JP3375924B2 - コジェネレーションシステム - Google Patents
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Description
に関する。
に、冷却水が過給機1を冷却した後、過給機冷却水冷却
器2によって熱交換され、その後再度過給機1に戻り冷
却するという閉鎖回路となっている。この閉鎖回路は、
過給機冷却水を循環させるためのポンプ3と、過給機1
の過冷却を防ぐために過給機冷却水の温度を調節する温
度調節弁4と、冷却系内の水量の調節を図る膨張タンク
5等により構成されている。この構成においては、過給
機1の冷却系は、エンジンの冷却系とは別に設けられて
いる。また、冷却水が過給機1を冷却した際に過給機か
ら伝達された熱(以下このように冷却水に伝達される熱
を「冷却熱」という。)は過給機冷却水冷却器2から補
機冷却水を介して冷却塔6に伝達され、冷却塔6から系
外へと放出されている。
段が用いられている場合も多い。
ンジンに沸騰冷却式冷却手段が用いられており、その冷
却熱を低圧蒸気として利用している場合、過給機の冷却
熱を系外へ廃熱として捨てているのはエネルギーの無駄
であり、うまく有効利用できないかとの要求があった。
また、エンジンの冷却系統を過給機の冷却にも利用でき
ないかとの要求もあった。
利用でき、また、エンジンの冷却手段と過給機の冷却手
段とを共用することによりシステムの簡素化、信頼性の
向上を図ることができるコジェネレーションシステムを
提供することを目的とする。
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものではない。
て、沸騰冷却式冷却手段を用いる。ここに沸騰冷却と
は、主に沸騰域にある冷却温水を利用した冷却方式をい
う。沸騰冷却は、エンジン本体の冷却方式としてはすで
に実用化されている冷却方式であるが、過給機に用いら
れた例はなかった。沸騰冷却方式を過給機に適用した場
合、軸受け潤滑油が高温によリコーキングをおこして軸
シールの損傷をきたしたり、過給機ケーシングの温度変
化が大きくなることに対する機械的強度が懸念されたた
めである。
験および過給機強度試験を行い、これらの試験を通じて
冷却水の循環比を一定値以上に設定すれば沸騰冷却式冷
却手段を過給機にも適用可能であることを見出したもの
である。
関係を示している。また、図3は、図2の各沸騰域に対
応する液相7の状態を示しており、(a)は非沸騰域の
液層7の状態を、(b)は核沸騰域の液層7の状態を、
(c)は遷移沸騰域の液層7の状態を、(d)は膜沸騰
域の液層7の状態をそれぞれ示している。沸騰冷却は理
論的には、図2における核沸騰域内の「使用域」で示さ
れている範囲を中心とした領域での冷却であるが、実機
においては、核沸騰域のみではなくその周辺の領域での
冷却も有り得るものと考えられている。
度差に対する熱流束の勾配は急である。また、そのとき
の液層は図3(b)で示される状態になっており沸騰核
9から成長した気泡10は未だ蒸気膜を形成していない
ので、伝熱母材8と液相7との間の熱伝達は良好に行わ
れる状態にある。
体の冷却を沸騰域にある冷却温水を利用した沸騰冷却の
みで行う沸騰冷却式過給機と、前記エンジンと前記過給
機本体とで共用され、気水混合状態の冷却水を蒸気と飽
和水に分離する気水分離器と、前記気水分離器と前記過
給機本体の水冷ジャケットとを接続し、冷却水を自然循
環させる過給機上昇管および過給機下降管と、前記エン
ジンから前記気水分離器へ設けられたエンジン上昇管
と、前記気水分離器から前記エンジンへ冷却水を供給す
るためのエンジン下降管とを備え、前記エンジンおよび
前記過給機本体の冷却熱は前記気水分離器で低圧蒸気に
変換されて系外へ取出され、エネルギーの有効利用が図
られることを特徴とするコジェネレーションシステムを
提供して前記課題を解決する。
た過給機の冷却熱は低圧蒸気として回収されるので、熱
効率の優れたコジェネレーションシステムを提供するこ
とができる。また、エンジンと過給機の冷却手段を共用
することができるので、コジェネレーションシステムの
設備費用の低減、機器の信頼性の向上、設備スペースの
有効利用等をはかることができる。
ェネレーションシステムにおいて、前記過給機用の冷却
水の循環比が2以上であることを特徴とする。
上となるように冷却手段の設計がなされ、過給機は必要
かつ十分に冷却されるので、損傷を生じることなく長期
にわたり運転できる過給機を提供することができる。ま
た過給機軸受け潤滑油が過熱劣化(コーキング)して軸
シールに損傷を与えることもない。
載のコジェネレーションシステムにおいて、前記気水分
離器が前記過給機本体の上方に設けられていることを特
徴とする。
の高低差が確保できかつ上昇管と下降管の配管長さを短
く設置できるので、沸騰冷却式冷却手段内の冷却水の循
環が良くなり、良好な冷却性能を確保することができ
る。
に基づき説明する。はじめに図4、5により、沸騰冷却
式冷却手段を用いた過給機(以下「沸騰冷却式過給機」
という。)の概念を説明し、その後図5以下により具体
的な構造等について説明することとする。
を示している。エンジン排ガスにより回転駆動される過
給機本体21の外周には過給機本体21を冷却する冷却
水を流通させるための水冷ジャケット20が設けられて
いる。一方過給機本体21の上方には、気水混合状態の
冷却水を、蒸気と飽和水に分離する気水分離器22が設
けられている。水冷ジャケット20と気水分離器22
は、水冷ジャケット20内の冷却水を気水分離器22へ
と通じる上昇管24、および気水分離器22から水冷ジ
ャケット20へと通じる下降管23により連結されてお
り、ひとつの循環回路を形成している。
給機本体21の水冷ジャケット20内に供給された冷却
水は、過給機本体21を冷却した後、上昇管24を通じ
て再び気水分離器22へと戻る。気水分離器22に備え
られた圧力センサ26が、内圧が所定の数値を超えてい
ることを感知すると、圧力調整弁25が開放され、気水
分離器22内の低圧蒸気は有効利用されるため系外へ排
出される。これにより減少した水は、給水タンク64
(図9参照)からの配管を介して補給される。
冷却式冷却手段の概念図である。本図を用いて、沸騰冷
却式冷却手段の冷却水の循環について以下に説明する。
シング32の外周面を蓋う水冷ジャケット20と、その
上方に配置された気水分離器22と、両者を結ぶ下降管
23、および上昇管24を備えている。過給機ガスケー
シング32の外周面は、その部分を蓋う水冷ジャケット
20内の冷却水が沸騰する際の蒸発熱、および冷却水へ
の熱伝導により冷却される。
度は摂氏100度以上となっている。例えば、系統内圧
力が0.1メガパスカル(MPa)に保持されている場
合の系統内に流通する冷却水の温度は略摂氏121度で
ある。以下この条件の下で説明する。
冷ジャケット20に供給される冷却水は飽和水の状態に
あり、その比重は略0.94である。一方過給機ガスケ
ーシング32により水冷ジャケット20内で加熱され、
上昇管24から気水分離器22へと戻ってゆく冷却水は
気水混合状態となっており、その比重は略0.4〜0.
7である。従って上昇管23中の冷却水の比重と下降管
24中の冷却水の比重は大きく異なる。また、水冷ジャ
ケット20から上昇管24にかけて沸騰により比較的強
い冷却水の上昇現象が起きる。これらの比重差と沸騰に
よる上昇現象を利用して沸騰冷却式冷却手段内の冷却水
は系統内を循環する。したがって冷却水の循環に、基本
的にはポンプ等の動力を必要としない。
能に直接影響するので、気水分離器22の設置位置、下
降管23および上昇管24の長さなどは構造上冷却性能
を左右する要因となる。また、気水の界面面積の広狭
も、冷却水の蒸発量に影響するので、循環の良し悪し、
ひいては冷却性能に影響を与えることが経験上判明して
いる。
22は、過給機本体21近傍の上方に設けることが望ま
しい。過給機本体21の直上に設ければ更に良い。下降
管23および上昇管24は、その長さをなるべく短く垂
直に設けることが望ましい。また気水界面面積は、スペ
ースの許す範囲でなるべく大きくとることが望ましい。
したがって気水分離器22の形状が円筒形である場合に
は横向きに設置することが望ましい。
要因により変化する冷却性能を一つの指標であらわすた
め、「循環比」なる概念を導入する。ここに、循環比は
100%負荷定格運転時における、系統内冷却水の1時
間あたりの総循環量を、系統内総冷却水量で除した値を
いう。また、エンジンと過給機本体21とが気水分離器
22を共用しているような場合には、総冷却水量の計算
は、共通部分の水量を非共通部分の水量の比で按分して
行うものとする。この循環比なる概念を導入することに
より、気水分離器22の設置場所や大きさ、形状、下降
管23や上昇管24の配管長さ、傾きなど設計上の変更
が沸騰冷却式冷却手段の冷却水の循環性能、換言すれば
冷却性能に与える影響を、一つの指標でとらえることが
可能である。本発明において、必要な循環比の値は2以
上である。
示すカットモデルである。2つの軸受け35a,35b
により回転自在に保持されている軸36の両端部には、
タービン33およびコンプレッサー34が取り付けられ
ている。エンジン(図示せず。)排気マニホールドから
過給機ガスケーシング32内へ導かれた排ガスは、自ら
の圧力でタービン33を回転駆動して、図6の左方向に
吹き抜ける。タービン33が回転されると軸36の他端
側に固定されているコンプレッサー34も回転され、空
気取り入れ部37から空気が取り入れられる。取り込ま
れた空気は圧縮空気供給部38を介してエンジン吸気側
(図示せず。)へ強制的に圧縮空気として送り込まれ
る。
ジャケット20に蓋われており、ジャケット内には冷却
水が流通して、過給機ガスケーシング32を冷却してい
る。また、軸受け35は、給油孔39を介して供給され
る潤滑油(クランクケース油と共通)により潤滑されて
いる。
合に、冷却が適切に行われているか否かを判断する基準
は、機関に負荷をかけて運転継続した場合の過給機ガス
ケーシング頂上部40および側部41の応力と温度であ
る。過大な応力は機関の強度寿命に影響し、高温度は軸
受け潤滑油のコーキングにより発生する軸シール42の
損傷につながるからである。応力の上限は過給機ガスケ
ーシング頂上部40および側部41を形成する材料の材
質や形状により定めることが望ましい。また、温度の上
限は軸受け35を潤滑する潤滑油の耐熱性を考慮して定
めることが望ましい。
機を備えたガスエンジン61、およびそのガスエンジン
61を備えたコジェネレーションパッケージ70を示
す。図7はパッケージの背面図、図8は正面図である。
ガスエンジン61には発電機62が直結されている。
6気筒であり、第1シリンダー61aの斜め上方位置に
過給機本体21が取り付けられている。また、過給機本
体21とガスエンジン61の冷却系は沸騰冷却式冷却手
段で共用化されており、このため共用の気水分離器22
はガスエンジン61の直上に設けられている。また過給
機本体21から気水分離器22へは過給機上昇管71
が、ガスエンジン61から気水分離器22へはエンジン
上昇管72がそれぞれ独立して設けられており、これら
は気水分離器22の側部開口に取り付けられている。こ
れに対して気水分離器22から過給機本体21およびガ
スエンジン61へ冷却水を供給するため、一本の共通下
降管73が気水分離器22の下部開口に取り付けられて
おり、そこから下方に伸延する共通下降管73は過給機
本体21の上方で二又に分岐し、過給機下降管74とエ
ンジン下降管75となってそれぞれ過給機本体21およ
びガスエンジン61へと導かれている。
点火されエンジンの運転が開始されると、ガスエンジン
61に直結された発電機62が回転され、発電が開始さ
れる。エンジンで燃焼されたガスは、排気マニホールド
を介して一部が過給機本体21に供給され、過給機本体
21を回転させて、エンジンの出力をさらに増加させ
る。エンジンの燃焼に由来するこの排気ガスは高温であ
るため、過給機本体21の温度は上昇する。燃料ガスの
燃焼熱により上昇するガスエンジン61および過給機本
体21の温度は、共用の沸騰冷却式冷却手段により一定
値以下に保持される。
おいて加熱された冷却水は、気水混合状態となってエン
ジン上昇管72および過給機上昇管71中を上昇し、気
水分離器22へと導かれる。各上昇管71、72の気水
分離器22への取付け口が気水分離器22の側部に設け
られているのは、蒸気と温水との分離を良好にするため
である。又、共通下降管73が気水分離器22下部開口
に取り付けられているのは、冷却水のみを、エンジン6
1および過給機本体21に供給するためである。気水分
離器22で冷却水と分離された低圧蒸気は、気水分離器
22内の上部に開口を有する蒸気取出し管76を介して
当コジェネレーションパッケージ70外へと導かれ、有
効利用される。
ンジンのコジェネレーションパッケージ70におけるエ
ネルギーのインプットとアウトプットを示す。
ける最大のインプットは、エンジン燃料たる燃料ガスで
ある。コジェネレーションパッケージ70に投入された
燃料ガスのエネルギーは、ガスエンジン61の燃焼室内
で燃焼することにより運動エネルギーと熱エネルギーに
変換される。このうち運動エネルギーは、ガスエンジン
61に直結する発電機62に伝えられ、電気エネルギー
に変換されて系外に取出されて有効利用される。
冷却熱はエンジンの上方に設けられた気水分離器22よ
り低圧蒸気に変換されて系外へ取出され有効利用され
る。発電機62やガスエンジン61外表面からの放熱で
パッケージ内の温度は上昇する。また、エンジンクラン
クケース油(過給機の潤滑油も兼ねる。)の温度も上昇
するのでこれらを冷却するため、別に水冷式の冷却装置
63が独立して設けられている。
水が、給水タンク64から脱気膜装置65を経て気水分
離器22へ適宜補給される。
たが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、過
給機を適用することができるディーゼルエンジン、ガソ
リンエンジン等であっても良い。
ーションパッケージの例を示したが、本発明はこれのみ
に限定されるものではなく、例えば陸上用定置発電機、
舶用補機エンジン等への適用も可能である。
カル(MPa)の場合について説明したが本発明はこれ
のみに限定されるものではなく、これ以上の圧力に設定
することもできる。この場合には冷却水温度が摂氏12
0度以上となるので、循環比を大きめに取ることが望ま
しい。
却式冷却手段を適用することにより、これまで廃棄され
ていた過給機の冷却熱を低圧蒸気として取出してエネル
ギーの有効利用を図ることができる。また、過給機の冷
却手段をエンジンの冷却手段と共用することができるの
で、設備費用の低減、システムの簡素化、機器の信頼性
の向上、設備スペースの有効利用等をはかることができ
る。
示す図。
は非核沸騰域を、(b)は核沸騰域を、(c)は遷移沸
騰域を、(d)は膜沸騰域をそれぞれ示す図。
図。
アウトプットを示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】 エンジンと、 過給機本体の冷却を沸騰域にある冷却温水を利用した沸
騰冷却のみで行う沸騰冷却式過給機と、 前記エンジンと前記過給機本体とで共用され、気水混合
状態の冷却水を蒸気と飽和水に分離する気水分離器と、 前記気水分離器と前記過給機本体の水冷ジャケットとを
接続し、冷却水を自然循環させる過給機上昇管および過
給機下降管と、 前記エンジンから前記気水分離器へ設けられたエンジン
上昇管と、前記気水分離器から前記エンジンへ冷却水を
供給するためのエンジン下降管とを備え、 前記エンジンおよび前記過給機本体の冷却熱は前記気水
分離器で低圧蒸気に変換されて系外へ取出され、エネル
ギーの有効利用が図られることを特徴とするコジェネレ
ーションシステム。 - 【請求項2】 前記過給機用の冷却水の循環比が2以上
であることを特徴とする請求項1に記載のコジェネレー
ションシステム。ここに、循環比は100%負荷定格運
転時における、系統内冷却水の1時間当たりの総循環量
を、系統内総冷却水量で除した値をいう。 - 【請求項3】 前記気水分離器が前記過給機本体の上方
に設けられていることを特徴とする請求項1または2に
記載のコジェネレーションシステム。
Priority Applications (1)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000014247A JP3375924B2 (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | コジェネレーションシステム |
Publications (2)
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JP2001207857A JP2001207857A (ja) | 2001-08-03 |
JP3375924B2 true JP3375924B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=18541730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000014247A Expired - Lifetime JP3375924B2 (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | コジェネレーションシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
DE102006011797A1 (de) * | 2006-03-15 | 2007-09-20 | Man Nutzfahrzeuge Ag | Fahrzeug oder stationäre Kraftanlage mit einer aufgeladenen Brennkraftmaschine als Antriebsquelle |
CN103415680B (zh) * | 2011-03-03 | 2016-08-24 | 丰田自动车株式会社 | 内燃机的暖机促进装置 |
-
2000
- 2000-01-20 JP JP2000014247A patent/JP3375924B2/ja not_active Expired - Lifetime
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