JP3570170B2 - Control device for hydraulic control equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧制御機器の制御装置に係り、特に自動車の自動変速機の変速制御や、アンチスキッドブレーキ制御(ABS制御)、加速スリップ制御(TRC制御)あるいは車両姿勢制御(VSC制御)等の制御を油圧を用いて行う油圧制御機器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車では、自動変速機の変速制御や車両の制動制御(ABS、TRCあるいはVSC制御)等の制御を油圧を用いて行っており、様々な油圧制御機器や、それを制御する制御装置が開発されている。
【0003】
例えば、特開平6−341535号公報には、クラッチ・ツウ・クラッチ変速において、クラッチ係合圧を、リニアソレノイドバルブを用いて制御する構成の自動変速機の油圧制御装置が開示されている。ここでは、クラッチ・ツウ・クラッチ変速の際のエンジン吹き上りを防止するために、変速時のエンジン吹き上り状態を検出し、この検出結果に基づいて、エンジン吹き上り量が小さくなるように、解放側クラッチ又はブレーキのドレン油圧あるいは係合側クラッチの供給油圧の少なくとも一方を制御するようにしている。この油圧の制御は、エンジンの吹き上り状態に基づいてリニアソレノイドバルブを制御することによって行われている。
【0004】
しかしながら、リニアソレノイドバルブを用いるためには、電子制御装置からのデジタル信号をアナログ信号に変換しなければならない等、装置構成が複雑となり、コストもかかるため、近年では電子制御装置からのデジタル信号でそのまま制御できるデューティソレノイドバルブが広く用いられるようになってきている。
【0005】
即ち、所定のデューティパルス周期でオンとオフのデューティパルスを繰り返して発生するデューティソレノイドバルブを備え、各デューティパルス周期におけるデューティパルスのオン時間とオフ時間の割合を制御することによって、被制御油圧をデューティ制御する油圧制御機器の制御装置が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば前記特開平6−341535号公報に示されたような制御をデューティソレノイドバルブを備えた油圧制御機器の制御装置において行おうとする場合には、以下のような問題がある。
【0007】
即ち、デューティソレノイドバルブには、オン・オフの駆動周期(デューティパルス周期)があるため、制御油圧の目標値を変更する必要が生じたとき、直ちに新しい目標値に対応するオン・オフ割合の信号を出力しようとしても、実際に油圧が変化するまでにデューティパルス周期の位相がずれている分遅れ(無駄時間)が生じ、油圧目標値に対応した油圧指示値自体を直ぐには出力することができないという問題がある。
【0008】
例えば、図13(A)に示すように、被制御油圧の目標値(油圧指示値)を急に変更することを要求するイベントが発生し、油圧指示値を高から低へ変更する必要が生じたとする。
【0009】
従来の制御では、このとき出力中のデューティパルス周期が終了した後、図にAで示す次回のデューティパルス周期の開始から減圧指令が反映される。従って、図にt1で示すように、指令が反映されない無駄時間が発生してしまう。これは油圧指示値が低から高に変化する場合も基本的には同様である。
【0010】
その結果、例えば自動変速機の変速制御の場合には、エンジンの吹き上りやクラッチ同士の過度のタイアップ等を十分に抑えることができず、又、例えばABS制御の場合には、油圧の減圧や増圧がそれだけ遅れるため、的確に制動制御ができない等の不都合が生じる恐れがある。
【0011】
こうした問題に対しては、デューティパルス周期(オン、オフの周期)自体を短くするという解決方法も考えられる。しかしながら、この方法は、例えば「リニアソレノイドバルブを制御するためのパイロットデューティパルス」に対してならば効果は認められるものの、油圧を直接制御するデューティソレノイドバルブに対しては必ずしも有効ではない。それは、デューティパルス周期をあまり短くすると、デューティソレノイドバルブがオン、オフしてもオイルの流れが切り換わらず、調圧自体ができなくなってしまうためである。
【0012】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、デューティソレノイドバルブを使用している油圧回路において、急に油圧目標値を変更する必要が生じた場合でも、素早く油圧目標値を達成することができるように構成した油圧制御機器の制御装置を提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、所定のデューティパルス周期でオンとオフのデューティパルスを繰り返して発生するデューティソレノイドバルブを備え、各デューティパルス周期におけるデューティパルスのオン時間とオフ時間の割合を制御することによって、被制御油圧をデューティ制御する油圧制御機器の制御装置において、前記被制御油圧の目標値を急に変更することを要求するイベントが発生したことを検出する手段と、該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と、前記デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一であるか否かを判断する手段と、前記イベントが発生し、且つ該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と、デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一であると判断されたときに、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、前記イベントに基づく新たな目標値に対応したデューティパルスを即時に割込み出力する手段と、を備えたことにより、上記課題を解決したものである。
【0014】
又、請求項2に係る発明は、所定のデューティパルス周期でオンとオフのデューティパルスを繰り返して発生するデューティソレノイドバルブを備え、各デューティパルス周期におけるデューティパルスのオン時間とオフ時間の割合を制御することによって、被制御油圧をデューティ制御する油圧制御機器の制御装置において、前記被制御油圧の目標値を、増圧又は減圧のいずれかに予め確定している方向に急に変更することを要求するイベントが発生したことを検出する手段と、該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と、前記デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一となるように予め設定しておく手段と、前記イベントが発生したときに、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、該イベントに基づく新たな目標値に対応したデューティパルスを即時に割込み出力する手段と、を備えたことにより、同じく上記課題を解決したものである。
【0015】
又、請求項3に係る発明は所定のデューティパルス周期でオンとオフのデューティパルスを繰り返して発生するデューティソレノイドバルブを備え、各デューティパルス周期におけるデューティパルスのオン時間とオフ時間の割合を制御することによって、被制御油圧をデューティ制御する油圧制御機器の制御装置において、前記被制御油圧の目標値を急に変更することを要求するイベントが発生したことを検出する手段と、前記イベントが発生したときに、前記デューティパルスのオン又はオフの信号のうち、該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と同一の方向の被制御油圧の変化をもたらす極性の信号を、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、即時に所定時間だけ割込み出力する手段と、を備えたことにより同じく上記課題を解決したものである。
【0016】
なお、本発明において、「被制御油圧の目標値を急に変更することを要求するイベントが発生した」とは、例えば、(a)ある条件が成立したら油圧目標値を急に変更するように予め制御シーケンスが組み込まれている場合において、当該ある条件が成立した場合、あるいは、(b)あるパラメータに依存して油圧を増減制御している場合において、当該指標となるパラメータが急変した場合、のように、「ある時点において非常に速い速度で被制御油圧の目標値が変更されるような事態が発生した」ことを意味している。
【0017】
請求項1に係る発明によれば、このように被制御油圧の目標値を急に変更することを要求するイベントが発生したとき、該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と、デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一であるか否かをまず判断する。その結果、同一であると判断されたときには、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、イベントに対応した最新の油圧指示によるデューティパルスを即時に割り込み出力する。この結果、油圧の応答遅れを効果的に低減することが可能となる。
【0018】
ここで、上記変化方向の確認をするようにしたのは、次の理由による。即ち、単に少しでも早く新しい目標値に対応したデューティパルスを出力するということならば、例えばイベントが発生したらデューティパルスの発生起点をリセットし、その時点から新しい目標値に対応したデューティパルスを割り込み出力するという方法が考えられる。
【0019】
しかしながら、この方法では、例えば図13(A)のように、被制御油圧の変化する方向(この例では高→低なので減圧方向)と、デューティパルスの初期において被制御油圧の変化する方向(この例ではオフから開始しているので減圧方向)とが一致している場合には有効であるが、図13(B)のように、該方向が互いに逆方向の場合にはイベント発生後、被制御油圧を逆に変化させる制御から新たな目標値制御が開始されてしまうことになるため、図のt2に相当する時間は少しでも速く被制御油圧を求める方向に変化させるという趣旨に逆行した油圧制御が為されることになる。
【0020】
特に、図13(B)のように、イベント発生時において(デューティパルスがオン状態であって)油圧が目標値の変化方向に変化しようとしているときにリセットしてしまうと、その不具合が一層顕著となる。
【0021】
そこで、請求項1に係る発明では、まずイベントの発生によって目標値が変更されようとする方向と、デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一であるか否かを判断するようにしている。そして、その結果同一であると判断されたときに、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、イベントに対応した最近の油圧指示によるデューティパルスを即時に割り込み出力するようにしたものである。
【0022】
これにより、不具合を発生することなく油圧の応答遅れを確実に低減することができる。又、この方法は、基本的にはデューティパルス周期の起点をイベント発生時にクリア・セットするだけで、後は目標値に応じたデューティパルスをそのまま出力すればよいため、構成も非常に簡単である。
【0023】
なお、後述する実施形態のように、本発明の適用対象によってはイベント発生時において被制御油圧が変化する方向が予め決っている場合がある。この場合は、デューティソレノイドバルブのデューティパルス周期がこの予め決っている方向に対応した状態から開始するように予め設定しておけば、こうした判断・確認作業を省略することができる(請求項2)。
【0024】
ところで、請求項1に係る発明では、必然的に前記イベントの発生によって目標値が変更されようとする方向と、デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一でない場合には、割り込みの開始時に目標値の変化する方向と逆方向に油圧が変化してしまうことから、これを適用することができなくなる。
【0025】
又、仮に方向が同一であったとしても、当該割り込み出力に係る各デューティパルス周期の後半では逆方向の信号が出力されるため、急速な油圧変更がその分阻害されてしまうという問題が不可避的に発生する。
【0026】
請求項3に係る発明によれば、イベントが発生した場合に、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、目標値が変更されようとする方向と同一の方向の被制御油圧の変化をもたらす極性の信号を即時に所定時間だけ割り込み出力するようにしている。従って、(所定時間の管理は必要となるものの)いかなる場合にも油圧の応答性を最大限に向上させることができる。
【0027】
なお、請求項3に係る発明においては、更に、前記イベントの発生によって変化するデューティパルスのオン、オフ割合いの変化幅を検出する手段を備え、前記所定時間を該変化幅に応じて変更するようにすると一層よい。あるいは、油温を検出して前記所定時間を油温に応じて変更するようにしてもよい。こうした処理をすることにより、目標値の変化の程度、あるいは油温に基づいて所定時間が変更されるため、オーバーシュートを招くことなく油圧の応答性を最大限向上できる。
【0028】
更には、イベント発生時に割り込み出力する信号の極性と同一の極性の信号が、割り込み時点以前に既に出力されていたか否かを検出し、イベント発生時に割り込み出力する信号の極性と同一の極性の信号が割り込み時点以前に既に出力されていたときには、前記所定時間を、該同一の極性の信号が出力され始めた時点を起点としてカウントするようにしてもよい。このように、所定時間をカウントする起点を変更するようにした場合には、必要以上にデューティソレノイドバルブの開状態、あるいはオフ状態が継続されることがなく、特にオーバーシュートの防止において適正な制御が可能となる。
【0029】
なお、デューティパルス周期におけるデューティパルスの「オン」の極性は必ずしも被制御油圧の「増圧」に対応しているわけではなく回路構成によっては逆のこともある。本発明において重要なのは、「オン」「オフ」の極性と「増圧」「減圧」の対応ではなく、デューティパルス周期の初期において発生される「オン(又はオフ)」の極性によって被制御油圧が変化する方向と、イベントの発生によって目標値を変化させようとする方向との同一性である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0031】
以下に説明する実施形態は、クラッチ係合圧をデューティソレノイドバルブにより制御することによって、クラッチ・ツウ・クラッチ制御を行う自動変速機の変速制御装置に関するものであるが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではない。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態に係る自動変速機の変速制御装置の概略構成図である。
【0033】
この自動変速機は、トルクコンバータ2及び変速部4を備える。トルクコンバータ2は、エンジン出力軸10と連結されたポンプ12と、一方向クラッチ14により変速機のケース15に連結されたステータ16及びタービン18を含む。タービン18は変速機の入力軸20と連結され、変速機の入力軸20は、ハイギヤクラッチCH(高速段側クラッチ)を介してハイギヤ対22に連結されると共に、ローギヤクラッチCL(低速段側クラッチ)を介してローギヤ対24に連結されている。ハイギヤ対22は駆動側ギヤ22aと従動側ギヤ22bとからなり、ローギヤ対24は駆動側ギヤ24aと従動側ギヤ24bとからなる。
【0034】
各ギヤ対22、24の従動側ギヤ22b、24bは変速機の出力軸26に連結され、常時同一回転をしている。
【0035】
各クラッチCH、CLの解放あるいは係合は、油圧制御装置30内のデューティソレノイドバルブ(後述)がコンピュータ40からの指令に基づいて駆動されることによって実行される。コンピュータ40には、各種センサ群50からの信号、例えば車速センサ51からの車速信号(出力軸26の回転速度の信号)、スロットルセンサ52からのスロットル開度信号(アクセル開度信号)、シフトポジションスイッチ53からのシフトポジション信号、ブレーキスイッチ54からのフットブレーキ信号等の基本的な信号の他に、入力軸速度センサ55からの変速機入力軸20の回転速度(タービン回転速度)NT の信号や油温センサ56からの油温検出信号等が入力されている。
【0036】
又、被制御油圧の目標値を急に変更することを要求するイベントが発生したことを検出するイベント検出手段、該イベントの発生によって前回目標値が変更されようとする方向とデューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一であるか否かを判断する油圧変化方向判断手段、及びデューティパルス周期の位相に拘らず前記イベントに対応したデューティパルスを即時に割込み出力するデューティパルス割込み出力手段等の役割はコンピュータ40が果たしている。
【0037】
図2に、ローギヤクラッチCLの油圧制御回路を示す。この実施形態では、パワーオンアップシフト(運転者がアクセルペダルを踏んで加速している際に行われるアップシフト)の場合のローギヤクラッチCLの制御に本発明を適用している。
【0038】
コンピュータ40によって制御されるデューティソレノイドバルブ60には、油路L1よりライン圧が導入される。デューティソレノイドバルブ60は、そのデューティパルス周期におけるオン信号、オフ信号の割合に応じて、油路L2からローギヤクラッチCLの油圧室62へオイルを導入すると共に、油路L3からドレンする。なお、この実施形態におけるデューティソレノイドバルブ60は、デューティパルス周期がオンから開始されるように予め設定されている。
【0039】
ローギヤクラッチCLは、多板式クラッチであり、油圧室62に油圧が導入されるとピストンが移動し、クラッチ板66が押圧された結果、該クラッチ板66と相手側のクラッチ板68が係合する構成とされている。なお、油路L2にはアキュムレータ70が設けられている。
【0040】
図3に、本実施形態に係るクラッチツウクラッチのパワーオンアップシフトの変速タイムチャートを示す。
【0041】
このクラッチツウクラッチは、基本的にハイギヤクラッチCH−解放、ローギヤクラッチCL−係合の状態から、ハイギヤクラッチCH−係合、ローギヤクラッチCL−解放の状態に切換えることにより、変速が実現される。ここで、ローギヤクラッチCLの油圧を(ハイギヤクラッチCHの油圧の増圧に対して相対的に)速く減圧し過ぎると、ローギヤクラッチCLの伝達可能なトルク容量が該ローギヤクラッチCLが受け持つべき伝達トルク容量を下回ってしまうため、ローギヤクラッチCLが滑り始め、これに伴ってエンジンの吹き上りが発生する。エンジンの吹き上りが検出された場合には、ローギヤクラッチCLを直ちに増圧して再係合の方向に制御し、これを抑えるようにしなければならない。
【0042】
図4は、本実施形態における制御の流れを示すフローチャートである。
【0043】
このフローチャートでは、このようなクラッチツークラッチ変速においてエンジンの吹き上りが発生したときを広義のイベント発生として捉え、これに伴ってローギヤクラッチCLの油圧(被制御油圧)を急増させる場面で本発明を適用している。
【0044】
より具体的にはこのフローチャートは、エンジンの吹き上り程度によってイベントの発生を第1、第2の2つに場合分けし、第1のイベントの発生が発生したと判断されたときに制御1の処理を実行する第1の実施形態と、第2のイベントが発生したと判断されたときに制御2の処理を実行する第2の実施形態とが組合わされたものとなっている。
【0045】
以下順に説明する。
【0046】
ステップ100において、変速機の入、出力軸20、26の回転速度を算出し、ステップ110において、エンジン吹き量及びそのなまし値Eを算出する。その後、ステップ120において、エンジン吹き量(なまし値)Eと所定値Kとを比較して、エンジンの吹き上がりが発生しているか否かを判定する。エンジンの吹き上がりが発生していない場合には、本発明の係るイベントの発生は考えられないため、直ちにリターンする。
【0047】
なお、ローギヤクラッチCLの滑り発生に伴うエンジンの吹き上がりを検出する方法としては、変速機入力回転速度又はエンジン回転速度と、(変速機出力軸回転速度×低速段ギヤ比)との大小を比較しても良いし、変速機入力軸回転速度又はエンジン回転速度の時間変化を検出するようにしてもよい。
【0048】
図3に示されるように、エンジン吹き量Eが所定値Kよりも大となり、エンジン吹きが発生したことが検出された場合には、次のステップ130に進んで(他のメインフローで常時演算されている)ローギヤクラッチCLの係合圧の指示値(被制御油圧の目標値と同義)Dの変化幅Ddef を演算する。なお、この変化幅Ddef は、最新の油圧指示値Dn −前回の油圧目標値Dn−1 の絶対値として求められる。
【0049】
ステップ131では、この変化幅Ddef と所定値k1とを比較して、本発明に係る「第1のイベント」が発生しているか否かを判定する。なお、言うまでもなく、エンジン吹き量Eが大きいとき程、この変化幅Ddef は大きくなるように演算される。従って、この変化幅Ddef は、この実施形態に関する限り、エンジン吹き量Eの変化幅Edef と同義と理解することができる。更に、この変化幅Ddef は、デューティパルス周期のオン、オフの割合とも対応しているため、これと同義と理解することもできる。従って、イベントが発生したか否かを検出するにあたり、これらのパラメータのいずれに着目しても構わない。
【0050】
油圧指示値Dの変化幅Ddef が所定値k1より小さい場合には、(本発明に係る「第1イベント」の発生は無いとして、ステップ160へ進み、図3に示されるような、通常のデューティ制御により、エンジンの吹き上がりを抑制するフィードバック制御を行う。
【0051】
一方、ステップ130において、Ddef ≧k1が成立した場合には、少なくとも制御1に関する第1のイベントが発生していると認定し、ステップ140に進む。ステップ140では、制御2に関する第2のイベントが発生しているか否かを判定するべく、Ddef >k2の成立を判断する。
【0052】
もし、k1≦Ddef ≦k2であった場合には、制御1に関する第1のイベント(のみ)が発生していることになり、フローはステップ150へと進み、Ddef >k2であったときには第2のイベントが発生しているとしてステップ180へと進む。
【0053】
ステップ150では、第1のイベントの発生によってローギヤクラッチCLの油圧(被制御油圧)の油圧指示値D(油圧目標値)が変更されようとする方向と、デューティパルス周期の初期にローギヤクラッチCLの油圧(被制御油圧)が変化する方向とが同一方向か否かを判定する。
【0054】
本実施形態では、ローギヤクラッチCLの解放が速すぎたときに発生するエンジンの吹き上がり防止に本発明を適用しようとしているため、第1のイベントの発生によってローギヤクラッチCLの油圧(被制御油圧)は必ず低から高へと変化する。又、デューティパルス周期の初期位相も、前述したように、オン(供給側)から開始するように予め設定されている。従って、第1のイベントの発生によって「油圧目標値が変更されようとする方向」と、「デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向」は、必ず一致するため、ステップ150での判定結果は必ずYesとなり、ステップ170に進んでくる。即ち、この実施形態に関する限り、ステップ150の判定は基本的に不要である。
【0055】
しかしながら、イベントの種類によっては必ずしも本実施形態のように油圧目標値の変化方向が決まっているとは限らず、又、デューティパルス周期がどちらから始まるかが予め分からないような場合もある。この場合には(逆方向であった場合には制御1を実行することは適当でなくなるため)ステップ160、あるいはステップ180側に流れを変えるべく、ステップ150の判定が必要となる。
【0056】
ステップ170、180においては、制御1あるいは制御2を実行し、ステップ190において制御1、あるいは制御2の実行に基づいた割り込み処理によるデューティパルス出力操作が実行される。
【0057】
図5に、ステップ170の制御1の処理内容を示す。
【0058】
まずステップ172において(第1のイベントが発生したとして)、速やかにローギヤクラッチCLを再係合させるべく、該ローギヤクラッチCLのデューティソレノイドバルブ60のデューティパルス周期の位相をリセットする。ステップ174では、(このリセット後のデューティパルス周期において)第1のイベント発生後の油圧指示値Dに対応したデューティ比のデューティパルスを出力する。更に、ステップ176では、エンジンの吹き上がりを抑えるため、エンジン吹き量Eが一定となるようにフィードバック制御を実行する。
【0059】
この結果、例えば図6に示すように、イベントが発生した時点Bから直ちに新しい油圧指示値Dに相当するデューティパルスを割り込み出力させることができる。この場合、被制御油圧であるローギヤクラッチCLの油圧の変化する方向(低→高:増圧)と、デューティソレノイドバルブ60のデューティパルス周期の初期において、被制御油圧が変化する方向(オン:増圧)とが一致しているため、ローギヤクラッチCLの油圧は(第1の)イベント発生時点Bから直ちに増圧され、デューティパルス周期の位相ずれに伴う無駄時間t3は全く発生しない。
【0060】
次に、制御2の処理内容を図7に示す。
【0061】
制御2は、図4のステップ140で油圧指示値の変化幅Ddef が所定値k2以上のとき(制御2に係る第2のイベントが発生したと判断されたとき)に実行されるもので、この第2のイベントの発生時点B(Ddef ≧k2と判断されたとき:第1のイベントの発生時点と同じ)から所定時間T1だけ強制的にデューティソレノイドバルブ60をオン(供給側)として素早く油圧目標値を達成しようとするものである。
【0062】
即ち、制御1による方法では、確かにいかなるタイミングで(第1の)イベントが発生したとしても、当該イベントの発生時点から新たな油圧指示値に対応するデューティ比のデューティパルスを即時に出力できるものの、当該デューティ比は、あくまでその油圧指示値を(何回かのデューティパルス周期を経た後に)最終的に達成するためものであるため、デューティ比は100%ではなく、各デューティパルス周期の後半では逆方向の極性の信号が出力されることになる。そのため、ローギヤクラッチCLの油圧は各デューティパルス周期の後半では、それぞれ逆方向(解放側)に向かわせるような油圧制御がなされた状態で目標値に向けて増圧されていくことになる。そのため、それだけ速やかな増圧が阻害される。
【0063】
この制御2は、この不具合を防止するべく、所定時間T(図7の実施形態ではT1)だけ強制的にデューティソレノイドバルブ60をオンとする。これにより、このデューティソレノイドバルブ60が有するハード的な最速応答性にてローギヤクラッチCLの油圧の増圧が可能となる。
【0064】
具体的には、図7に示されるように、まずステップ182を経てステップ184へと進みデューティパルス周期の位相がリセットされ、オン信号が出力される。
【0065】
これと同時に、ステップ185において、該所定時間(デューティソレノイドバルブ60をオンとしている時間)T1 を設定する。この所定時間T1 は、予め固定値に設定しておいてよく、又後述するように、これを油温等に依存して補正するようにしてもよい。ステップ186では、この所定時間T1 が設定されたことを示すフラグFが1に設定される。
【0066】
ステップ188では、この所定時間T1が経過したか否かが判断される。所定時間T1が未だ経過していないうちはフローはステップ182に戻り、ここでフラグFが1であるか否かが判断される。フラグFはステップ186で1に設定されているため、この段階では1と判断されるため、ステップ184〜186をバイパスし、ステップ188の判断が繰り返される。
【0067】
やがて、ステップ188において、所定時間T1が経過したと判断されると、ステップ189に進み、エンジンの吹き上がり量に応じたフィードバック制御が実行される。なお、フラグFはここで0にリセットされる。
【0068】
この制御フローにより、(第2の)イベント発生後所定時間T1だけオン出力が維持された後、フィードバック制御に入る手順が実現される。その結果ハード系の有する最大速度で油圧を増大させることができる。
【0069】
次に、所定時間T1の設定、あるいは演算に関する他の実施形態について説明する。
【0070】
本制御2は、このように(第2の)イベント発生時に即座に所定時間T1だけデューティソレノイドバルブ60に対して100%の油圧指示値Dを出力する。この場合、例えば図8に示されるように、イベント発生のタイミングがデューティパルス周期においてオフ状態のときに当っていた場合には、直ちにデューティソレノイドバルブ60をオンとすることにより、所定時間T1だけ油圧が上昇するため、特に問題はない。しかしながら、図9に示されるように、デューティパルス周期におけるオン状態でイベントが発生した場合には、当該イベント発生時点において既にオン状態がt0だけ継続した状態となっているため、これに更に所定時間T1だけオン(供給)を続けると、実質的な所定時間TはT2になってしまう。この現象は、油圧のオーバーシュートを招く。
【0071】
そこで、図10に示された制御フローでは、先の図7におけるステップ182の後にステップ183−1〜183−3を加えるようにすると共にステップ185の後にステップ185−1を加えるようにしている。即ち、ステップ182においてフラグFの値が確認された後、ステップ183−1において、この時点(即ち第2のイベント発生時点)でオン出力中か否かが判断される。オン出力中であると判断されたときはステップ183−2に進んで、イベント発生までに(既に)出力されていたオン時間t0を出力の履歴情報から確認する。一方、オン出力中でないと判断されたときは、ステップ183−3でオン時間t0が零にセットされる。その後、前述と同様のステッブ184、185を実行し、ステップ185−1において、所定時間T1からこのオン時間t0の分だけ減じた値を演算し、この減じられた値を(新たな)所定時間T3として置き換えてセットする。この処理を行うことにより、ステップ188´においてカウントされる所定時間T3がt0の分だけ少ないことから、図11に示されるように、実質的に常に先の所定時間T1と同じ長さのオン時間となり、油圧のオーバーシュートを効果的に防止できる。
【0072】
なお、その他のステップについては、先の図7のステップと同様であるため、重複説明を省略する。
【0073】
次に、図12を参照しながら所定時間Tを設定する際の他の実施形態を説明する。
【0074】
図12(A)の制御フローは、図7あるいは図10におけるステップ185に代えて実行される。
【0075】
まずステップ185−11では、自動変速機の油温が油温センサ56(第1図)によって検出される。但し、このように専用の油温センサ56を有していない場合には、例えばエンジン冷却水温の情報等から自動変速機の油温を推定するようにしてもよい。ステップ185−12では、この検出した油温に依存して(補正された)所定時間T4が設定される。具体的には、この補正された所定時間T4は、油温に依存して予め補正・設定されたT4のマップから求めてもよいし、(オリジナルの)所定時間T1に対し油温に応じた補正係数を乗じる等の演算によって求めるようにしてもよい。
【0076】
この補正は、定性的に油温が低いときほど所定時間T4が長めとなるように行われる。それは、油温が低いときほどオイルの粘性が高く、油圧の立ち上がりがそれだけ遅くなるためである。
【0077】
このように所定時間Tを補正・設定することにより、油温に高低に拘らず(オーバーシュートを生じることなく)迅速に油圧を立ち上がらせることができるようになる。
【0078】
この所定時間Tの設定においては、この他種々の変形例が更に考えられる。
【0079】
例えば、これまで説明してきた実施形態においては、油圧指示値Dの変化幅Ddef の値に応じて制御1を実行するか制御2を実行するかの場合分けを行っていたが、制御2の所定時間T1 の設定にあたっては、この変化幅Ddef の値は特に考慮されていなかった。
【0080】
しかしながら、この変化幅Ddef が大きいときは、それだけ油圧の変更の要請が高いと推定することができる。又、変化幅Ddef が大きいときは、油圧がイベント発生後の目標値にまで到達する時間もそれだけ長くなるため、もし所定時間Tが同一に設定されていると、未だ油圧が目標値に到達しないうちから(目標値に見合った)デューティ比のデューティパルスが出力されてしまうことになる。その結果、各デューティパルス周期の後半では逆方向の油圧制御が実行されることになり、急速な油圧上昇がそれだけ阻害される。
【0081】
従って、図12(B)に示されるように、ステップ185−21において、変化幅Ddef の値を確認し、この変化幅Ddef の値に依存して所定時間T5を設定するようにすると、オーバーシュートすることなく、より迅速に目標値にまで油圧を高めることができる。
【0082】
その他、この所定時間Tは、本発明を適用しようとする制御シーケンスの目的に応じ、その目的をより合理的に達成するべく他のパラメータに依存して設定するのは自由である。
【0083】
例えば、本発明を車両の姿勢制御を実現するための制動圧の増減制御に適用する場合であって、ある条件が整ったら油圧を増大(あるいは減少)させるというシーケンスが組み込まれていた場合に、その増大速度(あるいは減少速度)が車速に依存して変えられた方が良い場合には、当該車速に依存して所定時間Tが変更されるような構成としてもよい。この場合は、前述した図12(A)、(B)と同様な制御フローにて、ステップ185において設定される所定時間Tを車速に依存して変更するようにすればよい。
【0084】
このように、本発明では、所定時間Tをどのようして決定するかについては、これを限定するものではなく、油温や変化幅等の他、本発明の適用対象、あるいはイベントの性質に応じて適宜に変更・設定して良いものである。
【0085】
本発明は、前述したように、例えば自動変速機のクラッチツウクラッチ変速においてエンジン吹きが検出された場合の他、車両の姿勢制御において制動油圧を増減する場合、アンチスキッドブレーキコントロール制御において制動油圧を増減する場合、4輪駆動のトルク分配制御においてクラッチ油圧を増減する場合等、デューティソレノイドバルブを用いた様々な制御において油圧を急激に変更することを要求するようなイベントが発生したときに等しく適用することができ、相応の効果を得ることができる。
【0086】
なお、上記実施形態ではデューティパルス周期がオン(の極性)から開始し、且つオンのときに被制御油圧が増圧される例が示されていたが、前述したようにデューティパルス周期はオフから開始する場合もある。又、オンのときに被制御油圧が減圧される場合もある。
【0087】
このような場合でも、イベントの発生によって被制御油圧の目標値が変更されようとする方向とデューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向との同一性を確認するようにすれば、本発明を誤りなく適用することができる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、油圧制御機器の被制御油圧の目標値を急に変更することが必要となるようなイベントが発生した場合においても、油圧目標値に達するまでの無駄時間の削減が可能となり、油圧応答遅れを低減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動変速機を表わす概略構成図
【図2】上記自動変速機における係合側クラッチを示す油圧制御回路
【図3】本実施形態におけるアップシフト特性を示すタイムチャート
【図4】本実施形態において実行される制御ルーチンを示すフローチャート
【図5】上記フローチャートにおける制御1の処理を示すフローチャート
【図6】制御1によるデューティパルスの変化を示す線図
【図7】上記フローチャートにおける制御2の処理を示すフローチャート
【図8】制御2によるデューティパルスの変化を示す線図
【図9】同じく制御2によるデューティパルスの変化を示す線図
【図10】制御2の他の実施形態を示すフローチャート
【図11】図10における制御2によるデューティパルスの変化を示す線図
【図12】所定時間に関する他の実施形態の例を示すフローチャート
【図13】従来の制御及び中間開発例におけるデューティパルスの変化を示す線図
【符号の説明】
2…トルクコンバータ
4…変速部
10…エンジン出力軸
12…ポンプ
14…一方向クラッチ
15…ケース
16…ステータ
18…タービン
20…変速機入力軸
22…ハイギヤ対
24…ローギヤ対
26…変速機出力軸
30…油圧制御装置
40…コンピュータ
50…各種センサ群
60…デューティソレノイドバルブ
CH…ハイギヤクラッチ
CL…ローギヤクラッチ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device of a hydraulic control device, and particularly to a shift control of an automatic transmission of an automobile, an anti-skid brake control (ABS control), an acceleration slip control (TRC control), a vehicle attitude control (VSC control), and the like. The present invention relates to a control device of a hydraulic control device that performs control using hydraulic pressure.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in an automobile, control such as shift control of an automatic transmission and braking control of a vehicle (ABS, TRC or VSC control) is performed using hydraulic pressure, and various hydraulic control devices and control devices for controlling the hydraulic control devices are used. Is being developed.
[0003]
For example, Japanese Patent Laying-Open No. 6-341535 discloses a hydraulic control device for an automatic transmission configured to control clutch engagement pressure using a linear solenoid valve in clutch-to-clutch shift. Here, in order to prevent an engine blow-up during a clutch-to-clutch shift, an engine blow-up state during a gear shift is detected, and based on this detection result, the engine blow-up amount is reduced so as to reduce the engine blow-up amount. At least one of the drain hydraulic pressure of the side clutch or the brake and the supply hydraulic pressure of the engagement side clutch is controlled. The control of the hydraulic pressure is performed by controlling the linear solenoid valve based on the blow-up state of the engine.
[0004]
However, in order to use a linear solenoid valve, the digital signal from the electronic control unit must be converted into an analog signal, and the device configuration is complicated and costly. A duty solenoid valve which can be controlled as it is has been widely used.
[0005]
That is, a duty solenoid valve is provided that repeatedly generates ON and OFF duty pulses in a predetermined duty pulse cycle, and the controlled hydraulic pressure is controlled by controlling the ratio of the ON time and the OFF time of the duty pulse in each duty pulse cycle. Control devices for hydraulic control devices that perform duty control have been developed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, for example, when the control shown in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-341535 is to be performed by a control device of a hydraulic control device having a duty solenoid valve, the following problem occurs.
[0007]
That is, since the duty solenoid valve has an ON / OFF driving cycle (duty pulse cycle), when it becomes necessary to change the target value of the control oil pressure, the signal of the ON / OFF ratio corresponding to the new target value is immediately obtained. , There is a delay (dead time) due to the phase shift of the duty pulse cycle until the oil pressure actually changes, and the oil pressure instruction value itself corresponding to the oil pressure target value cannot be output immediately. There is a problem.
[0008]
For example, as shown in FIG. 13A, an event occurs that requires a sudden change in the target value of the controlled hydraulic pressure (hydraulic instruction value), and it is necessary to change the hydraulic instruction value from high to low. Suppose.
[0009]
In the conventional control, after the duty pulse cycle being output at this time ends, the pressure reduction command is reflected from the start of the next duty pulse cycle indicated by A in FIG. Accordingly, as shown by t1 in the figure, a dead time in which the command is not reflected occurs. This is basically the same when the hydraulic pressure instruction value changes from low to high.
[0010]
As a result, for example, in the case of shift control of an automatic transmission, it is not possible to sufficiently suppress engine bleeding up or excessive tie-up between clutches. Since the pressure increase and the pressure increase are delayed accordingly, there is a possibility that an inconvenience such as an inability to accurately perform the braking control may occur.
[0011]
To solve such a problem, a method of shortening the duty pulse cycle (on / off cycle) itself can be considered. However, although this method has an effect on, for example, a "pilot duty pulse for controlling a linear solenoid valve", it is not necessarily effective for a duty solenoid valve that directly controls hydraulic pressure. This is because if the duty pulse period is too short, the oil flow does not switch even if the duty solenoid valve is turned on and off, and the pressure adjustment itself cannot be performed.
[0012]
The present invention has been made in view of such a conventional problem, and in a hydraulic circuit using a duty solenoid valve, even if it is necessary to suddenly change the hydraulic pressure target value, the hydraulic pressure target value is quickly changed. It is an object of the present invention to provide a control device for a hydraulic control device configured to achieve the above.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to
[0014]
Further, the invention according to
[0015]
Further, the invention according to claim 3 includes a duty solenoid valve that repeatedly generates an on / off duty pulse at a predetermined duty pulse cycle, and controls a ratio of an on time to an off time of the duty pulse in each duty pulse cycle. In the control device of the hydraulic control device that duty-controls the controlled hydraulic pressure, means for detecting that an event requesting a sudden change of the target value of the controlled hydraulic pressure has occurred, and the event has occurred. At the time, of the on / off signals of the duty pulse, a signal having a polarity that causes a change in the controlled hydraulic pressure in the same direction as the direction in which the target value is to be changed due to the occurrence of the event, A method of immediately outputting an interrupt for a predetermined time regardless of the phase of the output duty pulse cycle. When, in which also solves the above problems by providing a.
[0016]
In the present invention, "an event requiring a sudden change in the target value of the controlled hydraulic pressure has occurred" means, for example, that (a) the hydraulic pressure target value is suddenly changed when a certain condition is satisfied. When the control sequence is incorporated in advance, when the certain condition is satisfied, or (b) When the oil pressure is controlled to increase or decrease depending on a certain parameter, when the parameter serving as the index suddenly changes, ”Means that a situation has occurred in which the target value of the controlled hydraulic pressure is changed at a very high speed at a certain point in time.
[0017]
According to the first aspect of the present invention, when an event that requires a sudden change in the target value of the controlled hydraulic pressure occurs, the direction in which the target value is to be changed by the occurrence of the event is determined. It is first determined whether or not the direction in which the controlled hydraulic pressure changes at the beginning of the duty pulse cycle is the same. As a result, when it is determined that they are the same, the duty pulse according to the latest hydraulic pressure instruction corresponding to the event is immediately output regardless of the phase of the duty pulse cycle output at that time. As a result, it is possible to effectively reduce the response delay of the hydraulic pressure.
[0018]
Here, the change direction is checked for the following reason. In other words, if the duty pulse corresponding to the new target value is to be output as soon as possible, for example, if an event occurs, the starting point of the duty pulse is reset, and from that point, the duty pulse corresponding to the new target value is output as an interrupt. There is a method of doing it.
[0019]
However, in this method, for example, as shown in FIG. 13 (A), the direction in which the controlled hydraulic pressure changes (in this example, from high to low, the pressure decreasing direction) and the direction in which the controlled hydraulic pressure changes in the initial stage of the duty pulse (this In the example, since it starts from off, it is effective when the pressure reduction direction matches), but when the directions are opposite to each other as shown in FIG. Since the new target value control is started from the control that reversely changes the control hydraulic pressure, the time corresponding to the time t2 in FIG. Control will be exercised.
[0020]
In particular, as shown in FIG. 13B, when an event occurs (when the duty pulse is on) and the hydraulic pressure is reset in a direction in which the target value changes, the problem is more remarkable. It becomes.
[0021]
Therefore, in the invention according to
[0022]
Thereby, the response delay of the hydraulic pressure can be reliably reduced without causing any trouble. In addition, this method is basically very simple in configuration, since it is only necessary to clear and set the starting point of the duty pulse cycle when an event occurs, and then simply output the duty pulse corresponding to the target value. .
[0023]
Note that, as in an embodiment described later, the direction in which the controlled hydraulic pressure changes when an event occurs depends on the application target of the present invention in some cases. In this case, if the duty pulse cycle of the duty solenoid valve is set in advance so as to start from a state corresponding to the predetermined direction, such determination / confirmation work can be omitted (claim 2). .
[0024]
By the way, in the invention according to
[0025]
Further, even if the directions are the same, a signal in the opposite direction is output in the latter half of each duty pulse cycle related to the interrupt output, so that a problem that rapid oil pressure change is hindered by that amount is inevitable. Occurs.
[0026]
According to the third aspect of the present invention, when an event occurs, the controlled hydraulic pressure in the same direction as the direction in which the target value is to be changed regardless of the phase of the duty pulse cycle output at that time. , And a signal having a polarity that causes a change is immediately output as an interrupt for a predetermined time. Accordingly, the hydraulic response can be maximized in any case (although the management of the predetermined time is required).
[0027]
The invention according to claim 3 further comprises means for detecting a change width of an on / off ratio of the duty pulse which changes due to the occurrence of the event, and changes the predetermined time according to the change width. It is better to do so. Alternatively, the predetermined time may be changed according to the oil temperature by detecting the oil temperature. By performing such a process, the predetermined time is changed based on the degree of change of the target value or the oil temperature, so that the responsiveness of the hydraulic pressure can be improved to the maximum without causing overshoot.
[0028]
Furthermore, it detects whether or not a signal having the same polarity as that of the signal to be output at the time of the event occurrence has already been output before the time of the interruption, and a signal having the same polarity as the polarity of the signal to be output at the time of the event occurrence. When the signal has already been output before the interruption, the predetermined time may be counted from the time when the signal of the same polarity starts to be output. As described above, when the starting point for counting the predetermined time is changed, the open state or the off state of the duty solenoid valve is not continued more than necessary, and appropriate control is particularly performed in preventing overshoot. Becomes possible.
[0029]
Note that the polarity of the “on” of the duty pulse in the duty pulse cycle does not always correspond to the “increase” of the controlled hydraulic pressure, and may be opposite depending on the circuit configuration. What is important in the present invention is that the controlled hydraulic pressure is determined by the polarity of "on (or off)" generated at the beginning of the duty pulse cycle, not the correspondence between the "on" and "off" polarities and the "pressure increase" and "pressure reduction". The direction of change is the same as the direction in which the target value is to be changed by the occurrence of an event.
[0030]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0031]
The embodiment described below relates to a shift control device of an automatic transmission that performs clutch-to-clutch control by controlling a clutch engagement pressure by a duty solenoid valve. However, the present invention is not limited to this.
[0032]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a shift control device for an automatic transmission according to an embodiment of the present invention.
[0033]
This automatic transmission includes a
[0034]
The driven gears 22b and 24b of each
[0035]
The release or engagement of each of the clutches CH and CL is performed by driving a duty solenoid valve (described later) in the
[0036]
An event detecting means for detecting the occurrence of an event requesting a sudden change in the target value of the controlled hydraulic pressure; a direction in which the previous target value is to be changed by the occurrence of the event; Hydraulic pressure change direction determining means for determining whether or not the direction in which the controlled hydraulic pressure changes is the same; and a duty pulse interrupt for immediately outputting a duty pulse corresponding to the event regardless of the phase of the duty pulse cycle. The computer 40 plays the role of the output means and the like.
[0037]
FIG. 2 shows a hydraulic control circuit of the low gear clutch CL. In this embodiment, the present invention is applied to the control of the low gear clutch CL in the case of a power-on upshift (an upshift performed when the driver is accelerating by depressing an accelerator pedal).
[0038]
A line pressure is introduced into the
[0039]
The low gear clutch CL is a multi-plate clutch, and when hydraulic pressure is introduced into the
[0040]
FIG. 3 shows a shift time chart of a power-on upshift of the clutch-to-clutch according to the present embodiment.
[0041]
In this clutch-to-clutch, shifting is basically performed by switching from a state of high gear clutch CH-disengagement and low gear clutch CL-engagement to a state of high gear clutch CH-engagement and low gear clutch CL-disengagement. Here, if the oil pressure of the low gear clutch CL is reduced too quickly (relative to the increase of the oil pressure of the high gear clutch CH), the torque capacity that can be transmitted by the low gear clutch CL is increased by the transmission torque that the low gear clutch CL should bear. Since the capacity is lower than the capacity, the low gear clutch CL starts to slip, and accordingly, the engine blows up. When an engine blow-up is detected, it is necessary to immediately increase the pressure of the low gear clutch CL and control the direction of re-engagement so as to suppress this.
[0042]
FIG. 4 is a flowchart showing the flow of control in this embodiment.
[0043]
In this flow chart, the present invention is applied to a case where the occurrence of an engine blow-up in such a clutch-to-clutch shift is regarded as a broad event occurrence, and the hydraulic pressure (controlled hydraulic pressure) of the low gear clutch CL is rapidly increased accordingly. Have applied.
[0044]
More specifically, this flowchart divides the occurrence of an event into first and second cases according to the degree of engine blow-up, and executes the
[0045]
The description will be made in the following order.
[0046]
In
[0047]
In addition, as a method of detecting the engine blow-up due to the occurrence of slippage of the low gear clutch CL, the magnitude of the transmission input rotation speed or the engine rotation speed is compared with (transmission output shaft rotation speed × low gear ratio). Alternatively, a change over time in the transmission input shaft rotation speed or the engine rotation speed may be detected.
[0048]
As shown in FIG. 3, when the engine blowing amount E becomes larger than the predetermined value K and it is detected that the engine blowing has occurred, the process proceeds to the next step 130 (calculated in other main flows at all times). ) Of the low gear clutch CL (equivalent to the target value of the controlled hydraulic pressure) D. The change width Ddef is obtained as an absolute value of the latest hydraulic pressure instruction value Dn-the previous hydraulic pressure target value Dn-1.
[0049]
In step 131, the change width Ddef is compared with the predetermined value k1 to determine whether the “first event” according to the present invention has occurred. Needless to say, the larger the engine blowing amount E is, the larger the change width Ddef is calculated. Therefore, the variation width Ddef can be understood as being synonymous with the variation width Edef of the engine blowing amount E as far as this embodiment is concerned. Furthermore, since the change width Ddef also corresponds to the on / off ratio of the duty pulse period, it can be understood as having the same meaning. Therefore, when detecting whether or not an event has occurred, any of these parameters may be focused on.
[0050]
If the change width Ddef of the hydraulic pressure instruction value D is smaller than the predetermined value k1, (the control proceeds to step 160, assuming that the “first event” according to the present invention has not occurred, and the normal duty as shown in FIG. 3). By the control, feedback control for suppressing the engine from rising is performed.
[0051]
On the other hand, if Ddef ≧ k1 is satisfied in
[0052]
If k1 ≦ Ddef ≦ k2, the first event (only) relating to
[0053]
In
[0054]
In the present embodiment, since the present invention is intended to prevent the engine from blowing up when the release of the low gear clutch CL is too fast, the hydraulic pressure of the low gear clutch CL (controlled hydraulic pressure) is generated by the occurrence of the first event. Always changes from low to high. The initial phase of the duty pulse cycle is also set in advance so as to start from ON (supply side) as described above. Therefore, the “direction in which the hydraulic pressure target value is to be changed” and the “direction in which the controlled hydraulic pressure changes at the beginning of the duty pulse cycle” always coincide with the occurrence of the first event. The result is always Yes and the process proceeds to step 170. That is, as far as this embodiment is concerned, the determination in
[0055]
However, depending on the type of event, the change direction of the hydraulic pressure target value is not always determined as in the present embodiment, and it may not be known in advance from which duty pulse cycle to start. In this case, the determination of
[0056]
In
[0057]
FIG. 5 shows the processing contents of the
[0058]
First, in step 172 (assuming the first event has occurred), the phase of the duty pulse cycle of the
[0059]
As a result, as shown in FIG. 6, for example, a duty pulse corresponding to the new oil pressure instruction value D can be output immediately after the time point B at which the event occurs. In this case, in the direction in which the hydraulic pressure of the low gear clutch CL, which is the controlled hydraulic pressure, changes (from low to high: increasing pressure) and in the initial period of the duty pulse cycle of the
[0060]
Next, the processing contents of the
[0061]
The
[0062]
That is, in the method according to the
[0063]
The
[0064]
Specifically, as shown in FIG. 7, first, the process proceeds to step 184 via
[0065]
At the same time, in
[0066]
In
[0067]
Eventually, when it is determined in
[0068]
According to this control flow, a procedure for starting the feedback control after the ON output is maintained for a predetermined time T1 after the occurrence of the (second) event is realized. As a result, the hydraulic pressure can be increased at the maximum speed of the hardware system.
[0069]
Next, another embodiment relating to the setting of the predetermined time T1 or the calculation will be described.
[0070]
The
[0071]
Therefore, in the control flow shown in FIG. 10, steps 183-1 to 183-3 are added after
[0072]
Note that the other steps are the same as the steps in FIG. 7 described above, and thus redundant description will be omitted.
[0073]
Next, another embodiment for setting the predetermined time T will be described with reference to FIG.
[0074]
The control flow of FIG. 12A is executed instead of
[0075]
First, at step 185-11, the oil temperature of the automatic transmission is detected by the oil temperature sensor 56 (FIG. 1). However, when the dedicated
[0076]
This correction is qualitatively performed such that the lower the oil temperature, the longer the predetermined time T4. This is because the lower the oil temperature, the higher the viscosity of the oil and the longer the rise of the oil pressure.
[0077]
By correcting and setting the predetermined time T in this manner, it is possible to quickly raise the hydraulic pressure regardless of the oil temperature (without overshooting).
[0078]
In setting the predetermined time T, various other modified examples are further conceivable.
[0079]
For example, in the embodiment described so far, the case where the
[0080]
However, when the change width Ddef is large, it can be estimated that the demand for changing the hydraulic pressure is correspondingly high. Further, when the variation width Ddef is large, the time required for the oil pressure to reach the target value after the occurrence of the event becomes longer accordingly. Therefore, if the predetermined time T is set to be the same, the oil pressure has not yet reached the target value. A duty pulse having a duty ratio (corresponding to the target value) is output from the inside. As a result, in the latter half of each duty pulse cycle, hydraulic control in the reverse direction is performed, and a rapid increase in hydraulic pressure is hindered accordingly.
[0081]
Accordingly, as shown in FIG. 12B, in step 185-21, the value of the change width Ddef is confirmed, and if the predetermined time T5 is set depending on the value of the change width Ddef, the overshoot will occur. Without increasing the pressure, the hydraulic pressure can be increased to the target value more quickly.
[0082]
In addition, the predetermined time T can be freely set depending on the purpose of the control sequence to which the present invention is applied and depending on other parameters in order to achieve the purpose more rationally.
[0083]
For example, when the present invention is applied to increase / decrease control of braking pressure for realizing vehicle attitude control and a sequence of increasing (or decreasing) hydraulic pressure when a certain condition is satisfied, If it is better that the increasing speed (or the decreasing speed) is changed depending on the vehicle speed, the predetermined time T may be changed depending on the vehicle speed. In this case, the predetermined time T set in
[0084]
As described above, in the present invention, how to determine the predetermined time T is not limited, and the present invention is not limited to the oil temperature, the change width, etc., but also depends on the application target of the present invention or the nature of the event. It can be changed and set as appropriate.
[0085]
As described above, the present invention, for example, in addition to the case where engine blowing is detected during clutch-to-clutch shift of an automatic transmission, when increasing or decreasing the braking oil pressure in the vehicle attitude control, the anti-skid brake control control increases the braking oil pressure. When increasing or decreasing, the same applies when an event that requires a sudden change in hydraulic pressure occurs in various controls using the duty solenoid valve, such as when increasing or decreasing the clutch hydraulic pressure in four-wheel drive torque distribution control. And a corresponding effect can be obtained.
[0086]
In the above-described embodiment, an example is shown in which the duty pulse cycle starts from (the polarity of) and the controlled oil pressure is increased when the duty pulse cycle is on. May start. In addition, the controlled hydraulic pressure may be reduced when it is turned on.
[0087]
Even in such a case, if it is confirmed that the direction in which the target value of the controlled hydraulic pressure changes due to the occurrence of the event and the direction in which the controlled hydraulic pressure changes at the beginning of the duty pulse cycle are identical, The invention can be applied without error.
[0088]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, even when an event occurs in which the target value of the controlled hydraulic pressure of the hydraulic control device needs to be suddenly changed, the dead time until the hydraulic pressure target value is reached. And the hydraulic response delay can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an automatic transmission to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a hydraulic control circuit showing an engagement side clutch in the automatic transmission.
FIG. 3 is a time chart showing an upshift characteristic in the embodiment.
FIG. 4 is a flowchart showing a control routine executed in the embodiment.
FIG. 5 is a flowchart showing a process of
FIG. 6 is a diagram showing a change in a duty pulse by
FIG. 7 is a flowchart showing a process of
FIG. 8 is a diagram showing a change in a duty pulse by
FIG. 9 is a diagram showing a change in a duty pulse according to
FIG. 10 is a flowchart showing another embodiment of
11 is a diagram showing a change in a duty pulse by
FIG. 12 is a flowchart showing an example of another embodiment relating to a predetermined time.
FIG. 13 is a diagram showing a change in a duty pulse in a conventional control and an intermediate development example.
[Explanation of symbols]
2. Torque converter
4 ... Transmission section
10. Engine output shaft
12 ... Pump
14. One-way clutch
15… Case
16 ... Stator
18. Turbine
20: Transmission input shaft
22 High gear pair
24 ... Low gear pair
26 ... Transmission output shaft
30 ... Hydraulic control device
40 ... Computer
50 ... various sensor groups
60: Duty solenoid valve
CH… High gear clutch
CL: Low gear clutch
Claims (6)
前記被制御油圧の目標値を急に変更することを要求するイベントが発生したことを検出する手段と、
該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と、前記デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一であるか否かを判断する手段と、
前記イベントが発生し、且つ該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と、デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一であると判断されたときに、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、前記イベントに基づく新たな目標値に対応したデューティパルスを即時に割込み出力する手段と、
を備えたことを特徴とする油圧制御機器の制御装置。It has a duty solenoid valve that repeatedly generates ON and OFF duty pulses at a predetermined duty pulse cycle, and controls the duty ratio of the controlled hydraulic pressure by controlling the ratio of the ON time and OFF time of the duty pulse in each duty pulse cycle. In the control device of the hydraulic control device to be
Means for detecting the occurrence of an event requesting that the target value of the controlled hydraulic pressure be suddenly changed;
Means for determining whether the direction in which the target value is to be changed by the occurrence of the event is the same as the direction in which the controlled hydraulic pressure changes at the beginning of the duty pulse cycle,
When it is determined that the direction in which the event occurs and the target value is to be changed by the occurrence of the event is the same as the direction in which the controlled hydraulic pressure changes at the beginning of the duty pulse cycle, Means for immediately interrupting and outputting a duty pulse corresponding to a new target value based on the event, regardless of the phase of the duty pulse cycle being output at the time;
A control device for a hydraulic control device, comprising:
前記被制御油圧の目標値を、増圧又は減圧のいずれかに予め確定している方向に急に変更することを要求するイベントが発生したことを検出する手段と、
該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と、前記デューティパルス周期の初期に被制御油圧が変化する方向とが同一となるように予め設定しておく手段と、
前記イベントが発生したときに、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、該イベントに基づく新たな目標値に対応したデューティパルスを即時に割込み出力する手段と、
を備えたことを特徴とする油圧制御機器の制御装置。It has a duty solenoid valve that repeatedly generates ON and OFF duty pulses at a predetermined duty pulse cycle, and controls the duty ratio of the controlled hydraulic pressure by controlling the ratio of the ON time and OFF time of the duty pulse in each duty pulse cycle. In the control device of the hydraulic control device to be
Means for detecting that an event has occurred that requires the target value of the controlled hydraulic pressure to be suddenly changed in a direction predetermined to increase or decrease the pressure,
Means for presetting such that the direction in which the target value is to be changed by the occurrence of the event and the direction in which the controlled hydraulic pressure changes at the beginning of the duty pulse cycle are the same,
Means for immediately interrupting and outputting a duty pulse corresponding to a new target value based on the event, regardless of the phase of the duty pulse cycle being output at that time when the event occurs;
A control device for a hydraulic control device, comprising:
前記被制御油圧の目標値を急に変更することを要求するイベントが発生したことを検出する手段と、
前記イベントが発生したときに、前記デューティパルスのオン又はオフの信号のうち、該イベントの発生によって前記目標値が変更されようとする方向と同一の方向の被制御油圧の変化をもたらす極性の信号を、その時点で出力されているデューティパルス周期の位相に拘らず、即時に所定時間だけ割込み出力する手段と、
を備えたことを特徴とする油圧制御機器の制御装置。It has a duty solenoid valve that repeatedly generates ON and OFF duty pulses at a predetermined duty pulse cycle, and controls the duty ratio of the controlled hydraulic pressure by controlling the ratio of the ON time and OFF time of the duty pulse in each duty pulse cycle. In the control device of the hydraulic control device to be
Means for detecting the occurrence of an event requesting that the target value of the controlled hydraulic pressure be suddenly changed;
When the event occurs, a signal of a polarity that causes a change in the controlled hydraulic pressure in the same direction as the direction in which the target value is to be changed by the occurrence of the event, among the on or off signals of the duty pulse. Means for immediately interrupting and outputting for a predetermined time regardless of the phase of the duty pulse cycle being output at that time;
A control device for a hydraulic control device, comprising:
前記イベントの発生によって変化する被制御油圧の目標値の変化幅を検出する手段と、
前記所定時間を該変化幅に応じて変更する手段と、
を備えたことを特徴とする油圧制御機器の制御装置。In claim 3, further,
Means for detecting a change width of a target value of the controlled hydraulic pressure that changes due to the occurrence of the event,
Means for changing the predetermined time according to the change width;
A control device for a hydraulic control device, comprising:
油温を検出する手段と、
前記所定時間を該油温に応じて変更する手段と、
を備えたことを特徴とする油圧制御機器の制御装置。In claim 3, further,
Means for detecting oil temperature;
Means for changing the predetermined time according to the oil temperature;
A control device for a hydraulic control device, comprising:
前記イベント発生時に割込み出力する信号の極性と同一の極性の信号が、割込み時点以前に既に出力されていたか否かを検出する手段を備え、
イベント発生時に割込み出力する信号の極性と同一の極性の信号が、割込み時点以前に既に出力されていたときは、前記所定時間を、該同一の極性の信号が出力され始めた時点を起点としてカウントする
ことを特徴とする油圧制御機器の制御装置。In claim 3, further,
A signal having the same polarity as the polarity of the signal to be output at the time of the event occurrence is provided, which detects whether or not the signal has already been output before the time of the interruption.
When a signal having the same polarity as the polarity of the signal to be output when an event occurs is already output before the time of the interrupt, the predetermined time is counted from the time when the signal of the same polarity starts to be output as a starting point. A control device for a hydraulic control device.
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JP22661697A JP3570170B2 (en) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | Control device for hydraulic control equipment |
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JPH1163206A JPH1163206A (en) | 1999-03-05 |
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