JP3550538B2 - Optical disk drive - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録面の全面あるいは一部に、ピットや記録マークやグルーブもしくはランドによってトラックが形成された光ディスクを用いる光ディスク装置に係り、特に、光ディスク装置におけるトラッキング制御にかかわる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CDやDVDに代表される光ディスクの記録再生装置では、DPD(位相差)法やプッシュプル法と呼ばれるトラッキング制御手法を用いて、螺旋状に形成されたトラックを光ビームがトラッキングする。ピットやマークにより形成されたトラック上を光ビームがトラッキングすることで、記録されている情報が反射光に反映され、情報の再生が行われる。また、グルーブやランドで形成されたトラック上を光ビームがトラッキングし、入射光量が変調されることで、マークが記録される。
【0003】
現在、市場に出回っているCD(CD−ROM、CD−R、CD−RW等)やDVD(DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW等)に代表される光ディスクは、近赤外領域から赤色領域のレーザー光が用いられている。CDでは、780〜830nm程度のレーザー波長が用いられ、CDの7倍以上の記録密度を持つDVDでは、650nm程度のレーザー波長が用いられる。そして、記録密度を更に向上した光ディスクでは、青色レーザーが用いられることになる。
【0004】
各々の光ディスクは、各々の光ディスクに用いられるレーザー波長に合わせた設計がなされており、特に、記録密度は、レーザー波長に大きく支配される光ビームのスポット径に合わせて設計されている。そのため、大きなスポット径になるCD用の780〜830nm波長のレーザーでは、DVDや青色レーザー用光ディスクを読み取ることができず、DVD用の650nm波長のレーザーでは、青色レーザー用光ディスクを読み取ることができない。その逆に、DVD用レーザーでは、CDもDVDも読み取ることが可能であり、青色レーザーでは、CD、DVD、青色レーザー用光ディスクを読み取ることが原理的に可能である。これは、前述したように、より短い波長を持つレーザーを用いると、より小さな光ビームスポットを実現できるため、記録密度の小さな光ディスクを再生するのに十分な分解能を得ることができるからである。実際、DVD装置では650nm波長のレーザー光を用いて、780〜830nm波長のレーザー光用に設計されたCD−ROMを再生している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、青色レーザーをもつ光ディスク装置で、プッシュプル法を用いてCDやDVDを再生しようとした場合、CDやDVDに形成されたトラック上をうまくトレースできず、結果、CDやDVDを青色レーザーで再生できない、という問題があった。特に、ピットで形成されるROM領域と、グルーブやランドで形成される記録可能領域とをもつ、CDやDVD(いわゆるパーシャルROMディスク)では、ROM領域と記録可能領域とで、トラックエラー信号が連続せず、トラック外れを生じてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、青色レーザーを用いた光ディスク装置においても、赤色レーザーや近赤外レーザー用に設計された光ディスクを正しくトラッキングし、その再生を可能とする技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するため、ピットを予め形成して情報が記録されている領域と、グルーブに情報をマークの形で記録する領域とが、1本のトラックをなしている光ディスクに光ビームを照射し、その反射光に基づき光ビームのトラッキング制御を行う光ディスク装置において、上記ピットおよびマークから得られるタンジェンシャルプッシュプル信号に基づいて光ビームが照射されている領域を判別し、それに応じてトラッキング制御の極性を反転させ、上記ピット領域とマーク領域とを途切れることなく連続してトラッキングするように、構成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。まず、本発明の各実施形態の説明に先立ち、光ディスクのトラッキング制御に用いられている、トラッキングサーボ信号を得るためのプッシュプル法について説明する。
【0015】
プッシュプル法は、トラック接線方向に沿った方向に分割された反射光ビームの内周側と外周側の光量差を求め、これをトラッキング信号とする方法であり、図12は、プッシュプル法によりトラッキングサーボ信号を生成するためのブロック構成図の例を示している。図12において、1は光ビーム、2はフォトディテクタ、3−1、3−2は加算回路、17は差分回路、18はLPF(ローパスフィルター)である。
【0016】
光ビームをピット列上に照射すると両者の位置関係により、その反射光はピットにより回折を受けるが、プッシュプル法では、その反射光を光ディスクの内周側と外周側各々の方向で2分して検出し、その平均的な強度に基づいてトラッキングサーボ信号を生成する。
【0017】
加算回路3−1、3−2は、フォトディテクタ2の内周側と外周側に位置する素子それぞれの出力信号を加算して、その加算結果を差分回路17に出力する。差分回路17は、これら加算回路3−1、3−2からの2つの信号の差分結果をLPF18に出力し、その差分結果から個々のピットが有する高周波の成分を除去して低域成分、言い換えれば光ビームとピット列のやや平均的なずれに相当する信号成分を抽出したものを、トラッキングサーボ信号として得るのがプッシュプル法の原理である。
【0018】
上述の内容が、プッシュプル法によるトラッキングサーボ信号生成の原理であるが、プッシュプル信号は、図13に示すように、ビーム進行方向に対して、前方に位置している素子aとdの出力差からも得ることが可能である。なお、図には示していないが、同様に、ビーム進行方向に対して、後方に位置している素子bとcの出力差からも得ることができる。このように2素子からプッシュプル信号を得た場合、加算回路(加算アンプ)3−1、3−2を省略することができ、コストダウンが可能である。
【0019】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る光ディスク装置における、トラッキングサーボ信号を生成するための回路構成を示すブロック図である。図1において、1は光ビーム、2はフォトディテクタ、3−1、3−2は加算回路、16はスイッチ、17は差分回路、18はLPFである。
【0020】
本実施形態を含め本発明の各実施形態では、上述したプッシュプル法によりトラッキングサーボ信号の生成を行なっており、再生する光ディスクの種別によって、トラッキング制御(プッシュプルトラッキング)の極性を切り換えるようになっている。
【0021】
図示せぬコントローラーより、トラッキング制御の極性を反転させるか否かがスイッチ16に入力される。波長410nm用に設計されたディスク「1」を再生する際には、コントローラーより“Normal”が出力され、スイッチはR側に倒れる。このときのトラッキング制御の極性は、図12に示した従来例の装置と同じであり、これにより、ディスク「1」のトラッキングを正確に行なうことができる。波長650nm用に設計されたディスク「2」を再生する際には、コントローラーより“Inv”が出力され、スイッチ16はL側に倒れる。このときのトラッキング制御の極性は、図12に示した従来例の装置と逆になり、これにより、ディスク「2」のトラッキングを正確に行なうことができる。
【0022】
コントローラーから、“Normal”もしくは“Inv”のどちらの信号を入力するかを決めるには、コントローラーがディスクの種類(ディスク「1」orディスク「2」)を知る必要がある。これには、ユーザー自身がディスク種類をコントローラーに入力できるように、ディスク種類選択スイッチを装置に設けておいても良いし、ディスク再生前に、各々のディスクがもつ特性を利用して、装置自身がディスク種類を自動的に判別するようにしておいても良い。
【0023】
装置自身がディスク「1」、ディスク「2」を自動的に判別する手法の1例を、図2を用いて説明する。
【0024】
まず、ディスク(光ディスク)が本実施形態の光ディスク装置に挿入されると、装置は、コントローラーより“Norm”を出力して、トラッキングを行い(ステップS1)、RF信号を再生できるか否かを判定する(ステップS2)。RF信号を再生できた場合(ステップS2でYESの場合)、挿入されたディスクは、410nm用に設計されたディスク「1」と判定する(ステップS3)。RF信号を再生できるか否かの判別には、種々の方法が考えられるが、ここでは、ある基準レベルより大きなRF信号振幅が得られるか否かで判定することにしている。
【0025】
RF信号を再生できなかった場合(ステップS2でNOの場合)、コントローラーより“Inv”を出力し、トラッキング制御の極性を切り換えてトラッキングを行ない(ステップS4)、RF信号を再生できるか否かを判定する(ステップS5)。ここで、RF信号が再生できれば(ステップS5でYESなら)、挿入されたディスクは、650nm用に設計されたディスク「2」と判定する(ステップS6)。RF信号を再生できなければ(ステップS5でNOなら)、挿入されたディスクは、ディスク「1」でもディスク「2」でもない第3のディスクであると判別される(ステップS7)。ディスク「1」もしくはディスク「2」と判別された場合は、それぞれに適する極性でトラッキングを行なえばよく、第3のディスクと判別された場合は、必要に応じて、ディスクを装置から排出したり、再生不可能なディスクである旨を、装置に備えられたディスプレイに表示したり、警告音を発することで、ユーザーに伝えれば良い。
【0026】
<比較例1>
本比較例で用いた光ディスク再生装置は、波長410nmのレーザー光とNA0.6の対物レンズからなる光学系を用いた光ピックアップを使用して、再生は、線速3.5m/secで行っている。対物レンズを駆動し、トラッキングを行うアクチュエーターは、5kHz程度の応答速度をもっている。トラッキングには、図12で説明した処理を行ったプッシュプル信号を用いている。通常、トラッキングに必要な帯域は、ピットやマークの帯域より低く、また、不必要に高い周波数の信号をトラッキングを行うアクチュエータに送ると、アクチュエータドライバーやアクチュエータコイルが発熱し、装置の破損につながる。このことが、LPF18を使用する理由である。
【0027】
ディスクには、赤色レーザー用に設計されたROMディスクと、青色レーザー用に設計されたROMディスクの2種類を用意した。
【0028】
青色レーザ用ディスク(ディスク「1」)は、トラックピッチ0.47μm、最短ピット長は0.27μmで、8/16変調された記録がなされているピットが、0.6mm厚の基板上に形成されている。
【0029】
赤色レーザー用ディスク(ディスク「2」)は、トラックピッチ0.74μm、最短ピット長は0.4μmで、8/16変調された記録がなされているピットが、0.6mm厚の基板上に形成されており、いわゆるDVDである。
【0030】
本比較例で用いた装置で、プッシュプル法によるトラッキングサーボ信号の生成を行ない、ディスク「1」を再生したところ、正確なトラッキングを行なうことができ、RF信号を7.5%のジッターで再生することができた。これに対し、同じ装置でディスク「2」を再生しようとしたが、トラッキングを正確に行なうことができず、データを再生することができなかった。
【0031】
この現象が生じるのは、以下の理由による。図5は、ピット深さやグルーブ深さとプッシュプル信号振幅との関係を、レーザー波長410nm光と650nm光で測定したものである。図5の縦軸は、各波長で測定したプッシュプル信号振幅の最大値で規格化している。プッシュプル信号は、ピット深さやグルーブ深さがλ/4nを境に、極性が反転する。ここで、λはレーザー光の波長、nはディスク基板の屈折率である。いま、ディスク基板にはn=1.55のポリカーボネートを用いているので、波長650nmで測定すると、ピット深さが105nmを境にプッシュプル信号振幅の極性が逆転することになる。また、波長410nmで測定すると、ピット深さが66nmでプッシュプル信号の極性が反転する。
【0032】
図6は、ピット深さとRF信号振幅の関係を示したものであり、ピット深さλ/4nで最も大きなRF信号振幅が得られる。図6の縦軸は、各波長で測定したRF信号振幅の最大値で規格化している。各ディスクのピット深さは各波長に対して調整されており、図5、6に示すように、ディスク「1」では50nm程度、ディスク「2」では85nm程度になっている。これは、プッシュプル信号とRF信号をバランス良く得るように、各ディスクが設計された結果である。
【0033】
本比較例の装置では、410nm光を用いているため、410nm用に設計されたディスク「1」において得られるトラッキング信号の極性と、650nm用に設計されたディスク「2」において得られるトラッキングの極性は逆になっている。このことが、本比較例の装置において、ディスク「2」をトラッキングできなかった理由である。即ち、本比較例の装置でディスク「2」を再生しようとしても、ビームスポットはピット列で構成されたトラック上を走査せず、ピット列とピット列の間の、いわゆるトラック間を走査することになる。これでは、RF信号は出力されず、よって、再生できないこととなる。
【0034】
<第2実施形態>
本実施形態に係る光ディスク装置における、トラッキングサーボ信号を生成するための回路構成は、図1に示した前記第1実施形態と同様である。
【0035】
本実施形態では、前記第1実施形態の動作に加えて、さらに、赤色レーザー用のパーシャルROMディスク(ディスク「3」)であることを判別し、ディスク「3」である場合には、マーク領域とピット領域とで、トラッキング制御(プッシュプルトラッキング)の極性を切り換えるようにしている。
【0036】
図示せぬコントローラーより、トラッキング制御の極性を反転させるか否かがスイッチ16に入力される。ディスク「3」のマーク領域を再生する際には、コントローラーより“Normal”が出力され、スイッチ16はR側に倒れる。このときのトラッキング制御の極性は、図12に示した従来例の装置と同じであり、これにより、ディスク「3」のマーク領域のトラッキングを正確に行なうことができる。ディスク「3」のピット領域を再生する際には、コントローラーより“Inv”が出力され、スイッチ16はL側に倒れる。このときのトラッキング制御の極性は、図12に示した従来例の装置と逆になり、これにより、ディスク「3」のピット領域のトラッキングを正確に行なうことができる。
【0037】
スイッチ16を切り換えるタイミングは、RF信号に書かれたアドレス情報より得ることになる。例えば、マーク領域を再生していて、続いてピット領域が現れるような場合を考える。ディスクのフォーマットはあらかじめ判っているので、マーク領域になっている部位と、ピット領域になっている部位のアドレスは、装置からみると既知である。したがって、マーク領域再生中のアドレスを常にチェックしていれば、ピット領域が現れるタイミングを完全に把握することができるので、このタイミングでスイッチ16を切り換え、トラッキング制御の極性を切り換えることとなる。ピット領域からマーク領域へ移るときのタイミングも、同様にしてアドレス情報から得ることができる。
【0038】
ディスクの種類を判別することができれば、そのフォーマットがあらかじめ判っているので、ピット領域やマーク領域のアドレスが判る。逆に言うと、上述のようにアドレス情報からトラッキング制御の極性を切り換えるタイミングを得るには、ディスクの種類が予め判っている必要がある。
【0039】
コントローラーがディスクの種類(ディスク「1」orディスク「2」orディスク「3」)を知るには、ユーザー自身がディスク種類をコントローラーに入力できるように、ディスク種類選択スイッチを装置に設けておいても良いし、ディスク再生前に、各々のディスクがもつ特性を利用して、装置自身がディスク種類を自動的に判別するようにしても良い。
【0040】
装置自身が、ディスク「1」、ディスク「2」、ディスク「3」を自動的に判別する手法の1例を、図3を用いて説明する。
【0041】
まず、ディスク(光ディスク)が本実施形態の光ディスク装置に挿入されると、装置は、そのピックアップを、ディスク「1」、「2」、「3」ともにピット領域であることが判っている半径位置へ移動する(ステップS21)。次に、コントローラーより“Normal”を出力してトラッキングを行い(ステップS22)、RF信号を再生できるか否かを判定する(ステップS23)。RF信号を再生できた場合(ステップS23でYESの場合)、挿入されたディスクは、410nm用に設計されたディスク「1」であると判定する(ステップS24)。
【0042】
RF信号を再生できなかった場合(ステップS23でNOの場合)、装置は、ディスク「2」においてはピット領域であり、ディスク「3」においてはマーク領域であることが判っている半径位置に、ピックアップを移動する(ステップS25)。次に、コントローラーより“Normal”を出力してトラッキングを行い(ステップS26)、RF信号を再生できるか否かを判定する(ステップS27)。RF信号を再生できた場合(ステップS27でYESの場合)、挿入されたディスクは、650nm用に設計されたディスク「3」であると判定する(ステップS28)。
【0043】
ここでもRF信号を再生できなかった場合(ステップS27でNOの場合)、ピックアップはその位置のままで、コントローラーより“Inv”を出力し、トラッキング制御の極性を切り換えてトラッキングを行ない(ステップS29)、RF信号を再生できるか否かを判定する(ステップS30)。ここで、RF信号が再生できれば(ステップS30でYESであるなら)、挿入されたディスクは、650nm用に設計されたディスク「2」であると判定する(ステップS31)。RF信号を再生できなければ(ステップS30でNOであるなら)、挿入されたディスクは、ディスク「1」でもディスク「2」でもディスク「3」でもない、第4のディスクであると判別する(ステップS32)。
【0044】
ディスク「1」、ディスク「2」もしくはディスク「3」と判別された場合は、それぞれに適する極性でトラッキングを行えばよく、特にディスク「3」と判別された場合は、そのアドレス情報から、トラッキング極性を切り換えるタイミングを得れば良い。ディスク「1」、「2」、「3」以外の第4のディスクと判別された場合は、必要に応じて、ディスクを装置から排出したり、再生不可能なディスクである旨を、装置に備えられたディスプレイに表示したり、警告音を発することで、ユーザーに伝えれば良い。
【0045】
続いて、ディスクの判別をせずとも、極性切換えのタイミングを得ることができる方法を、以下に説明する。
【0046】
図7は、ピット深さとタンジェンシャルプッシュプル信号振幅の関係を波長410nmの光で測定したものである。タンジェンシャルプッシュプル(TPP)信号振幅は、ピット深さがλ/8nである33nm付近で最大となり、図7の縦軸はこのときの値を1として規格化して示している。
【0047】
TPP信号は、ピット深さλ/4nである65nm付近を境にして、その極性が反転するが、それを表すために、図7では、ピット深さ65nm以上の領域でTPPの値を負にとっている。
【0048】
次に、TPP信号について図8と図9で説明する。図8は、その反射光が4分割受光素子a、b、c、dで構成されるディテクター2に導かれている様子を示している。TPP信号は、この4分割受光素子a、b、c、dの出力を用いて、TPP=(a+d)−(b+c)で示される演算式によって求められる。本実施形態では、マーク領域とピット領域とを自動識別する際には、図8に示す加算回路や差分回路が付加されることになる。
【0049】
図9は、深さ50nmのピットを、図8の構成を備えた本実施形態の装置で再生しているときの、TPP信号を表わしたものである。ピットの前エッジと後エッジで、パルス状の信号が得られる。前エッジでは正方向(上方向)にパルスが生じ、後エッジでは負方向(下方向)にパルスが生じる。
【0050】
ここで、図7から、ディスク「3」のピットを、図8の構成を備えた本実施形態の装置で再生すると、負の極性をもつTPP信号が得られることがわかる。負の極性とは、ピットの前エッジで負方向にパルスが生じ、後エッジで正方向にパルスが生じることを意味する。
【0051】
一方、マークでも、その前エッジと後エッジでTPP信号が生じるが、マークは深さを持たないため、その極性は波長によらず常に正極性で一定している。
【0052】
図10の(a)は、マーク領域とピット領域からなるディスク「3」を表わしたものであり、図10の(b)は、図8の構成を備えた本実施形態の装置で、ディスク「3」をトラッキングする際に得られるTPP信号を示している。マーク領域とピット領域ではTPP信号の極性が異なっている。これを利用して、マーク領域とピット領域を判別し、トラッキング制御の極性を切り換えるわけである。
【0053】
図11を用いて、TPP信号の極性判別の例を説明する。図11の(a)は、マーク領域のあとにピット領域が来る場合を示している。図11の(b)は、得られるTPP信号である。ここで、ある正の基準値と負の基準値を設け、図11の(c)、(d)に示すように、上記正の基準値を超えるパルスが観測された場合には+1が、上記負の基準値を超えるパルスが観測された場合には−1が出力されるようにしておく。ここで出力された+1と−1を順に加えた結果が、図11の(e)である。マーク部では+1が得られ、ピット部では−1が得られている。これを利用することで、マーク領域とピット領域の判別が可能となり、判別結果が、図1におけるコントローラへ送られる。コントローラーは判別結果を受けて、トラッキング制御の極性を切り換える。これにより、ディスク判別をせずとも、トラッキング制御の極性を切り換えるタイミングを得ることが可能となる。
【0054】
なお、上述した第1、第2実施形態では、4素子から得られるプッシュプル信号よりトラッキング信号を生成する装置について説明を行なったが、図4に示すように、2素子から得られるプッシュプル信号よりトラッキング信号を生成する装置についても、同様の制御を行なうことで、青色レーザーを搭載した光ディスク装置による、赤色レーザー用に設計されたディスクの再生が可能となる。
【0055】
<比較例2>
本比較例で用いた光ディスク再生装置は、比較例1で用いた装置と同じものである。用いるディスクは、650nm波長用に設計されたパーシャルROMディスク(ディスク「3」)であり、ピットで構成されたROM領域と、グルーブで構成され、ユーザーが情報をマークで記録することが可能な記録可能領域とを有している。このディスク「3」は、すでに、650nmレーザーを搭載した別の記録装置により、記録がなされたものとなっており、記録領域は、ピット領域とマーク領域とで構成されている。なお、このディスク「3」に設けられたピットは、ディスク「2」のピットと同じ深さになっている。
【0056】
この記録済みのディスク「3」は、トラックピッチ0.74μm、最短ピット長と最短マーク長はともに0.4μmで、ピットもマークも8/16変調されており、0.6mm厚の基板上にこれらが形成されている。記録層には、相変化材料であるInAgSbTeが用いられている。この材料は、結晶状態と非晶質状態とで反射率が異なるため、これを利用して、マークが形成され、情報が記録されている。
【0057】
本比較例で用いた装置において、図12に示すように、プッシュプル信号によりトラッキングを行ない、ディスク「3」を再生したところ、マーク領域では、正確なトラッキングを行なうことができ、RF信号を7%のジッターで再生することができた。これに対し、ピット領域では、正確なトラッキングを行なうことができず、ピットで記録されたデータを再生することができなかった。
【0058】
ピット領域でトラッキングできないのは、上述の比較例1で述べた理由と同じである。一方、マーク領域はグルーブで構成されており、グルーブ深さは、650nmレーザー用に調整されている。その深さは、図5に示すように、30nm程度である。この深さでは、波長410nmの場合と、波長650nmの場合とで、同じ極性のプッシュプル信号が得られる。このため、本比較例で用いた装置において、マーク領域をトラッキングすることができたわけである。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、ピットを予め形成して情報が記録されている領域と、グルーブに情報をマークの形で記録する領域とが、1本のトラックをなしている光ディスクに光ビームを照射し、その反射光に基づき光ビームのトラッキング制御を行う構成において、ピットおよびマークから得られるタンジェンシャルプッシュプル信号に基づいて光ビームが照射されている領域を判別し、それに応じてトラッキング制御の極性を反転させ、上記ピット領域とマーク領域とを途切れることなく連続してトラッキングすることを特徴としている。よって、ディスクの判別を自動的に行い、トラッキング制御の極性反転のタイミングを自動的に検知することで、パーシャルROMディスクのように記録領域をもつ光ディスクを、適正に連続再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ディスク装置における、トラッキングサーボ信号を生成するための回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による、ディスク判別の処理の流れの1例を示すローチャートである。
【図3】本発明の実施形態による、ディスク判別の処理の流れの他の1例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係る光ディスク装置における、トラッキングサーボ信号を生成するための他の回路構成を示すブロック図である。
【図5】ピット深さ、グルーブ深さとプッシュプル信号振幅との関係を表わす説明図である。
【図6】ピット深さとRF信号振幅との関係を表わす説明図である。
【図7】ピット深さとタンジェンシャルプッシュプル信号振幅との関係を表わす説明図である。
【図8】本発明の実施形態に係る光ディスク装置における、タンジェンシャルプッシュプル信号を得るための回路構成を示すブロック図である。
【図9】ピット列を再生した際のタンジェンシャルプッシュプル信号を示す説明図である。
【図10】マーク領域とピット領域を持つディスクを再生した際のタンジェンシャルプッシュプル信号を示す説明図である。
【図11】本発明の実施形態に係る光ディスク装置における、タンジェンシャルプッシュプル信号からマーク領域とピット領域を判別する手法を示す説明図である。
【図12】4素子を用いた、従来のプッシュプル法によるトラッキングサーボ信号生成回路のブロック図である。
【図13】2素子を用いた、従来のプッシュプル法によるトラッキングサーボ信号生成回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 光ビーム
2 フォトディテクタ
3−1、3−2 加算回路
16 スイッチ
17 差分回路
18 LPF(ローパスフィルター)
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical disk device that uses an optical disk having tracks formed by pits, recording marks, grooves, or lands on the entire surface or a part of a recording surface, and more particularly to a technique related to tracking control in the optical disk device.
[0002]
[Prior art]
In a recording / reproducing apparatus for an optical disk represented by a CD or a DVD, a light beam tracks a spirally formed track by using a tracking control method called a DPD (phase difference) method or a push-pull method. When the light beam tracks on the track formed by the pits and marks, the recorded information is reflected on the reflected light, and the information is reproduced. In addition, a mark is recorded by tracking a light beam on a track formed by grooves and lands and modulating the amount of incident light.
[0003]
Currently, optical disks represented by CDs (CD-ROM, CD-R, CD-RW, etc.) and DVDs (DVD-ROM, DVD-R, DVD-RW, etc.) on the market are in the near infrared region. Laser light in the red region is used. For a CD, a laser wavelength of about 780 to 830 nm is used, and for a DVD having a recording density seven times or more that of a CD, a laser wavelength of about 650 nm is used. Then, in an optical disc with further improved recording density, a blue laser is used.
[0004]
Each optical disk is designed according to the laser wavelength used for each optical disk, and in particular, the recording density is designed according to the spot diameter of the light beam that is largely governed by the laser wavelength. Therefore, a DVD having a large spot diameter and a laser having a wavelength of 780 to 830 nm cannot read a DVD or an optical disk for a blue laser, and a laser having a wavelength of 650 nm for a DVD cannot read an optical disk for a blue laser. Conversely, DVD lasers can read CDs and DVDs, and blue lasers can read CDs, DVDs, and optical discs for blue lasers in principle. This is because, as described above, when a laser having a shorter wavelength is used, a smaller light beam spot can be realized, so that a resolution sufficient for reproducing an optical disk having a small recording density can be obtained. In fact, a DVD device uses a laser beam having a wavelength of 650 nm to reproduce a CD-ROM designed for a laser beam having a wavelength of 780 to 830 nm.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, when trying to reproduce a CD or DVD using the push-pull method in an optical disk device having a blue laser, it is not possible to trace the track formed on the CD or DVD well, and as a result, the CD or DVD cannot be reproduced with the blue laser. There was a problem that playback was not possible. Particularly, in a CD or DVD (a so-called partial ROM disk) having a ROM area formed by pits and a recordable area formed by grooves and lands, a track error signal is continuously generated between the ROM area and the recordable area. Without this, there is a problem that the track is deviated.
[0006]
The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to accurately track an optical disk designed for a red laser or a near-infrared laser even in an optical disk device using a blue laser and reproduce the optical disk. It is an object of the present invention to provide a technology that enables
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention achieves the above-mentioned object,An area where information is recorded by forming pits in advance and an area where information is recorded in the form of a mark in a groove are irradiated with a light beam onto an optical disc which forms one track, and based on the reflected light, In an optical disk device that performs tracking control of a light beam, a region to which a light beam is irradiated is determined based on a tangential push-pull signal obtained from the pits and marks, and the polarity of the tracking control is inverted accordingly, Track pit area and mark area continuously without interruptionIs composed.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described. First, prior to the description of each embodiment of the present invention, a push-pull method for obtaining a tracking servo signal used for tracking control of an optical disc will be described.
[0015]
The push-pull method is a method in which a difference in light amount between an inner peripheral side and an outer peripheral side of a reflected light beam divided in a direction along a track tangential direction is obtained, and this is used as a tracking signal. FIG. 3 shows an example of a block configuration diagram for generating a tracking servo signal. In FIG. 12, 1 is a light beam, 2 is a photodetector, 3-1 and 3-2 are addition circuits, 17 is a difference circuit, and 18 is an LPF (low-pass filter).
[0016]
When a light beam is irradiated onto the pit row, the reflected light is diffracted by the pits due to the positional relationship between the two, but in the push-pull method, the reflected light is divided into two in each of the inner and outer peripheral sides of the optical disk. And a tracking servo signal is generated based on the average intensity.
[0017]
The adders 3-1 and 3-2 add the output signals of the elements located on the inner circumference side and the outer circumference side of the photodetector 2, and output the addition result to the difference circuit 17. The difference circuit 17 outputs the difference result of the two signals from the adders 3-1 and 3-2 to the LPF 18, and removes the high-frequency components of the individual pits from the difference result to produce a low-frequency component, in other words. For example, the principle of the push-pull method is to extract a signal component corresponding to a slight average shift between the light beam and the pit row as a tracking servo signal.
[0018]
The above is the principle of generating the tracking servo signal by the push-pull method. The push-pull signal is, as shown in FIG. 13, the output of the elements a and d located in front of the beam traveling direction. It can also be obtained from the difference. Although not shown in the drawing, similarly, it can be obtained from the output difference between the elements b and c located behind the beam traveling direction. When the push-pull signal is obtained from the two elements, the addition circuits (addition amplifiers) 3-1 and 3-2 can be omitted, and the cost can be reduced.
[0019]
<First embodiment>
FIG. 1 is a block diagram showing a circuit configuration for generating a tracking servo signal in the optical disc device according to the first embodiment of the present invention. In FIG. 1, 1 is a light beam, 2 is a photodetector, 3-1 and 3-2 are addition circuits, 16 is a switch, 17 is a difference circuit, and 18 is an LPF.
[0020]
In each embodiment of the present invention including this embodiment, the tracking servo signal is generated by the above-described push-pull method, and the polarity of the tracking control (push-pull tracking) is switched according to the type of the optical disc to be reproduced. ing.
[0021]
A controller (not shown) inputs to the switch 16 whether or not to reverse the polarity of the tracking control. When reproducing the disk "1" designed for a wavelength of 410 nm, "Normal" is output from the controller, and the switch falls to the R side. The polarity of the tracking control at this time is the same as that of the device of the conventional example shown in FIG. 12, so that the tracking of the disk "1" can be accurately performed. When reproducing the disk "2" designed for the wavelength of 650 nm, "Inv" is output from the controller, and the switch 16 falls to the L side. The polarity of the tracking control at this time is opposite to that of the conventional apparatus shown in FIG. 12, so that the tracking of the disk "2" can be accurately performed.
[0022]
In order to determine whether a signal of “Normal” or “Inv” is input from the controller, the controller needs to know the type of the disk (disk “1” or disk “2”). For this purpose, a disc type selection switch may be provided in the apparatus so that the user can input the disc type to the controller, or the disc itself may be used before disc playback by utilizing the characteristics of each disc. May automatically determine the disc type.
[0023]
An example of a method in which the apparatus itself automatically discriminates the disc “1” and the disc “2” will be described with reference to FIG.
[0024]
First, when a disk (optical disk) is inserted into the optical disk device of the present embodiment, the device outputs "Norm" from the controller to perform tracking (step S1) and determine whether or not the RF signal can be reproduced. (Step S2). If the RF signal can be reproduced (YES in step S2), the inserted disc is determined to be a disc “1” designed for 410 nm (step S3). Various methods can be considered for determining whether or not the RF signal can be reproduced. Here, the determination is made based on whether or not an RF signal amplitude larger than a certain reference level can be obtained.
[0025]
If the RF signal could not be reproduced (NO in step S2), "Inv" is output from the controller, the tracking is switched by switching the polarity of the tracking control (step S4), and it is determined whether the RF signal can be reproduced. A determination is made (step S5). Here, if the RF signal can be reproduced (YES in step S5), the inserted disc is determined to be the disc “2” designed for 650 nm (step S6). If the RF signal cannot be reproduced (NO in step S5), it is determined that the inserted disk is a third disk that is neither disk "1" nor disk "2" (step S7). If it is determined that the disk is “1” or “2”, tracking may be performed with an appropriate polarity. If it is determined that the disk is a third disk, the disk may be ejected from the apparatus as necessary. The user may be notified of the fact that the disc cannot be reproduced by displaying it on a display provided in the apparatus or by issuing a warning sound.
[0026]
<Comparative Example 1>
The optical disk reproducing apparatus used in this comparative example uses an optical pickup using an optical system including a laser beam having a wavelength of 410 nm and an objective lens having an NA of 0.6, and reproduction is performed at a linear velocity of 3.5 m / sec. I have. An actuator that drives the objective lens and performs tracking has a response speed of about 5 kHz. For the tracking, a push-pull signal subjected to the processing described in FIG. 12 is used. Normally, the band required for tracking is lower than the band of pits and marks, and if a signal of an unnecessarily high frequency is sent to an actuator that performs tracking, the actuator driver and the actuator coil generate heat, leading to damage to the device. This is why the LPF 18 is used.
[0027]
Two types of disks, a ROM disk designed for a red laser and a ROM disk designed for a blue laser, were prepared.
[0028]
The blue laser disk (disk “1”) has a track pitch of 0.47 μm and a shortest pit length of 0.27 μm, and pits on which 8/16 modulated recording is performed are formed on a 0.6 mm thick substrate. Have been.
[0029]
The red laser disk (disk “2”) has a track pitch of 0.74 μm and a minimum pit length of 0.4 μm, and 8/16 modulated pits are formed on a 0.6 mm thick substrate. It is a so-called DVD.
[0030]
When the apparatus used in this comparative example generates a tracking servo signal by the push-pull method and reproduces the disk "1", accurate tracking can be performed, and the RF signal is reproduced with 7.5% jitter. We were able to. On the other hand, an attempt was made to reproduce the disk "2" with the same device, but the tracking could not be performed accurately and the data could not be reproduced.
[0031]
This phenomenon occurs for the following reason. FIG. 5 shows the relationship between the pit depth or groove depth and the push-pull signal amplitude measured with laser wavelengths of 410 nm light and 650 nm light. The vertical axis in FIG. 5 is normalized by the maximum value of the push-pull signal amplitude measured at each wavelength. The polarity of the push-pull signal is inverted when the pit depth or groove depth is λ / 4n. Here, λ is the wavelength of the laser beam, and n is the refractive index of the disk substrate. Now, since polycarbonate having n = 1.55 is used for the disk substrate, when measured at a wavelength of 650 nm, the polarity of the push-pull signal amplitude is reversed at a pit depth of 105 nm. When measured at a wavelength of 410 nm, the polarity of the push-pull signal is inverted at a pit depth of 66 nm.
[0032]
FIG. 6 shows the relationship between the pit depth and the RF signal amplitude. The largest RF signal amplitude is obtained at the pit depth λ / 4n. The vertical axis in FIG. 6 is normalized by the maximum value of the RF signal amplitude measured at each wavelength. The pit depth of each disk is adjusted for each wavelength, and as shown in FIGS. 5 and 6, the disk “1” is about 50 nm, and the disk “2” is about 85 nm. This is a result of designing each disk so as to obtain a good balance between the push-pull signal and the RF signal.
[0033]
Since the apparatus of this comparative example uses 410 nm light, the polarity of the tracking signal obtained on the disk “1” designed for 410 nm and the polarity of the tracking signal obtained on the disk “2” designed for 650 nm Is upside down. This is the reason that the disk of the comparative example could not track the disk “2”. That is, even if the disk "2" is to be reproduced by the apparatus of the comparative example, the beam spot does not scan on the track composed of the pit rows, but scans between the pit rows, that is, between tracks. become. In this case, the RF signal is not output, and therefore, cannot be reproduced.
[0034]
<Second embodiment>
The circuit configuration for generating the tracking servo signal in the optical disc device according to the present embodiment is the same as that of the first embodiment shown in FIG.
[0035]
In the present embodiment, in addition to the operation of the first embodiment, it is further determined that the disk is a partial ROM disk for red laser (disk "3"). The polarity of the tracking control (push-pull tracking) is switched between the and the pit area.
[0036]
A controller (not shown) inputs to the switch 16 whether or not to reverse the polarity of the tracking control. When reproducing the mark area of the disk "3", "Normal" is output from the controller, and the switch 16 falls to the R side. The polarity of the tracking control at this time is the same as that of the conventional apparatus shown in FIG. 12, so that the tracking of the mark area of the disk "3" can be accurately performed. When reproducing the pit area of the disk "3", "Inv" is output from the controller, and the switch 16 falls to the L side. The polarity of the tracking control at this time is opposite to that of the conventional apparatus shown in FIG. 12, so that the pit area of the disk "3" can be accurately tracked.
[0037]
The timing for switching the switch 16 is obtained from the address information written in the RF signal. For example, consider a case where a mark area is reproduced and a pit area appears subsequently. Since the format of the disc is known in advance, the addresses of the mark area and the pit area are known from the viewpoint of the apparatus. Therefore, if the address during the reproduction of the mark area is always checked, the timing at which the pit area appears can be completely grasped. At this timing, the switch 16 is switched to switch the polarity of the tracking control. The timing of shifting from the pit area to the mark area can also be obtained from the address information in the same manner.
[0038]
If the type of the disc can be determined, the format is known in advance, so the addresses of the pit area and the mark area can be known. Conversely, to obtain the timing for switching the tracking control polarity from the address information as described above, it is necessary to know the type of the disc in advance.
[0039]
In order for the controller to know the type of the disk (disk "1" or disk "2" or disk "3"), a disk type selection switch must be provided on the device so that the user himself can input the disk type to the controller. Alternatively, the apparatus itself may automatically determine the disc type before reproducing the disc by utilizing the characteristics of each disc.
[0040]
An example of a method in which the apparatus itself automatically discriminates the disk “1”, the disk “2”, and the disk “3” will be described with reference to FIG.
[0041]
First, when a disk (optical disk) is inserted into the optical disk apparatus of the present embodiment, the apparatus moves its pickup to a radial position where all of the disks "1", "2" and "3" are known to be pit areas. Move to (Step S21). Next, tracking is performed by outputting "Normal" from the controller (step S22), and it is determined whether or not the RF signal can be reproduced (step S23). If the RF signal can be reproduced (YES in step S23), it is determined that the inserted disc is the disc “1” designed for 410 nm (step S24).
[0042]
If the RF signal could not be reproduced (NO in step S23), the apparatus moves to a radial position that is known to be a pit area on disk "2" and a mark area on disk "3". The pickup is moved (Step S25). Next, tracking is performed by outputting "Normal" from the controller (step S26), and it is determined whether or not the RF signal can be reproduced (step S27). If the RF signal can be reproduced (YES in step S27), it is determined that the inserted disk is the disk “3” designed for 650 nm (step S28).
[0043]
If the RF signal could not be reproduced here (NO in step S27), the pickup outputs "Inv" from the controller in that position, and performs tracking by switching the polarity of tracking control (step S29). It is determined whether or not the RF signal can be reproduced (step S30). Here, if the RF signal can be reproduced (if YES in step S30), it is determined that the inserted disk is the disk “2” designed for 650 nm (step S31). If the RF signal cannot be reproduced (NO in step S30), it is determined that the inserted disk is neither the disk "1" nor the disk "2" or the disk "3" and is the fourth disk ( Step S32).
[0044]
If it is determined that the disk is “1”, “2” or “3”, tracking may be performed with the appropriate polarity. In particular, if the disk is determined to be “3”, tracking is performed based on the address information. What is necessary is just to obtain the timing of switching the polarity. If it is determined that the disc is a fourth disc other than the discs "1", "2", and "3", the disc is ejected from the apparatus as necessary, or the fact that the disc cannot be reproduced is notified to the apparatus. It can be communicated to the user by displaying it on a provided display or emitting a warning sound.
[0045]
Subsequently, a method for obtaining the timing of polarity switching without discriminating the disk will be described below.
[0046]
FIG. 7 shows the relationship between the pit depth and the tangential push-pull signal amplitude measured with light having a wavelength of 410 nm. The tangential push-pull (TPP) signal amplitude becomes maximum around 33 nm where the pit depth is λ / 8n, and the vertical axis in FIG.
[0047]
The polarity of the TPP signal is inverted around a pit depth of λ / 4n near 65 nm, but in order to indicate the polarity, in FIG. 7, the TPP signal is negative in a region having a pit depth of 65 nm or more. I have.
[0048]
Next, the TPP signal will be described with reference to FIGS. FIG. 8 shows a state in which the reflected light is guided to a detector 2 composed of four divided light receiving elements a, b, c, and d. The TPP signal is obtained by using the outputs of the four-divided light receiving elements a, b, c, and d by an arithmetic expression represented by TPP = (a + d)-(b + c). In the present embodiment, when the mark area and the pit area are automatically identified, an addition circuit and a difference circuit shown in FIG. 8 are added.
[0049]
FIG. 9 shows a TPP signal when a pit having a depth of 50 nm is reproduced by the apparatus of the present embodiment having the configuration of FIG. A pulse signal is obtained at the leading edge and the trailing edge of the pit. At the leading edge, a pulse occurs in the positive direction (upward), and at the trailing edge, a pulse occurs in the negative direction (downward).
[0050]
Here, it can be seen from FIG. 7 that when the pits of the disk "3" are reproduced by the apparatus of the present embodiment having the configuration of FIG. 8, a TPP signal having a negative polarity is obtained. Negative polarity means that a pulse occurs in the negative direction at the leading edge of the pit and a pulse occurs in the positive direction at the trailing edge.
[0051]
On the other hand, a mark also has a TPP signal at its leading edge and trailing edge. However, since the mark has no depth, its polarity is always positive and constant regardless of the wavelength.
[0052]
FIG. 10A shows a disk “3” including a mark area and a pit area, and FIG. 10B shows an apparatus of the present embodiment having the configuration of FIG. 3 ”shows a TPP signal obtained when tracking“ 3 ”. The polarity of the TPP signal is different between the mark area and the pit area. By utilizing this, the mark area and the pit area are determined, and the polarity of the tracking control is switched.
[0053]
An example of determining the polarity of the TPP signal will be described with reference to FIG. FIG. 11A shows a case where a pit area comes after a mark area. FIG. 11B shows the obtained TPP signal. Here, a certain positive reference value and a negative reference value are provided. As shown in FIGS. 11C and 11D, when a pulse exceeding the positive reference value is observed, +1 is added. If a pulse exceeding a negative reference value is observed, -1 is output. FIG. 11E shows the result of sequentially adding +1 and −1 outputted here. In the mark portion, +1 is obtained, and in the pit portion, -1 is obtained. By utilizing this, it becomes possible to determine the mark area and the pit area, and the result of the determination is sent to the controller in FIG. The controller switches the polarity of the tracking control in response to the determination result. This makes it possible to obtain the timing for switching the polarity of tracking control without discrimination of the disk.
[0054]
In the first and second embodiments described above, a device that generates a tracking signal from a push-pull signal obtained from four elements has been described. However, as shown in FIG. By performing the same control on a device that generates a tracking signal, it becomes possible to reproduce a disk designed for a red laser by an optical disk device equipped with a blue laser.
[0055]
<Comparative Example 2>
The optical disk reproducing device used in this comparative example is the same as the device used in comparative example 1. The disk to be used is a partial ROM disk (disk "3") designed for a wavelength of 650 nm, which is composed of a ROM area composed of pits and a groove, and allows a user to record information with marks. And a possible area. This disk "3" has already been recorded by another recording device equipped with a 650 nm laser, and the recording area is composed of a pit area and a mark area. The pits provided on the disk "3" have the same depth as the pits on the disk "2".
[0056]
This recorded disk "3" has a track pitch of 0.74 µm, the shortest pit length and the shortest mark length are both 0.4 µm, and both pits and marks are 8/16 modulated. These are formed. For the recording layer, InAgSbTe which is a phase change material is used. Since the reflectivity of this material is different between the crystalline state and the amorphous state, a mark is formed by using this and information is recorded.
[0057]
In the apparatus used in this comparative example, as shown in FIG. 12, tracking was performed by a push-pull signal, and when the disk "3" was reproduced, accurate tracking could be performed in the mark area, and the RF signal was reduced to 7 in the mark area. % Could be reproduced. On the other hand, in the pit area, accurate tracking could not be performed, and data recorded in the pit could not be reproduced.
[0058]
The reason why tracking cannot be performed in the pit area is the same as the reason described in Comparative Example 1 described above. On the other hand, the mark area is composed of a groove, and the groove depth is adjusted for a 650 nm laser. Its depth is about 30 nm as shown in FIG. At this depth, a push-pull signal having the same polarity is obtained at a wavelength of 410 nm and at a wavelength of 650 nm. For this reason, in the device used in this comparative example, the mark area could be tracked.
[0059]
【The invention's effect】
According to the present invention, an area in which information is recorded by forming pits in advance and an area in which information is recorded in the form of a mark in a groove are formed by irradiating an optical disk having one track with a light beam. In a configuration in which tracking control of a light beam is performed based on the reflected light, an area irradiated with the light beam is determined based on a tangential push-pull signal obtained from a pit and a mark, and the polarity of the tracking control is determined accordingly. The pit area and the mark area are continuously and continuously tracked without interruption. Therefore, by automatically discriminating the disc and automatically detecting the timing of the polarity reversal of the tracking control, an optical disc having a recording area such as a partial ROM disc can be appropriately and continuously reproduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a circuit configuration for generating a tracking servo signal in an optical disc device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart illustrating an example of a flow of a disk discrimination process according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a flowchart showing another example of the flow of the disk discrimination process according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a block diagram showing another circuit configuration for generating a tracking servo signal in the optical disc device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram illustrating a relationship between a pit depth, a groove depth, and a push-pull signal amplitude.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a relationship between a pit depth and an RF signal amplitude.
FIG. 7 is an explanatory diagram illustrating a relationship between a pit depth and a tangential push-pull signal amplitude.
FIG. 8 is a block diagram showing a circuit configuration for obtaining a tangential push-pull signal in the optical disc device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a tangential push-pull signal when a pit train is reproduced.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a tangential push-pull signal when a disc having a mark area and a pit area is reproduced.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing a method of determining a mark area and a pit area from a tangential push-pull signal in the optical disc device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a block diagram of a tracking servo signal generation circuit using a conventional push-pull method using four elements.
FIG. 13 is a block diagram of a tracking servo signal generation circuit using a conventional push-pull method using two elements.
[Explanation of symbols]
1 light beam
2 Photo detector
3-1 and 3-2 adder circuits
16 switches
17 Difference circuit
18 LPF (Low Pass Filter)

Claims (1)

ピットを予め形成して情報が記録されている領域と、グルーブに情報をマークの形で記録する領域とが、1本のトラックをなしている光ディスクに光ビームを照射し、その反射光に基づき光ビームのトラッキング制御を行う光ディスク装置であって、
上記ピットおよびマークから得られるタンジェンシャルプッシュプル信号に基づいて光ビームが照射されている領域を判別し、それに応じてトラッキング制御の極性を反転させ、上記ピット領域とマーク領域とを途切れることなく連続してトラッキングすることを特徴とする光ディスク装置。
An area where information is recorded by forming pits in advance and an area where information is recorded in the form of a mark in a groove are irradiated with a light beam onto an optical disc which forms one track, and based on the reflected light, An optical disc device that performs tracking control of a light beam,
Based on the tangential push-pull signal obtained from the pits and marks, the area irradiated with the light beam is determined, and the polarity of the tracking control is inverted accordingly, so that the pit area and the mark area are continuously connected without interruption. An optical disk device characterized in that tracking is performed .
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