JP3553900B2 - オンデマンド放送システムおよび受信端末 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像データなどの放送を送出するオンデマンド放送システムおよび受信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバなどのブロードバンドを用いたインターネットでは、映像などの大容量のデータを送出することができ、このようなブロードバンドのインターネット網を用いた放送形態が考えられる。
【0003】
しかしながら、この放送システムの最大のネックは、送出サーバに対して視聴が集中して大量のアクセスが同時に行われた場合、送出サーバが処理できない場合があることである。たとえ大きな能力を持つサーバであっても、数万〜数十万のアクセスには耐えられず、サービス不足に陥ることがある。
【0004】
この問題の解決の方法としてサーバが、放送データを間欠的に送出するニア オンデマンドの方法が考えられている。ニア オンデマンドでは、送出サーバは、たとえば数分間隔で、同一の放送データを再生するため、アクセス数にかかわらず、一定間隔で放送データを再生するので、大量のアクセスによって送出サーバが耐えられなくなるといったことが防がれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの方法は、送出間隔が分単位以上で行われるため、視聴者のアクセスから放送開始までの待ち時間が長くなり、視聴者にとって決して良いサービスとは云えない。
【0006】
また、受信端末側において、放送を一時中断し、再開する場合にも、数分単位の待ち時間が存在し、すぐに中断した位置から視聴を再開することができないといった問題もある。
【0007】
本発明の目的は、待ち時間を短縮することができるオンデマンド放送システムおよび受信端末を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、複数の受信端末と、受信端末に放送データを送出する送出サーバとから構成されるオンデマンド放送システムにおいて、
前記送出サーバは、
同一の放送データを、再生開始のタイミングに差を持たせて複数同時に再生するメインサーバと、
受信端末からアクセスがあったとき、アクセスタイミングに最も近い時間の放送データを選択する選択手段と、
受信端末のアクセスタイミングと、最も近い時間の放送データの再生開始のタイミングとの時間差を埋めるために、放送データを時間的に短縮または伸張した調相データを送出し、調相データと最も近い時間の放送データとの位相が一致したとき、最も近い時間の放送データを選択する送出制御手段とを有することを特徴とするオンデマンド放送システムである。
【0009】
本発明に従えば、放送データが、一定の時間間隔をあけて間欠的に再生されニア オンデマンドであるので、送出サーバの負担が少ない。送出サーバは、受信端末からアクセスがあったとき、最も近い時から再生される放送データを選択するとともに、アクセスタイミングと選択した放送データの再生開始タイミングとの差を埋める調相データを送出する。そして、調相データと選択した放送データの位相が一致したとき、調相データに引き続いて選択した放送データを送出する。このように送出制御することで、アクセスタイミングと放送データの開始タイミングとの時間差を、放送データを伸張または短縮した分で埋めることができる。これにより、ニア オンデマンドにおいて、視聴者の待ち時間が短縮され、オンデマンド感覚で視聴することができる。
【0010】
請求項2記載の前記放送データは、映像および音声データから成ることを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、放送データは、映像と音声とからなり、映画やテレビ番組などのビデオをオンデマンドで放送することができる。
【0012】
請求項3記載の本発明は、前記送出サーバは、最初に表示する静止画を記憶し、
前記送出制御手段は、調相データの送出のタイミングと、受信端末のアクセスタイミングとの差を埋めるために、調相データを送出する前に、前記静止画を送出することを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、送出サーバは、放送データの最初の映像や、タイトル画面など、最初に表示する静止画を記憶しておく。そして、アクセスがあったとき、アクセスタイミングと調相データの開始タイミングとの差を埋めるために、前記静止画を最初に送出する。これにより、調相データ開始までの時間に、視聴者に静止画を見せて、待ち時間をさらに埋めることができる。
【0014】
請求項4記載の本発明は、前記受信端末は、調相データを用いた放送データを受信するか、調相データを用いない放送データを受信するかを選択できる受信データ選択手段を有することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、調相データを用いて時間調整された放送を視聴するか、時間調整されない放送を視聴するかを、受信端末側で選択できるので、視聴者側で適宜選択することができる。
【0016】
請求項5記載の本発明は、同一の放送データを、再生開始のタイミングに差を持たせて複数同時に再生する送出サーバと、送出サーバにアクセスして放送データを受信する複数の受信端末とから構成されるオンデマンド放送システムの受信端末において、
放送データを視聴者に対して出力する出力手段と、
放送データを受信する受信手段と、
視聴者の操作によって、一時中断、および再開を指示する指示手段と、
前記指示手段から一時中断指示があったとき、受信する放送を記録し、再開指示があったとき、受信する放送データを選択するとともに、記録していた放送を時間的に伸張または短縮した調相データを出力手段から出力し、放送データと出力する調相データの位相が一致したとき、放送データを選択する手段とを有することを特徴とする受信端末である。
【0017】
ニア オンデマンド放送を受信する受信端末において、ユーザが放送を一時中断し、再び中断した位置から視聴するとき、中断した位置に最も近い位置を再生している放送を選択して受信することになる。このとき、選択した放送の、前記中断位置が開始されるまでの間に時間があく。そこで、本発明では、受信端末側に、調相データを生成する機能を設け、再開するとき、最も近い放送データと調相データの位相が一致するとき調相データを再生することで、待ち時間なく再開できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるオンデマンド放送システム1の構成を示す図である。オンデマンド放送システム1は、インターネット3に接続される送出サーバ2と複数の受信端末4とから接続される。送出サーバ2は、映像と音声とからなる放送データを送出する。受信端末4が送出サーバ2にアクセスし、放送データを要求すると、送出サーバは、アクセスしてきた受信端末に向けて放送データを送出する。
【0019】
さらに詳しく説明すると、送出サーバ2は、メインサーバ5、時間伸張調相サーバ6、時間短縮調相サーバ7、静止画サーバ8、切替部9、および制御部10を有する。メインサーバ5は、再生開始のタイミングに一定の時間差を持たせて、同一の放送データを複数同時に再生し、送出する。以下、メインサーバ5から送出される放送データをメインストリームと呼ぶ。なお、ここでは、メインストリームは1分間隔で送出されるものとする。
【0020】
時間伸張調相サーバ6は、放送データの初期部分を時間伸張したデータを複数有し、これらを一定時間間隔で再生して送出している。本実施形態では、映像・音声を13/12倍に伸張したものを、10秒間隔で送出する。同様に、時間短縮調相サーバ7は、初期部分を11/12に短縮したものを、10秒間隔で送出する。以下、これらを調相ストリームと呼ぶ。
【0021】
静止画サーバは、放送データの最初に表示するタイトルなどの静止画を再生している。
【0022】
制御部10は、受信端末からアクセスがあったとき、アクセスタイミングに最も近い時に再生開始されるメインストリームを選択するとともに、最適な調相ストリームを選択する。そして、切替部9を制御してまず静止画を送出し、つぎに切替部9を切り替えて選択した調相ストリームを送出し、調相ストリームと選択したメインストリームの位相が一致、つまり調相ストリームの再生位置とメインストリームの再生位置とが一致したとき、切替部9を切り替えてメインストリームを選択する。このように送出制御することで、視聴者の待ち時間を短縮することができる。
【0023】
図2に、アクセスタイミングで異なる調相サーバシーケンスを示す。
時間短縮調相サーバ7は、A,B,Cの様に60秒の内容を55秒に短縮記録した映像・音声を再生し、時間伸張調相用サーバ6は、D,Eの様に60秒の内容を65秒に伸張記録した映像・音声を再生する。
【0024】
時間短縮調相サーバ7、時間伸張調相用サーバ6に記録したA〜Eの素材は、視聴者からのどのタイミングでの要求にも応じる必要がある。つまり、同じ素材が途切れることなく再生されるようにする。この場合は、Aタイプは2、Bタイプは4、Cタイプは6、Dタイプが5、Eタイプは3個の同じ素材を用意し、それぞれ順位再生することで、途切れることなく再生しつづけることができる。
【0025】
このように構成されたオンデマンド放送システム1では、待ち時間を最大10秒(平均5秒)にすることで視聴者の待ち感覚をなくし、ほぼ待ち時間なしのオンデマンド感覚でニア オンデマンドの視聴が可能になる。また、追いかけ送出、追いつかれ送出の時間短縮や時間伸張での映像・音声の短縮伸張率が1/12程度ではその違和感は少なく、簡易な実験でそのことを確認している。
【0026】
メイン・サーバへのアクセスは分単位で行うため、2時間の映画の場合では、たとえば数十万単位のアクセスが行われても百二十の送出に集約され充分対応が可能となる。
【0027】
次に、図3に示す調相シーケンスを参照して、制御部10による送出制御について説明する。図3は、基準点Oよりt0時間経過後、P点で視聴者が要求した場合を示している。また、
I(秒)・・・・・・メインサーバ5の送出間隔
i(秒)・・・・・・調相サーバ6,7の送出間隔
n・・・・・・・・・・・・メインサーバの送出間隔I間の調相ストリーム数
K・・・・・・・・・・・・調相の増減率
m・・・・・・・・・・・・メインストリームの番号
t1・・・・・・・・・・I間隔内のアクセスタイミング
q・・・・・・・・・・・・調相ストリームの番号
s・・・・・・・・・・・・i間隔内のアクセスタイミング
t2・・・・・・・・・・調相開始のタイミング
S・・・・・・・・・・・・静止画の送出時間
とする。
【0028】
メインサーバ5では、基準点OよりI(秒)間隔で、メインストリームを送出しており、メインストリームの番号は、基準点Oから1,2,・・・m,m+1,・・・とする。同様に、調相サーバ6,7は、メインサーバの送出間隔I(秒)間に、i(秒)間隔で、調相ストリームを送出しており、n=I/iが偶数になるようにiを決定する。図2の例では、調相ストリームは、A,B,Cの3本の短縮調相ストリームと、D,Eの2本の伸張調相ストリームとなる。
【0029】
受信端末からのアクセスタイミングPが、mストリームとm+1ストリームの間のP点であり、mストリームの開始からt1(秒)後であるとする。制御部10は、このP点に基づいて、最も近くに送出されるメインストリーム、および最適な調相ストリームを決定する。まず、t1/i=q、余りsを算出し、q+1=nである場合には、最も近くに送出されるメインストリームは、m+1番目のストリームであると判断し、調相ストリームを送出せず、静止画を送出後、m+1ストリームを送出する。
【0030】
qの位置が、mストリームに近い場合、つまり、n/2≧q+1の場合、最も近くに送出されるメインストリームは、mストリームと決定する。また、最適な調相ストリームは、q番目の調相ストリームであり、この場合は、短縮調相となる。したがって、静止画送出後、短縮調相ストリームを送出してmストリームに追いついたとき、mストリームに乗り換える。
【0031】
qの位置が、m+1ストリームに近い場合、つまりn/2<q+1の場合、最も近くに送出されるメインストリームは、m+1ストリームとなり、最適な調相ストリームは、q番目の調相ストリームであり、この場合は、伸張調相となる。したがって、静止画送出後、伸張調相ストリームを送出して、m+1ストリームに追い付かれたとき、m+1ストリームに乗り換える。
【0032】
次に、図4に示すフローチャートを参照して、制御部10による送出制御についてさらに詳細に説明する。
【0033】
ステップa0において、時刻t0で、受信端末からアクセスがあると、まずステップa1で、t0/I=m、余りt1を算出し、ステップa2で、t1/i=q、余りsを算出し、ステップa3で、(q+1)i=t2を算出し、ステップa4で、i−s=Sを算出する。このSが静止画の送出時間として決定される。
【0034】
つぎのステップa5で、n=q+1であるか否かを判断し、n=q+1の場合には、調相ストリームを送出せず、m+1番目のメインストリームを送出するので、ステップa6で、静止画サーバ8から静止画をS秒間送出し、ステップa7で、m+1ストリームに切り替え、ステップa8で、メインサーバ5からm+1番目のメインストリームを送出する。
【0035】
ステップa5でn=q+1でない場合は、ステップa9に進み、n/2≧q+1であるか否かを判断する。n/2≧q+1である場合、ステップa10に進み、まずS時間静止画を送出し、次のステップa11で、qストリームを送出して、時間短縮調相を行う。qストリームの送出時間は、t2/Kとなるので、次のステップa12で、qストリーム送出開始後からの時間が、t2/Kに達したかを判断し、達すると、ステップa13に進み、mストリームに切り替え、ステップa8で、メインストリームを送出する。
【0036】
ステップa9でn/2≧q+1でない場合は、ステップa14に進み、n/2<q+1であるか否かを判断する。n/2<q+1である場合、ステップa15に進み、まずS時間静止画を送出し、次のステップa16で、qストリームを送出して、時間伸張調相を行う。qストリームの送出時間は、(I−t2)/Kとなるので、次のステップa17で、qストリーム送出開始後からの時間が、(I−t2)/Kに達したかを判断し、達すると、ステップa7に進み、m+1ストリームに切り替え、ステップa8で、メインストリームを送出する。
このようにして、待ち時間の短縮を行うことが可能となる。
【0037】
このような待ち時間短縮の調相視聴方法は、あくまで視聴者の選択にまかせるべきである。したがって、たとえば図5に示すような「再生モードの選択」画面をあらかじめ視聴者に送り、サーバの再生タイミングまで待つ「ノーマル再生モード」か、サーバの再生に調相しながら見る「調相モード」かを視聴者に選択させるようにする。
【0038】
図6は、本発明の受信端末4の実施の一形態を示す図である。ニア オンデマンド放送において、視聴者が、視聴を一時中断したのち再開する場合には、中断した位置に最も近い位置を再生しているストリームを選択することになるが、この場合には、中断した位置が開始されるまで待たなければならない。そこで、本実施形態の受信端末4では、前述した調相再生と同様の機能を受信端末にも持たせ、中断を再開するときに、待つことなく再開する継続視聴ができるように構成したものである。
【0039】
受信端末4は、受信部21、表示部22、第1切替部23、第2切替部24、指示部25、制御部26および記録調相生成部27を有する。受信部21は、回線に接続され、ニア オンデマンド放送を受信する。第1切替部23は、受信部21と記録部27と第2切替部24に接続され、受信したニア オンデマンド放送を第2切替部24か記録調相生成部27かに切り替える。第2切替部24は、記録部27と第1切替部23と表示部22に接続され、第1切替部23からのニア オンデマンド放送か、記録調相生成部27からの再生放送を表示部22に出力して表示させる。記録調相生成部27は、ハード・ディスクなどの記録装置を有し、受信部21で受信した放送を録画しながら調相ストリームを生成する機能を有する。指示部25は、視聴者から操作され、ニア オンデマンド放送の受信、中断、再生が指示される。制御部26は、指示部25からの操作に基づいて、第1および第2切替部23,24、記録調相生成部27を制御し、さらに中断した位置に最も近い位置を放送しているニア オンデマンドのストリーム選択、および再開した位置に基づいて、時簡短縮調相の生成か、時間伸張調相の生成かの判断を行う。
【0040】
通常の放送受信では、第1および第2切替部23,24はニア オンデマンドに切替えられており、受信部21で受信したニア オンデマンド放送を表示部22から表示する。視聴者から指示部25を介して放送の中断指示があったとき、制御部26は、第1切替部23を記録調相生成部27に切り替え、これに連動して第2切替部24を中断に切り替える。このように切り換わることによって、記録部27は、中断後の放送を録画する。
【0041】
指示部25を介して視聴者から再開指示があったとき、制御部26は、まず、中断した位置に最も近い位置を放送しているニア オンデマンドのストリーム選択を行い、この選択したストリームと再開タイミングとから、時間短縮調相か、時間伸張調相かのいずれかを記録調相生成部27に指示する。そして、選択したストリームを送出サーバに要求するとともに、第2切替部24を再生側に切り替える。これによって、中断した位置の続きが調相再生される。そして、調相再生されるストリームの再生位置が、要求したストリームの再生位置に一致したとき、第1および第2切替部23,24をニア オンデマンド側に切替える。これによって、ニア オンデマンドのストリームが表示される。このようにして、中断に続く再開も待ち時間なく継続した視聴が可能になる。
【0042】
つぎに、図7に示すシーケンス図および図8に示すフローチャートを参照して、受信端末4の制御動作についてさらに詳細に説明する。図7のシーケンスでは、N番目のストリームの視聴中に×点で視聴を中断し、O点で再開したものとする。
【0043】
ここで、
T1(秒)・・・・中断タイミング
T2(秒)・・・・再開タイミング
I(秒)・・・・・・ニア オンデマンドストリーム間隔
N・・・・・・・・・・・・視聴を中断したストリーム番号
Q・・・・・・・・・・・・中断していたストリーム数
S・・・・・・・・・・・・調相を必要とする時間
K・・・・・・・・・・・・調相の増減率
とする。
【0044】
まず、ステップb0で視聴中断すると、ステップb1で、中断タイミングT1をメモリに格納し、ステップb2で、記録調相生成部27で記録を開始する。
【0045】
つぎのステップb3で視聴が再開されると、ステップb4で再開タイミングT2をメモリに格納し、ステップb5で、(T2−T1)/Iの商Q、および余りSを算出する。そして、このSの値に応じて場合分けする。つまり、S=0の場合には、ちょうどN+Q番目のストリームが中断位置にあたるので、ただちにニア オンデマンドで視聴再開する。
【0046】
S>I/2の場合には、次のN+Q+1番目のストリームが最も近いので、記録したものを伸張再生し、伸張再生にN+Q+1番目のストリームが追いついて位相が一致したとき、これに乗り換える。
【0047】
S≦I/2の場合には、直前のN+Q番目のストリームが最も近いので、記録したものを短縮再生し、N+Q番目のストリームに追いついて位相が一致したとき、これに乗り換える。
【0048】
したがって、ステップb6でS=0と判断された場合には、ステップb7に進み、サーバにN+Q番目のストリームを要求し、ステップb8で直ちにニア オンデマンドで視聴を再開する。
【0049】
ステップb6でS=0でない場合には、ステップb9に進み、S>I/2かを判断し、S>I/2の場合には、ステップb10に進み、SにI−Sを代入し、ステップb11で、記録調相生成部27で伸張生成を行ない、伸張ストリームを再生する。つぎのステップb12では、伸張ストリームの再生開始からの時間が、S/Kに達したか否かを判断し、達するとステップb13に進んでサーバにN+Q+1番目のストリームを要求し、ステップb8でニア オンデマンドで視聴を再開する。
【0050】
ステップb9でS>I/2でない場合は、ステップb14でS≦I/2であるかを判断し、S≦I/2である場合には、ステップb15に進み、短縮調相を生成し、短縮ストリームを再生する。つぎのステップb16では、短縮ストリームを再生してからの時間が、S/Kに達したか否かを判断し、達するとステップb7でサーバにN+Q番目のストリームを要求し、ステップb8で、ニア オンデマンドで視聴を再開する。
【0051】
このように制御することで、一時中断し、再開するときに待ち時間なく視聴を再開することができる。また、記録調相生成部27で記録する最大記録時間は、ニア オンデマンドの送出間隔に応じた最大記録時間が限定されるため、記録装置の記録容量も小さくてよい。この場合の最大記録時間は、I/(2×K)(秒)となる。
【0052】
以上のような調相制御を、ニア オンデマンド放送に適用すると、サーバ機能破綻のないニア オンデマンドでありながら、待ち時間のないオンデマンド感覚で視聴が可能となり、また、受信端末側の一時中断後の再開でも、待ち時間がなくなる。昨今云われるブロードバンド放送の最大のメリットは、この様な時間フリーな視聴方法であると考えられ、光回線などのインフラ整備と、その回線の常時接続を可能とする固定料金制度では、このようなオンライン放送の視聴方法が充分考えられる。
【0053】
本発明の放送システムは、インターネット網を用いたものに限らず、たとえばホテルなどで、LANに適用し、オン デマンドでビデオを送出するシステムに適用してもよい。また、有線での放送に限らず、無線電波を用いた放送に適用することも可能である。
【0054】
上述した各実施形態では、放送は映像と音声とからなるものとして説明したが、本発明はこれに限らず、映像のみ、または音声のみであってもよい。
【0055】
また、調相の増減率は本実施形態では1/12としたが、視聴者にわからない程度の増減率であればこれに限らず、たとえば1/10〜1/13程度の範囲内に選ばれる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ニア オンデマンドにおいて、視聴者の待ち時間が短縮され、オンデマンド感覚で視聴することができる。
【0057】
また本発明によれば、放送データは、映像と音声とからなり、たとえば映画やテレビ番組などのビデオをオンデマンドで放送することができる。
【0058】
また本発明によれば、調相データ開始までの時間に、視聴者に静止画を見せて、待ち時間をさらに埋めることができる。
【0059】
また本発明によれば、調相データを用いて時間調整された放送を視聴するか、時間調整されない放送を視聴するかを、受信端末側で選択でき、視聴者側で適宜選択することができる。
【0060】
また本発明によれば、受信端末側で放送を一時中断し、再開するときに、待ち時間なく再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオンデマンド放送システムの構成を示す図である。
【図2】送出サーバ2の調相シーケンスを示す図である。
【図3】調相シーケンスをさらに詳細に示す図である。
【図4】制御部10の制御動作を示すフローチャートである。
【図5】再生モードの選択画面を示す図である。
【図6】受信端末2の構成を示すブロック図である。
【図7】受信端末4の継続視聴シーケンスを示す図である。
【図8】制御部25による継続視聴のフローチャートである。
【符号の説明】
1 オンデマンド放送システム
2 送出サーバ
4 受信端末
5 メインサーバ
10,26 制御部
Claims (5)
- 複数の受信端末と、受信端末に放送データを送出する送出サーバとから構成されるオンデマンド放送システムにおいて、
前記送出サーバは、
同一の放送データを、再生開始のタイミングに差を持たせて複数同時に再生するメインサーバと、
受信端末からアクセスがあったとき、アクセスタイミングに最も近い時間の放送データを選択する選択手段と、
受信端末のアクセスタイミングと、最も近い時間の放送データの再生開始のタイミングとの時間差を埋めるために、放送データを時間的に短縮または伸張した調相データを送出し、調相データと最も近い時間の放送データとの位相が一致したとき、最も近い時間の放送データを選択する送出制御手段とを有することを特徴とするオンデマンド放送システム。 - 前記放送データは、映像および音声データから成ることを特徴とする請求項1記載のオンデマンド放送システム。
- 前記送出サーバは、最初に表示する静止画を記憶し、
前記送出制御手段は、調相データの送出のタイミングと、受信端末のアクセスタイミングとの差を埋めるために、調相データを送出する前に、前記静止画を送出することを特徴とする請求項2記載のオンデマンド放送システム。 - 前記受信端末は、調相データを用いた放送データを受信するか、調相データを用いない放送データを受信するかを選択できる受信データ選択手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のオンデマンド放送システム。
- 同一の放送データを、再生開始のタイミングに差を持たせて複数同時に再生する送出サーバと、送出サーバにアクセスして放送データを受信する複数の受信端末とから構成されるオンデマンド放送システムの受信端末において、
放送データを視聴者に対して出力する出力手段と、
放送データを受信する受信手段と、
視聴者の操作によって、一時中断、および再開を指示する指示手段と、
前記指示手段から一時中断指示があったとき、受信する放送を記録し、再開指示があったとき、受信する放送データを選択するとともに、記録していた放送を時間的に伸張または短縮した調相データを出力手段から出力し、放送データと出力する調相データの位相が一致したとき、放送データを選択する手段とを有することを特徴とする受信端末。
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