JP3431381B2 - 使用済燃料集合体のキャスク収納方法及びキャスク収納体系の未臨界度測定方法 - Google Patents

使用済燃料集合体のキャスク収納方法及びキャスク収納体系の未臨界度測定方法

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JP3431381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の炉心で使
用済となった使用済燃料集合体のキャスク収納方法及び
キャスク収納体系の未臨界度測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉の炉心で使用済となった使用済燃
料集合体は、一旦、使用済燃料貯蔵プールに配置収納さ
れ、その後に再処理施設あるいは貯蔵施設へ輸送され
る。この使用済燃料集合体を原子力発電所内の使用済燃
料貯蔵プールから再処理施設あるいは貯蔵施設へ輸送す
る際には、使用済燃料集合体は一旦輸送容器(キャス
ク)に収納される。キャスクには原子炉のように臨界性
を外部から人為的に制御する機構がないため、万一の場
合でも決して臨界にならないように、未臨界性を確保し
なければならない。
【0003】従来の燃料集合体は、燃焼以前のいわゆる
初期濃縮度が比較的低かったために、キャスク内で誤っ
て臨界になる恐れがないようにキャスクを容易に設計す
ることが可能であった。最近は、原子力発電の経済性向
上に対する要求が強くなっており、その要求につれて燃
料集合体の初期濃縮度が高められている。その結果、使
用済燃料集合体の増倍特性が高まり、従来のキャスクを
そのまま使用したのでは未臨界性を常時確保することが
困難となる場合も考えられる。
【0004】キャスクに収納する使用済燃料集合体の数
を低減すれば未臨界性の確保は可能となるが、そうする
と輸送能率が低減し、より頻繁な輸送が必要となり、輸
送の経済性が低下するのみでなく輸送災害や放射線被爆
の可能性も高くなる。従って、キャスクへの使用済燃料
集合体の収納体数を低減するのは不都合である。そこ
で、この様な問題を解決する方法として、燃焼度クレジ
ットを考慮することが極めて有効であることが広く認識
されるようになっている。
【0005】すなわち、「燃料集合体の中の核分裂性核
種(フィッサイル)濃度は燃焼と共に減耗し、核分裂生
成物(FP)などの中性子吸収物質が生成し、その結果
燃料集合体の中性子増倍特性は低下する」という特性を
考慮すること(このことを燃焼度クレジットを考慮する
という)が極めて有効であることが広く認識されるよう
になった。
【0006】燃焼度クレジット(BUC)を考慮するこ
とは、燃料集合体内の濃縮度が低いことと実質的に等価
であるため、一定以上の燃焼が進んでいればその使用済
燃料集合体をキャスクに収納しても未臨界性を確保でき
るようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この燃焼度
クレジットを考慮するためには、それぞれの燃料の燃焼
度が既知か一定値以上であることを何等かの方法で確認
しなければならない。確認の方法の一つとして、原子炉
運転中に行われている燃焼管理計算値を利用して燃料集
合体1体ごとの燃焼度や増倍率などの燃焼パラメータを
特定する方法がある。この場合、その値を間違いなく当
該燃料集合体に対応づけて、かつ間違いなくキャスクに
収納しなければならない。
【0008】また、燃焼管理計算値に代えて、使用済燃
料集合体1体づつの燃焼度もしくは増倍率(反応度や未
臨界度で表現しても良い)を測定して当該燃料集合体を
特定しても良い。この場合も間違いなくキャスクに収納
しなければならない。確認の他の方法としては、キャス
ク収納体系の未臨界性を確認することが考えられる。
【0009】このように、使用済燃料集合体をキャスク
に収納する際に燃焼度クレジットを考慮することが重要
であるが、その考慮に際しては、当該燃料集合体の燃焼
パラメータを誤り無く適切に同定する必要があり、同定
した後には誤り無くキャスクの所定の位置に収納しなけ
ればならない。
【0010】本発明の目的は、同定したそれぞれの燃料
集合体を誤り無くキャスクに収納することができる使用
済燃料集合体のキャスク収納方法及びキャスク収納体系
の未臨界度を適正に評価することができるキャスク収納
体系の未臨界度測定方法を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、炉心
から取り出された使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プ
ールに配置し、使用済燃料貯蔵プールに配置された使用
済燃料集合体を輸送容器であるキャスクに未臨界性を確
保して収納装荷するようにした使用済燃料集合体のキャ
スク収納方法であって、使用済燃料貯蔵プールのエリア
を、炉心から取り出された使用済燃料集合体を配置する
ための一般用ラックエリアと、使用済燃料集合体を装荷
収納するキャスクと同じ構成の予備貯蔵ラックエリアと
に区分し、使用済燃料集合体を一般用ラックエリアから
一旦予備貯蔵ラックエリアに配置し、予備貯蔵ラックエ
リアに配置された使用済燃料集合体を未臨界性を確保し
てキャスクに装荷収納するようにしたものである。
【0012】請求項1の発明では、使用済燃料集合体を
キャスク収納に先立って予備的に予備貯蔵ラックに配置
し、その予備貯蔵ラックからキャスクに収納する。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、一般用ラックエリアから予備貯蔵ラックエリアへ使
用済燃料集合体を移動するにあたり、キャスクへ装荷収
納する配置と同じとなるように予備貯蔵ラックエリアを
構成するようにしたものである。
【0014】請求項2の発明では、請求項1の発明の作
用に加え、予備貯蔵ラックエリアにはキャスクへ装荷収
納する配置と同じに使用済燃料集合体が配置される。し
たがって、予備貯蔵ラックエリアからキャスクへの装荷
収納はそのままの配置で行われる。
【0015】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、一般用ラックエリアから予備貯蔵ラックエリアへ使
用済燃料集合体を移動するにあたり、キャスクへ装荷収
納する使用済燃料集合体の順番に対応した配置となるよ
うに予備貯蔵ラックエリアを構成し、予備貯蔵ラックエ
リアからキャスクへ使用済燃料集合体を移動するに当た
っては、キャスクへ収納する順番に対応して設けられた
対応表に従って使用済燃料集合体をキャスクに装荷収納
するようにしたものである。
【0016】請求項3の発明では、請求項1の発明の作
用に加え、予備貯蔵ラックエリアにはキャスクへ装荷収
納する使用済燃料集合体の順番に対応した配置で使用済
燃料集合体が配置され、予備貯蔵ラックエリアからキャ
スクへの使用済燃料集合体の移動は、予め定められた順
番が記載された対応表に従って使用済燃料集合体をキャ
スクに装荷収納する。
【0017】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、予備貯蔵ラックエリアからキャスクに使用済燃料集
合体を装荷収納するにあたり、使用済燃料集合体の識別
符号に基づいてキャスクへの配置位置及び配置順序を定
めた識別符号付対応表を予め作成し、識別符号付対応表
から識別符号を削除した対応表に従って キャスクに装
荷収納し、キャスクに装荷収納された使用済燃料集合体
の識別符号に基づいて収納位置マップを作成し、識別符
号付対応表と収納位置マップとを比較確認するようにし
たものである。
【0018】請求項4の発明では、請求項1の発明の作
用に加え、装荷計画者は使用済燃料集合体の識別符号に
基づいてキャスクへの配置位置及び配置順序を定めた識
別符号付対応表を予め作成する。第1の燃料集合体操作
者は識別符号付対応表から識別符号を削除した対応表に
従ってキャスクに使用済燃料集合体を装荷収納する。そ
して、第2の燃料集合体操作者はキャスクに装荷収納さ
れた使用済燃料集合体の識別符号に基づいて収納位置マ
ップを作成し、識別符号付対応表と収納位置マップとを
比較確認する。
【0019】請求項5の発明は、請求項2の発明におい
て、予備貯蔵ラックエリアの使用済燃料集合体の配置状
態を確認し、予備貯蔵ラックエリアからキャスクへ使用
済燃料集合体を装荷収納した後にキャスクの使用済燃料
集合体の配置状態を確認し、配置状態が同一であるか否
かを確認するようにしたものである。
【0020】請求項5の発明では、請求項2の発明の作
用に加え、予備貯蔵ラックエリアの使用済燃料集合体の
配置状態及びキャスクの使用済燃料集合体の配置状態
を、写真やビデオにより撮り比較確認する。
【0021】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、初期濃縮度と冷却時間が同一の使用済
燃料集合体をキャスクに収納する際には、燃焼度が進ん
だものを中央部に、燃焼度進んでいないものを外周部に
同心円的に配置するようにしたものである。
【0022】請求項6の発明では、請求項1乃至請求項
5の発明の作用に加え、燃焼が進み残留核分裂性核種濃
度が低下している使用済燃料集合体をキャスクの中央部
に配置し、中性子増倍率を抑制する。
【0023】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、初期濃縮度が同一で冷却時間が異なる
使用済燃料集合体の場合には、冷却時間の短いものを中
央部に、長いものを外周部に同心円的に配置するように
したものである。
【0024】請求項7の発明では、冷却時間の短い放射
線が出易い使用済燃料集合体をキャスクの中央部に配置
し、放射線がキャスクから漏洩する割合を抑制する。
【0025】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、キャスクの中央部には、反応度が低い
使用済燃料集合体と反応度の高い使用済燃料とをチェッ
カーボード状に配置し、その外周部には反応度の高い使
用済燃料集合体又は冷却時間が長い使用済燃料集合体を
同心円的に配置するようにしたものである。
【0026】請求項8の発明では、キャスクの中央部
は、チェッカーボード状に反応度の低い使用済燃料集合
体と反応度の高い使用済燃料集合体とを交互に配置し中
性子増倍率を抑制する。また、その外周部は反応度の高
い使用済燃料集合体又は冷却時間の長い使用済燃料集合
体を配置し放射線の漏洩を遮断する。
【0027】請求項9の発明は、請求項1乃至請求項5
の発明において、キャスクに燃焼度が進んだものから順
番に同心円状に配列するための座標を予め定め、キャス
クを水中に設置し、キャスクの外周部にその中心軸対称
に複数個の中性子検出器を配置し、予め定めた座標に対
応しかつ複数個の中性子検出器の検出値がほぼ同一とな
るように使用済燃料集合体を装荷収納するようにしたも
のである。
【0028】請求項9の発明では、キャスクに収納する
使用済燃料集合体を燃焼度が進んだものから順番に同心
円状に配列するための座標を予め定め、その座標にした
がって、かつ中性子を計測しつつ使用済燃料集合体を収
納し、キャスク収納過程の中性子増倍率を評価し易いよ
うにする。
【0029】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、キャスクの中心軸と中性子検出器とを結ぶ線上の
近傍位置に、先行して使用済燃料集合体を装荷収納する
ようにしたものである。
【0030】請求項10の発明では、キャスク内の中性
子増倍率の測定がより確実になるように、中性子検出装
置を結ぶ線上に平板状に使用済燃料集合体を先行的に配
置する。
【0031】請求項11の発明は、請求項9又は請求項
10に記載の発明において、キャスクに代えて予備貯蔵
ラックエリアとし、一般用ラックエリアから予備貯蔵ラ
ックエリアに使用済燃料集合体を配置し、予備貯蔵ラッ
クエリアに配置された使用済燃料集合体をそのままキャ
スクに装荷収納するようにしたものである。
【0032】請求項11の発明では、予備貯蔵ラックエ
リアに対し、請求項9又は請求項10の方法を適用す
る。
【0033】請求項12の発明は、炉心から取り出され
た使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プールの一般用ラ
ックエリアに配置し、使用済燃料集合体を輸送容器であ
るキャスクに未臨界性を確保して装荷収納するにあた
り、キャスクと同じ構成の予備貯蔵ラックエリアに一旦
使用済燃料集合体を配置するようにしたキャスク収納体
系の未臨界度測定法であって、使用済燃料集合体を収納
したキャスクに水がある体系と水を排除した体系との双
方に対して、それぞれ中性子束モード及び固有値モード
の中性子輸送計算を行い漏洩中性子束の強度と固有値と
を求めると共に、両体系に対して漏洩中性子束を計測し
て、これらの値に基づいて水がある体系の実効増倍率又
は未臨界度を求めるようにしたものである。
【0034】請求項12の発明では、キャスクに水が入
っている状態で使用済燃料集合体を装荷収納した際に、
キャスク外側面で漏洩中性子束を測定し、キャスクの蓋
を締めて内部の水を排除した後に再び漏洩中性子束を測
定し、両者の比から計算を通して水がある状態の中性子
増倍率を求める。
【0035】請求項13の発明は、炉心から取り出され
た使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プールの一般用ラ
ックエリアに配置し、使用済燃料集合体を輸送容器であ
るキャスクに未臨界性を確保して収納装荷するにあた
り、キャスクと同じ構成の予備貯蔵ラックエリアに一旦
使用済燃料集合体を配置するようにしたキャスク収納体
系の未臨界度測定法であって、使用済燃料集合体のキャ
スクへの収納過程で、使用済燃料集合体から放出されて
いる自発中性子を中性子源とする自発中性子増倍法、人
工中性子源を中性子源とする中性子源増倍法、又は人工
中性子源を移動させたときの中性計数率を求める人工中
性子源スキャン法により、使用済燃料集合体の収納過程
における未臨界度を求めるようにしたものである。
【0036】請求項13の発明では、使用済燃料集合体
のキャスクへの収納過程における未臨界度を、自発中性
子増倍法、中性子源増倍法、人口中性子源スキャン法に
より求める。
【0037】請求項14の発明は、炉心から取り出され
た使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プールの一般用ラ
ックエリアに配置し、使用済燃料集合体を輸送容器であ
るキャスクに未臨界性を確保して収納装荷するにあた
り、キャスクと同じ構成の予備貯蔵ラックエリアに一旦
使用済燃料集合体を配置するようにしたキャスク収納体
系の未臨界度測定法であって、使用済燃料集合体の予備
貯蔵ラックエリアへの配置過程で、使用済燃料集合体か
ら放出されている自発中性子を中性子源とする自発中性
子増倍法、人工中性子源を中性子源とする中性子源増倍
法、又は人工中性子源を移動させたときの中性計数率を
求める人工中性子源スキャン法により、使用済燃料集合
体の予備貯蔵ラックエリアへの配置過程における未臨界
度を求め、この求めた未臨界度と、別途求めたキャスク
に装荷収納した状態の実効増倍率と予備貯蔵ラックエリ
アに配置完了した状態の実効増倍率との比とに基づい
て、キャスクに使用済燃料集合体を配置した状態の未臨
界度を求めるようにしたものである。
【0038】請求項14の発明では、予備貯蔵ラックエ
リアに使用済燃料集合体を配置した状態の未臨界度か
ら、別途求めたキャスクに収納状態時の実効増倍率と予
備貯蔵ラックエリアに配置した状態時の実効増倍率との
比を用いて、キャスク収納状態時の未臨界度を求める。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。まず、本発明に係る使用済燃料集合体のキャスク
収納方法について、第1の実施の形態乃至第11の実施
の形態により説明する。
【0040】図1は、本発明の第1の実施の形態を示す
説明図である。まず、本発明の第1の実施の形態は、使
用済燃料貯蔵プール1のエリアを、炉心から取り出され
た使用済燃料集合体を配置するための一般用ラックエリ
ア2と、使用済燃料集合体を装荷収納するキャスク3と
同じ構成の予備貯蔵ラックエリア4とに区分し、使用済
燃料集合体を一般用ラックエリア2から一旦予備貯蔵ラ
ックエリア4に配置し、予備貯蔵ラックエリア4に配置
された使用済燃料集合体を未臨界性を確保してキャスク
3に装荷収納するようにした使用済燃料集合体のキャス
ク収納方法である。
【0041】以下、便宜上、沸騰水型原子炉から取り出
された使用済燃料集合体を、キャスク3に装荷収納する
場合について説明する。この場合、使用済燃料集合体
は、52体をキャスク3に収納することになる。キャス
ク3は、輸送容器、貯蔵容器、または輸送貯蔵容器と呼
ばれる容器であり、使用済燃料集合体が収納されたキャ
スクは、再処理施設あるいは貯蔵施設へ輸送されること
になる。
【0042】図1において、使用済燃料貯蔵プール1の
中には、一般用ラックエリア用の一般用ラックエリア1
と、使用済燃料集合体を予備的に貯蔵する予備貯蔵ラッ
クエリア4とが区分して設けられ、キャスクピット5の
中には使用済燃料集合体を収納するキャスク3が置かれ
ている。キャスク3内には使用済燃料集合体を多数(こ
の例では52体)収納できるバスケット6が挿入されて
いる。
【0043】使用済燃料貯蔵プール1とキャスクピット
5との間にはキャスクピット用ゲート10が設けられて
いる。使用済燃料貯蔵プール1の一辺には原子炉に通じ
るプールゲート11が設けられており、原子炉から取り
出された使用済燃料集合体はこのプールゲート11を通
って使用済燃料貯蔵プール1の一般用ラックエリア2に
貯蔵される。
【0044】図2は、予備貯蔵ラックエリア4の説明図
であり、また、図3はキャスク3の説明図である。予備
ラックエリア4には使用済燃料集合体を装荷収納するキ
ャスク3のバスケット6と同じ構成で、使用済燃料集合
体を一旦配置するようになっている。そして、その予備
貯蔵ラックエリア4は、図3に示すキャスク3のバスケ
ット6よりやや広い範囲があてがわれている。
【0045】図3において、バスケット6の内部は仕切
枠7で格子状に仕切られ、各々の格子8に使用済燃料集
合体が収納される。また、外周部の所定の位置には中性
子検出器あるいは中性子源などが必要に応じてを挿入で
きる穴9が設けられている。
【0046】予備貯蔵ラックエリア4の中には、図3に
示したキャスク3における燃料配置用の仕切枠7と同じ
形の枠が示されている。図2の上側、左側及び下側には
燃料を配置しない空間が設けられている。これは一般用
ラックエリア2との明確な区別のほかに、一般用ラック
エリア2と予備貯蔵ラックエリア4との中性子の相互作
用を防ぐことも狙っている。
【0047】これによって、予備貯蔵ラックエリア4に
おいて単独の中性子増倍特性を測定する場合に好都合と
なる。測定しない場合にはこれらの空間は必ずしも必要
でない。第1の実施の形態では、一般用ラックエリア2
から使用済燃料集合体を一旦予備貯蔵ラックエリア4に
配置してその配置が計画通りであるという確認作業を行
い、その後にキャスクに収納することによって臨界安全
性を確保することができる。
【0048】以上述べたように、第1の実施の形態で
は、使用済燃料集合体は炉心から取り出されて使用済燃
料貯蔵プール1の一般用ラックエリア2に配置されてい
る状態(A状態)と、輸送容器、貯蔵容器、または輸送
貯蔵容器と呼ばれるキャスク3に収納を目的として予備
的に予備貯蔵ラックエリア4に配置されている状態(B
状態)と、キャスク3に収納されている状態(C状態)
とがあり、使用済燃料集合体をA状態から一旦B状態を
経由してC状態を構成する。従って、未臨界性を考慮し
てキャスク3に使用済燃料を収納する際に、一旦予備貯
蔵ラックエリア4に使用済燃料集合体を配置し収納位置
の確認をすることができるので、キャスク3への収納の
誤りをなくすことができる。
【0049】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態に対
し、一般用ラックエリア2から予備貯蔵ラックエリア4
へ使用済燃料集合体を移動するにあたり、キャスク3へ
装荷収納する配置と同じとなるように予備貯蔵ラックエ
リア4を構成するようにしたものである。これにより、
予備貯蔵ラックエリア4にはキャスク3へ装荷収納する
配置と同じに使用済燃料集合体を配置し、予備貯蔵ラッ
クエリア4からキャスク3への装荷収納はそのままの配
置位置となるように行われる。
【0050】請求項2では、キャスク3に対し、キャス
ク3への収納状態(C状態)を構成する前に、予備貯蔵
ラックエリア4にキャスク3と同じ状態(C状態)を構
成する。この際、作業の誤りをより確実に防止するため
に装荷順番まで同一となるように対応表を構成してお
く。
【0051】以上のように、この第2の実施の形態は、
一般用ラックエリア2の配置状態(A状態)から予備貯
蔵ラックエリア4の配置状態(B状態)へ移動するに当
たり、キャスク3の収納状態(C状態)の配置と同じと
なるようにB状態を構成する。従って、予備貯蔵ラック
エリア4からキャスク3への移動にあたってはそのまま
の配置状態で移動すればよいので、キャスク3への使用
済燃料集合体の装荷収納の誤りをなくすことができる。
【0052】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。第3の実施の形態は、第1の実施の形態に対し、一
般用ラックエリア2から予備貯蔵ラックエリア4へ使用
済燃料集合体を移動するにあたり、キャスク3へ装荷収
納する使用済燃料集合体の順番に対応した配置となるよ
うに予備貯蔵ラックエリア4を構成し、予備貯蔵ラック
エリア4からキャスク3へ使用済燃料集合体を移動する
に当たっては、キャスク3へ収納する順番に対応して設
けられた対応表に従って使用済燃料集合体をキャスク3
に装荷収納するようにしたものである。
【0053】すなわち、第3の実施の形態では、図4に
示すように、予備貯蔵ラックエリア4の使用済燃料集合
体の配置は、キャスク3に挿入する順番に使用済燃料集
合体が配置される。図4中の使用済燃料集合体に付され
た番号は、キャスク3への収納順序を示している。従っ
て、キャスク3に収納される使用済燃料集合体の配置位
置は、予備貯蔵ラックエリア4の配置位置とは同一では
ない。
【0054】一般用ラックエリア2から予備貯蔵ラック
エリア4への使用済燃料集合体の移動の後、更にキャス
ク3に使用済燃料集合体を移動した場合の一例を図5に
示す。たとえば、一般用ラックエリア2において、図1
の左上の使用済燃料集合体の配置位置を(X1,Y1)
とし、配置位置が右側に行くに従ってXの数値が1ずつ
増え下に行くに従ってYの数値が1ずつ増えるように配
置位置の座標を付けるとした場合に、任意の位置、ここ
では例えば、座標(X1,Y6),(X1,Y5)の使
用済燃料集合体FA1,FA2は、図4に示す予備貯蔵
ラックエリア4の1、2で示された位置に配置される。
予備貯蔵ラックエリア4の1、2の使用済燃料集合体
は、キャスク3の1、2の位置、即ち、図5において、
右側に行くに従ってXの数値が1ずつ増え、下側に行く
に従ってYの数値が1ずつ増えるように、キャスクの格
子に座標を付けるとした場合、座標(x3,y7),
(x6,y6)で示された位置に配置されている。
【0055】このように、この第3の実施の形態では、
一般用ラックエリア2の配置状態(A状態)から予備貯
蔵ラックエリア4の配置状態(B状態)へ移動するに当
たり、キャスク3へ収納する順番に対応した配置となる
ように予備貯蔵ラックエリア4の配置状態(B状態)を
構成し、B状態からキャスク3の収納状態(C状態)へ
移動するに当たり、C状態へ収納する順番に対応して配
置された「B状態とC状態との対応表」に従って、C状
態を構成する。
【0056】すなわち、キャスク3へ収納する順番に対
応した配置となるように予備貯蔵ラックエリア4を構成
し、予備貯蔵ラックエリア4からキャスク3へ移動する
にあたり、キャスク3へ収納する順番に対応して配置さ
れた「予備貯蔵ラックエリア4とキャスク3との対応
表」に従ってキャスク3を構成する。これにより、キャ
スク3への収納順序が明確になり、収納位置は対応表で
確認しながら収納することになるので、キャスク3への
使用済燃料集合体の装荷収納の誤りをなくすことができ
る。
【0057】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。第4の実施の形態は、第1の実施の形態に対し、予
備貯蔵ラックエリア4からキャスク3に使用済燃料集合
体を装荷収納するにあたり、使用済燃料集合体の識別符
号に基づいてキャスク3への配置位置及び配置順序を定
めた識別符号付対応表を予め作成し、識別符号付対応表
から識別符号を削除した対応表に従って キャスク3に
装荷収納し、キャスク3に装荷収納された使用済燃料集
合体の識別符号に基づいて収納位置マップを作成し、識
別符号付対応表と収納位置マップとを比較確認するよう
にしたものである。
【0058】すなわち、第4の実施の形態では、装荷計
画者は使用済燃料集合体の識別符号に基づいてキャスク
3への配置位置及び配置順序を定めた識別符号付対応表
を予め作成する。そして、第1の燃料集合体操作者は識
別符号付対応表から識別符号を削除した対応表に従って
キャスク3に使用済燃料集合体を装荷収納する。その後
に、第2の燃料集合体操作者はキャスク3に装荷収納さ
れた使用済燃料集合体の識別符号に基づいて収納位置マ
ップを作成し、識別符号付対応表と収納位置マップとを
比較確認する。
【0059】つまり、この第4の実施の形態では、使用
済燃料集合体の装荷(収納)計画者、第1の燃料集合体
操作者及び第2の燃料集合体操作者が関与する。装荷計
画者は使用済燃料集合体の識別符号である名称や、配置
位置及び配置番号を記した詳細対応表である識別符号付
対応表を作成すると共に、使用済燃料集合体の名称(識
別符号)を削除した対応表(位置順番対応表)を作成す
る。第1の燃料集合体操作者は、識別符号である名称を
削除した位置順番対応表に従って、予備貯蔵ラックエリ
ア4からキャスクへ使用済燃料集合体を移動する。そし
て、第2の燃料集合体操作者はキャスク3の使用済燃料
集合体の名称(識別符号)と配置状態とを現場確認して
収納位置マップを作成し、その収納位置マップを装荷計
画者が作成した詳細対応表である識別符号付対応表と対
比して誤りの無いことを確認する。
【0060】以上の説明では、予備貯蔵ラックエリア4
からキャスク3に使用済燃料集合体を装荷収納する場合
について述べたが、一般用ラックエリア2からキャスク
3に使用済燃料集合体を装荷収納する場合にも適用でき
ることは言うまでもない。
【0061】このように第4の実施の形態では、一般用
ラックエリア2の配置状態(A状態)又は予備貯蔵ラッ
クエリア4の配置状態(B状態)の少なくとも一方の状
態からキャスク3へ移動するにあたり、装荷計画者は各
燃料集合体のキャスク3への収納位置と収納順番に対応
して、A状態又はB状態の配置位置と配置順番とを決定
して識別符号付対応表を作成すると共に、その識別符号
付対応表から燃料集合体番号や名称(識別符号)を削除
した位置順番対応表を作成し、その位置順番対応表のみ
知らされた第1の燃料集合体操作者はその位置順番対応
表に従って各燃料集合体をキャスク3へ収納し、第2の
燃料集合体操作者はキャスク3の収納状態を識別符号
(燃料集合体の番号や名称)で確認して各燃料集合体の
キャスク3における収納位置マップを作成し、その収納
位置マップが識別符号付対応表のキャスク3と等しいこ
とを確認する。
【0062】これにより、第1の燃料集合体操作者、第
2の燃料集合体操作者により独立に収納作業の一部を分
担して行うことになり、しかも収納後にその収納状態を
確認するようにしているので、キャスク3への使用済燃
料集合体の収納の誤りを防止することが可能となる。
【0063】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。第5の実施の形態は、第2の実施の形態に対し、予
備貯蔵ラックエリア4の使用済燃料集合体の配置状態を
確認し、予備貯蔵ラックエリア4からキャスク3へ使用
済燃料集合体を装荷収納した後にキャスク3の使用済燃
料集合体の配置状態を確認し、配置状態が同一であるか
否かを確認するようにしたものである。この場合の確認
は、予備貯蔵ラックエリア4の使用済燃料集合体の配置
状態(B状態)及びキャスク3の使用済燃料集合体の配
置状態(C状態)を、写真やビデオにより撮り比較確認
することにより行う。
【0064】すなわち、第5の実施の形態では、又は予
備貯蔵ラックエリア4の使用済燃料集合体の配置状態と
キャスク3の使用済燃料集合体の配置状態とが相対位置
関係において同一であることを写真あるいはビデオを用
いて、装荷に誤りが無いことを記録として任意の時点に
おいて確認する。この場合、装荷(収納)計画表のキャ
スク3の使用済燃料集合体の配置状態と実際のキャスク
3の使用済燃料集合体配置状態とが同一であることを確
認するようにしても良い。
【0065】次に、本発明の第6の実施の形態を説明す
る。第6の実施の形態は、初期濃縮度と冷却時間が同一
の使用済燃料集合体をキャスク3に収納する際には、燃
焼度が進んだものを中央部に、燃焼度が進んでいないも
のを外周部に同心円的に配置するようにしたものであ
る。これにより、燃焼が進み残留核分裂性核種濃度が低
下している使用済燃料集合体をキャスク3の中央部に配
置し、中性子増倍率を抑制する。
【0066】すなわち、第6の実施の形態では、燃焼が
進んだ使用済燃料集合体をキャスク3における内部の中
央部に、燃焼が進んでいない使用済燃料集合体をキャス
ク内部3の外周部に配置することによって、更に臨界安
全性を向上することを狙っている。キャスク3の内部
は、中性子のインポータンスが高いため、燃焼が進み残
留核分裂性核種濃度が低下している使用済燃料集合体を
内部に配置する。これによってキャスク3の収納体系の
中性子増倍率を抑制することができる。上述の第1の実
施の形態乃至第5の実施の形態と組み合わせて、使用済
燃料集合体の収納位置や収納順序の誤りを防止すると共
に、一段と臨界安全性を確保することができる。
【0067】次に、本発明の第7の実施の形態を説明す
る。第7の実施の形態は、初期濃縮度が同一で冷却時間
が異なる使用済燃料集合体の場合には、冷却時間の短い
ものをキャスク3の中央部に、長いものをキャスク3の
外周部に同心円的に配置するようにしたものである。こ
れにより、冷却時間の短く放射線が出易い使用済燃料集
合体をキャスク3の中央部に配置するので、放射線がキ
ャスク3から漏洩する割合を抑制する。
【0068】すなわち、第7の実施の形態では、初期濃
縮度が同一で冷却時間が異なるウラン燃料の場合には、
冷却時間の短いものをキャスク3の中央部に、冷却期間
の長いものをキャスク3の外周部に同心円的に配置す
る。
【0069】上述の第6の実施の形態では、キャスク3
の収納体系の中性子増倍率を抑制するようにしたもので
あるが、この第7の実施の形態では、放射線がキャスク
3からその外周部へ漏洩する割合を抑制するようにした
ものである。一般に、冷却時間が短いものは放射能が高
いためキャスク3の内部に配置する。これにより、放射
線の漏洩を防止することができる。
【0070】次に、本発明の第8の実施の形態を説明す
る。第8の実施の形態は、キャスク3の中央部には、反
応度が低い使用済燃料集合体と反応度の高い使用済燃料
とをチェッカーボード状に配置し、その外周部には反応
度の高い使用済燃料集合体又は冷却時間が長い使用済燃
料集合体を同心円的に配置するようにしたものである。
【0071】これにより、キャスク3の中央部は、チェ
ッカーボード状に反応度の低い使用済燃料集合体と反応
度の高い使用済燃料集合体とを交互に配置して中性子増
倍率を抑制する。また、その外周部は反応度の高い使用
済燃料集合体又は冷却時間の長い使用済燃料集合体を配
置し放射線の漏洩を遮断する。
【0072】すなわち、第8の実施の形態は、キャスク
収納体系の内部では反応度が低い使用済燃料集合体をチ
ェッカーボード状に配置して、反応度が高いものを残り
の部分に配置すると共に、キャスク3の外周部には反応
度が高いもの又は冷却時間が長いものを同心円的に配置
する。
【0073】第8の実施の形態では、第6の実施の形態
における中性子増倍率の抑制と、第7の実施の形態にお
ける放射線の抑制とを効果的に混用させたものである。
通常、使用済燃料集合体の実効的な大きさは少なくとも
直径にして10cm以上あり、水がある場合の燃料集合
体では大部分の中性子は燃料集合体を飛び越して移動す
ることは出来ない。このため、反応度(中性子増倍率)
の低い燃料集合体が介在すると、上述の第6の実施の形
態の場合と同様に、キャスク3の中性子増倍率を抑制す
ることができる。
【0074】その中性子増倍率の抑制のために、反応度
が低い使用済燃料集合体と反応度が高い使用済燃料集合
体とをチェッカーボード状に配置する。そして、さらに
その周囲に反応度が高いものを配置する。すなわち、キ
ャスク3の外周部には、反応度が高いものを配置するこ
とによって、キャスク3の中性子増倍率を抑制する。ま
た、冷却時間の長いものをキャスク3の外周部に配置す
ると放射線の抑制効果が得られる。
【0075】次に、本発明の第9の実施の形態を説明す
る。第9の実施の形態は、キャスク3に燃焼度が進んだ
ものから順番に同心円状に配列するための座標を予め定
め、キャスク3を水中に設置し、キャスク3の外周部に
その中心軸対称に複数個の中性子検出器を配置し、予め
定めた座標に対応しかつ複数個の中性子検出器の検出値
がほぼ同一となるように使用済燃料集合体を装荷収納す
るようにしたものである。これにより、キャスク収納過
程の中性子増倍率を評価し易いようにする。
【0076】第9の実施の形態では、使用済燃料集合体
のキャスク収納時の誤りを無くすると共に、中性子束を
計数することによって、キャスク3への収納過程のキャ
スク収納体系の中性子増倍率を評価しやすように使用済
燃料集合体を収納することを狙ったものである。
【0077】初期濃縮度ごとに燃焼度の進んだものから
順番に使用済燃料貯蔵プール1内に予備貯蔵ラックエリ
ア4の配置状態を形成し、又はその代りに帳簿上に並べ
ることによって使用済燃料集合体の装荷収納操作の誤り
を無くする。
【0078】キャスク3内に燃焼度が進んだものから順
番に同心円状に配列するのは上述の第6の実施の形態の
場合と同じであるが、第9の実施の形態では、時間シー
ケンス(手順)としてキャスク3の中心部から同軸的に
配置するとは限らない。中性子検出器を例えば図3の穴
9の位置に配置したとすると、使用済燃料集合体をキャ
スク3の中心から上述のように同心円状に配置すること
によって、それぞれの中性子検出器の計数率ほぼ等しく
なる。このことは中性子検出器の使用個数を削減できる
ことであり、測定に対する経済性が向上すると共に、作
業量の削減にもつながる。
【0079】すなわち、第9の実施の形態は、炉心から
取り出された使用済燃料集合体を、初期濃縮度ごとに燃
焼度が進んだものから順番に、予備貯蔵ラックエリア4
に対しその配置状態(B状態)を構成し、または帳簿上
に並べ、キャスク3内に燃焼度が進んだものから順番に
同心円状に配列すべくキャスク3のバスケット6内に座
標を割り当てる。そして、キャスク6を水中に設置し、
そのキャスク6の外周で中心軸対称に複数の中性子検出
器を配置し、予め計画された座標に対応し、かつ複数の
中性子検出器の測定値がほぼ同一の中性子束となるよう
に使用済燃料集合体を収納する。
【0080】したがって、中性子束を測定しながら使用
済燃料集合体を収納するので、未臨界性を確保しつつよ
り適切にキャスクに対し、使用済燃料集合体を収納する
ことができる。
【0081】次に、本発明の第10の実施の形態を説明
する。この第10の実施の形態は、第9の実施の形態に
対し、キャスク3の中心軸と中性子検出器とを結ぶ線上
の近傍位置に、先行して使用済燃料集合体を平板状に装
荷収納するようにしたものである。これにより、キャス
ク3内の中性子増倍率の測定がより確実になる。
【0082】すなわち、第10の実施の形態は、第9の
実施の形態におけるキャスク収納体系の中性子増倍率の
測定がより確実になるように限定するものである。
【0083】図6を参照して説明する。図6では、キャ
スク3の中心点を通って対称となる最外周部の穴9a、
9bに、2個の中性子検出器を設置する。又は一方の穴
9aに中性子検出器、他方の穴9bに中性子源を配置す
るものとする。双方の穴9a、9bに中性子検出器を配
置した前者の場合では、使用済燃料集合体から自発的に
放出されて増倍されている中性子束を測定する。この場
合を自発中性子増倍法またはパッシブ中性子増倍法とい
う。
【0084】一方の穴9aに中性子検出器、他方の穴9
bに中性子源を配置した後者の場合では、Cf252な
どの人工中性子源を穴9bに挿入した場合と、取り除い
た場合あるいは実質的に寄与しない程度に挿入深さを変
えて実質的に引き抜いたのと同じになるようにした場合
との穴9aの位置での中性子検出器の計数率の差を測定
する。この場合の方法を中性子源増倍法あるいはアクテ
ィブ中性子増倍法という。両方法ともキャスク収納体系
の中性子増倍率を評価することができる。
【0085】第10の実施の形態では、まず、図6の1
で示した位置に最初の第1群の使用済燃料集合体を配置
する。これによって穴9aと穴9bが使用済燃料集合体
を介してブリッジした状態となる。次に、2で示した位
置に第2群の使用済燃料集合体、そして3で示した位置
に第3群の使用済燃料集合体を配置する。ここで、特徴
的な点は、略平板状に使用済燃料集合体が配置されてい
ることである。この様な配置では、平板状の燃料領域か
らの中性子束の漏れる割合が大きいため、臨界からはほ
ど遠い。それでいて比較的多数の使用済燃料集合体を収
納することができる。
【0086】この第10の実施の形態の考えは、中性子
増倍率が比較的小さい第1群乃至第3群の使用済燃料集
合体の収納後からの使用済燃料集合体の収納に伴うキャ
スク収納体系の中性子増倍率をなるべく正確に監視する
ことを狙っている。例えば、第3群の使用済燃料集合体
まで収納した後に平板状の使用済燃料集合体の収納部の
厚みを大きくすると、中性子束の漏洩が減少し、中性子
増倍率が増大する。それでいて中性子検出器近傍の中性
子スペクトルや単位体積あたりの中性子放出率が変化し
ないため、測定時の誤差発生の原因が除去される。この
ため精度の良い中性子増倍率の測定ができる。
【0087】次に、図7は、キャスク3の内部に穴9
a、穴9bが設けられていない場合中性子検出器や中性
子源の配置を説明したものである。中性子検出器や中性
子源を使用済燃料集合体を挿入すべき穴9c、9dを利
用する。この場合、使用する両穴9c、9dともに、キ
ャスク3の最外周を使用する。穴9c、9dは最外周に
位置するため中性子インポータンスは低く、最後に使用
済燃料集合体を挿入しても中性子増倍率の増加分は小さ
い。この増加分の評価法の一例を次に示す。
【0088】穴9cに中性子検出器、穴9dに中性子源
が挿入されているとする。この場合、穴9dの中性子源
を引き抜き、自発中性子に基づく中性子束を測定する。
次に、穴9dに使用済燃料集合体を挿入する。すると僅
かに穴9cにおける中性子計数率が増大する。その増加
分から中性子増倍率の増加分を評価する。
【0089】穴cに使用済燃料集合体を挿入するにあた
っては、穴9cの中性子検出器を引き抜かなければなら
ないため直接測定はできないが、穴9cと穴dとの距離
が十分離れている(この例では約90cm)ため、水が
ある際の両者間の中性子的な相互作用は完全に無視でき
る。したがって穴9cに使用済燃料集合体を挿入した時
の中性子増倍率の微小な増加分は穴9dの場合のそれと
ほぼ等しい。
【0090】このように第10の実施の形態では、キャ
スク3の中心軸と中性子検出器とを結ぶ線上に先行して
使用済燃料集合体を収納するので、キャスク収納体系の
中性子増倍率の測定がより確実に行える。
【0091】次に、本発明の第11の実施の形態を説明
する。第11の実施の形態は、第9の実施の形態又は第
10の実施の形態において、キャスク3に代えて予備貯
蔵ラックエリア4とし、一般用ラックエリア2から予備
貯蔵ラックエリア4に使用済燃料集合体を配置し、予備
貯蔵ラックエリア4に配置された使用済燃料集合体をそ
のままキャスク3に装荷収納するようにしたものであ
る。
【0092】すなわち、第11の実施の形態は、第9の
実施の形態又は第10の実施の形態のキャスク3に代え
て予備貯蔵ラックエリア4において中性子増倍率を測定
し、予備貯蔵ラックエリア4の値からキャスク3の中性
子増倍率を計算を通して評価するものである。
【0093】予備貯蔵ラックエリア4からキャスク3を
評価する際の換算比率は、一般に使用済燃料集合体の燃
焼等に基づく組成の変化によってあまり変化しないた
め、この第11の実施の形態は実用上便利である。すな
わち、予備貯蔵ラックエリア4では図6の穴9aや穴9
bは、図7のように予備貯蔵ラックエリア4の使用済燃
料集合体を収納する外周部の穴を利用できることや、キ
ャスク3が無い場合でも中性子増倍率の評価ができる。
【0094】次に、本発明に係る使用済燃料集合体をキ
ャスクに収納したキャスク収納体系の未臨界度測定方法
について、第12の実施の形態乃至第14の実施の形態
により説明する。
【0095】第12の実施の形態は、炉心から取り出さ
れた使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プール1の一般
用ラックエリア2に配置し、使用済燃料集合体を輸送容
器であるキャスク3に未臨界性を確保して装荷収納する
にあたり、キャスク3と同じ構成の予備貯蔵ラックエリ
ア2に一旦使用済燃料集合体を配置するようにしたキャ
スク収納体系の未臨界度測定法であって、使用済燃料集
合体を収納したキャスク3に水がある体系と水を排除し
た体系との双方に対して、それぞれ中性子束モード及び
固有値モードの中性子輸送計算を行い漏洩中性子束の強
度と固有値とを求めると共に、両体系に対して漏洩中性
子束を計測して、これらの値に基づいて水がある体系の
実効増倍率又は未臨界度を求めるようにしたものであ
る。
【0096】すなわち、キャスク3に水が入っている状
態で使用済燃料集合体を装荷収納した際に、キャスク3
の外側面で漏洩中性子束を測定し、キャスク3の蓋を締
めて内部の水を排除した後に再び漏洩中性子束を測定
し、両者の比から計算を通して水がある状態の中性子増
倍率を求める。
【0097】第12の実施の形態は、キャスク3に水が
入っている状態で使用済燃料集合体を挿入終了した際
に、キャスク3の外側面での漏洩中性子φ1を測定し、
キャスク3の蓋を閉めて内部の水を排除した後に再び漏
洩中性子φ2を測定し、両者の比から計算を通して水が
ある状態の中性子増倍率を求めるものであり、一種の自
発中性子増倍法である。漏洩中性子束φ1と漏洩中性子
束φ2に対応するキャスク3内部の中性子の振る舞いは
一般に大幅に異なるため、それらを取り入れた計算が必
要である。この第12の実施の形態は、一般に使用済燃
料集合体挿入終了後でないと実施できないという問題は
あるが、最も重要な状態での評価ができる点は重要であ
り価値がある。
【0098】次に、本発明の第13の実施の形態につい
て説明する。第13の実施の形態は炉心から取り出され
た使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プール1の一般用
ラックエリア2に配置し、使用済燃料集合体を輸送容器
であるキャスク3に未臨界性を確保して収納装荷するに
あたり、キャスク3と同じ構成の予備貯蔵ラックエリア
4に一旦使用済燃料集合体を配置するようにしたキャス
ク収納体系の未臨界度測定法であって、使用済燃料集合
体のキャスク3への収納過程で、使用済燃料集合体から
放出されている自発中性子を中性子源とする自発中性子
増倍法、人工中性子源を中性子源とする中性子源増倍
法、又は人工中性子源を移動させたときの中性計数率を
求める人工中性子源スキャン法により、使用済燃料集合
体の収納過程における未臨界度を求めるようにしたもの
である。
【0099】この第13の実施の形態は、第10の実施
の形態で使用した自発中性子増倍法、人工中性子源を用
いる中性子源増倍法、及びその変形であり、中性子検出
器を所定の位置に固定し、人工中性子源を移動しながら
中性子計数率を求める中性子源スキャン法(従来の指数
実験法で得られるものと同じ緩和定数が得られる)を用
いてキャスク収納体系の中性子増倍率を計算するもので
ある。
【0100】次に、本発明の第14の実施の形態を説明
する。この第14の実施の形態は、炉心から取り出され
た使用済燃料集合体を使用済燃料貯蔵プール1の一般用
ラックエリア2に配置し、使用済燃料集合体を輸送容器
であるキャスク3に未臨界性を確保して収納装荷するに
あたり、キャスク3と同じ構成の予備貯蔵ラックエリア
4に一旦使用済燃料集合体を配置するようにしたキャス
ク収納体系の未臨界度測定法であって、使用済燃料集合
体の予備貯蔵ラックエリア4への配置過程で、使用済燃
料集合体から放出されている自発中性子を中性子源とす
る自発中性子増倍法、人工中性子源を中性子源とする中
性子源増倍法、又は人工中性子源を移動させたときの中
性計数率を求める人工中性子源スキャン法により、使用
済燃料集合体の予備貯蔵ラックエリア4への配置過程に
おける未臨界度を求め、この求めた未臨界度と、別途求
めたキャスク3に装荷収納した状態の実効増倍率と予備
貯蔵ラックエリア4に配置完了した状態の実効増倍率と
の比とに基づいて、キャスク3に使用済燃料集合体を配
置した状態の未臨界度を求めるようにしたものである。
【0101】第14の実施の形態では、予備貯蔵ラック
エリア4に使用済燃料集合体を配置した状態の未臨界度
から、別途求めたキャスク3に収納状態時の実効増倍率
と予備貯蔵ラックエリア4に配置した状態時の実効増倍
率との比を用いて、キャスク収納状態時の未臨界度を求
める。
【0102】すなわち、第14の実施の形態は、予備貯
蔵ラックエリア4において第12の実施の形態における
中性子実効増倍率の測定を実施し、予備貯蔵ラックエリ
ア4の完成時の未臨界度(中性子増倍率に対応する)か
ら第13の実施の形態における換算比率(中性子実効増
倍率の比)を用いてキャスク装荷完了時の未臨界度を求
めるものである。
【0103】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、使
用済燃料集合体をキャスクに間違いなく収納できると共
に、キャスクに使用済燃料集合体を収納する過程あるい
は収納後の未臨界度を評価でき、更に未臨界度をより深
くすることができるので、キャスクにおける未臨界性を
確保して使用済燃料集合体を安全確実にしかも能率良く
輸送あるいは貯蔵を図ることができる。
【0104】本発明の燃料集合体のキャスク収納方法に
よれば、使用済燃料集合体を誤り無くキャスクに収納す
ることができる。すなわち、キャスク収納に先立って予
備燃料貯蔵ラックエリアに使用済燃料集合体を配置し、
対応表を用いて収納操作を行いその後に誤りなく収納さ
れたか否かを確認するので、キャスクに正確に使用済燃
料集合体を収納することができる。また、初期濃縮度、
燃料度、冷却時間を考慮した体系の中性子増倍率をより
小さくし、ガンマ線や中性子をより効果的に遮蔽するこ
とができ、キャスク収納体系の中性子増倍率(未臨界
度)の監視もし易くできる。
【0105】従って、使用済燃料集合体を誤り無くキャ
スクに収納することができると共に、キャスク収納体系
の中性子増倍率を抑制でき、ガンマ線や中性子を効果的
に遮蔽でき、キャスク収納体系の未臨界度を監視するこ
とが容易となる。
【0106】また、本発明のキャスク収納体系の未臨界
度測定方法によれば、使用済燃料集合体のキャスク収納
体系の未臨界度を、そのキャスク収納体系の中性子増倍
率を変えて中性子応答を調べ、あるいは自発中性子また
は人為的に人工中性子源を配置して中性子応答を調べる
ので、使用済燃料収納体系の未臨界度を正確に測定する
ことができ、直接的に臨界安全性を保証することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる使用済燃料
貯蔵プールの説明図。
【図2】本発明の予備貯蔵ラックエリアの説明図。
【図3】本発明のキャスク内部におけるバスケットの説
明図。
【図4】本発明の第3の実施の形態における予備貯蔵ラ
ックエリアの説明図。
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるキャスク内
部のバスケットの説明図。
【図6】本発明の第10の実施の形態における使用済燃
料集合体のキャスクへの収納過程の一例を示す説明図。
【図7】本発明の第10の実施の形態における使用済燃
料集合体のキャスクへの収納過程の他の例を示す説明
図。
【符号の説明】
1 使用済燃料貯蔵プール 2 一般用ラックエリア 3 キャスク 4 予備貯蔵ラックエリア 5 キャスクピット 6 バスケット 7 仕切枠 8 格子 9 穴 10 キャスクピット用ゲート 11 プールゲート
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G21C 19/32 G21C 19/06 B (56)参考文献 特開 昭61−202191(JP,A) 特開 平6−59089(JP,A) 特開 平2−128200(JP,A) 特開 平2−176498(JP,A) 特開 昭58−27100(JP,A) 特開 平7−260991(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 19/40 G21C 19/07 G21C 19/32

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉心から取り出された使用済燃料集合体
    を使用済燃料貯蔵プールに配置し、前記使用済燃料貯蔵
    プールに配置された使用済燃料集合体を輸送容器である
    キャスクに未臨界性を確保して収納装荷するようにした
    使用済燃料集合体のキャスク収納方法において、前記使
    用済燃料貯蔵プールのエリアを、炉心から取り出された
    使用済燃料集合体を配置するための一般用ラックエリア
    と、前記使用済燃料集合体を装荷収納する前記キャスク
    と同じ構成の予備貯蔵ラックエリアとに区分し、前記使
    用済燃料集合体を前記一般用ラックエリアから一旦前記
    予備貯蔵ラックエリアに配置し、前記予備貯蔵ラックエ
    リアに配置された前記使用済燃料集合体を未臨界性を確
    保して前記キャスクに装荷収納するようにしたことを特
    徴とする使用済燃料集合体のキャスク収納方法。
  2. 【請求項2】 前記一般用ラックエリアから前記予備貯
    蔵ラックエリアへ前記使用済燃料集合体を移動するにあ
    たり、前記キャスクへ装荷収納する配置と同じとなるよ
    うに前記予備貯蔵ラックエリアを構成するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の使用済燃料集合体のキャ
    スク収納方法。
  3. 【請求項3】 前記一般用ラックエリアから前記予備貯
    蔵ラックエリアへ前記使用済燃料集合体を移動するにあ
    たり、前記キャスクへ装荷収納する前記使用済燃料集合
    体の順番に対応した配置となるように前記予備貯蔵ラッ
    クエリアを構成し、前記予備貯蔵ラックエリアから前記
    キャスクへ前記使用済燃料集合体を移動するに当たって
    は、前記キャスクへ収納する順番に対応して設けられた
    対応表に従って前記使用済燃料集合体を前記キャスクに
    装荷収納するようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の使用済燃料集合体のキャスク収納方法。
  4. 【請求項4】 前記予備貯蔵ラックエリアから前記キャ
    スクに前記使用済燃料集合体を装荷収納するにあたり、
    前記使用済燃料集合体の識別符号に基づいて前記キャス
    クへの配置位置及び配置順序を定めた識別符号付対応表
    を予め作成し、前記識別符号付対応表から前記識別符号
    を削除した対応表に従って前記キャスクに装荷収納し、
    前記キャスクに装荷収納された使用済燃料集合体の識別
    符号に基づいて収納位置マップを作成し、前記識別符号
    付対応表と前記収納位置マップとを比較確認するように
    したことを特徴とする請求項1に記載の使用済燃料集合
    体のキャスク収納方法。
  5. 【請求項5】 前記予備貯蔵ラックエリアの前記使用済
    燃料集合体の配置状態を確認し、前記予備貯蔵ラックエ
    リアから前記キャスクへ前記使用済燃料集合体を装荷収
    納した後に前記キャスクの前記使用済燃料集合体の配置
    状態を確認し、配置状態が同一であるか否かを確認する
    ようにしたことを特徴とする請求項2に記載の使用済燃
    料集合体のキャスク収納方法。
  6. 【請求項6】 初期濃縮度と冷却時間が同一の前記使用
    済燃料集合体を前記キャスクに収納する際には、燃焼度
    が進んだものを中央部に、燃焼度進んでいないものを外
    周部に同心円的に配置するようにしたことを特徴とする
    請求項1乃至請求項5に記載の使用済燃料集合体のキャ
    スク収納方法。
  7. 【請求項7】 初期濃縮度が同一で冷却時間が異なる前
    記使用済燃料集合体の場合には、冷却時間の短いものを
    中央部に、長いものを外周部に同心円的に配置するよう
    にしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の
    使用済燃料集合体のキャスク収納方法。
  8. 【請求項8】 前記キャスクの中央部には、反応度が低
    い使用済燃料集合体と反応度の高い使用済燃料とをチェ
    ッカーボード状に配置し、その外周部には反応度の高い
    使用済燃料集合体又は冷却時間が長い使用済燃料集合体
    を同心円的に配置するようにしたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項5に記載の使用済燃料集合体のキャスク
    収納方法。
  9. 【請求項9】 前記キャスクに燃焼度が進んだものから
    順番に同心円状に配列するための座標を予め定め、前記
    キャスクを水中に設置し、前記キャスクの外周部にその
    中心軸対称に複数個の中性子検出器を配置し、前記予め
    定めた座標に対応しかつ複数個の中性子検出器の検出値
    がほぼ同一となるように使用済燃料集合体を装荷収納す
    るようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5に
    記載の使用済燃料集合体のキャスク収納方法。
  10. 【請求項10】 前記キャスクの中心軸と前記中性子検
    出器とを結ぶ線上の近傍位置に、先行して前記使用済燃
    料集合体を装荷収納するようにしたことを特徴とする請
    求項9記載の使用済燃料集合体のキャスク収納方法。
  11. 【請求項11】 前記キャスクに代えて前記予備貯蔵ラ
    ックエリアとし、前記一般用ラックエリアから前記予備
    貯蔵ラックエリアに前記使用済燃料集合体を配置し、前
    記予備貯蔵ラックエリアに配置された前記使用済燃料集
    合体をそのまま前記キャスクに装荷収納するようにした
    ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の使用
    済燃料集合体のキャスク収納方法。
  12. 【請求項12】 炉心から取り出された使用済燃料集合
    体を使用済燃料貯蔵プールの一般用ラックエリアに配置
    し、前記使用済燃料集合体を輸送容器であるキャスクに
    未臨界性を確保して収納装荷するにあたり、前記キャス
    クと同じ構成の予備貯蔵ラックエリアに一旦前記使用済
    燃料集合体を配置するようにしたキャスク収納体系の未
    臨界度測定法において、前記使用済燃料集合体を収納し
    た前記キャスクに水がある体系と前記水を排除した体系
    との双方に対して、それぞれ中性子束モード及び固有値
    モードの中性子輸送計算を行い漏洩中性子束の強度と固
    有値とを求めると共に、両体系に対して漏洩中性子束を
    計測して、これらの値に基づいて前記水がある体系の実
    効増倍率又は未臨界度を求めるようにしたことを特徴と
    するキャスク収納体系の未臨界度測定方法。
  13. 【請求項13】 炉心から取り出された使用済燃料集合
    体を使用済燃料貯蔵プールの一般用ラックエリアに配置
    し、前記使用済燃料集合体を輸送容器であるキャスクに
    未臨界性を確保して収納装荷するにあたり、前記キャス
    クと同じ構成の予備貯蔵ラックエリアに一旦前記使用済
    燃料集合体を配置するようにしたキャスク収納体系の未
    臨界度測定法において、前記使用済燃料集合体の前記キ
    ャスクへの収納過程で、前記使用済燃料集合体から放出
    されている自発中性子を中性子源とする自発中性子増倍
    法、人工中性子源を中性子源とする中性子源増倍法、又
    は前記人工中性子源を移動させたときの中性計数率を求
    める人工中性子源スキャン法により、前記使用済燃料集
    合体の収納過程における未臨界度を求めるようにしたこ
    とを特徴とするキャスク収納体系の未臨界度測定方法。
  14. 【請求項14】 炉心から取り出された使用済燃料集合
    体を使用済燃料貯蔵プールの一般用ラックエリアに配置
    し、前記使用済燃料集合体を輸送容器であるキャスクに
    未臨界性を確保して収納装荷するにあたり、前記キャス
    クと同じ構成の予備貯蔵ラックエリアに一旦前記使用済
    燃料集合体を配置するようにしたキャスク収納体系の未
    臨界度測定法において、前記使用済燃料集合体の前記予
    備貯蔵ラックエリアへの配置過程で、前記使用済燃料集
    合体から放出されている自発中性子を中性子源とする自
    発中性子増倍法、人工中性子源を中性子源とする中性子
    源増倍法、又は前記人工中性子源を移動させたときの中
    性計数率を求める人工中性子源スキャン法により、前記
    使用済燃料集合体の前記予備貯蔵ラックエリアへの配置
    過程における未臨界度を求め、この求めた未臨界度と、
    別途求めた前記キャスクに装荷収納した状態の実効増倍
    率と前記予備貯蔵ラックエリアに配置完了した状態の実
    効増倍率との比とに基づいて、前記キャスクに前記使用
    済燃料集合体を配置した状態の未臨界度を求めるように
    したことを特徴とするキャスク収納体系の未臨界度測定
    方法。
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