JP3548154B2 - Peeler - Google Patents
Peeler Download PDFInfo
- Publication number
- JP3548154B2 JP3548154B2 JP2001373301A JP2001373301A JP3548154B2 JP 3548154 B2 JP3548154 B2 JP 3548154B2 JP 2001373301 A JP2001373301 A JP 2001373301A JP 2001373301 A JP2001373301 A JP 2001373301A JP 3548154 B2 JP3548154 B2 JP 3548154B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rod
- shaped guide
- peeling
- skin
- guide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は果物、野菜等の表皮を剥離するための皮剥き器の改良に関し、特に片手だけしか使用できない身障者や、両手を使用できても視覚障害、高齢等に起因して既存の皮剥き器を操作できない人々にとっても容易且つ確実に皮剥き作業を行うことができる皮剥き器に関する。
【0002】
【従来の技術】
リンゴ、梨、柿等の薄皮の果物類や、大根、ジャガイモ等の薄皮の野菜類を調理する際には、事前に表皮を剥き取る必要があり、このような皮剥き専用の器具としては、ホルダ部の先端に皮剥き用の薄刃を取り付けた片手で把持するタイプの皮剥き器が知られている。この種の従来の皮剥き器の基本構造と使用方法はほぼ共通しており、一方の手で果物等の皮剥き対象物を把持した状態で、他方の手に把持した皮剥き器の刃部を対象物の表面にあてがって一定の力を加えながら表皮に沿って移動させることにより、刃部の長さに見合った幅の表皮部分を帯状に剥き取る機能を備えている。
しかし、この種の皮剥き器は、健常者にとっても使いにくく、対象物を把持した手の指等を誤って傷つけることも多々ある。また、片手、片腕だけしか使用できない身障者や怪我人、両手を使用できても視覚障害等を有しているために皮剥き箇所を確認しながらの作業が困難な者、高齢や低年齢等の原因によりこの種の細かい作業が困難な者、傷病等により手、腕その他の身体機能が充分に快復していない者等にとっては、この種の皮剥き器は、単独では使用困難であり、また無理に使用すると指などを傷つける虞が常に伴う。
また、これらの人々にとっては、ナイフ、包丁等の刃物の使用は更に困難を伴うため、皮剥き作業は実質的に不可能となり、日常の調理作業に支障を来すばかりか、一人では果物を食べることさえままならない状況にあった。
なお、片手だけによる操作が可能な皮剥き器として、床置き式、或いは壁掛け式のものがあるが、安全面での配慮に欠けており、危険性が高いという致命的な欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、果物等の皮剥き対象物の表皮を剥離する皮剥き器であって、片手だけを用いた単純な操作によって、果物等の固定と、固定した果物等の表皮を剥離する作業を同時に実施して確実に皮剥きを行うことができる皮剥き器を提供することを目的とする。
更に本発明は、皮剥き対象物の皮剥き箇所を目で確認しながら皮剥きを行う必要を無くすることによって、視覚障害者によっても確実に皮剥きを行うことができる皮剥き器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、棒状ガイド部を備えたガイド部材と、該ガイド部材の棒状ガイド部によってスライド自在且つ回転自在に支持されるスライド把持部を備えた可動部材と、を有し、皮剥き対象物の皮を剥離するための皮剥き器であって、前記ガイド部材は、前記棒状ガイド部の一端部に前記皮剥き対象物を係止するための位置決め係止部を備え、前記可動部材は、前記スライド把持部によって基端部を棒状ガイド部の中心軸線を含む平面に沿って回動自在に支持されたレバーと、該レバーの先端部に設けた切刃と、を備えていることを特徴とする。
レバーの回動方向は、棒状ガイド部の中心軸線を含む平面に沿った方向である。換言すれば、棒状ガイド部の軸方向と直交する回動軸(後述するネジ23b)によってレバーの基端部をスライド把持部によって軸支した場合の回動方向である。
この発明によれば、先端に皮剥き用の切刃を備えたレバーを回動自在に備えたスライド把持部を棒状ガイド部によって軸方向移動可能に支持し、且つ棒状ガイド部先端に針等の位置決め係止部を設けたので、果実、野菜等の皮剥き対象物に位置決め係止部を固定した状態で、スライド把持部を軸方向移動させることによってレバー先端の切刃により表皮を剥くことが可能となる。皮剥き対象物に対して位置決め係止部を突き刺す等の方法によって固定する作業と、その後の皮剥き作業は片手によって実施できるので、片手のみしか使用できない人にとって便利であり、一人であっても容易、且つ安全に皮剥き作業を行うことができる。また、両手の使用が可能な者であっても、この皮剥き器を使用することにより、片手又は両手を用いて、迅速且つ安全に皮を剥くことができる。
【0005】
また、請求項1において、前記棒状ガイド部の位置決め係止部を皮剥き対象物の適所に係止した状態で、前記スライド把持部を前記ガイド部材の棒状ガイド部の他端側から一端側へ向けて移動させる際に、前記レバー先端の切刃を皮剥き対象物の表皮に圧接しつつ表皮に沿って移動させることにより、切刃の移動軌跡に沿って皮剥き対象物の表皮を剥離する構成を備えていることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、棒状ガイド部の他端側に可動部材が位置しているときに、レバー先端の切刃を対象物の表皮適所に当接し、操作者の把持する際の握力によってレバーを加圧しながら棒状ガイド部の一端へ向けて可動部材全体をスライド移動させることにより、対象物の表皮を一ライン分剥離することができる。このように、棒状ガイド部に沿って可動部材を上下動させる単純な皮剥き動作を、切刃を対象物の周方向へ移動させながら繰り返し行うことにより、最後には対象物の表皮を全て剥き取ることが可能となる。
また、請求項1において、前記ガイド部材の棒状ガイド部が、その軸方向両端部に前記スライド把持部の脱落を防止するストッパ片を備え、前記位置決め係止部は、一方のストッパ片の端面に設けられていることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、位置決め係止部が棒状ガイド部の一端部に設けられているので、棒状ガイド部と位置決め係止部を一体的に操作することができ、対象物を位置決め固定する際の作業性が向上する。また、一方のストッパの端面に位置決め係止部を設けたので、ストッパ片を交換することにより、使用する位置決め係止部を異なったタイプに変更する等の取り替えが自由に行えることとなる。
【0006】
また、請求項1において、前記位置決め係止部が、少なくとも一本の針、或いは尖った突起から成ることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、転動し易い形状で、滑りやすい表面の対象物であっても、針等を突き刺すことによって棒状ガイド部に対して固定することができる。また、テーブル、まな板等の作業台上に対象物をおいた状態で、突き刺すことにより、片手でも容易に突き刺しを行うことができることとなる。その後の皮剥き作業においても、棒状ガイド部と作業台上面との間で対象物を加圧しながら作業を行うことにより、対象物を所望の姿勢に固定したままでの皮剥きが可能となる。
また、前記レバーが、前記スライド把持部に設けた前記棒状ガイド部と直交する軸によって一端部を回動自在に支持されていることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、先端に切刃を備えたレバーは、上部をスライド把持部によって回動自在に支持されており、その回動方向は位置決め係止部によって保持された対象物の表面に対して接近、離間する方向となっている。このため、レバーを把持した手によって切刃を対象物の表面に圧接させつつ可動部材全体棒状ガイド部の軸方向に移動させることにより、切刃によって表皮を剥き取ることが可能となる。加圧力を任意に調整することにより、剥き取る皮の厚さを微調整することもできる。
また、前記レバーが、前記軸によって支持された一端部から先端方向へ延びる部分が前記棒状ガイド部に向けて屈曲、或いは湾曲していることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、スライド把持部によって軸支されるレバーの上端部と、レバー先端の切刃との間のレバー部分は、R状に湾曲、或いは屈曲しているため、切刃以外のレバー部分が皮剥き動作中に対象物の表面に干渉して皮剥き作業を阻害する虞がなくなる。従って、対象物がリンゴの如き略球状であったり、その他の不定型であったとしても、表面形状に追随しながら確実に連続的に(途切れることなく)皮剥きを行うことが可能となる。
【0007】
また、前記レバーの一端部には、環状のホルダ部が形成されていることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、スライド把持部と対向する位置にあるレバー部分に環状のホルダ部を設けたので、スライド把持部を掌で把持しながら親指以外の指をホルダ部内に差し入れることにより、切刃が対象物の表面に圧接するようにレバーを加圧しながら皮剥きのためのスライド動作を実施することができる。
また、前記棒状ガイド部の軸方向両端部に設けたストッパ片が、少なくともその一方が棒状ガイド部に対して着脱可能であることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、棒状ガイド部によってスライド自在に支持されたスライド把持部を、棒状ガイド部端部に設けたストッパ片を取り外すことによって、棒状ガイドから取り外し可能に構成した。このため、各パーツ毎の細部に渡る清掃が容易となり衛生状態を保つことができる。また、一方のストッパ片の端面に位置決め係止部を設けたので、このストッパ片を交換することにより、使用する位置決め係止部を異なったタイプに変更する等の取り替えが自由に行えることとなる。
また、前記切刃が、前記レバーの先端部に対して着脱可能であることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、皮剥き対象物の種類、形状、サイズ等の変更に応じて、切刃をそれに適したものに変更することが可能となり、常に最適の皮剥き作業性を確保できる。また、切刃として、皮剥き用のみならず、切り込み用或いは切断用の切刃、すり下ろし用の切刃等々任意のものを選択して取り替え使用することにより、所望の処理を行うとが可能となる。
【0008】
次に、請求項2の発明は、前記可動部材が前記棒状ガイド部の軸方向に沿って一回往復移動することによって一回の皮剥き行程を終了した後で、該可動部材を周方向へ所定角度分だけ回動させて次の隣接する皮剥き行程に移行させるためのガイド機構を、棒状ガイド部外周面と、スライド把持部の内周面に夫々設けたことを特徴とする。
この発明によれば、皮剥き開始位置を操作感触によって知ることができるガイド機構を設けたので、視覚障害者が皮剥きを行う場合に、皮剥き済みの箇所と未処理箇所とを目視によって確認しながら行う必要が無くなるため、剥き忘れ部分のない皮剥き作業を行うことが可能となる。従って、視覚障害者が単独でも皮剥き作業を安全に行うことができる。
また、前記ガイド機構が、前記棒状ガイド部の外周面又は前記スライド把持部の内周面に軸方向に沿って平行に形成した複数本のガイド溝と、各ガイド溝間を連結する連結溝と、スライド把持部の内周面又は棒状ガイド部の外周面に形成されて該ガイド溝及び連結溝に嵌合する突起と、から成ることも本発明の有効な手段である。
この発明によれば、例えば棒状ガイド部の周面にガイド溝と、連結溝を設け、スライド把持部の内周面にこれらの溝と嵌合(遊嵌)する突起を設け、突起が溝にガイドされることにより、スライド把持部が一定の軌跡に沿って軸方向、周方向へ移動できるようにした。そして、ガイド溝は、切刃による一回の皮剥き動作によって剥かれる表皮の幅に対応してその周方向ピッチが設定されているので、一本のガイド溝に沿って一ライン分の皮剥きを終了した後に、連結溝を利用して次のガイド溝に移行して次の一ライン分の皮剥きを行うことにより、剥き漏れのない皮剥きを行うことが可能となる。また、連結溝の形状を種々工夫することにより、連結溝とガイド溝との連結部に突起が到達したときの感触を操作感として操作者に伝えることができ、突起(スライド把持部)の行き過ぎを防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1(a)(b)及び(c)は本発明の第1の実施形態に係る皮剥き器の外観斜視図、人手による把持の仕方を説明する図、図2は分解斜視図、図3(a)(b)(c)及び(d)は、本発明の一実施形態に係る皮剥き器の正面図、右側面図、平面図、及び底面図である。なお、以下に説明し、図示する皮剥き器は、あくまで一例に過ぎず、その形状、構造、組み合わせ、配置等々を限定する趣旨ではない。
この皮剥き器1は、棒状ガイド部3等を備えたガイド部材2と、ガイド部材2の棒状ガイド部3の外周面によって軸方向へスライド自在且つ回転自在に支持されるスライド把持部22等を備えた可動部材21と、を有している。
ガイド部材2は、樹脂などから成る棒状ガイド部3の両端部に夫々大径のストッパ片4、5を備え、一端側(先端側)のストッパ片4の端面には、皮剥き対象物を固定するための位置決め係止部6が設けられている。各ストッパ片4、5は、棒状ガイド部3に沿って進退する可動部材21のスライド把持部22の脱落を防止する。両ストッパ片4、5は、棒状ガイド部3の両端部に対して嵌合、螺着等の方法によって着脱自在に構成してもよい。一方のストッパ片4は、その先端面にステンレス等から成る複数本(この例では3本)の針から成る位置決め係止部6を備え、この位置決め係止部6は、後述するように果物等の皮剥き対象物の適所に突き刺さることによって、本皮剥き器1とテーブル等の作業面との間で対象物を挟圧保持(固定)することが可能となる。少なくとも位置決め係止部6を備えたストッパ片4を棒状ガイド部3から取り外し可能に構成することにより、ガイド部材2(スライド把持部22)と可動部材21との分解と、各パーツの細部までの洗浄が容易となり、衛生状態を保つことが可能となる。
【0010】
位置決め係止部6は、皮剥き対象物に突き刺す、挟持する等の手法によりこれを回転不能、抜け落ち不能な固定状態に保持できる手段であれば、どのような構成であってもよく、例えば先端が尖った突起であってもよい。なお、まな板等の作業台上に皮剥き対象物を確実に固定する凹所、突部等の固定手段を設けることができれば、位置決め係止部6として、針等、対象物を傷つける手段の使用を回避することができる。例えばストッパ4の凹面状の下面に複数の小突起を突設した程度の構成であっても、対象物の回転、傾倒を防止しつつ皮剥き作業を行うことが可能となる。
可動部材21は、スライド把持部22の適所、この例では上端部近傍に設けた軸支部23によって矢印で示す方向へ回動(揺動)自在に支持されたレバー30と、レバー30の先端部に設けた切刃31と、を備えている。
スライド把持部22は、円筒状の棒状ガイド部3の外周面に挿通されて軸方向へスライド自在且つ回転自在に支持される円筒状の挿通穴22aを有した樹脂、金属等から成る円筒体であり、人間の片手の掌に把持できる程度の軸方向長と周長を備えている。周面に滑り止め用のエンボスなどを施しても良い。軸支部23はスライド把持部22の肉厚内を軸方向と直交する方向に向けて伸びるネジ穴23aと、各ネジ穴23aに係合するネジ(ピン)23bとを備えている。スライド把持部22は、ガイド部材2のストッパ4、5により規制される範囲内で軸方向移動が自由であり、且つ回転自在である。
【0011】
レバー30は、その上端部に突設した一対の突片30aと、各突片30aに貫通形成した穴30bを備え、各穴30bが軸支部23の各ネジ穴23aに整合するように各突片30aを位置決めした状態でネジ23bを各穴内に螺着することによって、レバー30は矢印方向へ回動可能となる。つまり、ネジ(回動軸)23bが棒状ガイド部3と直交する方向へ延びる軸となって、レバー30を矢印方向へ回動可能に支持している。
レバー30の回動方向は、棒状ガイド部3の中心軸線を含む平面に沿った方向である。換言すれば、棒状ガイド部3の軸方向と直交する回動軸であるネジ23bによってレバーの基端部(切刃保持部33aとは反対側の端部適所、図1、図2等では上部)をスライド把持部22によって軸支した場合の回動方向である。
なお、必要に応じて、図示しないトーションバネ、コイルバネ等の弾性部材を軸支部23の近傍、その他の適所に配置することによって、レバー30を、スライド把持部に接近する方向、或いは離間する方向へ弾性付勢するようにしてもよい。レバー30を弾性部材によってスライド把持部22に接近する方向へ弾性付勢した場合には、レバー先端の切刃31を弾性力によって皮剥き対象物の表面に圧接させることができるので、皮剥き作業時に作業者がレバーに加える把持力を軽減し、作業性を高めることができる。従って、傷病、老齢等の理由により握力が低下している人によっても操作が容易となる。
また、ネジ23bに代えて、一本のピンを使用してレバー30を穴30b内に軸支する構成とすれば、ピンを抜き取ることによってレバーをスライド把持部22に対して着脱することが容易となる。
レバー30は、プラスチック等の樹脂、金属等から構成し、上部に環状のホルダ部32を備え、ホルダ部32の下方には所定長の延長部33が下方(先端方向)へ向けて伸びている。延長部33は、図示のようにその先端部が棒状ガイド部3側へ向けて湾曲、或いは屈曲するように構成されている。このように図1(a)に示した状態において、レバー30は棒状ガイド部3から離間する方向へ斜めに延びた後で、棒状ガイド部3へ接近する方向へ湾曲して延びているので、後述する皮剥き作業中に、レバーの中間部が皮剥き対象物の表面と干渉することが防止される。延長部33の先端部は二股に分岐した切刃保持部33aがあり、各切刃保持部33a間で切刃31を支持する。レバー30の長さは、図1(a)に示すように、スライド把持部22が棒状ガイド部3の上端部に位置するときに、先端の切刃31が位置決め係止部6とほぼ対向する位置にあるように設定する。
【0012】
切刃31は、図示の如く、切刃本体31aと、切刃保持部33aに設けた支持穴33b内に回動自在に支持される被支持突起31bと、を備えている。切刃本体31aは、その中間部にスリット31a’を有し、スリット31a’の上側端縁が切刃部31a”となっている。従って、レバー30を図面の上方から下方へ移動させる際に、この切刃部31a”が対象物の表皮に食い込んで切除して剥離することが可能となる。支持穴33bは、被支持突起31bを所定の限られた範囲で回動させることにより、対象物の表面形状の変化に追随して切刃部31a”の向きを自由に変更できるようになっている。
なお、刃部31自体、或いは刃部31を備えた延長部31の先部をレバー本体に対して着脱自在に構成することにより、皮剥き対象物の種類、形状等の違いに応じて使用する刃部の形状を変更することも可能である。
このような構成を備えた皮剥き器1は、図1(b)のように環状のホルダ部32内に親指を除いた他の指を差し込んだ状態でスライド把持部22を把持することにより、操作が可能となる。ホルダ32内に差し込んだ指によってレバー30を開閉させることが可能になると共に、棒状ガイド部3に沿って可動部材21全体を移動させることが可能になる。
なお、図示しないバネを用いてスライド把持部22を常時上向き付勢して可動部材21全体が棒状ガイド部3の最上部に位置するように構成しておけば、可動部材21を下方に押し込んだ後、押し込み力を解除することによって、バネの復帰力によって可動部全体を最上部に復帰させることができるので、操作性を向上させることができる。
【0013】
次に、図4に従って皮剥き器1を使用した皮剥き対象物(この例では、リンゴ)40の皮剥き手順を説明する。
先ず、図4(a)のように皮剥き器1を片手で把持し、レバー30を拡開させた状態で、(b)のようにリンゴ40の適所、例えばツルが伸びる凹所の部分に位置決め係止部6を構成する3本の針を深く突き刺すことにより、リンゴをガイド部材2に固定する。この際、リンゴ40底面をテーブル等の作業面に載置した状態で作業面と直交する方向へ突き刺すことにより、リンゴ40の転動を阻止しながら片手による突き刺しが容易に行える。その後の皮剥き作業は、可動部材21全体を棒状ガイド部3の上方適所に位置させることにより、切刃31をリンゴの上部、即ち皮剥き開始位置に対応する位置に位置決めし、それと同時にホルダ32内に差し入れた指を使用して切刃31を所定の圧力によってリンゴ上部の表皮に当接させる(図4(b))。その後は、切刃31を表皮に圧接させる力を緩めずに図4(c)、図5(d)(e)に示した手順で可動部材全体を棒状ガイド部3に沿って下降させる。この際、切刃31は、リンゴ40の外形の変化に追随しながら表皮に沿って下方へ移動し、一定の厚さの表皮を直線上に剥き取ることができる。
【0014】
このようにして一ライン目の剥離を終了すると、切刃31がリンゴ表面から離間するようにレバーを拡開させてから、可動部材21全体を棒状ガイド部3に沿って上昇させる。上昇過程、或いは上昇後に、リンゴを作業台上に加圧しつつ、親指、或いはホルダ内の指を使用して可動部材21を所要角度回動させることにより、切刃31を隣接する未剥離の表皮部分の上部に移動させて当接させてから下降を開始する(図5(f))。その後は、図6(g)、(h)に示すように、上記と同様に可動部材21の押下と引き上げを繰り返して、隣接する表皮部分を帯状に剥き取り、最終的には全ての表皮を除去することが可能となる。
皮剥き完了後は、リンゴから針を抜き取るように皮剥き器全体を離間させる。これらの作業は全て片手によって実施可能である。
厚剥き、薄剥きは、レバーを把持する指に加える力を加減することによって、任意に調整可能である。
【0015】
なお、皮剥き対象物の形状、サイズ等によっては、隅々まで皮剥きができないことがあるので、そのような場合には、針を突き刺す場所を変更して同様の皮剥き動作を行うことが有効である。即ち、対象物の形状等の条件によっては、対象物の一カ所に位置決め係止部を突き刺して皮剥き動作を実施しただけでは、表皮全体を皮剥きすることが困難になる虞があるが、このような場合に、満遍なく表皮を剥くためには、突き刺し箇所を変更してやり直しても良い。
例えば、リンゴの場合、その側面に針を突き刺してツルの部分等の周辺を皮剥きを行ってから、ツルの部分に針を突き刺して上記手順による皮剥きを実施することにより、満遍なく皮剥きを実施することが可能となる。
なお、切刃を当接させた上で開始される皮剥き動作は、必ずしも針を刺した部分の近傍から始める必要はなく、対象物の任意の表皮部分に対象を絞って剥離作業を行うようにしてもよい。つまり、対象物の任意の表皮部分を任意の範囲に渡って剥離することが可能となる。
更に、両手を使用できる者が本発明の皮剥き器を用いて対象物の皮剥きを行う場合には、位置決め係止部を対象物の上部に突き刺した状態で片手によって対象物を押えながら、切刃を対象物の下部に当接させて可動部材を上方へ移動させる過程で皮剥きを行うことも可能である。
なお、図3中に記載した寸法を示す数字は、リンゴ、梨、柿等の果物類や、大根、ジャガイモ等の野菜類の表皮の剥離に共通して使用し得る皮剥き器の寸法例を示すものであり、本発明の権利範囲をここに示した数値例に限定する趣旨ではない。また、各構成要素の形状、配置、位置関係等々についても、図示したものは一例に過ぎず、本発明と同等の効果を奏する範囲内で種々のバリエーションを有するものである。
【0016】
本発明の皮剥き器によって取扱いが可能な皮剥き対象物としては、上記の他に、例えば山芋類、ゴボウ、人参、カボチャ、薄皮のオレンジ、ネーブル等の柑橘類を例示することができる。
また、切刃31として厚い表皮、硬い表皮を剥くための専用刃を用いれば、上記以外の果物、野菜等の厚皮、硬い皮を剥くことも可能となる。
また、切刃31を2枚刃とすることにより、容易且つ確実な皮剥きを行うことができ、刃の耐久性も向上する。
また、図示した如き皮剥き用の切刃31に代えて、ヤスリ状の刃やヤスリ板を用いることにより、果物、野菜等の表面をすり下ろし状に削ることが可能となる。また、刃先を凹凸状に構成することにより、刺身のツマとして利用される大根の細切りを簡易に量産することもできる。また、刃先が棒状ガイド部3の軸方向と平行に伸びる切刃を使用すれば、対象物の表皮、或いは身の部分にまで所望深さの切り込み線を形成することができる。例えばこれをグレープフルーツ等の厚皮の柑橘類等に適用すれば、厚皮を含めて複数に分割することが可能となる。
また、上記実施形態では、一つのスライド把持部22に対して、一つのレバー30を設けたが、180度間隔で対向させた2つのレバーを一つのスライド把持部22に回動自在に設け、片手により両レバー30を同時に把握しながら可動部材全体を上下動させることにより、2つのレバー30に夫々設けた切刃によって同時に2カ所ずつ皮剥きを実施することが可能となり、作業効率が倍増する。
更に、この実施形態をさらに推し進め、3個、或いは4個のレバーを一つのスライド把持部22に所定の周方向間隔を隔てて回動自在に支持して、同時に3カ所、4カ所を皮剥きできるように構成しても良い。
また、本発明の皮剥き器は、家庭用、個人用の用途のみならず、業務用に転用することも可能である。例えば、食堂、レストラン等の飲食業において、皮剥き対象物別に、サイズ、形状、刃先の形状等を異ならせた専用の皮剥き器を用意し、更に必要に応じて皮剥き対象物を固定する専用台座を用意し、これらを任意に使用して効率的な皮剥きを実施することが可能となる。
【0017】
[第2の実施形態]
次に、図7(a)(b)及び(c)は、本発明の他の実施形態に係る皮剥き器の外観図、各構成要素の構成を示した斜視図、及び(a)のA―A断面図である。なお、前記実施形態と同一部分には同一符号を付し、重複した構成、操作の説明は省略する。
この実施形態に係る皮剥き器1は、皮剥きの進行状態を目視により確認できない視覚障害者が皮剥き作業を行う際に便ならしめるために、一ライン分の皮剥きを終了した後に、一定の周方向ピッチ(角度)にて次の皮剥き開始位置に切刃を移動させることを可能とすることにより、剥き忘れのない皮剥き操作を実施できるように構成している。このため、目視により皮剥きの状況を確認せずに対象物の表皮全体を確実に皮剥きすることができる。なお、この際、視覚障害者は、片手による操作であっても、或いは両手を用いた操作であっても、容易且つ確実に皮剥きを実行することができる。
即ち、この皮剥き器1は、可動部材21が棒状ガイド部3の軸方向に沿って一回往復移動することによって一回の皮剥き行程を終了した後で、該可動部材21全体を周方向へ所定角度分だけ回動させて次の隣接する皮剥き行程に移行させるためのガイド機構Gを、棒状ガイド部3の外周面と、スライド把持部22の内周面に夫々設けた構成が特徴的である。
即ち、このガイド機構Gは、棒状ガイド部3の外周面に軸方向に沿って平行に配置した複数のガイド溝(線状ガイド)50と、ガイド溝間を連結する連結溝(線状ガイド間連結部)51と、スライド把持部22の内周面に設けられて溝50、51に嵌合する突起55と、から成る。各ガイド溝50は、所定の周方向間隔を備えて配置された平行な長尺溝であり、各ガイド溝50間には各溝間を連結する溝である連結溝51が所定のピッチ(後述する突起55の軸方向ピッチと同じピッチ)Lで形成されている。なお、軸方向に連設された各連結溝間のピッチは必ずしも一定でなくても良いが、周方向に配列された各連結溝の軸方向位置は一致していることが必要である。また、各溝50、51は、一定の凹形状(例えば、円弧状)を有している。各溝50、51を円弧状の凹所として構成した場合には、これらに嵌合する突起55も溝形状に整合する半球形状等々に構成する。
ガイド溝50は、切刃31による一回の皮剥き動作によって剥かれる表皮の幅に対応してその周方向ピッチが設定されているので、一本のガイド溝に沿って一ライン分の皮剥きを終了した後に、連結溝を利用して次のガイド溝に移行して次の一ライン分の皮剥きを行うことにより、剥き漏れのない皮剥きを行うことが可能となる。
【0018】
スライド把持部22の内周面に配置された複数の突起55は、いずれも各溝50、51内に嵌合可能な形状及び位置関係を備えた小突起である。この例では、軸方向に沿って一列をなす各突起列55a、55b、55c、・・・の列数と、棒状ガイド部3側のガイド溝数が同数である。従って、軸方向に沿った各突起列55a、55b、55c、・・・は、夫々いずれか一つのガイド溝50内に常時嵌合しており、全体としてみれば、全ての突起列55a、55b、・・・を構成する突起55が、いずれか一つのガイド溝50内に嵌合した状態となっている。このため、可動部材21は、棒状ガイド部3の軸方向に沿って安定して正確に直線移動できるので、切刃31は常に一定幅の表皮を剥き取ることができる。
なお、これは一例であり、ガイド溝数よりも、突起列の列数を少なくしてもよい。例えば、突起列は、一列のみ設けても良い。このようにすれば、精度バラツキ等に起因したガイド溝と突起との間の滑りの悪化を防止する上で有効である。各連結溝51を構成する溝は、図示のように各突起列を構成する突起55の軸方向間隔Lと同じピッチで形成されて各ガイド溝50間を連結することによって、スライド把持部22の内周面に形成された全ての突起55aが対応する位置にある各連結溝51を利用して隣接する他の溝50内に移行することを可能ならしめている。つまり、スライド把持部22をガイド溝50に沿って最上部まで移動させると、最上部の突起55が溝50の上端部(終端部)50’に達してそれ以上軸方向へ移動できなくなるので、この時点でガイド部材2に対して可動部材21全体を一定方向に回動させると、各突起55は各ガイド溝50内から各連結溝51に移行し、各連結溝51内に沿って周方向へ移動する。この際、連結溝51は、周方向へ直線上に伸びてはおらず、所定のカーブを描いて軸方向へ変形して次のガイド溝の終端部50’に達しているので、操作者は、次のガイド溝50の終端部’に突起55が達したことを操作感によって知ることができる。従って、次のガイド溝50の終端部を通り越してしまう不具合を防止できる。
即ち、各連結溝51は、周方向に直線的に伸びる溝としてもよいが、図示の如くV字、或いはW字を連続した溝形状とすることにより、スライド把持部22を周方向へ回動させて隣接するガイド溝50内に突起55を嵌合させようとしたときに、突起55が隣接するガイド溝50の終端部50’を飛び越して次の溝50内に達してしまう不具合を防止することが可能となる。なお、図示の例では、連結溝の谷部を終端部50’とし、該終端部から溝50を下方へ延長形成しているが、連結溝の山部を終端部としてこの終端部から下方へガイド溝50を延長形成するようにしても良いし、図8(a)のように谷部と山部双方から夫々ガイド溝50を延長形成してもよい。更に、図8(b)のように、ガイド溝50の終端部から斜めに連結溝51を形成して隣接するガイド溝50に連結してもよい。
この際、ガイド溝50と連結溝51との連結部を少しくR状にしたり、或いは溝幅を拡幅することにより、突起55の方向転換がスムーズとなる。
【0019】
上記実施形態では、棒状ガイド部3の軸方向上部寄り(ストッパ片5寄り)の位置に連結溝51群を配置することにより、スライド把持部22が棒状ガイド部3のほぼ最上部に位置する状態でスライド把持部を回動させるように構成したが、これとは逆に棒状ガイド部の下部寄りの位置に連結溝51群を配置すれば、棒状ガイド部の下部にスライド把持部22が位置するときに可動部材21(スライド把持部22、レバー30)を所定ピッチ分だけ周方向に回動させて次の皮剥き行程における切刃31の当接位置をずらすことが可能となる。
或いは、棒状ガイド部3の上下両端部側に夫々連結溝51群を設けても良い。なお、上記実施形態では、棒状ガイド部材3の外周面に溝50、51(ガイド部本体50、ガイド部間連結部51)を設け、スライド把持部22の内周面に突起55を設けたが、これと逆に棒状ガイド部材3の外周面に突起55を設け、スライド把持部22の内周面に溝50、51を設けても良い。このように構成しても、図7の実施形態と同様な機能を発揮し得ることは明らかである。
【0020】
次に、図9(a)(b)及び(c)は本発明の第3の実施形態に係る皮剥き器のガイド機構の構成を示す要部斜視図、要部正面図、及び矢視A−A図であり、図10(a)(b)はガイド部材の要部正面図、及びB―B断面図であり、図11は原理を示す図である。
なお、前記各実施形態と同一部分には同一符号を付し、重複した構成、動作の説明は省略するが、この実施形態の皮剥き器1が備えるガイド機構Gにおいては、棒状ガイド部3の上端部、即ち上部ストッパ片5の直下に位置する棒状ガイド部の部分に所定幅に渡って小径部60を形成し、この小径部60にはガイド溝50を形成していない。一方、小径部60の下方には大径部61を設け、この大径部61の周面に沿ってガイド溝50を軸方向に平行に複数連続形成している。このガイド溝50、及びガイド溝50間に位置する突条部62の上端部の形状に夫々特徴が存する。即ち、ガイド溝50間に位置する突条部62の上端部は、軸方向へ向けて等幅に直線上には延びておらず、内壁62aが一方に傾斜(湾曲傾斜)している。
この例では、棒状ガイド部3の直径を18ミリ程度とし、その周面に16本のガイド溝50と、各ガイド溝50間に位置する突条部62を設けた場合を例示している。ガイド溝50の角度幅は12.5°、突条部62の角度幅は10°である。
また、上部ストッパ片5の下面には周方向に沿って複数の三角柱形状のガイド突片65が連続的に形成されている。ガイド突片65は、ガイド溝50と同数(16個)だけ、各ガイド溝50と対応する位置関係で同等の周方向間隔で形成されている。
また、スライド把持部22の上端面には、上部ストッパ片5の下面に形成した各ガイド突片65の谷部内に嵌合可能な三角柱形状を有した被ガイド突片70がガイド突片65と同じ周方向ピッチで形成されている。ガイド突片65と被ガイド突片70の各形成間隔は、夫々必ずしも連続的である必要はなく、断続的に所定のピッチで形成してもよい。
なお、後述するように、各ガイド突片65と各ガイド溝50との周方向の位置関係は、ガイド突片65の尖った先端部(頂部)が下方に位置する溝50の幅の中間部に位置するように構成する。
スライド把持部22の内周面に形成されてガイド溝50内に嵌合する丸形状の突起(列)55は、いずれか一つ、又は複数の被ガイド突片70と対応する軸方向位置に配置されている。
【0021】
次に、図11に基づいてこの実施形態に係るガイド機構Gによる可動部材21(スライド把持部22)のガイド手順を説明する。
皮剥き作業に際して、位置決め係止部6を対象物の適所に突き刺した後で、可動部材21を把持して切刃31を対象物の表皮に当接させた状態で、片手で把持した可動部材全体を棒状ガイド部3に沿って下降させることによって、皮剥きを実施する点は上記実施形態と同様である。ガイド溝50内に、スライド把持部22内壁に設けた突起55が嵌合して移動することによって、一定の直線的な軌道に沿って切刃31が下降し得るようにした構成も同様である。
次に、可動部材21を下降させることによって、1ライン分の皮剥きを行った後で同じガイド溝50に沿って可動部材21を上昇させてから、隣接する次のガイド溝(この例では左側のガイド溝)内に突起55を移行させる際に、本実施形態ではガイド突片65、被ガイド突片70、及び突条部62の上部の形状を夫々利用している点が特徴的である。即ち、図11に示すようにスライド把持部22の内壁に設けた突起部55が位置A0にあるとき、被ガイド突片70は位置B0にある。この状態からスライド把持部22を当初のガイド溝50−1に沿って直線的に上昇させると、被ガイド突片70の先端部は直上に位置するガイド突片65の傾斜面65aに当接する。このため、この状態で可動部材21は全体として図面左方、即ちガイド突片65の傾斜面65aに沿った上方向へ移動し、ガイド突片65間の谷部に相当する位置B2に移動する。この段階では、被ガイド突片70がガイド突片65の谷部に入り込んでいるため、可動部材21はそれ以上、周方向にも軸方向上方にも移動できず、軸方向下方へのみ移動可能な状態となっている。このとき、突起55は、位置A0から位置A1を経て位置A2に移動している。
被ガイド突片70が位置B2からB3を経てB4へ移動する過程で、突起55は、A2、A3、A4と順次移動し、更に被ガイド突片70が位置B5に達すると、突起55は位置A5に達する。突起55が位置A2からA3へ移動する際に、突起55は突条部62の傾斜した内壁62aに当接することができ、次のガイド溝50−2内に嵌合することができるので、該ガイド溝50−2内に沿って可動部材全体を更に下降させることによって、次のラインの皮剥き動作を実施することが可能となる。
このようにガイド突片65の先端部(下端部)が下方に位置するガイド溝幅の中間に位置するように互いの周方向位置関係を設定することにより、ガイド溝に沿って上昇していった被ガイド突片70の先端部がガイド突片65の傾斜面65aに当接することが可能となり、またガイド溝間の突条部62の上部内壁を傾斜させることによって、下降してきた突起55をスムーズに受け入れることが可能となり、隣接する次のガイド溝内へ突起55が円滑に移行することができる。
本発明のガイド機構Gは、この実施形態に示した如く構成した場合に、より確実に次の皮剥きラインに移行することが可能となり、実用性を高めることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、果物、野菜等の皮剥き対象物の表皮を剥離する皮剥き器であって、片手だけを用いた単純な操作によって、果物等の固定と、固定した果物等の表皮を剥離する作業を同時に実施して確実に皮剥きを行うことができる皮剥き器を提供することができる。
また、本発明によれば、皮剥き対象物の皮剥き箇所を目で確認しながら皮剥きを行う必要を無くすることによって、視覚障害者によっても確実に皮剥きを行うことができる皮剥き器を提供することができる。
即ち、請求項1の発明によれば、先端に皮剥き用の切刃を備えたレバーを回動自在に備えたスライド把持部を棒状ガイド部によって軸方向移動可能に支持し、且つ棒状ガイド部先端に針等の位置決め係止部を設けたので、果実、野菜等の皮剥き対象物に位置決め係止部を固定した状態で、スライド把持部を片手で単純に軸方向移動させることによってレバー先端の切刃により表皮を剥くことが可能となる。スライド把持部を往復移動させる動作を順次繰り返すことにより、全ての表皮を剥くことができる。特に、皮剥き対象物に対して位置決め係止部を突き刺す等の方法によって固定する作業と、その後の皮剥き作業を片手だけで実施できるので、片手のみしか使用できない人にとって便利であり、一人であっても容易、且つ安全に皮剥き作業を行うことができる。また、両手の使用が可能な者であっても、この皮剥き器を使用することにより、片手又は両手を用いて、迅速且つ安全に皮を剥くことができる。
【0023】
また、棒状ガイド部の他端側に可動部材が位置しているときに、レバー先端の切刃を対象物の表皮適所に当接し、操作者の把持する際の握力によってレバーを加圧しながら棒状ガイド部の一端へ向けて可動部材全体をスライド移動させることにより、対象物の表皮を一ライン分剥離することができる。このように、棒状ガイド部に沿って可動部材を上下動させる単純な皮剥き動作を、切刃を対象物の周方向へ移動させながら繰り返し行うことにより、最後には対象物の表皮を全て剥き取ることが可能となる。
また、位置決め係止部が棒状ガイド部の一端部に設けられているので、棒状ガイド部と位置決め係止部を一体的に操作することができ、対象物を位置決め固定する際の作業性が向上する。また、一方のストッパの端面に位置決め係止部を設けたので、ストッパ片を交換することにより、使用する位置決め係止部を異なったタイプに変更する等の取り替えが自由に行えることとなる。
また、転動し易い形状で、滑りやすい表面の対象物であっても、針等を突き刺すことによって棒状ガイド部に対して固定することができる。また、テーブル、まな板等の作業台上に対象物をおいた状態で、突き刺すことにより、片手でも容易に突き刺しを行うことができることとなる。その後の皮剥き作業においても、棒状ガイド部と作業台上面との間で対象物を加圧しながら作業を行うことにより、対象物を所望の姿勢に固定したままでの皮剥きが可能となる。
また、先端に切刃を備えたレバーは、上部をスライド把持部によって回動自在に支持されており、その回動方向は位置決め係止部によって保持された対象物の表面に対して接近、離間する方向となっている。このため、レバーを把持した手によって切刃を対象物の表面に圧接させつつ可動部材全体棒状ガイド部の軸方向に移動させることにより、切刃によって表皮を剥き取ることが可能となる。加圧力を任意に調整することにより、剥き取る皮の厚さを微調整することもできる。
【0024】
また、スライド把持部によって軸支されるレバーの上端部と、レバー先端の切刃との間のレバー部分は、R状に湾曲、或いは屈曲しているため、切刃以外のレバー部分が皮剥き動作中に対象物の表面に干渉して皮剥き作業を阻害する虞がなくなる。従って、対象物がリンゴの如き略球状であったり、その他の不定型であったとしても、表面形状に追随しながら確実に連続的に(途切れることなく)皮剥きを行うことが可能となる。
また、スライド把持部と対向するレバー部分に環状のホルダ部を設けたので、スライド把持部を掌で把持しながら親指以外の指をホルダ部内に差し入れることにより、切刃が対象物の表面に圧接するようにレバーを加圧しながら皮剥きのためのスライド動作を実施することができる。
また、棒状ガイド部によってスライド自在に支持されたスライド把持部を、棒状ガイド部端部に設けたストッパ片を取り外すことによって、棒状ガイドから取り外し可能に構成した。このため、各パーツ毎の細部に渡る清掃が容易となり衛生状態を保つことができる。また、一方のストッパ片の端面に位置決め係止部を設けたので、このストッパ片を交換することにより、使用する位置決め係止部を異なったタイプに変更する等の取り替えが自由に行えることとなる。
また、皮剥き対象物の種類、形状、サイズ等の変更に応じて、切刃をそれに適したものに変更することが可能となり、常に最適の皮剥き作業性を確保できる。また、切刃として、皮剥き用のみならず、切り込み用或いは切断用の切刃、すり下ろし用の切刃等々任意のものを選択して取り替え使用することにより、所望の処理を行うとが可能となる。
【0025】
次に、請求項2の発明によれば、皮剥き開始位置を操作感触によって知ることができるガイド機構を設けたので、視覚障害者が皮剥きを行う場合に、皮剥き済みの箇所と未処理箇所とを目視によって確認しながら行う必要が無くなるため、剥き忘れ部分のない皮剥き作業を行うことが可能となる。従って、視覚障害者が単独でも皮剥き作業を安全に行うことができる。
また、例えば棒状ガイド部の周面にガイド溝と、連結溝を設け、スライド把持部の内周面にこれらの溝と嵌合(遊嵌)する突起を設け、突起が溝にガイドされることにより、スライド把持部が一定の軌跡に沿って軸方向、周方向へ移動できるようにした。そして、ガイド溝は、切刃による一回の皮剥き動作によって剥かれる表皮の幅に対応してその周方向ピッチが設定されているので、一本のガイド溝に沿って一ライン分の皮剥きを終了した後に、連結溝を利用して次のガイド溝に移行して次の一ライン分の皮剥きを行うことにより、剥き漏れのない皮剥きを行うことが可能となる。また、連結溝の形状を種々工夫することにより、連結溝とガイド溝との連結部に突起が到達したときの感触を操作感として操作者に伝えることができ、突起(スライド把持部)の行き過ぎを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)及び(c)は本発明の第1の実施形態に係る皮剥き器の外観斜視図、人手による把持の仕方を説明する図。
【図2】本発明の皮剥き器の分解斜視図。
【図3】(a)(b)(c)及び(d)は、本発明の一実施形態に係る皮剥き器の正面図、右側面図、平面図、及び底面図。
【図4】(a)(b)及び(c)は皮剥き手順を示す図。
【図5】(d)(e)(f)は皮剥き手順の続きを説明する図。
【図6】(g)(h)は皮剥き手順の続きを説明する図。
【図7】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係る皮剥き器の構成を示す正面図、及び分解図、及びA−A断面図。
【図8】(a)及び(b)はガイド機構の要部構成図。
【図9】(a)(b)及び(c)は本発明の第3の実施形態に係る皮剥き器のガイド機構の構成を示す要部斜視図、要部正面図、及び矢視A−A図。
【図10】(a)及び(b)はガイド部材の要部正面図、及びB−B断面図。
【図11】本実施形態の原理を示す図。
【符号の説明】
1 皮剥き器、2 ガイド部材、3 棒状ガイド部、4、5 ストッパ片、6 位置決め係止部、21 可動部材、22 スライド把持部、22a 挿通穴、23 軸支部、23a ネジ穴、23b ネジ(ピン)、30 レバー、30a 突片、30b 穴、31 切刃、31a’ スリット、31a” 切刃部、32 ホルダ部、33 延長部、33a 切刃保持部、40 皮剥き対象物(リンゴ)、50 ガイド溝、50’ 終端部、51 連結溝、55 突起、55a、55b、55c 突起列、60 小径部、61 大径部、62 突条部、62a 内壁、65 ガイド突片、70 被ガイド突片。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement of a peeler for peeling the epidermis of fruits, vegetables, etc., and in particular, a disabled person who can use only one hand, or a visual impairment even if both hands can be used, an existing peeler due to old age, etc. The present invention relates to a peeler that can easily and reliably perform a peeling operation even for a person who cannot operate the peeler.
[0002]
[Prior art]
When cooking thin-skinned fruits such as apples, pears and persimmons, and thin-skinned vegetables such as radishes and potatoes, it is necessary to peel off the epidermis in advance. 2. Description of the Related Art There is known a peeler of a type in which a thin blade for peeling is attached to the tip of a holder portion and is held by one hand. The basic structure and the method of use of this type of conventional peeler are almost the same, with the blade part of the peeler gripped by the other hand while holding the peeling object such as fruits with one hand. Is applied to the surface of the object and is moved along the skin while applying a constant force, thereby providing a function of stripping a skin portion having a width corresponding to the length of the blade portion in a strip shape.
However, this type of peeler is difficult to use even for a healthy person, and often injures fingers or the like of a hand holding an object. In addition, people with disabilities or injuries who can use only one hand and one arm, those who have visual impairment etc. even if they can use both hands, who have difficulty working while checking the peeled part, This type of peeler is difficult to use alone for those who are difficult to perform this kind of fine work due to the cause, those whose hands, arms and other physical functions are not fully restored due to injury or illness, etc. When used forcibly, there is always a risk of damaging a finger or the like.
In addition, for these people, the use of knives, knives and other knives is even more difficult, making skinning practically impossible. I was not even eating.
As a peeler that can be operated with only one hand, there is a floor-standing type or a wall-mounted type, but it lacks safety considerations and has a fatal drawback of high risk. I have.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above, and is a peeler for peeling the epidermis of an object to be peeled such as fruits, and fixing and fixing fruits and the like by a simple operation using only one hand. It is an object of the present invention to provide a peeling device that can perform peeling of the skin of fruits and the like at the same time and reliably peel the skin.
Further, the present invention provides a peeling device that can be reliably peeled even by a visually impaired person by eliminating the necessity of peeling while visually checking the peeling position of the object to be peeled. The purpose is to:
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problem, the invention according to
The rotation direction of the lever is a direction along a plane including the central axis of the rod-shaped guide portion. In other words, this is the rotation direction when the base end of the lever is pivotally supported by the slide gripping part by a rotation axis (a
According to the present invention, a slide grip portion rotatably provided with a lever having a cutting blade for peeling at the tip is supported by the rod-shaped guide portion so as to be movable in the axial direction, and a needle or the like is provided at the tip of the rod-shaped guide portion. Since the positioning locking part is provided, the skin can be peeled by the cutting blade at the tip of the lever by moving the slide grip part in the axial direction with the positioning locking part fixed to the peeling object such as fruits and vegetables. It becomes possible. Since the work of fixing the positioning and locking portion to the object to be peeled by piercing and the like and the subsequent peeling work can be performed with one hand, it is convenient for a person who can use only one hand, even if alone The peeling operation can be performed easily and safely. In addition, even a person who can use both hands can peel the skin quickly and safely using one or both hands by using this peeler.
[0005]
Further, in
According to the present invention, when the movable member is located on the other end side of the rod-shaped guide portion, the cutting blade at the tip of the lever comes into contact with the proper skin of the target object, and the lever is gripped by the operator when gripping. By sliding the entire movable member toward one end of the rod-shaped guide portion while applying pressure, the skin of the object can be separated by one line. In this way, the simple peeling operation of moving the movable member up and down along the rod-shaped guide portion is repeatedly performed while moving the cutting blade in the circumferential direction of the object, and finally the entire surface of the object is peeled. It is possible to take.
Further, in
According to the present invention, since the positioning and locking portion is provided at one end of the rod-shaped guide portion, the rod-shaped guide portion and the positioning and locking portion can be integrally operated, so that the positioning and fixing of the object can be performed. Workability is improved. In addition, since the positioning locking portion is provided on the end face of one of the stoppers, the replacement of the positioning locking portion to be used can be freely changed by changing the stopper piece, for example, by changing to a different type.
[0006]
Further, in the first aspect, it is an effective means of the present invention that the positioning and locking portion is formed of at least one needle or a sharp projection.
According to the present invention, even an object having a shape that easily rolls and has a slippery surface can be fixed to the rod-shaped guide portion by piercing a needle or the like. In addition, when the object is placed on a work table such as a table or a cutting board, the object can be easily pierced with one hand by piercing. Also in the subsequent peeling operation, by performing the operation while pressing the object between the rod-shaped guide portion and the upper surface of the worktable, the skin can be peeled while the object is fixed in a desired posture.
It is also an effective means of the present invention that the lever has one end rotatably supported by a shaft orthogonal to the rod-shaped guide provided on the slide grip.
According to the present invention, the lever having the cutting blade at the tip is rotatably supported on the upper portion by the slide grip portion, and the direction of rotation is relative to the surface of the object held by the positioning locking portion. Approaching and moving away. For this reason, by moving the cutting blade in the axial direction of the rod-shaped guide portion of the entire movable member while pressing the cutting blade against the surface of the object by the hand holding the lever, the skin can be peeled off by the cutting blade. By arbitrarily adjusting the pressing force, the thickness of the peeled skin can be finely adjusted.
It is also an effective means of the present invention that the lever has a portion extending in a distal direction from one end supported by the shaft and bent or curved toward the rod-shaped guide portion.
According to the present invention, since the lever portion between the upper end portion of the lever pivotally supported by the slide grip portion and the cutting blade at the tip of the lever is curved or bent in an R shape, the lever other than the cutting blade is used. There is no possibility that the portion interferes with the surface of the object during the peeling operation and hinders the peeling operation. Therefore, even if the target object has a substantially spherical shape like an apple or other irregular shapes, it is possible to reliably (continuously) peel the skin while following the surface shape.
[0007]
An effective means of the present invention is that an annular holder is formed at one end of the lever.
According to the present invention, since the annular holder is provided on the lever portion at the position facing the slide grip, the finger other than the thumb is inserted into the holder while the slide grip is gripped by the palm. The sliding operation for peeling can be performed while pressing the lever so that the blade is pressed against the surface of the object.
It is also an effective means of the present invention that at least one of the stopper pieces provided at both ends in the axial direction of the rod-shaped guide portion is detachable from the rod-shaped guide portion.
According to this invention, the slide grip portion slidably supported by the rod-shaped guide portion is configured to be detachable from the rod-shaped guide by removing a stopper piece provided at the end of the rod-shaped guide portion. For this reason, it is easy to clean the details of each part, and a hygienic condition can be maintained. In addition, since the positioning locking portion is provided on the end surface of one of the stopper pieces, by replacing this stopper piece, the positioning locking portion to be used can be freely changed or changed to a different type. .
Further, it is an effective means of the present invention that the cutting blade is detachable from the tip of the lever.
According to the present invention, it is possible to change the cutting blade to one suitable for the type, shape, size, and the like of the object to be peeled, so that optimum peeling workability can always be ensured. In addition, it is possible to perform desired processing by selecting and using not only a cutting blade for peeling, but also a cutting blade for cutting or cutting, a cutting blade for cutting down, and the like, and replacing them. It becomes.
[0008]
Next, the invention according to
According to the present invention, since the guide mechanism that can know the peeling start position by the operation feeling is provided, when a visually impaired person peels the skin, the peeled part and the untreated part are visually checked. Since it is not necessary to perform the peeling operation, it is possible to perform the peeling operation without the part that has been forgotten. Therefore, even a visually impaired person can safely perform the peeling operation.
Further, the guide mechanism has a plurality of guide grooves formed in parallel with the outer circumferential surface of the rod-shaped guide portion or the inner circumferential surface of the slide grip portion along the axial direction, and a connecting groove for connecting the respective guide grooves. And a projection formed on the inner peripheral surface of the slide grip portion or the outer peripheral surface of the rod-shaped guide portion and fitted into the guide groove and the connecting groove.
According to the present invention, for example, a guide groove and a connection groove are provided on the peripheral surface of the rod-shaped guide portion, and projections that fit (freely fit) with these grooves are provided on the inner peripheral surface of the slide grip portion. By being guided, the slide grip can be moved in the axial direction and the circumferential direction along a fixed trajectory. Since the circumferential pitch of the guide groove is set in accordance with the width of the skin to be peeled by one peeling operation by the cutting blade, one line of the skin is peeled along one guide groove. After completing the above, the next guide groove is transferred to the next guide groove by using the connecting groove, and peeling of the next one line is performed, so that peeling without peeling leakage can be performed. Further, by variously devising the shape of the connection groove, it is possible to convey to the operator a feeling of operation when the protrusion reaches the connection portion between the connection groove and the guide groove as an operation feeling, and the protrusion (slide gripping portion) is excessively moved. Can be prevented.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to embodiments shown in the drawings.
[First Embodiment]
FIGS. 1 (a), 1 (b) and 1 (c) are perspective views showing the appearance of a skin peeler according to a first embodiment of the present invention, a diagram for explaining how to hold it manually, FIG. 2 is an exploded perspective view, and FIG. (A), (b), (c) and (d) are a front view, a right side view, a plan view, and a bottom view of the peeler according to one embodiment of the present invention. The peeler described and illustrated below is merely an example, and does not limit the shape, structure, combination, arrangement, and the like.
The
The
[0010]
The positioning and locking portion 6 may have any configuration as long as it can hold the non-rotatable and non-dropping fixed state by a method such as piercing or pinching the object to be peeled. May be a sharp projection. If a fixing means such as a concave portion or a protrusion for securely fixing the object to be peeled can be provided on a work table such as a cutting board, use of a means for damaging the object, such as a needle, as the positioning locking portion 6. Can be avoided. For example, even with a configuration in which a plurality of small projections are protruded from the concave lower surface of the stopper 4, it is possible to perform the peeling operation while preventing rotation and tilting of the target object.
The
The
[0011]
The
The rotation direction of the
If necessary, by disposing an elastic member (not shown) such as a torsion spring or a coil spring in the vicinity of the
Further, if the
The
[0012]
As shown in the figure, the
The
The
If the
[0013]
Next, the procedure for peeling the object to be peeled (apple in this example) 40 using the
First, as shown in FIG. 4 (a), the
[0014]
When the peeling of the first line is completed in this manner, the lever is expanded so that the
After peeling is completed, the whole peeler is separated so that the needle is removed from the apple. All of these operations can be performed with one hand.
Thick stripping and thin stripping can be arbitrarily adjusted by adjusting the force applied to the finger gripping the lever.
[0015]
Depending on the shape, size, etc. of the object to be peeled, it may not be possible to peel the skin in all corners.In such a case, the place where the needle is pierced may be changed to perform the same peeling operation. It is valid. That is, depending on conditions such as the shape of the target object, it may be difficult to peel the entire epidermis simply by piercing the positioning and locking portion in one place of the target object and performing the peeling operation, In such a case, in order to peel the skin evenly, the piercing portion may be changed and the process may be repeated.
For example, in the case of an apple, the needle is pierced into the side surface to peel the periphery of the vine portion and the like, and then the needle is pierced into the vine portion and the skin is peeled according to the above procedure, whereby the skin is evenly peeled. It can be implemented.
It should be noted that the peeling operation that is started after the cutting blade is brought into contact does not necessarily need to be started near the part where the needle has been stabbed, and the peeling operation is performed by focusing on an arbitrary skin portion of the target object. It may be. That is, it is possible to peel an arbitrary skin portion of the object over an arbitrary range.
Furthermore, when a person who can use both hands peels the object using the peeler of the present invention, while pressing the object with one hand in a state where the positioning and locking portion is pierced into the upper part of the object, It is also possible to peel the skin in the process of moving the movable member upward by bringing the cutting blade into contact with the lower part of the object.
The figures showing the dimensions described in FIG. 3 are examples of the dimensions of peelers that can be commonly used for peeling the skin of fruits such as apples, pears, persimmons, and vegetables such as radishes and potatoes. It is not intended to limit the scope of the present invention to the numerical examples shown here. Also, the shapes, arrangements, positional relationships, and the like of the respective components are shown by way of example only, and have various variations within a range that achieves the same effects as the present invention.
[0016]
Examples of the peeling target that can be handled by the peeling device of the present invention include, in addition to the above, citrus fruits such as yams, burdock, carrots, pumpkins, thin-skinned oranges, and navels.
Further, if a dedicated blade for peeling a thick skin or a hard skin is used as the
In addition, by using two
Further, by using a file-shaped blade or a file plate instead of the
In the above-described embodiment, one
Further, this embodiment is further promoted, and three or four levers are rotatably supported on one
Further, the peeler of the present invention can be used not only for home and personal use but also for business use. For example, in the eating and drinking business such as a cafeteria, a restaurant, etc., a dedicated peeler having a different size, shape, shape of a cutting edge, etc. is prepared for each peeling object, and furthermore, a dedicated peeler for fixing the peeling object as necessary It is possible to prepare a pedestal and use it arbitrarily to carry out efficient peeling.
[0017]
[Second embodiment]
Next, FIGS. 7 (a), 7 (b) and 7 (c) are an external view of a peeler according to another embodiment of the present invention, a perspective view showing the configuration of each component, and A in FIG. -It is A sectional drawing. Note that the same parts as those of the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description of the redundant configuration and operation will be omitted.
The
That is, the
That is, the guide mechanism G includes a plurality of guide grooves (linear guides) 50 arranged in parallel to the outer peripheral surface of the rod-shaped
Since the circumferential pitch of the
[0018]
Each of the plurality of
Note that this is an example, and the number of projection rows may be smaller than the number of guide grooves. For example, only one projection row may be provided. This is effective in preventing slippage between the guide groove and the projection from being deteriorated due to variations in accuracy or the like. The grooves forming each
That is, each connecting
At this time, the connection between the
[0019]
In the above embodiment, the
Alternatively, a group of connecting
[0020]
Next, FIGS. 9 (a), 9 (b) and 9 (c) are a perspective view, a front view, and an arrow A, respectively, showing a configuration of a guide mechanism of a peeler according to a third embodiment of the present invention. 10A is a front view of a main part of the guide member, and FIG. 10B is a sectional view taken along the line BB, and FIG. 11 is a view showing the principle.
The same parts as those in the above embodiments are denoted by the same reference numerals, and the description of the overlapping configuration and operation is omitted. However, in the guide mechanism G included in the
This example illustrates a case where the diameter of the rod-shaped
On the lower surface of the
Further, on the upper end surface of the
As described later, the circumferential positional relationship between each of the
The circular protrusions (rows) 55 formed on the inner peripheral surface of the
[0021]
Next, a procedure for guiding the movable member 21 (slide holding portion 22) by the guide mechanism G according to this embodiment will be described with reference to FIG.
At the time of the peeling operation, after the positioning and locking portion 6 is pierced into an appropriate position of the object, the
Next, by lowering the
In the process in which the guided
In this way, by setting the positional relationship in the circumferential direction such that the distal end portion (lower end portion) of the
When the guide mechanism G of the present invention is configured as shown in this embodiment, it is possible to more reliably shift to the next peeling line, and the practicality can be improved.
[0022]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a peeler for peeling the skin of an object to be peeled such as fruits and vegetables, and fixing of fruits and the like by a simple operation using only one hand, and fixing of the fixed fruits And the like can be provided at the same time, and the peeling device can be reliably peeled off.
Further, according to the present invention, a skin remover which can surely be peeled even by a visually impaired person by eliminating the necessity of peeling while visually checking the peeled portion of the object to be peeled. Can be provided.
In other words, according to the first aspect of the present invention, a slide grip portion rotatably provided with a lever having a cutting blade for peeling at its tip is supported by the rod-shaped guide portion so as to be movable in the axial direction, and the rod-shaped guide portion is provided. Since the positioning locking part such as a needle is provided at the tip, the slide gripping part can be simply moved axially with one hand while the positioning locking part is fixed to the peeling object such as fruits and vegetables, so that the lever tip The cutting blade makes it possible to peel the skin. By sequentially repeating the operation of reciprocating the slide grip, all the skin can be peeled off. In particular, it is convenient for those who can use only one hand because the work of fixing the positioning and locking part to the object to be peeled by piercing and the like and the subsequent peeling operation can be performed with only one hand. Even if it is, the peeling operation can be performed easily and safely. In addition, even a person who can use both hands can peel the skin quickly and safely using one or both hands by using this peeler.
[0023]
Further, when the movable member is located on the other end side of the rod-shaped guide portion, the cutting blade at the tip of the lever comes into contact with an appropriate portion of the skin of the target object, and the lever is pressed by the gripping force when the operator grips the rod-shaped rod. By sliding the entire movable member toward one end of the guide portion, the skin of the object can be separated by one line. In this way, the simple peeling operation of moving the movable member up and down along the rod-shaped guide portion is repeatedly performed while moving the cutting blade in the circumferential direction of the object, and finally the entire surface of the object is peeled. It is possible to take.
In addition, since the positioning and locking portion is provided at one end of the rod-shaped guide portion, the rod-shaped guide portion and the positioning and locking portion can be integrally operated, thereby improving workability when positioning and fixing the object. I do. In addition, since the positioning locking portion is provided on the end face of one of the stoppers, the replacement of the positioning locking portion to be used can be freely changed by changing the stopper piece, for example, by changing to a different type.
Further, even an object having a shape that easily rolls and has a slippery surface can be fixed to the rod-shaped guide portion by piercing a needle or the like. In addition, when the object is placed on a work table such as a table or a cutting board, the object can be easily pierced with one hand by piercing. Also in the subsequent peeling operation, by performing the operation while pressing the object between the rod-shaped guide portion and the upper surface of the worktable, the skin can be peeled while the object is fixed in a desired posture.
The lever having a cutting blade at the tip is rotatably supported at the upper part by a slide grip, and the direction of rotation is approaching and separating from the surface of the object held by the positioning locking part. Direction. For this reason, by moving the cutting blade in the axial direction of the rod-shaped guide portion of the entire movable member while pressing the cutting blade against the surface of the object by the hand holding the lever, the skin can be peeled off by the cutting blade. By arbitrarily adjusting the pressing force, the thickness of the peeled skin can be finely adjusted.
[0024]
In addition, since the lever portion between the upper end portion of the lever pivotally supported by the slide grip portion and the cutting blade at the tip of the lever is curved or bent in an R shape, the lever portions other than the cutting blade are peeled. During the operation, there is no possibility of interference with the surface of the object to hinder the peeling operation. Therefore, even if the target object has a substantially spherical shape like an apple or other irregular shapes, it is possible to reliably (continuously) peel the skin while following the surface shape.
In addition, since an annular holder is provided on the lever part opposite to the slide grip, by inserting a finger other than the thumb into the holder while holding the slide grip with the palm, the cutting blade can be placed on the surface of the target object. The sliding operation for peeling can be performed while the lever is pressed so as to be in pressure contact.
Further, the slide grip portion slidably supported by the rod-shaped guide portion is configured to be detachable from the rod-shaped guide by removing a stopper piece provided at an end of the rod-shaped guide portion. For this reason, it is easy to clean the details of each part, and a hygienic condition can be maintained. In addition, since the positioning locking portion is provided on the end surface of one of the stopper pieces, by replacing this stopper piece, the positioning locking portion to be used can be freely changed or changed to a different type. .
In addition, it is possible to change the cutting blade to one suitable for the type, shape, size, and the like of the object to be peeled, so that optimum peeling workability can always be ensured. In addition, it is possible to perform desired processing by selecting and using not only a cutting blade for peeling, but also a cutting blade for cutting or cutting, a cutting blade for cutting down, and the like, and replacing them. It becomes.
[0025]
Next, according to the second aspect of the present invention, since the guide mechanism which can know the peeling start position by the operation feeling is provided, when the visually impaired person peels the skin, the peeled part and the unprocessed part are not treated. Since it is not necessary to perform the operation while visually confirming the location, it is possible to perform a peeling operation without a part that has not been forgotten. Therefore, even a visually impaired person can safely perform the peeling operation.
Further, for example, a guide groove and a connection groove are provided on the peripheral surface of the rod-shaped guide portion, and projections that fit (freely fit) with these grooves are provided on the inner peripheral surface of the slide grip portion, and the projection is guided by the groove. Thereby, the slide grip can be moved in the axial direction and the circumferential direction along a fixed trajectory. Since the circumferential pitch of the guide groove is set in accordance with the width of the skin to be peeled by one peeling operation by the cutting blade, one line of the skin is peeled along one guide groove. After completing the above, the next guide groove is transferred to the next guide groove by using the connecting groove, and peeling of the next one line is performed, so that peeling without peeling leakage can be performed. Further, by variously devising the shape of the connection groove, it is possible to convey to the operator a feeling of operation when the protrusion reaches the connection portion between the connection groove and the guide groove as an operation feeling, and the protrusion (slide gripping portion) is excessively moved. Can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1 (a), 1 (b) and 1 (c) are external perspective views of a peeler according to a first embodiment of the present invention, and a diagram for explaining a method of grasping manually.
FIG. 2 is an exploded perspective view of the peeler of the present invention.
FIGS. 3 (a), (b), (c) and (d) are a front view, a right side view, a plan view, and a bottom view of the peeler according to one embodiment of the present invention.
4 (a), (b) and (c) are views showing a peeling procedure.
5 (d), (e) and (f) are diagrams for explaining the continuation of the peeling procedure.
6 (g) and 6 (h) are diagrams for explaining the continuation of the peeling procedure.
FIGS. 7A and 7B are a front view, an exploded view, and an AA sectional view showing a configuration of a peeler according to a second embodiment of the present invention.
FIGS. 8A and 8B are main part configuration diagrams of a guide mechanism.
FIGS. 9A, 9B and 9C are perspective views, a front view, and an arrow A- of a main part showing a configuration of a guide mechanism of a peeler according to a third embodiment of the present invention. A figure.
FIGS. 10A and 10B are a front view of a main part of a guide member and a cross-sectional view taken along line BB.
FIG. 11 is a view showing the principle of the embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Peeler, 2 guide member, 3 rod-shaped guide portion, 4, 5 stopper piece, 6 positioning locking portion, 21 movable member, 22 slide grip portion, 22a insertion hole, 23 shaft support portion, 23a screw hole, 23b screw ( Pin), 30 lever, 30a protrusion, 30b hole, 31 cutting blade, 31a 'slit, 31a "cutting blade, 32 holder, 33 extension, 33a Cutting blade holder, 40 Object to be peeled (apple), 50 guide groove, 50 'terminal end, 51 connecting groove, 55 projection, 55a, 55b, 55c Projection row, 60 small diameter section, 61 large diameter section, 62 ridge Part, 62a inner wall, 65 guide projection, 70 guided projection.
Claims (2)
前記ガイド部材は、前記棒状ガイド部の一端部に前記皮剥き対象物を係止するための位置決め係止部を備え、
前記可動部材は、前記スライド把持部によって基端部を棒状ガイド部の中心軸線を含む平面に沿って回動自在に支持されたレバーと、該レバーの先端部に設けた切刃と、を備えていることを特徴とする皮剥き器。It has a guide member provided with a rod-shaped guide portion, and a movable member provided with a slide grip portion slidably and rotatably supported by the rod-shaped guide portion of the guide member, and peels the skin of the object to be peeled. Skin peeler for
The guide member includes a positioning locking portion for locking the skinning object at one end of the rod-shaped guide portion,
The movable member includes a lever whose base end is rotatably supported along the plane including the center axis of the rod-shaped guide by the slide gripper, and a cutting blade provided at a distal end of the lever. A peeler characterized by being.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001373301A JP3548154B2 (en) | 2001-12-06 | 2001-12-06 | Peeler |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001373301A JP3548154B2 (en) | 2001-12-06 | 2001-12-06 | Peeler |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003169747A JP2003169747A (en) | 2003-06-17 |
JP3548154B2 true JP3548154B2 (en) | 2004-07-28 |
Family
ID=19182045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001373301A Expired - Fee Related JP3548154B2 (en) | 2001-12-06 | 2001-12-06 | Peeler |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3548154B2 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106174610A (en) * | 2016-08-30 | 2016-12-07 | 新疆方伟业农业有限公司 | The chuck equipment of melon seed splitting machine |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8276277B2 (en) | 2008-11-05 | 2012-10-02 | Barry Blier | Device for holding and preparing a food product |
-
2001
- 2001-12-06 JP JP2001373301A patent/JP3548154B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106174610A (en) * | 2016-08-30 | 2016-12-07 | 新疆方伟业农业有限公司 | The chuck equipment of melon seed splitting machine |
CN106174610B (en) * | 2016-08-30 | 2019-09-24 | 新疆一方伟业农业有限公司 | The collet equipment of melon seed splitting machine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003169747A (en) | 2003-06-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4970786A (en) | Produce peeling device | |
JP2974625B2 (en) | Peeling tool | |
US7744544B2 (en) | Dermal incisor | |
EP3207841A1 (en) | Food pushers and food holder systems and mandolines incorporating the same | |
CA2150975C (en) | Vegetable peeler | |
US20080047149A1 (en) | Hand-Holdable Utensils for Food Preparation | |
EP2747605B1 (en) | Avocado pitting device | |
JP3548154B2 (en) | Peeler | |
US20130305935A1 (en) | Peeler | |
US9636833B1 (en) | Bagel dough removal tongs and method of use | |
US5471746A (en) | Vegetable/fruit peeler and method of use | |
EP0450545A1 (en) | A handleless cutting and paring device for fruits/vegetables | |
US20130020749A1 (en) | Device for holding and preparing a food product | |
US5893596A (en) | Kitchen utensil | |
US11426021B2 (en) | Apparatus for simplifying removal of onion skin | |
US20180103697A1 (en) | Finger protection shield | |
JP4025746B2 (en) | Peeler | |
JP3190072U (en) | Cooking utensil with cutting blade | |
JP3154710U (en) | Peeler | |
JP3222724U (en) | Peeling aid | |
JP6342692B2 (en) | Hollow utensils | |
JP2932241B2 (en) | Peeler | |
JP3007989U (en) | Peeler | |
JP7511942B1 (en) | kitchenware | |
JP2989817B1 (en) | Peeling tool |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031219 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040216 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |