JP3482262B2 - Thermoplastic resin composition - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルとポリオ
レフィンを含む熱可塑性樹脂組成物に関し、さらに詳し
くは、各成分が良好に相溶化されたポリエステルとポリ
オレフィンを含む熱可塑性樹脂組成物に関する。本発明
は特に、自動車の内外装品、電装部品、家電製品、スポ
ーツ用品、家具、事務用品などの用途において有用な前
記樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】ポリエステルは、耐熱
性、機械的強度および絶縁性に優れた樹脂である。一
方、ポリオレフィンは、低比重でしかも耐衝撃性に優
れ、また成形性や、耐水性、耐薬品性等の環境特性が良
好であるという特長を有する。そこでポリエステルとポ
リオレフィンとを配合して、両者の長所を備えた樹脂組
成物を製造する試みが行われてきた。ところが、ポリエ
ステルとポリオレフィンは互いの相溶性が悪いために、
両者を配合した熱可塑性樹脂組成物では、耐衝撃性およ
び機械的強度が低下してしまうという問題がある。
【0003】ポリエステルとポリオレフィンの相溶性を
向上させる試みとして、ポリエステルに、不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体、特に無水マレイン酸(MAH)
等の不飽和ジカルボン酸無水物を付加したポリオレフィ
ンを配合して溶融混練する方法が知られている。この方
法により、両者の相溶分散性が向上し、よって耐衝撃性
が優れ、吸水による劣化が防止された組成物が得られ
る。しかし、この方法では、ジカルボン酸無水物をポリ
オレフィンに付加させる際に、ポリオレフィンの架橋に
よる変質や劣化を生じてしまうこと、およびポリオレフ
ィンの特定部分を変性できないため、変性ポリオレフィ
ンの分子内反応、分子内会合等が生じてしまい、相溶化
による物性の改善が十分でない。また、ポリオレフィン
変性後に残留する未反応の酸とポリエステルが反応して
着色し、外観を損なうという問題もあった。
【0004】そこで本願出願人は既に、ポリエステルお
よびポリオレフィンを、グリシジルオキシ基を有する重
合性化合物および重合開始剤と共に溶融混練する方法
(特開平5-39329 号公報)を見出した。
【0005】本発明は、ポリエステルとポリオレフィン
とが良好に相溶化された、耐衝撃性、引張り強度、耐剥
離性等の力学的特性、耐熱性等の熱的特性、外観等の表
面特性および、耐水性、耐薬品性等の環境特性に優れた
熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリエス
テルとポリオレフィンの相溶化について鋭意検討を重ね
た結果、相溶化剤として、スチレン系の化合物残基を末
端に備えたポリプロピレンを用いると、両者の相溶化が
良好であり、着色を生じることもなく優れた前記特性を
有する樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到
達した。
【0007】すなわち本発明によれば、(A)ポリエス
テル0.1〜99重量%、(B)ポリオレフィン0.1
〜99重量%、および(C)末端に、次式(I):[0
008]
【化2】
(上記式中、RaおよびRbはそれぞれ独立して、水素
原子またはメチル基を表し;Xは、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ハロア
ルキル基、エステル基、ジアルキルアミノアルキル基、
ビストリアルキルシリルアミノ基またはトリアルキルシ
ロキシ基から選択される、活性水素を含有しない置換基
であり;mは置換基Xの数を表す0〜5の整数であり;
nは平均値であり、0.5〜100の範囲にある)で示
される構造を有する、末端変性ポリプロピレン0.01
〜99重量%を含む熱可塑性樹脂組成物が提供される。
【0008】
【化2】
(上記式中、Ra およびRb はそれぞれ独立して、水素
原子またはメチル基を表し;Xは、活性水素を含有しな
い置換基であり;mは置換基Xの数を表す0〜5の整数
であり;nは平均値であり、0.1 〜500 の範囲にある)
で示される構造を有する、末端変性ポリプロピレン0.
01〜99重量%を含む熱可塑性樹脂組成物である。
【0009】好ましい態様として、次のものを挙げるこ
とができる:
前記式(I)において、Xが、塩素原子、メチル基、
メトキシ基、t−ブトキシ基、メトキシメチル基、クロ
ロメチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、ジメチルアミノメチル基、ビストリメチルシリル
アミノ基またはトリメチルシロキシ基から選択される前
記の熱可塑性樹脂組成物。
(C)末端変性ポリプロピレンが、バナジウム化合物
と有機アルミニウム化合物とからなる触媒の存在下で、
プロピレンをリビング重合して得られたものである前記
のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
各成分の量が、(A)1〜95重量%、(B)1〜9
5重量%および(C)0.1〜95重量%である前記の
いずれかの熱可塑性樹脂組成物。
前記のいずれかの熱可塑性樹脂組成物の製造方法であ
って、各成分を200〜350℃で溶融混練する方法。
【0010】次に、本発明を説明する。まず、(A)ポ
リエステルは、特に限定されず、ジカルボン酸とジオー
ルとの重縮合で得られる公知のポリエステルが使用でき
る。ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。こ
れらは芳香環がアルキル基、ハロゲン原子等で置換され
ていてもよい。またジオールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコー
ル等のアルキレングリコールなどの飽和二価アルコール
類が挙げられる。これらのジカルボン酸またはジオール
は、単独で使用してもよく、また2種以上組合せて用い
ることもできる。好ましいポリエステルとしては、例え
ばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト(ポリブチレンテレフタレート、PBT)、ポリヘキ
サメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサン-1,4-
ジメチロールテレフタレート、ネオペンチルテレフタレ
ート等が挙げられる。これらのなかでは、ポリエチレン
テレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタ
レート(PBT)が好ましい。なお、グリコール成分
は、主なグリコールの他に、50重量%程度まで、他の
グリコールを含有していてもよい。例えばポリエチレン
テレフタレート(PET)の場合には、1,4-ブチレング
リコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール等を、またポリブチレンテレフタレート(PB
T)の場合には、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール等を、50重量%程
度まで含有できる。
【0011】本発明で使用する(B)ポリオレフィン
は、特に限定されず、公知のポリオレフィンが使用でき
る。例えばα‐オレフィン(エチレンを含む)の単独重
合体;2種以上のα‐オレフィンの共重合体(ランダ
ム、ブロック、グラフト等いずれの共重合体も含み、こ
れらの混合物であってもよい);またはオレフィン系エ
ラストマーが挙げられる。α‐オレフィンとしては、例
えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、3-
メチル-1- ブテン、4-メチル-1- ペンテン、1-ヘプテ
ン、1-オクテン、1-デセン等が挙げられる。
【0012】エチレン単独重合体としては、低密度ポリ
エチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDP
E)および線状低密度ポリエチレン(LLDPE)など
を用いることができる。ポリプロピレンとしては、プロ
ピレン単独重合体に限らず、プロピレンとエチレンとの
ブロック共重合体またはランダム共重合体を含む。共重
合体の場合、エチレン含有量が20重量%以下のエチレ
ン‐プロピレン共重合体であり、このようなポリプロピ
レンは通常0.1 〜200 g/10分程度のメルトフローレー
ト(MFR、JIS K7210 に従い、荷重2.16kg、230 ℃に
て測定)を有する。上記したポリエチレンやポリプロピ
レンは、オレフィン系エラストマーを40重量%程度ま
で含んでいてもよい。
【0013】ここで、オレフィン系エラストマーとは、
エチレンと、1種または2種以上のエチレン以外のα‐
オレフィン(例えばプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセ
ン、4-メチル-1- ペンテン等)との共重合体ゴムを意味
する。典型的には、エチレン‐プロピレン共重合体ゴム
(EPR)、エチレン‐ブテン共重合体ゴム(EB
R)、エチレン‐プロピレン‐ジエン共重合体ゴム(E
PDM)等が挙げられる。エチレン‐プロピレン‐ジエ
ン共重合体ゴム(EPDM)中のジエンとしては、例え
ばジシクロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、シクロオ
クタジエン、メチレンノルボルネン等の非共役ジエンま
たはブタジエン、イソプレン等の共役ジエンを使用する
ことができる。また、これらEPR、EBRおよびEP
DMは、他の繰り返し単位、例えば4-メチル-1- ペンテ
ンなどの他のα‐オレフィンから誘導される繰り返し単
位を10モル%以下の割合まで含んでいてもよい。
【0014】好ましいポリオレフィンは、エチレンまた
はプロピレンの単独重合体、エチレンとプロピレンとの
共重合体、エチレンまたはプロピレンと他のα‐オレフ
ィンとの共重合体、オレフィン系エラストマーである。
【0015】次に、(C)末端変性ポリプロピレンは、
前記式(I)で示される末端構造を有するポリプロピレ
ンである。ここで、ポリプロピレンとしては、プロピレ
ン単独重合体に限らず、プロピレンと他のα‐オレフィ
ン(例えばエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン等)との1種または2種以上のブ
ロック共重合体もしくはランダム共重合体または共重合
体ゴムを包含する。前記式(I)で示される末端構造を
有するポリプロピレンは、種々の末端基重合度を有する
末端変性ポリプロピレンの組成物であり、nはその平均
値である。nは0.1〜500、好ましくは0.5〜1
00である。前記式(I)において、活性水素を含有し
ない置換基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基
(メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、ハロアルキ
ル基(クロロメチル、ジクロロメチル、クロロエチル
等)、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、t−ブトキシ等)、アルコキシアルキル基(メトキ
シメチル、エトキシメチル、エトキシエチル等)、エス
テル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル
等)、ジアルキルアミノアルキル基(ジメチルアミノメ
チル、ジメチルアミノエチル、メチルエチルアミノメチ
ル等)、ビストリアルキルシリルアミノ基(ビストリメ
チルシリルアミノ等)、トリアルキルシロキシ基(トリ
メチルシロキシ等)などが挙げられる。中でも、ハロゲ
ン原子、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子等のヘテロ原
子を含有する基が好ましい。好ましいXは、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル
基、ハロアルキル基、エステル基、ジアルキルアミノア
ルキル基、ビストリアルキルシリルアミノ基またはトリ
アルキルシロキシ基から選択される。特に好ましくは、
塩素原子、メチル基、メトキシ基、t−ブトキシ基、メ
トキシメチル基、クロロメチル基、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、ジメチルアミノメチル基、
ビストリメチルシリルアミノ基またはトリメチルシロキ
シ基から選択される。Xの置換位置はオルト(O−)
位、メタ(m−)位またはパラ(p−)位のいずれであ
ってもよい。前記塩素原子の場合は、O−、m−、p−
のいずれも好ましく、メトキシ基、t−ブトキシ基、メ
トキシメチル基、メトキシカルボニル基、ジメチルアミ
ノメチル基、ビストリメチルシリルアミノ基またはトリ
メチルシロキシ基の場合は、p−が好ましく、クロロメ
チル基の場合は、m−またはp−が好ましい。
【0016】上記した末端構造(I)を有するポリプロ
ピレンは、次のようにして製造できる。すなわち、次式
(II) :
【0017】
【化3】
(上記式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立し
て、水素原子または炭素数1〜8個を有する炭化水素基
を表す。ただし、R1 〜R3 の少なくとも1つが水素原
子である必要があるが、R1 〜R3 の全部が水素原子で
あってはならない。)で示されるバナジウム化合物と有
機アルミニウム化合物とからなる触媒の存在下でプロピ
レンをリビング重合して得られるリビングポリプロピレ
ンを、次式(III):
【0018】
【化4】
(上記式中、Ra 、Rb 、Xおよびmは前記と同義であ
る)で示される化合物と反応させることにより製造す
る。
【0019】ここで、上記式(II) で示されるバナジウ
ム化合物の具体例について述べる。
(1) R2 が水素原子であり、R1 およびR3 が共に炭化
水素基である場合。R1/R3 の組合せとしては、例え
ばCH3 /CH3 、CH3 /C2 H5 、C2 H5/C2
H5 、CH3 /C6 H5 、C2 H5 /C6 H5 、C6 H
5 /C6 H5 、CH3 /C6 H5 CH2 、C6 H5 CH
2 /C6 H5 CH2 、C2 H5 /C6 H5CH2 、C6
H5 /C6 H5 CH2 が挙げられる。
(2) R2 が炭化水素基であり、R1 およびR3 のいずれ
か一方が水素原子で他方が炭化水素基である場合。R2
/R1 (もしくはR3 )の組合せとしては、例えばCH
3 /CH3 、C2 H5 /CH3 、CH3 /C2 H5 、C
2 H5 /C2 H5、C6 H5 /CH3 、CH3 /C6 H
5 、C6 H5 /C2 H5 、C2 H5 /C6H5 、C6 H
5 /C6 H5 、C6 H5 CH2 /CH3 、CH3 /C6
H5 CH2、C6 H5 CH2 /C6 H5 CH2 、C6 H
5 CH2 /C2 H5 、C2 H5 /C6 H5 CH2 、C6
H5 CH2 /C6 H5 、C6 H5 /C6 H5 CH2 が挙
げられる。
(3) R2 が水素原子であり、R1 およびR3 のいずれか
一方が水素原子で他方が炭化水素基である場合。R1 ま
たはR3 としては、例えばCH3 、C2 H5 、C
6 H5 、C6 H5 CH2 等が挙げられる。
【0020】これらの中でも特に、下記式(IV)で示さ
れる化合物、すなわちV(アセチルアセトナト)3 ;下
記式(V)で示される化合物、すなわちV(2-メチル-
1,3-ブタンジオナト)3 ;下記式(VI)で示される化合
物、すなわちV(1,3-ブタンジオナト)3 が好ましい。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】【0023】
【化7】
次に、前記した触媒として用いられる有機アルミニウム
化合物は、一般式:
【0024】
【化8】Rm AlY3-m
(上記式中、Rはアルキル基またはアリール基であり、
Yはハロゲン原子または水素原子であり、mは1≦m<
3を満たす任意の数である)で示される化合物を使用で
きる。好ましい有機アルミニウム化合物は、炭素数1〜
18個、好ましくは炭素数2〜6個を有する有機アルミニ
ウム化合物またはその混合物または錯化合物であり、例
えばジアルキルアルミニウムモノハライド、モノアルキ
ルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウムセス
キハライドなどが挙げられる。ジアルキルアルミニウム
モノハライドとしては、例えばジメチルアルミニウムク
ロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアル
ミニウムブロミド、ジエチルアルミニウムアイオダイ
ド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどが挙げら
れ;モノアルキルアルミニウムジハライドとしては、例
えばメチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウ
ムジクロリド、メチルアルミニウムジブロミド、エチル
アルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジアイオ
ダイド、イソブチルアルミニウムジクロリドなどが挙げ
られ;アルキルアルミニウムセスキハライドとしては、
例えばエチルアルミニウムセスキクロリドなどが挙げら
れる。
【0025】触媒におけるバナジウム化合物と有機アル
ミニウム化合物の割合は、バナジウム化合物1モル当た
り、有機アルミニウム化合物1〜1,000 モルが好まし
い。
【0026】プロピレンのリビング重合は、プロピレン
の単独重合以外に、プロピレンにエチレン、1-ブテン、
1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン等のα‐オレフィン
を共存させて重合することも可能である。
【0027】重合反応は、重合反応に対して不活性で、
かつ重合時に液状である溶媒中で行うのが好ましい。そ
のような溶媒としては、例えばプロパン、ブタン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素;シ
クロプロパン、シクロヘキサン等の飽和脂環式炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
などが挙げられる。
【0028】プロピレンの重合時の重合触媒の使用量
は、プロピレン(および他のα‐オレフィン)1モル当
たり、バナジウム化合物が1×10-4〜0.1モル、好まし
くは5×10-4〜5×10-2モルで、有機アルミニウム化合
物が1×10-4〜0.5 モル、好ましくは1×10-3〜0.1モ
ルである。なお、バナジウム化合物1モル当たり、有機
アルミニウム化合物は4〜100モル用いられるのが望ま
しい。
【0029】リビング重合は、通常−100℃〜100
℃で、0.5 〜50時間行われる。
【0030】得られるリビングポリプロピレンの分子量
および収量は反応温度および反応時間を変えることによ
り調節できる。重合温度を低温、特に−30℃以下にす
ることにより、単分散に近い分子量分布を持つポリマー
とすることができる。−50℃以下ではMw(重量平均
分子量)/Mn(数平均分子量)が、1.05〜1.40のリビ
ング重合体とすることができる。
【0031】重合反応時に、反応促進剤を用いることが
できる。反応促進剤としては、アニソール、水、酸素、
アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等)、エステル(安息香酸エチル、酢酸エチル等)が
挙げられる。促進剤の使用量は、バナジウム化合物1モ
ル当たり、通常0.1 〜2モルである。
【0032】上記のようにして、約800 〜400,000 の数
平均分子量を持ち、単分散に近いリビングポリプロピレ
ンを製造できる。
【0033】次に、末端構造を導入するために、リビン
グポリプロピレンと、前記式(III)で示される化合物と
を反応させる。化合物(III)としては、スチレン、α‐
メチルスチレン、β‐メチルスチレンおよびα,β‐ジ
メチルスチレンおよび、前記した置換基Xを有するこれ
らの誘導体を使用できる。リビングポリプロピレンと化
合物(III)との反応は、リビングポリプロピレンが存在
する反応系に、化合物(III)を供給して反応させる方法
が好ましい。反応は通常、−100℃〜150℃の温度
で5分間〜50時間行う。反応温度を高くするか、反応
時間を長くすることにより、化合物(III)ユニットによ
るポリプロピレン末端の変性率を増大することができ
る。リビングポリプロピレン1モルに対して、通常化合
物(III)を1〜1,000 モル使用する。
【0034】リビングポリプロピレンと化合物(III)と
の反応物は、次いでプロトン供与体と接触させる。プロ
トン供与体としては、例えばメタノール、エタノール等
のアルコール類;フェノール類;塩酸、硫酸等の鉱酸が
挙げられる。アルコール類、フェノール類および鉱酸は
同時に用いてもよい。プロトン供与体は、通常大過剰に
用いられる。プロトン供与体との接触は通常、−100
℃〜100℃で1分間〜10時間行われる。
【0035】上記のようにして得られた末端変性ポリプ
ロピレンは、約800 〜500,000 の数平均分子量(Mn)
を有し、かつ前記のリビングポリプロピレンそのものを
踏襲した非常に狭い分子量分布(Mw/Mn=1.05〜1.
40)を有する。しかも、その末端に、平均して0.1 〜50
0 個、好ましくは0.5 〜100 個の前記末端構造を有す
る。
【0036】また、このようにして製造した末端変性ポ
リプロピレンは、シンジオタクチックダイアッド分率が
0.6 以上であることが1つの特徴である。
【0037】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記した
各成分を次の割合で含有する。すなわち、(A)0.1
〜99重量%、(B)0.1〜99重量%および(C)
0.01〜99重量%であり、好ましくは(A)1〜9
5重量%、(B)1〜95重量%および(C)0.1〜
95重量%である。
【0038】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、上記し
た成分の他に、慣用の添加剤、例えば充填剤や強化材
(ガラス繊維、炭素繊維、カ―ボンブラック、シリカ、
酸化チタンなど)、熱安定剤、光安定剤、酸化劣化防止
剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、核剤、発泡剤、耐候
剤、滑剤、離型剤、流動性改良剤等が含有されていても
よい。
【0039】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
市販されているエンジニアリングプラスチックス耐衝撃
改良剤が50重量%程度まで含まれていてもよい。その
ような耐衝撃改良剤としては、例えばスタフィロイド
(武田薬品(株)製)が挙げられる。
【0040】本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造する方
法は特に限定されないが、溶融混練法が好ましい。溶融
混練法としては、例えば1軸もしくは2軸押出機、バン
バリ―ミキサ―、混練ロール、ブラベンダー、ニ―ダ
―、バッチ式混練機等の公知の方法がいずれも使用でき
る。混練温度は、好ましくは200〜350℃であり、
混練時間は通常0.5〜15分間である。溶融混練の
際、各成分の混練順序は特に限定されず、各成分を同時
に溶融混練しても、任意の順序で順次添加してもよい。
また、溶液法により製造することもできる。
【0041】
【作用】本発明の樹脂組成物においては、各成分が良好
に相溶化していて、耐衝撃性に優れ、MFRが高いとい
った優れた特性を発揮する。その理由は必ずしも明らか
ではないが、スチレン系の化合物残基含有末端構造を有
する末端変性ポリプロピレンを介してポリエステルとポ
リオレフィンとが相溶化するためであると推測される。
すなわち、溶融混練すると末端変性ポリオレフィンの変
性部分がポリエステルの末端に結合し、一方末端変性ポ
リプロピレンのポリプロピレン部分はポリオレフィンと
相溶性であるので、各成分が相溶化するようになると考
えられる。特に、従来法で相溶化剤として使用されてい
た変性ポリプロピレンが、ポリプロピレンの主鎖上に変
性剤(MAH、エポキシ官能基など)が分枝した形で導
入されているのに対して、本発明では、スチレン系の化
合物残基含有構造が分子鎖末端にだけ導入されていて、
トゥルーブロック状になっているために優れた効果が得
られると考えられる。
【0042】しかも、本発明では、相溶化成分に酸を使
用しないため、従来法のように着色による樹脂組成物の
外観劣化を生じない。さらに、ポリプロピレンを、リビ
ング重合法を用いて製造することにより、分子量制御が
可能であり、末端官能基の導入量も自由に変化させるこ
とができる。また、各成分を一括混練して樹脂組成物を
得ることができるので、工業的に実施が容易であり、混
練に伴うコストが少なく、極めて実用性が高い。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例および比較例においては、以下の
物質を使用した。
(A)ポリエステル
PBT:ポリブチレンテレフタレート(帝人株式会社
製、TRB−K)、固有粘度[η]1.0、
PET:ポリエチレンテレフタレート(帝人株式会社
製、TR 4500)、固有粘度[η]0.7
(B)ポリオレフィン
PP:ポリプロピレン、(東燃化学株式会社製、J20
9)、メルトフローレート(MFR)(230 ℃、2.16kg
荷重で測定)9 dg/ 分
EPR:エチレン‐プロピレン共重合体ゴム(日本合成
ゴム株式会社製、EP912P)、MFR(230 ℃、2.
16kg荷重で測定)7.5 dg/分
(C)末端変性ポリプロピレン
synPP−St−1:p-クロロスチレンで末端変性し
たシンジオタクティックポリプロピレン(Ra =Rb =
H、m=1、X=p-Cl)、次のようにして製造した;
(1) プロピレンのリビング重合
窒素ガスで十分置換した1リットルのステンレス製オー
トクレーブに、n-ヘプタン600 mlを入れ、−60℃に
冷却した。この温度で液化プロピレン200 mlを加え
た。次いで、30ミリモルのAl(C2 H5 )2 Clのn-
ヘプタン溶液および3ミリモルのV(2-メチル-1,3- ブ
タンジオナト)3 のトルエン溶液を加え、撹拌と共に重
合を開始した。プロピレンの重合を−60℃で30分間行
った。
(2) p-クロロスチレンとの反応
上記の反応系にp-クロロスチレン100 mlを−60℃で
添加し、同温度で1時間反応させた。その後、この反応
溶液を1リットルのメタノール中に注ぎ入れて、ポリマ
ーを析出させた。得られたポリマーをメタノールで5回
洗浄した後、室温で減圧乾燥した。2.56gのポリマ
ーが得られた。
【0044】得られたポリマーの分子量および分子量分
布を、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)モデル150 (ウォーターズ(Waters)社製)を用いて
求めた。溶媒としてo-ジクロルベンゼンを用い、測定温
度135 ℃、溶媒流速1.0 ml/分にて行った。カラムは
GMH6HT(商品名、東ソー社製)を使用した。測定
に当り、東ソー社製の単分散ポリスチレン標準試料を用
い、ポリスチレンの検量線を求め、これよりユニバーサ
ル法によりポリプロピレンの検量線を作成した。得られ
たポリマーのGPC流出曲線は、単峰性であった。この
ポリマーのMnは、2.9 ×103 であり、Mw/Mnは
1.18と単分散に近い値であった。
(3) ポリマーの構造決定1
H−NMR:日本電子社製GSX−400(商品
名)、フーリエ変換型NMRスペクトロメーターを用
い、400 MHz、30℃、パルス間隔15秒の条件で測定
した。試料は、重クロロホルムに溶解して調製した。ポ
リプロピレンのプロトンに起因するピーク(δ=0.7 〜
1.7 ppm )以外に、表1に示す化学シフト値からなるピ
ークが観測された。
【0045】また、ポリプロピレン部分のプロトンシグ
ナル(δ=0.7 〜1.7 ppm )と、ベンゼン環部分のプロ
トンシグナル(δ=7.1〜7.3ppm)の面積比から、得ら
れたポリマーは、ポリプロピレンの末端に12個のp-ク
ロロスチレンユニットが導入されたものである(n=1
2)ことが判明した。
【0046】
【表1】
【0047】
【化9】
synPP−St−2:p-メトキシスチレンで末端変性
したシンジオタクティックポリプロピレン(Ra =Rb
=H、m=1、X=p-OCH3 )。上記synPP−S
t−1の製造方法に準じて、p-クロロスチレンの代わり
にp-メトキシスチレンを用いて製造した。得られたポリ
マーは2.44gであり、Mn=2.6 ×103 、Mw/M
n=1.16であった。1 H−NMRの分析結果を表2に示
す。また、n=14であった。
【0048】
【表2】
【0049】
【化10】
synPP−St−3:4-ビニルベンジルジメチルアミ
ンで末端変性したシンジオタクティックポリプロピレン
(Ra =Rb =H、m=1、X=p-CH2 N(CH3 )
2 。上記synPP−St−1の製造方法に準じて、p-
クロロスチレンの代わりに4-ビニルベンジルジメチルア
ミンを用いて製造した。得られたポリマーは1.99g
であり、Mn=1.6 ×103 、Mw/Mn=1.14であっ
た。1 H−NMRの分析結果を表3に示す。また、n=
13であった。
【0050】
【表3】【0051】
【化11】
synPP−St−4:p-メチルスチレンで末端変性し
たシンジオタクティックポリプロピレン(Ra =Rb =
H、m=1、X=p-CH3 )。上記synPP−St−
1の製造方法に準じて、p-クロロスチレンの代わりにp-
メチルスチレンを用いて製造した。得られたポリマーは
2.33gであり、Mn=2.2 ×103 、Mw/Mn=1.
19であった。1 H−NMRの分析結果を表4に示す。ま
た、n=12であった。
【0052】
【表4】
【0053】
【化12】
synPP−St−5:p-クロロメチルスチレンで末端
変性したシンジオタクティックポリプロピレン(Ra =
Rb =H、m=1、X=p-CH2 Cl)。上記synP
P−St−1の製造方法に準じて、p-クロロスチレンの
代わりにp-クロロメチルスチレンを用いて製造した。得
られたポリマーは3.12gであり、Mn=3.6 ×1
03 、Mw/Mn=1.20であった。1 H−NMRの分析
結果を表5に示す。また、n=14であった。
【0054】
【表5】
【0055】
【化13】
synPP−St−6−1:4-ビニル安息香酸メチルで
末端変性したシンジオタクティックポリプロピレン(R
a =Rb =H、m=1、X=p-CO2 CH3 )。上記s
ynPP−St−1の製造方法に準じて、p-クロロスチ
レンの代わりに4-ビニル安息香酸メチルを用いて製造し
た。得られたポリマーは2.11gであり、Mn=1.8
×103 、Mw/Mn=1.09であった。1 H−NMRの分
析結果を表6に示す。また、n=15であった。
【0056】
【表6】
【0057】
【化14】
synPP−St−6−2:4-ビニル安息香酸メチルで
末端変性したシンジオタクティックポリプロピレン(R
a =Rb =H、m=1、X=p-CO2 CH3 )。上記s
ynPP−St−6−1と同様にして、ただし、反応時
間を15時間にして製造した。得られたポリマーは32
gであり、Mn=6.0 ×104 、Mw/Mn=1.21であっ
た。1 H−NMRの分析結果はsynPP−St−6−
1と同じであり、またn=14であった。
【0058】synPP−St−7:β‐メチルスチレ
ンで末端変性したシンジオタクティックポリプロピレン
(Ra =CH3 、Rb =H、m=0)。上記synPP
−St−1の製造方法に準じて、p-クロロスチレンの代
わりにβ‐メチルスチレンを用いて製造した。得られた
ポリマーは2.49gであり、Mn=2.8 ×103 、Mw
/Mn=1.13であった。1 H−NMRの分析結果を表7
に示す。また、n=11であった。
【0059】
【表7】
【0060】
【化15】
synPP−St−8:α‐メチルスチレンで末端変性
したシンジオタクティックポリプロピレン(Ra =H、
Rb =CH3 、m=0)。上記synPP−St−1の
製造方法に準じて、p-クロロスチレンの代わりにα‐メ
チルスチレンを用いて製造した。得られたポリマーは
2.55gであり、Mn=2.8 ×103 、Mw/Mn=1.
16であった。1 H−NMRの分析結果を表8に示す。ま
た、n=12であった。
【0061】
【表8】
【0062】
【化16】
synPP−St−9:p-ジビニルベンゼンで末端変性
したシンジオタクティックポリプロピレン(Ra =Rb
=H、m=1、X=p-CH=CH2 )。上記synPP
−St−1の製造方法に準じて、p-クロロスチレンの代
わりにp-ジビニルベンゼンを用いて製造した。得られた
ポリマーは2.88gであり、Mn=3.1 ×103 、Mw
/Mn=1.18であった。1 H−NMRの分析結果を表9
に示す。また、n=13であった。
【0063】
【表9】
【0064】
【化17】
synPP−St−H:スチレンで末端変性したシンジ
オタクティックポリプロピレン(Ra =Rb =H、m=
0)。上記synPP−St−1の製造方法に準じて、
p-クロロスチレンの代わりにスチレンを用いて製造し
た。得られたポリマーは2.84gであり、Mn=3.0 ×10
3 、Mw/Mn=1.17であった。1 H−NMRの分析結
果からn=16であった。
【0065】なお、成分(C)の代わりに、比較例で以
下の物質を使用した。
PP−MAH:無水マレイン酸とポリプロピレンとのグ
ラフト共重合体、無水マレイン酸含有率0.25モル%、重
量平均分子量133,000 。なお、重量平均分子量は、GP
C法により測定したものであり、ポリプロピレン換算値
として求めた。
BF:ボンドファースト(住友化学工業株式会社製)IG
ETABOND 、グレードE、グリシジルメタクリレート(G
MA)とエチレンとの共重合体、GMA含有率12重量
%、MFR 3g/10分。
【0066】また、実施例および比較例で行った試験
は、以下のようにして測定した。
1)メルトフローレート(MFR):JIS K7210
に準拠して、275 ℃、2.16 kg 荷重にて測定した。
2)引張り剛性:JIS K7113に準拠して測定し
た。
3)破断強度(破断点伸び):JIS K7113に準拠
して測定した。
4)アイゾット衝撃強度:JIS K7110に準拠し
て、23℃にて、ノッチ付きで測定した。
5)表面剥離率:2号ダンベルに1mm2 四方の升目を碁盤
目状に100 個入れ、セロテープ(ニチバン(株)製)を用
いて、剥離の度合いを観察した。100 個当たりの剥離し
た個数を%で求めた。
【0067】実施例1〜15
表10に示した各成分を、ラボプラストミルを用いて、
窒素シール下で、280℃、80rpmの条件で5分間
混練し、クラッシャーにより粉砕した。得られた生成物
を乾燥炉で乾燥した後、射出成形により試験片を作成
し、MFR、引張り剛性、破断伸度、アイゾット衝撃強
度、表面剥離率を測定し、着色の有無を観察した。結果
を表10に示す。なお、表10中、実施例2は、参考例
である。
【0068】
【表10】
上記表10においては、末端変性PPは略記号で表した
が、各記号の意味は以下の通りである:
C1 synPP−St−1(p-クロロスチレンで末端変
性したPP)
C2 synPP−St−2(p-メトキシスチレンで末端
変性したPP)
C3 synPP−St−3(4-ビニルベンジルジメチル
アミンで末端変性したPP)
C4 synPP−St−4(p-メチルスチレンで末端変
性したPP)
C5 synPP−St−5(p-クロロメチルスチレンで
末端変性したPP)
C6-1 synPP−St−6−1(4-ビニル安息香酸メ
チルで末端変性したPP、Mn=1.8 ×103 )
C6-2 synPP−St−6−2(4-ビニル安息香酸メ
チルで末端変性したPP、Mn=6.0 ×104 )
C7 synPP−St−7(β‐メチルスチレンで末端
変性したPP)
C8 synPP−St−8(α‐メチルスチレンで末端
変性したPP)
C9 synPP−St−9(p-ジビニルベンゼンで末端
変性したPP)
C10 synPP−St−H(スチレンで末端変性した
PP)比較例1
(A)ポリエステル80重量部および(B)ポリオレフ
ィン20重量部のみを配合し、成分(C)は配合しなか
った。実施例1と同様にして組成物を製造し、次いで射
出成形して、各評価を行った。結果を表11に示す。
【0069】比較例2
PP−MAH 0.4重量部をさらに配合したこと以外
は比較例1と同様にして組成物を製造し、次いで射出成
形して、各評価を行った。結果を表11に示す。
【0070】比較例3
(A)ポリエステル80重量部および(B)ポリオレフ
ィン5重量部に対してBFを15重量部配合した。比較
例1と同様にして溶融混練して組成物を製造し、次いで
射出成形して、各評価を行った。結果を表11に示す。
【0071】
【表11】
成分(A)および(B)の組成比が近い実施例12と比較
例1および2とを比較すると、相溶化剤成分(C)を添
加しなかった比較例1では、相溶性が悪いので、破断点
伸びおよびアイゾット衝撃強度が低く、さらに表面剥離
率も非常に高い。また、相溶化剤成分(C)の代わりに
MAHで変性したポリプロピレンを使用した比較例2で
は、引張剛性および破断点伸びは高いが、アイゾット衝
撃強度が若干低く、かつ表面剥離率も上がっており、し
かも着色が生じている。耐衝撃剤であるボンドファース
トを使用した比較例3では、アイゾット衝撃強度は高い
が流れ性(MFR)が非常に悪く、表面剥離もみられ
る。
【0072】
【発明の効果】本発明の組成物は、各成分が良好に相溶
化されており、よって耐衝撃性、引張り強度、耐剥離性
などの力学的特性、耐熱性等の熱的特性、外観等の表面
特性および、耐水性、耐薬品性等の環境特性に優れてい
る。したがって、各種エンジニアリングプラスチックス
として、特に自動車の内外装品、電装部品、家電製品、
工業材料部品、スポーツ用品、家具、事務用品、包装材
料といった用途に使用されるのに好適である。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[0001]
This invention relates to polyester and polio.
Further details on thermoplastic resin compositions containing refining
In other words, polyester and poly
The present invention relates to a thermoplastic resin composition containing an olefin. The present invention
Especially for automotive interior and exterior parts, electrical components, home appliances,
Useful in applications such as art supplies, furniture, and office supplies
The present invention relates to the resin composition.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION Polyester is heat resistant
It is a resin with excellent properties, mechanical strength and insulating properties. one
On the other hand, polyolefin has low specific gravity and excellent impact resistance.
And good environmental properties such as moldability, water resistance and chemical resistance.
It has the advantage of being favorable. So polyester and po
Combined with polyolefin, resin set with both advantages
Attempts have been made to produce products. However, Polje
Because stel and polyolefin are incompatible with each other,
In a thermoplastic resin composition containing both, impact resistance and
And the mechanical strength is reduced.
[0003] The compatibility between polyester and polyolefin
As an attempt to improve the
Acid or derivatives thereof, especially maleic anhydride (MAH)
Polyolefins with Unsaturated Dicarboxylic Anhydrides
There is known a method of mixing and melting and kneading. This one
The method improves the compatibility and dispersibility of the two, and
Is excellent, and the composition is prevented from deteriorating due to water absorption.
You. However, in this method, the dicarboxylic anhydride is
When added to olefin,
Deterioration and deterioration caused by polyolefin
Because a specific part of the resin cannot be denatured,
Reaction, intramolecular association, etc. of
Is not enough to improve the physical properties. Also, polyolefin
Unreacted acid remaining after denaturation reacts with polyester
There was also a problem of coloring and impairing the appearance.
Therefore, the applicant of the present application has already made polyester and
And polyolefins are converted to heavy glycidyloxy groups.
Method of melt-kneading with a compound and a polymerization initiator
(JP-A-5-39329).
[0005] The present invention relates to polyesters and polyolefins.
Good impact resistance, tensile strength, peeling resistance
Table of mechanical properties such as releasability, thermal properties such as heat resistance, and appearance
Excellent surface characteristics and environmental characteristics such as water resistance and chemical resistance
An object is to provide a thermoplastic resin composition.
[0006]
DISCLOSURE OF THE INVENTION The present inventors have made a
Intensive study on compatibilization of ter and polyolefin
As a result, styrene-based compound residues
If polypropylene is used at the end, compatibilization of both can be achieved.
Good, excellent properties without coloring
Have been obtained, and have reached the present invention.
Reached.
That is, the present inventionAccording to, (A) POLYS
Ter 0.1-99% by weight, (B) polyolefin 0.1
To 99% by weight, and at the (C) end, the following formula (I): [0
008]
Embedded image
(In the above formula, Ra and Rb are each independently hydrogen
X represents an atom or a methyl group;Halogen atom, al
Kill group, alkoxy group, alkoxyalkyl group, haloa
Alkyl group, ester group, dialkylaminoalkyl group,
Bistrialkylsilylamino group or trialkylsilyl group
Selected from a roxy group,Substituents not containing active hydrogen
M is an integer of 0 to 5 representing the number of substituents X;
n is an average value,0.5-100In the range)
Terminal-modified polypropylene 0.01 having the structure
Thermoplastic resin composition containing -99% by weightIs provided.
[0008]
Embedded image
(In the above formula, RaAnd RbAre each independently hydrogen
X represents an atom or a methyl group;
M is an integer of 0 to 5 representing the number of substituents X
N is an average value and is in the range of 0.1 to 500)
Terminal-modified polypropylene having a structure represented by the formula:
It is a thermoplastic resin composition containing from 01 to 99% by weight.
Preferred embodiments include the following.
You can:
In the formula (I), X is a chlorine atom, a methyl group,
Methoxy group, t-butoxy group, methoxymethyl group,
Romethyl group, methoxycarbonyl group, ethoxycarbonyl
Group, dimethylaminomethyl group, bistrimethylsilyl
Amino groupOrBefore being selected from trimethylsiloxy group
The thermoplastic resin composition described above.
(C) The terminal-modified polypropylene is a vanadium compound
In the presence of a catalyst consisting of
The propylene is obtained by living polymerization
The thermoplastic resin composition of any one of the above.
The amount of each component is (A) 1 to 95% by weight, (B) 1 to 9
5% by weight and (C) 0.1-95% by weight.
Any thermoplastic resin composition.
A method for producing a thermoplastic resin composition according to any one of the above.
A method in which each component is melt-kneaded at 200 to 350 ° C.
Next, the present invention will be described. First, (A)
The ester is not particularly limited.
Known polyesters obtained by polycondensation with
You. Dicarboxylic acids include phthalic acid, terephthalic acid,
And aromatic dicarboxylic acids such as isophthalic acid. This
They have aromatic rings substituted with alkyl groups, halogen atoms, etc.
May be. As the diol, ethylene glycol
, Propylene glycol, tetramethylene glycol
, Neopentyl glycol, hexamethylene glycol
And saturated dihydric alcohols such as alkylene glycols
And the like. These dicarboxylic acids or diols
May be used alone or in combination of two or more.
You can also. Preferred polyesters include, for example,
Polyethylene terephthalate (PET), polypropylene
Renterephthalate, polytetramethylene terephthale
(Polybutylene terephthalate, PBT), polyhexene
Samethylene terephthalate, polycyclohexane-1,4-
Dimethylol terephthalate, neopentyl terephthale
And the like. Among these, polyethylene
Terephthalate (PET) and polybutylene terephthalate
Rate (PBT) is preferred. The glycol component
Is the main glycol, up to about 50% by weight,
It may contain a glycol. For example, polyethylene
1,4-butylene for terephthalate (PET)
Recall, propylene glycol, hexamethylene glycol
Coal and polybutylene terephthalate (PB
In the case of T), ethylene glycol, propylene glycol
About 50% by weight of coal, hexamethylene glycol, etc.
Can be contained up to a degree.
(B) Polyolefin used in the present invention
Is not particularly limited, and known polyolefins can be used.
You. For example, the weight of α-olefin (including ethylene)
Copolymer; copolymer of two or more α-olefins (lander
This includes all copolymers such as
Or olefin-based compounds.
Lastmer. Examples of α-olefins
For example, ethylene, propylene, 1-butene, 1-hexene, 3-
Methyl-1-butene, 4-methyl-1-pentene, 1-hepte
, 1-octene, 1-decene and the like.
As the ethylene homopolymer, low density poly
Ethylene (LDPE), high-density polyethylene (HDP
E) and linear low density polyethylene (LLDPE)
Can be used. As polypropylene, professional
Not only pyrene homopolymer but also propylene and ethylene
It includes a block copolymer or a random copolymer. Shared weight
In the case of coalescence, ethylene with ethylene content of 20% by weight or less
Propylene copolymer.
Wren is usually a melt flower of about 0.1 to 200 g / 10 min.
(In accordance with MFR, JIS K7210, load 2.16kg, 230 ℃
Measurement). The polyethylene or polypropylene mentioned above
Len is about 40% by weight of olefin elastomer.
May be included.
Here, the olefin elastomer is
Ethylene and one or more α-
Olefins (eg propylene, 1-butene, 1-hexene
, 4-methyl-1-pentene)
I do. Typically, ethylene-propylene copolymer rubber
(EPR), ethylene-butene copolymer rubber (EB
R), ethylene-propylene-diene copolymer rubber (E
PDM) and the like. Ethylene-propylene-die
Diene in copolymer rubber (EPDM)
Dicyclopentadiene, 1,4-hexadiene, cyclo
Non-conjugated dienes such as kutadiene and methylene norbornene
Or use conjugated dienes such as butadiene and isoprene
be able to. These EPR, EBR and EP
DM is another repeating unit such as 4-methyl-1-pentene
Repeating units derived from other α-olefins such as
May be contained up to a ratio of 10 mol% or less.
Preferred polyolefins are ethylene or
Is a homopolymer of propylene,
Copolymers, ethylene or propylene and other α-olefins
And olefin-based elastomers.
Next, (C) the terminal-modified polypropylene is
Polypropylene having a terminal structure represented by the above formula (I)
It is. Here, as polypropylene, propylene
Propylene and other α-olefins
(Eg, ethylene, 1-butene, 1-hexene, 4-
Methyl-1-pentene) or one or more
Lock copolymer or random copolymer or copolymer
Includes body rubber. The terminal structure represented by the formula (I) is
Having different degrees of end group polymerization
A composition of end-modified polypropylene, where n is the average
Value. n is 0.1 to 500, preferably 0.5 to 1
00. In the above formula (I), active hydrogen is contained.
Substituents such as halogen atoms, alkyl groups
(Methyl, ethyl, propyl, butyl, etc.), haloalkyl
(Chloromethyl, dichloromethyl, chloroethyl
Etc.), alkoxy groups (methoxy, ethoxy, propoxy)
, T-butoxy, etc.), alkoxyalkyl groups (Methoxy
Cimethyl, ethoxymethyl, ethoxyethyl, etc.), S
Ter group (methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl
Etc.), dialkylaminoalkyl groups (dimethylaminomethyl
Chill, dimethylaminoethyl, methylethylaminomethyl
), Bistrialkylsilylamino group (bistrime
Tylsilylamino, etc.), trialkylsiloxy groups (tri
Methylsiloxy, etc.). Above all, haloge
Heteroatoms such as oxygen, oxygen, nitrogen, silicon, etc.
Groups containing an atom are preferred. Preferred X is a halogen atom
Child, alkyl group, alkoxy group, alkoxyalkyl
Group, haloalkyl group, ester group, dialkylamino
Alkyl group, bistrialkylsilylamino groupOrbird
Selected from alkylsiloxy groups. Particularly preferably,
Chlorine atom, methyl group, methoxy group, t-butoxy group,
Toximethyl group, chloromethyl group, methoxycarbonyl
Group, ethoxycarbonyl group, dimethylaminomethyl group,
Bistrimethylsilylamino groupOrTrimethylsiloxy
Selected from the group The substitution position of X is ortho (O-)
Position, meta (m-) positionOrAny of the para (p-) positions
You may. In the case of the chlorine atom, O-, m-, p-
All are preferred, and a methoxy group, a t-butoxy group,
Toximethyl group, methoxycarbonyl group, dimethylamido
Nomethyl group, bistrimethylsilylamino groupOrbird
In the case of a methylsiloxy group, p- is preferred, and
In the case of a tyl group, m-Orp- is preferred.
Polypropylene having the above terminal structure (I)
Pyrene can be produced as follows. That is,
(II):
[0017]
Embedded image
(In the above formula, R1, RTwoAnd RThreeAre independent
A hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms
Represents Where R1~ RThreeAt least one is a hydrogen source
Must be a child, but R1~ RThreeAre all hydrogen atoms
There must not be. ) And vanadium compounds
Propium in the presence of a catalyst consisting of organic aluminum compounds
Living polypropylene obtained by living polymerization of ren
With the following formula (III):
[0018]
Embedded image
(In the above formula, Ra, Rb, X and m are as defined above.
Produced by reacting the compound with
You.
Here, vanadium represented by the above formula (II)
Specific examples of the compound will be described.
(1) RTwoIs a hydrogen atom, and R1And RThreeAre carbonized together
When it is a hydrogen group. R1/ RThreeAs a combination of
BA CHThree/ CHThree, CHThree/ CTwoHFive, CTwoHFive/ CTwo
HFive, CHThree/ C6HFive, CTwoHFive/ C6HFive, C6H
Five/ C6HFive, CHThree/ C6HFiveCHTwo, C6HFiveCH
Two/ C6HFiveCHTwo, CTwoHFive/ C6HFiveCHTwo, C6
HFive/ C6HFiveCHTwoIs mentioned.
(2) RTwoIs a hydrocarbon group, and R1And RThreeAny of
When one is a hydrogen atom and the other is a hydrocarbon group. RTwo
/ R1(Or RThree) Is, for example, CH
Three/ CHThree, CTwoHFive/ CHThree, CHThree/ CTwoHFive, C
TwoHFive/ CTwoHFive, C6HFive/ CHThree, CHThree/ C6H
Five, C6HFive/ CTwoHFive, CTwoHFive/ C6HFive, C6H
Five/ C6HFive, C6HFiveCHTwo/ CHThree, CHThree/ C6
HFiveCHTwo, C6HFiveCHTwo/ C6HFiveCHTwo, C6H
FiveCHTwo/ CTwoHFive, CTwoHFive/ C6HFiveCHTwo, C6
HFiveCHTwo/ C6HFive, C6HFive/ C6HFiveCHTwoIs raised
I can do it.
(3) RTwoIs a hydrogen atom, and R1And RThreeAny of
When one is a hydrogen atom and the other is a hydrocarbon group. R1Ma
Or RThreeAs, for example, CHThree, CTwoHFive, C
6HFive, C6HFiveCHTwoAnd the like.
Among them, the compound represented by the following formula (IV)
Compound, ie, V (acetylacetonato)Three;under
The compound represented by the formula (V), that is, V (2-methyl-
1,3-butanedionato)ThreeA compound represented by the following formula (VI):
Object, ie V (1,3-butanedionato)ThreeIs preferred.
[0021]
Embedded image
[0022]
Embedded image[0023]
Embedded image
Next, the organic aluminum used as the above-mentioned catalyst
The compound has the general formula:
[0024]
[Image Omitted] RmAlY3-m
(In the above formula, R is an alkyl group or an aryl group;
Y is a halogen atom or a hydrogen atom, and m is 1 ≦ m <
Is an arbitrary number that satisfies 3.)
Wear. Preferred organoaluminum compounds have 1 to 1 carbon atoms.
Organic aluminum having 18 carbon atoms, preferably 2 to 6 carbon atoms
Compounds or mixtures or complex compounds thereof, for example
For example, dialkyl aluminum monohalide, monoalkyl
Aluminum dihalide, alkyl aluminum ses
Kihalide and the like. Dialkyl aluminum
Monohalides include, for example, dimethyl aluminum chloride.
Chloride, diethylaluminum chloride, diethylal
Minium bromide, diethyl aluminum iodide
And diisobutylaluminum chloride
Examples of monoalkylaluminum dihalides
For example, methyl aluminum dichloride, ethyl aluminum
Mudichloride, methylaluminum dibromide, ethyl
Aluminum dibromide, ethyl aluminum diio
Dyed, isobutylaluminum dichloride, etc.
Alkyl aluminum sesquihalides
For example, ethyl aluminum sesquichloride and the like.
It is.
Vanadium compound and organic alcohol in catalyst
The ratio of the minium compound was 1 mole of the vanadium compound.
And an organoaluminum compound in an amount of 1 to 1,000 moles is preferred.
No.
In the living polymerization of propylene, propylene is used.
In addition to homopolymerization of propylene, ethylene, 1-butene,
Α-olefins such as 1-hexene and 4-methyl-1-pentene
It is also possible to carry out polymerization in the presence of
The polymerization reaction is inert to the polymerization reaction,
It is preferable to carry out the reaction in a solvent which is liquid at the time of polymerization. So
Examples of the solvent such as propane, butane, and pen
Saturated aliphatic hydrocarbons such as tan, hexane and heptane;
Saturated alicyclic hydrocarbons such as clopropane and cyclohexane
Element: aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, and xylene
And the like.
Amount of polymerization catalyst used in the polymerization of propylene
Is 1 mole equivalent of propylene (and other α-olefins)
Or vanadium compound 1 × 10-Four~ 0.1 mol, preferred
Ha 5 × 10-Four~ 5 × 10-2Mole, organoaluminum compound
The thing is 1 × 10-Four~ 0.5 mol, preferably 1 × 10-3~ 0.1 m
It is. It should be noted that per mole of the vanadium compound,
Aluminum compound is preferably used in 4 to 100 mol.
New
The living polymerization is usually carried out at a temperature between -100 ° C and 100 ° C.
C. for 0.5 to 50 hours.
The molecular weight of the obtained living polypropylene
And yields can be varied by changing the reaction temperature and reaction time.
Can be adjusted. Keep the polymerization temperature low, especially below -30 ° C.
Polymer with a molecular weight distribution close to monodispersion
It can be. Mw (weight average)
Molecular weight) / Mn (number average molecular weight) of 1.05 to 1.40
Polymer.
During the polymerization reaction, a reaction accelerator may be used.
it can. Reaction accelerators include anisole, water, oxygen,
Alcohol (methanol, ethanol, isopropanol
And esters (ethyl benzoate, ethyl acetate, etc.)
No. The amount of the accelerator used is the amount of the vanadium compound 1
It is usually 0.1 to 2 moles per mole.
As described above, the number of about 800 to 400,000
Living polypropylene with average molecular weight and close to monodisperse
Can be manufactured.
Next, in order to introduce a terminal structure,
And a compound represented by the formula (III)
Is reacted. As the compound (III), styrene, α-
Methylstyrene, β-methylstyrene and α, β-di
Methylstyrene and a compound having the above-mentioned substituent X
These derivatives can be used. Converted to living polypropylene
Reaction with compound (III) is due to the presence of living polypropylene
To react by supplying compound (III) to the reaction system
Is preferred. The reaction is usually carried out at a temperature between -100 ° C and 150 ° C.
For 5 minutes to 50 hours. Increase the reaction temperature or react
By increasing the time, the compound (III) unit
Can increase the modification rate of the polypropylene end
You. Normal compound per mole of living polypropylene
Use 1 to 1,000 mol of product (III).
Living polypropylene and compound (III)
Is then contacted with a proton donor. Professional
Ton donors include, for example, methanol, ethanol, etc.
Alcohols; phenols; mineral acids such as hydrochloric acid and sulfuric acid
No. Alcohols, phenols and mineral acids
You may use simultaneously. Proton donors are usually in large excess
Used. Contact with the proton donor is usually -100
C. to 100.degree. C. for 1 minute to 10 hours.
The terminal-modified polyp obtained as described above
Lopylene has a number average molecular weight (Mn) of about 800-500,000
And the living polypropylene itself is
Following a very narrow molecular weight distribution (Mw / Mn = 1.05-1.
40). Moreover, at the end, 0.1 to 50 on average
0, preferably 0.5 to 100 of said terminal structures
You.
In addition, the end-modified poly-
Ripropylene has a syndiotactic dyad fraction
One feature is that it is 0.6 or more.
The thermoplastic resin composition of the present invention has the above-described composition.
Each component is contained in the following ratio. That is, (A) 0.1
-99% by weight, (B) 0.1-99% by weight and (C)
0.01 to 99% by weight, preferably (A) 1 to 9
5% by weight, (B) 1-95% by weight and (C) 0.1-%
95% by weight.
The thermoplastic resin composition of the present invention contains
Components, as well as customary additives such as fillers and reinforcements
(Glass fiber, carbon fiber, carbon black, silica,
Titanium oxide, etc.), heat stabilizer, light stabilizer, oxidation deterioration prevention
Agent, flame retardant, plasticizer, antistatic agent, nucleating agent, foaming agent, weather resistance
Agents, lubricants, release agents, flow improvers, etc.
Good.
Further, the thermoplastic resin composition of the present invention includes:
Commercially available engineering plastics impact resistance
Up to about 50% by weight of an improving agent may be contained. That
Examples of such impact modifiers include staphyloid
(Manufactured by Takeda Pharmaceutical Co., Ltd.).
The method for producing the thermoplastic resin composition of the present invention
The method is not particularly limited, but a melt kneading method is preferred. Melting
As the kneading method, for example, a single-screw or twin-screw extruder,
Burr mixer, kneading roll, brabender, kneader
-Any known method such as a batch kneader can be used.
You. The kneading temperature is preferably 200 to 350 ° C,
The kneading time is usually 0.5 to 15 minutes. Melt kneading
At this time, the kneading order of each component is not particularly limited, and each component is
May be added in any order.
Moreover, it can also be manufactured by a solution method.
[0041]
In the resin composition of the present invention, each component is good.
It is said that it has high impact resistance and high MFR.
Demonstrate excellent characteristics. The reason is not always obvious
Although it does not have a styrene compound residue-containing terminal structure,
Polyester and polyester through the end-modified polypropylene
It is presumed that this is due to compatibilization with the polyolefin.
In other words, when melt-kneaded, the end-modified polyolefin changes.
The functional moiety binds to the end of the polyester, while the
The polypropylene part of polypropylene is polyolefin
Because they are compatible, it is thought that each component will be compatible.
available. In particular, it has been used as a compatibilizer in the conventional method.
Modified polypropylene changes onto the polypropylene main chain.
Conductive agent (MAH, epoxy functional group, etc.)
On the other hand, in the present invention,
Compound residue containing structure is introduced only at the molecular chain end,
Excellent effect due to the true block shape
It is thought that it is possible.
Furthermore, in the present invention, an acid is used as a compatibilizing component.
Use of the resin composition by coloring as in the conventional method
Does not cause appearance deterioration. In addition, polypropylene
The molecular weight can be controlled by using
It is possible to freely change the amount of introduced terminal functional groups.
Can be. Also, the components are kneaded together to form a resin composition.
Can be obtained industrially and easily.
The cost associated with kneading is low and the utility is extremely high.
[0043]
The present invention will be described in more detail with reference to the following examples.
I will tell. In Examples and Comparative Examples, the following
Material used.
(A) Polyester
PBT: Polybutylene terephthalate (Teijin Corporation)
Manufactured by TRB-K), intrinsic viscosity [η] 1.0,
PET: polyethylene terephthalate (Teijin Corporation)
Manufactured by TR 4500), intrinsic viscosity [η] 0.7
(B) Polyolefin
PP: polypropylene, (manufactured by Tonen Chemical Co., Ltd., J20
9), melt flow rate (MFR) (230 ° C, 2.16kg)
Measured by load) 9 dg / min
EPR: ethylene-propylene copolymer rubber (Nihon Gosei
Rubber Co., Ltd., EP912P), MFR (230 ° C, 2.
Measured with 16kg load) 7.5 dg / min
(C) Terminal-modified polypropylene
synPP-St-1: end-modified with p-chlorostyrene
Syndiotactic polypropylene (Ra= Rb=
H, m = 1, X = p-Cl), prepared as follows;
(1) Living polymerization of propylene
1-liter stainless steel
Put 600 ml of n-heptane in a toclave and bring to -60 ° C.
Cool. At this temperature, add 200 ml of liquefied propylene
Was. Then 30 mmol of Al (CTwoHFive)TwoN- of Cl
Heptane solution and 3 mmol of V (2-methyl-1,3-butane)
Tandionato)ThreeToluene solution and add weight with stirring.
Started the match. Propylene polymerization at -60 ° C for 30 minutes
Was.
(2) Reaction with p-chlorostyrene
100 ml of p-chlorostyrene is added to the above reaction system at -60 ° C.
The mixture was added and reacted at the same temperature for 1 hour. Then this reaction
The solution is poured into one liter of methanol and the polymer
Was precipitated. The polymer obtained is washed 5 times with methanol
After washing, it was dried under reduced pressure at room temperature. 2.56 g of polymer
-Was obtained.
The molecular weight and molecular weight of the obtained polymer
The cloth is subjected to GPC (gel permeation chromatography).
-) Using Model 150 (Waters)
I asked. Using o-dichlorobenzene as the solvent,
At 135 ° C. and a solvent flow rate of 1.0 ml / min. The column is
GMH6HT (trade name, manufactured by Tosoh Corporation) was used. Measurement
Using a Tosoh monodispersed polystyrene standard sample
Calculate the calibration curve of polystyrene, and
A calibration curve of polypropylene was prepared by the toluene method. Obtained
The GPC runoff curve of the polymer was unimodal. this
Mn of the polymer is 2.9 × 10ThreeAnd Mw / Mn is
1.18, a value close to monodispersion.
(3) Determination of polymer structure1
H-NMR: JSX-400 (product of JEOL Ltd.)
Name), using a Fourier transform type NMR spectrometer
Measured under conditions of 400 MHz, 30 ° C, pulse interval 15 seconds
did. The sample was prepared by dissolving in deuterated chloroform. Po
Peaks attributed to protons of propylene (δ = 0.7 to
1.7 ppm), and the peak consisting of the chemical shift values shown in Table 1.
A peak was observed.
The proton sig of the polypropylene part
Null (δ = 0.7 to 1.7 ppm) and the benzene ring
From the area ratio of the ton signal (δ = 7.1 to 7.3 ppm),
The resulting polymer has 12 p-
A lorostyrene unit has been introduced (n = 1
2) It turned out.
[0046]
[Table 1]
[0047]
Embedded image
synPP-St-2: Terminal modification with p-methoxystyrene
Syndiotactic polypropylene (Ra= Rb
= H, m = 1, X = p-OCHThree). The above synPP-S
In place of p-chlorostyrene, according to the production method of t-1
Using p-methoxystyrene. Poly obtained
Weigh 2.44 g, Mn = 2.6 × 10Three, Mw / M
n = 1.16.1The results of H-NMR analysis are shown in Table 2.
You. Further, n = 14.
[0048]
[Table 2]
[0049]
Embedded image
synPP-St-3: 4-vinylbenzyldimethylami
Syndiotactic polypropylene end-modified with
(Ra= Rb= H, m = 1, X = p-CHTwoN (CHThree)
Two. According to the method for producing synPP-St-1, p-
4-vinylbenzyldimethylamine instead of chlorostyrene
Manufactured using min. 1.99 g of polymer obtained
And Mn = 1.6 × 10Three, Mw / Mn = 1.14
Was.1Table 3 shows the H-NMR analysis results. Also, n =
It was 13.
[0050]
[Table 3][0051]
Embedded image
synPP-St-4: terminal-modified with p-methylstyrene
Syndiotactic polypropylene (Ra= Rb=
H, m = 1, X = p-CHThree). The above synPP-St-
According to the production method of 1, p-chlorostyrene is replaced with p-chlorostyrene.
Manufactured using methylstyrene. The resulting polymer is
2.33 g, Mn = 2.2 × 10Three, Mw / Mn = 1.
It was 19.1Table 4 shows the results of H-NMR analysis. Ma
Further, n = 12.
[0052]
[Table 4]
[0053]
Embedded image
synPP-St-5: terminated with p-chloromethylstyrene
Modified syndiotactic polypropylene (Ra=
Rb= H, m = 1, X = p-CHTwoCl). The above synP
According to the method for producing P-St-1, p-chlorostyrene was
Produced using p-chloromethylstyrene instead. Profit
The obtained polymer weighed 3.12 g, and Mn = 3.6 × 1
0Three, Mw / Mn = 1.20.1H-NMR analysis
Table 5 shows the results. Further, n = 14.
[0054]
[Table 5]
[0055]
Embedded image
synPP-St-6-1: with methyl 4-vinylbenzoate
End-modified syndiotactic polypropylene (R
a= Rb= H, m = 1, X = p-COTwoCHThree). The above s
According to the method for producing ynPP-St-1, p-chlorostyrene
Manufactured using methyl 4-vinylbenzoate instead of
Was. The obtained polymer weighed 2.11 g and Mn = 1.8
× 10Three, Mw / Mn = 1.09.1H-NMR fraction
The results of the analysis are shown in Table 6. Further, n = 15.
[0056]
[Table 6]
[0057]
Embedded image
synPP-St-6-2: methyl 4-vinylbenzoate
End-modified syndiotactic polypropylene (R
a= Rb= H, m = 1, X = p-COTwoCHThree). The above s
As in ynPP-St-6-1, except that at the time of reaction
Produced in 15 hours. The resulting polymer is 32
g, Mn = 6.0 × 10Four, Mw / Mn = 1.21
Was.1The analysis result of H-NMR was synPP-St-6-
Same as 1 and n = 14.
SynPP-St-7: β-methylstyre
Syndiotactic polypropylene end-modified with
(Ra= CHThree, Rb= H, m = 0). The above synPP
-In place of p-chlorostyrene,
Instead, it was prepared using β-methylstyrene. Got
The polymer weighs 2.49 g and Mn = 2.8 × 10Three, Mw
/Mn=1.13.1Table 7 shows the H-NMR analysis results.
Shown in Further, n = 11.
[0059]
[Table 7]
[0060]
Embedded image
synPP-St-8: terminal modification with α-methylstyrene
Syndiotactic polypropylene (Ra= H,
Rb= CHThree, M = 0). Of the above synPP-St-1
According to the manufacturing method, α-meth
Manufactured using chill styrene. The resulting polymer is
2.55 g, Mn = 2.8 × 10Three, Mw / Mn = 1.
It was 16.1Table 8 shows the H-NMR analysis results. Ma
Further, n = 12.
[0061]
[Table 8]
[0062]
Embedded image
synPP-St-9: Terminal modification with p-divinylbenzene
Syndiotactic polypropylene (Ra= Rb
= H, m = 1, X = p-CH = CHTwo). The above synPP
-In place of p-chlorostyrene,
Instead, it was produced using p-divinylbenzene. Got
The polymer weighs 2.88 g and Mn = 3.1 × 10Three, Mw
/Mn=1.18.1Table 9 shows the H-NMR analysis results.
Shown in Further, n = 13.
[0063]
[Table 9]
[0064]
Embedded image
synPP-St-H: Syndi terminated with styrene
Tactical polypropylene (Ra= Rb= H, m =
0). According to the method for producing synPP-St-1,
Manufactured using styrene instead of p-chlorostyrene
Was. The amount of the obtained polymer was 2.84 g, and Mn = 3.0 × 10
Three, Mw / Mn = 1.17.1H-NMR analysis results
From the results, n = 16.
Note that, in place of the component (C), the following comparative examples
The following materials were used:
PP-MAH: Group of maleic anhydride and polypropylene
Raft copolymer, maleic anhydride content 0.25 mol%, weight
Weight average molecular weight 133,000. The weight average molecular weight is GP
Measured by the C method and converted to polypropylene
Asked.
BF: Bond First (Sumitomo Chemical Industries, Ltd.) IG
ETABOND, grade E, glycidyl methacrylate (G
MA) copolymer of ethylene with GMA content of 12% by weight
%, MFR 3 g / 10 min.
In addition, tests performed in Examples and Comparative Examples
Was measured as follows.
1) Melt flow rate (MFR): JIS K7210
Measurement was performed at 275 ° C and a load of 2.16 kg in accordance with
2) Tensile rigidity: Measured according to JIS K7113
Was.
3) Breaking strength (elongation at break): based on JIS K7113
And measured.
4) Izod impact strength: based on JIS K7110
At 23 ° C. with a notch.
5) Surface peeling rate: 1mm for No. 2 dumbbellTwoGo square on all four squares
Use 100 scotch tape (Nichiban Co., Ltd.)
And the degree of peeling was observed. Peeling per 100 pieces
The number was calculated in%.
[0067]Examples 1 to 15
Using Labo Plastomill, each component shown in Table 10,
5 minutes at 280 ° C and 80 rpm under a nitrogen blanket
It was kneaded and crushed by a crusher. Product obtained
After drying in a drying oven, test specimens are created by injection molding
MFR, tensile rigidity, elongation at break, Izod impact strength
The degree of surface peeling was measured, and the presence or absence of coloring was observed. result
Are shown in Table 10.In Table 10, Example 2 is a reference example.
It is.
[0068]
[Table 10]
In Table 10 above, the terminally modified PP is represented by an abbreviation.
However, the meaning of each symbol is as follows:
C1 synPP-St-1 (terminal modification with p-chlorostyrene
Sex PP)
C2 synPP-St-2 (terminal with p-methoxystyrene
Denatured PP)
C3 synPP-St-3 (4-vinylbenzyldimethyl
Amine terminal-modified PP)
C4 synPP-St-4 (terminal modification with p-methylstyrene
Sex PP)
C5 synPP-St-5 (with p-chloromethylstyrene
Terminally modified PP)
C6-1 synPP-St-6-1 (4-vinylbenzoic acid
Cyl-terminal-modified PP, Mn = 1.8 × 10Three)
C6-2 synPP-St-6-2 (4-vinylbenzoic acid
Cyl-terminal-modified PP, Mn = 6.0 × 10Four)
C7 synPP-St-7 (terminal with β-methylstyrene
Denatured PP)
C8 synPP-St-8 (terminal with α-methylstyrene
Denatured PP)
C9 synPP-St-9 (terminal with p-divinylbenzene
Denatured PP)
C10 synPP-St-H (terminally modified with styrene
PP)Comparative Example 1
(A) 80 parts by weight of polyester and (B) polyolefin
Only 20 parts by weight of the resin and component (C)
Was. A composition was prepared as in Example 1 and then sprayed.
Out-molding was performed and each evaluation was performed. Table 11 shows the results.
[0069]Comparative Example 2
Other than adding 0.4 part by weight of PP-MAH
Prepared a composition in the same manner as in Comparative Example 1, and then performed injection molding.
And each evaluation was performed. Table 11 shows the results.
[0070]Comparative Example 3
(A) 80 parts by weight of polyester and (B) polyolefin
15 parts by weight of BF was mixed with 5 parts by weight of the resin. Comparison
The composition was prepared by melt-kneading in the same manner as in Example 1 and then
Each evaluation was performed by injection molding. Table 11 shows the results.
[0071]
[Table 11]
Comparison with Example 12 in which the composition ratio of components (A) and (B) is close
Comparing with Examples 1 and 2, the compatibilizer component (C) was added.
In Comparative Example 1 where no addition was performed, the compatibility was poor,
Low elongation and Izod impact strength, plus surface peeling
The rates are also very high. Also, instead of the compatibilizer component (C),
In Comparative Example 2 using MAH-modified polypropylene
Has high tensile stiffness and elongation at break,
The impact strength is slightly lower and the surface peeling rate is also higher.
Coloring has occurred. Bond Firth, an impact resistant agent
In the comparative example 3 using the Izod, the Izod impact strength was high.
Has very poor flowability (MFR) and surface peeling
You.
[0072]
According to the composition of the present invention, each component is well compatible.
And therefore impact resistance, tensile strength, and peel resistance
Mechanical properties such as heat resistance, thermal properties such as heat resistance, appearance and other surfaces
Excellent characteristics and environmental characteristics such as water resistance and chemical resistance
You. Therefore, various engineering plastics
In particular, automotive interior and exterior products, electrical components, home appliances,
Industrial material parts, sporting goods, furniture, office supplies, packaging materials
It is suitable for use in applications such as food.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 碓氷 幸 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡一丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平6−295761(JP,A) 特開 平6−122711(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08L 67/00 - 67/02 ──────────────────────────────────────────────────続 き Continuation of the front page (72) Inventor Sachi Usui 1-3-1, Nishitsurugaoka, Oi-machi, Iruma-gun, Saitama Prefecture Tonen Co., Ltd. Research Institute (56) References JP-A-6-122711 (JP, A) (58) Fields investigated (Int. Cl. 7 , DB name) C08L 23/00-23/36 C08L 67/00-67/02
Claims (1)
%、(B)ポリオレフィン0.1〜99重量%、および
(C)末端に、次式(I): 【化1】 (上記式中、RaおよびRbはそれぞれ独立して、水素
原子またはメチル基を表し;Xは、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ハロア
ルキル基、エステル基、ジアルキルアミノアルキル基、
ビストリアルキルシリルアミノ基またはトリアルキルシ
ロキシ基から選択される、活性水素を含有しない置換基
であり;mは置換基Xの数を表す0〜5の整数であり;
nは平均値であり、0.5〜100の範囲にある)で示
される構造を有する、末端変性ポリプロピレン0.01
〜99重量%を含む熱可塑性樹脂組成物。(57) [Claims 1] (A) 0.1 to 99% by weight of a polyester, (B) 0.1 to 99% by weight of a polyolefin, and (C) a terminal represented by the following formula (I) : (Wherein Ra and Rb each independently represent a hydrogen atom or a methyl group; X represents a halogen atom,
Kill group, alkoxy group, alkoxyalkyl group, haloa
Alkyl group, ester group, dialkylaminoalkyl group,
Bistrialkylsilylamino group or trialkylsilyl group
An active hydrogen-free substituent selected from loxy groups ; m is an integer of 0 to 5 representing the number of substituents X;
n is an average value and is in the range of 0.5 to 100).
A thermoplastic resin composition comprising -99% by weight.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33623194A JP3482262B2 (en) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | Thermoplastic resin composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33623194A JP3482262B2 (en) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | Thermoplastic resin composition |
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JPH08176415A JPH08176415A (en) | 1996-07-09 |
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- 1994-12-22 JP JP33623194A patent/JP3482262B2/en not_active Expired - Fee Related
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