JP3558046B2 - Exhaust gas purification device for internal combustion engine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃焼室から排出された排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置し、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過するときに排気ガス中の微粒子が捕集されるようになっている内燃機関の排気浄化装置が知られている。この種の内燃機関の排気浄化装置の例としては、例えば特公平7−106290号公報に記載されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが特開平7−106290号公報に記載された内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタを通過する排気ガスの流れが逆転されない。そのため、パティキュレートフィルタの壁に捕集される微粒子をパティキュレートフィルタの壁の一方の面と他方の面とに分散することができない。その結果、ある一定量以上の微粒子がパティキュレートフィルタの壁に捕集されると、微粒子を除去しようとする作用がすべての微粒子に十分に伝わらなくなってしまう。従って、特開平7−106290号公報に記載された内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタに流入する微粒子量がある一定量以上になると、そのすべての微粒子がパティキュレートフィルタの壁の一方の面に捕集されてしまうのに伴い、パティキュレートフィルタの有する微粒子除去作用がすべての微粒子に十分に伝わらなくなってしまい、その結果、微粒子がパティキュレートフィルタの壁に堆積してしまう。そのため、パティキュレートフィルタが目詰まりし、背圧が上昇してしまう。
【0004】
前記問題点に鑑み、本発明は、パティキュレートフィルタを通過する排気ガスの流れを逆転させ、パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子を酸化除去する酸化除去作用をすべての微粒子に十分に伝えることにより微粒子がパティキュレートフィルタの壁に堆積してしまうのを阻止すると共に、排気ガスの流れが逆転せしめられたときにパティキュレートフィルタから微粒子が脱離する可能性を低減し、かつ、仮にパティキュレートフィルタから微粒子が脱離したとしても、その微粒子をパティキュレートフィルタの後段で除去することにより微粒子を酸化除去するのに必要な時間を確保することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、燃焼室から排出された排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置し、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過するときに排気ガス中の微粒子が捕集されるようになっている内燃機関の排気浄化装置において、前記パティキュレートフィルタの壁に一時的に捕集された微粒子を酸化可能であり、前記パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるための排気ガス逆流手段を設け、前記パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させることにより、前記パティキュレートフィルタの壁に捕集される微粒子を前記パティキュレートフィルタの壁の一方の面と他方の面とに分散させ、それにより、前記パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子が酸化除去されることなく堆積する可能性を低減し、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段を前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置し、前記排気ガス逆流手段による排気ガスの流れの逆転前後において前記パティキュレートフィルタの壁を通過した排気ガスは前記無害化手段を通過するようにした内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0006】
請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタの壁に一時的に捕集された微粒子が例えば活性酸素や排気ガス中の酸素によって酸化可能であり、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させることにより、パティキュレートフィルタの壁に捕集される微粒子がパティキュレートフィルタの壁の一方の面と他方の面とに分散される。そのため、パティキュレートフィルタ内に流入した微粒子の大部分が、パティキュレートフィルタの壁の一方の面において捕集されてしまうのを回避すると共に、パティキュレートフィルタの壁の方から排気ガス流れの下流側の微粒子に対し酸化除去作用を及ぼすことができる。更に請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタの壁に捕集される微粒子がパティキュレートフィルタの壁の一方の面と他方の面とに分散されることにより、パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子が酸化除去されることなく堆積する可能性が低減せしめられる。そのため、パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子を例えば活性酸素や排気ガス中の酸素により酸化除去する酸化除去作用をすべての微粒子に十分に伝えることが可能になり、その結果、微粒子がパティキュレートフィルタの壁に堆積してしまうのを阻止することができる。また請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段がパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置され、排気ガス逆流手段による排気ガスの流れの逆転前後においてパティキュレートフィルタの壁を通過した排気ガスは前記無害化手段を通過するようにしている。そのため、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある排気ガス中の有害物質を無害化することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、燃焼室から排出された排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置し、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過するときに排気ガス中の微粒子が捕集されるようになっている内燃機関の排気浄化装置において、前記パティキュレートフィルタの壁に一時的に捕集された微粒子を酸化するための活性酸素を放出する酸化剤を前記パティキュレートフィルタの壁に担持し、前記パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるための排気ガス逆流手段を設け、前記パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させることにより、前記パティキュレートフィルタの壁に捕集される微粒子を前記パティキュレートフィルタの壁の一方の面と他方の面とに分散させ、それにより、前記パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子が酸化除去されることなく堆積する可能性を低減し、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段を前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置し、前記排気ガス逆流手段による排気ガスの流れの逆転前後において前記パティキュレートフィルタの壁を通過した排気ガスは前記無害化手段を通過するようにした内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0008】
請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタの壁に一時的に捕集された微粒子を酸化するための活性酸素を放出する酸化剤がパティキュレートフィルタの壁に担持され、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させることにより、パティキュレートフィルタの壁に捕集される微粒子がパティキュレートフィルタの壁の一方の面と他方の面とに分散される。そのため、パティキュレートフィルタ内に流入した微粒子の大部分が、パティキュレートフィルタの壁の一方の面において捕集されてしまうのを回避すると共に、パティキュレートフィルタの壁の方から排気ガス流れの下流側の微粒子に対し酸化除去作用を及ぼすことができる。更に請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタの壁に捕集される微粒子がパティキュレートフィルタの壁の一方の面と他方の面とに分散されることにより、パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子が酸化除去されることなく堆積する可能性が低減せしめられる。そのため、パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子を活性酸素により酸化除去する酸化除去作用をすべての微粒子に十分に伝えることが可能になり、その結果、微粒子がパティキュレートフィルタの壁に堆積してしまうのを阻止することができる。また請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段がパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置され、排気ガス逆流手段による排気ガスの流れの逆転前後においてパティキュレートフィルタの壁を通過した排気ガスは無害化手段を通過するようにしている。そのため、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある排気ガス中の有害物質を無害化することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として微粒子捕捉手段を前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置した請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0010】
請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として微粒子捕捉手段がパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置される。そのため、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある微粒子がそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として、昇温手段を備えた微粒子捕捉手段を前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置した請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0012】
請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として、昇温手段を備えた微粒子捕捉手段がパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置される。そのため、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある微粒子がそのまま排出されてしまうのを阻止すると共に、微粒子捕捉手段により捕捉した微粒子を酸化除去することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、前記逆流手段は、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過することなくバイパスせしめられるバイパスモードを有し、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過することなくバイパスせしめられることにより、前記微粒子捕捉手段が昇温せしめられる請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0014】
請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過することなくバイパスせしめられることにより、微粒子捕捉手段が昇温せしめられる。そのため、ヒータのような別個の微粒子捕捉手段用昇温手段を設ける必要なく、パティキュレートフィルタをバイパスせしめられた排気ガスによって微粒子捕捉手段を昇温させることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、前記微粒子捕捉手段に微粒子が堆積したときに、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過することなくバイパスせしめられ、前記微粒子捕捉手段が昇温せしめられる請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0016】
請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置では、微粒子捕捉手段に微粒子が堆積したときに、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過することなくバイパスせしめられ、微粒子捕捉手段が昇温せしめられる。詳細には、微粒子捕捉手段に微粒子が堆積したときに排気ガスがパティキュレートフィルタをバイパスされ、微粒子捕捉手段に微粒子が堆積していないときには排気ガスがパティキュレートフィルタをバイパスされない。そのため、排気ガスがパティキュレートフィルタをバイパスせしめられる必要がないときに排気ガスがパティキュレートフィルタをバイパスせしめられてしまうのに伴って、パティキュレートフィルタの壁の内部の酸化触媒の酸化除去作用が弱まってしまうのを回避することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、前記微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復を実行すべきとき、前記パティキュレートフィルタの硫黄被毒回復を実行し、次いで前記微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復を実行するようにした請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0018】
請求項7に記載の内燃機関の排気浄化装置では、微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復を実行すべきとき、パティキュレートフィルタの硫黄被毒回復が実行され、次いで微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復が実行される。そのため、最初に微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復が実行され、次にパティキュレートフィルタの硫黄被毒回復が実行され、最後に、パティキュレートフィルタの硫黄被毒回復の際に流出した硫黄により再び被毒した微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復が実行される場合よりも、微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復が実行される回数を少なくすることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として排気ガス浄化触媒を前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置した請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0020】
請求項8に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として排気ガス浄化触媒がパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置される。そのため、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう排気ガスが浄化されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0021】
請求項9に記載の発明によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段としてサイクロンを前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置した請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0022】
請求項9に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段としてサイクロンがパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に配置される。そのため、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときに、パティキュレートフィルタ表面上に堆積していた比較的大径の微粒子がパティキュレートフィルタ表面から脱離し、その脱離した微粒子が捕集されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0023】
請求項10に記載の発明によれば、排気ガス流れが順流のときに前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側となる位置と、排気ガス流れが逆流のときに前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側となる位置とに、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として更なるフィルタをそれぞれ配置した請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0024】
請求項10に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス流れが順流のときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側となる位置と、排気ガス流れが逆流のときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側となる位置とに、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として更なるフィルタがそれぞれ配置される。そのため、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときに、パティキュレートフィルタ表面上に堆積していた比較的大径の微粒子がパティキュレートフィルタ表面から脱離し、その脱離した微粒子が捕集されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0025】
請求項11に記載の発明によれば、前記パティキュレートフィルタとして、単位時間当たりに燃焼室から排出される排出微粒子量がパティキュレートフィルタ上において単位時間当たりに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量よりも少ないときには排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタに流入するや否や輝炎を発することなく短時間のうちに酸化除去せしめられ、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもパティキュレートフィルタ上において微粒子が一定限度以下しか堆積しないときには前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも少なくなったときにパティキュレートフィルタ上の微粒子が輝炎を発することなく酸化除去せしめられるパティキュレートフィルタを用い、前記酸化除去可能微粒子量がパティキュレートフィルタの温度に依存しており、前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないように前記排出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度を維持するための制御手段を具備し、それによって排気ガス中の微粒子をパティキュレートフィルタ上において輝炎を発することなく酸化除去せしめるようにした請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0026】
請求項11に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないように排出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度が維持されることにより、排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタ上において輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。そのため、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させることにより排気ガス中の微粒子を除去することができる。
【0027】
請求項12に記載の発明によれば、前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないように、前記排出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度を維持すべく内燃機関の運転条件を制御するようにした請求項11に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0028】
請求項12に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないように、排出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度を維持すべく内燃機関の運転条件が制御される。詳細には、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも少なくなるように、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないように、排出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度に基づき、内燃機関の運転条件が制御される。そのため、内燃機関の運転条件が、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも少なくなる運転条件、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しない運転条件に偶然合致する場合と異なり、確実に、排出微粒子量を酸化除去可能微粒子量よりも少なくするか、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないようにすることができる。それゆえ、内燃機関の運転条件が偶然合致する場合に比べ、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子をより一層確実に酸化させることができる。
【0029】
請求項13に記載の発明によれば、前記酸化剤が、周囲に過剰酸素が存在すると酸素を取り込んで酸素を保持しかつ周囲の酸素濃度が低下するとその保持した酸素を活性酸素の形で放出する酸素吸蔵・活性酸素放出剤である請求項2〜12のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0030】
請求項13に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタに担持されている酸化剤としての酸素吸蔵・活性酸素放出剤により、周囲に過剰酸素が存在するときに酸素が取り込まれて保持され、周囲の酸素濃度が低下したときにその保持された酸素が活性酸素の形で放出される。そのため、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積した後にその微粒子が輝炎を発して除去されるのと異なり、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に、酸素吸蔵・活性酸素放出剤が放出する活性酸素により、輝炎を発することなくその微粒子を酸化除去することができる。
【0031】
請求項14に記載の発明によれば、前記逆流手段は、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を第一の向きに通過する順流モードと、排気ガスがパティキュレートの壁を前記第一の向きとは逆向きの第二の向きに通過する逆流モードとを有し、前記燃焼室内に供給される不活性ガスの量を増大していくと煤の発生量が次第に増大してピークに達し、前記燃焼室内に供給される不活性ガスの量を更に増大していくと前記燃焼室内における燃焼時の燃料およびその周囲のガス温が煤の生成温度よりも低くなって煤がほとんど発生しなくなる内燃機関を用い、前記逆流手段の順流モード時に、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも前記燃焼室内に供給される不活性ガスの量が少ない燃焼を実行し、前記逆流手段の逆流モード時に、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも前記燃焼室内に供給される不活性ガスの量が多く煤がほとんど発生しない燃焼を実行するようにした請求項1〜13のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0032】
請求項14に記載の内燃機関の排気浄化装置では、逆流手段の順流モード時に、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも燃焼室内に供給される不活性ガスの量が少ない燃焼が実行され、逆流手段の逆流モード時に、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも燃焼室内に供給される不活性ガスの量が多く煤がほとんど発生しない燃焼が実行される。つまり、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも燃焼室内に供給される不活性ガスの量が多く煤がほとんど発生しない燃焼が実行されるため、そのときの排気ガス中に含まれるHC、COにより微粒子の酸化除去作用を促進することができる。更に、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも燃焼室内に供給される不活性ガスの量が多く煤がほとんど発生しない燃焼が実行されるときに排気ガスが逆流せしめられる。そのため、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも燃焼室内に供給される不活性ガスの量が少ない燃焼が実行された時にパティキュレートフィルタの一方の表面上に微粒子が堆積し、パティキュレートフィルタのその表面上の触媒が硫黄被毒されてしまっていても、パティキュレートフィルタの反対側の表面から流入してパティキュレートフィルタの壁の内部を通過したHC、CO含有排気ガスにより、パティキュレートフィルタの一方の表面上に堆積した微粒子を、硫黄被毒の影響を受けることなく酸化除去することができる。
【0033】
請求項15に記載の発明によれば、前記酸化剤が前記パティキュレートフィルタの壁の内部に担持されており、かつ、前記パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させることにより、前記パティキュレートフィルタの壁の内部に一時的に捕集された微粒子を移動させるようにした請求項1〜14のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0034】
請求項15に記載の内燃機関の排気浄化装置では、酸化剤がパティキュレートフィルタの壁の内部に担持されているため、パティキュレートフィルタの壁の内部の酸化剤によりパティキュレートフィルタの壁の内部の微粒子をパティキュレートフィルタの壁の内部において酸化除去することができる。更に請求項14に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させることにより、パティキュレートフィルタの壁の内部に一時的に捕集された微粒子が移動せしめられる。そのため、パティキュレートフィルタの壁の内部の酸化剤によりパティキュレートフィルタの壁の内部の微粒子を酸化除去する酸化除去作用を、パティキュレートフィルタの壁の内部に一時的に捕集された微粒子を移動させることによって促進することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
【0036】
図1は本発明の内燃機関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用した第一の実施形態を示している。なお、本発明は火花点火式内燃機関にも適用することもできる。図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを夫々示す。吸気ポート8は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコンプレッサ15に連結される。吸気ダクト13内にはステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置され、更に吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置18が配置される。図1に示される実施形態では機関冷却水が冷却装置18内に導びかれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19及び排気管20を介して排気ターボチャージャ14の排気タービン21に連結され、排気タービン21の出口はパティキュレートフィルタ22を内蔵したケーシング23に連結される。
【0037】
パティキュレートフィルタ22は排気ガスを順流方向にも逆流方向にも流すことができるように構成されている。71は排気ガスがパティキュレートフィルタ22を順流方向に通過するときにパティキュレートフィルタ22の上流側通路となる第一通路、72は排気ガスがパティキュレートフィルタ22を逆流方向に通過するときにパティキュレートフィルタ22の上流側通路となる第二通路である。73は排気ガスの流れを順流方向と逆流方向とバイパス状態とで切り換えるための排気切換バルブ、74は排気切換バルブ駆動装置である。パティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側には、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として微粒子捕捉フィルタ80が配置されている。
【0038】
排気マニホルド19とサージタンク12とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路24を介して互いに連結され、EGR通路24内には電気制御式EGR制御弁25が配置される。また、EGR通路24周りにはEGR通路24内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置26が配置される。図1に示される実施形態では機関冷却水が冷却装置26内に導びかれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁6は燃料供給管26を介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結される。このコモンレール27内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ28から燃料が供給され、コモンレール27内に供給された燃料は各燃料供給管26を介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ29が取付けられ、燃料圧センサ29の出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ28の吐出量が制御される。
【0039】
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。燃料圧センサ29の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、パティキュレートフィルタ22にはパティキュレートフィルタ22の温度を検出するための温度センサ39が取付けられ、この温度センサ39の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制御弁25、及び燃料ポンプ28に接続される。
【0040】
図2にパティキュレートフィルタ22の構造を示す。なお、図2において(A)はパティキュレートフィルタ22の正面図を示しており、(B)はパティキュレートフィルタ22の側面断面図を示している。図2(A)及び(B)に示されるようにパティキュレートフィルタ22はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路50,51を具備する。これら排気流通路は下流端が栓52により閉塞された排気ガス流入通路50と、上流端が栓53により閉塞された排気ガス流出通路51とにより構成される。なお、図2(A)においてハッチングを付した部分は栓53を示している。従って排気ガス流入通路50及び排気ガス流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置される。云い換えると排気ガス流入通路50及び排気ガス流出通路51は各排気ガス流入通路50が4つの排気ガス流出通路51によって包囲され、各排気ガス流出通路51が4つの排気ガス流入通路50によって包囲されるように配置される。パティキュレートフィルタ22は例えばコージライトのような多孔質材料から形成されており、従って排気ガス流入通路50内に流入した排気ガスは図2(B)において矢印で示されるように周囲の隔壁54内を通って隣接する排気ガス流出通路51内に流出する。
【0041】
本発明による実施形態では各排気ガス流入通路50及び各排気ガス流出通路51の周壁面、即ち各隔壁54の両側表面上、栓53の外端面及び栓52,53の内端面上には全面に亘って例えばアルミナからなる担体の層が形成されており、この担体上には、貴金属触媒、及び周囲に過剰酸素が存在すると酸素を取込んで酸素を保持しかつ周囲の酸素濃度が低下すると保持した酸素を活性酸素の形で放出する酸素吸蔵・活性酸素放出剤が、パティキュレートフィルタの隔壁54の表面上に一時的に捕集された微粒子を酸化するための酸化触媒として担持されている。
【0042】
この場合、本発明による実施形態では貴金属触媒として白金Ptが用いられており、酸素吸蔵・活性酸素放出剤としてカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRbのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCa、ストロンチウムSrのようなアルカリ土類金属、ランタンLa、イットリウムYのような希土類、及び遷移金属から選ばれた少なくとも一つが用いられている。なお、この場合酸素吸蔵・活性酸素放出剤としてはカルシウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属又はアルカリ土類金属、即ちカリウムK、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRb、バリウムBa、ストロンチウムSrを用いることが好ましい。
【0043】
次にパティキュレートフィルタ22による排気ガス中の微粒子除去作用について担体上に白金Pt及びカリウムKを担持させた場合を例にとって説明するが他の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類、遷移金属を用いても同様な微粒子除去作用が行われる。図1に示されるような圧縮着火式内燃機関では空気過剰のもとで燃焼が行われ、従って排気ガスは多量の過剰空気を含んでいる。即ち、吸気通路及び燃焼室5内に供給された空気と燃料との比を排気ガスの空燃比と称すると図1に示されるような圧縮着火式内燃機関では排気ガスの空燃比はリーンとなっている。また、燃焼室5内ではNOが発生するので排気ガス中にはNOが含まれている。また、燃料中にはイオウSが含まれており、このイオウSは燃焼室5内で酸素と反応してSO2 となる。従って排気ガス中にはSO2 が含まれている。従って過剰酸素、NO及びSO2 を含んだ排気ガスがパティキュレートフィルタ22の排気ガス流入通路50内に流入することになる。
【0044】
図3(A)及び(B)は排気ガス流入通路50の内周面上に形成された担体層の表面の拡大図を模式的に表わしている。なお、図3(A)及び(B)において60は白金Ptの粒子を示しており、61はカリウムKを含んでいる酸素吸蔵・活性酸素放出剤を示している。上述したように排気ガス中には多量の過剰酸素が含まれているので排気ガスがパティキュレートフィルタ22の排気ガス流入通路50内に流入すると図3(A)に示されるようにこれら酸素O2 がO2 − 又はO2−の形で白金Ptの表面に付着する。一方、排気ガス中のNOは白金Ptの表面上でO2 − 又はO2−と反応し、NO2 となる(2NO+O2 →2NO2 )。次いで生成されたNO2 の一部は白金Pt上で酸化されつつ酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に吸収され、カリウムKと結合しながら図3(A)に示されるように硝酸イオンNO3 − の形で酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に拡散し、硝酸カリウムKNO3 を生成する。
【0045】
一方、上述したように排気ガス中にはSO2 も含まれており、このSO2 もNOと同様なメカニズムによって酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に吸収される。即ち、上述したように酸素O2 がO2 − 又はO2−の形で白金Ptの表面に付着しており、排気ガス中のSO2 は白金Ptの表面でO2 − 又はO2−と反応してSO3 となる。次いで生成されたSO3 の一部は白金Pt上で更に酸化されつつ酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に吸収され、カリウムKと結合しながら硫酸イオンSO4 2− の形で酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に拡散し、硫酸カリウムK2 SO4 を生成する。このようにして酸素吸蔵・活性酸素放出触媒61内には硝酸カリウムKNO3 及び硫酸カリウムK2 SO4 が生成される。
【0046】
一方、燃焼室5内においては主にカーボンCからなる微粒子が生成され、従って排気ガス中にはこれら微粒子が含まれている。排気ガス中に含まれているこれら微粒子は排気ガスがパティキュレートフィルタ22の排気ガス流入通路50内を流れているときに、或いは排気ガス流入通路50から排気ガス流出通路51に向かうときに図3(B)において62で示されるように担体層の表面、例えば酸素吸蔵・活性酸素放出剤61の表面上に接触し、付着する。
【0047】
このように微粒子62が酸素吸蔵・活性酸素放出剤61の表面上に付着すると微粒子62と酸素吸蔵・活性酸素放出剤61との接触面では酸素濃度が低下する。酸素濃度が低下すると酸素濃度の高い酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内との間で濃度差が生じ、斯くして酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内の酸素が微粒子62と酸素吸蔵・活性酸素放出剤61との接触面に向けて移動しようとする。その結果、酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に形成されている硝酸カリウムKNO3 がカリウムKと酸素OとNOとに分解され、酸素Oが微粒子62と酸素吸蔵・活性酸素放出剤61との接触面に向かい、NOが酸素吸蔵・活性酸素放出剤61から外部に放出される。外部に放出されたNOは下流側の白金Pt上において酸化され、再び酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に吸収される。
【0048】
一方、このとき酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に形成されている硫酸カリウムK2 SO4 もカリウムKと酸素OとSO2 とに分解され、酸素Oが微粒子62と酸素吸蔵・活性酸素放出剤61との接触面に向かい、SO2 が酸素吸蔵・活性酸素放出剤61から外部に放出される。外部に放出されたSO2 は下流側の白金Pt上において酸化され、再び酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に吸収される。ただし、硫酸カリウムK2 SO4 は、安定化しているために硝酸カリウムKNO3 に比べて活性酸素を放出しづらい。
【0049】
一方、微粒子62と酸素吸蔵・活性酸素放出剤61との接触面に向かう酸素Oは硝酸カリウムKNO3 や硫酸カリウムK2 SO4 のような化合物から分解された酸素である。化合物から分解された酸素Oは高いエネルギを有しており、極めて高い活性を有する。従って微粒子62と酸素吸蔵・活性酸素放出剤61との接触面に向かう酸素は活性酸素Oとなっている。これら活性酸素Oが微粒子62に接触すると微粒子62はただちに輝炎を発することなく酸化せしめられ、微粒子62は完全に消滅する。従って微粒子62はパティキュレートフィルタ22上にほとんど堆積することがない。
【0050】
あるいは、活性酸素Oが微粒子62に接触すると微粒子62の酸化作用が促進され、微粒子62は数分から数10分の短時間のうちに輝炎を発することなく酸化せしめられる。このように微粒子が酸化せしめられている間に他の微粒子が次から次へとパティキュレートフィルタ22に付着する。従ってパティキュレートフィルタ22上にはある程度の量の微粒子が常時堆積しており、この堆積している微粒子のうちの一部の微粒子が酸化除去せしめられることになる。このようにしてパティキュレートフィルタ22上に付着した微粒子が輝炎を発することなく連続燃焼せしめられる。
【0051】
尚、NOxは酸素原子の結合及び分離を繰り返しつつ酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内において硝酸イオンNO3 − の形で拡散するものと考えられ、この間にも活性酸素が発生する。微粒子62はこの活性酸素によっても酸化せしめられる。また、このようにパティキュレートフィルタ22上に付着した微粒子62は活性酸素Oによって酸化せしめられるがこれら微粒子62は排気ガス中の酸素によっても酸化せしめられる。
【0052】
従来のようにパティキュレートフィルタ22上に積層状に堆積した微粒子が燃焼せしめられるときにはパティキュレートフィルタ22が赤熱し、火炎を伴って燃焼する。このような火炎を伴う燃焼は高温でないと持続せず、従ってこのような火炎を伴なう燃焼を持続させるためにはパティキュレートフィルタ22の温度を高温に維持しなければならない。
【0053】
これに対して本発明では微粒子62は上述したように輝炎を発することなく酸化せしめられ、このときパティキュレートフィルタ22の表面が赤熱することもない。即ち、云い換えると本発明では従来に比べてかなり低い温度でもって微粒子62が酸化除去せしめられている。従って本発明による輝炎を発しない微粒子62の酸化による微粒子除去作用は火炎を伴う従来の燃焼による微粒子除去作用と全く異なっている。
【0054】
ところで白金Pt及び酸素吸蔵・活性酸素放出剤61はパティキュレートフィルタ22の温度が高くなるほど活性化するので単位時間当りに酸素吸蔵・活性酸素放出剤61が放出しうる活性酸素Oの量はパティキュレートフィルタ22の温度が高くなるほど増大する。また当然のことながら微粒子自身の温度が高いほど酸化除去されやすくなる。従ってパティキュレートフィルタ22上において単位時間当りに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量はパティキュレートフィルタ22の温度が高くなるほど増大する。
【0055】
図5の実線は単位時間当りに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量Gを示している。図5において横軸はパティキュレートフィルタ22の温度TFを示している。尚、図5は単位時間を1秒とした場合の、即ち1秒当りの酸化除去可能微粒子量Gを示しているがこの単位時間としては1分、10分等任意の時間を採用することができる。例えば単位時間として10分を用いた場合には単位時間当りの酸化除去可能微粒子量Gは10分間当りの酸化除去可能微粒子量Gを表すことになり、この場合でもパティキュレートフィルタ22上において単位時間当りに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量Gは図5に示されるようにパティキュレートフィルタ22の温度が高くなるほど増大する。
【0056】
単位時間当りに燃焼室5から排出される微粒子の量を排出微粒子量Mと称するとこの排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子Gよりも少ないとき、即ち図5の領域Iでは燃焼室5から排出された全ての微粒子がパティキュレートフィルタ22に接触するや否や短時間のうちにパティキュレートフィルタ22上において輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。
【0057】
これに対し、排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも多いとき、即ち図5の領域IIでは全ての微粒子を酸化するには活性酸素量が不足している。図4(A)〜(C)はこのような場合の微粒子の酸化の様子を示している。即ち、全ての微粒子を酸化するには活性酸素量が不足している場合には図4(A)に示すように微粒子62が酸素吸蔵・活性酸素放出剤61上に付着すると微粒子62の一部のみが酸化され、十分に酸化されなかった微粒子部分が担体層上に残留する。次いで活性酸素量が不足している状態が継続すると次から次へと酸化されなかった微粒子部分が担体層上に残留し、その結果図4(B)に示されるように担体層の表面が残留微粒子部分63によって覆われるようになる。
【0058】
担体層の表面を覆うこの残留微粒子部分63は次第に酸化されにくいカーボン質に変質し、斯くしてこの残留微粒子部分63はそのまま残留しやすくなる。また、担体層の表面が残留微粒子部分63によって覆われると白金PtによるNO,SO2 の酸化作用及び酸素吸蔵・活性酸素放出剤61による活性酸素の放出作用が抑制される。その結果、図4(C)に示されるように残留微粒子部分63の上に別の微粒子64が次から次へと堆積する。即ち、微粒子が積層状に堆積することになる。このように微粒子が積層状に堆積するとこれら微粒子は白金Ptや酸素吸蔵・活性酸素放出剤61から距離を隔てているためにたとえ酸化されやすい微粒子であってももはや活性酸素Oによって酸化されることがなく、従ってこの微粒子64上に更に別の微粒子が次から次へと堆積する。即ち、排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも多い状態が継続するとパティキュレートフィルタ22上には微粒子が積層状に堆積し、斯くして排気ガス温を高温にするか、或いはパティキュレートフィルタ22の温度を高温にしない限り、堆積した微粒子を着火燃焼させることができなくなる。
【0059】
このように図5の領域Iでは微粒子はパティキュレートフィルタ22上において輝炎を発することなく短時間のうちに酸化せしめられ、図5の領域IIでは微粒子がパティキュレートフィルタ22上に積層状に堆積する。従って微粒子がパティキュレートフィルタ22上に積層状に堆積しないようにするためには排出微粒子量Mを常時酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくしておく必要がある。
【0060】
図5からわかるように本発明の実施形態で用いられているパティキュレートフィルタ22ではパティキュレートフィルタ22の温度TFがかなり低くても微粒子を酸化させることが可能であり、従って図1に示す圧縮着火式内燃機関において排出微粒子量M及びパティキュレートフィルタ22の温度TFを排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも常時少なくなるように維持することが可能である。従って本発明による第1の実施形態においては排出微粒子量M及びパティキュレートフィルタ22の温度TFを排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも常時少なくなるように維持するようにしている。
【0061】
排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも常時少ないとパティキュレートフィルタ22上に微粒子がほとんど堆積せず、斯くして背圧がほとんど上昇しない。従って機関出力は低下しない。あるいは、排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなるように維持するとパティキュレートフィルタ22上に微粒子が積層状に堆積しなくなる。その結果、パティキュレートフィルタ22における排気ガス流の圧損は全くと言っていいほど変化することなくほぼ一定の最小圧損値に維持される。斯くして機関の出力低下を最小限に維持することができる。
【0062】
一方、前述したように一旦微粒子がパティキュレートフィルタ22上において積層状に堆積するとたとえ排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなったとしても活性酸素Oにより微粒子を酸化させることは困難である。しかしながら酸化されなかった微粒子部分が残留しはじめているときに、即ち微粒子が一定限度以下しか堆積していないときに排気微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなるとこの残留微粒子部分は活性酸素Oによって輝炎を発することなく酸化除去される。従って第2の実施形態では排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも通常少なくなり、かつ排出微粒子量Mが一時的に酸化除去可能微粒子量Gより多くなったとしても図4(B)に示されるように担体層の表面が残留微粒子部分63によって覆われないように、即ち排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gより少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ22上に積層しないように排出微粒子量M及びパティキュレートフィルタ22の温度TFを維持するようにしている。
【0063】
機関始動直後はパティキュレートフィルタ22の温度TFは低く、従ってこのときには排出微粒子量Mの方が酸化除去可能微粒子量Gよりも多くなる。従って実際の運転を考えると第2の実施形態の方が現実に合っていると考えられる。一方、第1の実施形態又は第2の実施形態を実行しうるように排出微粒子量M及びパティキュレートフィルタ22の温度TFを制御していたとしてもパティキュレートフィルタ22上に微粒子が積層状に堆積する場合がある。このような場合には排気ガスの一部又は全体の空燃比を一時的にリッチにすることによってパティキュレートフィルタ22上に堆積した微粒子を輝炎を発することなく酸化させることができる。
【0064】
即ち、排気ガスの空燃比をリッチにすると、即ち排気ガス中の酸素濃度を低下させると酸素吸蔵・活性酸素放出剤61から外部に活性酸素Oが一気に放出され、これら一気に放出された活性酸素Oによって堆積した微粒子が輝炎を発することなく一気に燃焼除去される。あるいは、活性酸素が放出されることによって、微粒子が酸化されやすいものに変質し、単位時間当りの酸化除去可能量が増加する。この場合、パティキュレートフィルタ22上において微粒子が積層状に堆積したときに排気ガスの空燃比をリッチにしてもよいし、周期的に排気ガスの空燃比をリッチにしてもよい。排気ガスの空燃比をリッチにする方法としては、例えば機関負荷が比較的低いときにEGR率(EGRガス量/(吸入空気量+EGRガス量))が65パーセント以上となるようにスロットル弁17の開度及びEGR制御弁25の開度を制御し、このとき燃焼室5内における平均空燃比がリッチになるように噴射量を制御する方法を用いることができる。
【0065】
図6に機関の運転制御ルーチンの一例を示す。図6を参照するとまず初めにステップ100において燃焼室5内の平均空燃比をリッチにすべきか否かが判別される。燃焼室5内の平均空燃比をリッチにする必要がないときには排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなるようにステップ101においてスロットル弁17の開度が制御され、ステップ102においてEGR制御弁25の開度が制御され、ステップ103において燃料噴射量が制御される。
【0066】
一方、ステップ100において燃焼室5内の平均空燃比をリッチにすべきであると判別されたときにはEGR率が65パーセント以上になるようにステップ104においてスロットル弁17の開度が制御され、ステップ105においてEGR制御弁25の開度が制御され、燃焼室5内の平均空燃比がリッチとなるようにステップ106において燃料噴射量が制御される。
【0067】
一方、空燃比がリーンに維持されていると白金Ptの表面が酸素で覆われ、いわゆる白金Ptの酸素被毒が生ずる。このような酸素被毒が生ずるとNOxに対する酸化作用が低下するためにNOxの吸収効率が低下し、斯くして酸素吸蔵・活性酸素放出剤61からの活性酸素放出量が低下する。しかしながら空燃比がリッチにされると白金Pt表面上の酸素が消費されるために酸素被毒が解消され、従って空燃比がリッチからリーンに切換えられるとNOxに対する酸化作用が強まるためにNOxの吸収効率が高くなり、斯くして酸素吸蔵・活性酸素放出剤61からの活性酸素放出量が増大する。
【0068】
従って空燃比がリーンに維持されているときに空燃比を時折リーンからリッチに一時的に切換えるとその都度白金Ptの酸素被毒が解消されるために空燃比がリーンであるときの活性酸素放出量が増大し、斯くしてパティキュレートフィルタ22上における微粒子の酸化作用を促進することができる。
【0069】
また、セリウムCeは空燃比がリーンのときには酸素を取り込み(Ce2O3→2CeO2)、空燃比がリッチになると活性酸素を放出する(2CeO2→Ce2O3)機能を有する。従って酸素吸蔵・活性酸素放出剤61としてセリウムCeを用いると空燃比がリーンのときにはパティキュレートフィルタ22上に微粒子が付着すると酸素吸蔵・活性酸素放出剤61から放出された活性酸素によって微粒子が酸化され、空燃比がリッチになると酸素吸蔵・活性酸素放出剤61から多量の活性酸素が放出されるために微粒子が酸化される。従って酸素吸蔵・活性酸素放出剤61としてセリウムCeを用いた場合にも空燃比を時折リーンからリッチに一時的に切換えるとパティキュレートフィルタ22上における微粒子の酸化反応を促進することができる。尚、セリウムCeの代わりに、錫などの遷移金属を用いることもできる。
【0070】
ところで燃料や潤滑油はカルシウムCaを含んでおり、従って排気ガス中にカルシウムCaが含まれている。このカルシウムCaはSO3 が存在すると硫酸カルシウムCaSO4 を生成する。この硫酸カルシウムCaSO4 は固体であって高温になっても熱分解しない。従って硫酸カルシウムCaSO4 が生成されるとこの硫酸カルシウムCaSO4 によってパティキュレートフィルタ22の細孔が閉塞されてしまい、その結果排気ガスがパティキュレートフィルタ22内を流れづらくなる。この場合、酸素吸蔵・活性酸素放出剤61としてカルシウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えばカリウムKを用いると酸素吸蔵・活性酸素放出剤61内に拡散するSO3 はカリウムKと結合して硫酸カリウムK2 SO4 を形成し、カルシウムCaはSO3 と結合することなくパティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過して排気ガス流出通路51内に流出する。従ってパティキュレートフィルタ22の細孔が目詰まりすることがなくなる。従って前述したように酸素吸蔵・活性酸素放出剤61としてはカルシウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属又はアルカリ土類金属、即ちカリウムK、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRb、バリウムBa、ストロンチウムSrを用いることが好ましいことになる。
【0071】
また、本発明はパティキュレートフィルタ22の両側面上に形成された担体の層上に白金Ptのような貴金属のみを担持した場合にも適用することができる。ただし、この場合には酸化除去可能微粒子量Gを示す実線は図5に示す実線に比べて若干右側に移動する。この場合には白金Ptの表面上に保持されるNO2 又はSO3 から活性酸素が放出される。また、酸素吸蔵・活性酸素放出剤としてNO2 又はSO3 を吸着保持し、これら吸着されたNO2 又はSO3 から活性酸素を放出しうる触媒を用いることもできる。
【0072】
図7は図2(B)に示したパティキュレートフィルタの隔壁54の拡大断面図である。図7において、66は隔壁54の内部に広がっている排気ガス通路、67はパティキュレートフィルタの基材、261はパティキュレートフィルタの隔壁54の表面上に担持されている酸素吸蔵・活性酸素放出剤である。上述したように、この酸素吸蔵・活性酸素放出剤261はパティキュレートフィルタの隔壁54の表面上に一時的に捕集された微粒子を酸化する機能を有する。161はパティキュレートフィルタの隔壁54の内部に担持されている酸素吸蔵・活性酸素放出剤である。この酸素吸蔵・活性酸素放出剤161も、酸素吸蔵・活性酸素放出剤261と同様な酸化機能を有し、パティキュレートフィルタの隔壁54の内部に一時的に捕集された微粒子を酸化することができる。
【0073】
図8は図1に示したパティキュレートフィルタ22の拡大図である。詳細には、図8(A)はパティキュレートフィルタの拡大平面図、図8(B)はパティキュレートフィルタの拡大側面図である。図9は排気切換バルブの切換位置と排気ガスの流れとの関係を示した図である。詳細には、図9(A)は排気切換バルブ73が順流位置にあるときの図、図9(B)は排気切換バルブ73が逆流位置にあるときの図、図9(C)は排気切換バルブ73がバイパス位置にあるときの図である。排気切換バルブ73が順流位置にあるとき、図9(A)に示すように、排気切換バルブ73を通過してケーシング23内に流入した排気ガスは、まず第一通路71を通過し、次いでパティキュレートフィルタ22を通過し、最後に第二通路72を通過し、再び排気切換バルブ73を通過して排気管に戻される。排気切換バルブ73が逆流位置にあるとき、図9(B)に示すように、排気切換バルブ73を通過してケーシング23内に流入した排気ガスは、まず第二通路72を通過し、次いでパティキュレートフィルタ22を図9(A)に示した場合とは逆向きに通過し、最後に第一通路71を通過し、再び排気切換バルブ73を通過して排気管に戻される。排気切換バルブ73がバイパス位置にあるとき、図9(C)に示すように、第一通路71内の圧力と第二通路72内の圧力とが等しくなるために、排気切換バルブ73に到達した排気ガスはケーシング23内に流入することなくそのまま排気切換バルブ73を通過する。
【0074】
図10は排気切換バルブ73の位置が切り換えられるのに応じてパティキュレートフィルタの隔壁54の内部の微粒子が移動する様子を示した図である。詳細には、図10(A)は排気切換バルブ73が順流位置(図9(A)参照)にあるときのパティキュレートフィルタの隔壁54の拡大断面図、図10(B)は排気切換バルブ73が順流位置から逆流位置(図9(B)参照)に切り換えられたときのパティキュレートフィルタの隔壁54の拡大断面図である。図10(A)に示すように、排気切換バルブ73が順流位置に配置され、排気ガスが上側から下側に流れているとき、隔壁内部の排気ガス通路66内に存在する微粒子162は、排気ガスの流れによって隔壁内部の酸素吸蔵・活性酸素放出剤161に押しつけられ、その上に堆積してしまっている。そのため、酸素吸蔵・活性酸素放出剤161に直接接触していない微粒子162は、十分な酸化作用を受けていない。次に図10(B)に示すように排気切換バルブ73が順流位置から逆流位置に切り換えられて排気ガスが下側から上側に流れると、隔壁内部の排気ガス通路66内に存在する微粒子162は排気ガスの流れによって移動せしめられる。その結果、十分に酸化作用を受けていなかった微粒子162が、酸素吸蔵・活性酸素放出剤161に直接接触せしめられ、十分な酸化作用を受けるようになる。また、排気切換バルブ73が順流位置に配置されていたとき(図10(A)参照)にパティキュレートフィルタの隔壁表面の酸素吸蔵・活性酸素放出剤261上に堆積していた微粒子の一部は、排気切換バルブ73が順流位置から逆流位置に切り換えられることにより、パティキュレートフィルタの隔壁表面の酸素吸蔵・活性酸素放出剤261上から脱離する(図10(B)参照)。
【0075】
本実施形態では、図9(A)に示す排気切換バルブ73の順流位置から図9(B)に示す順流位置への切り換え、及び、図9(B)に示す逆流位置から図9(A)に示す順流位置への切り換えは、パティキュレートフィルタ22の隔壁54に捕集される微粒子をパティキュレートフィルタ22の隔壁54の上面と下面(図7参照)とに分散させるようにして行われる。そのように排気切換バルブ73の切換を行うことにより、パティキュレートフィルタ22の隔壁54に捕集された微粒子が酸化除去されることなく堆積する可能性が低減せしめられる。好適には、パティキュレートフィルタ22の隔壁54に捕集される微粒子は、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の上面と下面とにほぼ同程度に分散される。
【0076】
図11は排気切換バルブ73の切換時にパティキュレートフィルタの隔壁表面の酸素吸蔵・活性酸素放出剤261上から脱離した微粒子62が微粒子捕捉フィルタ80により捕捉される様子を示した図である。詳細には、図11(A)は排気切換バルブ73が順流位置に配置されている時であって図10(A)に対応する図であり、図11(B)は排気切換バルブ73が順流位置から逆流位置に切り換えられた時であって図10(B)に対応する図である。図11に示すように、排気切換バルブ73が順流位置に配置されていた時にパティキュレートフィルタの隔壁表面の酸素吸蔵・活性酸素放出剤上に堆積していた微粒子62の一部は、排気切換バルブ73が順流位置から逆流位置に切り換えられる時にパティキュレートフィルタの隔壁表面の酸素吸蔵・活性酸素放出剤上から脱離し、その脱離した微粒子62は、パティキュレートフィルタ22の排気ガス流れの下流側に配置された微粒子捕捉フィルタ80により捕捉される。
【0077】
図12は機関低負荷運転時にスロットル弁17の開度およびEGR率を変化させることにより空燃比A/F(図12の横軸)を変化させたときの出力トルクの変化、およびスモーク、HC,CO,NOxの排出量の変化を示す実験例を表している。図12からわかるようにこの実験例では空燃比A/Fが小さくなるほどEGR率が大きくなり、理論空燃比(≒14.6)以下のときにはEGR率は65パーセント以上となっている。図12に示されるようにEGR率を増大することにより空燃比A/Fを小さくしていくとEGR率が40パーセント付近となり空燃比A/Fが30程度になったときにスモークの発生量が増大を開始する。次いで、更にEGR率を高め、空燃比A/Fを小さくするとスモークの発生量が急激に増大してピークに達する。次いで更にEGR率を高め、空燃比A/Fを小さくすると今度はスモークが急激に低下し、EGR率を65パーセント以上とし、空燃比A/Fが15.0付近になるとスモークがほぼ零となる。即ち、煤がほとんど発生しなくなる。このとき機関の出力トルクは若干低下し、またNOxの発生量がかなり低くなる。一方、このときHC,COの発生量は増大し始める。
【0078】
図13(A)は空燃比A/Fが21付近でスモークの発生量が最も多いときの燃焼室5内の燃焼圧変化を示しており、図13(B)は空燃比A/Fが18付近でスモークの発生量がほぼ零のときの燃焼室5内の燃焼圧の変化を示している。図13(A)と図13(B)とを比較すればわかるようにスモークの発生量がほぼ零である図13(B)に示す場合はスモークの発生量が多い図13(A)に示す場合に比べて燃焼圧が低いことがわかる。
【0079】
図12および図13に示される実験結果から次のことが言える。即ち、まず第1に空燃比A/Fが15.0以下でスモークの発生量がほぼ零のときには図12に示されるようにNOxの発生量がかなり低下する。NOxの発生量が低下したということは燃焼室5内の燃焼温度が低下していることを意味しており、従って煤がほとんど発生しないときには燃焼室5内の燃焼温度が低くなっていると言える。同じことが図13からも言える。即ち、煤がほとんど発生していない図13(B)に示す状態では燃焼圧が低くなっており、従ってこのとき燃焼室5内の燃焼温度は低くなっていることになる。
【0080】
第2にスモークの発生量、即ち煤の発生量がほぼ零になると図12に示されるようにHCおよびCOの排出量が増大する。このことは炭化水素が煤まで成長せずに排出されることを意味している。即ち、燃料中に含まれる図14に示されるような直鎖状炭化水素や芳香族炭化水素は酸素不足の状態で温度上昇せしめられると熱分解して煤の前駆体が形成され、次いで主に炭素原子が集合した固体からなる煤が生成される。この場合、実際の煤の生成過程は複雑であり、煤の前駆体がどのような形態をとるかは明確ではないがいずれにしても図14に示されるような炭化水素は煤の前駆体を経て煤まで成長することになる。従って、上述したように煤の発生量がほぼ零になると図12に示される如くHCおよびCOの排出量が増大するがこのときのHCは煤の前駆体又はその前の状態の炭化水素である。
【0081】
図12および図13に示される実験結果に基づくこれらの考察をまとめると燃焼室5内の燃焼温度が低いときには煤の発生量がほぼ零になり、このとき煤の前駆体又はその前の状態の炭化水素が燃焼室5から排出されることになる。このことについて更に詳細に実験研究を重ねた結果、燃焼室5内における燃料およびその周囲のガス温度が或る温度以下である場合には煤の成長過程が途中で停止してしまい、即ち煤が全く発生せず、燃焼室5内における燃料およびその周囲の温度が或る温度以上になると煤が生成されることが判明したのである。
【0082】
ところで煤の前駆体の状態で炭化水素の生成過程が停止するときの燃料およびその周囲の温度、即ち上述の或る温度は燃料の種類や空燃比の圧縮比等の種々の要因によって変化するので何度であるかということは言えないがこの或る温度はNOxの発生量と深い関係を有しており、従ってこの或る温度はNOxの発生量から或る程度規定することができる。即ち、EGR率が増大するほど燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度は低下し、NOxの発生量が低下する。このときNOxの発生量が10p.p.m 前後又はそれ以下になったときに煤がほとんど発生しなくなる。従って上述の或る温度はNOxの発生量が10p.p.m 前後又はそれ以下になったときの温度にほぼ一致する。
【0083】
一旦、煤が生成されるとこの煤は酸化機能を有する触媒を用いた後処理でもって浄化することはできない。これに対して煤の前駆体又はその前の状態の炭化水素は酸化機能を有する触媒を用いた後処理でもって容易に浄化することができる。このように酸化機能を有する触媒による後処理を考えると炭化水素を煤の前駆体又はその前の状態で燃焼室5から排出させるか、或いは煤の形で燃焼室5から排出させるかについては極めて大きな差がある。本発明において採用されている新たな燃焼システムは燃焼室5内において煤を生成させることなく炭化水素を煤の前駆体又はその前の状態の形でもって燃焼室5から排出させ、この炭化水素を酸化機能を有する触媒により酸化せしめることを核としている。
【0084】
さて、煤が生成される前の状態で炭化水素の成長を停止させるには燃焼室5内における燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度を煤が生成される温度よりも低い温度に抑制する必要がある。この場合、燃料およびその周囲のガス温度を抑制するには燃料が燃焼した際の燃料周りのガスの吸熱作用が極めて大きく影響することが判明している。即ち、燃料周りに空気しか存在しないと蒸発した燃料はただちに空気中の酸素と反応して燃焼する。この場合、燃料から離れている空気の温度はさほど上昇せず、燃料周りの温度のみが局所的に極めて高くなる。即ち、このときには燃料から離れている空気は燃料の燃焼熱の吸熱作用をほとんど行わない。この場合には燃焼温度が局所的に極めて高くなるために、この燃焼熱を受けた未燃炭化水素は煤を生成することになる。
【0085】
一方、多量の不活性ガスと少量の空気の混合ガス中に燃料が存在する場合には若干状況が異なる。この場合には蒸発燃料は周囲に拡散して不活性ガス中に混在する酸素と反応し、燃焼することになる。この場合には燃焼熱は周りの不活性ガスに吸収されるために燃焼温度はさほど上昇しなくなる。即ち、燃焼温度を低く抑えることができることになる。即ち、燃焼温度を抑制するには不活性ガスの存在が重要な役割を果しており、不活性ガスの吸熱作用によって燃焼温度を低く抑えることができることになる。
【0086】
この場合、燃料およびその周囲のガス温度を煤が生成される温度よりも低い温度に抑制するにはそうするのに十分な熱量を吸収しうるだけの不活性ガス量が必要となる。従って燃料量が増大すれば必要となる不活性ガス量はそれに伴なって増大することになる。なお、この場合、不活性ガスの比熱が大きいほど吸熱作用が強力となり、従って不活性ガスは比熱の大きなガスが好ましいことになる。この点、CO2 やEGRガスは比較的比熱が大きいので不活性ガスとしてEGRガスを用いることは好ましいと言える。
【0087】
図15は不活性ガスとしてEGRガスを用い、EGRガスの冷却度合を変えたときのEGR率とスモークとの関係を示している。即ち、図15において曲線AはEGRガスを強力に冷却してEGRガス温をほぼ90℃に維持した場合を示しており、曲線Bは小型の冷却装置でEGRガスを冷却した場合を示しており、曲線CはEGRガスを強制的に冷却していない場合を示している。図15の曲線Aで示されるようにEGRガスを強力に冷却した場合にはEGR率が50パーセントよりも少し低いところで煤の発生量がピークとなり、この場合にはEGR率をほぼ55パーセント以上にすれば煤がほとんど発生しなくなる。一方、図15の曲線Bで示されるようにEGRガスを少し冷却した場合にはEGR率が50パーセントよりも少し高いところで煤の発生量がピークとなり、この場合にはEGR率をほぼ65パーセント以上にすれば煤がほとんど発生しなくなる。また、図15の曲線Cで示されるようにEGRガスを強制的に冷却していない場合にはEGR率が55パーセントの付近で煤の発生量がピークとなり、この場合にはEGR率をほぼ70パーセント以上にすれば煤がほとんど発生しなくなる。なお、図15は機関負荷が比較的高いときのスモークの発生量を示しており、機関負荷が小さくなると煤の発生量がピークとなるEGR率は若干低下し、煤がほとんど発生しなくなるEGR率の下限も若干低下する。このように煤がほとんど発生しなくなるEGR率の下限はEGRガスの冷却度合や機関負荷に応じて変化する。
【0088】
図16は不活性ガスとしてEGRガスを用いた場合において燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度を煤が生成される温度よりも低い温度にするために必要なEGRガスと空気の混合ガス量、およびこの混合ガス量中の空気の割合、およびこの混合ガス中のEGRガスの割合を示している。なお、図16において縦軸は燃焼室5内に吸入される全吸入ガス量を示しており、鎖線Yは過給が行われないときに燃焼室5内に吸入しうる全吸入ガス量を示している。また、横軸は要求負荷を示している。
【0089】
図16を参照すると空気の割合、即ち混合ガス中の空気量は噴射された燃料を完全に燃焼せしめるのに必要な空気量を示している。即ち、図16に示される場合では空気量と噴射燃料量との比は理論空燃比となっている。一方、図16においてEGRガスの割合、即ち混合ガス中のEGRガス量は噴射燃料が燃焼せしめられたときに燃料およびその周囲のガス温度を煤が形成される温度よりも低い温度にするのに必要最低限のEGRガス量を示している。このEGRガス量はEGR率で表すとほぼ55パーセント以上であり、図16に示す実施形態では70パーセント以上である。即ち、燃焼室5内に吸入された全吸入ガス量を図16において実線Xとし、この全吸入ガス量Xのうちの空気量とEGRガス量との割合を図16に示すような割合にすると燃料およびその周囲のガス温度は煤が生成される温度よりも低い温度となり、斯くして煤が全く発生しなくなる。また、このときのNOx発生量は10p.p.m 前後、又はそれ以下であり、従ってNOxの発生量は極めて少量となる。
【0090】
燃料噴射量が増大すれば燃料が燃焼した際の発熱量が増大するので燃料およびその周囲のガス温度を煤が生成される温度よりも低い温度に維持するためにはEGRガスによる熱の吸収量を増大しなければならない。従って図16に示されるようにEGRガス量は噴射燃料量が増大するにつれて増大せしめなければならない。即ち、EGRガス量は要求負荷が高くなるにつれて増大する必要がある。ところで過給が行われていない場合には燃焼室5内に吸入される全吸入ガス量Xの上限はYであり、従って図16において要求負荷がLo よりも大きい領域では要求負荷が大きくなるにつれてEGRガス割合を低下させない限り空燃比を理論空燃比に維持することができない。云い換えると過給が行われていない場合に要求負荷がLo よりも大きい領域において空燃比を理論空燃比に維持しようとした場合には要求負荷が高くなるにつれてEGR率が低下し、斯くして要求負荷がLo よりも大きい領域では燃料およびその周囲のガス温度を煤が生成される温度よりも低い温度に維持しえなくなる。
【0091】
ところが、図示しないがEGR通路を介して過給機の入口側即ち排気ターボチャージャの空気吸込管内にEGRガスを再循環させると要求負荷がLo よりも大きい領域においてEGR率を55パーセント以上、例えば70パーセントに維持することができ、斯くして燃料およびその周囲のガス温度を煤が生成される温度よりも低い温度に維持することができる。即ち、空気吸込管内におけるEGR率が例えば70パーセントになるようにEGRガスを再循環させれば排気ターボチャージャのコンプレッサにより昇圧された吸入ガスのEGR率も70パーセントとなり、斯くしてコンプレッサにより昇圧しうる限度まで燃料およびその周囲のガス温度を煤が生成される温度よりも低い温度に維持することができる。従って、低温燃焼を生じさせることのできる機関の運転領域を拡大することができることになる。要求負荷がLo よりも大きい領域でEGR率を55パーセント以上にする際にはEGR制御弁が全開せしめられる、スロットル弁が若干閉弁せしめられる。
【0092】
前述したように図16は燃料を理論空燃比のもとで燃焼させる場合を示しているが空気量を図16に示される空気量よりも少くしても、即ち空燃比をリッチにしても煤の発生を阻止しつつNOxの発生量を10p.p.m 前後又はそれ以下にすることができ、また空気量を図16に示される空気量よりも多くしても、即ち空燃比の平均値を17から18のリーンにしても煤の発生を阻止しつつNOxの発生量を10p.p.m 前後又はそれ以下にすることができる。即ち、空燃比がリッチにされると燃料が過剰となるが燃焼温度が低い温度に抑制されているために過剰な燃料は煤まで成長せず、斯くして煤が生成されることがない。また、このときNOxも極めて少量しか発生しない。一方、平均空燃比がリーンのとき、或いは空燃比が理論空燃比のときでも燃焼温度が高くなれば少量の煤が生成されるが本発明では燃焼温度が低い温度に抑制されているので煤は全く生成されない。更に、NOxも極めて少量しか発生しない。このように、低温燃焼が行われているときには空燃比にかかわらずに、即ち空燃比がリッチであろうと、理論空燃比であろうと、或いは平均空燃比がリーンであろうと煤が発生されず、NOxの発生量が極めて少量となる。従って燃料消費率の向上を考えるとこのとき平均空燃比をリーンにすることが好ましいと言える。
【0093】
ところで燃焼室内における燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度を炭化水素の成長が途中で停止する温度以下に抑制しうるのは燃焼による発熱量が比較的少ない機関中低負荷運転時に限られる。従って本発明による実施形態では機関中低負荷運転時には燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度を炭化水素の成長が途中で停止する温度以下に抑制して第1の燃焼、即ち低温燃焼を行うようにし、機関高負荷運転時には第2の燃焼、即ち従来より普通に行われている燃焼を行うようにしている。なお、ここで第1の燃焼、即ち低温燃焼とはこれまでの説明から明らかなように煤の発生量がピークとなる不活性ガス量よりも燃焼室内の不活性ガス量が多く煤がほとんど発生しない燃焼のことを言い、第2の燃焼、即ち従来より普通に行われている燃焼とは煤の発生量がピークとなる不活性ガス量よりも燃焼室内の不活性ガス量が少い燃焼のことを言う。
【0094】
図17は第1の燃焼、即ち低温燃焼が行われる第1の運転領域I’と、第2の燃焼、即ち従来の燃焼方法による燃焼が行われる第2の運転領域II’とを示している。なお、図17において縦軸Lはアクセルペダル40の踏込み量、即ち要求負荷を示しており、横軸Nは機関回転数を示している。また、図17においてX(N)は第1の運転領域I’と第2の運転領域II’との第1の境界を示しており、Y(N)は第1の運転領域I’と第2の運転領域II’との第2の境界を示している。第1の運転領域I’から第2の運転領域II’への運転領域の変化判断は第1の境界X(N)に基づいて行われ、第2の運転領域II’から第1の運転領域I’への運転領域の変化判断は第2の境界Y(N)に基づいて行われる。即ち、機関の運転状態が第1の運転領域I’にあって低温燃焼が行われているときに要求負荷Lが機関回転数Nの関数である第1の境界X(N)を越えると運転領域が第2の運転領域II’に移ったと判断され、従来の燃焼方法による燃焼が行われる。次いで要求負荷Lが機関回転数Nの関数である第2の境界Y(N)よりも低くなると運転領域が第1の運転領域I’に移ったと判断され、再び低温燃焼が行われる。
【0095】
このように第1の境界X(N)と第1の境界X(N)よりも低負荷側の第2の境界Y(N)との二つの境界を設けたのは次の二つの理由による。第1の理由は、第2の運転領域II’の高負荷側では比較的燃焼温度が高く、このとき要求負荷Lが第1の境界X(N)より低くなったとしてもただちに低温燃焼を行えないからである。即ち、要求負荷Lがかなり低くなったとき、即ち第2の境界Y(N)よりも低くなったときでなければただちに低温燃焼が開始されないからである。第2の理由は第1の運転領域I’と第2の運転領域II’間の運転領域の変化に対してヒステリシスを設けるためである。
【0096】
ところで機関の運転領域が第1の運転領域I’にあって低温燃焼が行われているときには煤はほとんど発生せず、その代り未燃炭化水素が煤の前駆体又はその前の状態の形でもって燃焼室5から排出される。このとき燃焼室5から排出された未燃炭化水素は酸化機能を有する触媒(図示せず)により良好に酸化せしめられる。この触媒としては酸化触媒、三元触媒、又はNOx吸収剤を用いることができる。NOx吸収剤は燃焼室5内における平均空燃比がリーンのときにNOxを吸収し、燃焼室5内における平均空燃比がリッチになるとNOxを放出する機能を有する。このNOx吸収剤は例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少くとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持されている。酸化触媒はもとより、三元触媒およびNOx吸収剤も酸化機能を有しており、従って上述した如く三元触媒およびNOx吸収剤を上述した触媒として用いることができる。
【0097】
図18は空燃比センサ(図示せず)の出力を示している。図18に示されるように空燃比センサの出力電流Iは空燃比A/Fに応じて変化する。従って空燃比センサの出力電流Iから空燃比を知ることができる。
【0098】
次に図19を参照しつつ第1の運転領域I’および第2の運転領域II’における運転制御について概略的に説明する。図19は要求負荷Lに対するスロットル弁17の開度、EGR制御弁25の開度、EGR率、空燃比、噴射時期および噴射量を示している。図19に示されるように要求負荷Lの低い第1の運転領域I’ではスロットル弁17の開度は要求負荷Lが高くなるにつれて全閉近くから2/3開度程度まで徐々に増大せしめられ、EGR制御弁25の開度は要求負荷Lが高くなるにつれて全閉近くから全開まで徐々に増大せしめられる。また、図19に示される例では第1の運転領域I’ではEGR率がほぼ70パーセントとされており、空燃比はわずかばかりリーンなリーン空燃比とされている。
【0099】
言い換えると第1の運転領域I’ではEGR率がほぼ70パーセントとなり、空燃比がわずかばかりリーンなリーン空燃比となるようにスロットル弁17の開度およびEGR制御弁25の開度が制御される。また、第1の運転領域I’では圧縮上死点TDC前に燃料噴射が行われる。この場合、噴射開始時期θSは要求負荷Lが高くなるにつれて遅くなり、噴射完了時期θEも噴射開始時期θSが遅くなるにつれて遅くなる。なお、アイドル運転時にはスロットル弁17は全閉近くまで閉弁され、このときEGR制御弁25も全閉近くまで閉弁せしめられる。スロットル弁17を全閉近くまで閉弁すると圧縮始めの燃焼室5内の圧力が低くなるために圧縮圧力が小さくなる。圧縮圧力が小さくなるとピストン4による圧縮仕事が小さくなるために機関本体1の振動が小さくなる。即ち、アイドル運転時には機関本体1の振動を抑制するためにスロットル弁17が全閉近くまで閉弁せしめられる。
【0100】
一方、機関の運転領域が第1の運転領域I’から第2の運転領域II’に変わるとスロットル弁20の開度が2/3開度程度から全開方向へステップ状に増大せしめられる。このとき図19に示す例ではEGR率がほぼ70パーセントから40パーセント以下までステップ状に減少せしめられ、空燃比がステップ状に大きくされる。即ち、EGR率が多量のスモークを発生するEGR率範囲(図15)を飛び越えるので機関の運転領域が第1の運転領域I’から第2の運転領域II’に変わるときに多量のスモークが発生することがない。第2の運転領域II’では従来から行われている燃焼が行われる。この第2の運転領域II’ではスロットル弁17は一部を除いて全開状態に保持され、EGR制御弁25の開度は要求負荷Lが高くなると次第に小さくされる。また、この運転領域II’ではEGR率は要求負荷Lが高くなるほど低くなり、空燃比は要求負荷Lが高くなるほど小さくなる。ただし、空燃比は要求負荷Lが高くなってもリーン空燃比とされる。また、第2の運転領域II’では噴射開始時期θSは圧縮上死点TDC付近とされる。
【0101】
図20(A)は第1の運転領域I’における目標空燃比A/Fを示している。図20(A)において、A/F=15.5,A/F=16,A/F=17,A/F=18で示される各曲線は夫々目標空燃比が15.5,16,17,18であるときを示しており、各曲線間の空燃比は比例配分により定められる。図20(A)に示されるように第1の運転領域I’では空燃比がリーンとなっており、更に第1の運転領域I’では要求負荷Lが低くなるほど目標空燃比A/Fがリーンとされる。即ち、要求負荷Lが低くなるほど燃焼による発熱量が少くなる。従って要求負荷Lが低くなるほどEGR率を低下させても低温燃焼を行うことができる。EGR率を低下させると空燃比は大きくなり、従って図20(A)に示されるように要求負荷Lが低くなるにつれて目標空燃比A/Fが大きくされる。目標空燃比A/Fが大きくなるほど燃料消費率は向上し、従ってできる限り空燃比をリーンにするために本発明による実施形態では要求負荷Lが低くなるにつれて目標空燃比A/Fが大きくされる。
【0102】
なお、図20(A)に示される目標空燃比A/Fは図20(B)に示されるように要求負荷Lおよび機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM32内に記憶されている。また、空燃比を図20(A)に示す目標空燃比A/Fとするのに必要なスロットル弁17の目標開度STが図21(A)に示されるように要求負荷Lおよび機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM32内に記憶されており、空燃比を図20(A)に示す目標空燃比A/Fとするのに必要なEGR制御弁25の目標開度SEが図21(B)に示されるように要求負荷Lおよび機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0103】
図22(A)は第2の燃焼、即ち従来の燃焼方法による普通の燃焼が行われるときの目標空燃比A/Fを示している。なお、図22(A)においてA/F=24,A/F=35,A/F=45,A/F=60で示される各曲線は夫々目標空燃比24,35,45,60を示している。図22(A)に示される目標空燃比A/Fは図22(B)に示されるように要求負荷Lおよび機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM32内に記憶されている。また、空燃比を図22(A)に示す目標空燃比A/Fとするのに必要なスロットル弁17の目標開度STが図23(A)に示されるように要求負荷Lおよび機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM32内に記憶されており、空燃比を図22(A)に示す目標空燃比A/Fとするのに必要なEGR制御弁25の目標開度SEが図23(B)に示されるように要求負荷Lおよび機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0104】
また、第2の燃焼が行われているときには燃料噴射量Qは要求負荷Lおよび機関回転数Nに基づいて算出される。この燃料噴射量Qは図24に示されるように要求負荷Lおよび機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0105】
次に図25を参照しつつ本実施形態の運転制御について説明する。図25を参照すると、まず初めにステップ1100において機関の運転状態が第1の運転領域I’であることを示すフラグIがセットされているか否かが判別される。フラグIがセットされているとき、即ち機関の運転状態が第1の運転領域I’であるときにはステップ1101に進んで要求負荷Lが第1の境界X(N)よりも大きくなったか否かが判別される。L≦X(N)のときにはステップ1103に進んで低温燃焼が行われる。一方、ステップ1101においてL>X(N)になったと判別されたときにはステップ1102に進んでフラグIがリセットされ、次いでステップ1109に進んで第2の燃焼が行われる。
【0106】
ステップ1100において、機関の運転状態が第1の運転領域I’であることを示すフラグIがセットされていないと判別されたとき、即ち機関の運転状態が第2の運転領域II’であるときには、ステップ1108に進んで要求負荷Lが第2の境界Y(N)よりも低くなったか否かが判別される。L≧Y(N)のときにはステップ1110に進み、リーン空燃比のもとで第2の燃焼が行われる。一方、ステップ1108においてL<Y(N)になったと判別されたときにはステップ1109に進んでフラグIがセットされ、次いでステップ1103に進んで低温燃焼が行われる。
【0107】
ステップ1103では図21(A)に示すマップからスロットル弁17の目標開度STが算出され、スロットル弁17の開度がこの目標開度STとされる。次いでステップ1104では図21(B)に示すマップからEGR制御弁25の目標開度SEが算出され、EGR制御弁25の開度がこの目標開度SEとされる。次いでステップ1105では質量流量検出器(図示せず)により検出された吸入空気の質量流量(以下、単に吸入空気量と称す)Gaが取込まれ、次いでステップ1106では図20(B)に示すマップから目標空燃比A/Fが算出される。次いでステップ1107では吸入空気量Gaと目標空燃比A/Fに基づいて空燃比を目標空燃比A/Fとするのに必要な燃料噴射量Qが算出される。
【0108】
上述したようにに低温燃焼が行われているときには要求負荷L又は機関回転数Nが変化するとスロットル弁17の開度およびEGR制御弁25の開度がただちに要求負荷Lおよび機関回転数Nに応じた目標開度ST,SEに一致せしめられる。従って例えば要求負荷Lが増大せしめられるとただちに燃焼室5内の空気量が増大せしめられ、斯くして機関の発生トルクがただちに増大せしめられる。一方、スロットル弁17の開度又はEGR制御弁25の開度が変化して吸入空気量が変化するとこの吸入空気量Gaの変化が質量流量検出器により検出され、この検出された吸入空気量Gaに基づいて燃料噴射量Qが制御される。即ち、吸入空気量Gaが実際に変化した後に燃料噴射量Qが変化せしめられることになる。
【0109】
ステップ1110では図24に示されるマップから目標燃料噴射量Qが算出され、燃料噴射量がこの目標燃料噴射量Qとされる。次いでステップ1111では図23(A)に示すマップからスロットル弁17の目標開度STが算出される。次いでステップ1112では図23(B)に示すマップからEGR制御弁25の目標開度SEが算出され、EGR制御弁25の開度がこの目標開度SEとされる。次いでステップ1113では質量流量検出器により検出された吸入空気量Gaが取込まれる。次いでステップ1114では燃料噴射量Qと吸入空気量Gaから実際の空燃比(A/F)R が算出される。次いでステップ1115では図22(B)に示すマップから目標空燃比A/Fが算出される。次いでステップ1116では実際の空燃比(A/F)R が目標空燃比A/Fよりも大きいか否かが判別される。(A/F)R >A/Fのときにはステップ1117に進んでスロットル開度の補正値ΔSTが一定値αだけ減少せしめられ、次いでステップ1119へ進む。これに対して(A/F)R ≦A/Fのときにはステップ1118に進んで補正値ΔSTが一定値αだけ増大せしめられ、次いでステップ1119に進む。ステップ1119ではスロットル弁17の目標開度STに補正値ΔSTを加算することにより最終的な目標開度STが算出され、スロットル弁17の開度がこの最終的な目標開度STとされる。即ち、実際の空燃比(A/F)R が目標空燃比A/Fとなるようにスロットル弁17の開度が制御される。
【0110】
このように第2の燃焼が行われているときには要求負荷L又は機関回転数Nが変化すると燃料噴射量がただちに要求負荷Lおよび機関回転数Nに応じた目標燃料噴射量Qに一致せしめられる。例えば要求負荷Lが増大せしめられるとただちに燃料噴射量が増大せしめられ、斯くして機関の発生トルクがただちに増大せしめられる。一方、燃料噴射量Qが増大せしめられて空燃比が目標空燃比A/Fからずれると空燃比が目標空燃比A/Fとなるようにスロットル弁20の開度が制御される。即ち、燃料噴射量Qが変化した後に空燃比が変化せしめられることになる。
【0111】
これまで述べた実施形態では低温燃焼が行われているときに燃料噴射量Qはオープンループ制御され、第2の燃焼が行われているときに空燃比がスロットル弁20の開度を変化させることによって制御される。しかしながら低温燃焼が行われているときに燃料噴射量Qを空燃比センサ27の出力信号に基づいてフィードバック制御することもできるし、また第2の燃焼が行われているときに空燃比をEGR制御弁31の開度を変化させることによって制御することもできる。
【0112】
本実施形態では、図9(A)、図10(A)及び図11(A)に示す順流モード時に、上述した通常燃焼、つまり、煤の発生量がピークとなる不活性ガスとしてのEGRガスの量よりも燃焼室5内に供給されるEGRガスの量が少ない燃焼が実行され、図9(B)、図10(B)及び図11(B)に示す逆流モード時に、上述した低温燃焼、つまり、煤の発生量がピークとなる不活性ガスとしてのEGRガスの量よりも燃焼室5内に供給されるEGRガスの量が多く煤がほとんど発生しない燃焼が実行される。
【0113】
更に本実施形態では、単位時間当たりに燃焼室5から排出される排出微粒子量が、パティキュレートフィルタ22上において単位時間当たりに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくなり、つまり、通常、図5の領域I内に位置し、かつ、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ22上に堆積しないように、排出微粒子量及びパティキュレートフィルタ22の温度を維持すべく内燃機関の運転条件が制御される。
【0114】
本実施形態によれば、図7に示すようにパティキュレートフィルタ22の隔壁54に一時的に捕集された微粒子を酸化するための活性酸素を放出する酸化剤としての酸素吸蔵・活性酸素放出剤261がパティキュレートフィルタ22の隔壁54に担持され、図9に示すようにパティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過する排気ガスの流れが逆転されることにより、パティキュレートフィルタ22の隔壁54に捕集される微粒子がパティキュレートフィルタ22の隔壁54の上面と下面(図7参照)とに分散される。そのため、パティキュレートフィルタ内に流入した微粒子の大部分が、パティキュレートフィルタの隔壁の一方の面において捕集されてしまうのを回避すると共に、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の方から排気ガス流れの下流側の微粒子に対し酸化除去作用を及ぼすことができる。上述した酸化除去作用は、パティキュレートフィルタ22の隔壁54表面上の酸素吸蔵・活性酸素放出剤261(図7参照)を必須要件としているため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部の酸素吸蔵・活性酸素放出剤161(図7参照)が存在しない場合であっても達成することが可能である。
【0115】
更に本実施形態によれば、上述したようにパティキュレートフィルタ22の隔壁54に捕集される微粒子がパティキュレートフィルタ22の隔壁54の一方の面と他方の面とに分散されることにより、パティキュレートフィルタ22の隔壁54に捕集された微粒子が酸化除去されることなく堆積する可能性は、微粒子が分散されない場合に比べて低減せしめられる。そのため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54に捕集された微粒子を活性酸素により酸化除去する酸化除去作用をすべての微粒子に十分に伝えることが可能になり、その結果、微粒子がパティキュレートフィルタ22の隔壁54に堆積してしまうのを阻止することができる。酸化除去作用をすべての微粒子に十分に伝えることも、パティキュレートフィルタ22の隔壁54表面上の酸素吸蔵・活性酸素放出剤261(図7参照)を必須要件としているため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部の酸素吸蔵・活性酸素放出剤161(図7参照)が存在しない場合であっても達成することが可能である。
【0116】
また本実施形態によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として、微粒子捕捉フィルタ80がパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に配置されている。そのため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある排気ガス中の有害物質を無害化することができる(図11参照)。
【0117】
また本実施形態によれば、図7及び図10に示すように、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部に一時的に捕集された微粒子162を酸化するための酸化触媒としての酸素吸蔵・活性酸素放出剤161が、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部に担持されている。そのため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部の酸素吸蔵・活性酸素放出剤161により、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部の微粒子162をパティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部において酸化除去することができる。更に本実施形態によれば、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部に一時的に捕集された微粒子162を移動させるための排気ガス逆流手段として、排気切換バルブ73が設けられている。そのため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部の酸素吸蔵・活性酸素放出剤161によりパティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部の微粒子162を酸化除去する酸化除去作用を、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部に一時的に捕集された微粒子162を移動させることによって促進することができる(図10参照)。
【0118】
また本実施形態によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として微粒子捕捉フィルタ80がパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に配置されるため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある微粒子62がそのまま排出されてしまうのを阻止することができる(図11参照)。
【0119】
また本実施形態によれば、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ22上に堆積しないように排出微粒子量およびパティキュレートフィルタ22の温度が維持されることにより、排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタ22上において輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。そのため、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させることにより排気ガス中の微粒子を除去することができる。
【0120】
また本実施形態によれば、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ22上に堆積しないように、排出微粒子量およびパティキュレートフィルタ22の温度を維持すべく内燃機関の運転条件が制御される。詳細には、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも少なくなるように、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ22上に堆積しないように、排出微粒子量およびパティキュレートフィルタ22の温度に基づき、内燃機関の運転条件が制御される。そのため、内燃機関の運転条件が、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも少なくなる運転条件、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しない運転条件に偶然合致する場合と異なり、確実に、排出微粒子量を酸化除去可能微粒子量よりも少なくするか、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ22上に堆積しないようにすることができる。それゆえ、内燃機関の運転条件が偶然合致する場合に比べ、微粒子がパティキュレートフィルタ22上に積層状に堆積する前に微粒子をより一層確実に酸化させることができる。
【0121】
また本実施形態によれば、パティキュレートフィルタ22に担持されている酸素吸蔵・活性酸素放出剤61により、周囲に過剰酸素が存在するときに酸素が取り込まれて保持され、周囲の酸素濃度が低下したときにその保持された酸素が活性酸素の形で放出される(図3参照)。そのため、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積した後にその微粒子が輝炎を発して除去されるのと異なり、微粒子62がパティキュレートフィルタ22上に積層状に堆積する前に、酸素吸蔵・活性酸素放出剤61が放出する活性酸素により、輝炎を発することなくその微粒子62を酸化除去することができる。
【0122】
また本実施形態によれば、逆流手段としての排気切換バルブ73の順流モード時(図9(A)参照)に、煤の発生量がピークとなる不活性ガスとしてのEGRガスの量よりも燃焼室5内に供給されるEGRガスの量が少ない通常燃焼が実行され、排気切換バルブ73の逆流モード時(図9(B)参照)に、煤の発生量がピークとなるEGRガスの量よりも燃焼室5内に供給されるEGRガスの量が多く煤がほとんど発生しない低温燃焼が実行される。つまり、煤の発生量がピークとなるEGRガスの量よりも燃焼室5内に供給されるEGRガスの量が多く煤がほとんど発生しない低温燃焼が実行されるため、そのときの排気ガス中に含まれるHC、COにより微粒子の酸化除去作用を促進することができる。更に、煤の発生量がピークとなるEGRガスの量よりも燃焼室5内に供給されるEGRガスの量が多く煤がほとんど発生しない低温燃焼が実行されるときに排気ガスが逆流せしめられるため、煤の発生量がピークとなるEGRガスの量よりも燃焼室5内に供給されるEGRガスの量が少ない通常燃焼が実行された時にパティキュレートフィルタ22の一方の表面上に微粒子が堆積し(図10(A)参照)、パティキュレートフィルタ22のその表面上の酸素吸蔵・活性酸素放出剤61261が硫黄被毒されてしまっていても、パティキュレートフィルタ22の反対側(図10の下側)の表面から流入してパティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部を通過したHC、CO含有排気ガスにより、パティキュレートフィルタ22の一方の表面上に堆積した微粒子を、硫黄被毒の影響を受けることなく酸化除去することができる。
【0123】
本実施形態の変形例では、微粒子捕捉フィルタ80の代わりに、酸化触媒を備えたパティキュレートフィルタを配置することも可能である。本変形例によれば、上述した実施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。更に微粒子捕捉フィルタ80と異なり、微粒子だけでなくHCやCOも浄化することができる。他の変形例では、微粒子捕捉フィルタ80の代わりに、酸化触媒を備えたパティキュレートフィルタを配置すると共に、リッチガスを供給してNOxを除去することも可能である。
【0124】
以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の第三の実施形態について説明する。本実施形態の構成及び作用は、後述する点を除き図1〜図25を参照して説明した第一及び第二の実施形態の構成及び作用とほぼ同様である。本実施形態では図1に示した微粒子捕捉フィルタ80が使用されるのに加え、図26に示す昇温手段としての電気ヒータ(EHC)81が使用される。図26は微粒子捕捉フィルタ80のために電気ヒータ81を設けた図11と同様の図である。
【0125】
本実施形態によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として、電気ヒータ81を備えた微粒子捕捉フィルタ80がパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に配置される。そのため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある微粒子62がそのまま排出されてしまうのを阻止すると共に、微粒子捕捉フィルタ80が捕捉した微粒子62を熱により酸化除去することができる。本実施形態の変形例では、電気ヒータ81の代わりにバーナーを使用することも可能である。本変形例によっても上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0126】
以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の第四の実施形態について説明する。本実施形態の構成及び作用は、後述する点を除き図1〜図25を参照して説明した第一及び第二の実施形態の構成及び作用とほぼ同様である。本実施形態では、図1に示したパティキュレートフィルタ22及び微粒子捕捉フィルタ80が設けられているのに加え、図27に示す圧力センサ43、44、45及び46が設けられている。図27は排気切換バルブ73の切換位置と排気ガスの流れとの関係を示した図9とほぼ同様の図である。詳細には、図27(A)は排気切換バルブ73が順流位置にあるときの図、図27(B)は排気切換バルブ73が逆流位置にあるときの図、図27(C)は排気切換バルブ73がバイパス位置にあるときの図である。
【0127】
排気切換バルブ73が順流位置にあるとき、図27(A)に示すように、排気切換バルブ73を通過してケーシング23内に流入した排気ガスは、まず第一通路71を通過し、次いでパティキュレートフィルタ22を通過し、最後に第二通路72を通過し、再び排気切換バルブ73を通過して排気管に戻される。その際、排気ガス中の微粒子62は、パティキュレートフィルタ22により一時的に捕集される。次いで排気切換バルブ73が逆流位置に切り換えられると、図27(B)に示すように、排気切換バルブ73を通過してケーシング23内に流入した排気ガスは、まず第二通路72を通過し、次いでパティキュレートフィルタ22を図27(A)に示した場合とは逆向きに通過し、最後に第一通路71を通過し、再び排気切換バルブ73を通過して排気管に戻される。その際、パティキュレートフィルタ22により一時的に捕集されていた微粒子62は、パティキュレートフィルタ22から脱離し、微粒子捕捉フィルタ80により捕捉される。次いで排気切換バルブ73がバイパス位置に切り換えられると、図9(C)に示すように、第一通路71内の圧力と第二通路72内の圧力とが等しくなるために、排気切換バルブ73に到達した排気ガスはケーシング23内に流入することなくそのまま排気切換バルブ73を通過する。その際、後述するように排気ガスの温度が昇温せしめられるように内燃機関の運転条件が切り換えられ、微粒子捕捉フィルタ80が昇温せしめられる。
【0128】
図28は本実施形態の下流側フィルタ、つまり、微粒子捕捉フィルタの再生制御方法を示したフローチャートである。このルーチンが開始されると、まずステップ200において、圧力センサ45により読み込まれた圧力と圧力センサ46により読み込まれた圧力との差圧ΔPDが閾値TPDより高いか否かが判断される。NOのときには、微粒子捕捉フィルタ80内にそれほど微粒子が捕捉されておらず、まだ微粒子捕捉フィルタ80を再生させる必要がないと判断し、このルーチンを終了する。一方、YESのときには、微粒子捕捉フィルタ80内に比較的多くの微粒子が捕捉され、微粒子捕捉フィルタ80を再生させる必要があると判断し、ステップ201に進む。この閾値TPDは、微粒子捕捉フィルタ80を昇温させ微粒子捕捉フィルタ80内の微粒子を酸化除去する際に微粒子捕捉フィルタ80が溶損しないように、かつ、微粒子捕捉フィルタ80を昇温させるために排気ガスの温度を昇温させる際に内燃機関の性能を損なわないように設定される。ステップ201では、排気切換バルブ73が図27(C)に示すバイパス位置に切り換えられる。次いでステップ202では、例えば上述した低温燃焼を行うことにより排気ガスの温度が昇温せしめられ、微粒子捕捉フィルタ80がその排気ガスにより昇温せしめられる。低温燃焼を行う代わりに、膨張行程噴射、又は排気系HC添加、若しくはVIGOM噴射+噴射リタードを行うことも可能である。
【0129】
次いでステップ203では、下流側フィルタ、つまり、微粒子捕捉フィルタ80が再生されたか否かが判断される。NOのとき、つまり、圧力センサ45により読み込まれた圧力と圧力センサ46により読み込まれた圧力との差圧ΔPDが所定の閾値以下まで低下していないときには、微粒子捕捉フィルタ80の再生を継続する必要があると判断し、ステップ204にて微粒子捕捉フィルタ80の昇温制御が継続される。一方、YESのとき、つまり、圧力センサ45により読み込まれた圧力と圧力センサ46により読み込まれた圧力との差圧ΔPDが所定の閾値以下まで低下したときには、微粒子捕捉フィルタ80の再生が終了したと判断し、ステップ205に進む。ステップ205では、微粒子捕捉フィルタ80の再生制御が終了され、通常の内燃機関の運転に戻される。次いでステップ206では、排気切換バルブ73が図27(A)に示す順流位置又は図27(B)に示す逆流位置に切り換えられる。
【0130】
図29は本実施形態の微粒子捕捉フィルタ80の昇温制御の効果を示した図である。図29に示すように、内燃機関の通常運転が行われ、排気切換バルブ73が順流位置と逆流位置との間で切り換えられているうちに下流側フィルタ、つまり、微粒子捕捉フィルタ80の圧力損失ΔPDが閾値TPDより高くなると(時間T3)、排気切換バルブ73がバイパス位置に切り換えられ、内燃機関の昇温制御による微粒子捕捉フィルタ80の昇温制御が行われる。微粒子捕捉フィルタ80の再生が終了すると(時間T4)、内燃機関が通常運転に戻され、排気切換バルブ73が逆流位置に切り換えられる。
【0131】
本実施形態によれば、排気切換バルブ73がバイパス位置に配置されているときに排気ガスがパティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過することなくバイパスせしめられることにより、微粒子捕捉フィルタ80が昇温せしめられる。そのため、電気ヒータ81のような別個の微粒子捕捉フィルタ80用昇温手段を設ける必要なく、パティキュレートフィルタ22をバイパスせしめられた排気ガスによって微粒子捕捉フィルタ80を昇温させることができる。
【0132】
更に本実施形態によれば、微粒子捕捉フィルタ80に微粒子が堆積し、差圧ΔPDが閾値TPDを越えたときに、排気ガスがパティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過することなくバイパスせしめられ、微粒子捕捉フィルタ80が昇温せしめられる。詳細には、微粒子捕捉フィルタ80に微粒子が堆積したときに排気ガスがパティキュレートフィルタ22をバイパスされ、微粒子捕捉フィルタ80に微粒子が堆積していないときには排気ガスがパティキュレートフィルタ22をバイパスされない。そのため、排気ガスがパティキュレートフィルタ22をバイパスせしめられる必要がないときに排気ガスがパティキュレートフィルタ22をバイパスせしめられ、パティキュレートフィルタ22の温度が低下してしまうのに伴って、パティキュレートフィルタ22の隔壁54の酸素吸蔵・活性酸素放出剤161、261(図7参照)の酸化除去作用が弱まってしまうのを回避することができる。
【0133】
以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の第五の実施形態について説明する。本実施形態の構成及び作用は、後述する点を除き図1〜図29を参照して説明した第一及び第二並びに第四の実施形態の構成及び作用とほぼ同様である。図30はパティキュレートフィルタ22及び微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復制御方法を示したフローチャートである。燃料消費量積算値が所定値以上になると硫黄被毒したと判断され、このルーチンが開始される。このルーチンが開始されると、図30に示すようにまずステップ300において、上流側フィルタ、つまり、パティキュレートフィルタ22の硫黄被毒が回復したか否か、つまり、パティキュレートフィルタ22の硫黄被毒回復制御の経過時間が所定時間以上になったか否かが判断される。NOのときには、パティキュレートフィルタ22の硫黄被毒回復制御を継続すべく、ステップ301において、例えば上述した低温燃焼を行うことにより、排気ガスが高温かつリッチにされる。一方、YESのとき、つまり、パティキュレートフィルタ22の硫黄被毒が回復したときには、ステップ201において、下流側フィルタ、つまり、微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒を回復させるべく、排気切換バルブ73が図27(C)に示すようにバイパス位置に配置される。
【0134】
次いでステップ302では、下流側フィルタ、つまり、微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒が回復したか否か、すなわち、微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復制御の経過時間が所定時間以上になったか否かが判断される。NOのときには、微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復制御を継続すべく、ステップ303にてディレイが設けられる。一方、YESのとき、つまり、微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒が回復したときには、ステップ304において内燃機関の運転が通常運転に戻される。次いでステップ305において、排気切換バルブ73がバイパス位置から順流位置又は逆流位置に切り換えられる。
【0135】
図31は本実施形態のパティキュレートフィルタ22及び微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復制御の効果を示した図である。図31に示すように、まず時間T5から時間T6の間に、上流側フィルタであるパティキュレートフィルタ22の硫黄被毒回復が実行され、次いで時間T6から時間T7の間に、時間T6以前にパティキュレートフィルタ22から放出された硫黄により硫黄被毒した下流側フィルタ、つまり、微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復が実行される。
【0136】
本実施形態によれば、微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復を実行すべきとき、まずパティキュレートフィルタ22の硫黄被毒回復が実行され(時間T5から時間T6)、次いで微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復が実行される(時間T6から時間T7)。そのため、最初に微粒子捕捉フィルタの硫黄被毒回復が実行され、次にパティキュレートフィルタの硫黄被毒回復が実行され、最後に、パティキュレートフィルタの硫黄被毒回復の際に流出した硫黄により再び被毒した微粒子捕捉フィルタの硫黄被毒回復が実行される場合よりも、微粒子捕捉フィルタの硫黄被毒回復が実行される回数を少なくすることができる。
【0137】
以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の第六の実施形態について説明する。本実施形態の構成及び作用は、後述する点を除き図1〜図31を参照して説明した第一及び第二並びに第四の実施形態の構成及び作用とほぼ同様である。図32は排気切換バルブ73の切換位置と排気ガスの流れとの関係を示した図27とほぼ同様の図である。詳細には、図32(A)は排気切換バルブ73が順流位置にあるときの図、図32(B)は排気切換バルブ73がバイパス位置にあるときの図、図32(C)は排気切換バルブ73が逆流位置にあるときの図である。図32において、82は排気ガス浄化触媒としてリーンNOx触媒を担持したフィルタである。パティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部に一時的に捕集された微粒子162を移動させるとき(図10参照)、つまり、図32に示すように、排気切換バルブ73が順流位置(図32(A))から逆流位置(図32(C))に切り換えられるとき、あるいは、排気切換バルブ73が順流位置(図32(A))からバイパス位置(図32(B))を介して逆流位置(図32(C))に切り換えられるとき、排気ガス中のHC、CO、NOxは、パティキュレートフィルタ22において浄化されることなく、パティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に流されてしまう。そこで本実施形態では、そのようなHC、CO、NOxを浄化すべく、パティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側にリーンNOx触媒を担持したフィルタ82が配置されている。また、リーンNOx触媒によりNOxを除去すべく、排気ガスが一時的にリッチにされる。
【0138】
本実施形態によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として排気ガス浄化触媒を担持したフィルタ82がパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に配置されるため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過する排気ガスの流れを逆転させるとき、つまり、排気切換バルブ73の切換時にパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に流れてしまうHC、CO、NOx含有排気ガスが浄化されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。本実施形態の変形例では、フィルタ82がリーンNOx触媒の代わりに酸化触媒や三元触媒を担持することも可能である。
【0139】
以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の第七の実施形態について説明する。本実施形態の構成及び作用は、後述する点を除き図1〜図25を参照して説明した第一及び第二の実施形態の構成及び作用とほぼ同様である。本実施形態では、微粒子捕捉フィルタ80の代わりにサイクロン83が設けられている。図33はパティキュレートフィルタ22及びサイクロン83の拡大側面図である。本実施形態によれば、排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段としてサイクロン83がパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側に配置されるため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過する排気ガスの流れを逆転させるとき(図10)に、パティキュレートフィルタ22表面上に堆積していた比較的大径の粗粒子62(図11)がパティキュレートフィルタ22表面から脱離し、その脱離した粗粒子62が捕集されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0140】
以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の第八の実施形態について説明する。本実施形態の構成及び作用は、後述する点を除き図1〜図25を参照して説明した第一及び第二の実施形態の構成及び作用とほぼ同様である。本実施形態では、微粒子捕捉フィルタ80の代わりに、あるいは、微粒子捕捉フィルタ80に加えて粗粒子捕捉フィルタ84、85が設けられている。図34はパティキュレートフィルタ22及び粗粒子捕捉フィルタ84、85の拡大側面図である。本実施形態によれば、排気ガス流れが順流のとき(図11(A)参照)にパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側となる位置に排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として粗粒子捕捉フィルタ85が配置され、排気ガス流れが逆流のとき(図11(B)参照)にパティキュレートフィルタ22よりも排気ガス流れの下流側となる位置に排気ガス中の有害成分を無害化するための無害化手段として粗粒子捕捉フィルタ84が配置される。そのため、パティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過する排気ガスの流れを逆転させるために排気切換バルブ73の位置が切り換えられるときに、パティキュレートフィルタ22表面上に堆積していた比較的大径の粗粒子62(図11)がパティキュレートフィルタ22表面から脱離し、その脱離した粗粒子が捕集されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。粗粒子捕捉フィルタ84、85の例としては、例えば衝突捕集型のフォームフィルタ等がある。
【0141】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタ内に流入した微粒子の大部分が、パティキュレートフィルタの壁の一方の面において捕集されてしまうのを回避すると共に、パティキュレートフィルタの壁の方から排気ガス流れの下流側の微粒子に対し酸化除去作用を及ぼすことができる。更に、パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子を例えば活性酸素により酸化除去する酸化除去作用をすべての微粒子に十分に伝えることが可能になり、その結果、微粒子がパティキュレートフィルタの壁に堆積してしまうのを阻止することができる。また、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある排気ガス中の有害物質を無害化することができる。
【0142】
請求項2に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタ内に流入した微粒子の大部分が、パティキュレートフィルタの壁の一方の面において捕集されてしまうのを回避すると共に、パティキュレートフィルタの壁の方から排気ガス流れの下流側の微粒子に対し酸化除去作用を及ぼすことができる。更に、パティキュレートフィルタの壁に捕集された微粒子を活性酸素により酸化除去する酸化除去作用をすべての微粒子に十分に伝えることが可能になり、その結果、微粒子がパティキュレートフィルタの壁に堆積してしまうのを阻止することができる。また、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある排気ガス中の有害物質を無害化することができる。
【0143】
請求項3に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある微粒子がそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0144】
請求項4に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう可能性のある微粒子がそのまま排出されてしまうのを阻止すると共に、微粒子捕捉手段により捕捉した微粒子を酸化除去することができる。
【0145】
請求項5に記載の発明によれば、ヒータのような別個の微粒子捕捉手段用昇温手段を設ける必要なく、パティキュレートフィルタをバイパスせしめられた排気ガスによって微粒子捕捉手段を昇温させることができる。
【0146】
請求項6に記載の発明によれば、排気ガスがパティキュレートフィルタをバイパスせしめられる必要がないときに排気ガスがパティキュレートフィルタをバイパスせしめられてしまうのに伴って、パティキュレートフィルタの壁の内部の酸化触媒の酸化除去作用が弱まってしまうのを回避することができる。
【0147】
請求項7に記載の発明によれば、最初に微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復が実行され、次にパティキュレートフィルタの硫黄被毒回復が実行され、最後に、パティキュレートフィルタの硫黄被毒回復の際に流出した硫黄により再び被毒した微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復が実行される場合よりも、微粒子捕捉手段の硫黄被毒回復が実行される回数を少なくすることができる。
【0148】
請求項8に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときにパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの下流側に流れてしまう排気ガスが浄化されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0149】
請求項9に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときに、パティキュレートフィルタ表面上に堆積していた比較的大径の微粒子がパティキュレートフィルタ表面から脱離し、その脱離した微粒子が捕集されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0150】
請求項10に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの壁を通過する排気ガスの流れを逆転させるときに、パティキュレートフィルタ表面上に堆積していた比較的大径の微粒子がパティキュレートフィルタ表面から脱離し、その脱離した微粒子が捕集されることなくそのまま排出されてしまうのを阻止することができる。
【0151】
請求項11に記載の発明によれば、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させることにより排気ガス中の微粒子を除去することができる。
【0152】
請求項12に記載の発明によれば、内燃機関の運転条件が、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも少なくなる運転条件、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しない運転条件に偶然合致する場合と異なり、確実に、排出微粒子量を酸化除去可能微粒子量よりも少なくするか、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないようにすることができる。それゆえ、内燃機関の運転条件が偶然合致する場合に比べ、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子をより一層確実に酸化させることができる。
【0153】
請求項13に記載の発明によれば、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積した後にその微粒子が輝炎を発して除去されるのと異なり、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に、酸素吸蔵・活性酸素放出剤が放出する活性酸素により、輝炎を発することなくその微粒子を酸化除去することができる。
【0154】
請求項14に記載の発明によれば、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも燃焼室内に供給される不活性ガスの量が多く煤がほとんど発生しない燃焼が実行されるため、そのときの排気ガス中に含まれるHC、COにより微粒子の酸化除去作用を促進することができる。更に、煤の発生量がピークとなる不活性ガスの量よりも燃焼室内に供給される不活性ガスの量が少ない燃焼が実行された時にパティキュレートフィルタの一方の表面上に微粒子が堆積し、パティキュレートフィルタのその表面上の触媒が硫黄被毒されてしまっていても、パティキュレートフィルタの反対側の表面から流入してパティキュレートフィルタの壁の内部を通過したHC、CO含有排気ガスにより、パティキュレートフィルタの一方の表面上に堆積した微粒子を、硫黄被毒の影響を受けることなく酸化除去することができる。
【0155】
請求項15に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの壁の内部の酸化剤によりパティキュレートフィルタの壁の内部の微粒子をパティキュレートフィルタの壁の内部において酸化除去することができる。更に、パティキュレートフィルタの壁の内部の酸化剤によりパティキュレートフィルタの壁の内部の微粒子を酸化除去する酸化除去作用を、パティキュレートフィルタの壁の内部に一時的に捕集された微粒子を移動させることによって促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用した第一の実施形態を示した図である。
【図2】パティキュレートフィルタ22の構造を示した図である。
【図3】排気ガス流入通路50の内周面上に形成された担体層の表面の拡大図である。
【図4】微粒子の酸化の様子を示した図である。
【図5】単位時間当りに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量Gを示した図である。
【図6】機関の運転制御ルーチンの一例を示した図である。
【図7】図2(B)に示したパティキュレートフィルタの隔壁54の拡大断面図である。
【図8】図1に示したパティキュレートフィルタ22の拡大図である。
【図9】排気切換バルブの切換位置と排気ガスの流れとの関係を示した図である。
【図10】排気切換バルブ73の位置が切り換えられるのに応じてパティキュレートフィルタの隔壁54の内部の微粒子が移動する様子を示した図である。
【図11】排気切換バルブ73の切換時にパティキュレートフィルタの隔壁表面の酸素吸蔵・活性酸素放出剤261上から剥離した微粒子62が微粒子捕捉フィルタ80により捕捉される様子を示した図である。
【図12】スモークおよびNOxの発生量等を示す図である。
【図13】燃焼圧を示す図である。
【図14】燃料分子を示す図である。
【図15】スモークの発生量とEGR率との関係を示す図である。
【図16】噴射燃料量と混合ガス量との関係を示す図である。
【図17】第1の運転領域I’および第2の運転領域II’を示す図である。
【図18】空燃比センサの出力を示す図である。
【図19】スロットル弁の開度等を示す図である。
【図20】第1の運転領域I’における空燃比等を示す図である。
【図21】スロットル弁等の目標開度のマップを示す図である。
【図22】第2の燃焼における空燃比等を示す図である。
【図23】スロットル弁等の目標開度のマップを示す図である。
【図24】燃料噴射量のマップを示す図である。
【図25】機関の運転を制御するためのフローチャートである。
【図26】微粒子捕捉フィルタ80のために電気ヒータ81を設けた図11と同様の図である。
【図27】排気切換バルブ73の切換位置と排気ガスの流れとの関係を示した図9とほぼ同様の図である。
【図28】第四の実施形態の下流側フィルタ、つまり、微粒子捕捉フィルタの再生制御方法を示したフローチャートである。
【図29】第四の実施形態の微粒子捕捉フィルタ80の昇温制御の効果を示した図である。
【図30】パティキュレートフィルタ22及び微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復制御方法を示したフローチャートである。
【図31】第五の実施形態のパティキュレートフィルタ22及び微粒子捕捉フィルタ80の硫黄被毒回復制御の効果を示した図である。
【図32】排気切換バルブ73の切換位置と排気ガスの流れとの関係を示した図27とほぼ同様の図である。
【図33】パティキュレートフィルタ22及びサイクロン83の拡大側面図である。
【図34】パティキュレートフィルタ22及び粗粒子捕捉フィルタ84、85の拡大側面図である。
【符号の説明】
5…燃焼室
6…燃料噴射弁
20…排気管
22…パティキュレートフィルタ
25…EGR制御弁
54…隔壁
61…酸素吸蔵・活性酸素放出剤
62…微粒子
73…排気切換バルブ
80…微粒子捕捉フィルタ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an exhaust gas purification device for an internal combustion engine.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a particulate filter for collecting particulates in exhaust gas discharged from a combustion chamber is disposed in an engine exhaust passage, and when the exhaust gas passes through a wall of the particulate filter, particulates in the exhaust gas are removed. 2. Description of the Related Art An exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine that is designed to be collected is known. An example of this type of exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine is disclosed in Japanese Patent Publication No. 7-106290.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine described in JP-A-7-106290, the flow of the exhaust gas passing through the particulate filter is not reversed. Therefore, the fine particles collected on the wall of the particulate filter cannot be dispersed on one side and the other side of the wall of the particulate filter. As a result, when a certain amount or more of the fine particles are collected on the wall of the particulate filter, the action of removing the fine particles is not sufficiently transmitted to all the fine particles. Therefore, in the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-106290, when the amount of particulates flowing into the particulate filter exceeds a certain amount, all the particulates are removed from one side of the wall of the particulate filter. As the particles are trapped on the surface, the particle removing action of the particulate filter is not sufficiently transmitted to all the particles, and as a result, the particles are deposited on the walls of the particulate filter. Therefore, the particulate filter is clogged and the back pressure increases.
[0004]
In view of the above problems, the present invention reverses the flow of exhaust gas passing through a particulate filter and sufficiently transmits an oxidizing / removing action of oxidizing and removing particulates trapped on a wall of the particulate filter to all the particulates. This prevents the particulates from accumulating on the walls of the particulate filter, reduces the possibility that the particulates will be desorbed from the particulate filter when the flow of exhaust gas is reversed, Provided is an exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine that can secure a time necessary for oxidizing and removing particulates by removing the particulates after the particulate filter even if the particulates are detached from the particulate filter. With the goal.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, a particulate filter for trapping fine particles in exhaust gas discharged from the combustion chamber is disposed in the engine exhaust passage, and the exhaust gas passes through the wall of the particulate filter. In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine, the fine particles temporarily trapped on the wall of the particulate filter can be oxidized, and the fine particles in the exhaust gas can be oxidized. Exhaust gas backflow means for reversing the flow of exhaust gas passing through the wall of the filter is provided. By reversing the flow of exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, the exhaust gas is collected on the wall of the particulate filter. The particles to be dispersed are dispersed on one side and the other side of the wall of the particulate filter, whereby the particulate matter is dispersed. The possibility that the fine particles trapped on the wall of the filter is deposited without being oxidized and removed is reduced, and the detoxification means for detoxifying the harmful components in the exhaust gas is provided in a more exhaust gas flow than the particulate filter. Located downstream ofThe exhaust gas passing through the wall of the particulate filter before and after the reversal of the flow of the exhaust gas by the exhaust gas backflow means passes through the detoxifying means.An exhaust purification device for an internal combustion engine is provided.
[0006]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the first aspect, the fine particles temporarily collected on the wall of the particulate filter can be oxidized by, for example, active oxygen or oxygen in the exhaust gas. By reversing the flow of the passing exhaust gas, the fine particles trapped on the wall of the particulate filter are dispersed on one side and the other side of the wall of the particulate filter. Therefore, it is possible to prevent most of the fine particles flowing into the particulate filter from being trapped on one surface of the wall of the particulate filter, and to prevent the most of the fine particles from flowing toward the exhaust gas flow from the wall of the particulate filter. Can have an oxidative removal effect on the fine particles. Further, in the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the first aspect, the fine particles trapped on the wall of the particulate filter are dispersed on one side and the other side of the wall of the particulate filter, so that the particulate matter is dispersed. The possibility that the fine particles trapped on the filter wall are deposited without being oxidized and removed is reduced. For this reason, it is possible to sufficiently transmit the oxidizing and removing effect of oxidizing and removing the fine particles trapped on the wall of the particulate filter by, for example, active oxygen or oxygen in exhaust gas to all the fine particles. Accumulation on the walls of the curated filter can be prevented. In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the present invention, the detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas is disposed downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow.The exhaust gas that has passed through the wall of the particulate filter before and after the reversal of the flow of the exhaust gas by the exhaust gas backflow means passes through the detoxifying means.. Therefore, when reversing the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, it is possible to detoxify harmful substances in the exhaust gas that may flow to the downstream side of the exhaust gas flow from the particulate filter. it can.
[0007]
According to the second aspect of the present invention, the particulate filter for collecting particulates in the exhaust gas discharged from the combustion chamber is disposed in the engine exhaust passage, and the exhaust gas passes through the wall of the particulate filter. In an exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine in which particulates in exhaust gas are trapped, active oxygen for oxidizing particulates temporarily trapped on the wall of the particulate filter is released. An oxidizing agent to be carried on the wall of the particulate filter, and an exhaust gas backflow means for reversing the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, wherein the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is provided. By reversing the flow of particles, the fine particles trapped on the wall of the particulate filter Dispersed on one side and the other side of the wall, thereby reducing the possibility that fine particles trapped on the wall of the particulate filter are deposited without being oxidized and removed, and the harmful components in the exhaust gas are reduced. A detoxifying means for detoxifying is disposed downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow.The exhaust gas passing through the wall of the particulate filter before and after the reversal of the flow of the exhaust gas by the exhaust gas backflow means passes through the detoxifying means.An exhaust purification device for an internal combustion engine is provided.
[0008]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to claim 2, an oxidizing agent that releases active oxygen for oxidizing fine particles temporarily collected on the wall of the particulate filter is carried on the wall of the particulate filter, By reversing the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, the fine particles trapped on the wall of the particulate filter are dispersed on one side and the other side of the wall of the particulate filter. Therefore, it is possible to prevent most of the fine particles flowing into the particulate filter from being trapped on one surface of the wall of the particulate filter, and to prevent the most of the fine particles from flowing toward the exhaust gas flow from the wall of the particulate filter. Can have an oxidative removal effect on the fine particles. Furthermore, in the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the second aspect, the particulates collected on the wall of the particulate filter are dispersed on one surface and the other surface of the wall of the particulate filter, so that the particulate matter is dispersed. The possibility that the fine particles trapped on the filter wall are deposited without being oxidized and removed is reduced. Therefore, it is possible to sufficiently transmit the oxidizing and removing effect of oxidizing and removing the fine particles trapped on the wall of the particulate filter by active oxygen to all the fine particles, and as a result, the fine particles accumulate on the wall of the particulate filter. Can be prevented. In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the second aspect, the detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas is disposed downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow.The exhaust gas passing through the wall of the particulate filter before and after the reversal of the flow of the exhaust gas by the exhaust gas backflow means is made to pass through the detoxification means.. Therefore, when reversing the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, it is possible to detoxify harmful substances in the exhaust gas that may flow to the downstream side of the exhaust gas flow from the particulate filter. it can.
[0009]
According to the third aspect of the present invention, as a detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas, a particulate capturing means is disposed downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow. 2. An exhaust gas purification device for an internal combustion engine according to item 2 is provided.
[0010]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the third aspect, the particulate capturing means is disposed downstream of the particulate filter as a detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas. Therefore, when reversing the flow of exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, it is possible to prevent the particulates that may flow downstream of the particulate filter from the particulate filter from being directly discharged. Can be.
[0011]
According to the invention as set forth in
[0012]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the fourth aspect, as the detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas, the particulate trapping means provided with the temperature increasing means has a higher exhaust gas flow than the particulate filter. It is located downstream. Therefore, when reversing the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, it is possible to prevent the particulates that may flow downstream of the particulate filter from the particulate filter from being discharged as they are. The fine particles captured by the fine particle capturing means can be oxidized and removed.
[0013]
According to the invention described in
[0014]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the fifth aspect, the exhaust gas is bypassed without passing through the wall of the particulate filter, so that the temperature of the particulate capturing means is increased. Therefore, it is not necessary to provide a separate temperature raising means for the particle capturing means such as a heater, and the temperature of the particle capturing means can be raised by the exhaust gas bypassing the particulate filter.
[0015]
According to the invention described in claim 6, when the fine particles are deposited on the fine particle capturing means, the exhaust gas is bypassed without passing through the wall of the particulate filter, and the temperature of the fine particle capturing means is increased.
[0016]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the sixth aspect, when particulates accumulate on the particulate capturing means, the exhaust gas is bypassed without passing through the wall of the particulate filter, and the temperature of the particulate capturing means is increased. . Specifically, when particulates accumulate on the particulate capturing means, the exhaust gas bypasses the particulate filter, and when no particulates accumulate on the particulate capturing means, the exhaust gas does not bypass the particulate filter. Therefore, the exhaust gas is bypassed through the particulate filter when the exhaust gas does not need to be bypassed through the particulate filter, and the oxidizing and removing action of the oxidation catalyst inside the wall of the particulate filter is weakened. Can be avoided.
[0017]
According to the invention described in claim 7, when the sulfur poisoning recovery of the particulate capturing means is to be performed, the sulfur poisoning recovery of the particulate filter is performed, and then the sulfur poisoning recovery of the particulate capturing means is performed. According to a third aspect of the present invention, there is provided an exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine, which is configured to execute the process.
[0018]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the seventh aspect, when the sulfur poisoning recovery of the particulate capturing means is to be performed, the sulfur poisoning recovery of the particulate filter is performed, and then the sulfur poisoning recovery of the particulate capturing means is performed. Be executed. Therefore, first, sulfur poisoning recovery of the particulate capturing means is performed, then sulfur poisoning recovery of the particulate filter is performed, and finally, the sulfur that has flowed out at the time of sulfur poisoning recovery of the particulate filter is recovered again. The number of times of performing the sulfur poisoning recovery of the particle capturing unit can be reduced as compared with the case where the sulfur poisoning recovery of the poisoned particle capturing unit is performed.
[0019]
According to the eighth aspect of the present invention, the exhaust gas purifying catalyst is disposed downstream of the particulate filter as a detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas. According to another aspect of the present invention, there is provided an exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine.
[0020]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the present invention, an exhaust gas purifying catalyst is disposed downstream of the particulate filter as a detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas. . Therefore, when the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is reversed, the exhaust gas flowing downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow is prevented from being directly discharged without being purified. can do.
[0021]
According to the ninth aspect of the present invention, according to the first or second aspect, a cyclone is disposed as a detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow. An exhaust purification device for an internal combustion engine as described above is provided.
[0022]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the ninth aspect, a cyclone is disposed downstream of the particulate filter as a detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas. Therefore, when reversing the flow of exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, relatively large particles deposited on the surface of the particulate filter are separated from the surface of the particulate filter, and the separated particles are removed. Can be prevented from being discharged without being collected.
[0023]
According to the invention as set forth in
[0024]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the tenth aspect, when the exhaust gas flow is in the forward flow, the position is on the downstream side of the exhaust gas flow from the particulate filter, and when the exhaust gas flow is in the reverse flow, the position of the particulate filter is smaller. Further filters are arranged at positions downstream of the exhaust gas flow as detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas. Therefore, when reversing the flow of exhaust gas passing through the wall of the particulate filter, relatively large particles deposited on the surface of the particulate filter are separated from the surface of the particulate filter, and the separated particles are removed. Can be prevented from being discharged without being collected.
[0025]
According to the eleventh aspect of the present invention, as the particulate filter, the amount of particulates discharged from the combustion chamber per unit time can be oxidized and removed on the particulate filter without emitting a bright flame per unit time. When the amount is smaller than the amount of particulates that can be removed by oxidation, as soon as the particulates in the exhaust gas flow into the particulate filter, the particulates are oxidized and removed in a short time without emitting a bright flame. Even if the amount of particulates becomes larger than the amount of particles that can be removed, if the amount of particulates deposited on the particulate filter is less than a certain limit, the amount of the particulates on the particulate filter becomes bright when the amount of the discharged particulates becomes smaller than the amount of particulates that can be removed by oxidation. Particulates that can be oxidized and removed without producing a flame Using a filter, the amount of the oxidizable and removable fine particles depends on the temperature of the particulate filter, the amount of the discharged fine particles is usually smaller than the amount of the oxidizable and removable fine particles, and the amount of the discharged fine particles is temporarily reduced by the oxidizing amount. Even if the amount of the removed fine particles becomes smaller than the amount of the oxidizable and removable particles even if the amount of the removed fine particles becomes smaller than the amount of the oxidizable and removable fine particles, only particles of a certain limit or less that can be oxidized and removed are deposited on the particulate filter. 11. A system according to
[0026]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the eleventh aspect, even if the amount of discharged particulates is usually smaller than the amount of oxidizable and removable particles and the amount of discharged particulates temporarily exceeds the amount of oxidizable and removable particles, the amount of the discharged particles is reduced. By maintaining the amount of discharged particulates and the temperature of the particulate filter so that only particulates of a certain amount or less that can be oxidized and removed when the amount of particulates becomes smaller than the amount of particulates that can be removed by oxidation are deposited on the particulate filter. The fine particles in the exhaust gas are oxidized and removed on the particulate filter without emitting a bright flame. Therefore, it is not necessary to emit a bright flame and remove the fine particles after the fine particles are deposited on the particulate filter as in the conventional case, and the fine particles are removed before the fine particles are deposited on the particulate filter. By oxidizing, fine particles in the exhaust gas can be removed.
[0027]
According to the invention as set forth in
[0028]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the twelfth aspect, even if the amount of the exhausted particulates is usually smaller than the amount of the oxidizable and removable particles, and the amount of the exhausted particulates is temporarily larger than the amount of the oxidizable and removable particles, the amount of the exhausted particles is reduced. In order to maintain the amount of discharged particulates and the temperature of the particulate filter, the internal pressure is maintained so that when the amount of particulates becomes smaller than the amount of particulates that can be removed by oxidation, only a certain amount of particulates that can be removed by oxidation is deposited on the particulate filter. The operating conditions of the engine are controlled. In detail, the amount of discharged fine particles is set to be smaller than the amount of fine particles that can be removed by oxidation, or even if the amount of discharged fine particles temporarily exceeds the amount of fine particles that can be removed by oxidation, The operating conditions of the internal combustion engine are controlled based on the amount of discharged particulates and the temperature of the particulate filter so that only a small amount of particulates, which can be oxidized and removed when the amount becomes smaller, is deposited on the particulate filter. For this reason, even if the operating conditions of the internal combustion engine are such that the amount of discharged particulates is smaller than the amount of fine particles that can be removed by oxidation, or if the amount of discharged fine particles temporarily exceeds the amount of fine particles that can be removed by oxidation, the amount of discharged fine particles will be Unlike the case where the amount of particulates that can be oxidized and removed is less than a certain limit that can be removed by oxidation when the amount becomes smaller than the amount that can be removed by oxidation, it accumulates on the particulate filter. Even if the amount of fine particles is smaller than the amount of fine particles or the amount of fine particles discharged temporarily exceeds the amount of fine particles that can be oxidized and removed, a certain limit that can be oxidized and removed when the amount of fine particles discharged subsequently becomes smaller than the amount of fine particles that can be oxidized and removed Only the following amount of fine particles can be prevented from being deposited on the particulate filter. Therefore, compared to the case where the operating conditions of the internal combustion engine coincide with each other, the fine particles can be more reliably oxidized before the fine particles are deposited on the particulate filter in a stacked state.
[0029]
According to the invention as set forth in
[0030]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the thirteenth aspect, the oxygen storage / active oxygen release agent as an oxidizing agent carried on the particulate filter captures and retains oxygen when excess oxygen exists in the surroundings. When the surrounding oxygen concentration decreases, the retained oxygen is released in the form of active oxygen. Therefore, unlike the conventional case, the fine particles are deposited on the particulate filter and then removed by emitting a bright flame, but unlike the case where the fine particles are deposited on the particulate filter before being deposited on the particulate filter. The fine particles can be oxidized and removed by the active oxygen released from the oxygen storage / active oxygen releasing agent without emitting a bright flame.
[0031]
According to the invention described in
[0032]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the fourteenth aspect, the amount of the inert gas supplied into the combustion chamber is smaller than the amount of the inert gas at which the generation amount of soot becomes a peak in the forward flow mode of the backflow means. Is performed, and in the reverse flow mode of the reverse flow means, combustion is performed in which the amount of inert gas supplied into the combustion chamber is larger than the amount of inert gas at which the generation amount of soot is at a peak, and soot is hardly generated. That is, since the amount of the inert gas supplied into the combustion chamber is larger than the amount of the inert gas at which the amount of generated soot becomes a peak, and the combustion in which the soot is hardly generated is performed, the amount of soot included in the exhaust gas at that time is HC and CO can promote the oxidizing and removing action of the fine particles. Further, when the amount of the inert gas supplied into the combustion chamber is larger than the amount of the inert gas at which the generation amount of soot becomes a peak, the exhaust gas is caused to flow backward when the combustion is performed in which almost no soot is generated. Therefore, when the amount of the inert gas supplied into the combustion chamber is smaller than the amount of the inert gas at which the generation amount of the soot becomes a peak, the particulates are deposited on one surface of the particulate filter when the combustion is performed, Even if the catalyst on the surface of the particulate filter has been poisoned with sulfur, HC- and CO-containing exhaust gas that has flowed in from the opposite surface of the particulate filter and passed through the inside of the particulate filter wall, Fine particles deposited on one surface of the particulate filter can be oxidized and removed without being affected by sulfur poisoning.
[0033]
According to the invention as set forth in
[0034]
In the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to the fifteenth aspect, since the oxidizing agent is carried inside the wall of the particulate filter, the oxidizing agent inside the wall of the particulate filter causes the oxidizing agent inside the wall of the particulate filter. Fine particles can be oxidized and removed inside the wall of the particulate filter. Further, in the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine according to
[0035]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0036]
FIG. 1 shows a first embodiment in which the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine of the present invention is applied to a compression ignition type internal combustion engine. The present invention can also be applied to a spark ignition type internal combustion engine. Referring to FIG. 1, 1 is an engine body, 2 is a cylinder block, 3 is a cylinder head, 4 is a piston, 5 is a combustion chamber, 6 is an electrically controlled fuel injection valve, 7 is an intake valve, 8 is an intake port, 9 Denotes an exhaust valve, and 10 denotes an exhaust port. The
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
The
[0040]
FIG. 2 shows the structure of the
[0041]
In the embodiment according to the present invention, the entire peripheral wall surface of each exhaust
[0042]
In this case, in the embodiment according to the present invention, platinum Pt is used as a noble metal catalyst, and an alkali metal such as potassium K, sodium Na, lithium Li, cesium Cs, rubidium Rb, or barium Ba is used as an oxygen storage / active oxygen release agent. , Calcium Ca, alkaline earth metals such as strontium Sr, lanthanum La, rare earths such as yttrium Y, and transition metals are used. In this case, as the oxygen storage / active oxygen release agent, an alkali metal or an alkaline earth metal having a higher ionization tendency than calcium Ca, that is, potassium K, lithium Li, cesium Cs, rubidium Rb, barium Ba, and strontium Sr is used. Is preferred.
[0043]
Next, the action of removing particulates in the exhaust gas by the
[0044]
FIGS. 3A and 3B schematically show enlarged views of the surface of the carrier layer formed on the inner peripheral surface of the exhaust
[0045]
On the other hand, as described above, SO2 is contained in the exhaust gas.2 Is also included in this SO2 Is absorbed into the oxygen storage / active
[0046]
On the other hand, in the
[0047]
As described above, when the
[0048]
On the other hand, at this time, potassium sulfate K formed in the oxygen storage / active
[0049]
On the other hand, oxygen O heading toward the contact surface between the
[0050]
Alternatively, when the active oxygen O comes in contact with the
[0051]
Note that NOx is a nitrate ion NO in the oxygen storage / active
[0052]
When the particulates accumulated in a layer on the
[0053]
On the other hand, in the present invention, the
[0054]
By the way, the platinum Pt and the oxygen storage / active
[0055]
The solid line in FIG. 5 indicates the amount G of oxidizable and removable fine particles that can be oxidized and removed without emitting a bright flame per unit time. In FIG. 5, the horizontal axis indicates the temperature TF of the
[0056]
When the amount of the fine particles discharged from the
[0057]
On the other hand, when the amount M of discharged fine particles is larger than the amount G of fine particles that can be removed by oxidation, that is, in the region II in FIG. 5, the amount of active oxygen is insufficient to oxidize all the fine particles. FIGS. 4A to 4C show how the fine particles are oxidized in such a case. That is, when the amount of active oxygen is insufficient to oxidize all the fine particles, as shown in FIG. 4A, when the
[0058]
The residual
[0059]
As described above, in the region I of FIG. 5, the fine particles are oxidized within a short time without emitting a bright flame on the
[0060]
As can be seen from FIG. 5, the
[0061]
If the amount M of discharged fine particles is always smaller than the amount G of fine particles that can be removed by oxidation, the fine particles hardly accumulate on the
[0062]
On the other hand, as described above, once the fine particles are deposited in layers on the
[0063]
Immediately after the start of the engine, the temperature TF of the
[0064]
That is, when the air-fuel ratio of the exhaust gas is made rich, that is, when the oxygen concentration in the exhaust gas is lowered, the active oxygen O is released from the oxygen storage / active
[0065]
FIG. 6 shows an example of an engine operation control routine. Referring to FIG. 6, first, in
[0066]
On the other hand, when it is determined in
[0067]
On the other hand, when the air-fuel ratio is maintained lean, the surface of platinum Pt is covered with oxygen, and so-called oxygen poisoning of platinum Pt occurs. When such oxygen poisoning occurs, the oxidizing effect on NOx is reduced, so that the NOx absorption efficiency is reduced, and thus the amount of active oxygen released from the oxygen storage / active
[0068]
Therefore, when the air-fuel ratio is temporarily switched from lean to rich temporarily while the air-fuel ratio is maintained lean, oxygen poisoning of platinum Pt is eliminated each time, so that active oxygen release when the air-fuel ratio is lean is eliminated. The amount is increased, and thus the oxidizing action of the fine particles on the
[0069]
Cerium Ce takes in oxygen when the air-fuel ratio is lean (Ce2O3→ 2 CeO2), Release active oxygen when the air-fuel ratio becomes rich (2 CeO2→ Ce2O3) Function. Therefore, when cerium Ce is used as the oxygen storage / active
[0070]
Incidentally, the fuel and the lubricating oil contain calcium Ca, and therefore, the calcium Ca is contained in the exhaust gas. This calcium Ca is SO3 In the presence of calcium sulfate CaSO4 Generate This calcium sulfate CaSO4 Is a solid and does not thermally decompose at high temperatures. Therefore, calcium sulfate CaSO4 Is produced, this calcium sulfate CaSO4 As a result, the pores of the
[0071]
Further, the present invention can be applied to a case where only a noble metal such as platinum Pt is supported on a carrier layer formed on both side surfaces of the
[0072]
FIG. 7 is an enlarged sectional view of the
[0073]
FIG. 8 is an enlarged view of the
[0074]
FIG. 10 is a diagram showing a state in which the fine particles inside the
[0075]
In the present embodiment, switching from the forward flow position of the
[0076]
FIG. 11 is a diagram showing a state in which the
[0077]
FIG. 12 shows a change in the output torque when the air-fuel ratio A / F (horizontal axis in FIG. 12) is changed by changing the opening degree and the EGR rate of the
[0078]
FIG. 13 (A) shows a change in the combustion pressure in the
[0079]
The following can be said from the experimental results shown in FIGS. That is, first, when the air-fuel ratio A / F is 15.0 or less and the amount of generated smoke is almost zero, the amount of generated NOx is considerably reduced as shown in FIG. The decrease in the amount of generated NOx means that the combustion temperature in the
[0080]
Second, when the amount of generated smoke, that is, the amount of generated soot becomes almost zero, the amount of HC and CO emissions increases as shown in FIG. This means that hydrocarbons are emitted without growing to soot. That is, the linear hydrocarbon or the aromatic hydrocarbon contained in the fuel as shown in FIG. 14 is thermally decomposed when the temperature is increased in a state of lack of oxygen, so that a precursor of soot is formed. A soot consisting of a solid aggregate of carbon atoms is produced. In this case, the actual process of producing soot is complicated, and it is not clear what form the soot precursor takes, but in any case, the hydrocarbon as shown in FIG. It will grow to soot. Therefore, as described above, when the generation amount of soot becomes almost zero, the emission amounts of HC and CO increase as shown in FIG. 12, but HC at this time is a soot precursor or a hydrocarbon in a state before it. .
[0081]
Summarizing these considerations based on the experimental results shown in FIGS. 12 and 13, when the combustion temperature in the
[0082]
By the way, the temperature of the fuel and its surroundings when the process of producing hydrocarbons is stopped in the state of the soot precursor, that is, the above-mentioned certain temperature varies depending on various factors such as the type of fuel and the compression ratio of the air-fuel ratio. Although it cannot be said how many times, this certain temperature is closely related to the amount of NOx generated, so that this certain temperature can be defined to some extent from the amount of NOx generated. That is, as the EGR rate increases, the temperature of fuel during combustion and the gas temperature around it decrease, and the amount of generated NOx decreases. At this time, the amount of generated NOx is 10 p. p. When it is less or equal to or less than m, almost no soot is generated. Therefore, at the above-mentioned certain temperature, the amount of generated NOx is 10 p. p. m The temperature almost coincides with the temperature when the temperature becomes lower or higher.
[0083]
Once soot is produced, it cannot be purified by post-treatment using a catalyst having an oxidizing function. On the other hand, the soot precursor or the hydrocarbon in the state before the soot can be easily purified by a post-treatment using a catalyst having an oxidation function. Considering the post-treatment with the catalyst having the oxidation function as described above, it is extremely difficult to discharge hydrocarbons from the
[0084]
Now, in order to stop the growth of hydrocarbons before soot is generated, it is necessary to suppress the temperature of the fuel and the surrounding gas during combustion in the
[0085]
On the other hand, when fuel is present in a mixed gas of a large amount of inert gas and a small amount of air, the situation is slightly different. In this case, the evaporated fuel diffuses to the surroundings, reacts with oxygen mixed in the inert gas, and burns. In this case, since the combustion heat is absorbed by the surrounding inert gas, the combustion temperature does not rise so much. That is, the combustion temperature can be kept low. That is, the presence of the inert gas plays an important role in suppressing the combustion temperature, and the combustion temperature can be kept low by the endothermic effect of the inert gas.
[0086]
In this case, controlling the temperature of the fuel and its surrounding gas to a temperature lower than the temperature at which soot is generated requires an amount of an inert gas that can absorb a sufficient amount of heat to do so. Therefore, if the amount of fuel increases, the required amount of inert gas increases accordingly. In this case, the larger the specific heat of the inert gas, the stronger the endothermic action, and therefore, the inert gas is preferably a gas having a large specific heat. In this regard, CO2 Since EGR gas has a relatively large specific heat, it can be said that it is preferable to use EGR gas as the inert gas.
[0087]
FIG. 15 shows the relationship between the EGR rate and smoke when EGR gas is used as the inert gas and the degree of cooling of the EGR gas is changed. That is, in FIG. 15, a curve A shows a case where the EGR gas is strongly cooled and the EGR gas temperature is maintained at approximately 90 ° C., and a curve B shows a case where the EGR gas is cooled by a small cooling device. , Curve C shows the case where the EGR gas is not forcibly cooled. As shown by the curve A in FIG. 15, when the EGR gas is cooled strongly, the generation amount of soot peaks at a position where the EGR rate is slightly lower than 50%. In this case, the EGR rate is increased to approximately 55% or more. Then, almost no soot is generated. On the other hand, as shown by the curve B in FIG. 15, when the EGR gas is slightly cooled, the amount of soot generation peaks at a point where the EGR rate is slightly higher than 50%, and in this case, the EGR rate is increased to approximately 65% or more. So that almost no soot is generated. As shown by the curve C in FIG. 15, when the EGR gas is not forcibly cooled, the amount of soot generation reaches a peak near the EGR rate of 55%. Above a percentage, soot is hardly generated. FIG. 15 shows the amount of smoke generated when the engine load is relatively high. When the engine load decreases, the EGR rate at which the amount of soot peaks slightly decreases, and the EGR rate at which almost no soot is generated Also lowers slightly. As described above, the lower limit of the EGR rate at which almost no soot is generated varies depending on the degree of cooling of the EGR gas and the engine load.
[0088]
FIG. 16 shows a mixed gas amount of the EGR gas and the air necessary to make the temperature of the fuel during combustion and the surrounding gas temperature lower than the temperature at which soot is generated when EGR gas is used as the inert gas; Further, the ratio of air in the mixed gas amount and the ratio of EGR gas in the mixed gas are shown. In FIG. 16, the vertical axis indicates the total intake gas amount drawn into the
[0089]
Referring to FIG. 16, the ratio of air, that is, the amount of air in the mixed gas, indicates the amount of air required to completely burn the injected fuel. That is, in the case shown in FIG. 16, the ratio between the air amount and the injected fuel amount is the stoichiometric air-fuel ratio. On the other hand, in FIG. 16, the ratio of the EGR gas, that is, the amount of the EGR gas in the mixed gas is set so that when the injected fuel is burned, the temperature of the fuel and the surrounding gas is made lower than the temperature at which soot is formed. The minimum required EGR gas amount is shown. This EGR gas amount is approximately 55% or more in terms of the EGR rate, and is 70% or more in the embodiment shown in FIG. That is, the total intake gas amount sucked into the
[0090]
As the amount of fuel injection increases, the amount of heat generated when the fuel burns increases. Therefore, in order to maintain the temperature of the fuel and its surrounding gas at a temperature lower than the temperature at which soot is generated, the amount of heat absorbed by the EGR gas Must be increased. Therefore, as shown in FIG. 16, the EGR gas amount must be increased as the injected fuel amount increases. That is, the EGR gas amount needs to increase as the required load increases. By the way, when the supercharging is not performed, the upper limit of the total intake gas amount X sucked into the
[0091]
However, although not shown, when the EGR gas is recirculated through the EGR passage to the inlet side of the supercharger, that is, into the air intake pipe of the exhaust turbocharger, the EGR rate is increased to 55% or more, for example, 70% in a region where the required load is larger than Lo. Percent and thus the temperature of the fuel and its surrounding gas can be kept below the temperature at which soot is produced. That is, if the EGR gas is recirculated so that the EGR rate in the air suction pipe becomes, for example, 70%, the EGR rate of the suction gas boosted by the compressor of the exhaust turbocharger also becomes 70%, and thus the pressure is increased by the compressor. To the extent possible, the temperature of the fuel and its surrounding gas can be kept below the temperature at which soot is produced. Therefore, the operating range of the engine that can generate low-temperature combustion can be expanded. When the EGR rate is set to 55% or more in a region where the required load is larger than Lo, the EGR control valve is fully opened and the throttle valve is slightly closed.
[0092]
As described above, FIG. 16 shows the case where the fuel is burned under the stoichiometric air-fuel ratio. However, even if the air amount is smaller than the air amount shown in FIG. NOx generation is reduced to 10 p. p. m or less, and even if the air amount is larger than the air amount shown in FIG. 16, that is, even if the average value of the air-fuel ratio is 17 to 18 lean, soot generation is prevented. While the amount of generated NOx is 10 p. p. m can be around or below. That is, when the air-fuel ratio is made rich, the fuel becomes excessive, but since the combustion temperature is suppressed to a low temperature, the excess fuel does not grow to soot, and thus no soot is generated. At this time, only a very small amount of NOx is generated. On the other hand, when the average air-fuel ratio is lean, or even when the air-fuel ratio is the stoichiometric air-fuel ratio, a small amount of soot is generated when the combustion temperature increases, but in the present invention, the soot is suppressed to a low temperature, so that the soot is reduced. Not generated at all. Further, only a very small amount of NOx is generated. In this way, when low-temperature combustion is being performed, soot is not generated regardless of the air-fuel ratio, that is, whether the air-fuel ratio is rich, the stoichiometric air-fuel ratio, or the average air-fuel ratio is lean, The generation amount of NOx becomes extremely small. Therefore, considering the improvement of the fuel consumption rate, it can be said that it is preferable to make the average air-fuel ratio lean at this time.
[0093]
By the way, the temperature of the fuel and the surrounding gas at the time of combustion in the combustion chamber can be suppressed to a temperature at or below the temperature at which the growth of hydrocarbons stops halfway, only during low load operation in the engine, which generates a relatively small amount of heat by combustion. Accordingly, in the embodiment according to the present invention, the first combustion, that is, the low-temperature combustion is performed by suppressing the temperature of the fuel during combustion and the gas temperature around the same at or below the temperature at which the growth of hydrocarbons stops halfway during the low load operation in the engine. In addition, the second combustion, that is, the combustion that has been performed conventionally, is performed during the high load operation of the engine. Here, the first combustion, that is, the low-temperature combustion, has a larger amount of the inert gas in the combustion chamber than the amount of the inert gas at which the generation amount of soot is a peak, as is apparent from the description so far, and almost all the soot is generated. The second combustion, that is, the combustion that has been performed conventionally, is a combustion in which the amount of the inert gas in the combustion chamber is smaller than the amount of the inert gas at which the amount of soot is peaked. Say that.
[0094]
FIG. 17 shows a first operation region I 'in which first combustion, that is, low-temperature combustion is performed, and a second operation region II', in which second combustion, that is, combustion by a conventional combustion method, is performed. . In FIG. 17, the vertical axis L indicates the amount of depression of the
[0095]
The two boundaries of the first boundary X (N) and the second boundary Y (N) on the lower load side than the first boundary X (N) are provided for the following two reasons. . The first reason is that the combustion temperature is relatively high on the high load side of the second operation region II ′, and even if the required load L becomes lower than the first boundary X (N), low-temperature combustion can be performed immediately. Because there is no. That is, the low-temperature combustion does not start immediately unless the required load L becomes considerably low, that is, when the required load L becomes lower than the second boundary Y (N). The second reason is that hysteresis is provided for a change in the operation range between the first operation range I 'and the second operation range II'.
[0096]
By the way, when the operation region of the engine is in the first operation region I ′ and low-temperature combustion is being performed, soot is hardly generated, and instead, the unburned hydrocarbon is in the form of a precursor of soot or a state before it. This is discharged from the
[0097]
FIG. 18 shows the output of an air-fuel ratio sensor (not shown). As shown in FIG. 18, the output current I of the air-fuel ratio sensor changes according to the air-fuel ratio A / F. Therefore, the air-fuel ratio can be known from the output current I of the air-fuel ratio sensor.
[0098]
Next, operation control in the first operation region I 'and the second operation region II' will be schematically described with reference to FIG. FIG. 19 shows the opening of the
[0099]
In other words, in the first operation region I ′, the opening of the
[0100]
On the other hand, when the operating region of the engine changes from the first operating region I 'to the second operating region II', the opening of the
[0101]
FIG. 20A shows the target air-fuel ratio A / F in the first operation region I '. In FIG. 20A, curves indicated by A / F = 15.5, A / F = 16, A / F = 17, and A / F = 18 have target air-fuel ratios of 15.5, 16, and 17, respectively. , 18 and the air-fuel ratio between the curves is determined by proportional distribution. As shown in FIG. 20A, the air-fuel ratio is lean in the first operating region I ′, and the target air-fuel ratio A / F becomes leaner as the required load L decreases in the first operating region I ′. It is said. That is, the lower the required load L, the smaller the amount of heat generated by combustion. Therefore, as the required load L decreases, low-temperature combustion can be performed even if the EGR rate is reduced. When the EGR rate is reduced, the air-fuel ratio increases. Therefore, as shown in FIG. 20A, the target air-fuel ratio A / F increases as the required load L decreases. As the target air-fuel ratio A / F increases, the fuel consumption rate increases. Therefore, in order to make the air-fuel ratio as lean as possible, the embodiment according to the present invention increases the target air-fuel ratio A / F as the required load L decreases. .
[0102]
The target air-fuel ratio A / F shown in FIG. 20A is stored in the
[0103]
FIG. 22A shows the target air-fuel ratio A / F when the second combustion, that is, the normal combustion by the conventional combustion method is performed. In FIG. 22A, curves A / F = 24, A / F = 35, A / F = 45, and A / F = 60 indicate target air-
[0104]
Further, when the second combustion is being performed, the fuel injection amount Q is calculated based on the required load L and the engine speed N. The fuel injection amount Q is stored in the
[0105]
Next, the operation control of the present embodiment will be described with reference to FIG. Referring to FIG. 25, first, in
[0106]
When it is determined in
[0107]
In step 1103, the target opening ST of the
[0108]
As described above, when the required load L or the engine speed N changes during low-temperature combustion, the opening of the
[0109]
In step 1110, the target fuel injection amount Q is calculated from the map shown in FIG. 24, and the fuel injection amount is set as the target fuel injection amount Q. Next, at step 1111, the target opening ST of the
[0110]
As described above, when the required load L or the engine speed N changes during the second combustion, the fuel injection amount is immediately matched with the target fuel injection amount Q corresponding to the required load L and the engine speed N. For example, when the required load L is increased, the fuel injection amount is immediately increased, and thus the torque generated by the engine is immediately increased. On the other hand, when the fuel injection amount Q is increased and the air-fuel ratio deviates from the target air-fuel ratio A / F, the opening of the
[0111]
In the embodiments described so far, the fuel injection amount Q is subjected to open-loop control during low-temperature combustion, and the air-fuel ratio changes the opening of the
[0112]
In the present embodiment, in the forward flow mode shown in FIGS. 9A, 10A, and 11A, the above-described normal combustion, that is, EGR gas as an inert gas at which the generation amount of soot reaches a peak. The combustion in which the amount of the EGR gas supplied into the
[0113]
Further, in the present embodiment, the amount of the particulates discharged from the
[0114]
According to the present embodiment, as shown in FIG. 7, an oxygen storage / active oxygen releasing agent as an oxidizing agent that releases active oxygen for oxidizing fine particles temporarily trapped in the
[0115]
Further, according to the present embodiment, as described above, the fine particles trapped by the
[0116]
Further, according to the present embodiment, as a detoxifying means for detoxifying harmful components in the exhaust gas, the
[0117]
According to this embodiment, as shown in FIGS. 7 and 10, oxygen storage / activity as an oxidation catalyst for oxidizing the
[0118]
Further, according to the present embodiment, the
[0119]
In addition, according to the present embodiment, even if the amount of discharged fine particles is usually smaller than the amount of fine particles that can be removed by oxidation, and the amount of discharged fine particles temporarily exceeds the amount of fine particles that can be removed by oxidation, the amount of discharged fine particles can be oxidized and removed thereafter. By maintaining the amount of discharged particulates and the temperature of the
[0120]
In addition, according to the present embodiment, even if the amount of discharged fine particles is usually smaller than the amount of fine particles that can be removed by oxidation, and the amount of discharged fine particles temporarily exceeds the amount of fine particles that can be removed by oxidation, the amount of discharged fine particles can be oxidized and removed thereafter. Operating conditions of the internal combustion engine to maintain the amount of discharged particulates and the temperature of the
[0121]
Further, according to the present embodiment, the oxygen storage / active
[0122]
Further, according to the present embodiment, when the exhaust
[0123]
In a modification of the present embodiment, a particulate filter provided with an oxidation catalyst can be provided instead of the particulate
[0124]
Hereinafter, a third embodiment of the exhaust gas purification device for an internal combustion engine of the present invention will be described. The configuration and operation of this embodiment are substantially the same as those of the first and second embodiments described with reference to FIGS. In the present embodiment, an electric heater (EHC) 81 as a temperature raising means shown in FIG. 26 is used in addition to the use of the
[0125]
According to the present embodiment, as a detoxifying means for detoxifying harmful components in exhaust gas, a
[0126]
Hereinafter, a fourth embodiment of the exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine of the present invention will be described. The configuration and operation of this embodiment are substantially the same as those of the first and second embodiments described with reference to FIGS. In the present embodiment, in addition to the
[0127]
When the
[0128]
FIG. 28 is a flowchart showing a regeneration control method of the downstream filter, that is, the particulate filter, of the present embodiment. When this routine is started, first, in
[0129]
Next, at
[0130]
FIG. 29 is a diagram showing the effect of the temperature rise control of the particulate
[0131]
According to the present embodiment, when the exhaust
[0132]
Further, according to this embodiment, when the particulates accumulate on the
[0133]
Hereinafter, a fifth embodiment of the exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine of the present invention will be described. The configuration and operation of this embodiment are substantially the same as those of the first, second, and fourth embodiments described with reference to FIGS. FIG. 30 is a flowchart showing a sulfur poisoning recovery control method for the
[0134]
Next, in
[0135]
FIG. 31 is a diagram showing the effect of the sulfur poisoning recovery control of the
[0136]
According to the present embodiment, when the sulfur poisoning recovery of the
[0137]
Hereinafter, a sixth embodiment of the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine of the present invention will be described. The configuration and operation of the present embodiment are substantially the same as those of the first, second, and fourth embodiments described with reference to FIGS. FIG. 32 is a view substantially similar to FIG. 27 showing the relationship between the switching position of the
[0138]
According to the present embodiment, the
[0139]
Hereinafter, a seventh embodiment of the exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine of the present invention will be described. The configuration and operation of this embodiment are substantially the same as those of the first and second embodiments described with reference to FIGS. In the present embodiment, a
[0140]
Hereinafter, an eighth embodiment of the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine of the present invention will be described. The configuration and operation of this embodiment are substantially the same as those of the first and second embodiments described with reference to FIGS. In the present embodiment, coarse particle trapping filters 84 and 85 are provided instead of or in addition to the
[0141]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, most of the fine particles flowing into the particulate filter are prevented from being collected on one surface of the wall of the particulate filter, and the wall of the particulate filter is prevented. The oxidizing and removing action can be exerted on the fine particles downstream of the exhaust gas flow. Further, it is possible to sufficiently transmit the oxidizing and removing action of oxidizing and removing the fine particles trapped on the wall of the particulate filter by, for example, active oxygen to all the fine particles. As a result, the fine particles are deposited on the wall of the particulate filter. Can be prevented. Further, when the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is reversed, it is possible to detoxify harmful substances in the exhaust gas which may flow to the downstream side of the exhaust gas flow from the particulate filter. it can.
[0142]
According to the invention described in claim 2, most of the fine particles flowing into the particulate filter are prevented from being trapped on one surface of the wall of the particulate filter, and the wall of the particulate filter is prevented. The oxidizing and removing action can be exerted on the fine particles downstream of the exhaust gas flow. Further, it is possible to sufficiently transmit the oxidizing and removing effect of oxidizing and removing the fine particles trapped on the wall of the particulate filter with active oxygen to all the fine particles. As a result, the fine particles accumulate on the wall of the particulate filter. Can be prevented. Further, when the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is reversed, it is possible to detoxify harmful substances in the exhaust gas which may flow to the downstream side of the exhaust gas flow from the particulate filter. it can.
[0143]
According to the third aspect of the present invention, when the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is reversed, the fine particles that may flow downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow remain as they are. It can be prevented from being discharged.
[0144]
According to the fourth aspect of the present invention, when the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is reversed, the fine particles which may flow downstream of the particulate filter in the exhaust gas flow remain as they are. It is possible to prevent the particles from being discharged and oxidize and remove the fine particles captured by the fine particle capturing means.
[0145]
According to the fifth aspect of the present invention, it is possible to raise the temperature of the particulate capturing means by the exhaust gas bypassing the particulate filter without providing a separate temperature increasing means for the particulate capturing means such as a heater. .
[0146]
According to the invention as set forth in claim 6, when the exhaust gas does not need to be made to bypass the particulate filter, the exhaust gas is made to bypass the particulate filter. It can be avoided that the oxidation removal action of the oxidation catalyst is weakened.
[0147]
According to the invention as set forth in claim 7, first, the sulfur poisoning recovery of the particulate capturing means is executed, then the sulfur poisoning recovery of the particulate filter is executed, and finally, the sulfur poisoning recovery of the particulate filter is executed. In this case, the number of times of performing the sulfur poisoning recovery of the particle capturing unit can be reduced as compared with the case where the sulfur poisoning recovery of the particle capturing unit that has been poisoned again by the sulfur that has flowed out is performed.
[0148]
According to the invention described in
[0149]
According to the ninth aspect of the present invention, when the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is reversed, the relatively large particles deposited on the surface of the particulate filter cause the relatively large particles to accumulate on the surface of the particulate filter. Can be prevented from being discharged as it is without being collected.
[0150]
According to the tenth aspect of the present invention, when the flow of the exhaust gas passing through the wall of the particulate filter is reversed, the relatively large particles deposited on the surface of the particulate filter cause the relatively large diameter of the particulate filter to be reduced. Can be prevented from being discharged as it is without being collected.
[0151]
According to the invention as set forth in claim 11, the fine particles are deposited on the particulate filter as in the conventional case, and after the fine particles are deposited on the particulate filter, it is not necessary to emit a bright flame and remove the fine particles. By oxidizing the fine particles before they are deposited in a stack, the fine particles in the exhaust gas can be removed.
[0152]
According to the twelfth aspect of the present invention, the operating condition of the internal combustion engine is such that the amount of exhausted particulates is smaller than the amount of oxidizable and removable particulates, or the amount of exhausted particulates is temporarily larger than the amount of oxidizable and removable particulates. Even if the amount of fine particles becomes smaller than the amount of fine particles that can be removed by oxidation, the amount of fine particles that can be oxidized and removed will not accumulate on the particulate filter. In addition, the amount of discharged fine particles is made smaller than the amount of fine particles that can be removed by oxidation, or even if the amount of discharged fine particles temporarily exceeds the amount of fine particles that can be removed by oxidation, the amount of discharged fine particles becomes smaller than the amount of fine particles that can be removed by oxidation. It is possible to prevent only a small amount of fine particles that can be oxidized and removed when deposited on the particulate filter.Therefore, compared to the case where the operating conditions of the internal combustion engine coincide with each other, the fine particles can be more reliably oxidized before the fine particles are deposited on the particulate filter in a stacked state.
[0153]
According to the thirteenth aspect of the present invention, unlike the conventional case, the fine particles are deposited on the particulate filter in a layered manner and then removed by emitting a bright flame. The active oxygen released by the oxygen storage / active oxygen releasing agent can oxidize and remove the fine particles without emitting a bright flame before being deposited on the laminate.
[0154]
According to the invention described in
[0155]
According to the fifteenth aspect, the oxidizing agent inside the wall of the particulate filter can oxidize and remove the fine particles inside the wall of the particulate filter inside the wall of the particulate filter. Furthermore, the oxidizing agent inside the wall of the particulate filter is oxidized and removed by the oxidizing agent inside the wall of the particulate filter, and the fine particles temporarily trapped inside the wall of the particulate filter are moved. Can be promoted by:
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a first embodiment in which an exhaust gas purification device for an internal combustion engine of the present invention is applied to a compression ignition type internal combustion engine.
FIG. 2 is a diagram showing a structure of a
FIG. 3 is an enlarged view of a surface of a carrier layer formed on an inner peripheral surface of an exhaust
FIG. 4 is a view showing a state of oxidation of fine particles.
FIG. 5 is a graph showing an amount of oxidizable and removable fine particles G that can be oxidized and removed without emitting a bright flame per unit time.
FIG. 6 is a diagram showing an example of an engine operation control routine.
FIG. 7 is an enlarged sectional view of a
8 is an enlarged view of the
FIG. 9 is a diagram showing a relationship between a switching position of an exhaust switching valve and a flow of exhaust gas.
FIG. 10 is a view showing a state in which fine particles inside a partition wall of a particulate filter move in accordance with the position of an
11 is a view showing a state in which
FIG. 12 is a diagram showing amounts of smoke and NOx generated, etc.
FIG. 13 is a diagram showing a combustion pressure.
FIG. 14 is a diagram showing fuel molecules.
FIG. 15 is a diagram showing a relationship between a generation amount of smoke and an EGR rate.
FIG. 16 is a diagram showing a relationship between an injected fuel amount and a mixed gas amount.
FIG. 17 is a diagram showing a first operation region I 'and a second operation region II'.
FIG. 18 is a diagram showing an output of an air-fuel ratio sensor.
FIG. 19 is a diagram showing an opening degree of a throttle valve and the like.
FIG. 20 is a diagram showing an air-fuel ratio and the like in a first operation region I ′.
FIG. 21 is a diagram showing a map of a target opening degree of a throttle valve and the like.
FIG. 22 is a diagram showing an air-fuel ratio and the like in the second combustion.
FIG. 23 is a diagram showing a map of a target opening degree of a throttle valve and the like.
FIG. 24 is a diagram showing a map of a fuel injection amount.
FIG. 25 is a flowchart for controlling operation of the engine.
FIG. 26 is a view similar to FIG. 11, in which an
FIG. 27 is a view substantially similar to FIG. 9 showing a relationship between a switching position of an
FIG. 28 is a flowchart showing a regeneration control method for a downstream filter, that is, a particulate capture filter according to the fourth embodiment.
FIG. 29 is a diagram illustrating an effect of a temperature rise control of the particulate
FIG. 30 is a flowchart showing a sulfur poisoning recovery control method for the
FIG. 31 is a view showing the effect of sulfur poisoning recovery control of the
FIG. 32 is a view substantially similar to FIG. 27 showing a relationship between a switching position of an
FIG. 33 is an enlarged side view of the
FIG. 34 is an enlarged side view of the
[Explanation of symbols]
5. Combustion chamber
6 ... Fuel injection valve
20 ... exhaust pipe
22 ... Particulate filter
25 ... EGR control valve
54 ... partition wall
61 ... Oxygen storage / active oxygen release agent
62 ... fine particles
73… Exhaust switching valve
80 ... Particle trap filter
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