JP3487052B2 - 磁気ヘッド支持機構 - Google Patents

磁気ヘッド支持機構

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JP3487052B2 JP33303195A JP33303195A JP3487052B2 JP 3487052 B2 JP3487052 B2 JP 3487052B2 JP 33303195 A JP33303195 A JP 33303195A JP 33303195 A JP33303195 A JP 33303195A JP 3487052 B2 JP3487052 B2 JP 3487052B2
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、情報を磁気的に記
録・再生するディスク記憶装置に装着される磁気ヘッド
支持機構に関し、さらに詳しくは、スライダの低浮上量
化による高速・高記録密度の磁気ディスク装置に適用し
て有効な技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、実用に供されている磁気ディスク
装置のヘッド支持機構の典型的な例は特開昭55−22
296号公報に記載されているものである。磁気ヘッド
を搭載したスライダは、ジンバルの舌部の接触する領域
全域を接着剤等で固定されている。ジンバルはスライダ
がディスク面に追従できるようにディスク面垂直方向に
は柔軟な構造となっている。ジンバルにはディンプルと
呼ばれる突起が設けてあり、スライダはディンプルの頂
点を支点として自由に回転できる。ロードアームはジン
バルを保持する剛体部と、ディンプルを介してスライダ
に必要な荷重を与えるばね部で構成されている。 【0003】特公昭58−43826号公報に記載のフ
ロッピーディスク用の磁気ヘッド支持装置の例では、固
定基台に回転可能に支持された可動基台を設け、固定基
台と可動基台の先端部にジンバルを取り付け、ジンバル
の中心に磁気ヘッドの上面を接着剤等で固定している。
さらに、磁気ヘッドのディスク面に垂直な方向の変位を
抑制しスライダに必要な荷重をかけるためにジンバル背
面中心を支える支えピンを設けている。 【0004】特開平1−179287号公報に記載の例
では、放射状に形成される4本の腕でジンバルを構成し
ている。その中で互いに隣り合わない2本の腕の先端部
をスライダに固定し、残りの2本の先端部をロードアー
ムに固定することにより、ヘッド支持機構を構成してい
る。また、ジンバルとスライダの間にスペーサを設け
る、もしくはスライダ側のジンバル取り付け面に溝を設
けることにより、スライダの回転の自由度を確保してい
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】特開昭55−2229
6号公報に開示のヘッド支持機構では、スライダはジン
バルの舌部の接触する領域全域を接着剤等で固定されて
いる。このため、ジンバルの舌部の初期的な反りやねじ
れ、あるいは接着時の応力、押し付け荷重やヘッド組み
立て作業時の外乱等による反りやねじれによりスライダ
が変形し、スライダの浮上面の反り・ねじれが発生し、
スライダの浮上量がばらつく。あるいは、スライダの初
期的な反り・ねじれ、接着時の応力、荷重や外乱等によ
る反りやねじれが、ジンバル舌部に影響し、スライダ浮
上面の初期姿勢角のばらつきを生じさせ、浮上量がばら
つく。さらに、多くの磁気ヘッド支持機構では、ジンバ
ル舌部はステンレス鋼、スライダはセラミック、接着剤
はアクリルやエポキシ系の樹脂でできており、線膨張係
数は大きい方から、接着剤、ジンバル舌部、スライダの
順になっている。そのため、稼動中のディスク装置内の
温度変化に伴い接着剤が他の2者よりも大きく伸縮し、
バイメタル効果によりジンバル舌部及びスライダに曲げ
変形が起こり、スライダの浮上面に反り・ねじれが生
じ、浮上量が変化する。 【0006】浮上量ばらつきにより浮上量が設計値より
も低くなりすぎた場合には、スライダとディスクが接触
し、ディスク上のデータを損傷する危険性があるため、
浮上量設計値を低くした高記録密度のディスク装置を実
現することができない。一方、浮上量ばらつきにより浮
上量が高くなりすぎた場合には、ヘッドと記録媒体間の
距離が大きくなり、記録・再生時に誤りが発生しやすく
なるため、高速・高記録密度のディスク装置を実現でき
ない。 【0007】特公昭58−43826号公報の磁気ヘッ
ド支持装置でも、スライダの上面すべてを用いて固定し
ているため、前述のジンバルとスライダの反り・ねじれ
の相互の変形による浮上量ばらつきが発生し、高速・高
記録密度の磁気ディスク装置を実現することができな
い。 【0008】特開平1−179287号公報のヘッド支
持機構では、上記の従来技術と同様に反り・ねじれの影
響が現れるのに加え、ジンバルのスライダ取り付け面が
2ヶ所に分割されるため、スライダへの押し付け荷重に
より、2ヶ所のスライダ取り付け面が引っ張られること
により浮上面の反りが発生しやすい。スライダ取り付け
面間のねじれが特に影響しやすい。 【0009】本発明の目的は、ヘッド組み立て時に起こ
るジンバルやスライダの反り・ねじれ等による浮上量ば
らつきを低減することにより、スライダの低浮上化を実
現することが可能な磁気ヘッド支持技術を提供すること
にある。 【0010】本発明の他の目的は、磁気ディスク装置の
稼動時のスライダ浮上量変化を抑制し、記録・再生時の
誤りの発生を抑えることによって、高速・高記録密度の
磁気ディスク装置を実現することが可能な磁気ヘッド支
持技術を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、磁気ヘッドを
搭載したスライダをジンバル舌部またはスライダスペー
サ部またはスライダスペーサに接着により固定した磁気
ヘッド支持機構において、ジンバル舌部またはスライダ
スペーサ部またはスライダスペーサのスライダ背面と対
向する面の反対側の一部もしくは全面にエッチング等を
施すことにより、部分的に板厚を薄くしたものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。 【0013】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態である磁気ヘッド支持機構の先端部の構造の一
例を拡大して示す断面図、図2は本実施の形態の磁気ヘ
ッド支持機構を構成するジンバルを取り出して示す斜視
図、図3は本実施の形態の磁気ヘッド支持機構の斜視
図、図4は本実施の形態の磁気ヘッド支持機構の平面図
である。 【0014】図1〜図4に示すように、磁気ヘッドを搭
載したスライダ1のスライダ背面1aがジンバル舌部2
aに接着剤3で固定される。ジンバル2は、ジンバル舌
部2a、腕部2b及びロードアーム4への取り付け部2
cからなっており、取り付け部2cは溶接点5を介して
ロードアーム4と接合されている。ジンバル舌部2a
は、スライダ背面1aと対向する面の反対側の一部もし
くは全面にエッチング等を施すことにより、ジンバル2
の他の部分(板厚t0)と比べて板厚t1が薄くなって
いる。ジンバル2の腕部2bはディスク6に平行な方向
には変形しにくく、垂直な方向には変形しやすい構造で
あり、ジンバル舌部2aがロードアーム4の先端部に設
けられたディンプル4aと接している。こうすることに
より、スライダ1はディンプル4aを中心として、ディ
スク6に平行な軸の回りに柔軟に回転することができ、
スライダ浮上面1bの初期姿勢角と浮上時の姿勢の差に
よる浮上量ばらつきを抑えると同時に、ディスク6の表
面のうねりにスライダ1が追従しながら浮上することが
可能になる。 【0015】ロードアーム4はディンプル4aを有する
先端部、ジンバル2の腕部2bに比べて変形しにくい剛
体部4b、ディンプル4aを介してスライダ1にディス
ク6に垂直な押し付け荷重を付与するばね部4c、及び
マウント7を介してガイドアーム8に接続されるベース
部からなる。図4は、ガイドアーム8の基部を中心にデ
ィスク6の半径方向に回転し、ヘッドがディスク6上の
所定のトラックにアクセスする、インラインアクセス方
式を示している。 【0016】ジンバル2はディスク面に平行な方向には
変形しにくく、垂直な方向には変形しやすいことが、ス
ライダ1の安定した浮上のために望ましい。そのため
に、多くの磁気ヘッド支持機構では、ステンレス鋼の薄
い板材をエッチング及びプレス成形することにより形成
されたジンバルを用い、腕部2bのように柔軟で平らな
部分がディスク6と平行になるような構造をとってい
る。しかし実際には、荷重の付与及び姿勢角ばらつきに
より腕部2bはディスク6に垂直な方向に変形し、正確
に平行な状態を保つことはできない。この変形のため、
ディスク6に平行な方向の負荷に対する腕部2bの剛性
及び強度は、正確に平行な状態にある場合と比べて低
い。荷重19.6〜58.8mN(2〜6gf)では厚さ25μm以下の
板材でこの差が顕著になるため、実用では、これより厚
い板材が多く用いられる。 【0017】接着剤3にはアクリルやエポキシ系の樹脂
が多く用いられる。これが紫外線照射または加熱等で硬
化することにより、ジンバル舌部2aとスライダ背面1
aが接着される。スライダ1にはセラミックが多く用い
られる。この場合、線膨張係数は大きい順に接着剤3、
ジンバル舌部2a、スライダ1となる。ヘッド組み立て
工程における接着時加熱温度から室温までの冷却の間、
接着剤3は、スライダ1及びジンバル舌部2aに比べて
大きく収縮し、スライダ背面1a及びジンバル舌部2a
の接着剤側は、各々の面に平行な引っ張り応力を受け
る。この応力によりスライダ1は曲げ変形し、スライダ
浮上面1bは凸形状になる。この時の変形量は、接着剤
3の厚さ、スライダ背面1a及びジンバル舌部2aの平
坦さ、ジンバル舌部2a及びスライダ1の厚さにより異
なる。変形量のばらつきによるスライダ浮上面1bの平
坦さのばらつきは、スライダ浮上量ばらつきを引き起こ
すため、低浮上量による高記録密度のディスク装置を実
現できなくなる。 【0018】スライダ1とジンバル舌部2aの接着後の
応力及び周囲の雰囲気の湿度等により、接着剤3にはク
リープもしくは吸湿等による伸びが発生する。この伸び
によりスライダ1の曲げ変形が緩和され、時間に伴い、
スライダ浮上面1bの平坦さが変化する。この変化及び
変化量のばらつきにより、ヘッド組み立て直後の検査で
のスライダ浮上量とディスク装置組み立て後の浮上量と
の間に差とばらつきが生じる。このため、低浮上量によ
る高記録密度のディスク装置での信頼性を確保できなく
なる。 【0019】ディスク装置の起動直後と定常稼動時では
ディスク装置内部のヘッド周囲の温度は異なる。また、
ディスク装置を設置してある場所の気温の変化によって
も、ディスク装置内の温度は変化する。これらの温度変
化に伴い、接着剤3はスライダ1及びジンバル舌部2a
に比べて大きく伸縮する。この伸縮は、上述のヘッド組
み立て工程の場合と同様、スライダ浮上面1bの平坦さ
の変化をもたらす。この変化により、ディスク装置の稼
動時にスライダ浮上量が変化すると、ディスク6上の記
録媒体とスライダ1上のヘッドとの距離が変化し、記録
・再生時の誤りが発生しやすくなるため、高速・高記録
密度のディスク装置を実現できなくなる。 【0020】ヘッド組み立て時の接着剤3の収縮による
スライダ1の変形量のばらつきを小さくすること、スラ
イダ1とジンバル舌部2aの接着後の接着剤3の時間に
伴う伸びを小さくすること、及び、ディスク装置稼動時
の温度変化に伴う接着剤3の伸縮によるスライダ1の変
形を小さくすることが、高速・高記録密度のディスク装
置を実現するために必要である。 【0021】ヘッド組み立て時のスライダ1の変形量ば
らつきを低減するためには、接着剤3の厚さを一定にす
ることが有効であり、接着剤3の時間に伴う伸びを小さ
くするためには、接着後の接着剤3の応力・ひずみを小
さくすること、温度変化に伴うスライダ1の変形を小さ
くするためには、ジンバル舌部2a及び接着剤3に比べ
てスライダを変形しにくくすることが、有効である。 【0022】上述した以外の方法、例えば、線膨張係数
の小さい接着剤、ジンバル材、スライダ材の選定による
方法などは、接着強度、ジンバルの剛性・強度、接着工
程に要する時間・設備によるヘッドの生産能力ヘの影響
等、非常に多くの検討項目と開発コストの増大をもたら
す。 【0023】上述した3つの方法の中で、最も実現しや
すいものは、ジンバル舌部2a及び接着剤3に比べてス
ライダ1を変形しにくくすることである。言い換えれ
ば、スライダ1に比べて、ジンバル舌部2a及び接着剤
3の剛性を小さくしてやることである。 【0024】ジンバル舌部2a及び接着剤3の低剛性化
は、厚さを薄くすることによるのが効果的である。接着
剤3の厚さは、ヘッド組み立て工程でこれを制御するの
は非常に困難であるが、多くの場合1〜5μm程度であ
り、通常用いられるスライダの厚さと比べて十分に小さ
い。また、多く用いられる接着剤及びスライダ材のヤン
グ率を比較しても、接着剤の剛性は十分に小さい。 【0025】一方、ジンバル舌部2aに用いられるステ
ンレス鋼のヤング率とスライダ1に用いられるセラミッ
クのヤング率は多くの場合、同じオーダーである。ジン
バル舌部2aの厚さは、多くの実用的なジンバルが一定
の厚さの一枚の板材から作られるため、上述の腕部2b
と同じく25μmと同等かそれよりも厚い。 【0026】図5は、ジンバル舌部の板厚とヘッド組み
立て前後でのスライダ浮上面の平坦さの変化量の関係を
有限要素法によるモデルを用いて解析した結果の一例を
示す説明図である。横軸は舌部の板厚、縦軸は平坦さの
変化量を表す。エラーバーは、接着剤の厚さが1μmば
らつくことによる平坦さの変化量のばらつきを示す。舌
部の板厚が薄くなるにつれ、平坦さの変化量、ばらつき
とも小さくなっている。 【0027】図6は、図5と同じ方法により得られた、
ジンバル舌部板厚と、スライダ浮上面の平坦さの変化量
の舌部板厚及び接着剤厚に対する感度の関係を表す線図
である。横軸は舌部板厚、縦軸は感度である。板厚が減
少するにつれて板厚感度は緩やかに増加しているが、接
着剤厚感度は急速に減少している。 【0028】図5及び図6より明らかなように、ヘッド
組み立てに伴う浮上面の平坦さばらつきを抑えるために
は、ジンバル舌部の板厚は25μm以下で薄いほうが良
く、実用的な強度確保のためには、5μm以上であるこ
とが望ましい。 【0029】図1〜図4に示す第1の実施の形態では、
ジンバル2を一枚の板からエッチング加工する際に、ジ
ンバル舌部2aのスライダ背面1aと対向する面と反対
側を、ディンプル4aと接する部分を除いてエッチング
し、ジンバル舌部2aの厚さ(t1)が他の部分(厚さ
t0)と比べて薄くなるようにしてある。このようにす
ることにより、ヘッド組み立て時及びディスク装置稼動
時の温度変化に伴う接着剤3の伸縮によるスライダ1の
変形を小さくすることができ、スライダ背面1a及びジ
ンバル舌部2aの平坦さのばらつき、対向する被接着面
の相対的な傾斜ばらつき、接着工程での押し付け力ばら
つき等に起因する接着剤3の厚さばらつきによる、ヘッ
ド組み立て時のスライダ1変形量ばらつきを低減するこ
とが可能となる。スライダ1の変形量が小さくなること
により接着剤3の内部に発生する応力も小さくなるた
め、クリープ及び吸湿による接着剤3の時間に伴う伸び
も小さくなる。 【0030】温度、湿度等の環境条件による接着剤3の
変形に伴うスライダ1の変形と変形量ばらつきを小さく
することにより、ヘッド組み立て時から装置稼動時まで
のスライダ浮上面1bの平坦さは一定に保たれ、スライ
ダ1の浮上量ばらつきが低減され、安定した低浮上によ
る高速・高記録密度のディスク装置が実現可能となる。 【0031】(実施の形態2)図7、図8、図9は、本
発明の第2の実施の形態を示す。図7は本発明を適用し
た磁気ヘッド支持機構の第2の実施の形態の一例を示す
斜視図、図8は本実施の形態の磁気ヘッド支持機構の先
端部の構造を拡大して示す断面図、図9は本実施の形態
を構成するジンバルの構造の一例を示す斜視図である。 【0032】磁気ヘッドを搭載したスライダ9をスライ
ダ背面9aにてジンバル10のジンバル舌部10aに接
着剤11で固定し、ジンバル10は、ジンバル舌部10
a、腕部10b及びロードアーム12との取り付け部1
0cからなっており、取り付け部10cは溶接点13を
介してロードアーム12と接合されている。ジンバル舌
部10aは、スライダ背面9aと対向する面の反対側の
一部もしくは全面にエッチング等を施すことにより、ジ
ンバル10の他の部分と比べて板厚が薄くなっている。
ジンバルの腕部10bはディスクに平行な方向には変形
しにくく、垂直な方向には変形しやすい構造であり、ジ
ンバル舌部10aに設けられたディンプル10dにてロ
ードアーム12と接している。こうすることにより、ス
ライダ9はディンプル10dを中心として、ディスクに
平行な軸の回りに柔軟に回転することができ、スライダ
浮上面9bの初期姿勢角と浮上時の姿勢の差による浮上
量ばらつきを抑えると同時に、ディスク表面のうねりに
スライダ9が追従しながら浮上することが、可能にな
る。 【0033】この第2の実施の形態では、ジンバル舌部
10aのスライダ背面9aと対向する面の反対側を、デ
ィンプル10dの部分を除いてエッチングしてある。こ
れによりジンバル舌部10aの厚さt1を他の領域の厚
さt0よりも薄くし、剛性を選択的に小さくすることが
できるので、第1の実施の形態と同様に、環境による接
着剤11の伸縮によるスライダ9の変形を低減し、ヘッ
ド組み立て時及びディスク装置稼動時のスライダ浮上面
9bの平坦さの変化とばらつきを縮小できる。したがっ
て、安定した低浮上による高速・高記録密度のディスク
装置を実現することが可能となる。 【0034】(実施の形態3)図10、図11、図12
は、本発明の第3の実施の形態を示す。図10は本発明
を適用した磁気ヘッド支持機構の第3の実施の形態の一
例を示す斜視図、図11は本実施の形態の磁気ヘッド支
持機構の先端部を拡大して示す斜視図、図12は本実施
の形態の磁気ヘッド支持機構の先端部を拡大して示す断
面図である。 【0035】この第3の実施の形態の磁気ヘッド支持機
構では、磁気ヘッドを搭載したスライダ14がスライダ
背面14aにてスライダスペーサ部16に接着剤15で
固定され、スライダスペーサ部16、環状柔軟部17と
スライダスペーサ部16を接続する内腕部18、環状柔
軟部17とロードアーム部20を接続する外腕部19及
びロードアーム部20は、一枚の板材から一体的に形成
される。 【0036】環状柔軟部17、内腕部18及び外腕部1
9は、スライダ14がディスク面のうねり等に追従でき
るようにするために、スライダ背面14aと対向する面
にエッチング等を施すことにより、ロードアーム部20
と比べて板厚が薄くなっている。これにより、スライダ
14と環状柔軟部17、内腕部18及び外腕部19の間
に隙間を確保でき、スライダ14は、内腕部18及び外
腕部19を軸として自由に回転できる。 【0037】スライダスペーサ部16の板厚t1は、ス
ライダ背面14aと対向する面の反対側の一部または全
面にエッチング等を施すことにより、本来の板材の板厚
t0もしくはロードアーム部20の板厚t0よりも薄く
なっている。こうすることにより、第1及び第2の実施
の形態でのジンバル舌部と同様に、スライダスペーサ部
16の剛性を選択的に小さくし、ヘッド組み立て時やデ
ィスク装置稼動時の環境による接着剤15の伸縮による
スライダ14の変形を小さくし、スライダ浮上面14b
の平坦さの変化とばらつきを縮小し、浮上量ばらつきを
低減することができ、低浮上による高速・高記録密度の
ディスク装置が実現可能となる。 【0038】(実施の形態4)図13、図14、図15
は、本発明の第4の実施の形態を示す。図13は本発明
を適用した磁気ヘッド支持機構の第4の実施の形態の一
例を示す斜視図、図14は本実施の形態の磁気ヘッド支
持機構の先端部を拡大して示す斜視図、図15は本実施
の形態の磁気ヘッド支持機構を構成するスライダスペー
サを取り出して示す斜視図である。 【0039】この第4の実施の形態の磁気ヘッド支持機
構では、磁気ヘッドを搭載したスライダ21はスライダ
背面21aにてスライダスペーサ23に接着剤22で固
定され、スライダスペーサ23とジンバル24は互いに
接触する領域よりも小さい固定領域25で溶接等により
固定される。ジンバル24は、環状柔軟部24a、スラ
イダスペーサ取り付け部24b、ロードアーム固定部2
4e、環状柔軟部24aとスライダスペーサ取り付け部
24bを接続する内腕部24c、環状柔軟部24aとロ
ードアーム固定部24eを接続する外腕部24dを一体
的に形成して構成され、溶接等によりロードアーム26
に固定される。 【0040】ジンバル24は平らであり、スライダ背面
21aとスライダスペーサ取り付け部24bとの間にス
ライダスペーサ23を挟むことにより、スライダ背面2
1aとジンバル24の間に隙間ができ、スライダ21は
内腕部24c及び外腕部24dを軸として自由に回転す
ることができるので、スライダ21はディスク面のうね
りに追従しながら浮上することができる。 【0041】スライダスペーサ23の板厚t1は、ロー
ドアーム26と同じかそれよりも厚い板厚の板材を用
い、スライダ背面21aと対向する面の反対側の固定領
域25との固定部を除く部分にエッチング等を施すこと
により、加工前の板材の板厚t0よりも薄くなってい
る。こうすることにより、スライダ背面21aとジンバ
ル24の間の隙間を確保すると同時に、第1、第2の実
施の形態のジンバル舌部及び第3の実施の形態のスライ
ダスペーサ部と同様に、スライダスペーサ23の剛性を
選択的に小さくし、ヘッド組み立て時及びディスク装置
稼動時の環境による接着剤22の伸縮に伴うスライダ2
1の変形を小さくし、スライダ浮上面21bの平坦さの
変化とばらつきを縮小し、スライダ浮上量のばらつきを
小さくし、低浮上による高速・高記録密度のディスク装
置を実現することが可能になる。 【0042】以上説明したように、本発明の磁気ヘッド
支持機構の各実施の形態によれば、ヘッド組み立て時及
びディスク装置稼働時の環境に起因する接着剤の伸縮に
よるスライダ浮上面の変形及びばらつきを縮小すること
により、スライダ浮上量のばらつき及び変動を小さくで
きる。この結果、スライダ浮上量が低く、データの書き
込み・再生時の誤りが少ない、高速・高記録密度の磁気
ディスク装置を実現することが可能になる。 【0043】 【発明の効果】本発明の磁気ヘッド支持機構によれば、
ヘッド組み立て時に起こるジンバルやスライダの反り・
ねじれ等による浮上量ばらつきを低減することにより、
スライダの低浮上化を実現することができる、という効
果が得られる。 【0044】また、磁気ディスク装置の稼動時のスライ
ダ浮上量変化を抑制し、記録・再生時の誤りの発生を抑
えることによって、高速・高記録密度の磁気ディスク装
置を実現することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態である磁気ヘッド支
持機構の先端部の構造の一例を拡大して示す断面図であ
る。 【図2】本発明の第1の実施の形態の磁気ヘッド支持機
構を構成するジンバルを取り出して示す斜視図である。 【図3】本発明の第1の実施の形態の磁気ヘッド支持機
構の斜視図である。 【図4】本発明の第1の実施の形態の磁気ヘッド支持機
構の平面図である。 【図5】ジンバル舌部の板厚とヘッド組み立て前後での
スライダ浮上面の平坦さの変化量の関係を有限要素法に
よるモデルを用いて解析した結果の一例を示す説明図で
ある。 【図6】ジンバル舌部板厚と、スライダ浮上面の平坦さ
の変化量の舌部板厚及び接着剤厚に対する感度の関係の
一例を表す線図である。 【図7】本発明を適用した磁気ヘッド支持機構の第2の
実施の形態の一例を示す斜視図である。 【図8】本発明の第2の実施の形態の磁気ヘッド支持機
構の先端部の構造を拡大して示す断面図である。 【図9】本発明の第2の実施の形態を構成するジンバル
の構造の一例を示す斜視図である。 【図10】本発明を適用した磁気ヘッド支持機構の第3
の実施の形態の一例を示す斜視図である。 【図11】本発明の第3の実施の形態の磁気ヘッド支持
機構の先端部を拡大して示す斜視図である。 【図12】本発明の第3の実施の形態の磁気ヘッド支持
機構の先端部を拡大して示す断面図である。 【図13】本発明を適用した磁気ヘッド支持機構の第4
の実施の形態の一例を示す斜視図である。 【図14】本発明の第4の実施の形態の磁気ヘッド支持
機構の先端部を拡大して示す斜視図である。 【図15】本発明の第4の実施の形態の磁気ヘッド支持
機構を構成するスライダスペーサを取り出して示す斜視
図である。 【符号の説明】 1…スライダ、1a…スライダ背面、1b…スライダ浮
上面、2…ジンバル、2a…ジンバル舌部、2b…腕
部、2c…取り付け部、3…接着剤、4…ロードアー
ム、4a…ディンプル、4b…剛体部、4c…ばね部、
5…溶接点、6…ディスク、7…マウント、8…ガイド
アーム、9…スライダ、9a…スライダ背面、9b…ス
ライダ浮上面、10…ジンバル、10a…ジンバル舌
部、10b…腕部、10c…取り付け部、10d…ディ
ンプル、11…接着剤、12…ロードアーム、13…溶
接点、14…スライダ、14a…スライダ背面、14b
…スライダ浮上面、15…接着剤、16…スライダスペ
ーサ部、17…環状柔軟部、18…内腕部、19…外腕
部、20…ロードアーム部、21…スライダ、21a…
スライダ背面、21b…スライダ浮上面、22…接着
剤、23…スライダスペーサ、24…ジンバル、24a
…環状柔軟部、24b…スライダスペーサ取り付け部、
24c…内腕部、24d…外腕部、24e…ロードアー
ム固定部、25…固定領域、26…ロードアーム。
フロントページの続き (72)発明者 益川 哲男 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (72)発明者 高橋 賢治 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (72)発明者 吉松 稔兼 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (72)発明者 大澤 英紀 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (72)発明者 竹内 芳徳 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 ストレージシステム事 業部内 (56)参考文献 特開 平5−151730(JP,A) 特開 平7−153215(JP,A) 特開 昭55−22296(JP,A) 特開 平8−190712(JP,A) 特開 平5−159502(JP,A) 特開 平7−220258(JP,A) 特開 平1−179287(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/16 G11B 5/56

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】気ヘッドを搭載したスライダと、前記
    ライダを接着剤を介して保持するスライダスペーサと、
    前記スライダスペーサをスライダスペーサ取り付け部
    保持しロードアームを介してガイドアームに接続される
    ジンバルとを有し、 前記スライダスペーサの前記ジンバル側の面において、
    前記スライダスペーサ取り付け部に固定される固定部以
    外の領域面を、前記固定部の領域面より低い所定の平坦
    面とすることを特徴とする磁気ヘッド支持機構。
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