JP3511201B2 - コンピュータ支援診断装置 - Google Patents

コンピュータ支援診断装置

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JP3511201B2
JP3511201B2 JP2000169795A JP2000169795A JP3511201B2 JP 3511201 B2 JP3511201 B2 JP 3511201B2 JP 2000169795 A JP2000169795 A JP 2000169795A JP 2000169795 A JP2000169795 A JP 2000169795A JP 3511201 B2 JP3511201 B2 JP 3511201B2
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    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
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  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータを使
用して被検体の状態の健全性を評価する診断装置に関
し、特に、コンクリート剥離調査などの非破壊検査にお
いて目的とする信号が微弱で検出されにくい場合や未知
の信号の混在している場合においても有効な診断技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】オフィスビル・マンション・学校などの
建築物や、道路橋・新幹線の高架橋・ダム・原子力発電
所・上下水道施設・海岸堤防などはいずれもコンクリー
トでつくられている。このようなコンクリート構造物は
劣化しやすいため、その耐用年数を推定するのは非常に
重要である。
【0003】例えば、新幹線などのトンネル内のコンク
リート剥離調査においては、検査員がハンマーなどでコ
ンクリート面に打撃を加えて、その時の音を聴いて内部
に空洞が存在するか否かなどの診断を行っている。この
ような診断が可能なのは打撃音にその経路の物性的・幾
何形状的な特性を示す内部情報が含まれているからであ
る。しかし、打撃音の伝搬の媒体となるコンクリートの
品質や幾何形状特性は構造物ごとに大きく異なっている
ため、打撃音から的確な判断をくだすのは容易ではな
い。熟練した検査員であっても、その診断は主観的にな
りがちで再現性に乏しく、信頼性に欠けるものであっ
た。
【0004】この問題を受けて最近では、センサーとコ
ンピュータを用いた波動センシング技術が開発されてい
る。例えば特開平11−64305に開示されている診
断技術によれば、ばね力を利用してハンマーをコンクリ
ート壁に打ち当てて弾性波を発生させ、その弾性波をセ
ンサーで検出して電気信号に変換し、その電気信号をコ
ンピュータ解析することで診断を行うようにしている。
これによれば打撃力を一定にできるので再現性がよく、
センサーとコンピュータを使用しているので検出精度が
高い。また、その他の例として、コンクリート面でのア
レー観測により得られる複雑な波動場データを境界要素
法などでコンピュータ解析し、コンクリート内部の品質
を推定するような診断技術もある。
【0005】しかし、いずれの技術もコンピュータ解析
にかける前処理としてノイズを低減させる必要があり、
その測定環境に応じたフィルタを予め設計しておくのが
一般的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ノイズが時間
とともに常に変動するものであったり、目的とする信号
がノイズに埋もれるほど微弱であったりすると最適なフ
ィルタを選ぶのは難しい。また、目的とする情報が強い
信号として検出される場合にも、それよりもっと強い強
度の信号が単発的に混入することも考えられる。さら
に、全く未知の信号が定常的に混在することもある。
【0007】これらのことは診断に深刻な影響を及ぼ
す。例えば、コンクリート内部の空隙は小さくても構造
物の耐久年数に大きく関わる。この空隙のために外気か
らの有毒ガスの侵入、塩分の浸透が助長されコンクリー
トの寿命を著しく短縮してしまう。しかし、これらの空
隙の存在有無や状態を把握するのは大変難しい。空隙に
由来する信号は非常に微弱な信号であり、その他の骨材
や部材などから派生する信号に埋もれてしまうからであ
る。また、コンクリートの品質や幾何形状特性は構造物
ごとに大きくことなるため、予期できない未知の信号が
混入するのは避けられない。
【0008】このような問題は前述したコンクリート構
造物に対する非破壊検査に限られるものではなく、その
他の診断分野においても問題となっている。例えば、医
用診断における、X線透過像・CT像・超音波画像・M
RI・PETなどの画像診断や、脳波・心電図・脈波な
どの信号解析による診断においても、得られる観測デー
タには膨大で複雑な外乱データが含まれていることが多
い。この分野において本発明者は独立成分解析とよばれ
るニューラルネットワークを用いた解析法、さらには相
関性に着目した信号変換法などを用いた研究を蓄積して
きたが、本発明もその一連の研究の延長上に位置するも
のと考えている。
【0009】すなわち本発明は前述したような問題に鑑
みなされたもので、その目的は、さまざまな情報が混在
した状況下であっても被検体の状態を精度よく捉えると
ともに、それに対する的確な診断が誰にでも簡単にでき
るコンピュータ支援診断装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】係る目的を達成するため
に、第1の発明は、コンピュータを使用して被検体の状
態の健全性を評価する診断装置の構成において、前記被
検体に由来する源信号を入力する信号入力手段と、前記
信号入力手段により入力された源信号を複数の信号に分
離する信号分離手段と、前記信号分離手段により分離さ
れた複数の分離信号の少なくとも一部に基づいて前記被
検体の特徴を抽出する特徴抽出手段と、前記特徴抽出手
段により抽出された前記被検体の特徴を診断結果として
利用者に提示する診断結果提示手段とを備えるコンピュ
ータ支援診断装置において、前記信号分離手段は、独立
成分解析に基づく第1の分離処理手段と、相関抽出解析
に基づく第2の分離処理手段と、前記源信号の統計的特
性を検出する信号特性検出手段とを備え、前記第1およ
び第2の分離処理手段のうち前記検出した信号特性に応
じて選択した何れか一方の分離処理手段によって前記源
信号を複数の信号に分離するとした。
【0011】また、第2の発明の診断装置は、第1の発
明において、前記一方の分離手段により分離された信号
を表示する分離信号表示手段と、該表示された分離信号
のうち一または複数の信号を選択する分離信号選択手段
とを備え、前記信号分離手段は、該選択された信号を前
記他方の分離処理手段によって更に複数の信号に分離す
るとした。
【0012】さらに、第3の発明の診断装置は、第1ま
たは第2の発明において、前記統計的特性は、信号のガ
ウス性、定常性、および有色性に関するものであり、前
記信号分離手段は、前記源信号の信号特性が非ガウス
型、非定常型、および有色信号型の何れかである場合
は、前記第1の分離処理手段により源信号を分離すると
した。
【0013】
【0014】
【実施例】まず、全体構成について述べる。本発明に係
る第1の実施例として、コンクリート構造物の非破壊検
査をするためのコンピュータ支援診断装置を取り上げ
る。
【0015】図1にその全体構成を示す。この診断装置
の制御を統括して管理するのはメインコンピュータ1で
ある。メインコンピュータ1のハードディスク装置に
は、信号分離器1a、セレクタ1b、特徴抽出器1c、
状態評価器1dとしてそれぞれ機能する4つのモジュー
ル化されたプログラムが格納されている。
【0016】また、このコンピュータ1に入力信号を入
力するための発振・受振ユニット2が接続されている。
このユニット2はコンクリート構造物(被検体)に振動
を与えるための発振器2aと、その振動を受けて構造物
から発振された振動を受振する受振器2bとから構成さ
れている。ユニット2は、反射型と透過型の2つのタイ
プがある。反射型では、受振器2bは構造物によって反
射されてきた二次振動を受振する。透過型では、受振器
2bは構造物を透過してくる二次振動を受信する。反射
型と透過型のどちらにするかは、構造物の物性的な特性
・幾何形状な性質・診断の目的などを考慮して決める。
なお、図1では透過型を示している。
【0017】発振器2aの振幅や周波数などのパラメー
タは、メインコンピュータ1に接続されたマンマシーン
インターフェース3(以下、MMI3)から任意に設定
入力できるようになっている。受振器2bは受振した二
次信号を電気信号に変換するとともに、その電気信号を
後段に接続された信号分離器1aに入力信号(源信号)
として入力する。
【0018】信号分離器1aに入力された入力信号は、
複数の異なる分離信号に分離され、その後段に接続され
たセレクタ1bに入力される。セレクタ1bで選択され
た分離画像は特徴抽出器1cに入力され、その信号の特
徴が抽出される。抽出された特徴はその後段に接続され
た状態評価器1dに入力される。状態評価器1dは、入
力された特徴をモニタ4に表示するとともに、その表示
された特徴に基づく利用者の判断を受け付ける。
【0019】以下に、分離処理手段の種類について述べ
る。信号分離器1aは、入力信号の時系列的な頻度分布
などを評価し、その評価に基づいて適宜な分離処理手段
を選択する。本発明では大きく分けて2つの分離処理手
段を有している。1つは独立成分解析(Indepen
dent Component Analysis;I
CA)であり、もう1つは相関抽出解析(Correl
ation Based Analysis;CBA)
である。
【0020】ICAは、入力信号に関する先見的な知識
なしで信号を同定しようとする、いわゆるブラインド分
離問題から起こった手法であり、最初にJuttenと
Heraultによって提案された。そのICAでは、
リカレントニューラルネットワークの出力信号における
高次の奇数次モーメントを消去して、互いに独立な信号
に分離するアルゴリズムを用いている。この分離の性能
は、学習則の決定に大きく左右されるものであるため、
入力信号の特性に合った主関数系の選択がとくに重要と
いえる。
【0021】CBAは、信号の相関性を抽出することを
特徴とする解析方法であり、代表的なものとして、主成
分分析(PCA)や因子分析(PFA)がある。本発明
では、入力信号がガウス性・定常かつ白色信号であり、
ICAが使えない場合において、このCBAによる分離
を試みた後、ICAを実行する。また本発明では、IC
Aを実行した後にCBAを実行することもできる。この
様子を図2に示す。
【0022】ICAとCBAのいずれを先行させるか
は、入力信号に含まれる目的とする信号とその他の信号
との関係が、独立性が強いものなのか、それとも相関性
が強いものなのか、というのを調べることによって決ま
る。 入力信号がもともと強い独立性をもつものである
ならば、このICAを先行させるのが有効といえる。こ
れに対して、入力された源信号がもともと強い相関性を
もつものであるならば、このCBAを先行させるのが有
効といえる。
【0023】前記2つの信号間の独立性および相関性の
程度が不明の場合は、入力信号の統計的特性に着目して
分離処理手段を選ぶようにする。本発明は以上の3つの
うち最も厄介と思われる「不明の場合」を念頭において
なされたものである。以下、これについて詳述する。
【0024】以下に、分離処理手段の選択について述べ
る。図3に示すフローチャートにしたがって、信号分離
器1aは先行させる分離処理手段を選択する。その選択
のために、ガウス性、定常性、および有色性の3つの評
価基準(g0、pg0、bg0)を予め設定しておき、
この基準に基づく評価によって先行させる分離処理手段
を決める。
【0025】具体的には、まず入力信号の時系列的頻度
分布SIを求める。次に、各標準モデルとの乖離度を求
め、その分布を分類する。標準ガウス分布をSg、標準
スーパーガウス分布をSpg、標準サブガウス分布をS
bgとすると、乖離度はそれぞれ、ΔG=Sg−SI、
ΔPG=Spg−SI、ΔBG=Sbg−SIで求めら
れる。ここで、ΔG<g0ならガウス型、ΔPG<pg
0ならスーパーガウス分布の非ガウス型、ΔBG<bg
0ならサブガウス分布の非ガウス型と判断される。
【0026】図3のステップ31で、入力信号の時系列
的な頻度分布がガウス型か非ガウス型かを判断する。非
ガウス型と判断された場合、その分布がスーパーガウス
分布またはサブガウス分布に該当するかどうかを、前述
した乖離度により判断する(ステップ32・33)。こ
こでスーパーガウス分布またはサブガウス分布と判断さ
れた場合、分離処理手段としてICA1を選択する。な
お、このICA1の学習における主関数系については既
に公知であり、例えば、Te−Won Lee;「In
dependent Component Anal
ysis」、Kluwer Academic Pub
lishers,1998の42ページから45ページ
に詳しい。一方、スーパーまたはサブのいずれでもない
と判断された場合は前記CBAを選択する。
【0027】このステップ31でガウス型と判断された
場合は、ステップ34に進んで信号の定常性を調べる。
非定常でかつその変化が急峻(ステップ35)と判断さ
れた場合、非定常信号を対象としたICA2を選択す
る。このICA2については、「ニューラルネットを用
いた信号分離」第4回インテリジェント・システム・シ
ンポジウム(平成6年10月20、21日)にて研究発
表されており、その学習則は同文献中の(13)式と
(14)式に開示されている。一方、ステップ35で急
峻でないと判断された場合は、周知のウェーブレット変
換(ステップ36)を施した後にCBAを実行する。
【0028】このステップ34で定常と判断された場合
は、ステップ37に進んで信号の有色性を調べる。有色
信号と判断された場合、有色信号を対象としたICA3
を選択する。このICA3の学習則としては、定常性の
ところで示した文献中の(19)式と(20)式を適用
する。一方、白色信号と判断された場合には前記CBA
を実行する。
【0029】なお、定常性や有色性に関しては、以下の
考えに基づいて判断することが本発明を実行する上で重
要である。定常性については、複数の不規則波形の集合
平均をとり、その集合平均の時間変化に着目して判断す
る。この集合平均が時間軸に対して一定であれば、完全
定常とする。変動していれば、ある時間幅における確率
密度分布を求めて分散、歪度および尖度から非定常性を
数値化する。
【0030】歪度は分布の非対称性を表し、対称であれ
ば0、右側にすそを長くひいていれば「正」、左側に引
いていれば「負」となる。尖度は中央値のところでの分
布の尖り度合を示す。正規分布では、3となる。ちなみ
に、分散;2次モーメント、歪度;3次のモーメント、
尖度;4次のモーメントに相当する。これらのモーメン
トは平均値のまわりにおけるデータの特徴を示すもので
ある。非定常性の強さは、分散の大きさ・歪度の大きさ
・尖度の大きさの順に影響を強く受けやすく、したがっ
てこれに応じた重みをつけることで評価できる。
【0031】有色性については、時間ずれτの大きさに
ついて不規則波形の自己相関関数のグラフを求める。そ
してこのグラフの重心位置がどれだけ原点(τ=0)か
ら乖離しているかを以って有色度合の数値化とする。ち
なみに、白色雑音の場合はこの自己相関関数はτ=0の
ところにのみ値を持ち、他はすべて0となることに着目
する。
【0032】以下に、信号分離処理の複合化について述
べる。セレクタ1bは、図2に示すように、分離器1a
により分離された複数の分離信号の中から、次の分離処
理の対象となる分離信号を選択する。このセレクタ1b
によるセレクションにより、(i)信号全般に付加され
ているノイズ成分、(ii)他のアーチファクトと推定
される信号、の2つの信号できるだけ除外して、後続の
分離処理の性能をより効果的にすることができる。
【0033】(i)については、1次元信号分布の形か
ら、尖度K4が3に近くなるという性質、つまり、正規
分布に最も近いものがランダム的なノイズであることを
利用する。なお、ランダムノイズはこの1次元分布の評
価で十分である。
【0034】(ii)については、源信号のK3(歪
度)、K4(尖度)と比較して、差が少ないもの、つま
り分離機能があまり有効でなかったもの、とする。さら
に、これらの得られた信号の1次元分布だけからでは、
評価が困難な場合は2次元分布の特徴量を指標とする。
例えば、医用分野における診断画像であればテクスチャ
特徴量であるモーメント、エントロピなどを指標とす
る。
【0035】以下に、分離性能の向上に関して述べる。
前述したセレクタ1bは、図1に示すように、(イ)特
徴抽出器1cの出力からのフィードバック、もしくは
(ロ)状態評価器1dの出力からのフィードバックによ
って作動させることで、装置全体の分離性能の向上に寄
与している。
【0036】(イ)の特徴抽出器1cからのフィードバ
ックの場合、複数の分離信号の中から、特徴空間内にお
いて、評価・診断対象の標準的特徴領域に最も近い特徴
を有する分離信号を選択するようにする。
【0037】(ロ)の状態評価器1dからのフィードバ
ックの場合、分離信号を評価・診断した結果と評価用デ
ータベースとの照合結果が相反するときや、過去の状態
評価・診断結果の履歴との整合性がとれないときには、
他の分離信号に切り換えた後、同様の処理を行う。
【0038】そして、全ての分離信号について上記手順
による評価・診断を実行しても整合性が取れない場合
は、モニタ4に「評価不能」と表示する。
【0039】以下に、特徴抽出と状態評価に関して述べ
る。メインコンピュータ1またはMMI3の適宜な記憶
手段には、目的とする信号を選択する基準(鉄、コンク
リート骨材など)を与える状態評価用データベースが格
納されている。特徴抽出器1cは複数の分離信号につい
て特徴を抽出するとともに、前記データベースを参照し
てその特徴に対応する標準値を得る。そして、その特徴
を当該標準値とともに状態評価器1dに入力する。状態
評価器1dは、その標準値と複数の分離信号との差分が
顕著になるような処理を施した後、モニタ4にこれらを
表示する。
【0040】利用者は、求めたい信号モデルとの差が最
も小さい分離信号を選択するか、信号の特徴空間内で目
的とする特徴量に最も近い分離信号を選択する。このと
き、利用者がメインコンピュータ1またはMMI3から
目的とする状態の診断・予測の結果に応じて所定の操作
を行うと、評価用パラメータを追加・修正もしくは評価
結果の時空間上の表示内容などを変更するための指令が
状態評価器1dに入力される。
【0041】前述した特徴空間内で目的とする特徴量に
最も近い分離信号を選択する方法(優先的選択法)につ
いて以下に説明する。まず、入力信号について、図4に
示す特徴空間内において、評価・診断を行いたい対象空
間領域内に大まかな特徴量領域を設定しておく。(この
図ではS0の領域;ターゲットとする。)つづいて分離
信号の特徴量を算出し、同じくこの図にプロットする。
【0042】プロットの結果、A、B、Cのようになっ
たとする。(この場合は3枚の分離画像が得られた場合
である。)ターゲットS0に最も近いAを選択し以降の
処理を実行する。そしてB、Cの順に評価・診断を実行
するわけである。この分離に関しては、実際の現場で
は、MMI3によって外部よりROIを設定し、その関
心領域内での分離性能を評価することにより、対象によ
ってさらに診断の精度を向上することが可能となる。
【0043】前記差分や特徴量については、源信号との
差分をとる指標としては、輝度分布、ヒストグラム、エ
ントロピ、尖度、歪度、テクスチャ(構造的、統計的)
などが考えられる。
【0044】また、信号内の微分値の大きさと輝度値の
関係や形状係数と輝度値との関係などを用いた特徴量空
間を張ることにより、目的とする信号の持つ特徴量に着
目した選択が可能となるので、さまざまな情報が混在し
た状況下であっても被検体の状態を精度よく捉えること
ができる。よって、コンクリート剥離調査などの非破壊
検査においては、前述したように従来は困難だった小さ
な空隙などの状態把握が比較的容易に行える。また、医
用分野においては、いくつもの臓器や血管などが含まれ
る医療画像のような複雑な画像からの診断も実用的にな
る。
【0045】例えば、医療関係での集団検診では、以下
に示すような検査項目に対する基準値偏差を診断用デー
タベースとして用意しておく。 a)血液検査・・・白血球数、赤血球数、ヘモグロビン
量、血小板数 b)血中脂質・・・総コレステロール、中性脂肪 c)糖尿・・・血糖値、尿酸 d)肝機能・・・GOT、GPT、γ−GTP、総ビリ
ルビン、Al−P、LAPなど e)腎機能・・・クレアニチン、尿素窒素、ナトリウム
・カリウムなど f)尿検査・・・蛋白、潜血、ウロビリノーゲン g)計測・・・肥満度、血圧(最大・最小)脈拍数 h)その他・・・心電図、視力、聴力、色覚など
【0046】以上の構成により、医療分野での画像診断
(X線透過像、X−CT像、超音波画像、MRI,PE
Tなど)、物理検査(脳波、脈波、心電図など)では、
当該診断の精度が向上するのみならず、検査回数の低
減、検査内容の簡素化(たとえば、X線のよる画像取得
でなく超音波画像による検査に変更など)、造影剤の抑
制、被爆量低減、など患者への心身的負担を低減し、副
作用回避や診断の医療費削減に寄与する。社会的には、
いわゆるEvidence Based Medici
ne(EBM)という取り組みが始まっているが、従来
の医療機関が行ってきた医師の経験や勘だけに支えられ
てきた診断・治療の領域にも、その判断根拠といったも
のを定量化することで第三者機関がチェック出来るよう
になる。このことは、適正で且つ正当な情報公開に結び
つくもので、本発明による画像診断支援やさまざまな物
理検査などの結果を踏まえた総合的判断の根拠の実現と
なる。
【0047】本発明の他の実施例として、ノイズが強く
ていくつもの未知信号が重畳した複数の2次元断層画像
から、対象物や対象領域の3次元像を再構築したり、当
該対象物や対象領域の寸法や容積などを計測したり、当
該計測量の時系列変化を追跡する機能を有した状態評価
器を組み込むこともできる。また、暗騒音の大きな環境
下において複数人の会話が交錯している場合でも、本発
明を適用することにより、特定人の音声認識性能を大幅
に向上することが可能となる。卑近な例では、自動車や
列車の中での会話認識が挙げられる。また、プラントな
どのさまざまな制御信号に混信があっても、本発明を適
用すれば求めたい信号のみを取り出すことが可能とな
る。このことはプラントの安定した、且つ効率的な運転
を実現するものである。
【0048】
【発明の効果】本発明により、コンピュータを使用して
被検体の状態の健全性を評価するに際して、得られる源
信号(入力信号)が強いノイズに汚されていたり、様々
な未知信号が混在したりしていても、目的とする信号を
分離抽出した後、特徴抽出を行い、状態を診断・評価す
るので、従来では不可能であった精度の高い状態診断や
評価が実用となる。
【0049】また、独立成分解析と相関抽出解析とを組
み合わせて診断するようにしたので、独立性と相関性と
が融合しているような入力信号に対しても有効な分離性
能が発揮できる。
【0050】さらに、得られる源信号の統計的あるいは
確率的な先見的な情報もしくは仮定がなくても実用的な
フィルタ機能が実現でき、いわゆるノイズキャンセラー
の有効範囲を大幅に拡大させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るコンピュータ支援診
断装置の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】 同上の装置において2つの分離処理手段を組
み合わせて行う分離処理のフローチャートである。
【図3】 同上の装置において先行させる分離処理手段
を選択するためのフローチャートである。
【図4】 同上の装置において特徴空間上における分離
信号のプロット図である。
【符号の説明】
1・・・メインコンピュータ 2・・・発振・受振ユニット 3・・・MMI 4・・・モニタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピュータを使用して被検体の状態の健
    全性を評価する診断装置の構成として、前記被検体に由
    来する源信号を入力する信号入力手段と、前記信号入力
    手段により入力された源信号を複数の信号に分離する信
    号分離手段と、前記信号分離手段により分離された複数
    の分離信号の少なくとも一部に基づいて前記被検体の特
    徴を抽出する特徴抽出手段と、前記特徴抽出手段により
    抽出された前記被検体の特徴を診断結果として利用者に
    提示する診断結果提示手段と、を備えるコンピュータ支
    援診断装置において、前記信号分離手段は、独立成分解
    析に基づく第1の分離処理手段と、相関抽出解析に基づ
    く第2の分離処理手段と、前記源信号の統計的特性を検
    出する信号特性検出手段とを備え、前記第1および第2
    の分離処理手段のうち前記検出した信号特性に応じて選
    択した何れか一方の分離処理手段によって前記源信号を
    複数の信号に分離することを特徴とするコンピュータ支
    援診断装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記一方の分離手段に
    より分離された信号を表示する分離信号表示手段と、該
    表示された分離信号のうち一または複数の信号を選択す
    る分離信号選択手段とを備え、前記信号分離手段は、該
    選択された信号を前記他方の分離処理手段によって更に
    複数の信号に分離することを特徴とするコンピュータ支
    援診断装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記統計的特
    性は、信号のガウス性、定常性、および有色性に関する
    ものであり、前記信号分離手段は、前記源信号の信号特
    性が非ガウス型、非定常型、および有色信号型の何れか
    である場合は、前記第1の分離処理手段により源信号を
    分離することを特徴とするコンピュータ支援診断装置。
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