JP3564218B2

JP3564218B2 - Cushion structure

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Publication number: JP3564218B2
Application number: JP32148595A
Authority: JP
Inventors: 耕一太田; 清隆前田
Original assignee: Takano Co Ltd
Current assignee: Takano Co Ltd
Priority date: 1995-06-07
Filing date: 1995-12-11
Publication date: 2004-09-08
Anticipated expiration: 2015-12-11
Also published as: JPH0951918A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子や車椅子などの座部、およびマットレスのクッション構造に関するものである。さらに詳しくは、クッションにおける体圧分散構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
椅子や車椅子に長い時間座っていると、臀部が痛くなったり、床ずれ、褥創などが生じたりすることから、座部には、クッション材を組み込むとともに、その構造を工夫して、そこに腰掛けたときの体圧を分散するようになっている。たとえば、図１３（ａ）に示す構造のものでは、多角柱状のクッション片９１を所定の間隔で敷きつめて座クッション９２を構成し、各クッション片９１が、それぞれ独立して体圧を受けるようになっている。また、図１３（ｂ）、（ｃ）に示す構造のものでは、座クッション９３、９４の中央に穴９３１、９４１を開けて、座骨や尾骨に圧力がかかり難くい構造にしてある。
【０００３】
また、ベットで多くの時間を過ごす者にとっては、たとえマットレスを敷いてあっても、臀部や踵が痛くなったり、床ずれや褥創が生じたりする。このため、かかる苦痛を和らげてくれるマットレスとして、たとえば、図１４に示す構造のものが案出されており、このマットレスでは、上層が高い弾力性をもったウレタンフォーム１７４で構成され、中間のコア部分１７５は、切れ目１７６によってそれぞれが独立したブロック１７７で構成されている。従って、コア部分１７５は、それぞれのブロック１７７が独立して体圧を分散しながら受けるので、臀部や踵が受ける力を和らげることができる。また、踵は、寝具と接する部分がとくに狭い分だけ大きな圧力を受ける。そこで、踵を支える部分には、コア部分１７５に柔らかいクッション１７８を配置してある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のクッション構造のうち、図１３（ａ）に示す構造のものでは、クッション片９１が、それぞれ変形する分だけ、座ったときの安定感がないのに加えて、臀部は、クッション片９１の縁部分から大きな圧力を受ける。また、図１３（ｂ）、（ｃ）に示す構造のものでも、臀部全体を支える構造でないため、上体を安定な状態に保持できないだけでなく、穴９３１、９４１の縁部分では、そこを境に反発力が極端に変化するので、この縁付近があたる臀部に圧力が集中してしまう。このため、いずれの構造であっても、縁付近があたる臀部が局部的に痛くなるという問題点がある。特に、車椅子のように、身体の不自由な者が長い時間にわたって座ることになる場合には、上体を安定に保持できることが重要であるとともに、身体の不自由な者は、頻繁に座りなおすことができないことから、体圧が局部に集中する構造のままでは、身体の同一部分を圧迫し続けることになり、その部分の血液の流れが妨げられ、皮膚の発赤、水泡、びらん、潰瘍などを生じやすく、さらに進行すると、筋層の破壊を起こし、骨にまで達する創、いわゆる褥創を生じやすいという問題点がある。
【０００５】
一方、図１４に示すマットレスのクッション構造では、それぞれのブロック１７７が独立して体圧を受けるため、臀部が受ける圧力が分散されるものの、それでも、各ブロック１７７の縁部分（切れ目１７６付近）では、そこを境に反発力が極端に変化する。このため、臀部では局部的に圧力が集中し、臀部が痛くなるなど、ベットで多くの時間を過ごす者にとっては苦痛である。また、踵を支える部分でも同様に、柔らかいクッション１７８との境界部分で反発力が極端に変化するため、踵の一部に圧力が集中し、長期間利用すると、踵が痛くなるという問題点がある。
【０００６】
かかる問題点に鑑みて、本発明の課題は、椅子の座部やマットレスで臀部などを支える部分において、クッションの反発力を位置によって急変させずに体圧を分散させることによって、長時間利用しても身体が痛くならないクッション構造、それを座部に備えた車椅子やマットレスを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、椅子の座部、車椅子の座部、マットレスなどのクッション構造において、体圧が集中してかかる部分およびその周囲には、小さな反発力をもって体圧を支える低反発性クッション材と、この低反発性クッション材に隣接し、この低反発性クッション材よりも大きな反発力をもつ高反発性クッション材とを配置し、この高反発性クッション材と低反発性クッション材との接合面は、この接合部分において双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めに構成する。
【０００８】
このように構成したクッション構造では、低反発性クッション材と高反発性クッション材との接合部分において双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めに接合されているので、接合部分でも、クッションの反発力は、急激に変化しない。従って、体圧は、接合部分でも局部に集中しないので、長時間利用しても身体が痛くならない。
【０００９】
本発明では、前記クッション構造を椅子や車椅子などの座部に用いられる座クッションに適用し、座クッションは、小さな反発力をもって臀部を支えるための第１のクッション材（低反発性クッション材）と、この第１のクッション材の前面部に接合し、この第１のクッション材よりも大きな反発力をもって大腿部を支えるための第２のクッション材（高反発性クッション材）とを有し、この第２のクッション材と第１のクッション材との接合面は、この接合部分において双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めになっていることを特徴とする。
【００１０】
このように構成した座クッションでは、小さな反発力をもって臀部を支える第１のクッション材と、大きな反発力をもって大腿部の側を支える第２のクッション材との接合部分において、双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めに接合されているので、接合部分でも、座クッションの反発力は、急激に変化しない。従って、臀部にかかる圧力は、接合部分でも局部に集中しないので、長時間座っていても臀部が痛くならない。しかも、座クッション全体にクッション材を敷いた構造のまま、クッションの面方向において反発力を最適な状態に連続的に変化させることによって、体圧を分散する構造である。このため、臀部全体を支えることになるので、上体を安定に保持できる。
【００１１】
本発明は、さらに、第１および第２のクッション材の両側部分に、これらのクッション材よりも大きな反発力をもつ第３のクッション材（高反発性クッション材）を設け、この第３のクッション材と第１のクッション材との接合面、および第３のクッション材と第２のクッション材との接合面は、この接合部分において双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めになっていることを特徴とする。
【００１２】
本発明において、さらに、第１のクッション材の背面部に、この第１のクッション材よりも大きな反発力をもつ第４のクッション材を設け、この第４のクッション材と第１のクッション材の接合面は、この接合部分において双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めになっていることが好ましい。
【００１３】
このように構成すると、臀部は、第３または第４のクッション材によって周りから支えられる感じになって安定感がさらに向上する。この場合にも、クッション材の各接合面は、双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めになっているので、体圧が局部に集中しない。
【００１４】
本発明において、座クッションは、さらに、第１および第２のクッション材の上層側に、これらのクッション材よりも薄く、第１のクッション材よりも大きな反発力をもつ上層側クッション材を有し、第１および第２のクッション材の下層側には第１のクッション材よりも大きな反発力をもつ下層側クッション材を有していることが好ましい。
【００１５】
このように構成すると、上層側クッション材によって、体圧がさらに分散される。また、臀部は、下層側クッション材によって座部の底に突き当たる感じを受けないので、座り心地がよい。
【００１６】
この場合に、第２のクッション材と上層側クッション材との間には、大腿部の付け根付近を支える部分の両側において大腿部の付け根付近を支える部分を窪みとする３枚のパッドを備え、これらのパッドは、臀部を支える部分および大腿部の付け根付近を支える部分に向けて薄くなっていることが好ましい。
【００１７】
かかるクッション構造は、とくに、安定が得られることが重要であるとともに、頻繁に座りなおすことができない身体の不自由な人が利用する車椅子の座部用に適している。
【００１８】
また、本発明に係るクッション構造をマットレスに適用する場合には、マットレスのうち、臀部を支える部分、踵を支える部分、およびそれらの周囲には、小さな反発力をもつ第１のクッション材（低反発性クッション材）と、この第１のクッション材の前面部（枕元側の端面）および後面部（足元側の端面）に接合し、この第１のクッション材よりも大きな反発力をもつ第２のクッション材（高反発性クッション材）とを配置し、この第２のクッション材と第１のクッション材との接合面は、この接合部分において双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めになっていることを特徴とする。
【００１９】
このように構成したマットレスでは、小さな反発力をもって臀部や踵を支える第１のクッション材の周りには、大きな反発力をもつ第２のクッション材が配置され、かつ、これらのクッション材は、上下に重なり合うように斜めに接合されているので、接合部分でも、クッションの反発力は、急激に変化しない。従って、臀部や踵にかかる圧力は、接合部分でも局部に集中しないので、長時間寝ていても、臀部や踵が痛くならない。しかも、クッションの面方向において反発力を最適な状態に連続的に変化させることによって、体圧を分散する構造である。このため、コア部分に重ね合わせた薄いクッション材で体圧を分散する構造と違って、充分に厚い部分において反発力の最適化を図ってあるため、その効果が著しい。
【００２０】
本発明において、マットレスは、さらに、第１のクッション材の両側部分に、このクッション材よりも大きな反発力をもつ第３のクッション材（高反発性クッション材）を備える場合があり、この場合には、この第３のクッション材と第１のクッション材との接合面は、この接合部分において双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めになっていることを特徴とする。
【００２１】
本発明において、マットレスは、さらに、第１および第２のクッション材の上層側に、これらのクッション材よりも薄くて、この第１のクッション材よりも大きな反発力をもつ上層側クッションを有し、第１および第２のクッション材の下層側には、第１のクッション材よりも大きな反発力をもつ下層側クッションを有していることが好ましい。
【００２２】
このように構成すると、上層側クッションによって、体圧がさらに分散される。また、臀部や踵は、下層側クッションによって畳やベットに突き当たる感じを受けないので、寝心地がよい。
【００２３】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
【００２４】
［実施例１］
（全体構造）
図１は、本例のクッション構造を備えた車椅子の右側面図である。なお、本例の車椅子は、左右対称になっていることから、その全体構造については、右側半分を中心に説明する。
【００２５】
図１において、本例の車椅子１は、略水平に構成された座部１１、その両側で起立する肘掛け１３、および座部１１の後端部から斜め上方に起立する背凭れ部１２を備える走行車体１０と、肘掛け１３の側方に位置する大径後輪５１とから大略構成されている。大径後輪５１のリムなどは、図示を省略してある。
【００２６】
走行車体１０は、左右対称に構成された本体側ブラケット１８がＸ字形のリンクフレーム１０１で互いに連結された構造になっている。このリンクフレーム１０１を構成する各リンク１０２は、上端が本体側ブラケット１８の上方部分に支持され、下端が本体側ブラケット１８の下方部分に支持されている。各リンク１０２は、２本ずつ前後にＸ字状に重ねられた状態でピン１０３で接続されている。本体側ブラケット１８の前方下部には、キャスター１６を介して左右一対の小径前輪１７が取り付けられている。本体側ブラケット１８の前方上部から斜め下方に向けては、左右一対の前方フレーム１４が取り付けられ、これらの前方フレーム１４の内側には、足載せ台１５の連結用パイプ１５１が嵌められている。
【００２７】
本体側ブラケット１８の上面には、座部用ベース１１１が水平に取り付けられ、このベースの上面に座部１１が構成されている。
【００２８】
（座部のクッション構造）
座部１１の内部には、座クッションが内蔵されており、その構造を図２に示す。図２は、座部から座クッションだけを取り出して示す斜視図である。
【００２９】
図２において、座クッション７は、略四角形の平面形状を有し、後端部７０１寄りの部分は、臀部を支えるための平坦部７０２になっている。一方、前端部７０３寄り部分は、大腿部の側を支持するための部分であり、そこには、左右両端部および中央部分の３か所になだらかな盛り上がり部分７０６、７０７、７０８が形成されている。このため、盛り上がり部分７０６、７０７、７０８の間には、大腿部の付け根部分が位置するための２つの窪み７０４、７０５が形成されている状態にある。なお、座部１１は、かかる座クッション７を所定のカバーで覆ったものであり、座クッション７の形状は、ほとんどそのまま座部１１の形状に対応している。
【００３０】
本例では、利用者が座部１１に長い時間腰掛けても、臀部が痛くならないように、座クッション７は、中間層（コア部分）に、反発力の異なる角錐台形状のクッション材を適正な位置に配置することにより、体圧を分散する構造になっている。かかる構造を、図３および図４を参照して説明する。なお、座クッション７は、左右対象であるため、図３には、座クッション７を図２における一点鎖線Ｚ−Ｚ′線に沿って切断し、そのうちの左半部だけ分解して示してあり、以下の説明でも、座クッション７の左半部のみについて説明する。図４は、本例の座クッションの左半分をその後方からみたとき、（ａ）はその背面図、（ｂ）はその左側面図、（ｃ）はその平面図、（ｄ）はその右側面図、（ｅ）はその正面図に相当する。
【００３１】
図３において、座クッション７は、その最下層を構成する厚さが約１０ｍｍの薄い下層側クッション材７１と、この下層側クッション材７１の上に積層された厚さが約４０ｍｍの比較的厚い中間層７２と、この中間層７２の上に積層された厚さが約２０ｍｍの薄い上層側クッション材７３とが接着剤によって接合された複合体として構成されている。
【００３２】
中間層７２には、まず、臀部を支えるための第１のクッション材７４（低反発性クッション材）と、その前方寄りの位置において大腿部の側を支えるための第２のクッション材７５（第１のクッション材７４よりも高反発性のクッション材）とが構成されている。第２のクッション材７５は、第１のクッション材７５の前面部７４１に対して接着剤によって接合されている。この接合部分において、第１のクッション材７４の前面部７４１（接合面）は、下向きの斜面として構成され、第２のクッション材７５の背面部７５１（接合面）は、上向きの斜面として構成されている。このため、図４（ａ）、図４（ｃ）、および図４（ｄ）に示すように、第１のクッション材７４は、第２のクッション材７５の上に入り込み、第２のクッション材７５は、第１のクッション材７４の下に入り込んでいる状態にある。
【００３３】
再び、図３において、中間層７２は、その側部に第３のクッション材７６（第１および第２のクッション材７５よりも高反発性のクッション材）を備えている。第３のクッション材７６は、第１のクッション材７４および第２のクッション材７５の側面部７４２、７５２に対して接着剤によって接合されている。この接合部分において、第３のクッション材７６の側面部７６１（接合面）は、上向きの斜面として構成され、第１のクッション材７４の側面部７４２（接合面）、および第２のクッション材７５の側面部７５２（接合面）は、下向きの斜面として構成されている。このため、図４（ａ）、図４（ｃ）、および図４（ｅ）に示すように、第３のクッション材７６は、第１のクッション材７４および第２のクッション材７５の下に入り込み、第１のクッション材７４および第２のクッション材７５は、第３のクッション材７６の上に入り込んでいる状態にある。
【００３４】
再び、図３において、中間層７２は、その後端部分に第４のクッション材７７を備えている。第４のクッション材７７は、第１のクッション材７４の背面部７４３に対して接着剤によって接合されている。この接合部分において、第３のクッション材７７の前面部７７１（接合面）は、上向きの斜面として構成され、第１のクッション材７４の背面部７４３（接合面）は、下向きの斜面として構成されている。このため、図４（ｂ）、図４（ｃ）、および図４（ｄ）に示すように、第４のクッション材７７は、第１のクッション材７４および第２のクッション材７５の下に入り込み、第１のクッション材７４および第２のクッション材７５は、第４のクッション材７７の上に入り込んでいる状態にある。
【００３５】
再び、図３において、中間層７２と上層側クッション材７６との間には、盛り上がり部分７０６、７０７および窪み７０４を構成するためのパッド７８、７９が挿入されている、これらのパッド７８、７９は、その内側が傾斜面７８１、７９１になっており、その厚さは、窪み７０４および平坦部７０２に向けて薄くなっている。なお、上層側クッション材７３は、下層側クッション材７１、中間層７２を構成する各クッション材、およびパッド７８、７９をそれぞれ接合した後、それらの上から前面部にかけて被せたものであるため、それらの形状に倣って湾曲している状態に図示してあるが、元は平坦なシートである。
【００３６】
これらのクッション材の反発力は、体圧分布を分散する目的に、その部位毎に変えてある。かかる反発力は、それを構成する発泡ウレタン樹脂の硬度などを、以下のように変えることによって設定してある。ここで、発泡ウレタン樹脂は、通気性、耐候性、除湿性に優れており、クッション材に適している。
【００３７】
まず、下層側クッション材７１は、密度が０．０５０ｇ／ｃｍ^３、硬度が２８ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、大きな反発力を有している。
【００３８】
中間層７２のうち、第１のクッション材７４は、密度が０．０６０ｇ／ｃｍ^３、硬度が７ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、最も小さな反発力を有している。第２のクッション材７５は、密度が０．０５５ｇ／ｃｍ^３、硬度が１７ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１のクッション材７４よりは大きな反発力を有している。ここで、第１のクッション材７４と第２のクッション材７５との接合面は、斜めになっているので、この部分では、第１クッション材７４の側から第２のクッション材７５の側に向かって、密度が０．０６０ｇ／ｃｍ^３から０．０５５ｇ／ｃｍ^３に連続的に変化し、かつ、硬度が７ｋｇ／３１４ｃｍ^２から１７ｋｇ／３１４ｃｍ^２に連続的に変化するような構造になっている。
【００３９】
第３のクッション材は、密度が０．０５０ｇ／ｃｍ^３、硬度が２８ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１および第２のクッション材７４、７５よりも大きな反発力を有している。ここでも、第３のクッション材７６と、第１および第２のクッション材７４、７５との接合面は、斜めになっているので、この部分では、第１のクッション材７４の側から第３のクッション材７６の側に向かって、密度が０．０６０ｇ／ｃｍ^３から０．０５０ｇ／ｃｍ^３に連続的に変化し、かつ、硬度が７ｋｇ／３１４ｃｍ^２から２８ｋｇ／３１４ｃｍ^２に連続的に変化するような構造になっている。また、第２クッション材７５の側から第３のクッション材７６の側に向かって、密度が０．０５５ｇ／ｃｍ^３から０．０５０ｇ／ｃｍ^３に連続的に変化し、かつ、硬度が１７ｋｇ／３１４ｃｍ^２から２８ｋｇ／３１４ｃｍ^２に連続的に変化するような構造になっている。
【００４０】
第４のクッション材７７は、第３のクッション材７６と同様、密度が０．０５０ｇ／ｃｍ^３、硬度が２８ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１のクッション材７４よりも大きな反発力を有している。ここで、第４のクッション材７７と第１のクッション材７４との接合面は、斜めになっているので、この部分では、第１クッション材７４の側から第４のクッション材７７の側に向かって、密度が０．０６０ｇ／ｃｍ^３から０．０５０ｇ／ｃｍ^３に連続的に変化し、かつ、硬度が７ｋｇ／３１４ｃｍ^２から２８ｋｇ／３１４ｃｍ^２に連続的に変化するような構造になっている。
【００４１】
第１のクッション材７４と上層側クッション材７３との間に位置するパッド７８、７９は、いずれも、密度が０．０５５ｇ／ｃｍ^３、硬度が１７ｋｇ／３１４ｃｍ^２である。
【００４２】
上層側クッション材７３は、密度が０．０２５ｇ／ｃｍ^３、硬度が１２ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１のクッション材７４よりは大きな反発力を有している。
【００４３】
（車椅子の車体部分の構造）
再び、図１において、座部１１の前方寄りの側方位置には、大径後輪５１に対するブレーキ機構１９のレバー１９１が配置されている。本体側ブラケット１８には、座部１１の後端が位置する部分から斜め上方に向けて立ち上がり部１８１が形成されている。立ち上がり部１８１の前面部には、背凭れ用ベース１２１が取り付けられており、このベースの前面部は、背凭れカバー１２２が貼られた背凭れ部１２になっている。
【００４４】
立ち上がり部１８１の内側では、それに沿ってハンドル連結用パイプ３１が取り付けられている。ハンドル連結用パイプ３１の内部には、ハンドルパイプ３３の下端部が嵌められ、この状態でボルト３４で止められている。ハンドルパイプ３３の上端部は、後方に折れ曲がり、そこに手押し用ハンドル３２が形成されている。手押し用ハンドル３２の高さ位置は、ハンドルパイプ３１のハンドル連結用パイプ３１への差込み長さを変えることにより調節可能である。
【００４５】
座部１１の側方位置には、略五角形の側面形状を有する左右一対の側面フレーム１３１が配置されている。側面フレーム１３１の各辺のうち、水平な上辺部１３２に対しては、肘木１３４および肘掛けカバー１３３が取り付けられて肘掛け１３が構成されている。側面フレーム１３１の後端部に位置する角部分１３５は、本体側ブラケット１８の立ち上がり部１８１の前面（走行車体１０の後方寄りの位置）に対して連結用のピン６３を介して取り付けられている。従って、肘掛け１３（側面フレーム１３１）は、矢印Ａで示すように、ピン６３を中心にして座部１１の側方に位置する状態から背凭れ部１２の側方位置で起立する状態にまで回転しながら退避し、座部１１の側方位置を開放可能である。逆に、肘掛け１３は、矢印Ｂで示すように、ピン６３を中心に逆方向に回転して背凭れ部１２の側方位置から座部１１の側方位置に戻ることも可能である。このようにして、本例では、肘掛け１３の位置を切り換えるための肘掛け位置切換機構が左右一対に構成されている。なお、図１に示す状態では、側面フレーム１３１の水平な下辺部１３６は、本体側ブラケット１８の上面部１８６に乗った状態にある。また、座部１１の側方位置には、側面フレーム１３１の下辺部１３６に引っ掛かって図１に示す状態を保持するためのロック機構１３０が構成されている。
【００４６】
（走行車体に対する大径後輪の取付け構造）
本体側ブラケット１８の後方位置には、矩形の側面形状を有する左右一対の車軸用ブラケット２０が配置されている。車軸用ブラケット２０からは、前方に向けて水平に延設された細径の連結用パイプ２２、２３（連結軸）が上下２段にねじ止め固定されている。一方、本体側ブラケット１８の外側面には、太径の案内用パイプ４１、４２が止め具４３によって水平に上下２段に取り付けられている。これらの案内用パイプ４１、４２の内部には、車軸用ブラケット２０の連結用パイプ２２、２３がそれぞれ挿抜可能な状態で差し込まれて、本体側ブラケット１８を前後方向に水平に案内するガイド機構４０が構成されている。この状態で、車軸用ブラケット２０は、本体側ブラケット１８に支持されている。
【００４７】
車軸用ブラケット２０の外側面には、車軸固定板２４が固定されており、この車軸固定板２４に対して大径後輪５１の車軸５１１が支持されている。車軸固定板２４には、前後方向に長孔２４１が形成されており、この長孔２４１を貫通するように、車軸５１１を保持する軸受け（図示せず。）がねじ止め固定されている。従って、車軸５１１の前後位置は、長孔２４１の形成範囲内で調節可能である。
【００４８】
車軸固定板２４は、車軸用ブラケット２０の対向する垂直部分２１に対して縦方向にそれぞれ１条ずつ形成された長孔２１１、および車軸固定板２４自身の両端部に縦に２つずつ形成された孔２４２、およびこれらの孔を貫通する計４本のボルト２４２によって固定されている。従って、車軸用ブラケット２０に対する車軸固定板２４の固定位置は、長孔２１１の形成範囲内において変更できるので、車軸５１１の高さ位置は、調節可能である。
【００４９】
本例では、肘掛け１３を操作したときに、大径後輪５１が前後方向に移動するように、車軸用ブラケット２０と走行車体１０とは、連結用パイプ２２、２３、および案内用パイプ４１、４２からなるガイド機構４０と、リンク機構６０とによって機構的に接続されている。このリンク機構６０とガイド機構４０とを抜き出して、図５に示す。
【００５０】
図５において、リンク機構６０では、まず、本体側ブラケット１８の立ち上がり部１８１の上端部には、ピン６４を介して第１のリンク杆６１の上端部が回転可能に取り付けられ、このリンク杆６１の下端部は、ピン６５を介して車軸用ブラケット２０の上部２６に回転可能に取り付けられている。ピン６５は、第１のリンク杆６１の下端部に形成された長孔６６の内部を上下動可能である。第１のリンク杆６１の中間部分には、ピン６７を介して短い第２のリンク杆６２の後端部が回転可能に取り付けられている。第２のリンク杆６２の前端部は、ピン６８を介して側方フレーム１３１の斜辺部１３８に回転可能に取り付けられている。
【００５１】
ここで、肘掛け１３は、前述したとおり、ピン６３を介して本体側ブラケット１８に対して回転可能に取り付けられている。
【００５２】
（後輪の後退動作）
このように構成した車椅子１において、利用者が車椅子１から座部１１の上を横移動しながらベッドなどに移り乗ろうとしても、肘掛け１３および大径後輪５１が邪魔になる。そこで、矢印Ａで示すように、肘掛け１３を上方に回転させて背凭れ部１２の側方位置で起立するまで後方に押しやると、座部１１の側方が開放される。
【００５３】
かかる動作に連動して、リンク機構６０では、第２のリンク杆６２と肘け掛け１３との連結部分がピン６３を中心に矢印Ｃで示す軌跡を辿りながら一点鎖線で示す位置まで回転する。また、第１のリンク杆６１と第２のリンク杆６２との連結部分は、ピン６４を中心に矢印Ｄで示す軌跡を辿りながら回転する。従って、第１のリンク杆６１は、ピン６４を中心に揺動し、その下端部に連結されている車軸用ブラケット２０は、矢印Ｅの方向に力を受ける。このとき、ガイド機構４０では、連結用パイプ２２、２３が案内用パイプ４１、４２の内部を滑りながら移動する。また、第１のリンク杆６１の下端部では、そこに形成した長孔６６の内部をピン６５が滑っていく。従って、リンク機構６０は、肘掛け１３に対する操作だけで車軸用ブラケット２０を水平方向に後退させる。その結果、大径車輪５１は、それを上下動するような力を受けることなく、図６に実線で示す位置まで水平に後退し、座部１１の側方位置から退避する。それ故、利用者は、座部１１を横移動しながら簡単にベッドなどに乗り移ることができるとともに、かかる動作を行うとき、座部１１が上下動しない分だけ、大きな力が不要である。また、肘掛け１３を操作すればよいので、利用者は、身体を屈めずに大径後輪５１を移動させることができる。
【００５４】
逆に、利用者がベッドから車椅子１に移り乗る際には、図６に実線で示すように、肘掛け１３および大径後輪５１を座部１１の側方から退避させておき、利用者が車椅子１に乗り移った後に、肘掛け１３を矢印Ｂの方向に回転させて座部１１の側方位置に戻す。この動作に連動して、リンク機構６０では、先の動作とは逆に、第１のリンク杆６１は、ピン６４を回転中心として下端側が揺動し、車軸用ブラケット２０は、水平に前進するので、大径車輪５１は、図６に二点鎖線で示すように、座部１１の側方位置に戻る。
【００５５】
このような構造であれば、車軸５１１の位置は、長孔２４１の形成範囲内であれば前後方向に調節可能である。従って、図５において、ハンドル連結用パイプ３１の下方への延長線上（二点鎖線Ｌで示す。）に近い位置に車軸５１１を配置することができ、かかる状態に車軸５１１の位置を調整すると、介護者は、手押しハンドル３２を操作したとき、車椅子１を簡単に方向転換できる。
【００５６】
また、大径後輪の径が大きい程、早く走行できる一方、大径後輪の径が小さい程、小回りが利くので、使用状況に合わせて、径の異なる大径後輪に交換すればよいが、従来の車椅子では、径の異なる大径後輪に変更すると、座部の高さ位置が変わってしまい、体形に合わなくなる。これに対して、本例の車椅子１では、車軸固定板２４の固定位置が長孔２１１の形成範囲内で変更できるので、座部１１の高さ位置を変えずに、大径後輪５１を異なるサイズのものに交換できる。
【００５７】
（実施例１の主な効果）
このようにして車椅子１を利用するとき、座部１１に腰掛けたときの体重は、座クッション７によって吸収される。本例では、座クッション７にかかる体圧を効果的に分散させるのに、中間層には反発力の異なる円錐台状のクッション材を適正な位置に配置し、クッション材同士の接合部分において、反発力が急激に変化しない構造になっている。すなわち、図７（ａ）に示すように、反発力の異なるクッション材をそのまま垂直に接合すると、反発力の大きなクッション材Ｃ７Ａと反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｂとの接合部分で、反発力が急激に変化するため、反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｂにあたる臀部には、小さな矢印Ｆ１で示すように、大きな圧力がかからない代わりに、反発力の大きなクッション材Ｃ７Ａにあたる臀部には、大きな矢印Ｆ２で示すように、大きな圧力がかかってしまい、そこが痛くなる。これに対して、本例では、図７（ｂ）に示すように、反発力の大きなクッション材Ｃ７Ｃ（第２および第３のクッション材７５、７６）と、反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｄ（第１のクッション材７４）との接合部分を、それらが上下に重なるように斜めにしているので、反発力の大きなクッション材Ｃ７Ｃと反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｄとの接合部分において、臀部にかかる圧力は、やや小さな矢印Ｆ３からやや大きな矢印Ｆ５で示すように、分散され、集中しない。しかも、接合部分では、反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｄが上層側に位置する分だけ、臀部が広い面積にわたってクッション材Ｃ７Ｄに接触するので、逆に配置した場合よりも、体圧を分散する効果が大きい。
【００５８】
従って、図８（ａ）に、従来の座クッションを用いた座部に腰掛けたときの体圧分布を示し、図８（ｂ）に、本例の座クッションを用いた座部に腰掛けたときの体圧分布を示すように、従来の座クッションでは、比較的狭い範囲に体圧がかかり、しかも、高い圧力が局部的にかかるのに対し、本例の座クッション７では、広い範囲に体圧が掛かり、しかも、かかる圧力の大きさが均等化される。それ故、臀部の一部に体圧が集中してかかるということがないので、長時間座っていても、臀部が痛くならない。
【００５９】
また、体圧の分布を適正化するのに、反発力が異なるクッション材を座部１１全体に敷く構造になっているので、座クッション７は、臀部全体を支えることになる。それ故、座ったとき、上体を安定に保持できる。
【００６０】
さらに、第１および第２のクッション材７４、７５の側方には、それよりも反発力の大きな第３のクッション材７６が配置されているので、そこに腰掛けたとき、臀部は、第３のクッション材７６によって側方から支えられた感じを受ける。また、第１のクッション材７４の後端部には、それよりも反発力の大きな第４のクッション材７７が配置されているので、そこに腰掛けたとき、臀部は、第４のクッション材７７によって後ろから支えられた感じを受ける。それ故、本例の座クッション７を用いた座部１１は、安定感がより向上している。
【００６１】
さらに、本例の座クッション７は、第１および第２のクッション材７４、７５の上層側に、これらのクッション材よりも薄く、第１のクッション材７４よりも大きな反発力をもつ上層側クッション材７３を有しているので、体圧がさらに分散される。また、第１および第２のクッション材７４、７５の下層側には、第１のクッション材７４よりも大きな反発力をもつ下層側クッション材７１を有しているため、座部の底に突き当たる感じを受けないので、座り心地がよい。
【００６２】
［実施例２］
図９は、本例のマットレスに内蔵されているクッションの一部を切り欠いて示す説明図である。
【００６３】
図９において、マットレス７Ａは、従来のマットレスと同様、略四角形の平面形状を有し、長手方向に沿って、頭部を支える部分７０１Ａ、背中を支える部分７０２Ａ、臀部を支える部分７０３Ａ、踵を支える部分７０３Ａなどが構成されている。
【００６４】
本例のマットレス７Ａでは、利用者が長い期間利用しても、身体が痛くならないように、マットレス７Ａの長手方向のうち、体圧が集中する臀部を支える部分７０３Ａ、踵を支える部分７０３Ａ、およびその周囲には、図１０を参照して以下に説明するように、中間層（コア部分）に、反発力の異なる角錐台形状のクッション材を適正な位置に配置することにより、体圧を分散する構造になっている。但し、マットレス７Ａは、左右対象であるため、図１０（ａ）には、マットレス７Ａを図９における一点鎖線Ｙ−Ｙ′線に沿って切断したときの右半部の平面形状のみを示してある。また、図１０（ｂ）は、マットレス７Ａを図９における一点鎖線Ｙ−Ｙ′線に沿って切断したときの切断端面図、図１０（ｃ）は、マットレス７Ａを図１０（ａ）における一点鎖線Ａ−Ａ′線に沿って切断したときの切断端面図、図１０（ｄ）は、マットレス７Ａを図１０（ａ）における一点鎖線Ｂ−Ｂ′線に沿って切断したときの切断端面図、図１０（ｅ）は、マットレス７Ａを図１０（ａ）における一点鎖線Ｃ−Ｃ′線に沿って切断したときの切断端面図、図１０（ｆ）は、マットレス７Ａを図１０（ａ）における一点鎖線Ｄ−Ｄ′線に沿って切断したときの切断端面図である。
【００６５】
図１０（ｂ）、（ｃ）に示すように、マットレス７Ａは、その最下層を構成する厚さが約２０ｍｍの薄い下層側クッション材７１Ａと、この下層側クッション材７１Ａの上に積層された厚さが約６０ｍｍの比較的厚い中間層７２Ａと、この中間層７２Ａの上に積層された厚さが約２０ｍｍの薄い上層側クッション材７３Ａとが接着剤によって接合された複合体として構成されている。
【００６６】
図１０（ａ）、（ｂ）に示すように、中間層７２Ａには、まず、臀部および踵を支える部分に２枚の第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂ（低反発性のクッション材）が配置されている。また、中間層７２Ａには、第１のクッション材７４Ａに対して枕元側で隣接する部分、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの間に配置されて膝が位置する部分、および第１のクッション材７４Ｂに対して足元側で隣接する部分には、それぞれ第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃ（高反発性のクッション材）が配置されている。ここで、各クッション材同士は、接着剤によって接合されている。これらの接合部分において、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの前面部（枕元の側）および後面部（足元の側）に位置する各端面７４１Ａ、７４２Ａ、７４１Ｂ、７４２Ｂ（接合面）は、いずれも下向きの斜面として構成され、第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃの各端面７５２Ａ、７５１Ｂ、７５２Ｂ、７５１Ｃ（接合面）は、いずれも上向きの斜面として構成されている。このため、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの端部は、第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃの上に入り込み、第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃの端部は、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの下に入り込んでいる状態にある。
【００６７】
図１０（ａ）に示すように、中間層７２Ａには、その側部に第３のクッション材７６Ａ（高反発性クッション材）が配置され、図１０（ａ）、（ｄ）、（ｅ）、（ｆ）に示すように、第３のクッション材７６Ａは、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの側面部７４３Ａ、７４３Ｂ、および第２のクッション材７５Ｂ、７５Ｃの側面部７５３Ｂ、７５３Ｃに対して接着剤によって接合されている。これらの接合部分において、第３のクッション材７６Ａの側面部７６１Ａ（接合面）は、上向きの斜面として構成され、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの側面部７４３Ａ、７４３Ｂ（接合面）、および第２のクッション材７５Ｂ、７５Ｃの側面部７５３Ｂ、７５３Ｃ（接合面）は、下向きの斜面として構成されている。このため、第３のクッション材７６Ａの端部は、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂおよび第２のクッション材７５Ｂ、７５Ｃの下に入り込み、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂおよび第２のクッション材７５Ｂ、７５Ｃの端部は、第３のクッション材７６Ａの上に入り込んでいる状態にある。
【００６８】
なお、マットレス７の左半部も、同様な構造になっている。
【００６９】
これらのクッション材の反発力は、体圧分布を分散する目的に、その部位毎に変えてある。かかるクッション材の反発力は、それを構成する発泡ウレタン樹脂の硬度などを以下のように変えることによって設定してある。ここで、発泡ウレタン樹脂は、通気性、耐候性、除湿性に優れており、クッション材に適している。
【００７０】
まず、中間層７２のうち、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂは、密度が０．０５４ｇ／ｃｍ^３、硬度が９．８ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、最も小さな反発力を有している。第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃは、密度が０．０３２ｋｇ／ｃｍ^３、硬度が１８．５ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１のクッション材７４Ａよりは大きな反発力を有している。ここで、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂと第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃとの接合面は、斜めになっているので、この部分では、第１クッション材７４Ａ、７４Ｂの側から第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃの側に向かって、密度が０．０５４／ｃｍ^３から０．０３２ｋｇ／ｃｍ^３に連続的に変化し、かつ、硬度が９．８ｋｇ／３１４ｃｍ^２から１８．５ｋｇ／３１４ｃｍ^２に連続的に変化するような構造になっている。
【００７１】
第３のクッション材７６Ａは、第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃと同様、密度が０．３２ｋｇ／ｃｍ^３、硬度が１８．５ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂよりも大きな反発力を有している。第３のクッション材７６Ａと第１のクッション材７４、７４Ｂとの接合面は、斜めになっているので、この部分でも、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの側から第３のクッション材７６Ａの側に向かって、密度が０．０５４／ｃｍ^３から０．０３２ｋｇ／ｃｍ^３に連続的に変化し、かつ、硬度が９．８ｋｇ／３１４ｃｍ^２から１８．５ｋｇ／３１４ｃｍ^２に連続的に変化するような構造になっている。但し、第３のクッション材７６Ａと第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃとは、密度および硬度が等しいので、第３のクッション材７６Ａが配置されている領域から第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃが配置されている領域にかけては、反発力が一定である。
【００７２】
下層側クッション材７１Ａは、第２のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃと同様、密度が０．０３２ｇ／ｃｍ^３、硬度が１８．５ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂよりは大きな反発力を有している。上層側クッション材７３Ａは、密度が０．０２６ｋｇ／ｃｍ^３、硬度が１２．５ｋｇ／３１４ｃｍ^２であり、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂよりは大きな反発力を有している。
【００７３】
（実施例２の主な効果）
このような構造のマットレス７Ａでは、それをベットに敷いてその上に仰向きで寝そべったときに、臀部および踵からマットレス７Ａにかかる体圧を効果的に分散させる目的に、中間層７２Ａには、反発力の異なる円錐台状のクッション材を適正な位置に配置し、しかも、クッション材同士の接合部分において、反発力が急激に変化しない構造になっている。すなわち、図７（ａ）に示したように、反発力の異なるクッション材をそのまま垂直に接合すると、反発力の大きなクッション材Ｃ７Ａと反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｂとの接合部分で、反発力が急激に変化する。このため、臀部や踵が反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｂにあたっているときには、小さな矢印Ｆ１で示すように、大きな圧力がかからない代わりに、臀部や踵などが反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｂと反発力の大きなクッション材Ｃ７Ａとの接合部分近くでクッション材Ｃ７Ａにあたると、大きな矢印Ｆ２で示すように、大きな圧力がかかってしまい、そこが痛くなる。これに対して、本例では、図７（ｂ）に示すように、反発力の大きなクッション材Ｃ７Ｃ（第２および第３のクッション材７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃ、７６Ａ）と、反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｄ（第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂ）との接合部分を、それらが上下に重なるように斜めにしているので、反発力の大きなクッション材Ｃ７Ｃと反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｄとの接合部分において、臀部や踵にかかる圧力は、やや小さな矢印Ｆ３からやや大きな矢印Ｆ５で示すように、分散され、集中しない。しかも、接合部分では、反発力の小さなクッション材Ｃ７Ｄが上層側に位置する分だけ、臀部や踵が広い面積にわたってクッション材Ｃ７Ｄに接触するので、逆に配置した場合よりも、体圧を分散する効果が大きい。
【００７４】
従って、図１１（ｃ）に示すように従来のマットレスに寝そべったとき、臀部を支える部分７０３Ａの体圧分布を図１１（ａ）に示し、踵を支える部分７０４Ａの体圧分布を図１１（ｂ）に示す一方、図１２（ｃ）に示すように本例のマットレスに寝そべったとき、臀部を支える部分７０３Ａの体圧分布を図２１（ａ）に示し、踵を支える部分７０４Ａの体圧分布を図１２（ｂ）に示すと、これらの図を比較すればわかるように、従来のマットレスでは、比較的狭い範囲に体圧がかかり、しかも、高い圧力が局部的にかかるのに対し、本例のマットレス７Ａでは、広い範囲に体圧が分散した状態でかかり、しかも、かかる圧力が小さい。それ故、臀部や踵などに大きな圧力が集中してかかるということがないので、長時間利用しても、臀部や踵が痛くならない。
【００７５】
また、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂの側方には、それよりも反発力の大きな第３のクッション材７６Ａが配置されているので、臀部や踵は、第３のクッション材７６Ａによって側方から支えられた感じを受ける。それ故、本例のクッション構造を用いたマットレス７Ａでは、安定感がより向上している。
【００７６】
さらに、本例のマットレス７Ａは、第１および第２のクッション材７４Ａ、７４Ｂ、７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃの上層側に、これらのクッション材よりも薄く、第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂよりも大きな反発力をもつ上層側クッション材７３Ａを有しているので、体圧がさらに分散される。また、第１および第２のクッション材７４Ａ、７４Ｂ、７５Ａ、７５Ｂ、７５Ｃの下層側には第１のクッション材７４Ａ、７４Ｂよりも大きな反発力をもつ下層側クッション材７１Ａを有しているため、底に突き当たる感じを受けないので、寝心地がよい。
【００７７】
［他の実施例］
以上説明した本発明の実施の形態は、例として記載したものであり、使用する人の身長、体重等の違いによって、あるいは使用条件等の違いによって、本発明の精神や範囲から逸脱することなく種々の多様化・変更が成されるであろうが、かかる多様化・変更の全ては、特許請求の範囲で定められた如き本発明の範囲内に含まれるものと考えられる。
【００７８】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るクッション構造では、体圧が集中してかかる部分に低反発性クッション材を配置し、かつ、それに隣接する高反発性クッション材との接合部分で双方のクッション材が上下に重なり合うように斜めに接合されていることに特徴を有する。従って、本発明によれば、接合部分でも、クッションの反発力は、急激に変化しない。それ故、体圧は、接合部分でも局部に集中しないので、長時間利用しても身体が痛くならない。
【００７９】
しかも、クッションの面方向において反発力を最適な状態に連続的に変化させている。このため、かかるクッション構造を備えた座部では、臀部全体をクッション材で支えるため、上体を安定に保持できる。また、かかるクッション構造を備えたマットレスでは、コア部分に重ね合わせた薄いクッション材で体圧を分散する構造と違って、充分に厚いクッション材自身によって反発力の最適化を図ってあるため、体圧を分散する効果が著しい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例に係る座クッション構造を用いた車椅子の右側面図である。
【図２】図１に示す車椅子の座部に用いた座クッションの斜視図である。
【図３】図２に示す座クッションの左半分の分解図である。
【図４】図２に示す座クッションの左半分をその後方からみたとき、（ａ）はその背面図、（ｂ）はその左側面図、（ｃ）はその平面図、（ｄ）はその右側面図、（ｅ）はその正面図である。
【図５】図１に示す車椅子において、大径後輪を後方に移動させるときのリンク機構の動作を示す説明図である。
【図６】図１に示す車椅子において、大径後輪を後方に移動させた状態を示す説明図である。
【図７】図２に示す座クッションにおいて、体圧がより広く分散する作用を説明するための説明図である。
【図８】図２に示す座クッションの体圧分散効果を示す説明図である。
【図９】本発明の実施例２に係るマットレスに内蔵されているクッションの一部を切り欠いて示す説明図である。
【図１０】（ａ）は、図９に示すマットレスを一点鎖線Ｙ−Ｙ′線に沿って切断したときの右半部の平面図、（ｂ）は、図９における一点鎖線Ｙ−Ｙ′線に沿って切断したときの切断端面図、（ｃ）は、マットレスを（ａ）における一点鎖線Ａ−Ａ′線に沿って切断したときの切断端面図、（ｄ）は、マットレスを（ａ）における一点鎖線Ｂ−Ｂ′線に沿って切断したときの切断端面図、（ｅ）は、マットレスを（ａ）における一点鎖線Ｃ−Ｃ′線に沿って切断したときの切断端面図、（ｆ）は、マットレスを（ａ）における一点鎖線Ｄ−Ｄ′線に沿って切断したときの切断端面図である。
【図１１】（ａ）、（ｂ）は、従来のマットレスに（ｃ）に示すように寝そべったとき、臀部および踵を支える部分の体圧分布を示すグラフである。
【図１２】（ａ）、（ｂ）は、実施例２に係るマットレスに（ｃ）に示すように寝そべったとき、臀部および踵を支える部分の体圧分布を示すグラフである。
【図１３】（ａ）は、従来の座クッションの構造を示す説明図、（ｂ）は、別の従来の座クッションの構造を示す説明図、（ｃ）は、さらに別の従来の座クッションの構造を示す説明図である。
【図１４】従来のマットレスの構造を示す説明図である。
【符号の説明】
１・・・車椅子
７・・・座クッション
７Ａ・・・マットレス
１０・・・走行車体
１１・・・座部
１２・・・背凭れ部
１３・・・肘掛け
７１、７１Ａ・・・下層側クッション材
７２、７２Ａ・・・中間層
７３、７３Ａ・・・上層側クッション材
７４、７４Ａ・・・第１のクッション材（低反発性クッション材）
７５・・・第２のクッション材（やや高反発性のクッション材）
７５Ａ・・・第２のクッション材（高反発性クッション材）
７６、７６Ａ・・・第３のクッション材（高反発性クッション材）
７７・・・第４のクッション材
７８、７９・・・パッド[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a seat portion such as a chair or a wheelchair, and a cushion structure of a mattress. More specifically, the present invention relates to a body pressure distribution structure in a cushion.
[0002]
[Prior art]
If you sit in a chair or wheelchair for a long time, your buttocks may hurt, bed sores, pressure sores, etc. When the body pressure is to be dispersed. For example, in the structure shown in FIG. 13A, a cushion cushion 91 having a polygonal column shape is laid at predetermined intervals to form a seat cushion 92, and each cushion piece 91 receives body pressure independently. Has become. Further, in the structure shown in FIGS. 13B and 13C, holes 931 and 941 are formed in the center of the seat cushions 93 and 94, so that pressure is not easily applied to the sit bone and the tail bone.
[0003]
In addition, for those who spend a lot of time on a bed, even if the mattress is laid, the buttocks and heels become painful, and bedsores and pressure sores occur. For this reason, as a mattress that relieves such pain, for example, a mattress having a structure shown in FIG. 14 has been devised. In this mattress, the upper layer is formed of urethane foam 174 having high elasticity, and an intermediate core is formed. The part 175 is constituted by blocks 177 which are independent from each other by a cut 176. Therefore, since the core portion 175 receives the blocks 177 independently while distributing the body pressure, the force applied to the buttocks and heels can be reduced. In addition, the heel receives a large amount of pressure due to a particularly narrow portion in contact with the bedding. Therefore, a soft cushion 178 is arranged on the core portion 175 in the portion supporting the heel.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, among the conventional cushion structures, in the structure shown in FIG. 13A, the cushion pieces 91 are not deformed, and there is no sense of stability when sitting down. A large pressure is applied from the edge portion of 91. Also, the structure shown in FIGS. 13B and 13C does not support the entire buttocks, so that not only cannot the upper body be held in a stable state, but also the edges of the holes 931 and 941 have Since the repulsive force changes extremely at the boundary, pressure concentrates on the buttocks near the edge. For this reason, any structure has a problem in that the buttocks near the edges are locally painful. In particular, when a person with a physical disability is to sit for a long time, such as a wheelchair, it is important to be able to hold the upper body in a stable manner, and the person with a physical disability should sit back frequently. Because of the inability to do so, if the body pressure remains in a localized structure, it will continue to press against the same part of the body, blocking blood flow in that part, causing redness, blisters, erosions, ulcers, etc. of the skin When it progresses further, there is a problem that the muscle layer is destroyed and a wound that reaches the bone, that is, a so-called pressure sore is easily generated.
[0005]
On the other hand, in the cushion structure of the mattress shown in FIG. 14, since the respective blocks 177 receive the body pressure independently, the pressure applied to the buttocks is dispersed, but still, at the edge portion (near the cut 176) of each block 177. At that point, the repulsion changes drastically. For this reason, pressure is locally concentrated on the buttocks, and the buttocks become painful, which is painful for those who spend a lot of time in bed. Similarly, since the repulsive force at the boundary between the soft cushion 178 and the portion supporting the heel changes extremely, pressure is concentrated on a part of the heel, and the heel becomes painful when used for a long time. is there.
[0006]
In view of such a problem, an object of the present invention is to use a seat for a long time by dispersing body pressure without suddenly changing the repulsive force of a cushion in a seat or a part supporting a buttocks with a mattress. It is an object of the present invention to provide a cushion structure that does not hurt the body, and a wheelchair and a mattress provided with the cushion structure in a seat.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, according to the present invention, in a cushion structure such as a chair seat, a wheelchair seat, and a mattress, the body pressure is applied to a portion where the body pressure is concentrated and around the body with a small repulsive force. A low rebound cushioning material that supports and a high resilience cushioning material that has a greater resilience than this low resilience cushioning material is arranged next to the low resilience cushioning material. The joining surface with the conductive cushioning material is formed obliquely so that both cushioning materials overlap vertically at this joining portion..
[0008]
In the cushion structure configured in this manner, since the two cushioning materials are diagonally joined so as to overlap with each other at the joining portion between the low resilience cushioning material and the high resilience cushioning material, the cushioning rebound also occurs at the joining portion. Force does not change rapidly. Therefore, since the body pressure does not concentrate on the local part even at the joint part, the body does not hurt even if it is used for a long time.
[0009]
The present inventionThen,Cushion structure applied to seat cushions used for seats such as chairs and wheelchairsAndThe seat cushion includes a first cushioning material (low resilience cushioning material) for supporting the buttocks with a small repulsive force and a front surface of the first cushioning material, and a larger resilience than the first cushioning material. A second cushioning material (highly resilient cushioning material) for supporting the thigh with force, and a joint surface between the second cushioning material and the first cushioning material is provided at both joints at this joint portion. It is characterized in that the cushioning material is slanted so as to overlap vertically.
[0010]
In the seat cushion configured in this manner, at the joint between the first cushioning material that supports the buttocks with a small repulsive force and the second cushioning material that supports the thigh with a large repulsive force, both cushion materials are used. Since they are joined diagonally so as to overlap vertically, the repulsion of the seat cushion does not change abruptly even at the joints. Therefore, the pressure applied to the buttocks does not concentrate on the local area even at the joint, so that the buttocks do not hurt even when sitting for a long time. In addition, the body pressure is dispersed by continuously changing the repulsive force in the plane direction of the cushion to an optimum state while the cushion material is spread over the entire seat cushion. Therefore, the entire buttocks are supported, so that the upper body can be stably held.
[0011]
The present inventionIsFurther, a third cushion material (high resilience cushion material) having a greater repulsive force than these cushion materials is provided on both side portions of the first and second cushion materials, and the third cushion material and the third cushion material are provided. The joining surface with the first cushioning material and the joining surface with the third cushioning material and the second cushioning material are slanted so that the two cushioning materials are vertically overlapped at this joining portion.It is characterized by.
[0012]
In the present invention, a fourth cushion material having a larger repulsive force than the first cushion material is provided on the back surface of the first cushion material, and the fourth cushion material and the first cushion material are combined. It is preferable that the joining surface is inclined so that both cushioning materials are vertically overlapped at this joining portion.
[0013]
With this configuration, the buttocks are supported by the third or fourth cushion material from the surroundings, and the sense of stability is further improved. Also in this case, since the respective bonding surfaces of the cushion members are inclined so that the two cushion members overlap one another up and down, the body pressure does not concentrate on a local portion.
[0014]
In the present invention, the seat cushion further includes an upper cushion material, which is thinner than these cushion materials and has a larger repulsive force than the first cushion material, on the upper layer side of the first and second cushion materials. It is preferable that the lower layer side of the first and second cushion members has a lower layer cushion member having a larger repulsive force than the first cushion member.
[0015]
With this configuration, the body pressure is further dispersed by the upper layer side cushion material. In addition, since the buttocks do not feel as if they hit the bottom of the seat due to the lower cushion material, the sitting comfort is good.
[0016]
In this case, between the second cushion material and the upper layer cushion material, three pads are formed on both sides of the portion that supports the vicinity of the base of the thigh, and the portions that support the portion near the base of the thigh are recessed. Preferably, these pads are thinner toward a portion supporting the buttocks and a portion supporting the vicinity of the base of the thigh.
[0017]
Such a cushion structure is particularly suitable for a seat portion of a wheelchair used by a physically handicapped person who cannot restocate frequently while it is important to obtain stability.
[0018]
When the cushion structure according to the present invention is applied to a mattress, a portion of the mattress that supports the buttocks, a portion that supports the heel, and the periphery thereof are provided with a first cushioning material having a small repulsive force (low). Resilient cushioning material) and a second portion having a larger repulsive force than the first cushioning material, which is joined to the front surface (the end surface on the side of the pillow) and the rear surface (the end surface on the side of the foot) of the first cushioning material. And a joining surface between the second cushioning material and the first cushioning material is slanted so that the two cushioning materials are vertically overlapped at this joint portion. It is characterized by having.
[0019]
In the mattress thus configured, a second cushion material having a large repulsive force is arranged around the first cushion material that supports the buttocks and the heel with a small repulsive force, and these cushion materials are vertically The cushion is resiliently joined so as to overlap, so that the repulsive force of the cushion does not change abruptly even at the joint. Therefore, the pressure applied to the buttocks and heels is not concentrated at the joints, even at the joints. In addition, the body pressure is dispersed by continuously changing the repulsive force in the plane direction of the cushion to an optimum state. Therefore, unlike the structure in which the body pressure is dispersed by the thin cushion material superimposed on the core portion, the repulsion force is optimized in a sufficiently thick portion, so that the effect is remarkable.
[0020]
In the present invention, the mattress may further include, on both side portions of the first cushion material, a third cushion material (high resilience cushion material) having a greater repulsive force than the first cushion material. Is characterized in that the joint surface between the third cushion material and the first cushion material is inclined at this joint portion such that both cushion materials overlap vertically.
[0021]
In the present invention, the mattress further has an upper-layer cushion on the upper layer side of the first and second cushion members, which is thinner than these cushion members and has a larger repulsive force than the first cushion member. It is preferable that a lower cushion having a greater repulsive force than the first cushion material is provided below the first and second cushion materials.
[0022]
With this configuration, the body pressure is further dispersed by the upper layer side cushion. In addition, the buttocks and heels do not feel as if they hit the tatami mat or the bed with the lower cushion, so that they have good sleeping comfort.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0024]
[Example 1]
(Overall structure)
FIG. 1 is a right side view of a wheelchair including the cushion structure of the present embodiment. In addition, since the wheelchair of this example is symmetrical left and right, the whole structure will be described centering on the right half.
[0025]
In FIG. 1, a wheelchair 1 according to the present embodiment includes a seat 11 having a substantially horizontal configuration, armrests 13 standing on both sides thereof, and a backrest 12 standing upright from the rear end of the seat 11. The vehicle generally includes a vehicle body 10 and a large-diameter rear wheel 51 located on the side of the armrest 13. The rim and the like of the large-diameter rear wheel 51 are not shown.
[0026]
The traveling vehicle body 10 has a structure in which main body side brackets 18 symmetrically configured are connected to each other by an X-shaped link frame 101. Each link 102 constituting the link frame 101 has an upper end supported by an upper portion of the main body side bracket 18 and a lower end supported by a lower portion of the main body side bracket 18. Each of the links 102 is connected by a pin 103 in a state where the two links are superposed in an X-shape two at a time. A pair of left and right small-diameter front wheels 17 are attached to lower front portions of the main body side brackets 18 via casters 16. A pair of left and right front frames 14 are attached obliquely downward from the front upper part of the main body side bracket 18, and a connection pipe 151 of the footrest 15 is fitted inside the front frames 14.
[0027]
A seat base 111 is horizontally mounted on the upper surface of the main body side bracket 18, and the seat 11 is formed on the upper surface of the base.
[0028]
(Cushion structure of seat)
A seat cushion is built in the seat 11, and the structure is shown in FIG. FIG. 2 is a perspective view showing only the seat cushion taken out from the seat.
[0029]
In FIG. 2, the seat cushion 7 has a substantially square planar shape, and a portion near the rear end 701 is a flat portion 702 for supporting the buttocks. On the other hand, the portion closer to the front end 703 is a portion for supporting the side of the thigh, and three gentle rising portions 706, 707, and 708 are formed at the left and right ends and the center. ing. Therefore, two depressions 704 and 705 for forming the base of the thigh are formed between the raised portions 706, 707 and 708. Note that the seat portion 11 is such that the seat cushion 7 is covered with a predetermined cover, and the shape of the seat cushion 7 almost corresponds to the shape of the seat portion 11 as it is.
[0030]
In this example, the seat cushion 7 is made of a truncated pyramid-shaped cushion material having a different repulsion force on the middle layer (core portion) so that the buttocks do not hurt even if the user sits on the seat 11 for a long time. By arranging them at positions, the body pressure is dispersed. Such a structure will be described with reference to FIGS. In addition, since the seat cushion 7 is symmetrical left and right, FIG. 3 shows the seat cushion 7 cut along the dashed-dotted line ZZ 'line in FIG. In the following description, only the left half of the seat cushion 7 will be described. 4A and 4B, when the left half of the seat cushion of this example is viewed from behind, (a) is a rear view, (b) is a left side view, (c) is a plan view, and (d) is a right side. (E) corresponds to the front view.
[0031]
In FIG. 3, the seat cushion 7 has a thin lower layer cushion material 71 having a thickness of about 10 mm constituting the lowermost layer thereof and a relatively thick layer having a thickness of about 40 mm laminated on the lower layer cushion material 71. The intermediate layer 72 and a thin upper cushioning member 73 having a thickness of about 20 mm laminated on the intermediate layer 72 are formed as a composite body joined by an adhesive.
[0032]
The middle layer 72 includes a first cushion member 74 (low resilience cushion material) for supporting the buttocks and a second cushion member 75 (for supporting the thigh side at a position closer to the front thereof). (A cushioning material having a higher resilience than the first cushioning material 74). The second cushion material 75 is bonded to the front surface 741 of the first cushion material 75 with an adhesive. In this joint, the front surface 741 (joining surface) of the first cushion material 74 is configured as a downward slope, and the back surface 751 (joint surface) of the second cushion material 75 is configured as an upward slope. ing. Therefore, as shown in FIG. 4A, FIG. 4C, and FIG. 4D, the first cushion material 74 enters the second cushion material 75, and Numeral 75 is in a state of having entered under the first cushion material 74.
[0033]
Again, in FIG. 3, the intermediate layer 72 is provided with a third cushion member 76 (a cushion member having higher resilience than the first and second cushion members 75) on a side portion thereof. The third cushion member 76 is bonded to side surfaces 742 and 752 of the first cushion member 74 and the second cushion member 75 by an adhesive. In this joint portion, the side surface portion 761 (joining surface) of the third cushion material 76 is configured as an upward slope, and the side surface portion 742 (joining surface) of the first cushion material 74 and the second cushion material 75 The side surface portion 752 (joining surface) is formed as a downward slope. Therefore, as shown in FIGS. 4A, 4C, and 4E, the third cushion member 76 is provided below the first cushion member 74 and the second cushion member 75. The first cushioning material 74 and the second cushioning material 75 are in the state of having entered above the third cushioning material 76.
[0034]
Again, in FIG. 3, the intermediate layer 72 includes a fourth cushion material 77 at a rear end portion thereof. The fourth cushion member 77 is bonded to the back surface portion 743 of the first cushion member 74 with an adhesive. In this joint portion, the front portion 771 (joining surface) of the third cushion material 77 is configured as an upward slope, and the back portion 743 (joint surface) of the first cushion material 74 is configured as a downward slope. ing. Therefore, as shown in FIG. 4B, FIG. 4C, and FIG. 4D, the fourth cushion member 77 is provided below the first cushion member 74 and the second cushion member 75. The first cushioning material 74 and the second cushioning material 75 are in a state of entering the fourth cushioning material 77.
[0035]
Again, in FIG. 3, pads 78, 79 for forming raised portions 706, 707 and depression 704 are inserted between intermediate layer 72 and upper cushioning material 76. Are inclined surfaces 781 and 791 on the inside, and the thickness thereof is reduced toward the recess 704 and the flat portion 702. The upper cushioning material 73 is formed by joining the lower cushioning material 71, each cushioning material constituting the intermediate layer 72, and the pads 78 and 79, and then covering them from above to the front surface. Although it is illustrated in a state of being curved according to those shapes, it is originally a flat sheet.
[0036]
The repulsive force of these cushioning materials is changed for each part for the purpose of dispersing the body pressure distribution. The repulsion is set by changing the hardness of the urethane foam resin constituting the repulsion as follows. Here, the urethane foam resin is excellent in air permeability, weather resistance, and dehumidification, and is suitable for a cushion material.
[0037]
First, the lower cushion material 71 has a density of 0.050 g / cm.³, Hardness is 28kg / 314cm²And has a large repulsive force.
[0038]
In the middle layer 72, the first cushion material 74 has a density of 0.060 g / cm.³, Hardness is 7kg / 314cm²And has the smallest repulsion. The second cushion material 75 has a density of 0.055 g / cm.³, Hardness is 17kg / 314cm²And has a greater repulsive force than the first cushion member 74. Here, since the joining surface between the first cushioning material 74 and the second cushioning material 75 is slanted, in this portion, from the side of the first cushioning material 74 to the side of the second cushioning material 75. Towards, the density is 0.060 g / cm³From 0.055g / cm³And the hardness is 7kg / 314cm²From 17kg / 314cm²It has a structure that changes continuously.
[0039]
The third cushion material has a density of 0.050 g / cm.³, Hardness is 28kg / 314cm²And has a greater repulsive force than the first and second cushion members 74 and 75. Also here, the joining surface between the third cushion member 76 and the first and second cushion members 74 and 75 is slanted. The density is 0.060 g / cm toward the cushion material 76 side.³To 0.050 g / cm³And the hardness is 7kg / 314cm²From 28kg / 314cm²It has a structure that changes continuously. Further, the density is 0.055 g / cm from the second cushion material 75 side to the third cushion material 76 side.³To 0.050 g / cm³And the hardness is 17kg / 314cm²From 28kg / 314cm²It has a structure that changes continuously.
[0040]
The fourth cushion material 77 has a density of 0.050 g / cm, similarly to the third cushion material 76.³, Hardness is 28kg / 314cm²And has a greater repulsive force than the first cushion member 74. Here, since the joining surface between the fourth cushion member 77 and the first cushion member 74 is inclined, in this portion, the joint surface extends from the side of the first cushion member 74 to the side of the fourth cushion member 77. Towards, the density is 0.060 g / cm³To 0.050 g / cm³And the hardness is 7kg / 314cm²From 28kg / 314cm²It has a structure that changes continuously.
[0041]
Each of the pads 78 and 79 located between the first cushion material 74 and the upper cushion material 73 has a density of 0.055 g / cm.³, Hardness is 17kg / 314cm²It is.
[0042]
The upper layer side cushion material 73 has a density of 0.025 g / cm.³, Hardness is 12kg / 314cm²And has a greater repulsive force than the first cushion member 74.
[0043]
(Structure of body part of wheelchair)
Again, in FIG. 1, a lever 191 of the brake mechanism 19 for the large-diameter rear wheel 51 is disposed at a side position near the front of the seat 11. A rising portion 181 is formed on the main body side bracket 18 obliquely upward from a portion where the rear end of the seat portion 11 is located. A backrest base 121 is attached to the front surface of the rising portion 181, and the front portion of the base is the backrest portion 12 to which the backrest cover 122 is attached.
[0044]
Inside the rising portion 181, the handle connecting pipe 31 is attached along the inside. The lower end of the handle pipe 33 is fitted inside the handle connecting pipe 31, and is fixed with a bolt 34 in this state. The upper end of the handle pipe 33 is bent backward, and the handle 32 for pushing is formed there. The height position of the push handle 32 can be adjusted by changing the length of insertion of the handle pipe 31 into the handle connection pipe 31.
[0045]
A pair of left and right side frames 131 having a substantially pentagonal side shape is disposed at a side position of the seat 11. An armrest 134 and an armrest cover 133 are attached to a horizontal upper side 132 of each side of the side frame 131 to form the armrest 13. The corner portion 135 located at the rear end of the side frame 131 is attached to the front surface of the rising portion 181 of the main body side bracket 18 (a position closer to the rear of the traveling vehicle body 10) via a connecting pin 63. . Therefore, the armrest 13 (side frame 131) rotates around the pin 63 from the state located on the side of the seat 11 to the state standing upright on the side of the backrest 12, as indicated by the arrow A. It is possible to retreat while opening the side position of the seat 11. Conversely, as shown by arrow B, the armrest 13 can rotate in the opposite direction about the pin 63 and return from the side position of the backrest 12 to the side position of the seat 11. Thus, in this example, the armrest position switching mechanism for switching the position of the armrest 13 is configured as a pair of left and right armrests. In the state shown in FIG. 1, the horizontal lower side portion 136 of the side frame 131 is on the upper surface portion 186 of the main body side bracket 18. Further, a lock mechanism 130 is provided at a side position of the seat portion 11 so as to be hooked on the lower side portion 136 of the side frame 131 to maintain the state shown in FIG.
[0046]
(Mounting structure of large-diameter rear wheels to the running body)
A pair of left and right axle brackets 20 each having a rectangular side surface shape are arranged at a rear position of the main body side bracket 18. From the axle bracket 20, connecting pipes 22 and 23 (connecting shafts) having a small diameter and extending horizontally toward the front are screwed and fixed in two upper and lower stages. On the other hand, large-diameter guide pipes 41 and 42 are horizontally attached to the outer surface of the main body side bracket 18 by stoppers 43 in two upper and lower stages. The connection pipes 22 and 23 of the axle bracket 20 are inserted into the guide pipes 41 and 42 in a state where the connection pipes 22 and 23 can be inserted and withdrawn, respectively, and a guide mechanism 40 that guides the main body side bracket 18 horizontally in the front-rear direction. Is configured. In this state, the axle bracket 20 is supported by the main body side bracket 18.
[0047]
An axle fixing plate 24 is fixed to an outer surface of the axle bracket 20, and an axle 511 of the large-diameter rear wheel 51 is supported by the axle fixing plate 24. A long hole 241 is formed in the axle fixing plate 24 in the front-rear direction, and a bearing (not shown) holding the axle 511 is screwed and fixed through the long hole 241. Therefore, the front and rear positions of the axle 511 can be adjusted within the range where the long hole 241 is formed.
[0048]
The axle fixing plate 24 has two elongated holes 211 formed one by one in the longitudinal direction with respect to the opposed vertical portion 21 of the axle bracket 20, and two longitudinally formed two holes at both ends of the axle fixing plate 24 itself. Holes 242 and a total of four bolts 242 passing through these holes. Therefore, the fixing position of the axle fixing plate 24 with respect to the axle bracket 20 can be changed within the formation range of the elongated hole 211, so that the height position of the axle 511 can be adjusted.
[0049]
In this example, when the armrest 13 is operated, the axle bracket 20 and the traveling vehicle body 10 are connected with the connecting pipes 22 and 23 and the guiding pipe 41 so that the large-diameter rear wheel 51 moves in the front-rear direction. It is mechanically connected by a guide mechanism 40 consisting of 42 and a link mechanism 60. The link mechanism 60 and the guide mechanism 40 are extracted and shown in FIG.
[0050]
5, in the link mechanism 60, first, the upper end of the first link rod 61 is rotatably attached to the upper end of the rising portion 181 of the main body side bracket 18 via the pin 64. Is rotatably attached to an upper portion 26 of the axle bracket 20 via a pin 65. The pin 65 can move up and down inside a long hole 66 formed at the lower end of the first link rod 61. A short rear end of the second link rod 62 is rotatably attached to an intermediate portion of the first link rod 61 via a pin 67. The front end of the second link rod 62 is rotatably attached to the oblique side 138 of the side frame 131 via the pin 68.
[0051]
Here, the armrest 13 is rotatably attached to the main body side bracket 18 via the pin 63 as described above.
[0052]
(Reverse movement of rear wheel)
In the wheelchair 1 configured as described above, the armrest 13 and the large-diameter rear wheel 51 hinder the user from moving on the bed or the like while moving laterally from the wheelchair 1 on the seat 11. Then, as shown by the arrow A, when the armrest 13 is rotated upward and pushed backward until it stands at the side position of the backrest 12, the side of the seat 11 is opened.
[0053]
In conjunction with this operation, in the link mechanism 60, the connecting portion between the second link rod 62 and the armrest 13 rotates around the pin 63 to the position shown by the dashed line while following the locus shown by the arrow C. Further, the connecting portion between the first link rod 61 and the second link rod 62 rotates around the pin 64 while following the locus indicated by the arrow D. Accordingly, the first link rod 61 swings about the pin 64, and the axle bracket 20 connected to the lower end thereof receives a force in the direction of the arrow E. At this time, in the guide mechanism 40, the connection pipes 22 and 23 move while sliding inside the guide pipes 41 and 42. At the lower end of the first link rod 61, the pin 65 slides inside the elongated hole 66 formed therein. Therefore, the link mechanism 60 causes the axle bracket 20 to retreat in the horizontal direction only by operating the armrest 13. As a result, the large-diameter wheel 51 retreats horizontally to the position shown by the solid line in FIG. 6 and retreats from the side position of the seat portion 11 without receiving a force to move it up and down. Therefore, the user can easily transfer to the bed or the like while moving the seat 11 sideways, and when performing such an operation, a large force is not required because the seat 11 does not move up and down. Further, since the armrest 13 may be operated, the user can move the large-diameter rear wheel 51 without bending the body.
[0054]
Conversely, when the user moves from the bed to the wheelchair 1, the armrest 13 and the large-diameter rear wheel 51 are retracted from the side of the seat 11 as shown by the solid line in FIG. After transferring to the wheelchair 1, the armrest 13 is rotated in the direction of arrow B to return to the side position of the seat 11. In conjunction with this operation, in the link mechanism 60, contrary to the above operation, the lower end of the first link rod 61 swings about the pin 64, and the axle bracket 20 moves forward horizontally. Therefore, the large-diameter wheel 51 returns to the side position of the seat 11 as shown by a two-dot chain line in FIG.
[0055]
With such a structure, the position of the axle 511 can be adjusted in the front-rear direction as long as it is within the range where the long hole 241 is formed. Therefore, in FIG. 5, the axle 511 can be arranged at a position close to an extension line below the handle connecting pipe 31 (indicated by a two-dot chain line L), and if the position of the axle 511 is adjusted in such a state, When the caregiver operates the push handle 32, the caregiver can easily change the direction of the wheelchair 1.
[0056]
In addition, the larger the diameter of the large-diameter rear wheel is, the faster the vehicle can run, while the smaller the diameter of the large-diameter rear wheel is, the smaller the turn is. However, in the conventional wheelchair, when the rear wheel is changed to a large-diameter rear wheel having a different diameter, the height position of the seat portion changes, and the seat does not conform to the body shape. On the other hand, in the wheelchair 1 of the present example, since the fixing position of the axle fixing plate 24 can be changed within the range in which the elongated hole 211 is formed, the large-diameter rear wheel 51 can be moved without changing the height position of the seat 11. Can be exchanged for different sizes.
[0057]
(Main effects of the first embodiment)
When the wheelchair 1 is used in this way, the weight of the person sitting on the seat 11 is absorbed by the seat cushion 7. In this example, in order to effectively disperse the body pressure applied to the seat cushion 7, a truncated cone-shaped cushion member having a different repulsive force is arranged at an appropriate position in the intermediate layer, and at the joint between the cushion members, The structure is such that the repulsion does not change suddenly. That is, as shown in FIG. 7A, when cushion materials having different repulsive forces are vertically joined as they are, the repulsive force suddenly increases at the joint between the cushion material C7A having a large repulsive force and the cushion material C7B having a small repulsive force. Therefore, as shown by a small arrow F1, a large pressure is not applied to the buttocks corresponding to the cushion material C7B having a small repulsive force, and a large arrow F2 is provided to the buttocks corresponding to the cushion material C7A having a large repulsive force as shown by a small arrow F1. Pressure is high, and it hurts. On the other hand, in the present example, as shown in FIG. 7B, a cushion material C7C having a large repulsive force (second and third cushion materials 75 and 76) and a cushion material C7D having a small repulsive force (the Since the joint portion with the first cushion member 74) is slanted so that they overlap vertically, the pressure applied to the buttocks at the joint portion between the cushion member C7C having a large repulsive force and the cushion member C7D having a small repulsive force. Are dispersed and do not concentrate, as shown by the slightly smaller arrow F3 to the slightly larger arrow F5. Moreover, in the joint portion, the buttocks contact the cushioning material C7D over a large area because the cushioning material C7D having a small repulsive force is located on the upper layer side, so that the effect of dispersing the body pressure is greater than when the cushioning material C7D is arranged reversely. large.
[0058]
Therefore, FIG. 8 (a) shows the body pressure distribution when sitting on the seat using the conventional seat cushion, and FIG. 8 (b) shows the body pressure distribution when sitting on the seat using the seat cushion of this example. In the conventional seat cushion, the body pressure is applied to a relatively narrow range and a high pressure is applied locally, whereas the seat cushion 7 of the present embodiment has a body pressure distribution in a wide range. Pressure is applied, and the magnitude of the applied pressure is equalized. Therefore, since the body pressure does not concentrate on a part of the buttocks, the buttocks do not hurt even when sitting for a long time.
[0059]
Further, in order to optimize the distribution of the body pressure, a cushion material having a different repulsive force is laid on the entire seat portion 11, so that the seat cushion 7 supports the entire buttocks. Therefore, when sitting down, the upper body can be stably held.
[0060]
Furthermore, since the third cushioning material 76 having a larger repulsive force is arranged beside the first and second cushioning materials 74 and 75, when sitting on the third cushioning material 76, the buttocks are moved to the third position. The user feels that the cushion member 76 is supported from the side. In addition, since the fourth cushioning material 77 having a larger repulsive force is disposed at the rear end of the first cushioning material 74, when the user sits on the fourth cushioning material 77, the buttocks are moved to the fourth cushioning material 77. I feel supported by the back. Therefore, the seat portion 11 using the seat cushion 7 of the present example has a further improved sense of stability.
[0061]
Further, the seat cushion 7 of the present embodiment has an upper cushion having a smaller resilience and a larger repulsive force than the first cushion material 74 on the upper layer side of the first and second cushion materials 74 and 75. Since the material 73 is provided, the body pressure is further dispersed. In addition, since the lower cushion material 71 having a greater repulsive force than the first cushion material 74 is provided on the lower layer side of the first and second cushion materials 74 and 75, the lower cushion material 71 abuts against the bottom of the seat. It is comfortable to sit without feeling.
[0062]
[Example 2]
FIG. 9 is an explanatory view showing a part of the cushion built in the mattress of the present embodiment, which is cut away.
[0063]
In FIG. 9, the mattress 7A has a substantially rectangular planar shape, similar to a conventional mattress, and has a portion 701A for supporting the head, a portion 702A for supporting the back, a portion 703A for supporting the buttocks, and a heel along the longitudinal direction. A supporting portion 703A and the like are configured.
[0064]
In the mattress 7A of this example, a portion 703A that supports the buttocks where body pressure is concentrated, a portion 703A that supports the heel, and a portion 703A that supports the heel, in the longitudinal direction of the mattress 7A so that the user does not hurt even if the user uses the mattress 7A for a long period of time. As described below with reference to FIG. 10, body pressure is distributed around the intermediate layer (core portion) by disposing a truncated pyramid-shaped cushion material having a different repulsive force at an appropriate position on the intermediate layer (core portion). It has a structure to do. However, since the mattress 7A is left-right symmetric, FIG. 10A shows only the plan shape of the right half when the mattress 7A is cut along the dashed-dotted line YY ′ in FIG. is there. FIG. 10B is a sectional end view of the mattress 7A taken along a dashed line YY ′ in FIG. 9, and FIG. 10C is a cross-sectional view of the mattress 7A in FIG. FIG. 10D is a cut end view when the mattress 7A is cut along a dashed line BB ′ line in FIG. 10A, and FIG. 10D is a cut end view when the mattress 7A is cut along the chain line AA ′ line. 10 (e) is a sectional end view of the mattress 7A cut along the dashed line CC 'in FIG. 10 (a), and FIG. 10 (f) is a cut end view of the mattress 7A. FIG. 4 is a sectional end view when cut along the dashed-dotted line DD ′ in FIG.
[0065]
As shown in FIGS. 10B and 10C, the mattress 7A has a thin lower cushion material 71A having a thickness of about 20 mm constituting the lowermost layer thereof, and is laminated on the lower cushion material 71A. A relatively thick intermediate layer 72A having a thickness of about 60 mm and a thin upper cushioning material 73A having a thickness of about 20 mm laminated on the intermediate layer 72A are formed as a composite body joined by an adhesive. I have.
[0066]
As shown in FIGS. 10 (a) and 10 (b), two first cushion members 74A and 74B (low-resilient cushion members) are first arranged on the mid layer 72A at portions supporting the buttocks and heels. Have been. The middle layer 72A includes a portion adjacent to the first cushion material 74A on the side of the pillow, a portion where the knee is located between the first cushion materials 74A and 74B, and a first cushion material. Second cushioning materials 75A, 75B, 75C (highly resilient cushioning materials) are arranged in portions adjacent to the foot 74B on the foot side, respectively. Here, each cushion material is joined by an adhesive. In these joints, the end surfaces 741A, 742A, 741B, 742B (joint surfaces) located on the front surface (pillow side) and the rear surface (foot side) of the first cushion members 74A, 74B are all provided. The end surfaces 752A, 751B, 752B, 751C (joining surfaces) of the second cushion members 75A, 75B, 75C are all configured as upward slopes. Therefore, the ends of the first cushion members 74A, 74B enter the second cushion members 75A, 75B, 75C, and the ends of the second cushion members 75A, 75B, 75C are connected to the first cushion members 75A, 75B, 75C. It is in a state of having entered under the members 74A and 74B.
[0067]
As shown in FIG. 10 (a), a third cushion material 76A (high resilience cushion material) is arranged on the side of the intermediate layer 72A, and is shown in FIGS. 10 (a), (d) and (e). , (F), the third cushion member 76A is provided with respect to the side portions 743A, 743B of the first cushion members 74A, 74B and the side portions 753B, 753C of the second cushion members 75B, 75C. Joined by adhesive. In these joint portions, the side surface portion 761A (joining surface) of the third cushion material 76A is configured as an upward slope, and the side surface portions 743A, 743B (joining surface) of the first cushion materials 74A, 74B, and the Side surfaces 753B, 753C (joining surfaces) of the second cushion members 75B, 75C are configured as downward slopes. Therefore, the end of the third cushion member 76A enters under the first cushion members 74A, 74B and the second cushion members 75B, 75C, and the first cushion members 74A, 74B and the second cushion member The ends of 75B and 75C are in a state of having entered over the third cushion material 76A.
[0068]
The left half of the mattress 7 has a similar structure.
[0069]
The repulsive force of these cushioning materials is changed for each part for the purpose of dispersing the body pressure distribution. The resilience of the cushion material is set by changing the hardness of the urethane foam resin constituting the cushion material as follows. Here, the urethane foam resin is excellent in air permeability, weather resistance, and dehumidification, and is suitable for a cushion material.
[0070]
First, in the middle layer 72, the first cushion members 74A and 74B have a density of 0.054 g / cm.³, Hardness is 9.8kg / 314cm²And has the smallest repulsion. The second cushioning materials 75A, 75B, 75C have a density of 0.032 kg / cm.³, Hardness is 18.5kg / 314cm²And has a larger repulsive force than the first cushion material 74A. Here, since the joining surfaces of the first cushion members 74A, 74B and the second cushion members 75A, 75B, 75C are slanted, in this portion, the joint surfaces from the first cushion members 74A, 74B are 2, the density is 0.054 / cm toward the side of the cushion material 75A, 75B, 75C.³From 0.032 kg / cm³And the hardness is 9.8kg / 314cm²From 18.5kg / 314cm²It has a structure that changes continuously.
[0071]
The third cushion material 76A has a density of 0.32 kg / cm, similarly to the second cushion materials 75A, 75B, and 75C.³, Hardness is 18.5kg / 314cm²And has a greater repulsive force than the first cushion members 74A and 74B. Since the joint surface between the third cushion member 76A and the first cushion members 74 and 74B is slanted, the third cushion member 76A is also connected to the third cushion member 76A from the side of the first cushion members 74A and 74B. Towards the side, the density is 0.054 / cm³From 0.032 kg / cm³And the hardness is 9.8kg / 314cm²From 18.5kg / 314cm²It has a structure that changes continuously. However, since the third cushion material 76A and the second cushion materials 75A, 75B, 75C have the same density and hardness, the second cushion materials 75A, 75B are located from the region where the third cushion material 76A is arranged. , 75 </ b> C, the repulsion is constant.
[0072]
The lower cushion material 71A has a density of 0.032 g / cm, similarly to the second cushion materials 75A, 75B, and 75C.³, Hardness is 18.5kg / 314cm²And has a greater repulsive force than the first cushion members 74A and 74B. The upper cushioning material 73A has a density of 0.026 kg / cm.³, Hardness is 12.5kg / 314cm²And has a greater repulsive force than the first cushion members 74A and 74B.
[0073]
(Main effects of the second embodiment)
In the mattress 7A having such a structure, when the mattress 7A is laid on a bed and laid on the back on the bed, in order to effectively disperse the body pressure applied to the mattress 7A from the buttocks and heels, the mid layer 72A includes: The structure is such that truncated cone-shaped cushion members having different repulsion forces are arranged at appropriate positions, and furthermore, the repulsion force does not change abruptly at the joint between the cushion members. That is, as shown in FIG. 7A, when cushion materials having different repulsive forces are vertically joined as they are, a repulsive force is generated at a joint portion between the cushion material C7A having a large repulsive force and the cushion material C7B having a small repulsive force. Changes rapidly. For this reason, when the buttocks and heels are in contact with the cushioning material C7B having a small repulsive force, as shown by the small arrow F1, instead of applying a large pressure, the buttocks and heels and the cushioning material C7B having a small repulsive force have a large repulsive force. When the cushion material C7A is hit near the joint with the cushion material C7A, as shown by a large arrow F2, a large pressure is applied, which causes pain. On the other hand, in this example, as shown in FIG. 7B, a cushion material C7C (second and third cushion materials 75A, 75B, 75C, 76A) having a large repulsive force and a cushion material having a small repulsive force are provided. Since the joining portion with the material C7D (the first cushion members 74A and 74B) is inclined so that they overlap vertically, the joining portion between the cushion material C7C having a large repulsive force and the cushion material C7D having a small repulsive force. In, the pressure applied to the buttocks and heels is dispersed and not concentrated, as indicated by the slightly smaller arrow F3 to the slightly larger arrow F5. In addition, since the buttocks and heels contact the cushioning material C7D over a wide area by the amount of the cushioning material C7D having a small repulsive force located on the upper layer side at the joint portion, the body pressure is dispersed as compared with the case where the cushioning material C7D is arranged reversely. Great effect.
[0074]
Therefore, when lying on a conventional mattress as shown in FIG. 11C, the body pressure distribution of the portion 703A supporting the buttocks is shown in FIG. 11A, and the body pressure distribution of the portion 704A supporting the heel is shown in FIG. On the other hand, as shown in FIG. 12 (b), when lying on the mattress of the present example as shown in FIG. 12 (c), the body pressure distribution of the part 703A supporting the buttocks is shown in FIG. 21 (a), and the body pressure of the part 704A supporting the heel is shown. The distribution is shown in FIG. 12 (b). As can be seen by comparing these figures, in the conventional mattress, body pressure is applied to a relatively narrow range, and high pressure is applied locally. In the mattress 7A of this example, the body pressure is applied in a state where the body pressure is dispersed in a wide range, and the applied pressure is small. Therefore, since a large pressure is not concentrated on the buttocks and the heels, the buttocks and the heels do not hurt even when used for a long time.
[0075]
Also, since the third cushioning material 76A having a larger repulsive force is disposed beside the first cushioning materials 74A and 74B, the buttocks and heels are laterally moved by the third cushioning material 76A. I feel supported by Therefore, in the mattress 7A using the cushion structure of this example, the sense of stability is further improved.
[0076]
Further, the mattress 7A of the present example is thinner on the upper layer side of the first and second cushion members 74A, 74B, 75A, 75B, 75C than these cushion members and larger than the first cushion members 74A, 74B. Since the upper cushioning material 73A having a repulsive force is provided, the body pressure is further dispersed. Further, the lower layer side of the first and second cushion members 74A, 74B, 75A, 75B, 75C has a lower layer cushion member 71A having a larger repulsive force than the first cushion members 74A, 74B. Because it doesn't feel like hitting the bottom, it is comfortable to sleep.
[0077]
[Other Examples]
The embodiments of the present invention described above are described as examples, and do not deviate from the spirit and scope of the present invention due to differences in height, weight, etc. of the user, or differences in use conditions, etc. Various diversifications and changes may be made, and all such diversifications and changes are considered to be included in the scope of the present invention as defined in the appended claims.
[0078]
【The invention's effect】
As described above, in the cushion structure according to the present invention, the low resilience cushion material is disposed in a portion where the body pressure is concentrated and applied, and both cushions are joined at the joint with the high resilience cushion material adjacent thereto. It is characterized in that the members are joined obliquely so as to overlap one another up and down. Therefore, according to the present invention, the repulsive force of the cushion does not change abruptly even at the joint portion. Therefore, since the body pressure does not concentrate on the local part even at the joint part, the body does not hurt even if it is used for a long time.
[0079]
In addition, the repulsive force is continuously changed to an optimum state in the plane direction of the cushion. Therefore, in the seat having such a cushion structure, the entire buttocks are supported by the cushioning material, so that the upper body can be stably held. Also, in a mattress with such a cushion structure, unlike a structure in which body pressure is dispersed by a thin cushion material superimposed on a core portion, the resilience is optimized by a sufficiently thick cushion material itself. The effect of dispersing the pressure is remarkable.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a right side view of a wheelchair using a seat cushion structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a seat cushion used for a seat of the wheelchair shown in FIG.
FIG. 3 is an exploded view of a left half of the seat cushion shown in FIG. 2;
4 (a) is a rear view, FIG. 4 (b) is a left side view, FIG. 4 (c) is a plan view thereof, and FIG. 4 (d) is a rear view of the left half of the seat cushion shown in FIG. A right side view and (e) are front views thereof.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing an operation of a link mechanism when the large-diameter rear wheel is moved rearward in the wheelchair shown in FIG. 1;
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a state in which a large-diameter rear wheel is moved rearward in the wheelchair shown in FIG. 1;
FIG. 7 is an explanatory diagram for explaining an action of distributing body pressure more widely in the seat cushion shown in FIG. 2;
8 is an explanatory diagram showing a body pressure dispersion effect of the seat cushion shown in FIG. 2;
FIG. 9 is an explanatory view of a cushion built in a mattress according to a second embodiment of the present invention, with a portion cut away.
10A is a plan view of the right half when the mattress shown in FIG. 9 is cut along the dashed-dotted line YY ′, and FIG. 10B is a dashed-dotted line YY ′ in FIG. (C) is a cut end view when the mattress is cut along the alternate long and short dash line AA 'in (a), and (d) is a cut end view when the mattress is cut along (a). (E) is a cut end view when cut along the dashed-dotted line BB ′ line, (e) is a cut end view when the mattress is cut along the dashed-dotted line CC ′ line in (a), (f) is a cut end view when the mattress is cut along the dashed line DD ′ in (a).
FIGS. 11 (a) and 11 (b) are graphs showing body pressure distribution of a portion supporting the buttocks and heels when lying down on a conventional mattress as shown in FIG. 11 (c).
12A and 12B are graphs showing the body pressure distribution of a portion supporting the buttocks and heels when the mattress according to Example 2 is laid down as shown in FIG. 12C.
13 (a) is an explanatory view showing the structure of a conventional seat cushion, FIG. 13 (b) is an explanatory view showing the structure of another conventional seat cushion, and FIG. 13 (c) is still another conventional seat cushion. FIG. 3 is an explanatory view showing the structure of FIG.
FIG. 14 is an explanatory view showing a structure of a conventional mattress.
[Explanation of symbols]
1 ... wheelchair
7 ... seat cushion
7A ... mattress
10 ・・・ Vehicle body
11 ... seat
12 ・・・ Backrest
13 Armrest
71, 71A: Lower layer cushion material
72, 72A ... middle layer
73, 73A: Upper layer side cushion material
74, 74A... First cushioning material (low rebound cushioning material)
75... Second cushioning material (a cushioning material having slightly high resilience)
75A... Second cushion material (highly resilient cushion material)
76, 76A... Third cushion material (highly resilient cushion material)
77: fourth cushioning material
78, 79 ... pad

Claims

In the structure of the seat cushion used for seats such as chairs and wheelchairs,
The seat cushion is joined to a first cushion material for supporting the buttocks with a small repulsive force and a front portion of the first cushion material, and the side of the thigh with a larger repulsive force than the first cushion material. Having a second cushion material for supporting,
The joint surface between the second cushion material and the first cushion material is oblique so that both cushion materials overlap vertically at this joint portion,
Further, a third cushion material having a greater repulsive force than these cushion materials is provided on both side portions of the first and second cushion materials,
The joint surface between the third cushion material and the first cushion material and the joint surface between the third cushion material and the second cushion material are overlapped with each other at this joint portion. The cushion structure of the seat is characterized by being inclined.

2. The seat cushion according to claim 1, further comprising: a fourth cushion material having a larger repulsive force than the first cushion material on a back surface of the first cushion material;
The cushion structure of the seat portion, wherein a joining surface between the fourth cushion material and the first cushion material is inclined so that both cushion materials are vertically overlapped at this joint portion.

3. The seat cushion according to claim 1, wherein the seat cushion further has a repulsive force on the upper layer side of the first and second cushion materials, which is thinner than these cushion materials and larger than the first cushion material. Has an upper layer cushion material,
A cushion structure for a seat portion, comprising a lower cushion material having a greater repulsive force than the first cushion material on a lower layer side of the first and second cushion materials.

The three sheets according to claim 3, wherein a portion supporting the vicinity of the base of the thigh is recessed on both sides of a portion supporting the vicinity of the base of the thigh between the second cushion material and the upper cushioning material. Equipped with a pad,
The cushion structure of the seat portion, wherein the pad is thinned toward a portion supporting the buttocks and a portion supporting the vicinity of the base of the thigh.

A seat provided with the cushion structure defined in any one of claims 1 to 4, a pair of left and right armrests located laterally of the seat, a backrest located behind the seat, and the seat. A wheelchair comprising: a pair of left and right small-diameter front wheels located at a lower front part of a part; and a pair of left and right large-diameter rear wheels located lateral to the seat.

In the structure of the cushion used for the mattress,
Of the mattress, the part supporting the buttocks, the part supporting the heel, and the periphery thereof, a first cushioning material having a small repulsive force, and joined to the front part and the rear part of the first cushioning material, A second cushion material having a greater repulsive force than the first cushion material is disposed;
A mattress cushion structure, characterized in that a joint surface between the second cushion material and the first cushion material is slanted so that the two cushion materials are vertically overlapped at this joint portion.

7. The mattress according to claim 6, further comprising a third cushion member having a greater repulsive force than the cushion member on both side portions of the first cushion member,
A mattress cushion structure characterized in that a joint surface between the third cushion material and the first cushion material is slanted so that the two cushion materials are vertically overlapped at this joint portion.

8. The upper layer according to claim 6, wherein the mattress further has an upper layer, which is thinner than these cushion members and has a greater repulsive force than the first cushion member, on the upper layer side of the first and second cushion members. 9. With side cushioning material,
The lower side of the first and second cushion members is larger than the first cushion member. A mattress cushion structure comprising a lower cushion material having a high repulsion.