【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電気掃除機に装着して使
用される掃除機フィルターのための原紙に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】近年、家庭用電気掃除機や業務用電気掃
除機においては、ゴミを収集した後に清潔に処理できる
ように紙パックフィルターを掃除機内に装着して使用す
るようになった。この紙パックフィルターはゴミを収集
して一杯になったら、ゴミと一緒に掃除機から取り外し
て捨てられ、焼却または廃棄される。
【０００３】紙パックフィルター、すなわち掃除機フィ
ルターに使用する原紙の特性としては、ゴミの吸引力を
落とさないよう所定の通気性が必要となるとともに、一
方では微細なゴミを外部へ逃がさないよう集塵率を高く
するために、紙層の空隙の径、すなわち気孔径を小さく
することも必要となる。
【０００４】電気掃除機の性能面からみると、最近は益
々高性能化を指向しており、電気掃除機の出力が高くな
ってきている。そのため、使用される掃除機フィルター
においてもより高い通気性が求められる反面、吸引補足
する塵の集塵率を高めることが求められる。
【０００５】フィルターの通気性の向上と集塵率の向上
は二律背反的な性能であり、掃除機フィルターには両性
能をバランス良く保持する必要がある。そのために、原
料の種類、配合、多層抄合せ等について以下のように種
々の提案がなされている。
【０００６】原料の種類、配合に関するものとしては、
木材パルプに０．５デニール未満の極細繊維を配合する
方法（特開昭６２−１８６９１７号）、マニラ麻、ポリ
エステル繊維等にガラス繊維を配合する方法（特開昭６
２−１９１０１５号）、嵩高なマーセル化木材パルプを
使用する方法（特開平５−７５３８号）等が提案されて
いる。
【０００７】一般に、木材繊維、非木材繊維、再生繊維
等のセルロース繊維のみを使用すると、抄紙工程中で圧
縮されるため紙層中の空隙部が減少し、所要の通気性を
保持することが困難となる。一方、抄紙工程中で圧縮さ
れにくい合成繊維、ガラス繊維等を使用すると、セルロ
ース繊維と比較して紙層中の空隙部を多く保持し、ある
程度の通気性を保つことができる。またこれら繊維の径
を小さくすると、紙層中の空隙部が若干低下するものの
集塵率は向上する。
【０００８】なお、ガラス繊維を使用する場合には、ガ
ラス繊維は剛直のため、抄紙工程中の種々の衝撃で折損
微細化し易い。また掃除機の使用時にフィルターから脱
離し、排気とともに室内に排出され、室内の環境汚染の
原因となる欠点を有する。
【０００９】二層以上の多層抄合せに関するものとして
は、低密度層を傾斜短網抄紙機で、高密度層を円網抄紙
機で抄合せる方法（特開昭５８−１５３５１６号）、密
度の異なる合成繊維、合成パルプ層の三層を抄合せる方
法（特開昭６０−２２７８０９号）、低密度のエレクト
レット不織布層と高密度のパルプ層を抄合せる方法（特
開昭６２−２１００２６号）、０．５デニール未満の極
細化合成繊維を配合した密層と０．５〜５デニールの化
学繊維を配合した粗層を抄合せる方法（特開昭６２−２
９４４１１号）等が提案されている。
【００１０】単層抄きの場合、原料の種類、配合等の変
更のみで通気性を保持しながら集塵率をできるだけ高く
することには技術的制約がある。そこで、原料の種類、
組成等の異なる各層を湿紙の状態で積層させた抄合せ紙
が主流となっている。抄合せ層を多くすると、抄合せ紙
にきめ細かく特性を持たすことも可能であるが、設備、
工程、操業が複雑になるところから大部分は二層抄合せ
である。
【００１１】二層抄合せ原紙製造時に各層の原料の種類
と配合、坪量と密度、抄紙条件、抄紙機等を変えて抄紙
することにより、二層に各々所望の性能を付与すること
ができる。この原紙を製袋するとき、一般的には気孔径
が大きく、通気性が高い層が内層になるように製袋され
る。一般的には内層が外層より通気性が高くなるよう
に、すなわち層を構成している原料繊維間で形成される
空隙部の指標となる気孔径が外層より内層の方が大きく
なるようにしている。
【００１２】前述のように、通気性を保持しながら集塵
率をできるだけ高くするために極細の合成繊維を配合
し、かつ配合比率をあげた抄合せ紙がより効果的であ
る。しかしながら、合成繊維の径を細くして行くと合成
繊維の価格が飛躍的に上昇する。又単位重量当りの繊維
数が増加するため地合が取り難くなる。
【００１３】このように、掃除機フィルター用原紙に通
気性と集塵率の両性能をバランス良く保持させるために
は、木材繊維、非木材繊維、再生繊維等のセルロース繊
維のみでは不充分で、合成繊維、ガラス繊維等を適宜配
合せざるを得ないのが現状である。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、二層
抄合せ掃除機フィルター用原紙において、フィルター用
原紙にクレープを付与することにより、通気性に優れ、
かつ集塵効率のよい掃除機フィルター用原紙を提供する
ことにある。本発明を利用すると、高価な合成繊維、ガ
ラス繊維の使用を減少することが可能になり、安価な掃
除機フィルター原紙を提供することができる。
【００１５】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、二層抄合せ後、ク
レープ化することにより、通気性が容易に向上すること
を見出した。その結果高価な合成繊維、ガラス繊維等の
使用をできるだけ少なくし、且つ従来の掃除機用原紙と
同等か、より優れた性能を有する原紙を製造することが
可能となり、本発明を完成するに至った。
【００１６】即ち本発明はセルロース繊維及び／又は合
成繊維からなる二層抄合せ掃除機フィルター用原紙にお
いて、原紙がクレープ処理されていることを特徴とする
二層抄合せ掃除機フィルター用原紙である。
【００１７】本発明で使用するセルロース繊維として
は、針葉樹漂白クラフトパルプ（ＮＢＫＰ）のような木
材パルプ、マニラ麻パルプのような非木材パルプ、レー
ヨン繊維のような再生繊維、合成繊維としてはポリエス
テル繊維、ビニロン繊維、ポリオレフィン繊維等が挙げ
られる。これらを適宜選択し、単独あるいは混合して使
用する。合成繊維を混抄する場合、バインダーとして低
融点の合成繊維あるいは６０℃以上の熱水で溶解接着作
用を有するポリビニルアルコール（ＰＶＡ）繊維等が使
用される。
【００１８】本発明で行うクレープ化は、シート乾燥後
にドライヤー、キャレンダー等のドライパートで処理す
るドライクレープ、プレスロール等のウエットクレープ
の何れでもよい。しかしながらドライクレープの場合、
後工程でテンションがかかるとクレープ率が低下するの
で、シート水分６０〜７０重量％の範囲で処理するウエ
ットクレープの方が望ましい。
【００１９】本発明の掃除機フィルター用原紙の縦伸び
率はクレープ率に相当し、３〜１５％が好ましい。縦伸
び率が３％より小さいとクレープ化の効果がなく、また
縦伸び率が１５％より大きくなると製袋時における紙の
たるみ、シワの発生等加工性の低下を招く。
【００２０】本発明の掃除機フィルター用原紙の気孔径
は通気性の指標となるものであり、当然坪量にも大きく
左右されるが、常用の坪量４５〜６０ｇ／ｍ2で３０〜
５０μｍが好ましい。３０μｍより小さくなると目詰り
のため圧力損失が大きくなる。また５０μｍより大きく
なると集塵率の低下が大きい。
【００２１】クレープ化すると原紙の比表面積が増大す
るため、同一原料、同一坪量ではクレープ率が大きくな
る程厚さが増加、密度が低下し、気孔径が大きくなり、
通気性が良好となるが、集塵率は低下の傾向にある。換
言すれば、原料の種類、配合比率をコントロールし、同
一孔径にすることにより通気性を保持しながら集塵率を
向上させることができる。すなわち、相対的に通気性の
乏しい木材パルプ、非木材パルプ等の配合比率を結果的
に増加させることができる。更に、従来は通気性を上げ
る必要から嵩高な紙にするために、木材パルプ、非木材
パルプのようなセルロース繊維については未叩解で使用
しているが、本発明のクレープ化により叩解したパルプ
も使用可能となり、その結果原紙の柔軟性を保持し、且
つ強度を向上させることができる。
【００２２】又、クレープ率により通気性を変えること
ができるので、クレープ率と原料の種類、配合比率の組
合せにより所望の要求品質にきめ細かな対応ができる。
【００２３】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、もちろん本発明はこれによって限定される
ことはない。なお実施例、比較例中の「部」及び「％」
はそれぞれ重量部、重量％を表す。
【００２４】実施例１、２及び３
表１に原料配合比率及び薬品添加率を示す。なお、ＮＢ
ＫＰ、マニラ麻は未叩解で使用した。外層及び内層共に
同一原料で調製し、外層は円網抄紙機を用い、内層は傾
斜ワイヤー抄紙機を用いて湿紙状態で二層抄合せを行
い、坪量約５０ｇ／ｍ2のウエットシートを形成し、そ
の後ウエットパートでプレスロール面にドクターを当て
てクレープ化した。次いでスルードライヤーで乾燥して
掃除機フィルター用原紙を製造した。実施例１の原紙は
クレープ率４％、実施例２の原紙はクレープ率７％、実
施例３の原紙はクレープ率１１％である。得られた原紙
の品質評価結果を表１に併記する。
【００２５】実施例４
ＮＢＫＰを５８０ｍｌまで叩解した以外は実施例３と同
様に掃除機フィルター用原紙を製造した。得られた原紙
の品質評価結果を表１に併記する。
【００２６】比較例１
実施例１〜３と同じ条件でクレープ処理をしないで掃除
機フィルター用原紙を製造した。得られた原紙の品質評
価を併記する。
【００２７】比較例２及び３
表１に原料配合比率、薬品添加率を示す。外層及び内層
は共に同一原料で調製し、外層は円網抄紙機を用い、内
層は傾斜ワイヤー抄紙機を用いて湿紙状態で二層抄合せ
を行い、坪量約５０ｇ／ｍ2のウエットシートを形成し
た。次いで、ヤンキードライヤで乾燥して掃除機フィル
ター用原紙を製造した。比較例２はＮＢＫＰ、マニラ麻
の一部を１．５デニールのポリエステル繊維に置き替え
た。比較例３は、比較例２の１．５デニールのポリエス
テル繊維の一部を０．５デニールの極細ポリエステル繊
維に置き替えた。
【００２８】
【表１】
【００２９】（注）*1)マニラ麻：商品名「ＪＫＰ」
（フィリッピン産輸入品）
*2)マニラ麻：商品名「Ｎ−４」（エクアドル産輸入
品）
*3)ポリエステル繊維：商品名「テイジンＴＡＯ４Ｃ
Ｎ」（帝人社製）繊維長５ｍｍ、繊維径１３μｍ（１．
５デニール）
*4)ポリエステル繊維：商品名「テイジンＴＡＯ４Ｃ
Ｎ」（帝人社製）繊維長５ｍｍ、繊維径７μｍ（０．５
デニール）
*5)ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）繊維：商品名「Ｖ
ＰＢ１０５−２］（クラレ社製）繊維長：３ｍｍ
*6)サイズ剤：ロジンエマルジョン商品名「ＡＬ−１２
０」（日本ＰＭＣ社製）
*7)湿潤増強剤：エポキシ樹脂商品名「ＷＳ−５７０」
（日本ＰＭＣ社製）
*8)縦伸び：ＪＩＳＰ８１３２により測定
*9)気孔径：炉材性能試験バブルポイント法により測定
した平均気孔径
*10)通気度：ＪＩＳＬ１００４の５．１９通気性試験法
に基づきフラジール形試験機により測定
*11)集塵率：０．２ｍ／分の流速でＪＩＳＺ８９０１で
規定される試験ダスト４種を用いて直径０．３〜１０ｍ
ｍのダストを発生させ、紙料サンプルがダストを捕捉す
るときの試料ダスト個数Ｂとフィルターを通過した試料
出口のダスト個数Ａより、集塵率
（％）＝（１−Ａ／Ｂ）×１００の式で算出する
【００３０】比較例１は実施例１〜３に比較し、集塵率
は若干向上するも通気性が極端に悪くなり（通気度、気
孔径が小さい）目詰りしてしまう。従って非クレープ品
で通気性を維持するためには高価な合成繊維を配合せざ
るを得ない。（比較例２〜３）
次に本発明のクレープ品については、クレープ率を上げ
るに従い通気性は向上し、集塵率は多少低下している
（比較例１〜３）が、未叩解のＮＢＫＰの代替に叩解し
たＮＢＫＰを使用すると同一クレープ率でも集塵率は高
くなる（実施例４）。以上の様にして本発明のクレープ
品は高価な合成繊維を安価なセルロース繊維に置換して
も通気性と集塵率を高い水準に維持することができる
【００３１】
【発明の効果】本発明のクレープ付き二層抄合せ掃除機
フィルター用原紙は、良好な通気性、集塵率を保持し、
しかも高価な合成繊維を安価なセルロース系繊維で代替
することが可能である。また、本発明における抄紙工程
でのクレープ化は容易にでき、またクレープ率により通
気性が変化するので、原料の種類、配合比率、抄造条件
等とクレープ率の組合せによりきめ細かな所望の品質要
求に対し容易に対応が可能である。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a base paper for a vacuum cleaner filter used by being attached to a vacuum cleaner. 2. Description of the Related Art In recent years, household vacuum cleaners and business-use vacuum cleaners have come to be used with a paper pack filter mounted in the vacuum cleaner so that dust can be collected and then cleaned. Was. When the paper pack filter collects the garbage and becomes full, it is removed from the vacuum cleaner together with the garbage and discarded, and then incinerated or discarded. As a characteristic of a base paper used for a paper pack filter, that is, a vacuum cleaner filter, a predetermined air permeability is required so as not to lower the suction force of the dust, and on the other hand, a fine dust is collected so as not to escape to the outside. In order to increase the dust rate, it is necessary to reduce the diameter of the voids in the paper layer, that is, the pore diameter. [0004] In view of the performance of the vacuum cleaner, recently, the performance has been increasingly improved, and the output of the vacuum cleaner has been increasing. For this reason, even though a cleaner filter to be used is required to have higher air permeability, it is also required to increase a dust collection rate of dust to be sucked and captured. [0005] The improvement of the air permeability of the filter and the improvement of the dust collection rate are two trade-offs, and it is necessary for a vacuum cleaner filter to maintain both the performances in a well-balanced manner. For this purpose, various proposals have been made as to the types and blends of the raw materials and the multilayer assembling as described below. Regarding the type and composition of the raw materials,
A method of blending ultrafine fibers of less than 0.5 denier into wood pulp (Japanese Patent Laid-Open No. 62-186917), a method of blending glass fibers with manila hemp, polyester fibers, etc.
No. 2,191,015), and a method using bulky mercerized wood pulp (JP-A-5-7538). In general, when only cellulose fibers such as wood fibers, non-wood fibers and regenerated fibers are used, they are compressed during the papermaking process, so that the voids in the paper layer are reduced and the required air permeability can be maintained. It will be difficult. On the other hand, when synthetic fibers, glass fibers, and the like, which are hardly compressed in the papermaking process, are used, more voids in the paper layer can be retained and some air permeability can be maintained as compared with cellulose fibers. When the diameter of these fibers is reduced, the voids in the paper layer are slightly reduced, but the dust collection rate is improved. In the case where glass fibers are used, the glass fibers are rigid, so that they are easily broken and miniaturized by various impacts during the paper making process. In addition, it has a disadvantage that it is detached from the filter when the vacuum cleaner is used, and is discharged into the room together with the exhaust air, which causes environmental pollution in the room. [0009] As for the multi-layer papermaking of two or more layers, a method of forming a low-density layer on an inclined short-mesh paper machine and a high-density layer on a circular paper machine (JP-A-58-153516) is described. A method of combining three layers of different synthetic fibers and a synthetic pulp layer (JP-A-60-227809), a method of combining a low-density electret nonwoven fabric layer and a high-density pulp layer (JP-A-62-210026), A method in which a dense layer containing ultrafine synthetic fibers having a density of less than 0.5 denier and a coarse layer containing chemical fibers having a density of 0.5 to 5 denier are mixed (Japanese Patent Laid-Open No. Sho 62-2).
No. 94411) has been proposed. In the case of single-layer making, there is a technical limitation in increasing the dust collection rate as much as possible while maintaining the air permeability only by changing the type and composition of the raw materials. So, the kind of raw material,
The mainstream is laminated paper in which layers having different compositions and the like are laminated in a wet paper state. By increasing the number of assembling layers, it is possible to give fine characteristics to the assembling paper.
Mostly, two-layer assembling is performed because the process and operation become complicated. The desired performance can be imparted to each of the two layers by changing the type and composition of the raw materials for each layer, the basis weight and density, the papermaking conditions, the paper machine, etc. during the production of the two-layer assembling base paper. . When making the base paper, the base paper is generally formed such that a layer having a large pore diameter and a high air permeability becomes an inner layer. In general, the inner layer has higher air permeability than the outer layer, that is, the pore diameter serving as an index of the void formed between the raw fibers constituting the layer is larger in the inner layer than in the outer layer. I have. As described above, a laminated paper in which ultrafine synthetic fibers are blended and the blending ratio is increased in order to increase the dust collection rate while maintaining air permeability is more effective. However, as the diameter of the synthetic fiber is reduced, the price of the synthetic fiber increases dramatically. Also, formation of the formation becomes difficult because the number of fibers per unit weight increases. [0013] As described above, in order for the base paper for a vacuum cleaner filter to maintain both performances of air permeability and dust collection rate in a well-balanced manner, only cellulose fibers such as wood fibers, non-wood fibers, and regenerated fibers are insufficient. At present, it is necessary to appropriately mix synthetic fibers, glass fibers, and the like. [0014] An object of the present invention is to provide a two-layer assorted vacuum cleaner filter base paper having excellent air permeability by applying crepe to the filter base paper.
Another object of the present invention is to provide a base paper for a vacuum cleaner filter having high dust collection efficiency. By using the present invention, it is possible to reduce the use of expensive synthetic fibers and glass fibers, and to provide an inexpensive vacuum cleaner filter base paper. Means for Solving the Problems The inventors of the present invention have conducted intensive studies to achieve the above-mentioned object, and as a result, it has been found that breathability can be easily improved by creping after assembling two layers. Was found. As a result, the use of expensive synthetic fibers, glass fibers, and the like can be reduced as much as possible, and a base paper having the same or better performance as that of a conventional base paper for a vacuum cleaner can be manufactured, and the present invention has been completed. Was. That is, the present invention relates to a two-layer assorted vacuum cleaner filter base paper comprising cellulose fibers and / or synthetic fibers, wherein the base paper is creped. . The cellulose fibers used in the present invention include wood pulp such as softwood bleached kraft pulp (NBKP), non-wood pulp such as manila hemp pulp, recycled fiber such as rayon fiber, and synthetic fiber such as polyester fiber. Vinylon fiber, polyolefin fiber and the like can be mentioned. These are appropriately selected and used alone or in combination. When synthetic fibers are mixed, low-melting-point synthetic fibers or polyvinyl alcohol (PVA) fibers having an adhesive action by dissolving in hot water at 60 ° C. or higher are used as a binder. The creping performed in the present invention may be any of dry crepe, which is processed by a dry part such as a drier and a calender after drying the sheet, and wet crepe such as a press roll. However, in the case of dry crepe,
If tension is applied in a later step, the crepe rate will decrease. Therefore, wet crepe treated with a sheet moisture content of 60 to 70% by weight is more preferable. The longitudinal elongation of the base paper for a vacuum cleaner filter of the present invention corresponds to the crepe ratio, and is preferably 3 to 15%. When the longitudinal elongation is less than 3%, there is no creping effect, and when the longitudinal elongation is more than 15%, the workability such as the sagging of paper and the generation of wrinkles during bag making is caused. The pore size of the base paper for a vacuum cleaner filter of the present invention is an index of air permeability, and naturally depends greatly on the basis weight. However, when the usual basis weight is 45 to 60 g / m 2, it is 30 to 30 g / m 2 .
50 μm is preferred. If it is less than 30 μm, the pressure loss increases due to clogging. On the other hand, if it is larger than 50 μm, the dust collection rate is greatly reduced. When creped, the specific surface area of the base paper increases. Therefore, for the same raw material and the same basis weight, as the creping rate increases, the thickness increases, the density decreases, and the pore diameter increases.
Although the air permeability is good, the dust collection rate tends to decrease. In other words, it is possible to improve the dust collection rate while maintaining the air permeability by controlling the types and blending ratios of the raw materials and making the same pore diameter. That is, the mixing ratio of wood pulp, non-wood pulp, or the like having relatively poor air permeability can be increased as a result. Further, conventionally, in order to make the paper bulky because it is necessary to increase the air permeability, cellulose fibers such as wood pulp and non-wood pulp are used without being beaten, but pulp beaten by the creping of the present invention is also used. It can be used, and as a result, the flexibility of the base paper can be maintained and the strength can be improved. In addition, since the air permeability can be changed by the crepe rate, the desired quality can be finely controlled by a combination of the crepe rate, the kind of the raw material, and the mixing ratio. The present invention will be described in more detail with reference to the following examples, but it should be understood that the present invention is by no means restricted thereto. “Parts” and “%” in Examples and Comparative Examples
Represents parts by weight and% by weight, respectively. Examples 1, 2 and 3 Table 1 shows the raw material mixing ratio and the chemical addition ratio. NB
KP and Manila hemp were used without beating. The outer layer and the inner layer are prepared from the same raw material, and the outer layer is formed by using a circular paper machine, and the inner layer is formed by wet paper using an inclined wire paper machine in a wet paper state to obtain a wet sheet having a basis weight of about 50 g / m 2. It was formed and then creped by applying a doctor to the press roll surface with a wet part. Then, it was dried with a through drier to produce a base paper for a vacuum cleaner filter. The base paper of Example 1 had a crepe rate of 4%, the base paper of Example 2 had a crepe rate of 7%, and the base paper of Example 3 had a crepe rate of 11%. Table 1 also shows the quality evaluation results of the obtained base paper. Example 4 A base paper for a vacuum cleaner filter was produced in the same manner as in Example 3 except that NBKP was beaten to 580 ml. Table 1 also shows the quality evaluation results of the obtained base paper. Comparative Example 1 A base paper for a vacuum cleaner filter was produced under the same conditions as in Examples 1 to 3 without creping. The quality evaluation of the obtained base paper is also described. Comparative Examples 2 and 3 Table 1 shows the raw material mixing ratio and the chemical addition ratio. Both the outer layer and the inner layer are prepared from the same raw material. The outer layer is formed by using a web paper machine, and the inner layer is formed by wet paper using an inclined wire paper machine in a wet paper condition. A wet sheet having a basis weight of about 50 g / m 2 is formed. Was formed. Then, it was dried with a Yankee dryer to produce base paper for a vacuum cleaner filter. In Comparative Example 2, NBKP and a part of Manila hemp were replaced with 1.5 denier polyester fiber. In Comparative Example 3, a part of the 1.5 denier polyester fiber of Comparative Example 2 was replaced with 0.5 denier ultrafine polyester fiber. [Table 1] (Note) * 1) Manila hemp: trade name "JKP"
(Imported from the Philippines) * 2) Manila hemp: trade name "N-4" (imported from Ecuador) * 3) Polyester fiber: trade name "Teijin TAO4C
N "(manufactured by Teijin Limited), fiber length 5 mm, fiber diameter 13 μm (1.
5 deniers) * 4) Polyester fiber: Trade name "Teijin TAO4C
N "(manufactured by Teijin Limited), fiber length 5 mm, fiber diameter 7 μm (0.5
Denier) * 5) Polyvinyl alcohol (PVA) fiber: Trade name "V
PB105-2] (manufactured by Kuraray Co., Ltd.) Fiber length: 3 mm * 6) Sizing agent: Rosin emulsion trade name “AL-12
0 "(manufactured by Nippon PMC) * 7) Wetting enhancer: Epoxy resin product name" WS-570 "
* 8) Longitudinal elongation: Measured by JISP 8132 * 9) Pore size: Furnace material performance test Average pore size measured by bubble point method * 10) Permeability: Based on the 5.19 permeability test method of JISL1004 * 11) Dust collection rate: 0.3 to 10 m in diameter using four types of test dust specified in JISZ8901 at a flow rate of 0.2 m / min.
m of dust is generated and the dust collection rate (%) = (1−A / B) × 100 based on the sample dust number B when the stock sample captures the dust and the dust number A at the sample outlet that has passed through the filter. In Comparative Example 1, the dust collection rate is slightly improved, but the air permeability becomes extremely poor (air permeability and pore diameter are small) as compared with Examples 1 to 3, and clogging occurs. . Therefore, in order to maintain air permeability with a non-crepe product, expensive synthetic fibers must be added. (Comparative Examples 2 to 3) Next, as for the crepe product of the present invention, as the crepe rate increases, the air permeability increases and the dust collection rate decreases somewhat (Comparative Examples 1 to 3). When beaten NBKP is used in place of the above, the dust collection rate becomes higher even at the same crepe rate (Example 4). As described above, the crepe product of the present invention can maintain a high level of air permeability and dust collection rate even when expensive synthetic fibers are replaced with inexpensive cellulose fibers. The two-layer assorted vacuum cleaner filter paper with crepe retains good air permeability and dust collection rate,
Moreover, it is possible to replace expensive synthetic fibers with inexpensive cellulosic fibers. In addition, the creping in the paper making process in the present invention can be easily performed, and the permeability changes depending on the creping rate. It can be easily handled.
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(56)参考文献 特開 平６−165902（ＪＰ，Ａ)
特開 平６−165903（ＪＰ，Ａ)
実開 昭61−64862（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B01D 39/00 - 39/20 ──────────────────────────────────────────────────続 き Continuation of the front page (56) References JP-A-6-165902 (JP, A) JP-A-6-165903 (JP, A) Jikai Sho 61-64862 (JP, U) (58) Survey Field (Int. Cl. 7 , DB name) B01D 39/00-39/20