JP3384617B2 - 物体計測装置及びその方法 - Google Patents

物体計測装置及びその方法

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JP3384617B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、任意の形状を有する物
体の三次元位置を計測する物体計測装置及びその方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平2−38804号公
報に示されるように、予め設定された基準位置にあると
仮定された物体のモデルデータと、実際の計測位置に配
設された物体との位置ずれ量及び変位角度を計測する物
体計測装置において、計測位置に配設された物体をカメ
ラによって撮影し、この撮影された物体画像と上記モデ
ルデータとを一致させるために、カメラの画面上におい
て上記モデルデータを平行移動させるとともに回転させ
る操作を繰り返すことにより、物体の設置状態を計測す
ることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
従来装置では、物体のコーナ部等を特徴点として設定
し、この特徴点の画像を基準位置にあると仮定した物体
の特徴点に一致させる操作を画像上において繰り返すこ
とにより、物体の位置ずれ量等を計測するように構成さ
れているため、特徴点となるコーナ部を見出すことがで
きない場合には、物体の位置を計測することができない
という問題がある。しかも、基準位置にあると仮定した
物体の特徴点と、計測位置に配設された物体の撮影画像
とが画面上において正確に一致した点を探索するのに時
間がかかり、物体の基準位置に対する位置ずれ量及び変
位角度を正確に計測することが困難であるという問題が
あった。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、特徴点が存在しない場合において
も、物体の三次元位置を正確かつ迅速に計測することが
できる物体計測装置及びその方法を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
予め設定された基準位置に物体があると仮定してそのエ
ッジラインを予め設定された媒介変数によって定義付け
られた三次元曲線のデータとして入力する入力手段と、
入力されたデータに応じて上記エッジライン上に位置す
複数点の注目点の基準座標データを抽出する第1デー
タ抽出手段と、計測位置に配設された物体のエッジライ
ンを検出する物体検出手段と、この物体検出手段の検出
データに基づいて上記エッジライン上に設定された注目
点の検出座標データを抽出する第2データ抽出手段と、
この第1,第2データ抽出手段によって抽出された両座
標データの一方を、位置ずれ量及び変位角度の未知数か
らなる位置変換パラメータを使用して位置変換する位置
変換手段と、この位置変換手段によって変換された注目
点の座標データに基づいて物体検出手段の検出視点から
位置変換後の注目点に向かう視線方向ベクトルを設定す
る第1ベクトル設定手段と、上記両座標データの他方に
基づいて物体検出手段の検出視点から上記エッジライン
上の注目点に向かう視線方向ベクトルを設定する第2ベ
クトル設定手段と、この第1,第2ベクトル設定手段に
よって設定された両視線方向ベクトルの外積が0になる
拘束条件に基づいて各注目点につき2個の連立方程式を
設定する方程式設定手段と、この方程式を解くことによ
り各注目点ごとに設定された未知数の媒介変数及び未知
数の位置変換パラメータを算出して物体の基準位置に対
する上記位置ずれ量及び変位角度の未知数を算出する算
出手段とを設けたものである。
【0006】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の物体計測装置において、計測位置に配設された物体の
エッジラインにスリット光を照射する照射手段と、この
照射手段によって照射されたエッジライン状の注目点の
画像を撮影するカメラとからなる物体検出手段を設けた
ものである。
【0007】請求項3に係る発明は、予め設定された基
準位置に物体があると仮定して設定されたデータに基づ
いてこの物体のエッジラインを予め設定された媒介変数
によって定義付けられた三次元曲線として表した後、こ
のエッジライン上に位置する複数点の注目点の基準座標
データを抽出するとともに、計測位置に配設された物体
のエッジラインを物体検出手段によって検出し、この検
出データに基づいてエッジライン上に位置する注目点の
検出座標データを抽出した後、この注目点の検出座標デ
ータ及び上記基準座標データの一方を、位置ずれ量及び
変位角度の未知数からなる位置変換パラメータを使用し
て位置変換し、この位置変換後の座標データに基づいて
上記物体検出手段の検出視点から位置変換後の注目点に
向かう視線方向ベクトルを設定するとともに、上記両座
標データの他方に基づいて物体検出手段の検出視点から
上記エッジライン上の注目点に向かう視線方向ベクトル
を設定した後、これらの視線方向ベクトルの外積が0に
なる拘束条件に基づいて各注目点につき2個の連立方程
式を設定し、この方程式を解くことにより各注目点ごと
に設定された未知数の媒介変数及び未知数の位置変換パ
ラメータを算出して物体の基準位置に対する位置ずれ量
及び変位角度の未知数を算出するように構成したもので
ある。
【0008】請求項4に係る発明は、上記請求項3記載
の物体計測方法において、物体検出手段によって検出さ
れた計測位置にある物体のエッジラインの検出データ
と、基準位置にあると仮定された物体のエッジラインを
上記物体検出手段によって検出した場合に求められる仮
想データとに基づき、非線形方程式の数値解法に使用す
る未知数の初期値を設定するように構成したものであ
る。
【0009】請求項5に係る発明は、上記請求項3記載
の物体計測方法において、計測位置に配設された物体の
エッジラインを検出する物体検出手段の検出視点を複数
個所に設定し、上記物体のエッジラインを多方向から検
出するように構成したものである。
【0010】請求項6に係る発明は、上記請求項3記載
の物体計測方法において、計測位置に配設された物体の
エッジラインを複数の物体検出手段によってそれぞれ検
出し、この検出データに基づいてエッジライン上に位置
する注目点の検出座標データを抽出するように構成した
ものである。
【0011】請求項7に係る発明は、上記請求項3記載
の物体計測方法において、計測位置に配設された物体の
エッジラインを映し出す鏡板を設置し、物体検出手段に
よって上記物体のエッジライン及びその鏡像を検出し、
この検出データに基づいてエッジライン上に位置する注
目点の検出座標データを抽出するように構成したもので
ある。
【0012】請求項8に係る発明は、上記請求項3記載
の物体計測方法において、円形のエッジラインを有する
物体の基準位置を構成する座標系のx−y平面上に上記
エッジラインが位置するように物体の基準座標系を設定
したものである。
【0013】請求項9に係る発明は、上記請求項8記載
の物体計測方法において、エッジライン上に設定された
注目点に加えてエッジラインを構成する円の重心を注目
点として設定し、検出手段の検出視点から上記円の重心
に向かう視線方向ベクトルを設定するように構成したも
のである。
【0014】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、物体のエッ
ジライン上において任意の位置に注目点を設定すること
により、予め設定された基準位置にあると仮定された物
体上の注目点の基準座標データが第1データ抽出手段に
よって抽出されるとともに、物体検出手段によって検出
されされた実際の物体の注目点の検出座標データが第2
データ抽出手段によって抽出され、この検出座標データ
及び上記基準座標データに基づき、物体の基準位置に対
する位置ずれ量等を求める方程式を設定するための視線
方向ベクトルが設定される。そして、この視線ベルトに
応じて設定された方程式を解いて注目点の基準座標デー
タもしくは検出座標データの一方を位置変換する際に使
用された位置変換パラメータの未知数を算出することに
より、物体の基準位置に対する位置ずれ量及び変位角度
が計算によって求められることになる。
【0015】上記請求項2記載の発明によれば、照射手
段によって物体に照射されたスリット光と、物体のエッ
ジラテンとの交点において生じる輝度変化がカメラによ
って撮影されることにより、上記エッジライン上の注目
点の座標データが容易かつ正確に抽出されることにな
る。
【0016】上記請求項3記載の発明によれば、物体の
エッジライン上において任意の位置に注目点が設定さ
れ、予め設定された基準位置にある注目点の基準座標デ
ータと、物体検出手段によって検出されされた実際の物
体の注目点の検出座標データとに基づき、物体の基準位
置に対する位置ずれ量等を求める方程式を設定するため
の視線方向ベクトルが設定される。そして、上記視線方
向ベクトルに基づいて設定された方程式を解いて注目点
の基準座標データもしくは検出座標データの一方を位置
変換する際に使用された位置変換パラメータの未知数を
算出することにより、物体の基準位置に対する位置ずれ
量及び変位角度が計算によって求められることになる。
【0017】上記請求項4記載の発明によれば、計測位
置に配設された物体の検出位置と、予め設定された物体
の基準位置とのずれ量が大きい場合に、両位置のずれ量
に対応して設定された未知数の初期値を使用して上記方
程式を解くことにより、誤った解が求められるのを防止
しつつ、上記未知数の解が非線形方程式の数値解法によ
って迅速に求められることになる。
【0018】上記請求項5記載の発明によれば、計測位
置に配設された物体の三次元形状が複数の角度から正確
に検出され、この検出データに基づいて上記方程式を設
定するための視線方向ベクトルが適正に設定されること
になる。
【0019】上記請求項6記載の発明によれば、計測位
置に配設された物体の三次元形状が複数の物体検出手段
によって正確に検出され、この検出データに基づいて上
記方程式を設定するための視線方向ベクトルが適正に設
定されることになる。
【0020】上記請求項7記載の発明によれば、単一の
物体検出手段により、計測位置に配設された物体と、鏡
板に映し出された物体の鏡像とが同時に検出され、この
検出データに基づいて上記物体の三次元形状が正確に把
握されることになる。
【0021】上記請求項8記載の発明によれば、物体の
エッジラインを構成する円周上に設定された注目点の基
準座標データ及び検出座標データに基づき、物体の基準
位置に対する位置ずれ量及び変位角度を求める計算が容
易に行なわれることになる。
【0022】上記請求項9記載の発明によれば、物体の
エッジラインを構成する円周上に設定された注目点の基
準座標データ及び検出座標データと、この円の重心に設
定された注目点の基準座標データ及び検出座標データと
に基づき、物体の基準位置に対する位置ずれ量及び変位
角度が計算によって正確に求められることになる。
【0023】
【実施例】図1は本発明に係る物体計測装置の実施例を
示している。この物体計測装置は、自動車の搬送ライン
によって搬送されるワーク等からなる物体1の位置を計
測するものであり、仮想線で示すように、予め設定され
た加工位置に設けられた基準座標系Aの基準位置に物体
1が正確に搬送されたと仮定した場合における物体1の
エッジラインの三次元データを入力する入力手段2と、
上記加工位置に実線で示すように実際に搬送された物体
1´のエッジラインを検出する物体検出手段3と、上記
入力手段2の入力データ及び上記物体検出手段3の検出
データに基づいて上記基準位置に対して実際の物体1´
がどのような状態で設置されているかを計測する計測手
段4とを有している。
【0024】上記入力手段2は、曲線または直線からな
る物体1のエッジラインを三次元曲線として表したデー
タを入力するキーボード等からなり、上記物体1の設計
データ等に基づいて上記基準位置に設置された物体1の
エッジラインを、予め設定された媒介変数によって定義
付けられた三次元曲線として入力するように構成されて
いる。すなわち、上記媒介変数をαに設定した場合、エ
ッジラインの三次元曲線は、x座標がfx(α)、y座
標がfy(α)、z座標がfz(α)としてそれぞれ表
されることになる。
【0025】また、上記物体検出手段3は、ワークの加
工位置からなる計測位置に搬送された物体1´に所定間
隔で複数本のスリット光を照射する照射手段5と、この
照射手段5によって照射された物体1´の画像を撮影す
るカメラ6とからなり、上記照射手段5によって照射さ
れた上記スリット光と物体1´のエッジラインとの交点
からなる注目点の画像をカメラ6で撮影することによ
り、上記交点において生じる輝度変化を検出してその画
像データを計測手段4に出力するように構成されてい
る。
【0026】上記計測手段4には、図2に示すように、
上記入力手段2の入力データに基づき、物体1のエッジ
ライン上の任意の位置に少なくとも6点の注目点を設定
してその基準座標データを抽出する第1データ抽出手段
7と、上記物体検出手段3の検出データに基づいて上記
エッジライン上に位置する6点の注目点の検出座標デー
タを抽出する第2データ抽出手段8と、上記第1データ
抽出手段7によって抽出された各注目点の基準座標デー
タを後述する位置変換パラメータを使用して位置変換す
る位置変換手段9とが設けられている。
【0027】また、上記計測手段4には、位置変換手段
9によって位置変換された注目点の座標データに基づい
て物体検出手段3の検出視点、つまりカメラ6の焦点か
ら上記位置変換後の注目点に向かう視線方向ベクトルを
設定する第1ベクトル設定手段10と、上記第2データ
抽出手段7によって抽出された各注目点の検出座標デー
タに基づいて上記物体検出手段3の検出視点から上記各
注目点に向かう視線方向ベクトルを設定する第2ベクト
ル設定手段11と、これらの第1,第2ベクトル設定手
段10,11によって設定された両視線方向ベクトルの
外積が0となることを拘束条件として方程式を設定する
方程式設定手段12と、この方程式を解くことによって
物体の基準位置に対する位置ずれ量及び変位角度を算出
する算出手段13とが設けられている。
【0028】上記構成の物体計測装置を使用して加工位
置に搬送された物体の基準位置に対する位置ずれ量及び
変位角度を計測する物体計測方法を、図3に基づいて説
明する。まず、自動車のボンネット等からなる物体1が
予め設定された基準座標系Aの基準位置にあると仮定し
て上記物体1の外周ラインからなるエッジラインのデー
タを、上記基準座標系Aにおいて媒介変数αによって定
義付けられた三次元曲線のデータとして入力手段2によ
り入力する。
【0029】次に、上記物体1のエッジライン上の任意
の位置にそれぞれ設定された6点の注目点a〜fの基準
座標データを、上記三次元曲線のデータに基づいて第1
データ抽出手段7により抽出した後、この抽出された各
基準座標データを上記位置変換手段9において未知数の
位置変換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ,ψ)を使用
して破線で示すように位置変換する。そして、上記位置
変換後の各基準座標データに基づいて上記物体検出手段
3の検出視点Bから上記位置変換後の各注目点a〜fに
向けて伸びる視線方向ベクトルTのx方向成分、y方向
成分及びz方向成分を上記第1ベクトル設定手段10に
おいて順次設定する。
【0030】また、計測位置に搬送された物体1´のエ
ッジラインと、上記スリット光との交点a´〜f´を上
記物体検出手段3によって検出した後、この検出データ
に基づいて上記エッジライン上に設定された6点の注目
点の検出座標データを第2データ抽出手段7により抽出
する。そして、この検出座標データに基づいて上記物体
検出手段3の検出視点Bから上記各注目点a´〜f´に
向けて伸びる視線方向ベクトルVのx方向成分、y方向
成分及びz方向成分を上記第2ベクトル設定手段11に
おいてそれぞれ設定する。
【0031】次いで、上記第1,第2ベクトル設定手段
10,11によって設定された第1視線方向ベクトルT
と、第2視線方向ベクトルVとの外積が0になるという
拘束条件(V×T=0)に基づいて、1点につき2個の
連立方程式(f1=vy・tz−vz・ty=0,f2
vz・ty−vx・tz=0)を設定し、これを各注目
点毎に実行することにより、合計12個の連立方程式を
上記方程式設定手段12において設定する。
【0032】その後、上記連立方程式を算出手段13に
よって解くことにより、各注目点ごとに設定された未知
数の媒介変数αおよび上記未知数の位置変換パラメータ
(X,Y,Z,φ,θ,ψ)を算出する。上記位置変換
パラメータX,Y,Zは、それぞれ上記基準位置にある
と仮定した物体1の位置と、実際に検出された物体1´
の位置との位置ずれ量を示し、φ,θ,ψは、上記基準
位置にあると仮定した物体1の設置角と、実際に検出さ
れた物体1´の設置角との変位角度を示す値であり、こ
れらの値(X,Y,Z,φ,θ,ψ)を算出することに
より、上記計測位置に搬送された物体1の設置状態を正
確に計測することができる。
【0033】すなわち、上記基準位置にあると仮定され
た物体1のエッジライン上に位置する注目点aの基準座
標データ(x,y,z)は、そのx軸上の座標データx
を媒介変数とすると、下記の数1に示す値として抽出さ
れる。
【0034】
【数1】
【0035】次に上記基準座標データ(x,y,z)を
上記位置変換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ,ψ)を
使用して位置変換すると、下記の数2に示す変換後の座
標データ(x´,y´,z´)が得られることになる。
【0036】
【数2】
【0037】そして、上記変換後の座標データ(x´,
y´,z´)と、上記基本座標系Aに対するカメラ6の
焦点座標を示すデータ(c1,c2,c3)とに基づい
て、検出手段3の検出視点Bから上記変換後の注目点a
に向かう視線方向ベクトルTのx方向成分t1、y方向
成分t2及びz方向成分t3が下記の数3に示す値に設定
される。
【0038】
【数3】
【0039】また、計測位置に配設された物体1´のエ
ッジライン上に位置する注目点a´の画素座標から抽出
された検出座標データ(u,v)と、カメラ6のキャリ
ブレーションパラメータ(c11〜c33)とに基づいて上
記検出視点Bから注目点a´に向かう視線方向ベクトル
Vのx座標v1、y方向成分v2及びz方向成分v3が下
記の数4に示す値に設定される。なお、上記キャリブレ
ーションパラメータ(c11〜c33)は、カメラ6のレン
ズ中心、その光軸の向き、画角及び倍率に応じ、上記注
目点aとカメラ6の画素との一意的な関係として与えら
れる値である。
【0040】
【数4】
【0041】上記数4に示す視線方向ベクトルVと、数
3に示す視線方向ベクトルTとの外積をとって、その値
を0とすると、以下に示す方程式が得られる。
【0042】 f1=v23−v32 =v2{−SθCψ・x+SθSψ・f(x)+Cθ・g(x)+Z−c3} −v3{(SφCθCψ+CφSψ)x−(SφCθSψ−CφCψ)f(x) +Y−c2}=0 f2=v31−v13 =v3{(CφCθCψ−SφSψ)x+(CφCθSψ+SφCψ)f(x) +CφSθ・g(x)+X−c1}−v1{−SθCψ・x+SθCψ・f(x) +Cθ・g(x)+Z−c3}=0 そして、上記方程式を各注目点毎に設定し、非線形方程
式の数値解法、例えばニュートン−ラプソン法等によっ
て解くことにより、各注目点ごとに設定された未知数の
媒介変数x及び上記未知数の位置変換パラメータ(X,
Y,Z,φ,θ,ψ)を算出する。このニュートン−ラ
プソン法は、未知数X,Y…として特定の近似値Xi,
Yi…を設定し、これを上記関数f1,f2……と、その
偏微分値とに当てはめることにより、上記未知数の解に
より近い近似値Xi+1,Yi+1…を求めるという演
算処理を繰返した後、収束に至った値を解とする数値解
法である。上記ニュートン−ラプソン法において、関数
1,f2の偏微分値は以下に示すようになる。
【0043】 ∂f1/∂X=0 ∂f1/∂Y=−v3 ∂f1/∂Z=v2 ∂f1/∂φ=−v3{(CφCθCψ−SφSψ)x+(CφCθSψ +SφCψ)f(x)+CφSθ・g(x)} ∂f1/∂θ=v2{−CθCψ・x+CθSψ・f(x)−Sθ・g(x)} −v3{−SφSθCψ・x+SφSθSψ・f(x)+SφCθ・g(x)} ∂f1/∂ψ=v2{SθSψ・x+SθCψ・f(x)}−v3{(−SφCθSψ +CφCψ)x−(SφCθCψ+CφSψ)f(x)} ∂f1/∂x=v2{−SθCψ+SθSψ・f´(x)+Cθ・g´(x)} −v3{SφCθCψ+CφSψ−(SφCθSψ−CφSψ)・f´(x) +SφSθ・g´(x)} ∂f2/∂X=V3 ∂f2/∂Y=0 ∂f2/∂Z=−v1 ∂f2/∂φ=v3{(−SφCθCψ−CφSψ)x−(−SφCθSψ +CφCψ)f(x)−SφSθ・g(x)} ∂f2/∂θ=v3{−CφSθCψ・x+CφSθSψ・f(x)+CφCθ ・g(x)}−v1{−CφCψ・x+CθSψ・f(x)−Sθ・g(x)} ∂f2/∂ψ=v3{(−CφCθSψ−SφCψ)x−(CφCθCψ− SφSψ)f(x)}−v1{SθSψ・x+SθCψ・f(x)} ∂f2/∂x=v3{CφCθCψ−SφSψ−(CφCθSψ+SθCψ) ・f´(x)+CφSθ・g´(x)}−v1{−SθCψ+SθSψ・f´(x) +Cθ・g´(x)} 上記非線形方程式の数値解法において、物体検出手段3
によって検出された計測位置にある物体1´のエッジラ
インの検出データと、上記基準位置にある物体1のエッ
ジラインを物体検出手段1によって検出したと仮定した
場合の仮想データとから、物体1,1´の位置及び形状
を調べ、これに基づいて上記連立方程式を解くために使
用する未知数位置変換パラメータ(X,Y,Z,φ,
θ,ψ)の初期値を推定して設定する。つまり、上記ニ
ュートン−ラプソン法による反復演算は、未知数の近似
値として適当な初期値を与えて演算を開始するため、こ
の場合の初期値が真の値に近い方が計算の精度、演算時
間の短縮化の上で有利である。そこで、上記のようにし
て概略的に位置ずれ量等を調べ、その値を上記近似値の
初期値として設定することが望ましい。
【0044】上記のように基準位置にあると仮定した物
体1のエッジラインを媒介変数によって定義付けられた
三次元曲線のデータとして入力するとともに、上記未知
数の数に対応した注目点をエッジライン上に設定し、こ
の注目点の基準座標データを上記入力データに応じて抽
出した後、この注目点の基準座標データを未知数の位置
変換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ,ψ)を使用して
位置変換し、この位置変換後の注目点に向かう視線方向
ベクトルTを設定するとともに、計測位置に配設された
物体1´のエッジラインを物体検出手段3によって検出
し、この検出データに基づいてエッジライン上に位置す
る注目点の検出座標データを抽出した後、この注目点に
向かう視線方向ベクトルVを設定するように構成したた
め、計測される物体1にコーナ部が存在しないために特
徴点を見出すことができない場合においても、上記両視
線方向ベクトルT,Vに基づいて方程式を設定し、この
方程式を解くことにより、上記物体1の設置状態を求め
ることができる。
【0045】すなわち、上記両視線方向ベクトルT,V
の方向が一致した場合にその外積が0になることを拘束
条件として方程式を設定し、この方程式を解いて上記位
置変換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ,ψ)を算出す
ることにより、基準位置にある物体1を位置ずれさせる
とともに設置角度を変化させて実際の物体1の配設位置
に重ね合わせるために必要な未知数を算出し、この値に
基づいて物体1の基準位置に対する位置ずれ量及び変位
角度を迅速かつ正確に求めることができる。
【0046】したがって、例えば自動車の組立ラインに
おいて加工位置に搬送される物体1の形状の如何に拘ら
ず、加工位置に搬送された物体1の設置状態を計算によ
って正確に求め、この設置状態を組立用ロボットにティ
ーチングすることにより、上記物体1に対する部品の自
動組付作業等を正確に実行することができる。
【0047】なお、注目点の数は、上記未知数の位置変
換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ,ψ)の数に等しい
数、つまり6点だけ設定すれば足りるが、6点よりも多
く設定してもよい。この場合には、最小二乗法を使って
上記位置変換パラメータを求めることにより、計測精度
を向上させることができる。
【0048】また、上記のように計測位置に配設された
物体1´のエッジラインにスリット光を照射する照射手
段5と、この照射手段5によって照射されたエッジライ
ン上の注目点の画像を撮影するカメラ6とからなる物体
検出手段3を設け、上記照射手段5によって照射された
スリット光と、エッジラインとの交点において生じる輝
度変化をカメラ6によって撮影するように構成した場合
には、この撮影された画像に応じて上記交点の座標を容
易かつ正確に抽出することができる。
【0049】なお、上記照射手段5及びカメラ6からな
る物体検出手段3に代え、超音波を物体に照射してその
反射状態を検出することによって物体のエッジラインを
検出し、あるいは物体とその周囲との温度差を検出する
ことによって物体のエッジラインを検出するように構成
してもよい。
【0050】また、上記非線形方程式の数値解法におい
て、物体検出手段3によって検出された計測位置にある
物体1´のエッジラインの検出データと、基準位置にあ
ると仮定された物体1のエッジラインを物体検出手段3
によって検出した場合に求められる仮想データとに基づ
き、上記連立方程式を解くために使用する未知数の位置
変換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ,ψ)の初期値を
推定して設定するようにした構成によると、実際の物体
からかけ離れた位置に設定された初期値に基づいて上記
数値計算が行われることを防止できるため、効果的に計
算精度の向上及び演算時間の短縮化を図ることができ
る。
【0051】なお、上記実施例では、単一のカメラ6に
よって物体1´のエッジラインを一括して検出し、物体
検出手段3の検出視点Bを一個所に設定しているが、こ
の検出視点を複数個所に設定し、上記物体1´のエッジ
ラインを多方向から検出するように構成してもよい。例
えば、図4に示すように、物体1´のエッジライン上に
複数のカメラ6を配設し、この複数のカメラ6によって
対応するエッジラインを同時に検出するように構成し、
あるいはカメラ6を移動させる移動手段を設け、一台の
カメラ6の設置位置を移動させて各エッジラインを多方
向から順次撮影するするように構成してもよい。
【0052】上記のように物体1のエッジラインを多方
向から検出するように構成した場合には、一台のカメラ
6によって物体1´のエッジラインを一括して撮影する
ように構成した場合のように物体1´の画像が相対的に
小さくなったり、カメラ6の軸線方向に対する物体1´
の変位を正確に検出されなかったりする等の問題を生じ
ることがなく、物体1´の三次元形状を正確に認識して
上記視線方向ベクトルVを適正に設定することができ
る。
【0053】また、図5に示すように、物体1´の側方
に鏡板14を設置し、一台のカメラ6からなる単一の物
体検出手段3によって物体1´のエッジラインと、鏡板
14に写し出された鏡像1″とを同時に検出してその検
出データに基づき、上記エッジライン上の任意の位置に
設定された注目点の検出座標データを抽出するように構
成してもよい。このように構成した場合には、簡単な構
成でカメラ6の軸線方向に対する物体1´の変位を正確
に検出し、物体1´の三次元形状を適正に把握すること
ができる。
【0054】次に、円形のエッジラインを有する物体1
´の設置状態を計測する物体計測方法の具体例について
説明する。まず、図6に示すように、上記円形のエッジ
ラインを基準座標系Aのx−y平面上に位置させるとと
もに、円の重心をz軸上に位置させるように基準座標系
Aを設定し、そのx軸との角度αを媒介変数として定義
付けられた三次元曲線として上記エッジラインのデータ
を入力する。
【0055】上記エッジラインが真円の場合には、その
周方向の変位角度を求める必要がないので、上記位置変
換パラメータψを0と置き、注目点の数を5点に設定す
る。そして、上記エッジライン上に設定された注目点a
の基準座標データ(x,y,z)は、上記三次元曲線の
データに基づいて下記の数5に示す値として抽出され
る。なお、下記の数5において、rは上記円の半径であ
る。
【0056】
【数5】
【0057】次いで、上記基準座標データ(x,y,
z)を位置変換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ)を使
用して位置変換することにより、下記の数6に示す変換
後の座標データ(x´,y´,z´)が得られることに
なる。
【0058】
【数6】
【0059】そして、上記位置変換後の座標データ(x
´,y´,z´)と、上記基本座標系Aに対するカメラ
6の焦点の座標データ(c1,c2,c3)とに基づい
て、検出手段3の検出視点Bから上記変換後の注目点に
向かう視線方向ベクトルTのx方向成分t1、y方向成
分t2及びz方向成分t3が下記の数7に示す値に設定さ
れる。
【0060】
【数7】
【0061】また、計測位置に配設された物体1´のエ
ッジライン上に位置する注目点a´の画素座標から抽出
された検出座標データ(u,v)と、カメラ6のキャリ
ブレーションパラメータ(c11〜c33)とに基づいて上
記検出視点Bから注目点a´に向かう視線方向ベクトル
Vのx方向成分v1、y方向成分v2及びz方向成分v 3
が下記の数8に示す値に設定される。
【0062】
【数8】
【0063】上記数8に示す視線方向ベクトルVと、数
7に示す視線方向ベクトルTとの外積をとって、その値
を0とすると、以下に示す方程式が得られる。
【0064】 f1=v23−v32 =v2(−r・SθCα+Z−c1)−v3(r・SφCθCα+r・CφSα+ Y−c2)=0 f2=v31−v13 =v3(r・CφCθCα−r・SφSα+X−c1)−v1(−r・SθCα+ Z−c3)=0 そして、上記未知数に対応した数に対応する個数だけ設
定された各注目点毎に上記方程式を設定し、この方程式
をニュートン−ラプソン法等によって解くことにより、
各方程式の媒介変数α及び上記未知数の位置変換パラメ
ータ(X,Y,Z,φ,θ)を算出する。上記ニュート
ン−ラプソン法において、関数f1,f2の偏微分値は以
下に示すようになる。
【0065】 ∂f1/∂φ=−v3(r・CφCθCα−r・SφSα) ∂f1/∂θ=v2(−r・CθCα)−v3(−r・SφSθCα) ∂f1/∂X=0 ∂f1/∂Y=−v3 ∂f1/∂Z=v2 ∂f1/∂α=v2(r・SθSα)−v3(−r・SφCθSα+r・CφCα) ∂f2/∂φ=v3(−r・SφSθCα−r・CφSα) ∂f2/∂θ=v2(−r・CφSθCα)−v1(−r・CθCα) ∂f2/∂X=v3 ∂f2/∂Y=0 ∂f2/∂Z=−v1 ∂f2/∂α=v3(−r・CφCθSα−r・SφCα)−v1(r・SθSα) 上記のように円形のエッジラインを有する物体1を未知
数の位置変換パラメータ(X,Y,Z,φ,θ)を使用
して位置変換した後、この未知数の数に対応する個数の
注目点を上記エッジライン上の任意の位置に設定し、こ
の未知数をニュートン−ラプソン法等の非線形方程式の
数値解法によって解くことにより、上記物体1´が基準
座標系Aの原点からなる基準位置に対してどのような状
態で設置されているかを計測するように構成したため、
エッジラインの全体を検出することが困難な場合におい
ても、その設置状態を正確かつ迅速に計測することがで
きる。
【0066】すなわち、円形のエッジラインを計測する
方法として円の重心を三次元視してその位置を認識する
ことも考えられるが、この方法では、エッジラインの全
体を検出することができないと、上記重心位置を正確に
認識することが困難であるため、その適用範囲が限られ
ることになるが、上記のように円形のエッジライン上に
設定された注目点の座標に基づいて上記計測を行なうよ
うに構成した場合には、上記エッジラインの任意の位置
に上記注目点を設定することができるため、上記物体1
´の基準位置に対する位置ずれ量及び変位角度を正確か
つ迅速に求めることができる。
【0067】したがって、オイル注入孔もしくはボトル
孔等の円形のエッジラインを有する物体が基準位置から
ずれた状態で、組立ラインの加工位置に搬送された場合
においても、上記オイル注入孔及びボルト孔等の位置を
正確に認識してオイルの自動注入作業及びボルトの自動
締付作業等を適正に実行することができる。
【0068】また、上記のように円形のエッジラインを
基準座標系Aのx−y平面上に位置させるように基準座
標系Aを設定した場合には、この基準位置にあると仮定
されるエッジラインを表す三次元曲線を簡単な関数によ
って定義付けることができるため、未知数の値を容易に
求めることができる。特に、上記円の重心を基準座標系
Aのz軸上に位置させるように構成した場合には、上記
基本座標系Aのエッジラインを表す三次元曲線をさらに
簡単な関数によって定義付けることができるため、未知
数の値を、より容易に算出することができる。
【0069】また、上記円の重心位置を正確に求めるこ
とができる場合には、円形のエッジライン上に設定され
た注目点に加えて、円の重心位置を注目点として設定
し、物体検出手段3の検出視点Bから円の重心に向かう
視線方向ベクトルを設定するように構成してもよい。こ
のように構成した場合には、上記エッジライン上に設定
された注目点に向かう視線方向ベクトルと、円の重心か
らなる注目点とに向けて設定される視線方向ベクトルと
に基づいて物体1´の設置状態を、より正確に計測する
ことができる。
【0070】なお、上記ニュートン−ラプソンに代え、
二分法、はさみうち法及び割線法等からなる非線形方程
式の数値解法を使用して上記連立方程式を解くように構
成してもよい。
【0071】また、上記実施例では、本発明に係る物体
計測装置及び物体計測方法を自動車の組立ラインにおい
て搬送されるワークの位置認識手段として使用した例に
ついて説明したが、工場内等において使用される部品搬
送用の自動走行ロボットに走行位置を認識させるために
上記物体計測装置及び物体計測方法を使用することもで
きる。すなわち、工場内等において予め設定された基準
位置に三次元形状を有する標識からなる物体を設け、こ
の標識物体を物体検出手段によって検出してその位置に
認識することにより、上記自動走行ロボットの相対位置
を認識させるように構成してもよい。
【0072】また、上記のように第1データ抽出手段7
によって抽出された基準位置にあると仮定された物体1
のエッジライン上に位置する注目点の基準座標データを
位置変換手段9によって位置変換するようにした構成に
代え、第2データ抽出手段8によって抽出された計測位
置にある物体1´のエッジライン上に位置する注目点の
検出座標データを位置変換手段により、位置変換パラメ
ータを使用して位置変換するように構成してもよい。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、基準位置にあると仮定した物体のエッジラインを
媒介変数によって定義付けられた三次元曲線のデータと
して入力する入力手段と、上記エッジライン上に設定さ
れた注目点の基準座標データを上記入力データに応じて
抽出する第1データ抽出手段と、計測位置に配設された
物体のエッジラインに設けられた注目点の検出座標デー
タを抽出する第2抽出手段とを設け、上記基準座標デー
タ及び検出座標データの一方を未知数の位置変換パラメ
ータを使用して位置変換する位置変換手段とを設け、上
記未知数の位置変換パラメータを算出手段で算出するこ
とによって物体の基準位置に対する位置ずれ量及び変位
角度をするように構成したため、上記物体にコーナ部が
存在しないために特徴点を見出すことができない場合に
おいても、物体の三次元形状を正確に認識してその設置
状態を数値計算によって計測することができる。
【0074】したがって、例えば自動車の組立ラインに
おいて加工位置に搬送される物体の形状の如何に拘ら
ず、加工位置に搬送された物体の設置状態を計算によっ
て正確に求め、この設置状態を組立用ロボットにティー
チングすることにより、上記物体に対する部品の自動組
付作業等を正確に実行することができ、また工場内等に
おいて使用される部品搬送用の自動走行ロボットに走行
位置を正確に認識させてこの自動走行ロボットを正確に
走行させることができる等の利点がある。
【0075】請求項2に係る発明は、計測位置に配設さ
れた物体のエッジラインにスリット光を照射する照射手
段と、この照射手段によって照射されたエッジライン上
の注目点の画像を撮影するカメラとからなる物体検出手
段を設け、上記照射手段によって照射されたスリット光
と、エッジラインとの交点において生じる輝度変化をカ
メラによって撮影するように構成したため、この撮影さ
れた画像に応じて上記交点の座標を容易かつ正確に抽出
することができる。
【0076】請求項3に係る発明は、基準位置にあると
仮定した物体のエッジラインを媒介変数によって定義付
けられた三次元曲線のデータとして入力し、上記エッジ
ライン上に設定された注目点の基準座標データを上記入
力データに応じて抽出するとともに、計測位置に配設さ
れた物体のエッジラインを物体検出手段によって検出し
てこのエッジライン上に位置する注目点の検出座標デー
タを抽出した後、この注目点の検出座標データ及び上記
基準座標データの一方を未知数の位置変換パラメータを
使用して位置変換し、上記未知数の位置変換パラメータ
を非線形方程式の数値解法等により、物体の基準位置に
対する位置ずれ量及び変位角度を算出するように構成し
たため、上記物体の形状の如何に拘らず、その三次元形
状を正確に認識して物体の設置状態を正確かつ迅速に計
測できるという利点がある。
【0077】請求項4に係る発明は、上記非線形方程式
の数値解法において、物体検出手段によって検出された
計測位置にある物体のエッジラインの検出データと、基
準位置にあると仮定された物体のエッジラインを物体検
出手段によって検出した場合に求められる仮想データと
に基づき、上記連立方程式を解くために使用する未知数
の初期値を推定して設定するようにした構成したため、
実際の物体からかけ離れた位置に設定された初期値に基
づいて上記数値計算が行われることに起因して不要な演
算が行われるという事態の発生を防止し、計算の精度を
向上させることができるとともに、演算時間を短縮化す
ることができるという利点がある。
【0078】請求項5に係る発明は、計測位置に配設さ
れた物体のエッジラインを検出する物体検出手段の検出
視点を複数個所に設定し、多方向から物体のエッジライ
ン検出するように構成したため、一台のカメラによって
物体のエッジラインを一括して撮影するように構成した
場合のように物体の画像が相対的に小さくなったり、カ
メラの軸線方向に対する物体の変位を正確に検出されな
かったりする等の問題を生じることがなく、物体の三次
元形状を正確に認識して上記未知数を解くために使用さ
れる視線方向ベクトルを適正に設定することができる。
したがって、上記物体の基準位置に対する位置ずれ量及
び変位角度を、より正確に計測することができる。
【0079】請求項6に係る発明は、計測位置に配設さ
れた物体のエッジラインを複数の物体検出手段によって
それぞれ検出するように構成したため、この物体検出手
段の検出データにに基づき、上記エッジライン上の任意
の位置に設定された注目点の検出座標データを抽出する
ことにより、物体検出手段の軸線方向に対する物体の変
位量を正確かつ迅速に検出し、物体の三次元形状を適正
に把握できるという利点がある。
【0080】請求項7に係る発明は、物体のエッジライ
ンに対応する位置に鏡板を設置し、物体検出手段によっ
て物体のエッジラインと、鏡板に写し出された鏡像とを
同時に検出してその検出データに基づき、上記エッジラ
イン上の任意の位置に設定された注目点の検出座標デー
タを抽出するように構成したため、単一の検出手段によ
ってカメラの軸線方向に対する物体の変位を正確に検出
し、物体の三次元形状を適正に把握することができる。
【0081】請求項8に係る発明は、円形のエッジライ
ンを有する物体の基準位置を構成する基準座標系のx−
y平面上に上記エッジラインを位置するように上記基準
座標系を設定するように構成したため、基準位置にある
と仮定されるエッジラインを表す三次元曲線を簡単な関
数によって定義付けることができるため、未知数の値を
容易に行なうことができる。したがって、オイル注入孔
もしくはボトル孔等の円形のエッジラインを有する物体
が基準位置からずれた状態で、組立ラインの加工位置に
搬送された場合においても、上記オイル注入孔及びボル
ト孔等の位置を正確に認識してオイルの自動注入作業及
びボルトの自動締付作業等を正確に実行できるという利
点がある。
【0082】請求項9に係る発明は、円形のエッジライ
ン上に設定された注目点に加えて、円の重心位置を注目
点として設定し、物体検出手段の検出視点から円の重心
に向かう視線方向ベクトルを設定するように構成したた
め、上記エッジライン上に設定された注目点と、円の重
心からなる注目点とに向けて設定される視線方向ベクト
ルの両方に基づいて物体の設置状態を、より正確に計測
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る物体計測装置の全体構成を示す説
明図である。
【図2】物体計測装置に設けられた計測手段の構成を示
すブロック図である。
【図3】本発明に係る物体計測方法の実施例を示す説明
図である。
【図4】本発明に係る物体計測方法の別の実施例を示す
説明図である。
【図5】本発明に係る物体計測方法のさらに別の実施例
を示す説明図である。
【図6】本発明に係る物体計測方法のさらに別の実施例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 物体 2 入力手段 3 物体検出手段 4 計測手段 5 照射手段 6 カメラ 7 第1データ抽出手段 8 第2データ抽出手段 9 位置変換手段 10 第1ベクトル設定手段 11 第2ベクトル設定手段 12 方程式設定手段 13 算出手段 14 鏡板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−307812(JP,A) 特開 平5−10751(JP,A) 特開 昭63−288695(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 21/20 G01B 11/24

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め設定された基準位置に物体があると
    仮定してそのエッジラインを予め設定された媒介変数に
    よって定義付けられた三次元曲線のデータとして入力す
    る入力手段と、入力されたデータに応じて上記エッジラ
    イン上に位置する複数点の注目点の基準座標データを抽
    出する第1データ抽出手段と、計測位置に配設された物
    体のエッジラインを検出する物体検出手段と、この物体
    検出手段の検出データに基づいて上記エッジライン上に
    設定された注目点の検出座標データを抽出する第2デー
    タ抽出手段と、この第1,第2データ抽出手段によって
    抽出された両座標データの一方を、位置ずれ量及び変位
    角度の未知数からなる位置変換パラメータを使用して位
    置変換する位置変換手段と、この位置変換手段によって
    変換された注目点の座標データに基づいて物体検出手段
    の検出視点から位置変換後の注目点に向かう視線方向ベ
    クトルを設定する第1ベクトル設定手段と、上記両座標
    データの他方に基づいて物体検出手段の検出視点から上
    記エッジライン上の注目点に向かう視線方向ベクトルを
    設定する第2ベクトル設定手段と、この第1,第2ベク
    トル設定手段によって設定された両視線方向ベクトルの
    外積が0になる拘束条件に基づいて各注目点につき2個
    の連立方程式を設定する方程式設定手段と、この方程式
    を解くことにより各注目点ごとに設定された未知数の媒
    介変数及び未知数の位置変換パラメータを算出して物体
    の基準位置に対する上記位置ずれ量及び変位角度の未知
    数を算出する算出手段とを設けたことを特徴とする物体
    計測装置。
  2. 【請求項2】 計測位置に配設された物体のエッジライ
    ンにスリット光を照射する照射手段と、この照射手段に
    よって照射されたエッジライン上の注目点の画像を撮影
    するカメラとからなる物体検出手段を設けたことを特徴
    とする請求項1記載の物体計測装置。
  3. 【請求項3】 予め設定された基準位置に物体があると
    仮定して設定されたデータに基づいてこの物体のエッジ
    ラインを予め設定された媒介変数によって定義付けられ
    た三次元曲線として表した後、このエッジライン上に位
    置する複数点の注目点の基準座標データを抽出するとと
    もに、計測位置に配設された物体のエッジラインを物体
    検出手段によって検出し、この検出データに基づいてエ
    ッジライン上に位置する注目点の検出座標データを抽出
    した後、この注目点の検出座標データ及び上記基準座標
    データの一方を、位置ずれ量及び変位角度の未知数から
    なる位置変換パラメータを使用して位置変換し、この位
    置変換後の座標データに基づいて上記物体検出手段の検
    出視点から位置変換後の注目点に向かう視線方向ベクト
    ルを設定するとともに、上記両座標データの他方に基づ
    いて物体検出手段の検出視点から上記エッジライン上の
    注目点に向かう視線方向ベクトルを設定した後、これら
    の視線方向ベクトルの外積が0になる拘束条件に基づい
    て各注目点につき2個の連立方程式を設定し、この方程
    式を解くことにより各注目点ごとに設定された未知数の
    媒介変数及び未知数の位置変換パラメータを算出して
    体の基準位置に対する位置ずれ量及び変位角度の未知数
    を算出するように構成したことを特徴とする物体計測方
    法。
  4. 【請求項4】 物体検出手段によって検出された計測位
    置にある物体のエッジラインの検出データと、基準位置
    にあると仮定された物体のエッジラインを上記物体検出
    手段によって検出した場合に求められる仮想データとに
    基づき、非線形方程式の数値解法に使用する未知数の初
    期値を設定するように構成したことを特徴とする請求項
    3記載の物体計測方法。
  5. 【請求項5】 計測位置に配設された物体のエッジライ
    ンを検出する物体検出手段の検出視点を複数個所に設定
    し、上記物体のエッジラインを多方向から検出するよう
    に構成したことを特徴とする請求項3記載の物体計測方
    法。
  6. 【請求項6】 計測位置に配設された物体のエッジライ
    ンを複数の物体検出手段によってそれぞれ検出し、この
    検出データに基づいてエッジライン上に位置する注目点
    の検出座標データを抽出するように構成したことを特徴
    とする請求項3記載の物体計測方法。
  7. 【請求項7】 計測位置に配設された物体のエッジライ
    ンを映し出す鏡板を設置し、物体検出手段によって上記
    物体のエッジライン及びその鏡像を検出し、この検出デ
    ータに基づいてエッジライン上に位置する注目点の検出
    座標データを抽出するように構成したことを特徴とする
    請求項3記載の物体計測方法。
  8. 【請求項8】 円形のエッジラインを有する物体の基準
    位置を構成する座標系のx−y平面上に上記エッジライ
    ンが位置するように物体の基準座標系を設定したことを
    特徴とする請求項3記載の物体計測方法。
  9. 【請求項9】 エッジライン上の注目点に加えて、エッ
    ジラインを構成する円の重心を注目点として設定し、検
    出手段の検出視点から上記円の重心に向かう視線方向ベ
    クトルを設定するように構成したことを特徴とする請求
    項8記載の物体計測方法。
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