JP3548404B2 - Method for manufacturing zinc oxide thin film, method for manufacturing semiconductor element substrate, and method for manufacturing photovoltaic element - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液相成長による酸化亜鉛薄膜の製造方法、それを用いた半導体素子基板の製造方法及び光起電力素子の製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光起電力素子の長波長における収集効率を改善するために、半導体層の裏面に金属等からなる反射層を設けることが知られている。また、該反射層と半導体層との間に凹凸を有する透明導電層を設けることにより、反射光の光路長を伸ばす光閉込め効果や、シャント時に過大な電流が流れることを抑制する効果が得られることが知られている。透明導電層にはスパッタ法で形成したZnOが広く用いられている。
【0003】
例えば「29p−MF−22ステンレス基板上のa−SiGe太陽電池における光閉じ込め効果」(1990年秋季)第51回応用物理学会学術講演会講演予稿集p747、あるいは”P−IA−15a−SiC/a−Si/a−SiGe Multi−Bandgap Stacked Solar Cells With Bandgap Profiling,”Sannomiya et al.,Technical Digest of the International PVSEC−5,Kyoto,Japan,p381,1990 には反射層と酸化亜鉛層とのコンビネーションにて、光閉じ込め効果による短絡電流の増大を達成したことが記載されている。
【0004】
一方、”Electrolyte Optimization for Cathodic Growth of Zinc Oxide Films” M. IZAKI and T. Omi J.Electrochem.Soc., Vol.143, March 1996,L53や特開平8−217443などに、酸化亜鉛薄膜を亜鉛イオン及び硝酸イオン を含有する水溶液からの電解によって作成する方法が報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の光閉じ込め層は、一般に抵抗加熱や電子ビームによる真空蒸着法、スッパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法などによって形成されている。このため、ターゲット材料などの作成工賃高いこと、真空プロセスが必要であること、真空装置の償却費の大きいこと、材料の利用効率が高くないこと、等の問題点がある。したがって、これらの技術を用いる光起電力素子のコストを極めて高いものとして、太陽電池を産業的に応用しようとする上で大きなバリアとなっている。
【0006】
また、前記亜鉛イオン及び酢酸イオンを含有する水溶液からの電解によって 形成された酸化亜鉛薄膜は安価に形成することが出来るが、以下の問題点を有している。
【0007】
(1)特に、電流密度を上昇させたり、溶液の濃度を上げた場合に、堆積上にミクロンオーダーを越えるような針状や球状や樹脂状などの形状をした異常成長が生成しやすく、この酸化亜鉛薄膜を光起電力素子の一部として用いた場合には、これらの異常成長が光起電力素子のシャントパスを誘発する原因となると考えられる。
【0008】
これら異常突起成長の原因ははっきりしてないが、電析を用いたために基板表面の凹凸形状次第で電界が部分的に集中し、集中した部分に酸化亜鉛が異常成長したとも考えられる。また、酸化亜鉛薄膜形成の場合には陰極(基板)でのガスの発生はほとんど見られないが、水溶液の温度が50℃以上である場合には溶存空気が微少な気泡となって現れ、基板近傍に付着することによりピットを生じ、酸化亜鉛薄膜表面に窪みを発生させる。その結果、電界に差が生じ異常成長を形成したとも考えられる。さらにまた、高濃度の溶液を用いた場合、電解条件を調整しても水酸化亜鉛が形成されてしまい、その微細な膜が基板上に堆積された後、その膜を核として異常成長が開始されてしまうとも考えられる。
【0009】
結晶粒径については高速形成が原因と考えられ、結晶表面に吸着した酸化亜鉛粒子が充分な表面拡散を行わないうちに堆積していくために粒径が小さくなると考えられている。水溶液温度を上昇すれば表面拡散は増加するものの上記の様な異常成長の原因ともなりうる。
【0010】
(2)酸化亜鉛結晶粒の大きさにばらつきが生じやすく、大面積化したときの均一性に問題があった。
【0011】
(3)光起電力素子へ応用した場合、前記導電性基板との密着性、及び/又は酸化亜鉛層の上に形成される半導体との密着性が劣っていた。
【0012】
(4)平滑な膜厚をもった薄膜しか形成されず、光閉じ込め効果のある凸凹形状を備えた堆積膜を形成する方法は見出されていなかった。
【0013】
本発明は、電析による酸化亜鉛薄膜の形成を安定化し、かつ半導体層との密着性に優れた製造方法を提供するものである。とくに、光起電力素子の光閉じ込め層に適用するのに好適な酸化亜鉛薄膜とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、少なくとも硝酸イオン及び亜鉛イオンを含有してなる水溶液に浸漬された導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極との間に通電し、同時に前記導電性基板を振動させることにより、酸化亜鉛薄膜を前記導電性基体上に形成することによる。
【0015】
これにより酸化亜鉛薄膜の異常成長を抑制する。また、激しい振動により基板表面近傍にある溶液中のイオン濃度分布も充分に撹拌され、また、膜形成表面での吸着粒子の表面拡散の活性化により、より均質で大きく結晶粒径の揃った酸化亜鉛薄膜の形成が可能になるものである。
【0016】
また異常成長を阻止することにより異常成長を発端とする膜剥れを抑制することが可能となり、導電性基板と酸化亜鉛薄膜との密着性が向上する。光電変換素子への応用においては、酸化亜鉛薄膜の上に堆積される半導体層との密着性も改善することが出来る。特に、長尺基板を用いた場合には成膜後にロール状に巻き取るため、膜と基板、あるいは膜同士の密着性は重要である。密着性の改善は光起電力素子の製造歩留まりを向上させる。
【0017】
基板に振動を与える方法は、基板から離れた位置から水溶液を通して振動を与える方法と、基板に振動体を直接接する方法とがある。
【0018】
具体的には、超音波振動子を基板から離れた位置に配置して、水溶液を通して基板に振動を与える方法がある。
【0019】
超音波振動による高速撹拌作用は、超音波より発生されるキャビテーションによる効果が大きい。超音波振動子による振動は20kHzから100kHzのキャビテーション強度が強い範囲で、反応近傍部の溶液濃度が均一となる効果がある。特に結晶粒が20ミクロンより大きく異常成長することを抑制できる。
【0020】
基板に振動体を直接接する方法は、例えばモーターの動力をクランクを通して基板に伝達する方法がある。基板が長尺の場合には、回転ベルト状の振動体の一部を長尺基板の裏面に密着させ、基板と同方向に移動しつつ同様の方法で振動させる。
【0021】
回転ベルトを密着させることにより、導電性基板を効率よく振動させ基板表面のイオンを充分撹拌させることが出来る。また、振動体も長尺基板と同一方向に移動しながら振動せさることにより、基板と振動体との間に擦れによるキズを生ずることなく効率よく振動を基板に伝達できるものである。またキズ発生の抑制は後工程における光電変換素子作成過程の生産歩留りを向上させる。
【0022】
前記振動体は、その一部が磁化した強磁性体を含む回転ベルトであることが望ましい。これにより、長尺基板に振動体を密着させ搬送方向と同一方向に振動体を移動させる際、張力をかけた基板に振動体を押えつけるのみよりも、振動体全体もしくはその一部が強磁性体からなっている場合の方が振動体からのより効率よく振動の伝搬ができるものである。また、回転ベルト状の強磁性体を用いることにより、複数の溶液に基板と通過させ複数の層を形成する際に、溶液槽から一旦長尺基板を出した後、膜形成面をローラーに接触させることなく方向転換が可能であり、かつ強磁性体により密着しているため、長尺基板を高い張力で巻き取ることが可能となり、酸化導電膜形成後の過程においてのコイルのハンドリングを容易にするものである。
【0023】
さらに、磁力線が導電性基板に対して垂直になるように、基板と対向する側にも磁性体を配するとよい。強磁性体の磁力線が基板に対して垂直であるばあい、電界溶液中のイオンの動きが導電性基板の全幅方向に渡って均一となり、膜質の均一性に優れた酸化導電膜を形成することが可能となるものである。膜質の均一性は、酸化亜鉛薄膜上に作成される光電変換素子の光電変換効率をも均一にする作用がある。
【0024】
振動体によるな振動は、振動数が1Hz〜100kHz、振動幅が1μm〜100mm、平均移動速度が10m/sec以内の範囲である。
【0025】
さらに、少なくとも第1の硝酸亜鉛水溶液と第1の振動体を有する第1の硝酸亜鉛水溶液槽および第2の硝酸亜鉛水溶液と第2の振動体を有する第2の硝酸亜鉛水溶液槽からなり、前記第1、および第2の振動体を異なる振動数および/または振動方向とし酸化亜鉛薄膜を前記導電性基板上に形成することより次の様な作用がある。
【0026】
複数の酸化導電膜を積層することにより、第1層目に光学的に優れた表面の凹凸の大きな層を形成する条件で酸化亜鉛薄膜を堆積し、少なからず生ずるピットや異常に高い突起部分を、覆いあるいは多少なだらかに第2層目を積層することによりリフォームすることで光学的、電気的性能を落すことなく素子の生産歩留を向上させることが可能となる。
【0027】
あるいは、第1層目に緻密ながらも平坦な酸化亜鉛層を形成し、次に薄い凹凸を持つ第2の層を形成することで光学的、電気的性能を落すことなく素子の生産歩留を向上させることが可能となる。
【0028】
あるいはまた、第1層目に緻密ながらも平坦な酸化亜鉛層を形成し、次に薄いピットを生ずる条件で第2の層を形成した後、最表面をエッチングすることにより所望の形状の酸化亜鉛薄膜とすることで光学的光学的、電気的性能を落すことなく素子の生産歩留を向上させかつ、素子の耐久性、耐候性を向上させることが可能となる。ここで、第2の層の表面粗さRaの好ましい範囲は0.001〜2μmである。
【0029】
硝酸亜鉛濃度は0.05乃至1.0mol/lが好適である。硝酸亜鉛濃度を0.05mol/l以上にすることにより、X線回折で最も強度の強いピークが(002)から(101)となる。この際の酸化亜鉛表面形状は平らな状態から凸凹状態となり、光起電力素子の光閉じ込め層に適用するのに好適な形状となる。0.05mol/l以下の場合には、酸化亜鉛膜が析出せず、金属亜鉛が析出することがある。また、1mol/l以上の高濃度にすると異常成長が生じ易い。
【0030】
前記水溶液に通電する電流密度は10mA/dm2以上10A/dm2以下であることが望ましい。この範囲を下回ると、酸化亜鉛薄膜の析出が難しい。またこの範囲を上回ると異常成長が生じ易くなる。
【0031】
酸化亜鉛薄膜作成に置ける液相堆積可能温度領域は、大気圧下では50℃以上であり、水溶液温度を50℃以上に保つことにより、安定的酸化亜鉛反応が行なわれる。
【0032】
前処理として、導電性基体を溶液温度に対して±5℃の範囲に前過熱することで、液相堆積開始直後の導電性基体表面の温度ムラによる異常成長を無くし、液相堆積反応を安定的に開始できる。
【0033】
水溶液中には炭水化物を添加することが好ましい。炭水化物は水素発生を発生して溶液中のpH上昇を押さえる緩衝剤としての働きがあり、この作用により反応を安定的に行ない、結晶粒径を調整する。
【0034】
炭水化物としては例えばグルコース、サッカロース、セルロース、デンプン等を挙げることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
酸化亜鉛薄膜の製造装置
図1に本発明の酸化亜鉛薄膜の製造装置の一例を示す。101は耐腐食容器であり、硝酸イオンと亜鉛イオンおよび炭水化物を含んでなる水溶液102が保持される。所望の酸化亜鉛薄膜を得るためには、硝酸イオン、亜鉛イオンの濃度はそれぞれ0.05mol/lから1.0mol/lの範囲にあることが望ましい。
【0036】
硝酸イオン、亜鉛イオンの供給源としては、特に限定するものではなく、両方のイオンの供給源である硝酸亜鉛でもよいし、硝酸イオンの供給源である硝酸アンモニウムなどの水溶性の硝酸塩と、亜鉛イオンの供給源である硫酸亜鉛などの亜鉛塩の混合物であってもよい。
【0037】
103は導電性の基体であって、陰極とされている。104は対向電極であり、液相堆積される金属である亜鉛のほか、白金、炭素などを用いることができる。また、対向電極104は陽極とされる。陰極である基体103と陽極である対向電極104は、負荷抵抗106を経て電源105に接続されており、ほぼ一定の電流を流すようにされている。所望の酸化亜鉛薄膜を得るためには、電流密度が10mA/dmから10A/dmの範囲にあることが望ましい。
【0038】
112は超音波振動子であって、超音波発振器113で発生した超音波を水溶液102を介して導電性基体103に伝えることにより振動を与える。その周波数は20kHz以上100kHz以下が好ましい。
【0039】
基板に直接振動を与える場合を図2に示す。振動体212を導電性基板203に接することにより、縦方向と横方向の往復運動を与えることが出来る。この振動は振動体内に駆動部分を設け、ギアとクランクによりそれぞれの方向への運動に変換するものであってもよく、また振動体電源213側に駆動部分も含めて振動部分を設けてもよい。図2bに駆動方法の一例を示す。振動体電源213の内部にモーター251に接続したクランク253によって別のモーター254に基板垂直方向の振動を与えると同時に、該モーター254はクランク255を通じて基板水平方向の振動を発生し、これらの振動を振動伝達軸256を通じて振動板257に伝達する。振動板そのものが超音波振動子からなっていてもよい。振動体電源213は耐腐食容器201内に配置してもよい。
【0040】
また、振動数は各方向にそれぞれ1Hz〜100kHz、振動幅は1μm〜100mm、平均移動速度は10m/sec以内に抑えることが望ましい。
【0041】
特に、前述の超音波振動体を用いる場合には振幅が数μmと狭く、キャビテーションの効果に伴い導電性基板上におけるイオン撹拌が効果的になるものの定在波のピッチが粗いため、撹拌にムラができる場合がある。そこで共振周波数f1、f2の異なる周波数の振動体を用意し、さらにそれぞれの振動体から若干ずらしたf1±Δf、f2±Δfの周波数で振動させるか、または、振動数をある幅でスイープさせる、あるいはモジュレーションをかけ常に一定の周波数で発振させないようにする。これらによりキャビテーションの位置を連続的に変化させることが可能となりムラの発生を抑え、均質で大きな粒径の膜を形成することを可能にするものである。
【0042】
また、溶液を撹拌して層形成ムラを減らし、層形成速度を上げて効率化を図るために、溶液吸入口108、溶液射出口107、溶液循環ポンプ111、吸入溶液パイプ109、射出溶液パイプ110とからなる溶液循環系を用いている。小規模な装置にあっては、このような溶液循環系のかわりに、磁気撹拌子を用いることができる。
【0043】
また、ヒーター114と熱電対115等の温度計を用いて、温度をモニターしながら水溶液の温度制御を行うことが望ましい。所望の酸化亜鉛薄膜を得るためには水溶液の液温が50℃以上であることが望ましい。また、基体を予め液温±5℃にしておくことが好ましく、液温と同じ温度にしておくことがさらに好ましい。
【0044】
第1の酸化亜鉛薄膜の堆積後、条件を変えて、引き続いて第2の酸化亜鉛薄膜を堆積してもよい。
【0045】
また水溶液中にはグルーコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)などの単糖類、マルトース(麦芽糖)、サッカロース(ショ糖)などの二糖類、デキストリン、デンプンなどの多糖類などの炭水化物を添加することにより、結晶の異常成長をより抑制することが出来る。
【0046】
水溶液中の炭水化物の量は、異常成長がなく、均一性及び密着性に優れた酸化亜鉛薄膜を得るためには、0.001g/lから300g/lの範囲にあることが望ましく、より望ましくは0.005g/lから100g/lの範囲にあることが望ましく、最適には0.01g/lから60g/lの範囲にあることが望ましい。
【0047】
連続製造装置
図3及び図4の装置は可撓性を有する長尺シート状の導電性基体の表面上に酸化亜鉛層を水溶液中から連続的に形成することのできる装置である。
【0048】
図3は超音波振動子によって、基板に振動を与える場合である。導電性基体301の裏面には、酸化亜鉛薄膜の堆積を防ぐための絶縁テープ(不図示)が貼ってある。302は導電性基体301をロール状に巻きつけた送り出しロール、303は該導電性基体を巻き取る巻き取りロールで、導電性基体は多くの搬送ロール304を介して巻き取りロール303に巻き取られていく。各ロールの直径は基板の塑性変形を防止するために導電性基体の材質に応じて決定する必要がある。
【0049】
305は導電性基体を加熱するための温湯槽で、ごみを除去するフィルターを内蔵する循環系が接続され、温湯槽内部にはヒーターがある。
【0050】
308は酸化亜鉛層を形成する液相堆積槽で、同じくごみを除去するフィルターを内蔵する不図示の循環系が接続され、液相堆積槽内部には対向電極310、不図示のヒーターがあり、外部には定電流電源312が接続されている。循環装置は溶液濃度を監視し、随時溶液を追加するシステムを持っている。
【0051】
酸化亜鉛形成槽308の底部には超音波振動子305が設けられ、超音波発振器306に接続している。
【0052】
313は洗浄槽で、同じくごみを除去するフィルターを内蔵する不図示の循環系が接続されている。水洗シャワー314を経た後、乾燥炉315で温風乾燥され巻き取りロール303に巻き取られる。
【0053】
図4は振動体を直接基板に接する場合である。401は酸化亜鉛形成槽であり、硝酸イオンと亜鉛イオンと炭水化物を含んでなる水溶液402を保持している。403は導電性長尺基板であって陰極とされる。404は亜鉛陽極であり対向電極となっている。陽極である対向電極404は電源407に接続されており、ほぼ一定の電流を流すように設定されている。また、溶液の温度を一定に保つために耐食溶液層401の底部に加熱用ヒータ409を設け、温度計414により所望の一定の温度になるようヒーター用電源410で調整を行う。また、溶液を撹拌して層形成ムラを減らし、層形成速度を上げて効率化を図るために、溶液循環ポンプ411と溶液パイプとからなる溶液循環系を用い、図中の流路を経て循環させることにより効果を高めている。ヒーター加熱による対流で温度差を生じないために撹拌子を用いても良い。
【0054】
振動体405はベルト状であり、導電性基板403の裏面に接して基板に垂直な方向と基板に平行な方向の往復運動を与える。巻き取り時に振動体405が静止した状態であった場合、基板裏面に縦方向キズが生じ易く、後のデバイス化に際して致命的な欠陥となりうる。したがって、振動体405は導電性長尺基板と同一の速度で溶液中を移動するように回転ベルト状になっており、浮き上がろうとする導電性長尺基板を押しつけながら振動を基板に伝達するものである。あるいは該ベルトが磁性を有し、磁力で基板を吸引しながら搬送してもよい。
【0055】
図5に磁性回転ベルト(強磁性体回転ベルト)を示す。磁性回転ベルト50は、耐食性のあるゴム、例えばシリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブチルゴム等がバインダーとして用いられ、ゴム中に磁化した強磁性体、例えばタングステン鋼等の焼入硬化磁石、アルニコ等の析出硬化磁石、希土類コバルト磁石、酸化物磁石等をバインディングして回転ベルトとする。
【0056】
強磁性体回転ベルト501は図に示すように導電性長尺基板502の幅と厚みの分だけ溝が形成されており、ズレのない様な構造となっている。導電性基板の一面は磁性回転ベルトに接しているため、一面にのみ酸化亜鉛薄膜504を形成することが出来る。また強磁性体回転ベルトは充分な幅と強度を持っており、端部支持ローラー503により基板を変形させず、かつローラーに接触することなく搬送方向を変えることが可能である。端部支持ローラー503は2ケ所に使用しているが1個でもあるいはより多くてもよい。
【0057】
強磁性体回転ベルトのもたらす磁力線の様子を図6a及び6bに示す。図6aは溶液槽下部に強磁性体を設置しなかった場合の磁力線であり、導電性基板602の幅より強磁性体回転ベルト601の幅が大きいにもかかわらず磁力線の密度が基板幅方向に対して中央部と端部で差がでる、その結果、電界のかかった溶液中のイオンにも影響を及ぼし膜厚ムラ等が生じることとなる。一方溶液槽下部に強磁性体からなる対向磁石603を設置した図6bの場合、導電性基板中602の磁力線はほぼ平行となり、膜厚、膜質に影響を及ぼさない均一な膜形成をすることができる。
【0058】
図4に示す装置の前後に、前述のような温水槽と水洗槽及び乾燥炉を設けてもよい。また複数の酸化亜鉛形成槽を配置してもよい。この場合、前記ベルト状の振動体は単一で、複数の槽を通過するように構成する。
【0059】
(基体)
本発明で用いられる基体は、磁性あるいは非磁性の各種金属の支持体を母体としたものである。なかでもステンレススチール板、鋼板、銅版、真鍮板、アルミニウム板などは、価格が比較的安くて好適である。又は樹脂にAlなどの金属層をスパッタなどで形成した基板でもよい。
【0060】
これらの金属板あるいは金属層を有する基板は、一定の形状に切断しても良いし、板厚によっては長尺のシート状の形状で用いても良い。この場合にはコイル状に巻くことができるので、連続生産に適合性が良く、保管や輸送も容易になる。また、用途によってはシリコンなどの結晶基板、ガラス、セラミックス又は樹脂の板を用いることもできる。
【0061】
支持体の表面は研磨しても良いが、例えばブライトアニール処理されたステンレス板のように仕上がりの良い場合にはそのまま用いても良い。また、その上に形成される酸化亜鉛層が所望の凹凸形状を有するように、基板を適宜荒らしてもよい。
【0062】
光起電力素子への応用
本発明の方法で形成された酸化亜鉛薄膜を適用した光起電力素子の断面模式図を図7に示す。図中701は支持体、702は金属層、703は本発明の方法で形成された酸化亜鉛層、704は半導体層、705は透明導電層、706が集電電極である。
【0063】
酸化亜鉛層703は、粒径及び結晶軸の配向性の異なる複数の層を積層したものでもよい。
【0064】
このとき、支持体701及び/または金属層702及び/または酸化亜鉛層703及び/または半導体層704に凸凹が形成されていて光の行路を曲げるに足るものであると、光路が傾くことによって半導体層303を透過する光路長が伸び、吸収が大きくなることが期待される。この光路長の伸びることによる吸収の増大は、光に対して殆ど透明な層では殆ど問題にならないほど小さいが、ある程度吸収の存在する領域、即ち光の波長が物質の吸収端近傍の波長であると、指数関数的になる。透明層である酸化亜鉛層703は可視光から近赤外光に対して透明であるから、600nmから1200nmの光は半導体層303において吸収されることになる。
【0065】
金属層702は必須のものではないが、ステンレススチールや鋼板のようにそのままでは反射性が低い基板や、ガラスやセラミックスのようにそのままでは導電性の低い材料からなる支持体では、その上に銀や銅あるいは金あるいはアルミニウムのような反射率の高い金属層を設けるのが好ましい。また、金属層にアルミニウムをもちいた場合には、上記の水溶液にアルミニウムが溶解するのを防ぐため、金属層上に極薄の透明導電膜層を形成してもよい。
【0066】
(半導体層)
半導体層704の材料としては、pn接合、pin接合、ショットキー接合、ヘテロ接合などが挙げられ、半導体材料としては、水素化非晶質シリコン、水素化非晶質シリコンゲルマニウム、水素化非晶質シリコンカーバイド、微結晶シリコンまたは多結晶シリコン等が使用できる。
【0067】
特に、長尺基板上に連続的に形成するのに好適なのはアモルファスあるいは微結晶のSi、C、Ge、またはこれらの合金である。同時に、水素及び/又はハロゲン原子が含有される。その好ましい含有量は0.1乃至40原子%である。さらに、酸素、窒素などを含有してもよい。これらの不純物濃度は5×1019原子cm−3以下が望ましい。さらにp型半導体とするにはIII属元素、n型半導体とするにはV属元素を含有する。
【0068】
複数のpin接合を有するスタックセルの場合、光入射側に近いpin接合のi型半導体層はバンドギャップが広く、遠いpin接合なるにしたがいバンドギャップが狭くなるのが好ましい。また、i層の内部ではその膜厚の中央よりもp層寄りにバンドギャップの極小値があるのが好ましい。
【0069】
光入射側のドープ層は光吸収の少ない結晶性の半導体か、又はバンドギャップの広い半導体が適している。
【0070】
上述の半導体層を形成するには、マイクロ波(MW)プラズマCVD法、VHFプラズマCVD法、または高周波(RF)プラズマCVD法が適している。
【0071】
本発明の光起電力装置に好適なIV族及びIV族合金系非晶質半導体層の堆積に適した原料ガスは、SiH4、Si2H6等のシリコン原子を含有したガス化し得る化合物、GeH4等のゲルマニウム原子を含有したガス化し得る化合物を主とする。
【0072】
さらに、炭素、窒素、酸素等を含有したガス化し得る化合物を併用してもよい。
【0073】
p型層とするためのドーパントガスとしてはB2H6、BF3等が用いられる。
【0074】
n型層とするためのドーパントガスとしてはPH3、PF3等が用いられる。
【0075】
特に微結晶あるいは多結晶半導体やSiC等の光吸収の少ないかバンドギャップの広い層を堆積する場合は水素ガスによる原料ガスの希釈率を高くし、マイクロ波パワー、あるいはRFパワーは比較的高いパワーを導入するのが好ましい。
【0076】
(透明電極)
透明電極705はその膜厚を適当に設定することにより反射防止膜の役割をかねることが出来る。
【0077】
透明電極107はITO、ZnO、InO3等の材料を、蒸着、CVD、スプレー、スピンオン、浸漬などの方法を用いて形成される。これらの化合物に導電率を変化させる物質を含有してもよい。
【0078】
(集電電極)
集電電極706は集電効率を向上させるために設けられる。その製造方法として、マスクを用いてスパッタによって電極パターンの金属を形成する方法や、導電性ペーストあるいは半田ペーストを印刷する方法、金属線を導電性ペーストで固着する方法などがある。
【0079】
なお、必要に応じて光起電力素子100の両面に保護層を形成することがある。同時に鋼板等の補強材を併用してもよい。
【0080】
【実施例】
(実施例1及び比較例1)
図1の装置を用い、ステンレス基板(50×50×0.15mm)上に酸化亜鉛薄膜(厚さ1.2μm)を形成した。印加電流密度を約5mA/cm2で一定とし、溶液の硝酸亜鉛濃度を0.025mol/l、0.05mol/l、0.075mol/l、0.1mol/l、0.15mol/l、0.2mol/l、0.3mol/l、0.5mol/lに対して液温温度を85℃にした。対抗電極としては、亜鉛板(50×50×1mm)を用いた。超音波(40kHz)を印加した場合(実施例1)と印加しなかった場合(比較例1)を作成した。
【0081】
液相堆積後のサンプルをSEMを使用して、異常成長の数を10mm×10mmの範囲で数を数えた。またX線回折により各サンプルの測定を行った。
【0082】
その結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
これから以下のことがわかる。
(1)超音波を使用することにより異常成長を減少できる。
(2)超音波を使用することにより20ミクロン以上の異常成長を無くすことができる。
(3) 約5mA/cm2では超音波のON、OFFに関係なく0.075mol/lでc軸配向がくずれる。
【0085】
(実施例2)
図1の装置で、印加電流密度を約5mA/cm2で一定とし、溶液の硝酸亜鉛濃度を0.2mol/l、溶液温度を85℃にして超音波の周波数を10kHzから130kHzまで変化させて酸化亜鉛薄膜の液相堆積を行なった。溶液堆積後のサンプルをSEMを使用して、異常成長の数を10mm×10mmの範囲で数を数えた。
【0086】
その結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】
これから超音波周波数20kHzから100kHzの範囲で特に異常成長の数を減少できることが分かる。
【0089】
また、比較例1で作成したサンプルと、実施例2で作成したサンプルを基板ごと折り曲げ剥離試験を行なった。比較例1で作成したサンプルは折り曲げ部分で剥離が始まり、曲げ戻しでほとんど剥離してしまった。実施例2で作成した超音波周波数20kHzから100kHzまでのサンプルは、180度の角度で折り曲げても剥離は観察されなかった。また実施例2で作成した超音波周波数10kHz、110kHz、120kHz、130kHzのサンプルは、180度の角度で折り曲げた時剥離は観察されなかったが、長さ1mm程度の亀裂が観察できた。
【0090】
以上の結果から、超音波を使用した系で密着性の高いことが確認された。さらに超音波周波数20kHzから100kHzの範囲では密着性が最も強いことが確認できた。
【0091】
(実施例3)
図1の装置で、印加電流密度を1.0mA/cm2、2.0mA/cm2、5.0mA/cm2、7.0mA/cm2、10.0mA/cm2、15mA/cm2、に対して、硝酸亜鉛濃度を0.025mol/l、0.05mol/l、0.075mol/l、0.1mol/l、0.15mol/l、0.2mol/l、0.3mol/l、0.5mol/lに変化させ液温を85℃程度で液相堆積を行なった。
【0092】
液相堆積後のサンプルをX線回折により配向性とその傾きを測定した。〈101〉が強く出る場合と、〈002〉すなわちc軸が強く出る場合の典型例をそれぞれ図8及び9に示す。結果を表3に示す。
【0093】
【表3】
【0094】
これから、超音波が存在し、硝酸亜鉛濃度0.05mol/l以上で、c軸配向がくずれることがあることが分かる。
【0095】
(実施例4)
1の装置で、硝酸亜鉛濃度0.025mol/l、0.075mol/l、0.20mol/lの系で印加電流密度を1.0mA/cm2、3.0mA/cm2、5.0mA/cm2、10.0mA/cm2、に変化させ、さらに溶液温度を30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃に変化させ、酸化亜鉛薄膜の液相堆積液相堆積可能域を確認した。
【0096】
その結果を表4に示す。
【0097】
【表4】
【0098】
これから、超音波の存在下では、硝酸亜鉛濃度に関係なく60℃以上で酸化亜鉛が液相堆積しうることが分かる。
【0099】
(実施例5及び比較例2)
図1の装置で、印加電流密度を約5.0mA/cm2で一定とし、溶液の硝酸亜鉛濃度を0.025mol/l、0.2mol/lに対して液温を70℃、80℃、90℃に変化させ、超音波ONにし、負側の導電性基体203の前処理無しの系(比較例2)と、前処理として導電性基体203を液温と同一温度に前加熱する系(実施例5)にて1分間酸化亜鉛薄膜の液相堆積を行なった。
【0100】
液相堆積後のサンプルをSEMを使用して、20ミクロン以下3ミクロン以上の異常成長の数を10mm×10mmの範囲で数を数えた。
【0101】
その結果を表5に示す。
【0102】
【表5】
【0103】
これから、前処理として導電性基体を液相堆積液温と同一温度に前加熱することにより異常成長が減少することが分かる。
【0104】
(実施例7〜12及び比較例3)
本発明の酸化亜鉛薄膜を光起電力素子へ適用した。ステンレス基板(50×50×0.15mm)上にアルミニウム(厚さ0.2μm)をスパッタ法で形成した基板に、図1の装置で酸化亜鉛薄膜を形成した。
【0105】
溶液は硝酸亜鉛の水溶液とし、100mlに2gの割合でサッカロースを加え、硝酸亜鉛濃度は0.025mol/l、液温は85℃、印加電流は10mA/dmとした。液相堆積中は周波数10、40、70、100、又は130kHZの超音波振動を与えた。これらを実施例7から11と呼ぶ。
【0106】
また、硝酸亜鉛濃度を0.2mol/lとしたほかは実施例8と同様の条件で実施例12を作成した。図1の装置の負極の電極103に用いる基体を前処理として、液相堆積温度と同じ85℃に加熱した純水に、セッティング直前までの10分間浸漬し、硝酸亜鉛濃度を0.2mol/lとする以外は実施例8と同じ条件で実施例13を作成した。いずれも3分の反応で約1ミクロンの酸化亜鉛薄膜が堆積した。
【0107】
SEM像では実施例7から11の酸化亜鉛層は0.1ミクロン以下の微細な結晶粒からなり、X線回折ではC軸配向が確認でき、最も強度の強いピークが〈002〉であった。一方実施例12,13の酸化亜鉛層は約0.7ミクロンの結晶粒からなり、X線回折ではC軸配向が確認でき、最も強度の強いピークが〈101〉であった。いずれの例もSEM観察範囲10mm×10mmの中で、20ミクロン以上の異常成長は確認されなかった。
【0108】
この後、半導体層としてCVD法により、n型非晶質シリコン(a−Si)を200Å、i型非晶質シリコン(a−Si)を2000Å、p型微結晶シリコン(mc−Si)を140Åの順に堆積した。さらに酸素雰囲気の加熱蒸着でITOを650Å蒸着し、反射防止効果のある上部電極としての透明導電膜とした。この上に銀によるグリッドを加熱蒸着により堆積して上部取り出し電極とし、素子とした。
【0109】
比較例3として、超音波振動を与えなかったほかは実施例8と同じ条件で光起電力素子を作成した。
【0110】
比較例3を1として、初期特性の相対比較と、温湿度劣化試験後の変換効率の低下率を表6に示す。
【0111】
【表6】
【0112】
比較例3の変換効率の低下が大きいのは、多数の異常成長部から剥離現象が発生し、酸化亜鉛薄膜と半導体部界面の密着性が低下し抵抗が増大したため変換効率を低下させたと考えられる。
【0113】
(実施例14及び15)
図3に示す装置で、長尺のステンレス基板(支持体ロール:30cm×300m×0.12mm)上に酸化亜鉛薄膜を形成し、光起電力素子を作成した。ただし送り出しロールと温水槽の間には、脱脂槽、水洗槽、蝕刻槽、水洗槽、金属層形成槽、水洗槽が設けられている。それぞれの槽内には、支持体ロールの搬送経路をコントロールするためのローラが設けられている。支持体ロールのプロセススピードは200cm/minとした。支持体ロールに係わっている張力は50kgfとした。張力は巻き取りローラーに組み込まれた張力調整クラッチによって制御される。
【0114】
まずオイルで防錆 された支持体ロールは脱脂槽にてオイル分を脱脂される。脱脂浴は、水1l中に硫酸60mlと塩酸(37%塩化水素(以下同様))70mlを含んでなる水溶液である。温度は室温とする。しかるのち搬送ローラーを経て、水洗槽に搬送される。水洗シャワーにて水洗が十分に行なわれる。水量は最低毎分2lであることが好ましい。
【0115】
次に支持体ロールは、搬送ローラーを経て、酸性蝕刻槽に搬送される。蝕刻液はフッ酸(46%フッ酸化水素、以下同様)3、酢酸1(モル比)を混合した物である。温度は室温とする。
【0116】
更に脱脂浴後の水洗槽と同様の水洗槽に搬送される。次工程の金属層形成浴がアルカリ性であるから、弱アルカリのシャワーとすることも可能である。
【0117】
支持体ロールは搬送ローラーを経て、金属層形成槽514にてめっきによる金属層を形成する。金属層形成槽の浴は水1l中に、ピロ燐酸銅80g、ピロ燐酸カリウム300g、アンモニア水(比重0.88)6ml、硝酸カリウム10gからなる。50℃乃至60℃で制御する。pHは8.2乃至8.8の範囲に入るようにする。陽極には銅板を用いる。本装置にては支持体ロールが接地電位とされているので、陽極の銅板での電流を読んで層形成を制御する。本例では電流密度3A/dm2とした。また、層形成速度は60Å/secであり、金属形成浴中で形成された金属層の層厚は4000Åであった。
【0118】
その後水洗槽で水洗されたのち、支持体ロールは搬送ローラーを経て、純水温度85℃に保たれた温水槽を経て、充分に前加熱されたのち、酸化亜鉛層形成槽523(長さ2m,幅0.5m,高さ0.5m)に搬送さる。
【0119】
実施例14での酸化亜鉛形成浴は、水1l中に硝酸亜鉛・6水塩30g、サッカロース20gを含む。実施例15での浴は水1l中に硝酸亜鉛・6水塩20g、デキストリン0.02gを含む。その外は同様である。
【0120】
基板には超音波振動子(40kHz)(15cm×15cm)による超音波印加がなされている。液温は85℃の温度に保たれており、pHは5.9乃至6.4に保持される。対向電極(30cm×30cm)は表面をバフ研磨した亜鉛が用いられる。この亜鉛対向電極に流す電流密度は5A/dm2とした。また、形成速度は30Å/secであり、酸化亜鉛層形成浴中で形成された、酸化亜鉛層の膜厚は1ミクロンであった。
【0121】
その後、水洗槽で水洗された後支持体ロールは搬送ローラーを経て乾燥炉に送られる。乾燥炉は不図示の温風ノズルと赤外線ヒーターからなっており、温風は溌水も同時に行なう。温風ノズルからの温風は80℃に制御し、赤外線ヒーターは200℃で制御した。
【0122】
このようにして乾燥工程を経た支持体ローラーは支持体上に、金属層、酸化亜鉛層、を形成した物として巻き上げローラーに巻き取られる。
【0123】
金属層形成槽は空気撹拌(バブリング)とし、酸化亜鉛層形成槽は本発明による超音波撹拌とした。またいずれも、ガラス電極を用いた温度補正を内蔵したpH計にて常時浴のpHモニターし、金属層形成槽ではアンモニアを追加し、酸化亜鉛層形成槽では適時硝酸亜鉛を追加して浴のpHを制御した。
【0124】
続いて、pin構造を3つ有するトリプルセルをCVD法で形成した。順に、a−Si(n型)層20nm,a−SiGe(i型)層110nm,μc−Si(p型)層10nm,a−Si(n型)層10nm,a−SiGe(i型)層110nm,μc−Si(p型)層10nm,a−Si(n型)層10nm,a−Si(i型)層100nm,μc−Si(p型)層10nm,を形成した。さらにITO(厚さ60nm)をスパッタで形成し、最後にAgペーストで集電電極を形成した。
【0125】
また、金属層をめっき法の代わりにDCマグネトロンスパッタ法で形成した(銅4000Å)ほかは、実施例14と同様に光起電力素子を作成したものを実施例16とした。
【0126】
また、酸化亜鉛層形成時に超音波使用しないほかは実施例14と同様に光起電力素子を作成したものを比較例4とした。
【0127】
前述と同様に比較例4との相対比較した結果を以下に示す。
【0128】
【表7】
【0129】
(実施例17及び比較例5)
図2に示す装置で、表8に示すように硝酸亜鉛濃度ある範囲で変化させて全部で20の酸化亜鉛薄膜を形成したものを実施例17とした。また、振動体に振動を与えずに膜形成を行った以外は実施例17と全く同様に、酸化亜鉛薄膜を形成したものを比較例5とした。
【0130】
(実施例18及び比較例6)
図4に示す装置を用いて、表8に示すように硝酸亜鉛濃度ある範囲で変化させて全部で20の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例18とした。実施例18で基板に振動を与えなかったものを比較例6とした。
【0131】
(実施例19及び比較例7,8)
図4に示す装置を用いて、表8に示すように硝酸亜鉛濃度ある範囲で変化させて全部で20の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例19とした。ただし、図6bに示すように磁性回転ベルトと対向する位置の溶液中に磁石を配した。また、酸化亜鉛薄膜形成槽のあとに水洗槽を設けた。また、垂直方向の振動は超音波振動子を使用した。実施例19で基板に振動を与えなかったものを比較例7とした。
【0132】
対向磁石の効果を確かめるために、対向磁石を配置しなかったほかは実施例19と同様に酸化亜鉛薄膜を作成したものを比較例8とした。なお、後述する評価においては、比較例6と対比した。
【0133】
(実施例20及び比較例9)
図10に示す装置を用いて、表8に示すように硝酸亜鉛濃度ある範囲で変化させて2層の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例20とした。図10に示す装置は洗浄槽1001、第1の酸化亜鉛形成槽1010、第2の酸化亜鉛形成槽1017、及び洗浄槽1023を備えている。洗浄槽1001及び1023は超音波振動体を溶液中に有しており効率的な洗浄を可能にする。第1及び第2の酸化亜鉛形成槽の溶液成分、電流密度、及び溶液温度は表8に示すように異なっている。また、基板に振動を与えなかったこと以外は実施例20同様としたものを比較例9とした。
【0134】
(実施例21及び参考例1)
図4の装置を用いて、表8に示すように水溶液温度をある範囲で変化させて20の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例21とした。ただし装置は対向磁石を備えている。このうち水溶液温度50度以下で形成したサンプルを参考例1と呼ぶ。
【0135】
(実施例22及び参考例2)
図4の装置を用いて、表8に示すように硝酸亜鉛濃度をある範囲で変化させて20の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例22とした。ただし装置は対向磁石を備えている。また、ステンレス基板には予めAgを2000Åスパッタ法により形成しておく。また、酸化亜鉛薄膜形成槽のあとに水洗槽を設けた。このうち硝酸亜鉛濃度が0.001mol/l以下で形成したサンプルを参考例2と呼ぶ。
【0136】
(実施例23及び参考例3,参考例4)
図4の装置を用いて、表8に示すように電流密度をある範囲で変化させて20の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例23とした。ただし装置は対向磁石を備えている。また、ステンレス基板には予めAgを2000Åスパッタ法により形成しておく。また、酸化亜鉛薄膜形成槽のあとに水洗槽を設けた。このうち電流密度が7mA/dm2で形成したサンプルを参考例3、12A/dm2で形成したサンプルを参考例4と呼ぶ。
【0137】
(実施例24及び参考例5,参考例6)
酸化亜鉛薄膜形成槽の前に水洗槽を有する図4の装置を用いて、水洗層の温度を20度から95度の範囲で変化させて20の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例24とした。ただし装置は対向磁石を備えている。このうち、水洗槽の温度が酸化亜鉛形成槽の温度23℃で形成したサンプルを参考例5、95℃で形成したサンプルを参考例6と呼ぶ。
【0138】
(実施例25及び比較例10)
図4の装置を用いて、表8に示すように酸化亜鉛形成槽の水溶液温度をある範囲で変化させて20の酸化亜鉛薄膜を長尺ステンレス基板上に作成したものを実施例25とした。ただし装置は対向磁石を備えている。また、ステンレス基板には予めAgを2000Åスパッタ法により形成しておく。実施例25で基板に振動を与えなかったものを比較例10とした。
【0139】
【表8】
【0140】
酸化亜鉛薄膜の評価
表面観察は光学顕微鏡を用いて、ステンレス基板の中央部分の1cm×1cmの面積の中に直径10μm以上の異常成長が何個存在するか観察した。( 異常成長観察)
【0141】
また、電子顕微鏡(SEM)観察により、5μm×5μmの範囲の中で酸化亜鉛の結晶 (ウルツ鉱型 )粒径を測定し(結晶粒径観察)、粒径のばらつきを調べた( 結晶粒径ばらつき観察)。
【0142】
また、それぞれの酸化亜鉛薄膜の形成された基板の一部上に碁盤目テープ法により格子状に1mm間隔で10本づつの切り傷をつけ、100個のます目をつける。セロハン粘着テープを貼りつけ、充分に付着した後に瞬間的に引きはがし、剥れた部分の面積を求めることで導電性基板と酸化亜鉛薄膜との密着性の評価を行ない、次にその基板を環境試験箱に入れ温度85℃、湿度85%の条件で100時間保持し、再び前回と同様の方法で密着性の評価を行った。(密着性試験)
【0143】
いずれの実施例においても、ほとんど異常成長が見られなかったのに対して、比較例及び参考例においては異常成長が認められた。表9に実施例の酸化亜鉛薄膜を基準にした時の、それぞれに対応する比較例及び参考例の結晶粒の粒径、粒径のばらつき、及び密着性を相対値で示した。実施例の結晶粒は比較例及び参考例に比べてばらつきが小さく、粒径が大きく、また実施例の酸化亜鉛薄膜は成膜直後及び高温多湿劣化試験後においても密着性が優れている事が分かる。
【0144】
【表9】
【0145】
光起電力素子の作製と評価
実施例17から25の酸化亜鉛薄膜の成膜後、それぞれにCVD法でpin接合を形成し、透明電極、集電電極を形成し、図7に示すような光起電力素子を作成した。
【0146】
全ての素子(20個)についてそれぞれ25個のサブセルに分けた後、暗所でー1.0Vの逆バイアス電圧をかけた状態でシャント抵抗を測定した。シャント抵抗の基準値を4×104Ωcm2とし、歩留りを調べた。
【0147】
さらに続いて酸化亜鉛薄膜の密着性試験と全く同様の方法を用いて光起電力素子の密着性試験、初期特性(光導電特性)、高温高湿度逆バイアス試験(HHRB)劣化の試験を行なった。
【0148】
初期特性は、ソーラーシュミレーター(AM1.5 100mW/cm2 表面温度25℃)を用いて光電変換効率を測定した。HHRB試験は、環境試験箱に入れ温度85℃、湿度85%、逆バイアス電圧0.8Vの条件で100時間保持した後、同じく光電変換効率を調べた。
【0149】
実施例17から25の酸化亜鉛薄膜を使用した光起電力素子を、それぞれに対応する比較例及び参考例を基準とした時の、歩留まり、密着性、初期光電変換効率、HHRB試験後の光電変換効率についての相対評価を表9に示す。本発明の酸化亜鉛薄膜を使用した光起電力素子は優れた特性を有することがわかる。
【0150】
【発明の効果】
本発明の酸化亜鉛薄膜製造方法によれば、真空プロセスが不要であるため、大幅に作成コストを低減する。また、歩留が高く、均一性、密着性に優れた酸化亜鉛薄膜の製造が可能になる。特に結晶粒が20ミクロン以上に異常成長することを抑制する。
【0151】
また、本発明の方法で形成された酸化亜鉛薄膜を有する光起電力素子は、作成コストを大幅に低減し、かつ歩留が高く、均一性や耐環境性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波振動子を使用した酸化亜鉛製造装置を示す模式図。
【図2】(a)は振動体を使用した酸化亜鉛製造装置を示す模式図、(b)はその振動体電源を示す模式図。
【図3】超音波振動子を使用した酸化亜鉛薄膜の連続製造装置を示す模式図。
【図4】振動体を使用した酸化亜鉛薄膜の連続製造装置を示す模式図。
【図5】磁性回転ベルトの詳細を示す模式図。
【図6】aは基板近傍の磁力線を示す模式図。bは対向磁石を配置した場合の基板近傍の磁力線を示す模式図。
【図7】本発明の方法で形成された酸化亜鉛薄膜を光起電力素子に応用した例を示す模式図。
【図8】硝酸亜鉛濃度が低濃度で作成された酸化亜鉛層のX線回折強度を示すチャート。
【図9】硝酸亜鉛濃度が高濃度で作成された酸化亜鉛層のX線回折強度を示すチャート。
【図10】2層の酸化亜鉛層の連続製造装置を示す模式図。
【符号の説明】
101 耐腐食性容器
102 水溶液
103 導電性基体
104 対向電極
105 電源
106 負荷抵抗
107 射出口
108 吸入口
109 吸入溶液パイプ
110 射出溶液パイプ
111 溶液循環ポンプ
112 超音波振動子
113 超音波発振器
114 ヒーター
115 温度計
116 熱電対
212 振動体
213 振動体電源
302 送り出しロール
303 巻き取りロール
305 温水槽
308 酸化亜鉛形成槽
313 水洗槽
315 乾燥炉
405 振動体
406 振動体電源
412 送り出しロール
413 巻き取りロール
701 支持体
702 金属層
702 酸化亜鉛層
704 半導体層
705 透明導電層
706 集電電極
1001 洗浄槽1
1010 第1の酸化亜鉛形成槽
1017 第2の酸化亜鉛形成槽
1014、1021 振動体
1015、1022 振動体電源
1016 対向磁石
1023 洗浄槽2
1025 乾燥炉
1028 磁性回転ベルト[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a zinc oxide thin film by liquid phase growth, a method for producing a semiconductor element substrate using the same, and a method for producing a photovoltaic element.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, it has been known to provide a reflective layer made of metal or the like on the back surface of a semiconductor layer in order to improve the collection efficiency at a long wavelength of a photovoltaic element. In addition, by providing a transparent conductive layer having irregularities between the reflective layer and the semiconductor layer, it is possible to obtain an optical confinement effect of extending an optical path length of reflected light and an effect of suppressing an excessive current from flowing during a shunt. Is known to be. ZnO formed by a sputtering method is widely used for the transparent conductive layer.
[0003]
For example, "Light Confinement Effect in a-SiGe Solar Cell on 29p-MF-22 Stainless Steel Substrate" (Autumn 1990), Proceedings of the 51st Annual Conference of the Japan Society of Applied Physics p747, or "P-IA-15a-SiC / a-Si / a-SiGe Multi-Bandgap Stacked Solar Cells With Bandgap Profiling, "Sannomiya et al. , Technical Digest of the International PVSEC-5, Kyoto, Japan, p381, 1990, describe that a combination of a reflective layer and a zinc oxide layer has increased the short-circuit current due to the light confinement effect.
[0004]
On the other hand, "Electrolyte Optimization for Cathodic Growth of Zinc Oxide Films" IZAKI and T.I. Omi J. et al. Electrochem. Soc. , Vol. 143, March 1996, L53 and JP-A-8-217443 report methods of forming a zinc oxide thin film by electrolysis from an aqueous solution containing zinc ions and nitrate ions.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional optical confinement layer is generally formed by a vacuum deposition method using resistance heating or an electron beam, a sputtering method, an ion plating method, a CVD method, or the like. For this reason, there are problems such as a high production labor for a target material, a need for a vacuum process, a large depreciation cost of a vacuum apparatus, and a low efficiency of material use. Therefore, the cost of a photovoltaic element using these technologies is extremely high, and this is a great barrier for industrial application of solar cells.
[0006]
In addition, a zinc oxide thin film formed by electrolysis from an aqueous solution containing zinc ions and acetate ions can be formed at low cost, but has the following problems.
[0007]
(1) In particular, when the current density is increased or the concentration of the solution is increased, abnormal growth in the form of needles, spheres, resins, etc. exceeding micron order easily occurs on the deposition. When the zinc oxide thin film is used as a part of the photovoltaic device, it is considered that such abnormal growth causes a shunt path of the photovoltaic device.
[0008]
Although the cause of the abnormal projection growth is not clear, it is considered that the electric field partially concentrated depending on the uneven shape of the substrate surface due to the use of electrodeposition, and zinc oxide was abnormally grown in the concentrated portion. In the case of forming a zinc oxide thin film, almost no gas is generated at the cathode (substrate). However, when the temperature of the aqueous solution is 50 ° C. or higher, dissolved air appears as fine bubbles, Pit is generated by adhering to the vicinity, and a depression is generated on the surface of the zinc oxide thin film. As a result, it is considered that a difference was generated in the electric field and abnormal growth was formed. Furthermore, when a high-concentration solution is used, zinc hydroxide is formed even when the electrolytic conditions are adjusted, and after the fine film is deposited on the substrate, abnormal growth starts using the film as a nucleus. It is thought that it will be done.
[0009]
The crystal grain size is considered to be caused by high-speed formation, and it is thought that the zinc oxide particles adsorbed on the crystal surface accumulate before sufficient surface diffusion is performed, so that the grain size becomes small. Increasing the temperature of the aqueous solution increases the surface diffusion, but may cause abnormal growth as described above.
[0010]
(2) The size of zinc oxide crystal grains tends to vary, and there is a problem in uniformity when the area is increased.
[0011]
(3) When applied to a photovoltaic element, adhesion to the conductive substrate and / or adhesion to a semiconductor formed on the zinc oxide layer was poor.
[0012]
(4) Only a thin film having a smooth film thickness is formed, and a method for forming a deposited film having an uneven shape having an optical confinement effect has not been found.
[0013]
The present invention provides a manufacturing method that stabilizes the formation of a zinc oxide thin film by electrodeposition and has excellent adhesion to a semiconductor layer. In particular, it is a zinc oxide thin film suitable for application to a light confinement layer of a photovoltaic element.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
Means for solving the above-mentioned problem is that a current is passed between a conductive substrate immersed in an aqueous solution containing at least nitrate ions and zinc ions and an electrode immersed in the solution, By forming a zinc oxide thin film on the conductive substrate by vibrating the substrate.
[0015]
This suppresses abnormal growth of the zinc oxide thin film. In addition, due to the violent vibration, the ion concentration distribution in the solution near the surface of the substrate is sufficiently stirred, and the surface diffusion of the adsorbed particles on the film forming surface is activated, so that the oxidation with more uniform and large crystal grain size is achieved. This makes it possible to form a zinc thin film.
[0016]
Further, by preventing the abnormal growth, the peeling of the film starting from the abnormal growth can be suppressed, and the adhesion between the conductive substrate and the zinc oxide thin film is improved. In application to a photoelectric conversion element, adhesion to a semiconductor layer deposited on a zinc oxide thin film can also be improved. In particular, when a long substrate is used, the film is wound into a roll after film formation, so that the adhesion between the film and the substrate or between the films is important. The improvement in the adhesion improves the production yield of the photovoltaic device.
[0017]
As a method of applying vibration to the substrate, there are a method of applying vibration through an aqueous solution from a position distant from the substrate, and a method of directly contacting the vibrator with the substrate.
[0018]
Specifically, there is a method in which an ultrasonic vibrator is arranged at a position distant from the substrate and the substrate is vibrated through an aqueous solution.
[0019]
The high-speed stirring action by ultrasonic vibration has a large effect by cavitation generated by ultrasonic waves. Vibration by the ultrasonic vibrator has an effect that the solution concentration in the vicinity of the reaction becomes uniform in a range where the cavitation intensity from 20 kHz to 100 kHz is strong. In particular, abnormal growth of crystal grains larger than 20 microns can be suppressed.
[0020]
As a method of directly contacting the vibrating body with the substrate, for example, there is a method of transmitting the power of a motor to the substrate through a crank. When the substrate is long, a part of the rotating belt-shaped vibrator is brought into close contact with the back surface of the long substrate, and is vibrated by the same method while moving in the same direction as the substrate.
[0021]
By bringing the rotating belt into close contact, the conductive substrate can be efficiently vibrated and the ions on the substrate surface can be sufficiently stirred. In addition, by vibrating the vibrating body while moving in the same direction as the long substrate, vibration can be efficiently transmitted to the substrate without causing scratches between the substrate and the vibrating body due to friction. In addition, the suppression of the occurrence of scratches improves the production yield in the process of forming the photoelectric conversion element in a later step.
[0022]
It is preferable that the vibrating body is a rotating belt including a ferromagnetic body partially magnetized. This allows the whole or part of the vibrating body to be ferromagnetic rather than just pressing the vibrating body against a tensioned substrate when the vibrating body is moved in the same direction as the transport direction by bringing the vibrating body into close contact with the long substrate. In the case of a body, vibration can be more efficiently propagated from the vibrating body. In addition, by using a rotating belt-like ferromagnetic material, when forming a plurality of layers by passing a plurality of solutions through the substrate, once the long substrate is taken out of the solution tank, the film forming surface is brought into contact with the roller. It is possible to change the direction without causing a change in the direction and to adhere to the ferromagnetic material, so that the long substrate can be wound with high tension, and the coil can be easily handled in the process after the formation of the conductive oxide film. To do.
[0023]
Further, a magnetic body may be provided on the side facing the substrate so that the magnetic field lines are perpendicular to the conductive substrate. When the magnetic field lines of the ferromagnetic material are perpendicular to the substrate, the movement of ions in the electric field solution becomes uniform over the entire width direction of the conductive substrate, forming an oxide conductive film with excellent film quality uniformity. Is possible. The uniformity of the film quality has an effect of making the photoelectric conversion efficiency of the photoelectric conversion element formed on the zinc oxide thin film uniform.
[0024]
The vibration of the vibrating body is in the range of a frequency of 1 Hz to 100 kHz, a vibration width of 1 μm to 100 mm, and an average moving speed of 10 m / sec or less.
[0025]
A first zinc nitrate aqueous solution tank having at least a first zinc nitrate aqueous solution and a first vibrator, and a second zinc nitrate aqueous solution tank having a second zinc nitrate aqueous solution and a second vibrator; Forming the zinc oxide thin film on the conductive substrate with the first and second vibrators having different frequencies and / or vibration directions has the following effects.
[0026]
By laminating a plurality of conductive oxide films, a zinc oxide thin film is deposited on the first layer under the condition of forming a layer having a large surface irregularity having excellent optical properties. By reforming by covering or slightly gently laminating the second layer, the production yield of the element can be improved without lowering the optical and electrical performance.
[0027]
Alternatively, a dense but flat zinc oxide layer is formed on the first layer, and then a second layer having thin irregularities is formed, so that the production yield of the element can be reduced without deteriorating the optical and electrical performance. It can be improved.
[0028]
Alternatively, a zinc oxide layer having a desired shape is formed by forming a dense but flat zinc oxide layer on the first layer, and then forming a second layer under conditions that produce thin pits, and then etching the outermost surface. By using a thin film, it is possible to improve the production yield of the device without deteriorating the optical and optical performances, and to improve the durability and weather resistance of the device. Here, a preferable range of the surface roughness Ra of the second layer is 0.001 to 2 μm.
[0029]
The concentration of zinc nitrate is preferably 0.05 to 1.0 mol / l. By setting the zinc nitrate concentration to 0.05 mol / l or more, the peak with the highest intensity in X-ray diffraction changes from (002) to (101). At this time, the surface shape of the zinc oxide changes from a flat state to an uneven state, and becomes a shape suitable for application to a light confinement layer of a photovoltaic element. When the content is less than 0.05 mol / l, the zinc oxide film may not be deposited, and metallic zinc may be deposited. If the concentration is higher than 1 mol / l, abnormal growth is likely to occur.
[0030]
The current density applied to the aqueous solution is 10 mA / dm2More than 10A / dm2It is desirable that: Below this range, it is difficult to deposit a zinc oxide thin film. Above this range, abnormal growth tends to occur.
[0031]
The temperature range in which the liquid phase can be deposited in the preparation of a zinc oxide thin film is 50 ° C. or higher under atmospheric pressure, and a stable zinc oxide reaction is performed by maintaining the temperature of the aqueous solution at 50 ° C. or higher.
[0032]
Pre-heating the conductive substrate to within ± 5 ° C of the solution temperature as a pretreatment eliminates abnormal growth due to temperature unevenness on the surface of the conductive substrate immediately after the start of liquid phase deposition, and stabilizes the liquid phase deposition reaction Can be started.
[0033]
It is preferable to add a carbohydrate to the aqueous solution. Carbohydrates function as a buffer to generate hydrogen and suppress a rise in the pH of the solution. By this action, the reaction is carried out stably and the crystal grain size is adjusted.
[0034]
Examples of the carbohydrate include glucose, saccharose, cellulose, starch and the like.
[0035]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Equipment for manufacturing zinc oxide thin films
FIG. 1 shows an example of an apparatus for producing a zinc oxide thin film of the present invention.
[0036]
The source of nitrate ion and zinc ion is not particularly limited, and zinc nitrate, which is a source of both ions, or a water-soluble nitrate such as ammonium nitrate, which is a source of nitrate ion, and zinc ion May be a mixture of zinc salts such as zinc sulfate, which is a supply source of zinc.
[0037]
[0038]
[0039]
FIG. 2 shows a case where vibration is directly applied to the substrate. By bringing the vibrating body 212 into contact with the conductive substrate 203, reciprocating motion in the vertical and horizontal directions can be given. This vibration may be such that a driving part is provided in a vibrating body and converted into motion in each direction by a gear and a crank, or a vibrating part including a driving part may be provided on the vibrating
[0040]
Further, it is desirable that the vibration frequency is 1 Hz to 100 kHz in each direction, the vibration width is 1 μm to 100 mm, and the average moving speed is 10 m / sec or less.
[0041]
In particular, when the above-described ultrasonic vibrator is used, the amplitude is as narrow as several μm, and ion agitation on the conductive substrate becomes effective due to the cavitation effect, but the pitch of the standing wave is coarse, so that the agitation is uneven. May be possible. Therefore, a vibrating body having different resonance frequencies f1 and f2 is prepared, and the vibrating body is further vibrated at frequencies f1 ± Δf and f2 ± Δf slightly shifted from the respective vibrating bodies, or the frequency is swept by a certain width. Alternatively, modulation is applied so that oscillation does not always occur at a constant frequency. Thus, it is possible to continuously change the position of cavitation, to suppress the occurrence of unevenness, and to form a uniform and large-diameter film.
[0042]
Further, in order to reduce the layer formation unevenness by stirring the solution and increase the layer formation speed to improve the efficiency, the
[0043]
Further, it is desirable to control the temperature of the aqueous solution while monitoring the temperature using a heater 114 and a thermometer such as a
[0044]
After the deposition of the first zinc oxide thin film, the conditions may be changed and a second zinc oxide thin film may be subsequently deposited.
[0045]
In addition, carbohydrates such as monosaccharides such as glucose (glucose) and fructose (fructose), disaccharides such as maltose (maltose) and saccharose (sucrose), and polysaccharides such as dextrin and starch are added to the aqueous solution. In addition, abnormal growth of crystals can be further suppressed.
[0046]
The amount of carbohydrate in the aqueous solution is preferably in the range of 0.001 g / l to 300 g / l, and more preferably in order to obtain a zinc oxide thin film having no abnormal growth and excellent in uniformity and adhesion. Desirably, it is in the range of 0.005 g / l to 100 g / l, and most preferably in the range of 0.01 g / l to 60 g / l.
[0047]
Continuous manufacturing equipment
The apparatus shown in FIGS. 3 and 4 is an apparatus capable of continuously forming a zinc oxide layer on the surface of a flexible long sheet-shaped conductive substrate from an aqueous solution.
[0048]
FIG. 3 shows a case in which the substrate is vibrated by an ultrasonic vibrator. An insulating tape (not shown) for preventing the deposition of the zinc oxide thin film is attached to the back surface of the conductive substrate 301. Reference numeral 302 denotes a delivery roll that winds the conductive substrate 301 in a roll shape, and reference numeral 303 denotes a winding roll that winds the conductive substrate. The conductive substrate is wound by the winding roll 303 via many transport rolls 304. To go. The diameter of each roll needs to be determined according to the material of the conductive substrate in order to prevent plastic deformation of the substrate.
[0049]
A hot water tank 305 for heating the conductive substrate is connected to a circulation system including a filter for removing dust, and a heater is provided inside the hot water tank.
[0050]
A liquid deposition tank 308 for forming a zinc oxide layer is connected to a circulation system (not shown) that also has a filter for removing dust, and a counter electrode 310 and a heater (not shown) are provided inside the liquid deposition tank. A constant
[0051]
An ultrasonic oscillator 305 is provided at the bottom of the zinc oxide forming tank 308, and is connected to an
[0052]
A washing tank 313 is connected to a circulating system (not shown) which also has a filter for removing dust. After passing through a water-
[0053]
FIG. 4 shows a case where the vibrating body is in direct contact with the substrate. Reference numeral 401 denotes a zinc oxide forming tank which holds an aqueous solution 402 containing nitrate ions, zinc ions, and carbohydrates. Reference numeral 403 denotes a conductive long substrate which is a cathode.
[0054]
The vibrating body 405 has a belt shape, and contacts the back surface of the conductive substrate 403 to give a reciprocating motion in a direction perpendicular to the substrate and in a direction parallel to the substrate. If the vibrating body 405 is in a stationary state at the time of winding, a vertical scratch is likely to occur on the back surface of the substrate, which may be a fatal defect when a device is formed later. Therefore, the vibrating body 405 is in the form of a rotating belt so as to move in the solution at the same speed as the conductive long substrate, and transmits vibration to the substrate while pressing the conductive long substrate to float. Things. Alternatively, the belt may have magnetism and may be transported while attracting the substrate by magnetic force.
[0055]
FIG. 5 shows a magnetic rotating belt (ferromagnetic rotating belt). The magnetic
[0056]
As shown in the figure, the ferromagnetic rotating belt 501 has grooves formed by the width and thickness of the conductive long substrate 502, and has a structure without deviation. Since one surface of the conductive substrate is in contact with the magnetic rotating belt, the zinc oxide thin film 504 can be formed only on one surface. In addition, the ferromagnetic rotating belt has a sufficient width and strength, and the transport direction can be changed without deforming the substrate by the end support rollers 503 and without contacting the rollers. Although the end support roller 503 is used in two places, one or more end support rollers 503 may be used.
[0057]
FIGS. 6a and 6b show the state of the magnetic lines of force provided by the ferromagnetic rotating belt. FIG. 6A shows the lines of magnetic force when no ferromagnetic material is provided below the solution tank, and the density of the lines of magnetic force is increased in the width direction of the substrate even though the width of the ferromagnetic rotating belt 601 is larger than the width of the conductive substrate 602. On the other hand, there is a difference between the central portion and the end portion. As a result, ions in the solution to which an electric field is applied are also affected, and the film thickness becomes uneven. On the other hand, in the case of FIG. 6B in which a counter magnet 603 made of a ferromagnetic material is installed in the lower part of the solution tank, the lines of magnetic force of the conductive substrate 602 are almost parallel, and it is possible to form a uniform film without affecting the film thickness and film quality. it can.
[0058]
Before and after the apparatus shown in FIG. 4, a hot water tank, a washing tank and a drying furnace as described above may be provided. Further, a plurality of zinc oxide forming tanks may be arranged. In this case, the single belt-shaped vibrator is configured to pass through a plurality of tanks.
[0059]
(Substrate)
The substrate used in the present invention has a base made of various magnetic or non-magnetic metal supports. Among them, stainless steel plates, steel plates, copper plates, brass plates, aluminum plates and the like are relatively inexpensive and suitable. Alternatively, a substrate in which a metal layer such as Al is formed on a resin by sputtering or the like may be used.
[0060]
Such a metal plate or a substrate having a metal layer may be cut into a fixed shape, or may be used in a long sheet-like shape depending on the plate thickness. In this case, since it can be wound in a coil shape, it is suitable for continuous production, and storage and transportation become easy. Further, depending on the application, a crystal substrate such as silicon, a glass, ceramics, or resin plate can be used.
[0061]
The surface of the support may be polished, but may be used as it is when the finish is good such as a stainless steel plate subjected to a bright annealing treatment. Further, the substrate may be appropriately roughened so that the zinc oxide layer formed thereon has a desired uneven shape.
[0062]
Application to photovoltaic devices
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view of a photovoltaic element to which the zinc oxide thin film formed by the method of the present invention is applied. In the figure, 701 is a support, 702 is a metal layer, 703 is a zinc oxide layer formed by the method of the present invention, 704 is a semiconductor layer, 705 is a transparent conductive layer, and 706 is a current collecting electrode.
[0063]
The zinc oxide layer 703 may be a stack of a plurality of layers having different grain sizes and different orientations of crystal axes.
[0064]
At this time, if the support 701 and / or the metal layer 702 and / or the zinc oxide layer 703 and / or the semiconductor layer 704 are formed to be uneven enough to bend the light path, the optical path is tilted, It is expected that the optical path length passing through the layer 303 will be extended and the absorption will be increased. The increase in absorption due to the extension of the optical path length is so small that it hardly causes any problem in a layer almost transparent to light, but the region where absorption is present to some extent, that is, the wavelength of light is a wavelength near the absorption edge of the substance. Becomes exponential. Since the zinc oxide layer 703 which is a transparent layer is transparent to visible light to near infrared light, light of 600 nm to 1200 nm is absorbed in the semiconductor layer 303.
[0065]
Although the metal layer 702 is not essential, a substrate made of a material having low reflectivity as it is, such as stainless steel or a steel plate, or a support made of a material having low conductivity as it is, such as glass or ceramics, has a silver layer thereon. It is preferable to provide a metal layer having a high reflectance such as copper, gold, or aluminum. When aluminum is used for the metal layer, an extremely thin transparent conductive film layer may be formed on the metal layer in order to prevent aluminum from dissolving in the aqueous solution.
[0066]
(Semiconductor layer)
Examples of a material of the semiconductor layer 704 include a pn junction, a pin junction, a Schottky junction, and a hetero junction. Examples of the semiconductor material include hydrogenated amorphous silicon, hydrogenated amorphous silicon germanium, and hydrogenated amorphous silicon. Silicon carbide, microcrystalline silicon, polycrystalline silicon, or the like can be used.
[0067]
In particular, amorphous or microcrystalline Si, C, Ge, or an alloy thereof is suitable for continuous formation on a long substrate. At the same time, hydrogen and / or halogen atoms are contained. The preferred content is 0.1 to 40 atomic%. Further, oxygen, nitrogen and the like may be contained. These impurity concentrations are 5 × 1019Atom cm-3The following is desirable. Further, a p-type semiconductor contains a group III element, and an n-type semiconductor contains a group V element.
[0068]
In the case of a stack cell having a plurality of pin junctions, it is preferable that the band gap of the i-type semiconductor layer having the pin junction near the light incident side is wide and the band gap is narrow as the farther the pin junction is. Further, it is preferable that the band gap has a minimum value closer to the p-layer than the center of the film thickness in the i-layer.
[0069]
As the doped layer on the light incident side, a crystalline semiconductor with little light absorption or a semiconductor with a wide band gap is suitable.
[0070]
In order to form the above semiconductor layer, a microwave (MW) plasma CVD method, a VHF plasma CVD method, or a radio frequency (RF) plasma CVD method is suitable.
[0071]
The source gas suitable for depositing the group IV and group IV alloy amorphous semiconductor layer suitable for the photovoltaic device of the present invention is SiH4, Si2H6And the like. A gasizable compound containing a silicon atom, such as a silicon atom, and a gasizable compound containing a germanium atom, such as GeH4, are mainly used.
[0072]
Further, a gasizable compound containing carbon, nitrogen, oxygen and the like may be used in combination.
[0073]
B is used as a dopant gas for forming a p-type layer.2H6, BF3Are used.
[0074]
PH as a dopant gas for forming an n-type layer3, PF3Are used.
[0075]
In particular, when depositing a layer having a small light absorption or a wide band gap such as a microcrystalline or polycrystalline semiconductor or SiC, the dilution rate of the source gas with hydrogen gas is increased, and the microwave power or RF power is relatively high power. It is preferred to introduce
[0076]
(Transparent electrode)
The transparent electrode 705 can also function as an antireflection film by appropriately setting its film thickness.
[0077]
The
[0078]
(Collecting electrode)
The current collecting electrode 706 is provided to improve current collecting efficiency. Examples of the manufacturing method include a method of forming a metal of an electrode pattern by sputtering using a mask, a method of printing a conductive paste or a solder paste, and a method of fixing a metal wire with a conductive paste.
[0079]
Note that protective layers may be formed on both surfaces of the
[0080]
【Example】
(Example 1 and Comparative Example 1)
Using the apparatus of FIG. 1, a zinc oxide thin film (1.2 μm thick) was formed on a stainless steel substrate (50 × 50 × 0.15 mm). The applied current density is about 5 mA / cm2And the zinc nitrate concentration of the solution was adjusted to 0.025 mol / l, 0.05 mol / l, 0.075 mol / l, 0.1 mol / l, 0.15 mol / l, 0.2 mol / l, 0.3 mol / l The liquid temperature was set to 85 ° C. for 0.5 mol / l. A zinc plate (50 × 50 × 1 mm) was used as a counter electrode. A case where an ultrasonic wave (40 kHz) was applied (Example 1) and a case where no ultrasonic wave was applied (Comparative Example 1) were prepared.
[0081]
The sample after the liquid phase deposition was counted for the number of abnormal growth in the range of 10 mm × 10 mm using SEM. Each sample was measured by X-ray diffraction.
[0082]
Table 1 shows the results.
[0083]
[Table 1]
[0084]
From this, the following can be understood.
(1) Abnormal growth can be reduced by using ultrasonic waves.
(2) By using ultrasonic waves, abnormal growth of 20 microns or more can be eliminated.
(3) About 5mA / cm2In this case, the c-axis orientation is lost at 0.075 mol / l regardless of ON / OFF of the ultrasonic wave.
[0085]
(Example 2)
In the apparatus of FIG. 1, the applied current density is about 5 mA / cm.2, The zinc nitrate concentration of the solution was 0.2 mol / l, the solution temperature was 85 ° C., and the ultrasonic frequency was changed from 10 kHz to 130 kHz to perform liquid phase deposition of the zinc oxide thin film. The number of abnormal growths of the sample after the solution deposition was counted in the range of 10 mm × 10 mm using SEM.
[0086]
Table 2 shows the results.
[0087]
[Table 2]
[0088]
From this, it can be seen that the number of abnormal growth can be particularly reduced in the ultrasonic frequency range of 20 kHz to 100 kHz.
[0089]
Further, the sample prepared in Comparative Example 1 and the sample prepared in Example 2 were subjected to a bending and peeling test together with the substrate. The sample prepared in Comparative Example 1 started peeling at the bent portion, and almost peeled off when bent back. In the sample having an ultrasonic frequency of 20 kHz to 100 kHz prepared in Example 2, no peeling was observed even when bent at an angle of 180 degrees. In the samples of
[0090]
From the above results, it was confirmed that the system using ultrasonic waves had high adhesion. Further, it was confirmed that the adhesiveness was the strongest in the range of the ultrasonic frequency of 20 kHz to 100 kHz.
[0091]
(Example 3)
In the apparatus of FIG. 1, the applied current density was set to 1.0 mA / cm.2, 2.0 mA / cm2, 5.0 mA / cm2, 7.0 mA / cm2, 10.0 mA / cm2, 15mA / cm2, The zinc nitrate concentration was 0.025 mol / l, 0.05 mol / l, 0.075 mol / l, 0.1 mol / l, 0.15 mol / l, 0.2 mol / l, 0.3 mol / l , 0.5 mol / l, and liquid phase deposition was performed at a liquid temperature of about 85 ° C.
[0092]
The orientation and inclination of the sample after the liquid phase deposition were measured by X-ray diffraction. FIGS. 8 and 9 show typical examples of the case where <101> appears strongly and the case where <002>, ie, the c-axis appears strongly. Table 3 shows the results.
[0093]
[Table 3]
[0094]
From this, it can be understood that the presence of ultrasonic waves and the zinc nitrate concentration of 0.05 mol / l or more may cause the c-axis orientation to be lost.
[0095]
(Example 4)
1, the applied current density was set to 1.0 mA / cm in a system having a zinc nitrate concentration of 0.025 mol / l, 0.075 mol / l, and 0.20 mol / l.23.0mA / cm2, 5.0 mA / cm2, 10.0 mA / cm2, And the solution temperature was further changed to 30 ° C., 40 ° C., 50 ° C., 60 ° C., 70 ° C., 80 ° C., and 90 ° C., and a liquid deposition area of the zinc oxide thin film was confirmed.
[0096]
Table 4 shows the results.
[0097]
[Table 4]
[0098]
This indicates that in the presence of ultrasonic waves, zinc oxide can be deposited in a liquid phase at 60 ° C. or higher regardless of the zinc nitrate concentration.
[0099]
(Example 5 and Comparative Example 2)
In the apparatus of FIG. 1, the applied current density was set to about 5.0 mA / cm.2The solution temperature was changed to 70 ° C., 80 ° C., 90 ° C. with respect to the zinc nitrate concentration of the solution of 0.025 mol / l and 0.2 mol / l, the ultrasonic wave was turned on, and the negative conductive substrate was turned on. Liquid phase deposition of a zinc oxide thin film was performed for 1 minute in a system without pretreatment 203 (Comparative Example 2) and a system in which the conductive substrate 203 was preheated to the same temperature as the liquid temperature (Example 5) as pretreatment. Was.
[0100]
The number of abnormal growths of 20 μm or less and 3 μm or more of the sample after the liquid phase deposition was counted in a range of 10 mm × 10 mm using SEM.
[0101]
Table 5 shows the results.
[0102]
[Table 5]
[0103]
From this, it is understood that abnormal growth is reduced by preheating the conductive substrate to the same temperature as the liquid deposition liquid temperature as the pretreatment.
[0104]
(Examples 7 to 12 and Comparative Example 3)
The zinc oxide thin film of the present invention was applied to a photovoltaic device. A zinc oxide thin film was formed on a stainless steel substrate (50 × 50 × 0.15 mm) formed by sputtering aluminum (thickness: 0.2 μm) by the apparatus shown in FIG.
[0105]
The solution was an aqueous solution of zinc nitrate, and saccharose was added at a ratio of 2 g to 100 ml. The zinc nitrate concentration was 0.025 mol / l, the liquid temperature was 85 ° C., and the applied current was 10 mA / dm. During the liquid phase deposition, ultrasonic vibration at a frequency of 10, 40, 70, 100, or 130 kHz was applied. These are called Examples 7 to 11.
[0106]
Example 12 was made under the same conditions as in Example 8, except that the zinc nitrate concentration was 0.2 mol / l. As a pretreatment, the substrate used for the
[0107]
In the SEM images, the zinc oxide layers of Examples 7 to 11 consisted of fine crystal grains of 0.1 μm or less, and the C-axis orientation was confirmed by X-ray diffraction, with the strongest peak being <002>. On the other hand, the zinc oxide layers of Examples 12 and 13 consisted of crystal grains of about 0.7 μm, and the C-axis orientation was confirmed by X-ray diffraction, and the strongest peak was <101>. In each case, abnormal growth of 20 μm or more was not confirmed in the SEM observation range of 10 mm × 10 mm.
[0108]
Thereafter, n-type amorphous silicon (a-Si) is deposited at 200 °, i-type amorphous silicon (a-Si) is deposited at 2000 °, and p-type microcrystalline silicon (mc-Si) is deposited at 140 ° by a CVD method as a semiconductor layer. In this order. Further, ITO was vapor deposited at 650 ° by heating vapor deposition in an oxygen atmosphere to form a transparent conductive film as an upper electrode having an antireflection effect. A silver grid was deposited thereon by heating and vapor deposition to form an upper extraction electrode, thereby forming an element.
[0109]
As Comparative Example 3, a photovoltaic element was prepared under the same conditions as in Example 8 except that no ultrasonic vibration was applied.
[0110]
Table 6 shows the relative comparison of the initial characteristics and the decrease rate of the conversion efficiency after the temperature / humidity deterioration test, with Comparative Example 3 as 1.
[0111]
[Table 6]
[0112]
It is considered that the large decrease in the conversion efficiency of Comparative Example 3 was caused by the separation phenomenon occurring from a large number of abnormally grown portions, the adhesion between the zinc oxide thin film and the semiconductor portion being reduced, and the resistance being increased, thereby lowering the conversion efficiency. .
[0113]
(Examples 14 and 15)
With the apparatus shown in FIG. 3, a zinc oxide thin film was formed on a long stainless steel substrate (support roll: 30 cm × 300 m × 0.12 mm) to produce a photovoltaic element. However, a degreasing tank, a washing tank, an etching tank, a washing tank, a metal layer forming tank, and a washing tank are provided between the delivery roll and the hot water tank. Rollers for controlling the transport path of the support roll are provided in each tank. The process speed of the support roll was 200 cm / min. The tension related to the support roll was 50 kgf. Tension is controlled by a tension adjustment clutch built into the take-up roller.
[0114]
First, the support roll rust-proofed with oil is degreased in a degreasing tank. The degreasing bath is an aqueous solution comprising 60 ml of sulfuric acid and 70 ml of hydrochloric acid (37% hydrogen chloride (the same applies hereinafter)) in 1 liter of water. The temperature is room temperature. After that, it is transported to the washing tank via the transport roller. Washing is sufficiently performed in the washing shower. Preferably, the amount of water is at least 2 l / min.
[0115]
Next, the support roll is transported to an acidic etching tank via a transport roller. The etching solution is a mixture of 3 hydrofluoric acid (46% hydrogen hydrofluoride, the same applies hereinafter) and 1 acetic acid (molar ratio). The temperature is room temperature.
[0116]
Furthermore, it is conveyed to the same washing tank as the washing tank after a degreasing bath. Since the metal layer forming bath in the next step is alkaline, it is possible to use a weak alkaline shower.
[0117]
The support roll forms a metal layer by plating in a metal layer forming tank 514 via a transport roller. The bath of the metal layer forming tank is composed of 80 g of copper pyrophosphate, 300 g of potassium pyrophosphate, 6 ml of aqueous ammonia (specific gravity 0.88), and 10 g of potassium nitrate in 1 liter of water. Control at 50 ° C to 60 ° C. The pH should be in the range 8.2 to 8.8. A copper plate is used for the anode. In this apparatus, since the support roll is set to the ground potential, the current is read from the anode copper plate to control the layer formation. In this example, the current density is 3 A / dm2And The layer formation rate was 60 ° / sec, and the thickness of the metal layer formed in the metal forming bath was 4000 °.
[0118]
Then, after being washed in a washing tank, the support roll passes through a conveying roller, passes through a warm water tank maintained at a pure water temperature of 85 ° C., is sufficiently preheated, and then is subjected to a zinc oxide layer forming tank 523 (length 2 m). , Width 0.5 m, height 0.5 m).
[0119]
The zinc oxide forming bath in Example 14 contains 30 g of zinc nitrate hexahydrate and 20 g of saccharose in 1 liter of water. The bath in Example 15 contains 20 g of zinc nitrate hexahydrate and 0.02 g of dextrin per liter of water. Others are the same.
[0120]
Ultrasonic waves are applied to the substrate by an ultrasonic oscillator (40 kHz) (15 cm × 15 cm). The liquid temperature is maintained at 85 ° C., and the pH is maintained at 5.9 to 6.4. As the counter electrode (30 cm × 30 cm), zinc whose surface is buffed is used. The current density applied to the zinc counter electrode was 5 A / dm2. The formation rate was 30 ° / sec, and the thickness of the zinc oxide layer formed in the zinc oxide layer forming bath was 1 μm.
[0121]
Then, after being washed in a washing tank, the support roll is sent to a drying oven via a transport roller. The drying furnace includes a hot air nozzle (not shown) and an infrared heater, and the hot air simultaneously repels water. The hot air from the hot air nozzle was controlled at 80 ° C, and the infrared heater was controlled at 200 ° C.
[0122]
The support roller that has undergone the drying process in this manner is wound on a take-up roller as a product having a metal layer and a zinc oxide layer formed on the support.
[0123]
The metal layer forming tank was air-stirred (bubbling), and the zinc oxide layer-forming tank was ultrasonically stirred according to the present invention. In each case, the pH of the bath was constantly monitored by a pH meter with a built-in temperature correction using a glass electrode, ammonia was added in the metal layer forming tank, and zinc nitrate was added in a timely manner in the zinc oxide layer forming tank. The pH was controlled.
[0124]
Subsequently, triple cells having three pin structures were formed by the CVD method. A-Si (n-type)
[0125]
A photovoltaic element was prepared in the same manner as in Example 14, except that the metal layer was formed by DC magnetron sputtering instead of plating (copper: 4000 4).
[0126]
A photovoltaic element was produced in the same manner as in Example 14 except that no ultrasonic wave was used when forming the zinc oxide layer.
[0127]
The result of relative comparison with Comparative Example 4 as described above is shown below.
[0128]
[Table 7]
[0129]
(Example 17 and Comparative Example 5)
The apparatus shown in FIG. 2 was used to form a total of 20 zinc oxide thin films by changing the zinc nitrate concentration within a certain range as shown in Table 8 to obtain Example 17. In addition, Comparative Example 5 was obtained in which a zinc oxide thin film was formed in the same manner as in Example 17 except that the film was formed without applying vibration to the vibrator.
[0130]
(Example 18 and Comparative Example 6)
As shown in Table 8, a total of 20 zinc oxide thin films were formed on a long stainless steel substrate by changing the zinc nitrate concentration within a certain range as shown in Table 8 using the apparatus shown in FIG. Comparative Example 6 was obtained by applying no vibration to the substrate in Example 18.
[0131]
(Example 19 and Comparative Examples 7, 8)
As shown in Table 8, a total of 20 zinc oxide thin films were formed on a long stainless steel substrate using the apparatus shown in FIG. However, as shown in FIG. 6b, a magnet was arranged in the solution at a position facing the magnetic rotating belt. A washing tank was provided after the zinc oxide thin film forming tank. In addition, an ultrasonic vibrator was used for vertical vibration. Comparative Example 7 was obtained by applying no vibration to the substrate in Example 19.
[0132]
In order to confirm the effect of the opposing magnet, a zinc oxide thin film was prepared in the same manner as in Example 19 except that the opposing magnet was not arranged, and Comparative Example 8 was used. In the evaluation described below, comparison was made with Comparative Example 6.
[0133]
(Example 20 and Comparative Example 9)
Example 20 A two-layer zinc oxide thin film was formed on a long stainless steel substrate by using the apparatus shown in FIG. 10 and changing the zinc nitrate concentration within a certain range as shown in Table 8. The apparatus shown in FIG. 10 includes a cleaning tank 1001, a first zinc oxide forming tank 1010, a second zinc oxide forming tank 1017, and a
[0134]
(Example 21 and Reference Example 1)
As shown in Table 8, using the apparatus of FIG. 4 and changing the temperature of the aqueous solution within a certain range, a zinc oxide thin film of 20 was formed on a long stainless steel substrate. However, the device is provided with a counter magnet. Among them, a sample formed at an aqueous solution temperature of 50 ° C. or lower is referred to as Reference Example 1.
[0135]
(Example 22 and Reference Example 2)
As shown in Table 8, a zinc oxide thin film of 20 was formed on a long stainless steel substrate by changing the zinc nitrate concentration within a certain range as shown in Table 8 using the apparatus of FIG. However, the device is provided with a counter magnet. Ag is formed on the stainless steel substrate in advance by a 2000 ° sputtering method. A washing tank was provided after the zinc oxide thin film forming tank. Among them, a sample formed with a zinc nitrate concentration of 0.001 mol / l or less is referred to as Reference Example 2.
[0136]
(Example 23 and Reference Examples 3 and 4)
As shown in Table 8, a zinc oxide thin film of 20 was formed on a long stainless steel substrate by changing the current density within a certain range as shown in Table 8 using the apparatus of FIG. However, the device is provided with a counter magnet. Ag is formed on the stainless steel substrate in advance by a 2000 ° sputtering method. A washing tank was provided after the zinc oxide thin film forming tank. Among them, the current density is 7 mA / dm2Reference Example 3, 12 A / dm2The sample formed in Example 2 is referred to as Reference Example 4.
[0137]
(Example 24 and Reference Examples 5 and 6)
Using the apparatus shown in FIG. 4 having a washing tank in front of the zinc oxide thin film forming tank, 20 zinc oxide thin films were formed on a long stainless steel substrate by changing the temperature of the washing layer in the range of 20 to 95 degrees. This was designated as Example 24. However, the device is provided with a counter magnet. Among these, a sample formed at a temperature of the washing tank of 23 ° C. in the zinc oxide forming tank is referred to as Reference Example 5, and a sample formed at 95 ° C. is referred to as Reference Example 6.
[0138]
(Example 25 and Comparative Example 10)
As shown in Table 8, a zinc oxide thin film of 20 was formed on a long stainless steel substrate by changing the temperature of the aqueous solution in the zinc oxide forming tank within a certain range as shown in Table 8 using the apparatus of FIG. However, the device is provided with a counter magnet. Ag is formed on the stainless steel substrate in advance by a 2000 ° sputtering method. In Example 25, no vibration was applied to the substrate.
[0139]
[Table 8]
[0140]
Evaluation of zinc oxide thin film
Surface observation was performed using an optical microscope to observe how many abnormal growths having a diameter of 10 μm or more existed in a 1 cm × 1 cm area at the center of the stainless steel substrate. (Observation of abnormal growth)
[0141]
In addition, by observation with an electron microscope (SEM), the crystal grain size (wurtzite type) of zinc oxide was measured within a range of 5 μm × 5 μm (observation of crystal grain size), and the variation of the grain size was examined. Variation observation).
[0142]
Also, 10 cuts are made in a grid pattern at intervals of 1 mm on a part of the substrate on which the respective zinc oxide thin films are formed, and 100 squares are formed. Adhere the cellophane adhesive tape, peel it off momentarily after it is sufficiently adhered, evaluate the adhesion between the conductive substrate and the zinc oxide thin film by calculating the area of the peeled part, and then put the substrate on the environment. It was put in a test box, kept at a temperature of 85 ° C. and a humidity of 85% for 100 hours, and the adhesion was evaluated again by the same method as the previous time. (Adhesion test)
[0143]
In each of the examples, almost no abnormal growth was observed, whereas in the comparative example and the reference example, abnormal growth was observed. Table 9 shows relative values of the crystal grain size, the variation in the grain size, and the adhesion of the corresponding comparative example and reference example based on the zinc oxide thin film of the example. The crystal grains of the examples have smaller variations and larger particle diameters than the comparative examples and the reference examples, and the zinc oxide thin film of the examples has excellent adhesion immediately after film formation and after the high-temperature and high-humidity deterioration test. I understand.
[0144]
[Table 9]
[0145]
Fabrication and evaluation of photovoltaic devices
After forming the zinc oxide thin films of Examples 17 to 25, pin junctions were formed on each of them by a CVD method, transparent electrodes and current collecting electrodes were formed, and a photovoltaic element as shown in FIG. 7 was produced.
[0146]
After dividing all the devices (20 devices) into 25 subcells, the shunt resistance was measured while applying a reverse bias voltage of -1.0 V in a dark place. The reference value of the shunt resistor is 4 × 104Ωcm2Then, the yield was checked.
[0147]
Subsequently, the adhesion test, initial characteristics (photoconductive characteristics), and high temperature / high humidity reverse bias test (HHRB) deterioration tests of the photovoltaic element were performed using exactly the same method as the adhesion test of the zinc oxide thin film. .
[0148]
For the initial characteristics, the photoelectric conversion efficiency was measured using a solar simulator (AM1.5 100 mW / cm2, surface temperature 25 ° C). In the HHRB test, the sample was put in an environmental test box, kept at a temperature of 85 ° C., a humidity of 85%, and a reverse bias voltage of 0.8 V for 100 hours, and then the photoelectric conversion efficiency was examined.
[0149]
The yield, adhesion, initial photoelectric conversion efficiency, and photoelectric conversion after the HHRB test were performed on the photovoltaic devices using the zinc oxide thin films of Examples 17 to 25, based on the corresponding comparative examples and reference examples. Table 9 shows the relative evaluation of efficiency. It can be seen that the photovoltaic device using the zinc oxide thin film of the present invention has excellent characteristics.
[0150]
【The invention's effect】
According to the method for producing a zinc oxide thin film of the present invention, a vacuum process is unnecessary, and thus the production cost is greatly reduced. In addition, it is possible to produce a zinc oxide thin film having a high yield and excellent uniformity and adhesion. In particular, it suppresses abnormal growth of crystal grains of 20 microns or more.
[0151]
Further, the photovoltaic device having the zinc oxide thin film formed by the method of the present invention can significantly reduce the production cost, increase the yield, and improve the uniformity and environmental resistance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing a zinc oxide producing apparatus using an ultrasonic transducer.
FIG. 2A is a schematic diagram showing a zinc oxide manufacturing apparatus using a vibrating body, and FIG. 2B is a schematic diagram showing a vibrating body power supply.
FIG. 3 is a schematic diagram showing an apparatus for continuously producing a zinc oxide thin film using an ultrasonic vibrator.
FIG. 4 is a schematic view showing a continuous manufacturing apparatus of a zinc oxide thin film using a vibrator.
FIG. 5 is a schematic diagram showing details of a magnetic rotating belt.
FIG. 6A is a schematic diagram illustrating magnetic lines of force near a substrate. b is a schematic diagram showing magnetic lines of force near the substrate when the opposing magnet is arranged.
FIG. 7 is a schematic view showing an example in which a zinc oxide thin film formed by the method of the present invention is applied to a photovoltaic element.
FIG. 8 is a chart showing the X-ray diffraction intensity of a zinc oxide layer formed at a low zinc nitrate concentration.
FIG. 9 is a chart showing the X-ray diffraction intensity of a zinc oxide layer formed at a high zinc nitrate concentration.
FIG. 10 is a schematic view showing an apparatus for continuously manufacturing two zinc oxide layers.
[Explanation of symbols]
101 Corrosion-resistant container
102 aqueous solution
103 conductive substrate
104 Counter electrode
105 power supply
106 Load resistance
107 injection port
108 suction port
109 Inhalation solution pipe
110 Injection solution pipe
111 Solution circulation pump
112 ultrasonic transducer
113 Ultrasonic oscillator
114 heater
115 thermometer
116 thermocouple
212 vibrator
213 vibrator power supply
302 Delivery roll
303 take-up roll
305 Hot water tank
308 Zinc oxide forming tank
313 Rinse tank
315 drying oven
405 vibrator
406 vibrator power supply
412 Delivery roll
413 Take-up roll
701 Support
702 metal layer
702 Zinc oxide layer
704 semiconductor layer
705 transparent conductive layer
706 current collecting electrode
1001 Cleaning tank 1
1010 First zinc oxide forming tank
1017 Second zinc oxide forming tank
1014, 1021 vibrator
1015, 1022 Oscillator power supply
1016 Opposite magnet
1023 Cleaning tank 2
1025 drying oven
1028 Magnetic rotating belt
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