JP3437264B2 - 雑音抑圧装置 - Google Patents

雑音抑圧装置

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JP3437264B2 JP15613694A JP15613694A JP3437264B2 JP 3437264 B2 JP3437264 B2 JP 3437264B2 JP 15613694 A JP15613694 A JP 15613694A JP 15613694 A JP15613694 A JP 15613694A JP 3437264 B2 JP3437264 B2 JP 3437264B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電話機等の音声通信機
器などの音声入力端または出力端に組み込まれ、音声に
重畳する周囲雑音を抑圧する雑音抑圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル移動通信システムの実
用化が急速に進められている。ディジタル移動通信にお
いては、高いレベルの周囲雑音の存在する場所での使用
が想定され、かつ低ビットレートの音声符号化処理によ
り周囲雑音のスペクトルが変形し、この周囲雑音が通信
の了解性を低下させる原因となっている。
【0003】従来、音声に重畳した周囲雑音を抑圧する
手法の1つにスペクトルサブトラクションと呼ばれる手
法がある。(例えば、S.F.Boll,"Suppression of Acous
ticNoise in Speech Using Spectral Subtraction",IEE
E Trans.,vol.ASSP-27,pp.113-120,April 1979 )
【0004】図7は、この手法による雑音抑圧装置の概
略ブロック図を示したものである。図7において、入力
信号から雑音スペクトル推定手段31により、周囲雑音
の雑音スペクトルを推定し出力する。そして、スペクト
ル減算手段32により、入力音声のスペクトルから推定
された雑音スペクトルを減算し、雑音抑圧された音声を
出力する。
【0005】しかしながら、上記の従来の雑音抑圧装置
は、基本的に定常雑音を対象にしたものであり、実際の
周囲環境における様々な雑音に対して有効な抑圧を行う
ことが困難である。また雑音抑圧処理に要する演算量が
大きいという問題を有していた。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、周囲雑音の種類を問わず、また少ない演算量で雑音
を抑圧する優れた雑音抑圧装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、第1の構成として、入力信号の短区間のパ
ワを算出する短区間パワ算出手段と、短区間パワおよび
その変化により非音声区間のパワを推定する非音声区間
パワ推定手段と、短区間パワ算出手段により得られた短
区間パワおよび非音声区間パワ推定手段により得られた
推定非音声区間パワに応じて、入力信号に対する振幅抑
圧係数を算出する抑圧係数算出手段と、抑圧係数算出手
段により得られた振幅抑圧係数を用いて、入力信号の振
幅を抑圧して出力する振幅抑圧手段とを備えたものであ
る。
【0008】
【0009】また、第の構成として、上記第1の構成
の非音声区間パワ推定手段に換えて、短区間パワおよび
その変化により音声・非音声区間の推定パワおよび音声
/非音声判定情報を出力する音声・非音声区間パワ推定
手段を備えたものである。
【0010】
【0011】
【作用】 本発明は、上記の構成により、入力信号の
短区間パワによって定まる抑圧係数を推定非音声区間パ
ワに応じて適応的に変化させ、推定非音声区間パワが小
さい場合には、抑圧度合いを小さくして小さいパワの音
声区間が抑圧されることによる劣化を防ぎ、また非音声
区間パワ大きい場合には、抑圧度合いを大きくして非音
声区間をより大きく抑圧することにより、より適切な非
音声区間の雑音を抑圧することができる。
【0012】また、第の構成により、入力信号の短区
間パワによって定まる抑圧係数を、推定音声・非音声区
間パワおよび音声/非音声判定情報を用いて適応的に変
化させ、推定非音声区間パワが小さい場合、または音声
と判定されかつ音声区間パワが小さい入力信号に対して
は、抑圧度合いを小さくして小さいパワの音声区間が抑
圧されることによる劣化を防ぎ、それ以外の場合には、
抑圧度合いを大きくして非音声区間をより大きく抑圧す
ることにより、より適切な非音声区間の雑音を抑圧する
ことができる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例におけ
る雑音抑圧装置の構成を示すものである。図1におい
て、1は入力信号の短区間のパワを算出する短区間パワ
算出手段、2は短区間パワ算出手段1により得られた短
区間パワに応じて、入力信号に対する振幅抑圧係数を算
出する抑圧係数算出手段、3は抑圧係数算出手段2によ
り得られた振幅抑圧係数を用いて、入力信号の振幅を抑
圧して出力する振幅抑圧手段である。
【0014】以上のように構成された雑音抑圧装置につ
いて、以下その動作を説明する。まず、短区間毎の入力
信号x(n)(n=0,...,N-1 、N:短区間長(サンプル))に
対して、短区間パワ算出手段1により短区間パワpow を
算出する。
【0015】
【数1】 短区間長としては5msから50ms程度が適当である。な
お、上式ではパワ算出区間(k=0,...,N-1) が抑圧処理対
象短区間と同一であるが、当該短区間の前または後を含
むような区間としてもよい。
【0016】次に、抑圧係数算出手段2により短区間パ
ワpow によって定められる抑圧係数c を算出する。抑圧
係数c は、短区間パワ(入力パワ)pow に対して振幅抑
圧後のパワ(出力パワ)が図2で示されるような静特性
(以降、「振幅抑圧特性」と呼ぶ。)を有するように定
められる。図2(a)は振幅抑圧特性の一例であり、入
力音声の平均的なパワの前後に設定されるしきい値P0
に対して、P0 以上では抑圧なし(すなわち、c=1.0
)、P0 以下ではパワが小さくなるほど抑圧度が大き
く(すなわち、c(<1.0) が小さく)なるように設定され
る。また、図2(b)や図2(c)の特性またはそれら
の組み合わせのような特性でもよい。なお、抑圧係数を
算出する代わりに、あらかじめ図2の特性を有する様な
pow とc の関係を示すテーブルを持ち、それを用いて抑
圧係数c を表引きしても良い。
【0017】次に、振幅抑圧手段3により当該短区間の
入力信号x(n)(n=0,...,N-1) に対して振幅抑圧を行う。
手順は以下の通りである。まず、振幅抑圧を滑らかに行
うため、抑圧に先立ち、抑圧係数算出手段2で得られた
抑圧係数c に対して以下の平滑化を行い、現短区間にお
ける抑圧係数ccを得る。
【0018】
【数2】 ここで、cpは、前短区間における平滑後の抑圧係数、τ
a,τr は抑圧係数の時定数(0 ≦ τa,τr ≦ 1) であ
る。そして、cc,cp を用いて入力x(n)に対して以下に示
す抑圧処理を行い、出力信号y(n)を得る。 y(n) = (cp・(N-n)/N + cc・n/N)・x(n) (n=0,...,N-1)
【0019】以上のように、上記第1の実施例によれ
ば、振幅抑圧特性によって定められる入力短区間パワに
応じた振幅抑圧を行うことにより、入力信号の短区間パ
ワが小さいほど抑圧度合いを大きくするように振幅抑圧
処理が行われ、音声よりパワの小さい非音声区間の雑音
を抑圧することができる。
【0020】なお、上記実施例は、入力信号を短区間毎
に区切って処理を行うフレーム処理について動作を説明
したが、別の方法として入力信号に対して1サンプル単
位での逐次処理でも実現できる。以下にその場合の動作
について説明する。
【0021】まず、1サンプルの入力信号x(n)に対し
て、短区間パワ算出手段1により短区間パワpow を算出
する。
【0022】
【数3】 ここで、L はパワ算出区間長、L0はパワ算出範囲を決め
る定数値である。なお、パワpow として入力信号1サン
プルに対するパワ(x(n) 2 )または絶対値(|x(n)
|)を用いることもできる。
【0023】次に、抑圧係数算出手段2により短区間パ
ワpow によって定められる抑圧係数c を算出する。抑圧
係数c は、フレーム処理における場合と同様に、図2で示さ
れる振幅抑圧特性を用いて、現入力信号x(n)に対してサ
ンプル単位で決定される。
【0024】次に、振幅抑圧手段3により現入力信号に
対して振幅抑圧を行う。手順は以下の通りである。ま
ず、振幅抑圧を滑らかに行うため、抑圧に先立ち、抑圧
係数算出手段2で得られた抑圧係数c に対して以下の平
滑化を行い、平滑後の抑圧係数ccを得る。
【0025】
【数4】 ここで、cpは、前入力信号(x(n-1))に対する平滑後の
抑圧係数、τa ,τr は抑圧係数の時定数(0 ≦ τa
,τr ≦ 1) である。そしてccを用いて入力x(n)に対
して以下に示す抑圧処理を行い、出力信号y(n)を得る。 y(n) = cc・x(n)
【0026】なお、本実施例を8kbps程度またはそ
れ以下の音声コーデック(例えば、VSELP(Vector
Sum Excited Linear Prediction)方式)と組み合わせる
ことにより、音声コーデックによる周囲雑音に対する聴
感上の劣化をより効果的に抑えることができる。
【0027】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について説明する。図3は本発明の第2の実施例におけ
る雑音抑圧装置の構成を示すものである。図3におい
て、11は入力信号の短区間のパワを算出する短区間パ
ワ算出手段、12は短区間パワ算出手段11により得ら
れた短区間パワを入力として、非音声区間のパワを推定
する非音声区間パワ推定手段、13は短区間パワおよび
非音声区間パワ推定手段12により得られた推定非音声
区間パワを入力として、入力信号に対する振幅抑圧係数
を算出する抑圧係数算出手段、14は抑圧係数算出手段
13により得られた振幅抑圧係数を用いて、入力信号の
振幅を抑圧して出力する振幅抑圧手段である。
【0028】以上のように構成された雑音抑圧装置につ
いて、以下その動作を説明する。まず、短区間毎の入力
信号x(n)(n=0,...,N-1) に対して、短区間パワ算出手段
11により短区間パワpow を算出する。
【0029】
【数5】 短区間長としては5msから50ms程度が適当である。な
お、上式ではパワ算出区間(k=0,...,N-1) が抑圧処理対
象短区間と同一であるが、当該短区間の前または後を含
むような区間としてもよい。
【0030】次に、短区間パワpow を入力として非音声
区間パワ推定手段12において、非音声区間のパワを推
定する。一般に非音声区間(即ち、周囲雑音)は、音声
区間に比べ短区間パワは小さく、かつ変動が少なく定常
的である。そこで、以下に示すように短区間パワpow を
用いて非音声区間のパワをpnv として推定する。
【0031】
【数6】 ここで、pnvpは前短区間での推定非音声区間パワ、DH,D
L は、時定数であり、 0 <= DH < DL <= 1 を満たす。これは、短区間パワ変化を用いて、短区間パ
ワの最小値を更新するように意図されたものである。な
お、ダイナミックレンジが大きいpow の値を制限するた
め、事前にpow の代わりにpow を最大値定数、最小値定
数でクリッピングしたものを用いるようにしても良い。
または、pow の対数値をとり、対数値上でpnv を算出し
ても良い。
【0032】次に、抑圧係数算出手段13により、短区
間パワpow および推定非音声区間パワpnv を入力として
当該短区間の振幅抑圧係数c を算出する。振幅抑圧係数
c は、まずpnv により振幅抑圧特性(短区間パワに対す
る振幅抑圧係数の特性)を決定し、決定された振幅抑圧
特性によりpow に応じた抑圧係数c を算出する。振幅抑
圧特性は、図4に示す2種類の特性A,Bの組み合わせ
により表現する。ここで示した特性A,Bは一例であ
り、特性Aは入力音声の平均的なパワの前後に設定され
るしきい値P0 に対して、P0 以上では抑圧なし、P0
以下ではパワが小さくなるほど抑圧度が大きくなるよう
な特性を有し、特性Bは、特性Aに比べ、同一短区間パ
ワに対する抑圧度が同等または小さいような特性を有す
る。当該短区間に対する振幅抑圧特性はこれらの2つの
特性を用いてその内挿により表現し、推定非音声区間パ
ワpnv が小さい場合には、抑圧処理をあまり強く行わな
い特性Bの加重を大きく、pnv が大きい場合には、強い
抑圧処理を行う特性Aの加重が大きくなるようにする。
具体的には、まず、特性A,Bを内挿する補間係数scl
を、 scl = (1-DC)・sclp + DC ・scl0 とする。ここで、sclpは前短区間でのscl 、scl0はpnv
によって定まる補間係数であり、その特性は図5で示さ
れる。また、DCは時定数(0 <= DC <= 1)である。つぎ
に、短区間パワpow に対して算出された(あるいは、予
め用意されたテーブルから得られた)特性A,Bの各々
に対する抑圧係数cs,cw(短区間パワ( 入力パワ)powに
対して振幅抑圧後のパワ( 出力パワ) が特性A,Bで規
定される値となるように定められる)に対して、下式に
より当該短区間の抑圧係数c を得る。 c = (1-scl) ・cw + scl・cs
【0033】最後に、振幅抑圧手段14により入力信号
x(n)(n=0,...,N-1 )に対して振幅抑圧を行い、出力信
号y(n)を得る。手順は、第1の実施例フレーム処理に
よる、振幅抑圧手段3での振幅抑圧処理と同一である。
【0034】なお、上記実施例では、短区間毎の処理
(フレーム処理)として動作を説明したが、第1の実施
例と同様にサンプル単位の逐次処理(サンプル処理)と
しても実現できる。以下に動作を説明する。
【0035】まず、1サンプルの入力信号x(n) に対し
て、短区間パワ算出手段11により、短区間パワpow を
算出する。算出方法は、第1の実施例のサンプル処理に
おける短区間パワ算出手段1での処理と同様である。次
に、得られたパワpow を入力として、非音声区間パワ推
定手段12で推定非音声区間パワを、抑圧係数算出手段
13で抑圧係数を、現入力信号x(n) に対してサンプル
単位で算出する。算出方法は、サンプル単位で求めるこ
とを除いてはフレーム処理における処理と同様である。
最後に、振幅抑圧手段14により、現入力信号に対して
振幅抑圧を行なう。手順は、第1の実施例のサンプル処
理における振幅抑圧手段3での処理と同様である。な
お、このサンプル処理において、非音声区間パワ推定手
段12における推定非音声パワの算出動作をフレーム単
位で行なうようにしても良い。
【0036】以上のように、上記第2の実施例によれ
ば、入力信号の短区間パワによって定まる抑圧係数を推
定非音声区間パワに応じて適応的に変化させることによ
り、推定非音声区間パワが小さい場合には、抑圧度合い
を小さくして小さいパワの音声区間が抑圧されることに
よる劣化を防ぎ、非音声区間パワが大きい場合には抑圧
度合いを大きくして非音声区間をより大きく抑圧するよ
うにしたので、より適切な非音声区間の雑音を抑圧する
ことができる。
【0037】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図6は本発明の第3の実施例における雑音抑圧装
置の構成を示すものである。図6において、21は入力
信号の短区間のパワを算出する短区間パワ算出手段、2
2は短区間パワ算出手段21により得られた短区間パワ
を入力として、音声・非音声区間の推定パワおよび音声
/非音声判定情報を出力する音声・非音声区間パワ推定
手段、23は短区間パワおよび音声・非音声区間パワ推
定手段22により得られた推定音声・非音声区間パワお
よび音声/非音声判定情報を入力として、入力信号に対
する振幅抑圧係数を算出する抑圧係数算出手段、24は
抑圧係数算出手段23により得られた振幅抑圧係数を用
いて、入力信号の振幅を抑圧して出力する振幅抑圧手段
である。
【0038】以上のように構成された雑音抑圧装置につ
いて、以下その動作を説明する。まず、短区間毎の入力
信号x(n)(n=0,...,N-1) に対して、短区間パワ算出手段
21により短区間パワpow を算出する。
【0039】
【数7】 短区間長としては5msから50ms程度が適当である。な
お、上式ではパワ算出区間(k=0,...,N-1) が抑圧処理対
象短区間と同一であるが、当該短区間の前または後を含
むような区間としてもよい。
【0040】次に、短区間パワpow を入力として音声・
非音声区間パワ推定手段22において、音声区間および
非音声区間のパワを推定する。まず、第2の実施例記載
の方法と同様にして非音声区間のパワをpnv として推定
する。
【0041】
【数8】 ここで、pnvpは前短区間での推定非音声区間パワ、DHn
,DLn は時定数であり、 0 <= DHn < DLn <= 1 を満たす。また、音声区間は、一般に非音声区間(即
ち、周囲雑音)に比べ、短区間パワは大きく、かつ変動
が大きく非定常的である。そこで、以下に示すように短
区間パワpow を用いて音声区間のパワをpvとして推定す
る。
【0042】
【数9】 ここで、pvp は前短区間での推定非音声区間パワ、DHv
,DLv は時定数であり、 0 <= DLv < DHv <= 1 を満たす。これは、短区間パワ変化を用いて、短区間パ
ワの最大値を更新するように意図されたものである。な
お、pow の値はダイナミックレンジが大きいため、pow
の対数値をとり、対数値上でpnv ,pvを算出しても良
い。また、当該短区間の音声/非音声の判定情報とし
て、パワ変動情報を用いた下式により得られるpdを出力
する。 pd = pv - pnv
【0043】次に、抑圧係数算出手段23により、短区
間パワpow および推定音声・非音声区間パワpv,pnv お
よび音声/非音声判定情報pdを入力として当該短区間の
振幅抑圧係数c を算出する。振幅抑圧係数c は、まず、
pv,pnv ,pdにより振幅抑圧特性(短区間パワに対する
振幅抑圧係数の特性)を決定し、決定された振幅抑圧特
性によりpow に応じた抑圧係数c を算出する。振幅抑圧
特性は、第2の実施例におけるものと同様であり、図4
に示す2種類の特性A,Bの組み合わせにより表現す
る。当該短区間に対する振幅抑圧特性は、これらの2つ
の特性を用いてその内挿により表現し、推定非音声区間
パワpnv が小さい場合、または当該短区間が音声区間で
かつ推定音声区間パワpv小さい場合には、抑圧処理をあ
まり強く行わない特性Bの加重を大きく、それ以外場合
には、強い抑圧処理を行う特性Aの加重が大きくなるよ
うにする。具体的な処理を以下に示す。まず、特性A,
Bを内挿する補間係数scl を、 scl = (1-DC)・sclp + DC ・scl0 とする。ここで、sclpは前短区間でのscl 、scl0はpv,
pnv ,pdによって定まる補間係数であり以下で表され
る。
【0044】
【数10】 ここで、 Tnv ,Tv,Td: 特性切り換えのためのpnv ,pv,pdに
対するしきい値
【0045】上式で、条件1は推定非音声区間パワが小
さい場合を、条件2は現短区間が音声区間でかつ音声区
間パワが小さい場合を示す。なお、scl0を、条件1また
は2においては小さくそれ以外では大きくなるように、
pv,pnvの組み合わせで定まる値(ただし、0.0 <= scl0
<= 1.0)で表現してもよい。
【0046】次に、短区間パワpow に対して算出された
(あるいは、予め用意されたテーブルから得られた)特
性A,Bの各々に対する抑圧係数cs,cw(短区間パワ
(入力パワ)pow に対して、振幅抑圧後のパワ(出力パ
ワ)が特性A,Bで規定される値となるように定められ
る)に対して、下式により当該短区間の抑圧係数c を得
る。 c = (1-scl) ・cw + scl・cs
【0047】最後に、振幅抑圧手段24により入力信号
x(n)(n=0,...,N-1 )に対して振幅抑圧を行い、出力信
号y(n)を得る。手順は、第1の実施例のフレーム処理に
よる振幅抑圧手段3での振幅抑圧処理と同一である。
【0048】なお、上記実施例では、短区間毎の処理
(フレーム処理)として動作を説明したが、第1の実施
例と同様にサンプル単位の逐次処理(サンプル処理)と
しても実現できる。以下に動作を説明する。
【0049】まず、1サンプルの入力信号x(n) に対し
て、短区間パワ算出手段21により、短区間パワpow を
算出する。算出方法は、第1の実施例のサンプル処理に
おける短区間パワ算出手段1での処理と同様である。次
に、得られたパワpow を入力として、音声・非音声区間
パワ推定手段22において音声区間・非音声区間の推定
パワおよび音声/非音声の判定情報を、抑圧係数算出手
段23において抑圧係数を現入力信号x(n) に対してサ
ンプル単位で算出する。算出方法は、サンプル単位で求
めることを除いてはフレーム処理における処理と同様で
ある。最後に、振幅抑圧手段24により、現入力信号に
対して振幅抑圧を行なう。手順は、第1の実施例のサン
プル処理における振幅抑圧手段3での処理と同様であ
る。なお、このサンプル処理において、音声・非音声区
間パワ推定手段22における音声区間・非音声区間の推
定パワおよび音声/非音声の判定情報の算出動作をフレ
ーム単位で行なうようにしても良い。
【0050】以上のように、上記第3の実施例によれ
ば、入力信号の短区間パワによって定まる抑圧係数を推
定音声・非音声区間パワおよび音声/非音声判定情報を
用いて適応的に変化させ、推定非音声区間パワが小さい
場合または音声と判定された区間において音声区間パワ
が小さい場合には、抑圧度合いを小さくして小さいパワ
の音声区間が抑圧されることによる劣化を防ぎ、それ以
外の場合には、抑圧度合いを大きくして非音声区間をよ
り大きく抑圧するようにしたので、より適切な非音声区
間の雑音を抑圧することができる。
【0051】なお、上記第1乃至第3の実施例のフレー
ム処理による動作説明において、振幅抑圧手段での、入
力信号x(n) (n=0,1,・・・・・,N−1)から
振幅抑圧処理により出力信号y(n) を得る別の方法とし
て、以下のようにしてもよい。
【0052】
【数11】 ここでcc(n) は、当該短区間の第nサンプルに対する
抑圧係数、cc(-1)は、前短区間の最終サンプルにおけ
る抑圧係数、τa ,τr は抑圧係数の時定数(0≦ τa
,τr ≦ 1) である。
【0053】
【0054】
【発明の効果】 本発明は、 上記第2の実施例から明らか
なように、入力信号の短区間パワによって定まる抑圧係
数を推定非音声区間パワに応じて適応的に変化させ、推
定非音声区間パワが小さい場合には、抑圧度合いを小さ
くして小さいパワの音声区間が抑圧されることによる劣
化を防ぎ、非音声区間パワが大きい場合には、抑圧度合
いを大きくして非音声区間をより大きく抑圧するように
したので、より適切な非音声区間の雑音を抑圧すること
ができる。
【0055】また、上記第3の実施例から明らかなよう
に、入力信号の短区間パワによって定まる抑圧係数を、
推定音声・非音声区間パワおよび音声/非音声判定情報
を用いて適応的に変化させ、推定非音声区間パワが小さ
い場合または音声と判定された区間において音声区間パ
ワが小さい場合には、抑圧度合いを小さくして小さいパ
ワの音声区間が抑圧されることによる劣化を防ぎ、それ
以外の場合には、抑圧度合いを大きくして非音声区間を
より大きく抑圧するようにしたので、より適切な非音声
区間の雑音を抑圧することができる。
【0056】さらにまた、本発明における雑音抑圧処理
は、従来の装置に比べて少ない演算量で実現できるとい
う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における雑音抑圧装置の
概略ブロック図
【図2】本発明の第1の実施例における振幅抑圧特性図
【図3】本発明の第2の実施例における雑音抑圧装置の
概略ブロック図
【図4】本発明の第2の実施例における振幅抑圧特性図
【図5】本発明の第2の実施例における特性補間係数の
特性図
【図6】本発明の第3の実施例における雑音抑圧装置の
概略ブロック図
【図7】従来の雑音抑圧装置の概略ブロック図
【符号の説明】
1 短区間パワ算出手段 2 抑圧係数算出手段 3 振幅抑圧手段 11 短区間パワ算出手段 12 非音声区間パワ推定手段 13 抑圧係数算出手段 14 振幅抑圧手段 21 短区間パワ算出手段 22 音声・非音声区間パワ推定手段 23 抑圧係数算出手段 24 振幅抑圧手段 31 雑音スペクトル推定手段 32 スペクトル減算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本 間 光 一 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番 1号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 千 葉 耕 司 東京都港区虎ノ門二丁目10番1号 エ ヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社内 (72)発明者 須 田 博 人 東京都港区虎ノ門二丁目10番1号 エ ヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−297143(JP,A) 特開 昭63−314943(JP,A) 特開 平7−193548(JP,A) 特開 平6−268607(JP,A) 特開 平6−274176(JP,A) 実開 平4−85835(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 15/20 G10L 21/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声入力信号に対して、短区間のパワを
    算出する短区間パワ算出手段と、短区間パワおよびその
    変化により非音声区間のパワを推定する非音声区間パワ
    推定手段と、短区間パワおよび推定非音声区間パワを用
    いて入力信号に対する振幅抑圧係数を適応的に算出する
    抑圧係数算出手段と、前記抑圧係数算出手段により得ら
    れた振幅抑圧係数を用いて、入力信号の振幅を抑圧して
    出力する振幅抑圧手段とを備え、入力信号の短区間パワ
    に応じて振幅抑圧を行い、また、抑圧係数算出手段にお
    いて、2種類の振幅抑圧特性を用いて、推定非音声区間
    パワに応じてそれら2種類の特性の内挿により抑圧係数
    を算出することを特徴とし、かつ、推定非音声区間のパ
    ワが小さい場合に抑圧度合いを緩める振幅抑圧係数を出
    力することを特徴とする雑音抑圧装置。
  2. 【請求項2】 非音声区間パワ推定手段は、入力信号の
    短区間パワおよびその変化を用いて、長区間にわたる短
    区間パワの最小値を逐次求めることにより、非音声区間
    のパワを推定するように動作する請求項記載の雑音抑
    圧装置。
  3. 【請求項3】 音声入力信号に対して、短区間のパワを
    算出する短区間パワ算出手段と、短区間パワおよびその
    変化により音声・非音声区間の推定パワおよび音声/非
    音声判定情報を出力する音声・非音声区間パワ推定手段
    と、短区間パワ、推定音声・非音声区間パワおよび音声
    /非音声判定情報を用いて入力信号に対する振幅抑圧係
    数を適応的に算出する抑圧係数算出手段と、前記抑圧係
    数算出手段により得られた振幅抑圧係数を用いて、入力
    信号の振幅を抑圧して出力する振幅抑圧手段とを備え、
    入力信号の短区間パワに応じて振幅抑圧を行い、かつそ
    の抑圧度合いが推定音声・非音声区間パワおよび音声/
    非音声判定情報に応じて変わるように動作することを特
    徴とする雑音抑圧装置。
  4. 【請求項4】 抑圧係数算出手段は、推定非音声区間の
    パワが小さい場合、または音声と判定されかつ音声区間
    のパワが小さい入力信号の場合、抑圧度合いを緩める振
    幅抑圧係数を出力する請求項記載の雑音抑圧装置。
  5. 【請求項5】 音声・非音声区間パワ推定手段におい
    て、入力信号の短区間パワおよびその変化を用いて、長
    区間にわたる短区間パワの最大値を逐次求めることによ
    り、音声区間のパワを推定することを特徴とする請求項
    記載の雑音抑圧装置。
  6. 【請求項6】 音声・非音声区間パワ推定手段におい
    て、入力信号の短区間パワおよびその変化を用いて、長
    区間にわたる短区間パワの最大値、最小値を逐次求め、
    その値の差を音声/非音声判定情報として出力し、その
    差があるしきい値以上であれば音声区間であると判定す
    ることを特徴とする請求項記載の雑音抑圧装置。
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