JP3492835B2 - 電線・ケーブルの劣化診断方法 - Google Patents
電線・ケーブルの劣化診断方法Info
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Description
領域における誘電損失の変化に基いて、電線・ケーブル
の絶縁体の劣化の度合いを非破壊的に判定する方法に関
する。
を目的として、その経年劣化の度合いを非破壊的に検出
する劣化診断技術の開発が要請されている。高圧ケーブ
ルでは、水トリー検出を利用した診断方法の開発が進
み、既に実用化されているが、600V級以下の低圧の
電線・ケーブルでは、絶縁劣化に関する検討例が比較的
少なく、現時点では、確立した手法がないのが現状であ
る。従来、低圧の電線・ケーブルにおいては、絶縁体よ
りもシースの劣化が先行するという考え方から、超音波
振動の共振を利用した超音波硬度法や、衝撃体の衝突前
後の速度変化を利用した反発硬度法など、シースの表面
硬度の低下に着目した非破壊的診断方法が提案されてい
る。
ブルの劣化診断技術について種々研究する間に、使用環
境によっては、絶縁体がシースよりも先に劣化する場合
があることを見出した。すなわち、例えば低圧ケーブル
の代表例として、600VのCCV(制御用架橋ポリエ
チレン絶縁ポリ塩化ビニリシースケーブル)2心×2mm
2 を用い、これを90℃×5Gy/hの熱と放射線の環
境下で、複合加速劣化試験を実施したところ、図2に示
す結果が得られた。この図は、上記環境下で劣化させた
ケーブルのシースと絶縁体の伸びの低下速度を比較した
もので、横軸は時間(h)を示し、縦軸はJIS C
3005に準じ、試料を引張速度200mm/minで引張っ
た際の引張破断時伸び(%)を示している。低圧ケーブ
ルの寿命終点は、一般的に、被覆材料の伸びの絶対値が
100%または50%に達した時点とされているので、
図2は、曲線Aのシースよりも、曲線Bの絶縁体の方が
先に寿命に達していることを示している。したがって、
5Gy/h程度の低い線量率で放射線が存在する環境に
布設されている低圧の電線・ケーブルにおいては、シー
スの劣化診断だけでは不十分であると考えられる。ま
た、放射線の存在しない環境下で使用される電線・ケー
ブルにおいても、長期間の使用により、絶縁体が周囲の
熱の影響で劣化することもあるので、高い信頼性を維持
しようとする場合には、シースのみでなく絶縁体も劣化
診断を行うことが有用と考えられる。
電線・ケーブルの劣化診断を行う場合には、シースのみ
でなく、絶縁体も劣化診断を行うことが有用と考えられ
るが、従来は、絶縁体の劣化状況を非破壊的に、しかも
正確に診断する手法は確立していなかった。そこで本発
明は、電線・ケーブルの絶縁層の劣化の度合いを非破壊
的に、しかも簡単かつ正確に診断できる方法を提供する
ことを課題とするものである。
の劣化診断方法は、架橋ポリエチレンからなる絶縁被覆
を有する心線を備えた電線・ケーブルの絶縁体劣化診断
方法において、絶縁被覆の10 −4 〜1Hzの周波数領
域における誘電損失を測定し、この誘電損失の変化に基
づいて絶縁体の劣化度を判定することを特徴とする。さ
らに、本発明の電線・ケーブルの劣化診断方法は、実布
設され、それぞれに架橋ポリエチレンからなる絶縁被覆
を有する複数の心線を備えた電線・ケーブルの場合に
は、隣接する心線の導体間に電圧を印加し、誘電スペク
トル測定法を用いて絶縁被覆の10 −4 〜1Hzの周波
数領域における誘電損失を測定することを包含してい
る。
の誘電損失としては、誘電損失率ε″(ε′tanδ)
や誘電正接tanδ、あるいは誘電損失角δなどがあ
る。劣化度の判定に利用する低周波数領域としては、1
Hz以下、好ましくは10-4〜1Hzとすることが望ま
しい。また電線・ケーブルのシースを、その表面硬度の
低下に着目した測定方法で診断する場合には、超音波硬
度法や反発硬度法を利用することができる。
は誘電スペクトル法を利用することができる。この誘電
スペクトル法は超低周波領域から商用周波領域までの広
い周波数レンジにおける誘電分散を調べることができる
もので、劣化に伴う絶縁体内部の分極状態の変化を詳細
に知ることができる。誘電スペクトル法には、直流電圧
に対する時間的応答から数学的に求めるタイムドメイン
法と、インピーダンスアナライザを用いる周波数ドメイ
ン法がある。このタイムドメイン法を用いた誘電スペク
トル測定装置は、例えば米国Imass社から“Time D
omain Spectrometer Dielectric Measurement System”
として市販されている。図1は、タイムドメイン法を用
いた誘電スペクトル測定装置の概要を示している。同図
において、試料Cs と基準容量Cref はパルス電源+
V,−Vに直列接続され、パルス電源+V,−Vの中点
は接地されると共に、試料Cs および基準容量Cref の
中点と接地点との間に増幅器Aがブリッジ接続されてい
る。また、増幅器Aの出力端子とマイナス側入力端子と
の間には帰還用コンデンサCf が接続され、増幅器Aの
プラス側入力端子は接地されている。
において、パルス電源+V,−Vより、試料Cs および
基準容量Cref にパルス電圧+Vstep,−Vstepを印加
すると、これらの電圧に対する電位応答から、出力電圧
Vout が発生する。この出力電圧Vout とパルス電圧V
stepから、次式により試料の容量Cs (t)が求められ
る。
により誘電率ε(t)が求められる。 Cs (t)=Cg ε(t) ……………………………………………(2) ε(t)を、次の(3)、(4)式のラプラス変換によ
り時間の関数から周波数の関数に変換し、任意の周波数
における誘電正接tanδを求めることができる。な
お、式中のε´(f)とε''(f)は、複素誘電率の実
数部分と虚数部分である。
導体が線間距離dをもって平行に位置していると仮定
し、次式により求めた。
を調べたところ、以下の実施例で述べるように、特に1
Hz以下の低周波数領域において顕著な特性を示すこと
が判明した。本発明はこの特性を利用して電線・ケーブ
ルの絶縁体の劣化診断を行うものである。
架橋ポリエチレン絶縁ポリ塩化ビニリシースケーブル)
2心×2mm2 を用いた。このケーブルは、図3に示すよ
うに、導体1の外周にポリエチレンを押出し被覆し、こ
れに電子線を照射してポリエチレンを架橋させて絶縁体
2とした絶縁心線3を2本、介在4と共に円形に撚合わ
せ、その外側にポリ塩化ビニル樹脂を押出し被覆してシ
ース5としたケーブルである。このケーブルをオリジナ
ルのまま、あるいは熱と放射線の環境下で加速劣化させ
た後、前述の誘電スペクトル測定装置により、絶縁体2
の誘電正接tanδその他の誘電特性を測定した。この
場合、ケーブルの2本の導体1を図1の回路の試料Cs
の両極とし、測定電圧として±Vstep=100Vのステ
ップ電圧を印加して、10-3〜104 Hzの周波数範囲
における誘電正接tanδを測定した。
リジナル品と、これを90℃の熱風循環式恒温槽に入
れ、コバルト60のガンマ線照射設備により250Gy
/hの比較的高い線量率で放射線を照射した劣化品のt
anδ−周波数特性を示す。同図中、曲線Aはオリジナ
ル品の測定結果を示すもので、そのtanδは1Hz付
近以下でほぼゼロまたは検出感度以下に低下している。
また、この試料から絶縁体を切出し、その引張破断時伸
びを測定した結果は421%であった。曲線Bは上記ケ
ーブルを上記環境下で168時間劣化させた場合の測定
結果を示すもので、この場合もtanδは1Hz付近以
下でほぼゼロまたは検出感度以下に低下している。この
試料の引張破断時伸びを測定した結果は342%であ
り、劣化はあまり進んでいない状態のケーブルであると
言える。曲線Cは上記ケーブルを同じ環境下で336時
間劣化させた場合の測定結果を示すもので、この場合の
tanδは、曲線A,Bの場合とは逆に、1Hz付近を
底として周波数の低下と共に増加に転じており、10-3
Hzで0.1程度にまで増加している。この試料の引張
破断時伸びは77%であり、100%を寿命到達点とす
る定義に従えば、既に寿命が尽きている例に該当する。
℃×5Gy/hの比較的低い線量率と温度の複合環境下
で劣化させた場合のtanδ−周波数特性を示す。同図
中、曲線Aは図4と同じオリジナル品の測定結果を示
す。曲線Bは、上記ケーブルを上記環境下で1698時
間劣化させた場合の測定結果を示すもので、この場合の
tanδは1Hzないし0.1Hz付近を底とし、それ
よりも低い周波数領域では、次第に増加している。な
お、この場合の引張破断時伸びは141%であり、劣化
がかなり進んでいるケースである。曲線Cは、上記ケー
ブルを同じ環境下で2830時間劣化させた場合の測定
結果を示すもので、この場合のtanδも、1Hzない
し0.1Hz付近を底として周波数の低下と共に増加に
転じており、10-2Hzよりも若干低い周波数領域では
0.2以上にまで増加している。この試料の引張破断時
伸びは64%であり、既に寿命が尽きている例に該当す
る。
1Hzでのtanδと引張破断時伸びとの関係を示して
いる。同図において、曲線Aは90℃×250Gy/h
の複合環境下で劣化させた場合の関係を示し、曲線Bは
90℃×5Gy/hの複合環境下で劣化させた場合の関
係を示している。
ーブルの絶縁体の劣化が進行すると1Hz程度以下の低
周波数領域においてtanδが増加するという特異な現
象が生じ、しかもtanδと引張破断時伸びとの間には
強い相関が認められる。したがって、1Hz程度以下の
低周波数領域におけるtanδの周波数特性とケーブル
絶縁体の引張破断時伸びとの関係を予め求めてデータベ
ースなどに蓄積しておけば、低周波数領域におけるta
nδを測定し、これを蓄積データと対比することで、電
線・ケーブルの劣化診断を行うことができる。また、オ
リジナル品や劣化があまり進んでいない電線・ケーブル
では、1Hz程度以下の低周波数領域においてtanδ
はゼロまたは検出感度以下であるが、劣化が進行する
と、tanδが増加するので、低周波数領域のある周波
数(例えば0.01Hz)におけるtanδの経時的変
化(例えばオリジナル品と試料のtanδの大きさの違
い、あるいはtanδの前回測定値と今回測定値の大き
さの違いなど)を対比することにより、電線・ケーブル
の劣化診断を行うこともできる。
試験の結果につき述べたが、次に、熱または放射線だけ
の環境下での加速劣化試験の結果を説明する。図7は、
例1におけると同じケーブルを用い、90℃の温度のも
とで、放射線を照射せずに劣化させた場合のtanδと
周波数の関係を示している。同図中、曲線Aは図4と同
じオリジナル品の測定結果を示す。曲線Bは、上記ケー
ブルを上記環境下で720時間劣化させた場合の測定結
果を示すもので、この場合もtanδは1Hz付近以下
でほぼゼロまたは検出感度以下に低下している。この試
料の引張破断時伸びは489%であり、劣化は殆ど進行
していない。なお、この場合の引張破断時伸びはオリジ
ナル品よりも高くなっているが、これは熱の影響で一時
的に伸びが大きくなったことによるものと考えられる。
これに対して、曲線Cは、上記ケーブルを同じ環境下で
7200時間劣化させた場合の測定結果を示すもので、
この場合のtanδは0.1Hz付近を底として周波数
の低下と共に増加に転じており、10-2Hzよりも若干
低い周波数領域では、0.2以上にまで増加している。
なお、この試料の引張破断時伸びは105%であり、間
もなく寿命が来る例に該当する。
い、室温のもとで50Gy/hの線量率で放射線を照射
して劣化させた場合の周波数とtanδの関係を示して
いる。同図中、曲線Aは図4と同じオリジナル品の測定
結果を示す。曲線Bは、上記ケーブルを上記環境下で1
690時間劣化させた場合の測定結果を示すもので、t
anδは1Hz付近でほぼゼロ近くまで低下し、その後
やや上昇しているが、その上昇の程度は僅かである。な
お、この試料の引張破断時伸びは340%であり、劣化
はあまり進んでいない。これに対して曲線Cは上記ケー
ブルを同じ環境下で2817時間劣化させた場合の測定
結果を示すもので、この場合のtanδは0.1Hz付
近を底として周波数の低下と共に増加に転じており、2
×10-3Hz付近で0.06程度まで増加し、その後減
少している。なお、この試料の引張破断時伸びは43%
であり、既に寿命が尽きた例に該当する。この例におい
ても例1の場合と同様、1Hz以下の低周波領域におけ
るtanδの周波数特性、または1Hz以下の任意の周
波数、例えば0.01Hzにおけるtanδの測定値を
オリジナル品のtanδまたは前回測定のtanδ値と
比較することにより、その経時的変化に基いて電線・ケ
ーブルの劣化診断を行うことができる。
ルでは、1Hz以下の低周波領域において絶縁体のta
nδを測定すると、周波数の低下と共にtanδが増加
するので、所定周波数における誘電損失を測定し、この
誘電損失の経時的変化に基づいて電線・ケーブルの劣化
診断を行うことができる。また、所定周波数領域におけ
る誘電損失の周波数特性を測定し、この誘電損失の周波
数特性の経時的変化に基づいて電線・ケーブルの劣化診
断を行うことができる。また、劣化の進んだ電線・ケー
ブルでは、1Hz以下の低周波領域において、tanδ
だけでなく、誘電損失率ε″(ε′tanδ)や損失角
δも周波数の低下と共に増加するので、この内から適当
な項目を選択し、その所定周波数における経時的変化や
所定周波数領域における周波数特性の経時的変化を誘電
スペクトル法などにより測定し、これを予め求めた絶縁
体の劣化データと対比することにより、電線・ケーブル
の劣化診断を行うことができる。
量率の比較的低い環境下では、絶縁体がシースよりも先
に劣化することがあるので、本発明は原子力発電所など
の原子力施設に実布設されている各種の低圧電線・ケー
ブルの劣化診断に有効であるが、放射線の影響のない環
境下で使用されている電線・ケーブルの劣化診断にも用
いることができる。また、場合によっては、絶縁体の劣
化診断と共に、シースの劣化診断も行うようにすれば、
電線・ケーブルの信頼性を一層高めることができる。こ
の絶縁体とシースの複合診断に際しては、絶縁体を上述
したタイムドメイン法を用いた誘電スペクトル測定装置
により診断すると同時に、またはその前後に、シースを
超音波振動の共振を利用した超音波硬度法や、衝撃体の
衝突前後の速度変化を利用した反発硬度法など、シース
の表面硬度の低下に着目した非破壊的診断方法で診断す
るようにすればよい。なお、反発硬度法は、被測定材の
表面に向けて衝撃体を衝突させ、その衝撃体の衝突直前
の速度と反発直後の速度との関係から被測定材の表面硬
度を測定するもので、その詳細は例えば特公平1−20
370号公報に示されている。上記実施例で例示したC
CVケーブルのような計装ケーブルをはじめ、低圧の電
線・ケーブルの多くは通常、複数の心線を内蔵している
ので、隣接する2本の心線の導体を電極として利用する
ことにより、遮蔽層のない電線・ケーブルであっても絶
縁体に電界を作用させることができ、誘電スペクトル法
による劣化診断が可能である。もっとも本発明は低圧の
電線・ケーブルに限らず、遮蔽層を備えた各種の電力ケ
ーブルや同軸ケーブルなどにも適用することができる。
を用いた誘電スペクトル測定装置により電線・ケーブル
の劣化診断をする方法につき述べた。タイムドメイン法
は、10-3程度の超低周波領域までのスペクトルを得よ
うとする場合、周波数ドメイン法に比較して測定時間が
短くて済むという利点があり、有利であるが、本発明は
必ずしもこれに限定されるものではなく、場合によって
は、周波数ドメイン法を用いた誘電スペクトル測定装置
により劣化診断することもできる。また、特定の低周波
数での誘電損失の経時的変化を調べる場合には、誘電ス
ペクトル法以外の方法を用いることもできる。
体の劣化の度合いを非破壊的に、しかも簡単かつ正確に
診断することができる。
による誘電スペクトル測定装置の概要を示す回路図であ
る。
環境下で複合加速劣化させた際のシースと絶縁層の伸び
の変化を例示するグラフである。
示する横断面図である。
hの環境下で複合加速劣化させた際のtanδの周波数
特性を例示するグラフである。
環境下で複合加速劣化させた際のtanδの周波数特性
を例示するグラフである。
のtanδと引張破断時伸びとの関係を例示するグラフ
である。
劣化させた場合におけるtanδの周波数特性を例示す
るグラフである。
環境下で加速劣化させた際のtanδの周波数特性を例
示するグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】架橋ポリエチレンからなる絶縁被覆を有す
る心線を備えた電線・ケーブルの絶縁体劣化診断方法に
おいて、前記絶縁被覆の10 −4 〜1Hzの周波数領域
における誘電損失を測定し、この誘電損失の変化に基づ
いて前記電線・ケーブルの絶縁体の劣化度を判定するこ
とを特徴とする電線・ケーブルの劣化診断方法。 - 【請求項2】実布設され、それぞれに架橋ポリエチレン
からなる絶縁被覆を有する複数の心線を備えた電線・ケ
ーブルの劣化診断法において、前記隣接する心線の導体
間に電圧を印加し、誘電スペクトル測定法を用いて前記
絶縁被覆の10 −4 〜1Hzの周波数領域における誘電
損失を測定し、この誘電損失の変化に基づいて前記電線
・ケーブルの絶縁体の劣化度を判定することを特徴とす
る電線・ケーブルの劣化診断方法。 - 【請求項3】架橋ポリエチレンからなる絶縁被覆を有す
る心線を備えた電線・ケーブルの絶縁体劣化診断方法に
おいて、電線・ケーブルのシースの表面硬度を非破壊的
に測定する工程と、前記電線・ケーブルの絶縁体の10
−4 〜1Hzの周波数領域における誘電損失を測定する
工程とを有し、前記表面硬度の変化および前記誘電損失
の変化に基づいて前記電線・ケーブルの劣化度を判定す
ることを特徴とする電線・ケーブルの劣化診断方法。 - 【請求項4】実布設され、それぞれに架橋ポリエチレン
からなる絶縁被覆を有する複数の心線と、前記心線を一
括被覆するシースを備えた電線・ケーブルの絶縁体劣化
診断方法において、前記シースの表面硬度を、超音波振
動の共振を利用した超音波硬度法または衝撃体の衝突前
後の速度変化を利用した反発硬度法で測定する工程と、
前記隣接する心線の導体間に電圧を印加し、誘電スペク
トル測定法を用いて前記絶縁被覆の10 −4 〜1Hzの
周波数領域における誘電損失を測定する工程とを有し、
前記表面硬度の変化および前記誘電損失の変化とに基づ
いて前記電線・ケーブルの劣化度を判定することを特徴
とする電線・ケーブルの劣化診断方法。 - 【請求項5】前記誘電スペクトル測定法は、タイムドメ
イン法により誘電損失の変化を測定することを特徴とす
る請求項2または請求項4に記載の電線・ケーブルの劣
化診断方法。 - 【請求項6】誘電損失が誘電損失率または誘電正接また
は損失角であることを特徴とする請求項1乃至請求項5
のいずれか1項に記載の電線・ケーブルの劣化診断方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32010395A JP3492835B2 (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 電線・ケーブルの劣化診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32010395A JP3492835B2 (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 電線・ケーブルの劣化診断方法 |
Publications (2)
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JPH09159641A JPH09159641A (ja) | 1997-06-20 |
JP3492835B2 true JP3492835B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=18117743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32010395A Expired - Fee Related JP3492835B2 (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 電線・ケーブルの劣化診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3492835B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
KR101223883B1 (ko) * | 2012-11-09 | 2013-01-17 | 목포해양대학교 산학협력단 | 초저주파 탄델타 측정 데이터를 이용한 전력 케이블 상태 진단 장치 및 그 방법 |
JP6322681B2 (ja) * | 2016-10-25 | 2018-05-09 | 株式会社かんでんエンジニアリング | 電力ケーブルの誘電正接測定方法 |
CN114624522B (zh) * | 2020-12-11 | 2025-06-20 | 国网山东省电力公司滨州供电公司 | 一种基于频域介电谱的架空线老化状态分析方法及系统 |
-
1995
- 1995-12-08 JP JP32010395A patent/JP3492835B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
富田淳子 他,熱および放射線によるケーブル材料の劣化と評価方法,昭和電線レビュー,1995年 6月 9日,第45巻第1号,第61−65頁 |
Also Published As
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---|---|
JPH09159641A (ja) | 1997-06-20 |
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