JP3499055B2 - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

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JP3499055B2
JP3499055B2 JP20877095A JP20877095A JP3499055B2 JP 3499055 B2 JP3499055 B2 JP 3499055B2 JP 20877095 A JP20877095 A JP 20877095A JP 20877095 A JP20877095 A JP 20877095A JP 3499055 B2 JP3499055 B2 JP 3499055B2
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真資 高田
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、ハンズ
フリー電話機のスピーカとマイクロフォンの間に存在す
る音響エコー経路で生じるエコー信号を消去するエコー
キャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車載用の電話機としては、運転
の安全性等を考慮してハンズフリー電話機が用いられ
る。
【0003】 このハンズフリー電話機においては、受
信信号がスピーから音響エコー経路を介してマイクロ
フォンに漏洩することが多い。したがって、このハンズ
フリー電話機を構成する場合は、エコー信号を打ち消す
ためのエコーキャンセラが必要になる。
【0004】このエコーキャンセラとしては、2線−4
線変換用のハイブリッド回路で生じるエコー信号を打ち
消すためのエコーキャンセラを用いることが考えられ
る。
【0005】ハイブリッド回路で生じるエコー信号を打
ち消すためのエコーキャンセラとしては、従来、特開昭
58−142641号公報に記載されたエコーキャンセ
ラが知られている。
【0006】このエコーキャンセラは、収束速度の同じ
第1、第2のエコー消去手段を設け、第1のエコー消去
手段の伝達特性推定動作は送信時のみ可能とし、第2の
エコー消去手段の伝達特性推定動作は常時可能とし、第
1のエコー消去手段のエコー消去出力をエコーキャンセ
ラのエコー消去出力とし、第2のエコー消去手段のエコ
ー消去量が劣化すると、ハウリングが発生したものと見
なして通話を中断し、白色信号等を用いて、エコー経路
の伝達特性を推定し直すようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の場合、次のような問題があった。
【0008】すなわち、音響エコー経路は、ハイブリッ
ド回路によるエコー経路に比べ、伝達特性の変化速度が
速い。したがって、上記構成のエコーキャンセラでは、
音響エコー経路の伝達特性の急激な変化に追従すること
ができない。
【0009】これにより、上記構成のエコーキャンセラ
をそのままハンズフリー電話機のエコーキャンセラに用
いると、音響エコー経路の伝達特性が急激に変化した場
合、第2のエコー消去手段のエコー消去特性が劣化す
る。その結果、音響エコー経路の伝達特性が急激に変化
しただけで、ハウリングが発生しないような場合であっ
ても、通話が中断され、伝達特性の再推定がなされる。
【0010】しかしながら、このような構成では、通話
性が損なわれるとともに、自動車運転の安全性が損なわ
れる。
【0011】すなわち、音響エコー経路の伝達特性の急
激な変化は、予告なく発生する。したがって、上記構成
のエコーキャンセラをハンズフリー電話機のエコーキャ
ンセラに用いると、通話が予告なく中断される。その結
果、通話性が損なわれるとともに、ハンズフリー電話機
の話者(例えば、運転者)の注意が散漫となり、自動車
運転が危険なものとなる。
【0012】また、音響エコー経路の伝達特性の急激な
変化は、ハンズフリー電話機の話者が送話中に少し身動
きしただけでも発生することがある。したがって、上記
構成のエコーキャンセラをハンズフリー電話機のエコー
キャンセラに用いると、話者が送話中に少し身動きした
だけでも通話が中断される。その結果、通話性が損なわ
れるとともに、話者の注意が散漫となり、自動車運転が
危険なものとなる。
【0013】この問題は、第1,第2のエコー消去手段
の収束速度を速くすれば解決することができる。しか
し、このようにすると、収束性は向上するが、安定性が
低下する。
【0014】以上から、ハンズフリー電話機の音響エコ
ー経路で生じるハウリングを消去するエコーキャンセラ
においては、安定性を損なうことなく、伝達特性の急激
な変化に追従することができる技術が望まれる。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、収束速度が異なる2つのエコー消去手段
を設け、収束速度の遅い第1のエコー消去手段の伝達特
性推定動作は、エコー経路の出力側に伝送すべき信号が
存在しない場合のみ可能とし、収束速度の速い第2のエ
コー消去手段の伝達特性推定動作は、常時可能とし、2
つのエコー消去手段のエコー消去量を比較し、エコー消
去量の多い方のエコー消去手段のエコー消去出力をエコ
ーキャンセラのエコー消去出力とし、少なくとも、エコ
ー経路の入力側の信号レベルと出力側の信号レベルが予
め定めた許容時間継続して予め定めた許容レベルを越え
ると、エコー経路の入力側の信号と出力側の信号を減衰
させるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】[一実施の形態] [構成]図1は、この発明の実施の形態を示すブロック
図である。
【0018】なお、図1は、この発明をハンズフリー電
話機のエコーキャンセラに適用する場合を代表として示
す。
【0019】図示のエコーキャンセラ100は、受信側
入力端子101と、受信側出力端子102と、送信側入
力端子103と、送信側出力端子104と、第1,第2
の加算器105,106と、第1,第2の擬似エコー信
号生成部107,108と、第1,第2のスイッチ10
9,110と、第1,第2の可変減衰器111,113
と、第1,第2のリミッタ112,114と、振幅レベ
ル検出器115と、ハウリング検出器116と、制御部
117と、減衰量制御部118を有する。
【0020】受信側入力端子101は、図示しないハイ
ブリッド回路に接続をされている。受信側出力端子10
2は、ハンズフリー電話機のスピーカ200に接続され
ている。
【0021】送信側入力端子103は、ハンズフリー電
話機のマイクロフォン300に接続されている。送信側
出力端子104は、図示しないハイブリッド回路に接続
されている。
【0022】第1の加算器105は、送信経路上の信号
から第1の擬似エコー信号y’1を減じる機能を有す
る。
【0023】第2の加算器107は、送信経路上の信号
から第2の擬似エコー信号y’2を減じる機能を有す
る。
【0024】第1の擬似エコー信号生成部107は、第
1の擬似エコー信号y’1を生成する機能を有する。こ
の生成は、第1の加算器105の減算出力に基づいて、
スピーカ200とマイクロフォン300との間に存在す
る音響エコー経路400の伝達特性を、その変化に適応
して推定することにより行われる。この場合、参照信号
としては、受信側入力端子101に供給される受信信号
Xが用いられる。
【0025】第2の擬似エコー信号生成部108は、第
2の擬似エコー信号y’2を生成する機能を有する。こ
の生成は、第2の加算器106の減算出力に基づいて、
音響エコー経路400の伝達特性を、その変化に適応し
て推定することにより行われる。この場合、参照信号
は、第1のスイッチ109から供給される。
【0026】なお、第2の擬似エコー信号生成部108
の収束速度は、第1の擬似エコー信号生成部109の収
束速度より速い速度に設定されている。
【0027】また、第1の加算器105と第1の擬似エ
コー信号生成部107は、この発明の第1のエコー消去
手段を構成し、第2の加算器106と第2の擬似エコー
信号生成部108は、この発明の第2のエコー消去手段
を構成する。
【0028】第1のスイッチ109は、第1の可変減衰
器111の入力信号と、第1のリミッタ112の出力信
号のいずれか一方を参照信号として第2の擬似エコー信
号生成部106に供給する機能を有する。
【0029】第2のスイッチ110は、第1,第2の加
算器105,106の減算出力のいずれか一方を選択
し、送信側出力端子104に供給する機能を有する。
【0030】第1の可変減衰器111は、減衰量を制御
可能で、受信側入力端子101に供給される受信信号X
を減衰する機能を有する。
【0031】第1のリミッタ112は、所定の周期で、
第1の可変減衰器111の減衰出力の振幅レベルを検出
し、検出した振幅レベルが予め定めた許容レベルLMT
に達すると、これをこの許容レベルLMTに制限する機
能を有する。
【0032】また、この第1のリミッタ112は、第1
の可変減衰器111の減衰出力の振幅レベルが許容レベ
ルLMTに達すると、これをカウントし、達しないとカ
ウント値HCをリセットする機能を有する。このカウン
ト値HCは、制御部117に供給される。
【0033】第2の可変減衰器113は、減衰量を制御
可能で、送信側入力端子103に供給される信号を減衰
する機能を有する。
【0034】 第2のリミッタ114は、所定の周期
で、第の可変減衰器113の減衰出力の振幅レベルを
検出し、検出した振幅レベルが許容レベルLMTに達す
ると、これをこの許容レベルLMTに制限する機能を有
する。
【0035】また、この第2のリミッタ114は、第2
の可変減衰器113の減衰出力の振幅レベルが許容レベ
ルLMTに達すると、これをカウントし、達しないとカ
ウント値HCをリセットする機能を有する。このカウン
ト値HCは、制御部117に供給される。
【0036】振幅レベル検出器115は、受信側出力端
子102の信号の振幅レベルL(Rout)と送信側入
力端子103の信号の振幅レベルL(Sin)を検出
し、制御部117に供給する機能を有する。
【0037】ハウリング検出部116は、第1,第2の
加算器105,106の減算出力の振幅レベルを比較
し、この比較結果を制御部117に供給する機能を有す
る。
【0038】制御部117は、第1,第2の擬似エコー
信号生成部107,108と、第1,第2のスイッチ1
09,110と、減衰量制御部118の動作を制御する
機能を有する。この制御は、第1,第2のリミッタ11
2,114のカウント出力と、振幅レベル検出器115
の検出出力と、ハウリング検出器116の検出出力等に
基づいて行われる。なお、この制御の詳細については、
後述する。
【0039】減衰量制御部118は、制御部117の制
御に基づいて、第1,第2の可変減衰器111,113
の減衰量を制御する機能を有する。
【0040】[動作]上記構成において、動作を説明す
る。
【0041】まず、受信側入力端子101から送信側出
力端子104までの信号の流れを説明する。
【0042】受信側入力端子101に供給された受信信
号Xは、第1の可変減衰器111とリミッタ112を介
して受信側出力端子102に供給される。受信側出力端
子102に供給された受信信号Xは、スピーカ200に
よって電気信号から音響信号に変換された後、空中に放
射される。
【0043】空中に放射された受信信号Xの全部または
一部は、エコー信号yとして、音響エコー経路400を
介してマイクロホン300に供給される。このマイクロ
フォン300には、送信話者信号Nがある場合は、さら
に、この送信話者信号Nが供給される。
【0044】マイクロホン100に供給された信号は、
音響信号から電気信号に変換された後、送信側入力端子
103に供給される。送信側入力端子101に供給され
た信号は、可変減衰器113とリミッタ114を介して
第1,第2の加算器105,106に供給される。
【0045】第1,第2の加算器105,106に供給
された信号は、それぞれ第1,第2の擬似エコー信号生
成部107,108から出力される第1,第2の擬似エ
コー信号y’1,y’2を減じられる。加算器105,
106の減算出力は、第2のスイッチ110に供給さ
れ、いずれか一方を選択される。この選択出力は、送信
側出力端子104に供給される。
【0046】第1の擬似エコー信号生成部107は、第
1の加算器105の減算出力に基づいて、音響エコー経
路400の伝達特性を、その変化に適応して推定し、こ
の推定結果に基づいて、受信信号Xから第1の擬似エコ
ー信号y’1を生成する。この場合、この第1の擬似エ
コー信号生成部107の伝達特性推定動作は、後述する
ように、送信話者信号Nがない場合のみ行われる。
【0047】第2の擬似エコー信号生成部108は、第
2の加算器106の減算出力に基づいて、音響エコー経
路400の伝達特性を、その変化に適応して推定し、こ
の推定結果に基づいて、第1のスイッチ109の選択出
力から第2の擬似エコー信号y’2を生成する。この場
合、この第2の擬似エコー信号生成部108の伝達特性
推定動作は、後述するように、常時、行われる。
【0048】なお、第1,第2の擬似エコー信号y’
1,y’2の作成アルゴリズムとしては、詳細な説明は
省略するが、学習同定法やLMS法などを用いることが
できる。すなわち、加算器105,106の出力のパワ
ーを最小にする周知のアルゴリズムを使用することがで
きる。
【0049】以上が、受信側入力端子101から送信側
出力端子104までの信号の流れである。
【0050】次に、次の5つの状態に分けて、この実施
の形態の動作を説明する。
【0051】状態1:受信側端子101にのみ受信信号
Xがあり、音響エコーパスの伝達特性が時間変動を起こ
さない場合 状態2:受信側入力端子101にのみ受信信号Xがあ
り、音響エコーパスの伝達特性が時間変動を起こす場合 状態3:受信側入力端子101に受信信号Xがあり、送
信側出力端子103に送信話者信号Nがある場合 状態4:受信側入力端子101に受信信号Xがあり、送
信側入力端子103にハウリングの原因となる信号があ
る場合 状態5:送信側出力端子103に送信話者信号Nだけが
ある場合。
【0052】(1)状態1 まず、状態1の場合の動作を説明する。すなわち、受信
側入力端子101にのみ信号Xがあり、音響エコー経路
400の伝達特性が変動しない場合の動作を説明する。
言い換えれば、送信側入力端子103に送信話者信号N
が存在せず、かつ、音響エコー経路400の伝達特性が
変動しない場合の動作を説明する。
【0053】(a)第1の擬似エコー信号生成部107
の制御 この場合、第1の擬似エコー信号生成部107は伝達特
性推定動作を許可される。
【0054】すなわち、この状態1の場合、送信側入力
端子103の信号振幅レベルL(Sin)は、受信側出
力端子102の信号振幅レベルL(Rout)と同じ
か、これより小さくなる。これは、この場合、送信話者
信号Nがないからである。
【0055】また、この場合、送信側出力端子104の
信号振幅レベルL(Sout)は、送信側入力端子10
3の信号振幅レベルL(Sin)と同じか、これより小
さくなる。これは、この場合、エコー消去動作が行われ
るからである。
【0056】これにより、この場合は、振幅レベルL
(Rout),L(Sin),L(Sout)の間に
は、次の式(1)が成り立つ。
【0057】 L(Rout)≧L(Sin)≧L(Sout) …(1) 制御部117は、この関係が成り立つと、送信話者信号
Nが存在しないものと判定し、第1の擬似エコー信号生
成部107の適応推定動作を許可する。
【0058】なお、振幅レベルL(Rout),L(S
in)は、振幅レベル検出器115により検出され、制
御部117に供給される。
【0059】また、振幅レベルL(Sout)は、制御
部117により検出される。この場合、制御部117
は、第1,第2の加算器105,106の減算出力の振
幅レベルを検出する。これは、振幅レベルL(Sou
t)は、加算器105あるいは106の出力レベルで表
されるからである。
【0060】(b)第2のスイッチ110の制御 この場合、第2のスイッチ110の可動接点は、固定端
子aに接続される。
【0061】すなわち、この場合、式(2)に示すよう
に、加算器105の出力レベルL(e1)が加算器10
6の出力レベルL(e2)と同じか、これより小さくな
る。
【0062】 L(e1)≦L(e2) …(2) 但し、e1:エコー信号yから第1の擬似エコー信号
y’1を減じた場合の残差信号 e2:エコー信号yから第2の擬似エコー信号y’2を
減じた場合の残差信号 これは、この場合、次式(3)に示すように、第1の擬
似エコー信号y’1によるエコー消去量erle1が第
2の擬似エコー信号y’2によるエコー消去量erle
2と同じか、これより大きくなるからである。
【0063】 erle1≧erle2 …(3) ここで、エコー消去量erleは、原理的には、次式
(4)で表され、具体的には、例えば、次式(5)で表
される。
【0064】 erle=L(y)/L(e) …(4) erle=−10logL(y)/L(e) …(5) 但し、L(y):エコー信号yの振幅レベル L(e):残差信号eの振幅レベル すなわち、第1の擬似エコー信号生成部107は、後述
するように、送信話者信号Nが存在する場合、伝達特性
推定動作を禁止される。これに対し、第2の擬似エコー
信号生成部108は、常時、伝達特性推定動作を許可さ
れる。
【0065】これにより、第1の擬似エコー信号生成部
107の伝達特性推定動作は、送信話者信号Nの影響を
受けない。これに対し、第2の擬似エコー信号生成部1
08の伝達特性推定動作は、送信話者信号Nの影響を受
ける。
【0066】その結果、送信話者信号Nが存在しない場
合において、音響エコーパス400の伝達特性が時間変
動を起さない場合は、第1の擬似エコー信号生成部10
5の伝達特性推定精度が第2の擬似エコー信号生成部1
06の伝達特性推定精度と同じか、これより高くなる。
【0067】これにより、第1の擬似エコー信号y’1
の精度が第2の擬似エコー信号y’2の精度と同じか、
これより高くなる。その結果、第1の擬似エコー信号
y’1による残差信号e1のレベルL(e1)が第2の
擬似エコー信号y’2による残差信号e2のレベルL
(e2)と同じか、これより小さくなる。
【0068】制御部117は、式(2)の関係が成立す
ると、第2のスイッチ110の可動接点cを固定端子a
に接続する。これにより、この場合は、エコー信号yの
残差信号eが少ない加算器105の減算出力が送信側出
力端子104に供給される。
【0069】なお、式(2)の関係が成立しているか否
かは、ハウリング検出器116の比較結果に基づいて、
制御部117により判定される。
【0070】(c)第1のスイッチ109の制御 この場合、第1のスイッチ109の可動接点cは、固定
端子aに接続される。
【0071】すなわち、この場合、ハウリングが発生し
ない。これは、この場合、送信話者信号Nがなく、か
つ、エコー信号yの消去動作が行われるからである。
【0072】この場合、制御部117は、第1のスイッ
チ109の可動接点cを固定端子aに接続する。これに
より、この場合は、第1の可変減衰器111の入力信号
が参照信号として第2の擬似エコー信号生成部108に
供給される。
【0073】なお、ハウリングが発生するか否かの判定
については、後で、詳細に説明する。
【0074】(d)第1,第2の可変減衰器111,1
13の制御 この場合、可変減衰器111,113の減衰量が制御さ
れることはない。これは、上記のごとく、この場合、ハ
ウリングが発生しないからである。すなわち、ハウリン
グが発生しない場合、制御部117は、減衰量制御器1
18を制御することはない。これにより、この場合は、
第1,第2の可変減衰器111,113の減衰量は、例
えば、0に固定される。
【0075】以上が状態1の場合の動作である。
【0076】 (2)状態2 次に、状態2の場合の動作を説明する。すなわち、受信
側入力端子101にのみ受信信号Xがあり、音響エコー
経路400の伝達特性が時間変動を起こす場合の動作を
説明する。言い換えれば、送信側入力端子103に送信
話者信号が存在せず、かつ、音響エコー経路400の
伝達特性が時間変動する場合の動作を説明する。
【0077】この場合、第2の加算器106の減算出力
が第2のスイッチ110を介して送信側出力端子104
に供給される点を除けば、状態1の場合と同じである。
【0078】すなわち、この場合、第2の擬似エコー信
号y’2によるエコー消去量erle2が第1の擬似エ
コー信号y’1によるエコー消去量erle1と同じ
か、これより良くなる。これは、音響エコー経路400
の伝達特性が時間変動を起こすからである。
【0079】すなわち、音響エコー経路400の伝達特
性が時間変動を起こす場合、収束速度が速い方がエコー
消去特性が良くなる。その結果、収束速度の速い第2の
擬似エコー信号生成部108のエコー消去特性が収束速
度の遅い第1の擬似エコー信号生成部107のエコー消
去特性と同じか、これより良くなるわけである。
【0080】これにより、この場合は、次式(6)に示
すように、第2の加算器106の出力レベルL(e2)
が第1の加算器105の出力レベルL(e1)より小さ
くなる。
【0081】 L(e1)>L(e2) …(6) この式(6)の関係が成立すると、制御部117は、第
2のスイッチ110の可動接点cを固定端子bに接続す
る。これにより、この場合、エコー信号yの残差信号e
が少ない第2の加算器106の減算出力が第2のスイッ
チ110を介して送信側出力端子104に供給される。
【0082】但し、この場合、エコー消去動作は行われ
るので、上式(1)が成立する。これにより、この場合
は、状態1の場合と同様に、第1の擬似エコー信号生成
部107は、伝達特性推定動作を許可される。
【0083】また、この場合、送信話者信号Nが存在せ
ず、かつ、エコー消去動作がなされるので、ハウリング
が発生することはない。これにより、この場合は、状態
1の場合と同様に、第1のスイッチ109の可動接点c
は固定端子aに接続され、第1,第2の可変減衰器11
1,113の減衰量は0に固定される。
【0084】以上が、状態2の場合の動作である。
【0085】なお、上述した状態1あるいは状態2にお
いては、制御部117は、振幅レベル検出器115で検
出された振幅レベルL(Rout),L(Sin)の比
L(Rout)/L(Sin)を計算し、保持する。
【0086】(3)状態3 次に、状態3の場合の動作を説明する。すなわち、受信
側入力端子101に受信信号Xが存在し、送信側入力端
子104に送信話者信号Nがある場合の動作を説明す
る。
【0087】この場合、第1の擬似エコー信号生成部1
07の伝達特性推定動作が禁止される点を除けば、状態
1の場合と同じである。
【0088】 すなわち、この場合、振幅レベルL(
out),L(Sin)の大小関係は、状態1の場合と
異なり、不明である。これは、この場合、送信側入力端
子103に、送信話者信号Nが存在するからである。
【0089】これに対し、この場合、送信側出力端子1
04の振幅レベルL(Sout)は、次式(2)に示す
ように、送信側入力端子103の振幅レベルL(Si
n)と同じか、これより小さくなる。これは、この場合
も、エコー消去動作が行われるからである。
【0090】 L(Sin)≧L(Sout) …(7) このような場合、制御部117は、送信話者信号Nが存
在するものと見なして、第1の擬似エコー信号生成部1
07の伝達特性推定動作を禁止する。
【0091】また、このように、第1の擬似エコー信号
生成部107の伝達特性推定動作が禁止されることによ
り、第1の擬似エコー信号y’1によるエコー消去量e
rle1が第2の擬似エコー信号y’2によるエコー消
去量erle2と同じか、これより良くなる。これは、
第1の擬似エコー信号生成部107の伝達特性推定動作
が送信話者信号Nの影響を受けないからである。
【0092】これにより、第1の擬似エコー信号y’1
によるエコー消去量erle1が第2の擬似エコー信号
y’2によるエコー消去量erle2と同じか、これよ
り多くなる。その結果、次式(8)に示すように、第1
の加算器105の出力レベルL(N+e1)が第2の加
算器106の出力レベルL(N+e2)と同じか、これ
より小さくなる。
【0093】 L(N+e1)≦L(N+e2) (8) 制御部117は、上記のごとく、第1の加算器105の
出力レベルが第2の加算器106の出力レベルと同じ
か、これより小さい場合、第2のスイッチ110の可動
接点cを固定端子aに接続する。これにより、この場合
は、残差信号eの少ない第1の加算器105の減算出力
が送信側出力端子104に供給される。
【0094】なお、この状態3においては、音響エコー
経路400の伝達特性が変化すると、ハウリングが起き
る可能性がある。したがって、この場合、第1,第2の
リミッタ112,114の入力信号の振幅レベルが許容
レベルLMTに達する可能性がある。
【0095】第1,第2のリミッタ112,113は、
所定の周期で、入力信号のレベルを検出し、検出したレ
ベルが許容レベルLMTに達すると、これをカウント
し、達しないと、カウント値HCをリセットする。この
カウント値HCは、制御部117に供給される。
【0096】制御部117は、カウント値HCと所定の
閾値THを比較し、HC≦THであれば、何もしない。
これに対し、HC>THであれば、次に説明する状態4
の動作を行う。すなわち、第1,第2のリミッタ11
2,114の入力信号の振幅レベルが閾値THで規定さ
れる許容時間継続的に許容レベルLMTを越えると、状
態4の動作を行う。
【0097】(4)状態4 次に、状態4の場合の動作を説明する。すなわち、受信
側入力端子101に受信信号Xがあり、送信側入力端子
103にハウリングの原因となる信号がある場合の動作
を説明する。
【0098】状態3において、HC>THが検出された
場合、制御部117は、ハウリングが起きているか、ま
たは、起きる寸前であると判定する。この判定を行う
と、制御部117は、実際に、ハウリングが発生したか
否かを監視する。
【0099】この監視は、振幅レベルL(Rout),
L(Sin),L(N+e1),L(N+e2)と、ハ
ウリング検出器116の検出出力を監視することにより
行われる。
【0100】すなわち、ハウリングが発生すると、第
1,第2のリミッタ111,113の入力信号の振幅レ
ベルは、許容レベルLMTを越える。これにより、第
1,第2のリミッタ111,113の出力信号の振幅レ
ベルは、許容レベルLMTに制限される。その結果、振
幅レベルL(Rout),L(Sin)は、それぞれ次
式(9),(10)で表される。
【0101】 L(Rout)=LMT …(9) L(Sin)=LMT …(10) これにより、振幅レベルL(Rout),L(Sin)
はほぼ等しくなる。
【0102】また、この場合、第1,第2のリミッタ1
12,114の振幅制限作用により、第1,第2の疑似
エコー信号生成部107,108の参照信号とエコー信
号yとの間の線形性が成立しなくなる。これにより、エ
コー消去量erle1,erle2はほとんど0とな
る。その結果、振幅レベルL(Sin),L(Sou
t)は、ほぼ等しくなる。
【0103】以上から、振幅レベルL(Rout),L
(Sin),L(Sout)の間には、次式(11)が
成立する。
【0104】
【数1】 また、ハウリングを起こす原因となった音響エコー経路
400の伝達関数の変動は、収束速度の遅い第1の擬似
エコー信号生成部107に、より大きな影響を及ぼす。
これにより、この場合は、次式(12)に示すように、
第2の加算器106の出力レベルL(N+e2)が第1
の加算器105の出力レベルL(N+e1)と同じか、
これより小さくなる。
【0105】 L(e1)≧L(e2) …(12) 制御部117は、式(11)と(12)の関係が成立す
ると、第1,第2の可変減衰器111,113の減衰量
の制御を開始する。
【0106】また、この場合、制御部117は、第2の
スイッチ109の可動接点cを固定端子bに接続する。
これにより、この場合は、第1のリミッタ112で振幅
制限された受信信号Xが参照信号として第2の擬似エコ
ー信号生成部108に供給される。その結果、過大な振
幅を持つ受信信号Xが参照信号として、第2の擬似エコ
ー信号生成部109に供給されるのを防止することがで
きる。
【0107】 なお、式(11)が成立したか否かは、
振幅レベル検出器115の検出出力と、第1,第2の加
算器105,106の減算出力に基づいて、制御部11
7で判定される。また、式(12)が成立したか否か
は、ハウリング検出器116の検出出力に基づいて、制
御部117で判定される。
【0108】第1,第2の可変減衰器111,113の
減衰量の制御は、次のようにして行われる。
【0109】すなわち、制御部117は、式(11)と
(12)の関係が成立すると、まず、減衰量制御部11
8に制御信号を送り、第1の可変減衰器111の減衰量
の増加を指示する。減衰量制御部118は、この指示を
受けると、第1の可変減衰器111の減衰量を徐々に増
加させる。
【0110】この制御は、HC≦THになるまで続けら
れる。HC≦THになると、制御部117は、減衰量制
御部118に対する制御信号の供給を停止する。これに
より、第1の可変減衰器111の減衰量は、HC≦TH
が成立したときの値に固定される。
【0111】一方、制御部117は、減衰量制御部11
8に制御信号を送り、第2の可変減衰器113の減衰量
の増加または減少を指示する。減衰量制御部118は、
この指示を受けると、第2の可変減衰器113の減衰量
を連続的に増加または減少させる。
【0112】この制御は、振幅レベルL(Rout),
L(Sin)の比L(Rout)/L(Sin)が、状
態1あるいは状態2の場合に求めておいた比L(Rou
t)/L(Sin)とほぼ等しくなるまで続けられる。
【0113】但し、この場合、減衰量の制御が限界に達
したら、その時点で、減衰量の制御を停止する。
【0114】また、減衰量を減少させることにより、第
2のリミッタ114のカウント出力HCがHC>THに
なるようであれば、減衰量を減少せず、むしろ増加させ
るようにする。この制御は、HC≦THになるまで続け
られる。
【0115】以上のような制御により、第1,第2のリ
ミッタ112,114の入力信号の振幅レベルは許容レ
ベルLMT以下に抑えられる。これにより、HC≦TH
となり、音響エコー経路400の伝達特性の線形性が回
復することになる。
【0116】ハウリング状態(状態4)においては、端
子101〜104の信号は、一般に、狭帯域の正弦波成
分であることが知られている。したがって、この場合、
常時、伝達特性推定動作が行われている第2の擬似エコ
ー信号生成部108は、あたかも正弦波キャンセラ用の
回路として振る舞う。これにより、第2の加算器106
で正弦波が打ち消され、送話信号が得られる。
【0117】このようにして、再トレーニングを行うこ
となしに、ハウリング状態(状態4)から脱出すること
ができる。
【0118】なお、第1の擬似エコー信号生成部107
の伝達特性推定動作は、ハウリング状態から脱出した時
点で、適応フィルタ(図示せず)の係数を0にクリアし
て再開するようにしてもよいし、係数をそのままにして
再開するようにしてもよい。
【0119】この場合、状態1もしくは状態2に復帰し
た時点で、第1,第2のスイッチ109の可動接点cの
接続先は、固定端子bから固定端子aに戻される。これ
により、送信側出力端子104には、再び、エコー信号
yが消去された送信信号が得られる。
【0120】(5)状態5 次に、状態5の場合の動作を説明する。すなわち、送信
側入力端子103にのみ、送信話者信号Nが存在する場
合の動作を説明する。
【0121】この場合は、制御部117は、振幅レベル
検出器115の検出出力に基づいて、送信側入力端子1
03にのみ、送信話者信号が存在することを認識する。
制御部117は、これを認識すると、状態3の場合と同
様に、第1の擬似エコー信号生成部107の伝達特性推
定動作を禁止する。
【0122】また、この場合、制御部117は、第1の
スイッチ109の可動接点cを固定端子aに接続する。
これは、この場合は、ハウリングが発生しないからであ
る。
【0123】さらに、この場合、制御部117は、第2
のスイッチ110の可動接点cを固定端子a側に接続す
る。これは、この場合、第1の擬似エコー信号y’1に
よるエコー消去量erle1が第2の擬似エコー信号
y’2によるエコー消去量erle2と同じか、これよ
り多くなるからである。
【0124】[効果]以上詳述したこの実施例によれ
ば、次のような効果を得ることができる。
【0125】(1)まず、この実施の形態によれば、収
束速度が異なる2つのエコー消去手段(105,10
7),(106,108)を設け、収束速度の遅いエコ
ー消去手段(105,107)の伝達特性推定動作は、
送信話者信号Nが存在しない場合のみ可能とし、収束速
度の速いエコー消去手段(106,108)の伝達特性
推定動作は、常時、可能とし、2つのエコー消去手段
(105,107),(106,108)のエコー消去
量erle1,erle2を比較し、エコー消去量が多
い方のエコー消去手段のエコー消去出力をエコーキャン
セラのエコー消去出力として選択するようにしたので、
音響エコー経路400の伝達特性が急激に変化した場合
でも、これに追従して、エコー消去動作を行うことがで
きる。
【0126】これにより、音響エコー経路400の伝達
特性が急激に変動しても、安定性を損なうことなく、こ
れに追随して、エコー信号を消去することができる。
【0127】(2)また、この実施の形態によれば、第
1,第2の加算器105,106の出力レベルを比較す
るだけでなく、受信経路上と送信経路上の信号の振幅レ
ベルも監視することにより、ハウリングが発生するか否
かを判定するようにしたので、音響エコー経路400の
伝達特性が変動しただけの場合をハウリングの発生と勘
違いしてしまうことを防止することができる。
【0128】(3)また、この実施の形態によれば、受
信経路上と送信経路上の信号の振幅レベルを監視するこ
とによって、ハウリングが発生するか否かを判定する場
合、振幅レベルが許容時間継続して許容レベルLMTを
越えるか否かを監視することにより判定するようにした
ので、ハウリングが発生したか否かを確実に予測するこ
とができる。
【0129】(4)また、この実施の形態によれば、ハ
ウリングが発生したものと判定した場合、受信経路上と
送信経路上の信号を減衰し、かつ、第2のエコー消去手
段でハウリング信号を抑圧することにより、ハウリング
状態から脱出するようにしたので、通話を中断すること
なく、ハウリング状態から脱出することができる。
【0130】(5)また、この実施の形態によれば、受
信経路上と送信経路上に第1,第2のリミッタ112,
114を設け、信号の振幅レベルが許容レベルLTMを
越えると、これを許容レベルLTMに制限するようにし
たので、信号経路上に振幅レベルの大きな信号が流れて
しまうことを防止することができる。
【0131】(6)また、この実施の形態によれば、ハ
ウリングが発生したものと判定した場合、第2の疑似エ
コー信号生成部108の参照信号を第1の可変減衰器1
11の入力信号から第1のリミッタ112の出力信号に
切り替えるようにしたので、ハウリングの発生時、第2
の擬似エコー信号y’2の精度が低下することを極力抑
えることができる。
【0132】[そのほかの実施の形態]以上、この発明
の一実施の形態を詳細に説明したが、この発明は、上述
したような実施の形態に限定されるものではない。
【0133】(1)例えば、先の実施の形態では、この
発明をハンズフリー電話機の音響エコー経路で生じるエ
コー信号を消去するエコーキャンセラに適用する場合を
説明した。しかし、この発明は、ハンズフリー電話機の
音響エコー経路以外の音響エコー経路で生じるエコー信
号を消去するエコーキャンセラにも適用することができ
る。
【0134】(2)また、先の実施の形態では、この発
明を音響エコー経路で生じるエコー信号を消去するエコ
ーキャンセラに適用する場合を説明した。しかし、この
発明は、音響エコー経路以外のエコー経路で生じるエコ
ー信号を消去するエコーキャンセラにも適用することが
できる。
【0135】(3)このほかにも、この発明は、その要
旨を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿
論である。
【0136】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
収束速度が異なる2つのエコー消去手段を設け、収束速
度の遅いエコー消去手段の伝達特性推定動作は、エコー
経路の出力側に伝送すべき信号が存在しない場合のみ可
能とし、収束速度の速いエコー消去手段の伝達特性推定
動作は、常時、可能とし、2つのエコー消去手段のエコ
ー消去量を比較し、エコー消去量が多い方のエコー消去
手段のエコー消去出力をエコーキャンセラのエコー消去
出力として選択するようにしたので、エコー経路の伝達
特性が急激に変化した場合でも、これに追従して、エコ
ー消去動作を行うことができる。これにより、音響エコ
ー経路の伝達特性が急激に変動しても、安定性を損なう
ことなく、これに追随して、エコー信号を消去すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
100…エコーキャンセラ 200…スピーカ 300…マイクロフォン 400…音響エコー経路 101…受信側入力端子 102…受信側出力端子 103…送信側入力端子 104…送信側出力端子 105…第1の加算器 106…第2の加算器 107…第1の擬似エコー信号生成部 108…第2の擬似エコー信号生成部 109…第1のスイッチ 110…第2のスイッチ 111…第1の可変減衰器 112…第1のリミッタ 113…第2の可変減衰器 114…第2のリミッタ 115…振幅レベル検出器 116…ハウリング検出器 117…制御部 118…減衰量制御部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/00 H04B 3/00 H04B 7/00 H04M 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の信号経路の出力側と第2の信号経
    路の入力側との間に存在するエコー経路を介して、前記
    第1の信号経路から前記第2の信号経路に漏洩するエコ
    ー信号を消去するエコーキャンセラにおいて、 前記エコー経路の伝達特性の変化に適応して、この伝達
    特性を推定し、この推定結果に基づいて、第1の擬似エ
    コー信号を生成し、この第1の擬似エコー信号を用い
    て、前記第2の信号経路上の信号から前記エコー信号を
    消去する第1のエコー消去手段と、 この第1のエコー消去手段よりは速い収束速度を有し、
    前記エコー経路の伝達特性の変化に適応して、この伝達
    特性を推定し、この推定結果に基づいて、第2の擬似エ
    コー信号を生成し、この第2の擬似エコー信号を用い
    て、前記第2の信号経路上の信号から前記エコー信号を
    消去する第2のエコー消去手段と、 前記第2の信号経路上に、伝送すべき信号が存在しない
    場合のみ、前記第1のエコー消去手段の伝達特性推定動
    作を許可する推定動作許可手段と、 前記第1,第2のエコー消去手段のエコー消去量を比較
    し、エコー消去量の多い方のエコー消去手段のエコー消
    去出力をエコーキャンセラのエコー消去出力として選択
    するエコー消去出力選択手段と、 少なくとも、前記第1,第2の信号経路上の信号の振幅
    レベルが予め定めた許容時間継続的に予め定めた許容レ
    ベルを越えると、前記第1,第2の信号経路上の信号を
    減衰する信号減衰手段と 前記信号減衰手段の減衰出力の振幅レベルが前記許容レ
    ベルを越えると、この振幅レベルをこの許容レベルに制
    限する振幅制限手段と、 前記第1,第2の信号経路上の信号の振幅レベルが前記
    許容時間継続的に前記許容レベルを越えない場合は、前
    記第2のエコー消去手段の参照信号として、前記第1の
    信号経路上の信号であって、前記信号減衰手段に入力さ
    れる信号を選択し、越える場合は、前記第1の信号経路
    上の信号であって、前記振幅制限手段から出力される信
    号を選択する参照信号選択手段と を備えたことを特徴と
    するエコーキャンセラ。
  2. 【請求項2】 前記推定動作許可手段は、前記第1の信
    号経路におけるエコーキャンセラの出力信号の振幅レベ
    ルと、前記第2の信号経路におけるエコーキャンセラの
    入力信号の振幅レベルと、前記第2の信号経路における
    エコーキャンセラの出力信号の振幅レベルとを比較する
    ことにより、前記第2の信号経路上に伝送すべき信号が
    あるか否かを判定するように構成されていることを特徴
    とする請求項1記載のエコーキャンセラ。
  3. 【請求項3】 前記エコー経路は、ハンズフリー電話機
    のスピーカとマイクロフォンとの間に存在する音響エコ
    ー経路であることを特徴とする請求項1記載のエコーキ
    ャンセラ。
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