JP3568035B2 - Vane type compressor - Google Patents
Vane type compressor Download PDFInfo
- Publication number
- JP3568035B2 JP3568035B2 JP2001129696A JP2001129696A JP3568035B2 JP 3568035 B2 JP3568035 B2 JP 3568035B2 JP 2001129696 A JP2001129696 A JP 2001129696A JP 2001129696 A JP2001129696 A JP 2001129696A JP 3568035 B2 JP3568035 B2 JP 3568035B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- discharge
- discharge port
- pressure
- wave
- path
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーエアコンシステムや、エンジンヒートポンプシステム等の一部として用いられる冷媒圧縮機に関し、特に冷媒として用いられる被圧縮流体の過圧縮損失を減少させ、圧縮機の効率を向上させたベーン型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カーエアコンシステムや、エンジンヒートポンプシステム等に用いられる冷媒圧縮機として、ベーン型圧縮機が知られている。
このベーン型圧縮機では、多気筒、圧縮部分の吐出口部にリードバルブ機構を設けている。リードバルブ(吐出弁)は、該バルブ内側の圧縮室内での圧力が、該バルブ外側の高圧室の圧力より高まった場合にのみ開くように構成されている。そして、高圧室側から圧縮室側への逆流を阻止し、被圧縮流体の再圧縮を防止すると共に、圧縮室の気密性を保つようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来のベーン型圧縮機では、圧縮室内で圧縮された被圧縮流体が、リードバルブを開いて吐出されるには、圧縮室内の圧力が高圧室内の圧力以上となる必要がある。このため、高圧室内での圧縮工程の終了に対して、リードバルブの開口が遅れ、または開口度が減少し、被圧縮流体の過剰圧縮仕事が増大して、圧縮機の効率を減少させていた。
本発明は、圧縮機において、吐出口から吐出される被圧縮流体によって生じる圧力波の反射波を、自らの吐出口で吐出弁を開口するのに利用して、過剰圧縮仕事を低減することを可能とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、略楕円状の内周面を有するシリンダと、該シリンダ後端面に設けるサイドブロックとをケース内に収納し、該シリンダ内周にロータを回転自在に設け、該ロータにベーン溝を形成してベーンを摺動自在に装着し、前記シリンダには吐出口を設け、該吐出口を開閉する吐出弁を設けた圧縮機において、前記吐出口を複数設け、各吐出口毎に被圧縮流体出口孔を前記サイドブロックに設け、各吐出口からの吐出経路に配管を設け、各吐出経路出口端を圧力解放する構成とし、複数の吐出口の内、一の吐出口と、他の少なくとも一の吐出口とを連通する経路を遮断する構成としたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
まず、第一実施例のベーン型圧縮機10について、図1から図3を用いて説明する。図1は第一実施例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図であり、図2は第一実施例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向平面断面図であり、図3は図1のA−A線断面図である。なお、図1、図2の左側を、圧縮機の前側とする。
ベーン型圧縮機10はシリンダ収納ケース11の内側にシリンダ1を収納し、シリンダ1の内周面は略楕円形状に形成されている。該シリンダ1の前端面および後端面には、シリンダ1と摺接するようにサイドブロック2・3が設けられている。シリンダ1内周の内部にはロータ4が回転自在に設けられ、ロータ4はロータ軸5に固設されている。前記サイドブロック2・3にはロータ軸5の延出方向に沿って、ボス部6・7がそれぞれ形成されており、ロータ軸5を該ボス部6・7で回動自在に支持するようにしている。ロータ4の外周面側にはベーン溝8・8・・・が複数形成され、該ベーン溝8・8・・・にはそれぞれベーン9・9・・・が摺動自在に装着されている。
【0007】
図1、図3に示すように、シリンダ1の内周側は、シリンダ1内壁、サイドブロック2、3内面、ロータ4外周面、およびベーン9によって複数の小室に仕切られている。該小室は圧縮室15と称し、ロータ4の回転により容積の大小変化を繰り返す。そしてロータ4の回転に伴い、それぞれの圧縮室15において、吸入、圧縮、吐出の3工程が繰り返し行われる。
サイドブロック2の反ロータ4側には、該サイドブロック2にフロントハウジング16が固設されている。フロントハウジング16には吸入室13が形成されており、圧力室15の吸入工程では、吸入室13より圧縮室15へ冷媒ガス等の被圧縮流体の吸入が行われる。同時に、圧縮室15の圧縮工程では、該圧縮室15で被圧縮流体の圧縮が行われる。
【0008】
圧縮室15の容積が最小付近となる位置、すなわちシリンダ1内周の楕円短径付近には、該圧縮室15とシリンダ1外周面側の高圧室(吐出チャンバ)24側とを連通する吐出口22が設けられている。図3に示すように、吐出口22・22はシリンダ1の周上で、シリンダ1の中心軸に対して略対称となる位置に形成されている。
吐出口22の高圧室側開口端には、前記吐出弁23が取り付けられており、該吐出弁23は高圧室24側から圧縮室15側への被圧縮流体の逆流を防止している。吐出弁23は、圧縮室15内の被圧縮流体の圧力が高圧室24の被圧縮流体の圧力より高くなったときのみに開き、それ以外のときは閉じて高圧室24側から圧縮室15側への逆流を阻止し、被圧縮流体の再圧縮を防止している。このように吐出弁23が閉じている場合、圧縮室15と高圧室24は、吐出口22周囲の吐出弁23と接触する面によって気密性が保たれる。なお、吐出弁23の開度はバルブサポート27によって所定の開度に制限される。
【0009】
シリンダ1後端側のサイドブロック3には、各吐出口22毎に、被圧縮流体の出口孔25が設けられている。また、各出口孔25の反シリンダ側には、それぞれ配管47が設けられている。出口孔25と配管47とは連通接続されており、各吐出口22毎に、出口孔25と配管47とから吐出経路50が形成されるようにしている。
そして、前記吐出弁23が開くと、圧縮室15内の被圧縮流体が吐出口22を通過して高圧室24側に吐出され、吐出された被圧縮流体が吐出経路50を通過して、チャンバー14内に吐出される。
また、配管47の出口端(吐出方向終端)47aで、被圧縮流体がチャンバー14内の開放空間に吐出されるように構成されている。このため、吐出経路50の出口端が、圧力解放される構成となっている。なお、配管47の出口端47aは本実施例では、吐出経路50の出口端である。
【0010】
以上構成により、本発明においては、吐出口22からの吐出経路50に配管47を設け、吐出経路出口端を圧力解放する構成としている。後述するように、配管47を吐出経路50に設けるのは、該吐出経路50の経路長を容易に変更可能とするとするためである。
第一実施例のベーン型圧縮機10においては、吐出口22を複数形成し、各吐出口毎に出口孔25を前記サイドブロック3に設け、各吐出口22から各出口孔25を経る吐出経路に配管47を設け、出口孔25と配管47とから吐出経路50が形成されている。そして、吐出経路50の出口端となる配管47の出口端47aが圧力解放されるようにしている。しかし、吐出経路50内での配管47の配設位置は、吐出経路50の吐出方向下流側とする前記構成に限定されるものではない。配管47の吐出方向下流側、あるいは上流側に、該配管47と連通する部材を設けて、該部材と出口孔25と配管47とから、吐出経路を構成するようにしても良い。
【0011】
ベーン型圧縮機10には、一の吐出口22と、他の吐出口22とを連通する連通経路30・30が設けられている。また、該連通経路30・30は遮断されるように構成されている。これは、後述するように、一の吐出口22に、他の吐出口22からの圧縮波の伝搬を防止するためである。
前記シリンダ1外周面と前記ケーシング11内周面とは密着しておらず、この間に連通経路30・30が形成されている。そして、前記高圧室24・24が前記連通経路30・30を経由して連通し、吐出口22・22間が連通している。
連通経路30を遮断するため、該連通経路30・30には、シール31・31を設けている。シール31は、シリンダ1の外側面に溝を設け、該溝に装着するものである。そして、溝にシール31を装着することにより、シール31の位置決めを容易に行うことができ、圧縮機作動中におけるシール31の移動も防止できる。以上のように、シール31によりシール構造を構成して、一の吐出口22より他の吐出口22へ連通する連通経路30が遮断されている。
【0012】
本実施例のベーン型圧縮機10には、吐出口22は二つしか設けられていないが、吐出口が三つ以上シリンダ1に形成される場合は、連通経路が複数形成される。ここで連通経路とは、複数の吐出口の内、一の吐出口と、他の少なくとも一の吐出口とを連通する経路のことである。そして、これらの連通経路を遮断することにより、一の吐出口に対し、他の吐出口から圧縮波が伝搬するのを防いでいる。なお、一の吐出口の吐出時に、他の吐出口からの圧縮波の伝搬を防止することが目的であるので、必ずしも、これらの連通経路をすべて遮断する必要はない。これらの連通経路の内、一の吐出口の吐出時に影響を及ぼす連通経路30(を通過する圧縮波)だけを遮断するようにしてもよい。
吐出口を三つ以上シリンダ1に形成した場合とは、例えば、ロータ軸にそって、シリンダを複数連ねるようにして、別構成のベーン型圧縮機を構成した場合のことである。この場合は、それぞれのシリンダの周上に吐出口を二つ設け、圧縮機全体では、シリンダの配設数の二倍の数の吐出口を設けている。この場合においても、吐出口間に形成される連通経路を遮断して、一の吐出口に対し、他の吐出口からの圧縮波が伝搬するのを防ぐのである。
【0013】
被圧縮流体が吐出口22より吐出されると、高圧室24内の圧力は、吐出された被圧縮流体の圧力に対して低圧であるため、吐出口22より、高圧室24内等のシリンダ収納ケース11内に充満する被圧縮流体に、圧力波が伝搬される。そして、被圧縮流体の吐出経路50への流出に先立って、圧力波が、吐出経路50および連通経路30・30へ伝搬する。該圧力波は高圧室24内の圧力に対して高圧の波動であり、吐出経路50や連通経路30・30に充満する被圧縮流体に、該被圧縮流体を圧縮する圧力を加える。この高圧の圧力波を、以下、圧縮波とする。
これに対し、圧力波が、圧力解放された開放端で反射した反射波を、膨張波とする。膨張波は高圧室24内の圧力に対して低圧の波動であり、被圧縮流体に、該被圧縮流体を膨張させる圧力を加えるものである。第一実施例のベーン型圧縮機10では、前記配管47の出口端47aで圧縮波が自由端反射し、膨張波に変化する。
図2には、一の吐出口22で発生した圧縮波48が、前記出口端47aで自由端反射して膨張波49に変化し、該膨張波49が該吐出口22の吐出弁23へ伝搬する様子を示している。
【0014】
ベーン型圧縮機10で、吐出口22・22間が遮断されている場合は、一の吐出口22からの膨張波又は圧縮波が、他の吐出口22に伝播することはない。このため、一の吐出口22に設けた吐出弁23の開閉には、他の吐出口22からの影響はない。
このとき一の吐出弁23には、高圧室24側からは、該吐出弁23の吐出口22より吐出された被圧縮流体の圧力と、該吐出口22で発生した圧力波だけが働いている。そして前述したように、圧縮室15内の被圧縮流体の圧力が高圧室24側の圧力より高まった場合に、吐出弁23が開放され、圧縮室15の被圧縮流体が高圧室24側へ吐出される。
【0015】
本発明では、一の吐出口22より被圧縮流体を効率よく吐出するため、該吐出口22で発生した圧縮波を膨張波に変化させ、該吐出口22での吐出時に丁度、前記膨張波が前記吐出口22へ伝搬するようにしている。そして、該膨張波により、前記吐出口22の吐出弁23の後圧(高圧室24側からの圧力)を低下させている。
また、本発明で利用しようとしている膨張波は、前サイクルにおいて吐出された圧縮波が自由端反射して変化したものである。ここでサイクルとは、一の吐出口22に関して、前記吸入、圧縮、吐出工程の一連工程を示している。つまり、一の吐出口22において、あるサイクルの吐出工程で発生した圧力波が前記出口孔47aで自由端反射して膨張波に変化し、次のサイクルの吐出工程開始時(吐出開始時)に丁度、該膨張波が該吐出口22の吐出弁23に伝搬してくるようにするのである。
前記膨張波の伝搬タイミングは、前記吐出経路50の経路長によって決定される。このため、吐出経路50の一部を配管47で構成し、経路長の異なる配管を用いることで、吐出経路50の経路長を調節可能として、膨張波が吐出口22の吐出開始時に、前記吐出弁23へ伝搬するようにしている。
【0016】
次に、膨張波の伝搬タイミングが吐出弁の吐出開始時と合っていない従来例および一部改善例と、膨張波の伝搬タイミングが吐出弁の吐出開始時と合っている本実施例との比較について、図4から図6および図9、図10を用いて説明する。
図4はシール31の有無によるロータ回転角度と吐出口内圧力および高圧室内圧力との関係を示す図であり、図5は従来と本発明におけるロータ回転角度と吐出口内圧力と高圧室内圧力との関係を示す図であり、図6は従来と本発明におけるロータ回転角度と吐出口内圧力および吐出弁リフト比との関係を示す図であり、図9は従来のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図であり、図10は一部改善例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図である。
図4から図6の横軸はロータ4の角度変化を示しており、これは時間変化に相当する。ロータ4にはベーン9が五つ設けられているので、ロータ4の角度が72度変化する毎に、各吐出口22において吐出のサイクルが一回行われることとなる。
【0017】
図4には、従来例と一部改善例とのベーン型圧縮機の場合において、高圧室内圧力の時間変化の様子を示している。ここで、吐出口内圧力とは、吐出弁23に対して圧縮室15側より働く圧力のことであり、高圧室内圧力とは、吐出弁23に対して高圧室24側より働く圧力のことである。
従来例のベーン型圧縮機110は、図9に示すように、本実施例のベーン型圧縮機10より、配管47およびシール31を取り除いた構成としている。そして、ベーン型圧縮機110では、出口孔25によって、(第一実施例の吐出経路50に相当する)吐出経路51が形成されている。該吐出経路51の経路長は、膨張波が前記伝搬タイミングと一致して伝播してくるようには構成されていない。つまり、前のサイクルに一の吐出口22で発生した圧縮波が吐出経路51の出口端で膨張波に変化して、該膨張波が吐出弁23に伝搬してくるタイミングと、次のサイクルでの同じ吐出口22における吐出開始時とは、タイミングが合っていない。したがって、吐出口22の吐出開始時において、吐出弁23の後圧力が低下することは無い。このため、ロータ4は過剰な圧縮仕事をすることによって、吐出弁23を開口させ、被圧縮流体を吐出させる。つまり、従来のベーン型圧縮機110では、膨張波によって、吐出開始時における高圧室内圧力の低下、すなわち圧縮仕事低減の恩恵は最適には得られない。
また、連通経路30にシール構造が設けられていないため、一の吐出口22での吐出時に、他の吐出口22からの圧縮波の影響を受けてしまうことがある。
一方、一部改善例のベーン型圧縮機210は、図10に示すように、本実施例のベーン型圧縮機10より、配管47を取り除いた構成としている。また、吐出経路51の構成は、従来例のベーン型圧縮機110と同様である。このため、吐出経路51を介して膨張波による圧縮仕事低減の恩恵は、ベーン型圧縮機210においても得られない。
また、従来例、あるいは一部改善例において、前記サイドブロック3の反シリンダ側にカバー60を設け、該カバー60の内部に前記出口孔25・25と連通する経路を形成し、該経路の出口端にオイルフィルタを設けることがある。この場合は、吐出経路が出口孔25とカバー60内の経路とから構成されることになるが、該吐出経路も前記伝搬タイミングと一致するように構成されてはいないので、この構成の圧縮機も、やはり膨張波による恩恵を得ることはできない。
【0018】
従来例と一部改善例とでは、シール構造の有無が相違点である。つまり、一部改善例では、シール構造を設けることで、一の吐出口22に対する他の吐出口22からの圧力干渉波(つまり圧縮波)の伝搬を遮断して、圧縮効率の向上を図っている。
そして、吐出口22より被圧縮流体の吐出が開始されるのは、吐出口内圧力が上昇して高圧室内圧力より高くなったときである。
【0019】
高圧室内圧力は、一部改善例の方が従来例より、低めの値となっている。この変化は、一部改善例ではシール構造により、一の吐出口22に対し、他の吐出口22からの圧縮波の影響を遮断できたためである。
吐出弁23には、前述したように、二種類の圧力波が伝搬してくる。一つは、自らの吐出口22より圧縮波として発生し、高圧室24等のシリンダ収納ケース11内の内壁、もしくは吐出経路51の出口端で反射して、再び自らの吐出弁23へ戻ってくる圧力波である。圧縮波が高圧室24等の内壁で反射した場合は、固定端反射であり、反射波は圧縮波のままである。また、本発明で利用しているように、圧縮波が吐出経路51を介して出口端で反射した場合は、前述したように自由端反射なので、膨張波に変化する。このため図4中に示されるように、高圧室内圧力がチャンバー14内の圧力に対して、高圧となったり、低圧となったり変化する。
もう一つは、他の吐出口22より圧縮波として発生し、連通経路30・30を通過して伝搬してくる圧力波である。吐出口22より発生した圧縮波が、連通経路30・30を通過する前後のいずれか一方において、前記出口端47a・47aで反射されると、該圧縮波は膨張波に変化する。また、自ら(吐出開始側)および他の高圧室24・24等の内壁で反射した場合は固定端反射であり、該反射によっては圧縮波は圧縮波のままであり、膨張波は膨張波のままである。したがって、他の吐出口22より自らの吐出弁23へ伝搬する圧力波は、圧縮波および膨張波が混じっており、時間によって自らの吐出弁23側へ伝搬する圧縮波の強度、膨張波の強度が変化する。
一部改善例でシール構造を設けて連通経路30・30を遮断したことと、図4中に示されるように、一部改善例側で高圧室内圧力が低めとなっているのは、他の吐出口22側からの膨張波および圧縮波の伝搬を防止したためである。
【0020】
図4に示すように、一部改善例では吐出開始時において、高圧室内圧力が従来よりも低めとなっている。この原因は、他の吐出口22からの圧縮波が、丁度吐出開始時に自らの吐出弁23(吐出開始側)へ伝搬していたことが除かれたためである。
したがって、吐出口22から被圧縮流体を吐出する際に、一部改善例の方が吐出弁23の開口が容易であり、ロータ4にかかる負荷も小さくなり、圧縮効率が向上するのである。
【0021】
一部改善例では、高圧室内圧力の谷が、前記吐出開始時より早めに到来している。本発明では、高圧室内圧力の谷が吐出弁23に到来する時期を遅らせて、吐出開始時と高圧室内圧力の谷とが一致するようにし、吐出口22からの被圧縮流体の吐出が、一部改善例の場合よりも効率よく行われるようにしている。
一部改善例においては、前述したように、一の吐出口22に対し、他の吐出口22からの圧力波干渉はない。このように、シール構造を設けて他の吐出口からの圧力波干渉を遮断したベーン型圧縮機では、出口孔25の出口端で自由端反射する膨張波の伝搬経路において、該伝搬経路の経路長を変化させることで、高圧室内圧力の谷を遅らせたり、進ませたりすることができる。
図5には、従来例と本発明(第一実施例)との場合において、高圧室内圧力の時間変化の様子が示されている。本発明では、前記吐出経路50に配管47を設けて吐出経路50の経路長を調節しているので、吐出開始時と高圧室内圧力の谷とが一致している。そして、吐出口22での吐出開始時に吐出弁23の開弁圧を低下させて、吐出弁23の開弁が容易となるようにし、ロータ4にかかる負荷を軽減して、過剰な圧縮仕事の低減を実現している。
【0022】
図6の上側のグラフは、従来例と本発明との場合において、吐出口内圧力の時間変化の様子を示している。図6において、従来例と本発明とで吐出口内圧力を比較すると、本発明の方が吐出口内圧力の最大値が低いものとなっている。このため、本発明の方がロータ4にかかる最大負荷が小さく、そのため圧縮効率が高いものとなることが図中に示されている。
【0023】
また、図6の下側のグラフには、従来と本発明との場合において、前記ロータ4の回転角度と、吐出弁23のリフト比の関係を示している。ここで吐出弁23のリフト比0とは、吐出弁23が完全に閉じている状態であり、リフト比1とは、吐出弁23が最大に開いている状態である。
図6のグラフは、吐出弁23のリフト比を示すものなので、従来および本発明において、ピーク値は等しいものとなっている。同じ吐出弁を用いる限り、該吐出弁の開口量も等しいためである。
本発明のグラフは、従来よりも早い時間で開口を始め、又ピーク値に到達している。これは、圧縮室15より被圧縮流体の吐出を行うタイミングにおいて、吐出弁23の外圧(高圧室側圧力)が、従来よりも本発明で低めのものとなっていることを意味している。該タイミングで吐出弁23の外圧が低下しているのは、膨張波がこのタイミングに合わせて吐出弁23に伝搬されているためである。
したがって、本発明では従来よりも被圧縮流体の過圧縮損失が生じにくいものとなっていることが、図6の下側のグラフに示されている。
【0024】
次に、第二実施例のベーン型圧縮機20について、図7、図8を用いて説明する。図7は第二実施例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図であり、図8は圧縮波および膨張波の伝搬の様子を示す概念図である。第一実施例と共通する部分に関しては説明を省略し、第二実施例で独特である部分について、以下で説明を行う。
ベーン型圧縮機20では、前記シール31によるシール構造を取り除き、連通経路30・30を介して、吐出口22・22間が連通するようにしている。図7に示すように、第一実施例のベーン型圧縮機10より、シール31を取り除いた構成としている。
第一実施例では、吐出経路50を通過する自らの圧力波を利用して、吐出弁23の開弁圧を低下させていた。つまり、一の吐出口22より吐出された圧縮波を前記出口端47aで膨張波に変化させ、該膨張波を同じ吐出口22へ伝搬させて、該吐出口22の吐出弁23の開弁圧を低下させていた。また、他の吐出口22からの圧力波干渉を避けるため、前記連通経路30・30を遮断する構成としていた。
第二実施例においては、前記吐出経路を通過する圧力波だけでなく、連通経路30・30を通過する圧力波をも利用して、吐出弁23の開弁圧を低下させるものである。つまり、吐出側の吐出口22に対する他の吐出口22で発生した圧縮波を、該圧縮波が連通経路30・30を通過する前後のいずれか一方において、前記出口端47a・47aのいずれか一方で膨張波に変化させ、該膨張波を吐出側の吐出口22へ伝搬させ、該吐出口22の吐出弁23を低下させるのである。
【0025】
図8には、被圧縮流体が一の吐出口22より吐出されると共に、該吐出口22より圧縮波および膨張波が発生した様子を示している。一の吐出口22からの圧縮波は、他の吐出弁23に向けて、連通経路30・30を通って伝搬する。なお、被圧縮流体は、前述したように、吐出経路50を通過して前記出口端47aよりチャンバー14へ吐出される。
伝搬経路42は、一方の吐出口22より吐出された被圧縮流体の圧縮波が、連通経路30を経て、他の出口端47a(前記他の吐出口22に対応する出口端47a)で反射して膨張波に変化し、他方の吐出弁23へ伝搬する経路を示すものである。
伝搬経路43は、一の吐出口22より吐出された被圧縮流体の圧縮波が、自らの出口端47a(前記一方の吐出口22に対応する出口孔25)で反射して膨張波に変化し、該膨張波が連通経路30・30を経て、他方の吐出弁23へ伝搬するものである。
なお、図8中には、連通経路30の一方のみが示されている。
【0026】
吐出口22で発生した圧縮波は、出口端47a・47aのいずれか一方に到達するまでは圧縮波のままである。該圧縮波が出口端47aで自由端反射すると、膨張波に変化する。そして、吐出口22より生じた圧縮波が、連通経路30を通過する前に自由端反射した場合が前記伝搬経路43の場合であり、連通経路30を通過した後に自由端反射した場合が前記伝搬経路42の場合である。
【0027】
伝搬経路42・43は経路長が同じである。このため、吐出口22で発生した圧縮波は、伝搬経路42・43のいずれを通過した場合でも、他方の吐出弁23には、同じ時間で到達する。
第二実施例では、第一実施例での作用に加えて、この経路長を通過するのに要する時間を利用して、一の吐出口22の吐出開始時に、丁度、他の吐出口22で発生した圧縮波(到達時には自由端反射により膨張波)が、他方の吐出弁23へ伝搬するようにしている。そして、該吐出開始時に、吐出弁23に高圧室24側より加えられる圧力を低下させて、該吐出弁23からの被圧縮流体の吐出が容易となるようにしている。
本第二実施例においては、連通経路30・30の経路長は、シリンダ外周およびシリンダ収納ケース11の内周とによって決定されている。そして、該経路長を調節して、前記吐出開始時と伝搬タイミングとが一致するようにしている。したがって、前記経路長を適切なものとするには、外周の大きさの異なるシリンダ、内周の異なるシリンダ収納ケースを用いて、調節する必要がある。あるいは、前記連通経路30・30はシール構造により遮断して、シリンダ収納ケース11の外側に配管等を介して別に連通経路を形成し、長さの異なる配管に交換することで、連通経路の経路長を自在に変更可能としても良い。
【0028】
以上構成により、本発明の第二実施例においては、吐出経路50と連通経路30・30の経路長を適切な長さに調節し、一の吐出口22で発生した圧縮波と、他の吐出口22で発生した圧縮波の双方を利用して、一の吐出口22の吐出弁23の開弁圧を低下させるようにしている。このため、吐出口22・22の両方の圧力波を利用することで、吐出口22の吐出開始時において、第一実施例の場合よりも吐出弁23の開弁圧を低下させることができる。そして、圧縮効率の向上を実現することができる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1記載の如く、略楕円状の内周面を有するシリンダと、該シリンダ後端面に設けるサイドブロックとをケース内に収納し、該シリンダ内周にロータを回転自在に設け、該ロータにベーン溝を形成してベーンを摺動自在に装着し、前記シリンダには吐出口を設け、該吐出口を開閉する吐出弁を設けた圧縮機において、前記吐出口を複数設け、各吐出口毎に被圧縮流体出口孔を前記サイドブロックに設け、各吐出口からの吐出経路に配管を設け、各吐出経路出口端を圧力解放する構成とし、複数の吐出口の内、一の吐出口と、他の少なくとも一の吐出口とを連通する経路を遮断する構成としたので、自らの吐出口から吐出された被圧縮流体の圧力波の反射波を利用して、吐出弁の開弁圧を低下させることができる。そして、吐出弁を開口するための過剰な圧縮仕事を低減できる。さらに、一の吐出口から吐出される被圧縮流体の圧縮波が他の吐出口に伝搬して、他の吐出口の吐出弁の開口が妨げられるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図である。
【図2】第一実施例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向平面断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である
【図4】シール31の有無によるロータ回転角度と吐出口内圧力および高圧室内圧力との関係を示す図である。
【図5】従来と本発明におけるロータ回転角度と吐出口内圧力および高圧室内圧力との関係を示す図である。
【図6】従来と本発明におけるロータ回転角度と吐出口内圧力および吐出弁リフト比との関係を示す図である。
【図7】第二実施例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図である。
【図8】圧縮波および膨張波の伝搬の様子を示す概念図である。
【図9】従来のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図である。
【図10】一部改善例のベーン型圧縮機を示すロータ軸方向側面断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ
3 サイドブロック
4 ロータ
8 ベーン溝
9 ベーン
10・20 ベーン型圧縮機
11 シリンダ収納ケース
14 チャンバー
22 吐出口
23 吐出弁
25 出口孔
30 連通経路
47 配管
47a 出口端
50 吐出経路[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a refrigerant compressor used as a part of a car air-conditioning system, an engine heat pump system, and the like, and in particular, a vane type in which overcompression loss of a fluid to be compressed used as a refrigerant is reduced and the efficiency of the compressor is improved. Related to compressors.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a vane compressor has been known as a refrigerant compressor used in a car air conditioner system, an engine heat pump system, and the like.
In this vane compressor, a multi-cylinder, reed valve mechanism is provided at a discharge port of a compression portion. The reed valve (discharge valve) is configured to open only when the pressure in the compression chamber inside the valve becomes higher than the pressure in the high pressure chamber outside the valve. Further, the backflow from the high-pressure chamber side to the compression chamber side is prevented, so that the fluid to be compressed is prevented from being recompressed, and the airtightness of the compression chamber is maintained.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional vane-type compressor, the pressure in the compression chamber must be equal to or higher than the pressure in the high-pressure chamber in order for the compressed fluid compressed in the compression chamber to be discharged by opening the reed valve. For this reason, the opening of the reed valve is delayed or the opening degree decreases with respect to the end of the compression process in the high-pressure chamber, and the excessive compression work of the fluid to be compressed increases, thereby reducing the efficiency of the compressor. .
The present invention reduces the excessive compression work in a compressor by using a reflected wave of a pressure wave generated by a fluid to be compressed discharged from a discharge port to open a discharge valve at a discharge port of the compressor. Make it possible.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The problem to be solved by the present invention is as described above. Next, means for solving the problem will be described.
That is, a cylinder having a substantially elliptical inner peripheral surface and a side block provided on the rear end surface of the cylinder are housed in a case, a rotor is rotatably provided on the inner periphery of the cylinder, and a vane groove is formed in the rotor. In the compressor, a vane is slidably mounted, a discharge port is provided in the cylinder, and a discharge valve for opening and closing the discharge port is provided. In the compressor, a plurality of the discharge ports are provided, and a compressed fluid outlet is provided for each discharge port. A hole is provided in the side block, a pipe is provided in a discharge path from each discharge port, and a pressure is released from each discharge path outlet end, and among the plurality of discharge ports, one discharge port and at least one other In this configuration, a path communicating with the discharge port is shut off .
[0005]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
First, a vane-
The
[0007]
As shown in FIGS. 1 and 3, the inner peripheral side of the
A
[0008]
At a position where the volume of the
The
[0009]
In the
When the
Further, at the outlet end (the end in the discharge direction) 47 a of the
[0010]
With the above configuration, in the present invention, the
In the
[0011]
The vane-
The outer peripheral surface of the
In order to cut off the
[0012]
Although only two
The case where three or more discharge ports are formed in the
[0013]
When the compressed fluid is discharged from the
On the other hand, a reflected wave of the pressure wave reflected at the open end where the pressure is released is defined as an expansion wave. The expansion wave is a wave of lower pressure than the pressure in the high-
In FIG. 2, the compression wave 48 generated at one
[0014]
When the discharge between the
At this time, only the pressure of the fluid to be compressed discharged from the
[0015]
In the present invention, in order to efficiently discharge the fluid to be compressed from one of the
In addition, the expansion wave to be used in the present invention is a compression wave discharged in the previous cycle and changed by free-end reflection. Here, the cycle refers to a series of the suction, compression, and discharge steps for one
The propagation timing of the expansion wave is determined by the length of the
[0016]
Next, a comparison between the conventional example and the partially improved example in which the propagation timing of the expansion wave does not match the start of discharge of the discharge valve, and the present embodiment in which the propagation timing of the expansion wave matches the start of discharge of the discharge valve Will be described with reference to FIGS. 4 to 6 and FIGS. 9 and 10.
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the rotor rotation angle and the pressure in the discharge port and the high-pressure chamber pressure depending on the presence or absence of the
The horizontal axis in FIGS. 4 to 6 shows the angle change of the
[0017]
FIG. 4 shows how the pressure in the high-pressure chamber changes over time in the case of the vane compressor of the conventional example and the partially improved example. Here, the discharge port pressure is a pressure acting on the
As shown in FIG. 9, a conventional vane-
Further, since the
On the other hand, as shown in FIG. 10, the
In a conventional example or a partially improved example, a
[0018]
The difference between the conventional example and the partially improved example is the presence or absence of the seal structure. That is, in the partially improved example, by providing the seal structure, the propagation of the pressure interference wave (that is, the compression wave) from one
The discharge of the fluid to be compressed is started from the
[0019]
The high-pressure room pressure is lower in the partially improved example than in the conventional example. This change is because the effect of the compression wave from another
As described above, two types of pressure waves propagate to the
The other is a pressure wave generated as a compression wave from another
The fact that the
[0020]
As shown in FIG. 4, in the partially improved example, at the start of discharge, the high-pressure chamber pressure is lower than before. This is because the fact that the compression wave from the
Therefore, when the fluid to be compressed is discharged from the
[0021]
In a partially improved example, the valley of the high-pressure room pressure arrives earlier than at the start of the discharge. In the present invention, the timing at which the valley of the high-pressure chamber pressure reaches the
In the partially improved example, as described above, there is no pressure wave interference from one
FIG. 5 shows how the high-pressure chamber pressure changes over time in the case of the conventional example and the present invention (first embodiment). In the present invention, since the
[0022]
The upper graph of FIG. 6 shows the state of the time change of the discharge port pressure in the conventional example and the present invention. In FIG. 6, when the pressure in the discharge port is compared between the conventional example and the present invention, the maximum value of the pressure in the discharge port of the present invention is lower. For this reason, it is shown in the drawing that the maximum load applied to the
[0023]
6 shows the relationship between the rotation angle of the
Since the graph in FIG. 6 shows the lift ratio of the
In the graph of the present invention, the opening starts earlier than before and reaches the peak value. This means that, at the timing of discharging the fluid to be compressed from the
Therefore, it is shown in the lower graph of FIG. 6 that in the present invention, the overcompression loss of the fluid to be compressed is less likely to occur than in the related art.
[0024]
Next, a
In the
In the first embodiment, the opening pressure of the
In the second embodiment, the valve opening pressure of the
[0025]
FIG. 8 shows a state in which the fluid to be compressed is discharged from one
The
In the propagation path 43, the compression wave of the fluid to be compressed discharged from the one
In FIG. 8, only one of the
[0026]
The compression wave generated at the
[0027]
The
In the second embodiment, in addition to the operation of the first embodiment, the time required to pass through this path length is used to start the discharge of one
In the second embodiment, the length of the
[0028]
With the above configuration, in the second embodiment of the present invention, the path length of the
[0029]
【The invention's effect】
As described in
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view in the rotor axial direction showing a vane type compressor of a first embodiment.
FIG. 2 is a sectional view in a rotor axial direction showing a vane-type compressor of the first embodiment.
FIG. 3 is a sectional view taken along line AA of FIG. 1;
FIG. 5 is a diagram illustrating a relationship between a rotor rotation angle, a discharge port pressure, and a high-pressure chamber pressure according to the related art and the present invention.
FIG. 6 is a diagram illustrating a relationship between a rotor rotation angle, a discharge port pressure, and a discharge valve lift ratio according to the related art and the present invention.
FIG. 7 is a side sectional view in the rotor axial direction showing a vane-type compressor of a second embodiment.
FIG. 8 is a conceptual diagram showing a state of propagation of a compression wave and an expansion wave.
FIG. 9 is a rotor axial side sectional view showing a conventional vane type compressor.
FIG. 10 is a rotor axial side sectional view showing a vane type compressor of a partially improved example.
[Explanation of symbols]
Claims (1)
前記吐出口を複数設け、各吐出口毎に被圧縮流体出口孔を前記サイドブロックに設け、各吐出口からの吐出経路に配管を設け、各吐出経路出口端を圧力解放する構成とし、複数の吐出口の内、一の吐出口と、他の少なくとも一の吐出口とを連通する経路を遮断する構成としたことを特徴とするベーン型圧縮機。A cylinder having a substantially elliptical inner peripheral surface and a side block provided on the rear end surface of the cylinder are housed in a case, a rotor is rotatably provided on the inner periphery of the cylinder, and a vane groove is formed in the rotor to form a vane. Slidably mounted, the cylinder is provided with a discharge port, a compressor provided with a discharge valve for opening and closing the discharge port,
A plurality of the discharge ports are provided, a compressed fluid outlet hole is provided for each discharge port in the side block, a pipe is provided in a discharge path from each discharge port, and a pressure release is performed on each discharge path outlet end. A vane compressor characterized in that a path connecting one of the discharge ports to at least one other discharge port is shut off .
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001129696A JP3568035B2 (en) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | Vane type compressor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001129696A JP3568035B2 (en) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | Vane type compressor |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002322991A JP2002322991A (en) | 2002-11-08 |
JP3568035B2 true JP3568035B2 (en) | 2004-09-22 |
Family
ID=18978184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001129696A Expired - Fee Related JP3568035B2 (en) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | Vane type compressor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3568035B2 (en) |
-
2001
- 2001-04-26 JP JP2001129696A patent/JP3568035B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002322991A (en) | 2002-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5826692B2 (en) | Gas compressor | |
US6790019B1 (en) | Rotary vane pump with multiple sound dampened inlet ports | |
US20060056987A1 (en) | Multi-cylinder compressor | |
KR100844153B1 (en) | Bypass device for scroll compressor | |
US20060056986A1 (en) | Multi-cylinder compressor | |
JP2013241851A (en) | Gas compressor | |
TW202314121A (en) | Compressor | |
KR20060024934A (en) | Multi-cylinder type rotary compressor | |
JPH10266980A (en) | Scroll type expander | |
JP3568035B2 (en) | Vane type compressor | |
EP0768465B1 (en) | Gas compressor | |
JP3568034B2 (en) | Vane type compressor | |
JP4403739B2 (en) | Screw compressor | |
KR100814019B1 (en) | Multi-Cylinder Type Rotary Compressor | |
JP5393577B2 (en) | Dry vacuum pump device and exhaust unit | |
WO2021203639A1 (en) | Compression mechanism and scroll compressor | |
JP7246988B2 (en) | scroll compressor | |
KR100575694B1 (en) | Capacity variable apparatus for scroll compressor | |
JP6653732B2 (en) | Vacuum pump unit | |
JP3568037B2 (en) | Vane type compressor | |
KR102118617B1 (en) | Scroll compressor | |
JP4755020B2 (en) | Scroll compressor | |
KR100398158B1 (en) | Muffler | |
JPH0979156A (en) | Gas compressor | |
KR200203908Y1 (en) | Structure for reducing noise of rotary compressor |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040303 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040309 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040510 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040608 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040609 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100625 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110625 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |