JP3476924B2 - Manufacturing method of swash plate type hydraulic rotary machine - Google Patents
Manufacturing method of swash plate type hydraulic rotary machineInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板型の液圧ポンプや
液圧モータ等に好適に用いられる斜板型液圧回転機の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、斜板型液圧回転機は、シリンダ
内でピストンを往復動させるため、該ピストンの先端側
に摺動部材としてのピストンシューを揺動自在に設け、
シリンダブロックの軸線に対して傾斜した斜板上を該シ
リンダブロックと共にピストンシューが摺動するように
構成されている。
【0003】そこで、図4にこの種の従来技術による斜
板型液圧回転機としての斜板型液圧モータを示す。
【0004】図中、1はケーシングを示し、該ケーシン
グ1は軸方向一端側が閉塞した筒状の本体ケーシング1
Aと、該本体ケーシング1Aの軸方向他端側に固着され
たリアケーシング1Bとからなっている。
【0005】2はケーシング1内に位置して本体ケーシ
ング1Aの軸方向一端側に固着された斜板で、該斜板2
は、例えば鉄系金属により形成され本体ケーシング1A
の軸線に対して傾斜した摺接面2Aを有している。
【0006】3はケーシング1内に位置して該斜板2と
対向する弁板で、該弁板3はリアケーシング1Bに固着
されている。また、弁板3には一対の眉形ポート4,5
が形成されており、該眉形ポート4,5はリアケーシン
グ1Bに形成した給排通路(図示せず)と連通してい
る。
【0007】6は斜板2と弁板3とを貫通した状態で軸
受7,8を介してケーシング1に回転可能に支持され、
軸方向中間部にスプラインが形成された回転軸、9は該
回転軸6にスプライン結合されたシリンダブロックを示
し、該シリンダブロック9は弁板3に摺接しつつ回転軸
6と共に回転するようになっている。
【0008】10,10,…は斜板2に対向し、シリン
ダブロック9の軸方向に穿設された複数のシリンダで、
該各シリンダ10はそれぞれ連通路11を介して弁板3
の眉形ポート4,5と連通するようになっている。
【0009】12,12,…は基端側が各シリンダ10
内に摺動可能に挿嵌されたピストンを示し、該各ピスト
ン12の先端側には凹球面部13が形成されている。ま
た、各ピストン12の軸方向には、該凹球面部13の底
部中央に開口する油室14、および該油室14に連通す
る油路15がそれぞれ形成されている。
【0010】16,16,…は各ピストン12の先端側
に揺動自在に連結された摺動部材としてのピストンシュ
ーを示し、該各ピストンシュー16は鉄系金属により形
成され、ピストン12の凹球面部13に嵌合する球面継
手部17と、斜板2の摺接面2A上を摺動する後述のシ
ールランド部20を備えた摺動部としてのディスク部1
8とが一体に形成されている。そして、該ディスク部1
8の端面中央には円形状の静圧ポケット19が形成さ
れ、該静圧ポケット19を径方向外側から取囲む部位
は、斜板2の摺接面2Aに摺接するシールランド部20
となっている。
【0011】また、ピストンシュー16の軸方向には、
静圧ポケット19に連通し、シリンダ10内の圧油を静
圧ポケット19内に導くための油通路21が穿設されて
いる。そして、各ピストンシュー16は、シリンダブロ
ック9の回転に伴って斜板2の摺接面2A上を摺動する
ように、ピストンシュー押え板22により常時斜板2に
当接するようになっている。
【0012】従来技術による斜板型液圧モータは上述の
如く構成されるが、次にその作動について説明する。
【0013】液圧ポンプ(図示せず)から吐出された圧
油は、リアケーシング1Bに設けられた供給通路、弁板
3の一方の眉形ポート4、シリンダブロック9の連通路
11を介してシリンダ10内に供給される。これによ
り、シリンダ10内に供給された圧油の液圧はピストン
12をシリンダ10内から伸長させる方向に作用し、ピ
ストン12を軸方向に押動する結果、ピストンシュー1
6が斜板2に押付けられる。ここで、斜板2はピストン
12の軸線に対して傾斜しているから、ピストンシュー
16は摺接面2A上を摺動し、押付け力の反力によって
ピストン12はシリンダブロック9を回転させ、該シリ
ンダブロック9と共に回転軸6が回転する。
【0014】即ち、シリンダブロック9の各シリンダ1
0内に圧油が供給される供給工程では、ピストン12が
シリンダ10内から伸長することによってシリンダブロ
ック9と回転軸6とに回転力を与える。また、ピストン
12がシリンダ10内に縮小する排出行程では、シリン
ダブロック9の回転に伴って各連通路11が他方の眉形
ポート5と連通し、ピストン12がシリンダ10内の油
液を連通路11および眉形ポート5を介して排出通路側
に排出するようになる。
【0015】一方、上述した斜板型液圧モータの作動時
において、各ピストンシュー16に設けた静圧ポケット
19内には、シリンダ10内の圧油が油路15、油室1
4および油通路21を介して導入され、この圧油によっ
て斜板2の摺接面2Aと各ピストンシュー16との間に
は適正な油膜が形成され、両者間の摩擦損失を低減する
ようになっている。
【0016】ところで、上述の如き従来技術による斜板
型液圧モータ等に用いられるピストン12とピストンシ
ュー16とは、ピストン12の先端側に形成した凹球面
部13にピストンシュー16の球面継手部17を嵌合
し、ピストン12の先端縁を縮径させる(かしめる)こ
とにより、ピストンシュー16がピストン12に対して
円滑に揺動するように結合されている。
【0017】ここで、図5ないし図7に基づきピストン
12とピストンシュー16との結合方法について説明す
る。
【0018】まず、図5に示すように、クロム・モリブ
デン鋼(SCM435等)を旋削加工することにより凹
球面部13、油室14および油路15等を有するピスト
ン12を形成し、このピストン12に対して焼入れ処理
を行った後に、例えば600〜640℃で焼戻し処理を
施し、その後に、ガス軟窒化またはタフトライド等の軟
窒化処理を施す(軟窒化処理工程)。
【0019】これにより、ピストン12の表面には、耐
摩耗性や耐疲労性に優れた窒化化合物層23が形成され
る。そして、軟窒化処理後、後述する理由により、ピス
トン12の先端側に位置するかしめ部12Aの外周側を
旋盤等によって旋削し、かしめ部12Aの表面側からそ
こに形成された窒化化合物層23を除去する(旋削加工
工程)。
【0020】次いで、上述したピストンシュー16の球
面継手部17をピストン12の凹球面部13に嵌合し、
ピストン12のかしめ部12Aをその全周に亘って縮径
させる(矢印F方向にかしめる)ことにより、ピストン
シュー16の球面継手部17が図6および図7に示すよ
うに、ピストン12の凹球面部13内に抜止め状態に保
持され、ピストン12の先端側にはピストンシュー16
が揺動可能に結合される(結合工程)。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ピストン12
とピストンシュー16とを結合する場合に、ピストン1
2のかしめ部12Aの外周側を旋削することにより、か
しめ部12Aの表面側から窒化化合物層23を除去する
理由について以下に述べる。
【0022】まず、図8に示すように、ピストン12等
の母材Dの表面に軟窒化処理を施すことにより、母材D
の表面には拡散層Eを介して窒化化合物層Fが形成され
る。一方、図9に示すように、切削加工によって窒化化
合物層Fを除去した場合には母材Dの表面には拡散層E
が残されることになる。そして、母材Dの表面に拡散層
Eを介して窒化化合物層Fを形成した状態では、図10
に示すように、母材Dの表面から深さ0.1mm以下の位
置では表面硬度がHv 500以上となり、母材Dの表面
からの深さに応じて表面硬度は低下していく。
【0023】従って、軟窒化処理によって窒化化合物層
23を形成することにより、ピストン12の表面硬度を
高めることができる。しかし、ピストン12の表面に形
成された窒化化合物層23は、一般に硬度に優れるもの
の脆いため、かしめ加工時にかしめ部12Aの周囲にク
ラック等を発生し易く、かしめ部12Aの周囲にクラッ
ク等が発生した場合には引抜き強度が低下してしまう。
【0024】即ち、ピストン12に軟窒化処理を施し、
かしめ部12Aの表面側に窒化化合物層23が形成され
たままの状態で、ピストン12の凹球面部13にピスト
ンシュー16の球面継手部17を嵌合し、かしめ加工に
よりピストン12とピストンシュー16とを結合した場
合には、このピストン12とピストンシュー16とを互
いに軸方向反対向きに引張ったときに、ピストンシュー
16がピストン12から離脱するときの力(以下、引抜
き強度という)が、図11中にサンプル(a)として示
すように、比較的低い値となり、これ以上の引抜き力を
加えるとピストンシュー16がピストン12から離脱し
てしまう。
【0025】このため、従来技術では、ピストン12に
軟窒化処理を施した後にかしめ部12Aの表面側に対し
て旋削加工を行い、かしめ部12Aの表面から窒化化合
物層23を除去するようにしている。そして、かしめ部
12Aの表面から窒化化合物層23を除去した後、凹球
面部13に球面継手部17を嵌合してかしめ部12Aを
縮径させ、ピストン12とピストンシュー16とを結合
した場合(図6参照)には、図11中に示すサンプル
(b)のように、例えば引抜き強度を上述したサンプル
(a)の1.5倍程度にまで向上させることができる。
【0026】然るに、従来技術では、ピストン12とピ
ストンシュー16とを結合する場合に、予めピストン1
2に軟窒化処理を施した後に、ピストン12のかしめ部
12A表面側に対して旋削加工を行い、かしめ部12A
の表面側から窒化化合物層23を除去するようにしてい
るから、この除去作業に時間がかかり、製造時の作業性
が悪くなるという問題がある。
【0027】そして、かしめ部12Aに対する旋削加工
において、かしめ部12Aの表面からの旋削深さが不足
した場合には、かしめ部12Aの表面には窒化化合物層
23が残留し、結合工程時のかしめ加工により、図7に
示すようにかしめ部12AにクラックKが発生し易く、
引抜き強度が低下してしまう問題がある。
【0028】また、かしめ部12Aの表面からの旋削深
さが過大となった場合には、窒化化合物層23は確実に
除去できるものの、かしめ部12Aの肉厚が薄くなって
しまい、さらに、ピストン12の軸心に対してずれた状
態でかしめ部12Aに対する旋削加工が行われた場合に
は、かしめ部12Aの肉厚が不均一となってしまい、い
ずれの場合にも引抜き強度の低下を招く原因となる。
【0029】このように、軟窒化処理されたピストン1
2のかしめ部12Aに対する旋削加工は厳密な加工精度
を要求されるため、かしめ部12Aに対する旋削加工工
程を含む製造時の作業性が著しく低下してしまうだけで
なく、部品の製造コストの上昇を招くという問題があ
る。
【0030】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ピストンと摺動部材とを適正な引抜き強
度をもって結合でき、かつ製造時の作業性を大幅に向上
できると共に、製造コストの低減をも図ることができる
斜板型液圧回転機の製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0031】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、斜板が設けられたケーシングと、該ケ
ーシングに回転軸を介して設けられ、前記斜板と対向し
て回転するシリンダブロックと、該シリンダブロックに
穿設した複数のシリンダ内に摺動可能に設けられ、先端
側に凹球面部が形成された複数のピストンと、前記凹球
面部に嵌合する球面継手部を介して該各ピストンの先端
側に揺動自在に結合され、前記シリンダブロックの回転
に伴って前記斜板上を摺動する複数の摺動部材とを備え
てなる斜板型液圧回転機の製造方法に適用される。
【0032】
【0033】そして、本発明による斜板型液圧回転機の
製造方法は、各ピストンに対し焼入れ焼戻し処理を行う
熱処理工程と、前記各摺動部材に対し軟窒化処理を行う
第1の軟窒化処理工程と、前記熱処理された各ピストン
の凹球面部に前記軟窒化処理された各摺動部材の球面継
手部を嵌合して各ピストンの先端側を縮径させる結合工
程と、該結合工程で結合された各ピストンと各摺動部材
とに対し軟窒化処理を行う第2の軟窒化処理工程とから
なる。
【0034】
【0035】【作用】 本
発明による斜板型液圧回転機の製造方法によ
れば、各ピストンと各摺動部材とを結合した後に、結合
された各ピストンと各摺動部材に対し軟窒化処理を行う
ようにしたから、ピストンの先端側にクラック等を発生
させることなく、ピストンと摺動部材とを適正な引抜き
強度をもって結合することができる。しかも、ピストン
と摺動部材とを結合する結合工程の前段階での、ピスト
ンの先端側に対する旋削加工等を不要にできる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0037】図中、31は本実施例によるピストンを示
し、該ピストン31は従来技術によるピストン12と略
同様に、先端側に凹球面部32が形成されると共に、軸
方向中央部に凹球面部32の底部中央に開口する油室3
3、および該油室33に連通する油路34がそれぞれ形
成されている。そして、ピストン31の凹球面部32に
はピストンシュー16の球面継手部17が嵌合し、縮径
方向にかしめられたピストン31のかしめ部31Aによ
り抜止め状態に保持され、ピストン31の先端側にはピ
ストンシュー16が揺動自在に結合されている。
【0038】しかし、本実施例によるピストン31およ
びピストンシュー16の表面側には、後述する製造方法
により軟窒化層としての窒化化合物層35が形成されて
いる点、およびピストン31のかしめ部31Aに旋削加
工が施されない点で従来技術とは異なっている。
【0039】ここで、本実施例による斜板型液圧回転機
の製造方法について図3に基づいて説明する。
【0040】図中、ピストン31は、クロム・モリブデ
ン鋼(SCM435等)を旋削加工することにより凹球
面部32、油室33および油路34等を有し、全体とし
て略円筒状に形成されている。そして、このピストン3
1に対して焼入れ処理を行った後に、例えば600〜6
40℃で焼戻し処理を施す熱処理工程までは、従来技術
によるピストン12の製造方法と同様であるものの、本
実施例では熱処理工程の後に軟窒化処理を施さない点で
従来技術とは異なり、従って、この段階ではピストン3
1の表面側には窒化化合物層が形成されていない。
【0041】一方、ピストンシュー16は、従来技術に
よる製造方法と同様の方法で製造されている。但し、こ
の場合のピストンシュー16には、軟窒化処理が行われ
ている(第1の軟窒化処理工程)。
【0042】そして、ピストン31の凹球面部32にピ
ストンシュー16の球面継手部17を嵌合し、ピストン
31先端側のかしめ部31Aをその全周に亘って縮径さ
せる(矢印F方向にかしめる)ことにより、凹球面部3
2内に球面継手部17が抜止め状態に保持され、ピスト
ン31の先端側にピストンシュー16が揺動可能に結合
される(結合工程)。
【0043】ここで、結合工程においてピストン31の
かしめ部31A表面側には窒化化合物層が形成されてい
ないから、かしめ部31Aをその全周に亘って縮径させ
るかしめ加工を行っても、かしめ部31Aの周囲にクラ
ック等が発生するのを確実に防止できる。従って、従来
技術で述べた如くの、ピストン12のかしめ部12A表
面側から窒化化合物層23を除去するための煩わしい旋
削加工を伴う旋削加工工程が不要となり、ピストン31
等の製造時の作業性を大幅に向上することができると共
に、部品製造コストを低減することができる。また、各
ピストン先端側の肉厚を均一化できるから、部品精度の
管理を容易に行うことができる。
【0044】次に、結合工程において結合されたピスト
ン31とピストンシュー16に対し、例えばガス軟窒化
処理を施す(第2の軟窒化処理工程)。これにより、ピ
ストン31およびピストンシュー16の表面側には、耐
摩耗性や耐疲労性に優れた軟窒化層としての窒化化合物
層35が形成される。
【0045】そして、ピストンシュー16のシールラン
ド部20に対する研削加工を行い、前記第2の軟窒化処
理工程時にシールランド部20の端面に付着した酸化物
層(スケール)36を除去する(スケール除去工程)。
これにより、図1および図2に示す如くの、先端側にピ
ストンシュー16が揺動可能に結合され、その表面側に
窒化化合物層35が形成されたピストン31が製造され
る。
【0046】ここで、ピストン31とピストンシュー1
6との引抜き強度を測定すると、図11中にサンプル
(c)として示すように、上述したサンプル(b)より
若干低いものの、サンプル(a)に比して大幅に向上し
た引抜き強度が得られ、従って、ピストン31とピスト
ンシュー16とが適正な引抜き強度をもって結合された
ことが確認できた。
【0047】本実施例による斜板型液圧モータは上述の
如き各工程を経て製造されたピストン31等を備えるも
ので、その基本的作動については従来技術によるものと
格別差異はない。
【0048】然るに、本実施例においては、結合工程の
前段階ではピストン31に対する軟窒化処理を行わず、
結合工程のかしめ加工時にかしめ部31Aの周囲にクラ
ックが発生するのを確実に防止した状態で、ピストン3
1の先端側にピストンシュー16を揺動可能に結合し、
その後に実施する第2の軟窒化処理工程において、結合
されたピストン31とピストンシュー16に対して軟窒
化処理を施すことにより、ピストン31とピストンシュ
ー16とを適正な引抜き強度をもって結合することがで
きる。従って、従来技術で述べた如くの、ピストン12
のかしめ部12A表面側から窒化化合物層23を除去す
るための旋削加工工程が不要となり、ピストン31等の
製造時の作業性を大幅に向上することができると共に、
部品製造コストを低減することができる。
【0049】また、ピストン31とピストンシュー16
とを揺動可能に結合する結合工程の後に、第2の軟窒化
処理工程を実施し、ピストン31およびピストンシュー
16の表面側を硬化させるようにしたから、シリンダ1
0および斜板2等に対して摺動するピストン31および
ピストンシュー16の耐摩耗性を高めることができ、耐
久性や寿命を大幅に向上できる。
【0050】本実施例による斜板型液圧モータの他の構
成および作用効果は、図4に示す従来技術と同様であ
る。
【0051】なお、前記実施例においては斜板型液圧モ
ータを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るもの
ではなく、例えば斜板型液圧ポンプにも適用することが
できる。
【0052】
【0053】【発明の効果】 以上詳述した如く、本
発明による斜板型
液圧回転機の製造方法によれば、各ピストンの凹球面部
に各摺動部材の球面継手部を嵌合し、各ピストンの先端
側を縮径させて各ピストンと各摺動部材とを結合した後
に、結合された各ピストンと各摺動部材に対し軟窒化処
理を行うようにしたから、ピストンの先端側に窒化化合
物層が形成されていない状態でピストンの先端側を縮径
させることができ、ピストンの先端側にクラック等を発
生させることなく、ピストンと摺動部材とを適正な引抜
き強度をもって結合することができる。しかも、ピスト
ンと摺動部材とを結合する前段階での、ピストン先端の
表面側から軟窒化層を除去するための旋削加工工程を不
要にできるから、ピストン等の製造時における作業性を
大幅に向上することができると共に、部品製造コストを
低減することができる。また、各ピストン先端側の肉厚
を均一化できるから、部品精度の管理を容易に行うこと
ができる。BACKGROUND OF THE INVENTION [0001] FIELD OF THE INVENTION The present invention, manufacturing of the swash plate type liquid-pressure rotating machine suitably used in the hydraulic pump and a hydraulic motor or the like of the swash plate type <br / > Regarding the construction method. 2. Description of the Related Art In general, a swash plate type hydraulic rotary machine is provided with a piston shoe as a sliding member at a tip end of a piston so as to be swingable in order to reciprocate a piston in a cylinder.
The piston shoe slides on the swash plate inclined with respect to the axis of the cylinder block together with the cylinder block. FIG. 4 shows a swash plate type hydraulic motor as a swash plate type hydraulic rotary machine according to this type of the prior art. In the drawings, reference numeral 1 denotes a casing, and the casing 1 is a cylindrical main body casing 1 having one end closed in the axial direction.
A and a rear casing 1B fixed to the other axial end of the main casing 1A. [0005] A swash plate 2 is located in the casing 1 and fixed to one axial end of the main casing 1A.
Is formed of, for example, an iron-based metal, and
Has a sliding contact surface 2A that is inclined with respect to the axis. Reference numeral 3 denotes a valve plate located in the casing 1 and facing the swash plate 2, and the valve plate 3 is fixed to the rear casing 1B. The valve plate 3 has a pair of eyebrow-shaped ports 4 and 5.
Are formed, and the eyebrow-shaped ports 4 and 5 communicate with a supply / discharge passage (not shown) formed in the rear casing 1B. [0007] 6 is rotatably supported by the casing 1 through bearings 7 and 8 in a state where it penetrates the swash plate 2 and the valve plate 3.
A rotary shaft 9 having a spline formed at an axially intermediate portion, 9 denotes a cylinder block spline-coupled to the rotary shaft 6, and the cylinder block 9 rotates together with the rotary shaft 6 while sliding on the valve plate 3. ing. Are a plurality of cylinders facing the swash plate 2 and formed in the axial direction of the cylinder block 9.
Each cylinder 10 is connected to the valve plate 3
The eyebrow ports 4 and 5 communicate with each other. , 12,.
The figure shows a piston slidably inserted therein, and a concave spherical portion 13 is formed on the tip side of each piston 12. In the axial direction of each piston 12, an oil chamber 14 opening at the center of the bottom of the concave spherical portion 13 and an oil passage 15 communicating with the oil chamber 14 are formed. Reference numerals 16, 16,... Denote piston shoes as sliding members which are swingably connected to the distal ends of the pistons 12. Each of the piston shoes 16 is formed of an iron-based metal. The disk portion 1 as a sliding portion including a spherical joint portion 17 fitted to the spherical portion 13 and a seal land portion 20 described later sliding on the sliding contact surface 2A of the swash plate 2.
8 are integrally formed. And the disk unit 1
A circular static pressure pocket 19 is formed at the center of the end face of the swash plate 2, and a portion surrounding the static pressure pocket 19 from the radial outside is a seal land portion 20 slidingly contacting the sliding contact surface 2 </ b> A of the swash plate 2.
It has become. Further, in the axial direction of the piston shoe 16,
An oil passage 21 communicating with the static pressure pocket 19 and leading the pressure oil in the cylinder 10 into the static pressure pocket 19 is formed. Each piston shoe 16 is always in contact with the swash plate 2 by the piston shoe pressing plate 22 so as to slide on the sliding contact surface 2A of the swash plate 2 as the cylinder block 9 rotates. . The swash plate type hydraulic motor according to the prior art is constructed as described above, and its operation will now be described. The hydraulic oil discharged from a hydraulic pump (not shown) passes through a supply passage provided in the rear casing 1 B, one eyebrow port 4 of the valve plate 3, and a communication passage 11 of the cylinder block 9. It is supplied into the cylinder 10. As a result, the hydraulic pressure of the pressure oil supplied into the cylinder 10 acts in a direction to extend the piston 12 from the inside of the cylinder 10, and pushes the piston 12 in the axial direction.
6 is pressed against the swash plate 2. Here, since the swash plate 2 is inclined with respect to the axis of the piston 12, the piston shoe 16 slides on the sliding surface 2A, and the piston 12 rotates the cylinder block 9 by the reaction force of the pressing force. The rotation shaft 6 rotates together with the cylinder block 9. That is, each cylinder 1 of the cylinder block 9
In the supply step in which the pressure oil is supplied to the inside of the cylinder 0, the piston 12 extends from the inside of the cylinder 10 to apply a rotational force to the cylinder block 9 and the rotating shaft 6. In the discharge stroke in which the piston 12 contracts into the cylinder 10, each communication passage 11 communicates with the other eyebrow port 5 as the cylinder block 9 rotates, and the piston 12 communicates the oil liquid in the cylinder 10 with the other communication passage. The liquid is discharged to the discharge passage via the eyebrow port 11 and the eyebrow port 5. On the other hand, during the operation of the swash plate type hydraulic motor described above, the pressure oil in the cylinder 10 is filled in the static pressure pocket 19 provided in each piston shoe 16 with the oil passage 15 and the oil chamber 1.
4 and the oil passage 21, an appropriate oil film is formed between the sliding contact surface 2 </ b> A of the swash plate 2 and each piston shoe 16 by this pressure oil, and the friction loss between the two is reduced. Has become. By the way, the piston 12 and the piston shoe 16 used in the swash plate type hydraulic motor and the like according to the prior art as described above are connected to a spherical joint portion of the piston shoe 16 by a concave spherical portion 13 formed on the distal end side of the piston 12. The piston shoe 16 is coupled to the piston 12 so as to swing smoothly by fitting (17) and reducing (caulking) the distal end edge of the piston 12. Here, a method of connecting the piston 12 and the piston shoe 16 will be described with reference to FIGS. First, as shown in FIG. 5, a chromium-molybdenum steel (such as SCM435) is turned to form a piston 12 having a concave spherical portion 13, an oil chamber 14, an oil passage 15, and the like. , A tempering treatment is performed at, for example, 600 to 640 ° C., and then a nitrocarburizing process such as gas nitrocarburizing or tuftride is performed (a nitrocarburizing process). Thus, on the surface of the piston 12, a nitride compound layer 23 having excellent wear resistance and fatigue resistance is formed. After the nitrocarburizing treatment, the outer peripheral side of the caulked portion 12A located on the tip side of the piston 12 is turned by a lathe or the like for the reason described later, and the nitrided compound layer 23 formed therefrom from the surface side of the caulked portion 12A is removed. Remove (turning process). Next, the spherical joint portion 17 of the piston shoe 16 is fitted to the concave spherical portion 13 of the piston 12,
By reducing the diameter of the caulking portion 12A of the piston 12 over its entire circumference (caulking in the direction of arrow F), the spherical joint portion 17 of the piston shoe 16 becomes concave as shown in FIGS. The piston 12 is held in the spherical portion 13 in a retaining state.
Are swingably coupled (combining step). [0021] Here, the piston 12
When connecting the piston 1 and the piston shoe 16, the piston 1
The reason why the nitride compound layer 23 is removed from the surface of the caulked portion 12A by turning the outer peripheral side of the caulked portion 12A will be described below. First, as shown in FIG. 8, the surface of the base material D such as the piston 12 is subjected to a soft nitriding treatment so that the base material D
A nitride compound layer F is formed on the surface of the substrate through a diffusion layer E. On the other hand, as shown in FIG. 9, when the nitride compound layer F is removed by cutting, the diffusion layer E is formed on the surface of the base material D.
Will be left. In a state where the nitride compound layer F is formed on the surface of the base material D via the diffusion layer E, FIG.
As shown in the figure, the surface hardness becomes Hv 500 or more at a depth of 0.1 mm or less from the surface of the base material D, and the surface hardness decreases in accordance with the depth from the surface of the base material D. Therefore, the surface hardness of the piston 12 can be increased by forming the nitrided compound layer 23 by soft nitriding. However, since the nitrided compound layer 23 formed on the surface of the piston 12 is generally excellent in hardness but brittle, cracks and the like are easily generated around the caulked portion 12A during caulking, and cracks and the like are generated around the caulked portion 12A. In such a case, the pull-out strength decreases. That is, the piston 12 is subjected to a soft nitriding treatment,
With the nitride compound layer 23 still formed on the surface side of the caulking portion 12A, the spherical joint portion 17 of the piston shoe 16 is fitted to the concave spherical portion 13 of the piston 12, and the piston 12 and the piston shoe 16 are caulked. When the piston 12 and the piston shoe 16 are pulled in the directions opposite to each other in the axial direction, the force when the piston shoe 16 separates from the piston 12 (hereinafter referred to as pull-out strength) is As shown as a sample (a) in FIG. 11, the value becomes a relatively low value, and when a further withdrawal force is applied, the piston shoe 16 separates from the piston 12. For this reason, in the prior art, after the piston 12 is subjected to the soft nitriding treatment, the surface side of the caulked portion 12A is turned to remove the nitrided compound layer 23 from the surface of the caulked portion 12A. I have. Then, after removing the nitrided compound layer 23 from the surface of the caulked portion 12A, the spherical joint portion 17 is fitted to the concave spherical portion 13 to reduce the diameter of the caulked portion 12A, and the piston 12 and the piston shoe 16 are joined. In FIG. 6 (see FIG. 6), as in sample (b) shown in FIG. 11, the pull-out strength can be improved, for example, to about 1.5 times that of sample (a) described above. However, in the prior art, when connecting the piston 12 and the piston shoe 16, the piston 1
2 is subjected to a soft nitriding treatment, and then a turning process is performed on the surface side of the swaged portion 12A of the piston 12 to form the swaged portion 12A.
Since the nitride compound layer 23 is removed from the surface side of the above, there is a problem that it takes time to remove the nitride compound layer 23, and the workability at the time of manufacturing deteriorates. If the turning depth from the surface of the caulked portion 12A is insufficient in the turning of the caulked portion 12A, the nitrided compound layer 23 remains on the surface of the caulked portion 12A, and the caulking during the bonding process is performed. By processing, a crack K is easily generated in the caulked portion 12A as shown in FIG.
There is a problem that the pull-out strength is reduced. If the turning depth from the surface of the caulked portion 12A becomes excessive, the nitride compound layer 23 can be removed without fail, but the caulked portion 12A becomes thinner. If turning is performed on the swaged portion 12A in a state shifted from the axis of 12, the thickness of the swaged portion 12A becomes non-uniform, and in any case, the pull-out strength is reduced. Cause. As described above, the nitrocarburized piston 1
Since turning of the caulking portion 12A requires strict machining accuracy, not only the workability at the time of manufacturing including the turning process for the caulking portion 12A is remarkably reduced, but also the cost of manufacturing parts increases. There is a problem of inviting. The present invention has been made in view of the above-mentioned problems of the prior art, and can combine a piston and a sliding member with an appropriate pull-out strength, can greatly improve the workability in manufacturing, and reduce the manufacturing cost. It is an object of the present invention to provide a method of manufacturing a swash plate type hydraulic rotary machine capable of reducing the amount. [0031] In order to solve the above-mentioned problems, the present invention provides a casing provided with a swash plate, and a casing provided on the casing via a rotating shaft to face the swash plate. And a plurality of pistons slidably provided in a plurality of cylinders formed in the cylinder block and having a concave spherical portion formed on the tip side, and a spherical surface fitted to the concave spherical portion. A swash plate-type hydraulic pressure comprising: a plurality of sliding members slidably coupled to the distal ends of the pistons via joints and sliding on the swash plate as the cylinder block rotates. It is applied to a method for manufacturing a rotating machine. In the method of manufacturing a swash plate type hydraulic rotary machine according to the present invention, a heat treatment step of performing a quenching and tempering treatment on each piston and a first step of performing a nitrocarburizing treatment on each of the sliding members are provided. A soft nitriding step, and a coupling step of fitting the spherical joint of each sliding member subjected to the soft nitriding to the concave spherical part of each heat-treated piston and reducing the diameter of the distal end side of each piston, A second nitrocarburizing process for performing a nitrocarburizing process on each piston and each sliding member coupled in the coupling process. According to the manufacturing method of the swash plate type liquid-pressure rotating by [0035] the present invention, after binding with each piston and the sliding member, each piston and the sliding member coupled On the other hand, since the nitrocarburizing treatment is performed, the piston and the sliding member can be connected with appropriate pulling strength without generating a crack or the like on the distal end side of the piston. In addition, it is not necessary to perform a turning process or the like on the distal end side of the piston in a stage prior to the connecting step of connecting the piston and the sliding member. Embodiments of the present invention will be described below with reference to FIGS. 1 to 3. In the embodiments, the same components as those of the above-described conventional technology are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted. In the drawing, reference numeral 31 denotes a piston according to the present embodiment. The piston 31 has a concave spherical portion 32 at the distal end side and a concave spherical portion at the axial center portion, substantially in the same manner as the piston 12 according to the prior art. Oil chamber 3 opening at the center of the bottom of section 32
3 and an oil passage 34 communicating with the oil chamber 33 are formed. The spherical joint portion 17 of the piston shoe 16 is fitted into the concave spherical portion 32 of the piston 31, and is held in a retaining state by the caulking portion 31 </ b> A of the piston 31 caulked in the diameter reducing direction. , A piston shoe 16 is swingably connected. However, on the surface side of the piston 31 and the piston shoe 16 according to the present embodiment, the nitride compound layer 35 as a soft nitride layer is formed by a manufacturing method described later, and the caulking portion 31A of the piston 31 is formed. It differs from the prior art in that no turning is performed. Here, a method for manufacturing the swash plate type hydraulic rotary machine according to the present embodiment will be described with reference to FIG. In the figure, a piston 31 has a concave spherical portion 32, an oil chamber 33, an oil passage 34, and the like by turning a chromium-molybdenum steel (such as SCM435), and is formed in a substantially cylindrical shape as a whole. I have. And this piston 3
After the quenching process is performed on
Up to the heat treatment step of performing the tempering treatment at 40 ° C., it is the same as the method of manufacturing the piston 12 according to the prior art, but in the present embodiment, unlike the prior art in that the soft nitriding treatment is not performed after the heat treatment step. At this stage, piston 3
No nitride compound layer was formed on the surface side of No. 1. On the other hand, the piston shoe 16 is manufactured by the same method as the manufacturing method according to the prior art. However, this
In this case, the piston shoe 16 is subjected to a soft nitriding treatment.
(First nitrocarburizing process). Then, the spherical joint portion 17 of the piston shoe 16 is fitted into the concave spherical portion 32 of the piston 31, and the caulking portion 31A on the distal end side of the piston 31 is reduced in diameter over its entire circumference (in the direction of arrow F). ), The concave spherical portion 3
The spherical joint portion 17 is retained in the 2 in a retaining state, and the piston shoe 16 is swingably connected to the distal end side of the piston 31 (connection step). Here, since no nitrided compound layer is formed on the surface side of the caulking portion 31A of the piston 31 in the joining step, even if caulking for reducing the diameter of the caulking portion 31A over the entire circumference, caulking is performed. The generation of cracks and the like around the portion 31A can be reliably prevented. Therefore, as described in the related art, a turning process involving a cumbersome turning process for removing the nitrided compound layer 23 from the surface side of the caulking portion 12A of the piston 12 becomes unnecessary, and the piston 31
And the like, the workability at the time of manufacturing can be greatly improved, and the cost of manufacturing parts can be reduced. In addition, since the thickness at the tip end side of each piston can be made uniform, the precision of parts can be easily managed. Next, the piston 31 and the piston shoe 16 combined in the combining step are subjected to, for example, a gas nitrocarburizing process (a second nitrocarburizing process). Thus, a nitrided compound layer 35 as a soft nitrided layer having excellent wear resistance and fatigue resistance is formed on the surface side of the piston 31 and the piston shoe 16. Then, the seal land portion 20 of the piston shoe 16 is ground to remove the oxide layer (scale) 36 attached to the end surface of the seal land portion 20 during the second nitrocarburizing step (scale removal). Process).
Thus, as shown in FIGS. 1 and 2, the piston shoe 16 is swingably connected to the distal end side, and the piston 31 having the nitride compound layer 35 formed on the surface side is manufactured. Here, the piston 31 and the piston shoe 1
When the pull-out strength of the sample No. 6 was measured, as shown as a sample (c) in FIG. 11, the pull-out strength was slightly lower than that of the sample (b) described above, but was significantly improved as compared with the sample (a). Therefore, it was confirmed that the piston 31 and the piston shoe 16 were connected with an appropriate pull-out strength. The swash plate type hydraulic motor according to the present embodiment includes the piston 31 manufactured through the above-described steps, and its basic operation is not particularly different from that according to the prior art. However, in the present embodiment, the nitrocarburizing process is not performed on the piston 31 at a stage prior to the bonding process.
In a state where cracks are reliably prevented from forming around the caulked portion 31A during caulking in the joining step, the piston 3
The piston shoe 16 is swingably connected to the tip end side of 1.
In the second nitrocarburizing process to be performed thereafter, by performing nitrocarburizing process on the coupled piston 31 and piston shoe 16, the piston 31 and the piston shoe 16 can be coupled with an appropriate pull-out strength. it can. Therefore, as described in the prior art, the piston 12
A turning process for removing the nitrided compound layer 23 from the surface side of the caulking portion 12A is not required, and workability during manufacturing of the piston 31 and the like can be greatly improved, and
Component manufacturing costs can be reduced. The piston 31 and the piston shoe 16
Since the second soft nitriding step is performed after the connecting step for swingably connecting the piston 31 and the surface side of the piston 31 and the piston shoe 16, the cylinder 1 is hardened.
The wear resistance of the piston 31 and the piston shoe 16 sliding with respect to the zero and the swash plate 2 and the like can be improved, and the durability and life can be greatly improved. The other structure, operation and effect of the swash plate type hydraulic motor according to this embodiment are the same as those of the prior art shown in FIG. In the above embodiment, the swash plate type hydraulic motor has been described as an example, but the present invention is not limited to this, and can be applied to, for example, a swash plate type hydraulic pump. [0052] [0053] As has been described above in detail, according to the manufacturing method of the swash plate type liquid-pressure rotating according to the present invention, a spherical joint portion of the sliding member to the concave spherical portion of each piston After fitting and reducing the diameter of the distal end side of each piston to connect each piston and each sliding member, the combined piston and each sliding member are subjected to nitrocarburizing treatment. In the state where the nitride compound layer is not formed on the tip side of the piston, the tip side of the piston can be reduced in diameter, and the piston and the sliding member can be properly pulled out without generating cracks or the like on the tip side of the piston. Can be combined. In addition, the turning process for removing the soft nitride layer from the front surface side of the piston at the stage before coupling the piston and the sliding member can be omitted, so that the workability in manufacturing the piston and the like is greatly improved. It is possible to improve the manufacturing cost and reduce the cost of manufacturing the parts. In addition, since the thickness at the tip end side of each piston can be made uniform, it is possible to easily manage the precision of parts.
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるピストンおよびピストン
シューを示す縦断面図である。
【図2】図1中の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】図1中のピストンおよびピストンシューの各製
造工程等を示す縦断面図である。
【図4】従来技術による斜板型液圧モータを示す縦断面
図である。
【図5】図4中のピストンの各製造工程等を示す縦断面
図である。
【図6】図4中のピストンおよびピストンシューを示す
断面図である。
【図7】図6中の要部を拡大して示す断面図である。
【図8】母材の表面に窒化化合物層が形成された状態を
示す断面図である。
【図9】図8中の窒化化合物層を除去した状態を示す断
面図である。
【図10】母材の表面深さと硬度との関係を示す特性線
図である。
【図11】ピストンとピストンシューとの引抜き強度を
示すサンプル(a),(b),(c)の線図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 斜板
6 回転軸
9 シリンダブロック
10 シリンダ
16 ピストンシュー(摺動部材)
17 球面継手部
18 ディスク部(摺動部)
21 油通路
31 ピストン
32 凹球面部
35 窒化化合物層(軟窒化層)BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a piston and a piston shoe according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is an enlarged sectional view showing a main part in FIG. FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing respective manufacturing steps and the like of a piston and a piston shoe in FIG. 1; FIG. 4 is a longitudinal sectional view showing a conventional swash plate type hydraulic motor. 5 is a longitudinal sectional view showing each manufacturing process of the piston in FIG. 4 and the like. FIG. 6 is a sectional view showing a piston and a piston shoe in FIG. 4; FIG. 7 is an enlarged sectional view showing a main part in FIG. 6; FIG. 8 is a cross-sectional view showing a state where a nitride compound layer is formed on a surface of a base material. 9 is a cross-sectional view showing a state where a nitride compound layer in FIG. 8 is removed. FIG. 10 is a characteristic diagram showing a relationship between a surface depth of a base material and hardness. FIG. 11 is a diagram of samples (a), (b), and (c) showing the withdrawal strength between the piston and the piston shoe. [Description of Signs] 1 Casing 2 Swash plate 6 Rotating shaft 9 Cylinder block 10 Cylinder 16 Piston shoe (sliding member) 17 Spherical joint part 18 Disk part (sliding part) 21 Oil passage 31 Piston 32 Concave spherical part 35 Nitride compound Layer (nitrocarburized layer)
フロントページの続き (72)発明者 木村 健一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 猪野 和幸 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 小林 剛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (56)参考文献 特開 平5−60058(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/20 Continuing on the front page (72) Inventor Kenichi Kimura 650, Kandachicho, Tsuchiura-shi, Ibaraki Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Tsuchiura Plant (72) Inventor Kazuyuki Ino 650, Kantachi-cho, Tsuchiura-shi Ibaraki Prefecture Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. (72) Inventor Takeshi Kobayashi 650, Kandate-cho, Tsuchiura-shi, Ibaraki Pref. In the Tsuchiura Plant of Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. (56) References JP-A-5-60058 (JP, A) (58) Fields investigated (Int. 7 , DB name) F04B 1/20
Claims (1)
シングに回転軸を介して設けられ、前記斜板と対向して
回転するシリンダブロックと、該シリンダブロックに穿
設した複数のシリンダ内に摺動可能に設けられ、先端側
に凹球面部が形成された複数のピストンと、前記凹球面
部に嵌合する球面継手部を介して該各ピストンの先端側
に揺動自在に結合され、前記シリンダブロックの回転に
伴って前記斜板上を摺動する複数の摺動部材とを備えて
なる斜板型液圧回転機の製造方法であって、 前 記各ピストンに対し焼入れ焼戻し処理を行う熱処理工
程と、前記各摺動部材に対し軟窒化処理を行う第1の軟
窒化処理工程と、前記熱処理された各ピストンの凹球面
部に前記軟窒化処理された各摺動部材の球面継手部を嵌
合して各ピストンの先端側を縮径させる結合工程と、該
結合工程で結合された各ピストンと各摺動部材とに対し
軟窒化処理を行う第2の軟窒化処理工程とからなる斜板
型液圧回転機の製造方法。(57) [Claim 1] A casing provided with a swash plate, a cylinder block provided on the casing via a rotating shaft, and rotated to face the swash plate, A plurality of pistons slidably provided in a plurality of cylinders formed in the piston and having a concave spherical portion formed on the distal end side, and a distal end of each piston through a spherical joint portion fitted to the concave spherical portion. swingably attached to the side, a method of manufacturing a swash plate type liquid-pressure rotating that with the rotation made by a plurality of sliding members sliding on the swash plate of the cylinder block, front A heat treatment step of performing a quenching and tempering treatment on each piston; a first nitrocarburizing treatment step of performing a nitrocarburizing treatment on each of the sliding members; and a nitrocarburizing treatment on the concave spherical portion of each of the heat-treated pistons. The spherical joint of each sliding member A swash plate type hydraulic system comprising: a coupling step of reducing the diameter of the distal end side of each piston; and a second nitrocarburizing step of performing a nitrocarburizing process on each of the pistons and the sliding members coupled in the coupling step. Manufacturing method of rotating machine.
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