JP3549995B2 - W / O emulsion composition and cosmetic - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はW/O型乳化組成物、その製造方法及びそれを用いたW/O型乳化化粧料に関する。詳細には、従来の低分子の界面活性剤を使用せずに乳化した、安定性、安全性及び使用性の良好なW/O型乳化組成物、その製造方法及びそれを用いたW/O型乳化化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、乳化に関する数多くの研究がなされ、多数の乳化剤が開発された。また、乳化技術の進歩もめざましく、非常に安定なエマルションがあらゆる工業で広く利用されている。しかし、その多くは、ポリオキシエチレン鎖を含有する非イオン界面活性剤、脂肪酸石けんで代表されるアニオン界面活性剤、あるいはイミダゾリン系やベタイン系の両性界面活性剤を乳化剤として使用しており、特に一般消費者の間で安全性に不安を抱くものが多い。
【0003】
このようなことから、近年特に、安全性が高いと考えられる水溶性高分子を乳化剤として使用する試みがなされている。しかしながら、上記の非イオン界面活性剤等のいわゆる「界面活性剤」に比較して、水溶性高分子は界面張力低下能が小さいため、乳化力は相対的に小さく、乳化安定性が悪い。また、塗布時に乳化系が容易に破壊されるため、肌への馴染みが悪く、いわゆる「はじき」が認められるものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意研究した結果、エチルセルロースとエチルセルロースを膨潤可能な溶剤を含む油相と、水溶性高分子または特定のポリイオンコンプレックスを含む水相とを攪拌すると、従来の界面活性剤を使用しなくても、エチルセルロ−スと水溶性高分子または特定のポリイオンコンプレックスとにより乳化安定性に極めて優れたW/O型乳化組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
本発明は、従来の界面活性剤を使用せずに乳化することにより安全性に優れ、しかも従来の界面活性剤を使用しなくても優れた乳化安定性を有するW/O型乳化組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、エチルセルロース及びエチルセルロースを膨潤可能な溶剤を含む油相と、水溶性高分子を含む水相とが、エチルセルロ−スと水溶性高分子とにより乳化安定性を有する油中水型(W/O型)に乳化されてなることを特徴とするW/O型乳化組成物を提供するものである。
【0007】
また、本発明は、前記エチルセルロースを膨潤可能な溶剤が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコール及びアセトンからなる群から選ばれた1種または2種以上の溶剤であることを特徴する前記のW/O型乳化組成物を提供するものである。
【0008】
さらに、本発明は、前記エチルセルロースをW/O型乳化組成物全量に対して0.01〜10重量%、前記エチルセルロースを膨潤可能な溶剤をW/O型乳化組成物全量に対して0.01〜20重量%、前記水溶性高分子をW/O型乳化組成物全量に対して0.1〜10重量%配合することを特徴とする前記W/O型乳化組成物を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、エチルセルロース及びエチルセルロースを膨潤可能な溶剤を含む油相と、カチオン化セルロースとヒアルロン酸ナトリウムとからなるポリイオンコンプレックスを含む水相とが油中水型(W/O型)に乳化されてなることを特徴とするW/O型乳化組成物を提供するものである。
【0010】
さらに、本発明は、前記エチルセルロースを膨潤可能な溶剤が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコール及びアセトンからなる群から選ばれた1種または2種以上の溶剤であることを特徴する前記のW/O型乳化組成物を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、前記エチルセルロースをW/O型乳化組成物全量に対して0.01〜10重量%、前記エチルセルロースを膨潤可能な溶剤をW/O型乳化組成物全量に対して0.01〜20重量%、前記ポリイオンコンプレックスをW/O型乳化組成物全量に対して0.1〜10重量%配合することを特徴とする前記W/O型乳化組成物を提供するものである。
【0012】
さらに、本発明は、エチルセルロースを膨潤可能な溶剤を使用してエチルセルロースを含む油相を調整し、該油相と、水溶性高分子を含む水相とを、界面活性剤を使用しないで攪拌して、エチルセルロ−スと水溶性高分子とにより乳化安定性を有する油中水型(W/O型)に乳化することを特徴とするW/O型乳化組成物の製造方法を提供するものである。
【0013】
また、本発明は、エチルセルロースを膨潤可能な溶剤を使用してエチルセルロースを含む油相を調整し、該油相と、カチオン化セルロースとヒアルロン酸ナトリウムとからなるポリイオンコンプレックスを含む水相とを、界面活性剤を使用しないで攪拌して、油中水型(W/O型)に乳化することを特徴とするW/O型乳化組成物の製造方法を提供するものである。
【0014】
さらに、本発明は、前記W/O型乳化組成物からなるW/O型乳化化粧料を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の構成について詳細に説明する。
本発明のポイントは、従来の界面活性剤を使用せずに、乳化安定性が優れた新規なW/O型乳化組成物を提供する点である。従来の水溶性高分子を乳化剤として使用したW/O型乳化組成物は、乳化力が弱く、乳化安定性に乏しいものであったが、油相にエチルセルロースとエチルセルロースを膨潤可能な溶剤とを配合すると、乳化安定性に極めて優れた新規なW/O型乳化組成物が得られるという予期せぬ効果を見出した結果完成された発明である。本発明は、特別な構成要素が選択された結果、初めて予期せぬ効果が見出されたものであり、進歩性を有する新規なW/O型乳化組成物である。また、油相にエチルセルロースとエチルセルロースを膨潤可能な溶剤とを配合し、カチオン化セルロースとヒアルロン酸ナトリウムとからなるポリイオンコンプレックスを水相に配合した新規なW/O型乳化組成物についても、乳化安定性に極めて優れるという予期せぬ効果が見出された。
【0016】
本発明において用いられる油溶性高分子であるエチルセルロース(以下ECと省略)はセルロースの3個の水酸基中いくつかのものがエトキシル置換されているもので、エトキシル含有率が40〜50%のものを使用するのが好ましい。ECはエチルセルロースを膨潤可能な溶剤中で膨潤させた後、通常、化粧品、医薬品、食品等の分野で使用される油分に溶解または膨潤させて使用する。また、油分にECを分散させた後に、エチルセルロースを膨潤可能な溶剤を添加して油相を調製してもよい。とくに、相溶性の良好な油としてメチルフェニルポリシロキサンおよび常温液状の脂肪酸や高級アルコールが好ましい。ECの配合量はW/O型乳化組成物全量に対して0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%である。0.01重量%未満とすると、連続相の粘弾性が低く乳化安定性が悪くなり、10重量%を超えると、連続相の粘弾性が高く乳化が難しくなることがある。
【0017】
エチルセルロースを膨潤可能な溶剤は特に限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコール及びアセトン等の通常、化粧料、医薬品、食品等の分野で使用される膨潤剤が好ましい。エチルセルロースを膨潤可能な溶剤の配合量は、W/O型乳化組成物全量に対して0.01〜20重量%が好ましく、ECの配合量に対して等倍量以上配合されることが好ましい。
【0018】
なお、本発明の油相に用いられる油分は、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル、シリコーン等の通常、化粧料に配合される油分を使用することが出来る。
液体油脂としては、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、 POEラノリンアルコールエーテル、 POEラノリンアルコールアセテート、 POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、12− ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。特に、常温液体の高級脂肪酸が好ましい。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等があげられる。特に常温液体の高級アルコールが好ましい。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2− ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコン樹脂、シリコンゴム等が挙げられる。
【0019】
次に本発明において用いられる水溶性高分子は従来より増粘剤、乳化安定剤として利用されている水溶性高分子であればよい。
天然の水溶性高分子としては、例えば、アラアビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード、アルゲコロイド、デンプン、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、カチオン化セルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、40,000 、60,000 等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
無機の水溶性高分子としては例えば、ベントナイト、ケイ酸A1Mg( ビーガム) 、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等が挙げられる。
特には、カルボキシメチルセルロースナトリウム(以下CMCと略す)のような塩による影響を受けにくい水溶性高分子が好ましい。水溶性高分子の配合量はW/O型乳化組成物全量に対して0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%である。0.1重量%未満とすると、非連続相の合一を抑制できず乳化組成物は不安定となり、10重量%を超えると、乳化が難しくなることがある。
【0020】
次に本発明において用いられるポリイオンコンプレックス(以下PICと略す)は、カチオン化セルロース(例えば、Polyquaternium−4, Polyquaternium−10,Polyquaternium−24が挙げられ、以下CCと略す)とヒアルロン酸ナトリウム(以下HA−Naと略す)という互いに反対の電化を有する高分子電解質同志の錯体であり、カチオン化セルロース及びヒアルロン酸ナトリウムとを水相中に添加することにより形成される。CCとHA−Naの組成比は重量比でCC:HA−Na=9.9:0.1〜8:2が好ましく、9:1〜8:2がより好ましい。PICの配合量はW/O型乳化組成物全量に対して0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%である。本発明においては、カチオン化セルロース及びヒアルロン酸ナトリウムを直接水相に添加するか、それぞれの水溶液を水相に添加すればよい。その場合に、カチオン化セルロース及びヒアルロン酸ナトリウムの合計量が、乳化組成物全量に対して、好ましくは0.1〜10重量、より好ましくは0.5〜5重量%になるようにそれぞれ配合されればよい。また、その配合比が、重量比で、CC:HA−Na=9.1:0.1〜8:2が好ましい。この配合比からはずれると乳化安定性が低くなる場合がある。
【0021】
本発明においては、上記W/O型乳化組成物を構成する油相と水相の比率は広範囲に選択できるが、好ましくは、重量比で、水相:油相=40〜90:60〜10である。
【0022】
本発明のW/O型乳化組成物の製造方法は、例えば、ECを膨潤可能な溶剤中にECを膨潤させた後、油分を加え70℃程度に加温して油相を調製するか、または、ECを油分に分散させた後70℃程度に加温し、ECを膨潤可能な溶剤を添加して油相を調製し、この油相に攪拌しながら、70℃程度に調製した上記必須成分を配合した水相を添加することにより製造出来る。この場合、ホモミキサー、ディスパーで強攪拌処理を行うことが望ましい。なお、ECを膨潤可能な溶剤を使用してECを含む油相を調整した後、該油相からECを膨潤可能な溶剤を揮発により留去して、水相と攪拌し、最終的にECを膨潤可能な溶剤は含まないW/O型乳化組成物を製造することが可能な場合もあり、本発明のW/O型乳化組成物の製造方法のポイントは、ECを膨潤可能な溶剤を使用する点である。
【0023】
本発明のW/O型乳化組成物の用途は限定されず、例えば、化粧品、医薬品または食品などの分野で利用可能である。本発明のW/O型乳化組成物は、前記の必須成分の他に、通常、化粧品に配合される保湿剤、薬剤、紫外線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤、香料などを配合して、安定性、安全性及び使用性に優れたW/O型乳化化粧料として利用されることが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を比較例および実施例によってさらに詳細に説明する。尚、本発明は本実施例により限定されるものではない。
【0025】
「実施例1〜7、比較例1〜4」
EC、エタノール(ECを膨潤可能な溶剤)、油分、精製水、CMC、CC、HA−Naを表1に示す配合組成および量で配合して油相と水相を調整し、これらを70℃に加温し、ディスパーで攪拌して、W/O型乳化組成物を調製した。W/O型乳化組成物は状態を観察した後、ガラス瓶に充填し、50℃、2週間放置後、評価を行った。安定性は下記の3段階にて評価した。
○:変化なし
△:油相もしくは水相のわずかな分離が見られる
×:油相もしくは水相がかなり分離している
結果を表1に示す。なお、表中の数字は重量%である。
【0026】
【表1】
【0027】
表1に示すように、ECあるいは水溶性高分子(CMC)単独で乳化した場合(比較例1、2)は、乳化直後に分離が見られ、乳化組成物は得られなかった。また、エタノールを用いず直接ECを油相に分散し、これと水溶性高分子を組み合わせて乳化した系(比較例3)も乳化直後に分離が見られ、乳化組成物は得られなかった。さらに、水溶性高分子のみを用いない場合(比較例4)には、乳化組成物は得られたが安定性が悪かった。これに対して、EC、エタノール及び水溶性高分子またはポリイオンコンプレックスを配合した本発明の実施例1〜7については、いずれの水準においても安定性の良好なW/O型乳化組成物が得られた。
【0028】
【0029】
(製法)
(A)相を70℃で均一に溶解した。これに水溶性高分子を均一に溶解した(B)相を70℃に加温して、ディスパー攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、5000rpm2分間ディスパー処理を行い、攪拌冷却して実施例8を得た。得られたモイスチュアクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。また、安全性上問題のないことを確認した。
【0030】
【0031】
(製法)
(A)相を70℃で均一に溶解した。これに水溶性高分子を均一に溶解し、70℃に加温した(B)相をディスパー攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、5000rpm2分間ディスパー処理を行い、攪拌冷却して実施例9を得た。得られたナイトクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。また、安全性上問題のないことを確認した。
【0032】
【0033】
(製法)
(A)相を70℃で均一に溶解した。これに水溶性高分子を均一に溶解した(B)相を70℃に加温して、ディスパー攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、7000rpm2分間ディスパー処理を行い、攪拌冷却して実施例10を得た。得られたサンスクリーンクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。また、耐水性にも優れており、サンスクリーンの効果を充分に発揮しうる処方系であった。
【0034】
【0035】
(製法)
(A)相を70℃で均一に溶解した。これに水溶性高分子を均一に溶解した(B)相を70℃に加温して、ディスパー攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、7000rpm2分間ディスパー処理を行い、攪拌冷却して実施例11を得た。得られたサンスクリーンクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。また、耐水性にも優れており、サンスクリーンクリームの効果を充分に発揮しうる処方系であった。
【0036】
【0037】
(製法)
(A)相を70℃で均一に溶解した。これに水溶性高分子を均一に溶解した(B)相を70℃に加温して、ディスパー攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、7000rpm2分間ディスパー処理を行い、攪拌冷却して実施例12を得た。得られたヘアトリートメントクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。
【0038】
【0039】
(製法)
(A)相を70℃で均一に溶解した。これに室温で均一に溶解した(B)相をディスパー撹拌下で徐々に添加し、次いで(C)相を徐添した。添加終了後、5000rpm2分間ディスパー処理を行い、実施例13を得た。得られた染毛剤第1剤は経時安定性に優れたものであり、別途上記の処方で調整した染毛剤第2剤と組み合わせて使用した結果、染毛性に優れたものであり、さらに、安全性上問題のないことを確認した。
【0040】
【0041】
(製法)
(A)相を70℃で均一に溶解した。これに、均一に混合して70℃に加温した(B)相をディスパー攪拌下で徐々に添加し、添加終了後、6000rpm2分間ディスパー処理を行い、攪拌冷却して実施例14を得た。得られたモイスチュアクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。また、安全性上問題のないことを確認した。
【0042】
【0043】
(製法)
調製方法は実施例14と同様とした。得られたナイトクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。また、安全性上問題のないことを確認した。
【0044】
【0045】
(製法)
均一に混合した(B)相にホモミキサー攪拌下、オクチルメトキシシンナメートを添加してO/W型乳化物を調製する。次に、この乳化物を70℃に加温し、ディスパー攪拌下、70℃で均一に溶解した(A)相残分に徐添して実施例16を得た。得られたサンケアクリームは経時安定性に優れ、皮膚に塗布したとき、非常にのびがよく、「はじき」も認められない使用特性を有していた。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、油相にエチルセルロース及びエチルセルロースを膨潤可能な溶剤を含み、水相に水溶性高分子、またはカチオン化セルロースとヒアルロン酸ナトリウムとからなるポリイオンコンプレックスを含ませることにより、従来の界面活性剤を使用せず、安定性、安全性及び使用性の優れたW/O型乳化組成物を提供することが出来る。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a W / O-type emulsified composition, a method for producing the same, and a W / O-type emulsified cosmetic using the same. Specifically, a W / O-type emulsified composition emulsified without using a conventional low-molecular surfactant and having good stability, safety and usability, a method for producing the same, and W / O using the same It relates to a type emulsion cosmetic.
[0002]
[Prior art]
To date, numerous studies on emulsification have resulted in the development of numerous emulsifiers. In addition, remarkable progress has been made in emulsification technology, and very stable emulsions are widely used in all industries. However, many of them use nonionic surfactants containing polyoxyethylene chains, anionic surfactants represented by fatty acid soaps, or imidazoline or betaine amphoteric surfactants as emulsifiers. Many consumers are worried about safety.
[0003]
For these reasons, attempts have been made in recent years to use a water-soluble polymer, which is considered to be highly safe, as an emulsifier. However, as compared with the so-called “surfactants” such as the above-mentioned nonionic surfactants, the water-soluble polymer has a low ability to lower the interfacial tension, and therefore has relatively small emulsifying power and poor emulsification stability. In addition, the emulsification system was easily destroyed at the time of application, so that it was poorly adapted to the skin, and in some cases, so-called "repelling" was recognized.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors have conducted intensive studies in view of the above circumstances, and found that when an oil phase containing ethyl cellulose and a solvent capable of swelling ethyl cellulose and an aqueous phase containing a water- soluble polymer or a specific polyion complex were stirred, a conventional interface was obtained. It has been found that even without using an activator, it is possible to obtain a W / O emulsion composition having extremely excellent emulsion stability by using ethyl cellulose and a water-soluble polymer or a specific polyion complex, thereby completing the present invention. Reached.
[0005]
The present invention provides a W / O emulsion composition having excellent safety by emulsifying without using a conventional surfactant, and having excellent emulsification stability without using a conventional surfactant. The purpose is to provide.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention relates to a water-in-oil type in which ethyl cellulose and an oil phase containing a solvent capable of swelling ethyl cellulose, and an aqueous phase containing a water- soluble polymer are emulsion-stable with ethyl cellulose and a water-soluble polymer. It is intended to provide a W / O type emulsified composition characterized by being emulsified into (W / O type).
[0007]
Further, the present invention is characterized in that the solvent capable of swelling the ethylcellulose is one or more solvents selected from the group consisting of methanol, ethanol, propanol, isopropanol, isobutyl alcohol, benzyl alcohol and acetone. To provide the W / O emulsion composition described above.
[0008]
Further, in the present invention, the ethyl cellulose is used in an amount of 0.01 to 10% by weight based on the total weight of the W / O emulsion composition, and the solvent capable of swelling the ethyl cellulose is used in an amount of 0.01 to 0.01 wt% based on the total weight of the W / O emulsion composition. The present invention provides the W / O emulsion composition, wherein the water-soluble polymer is blended in an amount of 0.1 to 10% by weight based on the total amount of the W / O emulsion composition. .
[0009]
The present invention also provides an oil phase containing ethyl cellulose and a solvent capable of swelling ethyl cellulose, and an aqueous phase containing a polyion complex composed of cationized cellulose and sodium hyaluronate in a water-in-oil type (W / O type). It is intended to provide a W / O type emulsified composition characterized by being obtained.
[0010]
Further, the present invention is characterized in that the solvent capable of swelling the ethyl cellulose is one or more solvents selected from the group consisting of methanol, ethanol, propanol, isopropanol, isobutyl alcohol, benzyl alcohol and acetone. To provide the W / O emulsion composition described above.
[0011]
In addition, the present invention provides the above-mentioned ethyl cellulose in an amount of 0.01 to 10% by weight based on the total weight of the W / O emulsion composition, and a solvent capable of swelling the ethyl cellulose in an amount of 0.01 to 10 wt% based on the total weight of the W / O emulsion composition. The present invention provides the W / O-type emulsified composition, wherein the polyion complex is incorporated in an amount of 0.1 to 10% by weight based on the total amount of the W / O-type emulsified composition.
[0012]
Further, in the present invention, an oil phase containing ethyl cellulose is prepared using a solvent capable of swelling ethyl cellulose, and the oil phase and an aqueous phase containing a water-soluble polymer are stirred without using a surfactant. And a method for producing a W / O type emulsified composition characterized in that it is emulsified to a water-in-oil type (W / O type) having emulsion stability by ethyl cellulose and a water-soluble polymer. is there.
[0013]
The present invention also provides an oil phase containing ethyl cellulose using a solvent capable of swelling ethyl cellulose, and interfacially forming the oil phase and an aqueous phase containing a polyion complex composed of cationized cellulose and sodium hyaluronate. An object of the present invention is to provide a method for producing a W / O-type emulsified composition characterized by emulsifying into a water-in-oil type (W / O type) by stirring without using an activator.
[0014]
Further, the present invention provides a W / O type emulsified cosmetic comprising the W / O type emulsified composition.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, the configuration of the present invention will be described in detail.
The point of the present invention is to provide a novel W / O-type emulsified composition having excellent emulsion stability without using a conventional surfactant. Conventional W / O emulsion compositions using water-soluble polymers as emulsifiers have low emulsifying power and poor emulsification stability. However, ethyl cellulose and a solvent capable of swelling ethyl cellulose are mixed in the oil phase. Then, the present invention was completed as a result of finding an unexpected effect of obtaining a novel W / O emulsion composition having extremely excellent emulsion stability. The present invention is a novel W / O emulsion composition in which an unexpected effect was found for the first time as a result of selection of a special component, and an inventive step. In addition, a novel W / O type emulsified composition comprising ethyl cellulose and a solvent capable of swelling ethyl cellulose in the oil phase and a polyion complex comprising cationized cellulose and sodium hyaluronate in the aqueous phase is also emulsified. An unexpected effect of being extremely excellent was found.
[0016]
Ethyl cellulose (hereinafter abbreviated as EC), which is an oil-soluble polymer used in the present invention, is obtained by substituting some of the three hydroxyl groups of cellulose with ethoxyl and having an ethoxyl content of 40 to 50%. It is preferred to use. EC is obtained by swelling ethyl cellulose in a swellable solvent and then dissolving or swelling the oil in oils used in the fields of cosmetics, pharmaceuticals, foods and the like. After EC is dispersed in the oil, a solvent capable of swelling ethyl cellulose may be added to prepare an oil phase. Particularly, as the oil having good compatibility, methylphenylpolysiloxane and a normal-temperature liquid fatty acid or higher alcohol are preferable. The amount of EC is preferably from 0.01 to 10% by weight, more preferably from 0.5 to 5% by weight, based on the total weight of the W / O emulsion composition. If it is less than 0.01% by weight, the viscoelasticity of the continuous phase is low and the emulsion stability is poor. If it exceeds 10% by weight, the viscoelasticity of the continuous phase is so high that emulsification may be difficult.
[0017]
The solvent capable of swelling ethylcellulose is not particularly limited, but swelling agents usually used in the fields of cosmetics, pharmaceuticals, foods and the like, such as methanol, ethanol, propanol, isopropanol, isobutyl alcohol, benzyl alcohol and acetone, are preferred. The amount of the solvent capable of swelling the ethylcellulose is preferably 0.01 to 20% by weight based on the total weight of the W / O emulsion composition, and is preferably equal to or more than the amount of the EC.
[0018]
The oil used in the oil phase of the present invention may be an oil normally used in cosmetics such as liquid fats and oils, solid fats and oils, waxes, hydrocarbons, higher fatty acids, higher alcohols, synthetic esters and silicones. I can do it.
Liquid fats and oils include avocado oil, camellia oil, turtle oil, macadamia nut oil, corn oil, mink oil, olive oil, rapeseed oil, egg yolk oil, sesame oil, persic oil, wheat germ oil, sasanqua oil, castor oil, linseed oil, saury oil Flower oil, cottonseed oil, eno oil, soybean oil, peanut oil, teaseed oil, kaya oil, rice bran oil, sinagiri oil, Japanese kiri oil, jojoba oil, germ oil, triglycerin, glycerin trioctanoate, glycerin triisopalmitate, etc. Is mentioned.
Solid oils and fats include cocoa butter, coconut oil, horse fat, hardened coconut oil, palm oil, tallow, sheep butter, hardened tallow, palm kernel oil, lard, beef bone oil, mocro kernel oil, hardened oil, beef leg fat , Molle, hardened castor oil and the like.
Examples of waxes include beeswax, candelilla wax, cotton wax, carnauba wax, bayberry wax, ibota wax, whale wax, montan wax, nuka wax, lanolin, kapok wax, lanolin acetate, liquid lanolin, sugar cane wax, lanolin fatty acid isopropyl, hexyl laurate, reduced lanolin, and jojo. Barrow, hard lanolin, shellac wax, POE lanolin alcohol ether, POE lanolin alcohol acetate, POE cholesterol ether, lanolin fatty acid polyethylene glycol, POE hydrogenated lanolin alcohol ether and the like.
Examples of the hydrocarbon oil include liquid paraffin, ozokerite, squalene, pristane, paraffin, ceresin, squalene, petrolatum, microcrystalline wax and the like.
As higher fatty acids, for example, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, behenic (behenic) acid, oleic acid, 12-hydroxystearic acid, undecylenic acid, tallic acid, isostearic acid, linoleic acid, linoleic acid, Eicosapentaenoic acid (EPA), docosahexaenoic acid (DHA) and the like. Particularly, room temperature liquid higher fatty acids are preferred.
As higher alcohols, for example, linear alcohols such as lauryl alcohol, cetyl alcohol, stearyl alcohol, behenyl alcohol, myristyl alcohol, oleyl alcohol, and cetostearyl alcohol, monostearyl glycerin ether (bacyl alcohol), 2-decyltetradecinol, lanolin Examples include branched alcohols such as alcohol, cholesterol, phytosterol, hexyldecanol, isostearyl alcohol, and octyldodecanol. In particular, higher temperature liquid alcohols are preferred.
Synthetic ester oils include isopropyl myristate, cetyl octoate, octyl dodecyl myristate, isopropyl palmitate, butyl stearate, hexyl laurate, myristyl myristate, decyl oleate, hexyl decyl dimethyloctanoate, cetyl lactate, myristyl lactate Lanolin acetate, isocetyl stearate, isocetyl isostearate, cholesteryl 12-hydroxystearate, ethylene glycol di-2-ethylhexylate, dipentaerythritol fatty acid ester, N-alkyl glycol monoisostearate, neopentyl glycol dicaprate, malic acid Diisostearyl, glycerin di-2-heptylundecanoate, trimethylolpropane tri-2-ethylhexylate, triisostearyl Trimethylolpropane acrylate, pentaneerythritol tetra-2-ethylhexylate, glycerin tri-2-ethylhexylate, trimethylolpropane triisostearate, cetyl 2-ethylhexanoate, 2-ethylhexyl palmitate, glycerin trimmyristate, triglycol -2-heptylundecanoic acid glyceride, castor oil fatty acid methyl ester, oleic oil, cetostearyl alcohol, acetoglyceride, 2-heptylundecyl palmitate, diisobutyl adipate, N-lauroyl-L-glutamic acid-2-octyldodecyl ester , Di-2-heptylundecyl adipate, ethyl laurate, di-2-ethylhexyl sebacate, 2-hexyldecyl myristate, 2-hexyl palmitate Examples include decyl, 2-hexyldecyl adipate, diisopropyl sebacate, 2-ethylhexyl succinate, ethyl acetate, butyl acetate, amyl acetate, and triethyl citrate.
As the silicone, for example, dimethyl polysiloxane, methylphenyl polysiloxane, chain polysiloxane such as methylhydrogenpolysiloxane, decamethylpolysiloxane, dodecamethylpolysiloxane, cyclic polysiloxane such as tetramethyltetrahydrogenpolysiloxane, Silicone resin, silicon rubber, and the like forming a three-dimensional network structure may be used.
[0019]
Next, the water-soluble polymer used in the present invention may be any water-soluble polymer conventionally used as a thickener and an emulsion stabilizer.
Examples of natural water-soluble polymers include, for example, arabia gum, tragacanth gum, galactan, guar gum, carob gum, karaya gum, carrageenan, pectin, agar, quince seed, alge colloid, starch, plant polymers such as glycyrrhizic acid, xanthan gum, dextran, Microbial polymers such as succinoglucan and pullulan; and animal polymers such as collagen, casein, albumin, and gelatin.
Examples of semi-synthetic water-soluble polymers include, for example, carboxymethyl starch, starch-based polymers such as methylhydroxypropyl starch, methylcellulose, methylhydroxypropylcellulose, hydroxyethylcellulose, sodium cellulose sulfate, hydroxypropylcellulose, carboxymethylcellulose, carboxymethylcellulose Cellulose polymers such as sodium (CMC) and cationized cellulose, and alginic acid polymers such as sodium alginate and propylene glycol alginate are exemplified.
Examples of the synthetic water-soluble polymer include vinyl polymers such as polyvinyl alcohol, polyvinyl methyl ether, polyvinyl pyrrolidone, and carboxyvinyl polymer; and polyoxyethylene compounds such as polyethylene glycol 20,000, 40,000, and 60,000. Examples include polymers, polyoxyethylene polyoxypropylene copolymer copolymers, acrylic polymers such as sodium polyacrylate, polyethyl acrylate, and polyacrylamide, polyethylene imine, and cationic polymers.
Examples of the inorganic water-soluble polymer include bentonite, A1Mg silicate (Vegum), laponite, hectorite, and silicic anhydride.
In particular, a water-soluble polymer that is not easily affected by salts such as sodium carboxymethylcellulose (hereinafter abbreviated as CMC) is preferable. The compounding amount of the water-soluble polymer is preferably from 0.1 to 10% by weight, more preferably from 0.5 to 5% by weight, based on the total amount of the W / O emulsion composition. If the amount is less than 0.1% by weight, coalescence of the discontinuous phase cannot be suppressed, and the emulsified composition becomes unstable. If the amount exceeds 10% by weight, emulsification may be difficult.
[0020]
Next, the polyion complex (hereinafter abbreviated as PIC) used in the present invention includes cationized cellulose (for example, Polyquaternium-4, Polyquaternium-10, Polyquaternium-24, and hereinafter abbreviated as CC) and sodium hyaluronate (hereinafter abbreviated as HA). -Na) is a complex of polyelectrolytes having opposite electrifications and is formed by adding cationized cellulose and sodium hyaluronate to an aqueous phase. The composition ratio of CC and HA-Na is preferably in a weight ratio of CC: HA-Na = 9.9: 0.1 to 8: 2, more preferably 9: 1 to 8: 2. The blending amount of PIC is preferably 0.1 to 10% by weight, more preferably 0.5 to 5% by weight, based on the total amount of the W / O emulsion composition. In the present invention, the cationized cellulose and sodium hyaluronate may be added directly to the aqueous phase, or the respective aqueous solutions may be added to the aqueous phase. In that case, the total amount of the cationized cellulose and sodium hyaluronate is preferably 0.1 to 10% by weight, more preferably 0.5 to 5% by weight, based on the total amount of the emulsified composition. Just do it. Moreover, the compounding ratio is preferably CC: HA-Na = 9.1: 0.1 to 8: 2 by weight. If the ratio is out of this range, the emulsion stability may decrease.
[0021]
In the present invention, the ratio of the oil phase to the water phase constituting the W / O emulsion composition can be selected from a wide range, but preferably, the weight ratio is water phase: oil phase = 40 to 90:60 to 10 It is.
[0022]
In the method for producing a W / O emulsion composition of the present invention, for example, after swelling EC in a solvent capable of swelling EC, an oil is added and heated to about 70 ° C. to prepare an oil phase, Alternatively, after the EC is dispersed in the oil, the mixture is heated to about 70 ° C., and a solvent capable of swelling the EC is added to prepare an oil phase. It can be produced by adding an aqueous phase containing the components. In this case, it is desirable to perform a strong stirring process using a homomixer or a disper. After adjusting the oil phase containing EC using a solvent capable of swelling EC, the solvent capable of swelling EC is distilled off from the oil phase by volatilization, and the mixture is stirred with the aqueous phase. In some cases, it is possible to produce a W / O emulsion composition that does not contain a solvent capable of swelling EC. The point of the method for producing a W / O emulsion composition of the present invention is to use a solvent capable of swelling EC. The point to use.
[0023]
The use of the W / O emulsion composition of the present invention is not limited, and for example, it can be used in the fields of cosmetics, pharmaceuticals, foods and the like. The W / O-type emulsified composition of the present invention contains, in addition to the above essential components, a humectant, a drug, an ultraviolet absorber, a preservative, an antioxidant, a fragrance and the like which are usually blended in cosmetics. It is preferably used as a W / O type emulsified cosmetic having excellent stability, safety and usability.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Comparative Examples and Examples. Note that the present invention is not limited by the present embodiment.
[0025]
"Examples 1 to 7, Comparative Examples 1 to 4"
EC, ethanol (solvent capable of swelling EC), oil, purified water, CMC, CC, and HA-Na were blended in the blending compositions and amounts shown in Table 1 to prepare an oil phase and an aqueous phase. , And stirred with a disper to prepare a W / O emulsion composition. After observing the state of the W / O emulsion composition, the composition was filled in a glass bottle, left at 50 ° C. for 2 weeks, and evaluated. The stability was evaluated in the following three stages.
:: No change △: Slight separation of oil phase or aqueous phase observed X: Table 1 shows the results of considerable separation of oil phase or aqueous phase. The numbers in the table are% by weight.
[0026]
[Table 1]
[0027]
As shown in Table 1, when emulsified with EC or the water-soluble polymer (CMC) alone (Comparative Examples 1 and 2), separation was observed immediately after emulsification, and no emulsified composition was obtained. In addition, a system in which EC was directly dispersed in the oil phase without using ethanol and emulsified by combining this with the water-soluble polymer (Comparative Example 3) also showed separation immediately after emulsification, and an emulsified composition was not obtained. Further, when only the water-soluble polymer was not used (Comparative Example 4), an emulsion composition was obtained, but the stability was poor. On the other hand, in Examples 1 to 7 of the present invention in which EC, ethanol, and a water-soluble polymer or polyion complex were blended, a W / O emulsion composition having good stability at any level was obtained. Was.
[0028]
[0029]
(Production method)
(A) The phase was uniformly dissolved at 70 ° C. The phase (B), in which the water-soluble polymer was uniformly dissolved, was heated to 70 ° C. and gradually added under stirring with a disperser. After the addition was completed, a dispersion treatment was performed at 5000 rpm for 2 minutes, and the mixture was cooled by stirring. 8 was obtained. The obtained moisturizing cream was excellent in stability over time, and when applied to the skin, had very good spreadability, and had use characteristics in which "repelling" was not recognized. In addition, it was confirmed that there was no problem in safety.
[0030]
[0031]
(Production method)
(A) The phase was uniformly dissolved at 70 ° C. The water-soluble polymer was uniformly dissolved therein, and the phase (B) heated to 70 ° C. was gradually added thereto under stirring with a disper. After the addition was completed, a dispersion treatment was performed at 5000 rpm for 2 minutes, and the mixture was cooled with stirring. Got. The obtained night cream had excellent stability over time, and when applied to the skin, had a very good spreadability, and had use characteristics in which "repelling" was not recognized. In addition, it was confirmed that there was no problem in safety.
[0032]
[0033]
(Production method)
(A) The phase was uniformly dissolved at 70 ° C. The phase (B), in which the water-soluble polymer was uniformly dissolved, was heated to 70 ° C., gradually added under stirring with a disper, and after the addition was completed, a dispersion treatment was performed at 7000 rpm for 2 minutes, followed by cooling with stirring. 10 was obtained. The obtained sunscreen cream had excellent stability over time, and when applied to the skin, had very good spreadability, and had use characteristics in which "repelling" was not recognized. In addition, the formulation was excellent in water resistance and could sufficiently exhibit the effect of sunscreen.
[0034]
[0035]
(Production method)
(A) The phase was uniformly dissolved at 70 ° C. The phase (B), in which the water-soluble polymer was uniformly dissolved, was heated to 70 ° C., gradually added under stirring with a disper, and after the addition was completed, a dispersion treatment was performed at 7000 rpm for 2 minutes, followed by cooling with stirring. 11 was obtained. The obtained sunscreen cream had excellent stability over time, and when applied to the skin, had very good spreadability, and had use characteristics in which "repelling" was not recognized. In addition, the formulation was excellent in water resistance and was able to sufficiently exhibit the effects of sunscreen cream.
[0036]
[0037]
(Production method)
(A) The phase was uniformly dissolved at 70 ° C. The phase (B), in which the water-soluble polymer was uniformly dissolved, was heated to 70 ° C., gradually added under stirring with a disper, and after the addition was completed, a dispersion treatment was performed at 7000 rpm for 2 minutes, followed by cooling with stirring. 12 was obtained. The obtained hair treatment cream was excellent in stability over time, and when applied to the skin, had a very good spreadability and had use properties in which "repelling" was not recognized.
[0038]
[0039]
(Production method)
(A) The phase was uniformly dissolved at 70 ° C. The (B) phase, which was uniformly dissolved at room temperature, was gradually added thereto under stirring with a disper, and then the (C) phase was gradually added. After the addition was completed, a disper treatment was performed at 5000 rpm for 2 minutes to obtain Example 13. The obtained hair dye first agent has excellent stability over time, and as a result of being used in combination with the hair dye second agent separately prepared according to the above formulation, has excellent hair dyeability. In addition, it was confirmed that there were no safety issues.
[0040]
[0041]
(Production method)
(A) The phase was uniformly dissolved at 70 ° C. To this, the phase (B), which was uniformly mixed and heated to 70 ° C., was gradually added under stirring with a disper, and after the addition was completed, a dispersion treatment was performed at 6000 rpm for 2 minutes, followed by stirring and cooling to obtain Example 14. The obtained moisturizing cream was excellent in stability over time, and when applied to the skin, had very good spreadability, and had use characteristics in which "repelling" was not recognized. In addition, it was confirmed that there was no problem in safety.
[0042]
[0043]
(Production method)
The preparation method was the same as in Example 14. The obtained night cream had excellent stability over time, and when applied to the skin, had a very good spreadability, and had use characteristics in which "repelling" was not recognized. In addition, it was confirmed that there was no problem in safety.
[0044]
[0045]
(Production method)
Octyl methoxycinnamate is added to the uniformly mixed phase (B) under homomixer stirring to prepare an O / W emulsion. Next, this emulsion was heated to 70 ° C., and gradually added to the (A) phase residue uniformly dissolved at 70 ° C. with stirring in a disper to obtain Example 16. The obtained sun care cream was excellent in stability over time, and when applied to the skin, had very good spreadability and had use properties in which "repelling" was not recognized.
[0046]
【The invention's effect】
According to the present invention, the oil phase contains ethyl cellulose and a solvent capable of swelling ethyl cellulose, and the aqueous phase contains a water-soluble polymer, or a polyion complex composed of cationized cellulose and sodium hyaluronate, whereby a conventional interface is obtained. It is possible to provide a W / O emulsion composition having excellent stability, safety and usability without using an activator.
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