JP3544817B2

JP3544817B2 - Mite control agent and molded article containing it

Info

Publication number: JP3544817B2
Application number: JP06250497A
Authority: JP
Inventors: 三智也嶋村; 久治 ▲くわ▼原; 恭治鈴木
Original assignee: Kuraray Co Ltd
Current assignee: Kuraray Co Ltd
Priority date: 1997-02-28
Filing date: 1997-02-28
Publication date: 2004-07-21
Anticipated expiration: 2017-02-28
Also published as: JPH10245307A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はダニの防除を目的とする薬剤、及びそれを含有する成形品に関する。屋内のダニは、刺咬症や鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患の原因となっている。屋内のダニの増加は、わが国の居住環境の変化によるところが大きく、高気密住宅の普及、内装の洋風化に伴う繊維製品の増加などダニにとって好適な環境が被害を拡大していると考えられ、これらの対策が強く求められている。
【０００２】
【従来の技術】
このようなダニを防除する目的で、ダニの生息域となるタタミ、寝具、カーペット、ふとん綿等の生活資材を、有機リン剤等の殺虫性薬剤の噴射塗布剤あるいは蒸散剤で処理することが行われているが、有機リン剤は毒性が強く、多用するには安全性の面で心配がある。
【０００３】
一方、安全性の高いダニ防除剤として、植物精油成分であるテルペン系化合物を用いることが提案されている（特開昭６３−１０４９０５号公報および京都府衛公研年報、３５巻、９５〜１００頁（１９９０年））。これらのテルペン系化合物は、多量に適用した場合にはしばしば殺ダニ効果を発揮するが、直接人体に接触するような生活資材に実際に適用する量においては、ダニ忌避作用を主な機作として発揮するものが多い。
しかしながら、テルペン系化合物を上記の忌避作用を発現する量で長時間持続的に作用させた場合、ダニが薬剤に対して耐性を獲得することが多く、作用が長時間持続しないことが欠点となっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高い安全性を維持したままで、しかもダニが耐性を獲得し難く、ダニ忌避作用が長時間持続する新しいダニ防除剤を提供することを目的としてなされたものである。また、ダニの生息域となる生活資材の製造に直接使用することができる新規なダニ防除性の樹脂組成物及びその樹脂組成物から成形された成形品を提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決する新しいダニ防除剤の開発に向け鋭意研究を重ねた結果、リナロール、ネロール、シトラール、シトロネロールがダニの耐性化を誘導し、忌避効果が短命であることを確認する一方、テルペン系化合物に属するビサボロールが、予期せぬことに、これらの薬剤より、より高いダニ忌避性を有しながらダニの耐性化を発現し難いことを見いだして本発明に至ったものである。
【０００６】また、本発明者らは、本発明のダニ防除剤を樹脂中に混合し、これを溶融成形することによって得ることができるダニ防除性を有する繊維、フィルムその他の成形品は、タタミ、寝具、カーペット、ふとん綿等の住居内のダニの生息域になる生活資材の製造原料として使用することにより、あるいは、そのままダニ防除用製品として使用することにより、屋内のダニの防除に極めて効果的であることも見いだした。
【０００７】
すなわち、本発明の上記課題は、以下の各発明によってそれぞれ達成される。
（１）ビサボロールを有効成分として含有することを特徴とするダニ防除剤。
（２）上記（１）項記載のダニ防除剤を樹脂に含有することで得られるダニ防除性成形品。
（３）樹脂が熱可塑性樹脂である上記（２）項に記載の成形品。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明のダニ防除剤の有効成分であるビサボロールは植物精油成分として知られている化合物であり、香料として化粧品等に使用されるもので、次のデータが示す通り極めて安全性の高い薬剤である。
エイムス変異原性試験：陰性
ラット経口急性毒性試験：ＬＤ_５０＝１４８５０ｍｇ／ｋｇ
【０００９】
ビサボロールは香気性が穏やかであり、タタミ、寝具、カーペット、ふとん綿等の生活資材のダニ防除処理に使用しても快適性を損なうことはない。
【００１０】
本発明のダニ防除剤の有効成分として使用するビサボロールは、刺咬症を引き起こすツメダニの常食となるケナガコナダニ等のコナダニ類に対して優れた忌避作用を発揮するため、本発明のダニ防除剤の使用によりツメダニを防除することが可能である。さらに小児喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎といったアレルギー性疾患の原因となるコナヒョウヒダニやヤケヒョウヒダニ等のチリダニ類に対しても優れた忌避作用を発揮する。また、本発明のダニ防除剤の有効成分であるビサボロールは、ダニの耐性化を発現し難い特徴的な作用を示すため、長期にわたってそのダニ防除効果を発現することができる。従って、本発明のダニ防除剤をこれら屋内のダニの生息領域となるタタミ、寝具、カーペット、ふとん綿等に適用することにより、快適性を損なうことなく、効率的にダニを防除し、刺咬症やアレルギー性疾患を防止することが可能である。
【００１１】
本発明のダニ防除剤の有効成分であるビサボロールは、他の成分を加えずに単独の形でも使用できるが、ダニ防除剤として使いやすくするために担体、乳化剤、安定化剤等を配合して製剤となし、これを必要に応じて希釈するなどして使用することができる。また、本発明のダニ防除剤においては、ビサボロール以外に他のダニ防除剤を併用することができ、さらに、必要に応じて他の配合成分、例えば、保持物質、結着剤、塗料、香料、染料等、を加えることもできる。
【００１２】
本発明のダニ防除剤は、公知方法により、例えばエアゾール、油剤、くん蒸剤、シート、粉剤、マイクロカプセル、水和剤等の任意の剤型に調製することができ、これらを各種の素材、例えば、織布、編布、湿式不織布（紙）、乾式不織布、合板、合成樹脂シート、合成樹脂板等に噴霧、塗布、含浸あるいは展延させることにより、各種の用途に供することができる。
この場合、編布、織布、不織布を構成する繊維としては、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機繊維等を挙げることができる。
【００１３】
さらに、本発明のダニ防除剤の有効成分であるビサボロールは、各種樹脂中に配合し、繊維、フィルム、シート、その他の成形品に加工することができ、これらをタタミ、寝具、カーペット、ふとん綿等の住居内のダニの生息域になる生活資材の製造原料として使用し、あるいは、その成形品をダニ防除のための部材として使用することにより、ダニの防除を極めて効果的に行うことができる。
【００１４】
ダニ防除剤を配合する樹脂としては、例えばセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合体のケン化物、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂のようなフィルム形成性または繊維形成性樹脂が挙げられ、特に、溶融成形に供される樹脂としては、ビサボロールの耐熱性を考慮すると、融点が１３０℃から２７０℃の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
【００１５】
本発明のダニ防除剤を熱可塑性樹脂に配合して繊維化する場合、ダニの防除効果をより長期間保つためには、ビサボロールを融点が比較的低いポリオレフィン系樹脂に配合し、これを芯部分とし、他の熱可塑性樹脂で芯部分を被覆した芯鞘型の複合繊維とすることが好ましい。さらにビサボロールを直接樹脂とブレンドせずに、シリカ等の多孔質担体に予め担持させたのち樹脂とブレンドすると、さらに防除剤の徐放効果が高められるので、好ましい。
【００１６】
ビサボロールの使用量には、好ましいダニ防除活性が発現される限り、特段制限はないが、例えば、噴霧、塗布、含浸あるいは展延する対象物品の単位面積（１ｍ^２）当たり０．０１〜１０ｇ程度、好ましくは０．１〜３ｇ／ｍ^２、である。
【００１７】
また、ビサボロールを樹脂に配合して繊維またはフィルムに溶融加工する場合には、繊維またはフィルムの全重量の０．１〜５重量％程度、好ましくは０．５〜３重量％程度、含有させれば良い。
【００１８】
かくして、本発明によればビサボロールを有効成分として含有することからなる、安全性が高く、且つダニが耐性化を獲得し難いという特徴を有するダニの防除剤並びにダニ防除性樹脂成形品が提供される。
【００１９】
本発明のダニ防除剤、並びに本ダニ防除剤を含有する樹脂からなる成形品は、有効成分であるビサボロールがダニに対して高い忌避効果を発揮し、且つビサボロールに対してダニが耐性を獲得し難いという優れた特徴を有するため、ダニの防除効果が持続的に発現する。
【００２０】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
［試験方法］
ダニ忌避性能を評価する場合、一般的な評価方法として大阪府立公衆衛生研究所法や侵入阻止法等が利用されているが、これらの方法は試験時間が２４〜４８時間に限られており、ダニの薬剤に対する耐性化の現象を見逃し、ダニ防除性製品の実際の生活環境における性能を反映しているとは言い難い面があるため、本発明者らは、これらの試験方法を基にして、試験期間を３日間以上に延長し、試験期間中のダニの忌避率の変化を経時的に実体顕微鏡下で検定することによりダニの耐性化の有無を確認する改良試験法を開発した。本発明者らが開発したダニ忌避性試験の方法は以下のとおりである。
試験方法には、大阪府公衆衛生研究所法を改良したＡ法と侵入阻止法を改良したＢ法の２種類の方法がある。ダニ防除剤で処理した試料または無処理対照試料を直径４ｃｍのシャーレの底面一杯を覆う大きさに円形に切って同シャーレの底面に敷き、その中央部に新鮮なダニ飼育用培地５０ｍｇまたは２００ｍｇを乗せ、それぞれ試験区または対照区とする。さらに試験区と対照区のシャーレを図１または図２に示した様に組み合わせて固定する。Ａ法では試験区または対照区に取り囲まれた中央の直径４ｃｍの空きシャーレに、Ｂ法では中央に試験区または対照区を固定した直径９ｃｍのシャーレの内部に供試ダニを飼育培地とともに５０００頭または１万頭を放つ。次いで、ダニの生活に好適な湿度を保つために全体を飽和食塩水をはった容器に納め、２５℃に保った恒温槽内に３日間以上の期間置く。試験期間中に何回か試験容器を取り出し、そのつど試験区及び対照区の新鮮培地中へ侵入したダニ数を実体顕微鏡下で計数し、次式により忌避率を求める。
忌避率（％）＝（１−試験区のダニ侵入数／対照区のダニ侵入数）× １００
試験期間中の経時的な忌避率の変化を同一の試験容器について追跡することでダニの忌避効果とダニ忌避成分に対するダニの耐性化の有無を判定する。
【００２１】
［実施例１〜２、比較例１〜６］
ビサボロールをメタノールに０．６あるいは１．８重量％の割合で希釈し、厚さ０．２６ｍｍの紙シートの面積１平方ｍ当たり１６７ｇ含浸し、風乾によりメタノールを蒸発させ、表１に示した量のビサボロールを含浸するシートを作成し実施例１〜２とした。また、比較例１〜６として、リナロール、ネロール、シトラール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロリドールを同様の方法にて表１に示した量で含有するシートを作成した。実施例１〜２及び比較例１〜６のシートのケナガコナダニに対するダニ忌避効果を、薬剤を含有しない紙シートを対照区に用いて改良試験法Ａで試験期間６日間で評価した。試験結果をまとめて表１に記載する。また、実施例１及び比較例５〜６のシートのコナヒョウヒダニに対する忌避効果を改良試験法Ａでより長期間である１４日間の試験期間で評価した。試験結果を表２に記載する。
【００２２】
【表１】

【００２３】
【表２】

【００２４】
［実施例３］
ビサボロールをシリカ（０．０３μｍ）に添加してビサボロール４０重量％を担持したシリカを作り、これを低密度ポリエチレンに含有させたビサボロール１０重量％含有マスターチップを製造した。これを高密度ポリエチレンに加えて希釈し、芯部用ポリエチレン組成物の全重量に基づいてビサボロールを６．７重量％の濃度で含有する芯部用ポリエチレン組成物を製造した。次に通常のポリエチレンテレフタレートを鞘部に、上記方法により得られたポリエチレンを芯部として、鞘部：芯部＝７０：３０の割合で複合紡糸繊維用装置に供給し、吐出量４５０ｇ／分、巻取速度９００ｇ／分、紡糸温度２９５℃で紡糸し、中実断面の芯鞘複合繊維を製造した。本繊維の全重量に基づくビサボロールの含有量は２重量％である。これを公知の方法で延伸、捲縮、熱処理した後、デニール６ｄ、カット長５１ｍｍの短繊維原綿を得た。本原綿をカードにてウエッブ５０ｇ／平方ｍのシート状綿に成形し、これを試験区の試料として、コナヒョウヒダニ及びヤケヒョウヒダニに対する忌避効果を改良試験法Ｂで評価した。試験結果を表３に示す。
【００２５】
【表３】

【００２６】
［考察］
表１に示した試験結果から判る通り、比較例１〜４では、試験開始から２日間はケナガコナダニに対して比較的高い忌避活性を示すが、３日目以降は急速に忌避率が低下し、ダニが被験薬剤に対して耐性を獲得したと考えられる。これに比べ、ビサボロール（実施例１〜２）、ゲラニオール（比較例５）、ネロリドール（比較例６）は、比較例１〜４よりも少ない適用量で高いダニ忌避効果を発揮し、しかもこの効果は６日間の試験期間中安定に持続した。しかし、表２に示した試験結果から判る通り、より長時間である１４日間の試験期間においては、ゲラニオール（比較例５）及びネロリドール（比較例６）のコナヒョウヒダニに対する忌避効果は低減したが、ビサボロール（実施例１）は１４日目までも忌避効果を完全に維持し、ダニの耐性化が発現し難いというビサボロールの優れた特徴が確認された。
また、ビサボロールを芯鞘複合繊維の芯部の樹脂に含有させた場合（実施例３）でも、ダニに対する忌避効果を発揮することが確認された。
【００２７】
【発明の効果】
本発明のダニ防除剤及びそれを含有する樹脂からなる成形品は、有効成分であるビサボロールが屋内のダニに対して優れた忌避作用を発揮し、且つダニの薬剤耐性を生じ難いと言う特徴を有する。従って、本発明のダニ防除剤及びそれを含有する樹脂からなる成形品を住居内でダニの生息域となっているタタミ、寝具、カーペット、ふとん綿等の生活資材に適用することで、刺咬症または各種のアレルギー性疾患に関与する屋内のダニを持続的且つ効率的に防除することができ、ひいてはこれらの疾患の防止に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明で採用したダニ忌避性試験Ａ法を示した説明図である。
【図２】本発明で採用したダニ忌避性試験Ｂ法を示した説明図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an agent for controlling ticks and a molded article containing the same. Indoor ticks cause allergic diseases such as biting, rhinitis, bronchial asthma, and atopic dermatitis. The increase in indoor mites is largely due to changes in the living environment in Japan, and it is thought that the favorable environment for mites, such as the spread of highly airtight houses and the increase in textile products accompanying the westernization of interior decoration, is expanding the damage, These measures are strongly required.
[0002]
[Prior art]
For the purpose of controlling such ticks, living materials such as tatami, bedding, carpets, and futons, which serve as habitats for the ticks, can be treated with a spray application agent or a transpiration agent of an insecticidal agent such as an organic phosphorus agent. Despite the practice, organophosphates are highly toxic, and there are concerns about safety when using them frequently.
[0003]
On the other hand, it has been proposed to use a terpene compound which is a plant essential oil component as a highly safe tick control agent (Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-104905 and Kyoto Prefectural Public Research Institute Annual Report, Vol. 35, pp. 95-100) P. (1990)). These terpene compounds often exert acaricidal effect when applied in large amounts, but in amounts actually applied to living materials that come into direct contact with the human body, the mite repellent action is a major mechanism. There are many things to show.
However, when the terpene compound is allowed to act for a long time in an amount that exhibits the above-described repellent effect, the mite often acquires resistance to the drug, and the disadvantage is that the action does not last for a long time. ing.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a new mite control agent that maintains a high level of safety, hardly obtains mite resistance, and has a long-lasting mite repellent effect. It is another object of the present invention to provide a novel mite-controlling resin composition and a molded article formed from the resin composition, which can be used directly for the production of living materials that serve as habitats for mites.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies for the development of a new mite control agent that solves the above-mentioned problems, and as a result, have found that linalool, nerol, citral, and citronellol induce mite resistance, and that the repellent effect is short-lived. On the other hand, the present inventors have found that bisabolol belonging to the terpene compound is unexpectedly more resistant to mite resistance while having higher mite repellency than these drugs. It is.
[0006] The present inventors have also found that fibers, films and other molded articles having mite controllability, which can be obtained by mixing the mite control agent of the present invention into a resin and melt-molding the same, are tatami. Extremely effective in controlling indoor mites by using it as a raw material for the production of living materials that will be the habitat of mites in houses, such as bedding, carpets, and futons, or as it is as a product for controlling mites I also found it to be a target.
[0007]
That is, the above object of the present invention is achieved by the following inventions.
(1) A tick controlling agent comprising bisabolol as an active ingredient.
(2) A mite-controlling molded article obtained by containing the mite controlling agent according to the above (1) in a resin.
(3) The molded article according to the above (2), wherein the resin is a thermoplastic resin.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Bisabolol, which is an active ingredient of the tick control agent of the present invention, is a compound known as a plant essential oil component, is used in cosmetics and the like as a fragrance, and is an extremely safe drug as shown by the following data. .
Ames mutagenicity test: Negative rat oral acute toxicity test: LD ₅₀ = 14850 mg / kg
[0009]
Bisabolol has a mild aroma, and does not impair comfort even when used for mite control of living materials such as tatami, bedding, carpets, and cotton.
[0010]
Bisabolol used as an active ingredient of the mite control agent of the present invention exerts an excellent repellent action against acarid mites such as Acarina acarina, which is a habitual diet of the ticks that cause biting, and thus the use of the tick control agent of the present invention It is possible to control claw mites. Furthermore, it exerts an excellent repellent effect on dust mites such as Dermatophagoides farinae and Dermatophagoides farinae, which cause allergic diseases such as childhood asthma, atopic dermatitis and rhinitis. In addition, bisabolol, which is an active ingredient of the mite control agent of the present invention, has a characteristic action that hardly develops mite resistance, and thus can exhibit its mite control effect over a long period of time. Therefore, by applying the tick controlling agent of the present invention to tatami, bedding, carpets, futons, and the like which are the habitats of these indoor mites, the mites can be efficiently controlled without impairing comfort, and biting And allergic diseases can be prevented.
[0011]
Bisabolol, which is an active ingredient of the tick control agent of the present invention, can be used in a single form without adding other components.However, a carrier, an emulsifier, a stabilizer and the like are blended to facilitate use as a tick control agent. It can be used as a preparation, which may be diluted if necessary. In addition, in the mite control agent of the present invention, other tick control agent can be used in addition to bisabolol, and further, if necessary, other compounding components, for example, a holding substance, a binder, a paint, a fragrance, A dye or the like can be added.
[0012]
The mite control agent of the present invention can be prepared into any dosage form such as an aerosol, an oil, a fumigant, a sheet, a powder, a microcapsule, and a wettable powder by a known method. By spraying, coating, impregnating or spreading on woven fabric, knitted fabric, wet nonwoven (paper), dry nonwoven, plywood, synthetic resin sheet, synthetic resin plate, etc., it can be used for various applications.
In this case, natural fibers, regenerated fibers, semi-synthetic fibers, synthetic fibers, inorganic fibers, and the like can be given as the fibers constituting the knitted, woven, or nonwoven fabrics.
[0013]
Further, bisabolol, which is an active ingredient of the tick control agent of the present invention, can be blended in various resins and processed into fibers, films, sheets, and other molded articles, and these can be tatami, bedding, carpet, and futon cotton. By using as a raw material for the production of living materials that will be the habitat of mites in dwellings, etc., or by using the molded product as a member for controlling mites, the control of mites can be performed very effectively. .
[0014]
Examples of the resin containing the tick controlling agent include cellulose resins, acrylic resins, polyvinyl alcohol resins, saponified ethylene-vinyl acetate copolymers, polyolefin resins, polyamide resins, and polyester resins. Film-forming or fiber-forming resins can be mentioned. In particular, as the resin to be subjected to melt molding, it is preferable to use a thermoplastic resin having a melting point of 130 ° C. to 270 ° C. in consideration of heat resistance of bisabolol.
[0015]
When the mite control agent of the present invention is blended with a thermoplastic resin to form a fiber, in order to maintain the mite control effect for a longer period of time, bisabolol is blended with a polyolefin resin having a relatively low melting point, and this is used as a core part. It is preferable to use a core-sheath composite fiber in which the core is covered with another thermoplastic resin. Further, it is preferable that bisabolol is not directly blended with the resin, but is preliminarily supported on a porous carrier such as silica and then blended with the resin, because the sustained release effect of the control agent is further enhanced.
[0016]
The amount of bisabolol to be used is not particularly limited as long as the preferred mite control activity is exhibited. For example, about 0.01 to 10 g per unit area (1 m ² ) of the target article to be sprayed, coated, impregnated or spread. , Preferably 0.1 to 3 g / m ² .
[0017]
When bisabolol is blended with a resin and melt-processed into a fiber or a film, about 0.1 to 5% by weight, preferably about 0.5 to 3% by weight of the total weight of the fiber or the film is contained. Good.
[0018]
Thus, according to the present invention, there are provided a mite controlling agent and a mite controlling resin molded article which comprise bisabolol as an active ingredient, are highly safe, and have the characteristics that mite hardly acquires resistance. You.
[0019]
The mite control agent of the present invention, and a molded article comprising a resin containing the present tick control agent, bisabolol as an active ingredient exhibits a high repellent effect on mites, and the tick acquired resistance to bisabolol Since it has an excellent feature that it is difficult, the control effect of mites is continuously exhibited.
[0020]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[Test method]
When evaluating the mite repellent performance, the Osaka Prefectural Public Health Research Institute method and intrusion prevention method and the like are used as general evaluation methods, but these methods are limited to a test time of 24 to 48 hours, The inventors overlooked the phenomenon of mite resistance to drugs, and it is difficult to say that it reflects the performance of the mite control product in the actual living environment. The test period was extended to 3 days or more, and an improved test method for confirming the presence or absence of mite resistance by developing a test for changes in the mite repellency over time under a stereoscopic microscope was developed. The method of the mite repellency test developed by the present inventors is as follows.
There are two types of test methods, the A method which is an improvement of the Osaka Public Health Research Institute method and the B method which is an improvement of the intrusion prevention method. A sample treated with an acaricide or an untreated control sample was cut into a circle to cover the entire bottom of a petri dish having a diameter of 4 cm, laid on the bottom of the petri dish, and 50 mg or 200 mg of a fresh mite breeding medium was placed in the center thereof. Place them on the test plot or control plot, respectively. Further, the petri dishes of the test group and the control group are fixed in combination as shown in FIG. 1 or FIG. In method A, 5,000 test mites together with the breeding medium were placed in a 4 cm diameter petri dish surrounded by a test or control plot, and in a 9 cm diameter petri dish in which the test plot or control plot was fixed at the center in method B. Or release 10,000 heads. Next, the whole is put into a container filled with a saturated saline solution in order to keep the humidity suitable for the mite's life, and is placed in a thermostat kept at 25 ° C. for 3 days or more. The test container is taken out several times during the test period, and the number of mites that have invaded the fresh medium in the test group and the control group is counted under a stereoscopic microscope each time, and the repellent rate is calculated by the following formula.
Repellency (%) = (1−mite infestation in test plot / mite infestation in control plot) × 100
The change in the repellent rate over time during the test period is tracked for the same test container to determine the repellent effect of the mite and the presence or absence of the mite resistance to the mite repellent component.
[0021]
[Examples 1 and 2, Comparative Examples 1 to 6]
Bisabolol was diluted in methanol at a ratio of 0.6 or 1.8% by weight, impregnated with 167 g per 1 m 2 of a 0.26 mm thick paper sheet, and evaporated to dryness by air drying. The sheet impregnated with bisabolol was prepared, and Examples 1 and 2 were obtained. In addition, as Comparative Examples 1 to 6, sheets containing linalool, nerol, citral, citronellol, geraniol, and nerolidol were prepared in the same manner in the amounts shown in Table 1. The mite repellent effect of the sheets of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 to 6 against the mites Acarina was evaluated by a modified test method A over a test period of 6 days using a paper sheet containing no drug as a control. The test results are summarized in Table 1. Further, the repellent effect of the sheets of Example 1 and Comparative Examples 5 to 6 on Dermatophagoides farinae was evaluated by the improved test method A over a longer test period of 14 days. The test results are shown in Table 2.
[0022]
[Table 1]

[0023]
[Table 2]

[0024]
[Example 3]
Bisabolol was added to silica (0.03 μm) to produce silica supporting 40% by weight of bisabolol, and a low-density polyethylene-containing master chip containing 10% by weight of bisabolol was produced. This was added to the high-density polyethylene and diluted to prepare a polyethylene composition for the core containing bisabolol at a concentration of 6.7% by weight based on the total weight of the polyethylene composition for the core. Next, ordinary polyethylene terephthalate was used as a sheath, and polyethylene obtained by the above method was used as a core, and the mixture was supplied to an apparatus for composite spun fiber at a ratio of sheath: core = 70: 30, and a discharge rate of 450 g / min. Spinning was performed at a winding speed of 900 g / min and a spinning temperature of 295 ° C. to produce a core-sheath composite fiber having a solid cross section. The content of bisabolol based on the total weight of the fiber is 2% by weight. This was stretched, crimped, and heat-treated by a known method to obtain a raw short fiber having a denier of 6d and a cut length of 51 mm. The raw cotton was formed into a sheet of cotton having a web thickness of 50 g / square m by using a card, and the repellent effect against Dermatophagoides farinae and Dermatophagoides pteronyssin was evaluated by a modified test method B using this as a sample in a test plot. Table 3 shows the test results.
[0025]
[Table 3]

[0026]
[Discussion]
As can be seen from the test results shown in Table 1, Comparative Examples 1 to 4 show a relatively high repellent activity against P. serrata for 2 days from the start of the test, but the repellent rate rapidly decreases after 3 days, It is considered that the mites have acquired resistance to the test drug. In comparison, bisabolol (Examples 1-2), geraniol (Comparative Example 5), and nerolidol (Comparative Example 6) exhibited a higher mite repellent effect with a smaller application amount than Comparative Examples 1-4. The effect remained stable during the 6-day test period. However, as can be seen from the test results shown in Table 2, in the longer test period of 14 days, the repellent effect of Geraniol (Comparative Example 5) and nerolidol (Comparative Example 6) on Dermatophagoides farinae was reduced, It was confirmed that bisabolol (Example 1) completely maintained the repellent effect even up to the 14th day, and that bisabolol did not easily develop resistance to mites.
In addition, it was confirmed that even when bisabolol was contained in the resin of the core portion of the core-sheath composite fiber (Example 3), an effect of repelling mites was exhibited.
[0027]
【The invention's effect】
The mite controlling agent of the present invention and the molded article comprising the resin containing the same are characterized in that the active ingredient bisabolol exerts an excellent repellent effect on indoor ticks and hardly causes drug resistance of ticks. Have. Therefore, by applying the mite controlling agent of the present invention and a molded article made of a resin containing the same to living materials such as tatami, bedding, carpet, and futon which are habitats of mites in a dwelling, stinging can be achieved. Alternatively, indoor mites involved in various allergic diseases can be controlled continuously and efficiently, which is useful for preventing these diseases.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a tick repellency test A method employed in the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a tick repellency test B method employed in the present invention.

Claims

A tick controlling agent comprising bisabolol as an active ingredient.

A mite-controlling molded article obtained by containing the mite-controlling agent of claim 1 in a resin.

The molded article according to claim 2, wherein the resin is a thermoplastic resin.