JP3566464B2 - Crawler track disposal equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に設けられるゴム製の走行用履帯を廃棄処理するのに用いて好適な走行用履帯の廃棄処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、下部走行体等を備えた油圧ショベル等の建設機械では、下部走行体の左,右両側に無端状の走行用履帯が設けられ、該各走行用履帯を走行用の油圧モータ等で回転駆動することにより路上走行を行うようにしている。
【0003】
そして、このような走行用履帯は、最近の傾向として軽量化や振動・騒音の低減、舗装道路面の損傷の防止等のために、多数のトラックリンクおよびトラックシュー等からなる鋼板製の走行用履帯に代わって、帯形状をなすゴム体中に複数個の芯金をそれぞれ間隔をもって埋設してなるゴム製の走行用履帯(ゴムクローラ)が用いられるようになっている。
【0004】
しかし、ゴム製の走行用履帯にあっては、使用劣化してくると前記ゴム体の表面(接地面)側が摩耗してしまうため、約3年程度の使用で新品と交換する必要が生じる。そして、交換された走行用履帯は破棄されることになるが、これらの廃棄物はゴム製の走行用履帯を装着した建設機械の増加に伴って急速に増加しており、これらの廃棄物を埋立地等に破棄すると、これにより環境が汚染されることから、環境汚染を招かずにゴム製の走行用履帯を処分する方策が検討されている。
【0005】
そして、上述の如きゴム製の走行用履帯を処理する装置として、例えば、特開平7−117742号公報では、帯状に伸展した走行用履帯に埋設された芯金を誘導加熱装置によって加熱し、該芯金とゴム体との接合強度を低下させた状態で、ゴム体に係合する係合アーム等を備えた分離装置によってゴム体を芯金の長手方向に引裂くことにより、走行用履帯をゴム体と芯金とに分離して再利用に供するようにした走行用履帯の廃棄処理装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の如きゴム製の走行用履帯は、それが装備される建設機械の規模や使用環境によって種類が異なるため、使用済みとなって廃棄処理される走行用履帯の形状も種々異なるのが普通である。特に、最近では、無端状に連結されたトラックリンクにボルト締めされる多数の鉄製シューの接地面側に、それぞれゴム体を加硫接合してなる分割型の走行用履帯が実用に供されており、このような分割型の走行用履帯も含めるとゴム製の走行用履帯は多種多様となっている。
【0007】
これに対し、従来技術による廃棄処理装置を用いて走行用履帯の芯金とゴム体とを分離する場合には、誘導加熱装置を構成するコイル部等を廃棄処理すべき走行用履帯の形状に応じて交換する必要があり、これにより、廃棄処理作業の効率が著しく低下してしまうという問題がある。また、走行用履帯の形状に対応した形状を有する複数種の誘導加熱装置を予め用意することにより、廃棄処理装置全体のコストが嵩んでしまうという問題がある。
【0008】
さらに、分離装置は、走行用履帯のゴム体に設けられた凹凸部等に係合した状態で該ゴム体に対して芯金の長手方向に沿う引張力を付与することにより、ゴム体を芯金から引裂く構成となっているから、走行用履帯の種類の変化に応じてゴム体の形状が変化した場合には、ゴム体と係合アームとが確実に係合できなくなり、その結果、芯金からゴム体を確実に分離することができなくなるという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、形状の異なる複数種の走行用履帯に対しても効率良く廃棄処理作業を行うことができるようにした走行用履帯の廃棄処理装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、ゴム体と該ゴム体内に埋設された芯金とを有し、帯形状の無端ベルトとして形成された走行用履帯を廃棄処理するための走行用履帯の廃棄処理装置に適用される。
【0015】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記走行用履帯をその長手方向で前記芯金を1〜6個含む複数の履帯片に分割する手段と、これらの複数に分割された各履帯片毎に前記芯金を加熱する加熱手段と、該加熱手段によって加熱された前記芯金からゴム体を分離する分離手段とを備え、前記加熱手段は、フレーム上に設けられた固定板と、前記芯金の長手方向に移動するように該固定板上に案内レール介して移動可能に設けられた一対の支持台と、内側コイル部を挟んで前記芯金の長手方向に離間して該一対の支持台上に設けられ前記履帯片の形状に応じて前記芯金の長手方向に移動する一対の外側コイル部を有し、交番電流が印加されることにより前記芯金を誘導加熱する誘導加熱部とにより構成し、前記分離手段は、支持フレーム上に取換え可能に設けられ前記履帯片の芯金をその長手方向で位置決めする位置決め治具と、前記支持フレーム上に移動可能に設けられ該位置決め治具によって位置決めされた前記芯金からゴム体を分離すべく着脱可能となった係合爪を前記ゴム体に係合させ前記芯金の長手方向に沿った引張力を付与する一対の係合アームとを有し、前記位置決め治具と前記各係合アームの係合爪とを前記履帯片の形状に応じて取換える構成としたことにある。
【0016】
上記構成によれば、走行用履帯をその長手方向で芯金を1〜6個含む複数の履帯片に分割した後に、加熱手段により、これらの複数に分割された各履帯片毎に前記芯金を加熱することができ、その後に分離手段を用いて、加熱手段で加熱された前記芯金からゴム体を分離することができる。そして、前記各履帯片の芯金を加熱するときに、前記加熱手段の誘導加熱部は、一対の外側コイル部を各支持台と共に芯金の長手方向に移動させることにより、例えば廃棄処理すべき走行用履帯の種類の変化に伴って芯金の形状が変化しても、この芯金の形状の変化にかかわらず誘導加熱部の各外側コイル部を常に芯金に近接した位置で効率良く該芯金を加熱することができる。また、前記分離手段は、各履帯片の形状に応じて位置決め治具および各係合アームの係合爪を取換える構成としているので、各履帯片の芯金を位置決め治具によって確実に位置決めした状態で、各係合アームをゴム体に係合させ、該ゴム体に芯金の長手方向に沿った引張力を付与することができる。従って、廃棄処理すべき走行用履帯の種類の変化にかかわらず、加熱手段によって芯金を効率良く加熱でき、加熱した芯金から分離手段によって確実にゴム体を分離することができる。
【0017】
また、請求項2の発明は、ボルト収容穴が形成されたゴム体と該ゴム体内に埋設されボルト挿通穴が形成された芯金とからなる複数の履帯片を備えた走行用履帯の廃棄処理装置であって、前記各履帯片の芯金を加熱する加熱手段は、少なくとも前記芯金の長手方向に移動可能に設けられ、交番電流が印加されることにより該芯金を誘導加熱する一対の誘導加熱部を有する構成とし、前記加熱手段によって加熱された前記芯金からゴム体を分離する分離手段は、前記芯金のボルト挿通穴に係合することにより該芯金をその長手方向で位置決めする係合突起を備えた位置決め治具と、前記ゴム体のボルト収容穴に係合し前記芯金の長手方向に沿った引張力を付与する係合爪を備えた一対の係合アームとを有し、前記位置決め治具と前記各係合アームとを前記履帯片の形状に応じて取換え可能な構成としている。
【0018】
上記構成によれば、ボルト収容穴が形成されたゴム体と該ゴム体内に埋設されボルト挿通穴が形成された芯金とからなる各履帯片に対し、加熱手段の各誘導加熱部を芯金の長手方向に移動させることにより、該各誘導加熱部を常に芯金に近接した位置に配設した状態で、芯金を効率良く加熱することができる。また、各履帯片の形状に応じて位置決め治具および各係合アームを取換えることにより、位置決め治具の係合突起を芯金のボルト挿通穴に係合させて該芯金を確実に位置決めした状態で、各係合アームの係合爪をゴム体のボルト収容穴に係合させて該ゴム体に確実に引張力を付与することができる。従って、ボルト収容穴が形成されたゴム体と該ゴム体内に埋設されボルト挿通穴が形成された芯金とからなる各履帯片に対しても、走行用履帯の種類の変化にかかわらず、加熱手段によって芯金を効率良く加熱できると共に、加熱された芯金から分離手段によって確実にゴム体を分離することができる。
【0019】
さらに、請求項3の発明によると、前記加熱手段の誘導加熱部は、前記芯金の長手方向中間部に設けられる内側コイル部と、該内側コイル部を挟んで前記芯金の長手方向に離間した一対の外側コイル部とからなり、該各外側コイル部を前記履帯片の形状に応じて前記芯金の長手方向に移動させる構成としている。
【0020】
上記構成によれば、加熱手段は、内側コイル部によって芯金の長手方向中間部を加熱できると共に、各外側コイル部によって芯金の長手方向両側部分を一様に加熱することができる。そして、廃棄処理すべき走行用履帯の種類の変化に伴って芯金の形状が変化しても、各外側コイル部を芯金の長手方向に移動させることにより、該各外側コイル部と内側コイル部とによって芯金を一様に効率良く加熱することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0022】
まず、図1ないし図4は本発明による第1の実施例によって廃棄処理される対象物としての走行用履帯を示している。
【0023】
図において、1はゴムクローラによって構成された走行用履帯で、該走行用履帯1は図1ないし図4に示す如く、弾性樹脂材料により一定の幅寸法をもった帯形状の無端ベルトとして形成されたゴム体2と、該ゴム体2内に一定の間隔をもって互いに平行となるように埋設された複数(多数)個の芯金3,3,…と、該各芯金3の上面部3Aから僅かに離間してゴム体2中に埋設され、該ゴム体2の長手方向に伸長した編込み鋼線等からなる補強帯4,4とから大略構成されている。
【0024】
ここで、走行用履帯1のゴム体2にはその接地面となる表面側に、例えばほぼ四角形状をなして突出するラグ2A,2A,…が一体形成され、該各ラグ2Aはゴム体2の幅方向に離間して交互に配設される構成となっている。そして、各ラグ2Aは一定の厚みを有し、地面に接触したときに油圧ショベル等の車両に強いグリップ力(走行用の駆動力)を伝えるようになっている。
【0025】
また、ゴム体2の幅方向中央部には各芯金3の間に位置して泥抜き用の角穴5,5,…が穿設され、該各角穴5は路上走行時に泥土等がゴム体2の裏面2B側に入り込んだとしても、これらの泥土を表面側の各ラグ2A間等に排出させるものである。
【0026】
一方、走行用履帯1の各芯金3には、図2および図3に示す如く左,右一対の突起部3B,3Bが一体形成され、該各突起部3Bはゴム体2の裏面2B側から突出している。そして、該各突起部3Bは油圧ショベルの下部走行体等に設ける走行用減速機のスプロケット(図示せず)等に係合し、このスプロケットから走行用履帯1が外れるのを防止する構成となっている。
【0027】
次に、図5ないし図22は第1の実施例による走行用履帯の廃棄処理装置を示している。
【0028】
図において、11は走行用履帯の廃棄処理装置を示し、該廃棄処理装置11は図5および図6に示すように、後述する第1の搬送装置12と、切断装置21と、第2の搬送装置32と、切込み装置45と、誘導加熱装置50と、履帯分離装置61とから大略構成されている。
【0029】
12は廃棄処理すべき走行用履帯1を切断装置21に向けて搬送する第1の搬送装置を示し、該第1の搬送装置12は、フロア上に配設されて左,右方向に水平に延びるフレーム13上に設けられている。そして、第1の搬送装置12は、フレーム13上に複数のブラケット14,14,…を介して固定され、互いに平行にフレーム13の長手方向に伸長する一対の支持板15,15と、該各支持板15の間に位置してフレーム13上に設けられた搬送シリンダ16と、該搬送シリンダ16のロッド16A先端に配設された後述のフック18とから構成されている。
【0030】
ここで、搬送シリンダ16は、例えば油圧源(図示せず)からの圧油の給排によりロッド16Aを伸縮させる油圧シリンダにより構成され、フレーム13の幅方向に架設された複数の梁17,17,…のうち切断装置21の近傍に位置する2つの上面側に固定されている。
【0031】
18は搬送シリンダ16のロッド16A先端に配設されたフックで、該フック18は図7および図8に示すように、ほぼL字状に形成されたブロック18Aと、該ブロック18Aの上面側に直立した係合爪18Bとを有している。ここで、ブロック18Aの一側面には案内ローラ19が回転可能に取付けられ、該案内ローラ19は、フレーム13上にブラケット等を介して水平方向に延設された断面コ字状の案内レール20に沿って転動するようになっている。従って、例えば搬送シリンダ16のロッド16Aが伸縮したときに、フック18は案内レール20内を転動する案内ローラ19に案内されつつ、ブロック18Aがフレーム13と平行に進退動するようになっている。
【0032】
また、係合爪18Bは、その基端側がラチェット機構(図示せず)等を介してブロック18Aに取付けられ、ブロック18Aの上面側に直立した先端側が一方向にのみ揺動するのを許すようになっている。そして、例えば搬送シリンダ16のロッド16Aが伸長するときには、後述するように係合爪18Bの先端側が直立状態を保ち、走行用履帯1の芯金3に係合してこれを押圧する。また、ロッド16Aが縮小するときには、係合爪18Bが図8中に二点鎖線で示すように、芯金3に当接して揺動し、芯金3に対する係合爪18Bの係合が解除される。
【0033】
そして、第1の搬送装置12は、直線状に伸展させた走行用履帯1の裏面2Bを各支持板15上に載置し、搬送シリンダ16のロッド16A先端に配設されたフック18の係合爪18Bを走行用履帯1の芯金3に係合させた状態で、搬送シリンダ16を作動させる。これにより、走行用履帯1が切断装置21に向けて一定のピッチL(搬送シリンダ16のストローク)毎に間欠的に搬送されるようになっている。
【0034】
21は第1の搬送装置12の下流側に配設された切断装置を示し、該切断装置21は図7および図8等に示す如く、フレーム13を幅方向で挟むようにフロア上に立設された後述の支持フレーム22と、走行用履帯1の下面側を支持すべくフレーム13上に配設された一対の支持台23,23と、支持フレーム22に配設された一対の油圧シリンダ24,24と、各支持台23上で走行用履帯1を複数の履帯片P,P,…に切断すべく各油圧シリンダ24のロッド24A先端に取付けられた第1のカッター刃27A,第2のカッター刃27Bと、走行用履帯1を各支持台23上に押付けるべく該各カッター刃27A,27Bの近傍にそれぞれ設けられた押え機構28,28とから大略構成されている。
【0035】
ここで、支持フレーム22は、フレーム13を幅方向で挟むようにフロア上に立設された一対の支柱22A,22Aと、該各支柱22Aの上端側に固着された上側補強梁22Bと、支柱22Aの途中部位に固着された下側補強梁22Cとから堅固な枠構造をもって形成されている。
【0036】
23,23は走行用履帯1を下面側から支持すべく、フレーム13上にその幅方向で対向するように設けられた一対の支持台で、該各支持台23の長手方向中間部には各カッター刃27A,27Bの刃先を逃がすための隙間23Aが形成されている。また、各支持台23の上面側は隙間23Aを頂点とする山形の傾斜面23Bとなっている。そして、各支持台23は図8に示すように、走行用履帯1をそのゴム体2の裏面2B側から支持するようになっている。
【0037】
24,24は支持フレーム22の上側補強梁22Bに取付けられた駆動手段としての油圧シリンダで、該各油圧シリンダ24は図8に示すように、上側補強梁22Bの下面側にボルト25,25を介して取付けられた支持板26に下向きに固定され、ロッド24Aが下向きに突出している。そして、該各油圧シリンダ24は油圧源(図示せず)から圧油が給排されることにより、ロッド24Aを伸縮させて各カッター刃27A,27Bを各押え機構28と共に上,下に昇降させるものである。
【0038】
ここで、支持板26に形成された各ボルト25のボルト挿通穴26A,26Aは、フレーム13の長手方向(走行用履帯1の長さ方向)に延びる長穴となっている。従って、各ボルト25に対して各ボルト挿通穴26Aを相対移動させることにより、上側補強梁22Bに対する支持板26の取付位置を走行用履帯1の長さ方向に調整することができ、各カッター刃27A,27Bによる走行用履帯1の切断位置を該走行用履帯1の長さ方向で個別に調整できる構成となっている。
【0039】
27A,27Bは各油圧シリンダ24のロッド24A先端側に保持具等を介して着脱可能に装着された第1,第2のカッター刃を示し、該第1,第2のカッター刃27A,27Bは強靭な刃物材料等から矩形の平板状に形成され、その先端(下端)側はエッジ形状となっている。ここで、各カッター刃27A,27Bは、その幅寸法が走行用履帯1(ゴム体2)の幅寸法の約1/2に設定され、例えば走行用履帯1(ゴム体2)の中央部に形成された角穴5よりも小さな隙間をあけて走行用履帯1の幅方向に連なるように配設されている。
【0040】
そして、各カッター刃27A,27Bは各油圧シリンダ24で下向きに駆動されることにより、図9に示すように、第1のカッター刃27Aが角穴5の一側でゴム体2を切断し、第2のカッター刃27Bが角穴5の他側でゴム体2を切断するようになっている。そして、第1のカッター刃27Aの切断位置と、第2のカッター刃27Bの切断位置とは、上述した各支持板26の支持フレーム22に対する取付位置を調整することにより、走行用履帯1の長さ方向に関して個別に調整することができ、走行用履帯1の芯金3との干渉を防止できるようになっている。
【0041】
28,28は各カッター刃27A,27Bによる切断時に走行用履帯1を各支持台23上に押付ける押え機構を示し、該各押え機構28は、各カッター刃27A,27Bの両側面にそれぞれ固着され、先端側が水平方向に突出して自由端となった一対の支承板29,29と、上端側が該各支承板29の先端側に摺動変位可能に取付けられ、下端側が走行用履帯1の表面側に押付けられるパッド部30Aとなった一対の押えパッド30,30と、該各押えパッド30のパッド部30Aを走行用履帯1側に向けて付勢するばね31,31とから構成されている。
【0042】
ここで、各ばね31は各支承板29の先端側と各押えパッド30のパッド部30Aとの間にプリセット状態で配設され、各押えパッド30のパッド部30Aを常時下向きに付勢している。そして、各カッター刃27A,27Bによる走行用履帯1の切断時には、走行用履帯1(ゴム体2)の表面側にカッター刃27A,27Bの刃先が接触するに先立って、各押えパッド30のパッド部30Aを走行用履帯1の表面側に押付けると共に、切断途中にあっても各押えパッド30と各支持台23との間で走行用履帯1を強く挟持させるように、各ばね31を大きなばね力に設定している。
【0043】
32は切断装置21の下流側に位置してフレーム13上に設けられた第2の搬送装置を示し、該第2の搬送装置32は、切断装置21によって切断された走行用履帯1の履帯片Pを誘導加熱装置50に向けて搬送するものである。ここで、該第2の搬送装置32は図10ないし図13等に示すように、フレーム13上に複数のブラケット33,33,…を介して固定され、互いに平行にフレーム13の長手方向に伸長する一対の支持板34,34と、該各支持板34の間に位置してフレーム13上に設けられた後述の昇降ユニット35と、該昇降ユニット35の基板38上に配設された搬送ユニット39とから大略構成されている。
【0044】
35は各支持板34の間に位置してフレーム13上に設けられた昇降ユニットで、該昇降ユニット35は図11および図12に示すように、フレーム13の幅方向に架設され長手方向に離間した一対の梁36,36と、該各梁36の下面側にロッド37Aを上向きにして取付けられた油圧式の昇降シリンダ37,37と、該各昇降シリンダ37のロッド37A先端に固定され、フレーム13の長手方向に延びる長方形状の基板38とを有している。
【0045】
そして、該昇降ユニット35は、各昇降シリンダ37への圧油の給排に応じて、基板38を図11に示す下降位置と図12に示す上昇位置との間で昇降させるものである。
【0046】
39は昇降ユニット35の基板38上に設けられた搬送ユニットで、該搬送ユニット39は、基板38上に複数のローラ40,40,…を介して移動可能に設けられ、フレーム13の長手方向に延びる一対のスライド板41,41と、該各スライド板41の間に位置して基板38上に配設された油圧式の搬送シリンダ42とを有している。
【0047】
ここで、各スライド板41は、基板38の幅方向両側に互いに平行となるように配設され、その外側面の下端側には基板38上を転動する複数のローラ40,40,…が軸支されている。また、各スライド板41の上端側には、後述するように履帯片Pに埋設された芯金3に係合する複数の係合突起41A,41A,…が、所定のピッチLをもって上向きに突設されている。
【0048】
また、搬送シリンダ42は、その基端側がブラケット43を介して基板38上に固定され、ロッド42Aの先端側は連結板44を介して各スライド板41に連結されている。そして、搬送ユニット39は、搬送シリンダ42への圧油の給排に応じて、各スライド板41を図11に示す初期位置と図13に示す搬送位置との間で移動させるものである。
【0049】
そして、第2の搬送装置32は、搬送ユニット39の各スライド板41を初期位置に位置決めした状態で、昇降ユニット35の基板38を上昇位置に移行させることにより、各スライド板41の各係合突起41Aを各支持板34上に載置された履帯片Pの芯金3に係合し得る位置に位置決めした後、搬送ユニット39の各スライド板41を初期位置から搬送位置に移行させることにより、該各スライド板41の各係合突起41Aを履帯片Pの芯金3に係合させて押圧し、各履帯片Pを誘導加熱装置50へ向けて間欠的に搬送する構成となっている。
【0050】
45は第2の搬送装置32の途中に位置してフレーム13の上方に配設された切込み装置を示し、該切込み装置45は図10ないし図13等に示すように、フレーム13の幅方向両側から上向きに立上がるコ字状の支持枠体46と、該支持枠体46の上面側に配設されたモータ47と、第2の搬送装置32をなす各支持板34の中間部に位置して支持枠体46の内側に回転可能に軸支され、ベルト48を介してモータ47の出力が伝達されることにより回転駆動される円板状カッター49とからなっている。
【0051】
そして、該切込み装置45は、第2の搬送装置32によって各履帯片Pが各支持板34上を搬送されてくるとき、モータ47によって円板状カッター49を回転駆動する。これにより、各支持板34と円板状カッター49との間で上,下方向から履帯片Pを挟み込むようにして、該履帯片P(ゴム体2)の上面側に、図11等に示すように搬送方向に沿って一定深さの切込み部Cが形成されるようになっている。
【0052】
次に、50は切込み装置45の下流側に位置してフレーム13上に配設された誘導加熱装置を示し、該誘導加熱装置50は図10ないし図14等に示すように、フレーム13の幅方向両側に配設された一対の支持台51,51と、該各支持台51等に配設され、外部の電源(図示せず)から高周波電流等の交番電流が印加されることにより、各支持台51上に載置された履帯片Pの芯金3を誘導加熱する後述の誘導加熱部54とから大略構成されている。
【0053】
ここで、各支持台51は図14ないし図17に示すように、全体としてほぼ直方体状に形成され、フレーム13上に配設された固定板52上に一対の案内レール53,53を介してフレーム13の幅方向に移動可能に設けられている。そして、各支持台51は図15に示すように履帯片Pの芯金3に設けられた各突起部3Bの間隔よりも大なる離間距離をもって対向配置され、該各突起部3Bを下向きにした状態で履帯片Pの裏面2B側を支持するようになっている。また、該各支持台51には複数の冷却風通路51A,51A,…が形成されている。
【0054】
54は各支持台51等に配設された誘導加熱部を示し、該誘導加熱部54は、各支持台51の間に位置して固定板52上に配設された後述の内側コイル部55と、各支持台51上に配設されることにより該各支持台51上に支持された履帯片Pの芯金3の長手方向に移動可能となった一対の外側コイル部59,59とからなっている。
【0055】
ここで、内側コイル部55は、フレーム13の長手方向に離間した一対のソレノイド型コイル56,56と、該各ソレノイド型コイル56を覆う樹脂モールド57とからなっている。そして、各ソレノイド型コイル56は、導線56Aと、該導線56Aが巻回されるコア56Bと、該コア56Bに巻回された導線56Aの外側に設けられたヨーク58とから構成され、コア56Bとヨーク58とは強磁性体により一体的に形成されている。ここで、ヨーク58は図15および図16に示すように、各支持台51上に履帯片Pが載置された状態で、導線56Aが樹脂モールド57を介して履帯片Pの芯金3と対向しない部分にのみ設けられ、図14に示すようにほぼコ字状に形成されている。これにより、各ソレノイド型コイル56の導線56Aに交番電流を印加したときに、導線56Aの周囲に漏れる磁束(漏洩磁束)が低減でき、履帯片Pの芯金3のうち樹脂モールド57を介して導線56Aに対向する部位に、効率良く交番磁界を発生させることができるようになっている。
【0056】
59,59は内側コイル部55と共に誘導加熱部54を構成する一対の外側コイル部で、該各外側コイル部59は、各支持台51の上面側に位置する上面部59Aと、各支持台51の側面側に屈曲した側面部59Bとを有している。ここで、各外側コイル部59は、円形または楕円形の平板状に巻回した導線の一部をL字状に屈曲させたL字型コイル60を樹脂モールド等で覆うことにより形成されている。そして、図15に示すように各支持台51上に履帯片Pが載置されたときに、各外側コイル部59の上面部59Aが、履帯片Pの芯金3のうち各突起部3Bよりも外側の部位に対向し、各外側コイル部59の側面部59Bが、前記内側コイル部55との間で各突起部3Bを挟むようになっている。
【0057】
そして、内側コイル部55をなす各ソレノイド型コイル56と、外側コイル部59をなす各L字型コイル60とは直列に接続され、外部の電源から高周波電流を印加することにより、履帯片Pの芯金3に交番磁界を発生させ、芯金3を加熱(誘導加熱)するようになっており、内側コイル部55と各外側コイル部59とを、各突起部3Bを有する芯金3に対応した形状とすることにより、該芯金3を一様に効率良く加熱できるようになっている。
【0058】
また、各支持台51を案内レール53に沿ってフレーム13の幅方向に移動させることにより、該各支持台51上に支持される履帯片Pの芯金3の長手方向に各外側コイル部59を移動させることができるから、例えば図17に示すように履帯片Pよりもサイズの小さい履帯片P′が各支持台51上に載置された場合でも、各外側コイル部59の上面部59Aを履帯片P′の芯金3′の下面側に適正に対向させると共に、各外側コイル部59の側面部59Bと内側コイル部55との間で各突起部3B′を挟むことができる。
【0059】
このように、各外側コイル部59を芯金3の長手方向に移動可能に構成することにより、履帯片Pの形状の変化にかかわらず、内側コイル部55と各外側コイル部59とを常に芯金3に近接した位置に配設することができ、該芯金3を一様に効率良く加熱できる構成となっている。
【0060】
次に、61は履帯片Pのゴム体2を引裂いて該ゴム体2と芯金3とに分離すべく誘導加熱装置50の下流側に配設された履帯分離装置を示し、該履帯分離装置61は図10等に示すように、フレーム13の下流端側に配設された後述の支持フレーム62と、該支持フレーム62上に配設されたガイドブロック64と、該ガイドブロック64を挟んで支持フレーム62の長手方向両側に設けられた一対の水平移動ユニット65,65と、該各水平移動ユニット65に設けられた一対のアームユニット71,71とから大略構成されている。
【0061】
62はフレーム13の長手方向に対して直交する方向に延びるようにフロア上に立設された支持フレームで、該支持フレーム62の上面側には矩形状をなした肉厚の支持基板63が配設されている。
【0062】
64は支持基板63の長手方向中間部に設けられた位置決め治具としてのガイドブロックで、該ガイドブロック64はほぼ直方体のブロック状に形成され、図18に示すように履帯片Pの芯金3に設けられた各突起部3B間に係合することにより、履帯片Pを芯金3の長手方向に位置決めするものである。
【0063】
65,65は支持フレーム62の支持基板63上に、その長手方向に沿って互いに接近または離間する方向に移動可能に設けられた一対の水平移動ユニットを示し、該各水平移動ユニット65は図18ないし図21等に示すように、支持基板63の幅方向に離間して長手方向に延びる一対のガイドロッド66,66と、該各ガイドロッド66に直動軸受67,67を介して取付けられ、各ガイドロッド66に沿って移動可能となった移動テーブル68と、各ガイドロッド66の間に位置して支持基板63上に固定された油圧シリンダ69とを有し、該油圧シリンダ69は、そのロッド69Aの先端がブラケット70を介して移動テーブル68の下面側に固定されている。
【0064】
そして、該各水平移動ユニット65は、油圧シリンダ69に圧油を給排してロッド69Aを伸縮させることにより、該ロッド69Aに固定された移動テーブル68を、支持基板63の長手方向に沿って互いに接近または離間する方向に移動させるようになっている。
【0065】
71,71は各水平移動ユニット65の移動テーブル68上に設けられた係合アームとしてのアームユニットで、該各アームユニット71は、移動テーブル68上に固定された支持ブラケット72に軸73を介して揺動可能に設けられたH型鋼等からなる揺動アーム74と、支持ブラケット72の近傍に位置して移動テーブル68上に配設された油圧式のアームシリンダ75とを有し、該アームシリンダ75のロッド先端側は長穴継手76を介して揺動アーム74の基端側に接続されている。
【0066】
77,77は各揺動アーム74の先端側下面に配設された係合爪を示し、該各係合爪77は図22に示すように下端部が鋭角となった楔状に形成されている。そして、該各係合爪77は、各揺動アーム74の先端側に穿設された2個のボルト穴74A,74Aに挿通されるボルト78,78を介して、各揺動アーム74の先端側下面に着脱可能に取付けられている。
【0067】
そして、該各アームユニット71は、アームシリンダ75に圧油を給排してロッドを伸縮させることにより、揺動アーム74を軸73を中心として図18に示す開放位置から図19に示す把持位置へと揺動させ、該揺動アーム74の先端側に取付けられた係合爪77を、上述した切込み装置45によって履帯片Pのゴム体2に形成された切込み部Cの近傍に係合させるようになっている。
【0068】
79は揺動アーム74の下側に位置して移動テーブル68上に設けられたシート部材で、該シート部材79は、履帯片Pが支持基板63上に搬送されたときに、ガイドブロック64と共に該履帯片Pを下面側から支持するものである。
【0069】
80は揺動アーム74の先端部下面側に設けられたパッド部材を示し、該パッド部材80は、揺動アーム74の先端部上面側に配設された油圧式のパッドシリンダ81のロッド先端に固定されている。そして、該パッド部材80は、パッドシリンダ81への圧油の給排に応じて、図18等に示すように揺動アーム74の下面側に引込んだ引込位置と、図21に示すように揺動アーム74の下面側から突出した突出位置との間で進退動するものである。
【0070】
82,82は履帯分離装置61によって分離された履帯片Pのゴム体2を外部に排出すべく、該履帯分離装置61の各移動テーブル68の近傍に配設された一対の油圧式の排出シリンダを示し、該各排出シリンダ82は図6および図10に示すように、誘導加熱装置50を挟むようにブラケット83を介して支持基板63に取付けられている。そして、該各排出シリンダ82のロッド先端側にはパッド84が取付けられ、該パッド84は、各移動テーブル68が図21に示すように互いに離間した位置に移動したときに、該各移動テーブル68上のシート部材79上に載置されたゴム体2と対向するようになっている。
【0071】
そして、各排出シリンダ82は、油圧源からの圧油の給排に応じてロッドを伸縮させることにより、その先端側に固定されたパッド84によって各移動テーブル68上のゴム体2を押圧し、該ゴム体2を履帯分離装置61の外部に排出するものである。
【0072】
本実施例による走行用履帯の廃棄処理装置11は上述の如き構成を有するもので、以下、該廃棄処理装置11を用いて行う走行用履帯1の廃棄処理について説明する。
【0073】
まず、廃棄処理すべき無端状の走行用履帯1をゴム体2の部分で幅方向に切断して帯状に伸展させる。そして、図8に示すように、ゴム体2のラグ2Aが上面側となるようにして、伸展した走行用履帯1を第1の搬送装置12の各支持板15上に載置し、走行用履帯1の芯金3に設けられた各突起部3Bの間に、搬送シリンダ16のロッド16A先端に設けたフック18の係合爪18Bを係合させる。
【0074】
次に、搬送シリンダ16を作動させてロッド16Aを伸長させ、フック18の係合爪18Bによって走行用履帯1の芯金3を押圧する。これにより、走行用履帯1は、搬送シリンダ16のストローク分(例えば、芯金3を2個含む長さ)だけピッチLをもって切断装置21側に搬送され、ゴム体2が切断装置21の各カッター刃27A,27Bと正対した位置にて停止する。その後、搬送シリンダ16は次の走行用履帯1の搬送に備えてロッド16Aを縮小させ、このとき、フック18の係合爪18Bは、ブロック18Aとの間に設けられたラチェット機構により、図8中に二点鎖線で示すように走行用履帯1の芯金3に当接して揺動しつつ、次の走行用履帯1の搬送時に押圧すべき芯金3の後方まで移動する。
【0075】
この状態で、切断装置21の油圧シリンダ24を作動させてロッド24Aを伸長させることにより、図8中に二点鎖線で示すように各カッター刃27A,27Bを走行用履帯1に向けて下降させ、各支持台23上で走行用履帯1を切断し、例えば芯金3を2個含む小さな履帯片Pを得る。
【0076】
ここで、油圧シリンダ24のロッド24Aを伸長させたときには、各カッター刃27A,27Bと共に押え機構28が下降し、該押え機構28の各押えパッド30を走行用履帯1に強く押付けつつ、各カッター刃27A,27Bで走行用履帯1を切断できるから、該走行用履帯1のゴム体2が各カッター刃27A,27Bの刃先等に絡み付くように摩擦接触するのを防止でき、走行用履帯1を小さな切断力で確実に切断することができる。
【0077】
また、各油圧シリンダ24が固定された各支持板26は、長穴状のボルト挿通穴26Aに挿通されたボルト25を介して支持フレーム22に取付けられているから、各支持板26の支持フレーム22に対する取付位置を調整することにより、各カッター刃27A,27Bの切断位置を走行用履帯1の長さ方向に関して個別に調整することができる。従って、例えば図9に示すように、走行用履帯1に埋設された芯金3の一部が走行用履帯1の長手方向に突出するような形状を有する場合でも、各カッター刃27A,27Bによるゴム体2の切断位置を調整することにより、該各カッター刃27A,27Bと芯金3との干渉を確実に防止することができる。
【0078】
さらに、走行用履帯1を下面側から支持する各支持台23の上面を山形状の傾斜面23Bとし、この傾斜面23B上に走行用履帯1を載置することにより、該走行用履帯1の切断箇所を各支持台23の前,後で山形状に屈曲させることができるから、走行用履帯1の切断箇所に引裂き力を作用させることができ、走行用履帯1のゴム体2が各カッター刃27A,27Bの刃先等に絡み付くのをより確実に防止できると共に、各油圧シリンダ24による切断力(油圧力)を小さくでき、走行用履帯1の切断作業を効率的に実施できる。
【0079】
このようにして、切断装置21によって切断された履帯片Pは、図11に示すように切断装置21の支持台23上に載置された状態にある。
【0080】
この状態で、第2の搬送装置32は、搬送ユニット39の各スライド板41を初期位置に位置決めした状態で、昇降ユニット35の基板38を上昇位置に移行させる。これにより、図12に示すように、各スライド板41の各係合突起41Aが、支持台23および各支持板34上に載置された履帯片Pの芯金3に係合し得る位置に位置決めされる。そして、搬送ユニット39の各スライド板41を初期位置から搬送位置に移行させることにより、該各スライド板41の各係合突起41Aが履帯片Pの芯金3に係合してこれを押圧し、図13に示すように各履帯片Pが誘導加熱装置50へ向けて間欠的に搬送される。
【0081】
このとき、切込み装置45がモータ47によって円板状カッター49を回転駆動することにより、誘導加熱装置50に向けて搬送される各履帯片Pが、各支持板34と円板状カッター49との間で上,下方向から挟み込まれ、該履帯片P(ゴム体2)の上面側には、搬送方向に沿って一定深さの切込み部Cが形成される。
【0082】
そして、ゴム体2の上面側に切込み部Cが形成された履帯片Pは、第2の搬送装置32によって搬送され、図15および図16に示すように誘導加熱装置50の各支持台51上に載置される。
【0083】
このとき、各支持台51を案内レール53に沿って移動させ、各外側コイル部59を履帯片Pの芯金3の長手方向に移動させることにより、該各外側コイル部59を、その上面部59Aを芯金3の下面側に正対させ、かつ、側面部59Bと内側コイル部55との間で各突起部3Bを挟むようにして、芯金3に近接した位置に配設することができる。
【0084】
この状態で、誘導加熱装置50は、誘導加熱部54をなす内側コイル部55と各外側コイル部59とに外部の電源から高周波(例えば、25kHz)の交番電流を印加する。これにより、履帯片Pの芯金3に交番磁界が発生し、芯金3が誘導加熱によって200℃程度に加熱されることにより、該芯金3とゴム体2との接合強度が低下する。
【0085】
この場合、誘導加熱部54を構成する各外側コイル部59を履帯片Pの芯金3の長手方向に移動可能に構成したから、例えば図17に示すようにサイズの小さい履帯片P′の芯金3′を加熱する場合でも、各外側コイル59の上面部59Aを芯金3′のうち各突起部3B′よりも外側の部位に正対させ、かつ、各外側コイル部59の側面部59Bと内側コイル部55との間で各突起部3B′を挟むことができる。従って、廃棄処理すべき走行用履帯の形状の変化にかかわらず、誘導加熱部54によって走行用履帯に埋設された芯金を一様に効率良く加熱することができる。
【0086】
次に、誘導加熱装置50によって加熱された履帯片Pは、芯金3とゴム体2との接着強度が低下した状態で、第2の搬送装置32によってさらに下流側に搬送され、図18に示すように、支持基板63上のガイドブロック64および各移動テーブル68上のシート部材79上に載置され、ガイドブロック64が芯金3の各突起部3B間に係合することにより該芯金3の長手方向に位置決めされる。
【0087】
この状態で、履帯分離装置61は、各アームユニット71のアームシリンダ75を伸長させ、揺動アーム74を軸73を中心として図18に示す開放位置から図19に示す把持位置へと揺動させ、該揺動アーム74の先端側に取付けられた係合爪77を、上述した切込み装置45によって履帯片Pのゴム体2に形成された切込み部Cの近傍に係合させる。
【0088】
そして、各水平移動ユニット65の油圧シリンダ69を伸長させ、図20に示すように各移動テーブル68を互いに離間させる。これにより、履帯片Pのゴム体2に対し、芯金3の長手方向に沿って逆向の引張力が作用し、該ゴム体2はその切込み部Cから2つに引裂かれる。この結果、履帯片Pを芯金3とゴム体2とに分離することができ、芯金3はガイドブロック64上に残留し、引裂かれた各ゴム体2は、各移動テーブル68上に保持される。
【0089】
かくして、履帯片Pを芯金3とゴム体2とに分離した後、履帯分離装置61は図21に示すように、各アームユニット71のアームシリンダ75を縮小させ、揺動アーム74を図20に示す把持位置から図21に示す開放位置へと揺動させ、さらに、各パッドシリンダ81を作動させてパッド部材80を揺動アーム74の下面側に突出させる。これにより、揺動アーム74の下面側に付着したゴム体2が該揺動アーム74から離脱し、移動テーブル68のシート部材79上に落下する。
【0090】
その後、例えば各排出シリンダ82を作動させてパッド84を各移動テーブル68側に突出させることにより、該移動テーブル68のシート部材79上に落下したゴム体2が履帯分離装置61の外部に排出される。一方、ガイドブロック64上に残留した芯金3は、第2の搬送装置32によって履帯分離装置61に搬送されてくる次の履帯片Pによって押圧され、履帯分離装置61の外部に排出される。これにより、履帯片Pに対する一連の廃棄処理が終了する。
【0091】
上述の如く、本実施例によれば、誘導加熱部54を構成する各外側コイル部59を履帯片Pの芯金3の長手方向に移動可能に構成することにより、内側コイル部55と各外側コイル59とを常に履帯片Pの芯金3に近接した位置に配設することができる。従って、廃棄処理すべき走行用履帯1の形状の変化にかかわらず、誘導加熱部54によって走行用履帯1に埋設された芯金3を一様に効率良く加熱することができ、走行用履帯1の廃棄処理時の作業性を大幅に向上することができる。
【0092】
次に、図23ないし図26は本発明による第2の実施例によって廃棄処理される走行用履帯を示している。
【0093】
図において、91は廃棄処理の対象物としての走行用履帯を示し、該走行用履帯91は、複数のリンク92A,92A,…が連結ピン(図示せず)を介して無端状に連結されてなるトラックリンク92と、該トラックリンク92の各リンク92Aにそれぞれ4本のボルト93を介して固定された複数の履帯片94,94,…とから構成されている。
【0094】
ここで、各履帯片94は、トラックリンク92の各リンク92Aに固定される芯金としての鉄シュー95と、該鉄シュー95の接地面側に加硫接合されたゴム体としてのゴムパッド96とからなり、鉄シュー95の中央部には各ボルト93が挿通される4個のボルト挿通穴95A,95A,…が穿設され、ゴムパッド96の中央部には各ボルト93の頭部を収容するボルト収容穴としての4個の座ぐり穴96A,96A,…が各ボルト挿通穴95Aと同心状に設けられている。そして、該走行用履帯91は、各履帯片94のうちゴムパッド96が摩耗したものを個々に交換できるようになっており、使用済みとなった履帯片94はトラックリンク92から取外された後、個々に廃棄処理装置に供給されて鉄シュー95とゴムパッド96とに分離されるようになっている。
【0095】
次に、図27ないし図31は本実施例に適用される履帯分離装置を示している。なお、本実施例では上述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0096】
図において、101は前記第1の実施例による履帯分離装置61に代えて本実施例に適用される履帯分離装置を示し、該履帯分離装置101は前記履帯分離装置61とほぼ同様に、支持フレーム62と、各水平移動ユニット65の間に位置して支持フレーム62上に配設された後述のガイドブロック102と、支持フレーム62の長手方向両側に設けられた一対の水平移動ユニット65,65と、該各水平移動ユニット65に設けられた一対のアームユニット107,107とから構成されているものの、ガイドブロック102と、各アームユニット107の構成が前記履帯分離装置61とは異なっている。
【0097】
102は支持基板63の長手方向中間部にスペーサ103を介して配設された位置決め治具としてのガイドブロックで、該ガイドブロック102は図27に示すように、スペーサ103上にボルト等を介して固定されたブロック本体104と、該ブロック本体104上に着脱可能に取付けられた位置決め板105とからなっている。
【0098】
ここで、ブロック本体104は全体としてほぼ直方体状に形成され、その上面側中央には支持基板63の長手方向に直交する方向に伸長する嵌合凸部104Aが形成されている。一方、位置決め板105は全体として矩形の板状に形成され、その下面側中央にはブロック本体104の嵌合凸部104Aに嵌合する嵌合溝105Aが形成されている。そして、ブロック本体104の嵌合凸部104Aに位置決め板105の嵌合溝105Aを嵌合させることにより、ブロック本体104上に位置決め板105が固定される構成となっている。
【0099】
また、位置決め板105の上面側は前記履帯片94を支持する支持面105Bとなっており、該支持面105Bの中央部には履帯片94の鉄シュー95に穿設された4個のボルト挿通穴95Aに係合する4個の係合突起106,106,…が設けられている。
【0100】
そして、該各係合突起106は、鉄シュー95に穿設されたボルト挿通穴95Aの穴径よりも小さい直径を有し、かつ、各ボルト挿通穴95Aに対応する間隔(ピッチ)をもって支持面105B上に突設されている。従って、位置決め板105の支持面105B上に載置された履帯片94は、鉄シュー95の各ボルト挿通穴95Aが各係合突起106に係合することにより、位置決め板105上に位置決めされる構成となっている。
【0101】
107,107は各水平移動ユニット65の移動テーブル68上に設けられた係合アームとしてのアームユニットで、該各アームユニット107は前記第1の実施例による各アームユニット71とほぼ同様に、移動テーブル68上に揺動可能に設けられた揺動アーム74と、該揺動アーム74を駆動するアームシリンダ75とからなるものの、各揺動アーム74のうち一方には後述する係合爪108が設けられ、他方には係合爪112が設けられている。
【0102】
108は各揺動アーム74のうち一方の先端側に着脱可能に取付けられた係合爪を示し、該係合爪108は図29および図30に示すように、揺動アーム74の先端側下面に各ボルト78を介して固定される基板109と、該基板109の下面側に突設された2本の円柱状突起110,110と、該各円柱状突起110に対向するように基板109の下面側に突設された2本の半円柱状突起111,111とからなっている。
【0103】
ここで、基板109は、各ボルト78を介して揺動アーム74に固定される直方体状の固定部109Aと、該固定部109Aの下面から他方の揺動アーム74側に伸長した延長部109Bとからなり、各円柱状突起110は固定部109Aの下面側に突設され、各半円柱状突起111は延長部109Bの下面側に突設されている。そして、各円柱状突起110と各半円柱状突起111とは、前記履帯片94のゴムパッド96に形成された各座ぐり穴96Aの穴径よりも小さい直径を有し、かつ、各座ぐり穴96Aに対応した間隔をもって基板109の下面側に突設されている。
【0104】
そして、係合爪108の各円柱状突起110と各半円柱状突起111とは、揺動アーム74が図30に示す把持位置に移動したとき、ガイドブロック102上に位置決めされた履帯片94のゴムパッド96に形成された各座ぐり穴96A内に係合する構成となっている。
【0105】
112は各揺動アーム74のうち他方の先端側に着脱可能に取付けられた係合爪を示し、該係合爪112は図29および図30に示すように、揺動アーム74の先端側下面に各ボルト78を介して固定される直方体状の基板113と、該基板113の下面側に突設された2本の半円柱状突起114,114とからなっている。ここで、各半円柱状突起114は、係合爪108の各半円柱状突起111と等しい直径を有し、かつ、該各半円柱状突起111と等しい間隔をもって基板113の下面側に突設されている。
【0106】
そして、係合爪112の基板113は、各揺動アーム74が図30に示す把持位置に移動したとき、係合爪108を構成する基板109の延長部109B上に重なるようになっており、このとき、係合爪112の各半円柱状突起114が、係合爪108の各半円柱状突起111とほぼ円柱状をなすように正対し、該各半円柱状突起111と共に履帯片94のゴムパッド96に形成された2つの座ぐり穴96A内に係合する構成となっている。
【0107】
本実施例による履帯分離装置101は上述の如き構成を有するもので、該履帯分離装置101を用いて履帯片94を鉄シュー95とゴムパッド96とに分離する場合には、まず、前記誘導加熱装置50によって鉄シュー95を加熱し、該鉄シュー95とゴムパッド96との接合強度を低下させた状態で、該履帯片94を履帯分離装置101のガイドブロック102上に載置する。
【0108】
このとき、ガイドブロック102の位置決め板105上に突設された各係合突起106を、鉄シュー95に形成された各ボルト挿通穴95Aに係合させることにより、履帯片94を鉄シュー95の長手方向に確実に位置決めすることができる。
【0109】
この状態で、履帯分離装置101は各アームユニット107のアームシリンダ75を伸長させ、各揺動アーム74を図30に示す把持位置へと移動させる。これにより、一方の揺動アーム74の先端側に取付けられた係合爪108の各円柱状突起110および各半円柱状突起111と、他方の揺動アーム74の先端側に取付けられた係合爪112の各半円柱状突起114とが、それぞれ履帯片94のゴムパッド96に形成された座ぐり穴96A内に係合する。
【0110】
この状態で、履帯分離装置101は各水平移動ユニット65の油圧シリンダ69を伸長させ、図31に示すように各移動テーブル68を互いに離間させる。これにより、履帯片94のゴムパッド96に対し、係合爪108の半円柱状突起111と係合爪112の各半円柱状突起114とが係合した座ぐり穴96Aを中心として、鉄シュー95の長手方向に沿って逆向きの引張力が作用する。この結果、接合強度が低下した鉄シュー95とゴムパッド96との接合面に大きな剪断力が作用することになり、ゴムパッド96を鉄シュー95から確実に分離することができる。
【0111】
次に、図32ないし図34は本発明による第3の実施例によって廃棄処理される走行用履帯を示している。
【0112】
図において、121は廃棄処理の対象物としての分割型の走行用履帯を示し、該走行用履帯121は、複数のリンク122A,122A,…が連結ピン(図示せず)を介して無端状に連結されてなるトラックリンク122と、該トラックリンク122の各リンク122Aにそれぞれ4本のボルト123を介して固定された複数の履帯片124,124,…とから構成されている。
【0113】
ここで、各履帯片124は、トラックリンク122の各リンク122Aに固定されるほぼ平板状の芯金125と、該芯金125を内部に埋設したゴム体126とからなり、該ゴム体126の接地面側には、長手方向の両端側に位置する厚肉の突起部126A,126Aと、該各突起部126A間に位置する薄肉部126Bが形成されている。
【0114】
また、芯金125の中央部には各ボルト123が挿通される4個のボルト挿通穴125A,125A,…が穿設され、ゴム体126の中央部には各ボルト123の頭部を収容するボルト収容穴としての4個の座ぐり穴126C,126C,…が各ボルト挿通穴125Aと同心状に設けられている。そして、該走行用履帯121は、各履帯片124のうちゴム体126が摩耗したものを個々に交換できるようになっており、使用済みとなった履帯片124はトラックリンク122から取外された後、個々に廃棄処理装置に供給されて芯金125とゴム体126とに分離されるようになっている。
【0115】
次に、図35ないし図39は本実施例に適用される履帯分離装置を示している。なお、本実施例では上述した第1,第2の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0116】
図において、131は本実施例に適用される履帯分離装置を示し、該履帯分離装置131は前記履帯分離装置101とほぼ同様に、支持フレーム62と、各水平移動ユニット65の間に位置して支持フレーム62上に配設された後述のガイドブロック132と、支持フレーム62の長手方向両側に設けられた一対の水平移動ユニット65,65と、該各水平移動ユニット65に設けられた一対のアームユニット135,135とから構成されているものの、ガイドブロック132と、各アームユニット135の構成が前記履帯分離装置101とは異なっている。
【0117】
132は支持基板63の長手方向中間部にスペーサ103を介して配設された位置決め治具としてのガイドブロックで、該ガイドブロック132は図36に示すように、スペーサ103上にボルト等を介して固定されたブロック本体104と、該ブロック本体104上に着脱可能に取付けられた位置決め板133とからなり、位置決め板133の下面側中央にはブロック本体104の嵌合凸部104Aに嵌合する嵌合溝133Aが形成されている。また、位置決め板133の上面側は前記履帯片124を支持する支持面133Bとなっており、該支持面133Bの中央部には履帯片124の芯金125に穿設された4個のボルト挿通穴125Aに係合する4個の係合突起134,134,…が設けられている。
【0118】
ここで、該各係合突起134は、芯金125に穿設されたボルト挿通穴125Aの穴径よりも小さい直径を有し、かつ、各ボルト挿通穴125Aに対応する間隔をもって支持面133B上に突設されている。従って、位置決め板133の支持面133B上に載置された履帯片124は、芯金125の各ボルト挿通穴125Aが各係合突起134に係合することにより、位置決め板133上に位置決めされる構成となっている。
【0119】
135,135は各水平移動ユニット65の移動テーブル68上に設けられた係合アームとしてのアームユニットで、該各アームユニット135は、前記第2の実施例による各アームユニット107とほぼ同様に、移動テーブル68上に揺動可能に設けられた揺動アーム74と、該揺動アーム74を駆動するアームシリンダ75とからなるものの、各揺動アーム74の先端側に配設された係合爪136の構成が異なっている。
【0120】
136,136は各揺動アーム74の先端側にそれぞれ着脱可能に取付けられた係合爪を示し、該各係合爪136は図37および図38に示すように、各揺動アーム74の先端側下面に各ボルト78を介して固定される基板137と、該基板137の下面側に突設された2本の円柱状突起138,138と、該各円柱状突起138から揺動アーム74の長手方向に離間して下向きに突堤状に設けられ、下端側が鋭角な楔状をなす係合刃139とからなっている。
【0121】
ここで、係合爪136に設けられた各円柱状突起138は、前記履帯片124のゴム体126に形成された各座ぐり穴126Cの穴径よりも小さい直径を有し、かつ、各座ぐり穴126Cに対応する間隔をもって基板137の下面側に突設されている。そして、各係合爪136は、各揺動アーム74が図38に示す把持位置に移動したとき、ガイドブロック132上に位置決めされた履帯片124のゴム体126に形成された各座ぐり穴126C内に、各円柱状突起138を係合させると共に、各係合刃139をゴム体126の薄肉部126Bに食込ませる構成となっている。
【0122】
本実施例による履帯分離装置131は上述の如き構成を有するもので、該履帯分離装置131を用いて履帯片124を芯金125とゴム体126とに分離する場合には、まず、前記誘導加熱装置50によって芯金125を加熱し、該芯金125とゴム体126との接合強度を低下させた状態で、該履帯片124を履帯分離装置131のガイドブロック132上に載置する。
【0123】
このとき、ガイドブロック132の位置決め板133上に突設された各係合突起134を、芯金125に形成された各ボルト挿通穴125Aに係合させることにより、履帯片124を芯金125の長手方向に確実に位置決めすることができる。
【0124】
この状態で、履帯分離装置131は各アームユニット135のアームシリンダ75を伸長させ、各揺動アーム74を図38に示す把持位置へと移動させる。これにより、各揺動アーム74の先端側に取付けられた係合爪136の各円柱状突起138が、それぞれ履帯片124のゴム体126に形成された各座ぐり穴126C内に係合すると共に、各係合爪136の係合刃139がゴム体126の薄肉部126Bの中間部に食込む。
【0125】
この状態で、履帯分離装置131は各水平移動ユニット65の油圧シリンダ69を伸長させ、図39に示すように各移動テーブル68を互いに離間させる。これにより、履帯片124のゴム体126に対し、各係合刃139が食込んだ薄肉部126Bの中央部を中心として芯金125の長手方向に沿って逆向きの引張力が作用する。この結果、接合強度が低下した芯金125とゴム体126との接合面に大きな剪断力が作用することになり、ゴム体126を芯金125から確実に分離することができる。
【0126】
上述した如く本発明によれば、前記第1の実施例で詳述したように、誘導加熱装置50の誘導加熱部54を構成する各外側コイル部59を履帯片Pの芯金3の長手方向に移動可能な構成とすることにより、内側コイル部55と各外側コイル59とを常に履帯片Pの芯金3に近接した位置に配設することができる。従って、廃棄処理すべき走行用履帯1の形状の変化にかかわらず、誘導加熱部54によって走行用履帯1に埋設された芯金3を一様に効率良く加熱することができ、廃棄処理時の作業性を大幅に向上することができる。
【0127】
また、前記第2の実施例で詳述したように、走行用履帯1とは種類の異なる、鉄シュー95とゴムパッド96とからなる複数の履帯片94を連結した走行用履帯91を廃棄処理する場合でも、第1の実施例による履帯分離装置61のガイドブロック64を、鉄シュー95の各ボルト挿通穴95Aに係合する各係合突起106を有するガイドブロック102に取換えると共に、前記履帯分離装置61の各アームユニット71を、ゴムパッド96の各座ぐり穴96Aに係合する係合爪108,112を有する各アームユニット107に取換えた履帯分離装置101を適用することにより、履帯片94の鉄シュー95をその長手方向で確実に位置決めした状態で、該鉄シュー95からゴムパッド96を確実に分離することができる。
【0128】
さらに、前記第3の実施例で詳述したように、走行用履帯1,91とは種類の異なる、芯金125とゴム体126とからなる複数の履帯片124を連結した走行用履帯121を廃棄処理する場合でも、芯金125の各ボルト挿通穴125Aに係合する各係合突起134を有するガイドブロック132に取換えると共に、ゴム体126の各座ぐり穴126Cに係合する係合爪136および係合刃139を有する各アームユニット135に取換えた履帯分離装置131を適用することにより、履帯片124の芯金125をその長手方向で確実に位置決めした状態で、該芯金125からゴム体126を確実に分離することができる。
【0129】
なお、前記第1の実施例では、走行用履帯1から分割した履帯片Pを芯金3を2個含む程度の大きさに設定したが、本発明はこれに限らず、例えば芯金3を1個含む程度の大きさ、あるいは3個〜6程度含む大きさに設定してもよい。
【0130】
また、前記第1の実施例では、走行用履帯1のゴム体2に各芯金3間に位置して泥抜き用の複数の角穴5を穿設するものとして述べたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば図40に示す変形例のように、ゴム体2に各角穴5上に位置して「X」字状の切欠きを有する弁膜140が設けられた走行用履帯1に対しても適用できることは勿論である。
【0131】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、走行用履帯をその長手方向で1〜6個の芯金を含む複数の履帯片に分割する手段と、これらの複数に分割された各履帯片毎にゴム体内に埋設された前記芯金を加熱する加熱手段と、該加熱手段によって加熱された前記芯金からゴム体を分離する分離手段とを備え、前記加熱手段は、フレーム上に設けられた固定板と、前記芯金の長手方向に移動するように該固定板上に案内レール介して移動可能に設けられた一対の支持台と、内側コイル部を挟んで前記芯金の長手方向に離間して該一対の支持台上に設けられ前記履帯片の形状に応じて前記芯金の長手方向に移動する一対の外側コイル部を有し、交番電流が印加されることにより前記芯金を誘導加熱する誘導加熱部とにより構成し、前記分離手段は、支持フレーム上に取換え可能に設けられ前記履帯片の芯金をその長手方向で位置決めする位置決め治具と、前記支持フレーム上に移動可能に設けられ該位置決め治具によって位置決めされた前記芯金からゴム体を分離すべく着脱可能となった係合爪を前記ゴム体に係合させ前記芯金の長手方向に沿った引張力を付与する一対の係合アームとを有し、前記位置決め治具と前記各係合アームの係合爪とを前記履帯片の形状に応じて取換える構成としているので、走行用履帯をその長手方向で1〜6個の芯金を含む複数の履帯片に分割することができ、これらの複数に分割された各履帯片毎に加熱手段により前記芯金を加熱でき、その後は分離手段を用いて、加熱手段で加熱された前記芯金からゴム体を分離することができる。そして、前記各履帯片の芯金を加熱するときには、走行用履帯に埋設された芯金の形状が変化しても、前記加熱手段の誘導加熱部は、一対の外側コイル部を各支持台と共に芯金の長手方向に移動させることにより、該各外側コイル部を常に芯金の近傍に配設した状態で前記芯金を効率良く加熱することができる。この結果、廃棄処理すべき走行用履帯の種類の変化にかかわらず、単一の廃棄処理装置を用いて種々の走行用履帯の廃棄処理を行うことができ、例えば芯金の形状に応じた誘導加熱部に交換する場合等に比較して廃棄処理の作業性を大幅に向上することができる。
【0133】
また、前記分離手段は、位置決め治具と係合アームの係合爪とを前記履帯片の形状に応じて取換える構成としたから、この分離手段は、各履帯片の芯金をその形状に適応した位置決め治具によって位置決めした状態で、ゴム体の形状に適応した係合アームによって該ゴム体を芯金から確実に分離することができる。従って、廃棄処理すべき走行用履帯の種類の変化にかかわらず、芯金とゴム体とを効率良く分離することができる。
【0134】
また、請求項2の発明によれば、誘導加熱手段の各誘導加熱部を芯金の長手方向に移動させて該芯金を加熱し、分離手段の位置決め治具に設けた各係合突起を、芯金に形成されたボルト挿通穴に係合させて該芯金を位置決めすると共に、係合アームをゴム体に形成されたボルト収容穴に係合させた状態で、該ゴム体に芯金の長手方向に沿う引張力を付与する構成としたから、廃棄処理すべき複数の履帯片からなる走行用履帯の種類の変化にかかわらず、芯金とゴム体とを確実に分離することができる。
【0135】
さらに、請求項3の発明によれば、加熱手段の誘導加熱部を、芯金の長手方向中間部を加熱する内側コイル部と、芯金の長手方向両側を加熱する一対の外側コイル部とから構成し、該各外側コイル部を履帯片の形状に応じて前記芯金の長手方向に移動させることにより、芯金を一様に効率良く加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例によって廃棄処理される対象物としての走行用履帯を表面側からみた部分平面図である。
【図2】図1に示す走行用履帯の裏面図である。
【図3】図1中の矢示 III−III 方向からみた断面図である。
【図4】図1中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】第1の実施例による走行用履帯の廃棄処理装置を示す全体図である。
【図6】図5に示す走行用履帯の廃棄処理装置の平面図である。
【図7】図5中の搬送装置、および切断装置等を示す斜視図である。
【図8】図7中の搬送装置、および切断装置等を示す縦断面図である。
【図9】第1,第2のカッター刃の切断位置を走行用履帯と共に示す説明図である。
【図10】図5中の第2の搬送装置、誘導加熱装置および履帯分離装置等を示す斜視図である。
【図11】図10中の搬送装置および切込み装置等を示す縦断面図である。
【図12】搬送装置の昇降ユニットが上昇した状態を示す図11と同様位置の縦断面図である。
【図13】搬送装置によって履帯片を誘導加熱装置に搬送した状態を示す図11と同様位置の縦断面図である。
【図14】図10中の誘導加熱装置を拡大して示す一部破断の斜視図である。
【図15】誘導加熱装置上に履帯片を載置した状態を示す縦断面図である。
【図16】図15中の矢示 XVI−XVI 方向からみた断面図である。
【図17】サイズの小さい履帯片を誘導加熱装置上に載置した状態を示す図15と同様位置の縦断面図である。
【図18】図5中の履帯分離装置を示す正面図である。
【図19】履帯分離装置の揺動アームで履帯片のゴム体を把持した状態を示す図18と同様位置の正面図である。
【図20】履帯分離装置で履帯片のゴム体を引裂いた状態を示す図18と同様位置の正面図である。
【図21】履帯分離装置の揺動アームで引裂いたゴム体を開放した状態を示す図18と同様位置の正面図である。
【図22】第1の実施例による係合爪を示す分解斜視図である。
【図23】第2の実施例によって廃棄処理される対象物としての走行用履帯を表面側からみた部分平面図である。
【図24】図23中の履帯片を示す平面図である。
【図25】図24中の矢示 XXV−XXV 方向からみた断面図である。
【図26】図24中の矢示XXVI−XXVI方向からみた断面図である。
【図27】第2の実施例による履帯分離装置を示す正面図である。
【図28】図27中のガイドブロックを示す分解斜視図である。
【図29】第2の実施例による係合爪を示す分解斜視図である。
【図30】第2の実施例による係合爪が履帯片に係合した状態を示す断面図である。
【図31】履帯分離装置で履帯片のゴムパッドを引裂いた状態を示す図27と同様位置の正面図である。
【図32】第3の実施例によって廃棄処理される対象物としての走行用履帯を表面側からみた部分平面図である。
【図33】図32中の履帯片を示す平面図である。
【図34】図33中の矢示 XXXIV−XXXIV 方向からみた断面図である。
【図35】第3の実施例による履帯分離装置を示す正面図である。
【図36】図35中のガイドブロックを示す分解斜視図である。
【図37】第3の実施例による係合爪を示す分解斜視図である。
【図38】第3の実施例による係合爪が履帯片に係合した状態を示す断面図である。
【図39】履帯分離装置で履帯片のゴム体を引裂いた状態を示す図35と同様位置の正面図である。
【図40】廃棄処理される走行用履帯の変形例を示す図1と同様位置の部分平面図である。
【符号の説明】
1,91,121 走行用履帯
2,126 ゴム体
3,125 芯金
11 走行用履帯の廃棄処理装置
50 誘導加熱装置(加熱手段)
55 内側コイル部
59 外側コイル部
61,101,131 履帯分離装置(分離手段)
64,102,132 ガイドブロック(位置決め治具)
71,107,135 アームユニット(係合アーム)
77,108,112,136 係合爪
95 鉄シュー(芯金)
95A,125A ボルト挿通穴
96 ゴムパッド(ゴム体)
96A,126C 座ぐり穴(ボルト収容穴)
106,134 係合突起[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a traveling crawler discarding apparatus suitable for use in discarding a rubber traveling crawler provided in a construction machine such as a hydraulic shovel.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In general, in a construction machine such as a hydraulic shovel equipped with a lower traveling body or the like, endless traveling crawler tracks are provided on both the left and right sides of the lower traveling body, and each traveling crawler is rotated by a traveling hydraulic motor or the like. By driving, the vehicle travels on the road.
[0003]
In recent years, such track tracks have been used to reduce the weight, reduce vibration and noise, and to prevent damage to pavement road surfaces. In place of the crawler belt, a rubber crawler belt (rubber crawler) in which a plurality of cores are buried at intervals in a rubber body having a belt shape has been used.
[0004]
However, in the case of a running track made of rubber, if the use deteriorates, the surface (ground surface) side of the rubber body is worn out, so that it is necessary to replace it with a new one after about three years of use. Then, the replaced running track will be discarded, but these wastes are increasing rapidly with the increase in construction machinery equipped with rubber running tracks, and these wastes are Disposal in a landfill or the like will pollute the environment. Therefore, measures to dispose of rubber running tracks without causing environmental pollution are being studied.
[0005]
As an apparatus for processing the rubber running track as described above, for example, in JP-A-7-117742, a core metal embedded in a running track extended in a belt shape is heated by an induction heating device. In a state where the bonding strength between the core metal and the rubber body has been reduced, the rubber body is torn in the longitudinal direction of the core metal by a separating device provided with an engagement arm or the like that engages with the rubber body, so that the traveling crawler belt can be used. A traveling crawler discarding apparatus has been proposed which is separated into a rubber body and a core for reuse.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the above-mentioned rubber crawler belts differ in type depending on the scale and use environment of the construction machine equipped with the rubber crawler belts, the shape of the crawler belts which are used and discarded are also variously different. Normal. In particular, recently, a split-type traveling crawler belt formed by vulcanizing and bonding rubber bodies to the grounding surface side of a number of iron shoes bolted to endlessly connected track links has been put to practical use. Including such split-type running crawler belts, rubber running crawler belts are diverse.
[0007]
On the other hand, when the core material and the rubber body of the running crawler belt are separated by using the disposal device according to the prior art, the shape of the running crawler belt in which the coil portion and the like constituting the induction heating device are to be disposed of is formed. Accordingly, there is a problem that the efficiency of the disposal operation is significantly reduced. In addition, preparing a plurality of types of induction heating devices having a shape corresponding to the shape of the traveling crawler belt in advance causes a problem that the cost of the entire waste disposal device increases.
[0008]
Further, the separating device applies a tensile force along the longitudinal direction of the core metal to the rubber body in a state where the rubber body is engaged with an uneven portion or the like provided on the rubber body of the crawler belt for traveling, thereby centering the rubber body. Since it is configured to be torn from gold, if the shape of the rubber body changes in accordance with the change in the type of crawler belt for traveling, the rubber body and the engagement arm cannot be reliably engaged, and as a result, There is a problem that the rubber body cannot be reliably separated from the cored bar.
[0009]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above-described problems of the related art, and has provided a traveling crawler discarding apparatus capable of efficiently performing disposal processing work on a plurality of types of traveling crawler tracks having different shapes. It is intended to provide.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention provides a rubber body and a core metal embedded in the rubber body. Crawler crawler disposal device for discarding a traveling crawler belt formed as a belt-shaped endless belt Applied to
[0015]
And ,
[0016]
According to the above configuration, After the running crawler belt is divided into a plurality of crawler belt pieces including 1 to 6 core metals in the longitudinal direction, the heating means can heat the core metal for each of the plurality of crawler belt pieces. Then, the rubber body can be separated from the core metal heated by the heating means by using the separating means. Then, when heating the core metal of each of the crawler belt pieces, Heating means Invitation Induction heating unit Has a pair of outer coil sections with each support By moving in the longitudinal direction of the core, For example, even if the shape of the core metal changes due to the change in the type of crawler track to be disposed of, regardless of the change in the shape of the core metal, it is induced Induction heating unit Each outer coil part Can always be efficiently heated at a position close to the core metal. Further, the separating means includes: Positioning jig and each engagement arm according to the shape of each crawler strip Engaging claw Replace Because it has a configuration , Of each track With the core metal securely positioned by the positioning jig, each engagement arm is engaged with the rubber body, and Along the length of the core A tensile force can be applied. Therefore, regardless of a change in the type of the crawler belt to be discarded, the core can be efficiently heated by the heating means, and the rubber body can be reliably separated from the heated core by the separating means.
[0017]
[0018]
According to the above configuration, the rubber body includes the bolt receiving hole and the core metal embedded in the rubber body and having the bolt insertion hole. each Crawler Piece On the other hand, by moving each induction heating part of the heating means in the longitudinal direction of the core metal, the respective induction heating parts are always arranged at positions close to the core metal. The core Efficient Add Can be heated. Also, each Crawler Piece By replacing the positioning jig and each engagement arm according to the shape of the above, each of the positioning jigs is engaged with the engagement projections of the positioning jigs in the bolt insertion holes of the cored bar, and each cored bar is securely positioned. By engaging the engaging claw of the engaging arm with the bolt receiving hole of the rubber body, it is possible to reliably apply a tensile force to the rubber body. Therefore, it is composed of a rubber body having a bolt receiving hole formed therein and a metal core embedded in the rubber body and having a bolt insertion hole formed therein. each Crawler Piece Against Run Irrespective of a change in the type of crawler belt, the heating means can efficiently heat the mandrel, and the rubber body can be reliably separated from the heated mandrel by the separating means.
[0019]
[0020]
According to the above configuration, the heating means can heat the middle portion in the longitudinal direction of the core by the inner coil portion, and can uniformly heat both longitudinal portions of the core by the outer coil portions. Even if the shape of the core metal changes due to the change in the type of traveling crawler belt to be discarded, the outer coil portion and the inner coil are moved by moving each outer coil portion in the longitudinal direction of the core metal. The part can heat the core metal uniformly and efficiently.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0022]
First, FIGS. 1 to 4 show a running track as an object to be discarded according to the first embodiment of the present invention.
[0023]
In the drawing,
[0024]
Here, lugs 2A, 2A,... Protruding in a substantially rectangular shape, for example, are integrally formed on the
[0025]
Further, at the center in the width direction of the
[0026]
On the other hand, a pair of left and
[0027]
Next, FIGS. 5 to 22 show a traveling crawler discarding apparatus according to the first embodiment.
[0028]
In the drawing,
[0029]
[0030]
Here, the
[0031]
[0032]
The engaging
[0033]
Then, the
[0034]
[0035]
Here, the
[0036]
[0037]
[0038]
Here, the
[0039]
[0040]
Then, each
[0041]
[0042]
Here, each
[0043]
[0044]
[0045]
The lifting
[0046]
[0047]
Here, each
[0048]
The
[0049]
Then, the
[0050]
[0051]
When the crawler belt pieces P are conveyed on the
[0052]
Next,
[0053]
Here, as shown in FIGS. 14 to 17, each
[0054]
[0055]
Here, the
[0056]
[0057]
Then, each
[0058]
Further, by moving each support table 51 in the width direction of the
[0059]
As described above, by configuring each
[0060]
Next,
[0061]
[0062]
[0063]
[0064]
Each of the horizontal moving
[0065]
[0066]
[0067]
The
[0068]
A
[0069]
[0070]
[0071]
Then, each
[0072]
The traveling
[0073]
First, the endless running
[0074]
Next, the
[0075]
In this state, by operating the
[0076]
Here, when the
[0077]
Further, since each
[0078]
Further, the upper surface of each support stand 23 for supporting the traveling
[0079]
The crawler belt piece P cut by the cutting
[0080]
In this state, the
[0081]
At this time, when the cutting
[0082]
The crawler belt piece P in which the cut portion C is formed on the upper surface side of the
[0083]
At this time, each
[0084]
In this state, the
[0085]
In this case, since each
[0086]
Next, the crawler belt piece P heated by the
[0087]
In this state, the crawler
[0088]
Then, the
[0089]
Thus, after separating the crawler belt piece P into the cored
[0090]
Thereafter, for example, by operating the
[0091]
As described above, according to the present embodiment, the
[0092]
Next, FIG. 23 to FIG. 26 show a traveling crawler to be discarded according to the second embodiment of the present invention.
[0093]
In the drawing,
[0094]
Here, each
[0095]
Next, FIGS. 27 to 31 show a crawler belt separating apparatus applied to this embodiment. In this embodiment, the same components as those in the above-described first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0096]
In the drawing,
[0097]
[0098]
Here, the block
[0099]
The upper surface of the
[0100]
Each of the engaging
[0101]
107, 107 are arm units as engaging arms provided on the moving table 68 of each horizontal moving
[0102]
[0103]
Here, the
[0104]
When the
[0105]
[0106]
Then, when each
[0107]
The crawler
[0108]
At this time, by engaging each
[0109]
In this state, the crawler
[0110]
In this state, the crawler
[0111]
Next, Figs. 32 to 34 show a traveling crawler to be discarded according to the third embodiment of the present invention.
[0112]
In the drawing,
[0113]
Here, each
[0114]
Further, four
[0115]
Next, FIGS. 35 to 39 show a crawler belt separating apparatus applied to this embodiment. In this embodiment, the same components as those in the first and second embodiments are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0116]
In the drawing,
[0117]
[0118]
Here, each of the
[0119]
[0120]
[0121]
Here, each of the
[0122]
The crawler
[0123]
At this time, by engaging each of the
[0124]
In this state, the crawler
[0125]
In this state, the crawler
[0126]
As described above, according to the present invention, as described in detail in the first embodiment, each of the
[0127]
Further, as described in detail in the second embodiment, the traveling
[0128]
Further, as described in detail in the third embodiment, the traveling
[0129]
In the first embodiment, the crawler belt pieces P divided from the traveling
[0130]
Further, in the first embodiment, the
[0131]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the invention of
[0133]
Also before The separating means includes a positioning jig and an engagement arm. Engaging claw And replace them according to the shape of the track Configuration Because this The separating means can reliably separate the rubber body from the core metal by the engagement arm adapted to the shape of the rubber body in a state where the core metal of each crawler piece is positioned by the positioning jig adapted to its shape. . Therefore, the core metal and the rubber body can be efficiently separated irrespective of a change in the type of traveling crawler belt to be discarded.
[0134]
[0135]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial plan view of a traveling crawler belt as an object to be discarded according to a first embodiment, viewed from the front side.
FIG. 2 is a rear view of the traveling crawler belt shown in FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view as seen from the direction of arrows III-III in FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional view as seen from the direction of arrows IV-IV in FIG. 1;
FIG. 5 is an overall view showing a crawler belt disposal apparatus according to the first embodiment.
6 is a plan view of the traveling crawler discarding apparatus shown in FIG.
FIG. 7 is a perspective view showing a transport device, a cutting device, and the like in FIG. 5;
FIG. 8 is a longitudinal sectional view showing a conveying device, a cutting device, and the like in FIG. 7;
FIG. 9 is an explanatory diagram showing cutting positions of first and second cutter blades together with crawler belts for traveling.
FIG. 10 is a perspective view showing a second conveyance device, an induction heating device, a crawler belt separation device, and the like in FIG. 5;
11 is a longitudinal sectional view showing a transport device, a cutting device, and the like in FIG. 10;
FIG. 12 is a vertical cross-sectional view of the same position as in FIG. 11, showing a state in which the elevating unit of the transport device is raised.
FIG. 13 is a longitudinal sectional view of the same position as FIG. 11 showing a state in which the crawler belt piece is transferred to the induction heating device by the transfer device.
14 is a partially cutaway perspective view showing the induction heating device in FIG. 10 in an enlarged manner.
FIG. 15 is a longitudinal sectional view showing a state where crawler belt pieces are placed on the induction heating device.
FIG. 16 is a cross-sectional view as seen from the direction indicated by arrows XVI-XVI in FIG. 15;
FIG. 17 is a longitudinal sectional view of the same position as that of FIG. 15 showing a state where a small crawler belt piece is placed on the induction heating device.
18 is a front view showing the crawler belt separating device in FIG.
FIG. 19 is a front view of the same position as FIG. 18 showing a state where the rubber body of the crawler belt piece is gripped by the swing arm of the crawler belt separator.
FIG. 20 is a front view of the same position as FIG. 18 showing a state where the rubber member of the track member is torn by the track separator.
FIG. 21 is a front view similar to FIG. 18 but showing a state in which the rubber body torn by the swing arm of the crawler belt separating device is opened.
FIG. 22 is an exploded perspective view showing an engagement claw according to the first embodiment.
FIG. 23 is a partial plan view of a traveling crawler belt as an object to be discarded according to the second embodiment, as viewed from the front side.
FIG. 24 is a plan view showing the crawler belt strip in FIG. 23.
25 is a cross-sectional view as viewed from the direction of arrows XXV-XXV in FIG. 24.
26 is a cross-sectional view as seen from the direction of arrows XXVI-XXVI in FIG.
FIG. 27 is a front view showing a crawler belt separating apparatus according to a second embodiment.
FIG. 28 is an exploded perspective view showing a guide block in FIG. 27.
FIG. 29 is an exploded perspective view showing an engagement claw according to a second embodiment.
FIG. 30 is a cross-sectional view showing a state where the engaging claw according to the second embodiment is engaged with the crawler belt strip.
FIG. 31 is a front view of the same position as in FIG. 27, showing a state in which the rubber pad of the crawler belt piece is torn by the crawler belt separating device.
FIG. 32 is a partial plan view of a traveling crawler belt as an object to be discarded according to the third embodiment, as viewed from the front side.
FIG. 33 is a plan view showing the crawler belt piece in FIG. 32.
34 is a cross-sectional view as seen from the direction of arrows XXXIV-XXXIV in FIG.
FIG. 35 is a front view showing a crawler belt separating apparatus according to a third embodiment.
FIG. 36 is an exploded perspective view showing a guide block in FIG. 35.
FIG. 37 is an exploded perspective view showing an engagement claw according to a third embodiment.
FIG. 38 is a cross-sectional view showing a state where the engaging claw according to the third embodiment is engaged with the crawler belt strip.
FIG. 39 is a front view of the same position as FIG. 35, showing a state where the rubber member of the crawler belt piece is torn by the crawler belt separating device.
FIG. 40 is a partial plan view of the same position as FIG. 1 showing a modified example of the traveling crawler belt to be discarded.
[Explanation of symbols]
1,91,121 Track for running
2,126 rubber body
3,125 core metal
11 Crawler track disposal equipment
50 Induction heating device (heating means)
55 Inner coil
59 Outer coil
61,101,131 Crawler track separation device (separation means)
64, 102, 132 Guide block (positioning jig)
71, 107, 135 Arm unit (engagement arm)
77, 108, 112, 136
95 Iron shoe (core metal)
95A, 125A Bolt insertion hole
96 rubber pad (rubber body)
96A, 126C Counterbore hole (bolt receiving hole)
106,134 engagement projection
Claims (3)
前記走行用履帯をその長手方向で前記芯金を1〜6個含む複数の履帯片に分割する手段と、これらの複数に分割された各履帯片毎に前記芯金を加熱する加熱手段と、該加熱手段によって加熱された前記芯金からゴム体を分離する分離手段とを備え、
前記加熱手段は、フレーム上に設けられた固定板と、前記芯金の長手方向に移動するように該固定板上に案内レール介して移動可能に設けられた一対の支持台と、内側コイル部を挟んで前記芯金の長手方向に離間して該一対の支持台上に設けられ前記履帯片の形状に応じて前記芯金の長手方向に移動する一対の外側コイル部を有し、交番電流が印加されることにより前記芯金を誘導加熱する誘導加熱部とにより構成し、
前記分離手段は、支持フレーム上に取換え可能に設けられ前記履帯片の芯金をその長手方向で位置決めする位置決め治具と、前記支持フレーム上に移動可能に設けられ該位置決め治具によって位置決めされた前記芯金からゴム体を分離すべく着脱可能となった係合爪を前記ゴム体に係合させ前記芯金の長手方向に沿った引張力を付与する一対の係合アームとを有し、前記位置決め治具と前記各係合アームの係合爪とを前記履帯片の形状に応じて取換える構成としたことを特徴とする走行用履帯の廃棄処理装置。A traveling crawler disposal device for disposing of a traveling crawler formed as a belt-shaped endless belt, which has a rubber body and a core metal embedded in the rubber body,
Means for dividing the running crawler belt into a plurality of crawler track pieces including 1 to 6 core metals in the longitudinal direction thereof, and heating means for heating the core metal for each of the plurality of crawler track pieces, Separating means for separating a rubber body from the core metal heated by the heating means,
The heating means includes: a fixed plate provided on a frame; a pair of supports movably provided on the fixed plate via a guide rail so as to move in the longitudinal direction of the core bar; and an inner coil portion. interposed therebetween has a pair of outer coil portion which moves in the longitudinal direction of the core metal according to the shape of the track piece provided in the pair of supports on at a distance from each other in the longitudinal direction of the metal core, alternating current There is constituted by the induction heating unit you induction heating the metal core by being applied,
The separating means is provided on a support frame so as to be replaceable, and a positioning jig for positioning the core metal of the crawler belt piece in its longitudinal direction, and a positioning jig movably provided on the support frame and positioned by the positioning jig. having a pair of engagement arms for imparting a tensile force along the longitudinal direction of the metal core engaging claws which detachable to isolate the rubber member is engaged with the rubber body from the metal core the positioning jig with said traveling track disposal apparatus being characterized in that the the To換obtain configuration according to the shape of the engagement arms of the engaging claw and the track pieces.
前記各履帯片の芯金を加熱する加熱手段は、少なくとも前記芯金の長手方向に移動可能に設けられ、交番電流が印加されることにより該芯金を誘導加熱する一対の誘導加熱部を有する構成とし、
前記加熱手段によって加熱された前記芯金からゴム体を分離する分離手段は、前記芯金のボルト挿通穴に係合することにより該芯金をその長手方向で位置決めする係合突起を備えた位置決め治具と、前記ゴム体のボルト収容穴に係合し前記芯金の長手方向に沿った引張力を付与する係合爪を備えた一対の係合アームとを有し、前記位置決め治具と前記各係合アームとを前記履帯片の形状に応じて取換え可能な構成としてなる走行用履帯の廃棄処理装置。A traveling crawler discarding device including a plurality of crawler belt pieces including a rubber body having a bolt receiving hole formed therein and a metal core embedded in the rubber body and having a bolt insertion hole formed therein,
The heating means for heating the core metal of each of the crawler strips is provided so as to be movable at least in the longitudinal direction of the core metal, and has a pair of induction heating portions for induction heating the core metal by applying an alternating current. Configuration,
Separating means for separating the rubber body from the core metal heated by the heating means is provided with an engagement protrusion for positioning the core metal in its longitudinal direction by engaging with a bolt insertion hole of the core metal. A jig and a pair of engagement arms each having an engagement claw that engages a bolt receiving hole of the rubber body and applies a tensile force along a longitudinal direction of the core bar; A running crawler discarding apparatus configured to be capable of replacing each of the engagement arms with the shape of the crawler strip.
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