JP3537807B2 - デジタルデータ処理装置,およびその方法 - Google Patents
デジタルデータ処理装置,およびその方法Info
- Publication number
- JP3537807B2 JP3537807B2 JP2002053553A JP2002053553A JP3537807B2 JP 3537807 B2 JP3537807 B2 JP 3537807B2 JP 2002053553 A JP2002053553 A JP 2002053553A JP 2002053553 A JP2002053553 A JP 2002053553A JP 3537807 B2 JP3537807 B2 JP 3537807B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- digital data
- frequency information
- decoding
- fourier transform
- processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
- Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
Description
符号化及び復号化するデジタルデータ処理装置或いはそ
の方法に係り,特にデジタルデータの周波数特性を利用
して符号化及び復号化するものに関する。
比較的小さい容量の記憶媒体に記憶したり,比較的狭い
帯域を用いて通信するには,それらのデータに符号化を
施すことが不可欠である。例えば,半導体メモリを備え
たオーディオプレーヤに音楽データを記録再生したり,
インターネット等の通信回線を介して音楽データを授受
する目的で,広く利用されるようになった符号化方式と
して,MP3(MPEG−1 Audio Layer
3)方式や,NTTサイバースペース研究所で開発され
たTwinVQ(Transform domain
Weighted INterleave Vecto
r Quantization)方式等が利用されてい
る。これらの符号化方式を利用する事により,上記デジ
タルデータは,上記MP3方式の場合には1/10程
度,上記TwinVQ方式の場合には1/18程度にま
で圧縮して記録することが可能となる。
るデジタルデータ処理装置Bにおける上記デジタルデー
タの符号化及び復号化における処理の流れを,図5及び
6を用いて説明する。以下S1,S2,,は処理手順
(ステップ)の番号を示す。(符号化)先ず,図5
(a)を用いて上記デジタルデータの符号化の処理の流
れを説明する。上記デジタルデータ処理装置B1に入力
された時系列信号である上記デジタルデータは,Ove
rlap部10により所定のウィンドウ(窓関数)が掛
けられ,所定のフレーム(変換ブロック)長毎のフレー
ムデータとして取り出される。ここで,上記ウィンドウ
は,隣設するフレームデータ同士が半分づつオーバーラ
ップするように掛けられるものである(S1)。次に,
上記ステップS1において取り出された上記フレームデ
ータは,MDCT部11によりMDCT(Modifi
ed Discrete cosine Transf
orm:変形離散コサイン変換)され,時間領域の信号
である上記フレームデータから周波数領域の信号であっ
て,該フレームデータの各周波数帯における音の強さを
表すMDCT係数へと変換される(S2)。最後に,上
記ステップS2において取得されたMDCT係数は,量
子化・ハフマン符号化部12によりBark尺度毎に最
適に量子化され,更には,エントロピー符号化の一例で
あるハフマン符号化され,上記デジタルデータの符号化
が完了する(S3)。(復号化)次に,図5(b)を用
いて上記デジタルデータの復号化の処理の流れを説明す
る。ここで,復号化は上記符号化の逆の行程に従って実
施される。則ち,先ず,上記デジタルデータ処理装置B
2に入力された時系列信号であるデジタルデータの符号
化された所定のフレーム長毎のMDCT係数は,ハフマ
ン復号化・逆量子化部13によりエントロピー復号化の
一例であるハフマン復号化され,更には,Bark尺度
毎に逆量子化されることによりMDCT係数へと変換さ
れる(S11)。次に,上記ステップS11において取
得されたMDCT係数は,IMDCT部14によりIM
DCT(Inverse Modified Disc
rete Cosine Transform:逆変形
離散コサイン変換)が行われ,時間領域の信号である上
記デジタルデータのフレームデータに変換される(S1
2)。最後に,上記ステップS12において取得された
フレームデータは,Overlap部15によりオーバ
ーラップしているフレームデータ同士が加算され,元の
デジタルデータが復元される(S13)。ここで,図6
は,上述した処理を模式的に表したフロー図であり,図
中のS1,S2,,は,上述のS1,S2,,と対応し
ている。このように,上記デジタルデータ処理装置B1
及びB2では,上記デジタルデータの周波数情報である
MDCT係数に基づいて符号化,復号化することが可能
であり,上記デジタルデータを記憶するために必要な固
定メモリ等の記憶媒体を小型化することが可能となり,
該デジタルデータを記録再生するデジタルデータ処理装
置の小型軽量化,或いは生産コストの抑制を図ることが
できる。
ルデータ処理装置においては,低周波数帯を強調するバ
スブースト及び高周波数帯を強調するトレブルブースト
(以下略してバストレ処理と称す),或いはスペクトル
アナライザ機能(以下略してスペアナ機能と称す)を搭
載しているものがある。これにより,前者を設けた場合
には,該デジタルデータ処理装置により復元される上記
デジタルデータを,ユーザの嗜好に合わせて任意に加工
することが可能となり,後者を設けた場合には,ユーザ
が,復元中のデジタルデータの周波数情報を認知するこ
とが可能となり,該デジタルデータ処理装置の多機能化
を図ることができる。ところで,上記スペアナ機能を実
現する場合,従来公知のデジタルデータ処理装置B2で
は,図5(d)に示す,FFT(Fast Fouri
er Transformation:高速フーリエ変
数)処理等を含んで構成されるスペクトルアナライザ1
7を付加する必要がある。しかしながら,上記スペクト
ルアナライザ17の演算は煩雑であるため,上記スペア
ナ機能を追加して,デジタルデータ処理装置の多機能化
を図るためには,上記デジタルデータ処理装置B2に設
けられ,符号化或いは復号化の演算処理を行うDSP
(Digital Signal Processo
r)等の演算素子で処理されるプログラム容量の増大,
或いは装置の大型化が避けられず,更には,煩雑な演算
処理を高速に行うことができる演算素子を採用した場合
には生産コストの押し上げや,消費電力の増加を招来す
る。そこで,本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり,その目的とするところは,プログラム容量を増大
させる,或いは装置を大型化させることなく上記スペア
ナ機能等の多機能化を実現可能なデジタルデータ処理装
置を提供することにある。
に本発明は,時系列信号であるデジタルデータの符号化
された所定のフレーム長毎の周波数情報を復号化する復
号化手段と,上記復号化手段により復号化された上記周
波数情報から元の時系列信号である上記デジタルデータ
を復元するべく,少なくとも高速フーリエ変換手段を含
んでなる復元手段と,上記復元手段により復元された上
記デジタルデータの周波数情報を表示する情報表示手段
と,を具備し,符号化された時系列信号である上記デジ
タルデータを復元しながら,該デジタルデータの周波数
情報を上記情報表示手段で表示するデジタルデータ処理
装置において,上記復元手段により復元された上記デジ
タルデータを上記復元手段に含まれる上記高速フーリエ
変換手段に入力して,上記デジタルデータをフーリエ変
換処理させ,該フーリエ変換処理により算出された上記
デジタルデータの周波数情報を上記情報表示手段に表示
することを特徴とするデジタルデータ処理装置として構
成される。このように構成することによって,時系列信
号である上記デジタルデータの周波数情報を取得するた
めに,FFT処理を含んで構成されるスペクトルアナラ
イザ等の煩雑な処理を新たに付加することなく,上記デ
ジタルデータの周波数情報を取得することが可能とな
り,プログラム容量の増大,或いは装置の大型化を防ぐ
ことができる。
タ処理装置に適用したデジタルデータ処理方法として捉
えることによって本発明は,時系列信号であるデジタル
データの符号化された所定のフレーム長毎の周波数情報
を復号化する復号化工程と,上記復号化工程により復号
化された上記周波数情報から元の時系列信号である上記
デジタルデータに復元する復元工程であって,その一部
に含まれる高速フーリエ変換手段によるフーリエ変換処
理を行う復元工程と,上記復元工程により復元された上
記デジタルデータの周波数情報を表示する情報表示工程
と,を具備し,符号化された時系列信号である上記デジ
タルデータを復元しながら,該デジタルデータの周波数
情報を表示するデジタルデータ処理方法において,上記
復元工程により復元された上記デジタルデータを上記復
元工程で用いられる上記高速フーリエ変換手段に入力し
て,上記デジタルデータをフーリエ変換処理させ,該フ
ーリエ変換処理により算出された上記デジタルデータの
周波数情報を上記情報表示工程で表示させることを特徴
とするデジタルデータ処理方法となる。
発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の
理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本
発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を
限定する性格のものではない。ここに,図1は本発明の
実施の形態に係るデジタルデータ処理装置の概略構成
図,図2は本発明の実施の形態に係るデジタルデータ処
理装置によりデジタルデータを符号化(復号化)する処
理の流れを示す図,図3は本発明の実施の形態に係る加
工手段の一例を示す図,図4は本発明の実施の形態に係
るデジタルデータ処理装置によりデジタルデータをスペ
アナする処理の流れを示す図,図5は従来公知のデジタ
ルデータ処理装置によりデジタルデータを符号化(復号
化)する処理の流れを示す図,図6はデジタルデータを
符号化(復号化)する処理の流れを示すフロー図であ
る。
デジタルデータ処理装置Aの概略構成について,図1を
用いて説明する。該デジタルデータ処理装置Aは,デー
タ入力部1と,A/D変換部2と,DSP3と,記憶部
4と,制御部5と,D/A変換部6と,データ出力部7
と,操作表示部8と,を具備して概略構成される。ここ
で,上記データ入力部1は,外部からの音楽データをア
ナログデータとして取り込むものである。上記A/D変
換部2は,上記データ入力部1から入力される上記アナ
ログデータをデジタルデータに変換するものである。上
記DSP3は,上記デジタルデータを符号化する,或い
は符号化された上記デジタルデータを復号化する演算素
子である。上記記憶部4は,符号化された上記デジタル
データを格納するためのメモリである。上記制御部5
は,不図示のMPU及びその周辺機器等によって構成さ
れ,予め記憶されたプラグラムに従って上記各部を制御
するものである。上記D/A変換部6は,上記DSP3
によって復号化された上記デジタルデータを上記アナロ
グデータに変換するものである。上記データ出力部7
は,上記D/A変換部6から入力される上記アナログデ
ータを,必要に応じて増幅などの処理を行ってから外部
に出力するものである。上記操作表示部8は,不図示の
モニタ及びキー操作部によって構成されるものであり,
例えば,復元するデジタルデータの選択操作や該デジタ
ルデータを復号化している処理状況の確認等を行うもの
である。ここで,該デジタルデータ処理装置Aを用いて
音声データを記憶する際には,先ずユーザが,上記操作
表示部8で所定の操作を行うことによって,上記制御部
5に予め記憶された所定の実行プログラムが実行され
る。これによって,外部から上記データ入力部1に入力
される音声データは,上記A/D変換部2によって音声
データからデジタルデータに変換される。続いて,該デ
ジタルデータは,上記DSP3によって符号化され,該
符号化されたデジタルデータとして記憶部4に記憶され
る。一方,該デジタルデータ処理装置Aを用いて音声デ
ータを復元する際には,上述同様に,先ずユーザが,上
記操作表示部8で所定の操作を行うことによって,上記
制御部5に予め記憶された所定の実行プログラムが実行
される。これにより,上記記憶部4から読み出される符
号化データは,上記DSP3によって復号化される。続
いて,該復号化されたデジタルデータは,上記D/A変
換部6によってデジタルデータから音声データに変換さ
れ,上記データ出力部7によって外部に出力される。ま
た,ユーザは,上述した処理の情況を上記操作表示部8
によって逐次確認する事が可能である。このように,上
記デジタルデータ処理装置Aは,入力されたデジタルデ
ータを効率的に符号圧縮して保存可能であると共に,符
号圧縮化されたデジタルデータを任意に復元することを
可能としている。このような上記デジタルデータ処理装
置Aの構成は従来公知のものである。
ータ処理装置Aは,デジタルデータを符号化或いは復号
化する際に生成される周波数情報(本実施の形態ではM
DCT係数が該当する)を任意に加工する加工手段を具
備することを特徴とする。上記加工手段は,具体的には
上記DSP3上で実行され,該DSP3の機能を達成す
るためのプログラムである。そこで,上記デジタルデー
タ処理装置Aにおいて上記デジタルデータの符号化或い
は復号化する際に生成されるMDCT係数を任意に加工
すると共に該デジタルデータを符号化或いは復号化する
処理の流れの詳細を,図2及び6を用いて説明する。以
下S101,S102,,は処理手順(ステップ)の番
号を示す。 (符号化) 先ず,上記デジタルデータ処理装置Aに入力された時系
列信号であるデジタルデータは,Overlap部10
により所定のウィンドウ(窓関数)が掛けられ,所定の
フレーム(変換ブロック)長毎のフレームデータとして
取り出される。ここで,上記ウィンドウは,隣設するフ
レームデータ同士が半分づつオーバーラップするように
掛けられるものである(S101)。次に,上記ステッ
プS101において取り出された上記フレームデータ毎
にMDCT部11(周波数変換手段の一例に該当)によ
りMDCTされ,時間領域の信号である上記フレームデ
ータから周波数領域の信号であって,該フレームデータ
の各周波数帯における音の強さを表すMDCT係数へと
変換される(S102)。次に,上記ステップS102
において取得されたMDCT係数が,上記加工手段18
により任意に加工される(S103)。加工の具体例は
後記される。最後に,上記ステップS103において加
工されたMDCT係数は,量子化・ハフマン符号化部1
2(符号化手段の一例に該当)によりBark尺度毎に
最適に量子化されると共に,エントロピー符号化の一例
であるハフマン符号化され,上記デジタルデータの符号
化が完了する(S104)。 (復号化) 復号化は,上記符号化の逆の行程を従って実施される。
則ち,先ず,上記デジタルデータ処理装置Aに入力され
た時系列信号であるデジタルデータの符号化された所定
のフレーム長毎のMDCT係数は,ハフマン復号化・逆
量子化部13(復号化手段の一例に該当)によりエント
ロピー復号化の一例であるハフマン復号化され,更に
は,Bark尺度毎に逆量子化されることによりMDC
T係数へと変換される(S111)。次に,上記ステッ
プS111において取得されたMDCT係数は,上記加
工手段18により任意に加工される(S112)。加工
の具体例は後記される。次に,上記ステップS112に
おいて加工されたMDCT係数は,IMDCT部14
(復元手段の一例に該当)によりIMDCTされ,時間
領域の信号である上記デジタルデータのフレームデータ
に変換される(S113)。最後に,上記ステップS1
13において取得されたフレームデータは,Overl
ap部15によりオーバーラップしているフレームデー
タ同士が加算され,上記デジタルデータの復元が完了す
る(S114)。ここで,図6は,上述した処理を模式
的に表した図であり,図中のS101,S102,,
は,上述のS101,S102,,と対応している。上
述した処理の流れに従ってデジタルデータを符号化或い
は復号化することにより,上記デジタルデータ処理装置
Aに対して,新たにデジタルフィルタ等の煩雑な処理を
追加することなく,従来の構成に基づいた簡略な構成に
よって符号化或いは復号化される上記デジタルデータの
特定の周波数帯を任意に加工(バストレ処理)すること
ができる。ここで,上述説明した処理は,上記DSP3
上で実行されるプログラムとして実現可能なものであ
る。
ップS112において,MDCT係数を任意に加工する
上記加工手段18について図3を用いて説明する。上記
加工手段18は,図3に示すバストレ処理を行うための
バストレ部18aと,音量レベルを調整するためのボリ
ューム部18bと,上記バストレ部18aと上記ボリュ
ーム部18bのそれぞれの設定位置18dを増減させる
操作をするための操作部18cと,周波数スペクトルを
表示するスペアナ部18eとを具備して構成されるもの
であり,例えば上記操作表示部8に表示される操作パネ
ルとして実現されるものである。上記バストレ部18a
は,いわゆるグラフィックイコライザを模擬したもので
あって,バストレ処理を行うユーザが,バストレ処理す
ることを望む周波数帯に対応する上記操作部18cを操
作することによって,該周波数帯毎の操作量を選択する
ことができる。上記操作部18cの操作に応じた所定の
操作量を選択する方法の一例としては,下表1に示すよ
うな上記操作部18cの設定位置18dと,それに対応
する所定の操作量とを予め記憶したデータベースを用意
し,上記設定位置18dの位置に応じて,該データベー
スから所定の操作量を読み出すものが考えられる。ここ
で,下表1に示す操作量は一例を示すものであって,使
用目的等に応じて設定することが可能であることは言う
までも無い。
されたデジタルデータを上記加工手段18によってバス
トレ処理する場合を取り上げて,その処理の概要につい
て説明する。MP3方式は,一つのフレームデータを処
理する毎に,576個のMDCT係数が算出され,その
MDCT係数によって0Hz〜22050Hzの周波数
領域をカバーするものである。即ち,それぞれのMDC
T係数は38.28125Hz(22050Hz/57
6)毎の周波数帯における音の強さを示すものとなり,
例えば1番目のMDCT係数は0〜38.28125H
zまでの周波数領域の音量を表すものとなる。従って,
ユーザの希望に応じて操作される各周波数帯毎の上記設
定位置18dの位置に応じて,これら576個のMDC
T係数を加工することにより,ユーザの所望するバスト
レ処理を実現することが可能となる。例えば,バストレ
処理を行うことを望むユーザが,0Hz〜32Hzの周
波数帯に対応する上記操作部18cを操作し,上記設定
位置18dをデフォルト位置である0から1に上げた場
合には,576個のMDCT係数のうち,当該周波数帯
の音量を表す1番目のMDCT係数が取り出され,上表
1により選択される操作量(本実施形態では2が該当)
との乗算が実行された後に,該1番目のMDCT係数は
元のデータ位置に戻される。逆に,ユーザが,0Hz〜
32Hzの周波数帯に対応する上記操作部18cを操作
し,上記設定位置18dを0から−2に下げた場合も同
様であり,当該周波数帯に対応する1番目のMDCT係
数が取り出され,上表1により選択される操作量(本実
施形態では0.1が該当)との乗算が実行された後に,
該1番目のMDCT係数は元のデータ位置に戻される。
このように,上記加工手段18では,上記操作部18c
の操作に応じて上記設定位置18dを変位させるいう簡
略な構成によって,当該周波数帯に対応するMDCT係
数を任意に加工することが可能であり使用性に優れる。
また,上記ボリューム部18bを操作した場合には,全
て(MP3の場合は576個)のMDCT係数に対し
て,その操作量に応じた所定の操作量を適用(乗算)す
れば,上記デジタルデータ処理装置Aにおいて符号化或
いは復号化されるデジタルデータの音量レベルの調整を
実現することが可能となる。なお,上記説明では,所定
の周波数帯における上記操作部18cの位置に応じて決
定される所定の操作量を,該周波数帯に該当するMDC
T係数に乗算することによりバストレ処理を行っている
が,加算であっても同様の効果を奏する。ここで,上記
加工手段18によって決定される操作量に基づいて上記
MDCT係数を加工する処理は,上記DSP3上で実行
されるプログラムによって容易に実現可能である。
データ処理装置Aにおけるスペアナ機能について説明す
る。ここでは,先ず,時系列信号であるデジタルデータ
を符号化或いは復号化する際に取得されるMDCT係数
が,該デジタルデータの各フレームデータ毎の各周波数
帯における音の強さを表す係数であることに着目する。
従って,周波数スペクトルを表示すべき所定の周波数域
(図3では32Hz,63Hz,,16kHzとなる)
における各フレームデータのMDCT係数の平均値を算
出することにより,上記デジタルデータにおける各周波
数域毎の周波数スペクトルを概算することが可能とな
り,上記平均値を上記スペアナ部10eのスペクトル表
示18fとして表示することにより模擬的なスペアナ機
能を実現することができる。しかしながら,上記MDC
T係数は,所定の周波数帯における音の強さを示すもの
であり,厳密には,FFT処理により算出され,各周波
数毎のピンポイントの音の強さを示すFFT係数とは異
なるため,例えば厳密な周波数スペクトル計測を必要と
する際には適用できるものではない。そこで,本発明に
おいては,上記IMDCT部14の処理に,少なくとも
FFT処理14aが含まれていることに着目し,該FF
T処理14a(高速フーリエ変換手段の一例)を再利用
する。即ち,本発明の実施の形態に係るデジタルデータ
処理装置Aは,厳密なスペアナ機能が要求されている場
合には,図4に示すように,上記デジタルデータ処理装
置Aで復元化されたデジタルデータを,該デジタルデー
タ処理装置Aへと再帰させる処理を付加し,上記IMD
CT部14に含まれている上記FFT処理14aを再利
用することを特徴とする。この結果,上記デジタルデー
タの正確な周波数スペクトルを取得し,該周波数スペク
トルを上記加工手段18に設けられる上記スペアナ部1
8eにより表示することが可能となり,スペアナ機能を
実現することができる。これにより,上記デジタルデー
タ処理装置Aに対して,新たにFFT処理等の煩雑な処
理を追加することなく,従来の構成に基づいた簡略な構
成によって復号化される上記デジタルデータの厳密なス
ペクトル計測が可能なスペアナ機能を実現可能となる。
ここで,上記デジタルデータ処理装置Aで復号化された
デジタルデータを,該デジタルデータ処理装置Aへと再
帰させる処理は,上記DSP3上で実行されるプログラ
ムによって容易に実現可能である。
データ処理装置においては,周波数変換手段としてMD
CTを用いる符号化方式であるが,例えば,DFT(離
散フーリエ変換),DCT(離散コサイン変換),サブ
バンドフィルタバンク等の周波数変換手段を用いる符号
化方式の場合であっても,該周波数変換手段によって算
出される周波数情報を任意に加工することが可能であ
る。即ち,本発明は,MP3,TwinVQ,或いはM
PEG−AACその他周波数情報を用いることにより符
号化する符号化方式に対して適用可能なものである。更
には,該符号化手段のうち,スペクトル包絡特性を用い
て符号化する符号化方式を用いた場合には,周波数包絡
曲線を表示する及び/若しくは加工することが可能であ
る。
デジタルデータ処理装置においては,上記データ入力部
1を介して外部からアナログデータである音楽データを
取り込み,該デジタルデータ処理装置内でA/D変換す
る構成としたが,有線或いは無線のネットワーク経由で
配信されるデジタルデータに対しても適用可能なもので
ある。
係るデジタルデータ処理装置においては,音楽データに
対する適用について説明しているが,周波数変換手段に
よって算出される周波数情報に基づいて符号化或いは復
号化されるデジタルデータであれば,音楽データ以外の
デジタルデータに対しても適用可能なものである。
信号であるデジタルデータの符号化された所定のフレー
ム長毎の周波数情報を復号化する復号化手段と,上記復
号化手段により復号化された上記周波数情報から元の時
系列信号である上記デジタルデータを復元するべく,少
なくとも高速フーリエ変換手段を含んでなる復元手段
と,上記復元手段により復元された上記デジタルデータ
の周波数情報を表示する情報表示手段と,を具備し,符
号化された時系列信号である上記デジタルデータを復元
しながら,該デジタルデータの周波数情報を上記情報表
示手段で表示するデジタルデータ処理装置において,上
記復元手段により復元された上記デジタルデータを上記
復元手段に含まれる上記高速フーリエ変換手段に入力し
て,上記デジタルデータをフーリエ変換処理させ,該フ
ーリエ変換処理により算出された上記デジタルデータの
周波数情報を上記情報表示手段に表示することを特徴と
するデジタルデータ処理装置として構成される。このよ
うに構成することによって,時系列信号である上記デジ
タルデータの周波数情報を取得するために,FFT処理
を含んで構成されるスペクトルアナライザ等の煩雑な処
理を新たに付加することなく,上記デジタルデータの周
波数情報を取得するすることが可能となり,プログラム
容量の増大,或いは装置の大型化を防ぐことができる。
タ処理装置に適用したデジタルデータ処理方法として捉
えることによって本発明は,時系列信号であるデジタル
データの符号化された所定のフレーム長毎の周波数情報
を復号化する復号化工程と,上記復号化工程により復号
化された上記周波数情報から元の時系列信号である上記
デジタルデータに復元する復元工程であって,その一部
に含まれる高速フーリエ変換手段によるフーリエ変換処
理を行う復元工程と,上記復元工程により復元された上
記デジタルデータの周波数情報を表示する情報表示工程
と,を具備し,符号化された時系列信号である上記デジ
タルデータを復元しながら,該デジタルデータの周波数
情報を表示するデジタルデータ処理方法において,上記
復元工程により復元された上記デジタルデータを上記復
元工程で用いられる上記高速フーリエ変換手段に入力し
て,上記デジタルデータをフーリエ変換処理させ,該フ
ーリエ変換処理により算出された上記デジタルデータの
周波数情報を上記情報表示工程で表示させることを特徴
とするデジタルデータ処理方法となる。
装置の概略構成図。
装置によりデジタルデータを符号化(復号化)する処理
の流れを示す図。
す図。
装置によりデジタルデータをスペアナする処理の流れを
示す図
タルデータを符号化(復号化)する処理の流れを示す図
流れを示すフロー図
Claims (2)
- 【請求項1】 時系列信号であるデジタルデータの符号
化された所定のフレーム長毎の周波数情報を復号化する
復号化手段と, 上記復号化手段により復号化された上記周波数情報から
元の時系列信号である上記デジタルデータを復元するべ
く,少なくとも高速フーリエ変換手段を含んでなる復元
手段と, 上記復元手段により復元された上記デジタルデータの周
波数情報を表示する情報表示手段と, を具備し,符号化された時系列信号である上記デジタル
データを復元しながら,該デジタルデータの周波数情報
を上記情報表示手段で表示するデジタルデータ処理装置
において, 上記復元手段により復元された上記デジタルデータを上
記復元手段に含まれる上記高速フーリエ変換手段に入力
して,上記デジタルデータをフーリエ変換処理させ,該
フーリエ変換処理により算出された上記デジタルデータ
の周波数情報を上記情報表示手段に表示することを特徴
とするデジタルデータ処理装置。 - 【請求項2】 時系列信号であるデジタルデータの符号
化された所定のフレーム長毎の周波数情報を復号化する
復号化工程と, 上記復号化工程により復号化された上記周波数情報から
元の時系列信号である上記デジタルデータに復元する復
元工程であって,その一部に含まれる高速フーリエ変換
手段によるフーリエ変換処理を行う復元工程と, 上記復元工程により復元された上記デジタルデータの周
波数情報を表示する情報表示工程と, を具備し,符号化された時系列信号である上記デジタル
データを復元しながら,該デジタルデータの周波数情報
を表示するデジタルデータ処理方法において, 上記復元工程により復元された上記デジタルデータを上
記復元工程で用いられる上記高速フーリエ変換手段に入
力して,上記デジタルデータをフーリエ変換処理させ,
該フーリエ変換処理により算出された上記デジタルデー
タの周波数情報を上記情報表示工程で表示させることを
特徴とするデジタルデータ処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053553A JP3537807B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | デジタルデータ処理装置,およびその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053553A JP3537807B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | デジタルデータ処理装置,およびその方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003258647A JP2003258647A (ja) | 2003-09-12 |
JP3537807B2 true JP3537807B2 (ja) | 2004-06-14 |
Family
ID=28664949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002053553A Expired - Lifetime JP3537807B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | デジタルデータ処理装置,およびその方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3537807B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA3191597C (en) | 2010-09-16 | 2024-01-02 | Dolby International Ab | Cross product enhanced subband block based harmonic transposition |
CN114283838A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-04-05 | 乐鑫信息科技(上海)股份有限公司 | 一种声音信号的频谱显示方法、装置、系统及存储介质 |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002053553A patent/JP3537807B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003258647A (ja) | 2003-09-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6592148B2 (ja) | 高周波数の再構成方法を使用するコーディング・システムの性能拡大方法 | |
JP5048680B2 (ja) | オーディオ信号の符号化及び復号化方法、オーディオ信号の符号化及び復号化装置 | |
JP2904472B2 (ja) | ディジタル・オーディオ信号を効率的に圧縮するための方法、データ処理システムおよび装置 | |
JP5788833B2 (ja) | オーディオ信号の符号化方法、オーディオ信号の復号化方法及び記録媒体 | |
US7333929B1 (en) | Modular scalable compressed audio data stream | |
US20180190301A1 (en) | Methods and apparatus for performing variable block length watermarking of media | |
TWI380602B (en) | Apparatus and method for encoding an information signal | |
JP3507743B2 (ja) | 圧縮オーディオデータへの電子透かし方法およびそのシステム | |
JPH07210196A (ja) | ディジタル信号符号化/復号化装置及び方法 | |
JP5400143B2 (ja) | オーバーラッピング変換の2つのブロック変換への因数分解 | |
JP2007522510A (ja) | オーディオ符号化 | |
WO2006054583A1 (ja) | オーディオ信号符号化装置および方法 | |
JP3814611B2 (ja) | 時間離散オーディオサンプル値を処理する方法と装置 | |
TW201007699A (en) | Compression of audio scale-factors by two-dimensional transformation | |
JPH04177300A (ja) | 音声帯域分割符号化装置 | |
JP6147337B2 (ja) | サブバンド領域内での自由選択可能な周波数偏移のための装置、方法およびコンピュータプログラム | |
JP4444297B2 (ja) | オーディオ符号化 | |
KR100710013B1 (ko) | 효율적인 시간 도메인 에일리어싱 소거를 위한 시스템 및방법 | |
JP2002335161A (ja) | 信号処理装置及び方法、信号符号化装置及び方法、並びに信号復号装置及び方法 | |
JP4639073B2 (ja) | オーディオ信号符号化装置および方法 | |
US6385572B2 (en) | System and method for efficiently implementing a masking function in a psycho-acoustic modeler | |
JP3537807B2 (ja) | デジタルデータ処理装置,およびその方法 | |
US20130085762A1 (en) | Audio encoding device | |
JP2000132194A (ja) | 信号符号化装置及び方法、並びに信号復号装置及び方法 | |
JP2000132193A (ja) | 信号符号化装置及び方法、並びに信号復号装置及び方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040203 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040316 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040317 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080326 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326 Year of fee payment: 9 |