JP3546596B2 - 表面形状のシミュレーション方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面形状のシミュレーション方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固相が高速度を持つ気相粒子との相互作用、例えば衝突による固相表面のスパッタリングが生じる場合や、または気相粒子が表面に付着することによって生じる固相の形状の変化を計算から予測するために、これまで様々な計算方法が提案されている。特に、高速気相粒子を表面に衝突させて膜成長を行うスパッタデポジションや真空蒸着、スパッタリングによる表面エッチングと堆積を同時に行う堆積方法が様々な産業分野で用いられている。このため、固相の複雑な形状変化を計算によってシミュレーションすることは、ますます産業的価値を持つ重要な技術になってきている。
【0003】
現在広く用いられている計算方法は、▲1▼エッチングおよび堆積速度を固相表面と水平とのなす角の関数として、固相表面の形状変化の時間発展を予測する方法、▲2▼気相中から固相表面の各点への入射粒子をモンテカルロ法または流束足し合わせ法により計算し、固相表面に入射した粒子数および入射角の関数であるエッチング速度および堆積速度を決定し、それによって固相表面の形状変化の時間発展を予測する方法の二つに大きく分けられる。また、最近では、▲3▼固相表面の原子と入射粒子の運動を分子動力学法と呼ばれる方法で逐一力学的に計算し、衝突後の固相表面原子の位置より形状を計算する方法も提案されている。
【0004】
方法▲1▼では、まず入射粒子数密度、エッチング確率および堆積確率が固相表面と水平面とのなす角度のみの関数であると仮定してエッチング速度および堆積速度と上記角度との関数を決定する。そして形状予測は被計算形状の各部の基準面(例えば水平面)とのなす角度を計算し、その角度からエッチング速度および堆積速度を決定する。その速度に応じて表面を移動させ、固相形状の時間的発展を予測する。
【0005】
方法▲2▼では、エッチング速度および堆積速度が入射粒子数密度および入射角の関数であるとする。気相中から固相表面の各点に入射する平均粒子数および平均入射角をモンテカルロ法または流束足し合わせ法により計算し、エッチング速度および堆積速度を決定する。そしてその速度に応じて固相表面を移動させ、固相形状の時間発展を予測する、固相表面は短い線分の集合で表現される。この方法はストリングモデルと呼ばれ、入射粒子数密度および入射角は、各線分上での平均値として表される。そして固相表面はすべて線分で表されているために、入射角は容易に求めることができる。
【0006】
方法▲3▼では、すべての原子間の相互作用を計算し、この相互作用から各粒子にかかる力を計算する。この力より、ニュートン力学あるいは量子力学により各粒子の運動を計算する方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法▲1▼では、標準状態におけるエッチング速度および堆積速度と表面のなす角との関係から固相形状の発展形状を求めている。よって、初期形状や気相粒子の入射角が標準状態と異なる場合には、入射粒子数密度と角度との関係が標準状態と一致しない。その結果、固相形状の発展形状を求めるために、まず標準状態でのエッチング速度および堆積速度と表面のなす角との関係を求める必要があり、汎用性が低い。
【0008】
上記方法▲2▼では、表面は短い線分で表現され、その線分と平均入射方向とのなす角度を用いてエッチング速度を計算する。しかし、実際の表面は全くの平面ではなく、微小な凹凸があり、この凹凸形状がエッチング速度に大きく関係する。また、表面の曲率もエッチング速度に影響する。例えば、表面に張り出した部分の粒子は他の粒子との相互作用が小さいために、スパッタリングされやすい。しかし、これらの効果を取り入れることは不可能である。また、粒子の入射角には平均値のみが用いられるが、スパッタリングの角度依存性は非線形であるため、エッチング速度を正確に求めることはできない。
【0009】
上記方法▲3▼は、最も正確なシミュレーションが行えると思われるが、現在のところ計算機の能力が未だに不十分であるために、一般的な物体の形状を計算することは不可能である。現在行われている計算は、例えば10nm四方の領域に一つの粒子が入射したときのスパッタ後形状を求める計算であり。現在の計算機の能力では、この程度の計算が限界である。よって、この方法は現在では工業的に利用することは不可能である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされた表面形状のシミュレーション方法である。
すなわち、固相表面もしくは固相表面に付着した粒子に気相粒子が衝突した際の該気相粒子の挙動および該気相粒子が衝突した部位の粒子の挙動を決定して該固相の表面形状を求めるもので、計算領域内に入射された気相粒子と固相粒子との挙動を気相粒子入射ルーチンで求めるものである。
この気相粒子入射ルーチンは、気相粒子が衝突する固相表面の位置を求めて該位置の固相表面の属性を決定する。次いで気相粒子の衝突によって固相表面をスパッタリングする場合には、衝突された固相粒子の挙動を決定し、その際衝突された固相粒子が近傍の他の固相粒子に衝突する場合にはこの気相粒子入射ルーチンを終了する。
一方、衝突された固相粒子が近傍の他の固相粒子に衝突しない場合には、衝突された固相粒子を気相中から取り除き、新たな気相粒子として別に気相粒子入射ルーチンを行った後、当該気相粒子入射ルーチンを終了する。
他方、気相粒子が固相表面をスパッタリングしない場合には、気相粒子と固相粒子との表面反応または気相粒子の固相への付着による該気相粒子の挙動および該気相粒子に衝突される固相粒子の挙動を決定するルーチンを行うことによって、上記課題の解決を図る。
【0011】
上記表面形状のシミュレーション方法では、一つの気相粒子の入射毎に衝突部分の固相粒子が決定され、この固相粒子に衝突粒子である気相粒子の例えば運動量方向を中心とするある分布を持った進行方向が与えられる。そして固相粒子に与えられた進行方向に他の固相粒子が存在せず、固相粒子が他の固相粒子と衝突しないときには、与えられた進行方向に移動し、他の固相粒子が存在するときには移動せずに元の位置に留まる。また一つの気相粒子の入射毎に衝突部分でスパッタリングが起きている場合には、気相粒子に衝突された表面にある原子もしくは分子(以下、ここでは単に粒子という)が気相粒子より運動量および運動エネルギーを受ける。その粒子は、受けたエネルギーによって周囲の粒子との結合を切る。この際、この粒子の持つ運動量は変化し、最後にこの粒子は自身が持つ運動量の方向に離脱する。このような素過程を取るため、固相の表面形状おび入射粒子となる気相粒子の入射角に対し、平均操作を行う必要がない。そのため、衝突後の固相粒子の挙動がほぼ正確にシミュレーションされる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の表面形状のシミュレーション方法に係わる第1実施形態では、以下のようにシミュレーション条件を設定している。
【0013】
計算領域中の気相、固相の粒子は全て球で表し、粒子種により大きさは異なる。また粒子はその位置と大きさによって表される。球の大きさは、実際の粒子の大きさの大小関係を表すようにするが、実際の粒子と同じ大きさである必要はない。
【0014】
計算領域は有限の大きさを持ち、そのために必ず領域の表面に境界を持つ。この境界には、開境界、周期的境界および反射境界がある。開境界とは粒子が出入りすることができる境界である。周期的境界とは、他の周期的境界と結合した境界であり、一方の境界に入射した粒子は他方の境界より出てくる。この境界は必ず組で存在する必要がある。反射境界とは入射した粒子の速度を反射する境界である。
【0015】
開境界から計算領域に入射した気相粒子は固相に衝突するまで他の気相粒子に衝突しない。そのため、入射位置および入射速度から衝突位置が計算できる。衝突位置より、衝突された固相粒子を決定し、その粒子に以後の進行方向を与える。この進行方向は衝突した気相粒子の運動量方向に対して対称な分布からモンテカルロ法によって決定される。この分布には、例えばarccos|x|×sgn(x)+θ(−1<x<1)が用いられる。ここでθは入射粒子の入射方向であり、xは−1より大きく1より小さい値をとる一様乱数である。この分布は、スパッタリングの特性に応じて変更する必要がある。衝突した気相粒子は運動量を失い、もはやスパッタリングを行うことができないので、計算領域から取り除かれる。
【0016】
上記で決定された衝突された固相粒子の進行方向から、その粒子の移動する軌道が計算される。この軌道が他の固相粒子と接触しない場合、この粒子はそれまで占めていた固相表面の位置を離脱し、その軌道に沿って移動する。一方、この軌道が他の固相粒子に衝突された固相粒子の近傍で衝突するときには、この粒子は移動せずにもとの場所に留まる。
なお、上記近傍距離はスパッタリングの特性に応じて変更する必要があるが、粒子の直径程度である。
【0017】
固相表面を離脱した粒子は気相中を移動する、気相中での相互作用は無視しているので、他の気相粒子との衝突はなく、そのために移動の計算は速い。この粒子が境界に衝突したときにはその境界での条件を施す。特に、開境界に入射したときには、その粒子は計算領域外に出てしまうので、その時点でその粒子を取り除く。表面に衝突した粒子は衝突部分の固相粒子の上に付着するか、もしくは再び気相中へ入射するかを付着確率と乱数とによって決定する。
【0018】
さらに他の表面反応を取り入れることによって、スパッタを含む表面化学反応の計算を行う。
すなわち、計算領域に入射する気相粒子と固相表面の粒子(固相粒子)との衝突の際の反応に、スパッタリングに加えて2体化学反応、気相粒子の付着を考慮する。さらに、表面に付着した粒子の自己分解反応を取り入れる。
【0019】
この第1実施形態の一例を、図1および図2の計算アルゴリズムによって説明する。
図1には、本発明の表面形状のシミュレーション方法を特徴とするところの気相粒子入射ルーチンの計算アルゴリズムを示し、図2には、本発明の表面形状のシミュレーション方法の全体の計算アルゴリズムを示す。
【0020】
まず図2に示すように、「初期値の設定」S1−1で、固相の初期形状、各粒子の表面反応とその確率、各粒子のスパッタ確率、1回当たりの気相粒子の入射確率、各粒子の付着確率、固相中での粒子自己分解確率、全計算時間、総繰り返し回数を設定する。
なお、各粒子の表面反応とその確率、各粒子の付着確率および各粒子のスパッタ確率は、表面に入射した気相粒子と衝突された固相粒子の組に対して定義される。
【0021】
上記固相の初期形状は、球形の固相粒子の集合体として表されている。各粒子の表面反応とその確率および粒子のスパッタ確率は、計算領域に入射した気相粒子が固相表面の固相粒子と表面反応する確率およびスパッタリングする確率を表す。1回当たりの気相粒子の入射確率は、気相粒子が入射する計算領域の入射面の面積と、その入射面を通過する単位時間当たりの入射気相粒子数により決定される。上記粒子の付着確率は、気相粒子の衝突により飛び出した固相粒子が付着する確率として定義される。さらにまた総繰り返し回数は、上記ルーチンを繰り返す回数である。
そしてプロセスパラメータとして、入射する気相粒子の入射角度分布および入射面における入射個数nを設定する。
【0022】
まず、「繰り返し回数<総繰り返し回数」S1−2で、この時点での繰り返し回数と初期設定した総繰り返し回数とを比較する。
そして「No」、すなわち、繰り返し回数が初期設定した総繰り返し回数に達した場合には、「End」に移行して計算を終了する。
一方、「Yes」、すなわち、繰り返し回数が初期設定した総繰り返し回数に達していない場合には、「繰り返し回数を1回増加」S1−3により繰り返し回数を1回だけ増やし、次のステップに進む。
【0023】
そして、「入射粒子数<1回当たりの入射粒子数」S1−4で、この時点における入射粒子数と1回当たりの入射粒子数とを比較する。
そして「Yes」、すなわち、入射粒子数が1回当たりの入射粒子数に達していない場合には、「入射粒子数を1増加」S1−6に進む。
一方、「No」、すなわち、入射粒子数が1回当たりの入射粒子数に達している場合には、「分解反応」S1−5で、自己分解反応の計算を行う。自己分解反応の計算は、1回当たりの自己分解確率と0から1までの実数一様乱数を比較し、乱数が大きいときに、分解を行い、他の粒子種へと変換する。そして1回が終了したと見なし、「繰り返し回数<総繰り返し回数」S1−2へ戻る。
【0024】
そして上記「入射粒子数を1増加」S1−6の後、「入射粒子種、入射位置、速度ベクトルの決定」S1−7で、計算領域に入射する気相粒子の入射粒子数を決定し、その計算領域に対する入射位置およびその入射位置における速度ベクトルを決定する。
【0025】
すなわち、まずn個の入射気相粒子のうちの1個の気相粒子を計算領域に入射する。その際、乱数によって、入射面における気相粒子の入射位置を決定し、さらに気相粒子の速度ベクトル分布を決定する。これらの決定には、モンテカルロ法が用いられる。このように気相粒子の入射位置、速度ベクトルが決定されると、気相粒子は直進するとして、固相表面との衝突位置が計算できる。
【0026】
その後、「気相粒子入射ルーチン」S1−8に移り、一つの気相粒子を計算領域に入射して、その一つの気相粒子の動きを追跡する。この気相粒子入射ルーチンが終了すると、上記「入射粒子数<1回当たりの入射粒子数」S1−4へ戻る。
【0027】
図1に示すように、上記「気相粒子入射ルーチン」S1−8では、「Start」により始まり、まず「軌道計算」S1−9で、入射粒子の軌道の計算を行う。
その後、「計算領域外へ移動?」S1−10で、計算領域に入射した気相粒子が計算領域外に移動するか否かを判断する。
そして「Yes」、すなわち、その気相粒子が計算領域を出ている場合にはその気相粒子は削除され、この「気相粒子入射ルーチン」S1−8は終了する。
一方、「No」、すなわち、入射した気相粒子が計算領域内に存在する場合には、「固相との衝突位置の算出、衝突する固相種の決定」S1−11で、気相粒子が衝突する固相の衝突位置を求め、その位置にある固相粒子の固相種を決定する。
すなわち、気相粒子が衝突する固相表面の位置を求めて、この位置の固相表面の属性を決定する。
【0028】
次いで「スパッタリング?」S1−12で、固相粒子と気相粒子との組に対し、初期設定したスパッタリング確率を用いて、モンテカルロ法によりスパッタリングが起きるか否かを判断する。これはスパッタリング確率と0から1までの乱数とを比較し、乱数の方が小さければスパッタリングが起きると判断する。
そして「Yes」、すなわち、スパッタリングが起きる場合には、まず「衝突された固相粒子の挙動の決定」S1−13によって、衝突した気相粒子を取り除き、衝突された固相粒子の運動量および軌道を求める。
【0029】
続いて「衝突された固相粒子と近傍の他の固相粒子との衝突?」S1−14で、上記求めた軌道より、気相粒子に衝突された固相粒子の近傍でその固相粒子が他の固相粒子と衝突するか否かを判断する。
そして「Yes」、すなわち、他の固相粒子と衝突する場合には、固相粒子は移動せず、この「気相粒子入射ルーチン」S1−8を終了する。
一方、「No」、すなわち、他の固相粒子と衝突しない場合には、「衝突された固相粒子の気相中からの削除と気相粒子への変換」S1−15により、衝突された固相粒子を固相表面から取り除く。そして、その固相粒子を気相粒子として、別に「気相粒子入射ルーチン」S1−8で挙動を計算しそれを終了した後に、本「気相粒子入射ルーチン」S1−8を終了する。
【0030】
一方、前記「スパッタリング?」S1−12で、スパッタリングが起きない場合には、「気相粒子と固相粒子との表面反応?」S1−16で、この気相粒子と固相粒子との組みに対し表面反応が起こるか否かを、初期設定した表面反応確率と0から1までの一様乱数とを比較して判断する。乱数の方が反応確率より小さければ表面反応が起きる。
そして「Yes」、すなわち、気相粒子と固相粒子との表面反応が起こる場合には、まず計算領域より気相粒子を取り除き、「反応生成物による分類」S1−17によって、反応生成物の違いによって分類を行う。
【0031】
反応生成物が表面付着物のみ(変質)の場合には、「粒子の付着」S1−20で、気相粒子を衝突部位に固相粒子として付着させて、この「気相粒子入射ルーチン」S1−8を終了する。
【0032】
反応生成物が気相粒子のみ(エッチング)の場合には、「速度ベクトルの決定」S1−21により、気相粒子の新たな運動量および軌道を決定した後、その気相粒子の運動を別に「気相粒子入射ルーチン」S1−8で計算しそれを終了した後に、本「気相粒子入射ルーチン」S1−8を終了する。
【0033】
反応生成物が気相粒子と表面付着物と(変質)の場合には、「粒子の付着」S1−22で、気相粒子を衝突部位に固相粒子として付着させる。その後前記「速度ベクトルの決定」S1−21で、気相粒子の新たな運動量および軌道を決定した後、その気相粒子の運動を別に「気相粒子入射ルーチン」S1−8で計算しそれを終了した後に、本「気相粒子入射ルーチン」S1−8を終了する。
【0034】
反応生成物が発生しない(エッチング)場合には、そのままこの「気相粒子入射ルーチン」S1−8を終了する。
【0035】
一方、前記「気相粒子と固相粒子との表面反応?」S1−16で表面反応が起きない場合には、「気相粒子の固相への付着?」S1−18によって、この気相粒子と固相粒子との組みに対して付着が起きるか否かを初期設定した粒子の付着確率により、その固相粒子が現在の衝突位置に付着できるか否かを乱数を用いて求める。その付着できるか否かの決定は、例えばモンテカルロ法によって計算される。
そして「Yes」、すなわち気相粒子が固相に付着する場合には、前記「粒子の付着」S1−20によって、気相粒子の衝突部位に固相粒子として付着させた後、この「気相粒子入射ルーチン」S1−8を終了する。
一方、「No」、すなわち気相粒子が固相に付着しない場合には、「新たに運動量および軌道を決定」S1−19によって、気相粒子の新たな運動量および軌道を決定し、前記「計算領域外へ移動?」S1−10に戻る。
【0036】
上記のようにして、計算領域に入射した気相粒子の挙動が求まり、気相粒子に衝突された固相粒子の挙動が求まることから、固相表面の形状がシミュレーションされる。
なお、上記シミュレーションにおいては、反応およびスパッタリング確率が0である気相粒子はエネルギーを失ったものと見なして計算領域から除外している。それによって、計算時間の短縮が可能になる。
また固相の表面は、複数種類の固相粒子を設定することが可能である。その場合には、粒子の各種類に対して初期値を設定すればよい。
【0037】
上記第1実施形態の表面形状のシミュレーション方法では、「初期値の設定」S1−1から「固相との衝突位置の算出、衝突する固相種の決定」S1−11までを行うことから、一つの気相粒子の入射毎に衝突部分の固相粒子が決定される。そして「スパッタリング?」S1−12および「衝突された固相粒子の挙動の決定」S1−13を行うことから、一つの気相粒子の入射毎に衝突部分でスパッタリングが起きている場合には、気相粒子に衝突された表面にある固相粒子(例えば原子もしくは分子)が気相粒子より運動量および運動エネルギーを受ける。その固相粒子は、受けたエネルギーによって周囲の固相粒子との結合を切る。この際、この固相粒子の持つ運動量は変化し、最後にこの固相粒子は自身が持つ運動量の方向に離脱する。
このような素過程を取るため、固相の表面形状おび入射粒子となる気相粒子の入射角に対し、平均操作を行う必要がない。そのため、気相粒子が衝突した後の固相粒子の挙動が一つの粒子ごとにシミュレーションされる。
【0038】
さらに、「衝突された固相粒子と近傍の他の固相粒子との衝突?」S1−14と「衝突された固相粒子の気相中からの削除と気相粒子への変換」S1−15とを行うことから、固相粒子に与えられた進行方向に他の固相粒子が存在せず、固相粒子が他の固相粒子と衝突しないときには、与えられた進行方向に移動し、他の固相粒子が存在するときには移動せずに元の位置に留まる。このように離脱した固相粒子のその後の挙動も計算されるため、ほぼ正確に固相の表面形状はシミュレーションされる。
【0039】
次に上記第1実施形態の計算アルゴリズムを簡単化した一例を、第2実施形態として図3の計算アルゴリズムによって説明する。
この計算アルゴリズムは、上記第1実施形態で説明した計算アルゴリズムにおいて、スパッタリングの他に取り入れた表面化学反応の計算を省略し、入射する気相粒子と固相表面の粒子との衝突の際の反応をスパッタリングとし、2体化学反応、気相粒子の付着は省略したものである。さらに表面に付着した粒子の自己分解反応も削除している。
【0040】
図3に示すように、まず、「初期値の設定」S2−1で、固相の初期形状、粒子のスパッタ確率、粒子の付着確率、1回当たりの気相粒子の入射確率、総繰り返し回数を設定する。
【0041】
上記固相の初期形状は、球形の固相粒子の集合体として表されている。粒子のスパッタ確率は、計算領域に入射した気相粒子が固相表面の固相粒子をスパッタリングする確率である。上記粒子の付着確率は、気相粒子の衝突により飛び出した固相粒子が付着する確率として定義される。さらに1回当たりの気相粒子の入射確率は、気相粒子が入射する計算領域の入射面の面積と、その入射面を通過する単位時間当たりの入射気相粒子数により決定される。また総繰り返し回数は、ルーチンを繰り返す回数である。
そしてプロセスパラメータとして、入射する気相粒子の入射角度分布および入射面における入射個数nを設定する。
【0042】
まず、「繰り返し回数<総繰り返し回数」S2−2で、この時点での繰り返し回数と初期設定した総繰り返し回数とを比較する。
そして「No」、すなわち、繰り返し回数が初期設定した総繰り返し回数に達した場合には「End」へ移行して計算を終了する。
一方、「Yes」、すなわち、繰り返し回数が初期設定した総繰り返し回数に達していない場合には、「繰り返し回数を1回増加」S2−3により繰り返し回数を1回だけ増やし、次のステップに進む。
【0043】
そして、「入射粒子数<1回当たりの入射粒子数」S2−4で、この時点における入射粒子数と1回当たりの入射粒子数とを比較する。
そして「Yes」、すなわち、入射粒子数が1回当たりの入射粒子数に達していない場合には、「入射粒子数を1増加」S2−5に進む。
一方、「No」、すなわち、入射粒子数が1回当たりの入射粒子数に達している場合には、1ステップが終了したと見なし、前記「繰り返し回数<総繰り返し回数」S2−2に戻る。
【0044】
上記「入射粒子数を1増加」S2−5の後、「入射位置、速度ベクトル、衝突位置の決定」S2−6で、気相粒子の入射位置、速度ベクトルおよび衝突位置を決定する。すなわち、気相粒子の計算領域に対する入射位置およびその入射位置における速度ベクトルから、当該粒子の計算領域の境界もしくは固相に衝突する位置を求める。
【0045】
すなわち、まずn個の入射気相粒子のうちの1個の気相粒子を計算領域に入射する。その際、乱数によって、入射面における気相粒子の入射位置を決定し、さらに気相粒子の速度ベクトル分布を決定する。これらの決定には、モンテカルロ法が用いられる。このように気相粒子の入射位置、速度ベクトルが決定されると、気相粒子は直進するとして、固相表面との衝突位置が計算できる。
【0046】
次いで「計算領域外へ移動?」S2−7で、計算領域に入射した気相粒子が計算領域外に移動するか否かを判断する。
そして「Yes」、すなわち、入射粒子が計算領域の開境界に衝突した粒子は計算領域外に出たとして削除され、次の気相粒子の計算に移る。
一方、「No」、すなわち、入射した気相粒子が計算領域内の場合には、「固相との衝突位置の算出、衝突する固相種の決定、衝突された固相粒子の運動量、軌道の決定」S2−8で、気相粒子の入射位置、速度ベクトル等からこの気相粒子が衝突する固相の位置を計算する。そして気相粒子に衝突された固相粒子を決定する。さらにその固相粒子が持つ運動量、軌道を求めて決定する。
すなわち、気相粒子が衝突する固相表面の位置を求めて、この位置の固相表面の属性を決定する。
【0047】
続いて「近傍で他の固相粒子と衝突?」S2−9で、気相粒子に衝突された固相粒子が他の固相粒子と衝突するか否を判断する。
そして「Yes」、すなわち、気相粒子に衝突された固相粒子の近傍において該固相粒子の軌道に他の固相粒子が接している場合には、当該固相粒子は移動せず、上記「入射粒子数<1回当たりの入射粒子数」S2−4へ戻る。
一方、「No」、すなわち、気相粒子に衝突された固相粒子の近傍において該固相粒子の軌道に他の固相粒子が接していない場合には、当該固相粒子は速度を持って移動するものとする。
【0048】
そして「衝突された固相粒子の気相中の削除、移動」S2−10で、衝突された固相粒子を元の位置から削除し、次にこの固相粒子の衝突する部位を決定する。
【0049】
次いで「計算領域外へ移動?」S2−11で、上記気相粒子に衝突された固相粒子が計算領域外に移動するか否かを判断する。
そして「Yes」、すなわち、衝突された固相粒子が計算領域の開境界に衝突した場合にはその固相粒子は削除され、次の気相粒子の計算に移る。
一方、「No」、すなわち、衝突された固相粒子が計算領域内を移動する場合には、「固相との衝突位置の算出、衝突する固相種の決定」S2−12で、その固相粒子に衝突される固相粒子種を決定する。
【0050】
そして「付着?」S2−13で、上記設定しておいた粒子の付着確率により、その固相粒子が現在の衝突位置に付着できるか否かを乱数を用いて求める。その付着できるか否かの決定は、例えばモンテカルロ法によって計算される。
その結果「Yes」、すなわち、上記固相粒子が現在の衝突位置に付着できる場合には、「粒子の付着」S2−14によって、その位置にその固相粒子は付着する。
一方、「No」、すなわち、上記固相粒子が現在の衝突位置に付着できない場合には、「運動量、軌道、衝突部位の決定」S2−15で、乱数を用いその固相粒子の運動量および軌道より速度ベクトルを新たに決定し、さらに衝突部位を新たに決定する。そして前記「計算領域外へ移動?」S2−11に戻る。
【0051】
上記シミュレーションにおいては、衝突した後の気相粒子や固相粒子はエネルギーを失ったものと見なして計算領域から除外している。それによって、計算時間の短縮が可能になる。
また固相の表面は、複数種類の固相粒子を設定することが可能である。その場合には、粒子の各種類に対して初期値を設定すればよい。
【0052】
上記21実施形態の表面形状のシミュレーション方法では、「初期値の設定」S2−1から「固相との衝突位置の算出、衝突する固相種の決定、衝突された固相粒子の運動量、軌道の決定」S2−8までを行うことから、一つの気相粒子の入射毎に衝突部分の固相粒子が決定され、この固相粒子に衝突粒子である気相粒子の例えば運動量方向を中心とするある分布を持った進行方向が与えられ、固相粒子の運動量および軌道が決定される。すなわち、衝突された固相粒子は、受けたエネルギーによって周囲の固相粒子との結合を切る。この際、この固相粒子の持つ運動量は変化し、最後にこの固相粒子は自身が持つ運動量の方向に離脱する。
このような素過程を取るため、固相の表面形状おび入射粒子となる気相粒子の入射角に対し、平均操作を行う必要がない。そのため、衝突後の固相粒子の挙動がほぼ正確にシミュレーションされる。
【0053】
そして「近傍で他の固相粒子と衝突?」S2−9から「計算領域外へ移動?」S2−11までを行うことから、固相粒子に与えられた進行方向に他の固相粒子が存在せず、固相粒子が他の固相粒子と衝突しない場合には、与えられた進行方向に移動し、他の固相粒子が存在する場合には移動せずに元の位置に留まる。
また「固相との衝突位置の算出、衝突する固相種の決定」S2−12から「粒子の付着」S2−14までを行うことから、固相より離脱した固相粒子の挙動が計算される。
【0054】
次に本発明の表面形状のシミュレーション方法に係わる第3実施形態を図4によって説明する。
【0055】
上記第1実施形態および第2実施形態の説明では、固相形状の表現として、固相を構成する固相粒子を球形としていたが、図4に示すように、計算領域を例えばメッシュ状に区分したセル11で表現することも可能である。具体的には、セル11内に固相を構成する固相粒子が存在するか否かによって、固相12の形状が表現される。図面では、一つのセル11は、一つの気相粒子および一つの固相粒子を表すことになる。そして固相粒子が存在するセル11の集合体(斜線で示す領域)が固相12になる。また入射する気相粒子13も一つのセル11で表される。
このようにセルで表すことにより、固相表面でのスパッタリング、表面反応、付着を容易に取り入れることが可能になるので、衝突の判断の計算をより速く行うことが可能になる。
なお、固相の形状精度はセルサイズに依存し、セルサイズを小さくすればするほど形状の表現精度は高くなる。一方、セル数が多くなるので、大きな計算容量が必要になり、計算時間が長くなる。
【0056】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、一つの気相粒子の入射毎に固相の衝突部分の固相粒子を決定することができ、スパッタリングを考慮に入れてこの固相粒子の挙動を計算することが可能である。このような素過程を取るため、固相の表面形状おび入射粒子となる気相粒子の入射角に対し、平均操作を行う必要がない。そのため、衝突後の固相粒子の挙動がほぼ正確にシミュレーションすることが可能になる。
さらに、計算は一度に一つの気相粒子と多くとも一つの固相粒子のみについて行われるため、計算時間が分子動力学法と比較して短い。
よって、実用上必要な精度を有しながら現実的な計算時間でスパッタリングを含みむ気相からの反応により固相の変化を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第1実施形態の気相粒子入射ルーチンの計算アルゴリズムである。
【図2】第1実施形態の全体の計算アルゴリズムである。
【図3】本発明に係わる第2実施形態の計算アルゴリズムである。
【図4】本発明に係わる第3実施形態の一例のセルモデル図である。
【符号の説明】
S1−8 気相粒子入射ルーチン S1−12 スパッタリング?
S1−13 衝突された固相粒子の挙動の決定
S1−14 衝突された固相粒子と近傍の他の固相粒子との衝突?
S1−15 衝突された固相粒子の削除と気相粒子への変換

Claims (4)

  1. 固相表面もしくは固相表面に付着した粒子に気相粒子が衝突した際の該気相粒子の挙動および衝突した部位の粒子のうち少なくとも一方の挙動を決定して、該固相の表面形状を求める表面形状のシミュレーション方法において、
    該シミュレーション方法の計算領域内に入射された気相粒子と固相粒子との挙動を求める気相粒子入射ルーチンは、
    気相粒子が衝突する固相表面の位置を求めて該位置の固相表面の属性を決定し、
    前記気相粒子の衝突によって前記固相表面をスパッタリングする場合には、衝突された固相粒子の挙動を決定し、その際前記衝突された固相粒子が該固相粒子の近傍における他の固相粒子に衝突する場合には該気相粒子入射ルーチンを終了し、
    前記衝突された固相粒子が該固相粒子の近傍における他の固相粒子に衝突しない場合には、衝突された固相粒子を気相中から取り除き、該固相粒子を新たな気相粒子として別に気相粒子入射ルーチンを実行した後、当該気相粒子入射ルーチンを終了し、
    前記気相粒子が前記固相表面をスパッタリングしない場合には、気相粒子と固相粒子との表面反応または気相粒子の固相への付着による該気相粒子の挙動および該気相粒子に衝突される固相粒子の挙動を決定するルーチンを実行する
    ことを特徴とする表面形状のシミュレーション方法。
  2. 請求項1記載の表面形状のシミュレーション方法において、前記気相粒子と固相粒子との表面反応または気相粒子の固相への付着による該気相粒子の挙動および該気相粒子に衝突される固相粒子の挙動を決定するルーチンは、
    気相粒子と固相粒子とが表面反応を生じる場合には、表面反応による反応生成物が、表面付着物のみ、気相粒子のみ、気相粒子と表面付着物のみ、反応生成物は存在しないのいずれかに分類し、
    前記分類の結果、反応生成物が表面付着物のみの場合には、気相粒子の衝突部位に該気相粒子を固相粒子として付着させて該ルーチンを終了し、
    前記分類の結果、反応生成物が気相粒子のみの場合には、該気相粒子の新たな挙動を求めて別に気相粒子入射ルーチンを実行した後、該ルーチンを終了し、
    前記分類の結果、反応生成物が気相粒子と表面付着物との場合には、気相粒子の衝突部位に該気相粒子を固相粒子として付着させ、該気相粒子の挙動を求めて前記気相粒子入射ルーチンを実行した後、該ルーチンを終了し、
    前記分類の結果、反応生成物がない場合には、そのまま該ルーチンを終了し、一方、気相粒子と固相粒子とが表面反応を生じない場合で、かつ気相粒子が固相へ付着する場合には、気相粒子は衝突部位に固相粒子として付着し、該ルーチンを終了し、
    気相粒子が固相へ付着しない場合、該気相粒子の挙動を新たに決定して該気相粒子が計算領域内の場合には、新たな気相粒子について計算を行い、計算領域外の場合には該ルーチンを終了する
    ことを特徴とする表面形状のシミュレーション方法。
  3. 請求項1記載の表面形状のシミュレーション方法において、
    前記固相の形状表現に複数のセルで表すセルモデルを用いる
    ことを特徴とする表面形状のシミュレーション方法。
  4. 請求項2記載の表面形状のシミュレーション方法において、
    前記固相の形状表現に複数のセルで表すセルモデルを用いる
    ことを特徴とする表面形状のシミュレーション方法。
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