JP3396883B2 - 光カオス乱数発生装置 - Google Patents

光カオス乱数発生装置

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健 梅野
研一 北山
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健 梅野
研一 北山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カオス力学系X(n+
1)=F[X(n)]を満足するカオス乱数を光回路によって発生
する光カオス乱数発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】乱数系列を生成するのに大きく分けて2
つの方法がある。一つはデジタルコンピュータの中に記
憶された乱数発生プログラムによって生成されるもの
で、そのプログラムはデバイスモデリング、金融デリバ
ティブ計算等の数多くの応用分野を持つモンテカルロ法
で必要とされる乱数生成アルゴリズムである合同法乱
数、スペクトラム拡散通信方式で必要なシフトレジスタ
によって生成される乱数系列であるM 系列、ゴールド符
号等の既存の擬似乱数発生プログラムに相当するもの
で、これらは従来から広く用いられていた。
【0003】もう一つの方法は、物理乱数と呼ばれるも
ので物理的に構成された電子回路、デバイスなどに不可
避的に内在するノイズから乱数を発生させるというもの
であるが、その乱数を生成するミクロなメカニズムが不
明又は複雑なため、同じ初期条件を与えた時同じ乱数系
列を生成する再現性がないという、工学上の乱数応用に
不適切であるという問題がある。又時間遅れのあるフィ
ードバックループを用いたレーザーを用いて光回路によ
るレーザーカオスを発生するカオス乱数信号方法もある
が、その信号を記述する方程式が解析の困難な非線形偏
微分方程式になり、その乱数の性質を定量的に解析する
ことが難しく、将来のテラビット/秒の光通信システム
のランダムノイズ発生部分にレーザーカオスを組み込む
点に関しては、まだ実験段階であるというのが現状で、
そのシステムの複雑さからそのレーザーカオス発生部分
の集積化が困難であり、実用化及び商用化には大きな困
難が伴っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のデジタルコンピ
ュータ上の乱数や電子回路による物理乱数の信号伝送速
度は、実用の電子デバイスの動作周波数が約600MH
zであることからくる速度限界がある。従って、動画な
どのTビット/秒クラスの高速ビットレートのデータ伝
送に対応するためには従来の電子回路、デバイスを基礎
とする物理的乱数発生法をそのまま適用することは不可
能である。また、光レーザーカオスを使った信号生成法
は、そのシステムの複雑さのため、再現性が悪く、高精
度が要求される工学上の設計の難しさからいっても、シ
フトレジスターを用いて生成されるM系列と異なり、制
御し易い乱数の発生が容易ではないという問題があっ
た。
【0005】又従来のモンテカルロ計算では、その計算
スピードは、明らかにモンテカルロ法で使われる擬似乱
数発生プログラムがデジタルコンピュータの性能、ひい
てはそのデジタルコンピュータを構成する半導体デバイ
スの安定動作速度で決まってくるので、多くのアプリケ
ーションを持つモンテカルロ法の高速計算には、電子デ
バイスの動作限界(理論上は約75GHz、実用上は上
述の約600MHz、日経エレクトロニクス1998.
6.29、“Tビット/秒に入るスイッチ光技術の取り
組み、p.109 )から来るスピードの限界があった。
【0006】本発明は、かかる乱数生成のスピードの限
界と制御性に関する問題点を解決するために提案された
ものであって、本発明の主目的は、光の高速性とカオス
力学系の持つ系の決定論的な性質及び乱数性を用いて、
上述の物理乱数発生における再現性が高く、制御性が容
易な光カオス乱数発生装置を提供することにある。この
発明の他の目的は、Tビット/秒クラスのデータ伝送に
対応可能なスピードを備えた光カオス乱数発生装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に依るカオス力
学系X(n+1)=F[X(n)]で記述されるカオス乱数を光出力信
号として得るための光カオス乱数発生装置は、(1) 光源
からの光を所定数の同一パワーの光に分割する光信号分
波装置と、(2) 上記光信号分波装置で分割された光をそ
れぞれ入射し、2分岐した後、それぞれ再合波する、二
つの光路を有する上記所定数の2入力2出力タイプの
干渉計から成る光カオス信号発生装置と、(3) 上記所定
数の各光干渉計の分岐―合波間の2つの光路の光路長差
の情報を記憶するための光路長差情報記憶装置と、(4)
上記所定数の各光干渉計の同一タイプの出力ポートから
出力されてくる光カオス出力信号のパワーを計測するた
めの光出力信号計測装置と、(5) 上記光出力信号計測装
置に計測された各光干渉計の同一タイプの出力ポート
ら出力されてくる上記所定数の非負実数ベクトルであら
わされる光出力信号のパワー値を記憶するための光出力
信号記憶装置、とから成ることを特徴とする。
【0008】上述の如く、光カオス信号発生手段は、マ
ッハツェンダー干渉計の如き二つの光路を有する干渉計
を複数個並列に並べた光回路により構成されているの
で、従来のシフトレジスターで生成されるM系列や合同
法乱数といった擬似乱数の生成法と同程度に等分配性と
いった望ましいランダムな性質を保ちながら、光の高速
性を用いているため、従来の方法では不可能であったテ
ラビット/秒といったより高ビットレートの乱数発生を
実現可能なものにすることができ、又レーザーカオスを
使ったカオス乱数発生装置が持つことのない一次元カオ
ス写像を用いるため、光信号の高速性を保ちながら、そ
の乱数の統計性が明示的にはっきりと解るといった将来
のスペクトラム通信やモンテカルロ法にとって必要な乱
数の再現性やその乱数の統計的性質が明示的に与えられ
ているので乱数の発生を自由に制御することができる。
【0009】更に、本発明の二つの光路を有する干渉計
を複数個並列に並べた回路は、プレーナー光波回路を製
造する技術を利用することにより、シリコン基板上に集
積、小型化して形成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明のカオスの基礎部分
を成す“解けるカオス”に関し既知の事実を解説した
後、カオスを電子回路で実現する方法と比較して本発明
を説明する。
【0011】カオスとは、X(j+1)=F[X(j)]と決定論的な
式で与えられながら、初期値X(1)に対し初期値鋭敏性を
持つ現象である。これは、天体運動、気象現象、動物の
人口変動、脳内のニューロンの入力応答といった幅広い
自然現象で普遍的に見られるものである。それらがカオ
スであるという事実は、それらの現象が見た目はランダ
ムに見えるのにも関わらず、背後に規則が存在するとい
う決定論的性質を持つことを意味するにとどまらず、ロ
ーレンツによって1960年代に発見された様に、実際
にそれらの現象をコンピュータでシミュレーションしよ
うとする時、微妙な初期値のずれ、デジタルコンピュー
タでの微分方程式の近似のずれからくる誤差が時間の指
数関数的な勢いで大きくなり、背後にある式は決定論的
であるにもかかわず実質上長時間予測をすることが困難
であるため、その現象の定量的の解析及び予測を難しく
させる現象でもある。
【0012】その様なカオスを実際に工学的に応用する
という試みも近年行われつつある。その基本となる考え
方は、古くから知られていたデジタルコンピュータで計
算して得ることができる擬似乱数の発生装置の代わりに
カオスを使うというものであるが、多くのカオス力学系
は、非線形変換を基礎としているのでその解の性質を解
析的に得ることが困難であり、又その定性的・定量的性
質を得ようとするならば、デジタルコンピュータを使っ
て誤差が大きい状況での計算が強いられるため計算結果
の信憑性がうすくなるというジレンマを持つ。従って制
御可能性という工学上の応用上重要となる観点からも、
その特性がシミュレーションをする以前にあらかじめ特
性の解っているカオスのクラスの存在と数理的特徴が関
心をもたれてきた。
【0013】最近になって、本発明者の一人がカオスで
あるにも関わらず、その特性が解析的に得ることが可能
なクラスが系統的に存在し、楕円関数の加法定理によっ
てその非線形写像のクラスを構成できることが示され
た。(K. Umeno, Method of constructing exactly sol
vable chaos, Phys. Rev. E(1997) Vol.55:5280-528
4.)楕円関数の中には三角関数も含まれる。従ってカオ
ス的振る舞いを示すことがわかっているロジスティック
写像[数4]は、sin2(a) の2倍角の公式sin2(2a)=4si
n2(a)(1-sin2(a))と等しくなるため、このロジスティッ
ク写像はカオスであるのにも関わらず解析的な一般解(X
(n)=sin2(2n-1a))を持つため、上記と解けるカオスのク
ラスに入るカオスである。
【0014】
【数4】
【0015】更に、このロジスティック写像[数4]は
空間平均が時間平均に等しいというエルゴード性[数
5]を持ち、空間平均をアンサンブルする分布である不
変測度が唯一存在し(S.M.Ulam and J. von Neumann, B
ull. Math. Soc. 53(1947)1120及び上記文献)、[数
6]の様に書けることもわかっている。この、エルゴー
ド性という理想的な乱数が持つ特性を持ち、一般解も書
き下すことができ、かつ統計法則も明示的にわかるカオ
ス系のクラスはその際立った特性から可解なカオス系、
又は厳密に解けるカオス系(Exactly Solvable Chaos)
と呼ばれており、現在までにモンテカルロ法への応用
(“統計的シミュレーション方法及びこのプログラムを
記録した記憶媒体”、日本特開平10−283344
号)やスペクトラム拡散通信における拡散符号の生成に
大きな利点を有することがわかっている。
【0016】
【数5】
【0017】
【数6】
【0018】本発明は、この様な解けるカオスと呼ばれ
るクラスのうち、三角関数のm倍角の公式から得られる
カオス写像(別名:チェビシェフ写像、R. L. Adler an
dT.J. Rivlin, Proc. Am. Math. Soc. 15 (1964)794.
)を物理的に実現し、従来の電子デバイスによる技術
に代わって光回路を用いて高速に乱数を発生させるもの
である。この場合2倍角の公式がロジスティック写像
[数7]に相当し、3倍角の公式がキュービック写像
[数8]に相当し、本発明はこれらを含む一般のm倍角
の公式に相当するチェビシェフ写像Fmと呼ばれるカオ
ス写像を物理的に実現するものである。
【0019】
【数7】
【0020】
【数8】
【0021】従って、本来、本発明はカオスという現象
を物理的に構成した装置によりシミュレーションすると
いう乱数発生専用アナログコンピュータの範疇に入る。
【0022】しかしながら、今までカオス力学系X(n+1)
=F[X(n)]の様なカオスを実現する回路は、スイッチトキ
ャパシタ(SC)回路やスイッチトカレント(SI)回路と
いった標準的なIC技術によるものに限られていた(常
田、江口、井上、“カオス信号とカオス回路”電子情報
通信学会誌Vol. 81 No. 6 pp.610-613:1998 )。そのカ
オス信号発生回路は容易に実現可能であり集積化可能で
あったが、現在の高性能汎用デジタルコンピュータ上で
のカオスのシミュレーションと比較して速さや精度に関
しメリットが得られる成果がないというのが現状であ
る。更に、電子デバイスの動作速度限界(理論上は約7
5GHz、実用上は上述の約600MHz、日経エレク
トロニクス1998.6.29、“Tビット/秒に入る
スイッチ光技術の取り組み、p.109 )から来る本質的な
スピードの限界もある。
【0023】従って本発明は図3の様に入力信号と出力
信号を光信号で行う複数のマッハツェンダー干渉計から
成る光回路を光カオス信号発生装置として使うことによ
り、かかる電子デバイス回路によるカオス回路の持つ速
度限界を克服できるという点に従来の電子デバイス・回
路を基礎とするカオス回路と際立った相違点がある。
【0024】以下、図面に沿って、本発明の光カオス乱
数発生装置を詳細に説明する。図1は、本発明に依るカ
オス力学系X(n+1)=F[X(n)]で記述されるカオス乱数を光
出力信号として得るための光カオス乱数発生装置の概略
構成の一例を示し、(1) 光源11からの光を所定数の同
一パワーの光に分割する光分波装置3と、(2)上記光分
波装置3で分割された光をそれぞれ入射し、2分岐した
後、それぞれ再合波する二つの光路を有する所定数の
入力2出力タイプの光干渉計13群から成る光カオス信
号発生装置1と、(3) 前記所定数の光干渉計13の分岐
―合波間の2つの光路の光路長差の情報を記憶するため
の光路長差情報記憶装置2と、(4) 前記所定数の光干渉
の同一タイプの出力ポートから出力されてくる所定の
光カオス出力信号のエネルギーを計測するための光出力
信号計測装置4と、(5) 前記光出力信号計測手段に計測
された各光干渉計から出力されてくる該定数次元非負実
数ベクトルであらわされる光出力信号のエネルギー値を
処理、記憶するための光出力信号処理、記憶装置5とか
ら成る。
【0025】図2は、図3の光カオス信号発生装置1へ
の光分波装置3の一例を示し、図示の実施例では、レー
ザー等の光源11からの光を3段に配置した7個のカプ
ラー12によって8本の同一パワーの光信号に分け、光
カオス信号発生器1を構成する各8個の干渉計13へそ
れぞれ入射している。しかし、8個の別々の光源から光
ファイバーによって各干渉計13の入力ポートとコネク
タによって連結してもよい。
【0026】上記光カオス信号発生器1を構成する、入
射光を2分岐した後再び合波させ、その分岐から合波に
至る間の2つの光路の光路長差によって光の干渉効果を
生じさせる光干渉計としては、マッハツェンダー干渉計
を挙げることができ、図3の如く、複数個のマッハツェ
ンダー干渉計を、並列にならべて光回路によってカオス
信号発生器1を実現している。図3の実施例は4個の干
渉計MZI(1)〜MZI(4)を用いて光回路を構成している。こ
の場合、力学変数X(i)は、光のパワーであり通常の自乗
検波が可能となる。上記各干渉計13の光路長差は、光
路長差情報記憶装置2の各干渉計の光路と接続した熱−
光位相シフタ14によって二つの光路を所定の位相差を
生じさせるために温度制御部15よりの信号によって所
定の温度に一方の光路を温めることで実現する。温度制
御部15よりの温度信号は、温度表示部16において表
示され、記憶される。
【0027】上記カオス信号発生装置1の各干渉計13
よりの出力光信号(光カオス信号)は、光ファイバーに
より光出力信号計測装置4を構成するフォートディテク
ター17に送られ、光信号はそのエネルギー(出力パワ
ー)に相当する電気信号に変換、計測される。従ってそ
の数値は非負となり、計測された信号は、該所定数の非
負実数ベクトルで表現される。
【0028】上記計測装置4よりの出力電気信号は、光
出力信号処理記憶装置5の入力装置18へ送られる。入
力装置18に入った信号は中央信号処理装置19を介し
て各干渉計13の光信号エネルギー値を外部記憶装置2
2へ記憶させ、又、必要に応じて表示装置23によって
表示する。図示の本光出力信号処理記憶装置5は、中央
信号処理装置19、記憶装置20、主記憶装置21も含
んでいるため、一般の信号の処理もすることができる。
この記憶された該所定数次元の非負実数ベクトルの要素
はカオス系列X(1),X(2),X(3),…X(N) を並列に並べ
たものである。従って、この光カオス乱数発生装置で得
られた光カオス信号を“種(seed)”として、新たなカ
オス乱数を自由に発生することができる。上述の複数の
光干渉計から成る光カオス信号発生装置1は、シリコン
基板上に光導波管を形成するプレーナー光波回路製造技
術を利用することにより集積化して形成することができ
る。
【0029】図3にある複数のマッハツェンダー干渉計
を上からMZI(1),MZI(2),..,MZI(N)と記号化し、各マッ
ハツェンダー干渉計MZI(j)には、2つの入力ポートと2
つの出力ポートがあり、各MZI(j)の光路長差をそれぞれ
ΔL(j)とする。ただし、1≦j≦Nとする。nを実効屈
折率とし、入力光の波長をλとする。その時のマッハツ
ェンダー干渉計の散乱行列は[数9]の様に光路長差Δ
L(j)、実効屈折率n及び光の波長λにより一意に決まる
(Paul E. Green,“Fiber Optic Networks" (Prentice
Hall,1993),p.124。)。なお、[数9]において、Hik
(λ)は、入力ポートに単位電場を入力した時、出力
ポートに出力される複素電場を示す。但し、1は上部
ポートを示し、2は下部ポートを示す。
【0030】
【数9】
【0031】ここで、今各マッハツェンダー干渉計MZI
(j)の入力ポートからは、入力が無いものとする(図3参
照)。するとマッハツェンダー干渉計MZI(j)の出力側で
受け取る複素電場ベクトルは、[数10]の様に一意に
決まる。
【0032】
【数10】
【0033】従って出力側で受け取る光パワーは、[数
11]の様に非負の三角関数で与えられる。
【0034】
【数11】
【0035】さて、ここでj+1番目のマッハツェンダー
干渉計MZI(j+1)の光路長差ΔL(j+1)がj 番目のマッハツ
ェンダー干渉計の光路長差ΔL(j)のm倍である([数1
2]参照)様にする。但し、波長λ、実効屈折率nの条
件は、各マッハツェンダー干渉計とも同じとし、mは2
以上の整数とする。
【0036】
【数12】
【0037】従って干渉計MZI(j)で受け取る光パワー
は、[数12]と同じ非負の三角関数で与えられ、[数
13]の様になる。
【0038】
【数13】
【0039】今、[数14]の様に、各干渉計MZI(j)の
上部出力ポート(スルーポート)の光パワーを力学変数
X(j)と読み替える。
【0040】
【数14】
【0041】m=2の場合は、光出力パワーX(j+1)とX
(j)は、sin 関数の2倍角の公式sin(2a)=2cos(a)sin(a)
により,[数1]と同じく、ロジスティック写像を形
成する。m=3の場合は、両パワーは、sin 関数の3倍
角の公式により、[数2]と同じく、キュービック写像
を形成する。同様に、mが2以上の或る整数について
も、両パワーは、sin 関数のm倍角の公式によって与え
られるチェビシェフ写像(m次多項式)と呼ばれるカオ
ス写像になる(R.L. Adler and T.J. Rivlin, Proc. A
m. Math. Soc. 15(1964)794)。各マッハツェンダー干
渉計の下部出力ポート(クロスポート)の光パワーを力
学変数Y(j)と読み替えると、光出力パワーY(j+1)とY(j)
はcos2θのm倍角の公式によって与えられる写像となる
が、これは上述のチェビシェフ写像の有理変換したもの
に相当する。
【0042】これらの写像は全て単位区間[0,1] から単
位区間[0,1] への写像であり、顕著な事実として空間平
均が時間平均に等しいという、カオスの性質よりも強い
エルゴード性を持っている。この場合、空間平均はこれ
ら全ての写像に共通する不変測度[数15]で与えられ
る。
【0043】
【数15】
【0044】従ってN個の上述の性質を満足するマッハ
ツェンダー干渉計を用意したとき、それぞれの出力には
これらのカオス力学系を計算したのと同じものが各出力
側で計測した光パワーの値として得ることが可能とな
る。カオス乱数は、これらのカオス力学系に初期条件を
与えれば、そのカオス乱数の系列は『ある一定の写像
(カオス写像)の繰り返し変換によって決まるという決
定論的性質』を持つとともに理想的な乱数の特性である
エルゴード性を合わせ持ち、本カオス乱数発生器を一般
のエルゴード性が保証された乱数発生源として使うこと
ができる。これによりエルゴード性[数16]を基礎と
するモンテカルロ法の計算も、カオス乱数によるモンテ
カルロ計算アルゴリズム(特開平10−283344号
参照)を使うことにより実施できる。
【0045】
【数16】
【0046】ただし、A(x)は、[数16]の右辺が収束
する積分可能な関数のクラス L1(P)に入る関数である。
【0047】又しきい値を0.5 として、これより大きけ
れば“1”、小さければ“0”という規則によって変換
すれば、理想的なコイン投げゲームと同じく、“0”と
“1”がそれぞれ確率0.5を持つ独立同分布(i.i.
d.:independent and identically distributed)の2値
系列を得ることができる。更にしきい値を多数用意する
とより一般の多値系列を得ることができる。(図5のキ
ュービック写像の場合は3値系列)
【0048】しきい値を0.5にした場合、任意の2値
系列符号に対応する実軌道が存在するので、本発明装置
は2値系列乱数生成装置としても適している。これは、
力学系を符号列で観測するというシンボルダイナミック
スという考え方を応用したものである。即ちこの様にし
てアナログ値を持つ本発明のカオス乱数発生器から理想
的なデジタル乱数系列を取り出すことができる。
【0049】得られるカオス乱数の初期条件を変化させ
るには、光源の波長を変化させれば良い。現在の技術で
は、マッハツェンダー干渉計の損失特性等の出力特性に
対しては、波長無依存でエネルギー損失率を零の近くに
保つことができ、安定性の優れた干渉計となる。カオス
力学系は、初期値が僅かにずれると、それが出力の誤差
として多大に(写像の繰り返しの数に対し指数関数的
に)跳ね返ってくる。したがって本発明装置は、そこで
使われているカオス力学系のカオスの性質の帰結が、乱
数系列の光源波長依存性となって現れ、それが暗号通信
等で使われる乱数の秘匿性を強化するものとなる。
【0050】ここで、マッハツェンダー干渉計とは、入
射光を2分岐した後再び合波させ、その分岐から合波に
至る間の2つの光路の光路長差によって光の干渉効果を
生じさせる2入力2出力タイプの干渉計である。
【0051】各干渉計では、2つの光路長にΔL(j)だけ
差があるとする。さて、この各干渉計の散乱行列は[数
9]により与えられるので、各マッハツェンダー干渉計
の上部入力ポートに入る入力光のパワーを1とし下部入
力ポートに入る入力光のパワーを零とするとき、各干渉
計の上部出力ポート(スルーポート)から出る光信号の
パワーX(j)は[数14]で与えられる。さてここで、各
干渉計の光路長差ΔL(j)が、mをある2以上の整数に対
し[数3]で与えられる線形関係式を満足するとするた
め、j+1 番目のマッハツェンダー干渉計MZI(j+1)の光出
力X(j+1)と、j番目のマッハツェンダー干渉計MZI(j)の
光出力X(j)との関係式は、sin2(x) のm倍角の公式に等
しくなる。つまり各マッハツェンダー干渉計の出力が、
m=2の場合、sin2(x) の2倍角公式で与えられるロジ
スティック写像[数1]を満足し、m=3の場合、sin2
(x) の3倍角公式で与えられるキュービック写像[数
2]を満足し、一般のmに対してはsin2(x) のm倍角の
公式に等しくなるm次のチェビシェフ写像Fmで与えられ
る関係式[数17]を満足する。
【0052】
【数17】
【0053】これは上述の解けるカオスを与える写像力
学系であるので、この系は解けるカオスの光回路により
実現するものであることが解る。この様に、本発明はモ
ンテカルロ法やスペクトラム拡散通信システム、光通信
システム、暗号鍵生成といった幅広い応用分野で使われ
る乱数を光の高速性を使って生成する装置を提供するこ
とができる。
【0054】[実施例1]実施例1では可変波長レーザ
ーを光源に使う本光カオス回路を説明する。更に、初期
値X(1)を0から1までの任意の実数値に設定できるよう
にすることができる。実効屈折率をnとし、初期値X(1)
に対応する一番目のマッハツェンダー干渉計MZI(1)の光
路長差をΔL(1)=ΔL とする。その時[数14]よりX
(1)=sin2[(πnΔL/λ)]となるので、光源の波長の範囲
がλs≦λ≦λlの間を動かせる場合、X(1)が常に0から
1までの値を少なくとも一回取るためには、[数18]
の条件が必要となる。
【0055】
【数18】
【0056】故に、MZI(1)の光路長差が[数19]の様
に、波長の上限λlと下限λsによって決まる公式が導出
される。
【0057】
【数19】
【0058】即ち、干渉計MZI(1)の光路長差は、[数1
9]で決まる値もしくはその整数倍であることが望まし
い。ここで実際の例からΔL の値を見積もってみる。波
長レンジが1450-1590[nm] 、つまりλs=1450[nm] ,λl
=1590[nm] である株式会社ヒューレットパッカート製の
波長可変レーザー光源(製品番号HP8168F)の場
合、[数19]からΔL=16467.8/n[nm] と見積もること
ができ、この場合このΔL=16.5/n[um]の整数倍がマッハ
ツェンダー干渉計MZI(1)の光路長差となるのが望ましい
ことがわかる。もちろん、他の可変波長レーザー光源を
使った場合にも、上の例と同様に前述の公式[数19]
に当てはめることによってマッハツェンダー干渉計MZI
(1)の光路長差ΔL(1)を見積もることができ、更に[数
19]式に従って全マッハツェンダー干渉計の光路長差
ΔL(j)を見積もることができる。
【0059】[実施例2] ロジスティック写像[数1]を光回路で実現する方法を
説明する。これは、各干渉計の光路長差の関係式[数
3]で、m=2となる様に設計する。N個のマッハツェ
ンダー干渉計の入力光の入るポートの条件は、上述の様
に上部ポート(スルーポート)のみからとし、j番目の
マッハツェンダー干渉計MZI(j)場合、上部出力ポートか
ら出る出力光1のエネルギーX(j)は、[数20]が成立
するので、sin 関数の2倍角の公式から、図3の各干渉
計で得られた出力光のパワーX(j)は、ロジスティック写
像[数1]を満足する。これは、光マッハツェンダー干
渉計を用いた光回路によってロジスティック写像力学系
を実現するものである。ロジスティック写像力学系の性
質はカオスであることが知られているので、本光回路は
カオス乱数生成装置となる。この場合カオスの程度を表
すリヤプノフ指数とコルモゴルフ=シナイエントロピー
が Log2となり、1マッハツェンダー干渉計あたり1ビ
ットの情報を生成する乱数発生器と見なすことができ
る。但し、Log は自然対数をあらわすものとする。ま
た、得られた出力値X(j)を、その値が0.5以上か否か
に対して符号“0”又は“1”をそれぞれ割り当てる
と、符号“0”である確率は1/2,符号“1”となる確率
は1/2となり本装置は長さNの2値乱数系列発生器と
なる(図4参照。)。この様にして物理的動作する2値
乱数系列発生器は、理想的なコインゲームと同じ性質を
保つ。
【0060】
【数20】
【0061】[実施例3] 光キュービック写像[数2]を光回路で実現する方法を
説明する。N個のマッハツェンダー干渉計に入る入力光
の条件は、上述の実施例2と同じにする。この場合、各
干渉計の光路長差の関係式[数3]で、m=3となる様に
設計する。j番目のマッハツェンダー干渉計MZI(j)の上
部出力ポート(スルーポート)から出る出力光1のエネ
ルギーX(j)は、[数21]が成立するので、sin 関数の
3倍角の公式から、図3の各干渉計で得られた出力光の
パワーX(j)は、キュービック写像[数2]を満足する。
これは、光マッハツェンダー干渉計を用いた光回路によ
ってキュービック写像力学系を実現するものである。キ
ュービック写像力学系の性質はカオスであることが知ら
れているので、本光回路はカオス乱数生成装置となる。
(この場合カオスの程度を表すリヤプノフ指数とコルモ
ゴルフ=シナイエントロピーが Log3となり、1マッハ
ツェンダー干渉計あたりLog23 ビットの情報を生成する
乱数発生器と見なすことができる。)また、得られた出
力値X(j)が、その値が0.25より小さければ“0”、0.25
以上で0.75より小さければ“1”、0.75以上であれば
“2”である様にそれぞれ割り当てると、符号“0”、
“1”、“2”である確率はそれぞれ 1/3となり、本装
置は長さN の3値乱数系列発生器となる(図5参照)。
【0062】
【数21】
【0063】[実施例4] 実施例1から実施例3までは、各マッハツェンダー干渉
計の上部出力ポート(スルーポート)の光出力信号X(j)
を取り出したが、下部出力ポート(クロスポート)から
の光出力信号のパワーY(j)を取り出しても、各マッハツ
ェンダー干渉計の光路長差ΔL(j)が条件[数3]を満足
すれば、光出力パワーY(j+1)とY(j)の関係式はcos2(x)
のm倍角の公式であるY(j+1)=Gm[Y(j)] を満足する。こ
の関数Gm(・) もカオス写像であり、前述のチェビシェ
フ写像Fm(・) と[数22]の関係式を満足するm次多
項式となる。この様に実際使われる入力ポートと出力ポ
ートとの関係を調整することによってカオス写像の形を
変化させることができるが、これらのカオス写像の形は
三角関数のm倍角の公式によって与えられる関数形に限
るものとなる。
【0064】
【数22】
【0065】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変更できることは勿論である。
【0066】
【発明の効果】従来の電子デバイスの動作限界であった
理論上約75GHz、実用上は約600MHzといった
現在の速度限界を超える乱数発生を、本発明の光回路の
特性を使うことにより実現できる。また本発明は、現在
の石英系プレーナ光波回路(PLC)の製造技術を用い
ることによって従来の光レーザーカオスシステムでは実
現できなかった集積・小型化した装置の提供を可能にす
る。また本発明は、初期値依存性の高いカオスを使った
乱数なので、従来のM 系列等のシフトレジスターから生
成される乱数よりも、より秘匿性の強いものとなり暗号
鍵生成やプライバシーを守る秘匿通信で用いられるのに
適した乱数になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光カオス乱数発生装置の一例を示
す概略構成図である。
【図2】図1の装置の光カオス信号発生装置と干渉計へ
の光分波装置を示す。
【図3】図1の装置の光カオス信号発生装置の一例を示
す。
【図4】チェビシェフ写像Fmのm=2の例であるロジス
ティック写像である。
【図5】チェビシェフ写像Fmのm=3の例であるキュー
ビック写像である。
【符号の説明】
1 光カオス信号発生装置 2 光路長差情報記憶装置 3 光分波装置 4 光出力信号計測装置 5 光出力信号処理記憶装置 11 光源 12 光カプラー 13 光干渉計 14 熱−光位相シフター 15 温度制御部 16 温度表示部 17 フォートデテクター 18 入力装置 19 中央信号処理装置 20 記憶装置 21 主記憶装置 22 外部記憶装置 23 表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅野 健 東京都小金井市貫井北町4−2−1 郵 政省通信総合研究所内 (72)発明者 北山 研一 東京都小金井市貫井北町4−2−1 郵 政省通信総合研究所内 (56)参考文献 特開 平4−221937(JP,A) 特開 平4−86814(JP,A) 特許2960406(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/00 - 7/00 G06F 7/58 JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光を所定数の同一パワーの光
    に分割する光信号分波手段と、 上記光信号分波手段で分割された光それぞれ入射され
    る所定数の2入力2出力タイプの光干渉計よりなり、こ
    れら光干渉計は、2つの入力ポートのうちいずれか一方
    の入力ポートから光を入力し、上記入力ポートに対して
    クロスポートあるいはスルーポートの関係にあるいずれ
    か一方の出力ポートからの出射光を出力信号とし、j番
    目の光干渉計の光路差長ΔL(j)と、j+1番目の光干
    渉計の光路差長ΔL(j+1)=mΔL(j) (mは2以上の自
    然数)の関係を満足することにより、上記入力ポートに
    対してスルーポートの関係にある出力ポートからの出射
    光を出力信号とする場合には、上記入力ポートに入力す
    るパワーを1とした時、各光干渉計からの出力光パワー
    X(j)が、sin 2 θのm倍角の公式で与えられるm次のチェ
    ビシェフ写像Fmによって生成する力学系X(j+1)=Fm[X
    (j)]を満足し、上記入力ポートに対してクロスポートの
    関係にある出力ポートからの出射光を出力信号とする場
    合には、上記入力ポートに入力するパワーを1とした
    時、各光干渉計からの出力光パワーY(j)が、cos 2 θのm
    倍角の公式で与えられる写像、即ち、前記Fmを有理変換
    した写像Gm、によって生成する力学系Y(j+1)=Gm[Y(j)]
    を満足する光カオス信号発生手段と、 上記所定数の各光干渉計の分岐―合波間の2つの光路の
    光路長差の情報を記憶するための光路長差情報記憶手段
    と、 上記所定数の各光干渉計のスルーポートもしくはクロス
    ポートのどちらか同一タイプの出力ポートから出力され
    てくる光カオス出力信号のパワーを計測するための光出
    力信号計測手段と、 上記光出力信号計測手段に計測された各光干渉計のスル
    ーポートもしくはクロスポートのどちらか同一タイプの
    出力ポートから出力されてくる該所定数次元非負実数ベ
    クトルであらわされる光出力信号のパワー値を記憶する
    ための光出力信号記憶手段、とから成ることを特徴とす
    るカオス力学系X(j+1)=F[X(j)]で記述されるカオス乱数
    を光出力信号として得るための光カオス乱数発生装置。
  2. 【請求項2】 前記光出力記憶手段に記憶される当該所
    定数次元の非負 実数ベクトルであらわされる光出力信号
    の波長を変更するための信号波長可変手段をさらに備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の光カオス乱数発生
    装置。
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