JP3543629B2 - Multi-piece solid golf ball - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソリッドコアと包囲層と中間層とカバーとを備えた少なくとも4層構造のマルチピースソリッドゴルフボールに関し、反発性(飛び性能)に優れると共に、非常に軟らかく良好な打感を有するマルチピースソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、数多く提案されているツーピースゴルフボール等のソリッドゴルフボールは、糸巻きゴルフボールに比べるとドライバーショット、アイアンショットともにいわゆる棒球と言われる弾道を有すると共に、そのスピンがかかりにくい構造特性により、ランが多く出ることからトータル飛距離が増大するという利点を備えている。
【0003】
その反面、ソリッドゴルフボールは、糸巻きゴルフボールに比べて、アイアンではスピンがかかりにくいためにグリーン上で止まりづらく、コントロール性の点で劣る傾向がある。
【0004】
一方、ゴルフボールは、飛距離の増大と共に、打撃時の打感が必須の要素であり、これがないと商品価値が損なわれてしまうものである。そして、一般に糸巻きゴルフボールは、ソリッドゴルフボールに比べて非常に軟らかく良好な打感が得られる構造特性を有している。
【0005】
このため、コアとカバーからなるツーピースソリッドゴルフボールにおいて、打撃時の軟らかい打感を達成すべく、ボール構造を軟化させることが一般に行われているが、未だ十分要望に応えたものは得られておらず、更にコアとカバーとの間に中間層を設けた数多くのスリーピースソリッドゴルフボールが提案されているが、これらの提案によってもツーピースソリッドゴルフボールの飛距離と糸巻きゴルフボールの打感を併せ持ったゴルフボールを得ることは極めて困難であった。
【0006】
また最近において、4層構造以上のマルチピースソリッドゴルフボールが提案されている(特開平9−266959号公報、同10−127818号公報、同10−127819号公報等)。
【0007】
これらの提案は、内部層、中間層、外被層の3層構造からなるソリッドコアと、該ソリッドコアを被覆するカバーとからなる4層構造のソリッドゴルフボールにおいて、これら各層に硬度差を設けることにより、打感やコントロール性の向上を図ったものである。
【0008】
しかしながら、各層の硬度差が大きい場合や各層の厚みや材料が適正でない場合には、打撃時の変形量が各層間で大きく異なるため、各層の界面でエネルギーロスが生じて反発性が低下し、結果として飛距離の低下を生じてしまう上に、連続打撃時の耐久性も悪化するという問題がある。
【0009】
特に、隣り合う層の材料が異なり、その接着性が低い場合には、その傾向は顕著であると共に、隣り合う層の硬度差を小さくすると、却って打感の向上効果が損なわれてしまうという問題がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ソリッドコアと、該コアを被覆する包囲層と、該包囲層を被覆する少なくとも一層の中間層と、この中間層を被覆する少なくとも一層のカバーとを備えたマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、ソリッドゴルフボールの優れた飛び性能を維持しつつ、非常に軟らかく良好な打感を備えたマルチピースソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ソリッドコアと包囲層と中間層とカバーとを備えた少なくとも4層構造のマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、各層の硬度や厚み、材料、更には各層を被せる前後の状態における各球状体の変形量の変化率を一定の範囲を満たすように調整することにより、反発性、コントロール性に優れ、かつ非常に軟らかく良好な打感を有するマルチピースソリッドゴルフボールが得られることを知見した。
【0012】
即ち、ソリッドコアと、該コアを被覆する熱可塑性樹脂を主材とする包囲層と、該包囲層を被覆する少なくとも一層の中間層と、この中間層を被覆する少なくとも一層のカバーとを備えたマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、▲1▼包囲層及び中間層のショアD硬度が10〜50であり、カバーのショアD硬度が50〜65であり、これら包囲層及び中間層のショアD硬度とカバーのショアD硬度とが、包囲層のショアD硬度≦中間層のショアD硬度≦カバーのショアD硬度の関係を満たすように形成すること、つまりカバー、中間層、包囲層と内側に行くほど軟らかくなるように形成することにより、打撃時の変形によるエネルギーロスを可及的に小さく抑えることができ、反発性が向上すること、▲2▼ソリッドコアの100kg荷重負荷時の変形量A(mm)が5.0〜6.8mmであり、このソリッドコアの周囲に0.5〜4.0mmの厚みを有する包囲層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量B(mm)が2.3〜7.0mmであり、包囲層の周囲に0.5〜4.0mmの厚みを有する中間層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量C(mm)が2.3〜6.5mmであり、中間層の周囲に1.0〜3.5mmの厚みを有するカバーを被覆したボール全体の100kg荷重負荷時の変形量D(mm)が2.3〜6.0mmであり、かつそれぞれ0.98≦B/A≦1.01、0.96≦C/B≦0.98、0.79≦D/C≦0.83の関係を満たすことにより、各層を被せる前後の状態における各球状体の変形量の変化率(B/A、C/B、D/C)を1に近い値となるように設定することができ、打撃時の各層表面におけるエネルギーロスを最小限に抑えることができ、反発性の低下を抑えることができること、更に好ましくは▲3▼包囲層及び中間層を同種の熱可塑性樹脂を主材として形成することにより、包囲層と中間層の密着性が向上し、反発性に優れること、そして、これら▲1▼〜▲3▼が相乗的に作用して、今までにはない優れた飛び性能と非常に軟らかく良好な打感を有するマルチピースソリッドゴルフボールが得られることを見出し、本発明を完成したものである。
【0013】
従って、本発明は、
(1)ソリッドコアと、該コアを被覆する熱可塑性樹脂を主材とする包囲層と、該包囲層を被覆する少なくとも一層の中間層と、この中間層を被覆する少なくとも一層のカバーとを備えたマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記包囲層及び中間層のショアD硬度が10〜50であり、カバーのショアD硬度が50〜65であり、これら包囲層及び中間層のショアD硬度とカバーのショアD硬度とが、包囲層のショアD硬度≦中間層のショアD硬度≦カバーのショアD硬度の関係を満たすと共に、上記ソリッドコアの直径が25.7〜37.7mm、該ソリッドコアの100kg荷重負荷時の変形量A(mm)が5.0〜6.8mmであり、このソリッドコアの周囲に0.5〜4.0mmの厚みを有する包囲層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量B(mm)が2.3〜7.0mmであり、包囲層の周囲に0.5〜4.0mmの厚みを有する中間層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量C(mm)が2.3〜6.5mmであり、中間層の周囲に1.0〜3.5mmの厚みを有するカバーを被覆したボール全体の100kg荷重負荷時の変形量D(mm)が2.3〜6.0mmであり、かつそれぞれ0.98≦B/A≦1.01、0.96≦C/B≦0.98、0.79≦D/C≦0.83の関係を満たすことを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール、
(2)包囲層と中間層とを合わせた厚みが2.0〜5.0mmである(1)記載のマルチピースソリッドゴルフボール、及び
(3)包囲層と中間層とが同種の熱可塑性樹脂を主材として形成された(1)又は2記載のマルチピースソリッドゴルフボール
を提供する。
【0014】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明のマルチピースゴルフボールGは、図1に示したように、ソリッドコア1と、該コア1を被覆する包囲層2と、該包囲層2を被覆する少なくとも一層の中間層3と、この中間層3を被覆する少なくとも一層のカバー4とを備えたものである。
【0015】
上記ソリッドコア1は、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴムを主成分とする基材ゴムを主材とするゴム組成物から形成することができるが、特に反発性を向上させるためにはポリブタジエンゴムが好ましい。ポリブタジエンゴムとしては、シス構造を少なくとも40%以上有するシス−1,4−ポリブタジエンが好適である。また、この基材ゴム中には、所望により上記ポリブタジエンに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴムなどを適宜配合することができるが、ポリブタジエンゴム成分を多くすることによりゴルフボールの反発性を向上させることができるので、これらポリブタジエン以外のゴム成分はポリブタジエン100重量部に対して10重量部以下とすることが好ましい。
【0016】
上記ゴム組成物には、ゴム成分以外に架橋剤としてメタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等の不飽和脂肪酸の亜鉛塩,マグネシウム塩やトリメチルプロパンメタクリレート等のエステル化合物などを配合し得るが、特に反発性の高さからアクリル酸亜鉛を好適に使用し得る。これら架橋剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対し10〜40重量部であることが好ましい。
【0017】
また、ゴム組成物中には、通常、ジクミルパーオキサイド等の加硫剤が配合されており、この加硫剤の配合量は基材ゴム100重量部に対し0.1〜5重量部とすることができる。
【0018】
上記ゴム組成物には、更に必要に応じて、老化防止剤や比重調整用の充填剤として酸化亜鉛や硫酸バリウム等を配合することができ、これら充填剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対し0〜130重量部である。
【0019】
本発明におけるコア用ゴム組成物の好適な実施態様は、以下に示す通りである。
【0020】
シス−1,4−ポリブタジエン 100重量部
酸化亜鉛 0〜50重量部
アクリル酸亜鉛 10〜40重量部
硫酸バリウム 0〜50重量部
パーオキサイド 0.1〜5.0重量部
老化防止剤 適量
加硫条件:好ましくは150±10℃の条件で5〜20分間加硫を行う。
【0021】
そして、上記コア用ゴム組成物は、通常の混練機(例えばバンバリーミキサー、ニーダー及びロール等)を用いて混練し、得られたコンパウンドをコア用金型を用いてインジェクション成形又はコンプレッション成形により形成する。
【0022】
このようにして得られたソリッドコアは、その直径が25.7〜37.7mm、好ましくは28〜37mmである。
【0023】
また、コアの100kg荷重負荷時の変形量A(mm)が5.0〜6.8mmであり、好ましくは5.0〜6.5mmである。変形量が5.0mm未満では、特にドライバーショットなどの大変形打撃時の打感が硬くなることがあり、一方6.8mmを超えると反発性が落ちて良好な飛び性能が得られなくなる。
【0024】
なお、コアは一種類の材料からなる単層構造としてもよく、異種の材料からなる層を積層した二層以上からなる多層構造としても構わない。
【0025】
本発明においては、上記コア1の周囲に包囲層2を被覆形成する。この包囲層2は熱可塑性樹脂を主成分として形成され、例えばアイオノマー樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、オレフィン系エラストマー及びこれらの混合物などが挙げられるが、特に所望の硬度で反発性が良好な熱可塑性ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーが好適である。具体的には、「ハイトレル」(東レ・デュポン社製)、「パンデックス」(大日本インキ化学工業社製)、「プリマロイ」(三菱化学工業(株)製)等の市販品を用いることができる。
【0026】
なお、包囲層組成物には、必要に応じて酸化防止剤、金属石鹸等の分散剤などを添加することもでき、包囲層は異種の材料からなる複数層に形成しても構わない。
【0027】
上記包囲層をコアの周囲に被覆する方法としては、特に制限はなく、通常のインジェクション成形又はコンプレッション成形を採用することができる。
【0028】
このようにして成形された包囲層の厚みは0.5〜4.0mm、好ましくは0.7〜3.5mmであり、そのショアD硬度は10〜50、好ましくは15〜47である。
【0029】
コアに包囲層を被覆形成してなる球状体の100kg荷重負荷時の変形量B(mm)が2.3〜7.0mm、好ましくは2.5〜6.5mmである。
【0030】
次に、上記包囲層2の周囲に少なくとも一層、好ましくは一層又は二層の中間層3を被覆形成する。この中間層3は上記包囲層と同種の熱可塑性樹脂を主材として形成することが好ましく、このように包囲層と中間層を同種の材料から形成することにより、両者の密着性が高くなり、耐久性、反発性が向上するものである。なお、中間層材には、必要に応じてUV吸収剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分散剤などを添加することもできる。
【0031】
上記中間層を包囲層の周囲に被覆する方法としては、特に制限はなく、通常のインジェクション成形又はコンプレッション成形を採用することができる。
【0032】
このようにして成形された中間層の厚みは0.5〜4.0mm、好ましくは0.7〜3.5mmであり、包囲層と中間層とを合わせた合計厚みが好ましくは2.0〜5.0mm、より好ましくは2.0〜4.5mmである。この包囲層と中間層とを合わせた合計厚みが、上記範囲より薄くなると打感向上効果が小さくなる場合があり、一方、上記範囲より厚くなると反発性が低下する場合がある。
【0033】
また、中間層のショアD硬度は10〜50、好ましくは15〜47であり、中間層が多層の場合は各層それぞれのショアD硬度が上記硬度範囲となる。
【0034】
ここで、包囲層の周囲に中間層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量C(mm)が2.3〜6.5mm、好ましくは2.5〜6.0mmである。上記カバー4は、通常の熱可塑性樹脂を主材として形成することができ、例えばアイオノマー樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、オレフィン系エラストマー及びこれらの混合物などが挙げられるが、特にアイオノマー樹脂を主材として形成することが好ましく、具体的には「ハイミラン」(三井・デュポンポリケミカル社製)、「サーリン」(デュポン社製)が挙げられる。なお、カバー材には、着色のための二酸化チタン、必要に応じてUV吸収剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分散剤などを添加することもできる。
【0035】
このカバーは少なくとも一層以上、好ましくは一層又は二層に形成することができ、このカバーを被覆する方法としては、特に制限はなく、通常のインジェクション成形又はコンプレッション成形を採用することができる。
【0036】
このようにして成形されたカバーの厚みは1.0〜3.5mm、好ましくは1.0〜3.0mmであり、そのショアD硬度は50〜65である。
【0037】
ここで、中間層の周囲にカバーを被覆形成した球状体(即ち、ボール全体)の100kg荷重負荷時の変形量D(mm)が2.3〜6.0mm、好ましくは2.5〜5.5mmである。
【0038】
本発明においては、包囲層、中間層及びカバーのショアD硬度が、包囲層のショアD硬度≦中間層のショアD硬度≦カバーのショアD硬度の関係を満たすことが必要である。好ましくは、包囲層のショアD硬度は中間層のショアD硬度より3〜30低く形成され、中間層のショアD硬度はカバーのショアD硬度より5〜35低く形成される。
【0039】
このようにボールを構成する各層が上記ショアD硬度の範囲を満たすこと、つまり、カバー、中間層、包囲層と内側に行くほど軟らかくなるように形成することにより、打撃時の変形によるエネルギーロスを可及的に小さく抑えることができ、反発性が向上し、飛距離が増大するものである。
【0040】
また、本発明においては、各層を被せる前後の状態における各球状体の100kg荷重負荷時の変形量A〜Dの変化率(B/A、C/B、D/C)を1に近い値となるように設定する。
【0041】
即ち、ソリッドコアの100kg荷重負荷時の変形量A(mm)と、ソリッドコアの周囲に包囲層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量B(mm)と、包囲層の周囲に中間層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量C(mm)と、ボール全体の100kg荷重負荷時の変形量D(mm)とが、以下の関係を満たすことが必要である。
【0042】
0.98≦B/A≦1.01、
0.96≦C/B≦0.98、
0.79≦D/C≦0.83、
これら各球状体の変形量の変化率が、上記関係を外れると打撃時の変形量が各層間で大きく異なり、各層の界面でエネルギーロスが生じて反発性が低下し、飛距離の増大を図ることができなくなる。
【0043】
本発明のマルチピースソリッドゴルフボールは、以上の構成を有し、多層間の材料、硬度、厚み、各層を被せる前後の状態の各球状体の変形量の変化率などを最適なものに調整することにより、エネルギーロスの少ないボール構造を形成することができ、反発性の向上により優れた飛び性能を有すると共に、大変形打撃時(ドライバー)でも小変形打撃時(パター)でも非常に軟らかな打感を有するものである。
【0044】
本発明のゴルフボールは、その表面に多数のディンプルが形成されており、必要に応じて表面に塗装及びスタンプなどの仕上げ処理を施すことができる。また、ボール直径及び重量はR&Aのゴルフ規則に従い、直径42.67mm以上、重量45.93g以下に形成することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた飛び性能と非常に軟らかい打感を併せ持ったマルチピースソリッドゴルフボールが得られる。
【0046】
【実施例】
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、表1の配合量は総て重量部である。
【0047】
〔実施例、比較例〕
表1に示した配合処方のコア用ゴム組成物をニーダーで混練し、コア用金型内で155℃の温度で約15分間加硫することにより実施例1〜5、比較例1〜3のソリッドコアを作成した。
【0048】
得られたコアの周囲に表1に示した包囲層材、中間層材及びカバー材をそれぞれ射出成形により被覆形成して、実施例1〜5及び比較例3の4層構造のソリッドゴルフボールを作成した。なお、比較例1は包囲層、中間層のないコアとカバーからなるツーピースゴルフボール、比較例2は包囲層のないスリーピースゴルフボールである。
【0049】
次いで、得られたゴルフボールについて、下記に示した方法により諸特性を評価した。結果を表2に示す。なお、ソリッドコア硬度A、コアの周囲に包囲層を被覆した球状体の硬度B、包囲層の周囲に中間層を被覆した球状体の硬度C、ボール硬度Dは成形過程において各層を被覆形成した状態でそれぞれ測定を行った。
ソリッドコア硬度A
コアに100kgの荷重を負荷した時の変形量(mm)で表した。
コアの周囲に包囲層を被覆した球状体の硬度B
コアの周囲に包囲層を被覆した球状体に100kgの荷重を負荷した時の変形量(mm)で表した。
包囲層の周囲に中間層を被覆した球状体の硬度C
包囲層の周囲に中間層を被覆した球状体に100kgの荷重を負荷した時の変形量(mm)で表した。
ボール硬度D
ボールに100kgの荷重を負荷した時の変形量(mm)で表した。
飛び性能
ヘッドスピード45m/sec(HS45)にて、ミヤマエ社製スイングロボットにより、クラブはドライバー(「PRO230Titan ロフト10度」(ブリヂストンスポーツ株式会社製))を用いて実打した時のキャリー,トータル飛距離を測定した。
打感
プロゴルファー5名により、クラブとしてドライバーとパターを用いて実打した時の感触を下記基準で評価した。
◎:非常に軟らかい
○:軟らかい
△:普通
×:硬い
【0050】
【表1】

Figure 0003543629
*1:「ハイトレル」東レ・デュポン社製ポリエステル系エラストマー
*2:「プリマロイ」三菱化学工業(株)製ポリエステル系エラストマーを主成分とするアロイ材料
*3:「ペバックス」アトケム社製ポリアミド系エラストマー
*4:「パンデックス」大日本インキ化学工業(株)製ポリウレタン系エラストマー
*5:「ハイミラン」三井・デュポンポリケミカル社製アイオノマー樹脂
*6:「サーリン」デュポン社製アイオノマー樹脂
【0051】
【表2】
Figure 0003543629
【0052】
表2の結果から明らかなように、比較例1は一般的なツーピースソリッドゴルフボールであり、飛距離は比較的良好であるが、ドライバーとパターの打感がともに硬く劣るものである。
【0053】
比較例2は特開平9−313643号公報と同様のスリーピースソリッドゴルフボールであり、飛距離がやや低下する上に、ドライバーとパターの打感がともにやや硬く劣るものである。
【0054】
比較例3は特開平10−127819号公報と同様のフォーピースソリッドゴルフボールであるが、各層の硬度や厚さが適当なものではなく、各層の界面でエネルギーロスが生じ、このため飛距離が著しく劣る上に、小変形打撃時(パター)での打感が硬いものである。
【0055】
これに対して実施例1〜5のボールは、エネルギーロスのないボール構造を有するために反発性に優れ、飛距離が増大すると共に、ドライバーでもパターでも非常に軟らかく良好な打感が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマルチピースソリッドゴルフボールの断面図である。
【符号の説明】
1 ソリッドコア
2 包囲層
3 中間層
4 カバー
G ゴルフボール[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a multi-piece solid golf ball having at least a four-layer structure including a solid core, an envelope layer, an intermediate layer, and a cover. The multi-piece solid golf ball has excellent resilience (flying performance) and is very soft and has a good feel. The present invention relates to a piece solid golf ball.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
Conventionally, solid golf balls, such as two-piece golf balls, which have been proposed in many cases, have a ballistic trajectory called a so-called rod ball for both driver shots and iron shots as compared to thread-wound golf balls, and due to their structural characteristics that are less likely to be spun, This has the advantage that the total flight distance increases due to the increase in the number of shots.
[0003]
On the other hand, solid golf balls tend to be harder to stop on the green and have less controllability than thread-wound golf balls because they are less likely to spin on irons than on thread-wound golf balls.
[0004]
On the other hand, a golf ball is required to have a feeling of impact at the time of hitting along with an increase in flight distance, and without this, the commercial value is impaired. In general, thread-wound golf balls have structural characteristics that are very soft and provide good hit feeling as compared with solid golf balls.
[0005]
For this reason, in a two-piece solid golf ball composed of a core and a cover, it is generally practiced to soften the ball structure in order to achieve a soft feel at the time of hitting, but a ball that sufficiently satisfies the demand has been obtained. Numerous three-piece solid golf balls with an intermediate layer between the core and the cover have been proposed, but these proposals also combine the flight distance of a two-piece solid golf ball with the feel of a thread-wound golf ball. It was extremely difficult to obtain a good golf ball.
[0006]
Recently, a multi-piece solid golf ball having a four-layer structure or more has been proposed (JP-A-9-266959, JP-A-10-127818, JP-A-10-127819, etc.).
[0007]
These proposals provide a four-layer solid golf ball having a solid core having a three-layer structure of an inner layer, an intermediate layer, and a cover layer, and a cover covering the solid core, and providing a hardness difference between these layers. Thus, the hit feeling and controllability are improved.
[0008]
However, if the hardness difference between the layers is large or if the thickness or material of each layer is not appropriate, the amount of deformation at the time of impact greatly differs between the layers, so that energy loss occurs at the interface of each layer and the resilience decreases, As a result, there is a problem that the flight distance is reduced and the durability at the time of continuous impact is also deteriorated.
[0009]
In particular, when the material of the adjacent layers is different and the adhesiveness thereof is low, the tendency is remarkable, and when the hardness difference between the adjacent layers is reduced, the effect of improving the hit feeling is rather impaired. There is.
[0010]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has a solid core, a surrounding layer covering the core, at least one intermediate layer covering the surrounding layer, and at least one cover covering the intermediate layer. It is an object of the present invention to provide a multi-piece solid golf ball having a very soft and good feel while maintaining excellent flight performance of the solid golf ball.
[0011]
Means for Solving the Problems and Embodiments of the Invention
The present inventor has conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, in a multi-piece solid golf ball having at least a four-layer structure including a solid core, a surrounding layer, an intermediate layer, and a cover, the hardness and thickness of each layer, By adjusting the rate of change of the amount of deformation of each material before and after covering each layer so as to satisfy a certain range, it is excellent in resilience, controllability, and very soft and good hit feeling It has been found that a multi-piece solid golf ball having the same can be obtained.
[0012]
That is, a solid core, a surrounding layer mainly composed of a thermoplastic resin covering the core, at least one intermediate layer covering the surrounding layer, and at least one cover covering the intermediate layer are provided. In the multi-piece solid golf ball, (1) the Shore D hardness of the surrounding layer and the intermediate layer is 10 to 50, the Shore D hardness of the cover is 50 to 65, and the Shore D hardness of the surrounding layer and the intermediate layer and the cover And the Shore D hardness of the surrounding layer ≦ the Shore D hardness of the intermediate layer ≦ the Shore D hardness of the cover, that is, the cover, the intermediate layer and the surrounding layer are softer toward the inner side. By forming so that energy loss due to deformation at the time of impact can be suppressed as small as possible, resilience is improved, and (2) 100 k of solid core The amount of deformation A (mm) under load is 5.0 to 6.8 mm, and the solid core is covered with a surrounding layer having a thickness of 0.5 to 4.0 mm at a load of 100 kg. Of a spherical body having an intermediate layer having a thickness of 0.5 to 4.0 mm around a surrounding layer having a deformation amount B (mm) of 2.3 to 7.0 mm under a load of 100 kg, C (Mm) is 2.3 to 6.5 mm, and the deformation amount D (mm) of the entire ball covered with a cover having a thickness of 1.0 to 3.5 mm around the intermediate layer under a load of 100 kg is 2 0.3 to 6.0 mm and satisfy the following relationships: 0.98 ≦ B / A ≦ 1.01, 0.96 ≦ C / B ≦ 0.98, 0.79 ≦ D / C ≦ 0.83, respectively. Thus, the change rate (B / A, C) of the deformation amount of each spherical body before and after each layer is covered B, D / C) can be set to a value close to 1, energy loss on each layer surface at the time of impact can be minimized, and reduction in resilience can be suppressed, more preferably. (3) By forming the surrounding layer and the intermediate layer using the same type of thermoplastic resin as the main material, the adhesion between the surrounding layer and the intermediate layer is improved, and the resilience is excellent. The present inventors have found that 3) acts synergistically to obtain a multi-piece solid golf ball having excellent flying performance and a very soft and good hit feeling, which has never been achieved before, and completed the present invention.
[0013]
Therefore, the present invention
(1) A solid core, an envelope layer mainly composed of a thermoplastic resin covering the core, at least one intermediate layer covering the envelope layer, and at least one cover covering the intermediate layer. In the multi-piece solid golf ball, the Shore D hardness of the surrounding layer and the intermediate layer is 10 to 50, the Shore D hardness of the cover is 50 to 65, and the Shore D hardness of the surrounding layer and the intermediate layer and the cover The Shore D hardness satisfies the relationship of Shore D hardness of the surrounding layer ≤ Shore D hardness of the intermediate layer ≤ Shore D hardness of the cover, and the diameter of the solid core is 25.7 to 37.7 mm; The amount of deformation A (mm) under load of 5.0 to 6.8 mm, and a spherical body having a solid core and a surrounding layer having a thickness of 0.5 to 4.0 mm coated around the solid core 1 Deformation amount B (mm) under a load of 0 kg is 2.3 to 7.0 mm, and a spherical body coated with an intermediate layer having a thickness of 0.5 to 4.0 mm around the surrounding layer is subjected to a load of 100 kg. A deformation amount C (mm) of 2.3 to 6.5 mm, and a deformation amount D (at the time of a load of 100 kg) of the entire ball covered with a cover having a thickness of 1.0 to 3.5 mm around the intermediate layer. mm) is 2.3 to 6.0 mm, and 0.98 ≦ B / A ≦ 1.01, 0.96 ≦ C / B ≦ 0.98, 0.79 ≦ D / C ≦ 0.83, respectively. Multi-piece solid golf ball, characterized by satisfying the relationship of
(2) The multi-piece solid golf ball according to (1), wherein the total thickness of the surrounding layer and the intermediate layer is 2.0 to 5.0 mm, and (3) the same type of thermoplastic resin as the surrounding layer and the intermediate layer. The multi-piece solid golf ball according to (1) or (2), which is formed mainly from
[0014]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail. As shown in FIG. 1, a multi-piece golf ball G of the present invention comprises a solid core 1, an envelope layer 2 covering the core 1, and an envelope layer 2 covering the core 1. And at least one cover 4 that covers the intermediate layer 3.
[0015]
The solid core 1 can be formed from a rubber composition mainly composed of a base rubber mainly composed of polybutadiene rubber, polyisoprene rubber, natural rubber, and silicone rubber. Is preferably a polybutadiene rubber. As the polybutadiene rubber, cis-1,4-polybutadiene having a cis structure of at least 40% or more is preferable. In addition, in the base rubber, natural rubber, polyisoprene rubber, styrene butadiene rubber, and the like can be appropriately blended with the polybutadiene, if desired. However, by increasing the polybutadiene rubber component, the resilience of the golf ball is improved. Therefore, the rubber component other than polybutadiene is preferably not more than 10 parts by weight based on 100 parts by weight of polybutadiene.
[0016]
The rubber composition may contain, in addition to the rubber component, a crosslinking agent such as zinc salts of unsaturated fatty acids such as zinc methacrylate and zinc acrylate, and magnesium salts and ester compounds such as trimethylpropane methacrylate. Zinc acrylate can be suitably used because of its height. The amount of the crosslinking agent is preferably 10 to 40 parts by weight based on 100 parts by weight of the base rubber.
[0017]
In addition, a vulcanizing agent such as dicumyl peroxide is usually compounded in the rubber composition, and the compounding amount of the vulcanizing agent is 0.1 to 5 parts by weight based on 100 parts by weight of the base rubber. can do.
[0018]
The rubber composition may further contain, if necessary, an antioxidant or a filler for adjusting specific gravity, such as zinc oxide or barium sulfate. The amount of these fillers is 100 wt. 0 to 130 parts by weight per part.
[0019]
Preferred embodiments of the rubber composition for a core according to the present invention are as follows.
[0020]
Cis-1,4-polybutadiene 100 parts by weight Zinc oxide 0 to 50 parts by weight Zinc acrylate 10 to 40 parts by weight Barium sulfate 0 to 50 parts by weight Peroxide 0.1 to 5.0 parts by weight Antioxidant Appropriate vulcanization conditions : Vulcanization is preferably performed at 150 ± 10 ° C. for 5 to 20 minutes.
[0021]
The rubber composition for a core is kneaded using a usual kneader (for example, a Banbury mixer, a kneader, a roll, or the like), and the obtained compound is formed by injection molding or compression molding using a core mold. .
[0022]
The solid core thus obtained has a diameter of 25.7 to 37.7 mm, preferably 28 to 37 mm.
[0023]
The amount of deformation A (mm) of the core under a load of 100 kg is 5.0 to 6.8 mm, and preferably 5.0 to 6.5 mm. If the amount of deformation is less than 5.0 mm, the feel when hitting a large deformation such as a driver shot may be hard, and if it exceeds 6.8 mm, the resilience is reduced and good flight performance cannot be obtained.
[0024]
The core may have a single-layer structure made of one kind of material, or may have a multi-layer structure made up of two or more layers made of different kinds of materials.
[0025]
In the present invention, the surrounding layer 2 is formed around the core 1. The surrounding layer 2 is formed mainly of a thermoplastic resin, and examples thereof include an ionomer resin, a polyester-based elastomer, a polyamide-based elastomer, a styrene-based elastomer, a polyurethane-based elastomer, an olefin-based elastomer, and a mixture thereof. Thermoplastic polyester-based elastomers and polyurethane-based elastomers having good resilience at a hardness of are preferred. Specifically, commercially available products such as "Hytrel" (manufactured by Dupont Toray), "Pandex" (manufactured by Dainippon Ink and Chemicals), and "Primalloy" (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) can be used. it can.
[0026]
In addition, an antioxidant, a dispersant such as metal soap, or the like can be added to the surrounding layer composition as needed, and the surrounding layer may be formed of a plurality of layers made of different materials.
[0027]
The method for coating the surrounding layer around the core is not particularly limited, and ordinary injection molding or compression molding can be employed.
[0028]
The thickness of the envelope layer formed in this way is 0.5 to 4.0 mm, preferably 0.7 to 3.5 mm, and its Shore D hardness is 10 to 50, preferably 15 to 47.
[0029]
The amount of deformation B (mm) under a load of 100 kg of the spherical body formed by coating the core with the surrounding layer is 2.3 to 7.0 mm, preferably 2.5 to 6.5 mm.
[0030]
Next, at least one, preferably one or two intermediate layers 3 are formed around the surrounding layer 2. It is preferable that the intermediate layer 3 is formed mainly of the same type of thermoplastic resin as the surrounding layer. By forming the surrounding layer and the intermediate layer from the same type of material, the adhesion between the two becomes high. Durability and resilience are improved. In addition, a UV absorber, an antioxidant, a dispersant such as metal soap, and the like can be added to the intermediate layer material as needed.
[0031]
The method of coating the intermediate layer around the surrounding layer is not particularly limited, and ordinary injection molding or compression molding can be employed.
[0032]
The thickness of the intermediate layer formed in this manner is 0.5 to 4.0 mm, preferably 0.7 to 3.5 mm, and the total thickness of the surrounding layer and the intermediate layer is preferably 2.0 to 4.0. It is 5.0 mm, more preferably 2.0 to 4.5 mm. If the total thickness of the surrounding layer and the intermediate layer is smaller than the above range, the effect of improving the feel may be reduced. On the other hand, if the total thickness is larger than the above range, the resilience may be reduced.
[0033]
Further, the Shore D hardness of the intermediate layer is 10 to 50, preferably 15 to 47. When the intermediate layer is a multilayer, the Shore D hardness of each layer falls within the above hardness range.
[0034]
Here, the deformation amount C (mm) under a load of 100 kg of the spherical body in which the intermediate layer is coated around the surrounding layer is 2.3 to 6.5 mm, preferably 2.5 to 6.0 mm. The cover 4 can be formed using a usual thermoplastic resin as a main material, and examples thereof include an ionomer resin, a polyester-based elastomer, a polyamide-based elastomer, a styrene-based elastomer, a polyurethane-based elastomer, an olefin-based elastomer, and a mixture thereof. However, it is particularly preferable to use an ionomer resin as a main material, and specific examples thereof include “HIMILAN” (manufactured by DuPont-Mitsui Polychemicals) and “Surlyn” (manufactured by DuPont). In addition, titanium dioxide for coloring, and a dispersant such as a UV absorber, an antioxidant, and a metal soap can also be added to the cover material, if necessary.
[0035]
This cover can be formed in at least one layer, preferably one layer or two layers. The method of covering this cover is not particularly limited, and ordinary injection molding or compression molding can be employed.
[0036]
The cover thus formed has a thickness of 1.0 to 3.5 mm, preferably 1.0 to 3.0 mm, and a Shore D hardness of 50 to 65.
[0037]
Here, the deformation amount D (mm) under a load of 100 kg of a spherical body (that is, the whole ball) having a cover formed around the intermediate layer is 2.3 to 6.0 mm, preferably 2.5 to 5. 5 mm.
[0038]
In the present invention, it is necessary that the Shore D hardness of the surrounding layer, the intermediate layer and the cover satisfy the relationship of Shore D hardness of the surrounding layer ≦ Shore D hardness of the intermediate layer ≦ Shore D hardness of the cover. Preferably, the Shore D hardness of the surrounding layer is 3 to 30 lower than the Shore D hardness of the intermediate layer, and the Shore D hardness of the intermediate layer is 5 to 35 lower than the Shore D hardness of the cover.
[0039]
As described above, each layer constituting the ball satisfies the above-mentioned range of Shore D hardness, that is, the cover, the intermediate layer, and the surrounding layer are formed so as to become softer toward the inside, so that energy loss due to deformation at impact can be reduced. It can be kept as small as possible, the resilience is improved, and the flight distance is increased.
[0040]
Further, in the present invention, the change rates (B / A, C / B, D / C) of the deformation amounts A to D under a load of 100 kg of each spherical body before and after covering each layer are set to values close to 1. Set to be.
[0041]
That is, the deformation amount A (mm) of the solid core under a load of 100 kg, the deformation amount B (mm) of a spherical body having the surrounding layer coated around the solid core under a load of 100 kg, and an intermediate amount around the surrounding layer. It is necessary that the deformation amount C (mm) of the spherical body coated with the layer under a load of 100 kg and the deformation amount D (mm) of the entire ball under a load of 100 kg satisfy the following relationship.
[0042]
0.98 ≦ B / A ≦ 1.01,
0.96 ≦ C / B ≦ 0.98,
0.79 ≦ D / C ≦ 0.83,
If the rate of change of the deformation amount of each of these spherical bodies deviates from the above relationship, the deformation amount at the time of impact greatly differs between each layer, energy loss occurs at the interface of each layer, resilience decreases, and flight distance is increased. You can't do that.
[0043]
The multi-piece solid golf ball of the present invention has the above structure, and adjusts the material between layers, hardness, thickness, the rate of change of the deformation amount of each spherical body before and after covering each layer, and the like to an optimum one. As a result, it is possible to form a ball structure with less energy loss, and to have excellent flight performance due to the improved resilience, and very soft hitting both when hitting a large deformation (driver) and when hitting a small deformation (putter). It has a feeling.
[0044]
The golf ball of the present invention has a large number of dimples formed on the surface thereof, and the surface can be subjected to finishing treatment such as painting and stamping as necessary. Further, the ball diameter and weight can be formed to a diameter of not less than 42.67 mm and a weight of not more than 45.93 g according to the R & A golf rules.
[0045]
【The invention's effect】
According to the present invention, a multi-piece solid golf ball having both excellent flight performance and a very soft feel is obtained.
[0046]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to the following Examples. The amounts in Table 1 are all parts by weight.
[0047]
(Examples, Comparative Examples)
Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3 were obtained by kneading the core rubber composition having the compounding formulation shown in Table 1 with a kneader and vulcanizing it at a temperature of 155 ° C. for about 15 minutes in a core mold. Created a solid core.
[0048]
The surrounding core material, the intermediate layer material, and the cover material shown in Table 1 were respectively formed around the obtained core by injection molding to obtain solid golf balls having a four-layer structure of Examples 1 to 5 and Comparative Example 3. Created. Comparative Example 1 is a two-piece golf ball having a core and a cover without an envelope layer and an intermediate layer, and Comparative Example 2 is a three-piece golf ball without an envelope layer.
[0049]
Next, the properties of the obtained golf ball were evaluated by the methods shown below. Table 2 shows the results. The solid core hardness A, the hardness B of the spherical body with the surrounding layer coated around the core, the hardness C of the spherical body with the intermediate layer coated around the surrounding layer, and the ball hardness D were obtained by coating each layer in the molding process. The measurement was performed in each state.
Solid core hardness A
It was represented by the amount of deformation (mm) when a load of 100 kg was applied to the core.
Hardness B of spherical body with surrounding layer coated around core
The deformation amount (mm) when a load of 100 kg was applied to the spherical body in which the surrounding layer was coated around the core was expressed.
Hardness C of a spherical body with an intermediate layer coated around the surrounding layer
The deformation amount (mm) when a load of 100 kg was applied to the spherical body in which the intermediate layer was coated around the surrounding layer was expressed.
Ball hardness D
It was represented by the amount of deformation (mm) when a load of 100 kg was applied to the ball.
Flying performance At a head speed of 45 m / sec (HS45), the club was actually hit with a driver ("PRO230Titan loft 10 degrees" (Bridgestone Sports Co., Ltd.)) by a swing robot manufactured by Miyama Co., Ltd. Carry and total flight distance were measured.
Feel of hitting Five professional golfers evaluated the feeling of hitting with a driver and a putter as a club based on the following criteria.
◎: very soft ○: soft △: normal ×: hard
[Table 1]
Figure 0003543629
* 1: "Hytrel" polyester elastomer manufactured by Toray DuPont * 2: "Primalloy" alloy material containing polyester elastomer manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation * 3: "Pebax" polyamide elastomer manufactured by Atochem * 4: "Pandex" polyurethane elastomer manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc. * 5: "Himilan" ionomer resin manufactured by Mitsui / Dupont Polychemicals * 6: "Surlyn" ionomer resin manufactured by DuPont
[Table 2]
Figure 0003543629
[0052]
As is evident from the results in Table 2, Comparative Example 1 is a general two-piece solid golf ball, which has a relatively good flight distance, but is hard and inferior in both the driver and the putter feel.
[0053]
Comparative Example 2 is a three-piece solid golf ball similar to that of Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-313643, in which the flight distance is slightly reduced, and the hit feeling of both the driver and the putter is slightly hard and inferior.
[0054]
Comparative Example 3 is a four-piece solid golf ball similar to Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-127819, but the hardness and thickness of each layer are not appropriate, and energy loss occurs at the interface between the layers. In addition to being extremely inferior, the ball has a hard feel when hitting with a small deformation (putter).
[0055]
On the other hand, the balls of Examples 1 to 5 are excellent in resilience due to having a ball structure with no energy loss, increase the flight distance, and are very soft even with a driver or a putter, so that a good hit feeling can be obtained. It is.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a multi-piece solid golf ball according to one embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Solid core 2 Surrounding layer 3 Intermediate layer 4 Cover G Golf ball

Claims (3)

ソリッドコアと、該コアを被覆する熱可塑性樹脂を主材とする包囲層と、該包囲層を被覆する少なくとも一層の中間層と、この中間層を被覆する少なくとも一層のカバーとを備えたマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記包囲層及び中間層のショアD硬度が10〜50であり、カバーのショアD硬度が50〜65であり、これら包囲層及び中間層のショアD硬度とカバーのショアD硬度とが、包囲層のショアD硬度≦中間層のショアD硬度≦カバーのショアD硬度の関係を満たすと共に、上記ソリッドコアの直径が25.7〜37.7mm、該ソリッドコアの100kg荷重負荷時の変形量A(mm)が5.0〜6.8mmであり、このソリッドコアの周囲に0.5〜4.0mmの厚みを有する包囲層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量B(mm)が2.3〜7.0mmであり、包囲層の周囲に0.5〜4.0mmの厚みを有する中間層を被覆した球状体の100kg荷重負荷時の変形量C(mm)が2.3〜6.5mmであり、中間層の周囲に1.0〜3.5mmの厚みを有するカバーを被覆したボール全体の100kg荷重負荷時の変形量D(mm)が2.3〜6.0mmであり、かつそれぞれ0.98≦B/A≦1.01、0.96≦C/B≦0.98、0.79≦D/C≦0.83の関係を満たすことを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。A multi-piece comprising a solid core, a surrounding layer mainly composed of a thermoplastic resin covering the core, at least one intermediate layer covering the surrounding layer, and at least one cover covering the intermediate layer. In the solid golf ball, the Shore D hardness of the surrounding layer and the intermediate layer is 10 to 50, the Shore D hardness of the cover is 50 to 65, and the Shore D hardness of the surrounding layer and the intermediate layer and the Shore D hardness of the cover. Satisfy the relationship of Shore D hardness of the surrounding layer ≦ Shore D hardness of the intermediate layer ≦ Shore D hardness of the cover, and the diameter of the solid core is 25.7 to 37.7 mm, and the solid core is loaded with a load of 100 kg. Of a spherical body having a deformation amount A (mm) of 5.0 to 6.8 mm and a surrounding layer having a thickness of 0.5 to 4.0 mm coated around the solid core. The amount of deformation B (mm) under load is 2.3 to 7.0 mm, and the spherical body coated with an intermediate layer having a thickness of 0.5 to 4.0 mm around the surrounding layer at 100 kg load The deformation amount C (mm) is 2.3 to 6.5 mm, and the deformation amount D (mm) of the entire ball covered with a cover having a thickness of 1.0 to 3.5 mm around the intermediate layer is 100 kg. ) Is 2.3 to 6.0 mm and 0.98 ≦ B / A ≦ 1.01, 0.96 ≦ C / B ≦ 0.98, and 0.79 ≦ D / C ≦ 0.83, respectively. A multi-piece solid golf ball that satisfies the relationship. 包囲層と中間層とを合わせた厚みが2.0〜5.0mmである請求項1記載のマルチピースソリッドゴルフボール。2. The multi-piece solid golf ball according to claim 1, wherein the total thickness of the surrounding layer and the intermediate layer is 2.0 to 5.0 mm. 包囲層と中間層とが同種の熱可塑性樹脂を主材として形成された請求項1又は2記載のマルチピースソリッドゴルフボール。3. The multi-piece solid golf ball according to claim 1, wherein the surrounding layer and the intermediate layer are formed mainly of the same thermoplastic resin.
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