JP3515082B2 - 核酸分析装置および核酸分析方法 - Google Patents

核酸分析装置および核酸分析方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸分析装置およ
び核酸分析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の核酸分析方法としては、特開昭6
2−85863号公報(第1の従来技術)、WO98/
13523号公報(第2の従来技術)及びWO98/2
8440号公報(第3の従来技術)がある。これらの分
析方法は、核酸サンプルのプライマ以降の塩基配列を分
析する手法であり、具体的には、核酸サンプルを構成す
る4種のヌクレチオド、すなわちデオキシアデノシン
5'−三リン酸(dATP)、デオキシグアノシン5'−
三リン酸(dGTP)、デオキシシチジン5'−三リン
酸(dCTP)及びデオキシチミジン5'−三リン酸
(dTTP)に対して、各々結合性を持つ4種の活性化
ヌクレチオド前駆体試薬(デオキシヌレオシド5'−三
リン酸試薬:dNTP試薬)、すなわちdTTP試薬、
dCTP試薬、dGTP試薬及びdATP試薬を核酸サ
ンプルに順次加えてその都度結合の有無を確認すること
によりプライマ以降の塩基配列を読みとる分析手法があ
る。この際、加えたdNTP試薬の中の、dATP試薬
とdTTP試薬、或いはdCTP試薬とdGTP試薬と
は結合してしまうため、これらdNTP試薬を核酸サン
プルに加えて結合を確認した後にはdNTP試薬の洗浄
または失活が必要である。
【0003】そこで、第1、第2の従来技術では、4種
のdNTP試薬を順次反応室に注入して反応過程を計測
する際に、各試薬間の汚染を回避するために、洗浄工程
を導入している。また、第3の従来技術では、核酸サン
プルと発光試薬が入っている反応槽に4種のdNTP試
薬を順次注入して反応過程を計測するが、予め反応槽に
dNTP失活試薬を入れておくことにより各dNTP試
薬間の汚染を確実に回避している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1、
第2の従来技術では、反応過程を計測した後に反応室の
洗浄を行なってから次の反応過程を計測するようになっ
ているために、各反応過程に各洗浄時間が付加されてし
まうと共に、各dNTP試薬間の汚染を回避できるよう
に洗浄するには長時間の洗浄を行なうことが必要であっ
た。
【0005】また、第3の従来技術では、反応過程を計
測した後に反応槽内の各dNTP試薬の失活を行なって
から次の反応過程を計測するようになっているために、
各反応過程に各失活時間が付加されてしまうと共に、反
応槽内に残留したdNTPの失活に際して、反応過程を
計測した後に残留しているdNTP試薬の全容量分の失
活を行うために、失活するのに長時間を要するものであ
った。
【0006】以上のように、これらの従来技術において
は、dNTP試薬間の汚染を回避するのに要する洗浄時
間または失活時間を含めた塩基配列の分析時間が長くか
かるという課題があった。また、これらの従来技術に
は、核酸サンプルの捕獲及び交換の容易性に付いては明
示されていない。
【0007】本発明の目的は、反応過程と失活過程を平
行に行なって塩基配列の分析時間を短縮することが可能
な核酸分析装置及び核酸分析方法を得ることにある。
【0008】本発明の別の目的は、反応過程後の失活時
間を短縮して塩基配列の分析時間を短縮させることが可
能な核酸分析装置及び核酸分析方法を得ることにある。
【0009】本発明の別の目的は、核酸サンプルの捕獲
及び交換が容易に行なえる核酸分析分析方法を得ること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の代表的な発明の1つである核酸分析装置で
は、分析対象の核酸サンプルを供給する核酸サンプル供
給手段と、前記供給された核酸サンプルを捕獲する捕獲
手段と、前記核酸サンプルに1塩基単位で結合する第1
試薬及びこの第1試薬の結合に起因して発光する第2試
薬を前記捕獲された核酸サンプルに順次供給すると共
に、前記核酸サンプルへの前記第1試薬の供給に平行し
て前記第1試薬の結合作用を失活する第3試薬を前記第
1試薬の結合後の未反応第1試薬に供給する試薬供給手
段と、前記第2試薬の発光を検出する発光検出手段とを
備えている。
【0011】上記別の目的を達成するために、本発明の
代表的な発明の1つである核酸分析装置では、核酸サン
プルを保管する核酸サンプル槽、1塩基単位で伸長作用
する第1試薬を保管する第1試薬槽、伸長に起因して発
光する第2試薬を保管する第2試薬槽、及び前記第1試
薬の伸長作用を失活する第3試薬を保管する第3試薬槽
を載置する第1ステージと、前記各槽に保管されたサン
プルまたは試薬の液体を吸引及び排出するノズル部材
と、前記ノズル部材に吸引されたサンプル液の核酸サン
プルを捕獲する捕獲手段と、前記ノズル部材及び前記捕
獲手段を保持し、前記第1ステージに対する左右上下の
相対位置が移動する第2ステージと、前記第2試薬の発
光を検出する発光検出手段とを備えている。
【0012】上記別の目的を達成するために、本発明の
代表的な発明の1つである核酸分析方法では、磁性ビー
ズ付き核酸サンプルの入っている核酸サンプル液を反応
部に供給する手順と、前記反応部に供給された核酸サン
プル液中の磁性ビーズ付き核酸サンプルを電磁石の電磁
力により捕獲する手順と、前記捕獲した磁性ビーズ付き
核酸サンプルに1塩基単位で伸長作用する第1試薬を供
給手順と、前記磁性ビーズ付き核酸サンプルに接触して
第1試薬が結合することに起因して生ずる発光を発光検
出手段により検出する手順と、前記第1試薬を前記核酸
サンプルに接触させた後に未反応の第1試薬の伸長作用
を失活する第3試薬を供給してこの未反応の第1試薬を
失活する手順と、前記電磁石の電磁力を解除して前記磁
性ビーズ付き核酸サンプルを前記反応部から排出する手
順とを備えている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例の分析装置
を図1から図7を用いて説明する。
【0014】まず、分析装置の全体構成を図1から図3
を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例
の分析装置の全体構成を示す斜視図、図2は図1のA部
の詳細図、図3は図1の分析装置の動作状態を示す模式
図である。
【0015】分析装置1は、発光試薬と失活試薬が混合
された混合試薬140(図3参照)を保管する混合試薬
槽100と、混合試薬140が循環して流れる反応流路
110と、4種のdNTP試薬、すなわち図3に示すd
ATP試薬141、dTTP試薬142、dCTP試薬
143及びdGTP試薬144を各々保管する4個のd
NTP試薬槽、すなわちdATP試薬槽101、dTT
P試薬槽102、dCTP試薬槽103及びdGTP試
薬槽104と、これらのdNTP試薬が流れるdNTP
試薬流路、すなわちdATP試薬流路111、dTTP
試薬流路112、dCTP試薬流路113及びdGTP
試薬流路114と、混合試薬140を反応流路110中
に流す混合試薬ポンプ120と、各dNTP試薬を各d
NTP試薬流路に流す4個のdNTP試薬ポンプ、すな
わちdATP試薬ポンプ121、dTTP試薬ポンプ1
22、dCTP試薬ポンプ123及びdGTP試薬ポン
プ124と、反応時に発生する光を検出する光量センサ
130と、磁性ビーズ付き核酸サンプル145を捕獲す
るための電磁石131等から成っている。
【0016】反応流路110は、混合試薬140及び混
合試薬ポンプ120を連通する循環流路を形成するよう
になっており、混合試薬ポンプ120の吐出側流路の途
中にサンプル注入口115を有すると共に、このサンプ
ル注入口115と混合試薬ポンプ120との間にdNT
P試薬注入口、すなわちdATP試薬注入口171、d
TTP試薬注入口172、dCTP試薬注入口173及
びdGTP試薬注入口174を有している。さらに、反
応流路110は、サンプル注入口115の下流側で光量
センサ130と電磁石131との間に位置するサンプル
保持部116を有すると共に、最終的には混合試薬槽1
00に接続している。また、dATP試薬注入口17
1、dTTP試薬注入口172、dCTP試薬注入口1
73及びdGTP試薬注入口174は、dNTP試薬流
路111〜114に連通している。
【0017】ここで、反応流路110は、断面形状が幅
2mm、深さ0.1mmであり、流路長が120mm、
反応流路内容積が24μlである。また、dNTP試薬
流路111〜114は、断面形状が幅0.1mm、深さ
0.1mmであり、流路長が23〜25mm、dNTP
試薬流路内容積が0.25μlである。さらには、混合
試薬槽100は、直径が10mm、深さが5mm、混合
試薬槽容積が393μlである。そして、dNTP試薬
槽101〜104は、直径が7mm、深さが5mm、d
NTP試薬槽容積が192μlである。また、dNTP
試薬注入口171〜174とサンプル保持部116との
間隔は30mmである。
【0018】各試薬140〜144の流れは次の通りで
ある。混合試薬140の場合は、混合試薬ポンプ120
が混合試薬槽100から混合試薬140を吸い込み、反
応流路110へと吐き出す流れを作り出し、この流れは
混合試薬槽100まで達する。混合試薬槽100に戻っ
た混合試薬140を再び混合試薬ポンプ120が吸い込
み、反応流路110へと吐き出す。このように、混合試
薬ポンプ120は混合試薬140が反応流路110の中
を循環する流れを作り出す。一方、dNTP試薬141
〜144の場合は、dNTP試薬ポンプ121〜124
がdNTP試薬槽101〜104からdNTP試薬14
1〜144を吸い込み、dNTP試薬流路111〜11
4へと吐き出す流れを作り出し、dNTP試薬注入口1
71〜174を通して反応流路110の中にdNTP試
薬141〜144を注入する。
【0019】ここで、反応流路110内の混合試薬14
0の流速は2mm/sである。また、dNTP試薬14
1〜144の1回の注入量は0.1μlである。この
0.1μlのdNTP試薬141〜144が失活試薬に
より失活する時間は50sである。
【0020】電磁石131は、サンプル保持部116に
隣接して配置されて核酸サンプルの捕獲手段を構成し、
電流が流れると電磁力を発生し、サンプル注入口115
から注入された磁性ビーズ付き核酸サンプル145を反
応流路110の内壁にあるサンプル保持部116に捕獲
する。そして、光量センサ130は、この磁性ビーズ付
き核酸サンプル145が捕獲されるサンプル保持部11
6に隣接して配置されて発光検出手段を構成し、核酸サ
ンプル192(図5参照)とdNTP試薬141〜14
4との化学反応に起因した発光を検知する。
【0021】次に、係る分析装置1の動作手順を図3及
び図4を参照しながら説明する。図4は図1の分析装置
の動作手順を示すフローチャート図である。
【0022】まず、試薬の充填について説明する。混合
試薬槽110に発光試薬と失活試薬を混合した混合試薬
140を充填すると共に、dNTP試薬槽101〜10
4に4種類のdNTP試薬141〜144を充填する。
その充填量は、例えば50塩基分の分析の場合には、混
合試薬140が100μl、dNTP試薬141〜14
4が各々10μlである。そして、4個のdNTP試薬
ポンプ121〜124を駆動し、dNTP試薬流路11
1〜114内を各々のdNTP試薬141〜144で充
填する。この際、dNTP試薬141〜144が反応流
路110に達するまでdNTP試薬ポンプ121〜12
4を駆動する。dNTP試薬141〜144が反応流路
110に達したら、混合試薬ポンプ120を駆動し、反
応流路110内を混合試薬140で充填する。この充填
が済んだらdNTP試薬141〜144が混合試薬14
0内の失活試薬にて失活するまで所定時間保持する。以
上で各流路110、111〜114内の試薬充填を終え
る(ステップ310)。
【0023】次に、核酸サンプルの注入について説明す
る。電磁石131に電流を流して電磁力を発生させた状
態で、プライマの付いた磁性ビーズ付き核酸サンプル1
45の入ったサンプル液をサンプル注入口115から反
応流路110内の混合試薬140に注入する。この注入
は、マイクロシリンジ等のシリンジポンプを用い、注射
針をサンプル注入口115に突き刺して反応流路110
内にサンプル液を注入する。そして、サンプル液が電磁
石131付近の反応流路110内にあるサンプル保持部
116を通過する時に、電磁石131の電磁力により磁
性ビーズ付き核酸サンプル145を捕獲する。このよう
に、磁性ビーズ付き核酸サンプル145の捕獲は、電磁
石131の通電制御により極めて容易に行なうことがで
きる。以上でサンプルの注入を終える(ステップ31
1)。
【0024】次に、分析の手順について説明する。ま
ず、混合試薬ポンプ120を駆動して混合試薬140を
反応流路110で循環し続ける(ステップ312)。ま
た、光量センサ130による計測も開始する(ステップ
313)。この状態で、dATP試薬141のdATP
試薬ポンプ121を一定時間駆動することにより、dA
TP試薬141がdATP試薬槽101からdATP試
薬ポンプ121に吸込まれ、dATP試薬ポンプ121
からdATP試薬流路111を通って反応流路110内
の混合試薬領域150に一定量のdATP試薬141が
注入され、反応流路110内の混合試薬領域中にdAT
P試薬141が混入した領域151が作られる(ステッ
プ314)。その後、一定時間間隔を空けてからdCT
P試薬143のdCTP試薬ポンプ123を一定時間駆
動することにより、dCTP試薬143がdCTP試薬
槽103からdCTP試薬ポンプ123に吸込まれ、d
CTP試薬ポンプ123からdCTP試薬流路113を
通って反応流路110に一定量のdCTP試薬143が
注入され、反応流路110内の混合試薬領域中にdCT
P試薬を混入した領域153が作られる(ステップ31
5)。さらに、一定時間間隔を空けてからdTTP試薬
142のdTTP試薬ポンプ122を一定時間駆動する
ことにより、dTTP試薬142がdTTP試薬槽10
2からdTTP試薬ポンプ122に吸込まれ、dTTP
試薬ポンプ122からdTTP試薬流路112を通って
反応流路110内の反応流路110に一定量のdTTP
試薬142が注入され、反応流路110内の混合試薬領
域中にdTTP試薬を混入した領域152が作られる
(ステップ316)。そして、一定時間間隔を空けてか
らdGTP試薬144のdGTP試薬ポンプ124を一
定時間駆動することにより、dGTP試薬144がdG
TP試薬槽104からdGTP試薬ポンプ124に吸込
まれ、dGTP試薬ポンプ124からdGTP試薬流路
114を通って反応流路110に一定量のdGTP試薬
144が注入され、反応流路110内の混合試薬領域中
にdGTP試薬を混入した領域154が作られる(ステ
ップ317)。
【0025】なお、dNTP試薬ポンプ121〜124
の駆動時間は1sとし、駆動間隔は5sとしている。ま
た、dATP試薬141とdTTP試薬142、或いは
dCTP試薬143とdGTP試薬144とは各々結合
することから、上述したようにdATP試薬141とd
TTP試薬142、或いはdCTP試薬143とdGT
P試薬144が連続しない順序でdNTP試薬を注入す
るようにしている。これにより、各dNTP試薬間の汚
染を防止してdNTP試薬と核酸サンプルとの確実な結
合を図ることができる。
【0026】以上の工程を繰り返すことにより、反応流
路110には4種類のdNTP試薬141〜144を混
合試薬140にそれぞれ混入させた領域が縞状に形成さ
れ、順次、核酸サンプルと接触する。そして、接触した
時に核酸サンプル192とdNTP試薬141〜144
の結合が行われると発光が生じ、既に計測を開始してい
る光量センサ130により発光量が計測される。この実
施例では、このような計測が50塩基分が完了するまで
行われる(ステップ318)。
【0027】次に、核酸サンプルとdNTP試薬との具
体的な結合状況について図5を参照しながら説明する。
図5は図1の分析装置における核酸サンプルとdNTP
試薬との結合状態を説明する模式図である。
【0028】図5に示す磁性ビーズ付き核酸サンプル1
45は、磁性を有する磁性ビーズ191と、この磁性ビ
ーズ191に付いている核酸サンプル192と、この核
酸サンプル192に結合しているプライマ193とから
なっており、電磁石131により反応流路110のサン
プル保持部116に保持されている。この磁性ビーズ付
き核酸サンプル145の初期状態は、図5(a)に示す
ように、核酸サンプル192にプライマ193が結合さ
れ、核酸サンプル192のプライマ193以降の塩基配
列がTAACの場合の例である。なお、塩基配列の記号
は、A:アデニン、G:グアニン、C:シトニン、T:
チミンである。
【0029】この初期状態で、dATP試薬141を混
入した領域151が反応流路110を流れてきてサンプ
ル保持部116の核酸サンプル192に接触すると、図
5(b)に示すように、核酸サンプル192のTと領域
151のdATP試薬141との結合が行われ、この結
合による化学反応に起因して発光が生ずる。この発光が
光量センサ130にて計測され、1結合分の発光量が計
測される。そして、dATP試薬141を混入した領域
151は、サンプル保持部116を通過した後に、混合
試薬槽100までの反応流路110で、未反応のdAT
P試薬141の大半が混合試薬140に含まれる失活試
薬により失活される。反応流路110で失活されなかっ
た未反応のdATP試薬141は混合試薬槽100で失
活される。また、サンプル保持部116付近に残留する
未反応dATP試薬141は、次に続く混合試薬140
だけの領域150がサンプル保持部116を通過する際
に領域150に含まれる失活試薬により失活する。
【0030】次いで、dCTP試薬143を混入した領
域153が核酸サンプル192に接触すると、図5
(c)に示すように、核酸サンプル192のAとdCT
P試薬143とは結合しないために発光も生じない。し
たがって、光量センサ130にて発光量が測定されな
い。そして、未反応のdCTP143は、上述したdA
TP試薬141の失活と同様にして、混合試薬140に
含まれる失活試薬により失活する。
【0031】次いで、dTTP試薬142を混入した領
域152が核酸サンプル192に接触すると、図5
(d)に示すように、核酸サンプル192のAと領域1
52のdTTP試薬142との結合が行われ、ほぼ同時
に核酸サンプル192の次のAとのdTTP試薬142
の結合が行われ、これらの結合による化学反応に起因し
てそれぞれの発光が生ずる。これらの発光が光量センサ
130にて計測され、2結合分の発光量が計測される。
そして、未反応のdATP試薬142は、上述したdA
TP試薬141及びdCTP試薬143の失活と同様に
して、混合試薬140に含まれる失活試薬により失活す
る。
【0032】次いで、dGTP試薬144を混入した領
域154が核酸サンプル192に接触すると、図5
(e)に示すように、核酸サンプル192のCと領域1
54のdGTP試薬144の結合による化学反応に起因
して発光が生ずる。この発光が光量センサ130にて計
測され、1結合分の発光量が計測される。そして、未反
応のdATP試薬144は、上述したdATP試薬14
1、dCTP試薬143及びdTTP試薬142の失活
と同様にして、混合試薬140に含まれる失活試薬によ
り失活する。
【0033】以上の工程により、計測された発光量プロ
フィールは、dATP試薬で1結合分、dTTP試薬で
2結合分、dGTP試薬で1結合分の順序であるから、
核酸サンプルのプライマ以降の塩基配列がTAACであ
ることが分析される。そして、上述した工程によれば、
核酸サンプル192への各dNTP141〜144の供
給と供給後の未反応の各dNTP試薬141〜144の
失活とが平行して行われるので、各dNTP試薬141
〜144の失活時間が分析時間に付加されることとにな
らず、分析時間が大幅に短縮される。
【0034】次に、係る分析装置の反応流路における限
界値を図6を参照しながら説明する。図6は図1の分析
装置の反応流路の試薬注入口とサンプル保持部との間隔
及び流路長の限界値を説明する特性図である。
【0035】dNTP試薬141〜144の塩基は、混
合試薬140に含まれる失活試薬により失活するため、
dNTP試薬注入口171〜174とサンプル保持部1
16との間隔、及び反応流路110の流路長は、dNT
P試薬の塩基数n及び失活時間tと混合試薬140の流
速vに依存する。
【0036】具体的には、初期の塩基数がn0個のdN
TP試薬141〜144が失活試薬と混合してから時間
t2で完全に失活する場合、塩基数を時間の一次近似で
表すと図6のようになる。そして、分析において必要最
低限の塩基数をn1個とすると、図6より残留する塩基
数がn1となる時間t1が分析可能な限界値となり、時
間t1までにdNTP試薬141〜144を核酸サンプ
ル192に接触させる必要がある。このときの混合試薬
140の流速をvとすると、dNTP試薬注入口171
〜174とサンプル保持部116との限界間隔はd=t
1×vとなり、この値が限界値となる。
【0037】また、dNTP試薬141〜144は、混
合試薬140がdNTP試薬注入口171〜174から
一巡するまでに失活している必要があるので、限界反応
流路長はL=t2×vとなり、この値が限界値となる。
【0038】本実施例では、失活時間がt2=50s、
流速がv=2mm/sに設定してあるので、限界反応流
路長はL=100mmとなり、上述した反応流路110
の長さ120mmはこれを満足している。また、塩基数
比をn1/n0=0.6としてあるので、dNTP試薬
注入口171〜174とサンプル保持部116との限界
間隔はd=40mmとなり、上述したdNTP試薬注入
口171〜174とサンプル保持部116との間隔30
mmはこれを満足する。
【0039】また、本実施例では各dNTP試薬槽10
1〜104への試薬充填量は10μlである。この量は
dNTP試薬141〜144の一回の注入量が0.1μ
lで、核酸サンプルの50塩基分の分析に必要な総消費
量5μlとdNTP試薬流路111〜114内の充填分
2μlを満たす量である。そして、混合試薬槽100へ
の充填量は100μlである。この量は反応流路110
内に注入される4種のdNTP試薬141〜144の総
和を失活させるに十分な値であり、かつ反応流路110
内を充填するにも十分な容量である。
【0040】以上のように、未反応のdNTP試薬14
1〜144の大半は混合試薬槽100までの反応流路1
10内及び混合試薬槽100内にて失活させられるため
に、これに要する時間は分析時間に組み込まれない。し
たがって、分析のスループットを向上することができ
る。
【0041】次に、係る分析装置1の製造方法を図7を
参照しながら説明する。図7は図1の分析装置の製造方
法を示す斜視図である。
【0042】分析装置1は、槽基板161、流路基板1
62、底基板163、混合試薬ポンプ120、dNTP
試薬ポンプ121〜124、光量センサ130、電磁石
131から成る。槽基板161と流路基板162と底基
板163は型枠に樹脂を流し込み成形する。樹脂には透
明で転写性に優れているポリジメチルシロキ酸(PDM
S:polydimethylsiloxane)を用
いている。
【0043】まず、槽基板161の製作について説明す
る。各槽100〜104及び光量センサ130に相当す
る雄型部材を固定しガラス板と、このガラス板の外周に
はめた外枠と、この外枠を塞ぐように設けたガラス蓋と
により型枠を形成する。そして、この型枠の注入穴から
PDMSを型枠内に注入し、注入したPDMSが硬化し
たら型枠を外してPDMSで構成された槽基板161を
取り出す。
【0044】次に、底基板163の製作について説明す
る。ポンプ120〜124及び電磁石131に相当する
雄型部材を固定したガラス板と、このガラス板の外周に
はめた外枠と、この外枠を塞ぐように設けたガラス蓋と
により型枠を形成する。この型枠の注入穴からPDMS
を型枠内に注入し、注入したPDMSが硬化したら型枠
を外してPDMSで構成された底基板163を取り出
す。
【0045】次に、流路基板162の製作について説明
する。各流路110〜114に相当する凸部はマイクロ
ファブリケーションを用いて製作している。すなわち、
ウエハにレジストを塗布して乾燥させた後に、流路の平
面形状のフォトマスクを用いて露光を行いレジストを感
光させて現像し、流路の雄型をウエハに形成する。これ
に各槽の一部に相当する雄型部材を固定し、これの外周
に外枠をはめ、さらにガラス蓋をして型枠を形成する。
この型枠の注入穴からPDMSを型枠内に注入し、注入
したPDMSが硬化したら型枠を外してPDMSで構成
された流路基板162を取り出す。
【0046】次に、分析装置1の組立について説明す
る。槽基板161と流路基板162と底基板163とを
重ね合わせ、その密着面を酸素プラズマでアッシングし
て貼り付ける。ポンプ120〜124、光量センサ13
0、電磁石131を所定位置に配置して酸素プラズマで
アッシングして貼り付ける。なお、ポンプ120〜12
4、光量センサ130、電磁石131を接着材にて固定
してもよい。
【0047】以上のように、3枚の基板161〜163
を貼り付けることにより、分析装置1の基本的な構造体
が形成されるので、分析装置1を簡単に製造することが
できる。特に、マイクロファブリケーションを用いた型
枠作製とPDMSの転写性に優れた点を利用することに
より、微細流路を容易に製作することができ、この点か
らも分析装置1の製造を容易に行なえる。
【0048】次に、本発明の第2の実施例の分析装置を
図8及び図9を用いて説明する。
【0049】まず、分析装置2の全体構成を図8を参照
しながら説明する。図8は本発明の第2の実施例の分析
装置の全体構成を示す斜視図である。
【0050】この分析装置2は本体200とノズル部材
210から構成される。本体200は、分析するための
槽230〜235を載置して水平方向に移動する2軸ス
テージ240と、ノズル部材210を保持して昇降する
昇降ステージ241とを有している。この2軸ステージ
240に載置される槽230〜235は、核酸サンプル
を含むサンプル液250を充填したサンプル槽230
と、発光試薬を含む4種類のdNTP混合試薬を充填し
たdNTP混合試薬槽231〜234と、失活試薬を充
填した失活試薬槽235とから構成され、2軸ステージ
240により移動可能となっている。各槽230〜23
5は、同一形状をしており、複数の液体の収納部を有し
ている。また、2軸ステージ240は、dNTP混合試
薬槽231〜234の直下に位置する部分に光量センサ
221を配置している。一方、ノズル部材210は、核
酸サンプルとdNTP試薬との反応部を構成するもので
あり、下端が開口するノズル211と、このノズル21
1に連通するポンプ室212を有している。そして、ノ
ズル部材210のポンプ室212の上面はダイアフラム
になっており、その直上にはリニアアクチュエータ24
2が配置されている。なお、ノズル211の側面に電磁
石220が配置されている(図9参照)。
【0051】次に、係る分析装置2の分析の動作を図9
を参照しながら説明する。図9は図8の分析装置の分析
工程を説明するノズル部材周辺の縦断面工程図である。
【0052】まず、図9(a)〜(c)を用いて核酸サ
ンプル251の捕獲について説明する。2軸ステージ2
40によりサンプル槽230をノズル211の直下に移
動させる。リニアアクチュエータ242を実線矢印の方
向に降下させてポンプ室212上面のダイアフラムを凹
ませてポンプ室内容積を減少させる。この状態で、図9
(a)のように、昇降ステージ241によりノズル部材
210を降下させ、ノズル211の下端部を槽内サンプ
ル液250に進入させる。そして、図9(b)のよう
に、リニアアクチュエータ242を実線矢印の方向に引
き戻してポンプ室内容積を元の状態に戻すことによりノ
ズル211内にサンプル液250を吸引する。この状態
で、本体側の電磁石220に電流を流して磁性ビーズ付
核酸サンプル251をノズル211内に捕獲する。この
磁性ビーズ付核酸サンプル251をノズル211内に捕
獲した状態で、昇降ステージ241を上昇させてノズル
部材210を上昇させてノズル211をサンプル液体中
から引き上げ、211を図9(c)のように、再度リニ
アアクチュエータ242を実線矢印の方向に降下させて
ポンプ室212上面のダイアフラムを凹ませることによ
り、磁性ビーズ付き核酸サンプル251をノズル211
内に残してサンプル液250を廃棄する。
【0053】次に、図9(d)〜(f)を用いてdNT
P混合試薬ノズル211へ吸引して塩基配列の測定を行
なう方法について説明する。2軸ステージ240により
所定の槽、例えばdATP混合試薬槽231をノズル2
11の直下に移動させる。そして、リニアアクチュエー
タ242を実線矢印の方向に降下させてポンプ室212
上面のダイアフラムを凹ませてポンプ室内容積を減少さ
せる。この状態で、図9(d)のように、昇降ステージ
241によりノズル部材210を降下させ、ノズル21
1の下端部を槽内dATP混合試薬液253に進入させ
る。そして、図9(e)のように、リニアアクチュエー
タ242を実線矢印方向に引き戻してポンプ室内容積を
元の状態に戻すことにより、ノズル211内にdATP
混合試薬液253を吸引する。これにより、dATP混
合試薬253は磁性ビーズ付き核酸サンプル251に接
触し、上述した第1の実施例の場合と同様に、塩基配列
の分析対象がTであればTとdATP試薬の結合に起因
する化学反応により発光が生じ、光量センサ221によ
りその発光量が計測される。塩基配列の分析対象がT以
外であって結合が行われなければ発光は生じない。この
計測が済んだ後に、図9(f)のように、再度リニアア
クチュエータ242を実線矢印の方向に降下させてポン
プ室212上面のダイアフラムを凹ませることにより、
dATP混合試薬253を廃棄する。
【0054】次に、ノズル211内壁に残留しているd
ATP試薬を失活させる方法について説明する。2軸ス
テージ240により失活試薬槽235をノズル211の
直下に移動させる。そして、上述した図9(d)〜
(f)と同様の手順により、失活試薬をノズル211内
に吸引してノズル211内壁に残留しているdATP混
合試薬を失活させた後に失活試薬を廃棄する。
【0055】続いて、上述した図9(d)以降と同様の
工程で、dCTP混合試薬による測定およびその失活、
dTTP混合試薬による測定及びその失活、及びdGT
P混合試薬による測定及びその失活の順で繰り返すこと
により分析を行う。
【0056】なお、上記の工程の中で、必要であれば各
試薬吐出後に蒸留水でノズル周りを洗浄しても良い。ま
た、本実施例によれば、吸入した各試薬を廃棄するよう
にしているが、核酸サンプルとdNTP混合試薬との結
合またはdNTP混合試薬の失活を再度行なうのに十分
な濃度が保持できれている場合には、これらの試薬を元
の槽に戻しても良い。これにより、各試薬を有効に活用
することができる。
【0057】このようにして、1つの磁性ビーズ付き核
酸サンプル251の所定の分析が終了すると、電磁石2
20への通電を停止することにより、磁性ビーズ付き核
酸サンプル251をノズル211から排出する。その
後、新たな磁性ビーズ付き核酸サンプルを分析が上述し
た図9(a)以降の工程で行なわれる。
【0058】また、本実施例のノズル部材210は、上
述した第1の実施例と同様に、雄型治具を用いてPDM
Sによりポンプ室を製作し、ノズル211にはガラス管
を用いている。これにより、簡単にノズル部材210を
製作することができる。
【0059】以上のように、本実施例によれば、未反応
のdNTP試薬の大半は廃棄または元の試薬槽に戻さ
れ、ノズル211に残留したdNTP試薬のみを失活す
るようにしているので、この失活時間を大幅に短縮でき
る。したがって、分析のスループットを向上することが
でき、塩基配列の分析時間を短縮させることが可能であ
る。
【0060】また、本実施例によれば、電磁石の通電を
制御することにより、ノズル211内に吸引したサンプ
ル液中の磁性ビーズ付き核酸サンプル251を容易に捕
獲して各dNTP試薬との反応測定を行なうことができ
ると共に、反応測定終了後に容易に磁性ビーズ付き核酸
サンプル251を排出することができるので、磁性ビー
ズ付き核酸サンプル251の捕獲保持及び交換を容易に
行なうことができる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、反応過程と失活過程を
平行に行なって塩基配列の分析時間を短縮することが可
能な核酸分析装置及び核酸分析方法を得ることができ
る。
【0062】また、本発明よれば、反応過程後の失活時
間を短縮して塩基配列の分析時間を短縮させることが可
能な核酸分析装置及び核酸分析方法を得ることができ
る。
【0063】また、本発明よれば、核酸サンプルの捕獲
及び交換が容易に行なえる核酸分析方法を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の分析装置の全体構成を
示す斜視図である。
【図2】図1のA部の詳細図である。
【図3】図1の分析装置の動作状態を示す模式図であ
る。
【図4】図1の分析装置の動作手順を示すフローチャー
ト図である。
【図5】図1の分析装置における核酸サンプルとdNT
P試薬との結合状態を説明する模式図である。
【図6】図1の分析装置の反応流路の試薬注入口とサン
プル保持部との間隔及び流路長の限界値を説明する特性
図である。
【図7】図1の分析装置の製造方法を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施例の分析装置の全体構成を
示す斜視図である。
【図9】図8の分析装置の分析工程を説明するノズル部
材周辺の縦断面工程図である。
【符号の説明】
100…混合試薬槽、101…dATP試薬槽、102
…dTTP試薬槽、103…dCTP試薬槽、104…
dGTP試薬槽、110…反応流路、111…dATP
試薬流路、112…dTT試薬流路、113…dCTP
試薬流路、114…dGT試薬流路、115…サンプル
注入口、116…サンプル保持部、120…混合試薬ポ
ンプ、121…dATP試薬ポンプ、122…dTTP
試薬ポンプ、123…dCTP試薬ポンプ、124…d
GTP試薬ポンプ、130…光量センサ、131…電磁
石、140…混合試薬、141…dATP試薬、142
…dTTP試薬、143…dCTP試薬、144…dG
TP試薬、145…磁性ビーズ付き核酸サンプル、15
0…混合試薬だけの領域、151…dATP試薬を混入
した領域、152…dTTP試薬を混入した領域、15
3…dCTP試薬を混入した領域、154…dGTP試
薬を混入した領域、161…槽基板、162…流路基
板、163…底基板、171…dATP試薬注入口、1
72…dTTP試薬注入口、173…dCTP試薬注入
口、174…dGTP試薬注入口、191…磁性ビー
ズ、192…核酸サンプル、193…プライマ、200
…本体、210…ノズル部材、211…ノズル、212
…ポンプ室、220…電磁石、221…光量センサ、2
30…サンプル槽、231…dATP混合試薬槽、23
2…dTTP混合試薬槽、233…dCTP混合試薬
槽、234…dGTP混合試薬槽、235…失活試薬
槽、240…2軸ステージ、241…昇降ステージ、2
42…リニアアクチュエータ、250…サンプル液、2
51…磁性ビーズ付き核酸サンプル、253…dATP
混合試薬液。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/483 C12N 15/00 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/50 C12M 1/00 C12N 15/09 C12Q 1/68 G01N 21/78 G01N 33/483

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分析対象の核酸サンプルを供給する核酸サ
    ンプル供給手段と、 前記供給された核酸サンプルを捕獲する捕獲手段と、 前記核酸サンプルに1塩基単位で結合し且つdATP試
    薬、dTTP試薬、dCTP試薬及びdGTP試薬から
    1つ選択されるdNTP試薬である第1試薬と前記第1
    試薬の結合に起因して発光する第2試薬と前記第1試薬
    の結合作用を失活する第3試薬とを含む第1混合試薬
    と、前記第1試薬の他のdNTP試薬と第2試薬と第3
    試薬とを含む第2混合試薬とが、前記第2試薬と前記第
    3試薬とを含む第3混合試薬を介在して、前記捕獲され
    た核酸サンプルに順次供給され、前記核酸サンプルに供
    給された前記第1混合試薬から第3混合試薬の混合液が
    順次流下される流路と、 前記第2試薬の発光を検出する発光検出手段とを備えて
    いることを特徴とする核酸分析装置。
  2. 【請求項2】分析対象の核酸サンプルを核酸サンプル供
    給手段により供給する手順と、 前記供給された核酸サンプルを捕獲手段により捕獲する
    手順と、 前記核酸サンプルに1塩基単位で結合し且つdATP試
    薬、dTTP試薬、dCTP試薬及びdGTP試薬から
    1つ選択されるdNTP試薬である第1試薬と前記第1
    試薬の結合に起因して発光する第2試薬と前記第1試薬
    の結合作用を失活する第3試薬とを含む第1混合試薬
    と、前記第1試薬の他のdNTP試薬と第2試薬と第3
    試薬とを含む第2混合試薬とを、前記第2試薬と前記第
    3試薬とを含む第3混合試薬を介在して、前記捕獲され
    た核酸サンプルに流路を通して順次供給すると共に、前
    記核酸サンプルに供給された前記第1混合試薬から第3
    混合試薬の混合液を流路を通して順次流下する手順と、 前記第2試薬の発光を発光検出手段により検出する手順
    とを備えていることを特徴とする核酸分析方法。
  3. 【請求項3】dNTP試薬が核酸サンプルに結合するこ
    とに起因して発光する発光試薬及び前記dNTP試薬の
    結合作用を失活する失活試薬を混合した混合試薬を反応
    流路を通して循環させる循環手段と、分析対象の核酸サ
    ンプルを前記反応流路の混合試薬中に供給する核酸サン
    プル供給手段と、前記供給された核酸サンプルを前記反
    応流路の途中で捕獲する捕獲手段と、前記核酸サンプル
    に1塩基単位で結合する複数のdNTP試薬を前記捕獲
    手段の上流側で前記混合試薬中に順次間隔を空けて供給
    するdNTP試薬供給手段と、前記捕獲された核酸サン
    プルと前記dNTP試薬との結合により生ずる発光を検
    出する発光検出手段とを備えていることを特徴とする核
    酸分析装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記循環手段は、前記
    混合試薬を保管する混合試薬槽と、前記混合試薬槽から
    前記混合試薬を吸引して前記反応流路に吐出する混合試
    薬ポンプと介して前記混合試薬を循環するものであり、
    前記dNTP試薬は、dATP試薬、dTTP試薬、d
    CTP試薬及びdGTP試薬の4種類のdNTP試薬か
    ら成り、前記dNTP供給手段は、前記4種類のdNT
    P試薬をそれぞれ保管する4つのdNTP試薬槽と、各
    dNTP試薬槽から各dNTP試薬を吸引して前記反応
    流路に連通する試薬流路に吐出するdNTP試薬ポンプ
    とを備えていることを特徴とする核酸分析装置。
  5. 【請求項5】dNTP試薬が核酸サンプルに結合するこ
    とに起因して発光する発光試薬及び前記dNTP試薬の
    結合作用を失活する失活試薬を混合した混合試薬を循環
    手段により反応流路を通して循環させる手順と、分析対
    象の核酸サンプルを前記反応流路の混合試薬中に核酸サ
    ンプル供給手段により供給する手順と、前記供給された
    核酸サンプルを前記反応流路の途中で捕獲手段により捕
    獲する手順と、前記核酸サンプルに1塩基単位で結合す
    る複数のdNTP試薬をdNTP試薬供給手段により前
    記捕獲手段の上流側で前記混合試薬中に順次間隔を空け
    て供給すると、前記捕獲された核酸サンプルと前記dN
    TP試薬との結合により生ずる発光を発光検出手段によ
    り検出する手順とを備えていることを特徴とする核酸分
    析方法。
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