lme obtained from the result of the life test.
As shown in the figure, it can be seen that the luminous flux maintenance ratio increases as Lme increases, indicating that the blackening phenomenon has decreased. When the distance Lme is 4.3 (mm) or more, it is confirmed that no glow discharge is generated from the tips of the
[0029]
That is, in the case of a 150 W lamp, it was found that when Lme was shorter than 4.3 (mm), the lamp efficiency was improved, but on the other hand, the blackening phenomenon occurred.
The inventor of the present application performed a life test similar to that described above for lamps having a wattage other than the 150 W lamp, and determined the minimum value of Lme that can prevent the blackening phenomenon. As a result, for 20 W, 35 W, 70 W, 100 W, 250 W, and 400 W lamps, the Lme minimum value of the lamps is 2.6 (mm), 2.9 (mm), 3.3 (mm), and 3. 7 (mm), 5.4 (mm), and 7.2 (mm).
[0030]
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the lamp power and Lme obtained from the results of the life test.
As shown in the figure, when the values of Lme for each lamp power (W) are plotted, they can be almost connected by a
[0031]
From this equation, it can be seen that the value of Lme increases as the lamp power increases. This is due to the following reasons. That is, in a high-pressure discharge lamp such as a metal halide lamp, the distance Le between the electrodes is generally short when the wattage (lamp power) of the lamp is small, and long when the wattage of the lamp is large. The shorter the distance Le between the electrodes, the higher the probability of starting arc discharge from the tip of the tungsten electrode. In other words, the longer the distance Le between the electrodes, the higher the probability of starting glow discharge. Therefore, in the lamp of small wattage, since the distance Le between the electrodes is short, the glow discharge is not started from the discharge
[0032]
As described above, if the value of the separation distance Lme is set to be equal to or greater than the value calculated by the above equation in the lamp of each wattage, the blackening phenomenon can be prevented. Since the lamp efficiency is conversely reduced due to the loss, for example, an optimum value should be selected within the shaded area in FIG. 5 while considering the lamp dimensions, the lamp efficiency during the lamp life, the luminous flux maintenance factor, and the like. Is preferred.
[0033]
The inventor of the present invention set the Lme to 5.5 (mm) and the Ls to 7.0 (mm) for the 150 W lamp, and performed the measurement of the initial lamp characteristics and the same life test as described above. As a result, characteristics of an initial lamp efficiency of 95 (lm / W) and a general color rendering index of 91.4 are obtained, and a blackening phenomenon, breakage and leakage of the
[0034]
As described above, by setting the value of the separation distance Lme between the tip of the tungsten electrode and the tip of the molybdenum thin tube on the discharge space side to an appropriate value based on the above equation, the inner surface of the arc tube during the life of the lamp can be improved. Can be prevented, and the lamp efficiency can be improved.
In the present embodiment, the
[0035]
Further, the relational expression between the lamp power (W) and the value of Lme (mm) is not limited to a lamp having a lamp power of 400 (W). Although not shown in FIG. 5, the relational expression can be applied to a lamp whose lamp power is larger than 400 (W), for example, 1 (KW) or 2 (KW).
(Second embodiment)
The present embodiment has a configuration in which a member made of molybdenum as a halide-resistant metal (hereinafter, referred to as a “molybdenum coil”) is wound around the
[0036]
FIG. 6 is a diagram illustrating a configuration of the
As shown in the figure, a
[0037]
That is, in the case of the configuration in which the
[0038]
In order to reduce the amount of these luminescent substances to be aggregated and to reduce the total encapsulation amount, the gap between the
[0039]
In actual life test results, there was almost no influence by sputtering, and no blackening phenomenon due to scattering of molybdenum occurred. Also, the amount of sealing can be reduced by about 30% as compared with the case where the molybdenum coils 32 and 33 are not provided.
In the case of a coil shape, it can be easily manufactured simply by winding it around the
[0040]
In order to prevent the light-emitting substance from entering the
In addition, the
[0041]
Furthermore, even when the molybdenum coil is wound around at least a part of the molybdenum
The base end of the molybdenum coil 32 (the end opposite to the discharge space 25) is a sealed
[0042]
Further, in the present embodiment, a member made of molybdenum is used as a winding member wound around the electrode shaft, but this member may be made of a halide-resistant metal, and for example, a member made of tungsten may be used. . Needless to say, the diameter of the member is within a range in which the member can enter a gap formed between the surfaces of the
[0043]
(Third embodiment)
As shown in FIG. 7, an
As shown in the figure, the
[0044]
The winding position of one of the attachment ends 511 around the
[0045]
This is because, when the proximity conductor is provided, the discharge starts from the position closest to the proximity conductor at the time of starting the lamp, and the mounting
[0046]
Therefore, the
[0047]
In this case, since the molybdenum coils 32 and 33 are coil-shaped, spattering of molybdenum hardly occurs due to spatter for the above-described reason, and the effect of improving the lamp startability by providing the proximity conductor can be obtained. . Considering that the lamp startability is better when the discharge at the start of the lamp is closer to the
[0048]
Further, here, one of the mounting ends 511 of the
[0049]
(Modification)
As described above, the present invention has been described based on the embodiments. However, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and the following modified examples can be considered.
(1) In the above embodiment, the configuration example in which the molybdenum
[0050]
(2) In the above embodiment, an example in which the present invention is applied to a metal halide lamp has been described. However, the same applies to other high-pressure discharge lamps such as a high-pressure mercury lamp, and the present invention can be applied to these general high-pressure discharge lamps. it can.
[0051]
【The invention's effect】
As described above, in the high-pressure discharge lamp of the present invention, the distance in the tube axis direction between the tip of the electrode and the tip of the holding member on the discharge space side is Lme (mm), and the lamp power is P (W). Then, the holding member is arranged at a position where the distance Lme is equal to or greater than 0.012P + 2.5 (mm). Accordingly, glow discharge does not occur from the discharge space side end of the conductive member when the lamp is started, and the blackening phenomenon of the inner surface of the arc tube during the life of the lamp can be prevented. Then, within the range of the distance L obtained by the above equation, it is possible to improve the lamp efficiency by shortening the narrow tube portion as compared with the conventional frit sealing.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a local sectional view showing an overall configuration of a 150 W type
FIG. 2 is a sectional view showing a configuration of an
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a part of a sealing portion formed by a bonded
FIG. 4 is a graph showing a relationship between a luminous flux maintenance factor and Lme obtained from a result of a life test.
FIG. 5 is a graph showing the relationship between lamp power and Lme obtained from the results of a life test.
FIG. 6 is a diagram illustrating a configuration of an
FIG. 7 is a diagram illustrating a configuration of an
[Explanation of symbols]
1 arc tube
2, 30, 50 arc tube unit
3 Main section
4, 5 thin tube section
6, 7 Molybdenum thin tube
8, 9 joint
10, 11 Tungsten electrode
12, 13 Tungsten electrode shaft
18, 19 Sealed part
21 Metal halide lamp
25 Discharge space
32,33 molybdenum coil
51 Proximity conductor
61, 71 Discharge space side tip
321, 331 Discharge space side end
511, 512 Mounting end
Claims (5)
当該細管部に支持された軸部を有し、先端部同士が前記放電空間内において間隔をおいて対向するように設けられた一対の電極とを有し、
前記一対の電極の内、少なくとも一方の電極は、その軸部が、耐ハライド性金属からなる筒状の保持部材に挿通された状態で前記細管部に支持されており、
前記保持部材と前記細管部とが、耐ハライド性金属焼結体と当該焼結体の開気孔中に含浸された混合ガラスとを含む接合体を介して、封着されてなる高圧放電ランプであって、
前記電極の先端部と前記保持部材の放電空間側先端部との間の管軸方向における距離をLme(mm)、ランプ電力をP(W)としたとき、当該保持部材は、当該距離Lmeが0.012P+2.5(mm)以上となる位置に配されていることを特徴とする高圧放電ランプ。An arc tube comprising a main tube portion forming a discharge space and thin tube portions provided at both ends of the main tube portion, and formed of a translucent ceramic material;
Having a shaft portion supported by the thin tube portion, and having a pair of electrodes provided so that tip portions thereof face each other at intervals in the discharge space,
Of the pair of electrodes, at least one of the electrodes is supported by the thin tube portion in a state where the shaft portion is inserted into a cylindrical holding member made of a halide-resistant metal,
A high-pressure discharge lamp in which the holding member and the thin tube portion are sealed via a joined body including a halide-resistant metal sintered body and a mixed glass impregnated in open pores of the sintered body. So,
When the distance in the tube axis direction between the tip of the electrode and the tip of the holding member on the discharge space side is Lme (mm) and the lamp power is P (W), the holding member has a distance Lme. A high-pressure discharge lamp, which is arranged at a position of 0.012P + 2.5 (mm) or more.
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