JP3535830B2 - 選択された臓器を冷却する器具及び方法 - Google Patents

選択された臓器を冷却する器具及び方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(発明の背景) 本発明は、全体的には選択された臓器の温度を変え且つ
制御することに関する。特に、本発明は臓器の温度を制
御するための血管内の器具と方法に関する。脳、腎臓、
心臓のような人体の臓器は約37℃の一定温度に維持さ
れている。低体温とは臨床的に見れば、コア身体温度が
35℃又はそれ以下の状態と定義できる。低体温は、程
度に従って更に区別される時がある。身体コア温度が3
3℃から35℃の範囲にあれば、軽度の低体温である。
身体コア温度が28℃から32℃の範囲にあれば、中度
の低体温である。身体コア温度が24℃から28℃の範
囲にあれば、強度の低体温である。
【0002】低体温法は、様々な神経的傷害によって生
じた脳の損傷を減らすのに独特の効果を有し、結果的に
緊急時の脳の蘇生に重要な役割を果たしている。大脳を
冷却することにより、全身虚血、局所虚血又は外傷性脳
損傷の後の結果に改善の見られることは実験的な証拠で
確認されている。この理由から、他の臓器の場合と同
様、特定の身体的損傷が脳へ与える影響を減らすため
に、低体温を誘発させることが行われる。大脳の低体温
法は従来から、全身を20℃から30℃の低体温状態に
する全身冷却により行われてきている。しかし全身低体
温法を使うと、血管に有害な特定の系統的影響を及ぼす
危険がある。全身低体温法は、例えば、心拍出力の低
下、系統的な抵抗の上昇、心室細動を含む心臓血管系へ
の攪乱を引き起こす恐れがある。別の副作用として、腎
臓不全、多発性血管内凝固症候群、電解質障害等があ
る。望ましくない副作用に加え、全身低体温法は実施す
るのが難しい。
【0003】全身低体温を誘発するために、患者の血流
中へ挿入するカテーテルが開発されてきている。例え
ば、ダトへ発行された米国特許番号第3,425,41
9号では、人間の体温を上下させる方法及び器具が説明
されている。ダトの方法では、金属カテーテルを使って
中程度の低体温を患者に誘発する。金属カテーテルは、
水のような流体を循環させることができる内部経路を有
している。このカテーテルは、大腿静脈を通り次に下大
静脈を通り右心房及び上大静脈に挿入される。ダトのカ
テーテルは、細長い円筒形をし、ステンレススチールで
作られている。ダトは、一例として長さ約70cm、直
径約6mmのカテーテルを使うことを示唆している。し
かし、ダトの装置を使うことは、上記の全身低体温法の
マイナスの影響を意味する。
【0004】全身低体温法に関係した問題を解決するた
め、選択的に冷却をする試みがなされてきている。例え
ば、患者の全身ではなく頭部だけを冷却する試みとし
て、冷却ヘルメット又は頭部装置が使われている。この
方法は、頭骨から脳へ伝わる伝導性の熱伝達を頼りとす
る。伝導性の熱伝達による欠点は、脳の温度を下げる過
程が長くなることである。又、熱伝導を使うと、内部温
度を十分に下げるために温度勾配を外部から確定する必
要があり、脳の温度を正確に制御するのは難しい。更
に、熱伝導により脳を冷却すると、患者の顔も強度の低
体温の影響を受け、不快感が増し、マイナスの副作用の
恐れも高い。顔を強く冷却すると、全身冷却の場合と同
様の心臓血管への副作用を招きかねないことが知られて
いる。現実的見地からすれば、このような装置は扱いに
くく、患者の継続的な治療が難しくなるか又は不可能に
なる。
【0005】選択された臓器への低体温法は、アーサー
・E・シュワルツ医学博士他が「体外冷却血液の単一頚
動脈への潅流によるヒヒでの大脳隔離低体温法」(神経
外科学577、第39巻、No.3、1996年、9
月)で詳しく述べているような体外潅流により既に達成
されている。本研究では、血液を大腿動脈を通してヒヒ
から継続的に抜き出した。血液は水槽で冷却され、次に
外部支脈が遮断された総頚動脈を通して注入された。こ
の方法により、正常な心拍、規則正しい動脈血圧、動脈
血液ガス値が低体温法の実施の間に維持された。本研究
により、全身の温度を下げることなく脳を選択的に20
℃まで冷却できることが示された。しかし、外部から血
液を循環させることは、感染の危険、血液凝固防止の必
要性、出血の危険があまりに大きく、人間の治療には実
用的ではない。更に、この方法では2本の血管へカニュ
ーレを挿入しなければならないため、特に緊急時の設定
が面倒である。更に、カニューレを頚動脈へ経皮的に挿
入することは困難であり、動脈壁に関連する外傷のため
に致命的となる恐れもある。最後にこの方法は、供給動
脈へ経皮的にカニューレを直接挿入することができない
ので、腎臓のような他の臓器を冷却するのに有効ではな
い。
【0006】選択された臓器への低体温法は、食塩水又
はペルフルオロカーボンのような低温溶液を潅流させる
ことでも試みられてきた。このプロセスは、心臓手術の
間に心臓を保護するため一般に使われており、心停止法
と呼ばれている。低温溶液の潅流には、過剰な量の累積
による投与時間の制限、コスト、潅流液の維持の不便
さ、血液による温度上昇に起因する有効性の欠如等多く
の欠点がある。血液による温度上昇は、脳のような大量
の血液が流れる臓器では特に問題である。従って、選択
された臓器の温度を変え且つ制御する実用的な方法と器
具があれば、長年の必要性を満すことができる。
【0007】(発明の概要) 本発明の器具は、例えば、それぞれが乱流誘発外面を有
している第一及び第二の伸長関節型セグメントを備えた
熱伝達要素を含んでいる。第一及び第二の伸長セグメン
トは柔軟な継手へ接続することができる。同軸内部ルー
メンは、第一及び第二の伸長関節型セグメント内に配置
することができ、このルーメンは加圧作動流体を第一伸
長セグメントの遠位端に運ぶことができる。又、第一及
び第二伸長関節型セグメントは、加圧作動流体内に乱流
を誘発するための乱流誘発内面を有している。乱流誘発
外面は、動脈内に配置された時、自由に流れる血流内に
乱流を誘発するようになっている。乱流誘発外面は、自
由に流れる血流内に、0.05を越える乱流強度を誘発
するようになっている。一つの実施例において、柔軟な
継手はベローズ部分を備え、このベローズ部分により熱
伝達要素は軸方向に圧縮できるようになっている。
【0008】1つの実施例において、熱伝達要素の乱流
誘発外面は、動脈血流内で生成される血液の境界層の厚
さよりも大きい深さを有するように構成された一つ又は
それ以上の螺旋状リッジを備えている。乱流を強めるた
め、熱伝達要素の隣接セグメント同志は、逆方向の螺旋
を有していてもよい。例えば、第一伸長熱伝達セグメン
トは反時計回りの捻れを有する一つ又はそれ以上の螺旋
状リッジを備え、第二伸長熱伝達セグメントは時計回り
の捻れを有する一つ又はそれ以上の螺旋状リッジを備え
ている。勿論代わりに、第一伸長熱伝達セグメントが時
計回りの捻れを有する一つ又はそれ以上の螺旋状リッジ
を備え、第二伸長熱伝達セグメントが反時計回りの捻れ
を有する一つ又はそれ以上の螺旋状リッジを備えていて
もよい。第一及び第二の伸長関節型セグメントは、伝熱
性の高い材料で形成されていてもよい。
【0009】別の実施例において、熱伝達要素の乱流誘
発外面は、動脈内に配置された時に拍動性血流の各パル
スの期間中に乱流を誘発するようになっている。更に別
の実施例において、熱伝達要素の乱流誘発外面は、動脈
内に配置された時に各心拍周期の少なくとも20%の期
間に亘って乱流を誘発するようになっている。更に、熱
伝達装置は第一及び第二伸長熱伝達セグメント内の同軸
内部ルーメンへ連結されたカテーテル内部ルーメンを備
える同軸供給カテーテルを有していてもよい。加圧作動
流体を流すように構成された作動流体供給源は、カテー
テルの内部ルーメンに接続される。作動流体供給源は、
約0℃の温度、約5気圧以下の圧力で加圧作動流体を生
成するように構成されている。
【0010】更に別の実施例において、加熱伝達装置
は、乱流誘発外面を有する三つ又はそれ以上の伸長同軸
熱伝達セグメントを有し、追加された伸長熱伝達セグメ
ントを接続する追加の柔軟な継手を有している。そのよ
うなある実施例では、一例として、第一及び第三伸長熱
伝達セグメントが時計回りの螺旋状リッジを備え、第二
伸長熱伝達セグメントが一つ又はそれ以上の反時計回り
の螺旋状リッジを備えている。勿論代わりに、第一及び
第三伸長熱伝達セグメントが反時計回りの螺旋状リッジ
を備え、第二伸長熱伝達セグメントが一つ又はそれ以上
の時計回りの螺旋状リッジを備えていてもよい。
【0011】熱伝達要素の乱流誘発外面は、凝血塊を防
ぐために表面コーティング即ち表面処理を随意的に含ん
でいてもよい。ある熱伝達要素のバリエーションでは、
第一伸長熱伝達セグメントの遠位端に連結されたステン
トを備えている。本発明は脳治療方法を更に想定してお
り、同方法は、柔軟な伝導性の熱伝達要素を遠位位置か
ら頚動脈へ挿入する段階と、全身の温度をあまり変えず
に脳の温度を選択的に変えるために前記柔軟な伝導性の
熱伝達要素を通して作動流体を循環させる段階とから成
る。柔軟な伝導性の熱伝達要素は、約20W、50W、
又は75W以上の熱を吸収するのが望ましい。
【0012】本方法は、頚動脈を自由に流れる血流内に
乱流を誘発する段階を更に含んでいてもよい。一つの実
施例においてこの方法は、乱流強度が約0.05を越え
る血液の乱流を頚動脈内に誘発する段階を含んでいる。
別の実施例でこの方法は、頚動脈内の心拍周期の期間を
通じて血液の乱流を誘発する段階を含んでいる。更に別
の実施例でこの方法は、血液の乱流を頚動脈内の心拍周
期の期間又は頚動脈内の心拍周期の20%を越える期間
を通じて誘発する段階を含んでいる。循環させる段階
は、柔軟な伝導性の熱伝達要素により作動流体の乱流を
誘発する段階を含んでいてもよい。作動流体の圧力は約
5気圧以下に維持される。
【0013】本発明は又、患者の体の臓器を選択的に冷
却するための方法を想定しており、同方法は、熱伝達要
素を有し直径が約4mm以下のカテーテルを臓器に血液
を供給する血管へ導入する段階と、自由に流れる乱流を
熱伝達要素により血流内に誘発する段階と、全身を実質
的に冷却することなく臓器を冷却するために熱伝達要素
を冷却して血液から熱を取り除く段階とから成る。一つ
の実施例では、冷却段階では、少なくとも約75Wの熱
を血液から取り除く。別の実施例では、冷却段階では、
少なくとも約100Wの熱を血液から取り除く。冷却さ
れる臓器は人間の脳であってもよい。
【0014】自由に流れる乱流を誘発する段階では、約
0.05を越える乱流強度を血管内に誘発してもよい。
自由に流れる乱流を誘発する段階では、血流の各拍動の
期間を通じて乱流を誘発してもよい。自由に流れる乱流
を誘発する段階では、血流の各拍動の期間の少なくとも
約20%の時間に亘って乱流を誘発してもよい。一つの
実施例では、カテーテルは柔軟な金属チップを有し、冷
却はチップの所で起こる。チップは、ベローズ部分で隔
てられた乱流誘発伸長熱伝達セグメントを有している。
乱流誘発セグメントは、深さが血管内で生成される血液
の境界層の厚みを越えるように構成された螺旋状リッジ
を備えている。別の実施例では、冷却が起こるチップを
有し、このチップは、周囲の血流を斜めに時計回りと反
時計回りの方向へ交互に螺旋状に流す細長い乱流誘発熱
伝達セグメントを有する。
【0015】冷却段階は、作動流体をカテーテル内の内
部ルーメンを通して入れ、同軸の外部ルーメンを通して
出すように循環させる段階を含んでいてもよい。一つの
実施例では、作動流体は周期全体を通して液体の状態に
ある。作動流体は水性である。本発明は又、内部に第一
及び第二ルーメンを有するカテーテルシャフトを備えた
冷却カテーテルを考えている。冷却カテーテルは、第一
ルーメンを通して入り第二ルーメンを通して出るように
循環する作動流体へ又は作動流体から熱を伝達するよう
になっている冷却チップと、チップが血管へ挿入された
時に自由に流れる乱流を誘発できる、冷却チップ上の乱
流誘発構造体とを更に備えている。乱流誘発構造体は、
少なくとも約0.05の乱流強度を誘発する。冷却チッ
プは作動流体内に乱流を誘発するようになっている。カ
テーテルは、臓器に血液を供給する血管へ挿入される
と、カテーテル内で液体状態にある作動流体によりチッ
プを冷却しながら、臓器から少なくとも約25Wの熱を
取り除くことができる。もしくは、カテーテルは、臓器
に血液を供給する血管へ挿入されると、水性の作動流体
によりチップを冷却しながら、臓器から少なくとも約5
0又は75Wの熱を取り除くことができる。一つの実施
例で使われているチップは、直径が約4mm以下であ
る。随意的に、熱伝達セグメント上の乱流誘発表面は、
血管内を自由に流れる血流を中断するだけ十分な深さの
螺旋状リッジを備えている。もしくは、乱流誘発面は、
血管内を自由に流れる血流を中断するのに十分な高さ
の、熱伝達セグメントの外面に対する段差を有する突起
部を備えていてもよい。
【0016】別の実施例において冷却カテーテルは、内
部に第一ルーメン及び第二ルーメンとを備えたカテーテ
ルシャフトと、第一ルーメンを通して入り第二ルーメン
を通して出るように循環する作動流体へ又は作動流体か
ら熱を伝達するようになっている冷却チップと、冷却チ
ップ上にありチップが血管へ挿入された時には乱流を誘
発できる乱流誘発構造体とを備えている。もしくは、冷
却カテーテルは、内部に第一ルーメン及び第二ルーメン
とを備えたカテーテルシャフトと、第一ルーメンを通し
て入り第二ルーメンを通して出るように循環する作動流
体へ又は作動流体から熱を伝達するようになっている冷
却チップと、冷却チップ上にありチップが血管へ挿入さ
れた時には自由に流れる乱流を誘発できる構造体とを備
えていてもよい。別の実施例において冷却カテーテル
は、内部に第一ルーメン及び第二ルーメンとを備えたカ
テーテルシャフトと、第一ルーメンを通して入り第二ル
ーメンを通して出るように循環する作動流体へ又は作動
流体から熱を移動させるようになっている冷却チップ
と、冷却チップ上にありチップが血管へ挿入された時に
は約0.05を越える強さの自由に流れる乱流を誘発で
きる乱流誘発構造体とを備えている。本発明自体及び本
発明の新規の特徴について、以下の説明と添付図面から
最善の理解が得られるであろう。同じ部分には同じ符号
が付与されている。
【0017】(実施例の説明) 選択された臓器の温度を血管内で調整するために、臓器
へ流れ込む血液から熱を吸収するか又は血液へ熱を伝え
る熱伝達要素が、臓器の供給動脈内に配置される。熱伝
達により、選択された臓器は冷却されるか又は加熱され
る。熱伝達要素は供給動脈内に取り付くだけ十分に小さ
くなければならず、臓器の虚血性損傷を回避するため十
分な血流を臓器へもたらすことができるものである必要
がある。臓器を選択的に冷却する熱伝達要素は、所望の
冷却効果又は加熱効果を臓器内に生み出すために必要な
熱伝達率を提供できなくてはならない。熱伝達要素を臓
器の供給動脈内に配置すると、身体の他の部分にあまり
影響を与えることなく臓器の温度を制御できる。脳の冷
却を例にこれらの点を説明する。
【0018】総頚動脈は血液を頭部及び脳へ供給する。
内頚動脈は、血液を頭部へ直接供給するために総頚動脈
から分岐する。脳を選択的に冷却するために、熱伝達要
素は総頚動脈内に配置されるか又は総頚動脈内及び内頚
動脈内の両方に配置される。総頚動脈は、内径が6から
8mm、長さが80から120mmである。従って、こ
れらの動脈の一つに挿入される熱伝達要素は、血管を閉
塞させないように、直径が4mmを大きく越えてはなら
ない。熱伝達要素は、臓器の小さな供給動脈内に配置で
きるように柔軟性のあることが重要である。頚動脈のよ
うな供給動脈は大動脈から様々なレベルで分岐する。副
次的動脈は最初の支脈から分岐し続ける。例えば、内頚
動脈は、顎の付根近くで頚動脈から分かれる直径の細い
動脈である。熱伝達要素は通常、大腿動脈のような周辺
動脈へ挿入され、最初に一つ又はそれ以上のこれらの一
連の支流を通過することにより供給動脈に接近するの
で、熱伝達要素の柔軟性は熱伝達要素の重要な特性であ
る。熱伝達要素は又、熱伝達を容易にするために、金属
のような熱伝達性の高い材料で構成するのが望ましい。
熱伝達性の高い材料を使うと、熱伝達要素内の冷却剤と
血液との間の所定の温度差での熱伝達率が上がる。これ
により、熱伝達要素内により高温の冷却剤を使うことが
できるようになり、水のようなより安全な冷却剤を使用
できるようになる。金属のような熱伝達性の高い材料は
剛性が高くなる傾向にある。従って、熱伝達要素の設計
では、元来柔軟性の少ない材料でも柔軟性を高めること
が必要である。
【0019】上記の低体温法の利点を得るには、脳へ流
れる血液の温度を30℃から32℃までの間に下げるこ
とが望ましい。脳の各頚動脈(右及び左)を通過する血
液流量を約250−375cm3/分と仮定すると、所
望の冷却効果をあげるには、熱伝達要素は頚動脈の一つ
に配置された時に75−175Wの熱を吸収する必要が
ある。小さい臓器では、供給動脈内の血流が少ないの
で、25Wのような少ない熱伝達で済むことに注目され
たい。
【0020】熱伝達要素を動脈へ同軸的に挿入する場
合、熱伝達要素の表面と血液との間における熱伝達の主
なメカニズムは、強制対流である。対流では、流体の運
動によって熱が伝達される。外力により流体内に運動が
引き起されると、強制対流が起こる。動脈の流れでは、
拍動する心臓が熱伝達要素の周囲に血液の運動を引き起
こす。熱伝達率の大きさは、熱伝達要素の表面積、温度
差、熱伝達要素の熱伝達係数に比例する。前述したよう
に、熱伝達要素が配置される受入れ動脈の直径及び長さ
は、限られている。従って、動脈の重大な閉塞を避け、
熱伝達要素が血管系を容易に通過できるようにするた
め、熱伝達要素の表面積を制限する必要がある。内頚動
脈及び総頚動脈内に配置する場合、熱伝達要素は、断面
直径が約4mm、長さが約10cmに制限される。
【0021】温度差は、熱伝達要素の表面温度を下げる
ことで大きくすることができる。しかし、許容最低表面
温度は血液の特性により制限される。血液は約0℃で凍
結する。血液が凍結温度に近づくと、氷の塞栓が血液内
に形成され、下流に留まり、深刻な虚血性損傷を生じさ
せる恐れがある。血液は又、温度が下がると粘性が高く
なり、対流熱伝達係数の値が少し下がる。又、血液の粘
性が高まると、動脈内の圧力低下が更に大きくなり、脳
への血流が悪化する。上記の制約を前提にすると、熱伝
達要素の許容最低表面温度は、約5℃までに制限するの
が有益である。これにより、血流と熱伝達要素との間の
最大温度差は約32℃となる。
【0022】対流熱伝達係数の値を大きくするメカニズ
ムは、複雑である。しかし、流体の流れにおいて乱流の
運動エネルギーが増えると対流熱伝達係数も大きくなる
ことはよく知られている。つまり、乱流の血流を熱伝達
要素に接触させるのが有利である。
【0023】図1は、定常状態の乱流の流れを示すグラ
フである。縦軸は流速、横軸は時間である。乱流の平均
速度は線100で示される。実際の瞬間速度は曲線10
2で示される。一定の圧力条件の下では、管の中の定常
流は、粘性応力と一定圧力勾配との間の均衡が起きてい
る状態として特徴付けられる。このような流れをポアズ
イユの流れと呼ぶ。図3Aは、一定の圧力勾配の下で流
れている典型的な定常状態のポアズイユの流れの速度分
布図である。パイプを通過する流体の速度が、放物曲線
及び対応する速度ベクトルで図3Aに示されている。パ
イプの壁に接触する流体の速度は零である。境界層とは
パイプ表面と接触する箇所及びその付近の流れの領域
で、ここでは粘性応力が支配的である。定常状態のポア
ズイユの流れでは、境界層は、境界層がパイプ全体に及
ぶまで、即ち、図3Aの境界層の厚さがパイプの直径の
半分となるまで生成される。
【0024】ポアズイユの流れの下では、流れに存在す
る乱流運動エネルギーのレベルを特徴付けるのに、レイ
ノルズ数、即ち粘性力に対する慣性力の比を使うことが
できる。ポアズイユの流れで層流から乱流への移行が起
こるようにするには、レイノルズ数は約2300より大
きくなければならない。又、レイノルズ数が約2000
より大きい時、境界層は「トリッピング」を受け入れ
る。トリッピングとは、境界層内の摂動により乱流条件
を作り出すことができる過程である。境界層の「トリッ
ピング」の受入易さはレイノルズ数に比例し、レイノル
ズ数が2000未満では零に近い。
【0025】定常状態のポアズイユの流れとは対照的
に、動脈内の血流は鼓動する心臓により生じるものであ
り、拍動性である。図2Aは、動脈内の血流の速度を時
間の関数として示すグラフである。鼓動する心臓は約
0.5から1秒の周期で拍動性の流れを与える。これは
心拍周期として知られている。図2Aの横軸は秒単位の
時間を表し、縦軸は血液の平均速度をcm/秒の単位で
表す。パルスのピークでは非常に高い速度に達するが、
高い速度は周期の僅かな部分だけに起こる。血液の速度
は実際、頚動脈内でパルスの最後にはゼロに達し、一時
は逆になる。
【0026】心臓のパルスは持続時間が比較的短いの
で、動脈内の血流は古典的なポアズイユの流れとはなら
ない。図3Bは、心臓のパルス時間に亘って平均され
た、動脈内の血流速度を示す速度分布図である。流れの
大部分は、動脈内で同じ速度を有する。流速が自由流れ
の値からゼロまで下がる境界層は、ポアズイユの流れの
条件での動脈の直径の半分とは対照的に非常に薄く、通
常は動脈の直径の1/6から1/20である。
【0027】既に述べたように、動脈内の流れが拍動性
ではなく一定ならば、レイノルド数値が約2000を越
える時に、層流から乱流への移行が生じる。しかし、拍
動性の動脈の流れではレイノルド数の値は、心拍周期の
間即ち流速が変わるにつれて変化する。拍動性の流れで
は、自由流れの加速度に関連した安定性が高まるため
に、不安定なモードの動きが乱流となるレイノルド数の
臨界値は、9,000程度とはるかに高いことが分かっ
ている。
【0028】対象となる動脈内の血流は、心拍周期の8
0%以上の期間に亘り層流状態にある。図2Aを参照す
ると、血流は、心拍周期期間の20%未満である心収縮
流の下降期に当たる僅かな部分の時間t1からt2まで
が、乱流状態にある。熱伝達要素を動脈内に配置する場
合、この短い期間でも熱伝達は促進されるであろう。し
かし、脳を冷却するのに必要な熱を伝達するには、乱流
の運動エネルギーが血流内に生成され、心拍周期の全期
間に亘って維持されなければならない。
【0029】薄い境界層は、心拍周期の間に形成される
ことが示されている。本境界層は、滑らかな熱伝達要素
の表面上に形成される。図3Cは、滑らかな熱伝達要素
を動脈内に挿入した後の、心臓パルスの期間に亘って平
均された動脈内の血流速度を示す速度分布図である。図
3Cにおいて、熱伝達要素の直径は、動脈の直径の約半
分である。境界層は動脈の壁及び熱伝達要素に隣接して
生成される。これらの境界層のそれぞれは、熱伝達要素
が存在しない場合に動脈の壁に発達したであろう境界層
とほぼ同じ厚さを有する。自由流れの流動領域は、熱伝
達要素の周囲に環状リングの状態で生成される。
【0030】熱伝達率を上げる一つの方法は、熱伝達要
素の表面上に乱流の境界層を作り出すことである。しか
し、非常に薄い境界層内の乱流では、必要な熱伝達率を
生み出すのに十分な運動エネルギーは生成されないであ
ろう。従って、脳を冷却するために十分に熱伝達率を高
めるよう十分な乱流運動エネルギーを誘発する目的で、
速度ベクトルの方向を急に変える攪拌メカニズムを利用
する必要がある。こうすると、自由流れの中に高レベル
の乱流強度を作り出すことができ、これにより熱伝達率
が十分に高くなる。
【0031】この乱流強度は、理想的には、心拍周期の
かなりの部分で維持されなければならない。乱流運動エ
ネルギーは又、境界層内だけでなく、理想的には、自由
流れ全体に生成されなければならない。図2Bは、結果
的に動脈血流内で最適な熱伝達となる、拍動性条件下で
持続する乱流の速度を時間の関数として示すグラフであ
る。乱流速度の変動は、図2Aの時間t1とt2との間に
見られる短期間の変動とは対照的に、周期全体に亘って
見受けられる。これらの速度変動は自由流れ内に見られ
る。図2Bに示されている乱流強度は、少なくとも0.
05である。換言すれば、瞬間的な速度変動は、平均速
度から少なくとも5%以上ずれている。乱流は心拍周期
の全期間に亘り作り出されるのが理想であるが、心拍周
期の75%、50%、或いは30%又は20%の短期間
しか維持されてなくても、やはり乱流の利点を得ること
ができる。
【0032】心拍周期の全期間に亘って血液の自由流れ
の中に所望レベルの乱流強度を作り出すために、本発明
の一つの実施例ではモジュール設計を使用する。この設
計は螺旋状の血流を作り出し、螺旋状の血流の方向を定
期的に急に強制変更することにより、自由流れの中に高
レベルの乱流を生成する。図2Cは、動脈内の乱流誘発
熱伝達要素の透視図である。乱流は、自由流れ領域のポ
イント114で確認される。流れ方向を急変すること
は、それぞれのセグメントが1つ又はそれ以上の螺旋状
リッジで構成される一連の二つ又はそれ以上の熱伝達セ
グメントを使うことにより達成される。自由流れに影響
を与えるため、螺旋状リッジの深さは、熱伝達要素が滑
らかな円筒形表面を有している場合に生成されるであろ
う境界層の厚さよりも大きくしてある。
【0033】自由流れの中に強い乱流を誘発するため
に、血流の螺旋方向を定期的に急変させることの利用に
ついては、普通の衣類洗濯機の場合で示すこことができ
る。洗濯機のロータは、最初は一方向に回転し層流を生
じさせる。ロータが急に逆へ回転すると、流れる方向が
変わるために衣類/水のスラリー内にランダムな乱流運
動が起こり、洗濯槽全体の中にかなりの乱流運動エネル
ギーが生成される。
【0034】図4は、本発明による熱伝達要素14のあ
る実施例の立面図である。熱伝達要素14は、一連の伸
長関節型セグメント即ちモジュール20、22、24で
構成される。本実施例ではそのような3個のセグメント
を示しているが、本発明の精神から逸脱することなく、
2個又はそれ以上のそのようなセグメントを用いてもよ
い。図4に見られるように、第一伸長熱伝達セグメント
20は、熱伝達要素14の近位端に配置されている。セ
グメント20の乱流誘発外面は、四つの平行な螺旋状リ
ッジ28と、それらの間にある四つの平行な螺旋状溝2
6とを含んでいる。本発明の精神から逸脱することな
く、一つ、二つ、三つ、又はそれ以上の平行な螺旋状リ
ッジ28を使うこともできる。この実施例では、熱伝達
セグメント20の螺旋状リッジ28と螺旋状溝26は、
熱伝達セグメント20の遠位端へ向かうにつれ、左に捩
れており、これを本明細書では反時計回りの渦巻又は螺
旋状回転と呼ぶ。
【0035】第一熱伝達セグメント20は、柔軟性と圧
縮性を提供する第一ベローズ部分25により第二伸長熱
伝達セグメント22へ連結される。第二伸長熱伝達セグ
メント22は、一つ又はそれ以上の螺旋状リッジ32と
その間にある一つ又はそれ以上の螺旋状溝30とを含ん
でいる。螺旋状のリッジ32と溝30は、熱伝達セグメ
ント20の遠位端に向かうにつれ、右回り即ち時計回り
に捩れている。第二熱伝達セグメント22は、第二ベロ
ーズ部分27により第三伸長熱伝達セグメント24へ連
結される。第二熱伝達セグメント24は、一つ又はそれ
以上の螺旋状リッジ36とその間にある一つ又はそれ以
上の螺旋状溝34とを含んでいる。螺旋状のリッジ36
と溝34は、熱伝達セグメント24の遠位端に向かうに
つれ、左回り即ち反時計回りに捩れている。つまり、熱
伝達要素14の連続する熱伝達セグメント20、22、
24は、時計回りと反時計回りの螺旋状の捩れを交互に
有している。隣り合うセグメント同志が逆の螺旋状の捩
れている限り、如何なる特定セグメントも、左又は右の
どちらに捩れているかは実質的には問題でない。
【0036】更にリッジ28、32、36の丸くなった
輪郭により、熱伝達要素14は相対的に傷をつけること
のない形状を維持できるようになり、これにより血管壁
を損傷する恐れは最小になる。本発明による熱伝達要素
は、二つ、三つ、又はそれ以上の熱伝達セグメントで構
成されていてもよい。
【0037】ベローズ部分25、27は、金属のような
継目も孔もない材料から形成され、それ故に気体を透過
しないが、これは熱伝達要素14を通して循環される作
動流体のタイプによっては特に重要である。ベローズ部
分25、27の構造により、ベローズ部分は曲がること
も、伸びることも、縮むこともでき、熱伝達要素14は
柔軟性が増し、血管の中を容易に進むことができるよう
になる。ベローズ部分25、27は、熱伝達要素14の
軸方向での圧縮性も提供し、熱伝達要素14の遠位端が
血管壁に接触した時の損傷を抑えることができる。ベロ
ーズ部分25、27は又、性能を損なうことなく極低温
に耐えることができる。
【0038】熱伝達要素14の外面は、金属で作ること
ができ、ニッケルのような熱伝達性の高い材料を含み、
これにより熱伝達を助長することができる。もしくは、
生体適合性を高めるため又は凝血塊の生成を防ぐための
適切な被覆又は表面処理の有無に関係なく、ステンレス
鋼、チタン、アルミニウム、銀、銅等の他の金属を使う
ことができる。適当な生体適合性被覆としては、金、プ
ラチナ、又はポリマーパラリン等がある。熱伝達要素1
4は、適切なパターンを有する心棒の上に薄い層の金属
をメッキすることにより製造してもよい。こうすると、
熱伝達要素14を安く大量に生産でき、使い捨て医療装
置に重要な特徴が満たされる。
【0039】熱伝達要素14は24−48時間又は更に
長時間、血管内に留まる可能性があるので、熱伝達要素
14の表面を凝血塊の形成を防ぐように処理するのが望
ましい。特に、血流が渦巻部分で停滞し、凝血塊が形成
されて表面に付着し、血栓が形成される恐れがあるの
で、ベローズ部分25、27には表面処理が望まれる。
血栓形成を防ぐための一つの手段は、抗トロンビン剤を
熱伝達要素14の表面に塗布することである。例えばヘ
パリンは、凝血塊形成を防止することが知られており、
バイオコーティングとして有効なことも知られている。
もしくは熱伝達要素14の表面に、窒素のようなイオン
により衝撃を与えてもよい。窒素により衝撃を加えると
表面が硬く滑らかになるので、凝血塊因子が表面へ固着
するのを防ぐことができる。
【0040】図5は、本発明による一実施例の熱伝達要
素14の、図4の線5−5についての縦断面図である。
分かり易くするため、内部輪郭線は一部省略してある。
内部管42により、熱伝達要素14内に内部ルーメン4
0と外部ルーメン46とが作られる。熱伝達要素14を
血管内に配置した後、熱伝達要素14を通して食塩水又
は他の水溶液のような作動流体を循環させる。流体は、
供給カテーテルを上向きに流れ、同軸の内部ルーメン4
0へ入る。作動流体は、熱伝達要素14の遠位端で同軸
内部ルーメン40を出て、外部ルーメン46に入る。作
動流体は外部ルーメン46を通って流れるので、熱は作
動流体から熱伝達要素14の外側表面へ伝達される。熱
伝達要素14は熱伝達性の高い材料で構成されているの
で、外側表面37の温度はほぼ作動流体の温度に達す
る。管42は、外部ルーメン46と内部ルーメン40の
温度が別々になるように、断熱デバイダとして形成され
る。例えば、断熱管42の壁に長手方向の空気チャネル
を作ることで、断熱が達成される。もしくは、断熱管4
2を、ポリテトラフルオロエチレン又は幾つかの他のポ
リマーのような非伝熱性材料で構成してもよい。
【0041】熱伝達要素14の外側表面37と血液との
間の熱伝達率を支配するメカニズムにより、作動流体と
熱伝達要素14の内側表面38との間の熱伝達率も支配
されていることに注目することが重要である。冷却剤と
して液体状態にある水、食塩水、その他の流体を使う時
には、内側表面38の熱伝達特性は特に重要である。フ
レオンのような別の冷却剤は、核沸騰に曝され、別のメ
カニズムにより乱流を作り出す。食塩水は毒性がないの
で安全な冷却剤であり、漏れても沸騰型冷却剤を使った
場合に起こる恐れのあるガス塞栓には至らない。冷却剤
内の乱流は熱伝達要素14の内側表面の形状によって強
められるので、冷却剤は温度をより暖かくして熱伝達要
素14へ送ることができ、それでも尚必要な熱伝達率を
達成できる。
【0042】これは、カテーテルシャフトの長手方向に
沿う断熱の必要性に関する多くの利点を示唆している。
断熱の必要性が減るため、カテーテルシャフトは直径を
細くできる。熱伝達要素14の内側表面の熱伝達特性が
高くなると、作動流体を低流量及び低圧力で熱伝達要素
14へ送ることができるようにもなる。高圧では、熱伝
達要素の剛性を上げることになり、熱伝達要素を血管壁
へ押しつけるようになるので、熱伝達要素14の外側表
面37の部分を血液から遮断することになる。螺旋状リ
ッジ28、32、36を交互にすることで実現される高
い熱伝達特性により、作動流体の圧力は、5気圧、3気
圧、2気圧、又は1気圧未満まで下げられることにな
る。
【0043】図6は、本発明の熱伝達要素14の横断面
図であり、図4の線6−6で示された位置での断面図で
ある。図6は5個のローブを有する実施例を示し、図4
は4個のローブを有する実施例を示す。前述のように、
如何なる数のローブを使ってもよい。図6は、熱伝達要
素14の同軸構造をはっきりと示している。同軸の内部
ルーメン40は、断熱同軸管42により輪郭を定められ
る。外部ルーメン46は、断熱同軸管42の外側表面と
熱伝達要素14の内側表面38とにより輪郭を定められ
る。更に、螺旋状リッジ32と螺旋状溝30が図6にみ
られる。上記のように好適な実施例では、溝の深さdi
は、円筒形熱伝達要素を導入した場合に生成される境界
層の厚さより深い。例えば外径が4mmの熱伝達要素1
4では、陥入深さdiは、頚動脈での使用を考えた設計
の場合、約1mmである。図6は4個のリッジと4個の
溝を示しているが、リッジ及び溝の数は変えてもよい。
従って1,2、3、4、5、6、7、8又はそれ以上の
個数のリッジを有する熱伝達要素が具体的に考えられて
いる。
【0044】図7は血管内で使用される熱伝達要素14
の斜視図で、分かりやすくするため、1セグメント当た
り1つだけの螺旋状ローブを示している。血液が心収縮
期パルスの間に前方へ動くにつれ、第一螺旋熱伝達セグ
メント20は、熱伝達要素の近位端(図7には示さず)
から始まる反時計回りの回転慣性を血液へ誘発する。血
液が第二セグメント22に達すると、回転慣性の方向は
逆になり、血液内に乱流が生じる。更に、血液が第三セ
グメント24に達すると、回転慣性の方向は再び逆にな
る。流れ方向が急激に変化するため、速度ベクトルの方
向が再び変わり、不揃いとなり、乱流が血流全体に確実
に生じる。乱流の間に、血液の速度ベクトルは更に不揃
いとなり、動脈の軸に対し垂直となることもある。又、
動脈内の血液速度が下がり心拍周期中に方向が逆になる
と、更に乱流が誘発され、乱流運動は上記の同じメカニ
ズムにより各拍動の全期間を通じて維持される。
【0045】つまり、血管内の温い血液の大部分の量が
熱伝達要素14と積極的に接触し、熱伝達要素の所で
は、伝導性を主にし隣接する血液の層流の層を通じて冷
却されるのでなく、直接的な接触によって冷却すること
ができる。上記のように、溝26、30、34(図4)
の深さは、壁が真っ直ぐな熱伝達要素を血流の中に導入
した場合に生成される境界層の深さよりも深い。こうし
て、自由に流れる乱流が誘発される。好適な実施例で
は、所望レベルの乱流を血流全体に心拍周期全体を通じ
て作り出すために、熱伝達要素14によって約0.05
を越える乱流強度を作り出す。乱流強度は、0.05以
上、0.06以上、0.07以上、0.10又は0.2
0まで、或いはそれ以上であってもよい。
【0046】図4に戻ると、熱伝達要素14は上記の全
設計規準を対象に設計される。第一に、熱伝達要素14
は、柔軟性があり、伝熱性の高い材料で作られている。
柔軟性は、関節型のメカニズムを提供するベローズ部分
25、27をセグメントに設けることにより提供され
る。ベローズは柔軟性を提供する既知の渦巻き型に設計
される。第二に、螺旋状リッジ28、32、36と溝2
6、30、34とにより外表面積37を増やしている。
又リッジにより、熱伝達要素14は比較的非外傷性の形
状を維持できるので、これにより血管壁が損傷される恐
れは最小となる。第三に、熱伝達要素14は、乱流運動
エネルギーを内側と外側の両方で高めるように設計され
ている。モジュール設計又はセグメント設計により、陥
入方向をセグメント同志の間で逆にすることができる。
方向が交互に変わる螺旋状の回転は、交互に変わる流れ
を作り出し、方向を前後に切り換える洗濯機の回転によ
り生み出される混合動作と似たやり方で、血液を混ぜ合
わせる結果となる。この混合動作の狙いは、熱伝達率を
高めるために、高レベルの乱流運動エネルギーを助長す
ることである。交互に変化させる螺旋状設計は又、内側
を流れる作動流体に有利な混合即ち乱流運動エネルギー
を生じさせる。
【0047】図8は、熱伝達要素50の別の実施例の切
り欠き斜視図である。熱伝達要素50の外側表面は、軸
方向に沿った一連の互い違いの突起54で覆われてい
る。外側突起54の互い違いの様子は、図8の線9−9
により示された位置における横断面図である図9を参照
すると容易に理解できる。自由流れの乱流を誘発するた
めに、外側の互い違い突起54の高さdpは、滑らかな
熱伝達要素を血流中に導入した場合に生成される境界層
の厚さよりも大きい。血液が外側表面52に沿って流れ
るにつれて、血流は互い違い突起54の1つと衝突し、
乱流の後流が突起の背後に生成される。血液が分かれ、
第一互い違い突起54の側面沿いに渦を巻くと、乱流の
後流は経路内で別の互い違い突起54と衝突し、この互
い違い突起は、流れが再び層流となるのを防ぎ乱流を更
に生み出す。こうして速度ベクトルは不揃いとなり、境
界層中のみならず自由流れ全体に乱流が生み出される。
好適な実施例の場合、この幾何学的配列により、内部冷
却剤の流れにも乱流効果を誘発する。
【0048】作動流体は、同軸断熱管58により輪郭を
定められた同軸の内部ルーメン56を通り、熱伝達要素
50の遠位端へ循環される。次に作動流体は、熱伝達要
素50の外側表面52へ熱を伝達するため、同軸外部ル
ーメン60に沿って流れる。熱伝達要素50の内側表面
は、作動流体の乱流を誘発するために、外側表面52と
類似している。内側突起は、図9に示すように外側突起
54と一致する位置へ並べることも、或いは図8に示す
ように外側突起54からずらして並べることもできる。
【0049】図10は、患者の脳を冷却するために使わ
れている本発明の概略図である。図10に示されている
選択された臓器用の低体温法器具は、水、アルコール、
ハロゲン化炭化水素のような冷却液を供給するのが望ま
しい作動流体供給源10と、供給カテーテル12と、熱
伝達要素14とを備えている。供給カテーテル12は同
軸構造を有している。供給カテーテル12内の同軸内部
ルーメンは、作動流体供給源10から冷却剤を受け入れ
る。冷却剤は、カテーテルの冷却チップとして作用する
熱伝達要素14へ向かって供給カテーテル12の長さ分
の距離を進む。冷却剤は熱伝達要素14の遠位端で内側
断熱ルーメンから出て、熱伝達要素14の温度を下げる
ため熱伝達要素14の長さ分の距離を進む。次に冷却剤
は、供給カテーテル12の外部ルーメンに沿って進み、
捨てられるか又は再循環される。供給カテーテル12
は、直径が十分に細い柔軟なカテーテルで、図10に示
すように患者の大腿動脈のような接近可能な動脈へ経皮
的に挿入することができる。供給カテーテル12は十分
に長いので、供給カテーテル12の遠位端にある熱伝達
要素14を患者の血管系に通して、内頚動脈又は他の小
動脈内に配置することができる。カテーテルを患者に挿
入し熱伝達要素14を選択された動脈へ送る方法は、当
該技術分野ではよく知られている。
【0050】作動流体供給源10を代表的な冷却素子と
して示しているが、他の素子及び作動流体を使ってもよ
い。冷却には、例えば他の冷却剤と同様に、フロン、ペ
ルフルオロ炭素、水、又は食塩水を使ってもよい。熱伝
達要素は75Wを越える熱を血流から吸収するか又は血
流へ与えることができるが、更に、100W、150
W、170W又はそれ以上の熱を血流から吸収するか又
は血流へ与えてもよい。例えば、直径4mm、長さ約1
0cm、冷却された普通の食塩水を使う熱伝達要素が表
面温度約5℃で、2気圧に加圧されている場合、約10
0Wのエネルギーを血流から吸収できる。更に小さい臓
器で使うために、60W、50W、25W、又はそれ未
満の熱伝達を可能にする更に小型構造の熱伝達要素を開
発してもよい。
【0051】本発明の実施手順を以下の例で説明する
が、本発明を限定するものではない。 (手順例) 1.まず患者を見極め、蘇生させ、安定させる。 2.処置は、蛍光透視法の設備を備えた血管造影室又は
手術室で実施する。 3.カテーテルを総頚動脈へ配置するので、狭窄性アテ
ローム障害の存在を判断するのが重要である。この判断
は、頚動脈二重(ドップラー/超音波)走査により患者
を傷つけることなく迅速に下すことができる。カテーテ
ルを配置する理想的な位置は左側頚動脈であり、まずこ
こを走査する。疾患があれば、次に右頚動脈を検討す
る。このテストは、心収縮期の上昇運動の勾配と拍動の
形を観察することにより近位の総頚動脈障害の存在を検
出するために使用することができる。これらの障害は稀
であるが、カテーテルの配置を妨げることがある。内頚
動脈内の最大血流速度を検査すれば、内頚動脈の障害は
判断できる。カテーテルはそのような障害個所の近くに
配置されるが、カテーテルは、これらの障害により危険
状態となった血流を悪化させることがある。内頚動脈で
心収縮期最大速度が130cm/秒を越え且つ心弛緩期
速度が100cm/秒を越える場合は、少なくとも70
%は狭窄症の存在を示す。70%又はそれ以上で狭窄症
と判断される場合には、内頚動脈の直径を拡大するため
ステントを配置することになる。 4.超音波法は、血管直径と血流とを判定するのに使用
することができ、適当なサイズの熱伝達要素を備えたカ
テーテルを選択することになる。 5.動脈判定の後、患者の鼠径部を滅菌し、リドカイン
を浸透させる。 6.大腿動脈にカニューレを挿入し、ガイドワイヤを所
望の頚動脈に挿入する。ガイドワイヤの配置を蛍光透視
法により確認する。 7.血管造影カテーテルをガイドワイヤで送り込み、造
影剤を動脈に注入し、頚動脈の解剖学的構造の評価を進
める。 8.もしくは、大腿動脈にカニューレを挿入し、10−
12.5フレンチ(f)の導入シースを配置してもよ
い。 9.ガイドカテーテルを所望の総頚動脈に配置する。ガ
イドカテーテルを配置する場合、ガイドカテーテルは、
頚動脈を更に直接的に評価する目的で、造影剤を送るの
に使用できる。 10.次に、10fから12f(3.3−40mm)
(近似値)の冷却カテーテルを食塩水で満たし、全ての
気泡を除く。 11.冷却カテーテルをガイドカテーテル又はガイドワ
イヤにより頚動脈内に配置する。配置を蛍光透視法で確
認する。 12.もしくは、冷却カテーテルチップの形状を決め
(約45度に角度を付けるか又は曲げる)、冷却カテー
テルシャフトは、ガイドワイヤ又はガイドカテーテルの
助けを借りずに頚動脈内に配置されるように、十分なプ
ッシュ能力及びトルク能力を持たせてもよい。 13.冷却カテーテルを、食塩水で満たされ気泡のない
ポンプ回路に接続する。ポンプ循環路は、水槽に漬けら
れた熱交換部分と、蠕動ポンプに接続されたチューブと
を有する。水槽を約0℃に冷却する。 14.ポンプ装置を始動し冷却を開始する。冷却カテー
テル内の食塩水を5cc/秒で循環させる。食塩水は、
冷却された水槽内の熱交換器を通過し、約1℃に冷却さ
れる。 15.食塩水は引き続いて冷却カテーテルに入り、熱伝
達要素へ送られる。食塩水はカテーテルシャフトの内部
ルーメンに沿って熱伝達要素の末端まで移動すると、約
5−7℃に温められる。 16.次に食塩水は、金属の内側表面と接触する熱伝達
要素を通過して戻る。食塩水は熱伝達要素内で12℃−
15℃へと更に温められ、この過程で血液から熱が吸収
され、血液は30℃から32℃程度に冷却される。 17.次に、冷却された血液は脳を冷却し続ける。脳を
30℃から32℃程度まで冷却するには15−30分が
必要であると推定さる。 18.温められた食塩水は、カテーテルシャフトの外部
ルーメンを下って逆に進んで、冷却水槽に戻り、ここで
1℃に冷却される。 19.ポンプ回路の経路に沿った圧力降下は、2−3気
圧と推定される。 20.食塩水の流量を増やす又は減らすことにより、冷
え具合を調整することができる。食塩水の温度低下を熱
伝達要素に沿ってモニターすることにより、所望の冷却
効果を維持するように流れを調整することができる。 21.カテーテルを適所に残し、12から24時間の冷
却を行う。 22.必要な場合、治療冷却期間の最後に脳の加温を促
進するために、温かい食塩水を循環させることができ
る。
【0052】本明細書に詳しく開示した特定の発明は、
目的を十分に達成できるとともに上記の利点も提供でき
るが、この開示は本発明の現在の好適な実施例を示して
いるだけであり、本発明は添付の請求項に説明するもの
によってのみ限定される。 [図面の簡単な説明]
【図1】定常状態の乱流速度を時間の関数として示すグ
ラフである。
【図2A】動脈内の血流速度を時間の関数として示すグ
ラフである。
【図2B】拍動条件下における定常状態の乱流速度を時
間の関数として示す、動脈内の血流と同様のグラフであ
る。
【図2C】動脈内に乱流を誘発する熱伝達要素の正面図
である。
【図3A】一定の圧力勾配の下における典型的な定常的
ポアズイユの流れの速度分布図である。
【図3B】心臓の鼓動の間に亘って平均した動脈内の血
流速度を示す速度分布図である。
【図3C】滑らかな熱伝達要素を動脈内へ挿入した後
の、心臓の鼓動の間に亘って平均した動脈内の血流速度
を示す速度分布図である。
【図4】本発明による、熱伝達要素のある実施例の立面
図である。
【図5】図4の熱伝達要素の縦断面図である。
【図6】図4の熱伝達要素の横断面図である。
【図7】血管内で使われる、図4の熱伝達要素の斜視図
である。
【図8】本発明による、熱伝達要素の別の実施例の切り
欠き斜視図である。
【図9】図8の熱伝達要素の横断面図である。
【図10】患者の脳を冷却するために、一つの実施例で
用いられる本発明の概略図である。
フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/211,076 (32)優先日 平成10年12月14日(1998.12.14) (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 ドバク ジョン ディー ザ サード アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92037 ラ ジョラ リッジゲート ロ ウ 2385 (72)発明者 ラシャラス ジュアン シー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92037 ラ ジョラ ヴィア エストラ ダ 6898 (56)参考文献 特開 平7−184950(JP,A) 特開 平5−38347(JP,A) 特開 昭60−137358(JP,A) 米国特許5486208(US,A) 米国特許4190033(US,A) 米国特許5624392(US,A) 米国特許5269758(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61F 7/00 - 7/12

Claims (46)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の血管系内で選択された供給動脈へ
    挿入できる柔軟なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される熱伝達要素と、 周囲の流体に乱流を生じさせるような形状で配置され、
    供給動脈内の流れの境界層の厚さと少なくとも等しい深
    さを有する、前記熱伝達要素上の複数の外側表面凹凸
    と、 前記カテーテル内の同軸内部管と流体的に接続され、前
    記熱伝達要素内に配置される同軸内部管とを備えること
    を特徴とする、選択された臓器用の熱伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記熱伝達要素がベローズを含むことを
    特徴とする、請求項1に記載の熱伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記熱伝達要素が複数の熱伝達セグメン
    トを含み、前記各々の熱伝達セグメントを、隣接する前
    記熱伝達セグメントへ接続する柔軟な接続部を更に含む
    ことを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記柔軟な接続部がベローズを含むこと
    を特徴とする、請求項1に記載の熱伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記表面凹凸が、前記各々の熱伝達セグ
    メント上に形成された螺旋状リッジと螺旋状溝とを備
    え、 前記各々の熱伝達セグメント上の前記螺旋状リッジが、
    隣接する前記熱伝達セグメント上の前記螺旋状リッジと
    は逆の螺旋状捻れを有することを特徴とする、請求項3
    に記載の熱伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記表面凹凸が突起を前記外側表面上に
    含み、 前記突起同志が前記外側表面に沿って軸方向に互い違い
    に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の
    熱伝達装置。
  7. 【請求項7】 前記熱伝達要素内に、前記熱伝達要素内
    の流体に乱流を生じさせるような形状で配置され、前記
    熱伝達要素内の流れの境界層の厚さに少なくとも等しい
    深さを有する複数の内側表面凹凸を更に含むことを特徴
    とする、請求項1に記載の熱伝達装置。
  8. 【請求項8】 前記熱伝達要素が複数の熱伝達セグメン
    トを含み、 前記内側表面凹凸が前記熱伝達セグメントそれぞれの内
    に形成された螺旋状リッジと螺旋状溝とを含み、 前記熱伝達セグメントそれぞれの中の前記螺旋状リッジ
    が、隣接する前記熱伝達セグメント中の前記螺旋状リッ
    ジとは逆の螺旋状捻れを有することを特徴とする、請求
    項7に記載の熱伝達装置。
  9. 【請求項9】 前記表面凹凸が前記内側表面上に突起を
    含み、 前記突起同志が前記内側表面に沿って軸方向に互い違い
    に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の
    熱伝達装置。
  10. 【請求項10】 患者の血管系内で選択された供給動脈
    へ挿入できる柔軟な同軸カテーテルと、 前記選択された供給動脈の内径より実質的に小さい外径
    を有し、前記カテーテルの遠位端に装着された関節型熱
    伝達要素と、 周囲の流体に乱流を生じさせるような形状で配置され、
    供給動脈内の流れの境界層の厚さと少なくとも等しい深
    さを有し、前記熱伝達要素上の複数の外側表面凹凸を各
    々が有する、前記熱伝達要素上にある複数の熱伝達セグ
    メントと、 前記各々の熱伝達セグメントを、隣接する前記熱伝達セ
    グメントへ接続する柔軟な接続部と、 前記カテーテル内の同軸内部管と流体的に接続され、前
    記熱伝達要素内に配置される同軸内部管とを備えること
    を特徴とする、選択された臓器用の熱伝達装置。
  11. 【請求項11】 前記柔軟な接続部がベローズを含むこ
    とを特徴とする、請求項10に記載の熱伝達装置。
  12. 【請求項12】 前記表面凹凸が、前記各々の熱伝達セ
    グメント上に形成された螺旋状リッジと螺旋状溝とを備
    え、 前記各々の熱伝達セグメント上の前記螺旋状リッジが、
    隣接する前記熱伝達セグメント上の前記螺旋状リッジと
    は逆の螺旋状捻れを有することを特徴とする、請求項1
    0に記載の熱伝達装置。
  13. 【請求項13】 患者の血管系内で選択された供給動脈
    へ挿入できる柔軟なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着された単一の熱伝達セグ
    メントと、 前記熱伝達セグメント上に形成された螺旋状リッジ及び
    供給動脈内の血流中に混合を誘発できるだけの深さを有
    する螺旋状溝と、 前記カテーテル内の同軸内部管と流体的に接続され前記
    熱伝達要素内に配置される同軸内部管とを備えることを
    特徴とする、選択された臓器の熱伝達装置。
  14. 【請求項14】 臓器の温度を変更するためのカテーテ
    ルであって、 第1及び第2内腔を有するカテーテルシャフトと、 熱伝達チップの回りを流動する血液と前記第1内腔を介
    して流入し、第2内腔を介して流出する作動流体との間
    で熱移動をさせるようになった可撓性金属熱伝達チップ
    と、 前記熱伝達チップの回りを流動する血液に少なくとも、
    0.05の乱流強度を発生させる形状と大きさを有する
    熱伝達チップの外部における構造とを有する、カテーテ
    ル。
  15. 【請求項15】 患者の血管系の管内に挿入できる柔軟
    なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される複数の熱伝達セグ
    メントと、 前記複数の熱伝達セグメントの各対内の間に配置される
    柔軟なジョイントと、 を有し、 前記セグメントの局部対流熱伝達係数が前記柔軟なジョ
    イントのそれより大きいことを特徴とする、選択された
    臓器用熱伝達装置。
  16. 【請求項16】 さらに、前記熱伝達セグメント内に配
    置された内管とを備え、該内管が前記カテーテル内の内
    管と流体流動連通状態で接続されていることを特徴とす
    る、請求項15に記載の熱伝達装置。
  17. 【請求項17】 患者の血管系内で選択された供給動脈
    へ挿入できる柔軟なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される熱伝達要素であっ
    て、該熱伝達要素が複数の熱伝達セグメントを備えた、
    熱伝達要素と、 前記熱伝達セグメントに隣接する各熱伝達セグメントを
    接続する可撓性ジョイントと、 前記各熱伝達セグメント上に形成された螺旋状峰と螺旋
    状溝であって、該螺旋状峰と螺旋状溝が周囲の流体混合
    を形成するような形状を有しており、かつ配置されてい
    る、螺旋状峰と螺旋状溝と、 前記熱伝達要素内に配置された内管であって、前記内管
    が前記カテーテル内の内管と流体流動連通接続されてい
    る、内管と、を有し、 前記各熱伝達セグメント状の前記螺旋状峰は前記隣接す
    る熱伝達セグメント上において前記螺旋状峰に対し反対
    方向の捩れを有していることを特徴とする、選択された
    臓器用の熱伝達装置。
  18. 【請求項18】 患者の血管系内で選択された供給動脈
    へ挿入できる柔軟なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される熱伝達要素であっ
    て、該熱伝達要素が前記選択された供給動脈の内径より
    実質的に小さい外径を有する熱伝達要素と、 前記熱伝達要素の外部表面に沿って、軸方向に千鳥足状
    に設けられた複数の突起であって、少なくとも前記供給
    動脈における流れの境界層の厚さに等しい高さを有する
    突起と、 前記熱伝達要素内に配置された内部同軸管であって、前
    記カテーテル内の内部同軸管と流体流動連通状態で接続
    されている内部同軸管と、 を有していることを特徴とする、選択された臓器用の熱
    伝達装置。
  19. 【請求項19】 患者の血管系内で選択された供給動脈
    へ挿入できる柔軟なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される熱伝達要素と、 該熱伝達要素上の複数の外部表面凹凸であって、該外部
    表面凹凸は、周囲の流体に乱流を形成するような形状を
    有しかつ、配置されており、少なくとも、前記供給動脈
    における流体の境界層の厚さと同等の深さを有するもの
    と、 前記熱伝達要素の内部表面に沿って軸方向に千鳥足状に
    配置された複数の突起であって、前記内部突起は前記熱
    伝達要素内の流体に乱流を生成するような形状をしてお
    り、かつ、配置されており、少なくとも前記熱伝達要素
    内の流体の境界層厚さと同等の高さを有する突起と、 前記熱伝達要素内に配置された内部同軸管であって、前
    記カテーテル内の内部同軸管と流体流動連通状態で接続
    されている内部同軸管とを有していることを特徴とす
    る、選択された臓器用の熱伝達装置。
  20. 【請求項20】 患者の血管系内で選択された供給動脈
    へ挿入できる柔軟な同軸カテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される複数の熱伝達セグ
    メントを有する熱伝達要素と、 前記各熱伝達セグメント上の螺旋状峰と、螺旋状溝であ
    って、該各螺旋状溝が前記供給動脈における流動の少な
    くとも境界層厚さと同等の深さを有するものと、 前記熱伝達セグメントに隣接する各前記熱伝達セグメン
    トを接続する可撓性ジョイントと、 前記熱伝達要素内に配置される内部同軸管であって、該
    内部同軸管が前記カテーテル内の内部同軸管と流体流動
    連通状態で接続されているものを備え、 前記各熱伝達セグメントの前記螺旋峰が前記熱伝達セグ
    メントに隣接する螺旋峰に対して反対方向の捩れを有し
    ていることを特徴とする、選択された臓器用の熱伝達装
    置。
  21. 【請求項21】 患者の血管系内の選択された管に挿入
    できる柔軟なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される熱伝達要素であっ
    て、該熱伝達要素が単一のセグメントから形成されてい
    るものと、 前記各熱伝達セグメント上の螺旋状峰と、螺旋状溝であ
    って、前記螺旋状溝が、前記熱伝達セグメントを囲む流
    体に乱流を生成するに十分な深さを有するものと、 前記熱伝達セグメント内に配置される内部同軸管であっ
    て、該内部同軸管が前記カテーテル内の内管と流体流動
    連通状態で接続されているものとを備えたことを特徴と
    する、選択された臓器用の熱伝達装置。
  22. 【請求項22】 さらに、複数の熱伝達セグメントと、 前記熱伝達セグメントに隣接する各前記熱伝達セグメン
    トを接続する可撓性ジョイントとを備えたことを特徴と
    する、請求項21に記載の熱伝達装置。
  23. 【請求項23】 前記可撓性ジョイントがベローを備え
    ていることを特徴とする、請求項22に記載の熱伝達装
    置。
  24. 【請求項24】 さらに、単一の螺旋状峰と、単一の螺
    旋状溝が各前記熱伝達セグメントに形成されており、 前記各熱伝達セグメントの螺旋峰が前記熱伝達セグメン
    トに隣接するそれぞれの前記螺旋状峰に対して反対方向
    の捩れを有していることを特徴とする、請求項22に記
    載の熱伝達装置。
  25. 【請求項25】 患者の血管系内の選択された管に挿入
    できる柔軟なカテーテルと、 前記カテーテルの遠位端に装着される熱伝達要素と、 前記各熱伝達セグメント上に形成された単一の螺旋状峰
    と、単一の螺旋状溝であって、前記螺旋状溝が、前記熱
    伝達セグメントを囲む流体に乱流を生成するに十分な深
    さを有するものと、 前記熱伝達セグメント内に配置される内管であって、該
    内管が前記カテーテル内の内管と流体流動連通状態で接
    続されているものとを備えたことを特徴とする、選択さ
    れた臓器用の熱伝達装置。
  26. 【請求項26】 前記熱伝達要素が複数の熱伝達セグメ
    ントを備えており、かつ前記熱伝達セグメントに隣接す
    る各熱伝達セグメントを接続する可撓性ジョイントとを
    備えたことを特徴とする、請求項25に記載の熱伝達装
    置。
  27. 【請求項27】 前記可撓性ジョイントがベローである
    ことを特徴とする、請求項26に記載の熱伝達装置。
  28. 【請求項28】 さらに、単一の螺旋状峰と、単一の螺
    旋状溝が各前記熱伝達セグメントに形成されており、 前記各熱伝達セグメントの螺旋峰が前記熱伝達セグメン
    トに隣接するそれぞれの前記螺旋状峰に対して反対方向
    の捩れを有していることを特徴とする、請求項26に記
    載の熱伝達装置。
  29. 【請求項29】 体温を調整するカテーテルであって、 カテーテルシャフトと、 熱伝達チップの回りの血液と該熱伝達チップの内部の熱
    との伝達をするようになった熱伝達チップと、 前記熱伝達チップの外部の混合促進構造であって、該混
    合促進構造が血管内の血液流の混合を促進するような形
    状と大きさを有しているものとを備え、 前記混合促進構造が螺旋を有することを特徴とする、カ
    テーテル。
  30. 【請求項30】 体温を調整するカテーテルであって、 カテーテルシャフトと、 熱伝達チップの回りを流動する血液と前記熱伝達チップ
    の内部との間熱伝達をするようになった、可撓性、熱伝
    導性の熱伝達チップと、 前記熱伝達チップの外部の構造であって、該構造がすく
    なくとも、0.05の乱流度レベルに前記熱伝達チップ
    回りの血液流動の混合を促進するような形状と大きさを
    有しているものとを備えたことを特徴とする、カテーテ
    ル。
  31. 【請求項31】 さらに、前記カテーテルシャフト内の
    第1及び第2内腔と、前記熱伝達を達成するために前記
    第1内腔を介して流入し、前記第2内腔を介して流出す
    る作動流体とを有することを特徴とする、請求項30に
    記載のカテーテル。
  32. 【請求項32】 さらに、熱伝達チップが金属から形成
    されていることを特徴とする、請求項30に記載のカテ
    ーテル。
  33. 【請求項33】 さらに、前記熱伝達チップの内部に配
    置された混合促進表面形態を有していることを特徴とす
    る、請求項30に記載のカテーテル。
  34. 【請求項34】 前記混合促進表面形態が突起であるこ
    とを特徴とする、請求項33に記載のカテーテル。
  35. 【請求項35】 前記混合促進表面形態が螺旋を有する
    ことを特徴とする、請求項33に記載のカテーテル。
  36. 【請求項36】 体温を調整するカテーテルであって、 カテーテルシャフトと、 前記カテーテルシャフト内の第1及び第2内腔と、 前記熱伝達チップの内部と熱伝達チップの回りを流動す
    る血液との間の熱伝達をするようになった、可撓性、熱
    伝導性の熱伝達チップと、 前記熱伝達を達成するために前記第1内腔を介して流入
    し、前記第2内腔を介して流出する作動流体と、 前記熱伝達チップの外部の構造であって、該構造がすく
    なくとも0.05の乱流度レベルに前記作動流体の混合
    を促進するような形状と大きさを有しているものとを備
    えたことを特徴とする、カテーテル。
  37. 【請求項37】 第1及び第2の細長いセグメントであ
    って、各セグメントが混合促進凹凸外部表面を有してい
    るものと、 前記第1及び第2の細長いセグメントを接続する可撓性
    関節ジョイントと、 前記細長い、関節で接続されたセグメント内に実質的に
    同軸状に配置された管路であって、前記管路が前記細長
    い、関節で接続されたセグメントの遠位端に加圧作動流
    体を移送する内腔を有するものとを備えたことを特徴と
    する、熱伝達装置。
  38. 【請求項38】 さらに、前記混合促進外部表面上に突
    起を備えていることを特徴とする、請求項37に記載の
    熱伝達装置。
  39. 【請求項39】 前記突起が軸方向の並びに配列されて
    おり、この場合、前記並びに連接して前記突起が互いに
    軸方向にオフセットしていることを特徴とする、請求項
    38に記載の熱伝達装置。
  40. 【請求項40】 前記突起が十分に接近して配置されて
    おり、隣接する突起の間の再層流化を防止するようにな
    っていることを特徴とする、請求項38に記載の熱伝達
    装置。
  41. 【請求項41】 前記突起が前記外部表面を通過する流
    体流れに少なくとも約0.05の乱流強度レベルを発生
    させることを特徴とする、請求項38に記載の熱伝達装
    置。
  42. 【請求項42】 さらに前記前記混合促進外部表面に螺
    旋を有することを特徴とする、請求項37に記載の熱伝
    達装置。
  43. 【請求項43】 前記セグメントに隣接する前記螺旋が
    交互に螺旋状にねじれた方向を有していることを特徴と
    する、請求項42に記載の装置。
  44. 【請求項44】 前記螺旋が十分に接近して配置されて
    おり、隣接する螺旋の間の再層流化を防止するようにな
    っていることを特徴とする、請求項42に記載の熱伝達
    装置。
  45. 【請求項45】 前記螺旋が前記外部表面を通過する流
    体流れに少なくとも約0.05の乱流強度レベルを発生
    させることを特徴とする、請求項42に記載の熱伝達装
    置。
  46. 【請求項46】 前記混合が結果的に前記外部表面を通
    過する流体流れに少なくとも約0.05の乱流強度レベ
    ルを生じることを特徴とする、請求項37に記載の熱伝
    達装置。
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