JP3500613B2 - 携帯電話用着信表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電力を供給する電
池、電波を受信する受信部材、該電池により駆動するモ
ーター、該モーターに連結部材を介して連結された回転
部材、発光部材、並びに該電池、該モーター及び前記各
部材を収納するケースからなる携帯電話用着信表示装置
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、広告等のディスプレーとして、広
告を施した部材を回転させることが実施されている。例
えば、円筒体を回転自在に配設し、この回転体をモータ
ーにより回転させ、円筒体の表面に描かれた、図形、模
様等が回転方向に沿って順次表示される方式が知られて
いる（以下、従来技術１と記載する。）。本発明者ら
は、この従来技術１の不都合を解決するために、太陽電
池を利用した装置を開発し、既に特許出願した（特願２
００１−２４０７４４号。以下先願と記載する。）。

【０００３】一方、携帯電話の普及により、携帯電話機
に内蔵されている機器からの音、振動等による着信表示
以外の方法により着信を表示するものが種々開発されて
いる。例えば、携帯電話用ストラップとして小形の人形
を配設し、その人形が着信を語り掛ける装置（特開２０
００−２３６３７０号公報）、その人形が着信を告げる
動きをする装置（特開２０００−２３６３７１号公報）
等が知られている（以下、従来技術２と記載する。）。

【０００４】また、携帯電話機を首から吊り下げるルー
プ状の紐体に発光ダイオード等を配設したストラップ
（特開２０００−１３４２９４号公報、特開２００１−
２５１４０７号公報及び特開２００１−２３１６２４号
公報）、イヤホン付きのポータブルラジオ、ＣＤプレー
ヤー、ＭＤプレーヤー、携帯電話機等を首から吊り下げ
るループ状の紐体を中空状に成形し、その中空内部にイ
ヤホン、携帯機器への接続プラグを取り付けたコードを
内蔵したネック・ストラップ（特開２００１−１３７０
３５号公報）等が知られている（以下、従来技術３と記
載する。）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記従来技術１は、電
源として商用電流を使用するが、テーブル上に載置する
小形のものでは電源の引き込みが不便であり、電池を使
用するものが多い。しかし、電池を使用した場合は電池
切れにより放置され、回転することがなくなり、広告効
果が半減する不都合があった。この不都合を解決した先
願は店頭、自動販売機等に据え付けて広告として使用す
る大型の装置であり、携帯電話等の電波の着信及び携帯
は不可能であった。

【０００６】前記従来技術２は、人形が語り掛けるか又
は動くか、いずれかの手段を採用している点に特徴があ
るが、人形という複雑な形態をしているので、衣装のポ
ケット、バッグ等への収納及びそれらからの取出しには
不便であるという欠点があった。

【０００７】前記従来技術３は、発光により種々の機能
を表示する特徴があるが、単なる光による表示であり、
単調であって面白さが欠如する欠点があった。

【０００８】 本発明者らは前記従来技術に鑑みて、従
来技術の不都合及び欠点を全て解消するために鋭意研究
を行った結果、小形のケースの中で発光と物体の回転と
を同時に行うことにより、携帯にも、収納にも便利であ
り、かつ光と動きにより着信表示する面白さを有する携
帯電話用着信表示装置を開発した。

【０００９】 本発明の目的は、携帯にも、収納にも便
利であり、かつ電波の受信を光と動きにより表示する面
白さを有する携帯電話用着信表示装置を提供することで
ある。

【００１０】 前記課題を解決する本発明は、電力を供
給する電池、電波を受信する受信部材、該電池により駆
動するモーター、該モーターに連結部材を介して連結さ
れた回転部材、発光部材、並びに該電池、該モーター及
び前記各部材を収納するケースからなる携帯電話用着信
表示装置（以下、「着信表示装置」と略記する。）であ
り、回転部材が、用途により形状、文字、色彩又はこれ
らの組合わせからなること、及び着信表示装置が、携帯
電話のストラップとして使用されることを望ましい態様
としている。

【００１１】

【発明の実施の形態】次に本発明について、本発明の一
態様を示す図面に基づいて詳細に説明する。図１は、本
発明の一実施態様を示す縦断面図であり、図中１は着信
表示装置、２は回転部材、３はモーターの回転軸、４は
モーター、５は電池、６は発光部材、７はケース、８は
基盤、９は受信部材、１０は電池固定部材、１１は配線
の一部、１２は電極を示す。尚、図１においては、詳細
な配線を省略している。

【００１２】本発明の着信表示装置に使用する電力を得
る電池５は、如何なる電池であってもよく、着信表示装
置全体の大きさにより適宜使用することができる。例え
ば、着信表示装置が小さい場合は、腕時計等に使用する
小形の乾電池等が最も簡便であり、他の例としてはケー
ス７の表面に太陽電池を配設して電力を得ることも可能
である。これらのいずれの例においても、ケース９に内
蔵されたモーター４を駆動させるのに十分な電力及び発
光部材６を発光させるのに十分な電力を供給できること
が必須である。電池は電池固定部材１０により固定して
配設されるが、電池の交換を必要とする場合は、図１に
示すとおり電池固定部材１０をケース９から着脱可能に
配設されれる。尚、電池からモーター及び発光部材に電
力を供給するための配線を施すことは当然のことであ
る。

【００１３】本発明の着信表示装置において、電波を受
信する受信部材９は通常のアンテナであり、図１は、例
えば銅線等の針金状の受信部材の例であるが、回転部材
２の回転に支障がない限り、種々の形状を採用すること
ができる。

【００１４】本発明の着信表示装置において、該電池に
より駆動するモーター４はケース７に内蔵し得る小形の
市販のモーターであり、ケース７の大きさにより適宜採
用することができる。このモーターは電波を受信すると
同時に電池から供給される電力により起動し、モーター
の回転軸に配設された回転部材２を回転させる。この回
転部材の回転により、回転部材に表示されている広告等
が回転を開始し、従来の着信表示にはなかった面白さを
発揮することができる。

【００１５】本発明の着信表示装置において、モーター
４に連結された回転部材２は、金属、合成樹脂、厚紙、
ガラス、陶器等種々の材質のものであり、用途により形
状、文字、模様、色彩又はこれらの組合わせからなって
いる。用途とは、広告、趣味等本発明の着信表示装置を
使用する者の種々の目的を意味している。例えば、広告
の場合は商品の形状、会社の商標等であり、趣味の場合
は使用者が自ら制作した陶器、キャラクター等である。
回転部材は平板とは限らず、種々の立体的形状に作成す
ることも可能である。

【００１６】回転部材に接続する回転軸の先端部分を、
例えば、ねじ込み式にすることにより、回転部材を適宜
交換することも可能であり、回転部材を交換することに
より気分を変えることもできる。この場合当然のことな
がら、回転部材には回転軸の先端部分に係止するため
に、ねじ状に切り込みを配設しなければならない。尚、
回転部材を交換しない場合は、その必要がない。

【００１７】本発明の着信表示装置において、発光部材
６は、例えば市販の発光ダイオード等の電流により発光
する物体であり、種々の形状、色彩、大きさで、複数個
配設することが可能であり、着信の表示の他に装飾とし
ても利用できる。この発光部材は、基盤８の上面及び回
転部材の表面又は内部に適宜配設され、着信により点滅
する。

【００１８】本発明の着信表示装置において、基盤８
は、モーターを安定に保持する機能、発光部材を配設す
る機能、及び発光部材に電力を供給する配線を固定する
機能を有している。基盤は、ケースとは別に製造し、ケ
ースの内壁に固定して配設する。

【００１９】本発明の着信表示装置において、前記各部
材を収納するケース７は、合成樹脂、強化ガラス等の材
質で製造されるが、内蔵されている回転部材を外部から
透視できるように透明であることが望ましい。尚、電池
等を内蔵しているケースの下部は不透明な素材又は着色
された素材であってもよい。ケースの大きさは任意であ
り、用途により適宜の大きさに製造される。例えば、大
きい広告の場合は、その広告を施した回転部材を収納で
きる大きさである。

【００２０】また、ケースを適当な個所で上下に分割
し、上部を蓋のように嵌着方式又はねじ込み方式で下部
と嵌合させ、上部を取り外して回転部材を交換すること
も可能である。尚、太陽電池以外の電池を使用した場合
は、電池交換のための電池取出し部をケースの下部に設
置する必要があり、この場合は、電池固定部材を、例え
ば、図１に示すとおりねじ込み式にしてケースから着脱
可能にすることもできる。

【００２１】以上のとおり構成された本発明の着信表示
装置は、受信部材が電磁波を感知した場合、感知信号を
発生し、この感知信号を受けてモーターが回転して回転
部材を回転させるとともに、発光部材を点滅させ、着信
を表示する。

【００２２】本発明の着信表示装置は、例えば、図２に
示すとおり携帯電話のストラップとして携帯電話に直接
装着することも可能であり、携帯電話とは別に紐等で首
に牽引し、着信を表示させることも可能である。後者の
場合、回転部材に広告を施すことにより、いずれの場所
においても着信と同時に回転部材が回転し、発光部材が
点滅するので、動く広告塔としての役割も果たすことが
できる。また、鞄、バッグ等の外部に装飾として取り付
けることも可能であり、回転部材を交換して常に新鮮な
気分で持ち歩きができる利点もある。

【００２３】次に実施例を示して本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。

【実施例】

【００２４】実施例 図１に縦断面を示す携帯電話のストラップとして使用す
る着信表示装置を製造した。回転部材２はポリエチレン
製の透明な成形品であり、モーターの回転軸３に嵌合さ
れている。電池５はリチウム電池（Ｂｕｔｔｏｎ Ｃｅ
ｌｌ社製。型式３５７Ａ）、モーター４は台湾の普威社
製（型式ＰＲ−ＰＧ−６Ａ）、発光部材６は台湾の健隆
社製（型式ＳＢ−１５０ＨＲ）、受信部材９は市販の銅
線である。

【００２５】ケース７は高さ約５．５ｃｍ、直径約２．
５ｃｍのポリエチレンの成形品であり、基盤８のケース
７への接着部より若干上部で嵌合するよう成形され、電
池固定部材はねじ込み式で脱着可能に成形され、電池５
を固定している。ケース７の最上部にはストラップとし
て使用するため、紐等を係止する部分を設置する。基盤
８はプラスチック製であり、モーター４を固定するとと
もに、発光部材及び発光部材への配線も固定し、ケース
７に接着されている。ケース７の上部は取り外しが可能
であり、所望により回転部材２を適宜交換することが可
能である。実施例１の着信表示装置は、図２に示すとお
り携帯電話にストラップとして装着することもでき、携
帯電話とは別個に首から吊り下げることも可能である。

【００２６】図３はこの実施例の配線模式図であり、図
中Ａはアンテナ、Ｂは電池、Ｃはコンデンサー、Ｄはダ
イオード、Ｍはモーターをそれぞれ示している。電波の
着信と同時に前記のとおり回転部材が回転を開始すると
ともに、発光部材が点滅し、着信を表示する。

【００２７】

【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明は、
電力を供給する電池、電波を受信する受信部材、該電池
により駆動するモーター、該モーターに連結部材を介し
て連結された回転部材、発光部材、並びに該電池、該モ
ーター及び前記各部材を収納するケースからなる着信表
示装置であり、本発明により奏される効果は次のとおり
である。

【００２８】１）携帯にも、収納にも便利であり、かつ
光と動きにより着信を表示する面白さを有する着信表示
装置である。 ２）携帯電話に直接装着せずに、着信表示が可能であ
り、広告、アクセサリー等としての利用も可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の一実施態様を示す縦断面図で
ある。

【図２】図２は、本発明の一実施態様を示す外観図であ
る。

【図３】図３は、本発明の一実施態様の配線模式図であ
る。

【符号の説明】

１ 着信表示装置 ２ 回転部材 ３ モーターの回転軸 ４ モーター ５ 電池 ６ 発光部材 ７ ケース ８ 基盤 ９ 受信部材 １０ 電池固定部材 １１ 配線 １２ 電極 ２０ 着信表示装置 ２１ 携帯電話

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電力を供給する電池、電波を受信する受
   信部材、該電池により駆動するモーター、該モーターに
   連結部材を介して連結された回転部材、発光部材、並び
   に該電池、該モーター及び前記各部材を収納するケース
   からなる携帯電話用着信表示装置。
2. 【請求項２】 回転部材が、用途により形状、文字、色
   彩又はこれらの組合わせからなる請求項１に記載の携帯
   電話用着信表示装置。
3. 【請求項３】 携帯電話用着信表示装置が、携帯電話の
   ストラップとして使用される請求項１又は請求項２に記
   載の携帯電話用着信表示装置。