JP3458940B2 - 気象画像予測方法、装置および気象画像予測プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

気象画像予測方法、装置および気象画像予測プログラムを記録した記録媒体

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JP3458940B2
JP3458940B2 JP34013597A JP34013597A JP3458940B2 JP 3458940 B2 JP3458940 B2 JP 3458940B2 JP 34013597 A JP34013597 A JP 34013597A JP 34013597 A JP34013597 A JP 34013597A JP 3458940 B2 JP3458940 B2 JP 3458940B2
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radar
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、降水量や雲量など
の気象現象の予測を目的として、気象レーダー装置から
得られる気象レーダー画像を利用し、局所、短時間の気
象レーダー画像を予測する気象画像予測方法およびその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】気象レーダー画像を用いた従来の予測方
法としては、文献[1]遊馬芳雄、菊池勝弘、今久:”
簡易気象レーダーによるエコーの移動速度について”、
北海道大学地球物理学研究報告、Vol.44,Oct
ober,1984,pp.35−51.や文献[2]
遊馬芳雄、菊池勝弘、今久:”簡易気象レーダーによる
降雪の短時間予測実験(その1)”、北海道大学地球物
理学研究報告、Vol.44,October,198
4,pp.35−51.にある相互相関法が広く用いら
れている。
【0003】この方法は、任意の時間間隔ΔTをおいて
計測された2枚の気象レーダー画像を用いて、一方をず
らしながら、画像濃度値の相関値を計算し、最も高い相
関値を示すずれを2つのフレーム間の降水域の移動量と
し、この移動量を用いて最新の気象レーダー画像中の降
水域を平行移動した画像を予測画像とするものである。
【0004】具体的には、図9に示すように、時間間隔
Δtをおいて計測された2枚の気象レーダー画像R1
2 から、次式により相互相関値を求める。ただし、レ
ーダー画像上の格子点(i,j)における画像の濃度値
を各々R1(i,j),R2(i,j)とし、相関をとる領
域をA,B、相関値を計算する際の2枚のレーダー画像
のズレを(k,l)とする(図9において斜線は相関値
をとる領域を示し、中央の太線の矢印はエコーパターン
の移動方向を表す)。
【0005】
【数1】 上述の計算によって求められた相互相関値は、例えば、
図10に示すようになる。そこで、格子点上にある相互
相関値の最大値をとる点(K,L)での相互相関値、
【0006】
【外1】 および、その近傍の4点の相互相関値
【0007】
【外2】 に対して二次関数による補間を行ない、補間の結果相互
相関値が最大となる点(格子点とは限らない)とのずれ
(k’,l’)を次式により求める(図11、但し、X
成分のみを示す)。
【0008】
【数2】
【0009】以上より、2枚の気象レーダー画像R1
2 は(K’+k’,L+l’)だけずらした場合に相
互相関値が最大となる。このことから、エコーパターン
の移動ベクトルは次の式(6)、式(7)より求めるこ
とができる。この移動ベクトルは、降水域の移動方向お
よび速度を表している。ただし、Vx ,Vy は、それぞ
れ移動量のx成分、y成分を示す。
【0010】
【数3】
【0011】次に、ある時刻に計測された気象レーダー
画像中のエコーパターンを、式(6),(7)により求
められる移動ベクトルを用いて外挿することで、計測時
刻以後のレーダー画像を予測する。
【0012】気象レーダー画像I(i,j)を入力画像
とし、Vx,Vyを用いて算出した移動ベクトルから入力
画像I(i,j)が計測された時刻からΔT時間後の予
測画像J(i,j)を求める。予測画像J(i,j)は
水平方向の移動量Sx 、垂直方向の移動量Sy
【0013】
【数4】 に基づき、入力画像I(i,j)を平行移動したものと
定義する。しかし、この移動量は整数値とは限らず、移
動した画像の格子点からのずれを
【0014】
【数5】 と表すと、予測画像J(i,j)は、
【0015】
【数6】 と定義する。
【0016】ただし、入力画像からの対応がない予測画
像Jの格子点、つまり平行移動の結果として予測画像に
空いた隙間については0の値をとるものとする。
【0017】なお、Vx >0,かつVy >0以外の場合
についても同様にして予測画像を求めることができる。
【0018】ここで、実際の気象レーダー画像中のエコ
ーの性質と照らし併せて、従来の方法の問題点を明らか
にする。
【0019】図12は典型的なエコーの一例を図解した
ものである。この図12のように気象レーダー画像中の
レーダーエコーは大小のエコーの塊を基本要素とし、こ
れが群を成すことで一つの降水域を形成している。以下
では、このエコーの塊のことを単にエコーと呼ぶ。気象
レーダー画像中には複数の異なるダイナミクスをもつ降
水域が存在する場合もある。エコーは大まかには大気の
流れに沿って移動をするが、絶えず変形や出現、消滅を
繰り返している。また、特に図12の場合では、エコー
はある位置で出現し、筋状をなして移動し、ある位置で
消滅する。しかし、これらのエコーの集合からなる降水
域そのものの動きは、エコーの移動速度に比べると非常
にゆっくりとしたものである。
【0020】しかし、相互相関法では、2フレームのレ
ーダー画像の広範囲の濃度値の相関値に基づき、大局的
な移動ベクトルを1〜少数個計算している。そのため、
上述のエコーの移動速度と降水域の移動速度を区別でき
ず、計算された移動ベクトルがエコーの移動速度に対応
する場合、予測された降水域は、実際のものとかけ離れ
た位置に移動してしまうという問題がある。
【0021】また、エコーの変形や生成、消滅などの不
安定要素によりフレーム間で画像濃度が変化するため、
エコーや降水域の移動成分が安定、かつ正確に計算する
ことができないという問題もある。
【0022】さらに、レーダー画像に対し、一つまたは
少数の移動ベクトルを算出し、画像を単純に平行移動さ
せているため、複数の異なる動きをもつ降水域が存在す
る場合、それぞれの降水域を分離して考えることができ
ないので、予測精度が低下するという問題もある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方法で
は、エコーの移動速度と降水域の移動速度の区別ができ
ず、また、エコーの生成、消滅、変形などの不安定要素
の影響により安定かつ正確なエコーや降水域の移動速度
の算出が困難であり、さらに、複数の異なる動きをもつ
降水域への対応ができないといった様々な問題により、
高精度の気象レーダー画像の予測ができなかった。
【0024】本発明の目的は、気象レーダー画像の高精
度の予測方法および装置ならびに気象画像予測プログラ
ムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の気象画像予測方
法は、気象レーダー装置により得られた時系列をなす複
数のフレームの気象レーダー画像を入力する段階と、入
力された複数フレームの気象レーダー画像から、時間
的、空間的に局所的なエコーの速度場を複数フレームに
ついて計算する段階と、前記速度場を入力し、複数フレ
ームのレーダー画像から、時間的、空間的に類似する速
度をもつ領域を一つの降水域セグメントとして分割、抽
出する段階と、各々の降水域セグメントについて、降水
域セグメントに含まれるエコーの重心位置を計算し、こ
の重心位置の近隣フレーム間での移動量を計算する段階
と、前記各降水域セグメント中の重心位置の移動量に基
づき、降水域セグメントに含まれる降水域の移動速度を
推定する段階と、所望の予測時間と前記降水域
動速度推定する段階により推定された降水域の移動速
度を乗じた距離を用いて複数の降水域セグメントについ
て外挿を行ない、その結果の画像を合成する段階を有す
る。
【0026】本発明は、複数のフレームの気象レーダー
画像から時間的、空間的に局所的なエコーの速度場を計
算し、時空間的に類似する速度をもつ領域を一つの降水
域と定義し(これを降水域セグメントと呼ぶ)、複数フ
レームのレーダー画像から降水域セグメントを分割・抽
出し、各降水域セグメント毎にフレーム間でのエコー画
像の重心位置の変化量に基づいて各降水域の移動速度を
推定し、各降水域セグメントのエコー画像を独立に外挿
し、予測画像を生成することを特徴とする。
【0027】また、本発明の気象画像予測装置は、気象
レーダー装置により得られた時系列をなす複数フレーム
の気象レーダー画像を入力する気象レーダー画像入力手
段と、前記気象レーダー画像入力手段により入力された
複数フレームの気象レーダー画像から、時間的、空間的
に局所的なエコーの速度場を複数フレームについて計算
する時空間速度場計算手段と、前記時空間速度場検出手
段により計算された速度場を入力し、前記気象レーダー
画像入力手段により入力された複数フレームの気象レー
ダー画像から、時間的、空間的に類似する速度をもつ領
域を一つの降水域セグメントとして分割・抽出する時空
間降水域セグメント分割手段と、前記時空間降水域セグ
メント分割手段により分割・抽出された各降水域セグメ
ントについて、降水域セグメントに含まれる気象レーダ
ー画像中のエコーの重心位置を計算し、この重心位置の
近隣フレーム間での移動量を計算する降水域重心移動量
計算手段と、前記降水域重心移動量計算手段によって計
算された各降水域セグメント中の重心位置の移動量に基
づき、降水域セグメントに含まれる降水域の移動速度を
推定する降水域移動速度推定手段と、所望の予測時間と
前記降水域移動速度推定手段により推定された降水域の
移動速度を乗じた距離を用いて複数の降水域セグメント
について外挿を行ない、その結果の画像を合成すること
で予測レーダー画像を生成する予測画像生成手段と、前
記予測画像生成手段により生成された予測レーダー画像
をディスプレイ装置やファイル記憶装置に出力する予測
レーダー画像出力手段を有する。
【0028】気象レーダー画像入力手段は、気象レーダ
ー画像より得られた気象レーダー画像を入力し、これを
ファイル記憶装置に保存し、後述の時空間速度場検出手
段、降水域重心移動量計算手段、予測画像生成手段の要
求により任意の時刻の気象レーダー画像を伝送する手段
である。
【0029】時空間速度場検出手段は、気象レーダー画
像入力手段により入力されたT+1フレームの気象レー
ダー画像(I(t)、t=0,1,2,…,T)につい
て、フレーム間I(k−1),I(k)(t=1,2,
…,T)のエコーの移動速度を、ブロック状に分割した
気象レーダー画像中の複数の小領域毎に計算する手段で
ある(図5(a)参照)。この手段によりTフレームの
エコーの速度場が計算できる。
【0030】従来の相互相関法では、画像中の広い領域
の濃度値から速度を推定しているため、エコーの出現、
消滅、変形などが推定速度に影響を及ぼし、推定速度が
不安定、かつ不正確になるという問題があった。それに
対し本手段ではブロック毎の局所的な速度ベクトルの計
算により、部分的にはエコーの出現、消滅、変形などに
より異常な速度ベクトルが計算されるが、その影響はブ
ロック内に閉じるために、全体としては安定したエコー
の速度の推定が可能となる。
【0031】時空間降水域セグメント分割手段は、時空
間速度場検出手段によって計算された時空間速度場を用
い、時間的、空間的に類似する速度をもつブロックを一
つ降水域として定義し、画像領域の分割、抽出をおこな
う手段である(図5(b)参照)。こうして求められる
時空間的な広がりをもつ降水域を降水域セグメントと呼
ぶ。
【0032】分割の一つの方法として、2つの互いに近
隣するブロックの速度ベクトルが十分近いとき、2つの
ブロックは同じ領域に含まれるという操作を画像全域、
全フレームについて繰り返すという方法が利用できる
が、この場合、近隣ブロックのみの比較により、空間的
になだらかに速度が変化する降水域に対しても、連続し
た一つの降水域として抽出が可能である。
【0033】また、出現、消滅などの不安定要素は、周
囲とは異なった方向、長さの異常なベクトルとして現れ
るため、これを除いた安定した降水域のみが抽出でき
る。
【0034】画像の分割、抽出手法としては、画像濃淡
値に基づく手法と比較した場合、エコーの移動速度の類
似領域を一つの降水域と考えるため、実際の気象現象に
より近い降水域の分割、抽出が可能となる。
【0035】さらに、従来の方法では気象レーダー画像
全域を一塊に扱っていたのに対し、本発明では気象レー
ダー画像中に複数の異なる動きをもつ降水現象が存在し
た場合にも、それぞれを分割して扱うことができ、より
高精度の予測につながる。
【0036】降水域重心移動量計算手段は、時空間降水
域セグメント分割手段によって得られた降水域セグメン
トについて、その各フレームの画像内のエコーの重心位
置を計算し、フレーム間での重心位置の変化量を計算す
る手段である(図5(c)参照)。時空間降水域セグメ
ント分割手段により出現、消滅などの不安定要素が除去
されたセグメントを利用するために、安定した重心の移
動量を求めることができる。
【0037】降水域移動速度推定手段は、降水域重心移
動量計算手段により計算された降水域セグメント内のエ
コーの重心位置のフレーム間での変化量に基づき、降水
域の移動速度を推定する手段である。
【0038】その方法の一例としては、フレーム間での
重心位置の変化量の総和をとり、その速度がある一定値
以上の場合は、降水域を移動性と判定し、推定移動速度
をフレーム間での重心位置の変化量の平均値をフレーム
の時間間隔で割ったものと設定し、一定値に満たない場
合には、その降水域を停滞性と判断し、推定移動速度を
0に設定するという方法が利用可能である。
【0039】予測画像生成手段は、時空間降水域セグメ
ント分割手段により得られた各々の降水域セグメントに
含まれる気象レーダー画像を予測のための基本となる画
像として、予測基本画像と呼び、これを所望の予測時間
に応じて降水域移動速度推定手段で得られた降水域セグ
メントの推定移動速度により、例えば平行移動させ予測
画像を生成し、さらに複数の降水域セグメントについて
各々の予測画像を合成することで、予測レーダー画像を
生成する手段である。
【0040】本発明において、時空間降水域セグメント
分割手段では複数フレームの気象レーダー画像を時空間
速度場検出手段により計算されたエコーの移動速度の空
間的、時間的類似性に基づいて降水域セグメントに分割
している。降水域重心移動量計算手段では、時空間降水
域セグメント分割手段により分割、抽出された降水域セ
グメントについて、複数のフレーム間における重心位置
の移動量を計算し、これに基づき降水域移動速度推定手
段では降水域の移動速度を推定している。そのため、出
現、消滅などの不安定な現象による影響が軽減され、本
来の降水域の移動に近い移動速度を複数の降水域につい
てそれぞれ推定することが可能となる。予測画像生成手
段では、時空間降水域セグメント分割手段により分割、
抽出された降水域セグメントについて、降水域移動速度
推定手段により推定された移動速度を用い、複数の降水
域を独立に予測し、これを合成することにより予測レー
ダーを生成している。このことにより、従来の相互相関
法のようにレーダー画像全域を一塊に扱う方法と比較
し、実際の現象により近い予測が可能となる。
【0041】以上により、本発明の目的である気象画像
の高精度の予測が可能になる。また、本発明の気象画像
予測プログラムを記録した記録媒体は、気象レーダー装
置により得られた時系列をなす複数フレームの気象レー
ダー画像を入力する気象レーダー画像入力処理と、前記
気象レーダー画像入力処理により入力された複数フレー
ムの気象レーダー画像から、時間的、空間的に局所的な
エコーの速度場を複数フレームについて計算する時空間
速度場計算処理と、前記時空間速度場計算処理により計
算された速度場を入力し、前記気象レーダー画像入力処
理により入力された複数フレームの気象レーダー画像か
ら、時間的、空間的に類似する速度をもつ領域を一つの
降水域セグメントとして分割、抽出する時空間降水域セ
グメント分割処理と、前記時空間降水域セグメント分割
処理により分割・抽出された各降水域セグメントについ
て、降水域セグメントに含まれる気象レーダー画像中の
エコーの重心位置を計算し、この重心位置の近隣フレー
ム間での移動量を計算する降水域重心移動量計算処理
と、前記降水域重心移動量計算処理によって計算された
各降水域セグメント中の重心位置の移動量に基づき、降
水域セグメントに含まれる降水域の移動速度を推定する
降水域移動速度推定処理と、所望の予測時間と前記降水
域移動速度推定処理により推定された降水域の移動速度
を乗じた距離を用いて複数の降水域セグメントについて
外挿を行ない、その結果の画像を合成することで予測レ
ーダー画像を生成する予測画像生成処理と、前記予測画
像生成処理により生成された予測レーダー画像をディス
プレイ装置やファイル記憶装置に出力する予測レーダー
画像出力処理を有する気象画像予測プログラムを記録し
ている。
【0042】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0043】図1は本発明の一実施形態の気象画像予測
装置の構成図である。
【0044】本実施形態の気象画像予測装置は、入力部
100と処理部200と出力部300で構成されてい
る。
【0045】入力部100は、時系列の気象レーダー画
像を入力する気象レーダー装置101と、気象レーダー
画像を蓄積するファイル装置102で構成されている。
【0046】処理部200は、局所的なレーダー画像の
エコーの速度場を計算する時空間速度場検出部201
と、計算された速度場の時間的、空間的な速度ベクトル
の類似性に基づいて時空間を降水域セグメントに分割す
る時空間降水域セグメント分割部202と、得られた個
々のセグメントについて、そのフレーム間での重心位置
の変化量を計算する降水域重心移動量計算部203と、
計算された重心位置の変化量から降水域の移動量を推定
する降水域移動速度推定部204と、推定された移動速
度によりレーダー画像を平行移動させ、各降水域セグメ
ントについてそれらを合成し、予測レーダー画像を生成
する予測画像生成部205で構成されている。
【0047】出力部300は、生成された予測レーダー
画像を表示し、蓄積するディスプレイ装置301とファ
イル装置302で構成されている。
【0048】図2は図1の気象画像予測装置の動作を示
すフローチャートである。時系列をなす複数フレームの
気象レーダー画像を入力し(ステップ401)、時間
的、空間的に局所的なレーダー画像のエコーの速度場を
複数フレームについて計算する(ステップ402)。次
に、ステップ402で計算された速度場の時間的、空間
的な速度ベクトルの類似性に基づいて、時空間を降水域
セグメントに分割する(ステップ403)。次に、ステ
ップ403で得られた個々の降水域セグメントについ
て、そのフレーム間での重心位置を計算し、その変化量
を計算する(ステップ404)。次に、ステップ404
で計算された重心位置の変化量から、降水域セグメント
に含まれる降水域の移動速度を推定する(ステップ40
5)。次に、ステップ404で得られた降水域セグメン
トについて、ステップ405で推定された移動速度に所
望の予測時間を乗じた距離だけ気象レーダー画像を平行
移動させ、各降水域セグメントについてそれを合成し、
予測レーダー画像を生成する(ステップ406)。最後
に、ステップ406で生成された予測レーダー画像を出
力する(ステップ407)。
【0049】次に、図1の各部について詳細に説明す
る。
【0050】時空間速度場計算部201は入力部100
からの時系列を成すT+1フレームの気象レーダー画像
t (t=0,1,…,T)を入力し、隣接するフレー
ム間[It-1 ,It ](t=1,1,…,T)につい
て、M×Nにブロック化された画像の各ブロックB
t(i,j)、(i=1,2,…,M;j=1,2,…,
N)について、エコーの速度ベクトルVt(i,j)を計
算する。
【0051】その実現例として、従来の技術で説明した
画像濃度の相互相関値を用いた方法を利用することがで
きる。図9中の領域を、画像中の速度を計算したいブロ
ックとし、式(6)、(7)により速度を計算する。こ
の処理を図5(a)のように画像中のブロック毎に実施
し、フレーム間の速度場を得る。また、この方法以外の
時系列画像の速度場を計算する方法も利用可能である。
【0052】時空間降水域セグメント分割部202は、
時空間速度場計算部201で計算した速度場を入力し、
空間的、時間的に隣接するブロック間で互いの速度ベク
トルを比較し、類似する速度を持つ領域が同じ降水域に
なるように領域を分割する。
【0053】ここではその一実現例を説明する。まず、
2つの速度ベクトルV1(vx1,vy1),V2(vx2
y2)の類似の尺度として、2つのベクトルの長さの平
均とその差分ベクトルの長さの比
【0054】
【数7】 を用い、
【0055】
【数8】 のように類似している場合は1を、類似していない場合
は0を与える関数S(V 1 ,V2 )を定義する。ただ
し、THv は閾値である。又、ベクトルの内積などの他
の基準も利用可能である。
【0056】図3、図4は分割の一実現例の処理を示す
流れ図である。ここで、i、jを画像ブロックのx座
標、y座標、tをフレーム番号、Bt(i,j)をフレー
ムtのブロック、Vt(i,j)をブロックBt(i,
j)の速度ベクトル、Lt(i,j)をブロックB
t(i,j)のラベルとする。ここでは、類似する速度
を持つ隣接ブロックに同じ番号のラベルを付すことによ
り、気象レーダー画像を降水域セグメントに分割する。
【0057】領域の種類を示すラベルの初期値として0
を全てのブロックのラベルLt(i,j)、(i=1,
2,…,M;j=1,2,…,N;t=1,2,…,
T)として付与し、ラベルカウンタNumberを初期
化する(ステップ500)。
【0058】フレーム番号tを初期化し(ステップ50
1)、ブロックの座標i,jを初期化する(ステップ5
02)。ブロックBt(i,j)の速度ベクトルV
t(i,j)の長さが0より大きいか判定する(ステッ
プ503)。0より大きければ、近傍の2つのブロック
(真上Bt(i,j−1)と左Bt(i−1,j))のラベ
ルの有無をチェックする(ステップ504)。どちらも
ラベルがない場合(Lt(i,j−1)=Lt(i−1,
j)=0)、ブロックに新しい番号のラベルを付与し
(ステップ505)、ラベルカウンタNumberを更
新する(ステップ506)。どちらか一方のラベルのみ
存在する場合(Lt(i,j−1)>0、かつLt(i−
1,j)=0、またはLt(i,j−1)=0、かつL
t(i−1,j)>0)、ブロック(i,j)の速度ベク
トルVt(i,j)と、ラベルが存在する方の速度ベクト
ルVt(i,j−1)またはVt(i−1,j)との類似度
を関数Sを用いてチェックし(ステップ507,50
9)、類似している(S=1)と判断される場合には、
ブロックBt(i,j)のラベルとして隣接ブロックBt
(i,j−1)またはBt(i−1,j)のラベルと同
じ番号を与える(Lt(i,j)←Lt(i,j−1)また
はLt(i,j)←Lt(i−1,j))(ステップ50
8,510)。また、類似していない場合には、新しい
ラベルをブロックBt(i,j)に与える。さらに、両
方にラベルが存在する場合(Lt(i,j−1)>0、か
つLt(i−1,j)>0)、それぞれのブロックB
t(i,j−1),Bt(i−1,j)の速度ベクトルV
t(i,j−1),Vt(i−1,j)との類似度を判断
し(ステップ511,512,513)、一方のブロッ
クの速度ベクトルのみと類似している場合には、そのブ
ロックのラベルを与え(ステップ514,515)、ど
ちらとも類似していない場合には、新しいラベルを与え
る。どちらとも類似している場合には、ブロックB
t(i,j−1)と同じラベルをブロックBt(i,j)に
与える(Lt(i,j)←Lt(i,j−1))(ステップ
516)。そのとき、ラベルLt(i,j−1)とラベル
t(i−1,j)が等しいことを別途記憶しておく(ス
テップ517)。
【0059】この操作を画像中の全ブロックにわたり行
ない(ステップ518,519)、その後に、ステップ
517で同一ラベルであると記憶されたラベルを同一に
なるように書き換える(ステップ520)。
【0060】そして、以下のフレームの画像についても
同様の処理を行なう(ステップ521,522)。この
際、ラベル番号は最初のフレームの最初の降水域から最
後の降水域の最後に検出された降水域まで通し番号をつ
けるものとする。フレーム毎に番号をリセットしない。
【0061】各フレームについてラベリングを終了した
あと、フレーム間の統合処理をおこなう。これはフレー
ムtの全てのブロックBt(i,j)、(i=1,2,
…,M;j=1,2,…,N;t=1,2,…,T−
1)を順に走査し、フレーム間にラベル付けされている
ブロックが存在する場合(Lt(i,j)>0、かつL
t+1(i,j)>0)(ステップ525)、この2つのブ
ロックの速度ベクトルの類似性をチェックし(ステップ
526)、類似しているとみなされるとき(S(V
t(i,j),Vt+1(i,j))=1)、2つのブロック
のラベルLt(i,j),L t+1(i,j)が等しいことを
別途記憶しておく(ステップ527)。
【0062】この操作を全ブロック、全フレーム間につ
いて行なう(ステップ523,524,528,52
9,531,532)、同一のラベルであるべきものを
同一になるように書き換える(ステップ530)。その
結果、時間的、空間的な広がりをもつ同一ラベルが付け
られた領域が得られる。これを降水域セグメントと呼
び、一つの降水域セグメントは一つの降水域に相当する
と考える。
【0063】なお、降水域セグメントの内、構成してい
るブロック数が基準値に満たないものは、異常セグメン
トとして除去することで安定性を向上させることができ
る。
【0064】また、上記の方法以外の分割方法も利用可
能である。
【0065】降水域重心移動量計算部203は、時空間
降水域分割部202で求められた降水域セグメントのそ
れぞれについてフレーム間での降水域の移動量を計算す
る。
【0066】その実現例としては、つぎのようなものが
考えられる。気象レーダー画像It(x,y)、降水域セ
グメントのラベルLt(i,j)を用いると、降水域sの
フレームtにおける重心は
【0067】
【数9】 と計算できる。ただし、mt(s,x,y)は降水域sの
存在を示すマスクである。(x,y)は画像の座標系で
ある。(i,j)はブロックの座標系である。ブロック
座標系の位置(i,j)が示すブロック中心の画像座標
【0068】
【数10】 と表される。ただし、(Δx,Δy)はブロックの間
隔、(Ox ,Oy )は画像座標原点からのオフセットで
ある。あるブロック(i,j)の画像座標における範囲
はここでは
【0069】
【数11】 と定義する。
【0070】重心位置(Gxt(s),Gyt(s))、
(t=1,2,…,T、s=1,2,…,L)のフレー
ム間での変化量はベクトルとして、
【0071】
【数12】 で表される。
【0072】降水域移動速度推定部204は、降水域重
心移動量計算部203で得られた各降水域セグメントの
フレーム間での重心位置の変化量を入力し、該当する降
水域の移動速度を推定する。
【0073】その方法の一例として次の方法が利用でき
る。まず、降水域セグメントsについて上記フレーム間
での重心移動量(変化量)のWt の平均を、
【0074】
【数13】 と計算する。
【0075】ここで、ある速度の閾値THT を設け、こ
の平均重心移動速度ベクトルの大きさ|Ws |が閾値T
T より大きいときに、この降水域を移動性と判断し、
推定移動速度(Ux(s),Uy(s))をWt(Wx
t(s),Wyt(s))とする。また、|Ws |が閾値T
T に満たない場合は、この降水域を停滞性と判断し、
推定移動速度を(Ux(s),Uy(s))=(0,0)と
する。
【0076】また、上述以外の推定法も利用可能であ
る。
【0077】予測画像生成部205は、時空間降水域分
割部202により得られた各降水域セグメントについ
て、降水域セグメントに含まれるレーダー画像を予測基
本画像と呼び、これを降水域速度計算部204で推定さ
れた移動速度を用いて、予測時間に応じて平行移動させ
ることで、各降水域セグメントの予測画像を生成し、そ
れらを合成することで、最終的な出力である予測レーダ
ー画像を得る。
【0078】実施形態として以下の方法を説明する。予
測基本画像として降水域重心移動量計算部203で用い
た複数フレームの気象レーダー画像の内、最新の時刻の
画像を用い、降水域sの降水域セグメントSに含まれる
部分を抜きだした画像P0(s)(x,y)をつくり、これ
を予測基本画像と呼ぶ。
【0079】降水域sのτフレーム後の予測画像
【0080】
【外3】 は降水域移動速度推定部204において推定された移動
速度(Ux(s),Uy(s))を用いて、
【0081】
【数14】 と計算できる。すべての降水域sについて予測画像
【0082】
【外4】 をそれぞれ計算した後、これを合成する。その方法とし
ては、複数の降水域が重ならない領域については、
【0083】
【数15】 により、予測レーダー画像の濃度値を決定し、平行移動
の結果、複数の降水域が重なった領域については、濃度
値の最も大きい降水域の値をとるという方法を用いるこ
とができる。また、他の方法も利用できる。
【0084】出力部300において、ディスプレイ装置
301は、処理部200の出力である予測レーダー画像
や処理過程で得られた速度等を表示する。ファイル装置
302は処理部200の処理の結果である予測レーダー
画像や速度などを蓄積する。
【0085】以上の実施形態を実行した一例を図により
説明する。
【0086】図6(a)は予測のもとになる気象レーダ
ー画像の6フレームの内の1フレーム目、3フレーム
目、6フレーム目の画像と、時空間速度場計算部201
により計算された各ブロックの速度ベクトルを上書きし
て示した図である。図6(b)は時空間降水域セグメン
ト分割部202で得られた降水域セグメントを濃淡の異
なる方形の領域により示し、また、降水域セグメントの
エコーの重心位置を黒点により示し、それぞれをレーダ
ー画像に上書きしたものである。図6(c)は予測画像
生成部205における3つの降水域セグメントに対応す
る予測基本画像を示したものである。
【0087】図7は、以上、図6で示した処理の結果と
して得られた予測レーダー画像を示す図である。図7
(a)には1時間後と2時間後、3時間後の予測レーダ
ー画像を示し、図7(b)には対応する時刻の実際のレ
ーダー画像を示し、図7(c)には予測が的中した領域
を白い領域として示している。
【0088】図8は従来の技術で示した相互相関法によ
り図7で行なったものと同じ時刻のレーダー画像の予測
を行なった結果を示す。図7の本発明の実施形態の結果
と同様に、図8(a)には、1時間後と2時間後、3時
間後の予測レーダー画像を示し、図8(b)には対応す
る時刻の実際のレーダー画像を示し、図8(c)には予
測が的中した領域を白い領域として示した。
【0089】図7と図8を比較すると、本発明の結果は
複数の降水域について独立に移動速度を推定し、予測を
おこなっているため、実際の画像に近い予測画像を得る
ことができたのに対し、従来の方法ではエコー全体につ
いて推定された一つの移動速度が実際のそれより遅いた
め、予測を行なうと実際の画像とのずれが大きくなって
いることがわかる。このことは図7と図8のそれぞれの
的中領域を示す白で示した領域の面積を比較しても明ら
かである。
【0090】このように、本発明は従来の方法よりもよ
り精度の良い予測が可能となることがわかる。
【0091】なお、以上の実施形態では、時空間降水セ
グメント分割部202では、空間的、時間的に隣接する
ブロック間で互いの速度ベクトルを比較し、類似する速
度を持つ領域が同じ降水域になるように領域を分割し、
降水域重心移動量計算部203で、分割された各領域
(降水域セグメント)について隣接フレーム間での降水
域の移動量を計算したが、必ずしも隣接するブロック
間、隣接するフレーム間でなくてもよい。また、予測画
像生成部205では、最新のレーダー画像を用いて予測
画像を生成したが、過去または最新のレーダー画像に基
づいて画像処理または画像生成して得られる結果を用い
て予測画像を生成してもよい。図13は本発明の他の実
施形態の気象画像予測装置の構成図、図14は図13中
の記録媒体502の構成を示す図である。本実施形態の
気象画像予測装置は、図1中の気象レーダー装置100
に相当する入力装置501と、図1中のディスプレイ装
置301やファイル装置302に相当する出力装置50
2と、気象画像予測プログラムを記録した、FD、CD
−ROM、半導体メモリ等の記録媒体503と、記録媒
体503から気象画像予測プログラムを読み込み、入力
装置501から気象レーダー画像を入力し、処理を実行
して、生成された予測画像を出力装置502に出力する
データ処理装置504で構成されている。記録媒体50
3に記録された気象画像予測プログラムは、図14に示
すように気象レーダー画像入力処理600と時空間速度
場計算処理601と時空間降水域セグメント分割処理6
02と降水域重心移動量計算処理603と降水域移動速
度推定処理604と予測画像生成処理605と予測画像
出力処理606からなる。時空間速度計算処理601か
ら予測画像生成処理605はそれぞれ図1中の時空間速
度場計算部201から予測画像生成部205が行なう処
理と同じである。ただし、時空間速度場計算部201が
行なう、入力装置501により得られた時系列をなす複
数フレームの気象レーダー画像を入力する処理は気象レ
ーダー画像入力処理600が行い、予測画像生成部20
5が行なう、生成された予測レーダー画像を出力装置5
02に出力する処理は予測画像出力処理606が行な
う。
【0092】気象レーダー画像以外のレーダー画像や超
音波画像、ソナー画像など、対象物の内部あるいは表面
の模様が変化する物体の動きを推定する問題やノイズの
多い画像から対象物を抽出、追跡する問題にも本発明は
適用可能である。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、気象レ
ーダー画像中に含まれる複数の降水域を、複数フレーム
の気象レーダー画像から局所的に計算されたエコーの時
空間速度場の類似性に基づいて分割、抽出し、それぞれ
について降水域の移動速度を安定かつ正確に推定し、予
測を行なうことにより、気象レーダー画像の高精度の画
像予測が可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の気象画像予測装置の構成
図である。
【図2】図1の気象画像予測装置の動作を示すフローチ
ャートである。
【図3】時空間降水域セグメント分割部202の処理を
示すフローチャートである。
【図4】時空間降水域セグメント分割部202の処理を
示すフローチャートである。
【図5】データ処理の様子を示す図で、同図(a)は速
度場の計算、同図(b)は降水域(降水セグメント)の
抽出、同図(c)は重心位置の変化量の計算を示す。
【図6】本実施形態における速度場(同図(a))、抽
出されたセグメントと重心位置(同図(b))、予測基
本画像(同図(c))を示す図である。
【図7】本実施形態における予測画像(同図(a))、
実画像(同図(b))、的中領域(同図(c))を示す
図である。
【図8】従来方法における予測画像(同図(a))、実
画像(同図(b))、的中領域(同図(c))を示す図
である。
【図9】相互相関手法の処理の様子を示す図である。
【図10】相互相関手法により求められた相関値分布の
一例を示す図である。
【図11】相関値分布から二次補間により最大値をとる
点k’を算出する方法を示す図である。
【図12】気象レーダー画像中のエコー(同図(a))
と、降水域の様子(同図(b))を示す図である。
【図13】本発明の他の実施形態の気象画像予測装置の
構成図である。
【図14】図13中の記録媒体503に格納された気象
画像予測プログラムの構成図である。
【符号の説明】
100 入力部 101 気象レーダー装置 102 ファイル装置 201 時空間速度場計算部 202 時空間降水域セグメント分割部 203 降水域重心移動量計算部 204 降水域移動速度推定部 205 予測画像生成部 300 出力部 301 ディスプレイ装置 302 ファイル装置 401〜407 ステップ 501 入力装置 502 出力装置 503 記録媒体 504 データ処理装置 600 気象レーダー画像入力処理 601 時空間速度場計算処理 602 時空間降水域セグメント分割処理 603 降水域重心移動量計算処理 604 降水域移動速度推定処理 605 予測画像生成処理 606 予測画像出力処理
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 智 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−197778(JP,A) 特開 平8−271649(JP,A) 特開 平8−43545(JP,A) 特開 平8−50181(JP,A) 特開 平6−342085(JP,A) 特開 平7−120563(JP,A) 特公 昭60−22749(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01W 1/00 - 1/18 G01S 13/00 - 13/95 JICSTファイル(JOIS)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局所短時間の降水量の予測を目的として
    気象レーダー装置により得られる気象レーダー画像から
    未来の気象レーダー画像を予測する気象画像予測方法で
    あって、 気象レーダー装置によって得られた時系列をなす複数の
    フレームの気象レーダー画像を入力する段階と、 入力された複数フレームの気象レーダー画像から、時間
    的、空間的に局所的なエコーの速度場を複数フレームに
    ついて計算する段階と、 前記速度場を入力し、複数フレームのレーダー画像か
    ら、時間的、空間的に類似する速度をもつ領域を一つの
    降水域セグメントとして分割、抽出する段階と、 各々の降水域セグメントについて、降水域セグメントに
    含まれるエコーの重心位置を計算し、この重心位置の近
    隣フレーム間での移動量を計算する段階と、 前記各降水域セグメント中の重心位置の移動量に基づ
    き、降水域セグメントに含まれる降水域の移動速度を推
    定する段階と、 所望の予測時間と前記降水域移動速度推定する
    段階により推定された降水域の移動速度を乗じた距離を
    用いて複数の降水域セグメントについて外挿を行ない、
    その結果の画像を合成する段階を有する気象画像予測方
    法。
  2. 【請求項2】 前記降水域セグメントに含まれる気象レ
    ーダー画像の該当領域を予測基本画像と呼び、前記所望
    の予測時間と前記移動速度を乗じた距離だけ各予測基本
    画像を平行移動させることにより、複数の降水域セグメ
    ントについて外挿を行なう、請求項1記載の気象画像予
    測方法。
  3. 【請求項3】 局所短時間の降水量の予測を目的として
    気象レーダー装置により得られる気象レーダー画像から
    未来の気象レーダー画像を予測する気象画像予測装置で
    あって、 気象レーダー装置により得られた時系列をなす複数フレ
    ームの気象レーダー画像を入力する気象レーダー画像入
    力手段と、 前記気象レーダー画像入力手段により入力された複数フ
    レームの気象レーダー画像から、時間的、空間的に局所
    的なエコーの速度場を複数フレームについて計算する時
    空間速度場計算手段と、 前記時空間速度場計算手段により計算された速度場を入
    力し、前記気象レーダー画像入力手段により入力された
    複数フレームの気象レーダー画像から、時間的、空間的
    に類似する速度をもつ領域を一つの降水域セグメントと
    して分割、抽出する時空間降水域セグメント分割手段
    と、 前記時空間降水域セグメント分割手段により分割・抽出
    された各降水域セグメントについて、降水域セグメント
    に含まれる気象レーダー画像中のエコーの重心位置を計
    算し、この重心位置の近隣フレーム間での移動量を計算
    する降水域重心移動量計算手段と、 前記降水域重心移動量計算手段によって計算された各降
    水域セグメント中の重心位置の移動量に基づき、降水域
    セグメントに含まれる降水域の移動速度を推定する降水
    域移動速度推定手段と、 所望の予測時間と前記降水域移動速度推定手段により推
    定された降水域の移動速度を乗じた距離を用いて複数の
    降水域セグメントについて外挿を行ない、その結果の画
    像を合成することで予測レーダー画像を生成する予測画
    像生成手段と、 前記予測画像生成手段により生成された予測レーダー画
    像をディスプレイ装置やファイル記憶装置に出力する予
    測レーダー画像出力手段を有する気象画像予測装置。
  4. 【請求項4】 前記時空間速度場計算手段は、2枚の気
    象レーダー画像の画像濃度の相互相関値が最大となる点
    からエコーの速度場を計算する、請求項3記載の気象画
    像予測装置。
  5. 【請求項5】 前記時空間降水域セグメント分割手段
    は、空間的、時間的に近隣のブロック間で、互いの速度
    ベクトルを比較し、類似する速度を持つ領域が同じ降水
    域になるように気象レーダー画像を分割する、請求項3
    記載の気象画像予測装置。
  6. 【請求項6】 前記降水域移動速度推定手段は、各降水
    域セグメントについてフレーム間での重心位置移動量の
    平均を計算し、該平均が一定値以上の場合は降水域を移
    動性と判断し、推定移動速度を、該平均値をフレームの
    時間間隔で割ったものと設定し、一定値に満たない場合
    は該降水域を停滞性と判断し、推定移動速度を0に設定
    する、請求項3記載の気象画像予測装置。
  7. 【請求項7】 前記降水域セグメントに含まれる気象レ
    ーダー画像の該当領域を予測基本画像と呼び、前記予測
    画像生成手段は、前記所望の予測時間と前記移動速度を
    乗じた距離だけ各予測基本画像を平行移動させることに
    より、複数の降水域セグメントについて外挿を行なう、
    請求項3記載の気象画像予測装置。
  8. 【請求項8】 平行移動の結果、複数の降水域が重なっ
    た領域については濃度値の最も大きい降水域の値をと
    る、請求項7記載の気象画像予測装置。
  9. 【請求項9】 局所短時間の降水量の予測を目的として
    気象レーダー装置により得られる気象レーダー画像から
    未来の気象レーダー画像を予測する気象画像予測プログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 気象レーダー装置により得られた時系列をなす複数フレ
    ームの気象レーダー画像を入力する気象レーダー画像入
    力処理と、 前記気象レーダー画像入力処理により入力された複数フ
    レームの気象レーダー画像から、時間的、空間的に局所
    的なエコーの速度場を複数フレームについて計算する時
    空間速度場計算処理と、 前記時空間速度場計算処理により計算された速度場を入
    力し、前記気象レーダー画像入力処理により入力された
    複数フレームの気象レーダー画像から、時間的、空間的
    に類似する速度をもつ領域を一つの降水域セグメントと
    して分割、抽出する時空間降水域セグメント分割処理
    と、 前記時空間降水域セグメント分割処理により分割・抽出
    された各降水域セグメントについて、降水域セグメント
    に含まれる気象レーダー画像中のエコーの重心位置を計
    算し、この重心位置の近隣フレーム間での移動量を計算
    する降水域重心移動量計算処理と、 前記降水域重心移動量計算処理によって計算された各降
    水域セグメント中の重心位置の移動量に基づき、降水域
    セグメントに含まれる降水域の移動速度を推定する降水
    域移動速度推定処理と、 所望の予測時間と前記降水域移動速度推定処理により推
    定された降水域の移動速度を乗じた距離を用いて複数の
    降水域セグメントについて外挿を行ない、その結果の画
    像を合成することで予測レーダー画像を生成する予測画
    像生成処理と、 前記予測画像生成処理により生成された予測レーダー画
    像をディスプレイ装置やファイル記憶装置に出力する予
    測レーダー画像出力処理をコンピュータに実行させるた
    めの気象画像予測プログラムを記録した記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記時空間速度場計算処理は、2枚の
    気象レーダー画像の画像濃度の相互相関値が最大となる
    点からエコーの速度場を計算する、請求項9記載の記録
    媒体。
  11. 【請求項11】 前記時空間降水域セグメント分割処理
    は、空間的、時間的に近隣のブロック間で、互いの速度
    ベクトルを比較し、類似する速度を持つ領域が同じ降水
    域になるように気象レーダー画像を分割する、請求項9
    記載の記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記降水域セグメントに含まれる気象
    レーダー画像の該当領域を予測基本画像と呼び、前記予
    測画像生成処理は、前記所望の予測時間と前記移動速度
    を乗じた距離だけ各予測基本画像を平行移動させること
    により、複数の降水域セグメントについて外挿を行な
    う、請求項9記載の記録媒体。
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