JP3565490B2 - クライアントサーバシステム、サーバ、クライアント、プロキシサーバ制御方法、プロキシサーバ機能提供方法および記憶媒体 - Google Patents

クライアントサーバシステム、サーバ、クライアント、プロキシサーバ制御方法、プロキシサーバ機能提供方法および記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クライアントサーバシステム上のアプリケーションにおいてプロキシサーバ機能をクライアントに提供するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プロキシサーバは、本来、ネットワーク上にファイアウォールを実現するために、クライアントからサーバへのアクセスを代行、中継する機能を提供するものであった。しかし近年、ファイアウォールにおけるアクセスの代行、中継の機能の如何に関わらず、リクエストの先取りによるプリフェッチ、オートパイロット、キャッシングの機能等、プロキシサーバの機能が拡張されている。また、コンテンツのフィルタリングとして、内容の追加(プローブの埋め込み、ウイルスチェック等)や変更(翻訳、要約、語調変換等)、形式の調整や削除(グラフィックの削除、色数調整、不適切なリンクの削除等)といった機能を提供するようになってきている。
【0003】
かかるプロキシサーバの機能の多様化に伴い、ただ一つのサーバによって上述したような様々な機能の提供を十分に行うことが困難となり、ネットワーク上の複数のサーバが種々のプロキシサーバの機能を提供する形態が現れてきている。特にWWW(World Wide Web)ベースで動作するアプリケーションが開発され、特定のアプリケーションで使用するための様々なプロキシサーバの機能(例えば、ウェブページへの調査用のプローブの埋め込み、日英翻訳の結果の埋め込み等)を、素早く簡単に起動して使用し、使用後は同様に素早く簡単にプロキシサーバの動作を停止できるようにする必要が出てきた。
【0004】
上記のようなWWWベースのアプリケーションにおいてプロキシサーバ機能を使用するには、ウェブブラウザでプロキシの設定を行う必要がある。しかし、かかる設定には特別な技術を要すること、また管理されたクライアントマシンによっては設定変更の権限がない場合があることから、一般ユーザにウェブブラウザのプロキシの設定を行わせることは現実的ではなかった。したがって、従来は、プロキシサーバを素早く簡単に起動したり、動作を停止させたりすることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、現状では、クライアントにおいてプロキシサーバの機能を簡単な操作で素早く自由に切り替えながら使用する手段は存在していない。従来のプロキシサーバを用いて、少なくとも上述したような多様な機能を提供する場合、クライアントにおいて自由に切り替えながらプロキシサーバの機能を使用する手段がいくつか考えられる。例えば、サーバマシン上で必要なプロキシサーバ全てを動作させておく、クライアントマシン上でネイティブアプリケーションとして必要なプロキシサーバを動作させる、等である。
【0006】
このサーバマシン上に必要なプロキシサーバのプロセスが全て立ち上がっている場合では、クライアントマシンにおけるウェブブラウザのプロキシ設定さえできれば、即座に当該プロキシ機能を使用することができる。しかしながら、上述したように、ウェブブラウザのプロキシ設定には特別な技術を要するため一般ユーザにとっては必ずしも容易ではない。
また、サーバにおいてプロキシサーバのプロセスが立ち上がっていない場合、クライアントマシンにプロキシサーバを立ち上げる権限がない場合があるため、実際に使用するか否かに関わらず使用する可能性のあるプロキシサーバのプロセスを全て立ち上げておくことが必要となる。しかしながら、実際には使用しないプロキシサーバも立ち上げるため、サーバマシンに余計な負荷を与えることとなる。さらに、サーバマシンはプロキシサーバの機能を使用しようとする全てのクライアントに対応しなければならないため、クライアントごとに個別に設定を行うことができず、柔軟性に欠ける。
【0007】
更に、クライアントマシン上でネイティブアプリケーションとして必要なプロキシサーバを動作させる場合、クライアントマシンに当該アプリケーションプログラムをインストールする作業が必要となる。しかしながら、アプリケーションプログラムのインストール後においても、プロキシサーバの機能を使用したり使用を終了したりするたびにプロキシ設定を変更したり元に戻したりする作業が必要であり、多大な手間を要してしまう。
【0008】
本発明は以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、ネットワークアプリケーションがプロキシサーバの機能を必要とした際に、簡単な操作で迅速にプロキシサーバ機能を使用できることを目的とする。
また、プロキシサーバ機能の使用後は簡単な操作で迅速に当該機能の使用前の状態に戻すことにより、プロキシサーバ機能を簡単かつ自在に切り替えて使用できるようにすることを目的とする。
【0009】
更に、プロキシサーバ機能を提供するためにサーバマシンにかかる負荷を削減し、かつ新たなプロキシサーバ機能の提供にも柔軟かつ迅速に対応できるようにすることを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明は、ワールド・ワイド・ウェブベースのネットワークアプリケーションが動作するクライアントサーバシステムであって、サーバプロセスを実行する第1のサーバと、プロキシサーバ機能を提供する第2のサーバと、通信ネットワークに接続されて第1のサーバ及び第2のサーバにアクセスするクライアントとを備え、第2のサーバは、ウェブブラウザを用いてウェブページとして表示可能であると共にウェブブラウザにて読み込まれることにより動作するプロキシサーバ機能を備えたウェブページプログラムを格納し、クライアントは、通信ネットワークを介して第2のサーバからダウンロードしたウェブページプログラムに基づくウェブページを表示するウェブブラウザを組み込み、このウェブブラウザにてウェブページプログラムを読み込むことによりウェブページプログラムが備えるプロキシサーバ機能を起動することを特徴としている。
【0011】
また、このウェブページプログラムが、プロキシサーバ機能を実現するプロキシサーバプログラムと、クライアントに組み込まれたウェブブラウザで表示されるウェブページを構成すると共にこのウェブブラウザに読み込まれた際にプロキシサーバプログラムを起動する機能を備えたページデータとで構成されたことを特徴とすることができる。これによれば、ウェブブラウザによってウェブページを表示する操作、すなわちこのウェブページ用の新しいウィンドウを開くという簡単な操作でプロキシサーバ機能を実現できる点で好ましい。
ここで、プロキシサーバプログラムは、ウェブブラウザ上で動作しながらクライアントマシンのTCP/IPのソケット通信ができる実装方法で実現されればよく、具体的な実現形態は問わない。
また、ページデータにおけるプロキシサーバプログラムを起動する機能は、プラグインやActiveXコントロールを用いたり、ウェブページ上のイベントハンドラとスクリプト言語を用いて実現すればよく、具体的な実現形態は限定しない。
【0012】
また、ページデータが、このプロキシサーバプログラムを起動する際にクライアントに組み込まれたウェブブラウザのプロキシ設定をこのプロキシサーバプログラムの動作に適した設定に変更する機能を更に備えることを特徴とすることもできる。そうすれば、ウェブブラウザのプロキシ設定をユーザが煩雑な手作業により行う必要がなくなる点で好ましい。
【0013】
本発明は、以上のクライアントサーバシステムの他に、サーバ、クライアント、その他の態様として提供される。
すなわち、本発明は、クライアントサーバシステムを構成するサーバであって、通信ネットワークに接続してクライアントからのアクセス要求を受け付けるための接続部と、この接続部を介して受信したクライアントからのアクセス要求に応えて提供される、ウェブブラウザを用いてウェブページとして表示可能であると共にウェブブラウザにて読み込まれることにより動作するプロキシサーバ機能を備えたウェブページプログラムを格納した格納部とを備えたことを特徴としている。
【0014】
この格納部が、ウェブページプログラムをワールド・ワイド・ウェブに対応したコンテンツとして格納していることを特徴とすれば、サーバはこのウェブページプログラムをインストールし、サーバマシン上で起動しておく必要がない。従って、クライアントが通常のホームページにアクセスする場合と同様の操作でウェブページプログラムをダウンロードできるため、サーバマシンの負荷を軽減できる。
【0015】
また、本発明は、ウェブブラウザを組み込み、クライアントサーバシステムを構成するクライアントであって、サーバプロセスにより提供されるコンテンツをウェブブラウザにてウェブページとして表示するコンテンツ表示部と、プロキシサーバ機能を備えたウェブページプログラムをこのウェブブラウザに読み込んでウェブページプログラムに基づくウェブページを表示すると共にこのウェブページプログラムに備えられたプロキシサーバ機能による処理を実行するプロキシサーバ機能実行部とを備えたことを特徴としている。
【0016】
このプロキシサーバ機能実行部は、ウェブブラウザにウェブページプログラムを読み込んだ際に、コンテンツ表示部から発行されたリクエスト及びコンテンツ表示部へ送られるリプライに対してウェブページプログラムを経由させてプロキシサーバ機能による処理を実行させるようにこのウェブブラウザのプロキシ設定を変更することを特徴とすることができる。そうすれば、ウェブブラウザのプロキシ設定をユーザが煩雑な手作業により行う必要がなくなる点で好ましい。
【0017】
また、このコンテンツ表示部がウェブブラウザにてウェブページを表示するプロセスと、プロキシサーバ機能実行部がウェブブラウザにてウェブページプログラムに基づくウェブページを表示するプロセスとが同一とすることができる。この構成により、ユーザがプロキシサーバ機能を備えたウェブページプログラムに基づくウェブページであることを意識することなく、通常のホームページにアクセスする場合と同じ操作でこのウェブページ用のウィンドウを開き、プロキシサーバ機能を起動させることができるという効果がある。
【0018】
また、本発明は、プロキシサーバの起動及び停止を制御するプロキシサーバ制御方法であって、ウェブブラウザを用いてウェブページとして表示可能であると共にウェブブラウザにて読み込まれることにより動作するプロキシサーバ機能を備えたウェブページプログラムをロードするステップと、サーバプロセスへのリクエスト及びサーバプロセスからのリプライに対してこのウェブページプログラムを経由させてプロキシサーバ機能による処理を実行させるようにウェブブラウザのプロキシ設定を変更するステップと、ウェブブラウザにてこのウェブページプログラムに基づくウェブページを表示するステップとを含むことを特徴としている。
【0019】
ここで、ウェブブラウザのプロキシ設定の変更に先立って、変更前のプロキシ設定を保存するステップと、ウェブブラウザにて表示されたウェブページを閉じる際に、このウェブブラウザのプロキシ設定を保存されたプロキシ設定の状態に戻すステップとを更に含むことができる。そうすれば、このウェブページプログラムにて提供されるプロキシサーバ機能の使用を終了する際に、ユーザが煩雑な手作業でウェブブラウザのプロキシ設定を元に戻す必要がなくなる点で好ましい。
【0020】
また、本発明は、ワールド・ワイド・ウェブベースのネットワークアプリケーションが動作するクライアントサーバシステムにおけるプロキシサーバ機能提供方法であって、ウェブブラウザを用いてウェブページとして表示可能であると共にウェブブラウザにて読み込まれることにより動作するプロキシサーバ機能を備えたウェブページプログラムをサーバにアップロードするステップと、任意のクライアントにこのウェブページプログラムをサーバからダウンロードし、ウェブブラウザに読み込んでウェブページを表示すると共に、プロキシサーバ機能を起動するステップとを含むことを特徴としている。ウェブページプログラムにプロキシサーバ機能を含めるため、所望の機能を持つプロキシサーバ機能(例えば自分用にカスタマイズされたウェブページを作成する等)を持つウェブページプログラムをアップロードしておけば、ウェブブラウザをインストールしたクライアントマシンからならアクセス権等を考慮することなく自由にウェブページプログラムをダウンロードしてプロキシサーバ機能を使用する(上の例では自分用にカスタマイズされたウェブページを見る)ことができる。
【0021】
また、本発明は、コンピュータに実行させるプログラムをこのコンピュータの入力手段が読取可能に記憶した記憶媒体において、このプログラムは、プロキシサーバ機能を実現するプロキシサーバプログラムと、ウェブブラウザにて表示されるウェブページを構成すると共にこのウェブブラウザに読み込まれた際にプロキシサーバプログラムを起動する機能を備えたページデータとで構成されたことを特徴としている。尚、記憶媒体としてはCD−ROMやフロッピーディスク等、その種類が問われることはなく、そのソフトウエアが販売される媒体としての記憶媒体を含むものである。
【0022】
また、本発明は、コンピュータに実行させるプログラムをこのコンピュータの入力手段が読取可能に記憶した記憶媒体において、このプログラムは、サーバプロセスへのリクエスト及びサーバプロセスからのリプライに対するプロキシサーバ機能による処理と、ウェブブラウザに読み込まれた際に、このウェブブラウザにて表示されたウェブページから発行されたサーバプロセスへのリクエスト及びサーバプロセスからのリプライに対してプロキシサーバ機能による処理を実行させるようにウェブブラウザのプロキシ設定を変更する処理とをコンピュータに実行させることを特徴としている。この記憶媒体によれば、ウェブブラウザのプロキシ設定をユーザが煩雑な手作業により行う必要がなくなる点で優れている。尚、記憶媒体の種類を問わない点は前述と同様である。
【0023】
また、本発明をプログラム伝送装置に適用すると、ウェブブラウザを用いてウェブページとして表示可能であると共にウェブブラウザにて読み込まれることにより動作するプロキシサーバ機能を備えたウェブページプログラムを記憶する記憶手段と、この記憶手段からウェブページプログラムを読み出してこのウェブページプログラムを送信する送信手段とを備えたことを特徴としている。このようなプログラム伝送装置により、プログラムの提供形態としてCD−ROM等の記憶媒体を介すことなく、顧客に対して本発明の技術を提供することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態におけるクライアントサーバシステムの全体構成を説明するための図である。同図において、符号10はWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)としてのサーバであり、ネットワーク30に接続するための接続部13とプログラムを格納する格納部12とを備えている。また、当該格納部12にプロキシサーバの機能を備えたウェブファイル11をWWWに対応したコンテンツとして登録し格納している。符号20はクライアントであり、サーバ10からウェブファイル11をダウンロードし、ウェブブラウザを用いてその内容を表示することができる。これにより、ウェブブラウザをプロキシサーバの実行環境として使用可能である。符号30はインターネットやイントラネット等のネットワークであり、サーバ10とクライアント20とを接続している。ネットワーク30は広域ネットワーク(Wide Area Network)であっても構内ネットワーク(Local Area Network)であっても良い。また、インターネットのように公開されたものでもアクセス権を制限したものでも構わない。またネットワーク30上にファイアウォールが構築されているかどうかも不問である。また、符号40は一般のWWWコンテンツ(ホームページ等)を格納したWWWサーバである。
【0025】
また図1に示すように、サーバ10に登録されたウェブファイル11は、ウェブブラウザによりウェブページとして表示されるページデータ11aと、当該プロキシサーバの機能を提供するプロキシサーバプログラム11bとで構成されている。ページデータ11aは例えばHTMLで記述される。ページデータ11aの内容には特に制限はなく、例えばプロキシサーバ機能を提供するページであることを示す内容や機能の内容を表示するようにしても良い。
【0026】
プロキシサーバプログラム11bの実現手段としては、HTTPプロトコルをハンドリングできることが必要である。そのために、ウェブブラウザ上で動作しながらクライアントマシンのTCP/IPのソケット通信ができる実装方法であれば良い。具体的には、Javaアプレット、ActiveXコントロール、またはプラグインを用いてプロキシサーバプログラム11bを作成することができる。ただし、Javaアプレットによりプロキシサーバプログラム11bを作成した場合、セキュリティ上の制限を受けるため単にアプレットとして作成しただけでは足りず、署名付きアプレット(Signed applet)として作成することが必要である。なぜなら、一般のJavaアプレットはコードベースの制限のため、アプレットを使用するマシンは当該アプレットをダウンロードした相手のマシンとの間でしか通信できなくなる。しかし、署名付きアプレットとすることにより、この制限を解除することができるからである。以下、本実施の形態では、プロキシサーバプログラム11bをJavaアプレットにより作成した場合を例として説明する。
【0027】
またウェブファイル11は、ウェブブラウザにて当該ウェブページが表示される際にプロキシサーバプログラム11bによるプロキシサーバ機能の使用に適した状態にウェブブラウザのプロキシ設定を変更している。更に、プロキシサーバプログラム11bを起動し、当該ウェブページが破棄される際にウェブブラウザのプロキシ設定を元の状態に戻す機能を備えている。この機能は、プラグインやActiveXコントロールを用いたり、ウェブページ上のイベントハンドラとスクリプト言語(Java Script)とを用いることによりページデータ11aに実装することができる。図1に示したウェブファイル11のページデータ11aには、ウェブブラウザのプロキシ設定を変更するためのスクリプトコードが付加されている。この場合、ダウンロード終了と同時に呼ばれるハンドラ関数によって必要なプロキシ設定を行ってプロキシサーバプログラム11bを起動し、ウェブページを閉じる際に呼ばれるハンドラ関数によって変更されたプロキシ設定を元の状態に戻すようにスクリプトを記述する。当該機能に基づく動作の詳細は後述する。
【0028】
以上のように構成されたウェブファイル11は、一般のホームページと同じようにサーバ10にアップロードされてWWWコンテンツとして格納される。そして、クライアント20がサーバ10にアクセスしてウェブファイル11を通常のWWWコンテンツと同様にHTTP経由でダウンロードし、クライアント20のウェブブラウザにてページデータ11aをウェブページとして表示することができる。そうすれば、上記各機能により、ウェブブラウザ上でプロキシサーバプログラム11bのプロキシサーバ機能を使用できることとなる。すなわち、クライアント20との関係においてサーバ10は一般のWWWサーバと同様であり、それ自体はプロキシサーバの機能を持たない。プロキシサーバプログラム11bを含むウェブファイル11がWWWコンテンツであり、HTTP経由でサーバ10からクライアント20へダウンロードする。そのため、仮にクライアント20がファイアウォール内に存在する場合であっても、ページデータ11aのウェブページを見ることさえできれば、当該ファイアウォールを超えてプロキシサーバプログラム11bのプロキシサーバ機能を使用することができることとなる。新たなプロキシサーバ機能を提供する場合にも、当該機能を持つプロキシサーバプログラム11bを含むウェブファイル11を作成してサーバ10にアップロードすればよい。
【0029】
図2は、クライアント20におけるプロキシサーバ機能の実行環境の構成を説明するための図である。クライアントマシン上ではオペレーティング・システム(OS)21が動作し、オペレーティング・システム21上でウェブブラウザ22が動作している。ウェブブラウザ22は、クライアントマシンの表示画面23にウェブページを表示するためのウインドウ(以下、ウェブウインドウと称す)を開く。このウェブウインドウには、インターネット等のネットワークやCD−ROM等の各種のメディアを介して提供される種々のWWWコンテンツがウェブページとして表示される。したがって、クライアント20がネットワーク30を介してサーバ10に接続し、サーバ10に格納されているプロキシサーバ機能を備えたウェブファイル11をダウンロードすることにより、ウェブブラウザ22はページデータ11aを他の一般のウェブページと全く同様に表示画面23に表示することができる。
【0030】
実際にプロキシサーバ機能を使用する場合には、図2に示すように、プロキシサーバ機能を使用する対象である一般のコンテンツを表示したウェブウインドウ23aと共に、サーバ10からダウンロードされたウェブファイル11のページデータ11aを表示するプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bの2種類のウェブウインドウが表示されることとなる。上述したように、ウェブファイル11はウェブブラウザ22に読み込まれてページデータ11aのウェブページを表示する際にプロキシサーバプログラム11bを起動する。そのため、ユーザは所定のコンテンツを表示したウェブウインドウ23aから新たなウェブウインドウ23aを開く場合と同様に、リンクボタンをクリックする等の方法でウェブファイル11のページデータ11aのウェブページを表示させる。これによってプロキシサーバプログラム11bを起動し、更に必要なウェブブラウザ22のプロキシ設定を自動的に行わせることができる。
【0031】
図3は、図2のようにクライアントマシンの表示画面23に一般のウェブウインドウ23aとプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bが表示されている状態でのHTTPリクエストの流れを説明する図である。また図4は、図2のようにクライアントマシンの表示画面23に一般のウェブウインドウ23aとプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bが表示されている状態でのHTTPリプライの流れを説明する図である。ウェブファイル11の機能により、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bが開いた状態で、ウェブファイル11に含まれるプロキシサーバプログラム11bが動作している。また、ウェブウインドウ23aにはネットワーク30を介して接続された他のサーバマシンに格納されたウェブファイル11のコンテンツが表示されているものとする。
【0032】
上述したように、ウェブファイル11のページデータ11aには、ウェブブラウザ22のプロキシ設定をプロキシサーバプログラム11bによるプロキシサーバ機能の使用に適した状態に変更する機能が実装されている。これは、具体的には、ウェブウインドウ23aに表示されたウェブページを用いてユーザが行う操作、すなわち一般のWWWサーバにより提供されるコンテンツとのやりとりであるHTTPリクエスト及びHTTPリプライに対して、プロキシサーバプログラム11bを経由するような設定とすることである。このプロキシ設定の変更により、図3に示すように、ウェブウインドウ23aからHTTPリクエストが発行された場合、発行されたHTTPリクエストは、一旦プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに埋め込まれているプロキシサーバプログラム11bを経由した後にネットワーク30へ送られる。同様に、HTTPリクエストに対するリプライがサーバから送出されてネットワーク30を介してクライアント20が受信すると、当該HTTPリプライは、まずプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに埋め込まれているプロキシサーバプログラム11bに送られる。そして、プロキシサーバの機能による処理を施された後、ウェブウインドウ23aに表示される。
【0033】
ここで、プロキシサーバ機能は、プロキシサーバプログラム11bによって提供されるので、プログラムの内容により、従来のプロキシサーバにより提供され得る種々の機能を用意することができる。例えば、リクエストの先取りによるプリフェッチ、オートパイロット、キャッシング等の機能や、コンテンツの横取りによるフィルタリング、すなわち内容の追加(プローブの埋め込み、ウイルスチェック等)や変更(翻訳、要約、語調変換等)、形式の調整や削除(グラフィックの削除、色数調整、不適切なリンクの削除等)等である。また、ウェブファイル11がウェブブラウザ22に読み込まれる前に、当該ウェブブラウザ22のプロキシ設定が特定の状態になっていた場合がある。また、ウェブファイル11のページデータ11aによるプロキシ設定の変更において、当該特定の状態のプロキシ設定を反映させることが必要な場合がある。例えば、図7に示すように、クライアント20がファイアウォールの中にある場合のように、他のプロキシサーバによるサービスを享受している場合である。このときは、図8に示すように、ウェブウインドウ23aからの操作と当該他のプロキシサーバによる処理との間にウェブファイル11のプロキシサーバプログラム11bによる処理を入れなければならない。言い換えると、HTTPリクエストは、プロキシサーバプログラム11bによる処理を経た後で当該他のプロキシサーバを経て目的のWWWサーバへ送られる。更に、WWWサーバから返されたHTTPリクエストは、当該他のプロキシサーバによる処理を経た後でプロキシサーバプログラム11bを経てウェブブラウザ22に送られるようにしなければならない。
【0034】
次に、サーバ10からクライアント20へウェブファイル11をダウンロードした際の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bを開くコマンドが発行される(ブロック501)。このコマンドの発行は、上述したようにユーザが通常のコンテンツ用のウェブウインドウ23aを開く要領でリンクボタンをクリックすることにより行っても良い。また、アプリケーションプログラムの機能と連携して自動的に行っても良い(例えば、特定のコンテンツをウェブウインドウ23aに表示した場合に自動的に発行する等)。次に、このコマンドの発行に応じて、ウェブファイル11がロードされる(ブロック502)。次に、ウェブブラウザ22の各種設定を読み込み可能とするために、セキュリティ設定を行う(ブロック503)。そして、ウェブブラウザ22の現在のプロキシ設定を読み取り(ブロック504)、保存する(ブロック505)。次に、保存したプロキシ設定をプロキシサーバプログラム11bに渡し、プロキシサーバプログラム11bを起動する(ブロック506)。保存したプロキシ設定をプロキシサーバプログラム11bに渡すのは、上述したように、ウェブファイル11の読み込み前にプロキシ設定がなされていた場合に、これを無視せずプロキシサーバプログラム11bの動作に反映させるためである。次に、HTTPリクエストを送出しHTTPリプライを受信する際に、ウェブブラウザ22がプロキシサーバプログラム11bを参照するように、ウェブブラウザ22のプロキシ設定を変更する(ブロック507)。最後に、プロキシサーバ用の新しいウェブウインドウ23bを開く(ブロック508)。
以上の動作のうち、ブロック503のセキュリティ設定からブロック507のプロキシ設定の変更までの動作が、ウェブファイル11のページデータ11aに付加されたスクリプトやプラグイン、ActiveXコントロール等により実現される。具体例として、Javaスクリプトで実現する場合は、On Loadイベントハンドラで呼び出されるJava Script関数にこれらの動作を実行する機能を実装する。
【0035】
次に、プロキシサーバ用ウェブウインド23bを閉じる際の動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。まず、プロキシサーバ用ウェブウインド23bを閉じるコマンドが発行される(ブロック601)。このコマンドの発行も、上述したプロキシサーバ用ウェブウインド23bを開くコマンドと同様に、ユーザが通常のコンテンツ用のウェブウインドウ23aやその他のウインドウを閉じる場合と同様の操作により行っても良い。また、アプリケーションプログラムとの連携により自動的に行っても良い(例えば、プロキシサーバプログラム11bによるプロキシサーバ機能を使用していたコンテンツのウェブウインドウ23aを閉じた場合に自動的に発行する等)。次に、このコマンドの発行に応じて、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bを閉じ(ブロック602)、図5のブロック505の動作で保存されたプロキシ設定通りに、ウェブブラウザ22のプロキシ設定を戻す(ブロック603)。
以上の動作のうち、ブロック603のプロキシ設定復元動作が、ウェブファイル11のページデータ11aに付加されたスクリプトやプラグイン、ActiveXコントロール等により実現される。具体例として、Javaスクリプトで実現する場合は、On Unloadイベントハンドラで呼び出されるJava Script関数にこれらの動作を実行する機能を実装する。
【0036】
サーバ10からクライアント20にダウンロードされるウェブファイル11は、上述したように、HTML等により記述されたページにJavaアプレット、ActiveXコントロール、またはプラグインにより機能を付加された形態である。したがって、クライアント20のウェブブラウザ22は、一般のホームページを表示する場合と同様にウェブファイル11のページデータ11aを表示する。すなわち、ウェブブラウザ22によるウェブウインドウ23aの表示プロセスとプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bの表示プロセスとは同じである。したがって、ユーザは一般のホームページを表示する場合と同じ要領でプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bを開くという簡単な操作を行うだけで、プロキシサーバプログラム11bの起動及び必要なプロキシ設定を自動的にプロキシサーバ機能を使用できることとなり、煩雑なプロキシ設定を行う必要がない。同様に、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bを閉じるという簡単な操作を行うだけで、プロキシサーバプログラム11bの起動時に変更されたプロキシ設定が自動的に変更前の状態に復元し、煩雑な作業を行う必要がない。更に、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bにページデータ11aを表示されているウェブファイル11のプロキシサーバプログラム11bが動作することから、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに表示するページデータ11aを切り替えることにより、簡単に使用するプロキシサーバ機能を変更することができる。
【0037】
図9は、プロキシサーバ機能の提供方法として、▲1▼サーバマシンによりプロキシサーバを用意する方法と、▲2▼クライアントマシン上でネイティブアプリケーションとして必要なプロキシサーバを動作させる方法と、▲3▼ウェブファイル11によりプロキシサーバ機能を提供する方法とを比較するテーブルである。図9を参照して分かるように、本実施の形態では、▲3▼ウェブファイル11をWWWコンテンツとしてサーバ10に登録するため、サーバマシンにおいてインストールや保守管理などの作業を行う必要がなく、プロキシサーバ機能を使用するためにプロキシサーバプロセスを起動する作業も必要ない。また、クライアントマシン上でプロキシサーバが動作するため、クライアントごとの個別な設定を行うことができる。また、クライアントマシンにウェブブラウザがあればプロキシサーバ機能を使用できる。そのため、クライアントマシンにおいて必要なプロキシサーバのアプリケーションをいちいちインストールしたりプロキシサーバプロセスを起動する作業が必要ない。さらに、クライアントマシンにおけるプロキシ設定の切り替えも、本実施の形態によればウェブファイル11のダウンロードにしたがって自動的に行われるので、煩雑な手作業が必要ない。
【0038】
図10及び図11は、本実施の形態を構成要素に含むネットワークシステムの例を説明するための図である。図10に示すネットワークシステムにおいて、ネットワーク30にはWWWサーバ40と、従来のプロキシサーバ50と、クライアント20a〜20cとが接続されている。クライアント20b、20cは、セキュリティ用のプロキシサーバ60にて構築されるファイアウォールの内側にあり、プロキシサーバ60を介してネットワーク30に接続されている。プロキシサーバ60はプロキシサーバ50にアクセスする権限を持っていないものとする。この場合、図示のようにクライアント20aは、WWWサーバ40のWWWコンテンツへのアクセスにおいてプロキシサーバ50により提供される機能を使用することができる。しかし、クライアント20b、20cは、プロキシサーバ60がプロキシサーバ50へのアクセス権限を持っていないため、プロキシサーバ50により提供される機能を使用することができない。
【0039】
一方、図11に示すネットワークシステムにおいて、ネットワーク30にはWWWサーバ40と、サーバ10と、クライアント20a〜20cとが接続されている。図10の場合と同様に、クライアント20b、20cは、セキュリティ用のプロキシサーバ60にて構築されるファイアウォールの内側にあり、プロキシサーバ60を介してネットワーク30に接続されている。サーバ10はWWWサーバ40と同様のWWWサーバであるが、プロキシサーバ機能を備えたウェブファイル11を格納している。この場合、サーバ10はWWWサーバであるため、クライアント20b、20cからアクセスすることができ、サーバ10に格納されているウェブファイル11をダウンロードしてプロキシサーバ機能を使用することが可能である。すなわち、セキュリティ上の制約を何ら破ることなく、プロキシサーバ機能の提供という点においてファイアウォールを超えることができる。
【0040】
図12及び図13は、本実施の形態の具体的な応用例を説明する図である。図12において、クライアント20には既にサーバ10からウェブファイル11がダウンロードされ、ウェブブラウザ22によりプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bが表示されており、和文要約のプロキシ機能を使用できる状態となっている。また、WWWサーバ40に格納されているWWWコンテンツ(日本語コンテンツ)を表示するウェブウインドウ23aが表示されている。この状態で、ウェブウインドウ23aへの操作により発行されるHTTPリクエストは、図示のようにプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに付随する和文要約のプロキシサーバプログラム11bを経てWWWサーバ40に送られる。一方、WWWサーバ40の日本語コンテンツは、図示のようにプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに付随する和文要約のプロキシサーバプログラム11bを経て、要約された形でウェブウインドウ23aに表示される。
【0041】
ここで、要約された日本語コンテンツの見出しから、所望の英文サイトにアクセスしたとする。これに応じて、プロキシサーバの機能を切り替えるため、図13に示すように、和文要約のプロキシサーバ機能を備えたウェブファイル11のウェブページを表示していたプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに、英語サイトを日本語に翻訳した上で要約する英日翻訳要約サービスを行うプロキシサーバ機能を備えたウェブファイル11のウェブページを表示する。これにより、ウェブウインドウ23aへの操作により発行されるHTTPリクエストは、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに付随する英日翻訳要約のプロキシサーバプログラム11bを経てWWWサーバ40に送られる。一方、WWWサーバ40の英語コンテンツは、プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに付随する英日翻訳要約のプロキシサーバプログラム11bを経て、日本語に翻訳されかつ要約された形でウェブウインドウ23aに表示される。
【0042】
更に、日本語に翻訳され要約された当該英語コンテンツの全文の日本語訳を読もうとする場合、英日翻訳要約サービスのプロキシサーバ機能を備えたウェブファイル11のウェブページを表示していたプロキシサーバ用ウェブウインドウ23bに、英語サイトを日本語に翻訳する英日翻訳サービスを行うプロキシサーバ機能を備えたウェブファイル11のウェブページを表示する。これにより使用するプロキシサーバ機能が切り替わり、当該英語コンテンツの全文の日本語訳がウェブウインドウ23aに表示される。
【0043】
本実施の形態による他の具体的な応用例を説明する。
所定のユーザが外出した先で所望のプロキシサーバを使用しようとする場合を考える。従来のプロキシサーバの場合、相手先のコンピュータがプロキシサーバへのアクセス権を持っているとは限らないため、確実にプロキシサーバを使用するためには当該プロキシサーバをインストールしたコンピュータを携帯しなければならない。また仮に、相手先のコンピュータがプロキシサーバへのアクセス権を持っている場合であっても、プロキシサーバを使用するための煩雑なプロキシ設定作業を行わなければならい。
【0044】
これに対し、本実施の形態では、上述したように、ウェブファイル11はサーバ10からクライアント20へHTTP経由でダウンロードされるため、ウェブブラウザを実装したクライアントマシンであれば、何ら制限なくウェブファイル11により提供されるプロキシサーバ機能を使用することができる。また今日では、コンピュータにウェブブラウザがインストールされていることが一般的なので、大抵のコンピュータでプロキシサーバ機能を使用できることとなる。かかる利点を利用すれば、例えば自分用にカスタマイズされたウェブページを作成するというような自分用の固有のプロキシサーバ機能を備えたウェブファイル11をサーバ10にアップロードして登録しておけば、任意のコンピュータから、アクセス権等を考慮することなく自由にプロキシサーバ機能を使用して、自分用にカスタマイズされたウェブページを見るといった使い方ができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ネットワークアプリケーションがプロキシサーバの機能を必要とした際に、簡単な操作で迅速にプロキシサーバ機能を使用でき、プロキシサーバ機能の使用後は簡単な操作で迅速に当該機能の使用前の状態に戻すことにより、プロキシサーバ機能を簡単かつ自在に切り替えて使用することができる。
【0046】
また、プロキシサーバ機能を提供するためにサーバマシンにかかる負荷を削減し、かつ新たなプロキシサーバ機能の提供にも柔軟かつ迅速に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるクライアントサーバシステムの全体構成を説明するための図である。
【図2】クライアント20におけるプロキシサーバ機能の実行環境の構成を説明するための図である。
【図3】プロキシサーバ機能の起動時のHTTPリクエストの流れを説明する図である。
【図4】プロキシサーバ機能の起動時のHTTPリプライの流れを説明する図である。
【図5】ウェブファイル11のダウンロード時におけるクライアント20の動作を説明するフローチャートである。
【図6】プロキシサーバ用ウェブウインドウ23bを閉じる際のクライアント20の動作を説明するフローチャートである。
【図7】ウェブブラウザ22がに所定のプロキシ設定が既になされている状態を説明する図である。
【図8】図7の状態でウェブファイル11によるプロキシサーバ機能を起動した場合に必要なプロキシ設定の内容を説明する図である。
【図9】プロキシサーバ機能の提供方法を比較するものである。
【図10】ネットワーク上にファイアウォールが存在する場合のプロキシサーバの使用態様について、従来のプロキシサーバを例示して説明する図である。
【図11】本実施の形態におけるネットワーク上にファイアウォールが存在する場合のプロキシサーバの使用態様について説明する図である。
【図12】本実施の形態の具体的な応用例を説明する図であり、和文要約のプロキシ機能を提供するウェブページを開いた状態を説明する図である。
【図13】本実施の形態の具体的な応用例を説明する図であり、英日翻訳要約のプロキシ機能を提供するウェブページを開いた状態を説明する図である。
【符号の説明】
10…サーバ、11…ウェブファイル、11a…ページデータ、11b…プロキシサーバプログラム、20…クライアント、21…オペレーションシステム(OS)、22…ウェブブラウザ、23…表示画面、23a…ウェブウインドウ、23b…プロキシサーバ用ウェブウインドウ、30…ネットワーク(通信ネットワーク)、40…WWWサーバ、50、60…プロキシサーバ

Claims (13)

  1. ワールド・ワイド・ウェブベースのネットワークアプリケーションが動作するクライアントサーバシステムであって、
    サーバプロセスを実行する第1のサーバと、プロキシサーバ機能を提供する第2のサーバと、通信ネットワークに接続されて前記第1のサーバ及び前記第2のサーバにアクセスするクライアントとを備え、
    前記第2のサーバは、ウェブブラウザ上で動作するプロキシサーバ機能と、当該ウェブブラウザにて読み込まれることにより当該ウェブブラウザのプロキシ設定を当該プロキシサーバ機能の動作に適した設定に変更し当該プロキシサーバ機能を起動する制御機能とを備えたウェブページプログラムを格納し、
    前記クライアントは、前記通信ネットワークを介して前記第2のサーバからダウンロードした前記ウェブページプログラムに基づくウェブページを表示するウェブブラウザを組み込み、当該ウェブブラウザにて当該ウェブページプログラムを読み込むことにより当該ウェブページプログラムが備えるプロキシサーバ機能を起動することを特徴とするクライアントサーバシステム。
  2. 前記ウェブページプログラムが、
    前記プロキシサーバ機能を実現するプロキシサーバプログラムと、
    前記クライアントに組み込まれた前記ウェブブラウザで表示されるウェブページを構成すると共に前記ウェブブラウザに読み込まれた際に前記プロキシサーバプログラムを起動する前記制御機能を備えたページデータとで構成されたことを特徴とする請求項1に記載のクライアントサーバシステム。
  3. 前記ページデータが、前記プロキシサーバプログラムを起動する際に前記クライアントに組み込まれた前記ウェブブラウザのプロキシ設定を前記プロキシサーバプログラムの動作に適した設定に変更する機能を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のクライアントサーバシステム。
  4. クライアントサーバシステムを構成するサーバであって、
    通信ネットワークに接続してクライアントからのアクセス要求を受け付けるための接続部と、
    前記接続部を介して受信した前記クライアントからのアクセス要求に応えて提供される、ウェブブラウザ上で動作するプロキシサーバ機能と、当該ウェブブラウザにて読み込まれることにより当該ウェブブラウザのプロキシ設定を当該プロキシサーバ機能の動作に適した設定に変更し当該プロキシサーバ機能を起動する制御機能とを備えたウェブページプログラムを格納した格納部と
    を備えたことを特徴とするサーバ。
  5. 前記格納部が、前記ウェブページプログラムをワールド・ワイド・ウェブに対応したコンテンツとして格納していることを特徴とする請求項4に記載のサーバ。
  6. ウェブブラウザを組み込み、クライアントサーバシステムを構成するクライアントであって、
    サーバプロセスにより提供されるコンテンツを前記ウェブブラウザにてウェブページとして表示するコンテンツ表示部と、
    ウェブブラウザ上で動作するプロキシサーバ機能と、当該ウェブブラウザにて読み込まれることにより当該ウェブブラウザのプロキシ設定を当該プロキシサーバ機能の動作に適した設定に変更し当該プロキシサーバ機能を起動する制御機能とを備えたウェブページプログラムを前記ウェブブラウザに読み込んで当該ウェブページプログラムに基づくウェブページを表示することにより、当該ウェブページプログラムの制御機能に基づき当該ウェブブラウザのプロキシ設定を変更して当該プロキシサーバ機能を起動し、当該プロキシサーバ機能による処理を実行するプロキシサーバ機能実行部と
    を備えたことを特徴とするクライアント。
  7. 前記プロキシサーバ機能実行部が、前記ウェブブラウザに前記ウェブページプログラムを読み込んだ際に、前記コンテンツ表示部から発行されたリクエスト及び前記コンテンツ表示部へ送られるリプライに対して前記ウェブページプログラムを経由させてプロキシサーバ機能による処理を実行させるように前記ウェブブラウザのプロキシ設定を変更することを特徴とする請求項6に記載のクライアント。
  8. 前記コンテンツ表示部が前記ウェブブラウザにてウェブページを表示するプロセスと、前記プロキシサーバ機能実行部が前記ウェブブラウザにて前記ウェブページプログラムに基づくウェブページを表示するプロセスとが同一であることを特徴とする請求項6に記載のクライアント。
  9. プロキシサーバの起動及び停止を制御するプロキシサーバ制御方法であって、
    ウェブブラウザ上で動作するプロキシサーバ機能と、当該ウェブブラウザにて読み込まれることにより当該ウェブブラウザのプロキシ設定を当該プロキシサーバ機能の動作に適した設定に変更し当該プロキシサーバ機能を起動する制御機能とを備えたウェブページプログラムをロードするステップと、
    前記ウェブページプログラムの制御機能に基づき、サーバプロセスへのリクエスト及びサーバプロセスからのリプライに対して前記ウェブページプログラムを経由させてプロキシサーバ機能による処理を実行させるようにウェブブラウザのプロキシ設定を変更するステップと、
    前記ウェブページプログラムの制御機能に基づき、前記ウェブブラウザにて前記ウェブページプログラムに基づくウェブページを表示するステップと
    を含むことを特徴とするプロキシサーバ制御方法。
  10. ウェブブラウザのプロキシ設定の変更に先立って、変更前のプロキシ設定を保存するステップと、
    前記ウェブブラウザにて表示された前記ウェブページを閉じる際に、前記ウェブブラウザのプロキシ設定を保存されたプロキシ設定の状態に戻すステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項9に記載のプロキシサーバ制御方法。
  11. ワールド・ワイド・ウェブベースのネットワークアプリケーションが動作するクライアントサーバシステムにおけるプロキシサーバ機能提供方法であって、
    ウェブブラウザ上で動作するプロキシサーバ機能と、当該ウェブブラウザにて読み込まれることにより当該ウェブブラウザのプロキシ設定を当該プロキシサーバ機能の動作に適した設定に変更し当該プロキシサーバ機能を起動する制御機能とを備えたウェブページプログラムをサーバにアップロードするステップと、
    任意のクライアントに前記ウェブページプログラムを前記サーバからダウンロードし、ウェブブラウザに読み込んでウェブページを表示することにより、当該ウェブページプログラムの制御機能に基づき当該ウェブブラウザのプロキシ設定を変更して前記プロキシサーバ機能を起動するステップと
    を含むことを特徴とするプロキシサーバ機能提供方法。
  12. コンピュータに実行させるプログラムを当該コンピュータの入力手段が読み取り可能に記憶した記憶媒体において、
    前記プログラムは、
    ウェブブラウザ上で動作しプロキシサーバ機能を実現するプロキシサーバプログラムと、
    ウェブブラウザにて表示されるウェブページを構成すると共に当該ウェブブラウザに読み込まれることにより当該ウェブブラウザのプロキシ設定を当該プロキシサーバ機能の動作に適した設定に変更し前記プロキシサーバプログラムを起動する機能を備えたページデータと
    で構成されたことを特徴とする記憶媒体。
  13. コンピュータに実行させるプログラムを当該コンピュータの入力手段が読み取り可能に記憶した記憶媒体において、
    前記プログラムは、
    ウェブブラウザ上で実行される、サーバプロセスへのリクエスト及びサーバプロセスからのリプライに対するプロキシサーバ機能による処理と、
    ウェブブラウザに読み込まれることにより、当該ウェブブラウザにて表示されたウェブページから発行されたサーバプロセスへのリクエスト及びサーバプロセスからのリプライに対してプロキシサーバ機能による処理を実行させるように当該ウェブブラウザのプロキシ設定を変更し、当該プロキシサーバ機能を起動する処理と
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とする記憶媒体。
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