JP3553560B2 - 新規スピロ化合物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬の分野において有用である。更に詳しくは、本発明の新規スピロ化合物は、神経ペプチドY受容体拮抗物質として、各種の循環器系疾患、中枢神経系疾患、代謝系疾患等の処置剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】
神経ペプチドY(以下NPYと称す)は36アミノ酸からなるペプチドであり、1982年、立元らにより豚脳より初めて単離された[ネイチャー(Nature)、296巻、659頁(1982年)]。NPYは中枢神経系及び末梢神経系に広く分布し、神経系における最も多量に存在するペプチドの一つとして、生体において多様な機能を司っている。すなわち、NPYは中枢において食欲促進物質として働くとともに、各種ホルモンの分泌又は神経系の作用を介して脂肪蓄積を顕著に促進する。NPYの脳室内連続投与はこれらの作用に基づき、肥満及びインスリン抵抗性を誘発することが知られている[インターナショナル・ジャーナル・オブ・オベシティー(International Jounal of Obesity)、19巻、517頁(1995年);エンドクリノロジー(Endocrinology)、133巻、1753頁(1993年)]。また、その他、うつ病、不安、精神分裂、痛み及び痴呆などの中枢作用を持つことが知られている[ドラッグス(Drugs)、52巻、371頁(1996)]。更に、末梢では、NPYは交感神経終末にノルエピネフリンと共存し、交感神経系の緊張性と関係している。NPYの末梢投与は血管収縮を引き起こし、またノルエピネフリンを初めとする他の血管収縮物質の作用を増強することが知られている[ブリティシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、95巻、419頁(1988年)]。更に交感神経系の亢進にともなう心肥大を助長することも報告されている[プロシーディング・ナショナル・アカデミック・サイエンス・ユーエスエー(Proceeding National Academic Science USA)、97巻、1595頁(2000)]。
【0003】
その他、性ホルモン及び成長ホルモンの分泌能、性及び生殖機能、消化管運動、気管支収縮、炎症及びアルコールに対する嗜好性への関与も報告されている[ライフ・サイエンス(Life Science)、55巻、551頁(1994年);ザ・ジャーナル・オブ・アレルギー・アンド・クリニカル・イムノロジー(The Journal of Allergy and Immunology)、101巻、S345頁(1998年);ネイチャー(Nature)、396巻、366頁(1998年)]。
NPYは、その類縁体であるペプタイドYY及びパンクレアティック・ポリペプタイドと一部共通の受容体を介して、多種多様な薬理作用を有する。これらNPYによる薬理作用は少なくとも5種類の受容体の単独あるいは相互作用を介して惹起されることが知られている[トレンヅ・イン・ニューロサイエンス(Trends in Neuroscience)、20巻、294頁(1997年)]。
NPY Y1受容体を介する中枢作用としては、顕著な食欲促進作用が報告されている[エンドクリノロジー(Endocrinology)、137巻、3177頁(1996年):エンドクリノロジー(Endocrinology)、141巻、1011頁(2000年)]。更に不安感や痛みへの関与も報告されている[ネイチャー(Nature)、259巻、528頁(1993年);ブレイン・リサーチ(Brain Research)、859巻、361頁(2000年)]。また、末梢においては強力な血管収縮作用を介した血圧上昇作用が報告されている[フェブス・レター(FEBS Letters)、362巻、192頁、(1995年):ネイチャー・メディスン(Nature Medicine)、4巻、722頁(1998年)]。
【0004】
NPY Y2受容体を介する作用としては、神経終末において各種神経伝達物質の放出を阻害することが知られている[ブリティシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、102巻、41頁(1991年):シナプス(Synapse)2巻、299頁(1988年)]。また、末梢においては、これら神経伝達物質の制御あるいは直接の作用として、血管又は輸精管の収縮に関与する[ザ・ジャーナル・オブ・ファルマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セラピューティクス(The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics)、261巻、863頁(1992年);ブリティシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、100巻、190頁(1990年)]。また、脂肪組織においては、脂肪分解作用の抑制が知られている[エンドクリノロジー(Endocrinology)、131巻、1970頁(1992年)]。更に消化管においては、イオン分泌を阻害することが報告されている[ブリティシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、101巻、247頁(1990年)]。一方、記憶及び不安感等の中枢作用も知られている[ブレイン・リサーチ(Brain Research)、503巻、73頁(1989年):ペプタイド(Peptides)、19巻、359頁(1998年)]。
NPY Y3受容体は、主に脳幹及び心臓に発現しており、血圧、心拍数の制御に関与していることが報告されている[ザ・ジャーナル・オブ・ファルマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セラピューティクス(The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics)、258巻、633頁(1991年);ペプタイド(Peptides)、11巻、545頁(1990年)]。更に、副腎においてはカテコールアミンの分泌に関与することが知られている[ザ・ジャーナル・オブ・ファルマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セラピューティクス(The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics)、244巻、468頁(1988年);ライフ・サイエンス(Life Science)、50巻、PL7頁(1992年)]。
【0005】
NPY Y4受容体は特にパンクレアティック・ポリペプタイドとの親和性が高く、薬理作用としては、膵外分泌及び消化管運動の抑制が報告されている[ガストロエンテロロジー(Gastroenterology)、85巻、1411頁(1983年)]。更に中枢においては、性ホルモンの分泌を促進することが知られている[エンドクリノロジー(Endocrinology)、140巻、5171頁(1999年)]。
NPY Y5受容体を介する作用としては、食欲促進効果を含む脂肪蓄積作用が顕著である[ネイチャー(Nature)、382巻、168頁(1996年);アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー(American Journal of Physiology)、277巻、R1428頁(1999年)]。また、痙攣及びてんかんへの関与又は痛み及びモルヒネ投与の中止に伴う禁断症状への関与等の中枢作用が報告されている[ネイチャー・メディスン(Nature Medicine)、3巻、761頁(1997年);プロシーディング・ナショナル・アカデミック・サイエンス・ユーエスエー(Proceeding National Academic Science USA)、96巻、13518頁(1999年);ザ・ジャーナル・オブ・ファルマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セラピューティクス(The Journal of Pharmacology and ExperimentalTherapeutics)、284巻、633頁(1998年)]。更に末梢においては、利尿作用及び血糖降下作用が報告されている[ブリティシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、120巻、1335頁(1998年);エンドクリノロジー(Endocrinology)、139巻、3018頁(1998年)]。更に交感神経系の亢進にともなう心肥大を助長することも報告されている[プロシーディング・ナショナル・アカデミック・サイエンス・ユーエスエー(Proceeding National Academic Science USA)、97巻、1595頁(2000)]。
【0006】
NPYの機能は中枢又は末梢神経系に存在するNPY受容体を結合することにより発現される。したがって、NPYのNPY受容体との結合を阻害すれば、NPYの作用発現を阻止することができる。その結果、NPYのNPY受容体結合に拮抗する物質はNPYが関与する各種疾患、例えば高血圧、腎臓病、心疾患、血管れん縮等の循環器系疾患、例えば過食症、うつ病、不安、痙攣、てんかん、痴呆、痛み、アルコール依存症、薬物の断薬に伴う禁断症状等の中枢性疾患、例えば肥満症、糖尿病、ホルモン異常等の代謝性疾患、性及び生殖機能障害、消化管運動障害、呼吸器系疾患、炎症又は緑内障等の予防又は治療における有用性が期待できる[トレンヅ・イン・ファーマコロジカル・サイエンス(Trendsin Pharmacological Science)、15巻、153頁(1994年);ライフ・サイエンス(Life Science)、55巻、551頁(1994年);ドラッグス(Drugs)、52巻、371頁(1996年);ザ・ジャーナル・オブ・アレルギー・アンド・クリニカル・イムノロジー(The Journal of Allergy and Immunology)、101巻、S345頁(1998年);ネイチャー(Nature)、396巻、366頁(1998年);ザ・ジャーナル・オブ・ファルマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セラピューティクス(The Journal of Pharmacology and ExperimentalTherapeutics)、284巻、633頁(1998年);トレンヅ・イン・ファーマコロジカル・サイエンス(Trends in Pharmacological Science)、20巻、104頁(1999年);プロシーディング・ナショナル・アカデミック・サイエンス・ユーエスエー(Proceeding National Academic Science USA)、97巻、1595頁(2000)]。
また、最近、本発明者らの研究により、ある種のNPY受容体拮抗物質が、高コレステロール血症、高脂血症、動脈硬化症の予防又は治療において有用であることが見出された(国際公開WO99/27965号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、NPY拮抗作用を有する新規な薬剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、一般式(I)
【化2】
Figure 0003553560
[式中、Arはハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、カルボキシル基、低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基及び−Q−Arで表される基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味し;Arはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、水酸基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基及びアリール基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味し;nは0又は1を意味し;Qは単結合又はカルボニル基を意味し;T、U、V及びWは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキル基、水酸基及び低級アルコキシ基からなる群より選択される置換基を有していてもよいメチン基又は窒素原子であって、それらのうち少なくとも2つが該メチン基を意味し;Xはメチン基又は窒素原子を意味し;Yは低級アルキル基で置換されていてもよいイミノ基又は酸素原子を意味する]で表される化合物がNPY拮抗作用を有し、NPYが関与する各種の疾患の処置剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明化合物(I)は、NPYが関与する各種の疾患、すなわち、例えば高血圧、腎臓病、心疾患、血管れん縮、動脈硬化症等の循環器系疾患、例えば過食症、うつ病、不安、痙攣、てんかん、痴呆、痛み、アルコール依存症、薬物の断薬に伴う禁断症状等の中枢性疾患、例えば肥満症、糖尿病、ホルモン異常、高コレステロール血症、高脂血症等の代謝性疾患、性及び生殖機能障害、例えば消化管運動障害等の消化器系疾患、呼吸器系疾患、炎症又は緑内障等の処置剤として有用である。
特に、本発明化合物(I)は、例えば過食症、肥満症、糖尿病等の処置剤として有用である。
本発明は、一般式(I)で表される化合物、その塩又はエステル並びにそれらの製造法及び用途に関する。
更に本発明は、一般式(I)で表される化合物の製造中間体、すなわち、一般式(VI−1)
【化3】
Figure 0003553560
[式中、t、u、v及びwは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキル基及び低級アルコキシ基並びに保護されていてもよい水酸基からなる群より選択される置換基を有していてもよいメチン基又は窒素原子であって、それらのうち少なくとも2つが該メチン基を意味する]で表される化合物に関する。
【0010】
以下に、本明細書において用いられる用語の意味を記載し、本発明について更に詳細に説明する。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。
「低級アルキル基」とは、炭素数1ないし6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。
「ハロ低級アルキル基」とは、置換可能な任意の位置が1又は2以上、好ましくは1ないし3の同一又は異なる前記ハロゲン原子で置換された前記低級アルキル基を意味し、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、1,2−ジフルオロエチル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、1,2−ジクロロエチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基等が挙げられる。
「ヒドロキシ低級アルキル基」とは、置換可能な任意の位置が1又は2以上、好ましくは1又は2の水酸基で置換された前記低級アルキル基を意味し、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
「シクロ低級アルキル基」とは、炭素数3ないし6のシクロアルキル基を意味し、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
【0011】
「低級アルケニル基」とは、炭素数2ないし6の直鎖又は分岐状のアルケニル基を意味し、例えばビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−エチル−1−エテニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、3−メチル−2−ブテニル基、4−ペンテニル基等が挙げられる。
「低級アルコキシ基」とは、炭素数1ないし6の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基等が挙げられる。
「ハロ低級アルコキシ基」とは、置換可能な任意の位置が1又は2以上、好ましくは1ないし3の同一又は異なる前記ハロゲン原子で置換された前記低級アルコキシ基を意味し、例えばフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、1,2−ジフルオロエトキシ基、クロロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、1,2−ジクロロエトキシ基、ブロモメトキシ基、ヨードメトキシ基等が挙げられる。
「低級アルキルチオ基」とは、炭素数1ないし6の直鎖状又は分岐状のアルキルチオ基を意味し、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、イソヘキシルチオ基等が挙げられる。
「低級アルカノイル基」とは、前記低級アルキル基を有するアルカノイル基、すなわち、炭素数2ないし7のアルカノイル基を意味し、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等が挙げられる。
「低級アルコキシカルボニル基」とは、前記低級アルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、すなわち、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基を意味し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0012】
「オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基」とは、炭素数2ないし6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であって、置換可能な任意の位置が1又は2以上、好ましくは1のオキソ基で置換されていてもよい基を意味し、例えばエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1−オキソエチレン基、1−オキソトリメチレン基、2−オキソトリメチレン基、1−オキソテトラメチレン基、2−オキソテトラメチレン基等が挙げられる。
「アリール基」としては、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
「ヘテロアリール基」とは、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子からなる群より、同一若しくは異なって選ばれる1若しくは2以上、好ましくは1ないし3の複素原子を含有する5員若しくは6員の単環式芳香族複素環基又は該単環式芳香族複素環基と前記アリール基が縮合した、若しくは同一若しくは異なる該単環式芳香族複素環基が互いに縮合した縮合環式芳香族複素環基を意味し、例えばピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、1,2,3−チアジアゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、1,2,4−トリアジニル基、1,3,5−トリアジニル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、ピリド[3,2−b]ピリジル基等が挙げられる。
「低級アルキルアミノ基」とは、前記低級アルキル基でモノ置換されたアミノ基を意味し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基等が挙げられる。
「ジ低級アルキルアミノ基」とは、同一又は異なる前記低級アルキル基でジ置換されたアミノ基を意味し、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等が挙げられる。
【0013】
一般式(I)で表される化合物の「塩」とは、医薬として許容されうる慣用的なものを意味し、例えばカルボキシル基を有する場合の当該カルボキシル基における塩基付加塩又はアミノ基若しくは塩基性の複素環基を有する場合の当該塩基性複素環基における酸付加塩の塩類を挙げることができる。
該塩基付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
該酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、りん酸塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えばマレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、くえん酸塩、アスコルビン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩等が挙げられる。
一般式(I)で表される化合物の「エステル」としては、例えばカルボキシル基を有する場合の当該カルボキシル基における医薬として許容されうる慣用的なものを意味し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基とのエステル、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基とのエステル、アリル基、2−ブテニル基等の低級アルケニル基とのエステル、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の低級アルコキシ低級アルキル基とのエステル、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−ピバロイルオキシエチル基等の低級アルカノイルオキシ低級アルキル基とのエステル、メトキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルメチル基等の低級アルコキシカルボニル低級アルキル基とのエステル、カルボキシメチル基等のカルボキシ低級アルキル基とのエステル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基等の低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキル基とのエステル、カルバモイルオキシメチル基等のカルバモイルオキシ低級アルキル基とのエステル、フタリジル基とのエステル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基等の(5−置換−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基とのエステル等が挙げられる。
「処置剤」とは、各種疾患に対して治療及び/又は予防の目的で供せられる薬剤を意味する。
【0014】
前記一般式(I)で表される本発明の化合物を更に具体的に開示するため、式(I)において用いられる各種記号につき、その好適な具体例を挙げて更に詳細に説明する。
Arはハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、カルボキシル基、低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基及び−Q−Arで表される基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味する。
「ハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、カルボキシル基、低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基及び−Q−Arで表される基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基」とは、無置換の前記アリ−ル基若しくは前記ヘテロアリール基、又は置換可能な任意の位置に置換基を有する前記アリ−ル基若しくは前記ヘテロアリール基を意味し、該置換基はハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、カルボキシル基、低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基及び−Q−Arで表される基からなる群より、同一又は異なって1又は2以上、好ましくは1又は2選択することができる。
【0015】
該置換基のハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子等が好適である。
該置換基の低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が好適である。
該置換基のハロ低級アルキル基としては、例えばジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等が好適である。
該置換基のヒドロキシ低級アルキル基としては、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基等が好適である。
該置換基のシクロ低級アルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基等が好適である。
該置換基の低級アルケニル基としては、例えばビニル基、1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基等が好適である。
該置換基の低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基等が好適である。
該置換基のハロ低級アルコキシ基としては、例えばフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等が好適である。
該置換基の低級アルキルチオ基としては、例えばメチルチオ基、エチルチオ基等が好適である。
該置換基の低級アルカノイル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基等が好適である。
該置換基の低級アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が好適である。
該置換基のオキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基としては、例えば1−オキソテトラメチレン基等が好適である。
該置換基の−Q−Arで表される基において、Arはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、水酸基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基及びアリール基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味し;Qは単結合又はカルボニル基を意味する。
【0016】
「ハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、水酸基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基及びアリール基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基」とは、無置換の前記アリ−ル基若しくは前記ヘテロアリール基、又は置換可能な任意の位置に置換基を有する前記アリ−ル基若しくは前記ヘテロアリール基を意味し、該置換基はハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、水酸基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基及びアリール基からなる群より、同一又は異なって1又は2以上、好ましくは1又は2選択することができる。
該置換基のハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子等が好適である。
該置換基の低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が好適である。
該置換基のハロ低級アルキル基としては、例えばジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等が好適である。
該置換基のヒドロキシ低級アルキル基としては、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基等が好適である。
該置換基の低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基等が好適である。
該置換基のハロ低級アルコキシ基としては、例えばフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等が好適である。
該置換基の低級アルキルアミノ基としては、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基等が好適である。
該置換基のジ低級アルキルアミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が好適である。
該置換基の低級アルカノイル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基等が好適である。
該置換基のアリール基としては、例えばフェニル基等が好適である。
【0017】
Arの置換基としては、例えばハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、水酸基、ハロ低級アルコキシ基等が好適である。
Arのアリール基としては、例えばフェニル基等が、ヘテロアリール基としては、例えばイミダゾリル基、ピリジル基、ベンゾフラニル基、キノリル基等が好適である。
したがって、−Q−Arで表される基としては、例えばフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−フルオロ−5−メチルフェニル基、3−フルオロメチルフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−フルオロ−5−メトキシフェニル基、3−フルオロメトキシフェニル基、3−ジフルオロメトキシフェニル基、3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル基、3−ヒドロキシメチルフェニル基、3−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)フェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−イミダゾリル基、1−エチル−2−イミダゾリル基、1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−エチル−4−ピリジル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、4−ベンゾ[b]フラニル基、5−ベンゾ[b]フラニル基、7−ベンゾ[b]フラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、8−キノリル基、ベンゾイル基、2−ピリジルカルボニル基等が挙げられ、中でもフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、3−シアノフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、3−ジフルオロメトキシフェニル基、3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、1−エチル−2−イミダゾリル基、2−ピリジル基、7−ベンゾ[b]フラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、ベンゾイル基、2−ピリジルカルボニル基等が好適である。
【0018】
Arの置換基としては、例えばハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルカノイル基、オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基、−Q−Arで表される基等が好適である。
Arのアリール基としては、例えばフェニル基等が、ヘテロアリール基としては、例えばピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、1,2,4−トリアジニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基、ピリド[3,2−b]ピリジル基等が好適である。
【0019】
したがって、Arとしては、例えば3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、4−アセチルフェニル基、5−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基、4−アセチル−3−トリフルオロメチルフェニル基、4−(1−エチル−2−イミダゾリル)フェニル基、3−(2−ピリジル)フェニル基、3−(4−ピリジル)フェニル基、4−(2−ピリジル)フェニル基、4−(3−ピリジル)フェニル基、4−(2−エチル−4−ピリジル)フェニル基、4−(4−ピリミジニル)フェニル基、4−ベンゾイルフェニル基、4−(2−ピリジルカルボニル)フェニル基、1−フェニル−3−ピロリル基、1−フェニル−4−イミダゾリル基、1−(2−フルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3−フルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(4−フルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(2,3−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3−クロロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(2−シアノフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3−シアノフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(4−シアノフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−イミダゾリル基、1−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−4−イミダゾリル基、1−[3−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)フェニル]−4−イミダゾリル基、1−(3−メトキシフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(2−ジフルオロメトキシフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3−ジフルオロメトキシフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(2−ピリジル)−4−イミダゾリル基、1−(4−ベンゾ[b]フラニル)−4−イミダゾリル基、1−(5−ベンゾ[b]フラニル)−4−イミダゾリル基、1−(7−ベンゾ[b]フラニル)−4−イミダゾリル基、1−(2−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−(4−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−(5−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−(6−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−(8−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−フェニル−3−ピラゾリル基、5−フェニル−3−ピラゾリル基、1−フェニル−4−ピラゾリル基、1−(2−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(2−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(3−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル基、1−(3−フルオロフェニル)−4−ピラゾリル基、1−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(2−クロロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(3−クロロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(4−クロロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(2−ジフルオロメトキシフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(3−ジフルオロメトキシフェニル)−3−ピラゾリル基、2−メチル−5−フェニル−3−ピラゾリル基、5−(2−ピリジル)−3−ピラゾリル基、5−(2−キノリル)−3−ピラゾリル基、5−(3−キノリル)−3−ピラゾリル基、4−フェニル−2−チアゾリル基、5−フェニル−2−チアゾリル基、5−(3−クロロフェニル)−2−チアゾリル基、5−(4−クロロフェニル)−2−チアゾリル基、5−(4−メトキシフェニル)−2−チアゾリル基、5−(2−ピリジル)−2−チアゾリル基、2−フェニル−4−チアゾリル基、4−フェニル−2−オキサゾリル基、5−フェニル−2−オキサゾリル基、4−(2−フルオロメトキシフェニル)−2−オキサゾリル基、4−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−オキサゾリル基、5−フェニル−3−イソオキサゾリル基、3−フェニル−5−イソオキサゾリル基、3−(2−クロロフェニル)−5−イソオキサゾリル基、3−(3−クロロフェニル)−5−イソオキサゾリル基、3−(4−クロロフェニル)−5−イソオキサゾリル基、3−(2−ピリジル)−5−イソオキサゾリル基、2−フェニル−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、5−(3−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、5−(2−ピリジル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、5−(2−エチル−4−ピリジル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、5−フェニル−2−ピリジル基、6−フェニル−3−ピリジル基、2−フェニル−4−ピリジル基、5−(2−ピリジル)−2−ピリジル基、5−ベンゾイル−2−ピリジル基、6−ベンゾイル−3−ピリジル基、5−クロロ−2−ピラジニル基、5−(2−メチル−1−プロペニル)−2−ピラジニル基、5−アセチル−2−ピラジニル基、5−プロピオニル−2−ピラジニル基、5−フェニル−2−ピラジニル基、5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル基、5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル基、5−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−2−ピラジニル基、5−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−ピラジニル基、5−(2−ピリジル)−2−ピラジニル基、5−(3−ピリジル)−2−ピラジニル基、5−(5−ピリミジニル)−2−ピラジニル基、5−(3−キノリル)−2−ピラジニル基、5−ベンゾイル−2−ピラジニル基、5−(2−ピリジルカルボニル)−2−ピラジニル基、5−アセチル−2−ピリミジニル基、5−アセチル−3−メチル−2−ピリミジニル基、4−フェニル−2−ピリミジニル基、5−フェニル−2−ピリミジニル基、6−フェニル−4−ピリミジニル基、2−フェニル−5−ピリミジニル基、5−(2−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(4−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−クロロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−クロロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(4−クロロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−メチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−メチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−フルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−フルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−ヒドロキシメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−ヒドロキシフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−メトキシフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−メトキシフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(4−メトキシフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−フルオロメトキシフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−ピリミジニル基、6−フェニル−3−ピリダジニル基、6−フェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル基、5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル基、5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル基、4−メチル−2−ベンゾチアゾリル基、2−メチル−5−ベンゾチアゾリル基、4−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル基、3−キノリル基、6−キノリル基、7−メチル−2−キノリル基、2−メチル−6−キノリル基、6−クロロ−2−キノキサリニル基、ピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基、7−クロロピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基、7−メチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基、7−トリフルオロメチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基、7−ジフルオロメトキシピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基、7−アセチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基等が挙げられ、中でも3,4−ジクロロフェニル基、4−アセチルフェニル基、5−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基、4−アセチル−3−トリフルオロメチルフェニル基、4−(1−エチル−2−イミダゾリル)フェニル基、4−ベンゾイルフェニル基、4−(2−ピリジルカルボニル)フェニル基、1−フェニル−3−ピロリル基、1−フェニル−4−イミダゾリル基、1−(2−フルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3−クロロフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(3−シアノフェニル)−4−イミダゾリル基、1−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−4−イミダゾリル基、1−(3−ジフルオロメトキシフェニル)−4−イミダゾリル基、1−(7−ベンゾ[b]フラニル)−4−イミダゾリル基、1−(2−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル基、1−フェニル−3−ピラゾリル基、5−フェニル−3−ピラゾリル基、1−フェニル−4−ピラゾリル基、1−(3−フルオロフェニル)−4−ピラゾリル基、1−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(4−クロロフェニル)−3−ピラゾリル基、5−(3−キノリル)−3−ピラゾリル基、5−フェニル−2−チアゾリル基、3−フェニル−5−イソオキサゾリル基、5−(2−メチル−1−プロペニル)−2−ピラジニル基、1−フェニル−3−ピラゾリル基、5−フェニル−2−ピラジニル基、5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル基、5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル基、5−(2−ピリジル)−2−ピラジニル基、5−ベンゾイル−2−ピラジニル基、5−フェニル−2−ピリミジニル基、5−(2−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−クロロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル基、5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル基、4−メチル−2−ベンゾチアゾリル基、7−メチル−2−キノリル基、7−トリフルオロメチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基等が好適であり、特に1−フェニル−3−ピラゾリル基、5−フェニル−3−ピラゾリル基、5−フェニル−2−ピラジニル基、5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル基、5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル基、5−フェニル−2−ピリミジニル基、5−(2−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル基、5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル基、7−トリフルオロメチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル基等が好ましい。
【0020】
nは0又は1を意味するが、0が好適である。
T、U、V及びWは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキル基、水酸基及び低級アルコキシ基からなる群より選択される置換基を有していてもよいメチン基又は窒素原子であって、それらのうち少なくとも2つが該メチン基を意味する。
「ハロゲン原子、低級アルキル基、水酸基及び低級アルコキシ基からなる群より選択される置換基を有していてもよいメチン基」とは、無置換のメチン基又は置換基を有するメチン基を意味し、該置換基はハロゲン原子、低級アルキル基、水酸基及び低級アルコキシ基からなる群より選択することができる。
該置換基のハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子等が好適である。
該置換基の低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基等が好適である。
該置換基の低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基等が好適である。
該置換基としては、例えばハロゲン原子等が好適である。
【0021】
T、U、V及びWの好ましい態様としては、例えば、T、U、V及びWが、それぞれ独立して、前記置換基、より好ましくはハロゲン原子を有していてもよいメチン基であるとき;又はT、U、V及びWのいずれか1つが窒素原子であるとき等が挙げられる。
Xはメチン基又は窒素原子を意味する。
Yは低級アルキル基で置換されていてもよいイミノ基又は酸素原子を意味する。
「低級アルキル基で置換されていてもよいイミノ基」とは、無置換のイミノ基又は低級アルキル基で置換されたイミノ基を意味する。
該低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基等が好適である。
Yとしては、例えば無置換のイミノ基又は酸素原子が好適であり、特に酸素原子が好ましい。
より具体的には、式(15)
【化4】
Figure 0003553560
で表される基としては、例えば、次の式(16)
【化5】
Figure 0003553560
で表される基等が挙げられる。
【0022】
一般式(I)で表される化合物中、例えば、一般式(I−a)
【化6】
Figure 0003553560
[式中、Rは水素原子又はハロゲン原子を意味し、Arは前記の意味を有する]で表される化合物又は一般式(I−b)
【化7】
Figure 0003553560
[式中、Ar、T、U、V及びWは前記の意味を有する]で表される化合物等が好適である。
一般式(I−a)で表される化合物のうち、例えばArのアリール基がフェニル基であるか、又はArのヘテロアリール基がイミダゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、キノリル基若しくはピリド[3,2−b]ピリジル基である化合物等が好適である。
一般式(I−b)で表される化合物のうち、例えばArのアリール基がフェニル基であるか、又はArのヘテロアリール基がピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基若しくは1,2,4−トリアジニル基である化合物等が好適である。
また、一般式(I−b)で表される化合物のうち、例えばT、U、V及びWのいずれか1つが窒素原子である化合物等、より好ましくはVが窒素原子であり、かつ、T、U及びWが無置換のメチン基である化合物等が好適である。
【0023】
本発明の化合物は、その置換基の態様によって、光学異性体、ジアステレオ異性体、幾何異性体等の立体異性体又は互変異性体が存在する場合があるが、本発明の化合物はこれら全ての立体異性体、互変異性体及びそれらの混合物をも包含する。
例えば、一般式(I−b)で表される化合物には、一般式(I−1b)
【化8】
Figure 0003553560
で表されるトランス体及び一般式(I−2b)
【化9】
Figure 0003553560
で表されるシス体の立体異性体が存在するが、トランス体がより好適である。
【0024】
本発明化合物の種々の結晶、水和物及び溶媒和物も本発明の範囲に属する。
更に本発明化合物のプロドラッグもまた本発明の範囲に属する。一般的に、そのようなプロドラッグは、生体内で容易に必要とされる化合物に変換されうる本発明化合物の機能的誘導体である。したがって、本発明に係る各種疾患の処置方法おいては、“投与”という言葉は、特定した化合物の投与のみならず、患者に投与した後、生体内で当該特定した化合物に変換される化合物の投与を含む。適当なプロドラッグ誘導体の選択及び製造のための常套手段は、例えば“Design of Prodrugs”ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985に記載され、ここに引用してその記載全体を本願明細書の一部となす。これらの化合物の代謝物は、本発明化合物を生物学的環境に置くことによって産生される活性化合物を含み、本発明の範囲に属する。
【0025】
したがって、一般式(I)で表される化合物の具体例としては、例えば、
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(7−メチル−2−キノリル)−3−オキソスピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(4−ベンゾイルフェニル)−2−メチル−3−オキソスピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−N−(7−メチル−2−キノリル)−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(4−アセチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−[1−(2−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−N−[5−(2−メチル−1−プロペニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(3−フェニル−5−イソオキサゾリル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[1−(7−ベンゾ[b]フラニル)−4−イミダゾリル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[1−(3−ジフルオロメトキシフェニル)−4−イミダゾリル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−[4−(2−ピリジルカルボニル)フェニル]スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[1−(3−クロロフェニル)−4−イミダゾリル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−チアゾリル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−[5−(2−ピリジル)−2−ピラジニル]スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−N−(4−メチル−2−ベンゾチアゾリル)−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(7−メチル−2−キノリル)−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(3−フェニル−5−イソオキサゾリル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(7−トリフルオロメチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−[1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(5−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[5−(4−クロロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、3−オキソ−N−[5−(3−キノリル)−3−ピラゾリル]スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−[5−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル]スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[5−(3−クロロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(7−ジフルオロメトキシピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−{1−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−4−イミダゾリル}−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[4−(1−エチル−2−イミダゾリル)フェニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[1−(3−メトキシフェニル)−4−イミダゾリル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
6−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
6−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
5−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
5−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[1H−2−ベンゾピラン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[1H−2−ベンゾピラン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−(5−ベンゾイル−2−ピラジニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[1H−2−ベンゾピラン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−3’−オキソ−N−(1−フェニル−4−イミダゾリル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(2−フルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−N−(4−アセチル−3−トリフルオロメチルフェニル)−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−3’−オキソ−N−[1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(3−シアノフェニル)−4−イミダゾリル]−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(3−フェニル−5−イソオキサゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
N−[5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
4−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
7−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
6−エチル−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
6−ヒドロキシ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(2−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(4−フェニル−2−オキサゾリル)スピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(2−メチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−メチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[4−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−オキサゾリル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(6−フェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(2−ジフルオロメトキシフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−ジフルオロメトキシフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−[2−フェニル−4−ピリジル]スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−4−ピラゾリル)スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピロリル)スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−4−ピラゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(3−フルオロフェニル)−4−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(2−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−3−イソオキサゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(6−フェニル−3−ピリジル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(2−フェニル−3−チアゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド又は
トランス−3−オキソ−N−(2−フェニル−1,2,3−トリアゾール−4−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド等が挙げられ、中でも、
3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
3−オキソ−N−(7−トリフルオロメチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド、
トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−3’−オキソ−N−[1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[5−(2−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−N−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−4−ピラゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド、
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド又は
トランス−3−オキソ−N−(2−フェニル−1,2,3−トリアゾール−4−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド等が好適である。
【0026】
次に、本発明に係る化合物の製造法について説明する。
本発明化合物(I)は、例えば下記の製造法又は実施例に示す方法等により製造することができる。ただし、本発明化合物(I)の製造法はこれら反応例に限定されるものではない。
製造法1
一般式(II)
【化10】
Figure 0003553560
[式中、Ar1pはハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基及び−Q−Ar2pで表される基並びに保護されていてもよい、オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基、ヒドロキシ低級アルキル基及びカルボキシル基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味し;Ar2pはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基及びアリール基並びに保護されていてもよい、ヒドロキシ低級アルキル基、水酸基及び低級アルキルアミノ基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味し;Arはハロゲン原子又はニトロ基で置換されていてもよいフェニル基を意味し;Qは単結合又は保護されていてもよいカルボニル基を意味する]で表される化合物と、一般式(III)
【化11】
Figure 0003553560
[式中、n、t、u、v、w及びYは前記の意味を有する]で表される化合物とを反応させ、一般式(IV−1)
【化12】
Figure 0003553560
[式中、Ar1p、n、t、u、v、w及びYは前記の意味を有する]で表される化合物とし、必要に応じ保護基を除去することにより、一般式(I−1)
【化13】
Figure 0003553560
[式中、Ar、n、T、U、V、W及びYは前記の意味を有する]で表される化合物を製造することができる。
【0027】
本製造法は、一般式(I)で表される化合物のうち、式中のXが窒素原子である化合物、すなわち、一般式(I−1)で表される化合物の製造法である。
上記反応において、反応物質中に反応に関与しないアミノ基、水酸基、カルボキシル基、オキソ基、カルボニル基等が存在する場合、当該アミノ基、水酸基、カルボキシル基、オキソ基、カルボニル基は、適宜、アミノ基の保護基、水酸基の保護基、カルボキシル基の保護基又はオキソ基若しくはカルボニル基の保護基で保護した後に反応を行い、反応後に当該保護基を除去することができる。
「アミノ基の保護基」としては、例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基等の低級アルカノイル基;例えばベンゾイル基;例えばフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基等のアリールアルカノイル基;例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基;例えばベンジルオキシカルボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基等が挙げられ、特にアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等が好ましい。
「水酸基の保護基」としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基;例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;例えばメトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、2,3−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基等のアシル基等が挙げられ、特にメチル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリチル基、トリメチルシリルエトキシメチル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アセチル基等が好ましい。
「カルボキシル基の保護基」としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基;例えば2,2,2−トリクロロエチル基等の低級ハロアルキル基;例えば2−プロペニル基等の低級アルケニル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基等のアラルキル基等が挙げられ、特にメチル基、エチル基、tert−ブチル基、2−プロペニル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ベンズヒドリル基等が好ましい。
【0028】
「オキソ基又はカルボニル基の保護基」としては、エチレンケタール、トリメチレンケタール、ジメチルケタール等のアセタール、ケタール等が挙げられる。
一般式(II)で表される化合物と一般式(III)で表される化合物との反応は、通常、化合物(II)の1モルに対して、化合物(III)を等モルないし過剰モル、好ましくは等モルないし1.5モル用いて行われる。
反応は、通常、不活性溶媒中で行われ、当該不活性溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等又はその混合溶媒等が好適である。
また、上記反応は塩基の存在下に行うことが好ましく、当該塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基を使用することができる。
当該塩基の使用量は、通常、一般式(II)で表される化合物1モルに対して、等モルないし過剰モル、好ましくは1ないし5モルである。
反応温度は、通常、−30℃ないし200℃、好ましくは20℃ないし100℃である。
反応時間は、通常、5分間ないし7日間、好ましくは30分間ないし24時間である。
反応終了後、通常の処理を行い、一般式(IV−1)で表される化合物の粗生成物を得ることができる。このようにして得られた一般式(IV−1)で表される化合物を、常法に従って精製し、又は精製することなく、必要に応じて、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、オキソ基及びカルボニル基の保護基の除去反応を適宜組み合わせて行うことにより、一般式(I−1)の化合物を製造することができる。
【0029】
保護基の除去法は、当該保護基の種類及び目的化合物(I−1)の安定性等により異なるが、例えば文献記載の方法[プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、T.W.グリーン(T.W.Greene)著、John Wiley & Sons社(1981年)参照]又はそれに準じる方法に従って、例えば酸又は塩基を用いる加溶媒分解、すなわち、例えば0.01モルないし大過剰の酸、好ましくはトリフルオロ酢酸、ギ酸、塩酸等、又は等モルないし大過剰の塩基、好ましくは水酸化カリウム、水酸化カルシウム等を作用させる方法;水素化金属錯体等を用いる化学的還元又はパラジウム−炭素触媒、ラネーニッケル触媒等を用いる接触還元等により行われる。
【0030】
製造法2
一般式(V)
【化14】
Figure 0003553560
[式中、Ar1pは前記の意味を有する]で表される化合物と、一般式(VI)
【化15】
Figure 0003553560
[式中、n、t、u、v、w及びYは前記の意味を有する]で表されるカルボン酸又はその反応性誘導体とを反応させ、一般式(IV−2)
【化16】
Figure 0003553560
[式中、Ar1p、n、t、u、v、w及びYは前記の意味を有する]で表される化合物とし、必要に応じ保護基を除去することにより、一般式(I−2)
【化17】
Figure 0003553560
[式中、Ar、n、T、U、V、W及びYは前記の意味を有する]で表される化合物を製造することができる。
本製造法は、一般式(I)で表される化合物のうち、式中のXがメチン基である化合物、すなわち、一般式(I−2)で表される化合物の製造法である。
一般式(V)で表される化合物と一般式(VI)で表されるカルボン酸との反応は、通常、一般式(V)で表される化合物1モルに対して、一般式(VI)で表されるカルボン酸を0.5モルないし過剰モル、好ましくは1モルないし1.5モル用いて行われる。
【0031】
反応は、通常、不活性溶媒中で行われ、当該不活性溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ピリジン等又はその混合溶媒等が好適である。
また、上記反応は縮合剤の存在下に行うことが好ましく、当該縮合剤としては、例えばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ブロモトリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルりん酸アジド、1,1’−カルボニルジイミダゾール等を使用することができる。
当該縮合剤は、通常、一般式(VI)で表される化合物1モルに対して、1モルないし過剰モル、好ましくは1モルないし1.5モルを用いることができる。
反応温度は、通常、−50℃ないし100℃、好ましくは−20℃ないし50℃である。
反応時間は、通常、30分間ないし7日間、好ましくは1時間ないし24時間である。
【0032】
一般式(VI)で表されるカルボン酸に代えて、該カルボン酸の反応性誘導体と一般式(V)で表される化合物とを反応させることにより、一般式(I−2)で表される化合物を製造することもできる。
一般式(VI)で表されるカルボン酸の反応性誘導体としては、例えば酸ハロゲン化物、混合酸無水物、活性エステル、活性アミド等が用いられる。
一般式(VI)のカルボン酸の酸ハロゲン化物は、一般式(VI)のカルボン酸を常法に従ってハロゲン化剤と反応させることにより得ることができる。ハロゲン化剤としては、例えば塩化チオニル、三塩化りん、五塩化りん、オキシ塩化りん、三臭化りん、オキサリルクロリド、ホスゲン等が用いられる。
一般式(VI)のカルボン酸の混合酸無水物は、一般式(VI)のカルボン酸を常法に従って、例えばクロロ炭酸エチル等のクロロ炭酸アルキル;ピバロイルクロリド等の脂肪族カルボン酸クロリド等と反応させることにより得ることができる。
一般式(VI)のカルボン酸の活性エステルは、一般式(VI)のカルボン酸を常法に従って、例えばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド等の縮合剤の存在下、例えばN−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等のN−ヒドロキシ化合物;4−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,4,5−トリクロロフェノール、ペンタクロロフェノール等のフェノール化合物等と反応させることにより得ることができる。
一般式(VI)のカルボン酸の活性アミドは、一般式(VI)のカルボン酸を常法に従って、例えば1,1’−カルボニルジイミダゾール、1,1’−カルボニルビス(2−メチルイミダゾール)等と反応させることにより得ることができる。
一般式(V)で表される化合物と一般式(VI)で表されるカルボン酸の反応性誘導体との反応は、通常、一般式(V)で表される化合物1モルに対して、一般式(VI)で表されるカルボン酸の反応性誘導体を0.5モルないし過剰モル、好ましくは1モルないし1.5モル用いて行われる。
【0033】
反応は、通常、不活性溶媒中で行われ、当該不活性溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ピリジン等又はその混合溶媒等が好適である。
また、上記反応は塩基の非存在下でも進行するが、より円滑に反応を進行させるため塩基の存在下に行うことが好ましい。
当該塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基を使用することができる。
当該塩基は、通常、一般式(V)で表される化合物1モルに対して、1モルないし過剰モル用いるのが好適である。また当該塩基が液体である場合には、当該塩基を溶媒兼塩基として用いることができる。
反応温度は、通常、−50℃ないし100℃、好ましくは−20℃ないし50℃である。
反応時間は、通常、5分間ないし7日間、好ましくは30分間ないし24時間である。
反応終了後、生成物に保護基が存在する場合、当該保護基を除去した後に、又は生成物に保護基が存在しない場合はそのまま通常の処理を行い、一般式(I−2)の化合物を製造することができる。
保護基の除去及び後処理等は、前記製造法1に記載した方法に準じて行うことができる。
一般式(I−1)又は(I−2)の化合物は、通常の分離手段により容易に単離精製できる。かかる手段としては、例えば溶媒抽出、再結晶、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー等を例示できる。
これらの化合物は、常法により医薬として許容されうる塩又はエステルとすることができ、また逆に塩又はエステルから遊離化合物への変換も常法に従って行うことができる。
【0034】
一般式(II)、(III)、(V)又は(VI)で表される化合物は、例えば市販品を用いるか、文献記載の方法[特開平6−263737号公報、米国特許3301857号公報、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)、40巻、1427頁(1975年)、国際公開WO95/28389号公報等参照]若しくはこれらの方法に準じる方法、あるいは以下の方法又は実施例に記載する方法等を必要に応じ適宜組み合わせることにより製造することができる。
製造法A
【化18】
Figure 0003553560
[式中、Lはハロゲン原子を意味し、Ar1p及びArは前記の意味を有する]
本製造法は一般式(II)で表される化合物の製造法である。本製造法によれば、一般式(II)で表される化合物は、一般式(V)で表される化合物に一般式で表される化合物を作用させることにより製造することができる。
化合物(V)と化合物との反応は、通常、化合物(V)1モルに対して、化合物を0.5モルないし過剰モル、好ましくは等モルないし1.5モル用いて行われる。
反応は、通常、不活性溶媒中で行われ、当該不活性溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド等又はその混合溶媒等が好適である。
また、上記反応は塩基の存在下に行うことが好ましく、当該塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基を使用することができる。
当該塩基は、通常、化合物(V)1モルに対して、等モルないし過剰モル用いるのが好適である。また当該塩基が液体である場合には、当該塩基を溶媒兼塩基として用いることができる。
反応温度は、通常、−78℃ないし100℃、好ましくは−20℃ないし50℃である。
反応時間は、通常、5分間ないし7日間、好ましくは30分間ないし24時間である。
【0035】
なお、一般式で表される化合物は市販品を用いるか、公知の方法若しくは実施例記載の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合わせることにより製造することができる。
製造法B
【化19】
Figure 0003553560
[式中、Pはアミノ基の保護基を意味し;R10は水素原子、ニトロ基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を意味し;L、t、u、v及びwは前記の意味を有する]
本製造法は一般式(III−1)で表される化合物の製造法である。本製造法によれば、一般式(III−1)で表される化合物は、一般式で表される化合物と一般式で表される化合物とを脱水縮合反応に付して一般式で表される化合物とし、塩基の存在下、該化合物と一般式で表される化合物とを反応させ一般式で表される化合物とした後、該化合物を分子内Heck反応に付して環化させ一般式で表される化合物とし、次いで該化合物を還元反応に付し、更に必要に応じアミノ基の保護基Pを除去することにより製造することができる。
【0036】
で表されるアミノ基の保護基としては、前記製造法1に記載したアミノ基の保護基を挙げることができる。
化合物と化合物とを脱水縮合反応に付して化合物を製造する工程は、通常、例えばベンゼン、トルエン等の不活性溶媒中で行われる。
反応温度は、通常、室温ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、30分間ないし24時間が好ましい。
化合物から化合物を製造する工程は、通常、例えばベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等の不活性溶媒中、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下で行われる。
反応温度は、通常、0℃ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、30分間ないし24時間が好ましい。
化合物から化合物を製造する工程は、それ自体有機化学の分野でよく知られた、いわゆる分子内Heck反応を応用することができる。
具体的には、該工程は、通常、例えばベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の不活性溶媒中、例えば酢酸パラジウム、塩化パラジウム等のパラジウム触媒、例えばトリフェニルホスフィン、トリ−2−フリルホスフィン等のホスフィンリガンド、及び例えば炭酸カリウム、トリエチルアミン等の塩基、更に必要に応じて例えばテトラエチルアンモニウムクロリド等の添加剤の存在下で行われる。
反応温度は、通常、室温ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、30分間ないし24時間が好ましい。
化合物から化合物(III−1)を製造する工程の還元法としては、例えば接触還元等が好ましい。
【0037】
当該接触還元反応は、通常、例えばメタノール、エタノール、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、酢酸等の不活性溶媒中、例えばパラジウム−炭素触媒等の触媒の存在下、1気圧ないし50気圧の水素圧下で行われる。
反応温度は、通常、室温ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、30分間ないし24時間が好ましい。
反応終了後、生成物に保護基が存在する場合、当該保護基を除去することにより化合物(III−1)を製造することができる。
保護基の除去は、前記製造法1に記載した方法に準じて行うことができる。
また、本工程は、化合物の保護基を除去した後、生成した化合物を還元反応に付すことによっても行うことができる。
【0038】
なお、一般式又はで表される化合物は市販品を用いるか、公知の方法若しくは実施例記載の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合わせることにより製造することができる。
製造法C
【化20】
Figure 0003553560
[式中、Lは水素原子又はハロゲン原子を意味し;Phはフェニル基を意味し;Yは酸素原子又は低級アルキル基若しくはアリール基で置換されたイミノ基を意味し;t、u、v及びwは前記の意味を有する]
【0039】
本製造法は一般式(VI−1)で表される化合物の製造法である。一般式(VI−1)で表される化合物は文献未記載の新規化合物である。本製造法によれば、当該化合物は、一般式で表される化合物をリチオ化後、該化合物に式で表される化合物、次いで酸を作用させラクトン化した後、脱ケタール化反応に付して一般式10で表される化合物とし、1)該化合物10にメチレン基を導入した後、ハイドロボレーションを行い一般式11で表される化合物とし、最後に該化合物11を酸化反応に付すことにより製造するか、又は、2)該化合物10を還元反応に付して一般式12で表される化合物とし、次いで該化合物12に脱離基を導入後シアノ化して一般式13で表される化合物とし、最後に該化合物13のシアノ基を加水分解することにより製造することができる。
化合物から化合物10を製造する工程のリチオ化反応は、通常、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の不活性溶媒中、化合物に、例えばn−ブチルリチウム、リチウム 2,2,6,6−テトラメチルピペリジド等の有機リチウム試薬を作用させて行うことができる。
反応温度は、通常、−120℃ないし0℃、好ましくは−100℃ないし−50℃であり、反応時間は、通常、1時間ないし4時間が好ましい。
生成したリチオ体と式で表されるケトンとの反応は、通常、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の不活性溶媒中で行われる。
反応温度は、通常、−100℃ないし室温が好ましく、反応時間は、通常、10分間ないし2時間が好ましい。
上記反応で生成した化合物を、例えば塩酸、硫酸等の酸で処理することにより、該化合物をラクトン化させることができる。
反応温度は、通常、0℃ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、30分間ないし8時間が好ましい。
上記反応で生成したラクトン体を、常法に従って、脱ケタール化反応に付すことにより化合物10を製造することができる。
反応温度は、通常、50℃ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、1時間ないし24時間が好ましい。
【0040】
化合物10から化合物11を製造する工程は、それ自体有機化学の分野でよく知られた、オキソ基をヒドロキシメチル基へと変換する方法が応用でき、通常、例えばベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の不活性溶媒中、常法に従って、化合物10に、例えばメチレントリフェニルホスホランを作用させてメチレン基を導入した後、ハイドロボレーション反応に付すことにより行うことができる。
メチレン基を導入する工程及びハイドロボレーション反応に付す工程のいずれにおいても、反応温度は、通常、0℃ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、30分間ないし8時間が好ましい。
化合物11から化合物(VI−1)を製造する工程は、それ自体有機化学の分野でよく知られた、ヒドロキシメチル基をカルボキシル基へと酸化する方法が応用でき、通常、例えばベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等の不活性溶媒中、例えば過ヨウ素酸ナトリウム及び触媒量の塩化ルテニウム等の酸化剤を用いて行うことができる。
反応温度は、通常、0℃ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、30分間ないし8時間が好ましい。
化合物10から化合物12を製造する工程は、それ自体有機化学の分野でよく知られた、オキソ基を水酸基へと還元する方法が応用でき、通常、例えば水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒又はこれらの混合溶媒中、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム等の還元剤を用いて行うことができる。
反応温度は、通常、−20℃ないし50℃が好ましく、反応時間は、通常、10分間ないし4時間が好ましい。
化合物12から化合物13を製造する工程は、それ自体有機化学の分野でよく知られた、水酸基をシアノ基へと変換する方法が応用でき、通常、例えばトリエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下、例えば塩化メタンスルホニル、塩化p−トルエンスルホニル等を作用させて水酸基を脱離基へと変換した後、生成した化合物に、例えばシアン化ナトリウム、シアン化カリウム、テトラエチルアンモニウムシアニド、テトラブチルアンモニウムシアニド等のシアン化合物を作用させることにより行うことができる。
【0041】
水酸基を脱離基へ変換する工程は、通常、例えば塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の不活性溶媒中で行われ、反応温度は、通常、−20℃ないし室温が好ましく、反応時間は、通常、10分間ないし8時間が好ましい。
シアン化合物を作用させる工程は、通常、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の不活性溶媒中で行われ、反応温度は、通常、50℃ないし120℃が好ましく、反応時間は、通常、2時間ないし24時間が好ましい。
化合物13のシアノ基を加水分解して化合物(VI−1)を製造する工程は、それ自体有機化学の分野でよく知られた、シアノ基の加水分解反応が応用でき、通常、例えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、水等の溶媒又はこれらの混合溶媒中、例えば塩酸、硫酸等の酸、又は例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の塩基を用いて行うことができる。
反応温度は、通常、50℃ないし反応に用いる溶媒の沸点までが好ましく、反応時間は、通常、1時間ないし48時間が好ましい。
【0042】
一般式(VI−1)で表される化合物には、一般式(VI−1−a)又は一般式(VI−1−b)
【化21】
Figure 0003553560
[式中、t、u、v及びwは前記の意味を有する]で表される2種類の立体異性体が存在するが、その混合物を、例えばクロマトグラフィー、分別再結晶等の通常の分離手段に付すことにより、これらの立体異性体を分離することができる。
また、一般式1112又は13で表される化合物の立体異性体を分離し、当該異性体を中間原料として、一般式(VI−1−a)又は一般式(VI−1−b)で表される化合物を製造することができる。
なお、一般式又は式で表される化合物は市販品を用いるか、公知の方法若しくは実施例記載の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合わせることにより製造することができる。
本発明の化合物の医薬としての有用性は、例えば下記の薬理試験例においてNPY拮抗活性を示すことにより証明される。
【0043】
薬理試験例1(NPY結合阻害試験)
ヒトNPY Y5受容体をコードするcDNA配列[国際特許出願WO96/16542号明細書参照]を、発現ベクターpcDNA3、pRc/RSV(インビトロジェン社製)及びpCI−neo(プロメガ社製)にクローニングした。得られた発現ベクターをカチオン性脂質法[プロシーディング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ(Proceedings of the nationalacademy of sciences of the united states of America)、84巻、7413頁(1987年)参照]を用いて宿主細胞COS−7、CHO及びLM(tk−)(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション)にトランスフェクトし、NPY Y5受容体発現細胞を得た。
NPY Y5受容体を発現させた細胞から調製した膜標品を被検化合物及び20,000cpmの[125I]ペプタイドYY(NEN社製)とともに、アッセイ緩衝液(10mM 塩化マグネシウム、1mM フェニルメチルスルホニルフルオリド、0.1%バシトラシン及び0.5%ウシ血清アルブミンを含む25mM Tris緩衝液、pH7.4)中で25℃、2時間インキュベーションした後、グラスフィルターGF/Cにて濾過した。0.3%BSAを含む5mM Tris緩衝液、pH7.4にて洗浄後、グラスフィルター上の放射活性を求めた。非特異的結合は1μM ペプタイドYY存在下で測定し、特異的ペプタイドYY結合に対する被検化合物の50%阻害濃度(IC50値)を求めた[エンドクリノロジー(Endocrinology)、131巻、2090頁(1992年)参照]。その結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0003553560
上記に示すとおり、本発明の化合物はNPY Y5受容体に対するペプタイドYY(NPYと同族物質)の結合を強力に阻害した。
【0044】
薬理試験例2(bPPにより誘発される摂食行動に対する拮抗試験)
ペントバルビタール麻酔下(50mg/kg腹腔内単回投与)、雄性SDラット(7−8週令、200−300g)の右側脳室に脳定位固定的に慢性ガイドカニューレ(外径0.8mm、内径0.5mm、長さ10mm)を挿入、歯科用レジンで固定した。ガイドカニューレの先端の位置はbregmaより後方0.9mm、正中線より右に1.2mm、脳表面より深さ1.5mmとし、内針を挿入した際にその先端約2mmがガイドカニューレの先端から出て、側脳室に達するようにした。約1週間の回復期間の後、ウシパンクレアチックポリペプタイド(bPP、5μg/10μL/head、0.05%ウシ血清アルブミンを含む0.01M、pH7.4りん酸緩衝生理食塩水)を側脳室内に投与した。被検化合物はbPP投与の2時間前に0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁して経口投与し、bPP投与後2時間の摂餌量を測定した。
本発明の化合物は側脳室内に投与したbPP(NPYと同族物質)による摂食量の増加を有意に抑制した。
【0045】
一般式(I)で表される化合物は、経口又は非経口的に投与することができ、そしてそのような投与に適する形態に製剤化することにより、NPYが関与する各種の疾患、すなわち、例えば高血圧、腎臓病、心疾患、血管れん縮、動脈硬化症等の循環器系疾患、例えば過食症、うつ病、不安、痙攣、てんかん、痴呆、痛み、アルコール依存症、薬物の断薬に伴う禁断症状等の中枢性疾患、例えば肥満症、糖尿病、ホルモン異常、高コレステロール血症、高脂血症等の代謝性疾患、性及び生殖機能障害、例えば消化管運動障害等の消化器系疾患、呼吸器系疾患、炎症又は緑内障等、より好ましくは過食症、肥満症、糖尿病等の処置剤として供することができる。本発明の化合物を臨床的に用いるにあたり、その投与形態に合わせ、薬剤学的に許容される添加剤を加えて各種製剤化の後投与することも可能である。その際の添加剤としては、製剤分野において通常用いられる各種の添加剤が使用可能であり、例えばゼラチン、乳糖、白糖、酸化チタン、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、トウモロコシデンプン、マイクロクリスタリンワックス、白色ワセリン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水りん酸カルシウム、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、硬化ヒマシ油、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、植物油、ベンジルアルコール、アラビアゴム、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、シクロデキストリン又はヒドロキシプロピルシクロデキストリン等が挙げられる。
これらの添加剤との混合物として製剤化される剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくは坐剤等の固形製剤;又は例えばシロップ剤、エリキシル剤若しくは注射剤等の液体製剤等が挙げられ、これらは、製剤分野における通常の方法に従って調製することができる。なお、液体製剤にあっては、用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させる形であってもよい。また、特に注射剤の場合、必要に応じて生理食塩水又はブドウ糖液に溶解又は懸濁させてもよく、更に緩衝剤や保存剤を添加してもよい。
これらの製剤は、本発明の化合物を全薬剤1.0〜100重量%、好ましくは1.0〜60重量%の割合で含有することができる。これらの製剤は、また、治療上有効な他の化合物を含んでいてもよい。
本発明化合物は代謝障害及び/又は摂食障害の処置に有用な他剤と組合せて使用されてよい。そのような組合せの個々の成分は処置期間中別々の異なる時に又は同時に分割された又は単一の製剤で投与されてよい。したがって、本発明は同時の又は時間が異なる投与の全てを含むと解釈すべきであり、本発明の投与はそのように解釈すべきである。本発明化合物と代謝障害及び/又は摂食障害の処置に有用な他剤との組合せの範囲には、原則として代謝障害及び/又は摂食障害の処置に有用ないかなる医薬製剤との組合せも含まれると解釈される。
本発明の化合物を例えば臨床の場で使用する場合、その投与量及び投与回数は、患者の性別、年齢、体重、症状の程度及び目的とする処置効果の種類と範囲等により異なるが、一般に経口投与の場合、成人1日あたり、0.01〜100mg/kg、好ましくは0.03〜3mg/kgを1〜数回に分けて、また非経口投与の場合は、0.001〜10mg/kg、好ましくは0.001〜0.1mg/kgを1〜数回に分けて投与するのが好ましい。
通常の内科医、獣医又は臨床医は病状進行を阻止し、抑制し又は停止させるに必要な効果的薬物量を容易に決定し処理することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
なお、特に断りのない限り、融点はMP−S3モデル(柳本製作所製)を用いて測定し、補正を加えず記した。
【0047】
【実施例】
実施例1
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[イソインドリン−1, 4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
(1)N−ベンジル−N−(1−tert−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−ヨードベンズアミドの製造
トルエン(20mL)に溶解したN−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリドン(1.11g)及びベンジルアミン(597mg)の混合物を100℃で3時間攪拌し、次いで濃縮した。残渣にトルエン(30mL)、o−ヨードベンゾイルクロリド(1.13g)及びトリエチルアミン(0.70g)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)により精製し、表題化合物(2.44g)を得た。
(2)2−ベンジル−1’−tert−ブトキシカルボニル−1’,6’−ジヒドロスピロ[1H−イソインドール−1,4’(5’H)−ピリジン]−3(2H)−オンの製造
N−ベンジル−N−(1−tert−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−ヨードベンズアミド(2.4g)をアセトニトリルに溶解し、酢酸パラジウム(80mg)、トリフェニルホスフィン(187mg)、無水炭酸カリウム(987mg)及びテトラエチルアンモニウムクロリド(591mg)を加え、80℃で6時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)により精製して表題化合物(1.64g)を得た。
【0048】
(3)2−ベンジル−1’−tert−ブトキシカルボニルスピロ[1H−イソインドール−1,4’−ピペリジン]−3(2H)−オンの製造
2−ベンジル−1’−t−ブトキシカルボニル−1’,6’−ジヒドロスピロ[1H−イソインドール−1,4’(5’H)−ピリジン]−3(2H)−オン(1.0g)のクロロホルム(20mL)溶液にトリフルオロ酢酸(20mL)を加え、1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をメタノールに溶かし、4M塩化水素/酢酸エチルを加え、触媒として20%パラジウム炭素を用いて1気圧水素下で14時間水素添加した。触媒を濾去し、濾液を濃縮し、残渣に1N水酸化ナトリウム水溶液(5mL)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(655mg)及びジオキサン(10mL)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)により精製して表題化合物(200mg)を得た。
(4)スピロ[1H−イソインドール−1,4’−ピペリジン]−3(2H)−オン塩酸塩の製造
液体アンモニア(10mL)中に金属ナトリウム(235mg)を加え、次いで2−ベンジル−1’−tert−ブトキシカルボニルスピロ[1H−イソインドール−1,4’−ピペリジン]−3(2H)−オン(200mg)を加え、30分間攪拌した。反応液にメタノールを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。残渣をメタノールに溶解し、4M塩化水素/酢酸エチルを加え50℃で1時間攪拌した。反応液を濃縮し表題化合物(591mg)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d,δppm):1.70−1.90(2H,m),2.00−2.20(2H,m),3.00−3.20(2H,m),4.20−4.40(2H,m),7.40(1H,d,J=7.5Hz),7.51(1H,t,J=7.5Hz),7.59(1H,t,J=7.5Hz),7.84(1H,d,J=7.5Hz).
【0049】
(5)N−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニルの製造
ピリジン(50mL)に溶解した4−アミノベンゾフェノン(1.97g)に0℃でクロロ炭酸フェニル(1.38g)を加えた。室温で1時間攪拌し、反応混合物を水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)により精製し、表題化合物(3.1g)を得た。
(6)N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
スピロ[1H−イソインドール−1,4’−ピペリジン]−3(2H)−オン塩酸塩(48mg)、トリエチルアミン(0.14mL)及びN−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニル(58mg)の混合物をクロロホルム中、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、クロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)により精製した後、エチルエーテル−ヘキサンより結晶化し、表題化合物(49mg)を無色結晶(融点253℃)として得た。
実施例1−(6)で用いたN−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニルを、それぞれ所望の化合物に対応する原料に替え、他は実施例1−(6)と同様にして実施例2及び3の化合物を得た。
【0050】
実施例2
3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点286−287℃
【0051】
実施例3
N−(7−メチル−2−キノリル)−3−オキソスピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点194−196℃
【0052】
実施例4
N−(4−ベンゾイルフェニル)−2−メチル−3−オキソスピロ[イソインドリン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
実施例1−(6)で用いたスピロ[1H−イソインドール−1,4’−ピペリジン]−3(2H)−オン塩酸塩を2−メチルスピロ[1H−イソインドール−1,4’−ピペリジン]−3(2H)−オン塩酸塩に替え、他は実施例1−(6)と同様にして表題化合物を得た。
融点154−156℃
【0053】
実施例5
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−3(4H)−オン塩酸塩(30mg)及びN−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニル(37mg)をジメチルスルホキシド(2mL)に溶解し、10N水酸化ナトリウム水溶液(12μL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)により精製した後、クロロホルム−アセトン(1:3)より再結晶し、表題化合物(81mg)を無色結晶(融点241−243℃)として得た。
スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−3(4H)−オン塩酸塩及び所望の化合物に対応するカルバミン酸フェニル誘導体を用い、他は実施例1−(6)又は実施例5と同様にして実施例6〜21の化合物を得た。
【0054】
実施例6
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点237−239℃
【0055】
実施例7
3,4−ジヒドロ−N−(7−メチル−2−キノリル)−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点216−218℃
【0056】
実施例8
N−(4−アセチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点>300℃
【0057】
実施例9
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−[1−(2−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点264−266℃
【0058】
実施例10
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点220.5−222.2℃
【0059】
実施例11
3,4−ジヒドロ−N−[5−(2−メチル−1−プロペニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点232.9−236.5℃
【0060】
実施例12
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(3−フェニル−5−イソオキサゾリル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点239−241℃
【0061】
実施例13
N−[1−(7−ベンゾ[b]フラニル)−4−イミダゾリル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点192−194℃
【0062】
実施例14
N−[1−(3−ジフルオロメトキシフェニル)−4−イミダゾリル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点161−163℃
【0063】
実施例15
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−[4−(2−ピリジルカルボニル)フェニル]スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点162−164℃
【0064】
実施例16
N−(3,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点>300℃
【0065】
実施例17
N−[1−(3−クロロフェニル)−4−イミダゾリル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点255−258℃
【0066】
実施例18
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−チアゾリル)スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点>300℃
【0067】
実施例19
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−[5−(2−ピリジル)−2−ピラジニル]スピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点223−225℃
【0068】
実施例20
3,4−ジヒドロ−N−(4−メチル−2−ベンゾチアゾリル)−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点144−146℃
【0069】
実施例21
N−(5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[イソキノリン−1(2H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点256−258℃
【0070】
実施例22
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(48mg)、N−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニル(58mg)及びトリエチルアミン(0.14mL)をクロロホルム(5mL)中、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、クロロホルム(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)により精製した後、エチルエーテル−ヘキサンより再結晶し表題化合物(81mg)を無色結晶(融点161−163℃)として得た。
【0071】
実施例23
3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
(1)N−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニルの製造
ピリジン(200mL)に溶解した2−アミノ−5−フェニルピラジン(17.12g)に0℃でクロロ炭酸フェニル(15.05mL)を加えた。室温で2時間攪拌し、反応混合物に水(200mL)及びエチルエーテル(200mL)を加えて攪拌したところ目的物の結晶が析出し懸濁液となった。析出晶を濾取し、エチルエーテル(50mL)にて洗浄した後、減圧乾燥し、表題化合物(24.57g)を無色結晶(融点192−198℃、分解)として得た。
(2)3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(結晶形A)の製造
スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(6.24g,26.6mmol)、N−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニル(7.59g、26.0mmol)及びトリエチルアミン(18mL、180mmol)をクロロホルム(200mL)中、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)、次いで10%クエン酸水溶液(100mL)で洗浄した後、更に1N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)、次いで飽和食塩水(100mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)にて精製し、表題化合物の無色固体を得た。この無色固体をジエチルエーテル(30mL)で洗浄し、表題化合物(8.23g)の粗結晶を得た。この粗結晶を熱酢酸エチル(300mL)に溶解し、蒸留により酢酸エチルをおよそ100mL留去したところ白濁し始めた。蒸留を止め、放冷し、この溶液を14時間室温にて放置し、生じた無色プリズム状結晶を濾取し、ヘプタン(20mL)で洗浄した。得られた結晶を真空下50℃で6時間乾燥し、表題化合物(結晶形A)(5.17g)を無色プリズム状結晶(融点210−211℃)として得た。
【0072】
【表2】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データはRINT1100((株)リガク製)によって測定した。分析方法は次のとおりである。
光源(ランプ):Cu
管電圧:40kV
管電流:30mA
モノクロメータ:全自動モノクロメータ
モノクロ受光スリット:0.60 mm
ゴニオメータ:広角ゴニオメータ
サンプリング角度:0.02 度
スキャン速度:2.00 度/分
発散スリット:1 度
散乱スリット:1 度
受光スリット:0.15 mm
測定温度:室温
(3)3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(結晶形A)の製造(別法)
上記(2)で得られた粗結晶(2g)をテトラヒドロフラン(20mL)に加熱溶解した。完全に溶けたことを確認した後、室温まで放冷した。このテトラヒドロフラン溶液にヘプタン(27mL)を徐々に滴下し、室温で15時間攪拌した。生じた無色結晶を濾取し、ヘプタン(5mL)で洗浄した。得られた結晶を真空下30℃で15時間乾燥し、表題化合物(結晶形A)(1.82g)を得た。
【0073】
(4)3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(結晶形B)の製造
上記(2)で得られた粗結晶(2g)をジメチルホルムアミド(6mL)に加熱溶解した。完全に溶けたことを確認した後、80℃で水(13mL)を滴下し、室温まで冷却して、15時間攪拌した。生じた無色結晶を濾取し、ヘプタン(5mL)で洗浄した。得られた結晶を真空下室温で15時間乾燥し、表題化合物(結晶形B)(1.78g)を無色プリズム状結晶(融点208℃;ブッキー(Buchi)社製メルティングポイント(Melting Point)B−545にて測定、補正なし)として得た。
【0074】
【表3】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データは実施例23(2)と同じ条件で測定された。
(5)3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(結晶形C)の製造
上記(2)で得られた粗結晶(2g)をテトラヒドロフラン(20mL)に加熱溶解した。完全に溶けたことを確認した後、−30℃まで冷却した。このテトラヒドロフラン溶液にヘプタン(30mL)を徐々に滴下し、−30℃で1時間攪拌した。生じた無色結晶を濾取し、ヘプタン(5mL)で洗浄した。得られた結晶を真空下室温で15時間乾燥し、表題化合物(結晶形C)(一テトラヒドロフラン和物)(1.90g)を無色細粒状結晶として得た。
【0075】
【表4】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データは実施例23(2)と同じ条件で測定された。
(6)3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(結晶形D)の製造
スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(515mg)及びN−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニル(583mg)をジメチルスルホキシド(2.6mL)に溶解し、ジメチルベンジルアミン(0.33mL)を滴下した後に、50℃まで昇温させ1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、アセトニトリル/水(1:2)溶液(7.8mL)を滴下した。この時、0.2mL滴下した段階で種晶をシードした。室温で6時間攪拌後、生じた無色結晶を濾取し、アセトニトリル/水(1:1)で洗浄した。得られた結晶を真空下室温で15時間乾燥し、表題化合物(793mg)を無色の粗結晶として得た。この操作を繰り返して得た粗結晶(26g)を水飽和酢酸イソプロピル(143mL)に懸濁させ、種晶をシードした後に、室温で18時間攪拌した。生じた結晶を濾取し、酢酸イソプロピル(20mL)で洗浄した。得られた結晶を真空下、30℃で15時間乾燥し、表題化合物(結晶形D)(25.2g)を無色結晶(融点206℃;ブッキー(Buchi)社製メルティングポイント(Melting Point)B−545にて測定、補正なし)として得た。
【0076】
【表5】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データは実施例23(2)と同じ条件で測定された。
(7)3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド(結晶形B)の製造(別法)
上記(6)で得られた粗結晶(26g)をアセトニトリル(260mL)に懸濁させ、上記(4)で得られた結晶を種晶としてシードした後に、室温で24時間攪拌した。生じた結晶を濾取し、アセトニトリル(50mL)で洗浄した。得られた結晶を真空下、30℃で15時間乾燥し、表題化合物(結晶形B)(25.5g)を得た。
実施例22で用いたN−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニルを、それぞれ所望の化合物に対応する原料に替え、他は実施例22と同様にして実施例24〜39の化合物を得た。
【0077】
実施例24
N−(7−メチル−2−キノリル)−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点178−180℃
【0078】
実施例25
3−オキソ−N−(3−フェニル−5−イソオキサゾリル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点239−242℃
【0079】
実施例26
3−オキソ−N−(7−トリフルオロメチルピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点246−248℃
【0080】
実施例27
3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点211−214℃
【0081】
実施例28
3−オキソ−N−[1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[イソ ベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点251−254℃
【0082】
実施例29
3−オキソ−N−(5−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点160−165℃
【0083】
実施例30
N−[5−(4−クロロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点255−258℃
【0084】
実施例31
3−オキソ−N−[5−(3−キノリル)−3−ピラゾリル]スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点253−257℃
【0085】
実施例32
N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点122−125℃
【表6】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データはRINT2100 Ultima+System(2KW)((株)リガク製)によって測定した。分析方法は次のとおりである。
光源(ランプ):Cu
管電圧:40kV
管電流:30mA
モノクロメータ:全自動モノクロメータ
モノクロ受光スリット:0.15 mm
ゴニオメータ:水平ゴニオメータ I型
サンプリング角度:0.02 度
スキャン速度:2.00 度/分
発散スリット:1 度
散乱スリット:1 度
受光スリット:0.15 mm
測定温度:室温
【0086】
実施例33
3−オキソ−N−[5−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル]スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点190−192℃
【0087】
実施例34
N−[5−(3−クロロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド融点126−128℃
【0088】
実施例35
N−(7−ジフルオロメトキシピリド[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点193℃
【0089】
実施例36
3−オキソ−N−(5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル) スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点239−241℃
【0090】
実施例37
N−{1−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−4−イミダゾリル}−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点99−100℃
【0091】
実施例38
N−[4−(1−エチル−2−イミダゾリル)フェニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド融点221−223℃
【0092】
実施例39
N−[1−(3−メトキシフェニル)−4−イミダゾリル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点208−210℃
【0093】
実施例40
6−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
6−フルオロスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(64mg)、N−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニル(73mg)及びトリエチルアミン(174μL)をクロロホルム(5mL)中、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、クロロホルム(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)にて精製した後、エチルエーテル−ヘキサンより再結晶し表題化合物(101mg)を無色結晶(融点222−224℃)として得た。
【0094】
実施例41
6−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
実施例40で用いたN−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニルをN−(5−フェニル−2−ピリミジニル)カルバミン酸フェニルに替え、他は実施例40と同様にして表題化合物を得た。
融点176−178℃
【0095】
実施例42
5−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
5−フルオロスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(64mg)、N−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニル(73mg)及びトリエチルアミン(174μL)をクロロホルム(5mL)中、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、クロロホルム(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)にて精製した後、エチルエーテル−ヘキサンより再結晶し表題化合物(100mg)を無色結晶(融点236−238℃)として得た。
【0096】
実施例43
5−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
実施例42で用いたN−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニルをN−(5−フェニル−2−ピリミジニル)カルバミン酸フェニルに替え、他は実施例42と同様にして表題化合物を得た。
融点255−257℃
【0097】
実施例44
N−(4−ベンゾイルフェニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[1H−2−ベンゾピラン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造スピロ[1H−2−ベンゾピラン−1,4’−ピペリジン]−3(4H)−オン塩酸塩(50.6mg)とN−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニル(63.4mg)をジメチルスルホキシド(1.0mL)に懸濁し、10M水酸化ナトリウム水溶液(30μL)を加え、5分間激しく攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濃縮した。残渣をメタノール−ジイソプロピルエーテルから結晶化し、表題化合物(68.0mg)を無色結晶(融点138−146℃)として得た。
実施例44で用いたN−(4−ベンゾイルフェニル)カルバミン酸フェニルを、それぞれ所望の化合物に対応する原料に替え、他は実施例44と同様にして実施例45及び46の化合物を得た。
【0098】
実施例45
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[1H−2−ベンゾピラン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド融点221℃
【0099】
実施例46
N−(5−ベンゾイル−2−ピラジニル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソスピロ[1H−2−ベンゾピラン−1,4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミド
融点128−131℃
【0100】
実施例47
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミドの製造(1)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3’,4−ジオンの製造
窒素雰囲気下、2−ブロモ安息香酸(4.77g)の無水テトラヒドロフラン(100mL)溶液を−78℃に冷却し、内温を−55℃以下に保ちながらn−ブチルリチウム(1.53Mヘキサン溶液、31mL)を滴下した。1時間攪拌後、1,4―シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(5.18g)の無水テトラヒドロフラン(10mL)溶液を内温−67℃以下に保ちながら滴下した。室温まで温度を上昇させた後、反応液に水(150mL)及びヘキサン(100mL)を加え、分配した。水層を濃塩酸にて酸性にし、アセトン(10mL)を加え、2時間還流した。放冷後、炭酸カリウムにて中和し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化し表題化合物(2.42g)を得た。
(2)4−メチレンスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3−オンの製造
窒素気流下、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(715mg)の無水テトラヒドロフラン(7.0mL)懸濁液を0℃に冷却し、n−ブチルリチウム(1.53Mヘキサン溶液、1.3mL)を加えた。同温度にて20分間攪拌後、反応液を−78℃に冷却し、スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3’,4−ジオン(216mg)の無水テトラヒドロフラン(3mL)溶液を加えた。反応液を0℃に昇温し、20分間攪拌後、反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、表題化合物(196mg)を得た。
(3)4−ヒドロキシメチルスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3’−オンの製造
4−メチレンスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3−オン(196mg)の無水テトラヒドロフラン(5.0mL)溶液を0℃に冷却し、ボラン・ジメチルスルフィド錯体(2Mテトラヒドロフラン溶液、690μL)を加えた。同温度で1.5時間攪拌後、2M水酸化ナトリウム水溶液(5.0mL)と30%過酸化水素水溶液(5.0mL)を加え、更に20分間攪拌した。反応液を水で希釈後、酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、表題化合物(190mg)をジアステレオ混合物として得た。
【0101】
(4)トランス−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボン酸の製造
4−ヒドロキシメチルスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3’−オン(190mg)にクロロホルム(2.0mL)、アセトニトリル(2.0mL)及びpH6.5に調製したリン酸ナトリウム緩衝液(2.0mL)を加え、0℃に冷却した。この溶液に過ヨウ素酸ナトリウム(612mg)及び塩化ルテニウム(III)n−水和物(10mg)を加え30分間攪拌した。反応液に1N塩酸(2.0mL)を加え30分間攪拌した後、水(50mL)、酢酸エチル(50mL)を加え、分配した。有機層を飽和食塩水にて洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/1)にて精製し、表題化合物(98.6mg)を得た。
(5)トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミドの製造
トランス−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボン酸(24.6mg)のピリジン(500μL)溶液に、4−アミノベンゾフェノン(19.8mg)及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(57.5mg)を加え、50℃にて2時間攪拌した。反応液を水と酢酸エチルで分配し、有機層を硫酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化し、表題化合物(31.2mg)を無色結晶(融点194℃)として得た。
実施例47−(5)で用いた4−アミノベンゾフェノンを、それぞれ所望の化合物に対応する原料に替え、他は実施例47−(5)と同様にして実施例48〜56の化合物を得た。
【0102】
実施例48
トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド融点223℃
【0103】
実施例49
トランス−3’−オキソ−N−(1−フェニル−4−イミダゾリル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド
融点264℃
【0104】
実施例50
トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミ
融点184℃
【0105】
実施例51
トランス−N−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド
融点294℃
【0106】
実施例52
トランス−3’−オキソ−N−(5−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド融点238℃
【0107】
実施例53
トランス−N−[1−(2−フルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド
融点258℃
【0108】
実施例54
トランス−N−(4−アセチル−3−トリフルオロメチルフェニル)−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド
融点274−275℃
【0109】
実施例55
トランス−3’−オキソ−N−[1−(3−キノリル)−4−イミダゾリル]スピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カル ボキサミド
融点>300℃
【0110】
実施例56
トランス−N−[1−(3−シアノフェニル)−4−イミダゾリル]−3’−オキソスピロ[シクロヘキサン−1,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−4−カルボキサミド
融点268−270℃
【0111】
実施例57
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
(1)ジスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン−4’,2”−1”,3”−ジオキソラン]−3−オンの製造
窒素雰囲気下、N−メチル−2−ピリジンカルボキサミド(9.53g)の無水テトラヒドロフラン(400mL)溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(1.54Mヘキサン溶液、100mL)を滴下した。同温度にて1.5時間攪拌した後、1,4―シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(10.93g)の無水テトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下した。室温まで温度を上昇させた後、反応液に水(300mL)、エチルエーテル(100mL)を加え、分配した。水層を2N塩酸にて酸性にし、30分間攪拌し、その後炭酸カリウムにて中和した。一夜放置し、析出晶を濾取、乾燥し、表題化合物(6.84g)を得た。
(2)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオンの製造
ジスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン−4’,2”−1”,3”−ジオキソラン]−3−オン(6.8g)に2N塩酸(20mL)、アセトン(5mL)を加え、13時間加熱還流した。放冷後、炭酸カリウムにて中和し、イソプロピルエーテル(5mL)を加え3時間攪拌した。析出晶を濾取し、水及びイソプロピルエーテルにて洗浄した後、乾燥し、表題化合物(3.39g)を得た。
(3)シス−4’−ヒドロキシスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オンの製造
スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオン(5.7g)をテトラヒドロフラン(50mL)及び水(10mL)に溶解し、0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(993mg)を加え20分間攪拌した。10%硫酸にて酸性にした後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にてpH7.4にし、クロロホルム−エタノール及びクロロホルム−テトラヒドロフランにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮し、残渣を酢酸エチル−イソプロピルエーテルから結晶化し表題化合物(2.02g)を得た。
【0112】
(4)トランス−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリルの製造
シス−4’−ヒドロキシスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オン(2.02g)の無水テトラヒドロフラン(60mL)溶液にトリエチルアミン(3.08mL)を加え、0℃に冷却した。塩化メタンスルホニル(1.3mL)を滴下し、同温度で1時間攪拌した。反応液を水で希釈し、クロロホルムにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル−イソプロピルエーテルから結晶化しメシラート(2.47g)を得た。得られたメシラートをジメチルホルムアミド(25mL)に溶かし、シアン化テトラエチルアンモニウム(3.25g)を加え、100℃にて3時間攪拌した。放冷後、反応液を水で希釈し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/3)にて精製し表題化合物(1.0g)を得た。
(5)トランス−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸の製造
トランス−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリル(1.0g)の30%硫酸水溶液を11時間加熱還流した。放冷後、反応液を水で希釈し、炭酸カリウムを加えpH6にし、析出晶を濾取、水洗後、風乾し、表題化合物(974mg)を得た。
(6)トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
トランス−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸(66mg)のピリジン(1mL)溶液に4−アミノベンゾフェノン(52.6mg)及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(153mg)を加え、40℃にて2時間攪拌した。反応液を濃縮し、残渣を水と酢酸エチルで分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化し、表題化合物(94.4mg)を無色結晶(融点237℃)として得た。
実施例57−(6)で用いた4−アミノベンゾフェノンを、それぞれ所望の化合物に対応する原料に替え、他は実施例57−(6)と同様にして実施例58〜60の化合物を得た。
【0113】
実施例58
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点203℃
【0114】
実施例59
トランス−3−オキソ−N−(3−フェニル−5−イソオキサゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カ ルボキサミド
融点217℃
【0115】
実施例60
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点237℃
【0116】
実施例61
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
(1)ジスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン−4’,2”−1”,3”−ジオキソラン]−3−オンの製造
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(41.1mL)を無水テトラヒドロフラン(400mL)に溶解し、−50℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(1.50Mヘキサン溶液、217mL)及びニコチン酸(10.0g)を順次加えた。反応混合物を−50℃にて1時間攪拌した後、1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(13.9g)の無水テトラヒドロフラン(25mL)溶液を加え、−50℃にて1時間攪拌した。反応混合物を室温まで昇温した後、水(800mL)に注ぎ、ヘキサン−エーテル(1:1、500mL)にて抽出した。水層に6N塩酸を加えpH3に調整し、室温にて2時間攪拌した後、生じた沈殿物をろ取し、水で洗浄した。得られた固体をクロロホルム(300mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)にて洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(4.29g)を得た。
(2)スピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオンの製造
ジスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン−4’,2”−1”,3”−ジオキソラン]−3−オン(4.29g)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(3.74g)をアセトン(80mL)及び水(8mL)に溶かし、3時間加熱環流した。放冷後、アセトンを留去し、残渣にクロロホルム(100mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL×2)にて洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去した。得られた結晶性残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(2.68g)を得た。
(3)シス−4’−ヒドロキシスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オンの製造
スピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオン(167mg)をテトラヒドロフラン−水(10:1、4mL)に懸濁し0℃に冷却した後、水素化ホウ素ナトリウム(32mg)を加え、0℃にて30分間攪拌した。反応混合物を水(5mL)に注ぎ、室温にて30分間攪拌した後、クロロホルム(20mL×3)にて抽出し、抽出層は無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(77.7mg)を得た。
【0117】
(4)トランス−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリルの製造
シス−4’−ヒドロキシスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オン(1.31g)及びトリエチルアミン(1.17mL)を無水テトラヒドロフラン(20mL)に溶かし、0℃に冷却した。塩化メタンスルホニル(0.555mL)を加え、0℃にて1時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)にて抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮し、目的のメシラートの粗生成物(1.87g)を得た。これを無水ジメチルホルムアミド(30mL)に溶かし、トリエチルアンモニウムシアニド(2.98g)を加え、100℃にて5時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、エーテル(150mL×3)及びエーテル−酢酸エチル(2:1、200mL)で抽出し、抽出層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール=2/1/0〜1/1/0〜30/30/1)にて精製した後、得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(631mg)を得た。
(5)トランス−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸の製造
トランス−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリル(100mg)に水(0.7mL)及び濃硫酸(0.3mL)を加え、11時間環流した。反応混合物を室温まで冷却した後、4N水酸化ナトリウム溶液にてpH4に調整し、析出晶を濾取し、水、エタノール及びジイソプロピルエーテルで順次洗浄した後、乾燥し、表題化合物(78mg)を得た。
H−NMR(200MHz,DMSO−d,δppm):1.63−1.87(2H,m),1.88−2.20(6H,m),2.70(1H,m),7.76(1H,dd,J=5.2,1.1Hz),8.86(1H,d,J=5.2Hz),9.06(1H,d,J=1.1Hz).
(6)トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
トランス−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸(20mg)及び4−アミノベンゾフェノン(16mg)を無水ピリジン(0.5mL)に溶かし、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(20mg)を加え、60℃にて2時間攪拌した。反応混合物を水(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×2)にて抽出した。有機層を合わせて、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜1/2)にて精製した後、得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(10mg)を無色結晶(融点256−257℃)として得た。
【0118】
実施例62
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
(1)ジスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン−4’,2”−1”,3”−ジオキソラン]−3−オンの製造
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(50mL)を無水テトラヒドロフラン(500mL)に溶解し、−50℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(1.50Mヘキサン溶液、270.7mL)及びイソニコチン酸(12.5g)を順次加えた。反応混合物を−50℃にて10分間攪拌し、30分間かけて25℃まで昇温し、更に25℃で10分間攪拌した。反応混合物を−65℃に冷却後、1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(19g)を加え、−65℃にて10分間攪拌し、1時間かけて−15℃まで昇温し、更に30分間かけて0℃まで昇温した後、水(300mL)に注いだ。水層を分離し、更に有機層を2N水酸化ナトリウム水溶液で抽出した。水層を合わせ、濃塩酸を加えpH3に調整し、酢酸エチル(500mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)、次いで飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/0〜4/1〜3/2)にて精製した後、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(7.20g)を得た。
(2)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオンの製造
ジスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン−4’,2”−1”,3”−ジオキソラン]−3−オン(7.20g)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(5.80g)をアセトン(150mL)及び水(15mL)に溶かし、5.5時間加熱環流した。放冷後、アセトンを留去し、残渣を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を集め、飽和食塩水(50mL)にて洗浄、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を留去した。得られた結晶性残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物(1.96g)を得た。
(3)シス−4’−ヒドロキシスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オンの製造
スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオン(1.0g)をエタノール(100mL)に溶解し0℃に冷却した後、水素化ホウ素ナトリウム(174mg)を加え、0℃にて1時間攪拌した。反応混合物に10%硫酸水溶液を加えpH4にし、続いて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基性にした後、クロロホルム(200mL×2)にて抽出した。抽出層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(954.5mg)を得た。
【0119】
(4)トランス−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリルの製造
シス−4’−ヒドロキシスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オン(954mg)及びトリエチルアミン(0.91mL)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし、0℃に冷却した。塩化メタンスルホニル(0.40mL)を加え、0℃にて1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL×2)及び飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、目的のメシラート(995mg)を得た。これを無水ジメチルホルムアミド(30mL)に溶かし、トリエチルアンモニウムシアニド(1.57g)を加え、100℃にて1.5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(200m)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、表題化合物(447mg)を得た。
(5)トランス−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸の製造
トランス−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリル(445mg)に水(3.5mL)及び濃硫酸(1.5mL)を加え、6時間環流した。反応混合物を室温まで冷却した後、5N水酸化ナトリウム水溶液にてpH8に調整した後、濃塩酸でpH4に調整した。析出晶を濾取し、水で洗浄した後、乾燥し、表題化合物(416mg)を無色結晶(融点222−223℃)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d,δppm):1.7−2.2(6H,m),2.65−2.75(1H,m),7.83(1H,dd,J=1.2Hz,4.9Hz),8.86(1H,d,J=4.9Hz),9.05(1H,d,J=1.2Hz),12.3(1H,brs).
(6)トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
トランス−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸(50mg)及び4−アミノベンゾフェノン(51.6mg)を無水ピリジン(1mL)に溶かし、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(48.7mg)を加え、60℃にて2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(20mL)、10%クエン酸水溶液(20mL×2)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/2〜1/4)にて精製した後、得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(62.7mg)を無色結晶(融点147−149℃)として得た。
【0120】
実施例63
N−[5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミ ドの製造
(1)2−アミノ−5−(4−ヒドロキシフェニル)ピラジンの製造
2−アミノ−5−ブロモピラジン(366mg)のジメトキシエタン溶液(20mL)に4−ヒドロキシフェニルボロン酸(320mg)、1.5N炭酸ナトリウム水溶液(2.5mL)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(54mg)を加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物に水(20mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた結晶性残渣をジエチルエーテル(10mL)で洗浄し表題化合物(305mg)を得た。
(2)N−[5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]カルバミン酸フェニルの製造
フェニルクロロホルメート(199μL)を2−アミノ−5−(4−ヒドロキシフェニル)ピラジン(283mg)のピリジン(20mL)溶液に氷冷下に加え、1時間攪拌した。反応液を水(30mL)中に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた結晶性残渣をジエチルエーテル(10mL)で洗浄し表題化合物(314mg)を得た。
(3)N−[5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(96mg)、N−[5−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]カルバミン酸フェニル(128mg)及びトリエチルアミン(279μL)をクロロホルム(5mL)中、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、クロロホルム(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)にて精製した後、エチルエーテル−ヘキサンより再結晶し表題化合物(114mg)を無色結晶(融点263−265℃)として得た。
【0121】
実施例64
N−[5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
(1)2−アミノ−5−(3−メトキシフェニル)ピラジンの製造
2−アミノ−5−ブロモピラジン(642mg)のジメトキシエタン(40mL)溶液に、3−メトキシフェニルボロン酸(560mg)、1.5N炭酸ナトリウム水溶液(4mL)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(86mg)を加え、80℃で6時間攪拌した。反応混合物に水(20mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた結晶性残渣をエチルエーテル(10mL)で洗浄し表題化合物(760mg)を得た。
(2)2−アミノ−5−(3−ヒドロキシフェニル)ピラジンの製造
2−アミノ−5−(3−メトキシフェニル)ピラジン(566mg)を塩化メチレン(10mL)に溶解し、氷冷下、三臭化ホウ素(530μL)を加えた。室温で14時間反応させた後、反応液に1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した(30mL×2)。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、表題化合物(94mg)を黄色固体として得た。
(3)N−[5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]カルバミン酸フェニルの製造
フェニルクロロホルメート(63μL)を2−アミノ−5−(3−ヒドロキシフェニル)ピラジン(89mg)のピリジン(10mL)溶液に氷冷下に加え、1時間攪拌した。反応液を水(30mL)中に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた結晶性残渣をエチルエーテル(10mL)で洗浄し表題化合物(51mg)を得た。
(4)N−[5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]−3−オキソスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(40mg)、N−[5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピラジニル]カルバミン酸フェニル(51mg)及びトリエチルアミン(119μL)をクロロホルム(5mL)中、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、クロロホルム(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)にて精製した後、エチルエーテル−ヘキサンより再結晶し表題化合物(24mg)を無色結晶(融点257−259℃)として得た。
【0122】
実施例65
4−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
4−フルオロスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(150mg)、N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)カルバミン酸フェニル(170mg)及びトリエチルアミン(0.24mL)をクロロホルム(2mL)中、60℃で3時間攪拌した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール=1/1/0〜8/8/1〜6/6/1)にて精製した後、酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し表題化合物(190mg)を無色結晶(融点247−249℃)として得た。
【0123】
実施例66
7−フルオロ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
7−フルオロスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(150mg)、N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)カルバミン酸フェニル(170mg)及びトリエチルアミン(0.24mL)をクロロホルム(2mL)中、60℃で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣を酢酸エチルより再結晶し表題化合物(202mg)を無色結晶(融点244−246℃)として得た。
【0124】
実施例67
6−エチル−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
(1)2−(4−エチルフェニル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリンの製造
窒素雰囲気下、p−エチル安息香酸(3.80g)の無水アセトニトリル(100mL)溶液にトリフェニルホスフィン(20g)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(2.74mL)及びトリエチルアミン(28.2mL)を加え、更に氷浴冷却下、四塩化炭素(5.36mL)を加えた。反応溶液を室温に戻し、18時間攪拌した。反応液に酢酸エチル及びヘキサンを加え析出物を濾過した後、濾液を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1〜6/1)にて精製し、表題化合物(1.15g)を得た。
(2)1’−ベンジル−6−エチルスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩の製造
窒素雰囲気下、2−(4−エチルフェニル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン(1.15g)の無水テトラヒドロフラン(100mL)溶液を−78℃に冷却し、1.5Mブチルリチウムヘキサン溶液(4.53mL)を加えた。1時間攪拌後、1−ベンジル−4−ピペリドン(1.05mL)を滴下した。温度を室温まで上昇させた後、反応液に2N塩酸を加え酸性にし、2時間還流した。放冷後、水酸化ナトリウム水溶液にてアルカリ性にし、エチルエーテルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。有機層を濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/2)で精製した後、塩酸にて塩酸塩とし表題化合物(409mg)を得た。
(3)6−エチルスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩の製造
1’−ベンジル−6−エチルスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン(400mg)をメタノール(10mL)に溶解し、10%パラジウム炭素を加え、水素雰囲気下1.5時間攪拌した。パラジウム炭素を濾去し、濾液を濃縮し、残渣をメタノール−エチルエーテルより結晶化し、表題化合物(222mg)を得た。
(4)6−エチル−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
6−エチルスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(53mg)及びN−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニル(58mg)をジメチルスルホキシド(1mL)に懸濁し、10M水酸化ナトリウム水溶液(0.02mL)を加えた。反応混合物を5分間激しく攪拌後、水と酢酸エチルにて分配した。有機層を分離し、飽和食塩水にて洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、濃縮し、残渣を酢酸エチルから結晶化し表題化合物(46mg)を結晶(融点176−178℃)として得た。
【0125】
実施例68
6−ヒドロキシ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
(1)2−(4−メトキシフェニル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリンの製造
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(14.4g)及びトリエチルアミン(23mL)の乾燥THF(200mL)溶液に、氷冷下にて、4−メトキシベンゾイルクロリド(25g)の乾燥THF(20mL)溶液を滴下した。この溶液を室温で1時間反応させた後、水(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL)にて2回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより白色固体(29.5g)を得た。この化合物に塩化チオニル(25mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応溶液に5N水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にし、酢酸エチル(100mL)で2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、表題化合物(22g)を無色のオイルとして得た。
(2)1’−ベンジル−6−メトキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オンの製造
窒素雰囲気下、氷浴下にて2−(4−メトキシフェニル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン(7.9g)の乾燥トルエン(100mL)溶液中に、1.5Mブチルリチウムヘキサン溶液(28mL)を滴下した後、同温度で3時間攪拌した。次いで1−ベンジル−4−ピペリドン(8g)の乾燥トルエン(20mL)溶液を加えて、室温で14時間反応させた後、飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)にて2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより白色固体(8.3g)を得た。この化合物をメタノール(50mL)に溶解し、濃硫酸(4mL)を加え室温で1時間反応させた。反応溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にし、酢酸エチル(100mL)にて2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し表題化合物(6.6g)を黄色固体として得た。
(3)6−ヒドロキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩の製造
1’−ベンジル−6−メトキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン(1.8g)を塩化メチレン(20mL)に溶解し、氷冷下、三臭化ホウ素(1.3mL)を加えた。室温で14時間反応させた後、1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル(30mL)にて2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより黄色固体(1.2g)を得た。この黄色固体をメタノール(30mL)に溶解し、4N塩化水素−酢酸エチル溶液(5mL)、20%水酸化パラジウム−炭素(300mg)を加え、水素雰囲気下14時間攪拌した。触媒を濾去した後、濾液を濃縮し、表題化合物(891mg)を白色固体として得た。
(4)6−ヒドロキシ−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピラジニル)スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−1’−カルボキサミドの製造
6−ヒドロキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(51mg)、N−(5−フェニル−2−ピラジニル)カルバミン酸フェニル(58mg)及びトリエチルアミン(119μL)をクロロホルム(5mL)中、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、クロロホルム(20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/2)にて精製した後、エチルエーテル−ヘキサンより再結晶し表題化合物(29mg)を無色結晶(融点206−208℃)として得た。
実施例61で用いた4−アミノベンゾフェノンを、それぞれ所望の化合物に対応する原料に替え、他は実施例61と同様にして実施例69〜79の化合物を得た。
【0126】
実施例69
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点215−217℃
【0127】
実施例70
トランス−N−[5−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3− オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点205−207℃
【0128】
実施例71
トランス−N−[5−(2−フルオロフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点226−228℃
【表7】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データは実施例32と同じ条件で測定された。
【0129】
実施例72
トランス−3−オキソ−N−(4−フェニル−2−オキサゾリル)スピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点273−275℃
【0130】
実施例73
トランス−N−[5−(2−メチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点213−215℃
【0131】
実施例74
トランス−N−[5−(3−メチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点145−147℃
【0132】
実施例75
トランス−N−[5−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点157−159℃
【0133】
実施例76
トランス−N−[5−(3−フルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点153−155℃
【0134】
実施例77
トランス−N−[5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点218−220℃
【0135】
実施例78
トランス−N−[5−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点151−153℃
【0136】
実施例79
トランス−N−[4−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−オキサゾリル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点214−217℃
【0137】
実施例80
トランス−N−[5−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド(613mg)のクロロホルム(10mL)溶液にピリジン(0.489mL)、トランス−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸(300mg)及び2−アミノ−5−ブロモピリミジン(211mg)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜1/3〜1/4〜1/5)にて精製した後、酢酸エチルより結晶化し目的のアミド体(210mg)を得た。このアミド体をエチレングリコールジメチルエーテル(3.5mL)に懸濁し、水(0.5mL)、3−ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(95mg)、2M炭酸ナトリウム水溶液(0.31mL)及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(30mg)を加え、2時間加熱還流した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=1/0〜30/1〜20/1〜15/1)にて精製し表題化合物(151mg)を淡黄色結晶(融点207−209℃)として得た。
【0138】
実施例81
トランス−N−[5−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド(622mg)のクロロホルム(7mL)溶液にピリジン(0.50mL)、トランス−3−オキソスピロ[5−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸(303mg)及び2−アミノ−5−(3−ベンジルオキシフェニル)ピリミジン(340mg)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜1/2〜1/4〜1/5〜1/6)にて精製した後、酢酸エチルより結晶化し目的のアミド体(210mg)を得た。このアミド体をメタノール(5mL)、テトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、10%パラジウム炭素触媒(120mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。触媒を濾去し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50/1〜30/1)にて精製した後、得られた固体をエタノールで洗浄した。更に、固体を酢酸エチルから再結晶し表題化合物(95mg)を淡黄色結晶(融点260−262℃)として得た。
実施例62で用いた4−アミノベンゾフェノンを、それぞれ所望の化合物に対応する原料に替え、他は実施例62と同様にして実施例82〜89の化合物を得た。
【0139】
実施例82
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−2−ピリミジニル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点189−191℃
【0140】
実施例83
トランス−N−[5−(3−フルオロメチルフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点199−200℃
【0141】
実施例84
トランス−N−[5−(3−フルオロメトキシフェニル)−2−ピリミジニル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点198−200℃
【0142】
実施例85
トランス−3−オキソ−N−(6−フェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン ]−4’−カルボキサミド
融点272−275℃
【0143】
実施例86
トランス−N−[5−(2−ジフルオロメトキシフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点239−240℃
【0144】
実施例87
トランス−N−[5−(3−ジフルオロメトキシフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点183−185℃
【0145】
実施例88
トランス−N−[5−(3−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点182−184℃
【0146】
実施例89
トランス−N−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点228−229℃
【0147】
実施例90
トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[7−アザイ ソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
(1)3−シアノ−2−ヒドロキシピリジンの製造
マロンアルデヒドビスジメチルアセタール(16.4g)に0.5N塩酸(40mL)を加え、50℃にて20分間攪拌した後、室温まで放冷した。トリエチルアミン(16mL)を加えた後、2−シアノアセトアミド(9g)を加え、室温にて30分間攪拌し、60℃にて90分間、100℃にて2時間加熱した。放冷後、反応混合物を濃縮し、残渣をエタノール−エチルエーテルから再結晶し、表題化合物(7.49g)を得た。
(2)2−ブロモ−3−シアノピリジンの製造
テトラブチルアンモニウムブロミド(35.4g)及び五酸化二リン(15.58g)をトルエン(100mL)に懸濁し、70℃にて30分間攪拌した後、3−シアノ−2−ヒドロキシピリジン(6.59g)を加え、4時間加熱還流した。反応混合物を氷水(200g)に注ぎ、酢酸エチル(200mL×2)で抽出し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜3/1)にて精製した後、得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(5.16g)を得た。
(3)スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオンの製造
2−ブロモ−3−シアノピリジン(2.96g)及び、1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(3.47g)を無水テトラヒドロフラン(38mL)に溶解し、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(1.50Mヘキサン溶液、12.64mL)を加え、−78℃にて30分間攪拌した後、室温まで昇温した。反応混合物を水(40mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。残渣をエチルエーテル−ヘキサンから再結晶し、対応するイミノエーテル(2.93g)を得た。この化合物をアセトン(5mL)及び2N塩酸(30mL)に溶かし、2時間加熱還流した。放冷後、2N水酸化ナトリウム溶液を加えpH4に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。残渣をエーテル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(1.07g)を得た
【0148】
(4)シス−4’−ヒドロキシスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オンの製造
スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3,4’−ジオン(1.6g)をテトラヒドロフラン(37mL)に懸濁し、0℃に冷却した後、水素化リチウムトリ−tert−ブトキシアルミニウム(1.0Mテトラヒドロフラン溶液、9.58mL)を加え、0℃にて90分間攪拌した。反応混合物に1N塩酸を加えpH2に調整し、酢酸エチル(100mL×4)で抽出、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮し、表題化合物(1.58g)を得た。
(5)トランス−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリルの製造
シス−4’−ヒドロキシスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−3−オン(1.58g)及びトリエチルアミン(1.81mL)をクロロホルム(28mL)に溶かし、0℃に冷却した。塩化メタンスルホニル(0.67mL)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)に注ぎ、クロロホルム(100mL×3)にて抽出し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/2)にて精製した後、得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、目的のメシラート(2.03g)を得た。この化合物を無水ジメチルホルムアミド(30mL)に溶かし、トリエチルアンモニウムシアニド(3.2g)を加え、100℃にて3時間攪拌した。放冷後、反応混合物を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜2/1)にて精製した後、得られた固体をエチルエーテル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(515mg)を得た。
(6)トランス−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸の製造
トランス−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボニトリル(515mg)に水(6.6mL)及び濃硫酸(2.2mL)を加え、13時間加熱還流した。反応混合物を0℃まで冷却した後、4N水酸化ナトリウム溶液にてpH4に調整し、析出晶を濾取し、水、エタノール及びジイソプロピルエーテルで順次洗浄した後、乾燥し、表題化合物(500mg)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d,δppm):1.73−1.80(2H,m),1.81−1.94(2H,m),1.99−2.08(2H,m),2.14−2.22(2H,m),2.64−2.68(1H,m),7.63(1H,dd,J=7.8,4.8Hz),8.28(1H,dd,J=7.8,1.5Hz),8.89(1H,dd,J=4.8,1.5Hz).
(7)トランス−N−(4−ベンゾイルフェニル)−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミドの製造
トランス−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボン酸(26mg)及び4−アミノベンゾフェノン(20mg)を無水ピリジン(1mL)に溶かし、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(29mg)を加え、室温にて18時間攪拌した。反応混合物を水(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×3)にて抽出した。有機層を合わせて、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜2/1)にて精製した後、得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、表題化合物(30mg)を無色結晶(融点214−216℃)として得た。
実施例90(7)で用いた4−アミノベンゾフェノンを、それぞれ所望の化合物の対応する原料に替え、他は実施例90(7)と同様にして実施例91〜95の化合物を得た。
【0149】
実施例91
トランス−N−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イミダゾリル]−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点269−271℃
【表8】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データは実施例32と同じ条件で測定された。
【0150】
実施例92
トランス−3−オキソ−N−[2−フェニル−4−ピリジル]スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点221−223℃
【0151】
実施例93
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−4−ピラゾリル)スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点240−242℃
【0152】
実施例94
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピロリル)スピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点214−217℃
【0153】
実施例95
トランス−N−[1−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[7−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点210−212℃
実施例57−(6)に記載された方法と実質的に同一の方法を用いて、しかしながら実施例57−(6)で使用された4−アミノベンゾフェノンの代りに適宜のアミンを用いて、実施例96〜98の実施例の化合物を製造した。
【0154】
実施例96
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点200−202℃
【0155】
実施例97
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−4−ピラゾリル)スピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点223−225℃
【表9】
Figure 0003553560
上記粉末X線回折分析データは実施例32と同じ条件で測定された。
【0156】
実施例98
トランス−N−[1−(3−フルオロフェニル)−4−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[4−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点176−178℃
実施例62−(6)に記載された方法と実質的に同一の方法を用いて、しかしながら実施例62−(6)で使用された4−アミノベンゾフェノンの代りに適宜のアミンを用いて、実施例99〜106の実施例の化合物を製造した。
【0157】
実施例99
トランス−3−オキソ−N−(1−フェニル−3−ピラゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点249−250℃
【0158】
実施例100
トランス−N−[1−(4−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点254−257℃
【0159】
実施例101
トランス−N−[1−(2−フルオロフェニル)−3−ピラゾリル]−3−オキソスピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点239−241℃
【0160】
実施例102
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点221−223℃
【0161】
実施例103
トランス−3−オキソ−N−(5−フェニル−3−イソオキサゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点259−261℃
【0162】
実施例104
トランス−3−オキソ−N−(6−フェニル−3−ピリジル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点249−251℃
【0163】
実施例105
トランス−3−オキソ−N−(2−フェニル−3−チアゾリル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点278−280℃
【0164】
実施例106
トランス−3−オキソ−N−(2−フェニル−1,2,3−トリアゾール−4−イル)スピロ[6−アザイソベンゾフラン−1(3H),1’−シクロヘキサン]−4’−カルボキサミド
融点232−233℃
【0165】
製剤例1
実施例1の化合物20.0g、乳糖417g、結晶セルロース80g及び部分アルファー化デンプン80gをV型混合機を用いて混合した後、ステアリン酸マグネシウム3.0gを加え混合した。混合末を常法に従い打錠し直径7.0mm、1錠の重量150mgの錠剤3000錠を得た。
一錠(150mg)あたりの含有量
実施例1の化合物5.0mg
乳糖104.25mg
結晶セルロース20.0mg
部分アルファー化デンプン20.0mg
ステアリン酸マグネシウム0.75mg
【0166】
製剤例2
ヒドロキシプロピルセルロース2910 10.8g及びポリエチレングリコール6000 2.1gを精製水172.5gに溶解した後、二酸化チタン2.1gを分散し、コーティング液を調製した。別に調製した製剤例1の錠剤2500錠にハイコーターミニを用いてコーティング液をスプレーコーティングし、重量155mgのフィルムコート錠を得た。
一錠(155mg)あたりの含有量
製剤例1の錠剤150mg
ヒドロキシプロピルセルロース2910 3.6mg
ポリエチレングリコール6000 0.7mg
二酸化チタン0.7mg
【0167】
【発明の効果】
本発明の化合物は、NPY拮抗作用を有するため、NPYが関与する各種の疾患、すなわち、例えば高血圧、腎臓病、心疾患、血管れん縮、動脈硬化症等の循環器系疾患、例えば過食症、うつ病、不安、痙攣、てんかん、痴呆、痛み、アルコール依存症、薬物の断薬に伴う禁断症状等の中枢性疾患、例えば肥満症、糖尿病、ホルモン異常、高コレステロール血症、高脂血症等の代謝性疾患、性及び生殖機能障害、例えば消化管運動障害等の消化器系疾患、呼吸器系疾患、炎症又は緑内障等の処置剤として有用である。

Claims (1)

  1. 一般式(I)
    Figure 0003553560
    [式中、Arはハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、カルボキシル基、低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、オキソ基で置換されていてもよい低級アルキレン基及び−Q−Arで表される基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味し;Arはハロゲン原子、シアノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、水酸基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基及びアリール基からなる群より選択される置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を意味し;nは0又は1を意味し;Qは単結合又はカルボニル基を意味し;T、U、V及びWは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、低級アルキル基、水酸基及び低級アルコキシ基からなる群より選択される置換基を有していてもよいメチン基又は窒素原子であって、それらのうち少なくとも2つが該メチン基を意味し;Xはメチン基又は窒素原子を意味し;Yは低級アルキル基で置換されていてもよいイミノ基又は酸素原子を意味する]で表される化合物、その塩又はカルボキシル基におけるエステルを有効成分とする神経ペプチドY Y5受容体拮抗剤。
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