JP3372603B2 - 排気弁 - Google Patents

排気弁

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JP3372603B2
JP3372603B2 JP23058893A JP23058893A JP3372603B2 JP 3372603 B2 JP3372603 B2 JP 3372603B2 JP 23058893 A JP23058893 A JP 23058893A JP 23058893 A JP23058893 A JP 23058893A JP 3372603 B2 JP3372603 B2 JP 3372603B2
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早苗 中村
玄夫 森
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エスエムシー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気弁に関し、一層詳
細には、供給された流体の圧力が所定圧以上となった時
点で、前記流体を排出状態から外部機器への供給状態に
切り換える排気弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワーク等を搬送するためにアク
チュエータが利用され、このアクチュエータであるシリ
ンダ装置を駆動させるために、流体供給源、切換弁、流
量制御弁等を配管接続して流体圧回路が構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示
すようなシリンダ装置2のピストン4が往復動作する場
合、一方のシリンダ室6aから排出される流体の断熱膨
張作用により管路7の途上に水滴が発生し、この水滴が
シリンダ室6a内に流入して滞留するという問題があ
る。また、シリンダ装置2と切換弁との間の管路8に発
生した水滴が他方のシリンダ室6bに流入する。この結
果、前記シリンダ室6a、6b内に滞留した水滴は、前
記ピストン4が往復動作する場合に負荷となり、また、
シリンダ装置2におけるピストン4の作動不良を引き起
こす原因となる。
【0004】そこで、前記問題点を解消する手段とし
て、例えば、配管容積を減少させる、シリンダ装置
の駆動圧力を低下させる、空気の露点を低下させる等
が考えられる。しかし、前記では、設置環境に応じて
シリンダ装置の取り付け位置が異なり、前記シリンダ装
置への配管長を短縮することが困難な場合があり、配管
容積を減少させることができないという不都合がある。
前記では、シリンダ装置の駆動圧力を低下させること
によりピストンの推力が減少する不具合がある。前記
では、空気の露点を低下させるため、例えば、湿度を下
げるためにはドライヤ等の設備が必要になる等の問題が
ある。
【0005】一方、従来技術に係る排気弁をシリンダ装
置2の近傍に配設し、該排気弁を介してシリンダ室6
a、6b内の流体を急速に排出させることが考えられ
る。しかし、この場合であっても、前記排気弁は、流体
圧回路の配管途上に発生する水滴のシリンダ室6a、6
b内に流入する量を減少させることはできるが、前記水
滴がシリンダ室6a、6b内に流入することを完全に阻
止することができない、という不都合がある。
【0006】本発明は、この種の問題を解決するために
なされたものであって、外部機器に対して水滴等の不純
物が流入することを阻止することが可能な排気弁を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、外部より流体が供給される第1のポー
トと、前記第1のポートより供給された流体を外部機器
に供給し、あるいは、前記外部機器より流体が供給され
る第2のポートと、前記第1のポートに連通し、流体を
外部に排出する第3のポートと、前記第2のポートに連
通し、流体を外部に排出する第4のポートと、前記第1
と第2のポート間に配設され、流体圧によって弾性変形
あるいは変位する第1と第2の弁体とを備え、前記第1
弁体は、前記第1ポートから供給される流体の圧力が所
定圧力以下の際、第1と第2のポート間を連通する通路
を閉塞するとともに、第1と第3のポート間を連通し、
一方、前記第1ポートから供給される流体の圧力が所定
圧力以上の際、前記第1と第2の弁体が弾性変形あるい
は変位して前記第1と第3のポート間を連通する通路を
閉塞するとともに前記第1および第2のポート間の通路
を連通させ、さらに、外部機器より前記第2ポートに流
体が供給された際、前記第2弁体が弾性変形あるいは変
位して前記第2と第4のポート間の通路を連通させるこ
とを特徴とする。
【0008】この場合、前記第1弁体を、ピストンロッ
ドの一端部に形成された膨出部とし、第2弁体を断面略
傘形状のチェック弁とすると好適である。
【0009】また、第1弁体を、底面部に波形状の環状
リップが形成され、上面部に複数の突起部が形成された
バルブ部材とすると好適である。
【0010】さらに、第1弁体を、縦断面略T字状を呈
し、下方側に膨出するリップが側面部に形成されたバル
ブ部材とすると好適である。
【0011】さらにまた、第1弁体を、ブッシュによっ
て係止されたばね部材の弾発力によって変位するバルブ
部材とすると好適である。
【0012】
【作用】本発明に係る排気弁では、第1ポートから供給
される流体の圧力が所定の圧力に到達するまでの間、第
1弁体が、弾性変形あるいは変位して第1と第2のポー
ト間を連通する通路を閉塞するとともに、第1と第3の
ポート間を連通させる。従って、第1弁体と第1ポート
との間の通路等に存する当初から水分を含んだ流体は、
第3ポートから大気中に排気される。
【0013】一方、第1ポートから供給される流体の圧
力が所定圧力以上に到達すると、第1弁体並びに第2弁
体が弾性変形あるいは変位し、第1弁体は第1および第
3のポート間の通路を閉塞するとともに、前記第1およ
び第2のポート間の通路を連通させる。従って、水分を
含まない流体は、第2ポートを介して外部機器に供給さ
れる。
【0014】さらに、外部機器より前記第2ポートに流
体が供給された際、前記第2弁体が弾性変形あるいは変
位して前記第2と第4のポート間の通路を連通させる。
従って、外部機器内に当初から存する水分を含んだ流体
は、第4ポートを介して大気中に排気される。
【0015】さらに、前記第1弁体をピストンロッドに
形成された膨出部とし、あるいは断面略T字状を呈する
バルブ部材等とすることにより、設定圧力に対応して各
種部材を選択することが可能である。
【0016】
【実施例】本発明に係る排気弁について、実施例を挙
げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0017】図1および図2は、本発明の第1の実施例
に係る排気弁10の縦断面図である。この排気弁10
は、断面略T字状を呈するボデイ12と、前記ボデイ1
2の孔部14にシール部材16を介して気密に連結され
る筒状のボデイ18とを有する。前記ボデイ12の互い
に対向する両端部には、夫々管継手機構20(後述す
る)を備え、軸線方向に略一致する第1ポート22並び
に第2ポート24が画成されている。
【0018】この場合、後述するように、前記第1ポー
ト22に図示しない切換弁を介して圧縮空気供給源(図
示せず)が接続され、前記第2ポート24に外部機器
(例えば、シリンダ)が接続される。従って、第1ポー
ト22を介して排気弁10内に導入された圧縮空気は前
記第2ポート24からシリンダに対して供給され、シリ
ンダ室内のピストンを一方のストロークエンドまで移動
させる。その際、前記第2ポート24はシリンダに対し
て圧縮空気供給ポートとして機能する。
【0019】シリンダ室内のピストンが一方のストロー
クエンドまで移動した後、前記とは反対に、ピストンを
他方のストロークエンドまで移動させる場合、前記シリ
ンダ室に供給された圧縮空気が第2ポート24を介して
排出される。その際、前記第2ポート24は圧縮空気排
気ポートとして機能する。
【0020】前記ボデイ12とボデイ18との結合部位
に近接する部位には、外部機器であるシリンダに対する
圧縮空気の供給時における排気口として機能する第3ポ
ート26が画成されているとともに、前記ボデイ12の
略中央部の下面部には孔部28が画成され、前記孔部2
8にシートリング30が嵌入されている。このシートリ
ング30の入口部位にはサイレンサエレメント32が配
設され、且つシリンダの排気時における排気口として機
能する第4ポート34が画成されている。前記シートリ
ング30には、前記第4ポート34から上方に延在して
テーパ状に縮径し、さらに、第2ポート24に連通する
貫通路36が画成されている。なお、前記サイレンサエ
レメント32は、その底面に配設された金網部材38に
よって固定されている。
【0021】前記ボデイ12の第1ポート22と第2ポ
ート24との間に位置し、前記シートリング30の貫通
路36の上方にはテーパ状の壁部に着離する断面傘形の
チェック弁40が設けられている。前記チェック弁40
は第2弁体として機能するものであり、図1に示すよう
に、圧縮空気の押圧作用によってテーパ状の壁部に着座
する一方、図2に示すように、前記壁部から離間してシ
ートリング30の貫通路36を閉塞して第2ポート24
と第4ポート34との連通状態を遮断するように機能す
る。前記チェック弁40によって区分される下方側の一
方の室42は、前記貫通路36を介して第4ポート34
に連通するとともに、通路44を介して第2ポート24
に連通している。前記チェック弁40の上方には、第1
環状突起部46にピストンロッド48の底部が着座する
ことにより非連通状態となる室50と室52とが画成さ
れている。前記室50は、連通路54並びに通路56を
介して第1ポート22に連通している。
【0022】ボデイ12内には、ばね部材58の弾発力
の作用下にシリンダ室60内を矢印XまたはY方向に変
位するピストン62が配設され、前記ピストン62にピ
ストンロッド48が連結されている。前記ピストン62
の外周部には環状溝が画成され、前記環状溝に断面略V
字状の環状パッキン64が装着されている。前記ピスト
ンロッド48の底部には第1弁体として機能する膨出部
66が形成され、該膨出部66の外周面は弾性部材67
によって被環されている。前記ピストンロッド48が矢
印X方向に変位することにより、膨出部66の底面部は
チェック弁40の上方に近接する第1環状突起部46に
着座する。一方、前記ピストンロッド48が矢印Y方向
に変位することにより、膨出部66の上面部は第1環状
突起部46に対向して形成された第2環状突起部68に
着座する。前記第2環状突起部68に着座した場合、弾
性部材67は、ピストンロッド48の軸線に沿って画成
された環状通路70を閉塞する。
【0023】このように、弁体として機能するピストン
ロッド48の膨出部66は、該ピストンロッド48が矢
印X方向に変位することにより第1環状突起部46に着
座して室50と室52とを非連通状態にするとともに、
環状通路70を介して室50と第3ポート26とを連通
させる(図1参照)。一方、ピストンロッド48は矢印
Y方向に変位することにより第2環状突起部68に着座
して室50と第3ポート26との連通状態を遮断すると
ともに、室50と室52とを連通させる。なお、前記環
状通路70と略平行に室50とシリンダ室60とを連通
する通路72が画成されている。
【0024】前記ボデイ18の端部には閉塞部材74が
嵌着され、前記閉塞部材74に近接してばね部材58の
端部を支持する支持部材76が設けられている。
【0025】前記管継手機構20は、第1ポート22側
の図示しない圧縮空気供給源あるいは第2ポート24側
の外部機器から圧縮空気を供給すべく、例えば、ビニー
ル製のチューブ等の一端部が挿入自在に形成されてい
る。具体的には、管継手機構20は、リリースブッシュ
78を有し、前記リリースブッシュ78の外側にガイド
部材80、チャック部材82、内周面が所定の角度で傾
斜している環状のシール部材84を順次配置することで
構成される。
【0026】チャック部材82は、弾性を有する金属製
の平板をリング状に構成したものであり、その側面には
スリットが等間隔に複数個画成され、該チャック部材8
2の先端部には、内側に曲折する爪部86が形成され、
この爪部86は先端に指向して鋭化されている。リリー
スブッシュ78は略円筒状に形成され、その先端部に
は、装着時にチャック部材82の爪部86に当接するエ
ッジ(図示せず)が形成され、側面には、スリット88
が等間隔に複数個画成されている。
【0027】本発明の第1実施例に係る排気弁10は、
基本的には、以上のように構成されるものであり、次に
該排気弁10をシリンダ90のポート92、94に接続
した状態における動作について図3A〜図3Cを参照し
て説明する。図中において、参照符号10a、10b
は、前記排気弁10と同一の構成の排気弁であり、構成
要素の説明は、図1および図2を参照して行う。なお、
前記排気弁10a、10bには、図示しない圧縮空気供
給源からの圧縮空気を切り換えて供給する切換弁(図示
せず)が接続され、前記切り換え操作を経て排気弁10
a、10bに圧縮空気が供給されるように構成されてい
る。
【0028】先ず、図示しない切換弁に連通しているビ
ニールチューブ等の先端を排気弁10aの第1ポート2
2に挿入する。前記第1ポート22の孔部の底部まで挿
入した後、該ビニールチューブを軽く引くと、管継手機
構20のチャック部材82の爪部86が前記ビニールチ
ューブに刺入して、該ビニールチューブの抜脱を阻止す
る。従って、確実にビニールチューブと第1ポート22
とが接続される。同様にして、第2ポート24もシリン
ダ90の一方のポート92から連通しているビニールチ
ューブに接続される。なお、前記排気弁10aと同様に
して、排気弁10bの第2ポート24とシリンダ90の
他方のポート94とを配管接続し、第1ポート22側を
切換弁に接続する。
【0029】以上の作業を経た後、先ず、図示しない圧
縮空気供給源から切換弁を経て排気弁10aに圧縮空気
を供給する。排気弁10aの第1ポート22から流入し
た圧縮空気は通路56に到達し、前記通路56に連通す
る連通路54、室50並びに通路72を介してシリンダ
室60に導入される。前記導入された圧縮空気は、ばね
部材58の弾発力に抗してピストン62を矢印Y方向に
押圧するが、この場合、圧縮空気が所定の設定圧力に到
達するまで、ピストン62の押圧力に対しばね部材58
の弾発力が打ち勝つように設定されている。従って、圧
縮空気が所定の設定圧力に到達するまでは、ピストンロ
ッド48の底部に形成された膨出部66が第1環状突起
部46に着座し、環状通路70を介して室50と第3ポ
ート26とが連通した状態にある。この結果、シリンダ
室60が所定の設定圧力に到達するまでの間、室50、
連通路54、通路56、第1ポート22、並びに圧縮空
気供給源と第1ポート22間のビニールチューブの管路
等に当初から残留していた圧縮空気は第3ポート26か
ら大気中に排気される。前記残留していた圧縮空気が水
分を多く含むものであっても好適に第3ポート26から
外部に排気される。
【0030】このように第3ポート26から排気中にお
いて、第1ポート22から供給された圧縮空気が所定の
設定圧力に到達すると、該圧縮空気のピストン62を押
圧する力がばね部材58の弾発力に打ち勝ってピストン
62を矢印Y方向に変位させる。前記ピストン62の変
位に伴って膨出部66はそれまで着座していた第1環状
突起部46から矢印Y方向に変位して所定距離離間し、
さらに第2環状突起部68に着座するに至る。従って、
環状通路70が膨出部66によって閉塞され、室50と
第3ポート26との連通状態が遮断されることにより、
該第3ポート26からの排気が阻止される。この場合、
図2に示すように、膨出部66が第1環状突起部46か
ら離間することにより間隙が生じて室50と室52とが
連通し、前記室52に流入した圧縮空気は、チェック弁
40を矢印X方向に押圧する。この結果、チェック弁4
0の底部によって貫通路36が遮蔽され、圧縮空気はチ
ェック弁40の裾部を内側に撓ませるように押圧し、該
チェック弁40の裾部を通過した圧縮空気は、連通する
室42、通路44並びに第2ポート24を介してシリン
ダ90の一方の室96に供給され、ピストンを一方のス
トロークエンドまで押圧する。前記シリンダ90の室9
6に供給される圧縮空気は、ビニールチューブの配管途
上において水分を多く含んだ圧縮空気が既に第3ポート
26から排出されているため、全く水分を含まないもの
となっている(図3A参照)。従って、シリンダ90の
室96内に水分が滞留することを防止することができ
る。
【0031】ピストン62が一方のストロークエンドま
で移動する際、シリンダ90の他方の室98に存する圧
縮空気は排気弁10bの第2ポート24に流出し、前記
第2ポート24に連通する通路44を介して室42に導
入される。この場合、前記圧縮空気はチェック弁40の
底面部を矢印Y方向に押圧することにより該チェック弁
40がテーパ状の壁部方向に摺動変位し、室52と室4
2との連通状態を遮断する。そこで、図1に示すよう
に、チェック弁40によって閉塞されていた貫通路36
が開口し、前記圧縮空気は該貫通路36並びにサイレン
サエレメント32を通過して第4ポート34から大気中
に排気される。従って、シリンダ90の他方の室98、
排気弁10bの第2ポート24並びに通路44等に当初
から残留し水分を含んだ圧縮空気は、排気弁10bの第
4ポート34から外部に排気される(図3B参照)。
【0032】次に、図示しない切換弁の切り換え作用下
に排気弁10bの第1ポート22に圧縮空気が供給され
る。前記供給された圧縮空気は、前述したように、所定
の設定圧力に到達するまでの間、図1に示すような状態
のもとに第3ポート26から大気中に排気される。この
場合、排気弁10bと図示しない切換弁との間における
ビニールチューブ等の管路内の水分を多く含んだ当初の
圧縮空気は第3ポート26から外部に排気される。
【0033】このようにして、ピストン62の往復運動
に伴って切換弁の切り換え作用下に図3Aから図3Cの
状態を連続して繰り返すことにより、シリンダ90の両
方の室96、98には、水分を全く含まない圧縮空気を
供給することができる。さらに、当初からシリンダ90
の両方の室96、98に水分を多く含んだ圧縮空気が残
留していても第4ポート34を介して外部に排気するこ
とにより、シリンダ90の両方の室96、98内に水分
が滞留することを防止することが可能となる。従って、
残留する水分に起因してピストンの作動不良等が発生す
ることを防止するとともに、シリンダ90の耐久性を向
上させることが可能となる。
【0034】次に、本発明の第2の実施例に係る排気弁
100を図4および図5に示す。なお、以下の実施例に
おいて、図1並びに図2に示す第1実施例と同一の構成
要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略
する。
【0035】この実施例に係る排気弁100は、略円筒
状のボデイ102の両端部に管継手機構20を備え軸線
方向の略一致する第1ポート22並びに第2ポート24
を有する。前記第1ポート22並びに第2ポート24の
孔部の底面部には、シール部材84に近接してリング状
のスペーサ104が設けられている。前記ボデイ102
の略中央部の底面部には、実質的にシリンダ90に対し
て圧縮空気を供給する際に排気口として機能する第3ポ
ート26が画成されている。さらに、前記ボデイ102
の中央部の上面部には、実質的にシリンダ90より圧縮
空気が排出される際に排気口として機能する第4ポート
34が画成されている。前記第3ポート26と第4ポー
ト34との間には、下方側に縮径するテーパ状の壁部が
形成され、チェック弁40の着座部を構成するガイド部
材106が固定されている。前記ガイド部材106の底
部には孔部108が画成され、前記孔部108は通路5
6を介して第1ポート22に連通する室110と連通し
ている。前記室110には、底面部の外周端縁部が下方
側に膨出して波形状に形成された環状リップ112が設
けられ、一方、その上面部に複数の突起部114が形成
されたバルブ部材116が配設されている。前記環状リ
ップ112は、室110の内壁面に着座した場合、その
波形状の間隙から圧縮空気が流入するように形成され
る。従って、前記バルブ部材116は、第1実施例にお
けるピストンロッド48の膨出部66に代替する機能を
営むものであり、供給される圧縮空気が設定圧力に到達
する前、比較的低圧な圧縮空気が前記環状リップ112
の間隙から流入し、その漏出した圧縮空気が第3ポート
26から外部に排出される。第1ポート22から供給さ
れる圧縮空気が徐々に高圧となって設定圧力に到達する
と、前記バルブ部材116の上面と下面との受圧面積差
によって矢印X方向に押圧する力が増加する。すなわ
ち、前記バルブ部材116を矢印X方向に押圧する力
は、該バルブ部材116の弾性力に打ち勝って環状リッ
プ112を弾性変形させ、従って、環状リップ112に
よって画成された間隙を閉成させる。この結果、第3ポ
ート26は該バルブ部材116の底面部によって閉塞さ
れる(図5参照)。なお、前記ガイド部材106とシー
トリング30との間には、第2ポート24側に連通する
通路118が画成されている。
【0036】次に、本実施例に係る排気弁100の動作
について説明する。なお、シリンダ90の両方のポート
92、94にビニールチューブ等を介して排気弁100
と略同一の2個の排気弁100a、100bを接続する
等、図3と同様に回路構成される。
【0037】図5は第1ポート22と第3ポート26と
が連通する状態を示し、第1ポート22から供給された
圧縮空気は通路56を介して室110内に導入され、バ
ルブ部材116を矢印Y方向に押圧する。従って、第3
ポート26が開成されるとともに、バルブ部材116の
突起部114が孔部108を閉塞する。この結果、第1
ポート22から供給された圧縮空気は所定の設定圧力に
到達するまで第3ポート26から大気中に排気される。
この時、排気弁100a内の通路56、第3ポート26
並びに第1ポート22と切換弁との間の管路等に残留す
る水分を多く含んだ圧縮空気が外部に排気される。
【0038】圧縮空気が所定の設定圧力に到達すること
により、バルブ部材116を矢印X方向に押圧し、該バ
ルブ部材116の弾性力に打ち勝った時点で環状リップ
112が弾性変形して間隙が閉塞され、第3ポート26
は閉塞される。そして、チェック弁40を開成させる圧
力に到達した時点で、前記孔部108を介して通路11
8に向かって流通する圧縮空気はチェック弁40の裾部
を内側に撓ませて通過し、通路118、44を介して第
2ポート24からシリンダ90の一方の室96に供給さ
れる。従って、シリンダ90には水分を全く含まない圧
縮空気が供給され、前記圧縮空気はピストン62をスト
ロークエンドまで押圧する。
【0039】一方、シリンダ90の他方の室98に当初
から残留する圧縮空気は排気弁100bの第2ポート2
4から流入し、チェック弁40を下方側に押圧してガイ
ド部材106の孔部108を閉塞するとともに、シート
リング30の貫通路36を介して第4ポート34から大
気中に排気される。この場合、シリンダ90の室98内
に水分を含んだ圧縮空気が当初から残留している場合で
あっても好適に外部に排気することができる。なお、以
下において、図示しない切換弁の作用下に上記の作業を
連続的に繰り返すことにより、シリンダ90の室96、
98内に水分を含んだ圧縮空気を供給することなく、且
つ前記室96、98から水分を含んだ圧縮空気を排除で
きる等の作用効果は、第1実施例と同様であり、その詳
細な説明を省略する。
【0040】次に、図6、図7並びに図8、図9に夫々
第3並びに第4の実施例に係る排気弁120、140を
示す。ここで、図6および図8は、供給される圧縮空気
が所定の圧力に到達する前、第1ポート22と排出側の
第3ポート26とが連通する状態を示している。図7お
よび図9は、前記圧縮空気が所定の圧力に到達した後、
第3ポートが閉塞されるとともに、第1ポート22と第
2ポート24とが連通する状態を示すものである。な
お、図6および図8は、シリンダ90の室98から導出
される圧縮空気が第4ポート34から排気される状態を
も示すものである。
【0041】図6および図7に示す排気弁120は、ボ
デイ122の略中央部の底面部にブッシュ124を保持
する環状支持部126を設け、さらに、前記ブッシュ1
24に断面略T字状のバルブ部材128を固着している
点で図4並び図5に示す排気弁100と異なる。この場
合、前記ブッシュ124には、第3ポートとして機能す
る狭径な貫通孔130a、130bを画成するととも
に、略中心部の孔部にバルブ部材128の軸部132を
固着している。前記バルブ部材128の側面部には下方
側に突出するリップ134が形成され、前記リップ13
4は所定の圧力以上からなる圧縮空気によって矢印X方
向に押圧され、該リップ134の先端部がブッシュ12
4の上面に接触する(図7参照)。すなわち、リップ1
34が軸部132を中心として内側に撓んで弾性変形す
ることにより、ブッシュ124に画成された貫通孔13
0a、130bを囲繞して閉塞する機能を営む。
【0042】図8および図9に示す排気弁140は、ボ
デイ142の略中央部の底面部にブッシュ144を保持
する環状支持部146を設け、前記環状支持部146に
よって画成された室148をブッシュ144によって閉
塞している。前記ブッシュ144には、第3ポートとし
て機能する狭径な貫通路147a、147bが画成され
ている。前記室148には、ばね部材150の弾発力に
よって矢印XまたはY方向に変位し、環状支持部146
の内壁面を摺動変位するバルブ部材152が配設されて
いる。前記バルブ部材152には、略中心部を貫通する
通路154が画成されている。また、排気弁120、1
40では、第2実施例に係る排気弁100と異なり、チ
ェック弁40の着座部を構成するガイド部材106が別
体で形成されることなく、ボデイ122、142と一体
的に設けられている。
【0043】なお、前記第3および第4実施例に係る排
気弁120、140は、基本的に以上の点において図4
並びに図5に示す排気弁100と構成が異なるのみであ
り、その動作は略同一であることから、同一の構成要素
には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る排気弁によれば、以下の効
果が得られる。
【0045】すなわち、第1ポートから供給され、配管
途上において水分を含んだ流体は、所定圧になるまで第
3ポートから外部に排出され、所定圧に到達した後、水
分を含まない流体を第1ポートから第2ポート側に供給
することが可能となる。従って、前記第2ポート側に接
続される外部機器に対して水分を全く含まない流体を供
給することが可能となる。
【0046】一方、外部機器より流体が第2ポート側に
供給される場合には、第4ポートから外部に排出され
る。
【0047】このようにして、外部機器に水分が滞留す
ることを防止することができるとともに、不純物が流入
することを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る排気弁の縦断面図で
ある。
【図2】図1に示す排気弁の第1ポートと第2ポートと
が連通した状態を示す縦断面図である。
【図3】図3A〜図3Cは、図1に示す排気弁をシリン
ダに接続した状態において、前記排気弁の動作を説明す
るためのブロック図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る排気弁の縦断面図で
ある。
【図5】図4に示す排気弁の第1ポートと第2ポートと
が連通した状態を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る排気弁の縦断面図で
ある。
【図7】図6に示す排気弁の第1ポートと第2ポートと
が連通した状態を示す縦断面図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る排気弁の縦断面図で
ある。
【図9】図8に示す排気弁の第1ポートと第2ポートと
が連通した状態を示す縦断面図である。
【図10】従来例に係る排気弁をシリンダに接続した状
態を示すブロック図である。
【符号の説明】 10、100、120、140…排気弁 12、18、102、122、142…ボデイ 20…管継手機構 22…第1ポート 24…第2ポート 26…第3ポート 30…シートリング 32…サイレンサエ
レメント 34…第4ポート 36…貫通路 40…チェック弁 46、68…環状突
起部 48…ピストンロッド 50、52、96、98、110、148…室 58、150…ばね部材 62…ピストン 64…環状パッキン 66…膨出部 90…シリンダ 92、94…ポート 106…ガイド部材 112…環状リップ 114…突起部 116、128、1
52…バルブ部材 124、144…ブッシュ 126、146…環
状支持部 134…リップ
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−136376(JP,U) 実開 平3−107577(JP,U) 実開 昭55−158359(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 24/00 F16K 15/00 F16K 11/00 F16K 1/00 F16K 31/122

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部より流体が供給される第1のポート
    と、 前記第1のポートより供給された流体を外部機器に供給
    し、あるいは、前記外部機器より流体が供給される第2
    のポートと、 前記第1のポートに連通し、流体を外部に排出する第3
    のポートと、 前記第2のポートに連通し、流体を外部に排出する第4
    のポートと、 前記第1と第2のポート間に配設され、流体圧によって
    弾性変形あるいは変位する第1と第2の弁体とを備え、 前記第1弁体は、前記第1ポートから供給される流体の
    圧力が所定圧力以下の際、第1と第2のポート間を連通
    する通路を閉塞するとともに、第1と第3のポート間を
    連通し、一方、前記第1ポートから供給される流体の圧
    力が所定圧力以上の際、前記第1と第2の弁体が弾性変
    形あるいは変位して前記第1と第3のポート間を連通す
    る通路を閉塞するとともに前記第1および第2のポート
    間の通路を連通させ、さらに、外部機器より前記第2ポ
    ートに流体が供給された際、前記第2弁体が弾性変形あ
    るいは変位して前記第2と第4のポート間の通路を連通
    させることを特徴とする排気弁。
  2. 【請求項2】請求項1記載の排気弁において、第1弁体
    は、ピストンロッドの一端部に形成された膨出部からな
    り、第2弁体は断面略傘形状のチェック弁からなること
    を特徴とする排気弁。
  3. 【請求項3】請求項1記載の排気弁において、第1弁体
    は、底面部に波形状の環状リップが形成され、上面部に
    複数の突起部が形成されたバルブ部材からなることを特
    徴とする排気弁。
  4. 【請求項4】請求項1記載の排気弁において、第1弁体
    は、縦断面略T字状を呈し、下方側に膨出するリップが
    側面部に形成されたバルブ部材からなることを特徴とす
    る排気弁。
  5. 【請求項5】請求項1記載の排気弁において、第1弁体
    は、ブッシュによって係止されたばね部材の弾発力によ
    って変位するバルブ部材からなることを特徴とする排気
    弁。
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