JP3366430B2 - 固体微粉燃料の燃焼装置 - Google Patents
固体微粉燃料の燃焼装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、微粉炭、コークス粉
等の固形燃料のほか、プラスチック微粉、ゴミ屑、木
屑、籾殻等をはじめとする各種の可燃性廃棄物を燃焼さ
せる固体微粉燃料の燃焼装置に関 する。 【０００２】 【従来の技術】従来、図３に示すように、固体微粉燃料
とその輸送用空気の混合物Ａの供給路３２と、該供給路
３２を介して内外に空気通路３３、３４を備えた固体燃
料のバーナ３１が知られている。このバーナ３１の先端
３１部ａの空気通路３３、３４や混合物Ａの供給路３２
に旋回羽根３５を設けたり、或いは空気通路３４の空気
を放射方向に噴出させる傾斜通路を形成するなどして、
固体微粉燃料と空気の混合を促進するようにしている
（空気通路３３の旋回羽根３５のみ図示）。尚、３６
は、固体微粉燃料着火用のガスバーナや重油バーナを挿
入する通路である。 【０００３】一方、石灰石やセメント原料等をロータリ
キルンで焼成する場合、バーナ燃焼フレームの長さ、最
高温度、最高温度の位置等で構成される焼成帯の位置が
製品の品質に大きな影響を与える。これらバーナ燃焼フ
レームの状態が常に一定であるならば製品品質も安定で
あるが、焼成帯の位置は、原料成分や燃料の性状等の変
動によって前後に移動する。特に近年の燃料事情によ
り、揮発分の少ない固体微粉燃料を使用したり、逆に揮
発分の多い固体微粉燃料や可燃性の産業廃棄物を使用し
なければならないなど変動要素が多い。このために各種
燃料に対応でき、調節可能なバーナが望まれている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記バ
ーナ３１においては、空気や燃料の量を制御し、ある程
度のキルンバーナの燃焼フレーム長さを変更することが
できても、バーナ出口で空気の放射若しくは旋回角度を
任意に変更することはできず、しかも、固体微粉燃料と
空気の混合が不十分になり、燃焼の安定性がなくなるな
ど前記各種燃料に対応できず必ずしも好ましいものでは
ない。 【０００５】このため、燃料供給管及び空気供給管を相
対移動可能に取付けるなど、機械的に可動して燃焼フレ
ームを調整するバーナも提案されている（特公平２−３
２５２８号公報）。しかし、機械的に可動するバーナ
は、運転中の磨耗や熱、或いはダストの付着等により可
動が困難になりやすく、しかも常時可動調整することも
難しく実用的とはいえない。 【０００６】この発明は上記事情に鑑み、簡単にしかも
効率よく、原料や燃料の性状に対応して、運 転中でも
容易に燃焼フレームを調整することができる固体微粉燃
料の燃焼装置を提供する ことを目的とする。 【０００７】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明の固体微粉燃料の燃焼装置は、燃料と空
気の混 合体供給路と、該混合体供給路を介して内外に
空気通路を備えたバーナにおいて、前記混 合体供給路
の外側の空気通路を二重の空気通路に形成すると共に、
該二重の空気通路の外 側をバーナ軸心と平行な直進通
路とすると共に内側をバーナ軸心から外方向に傾斜する
放 射通路に形成し、前記直進通路及び放射通路から異
なるモーメンタムの空気供給によって 、燃焼室で空気
のモーメンタムを合成するようにしたことを特徴とす
る。 【０００８】 【作用】この発明によれば、燃料と空気の混合体供給路
を介して内外に設けた空気通路を備えた バーナの、外
側の空気通路を二重の空気通路に形成し、この二重の空
気通路から異なるモ ーメンタムの空気を供給し、燃焼
室で空気のモーメンタムを合成することにより、バーナ
出口で空気の放射角度を任意に変更し、燃焼フレーム
の長さを調整する。 【０００９】 【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基いて説明
する。図１において、この発明の固体微粉燃料の燃焼装
置１は、バーナ本体２の内側の中心部から順に固体微粉
燃料着火用のガスバーナや重油バーナを挿入する通路３
と、第一の空気通路４と、固体微粉燃料とその輸送用空
気の混合物Ａの供給路５と、第二の空気通路６と、第三
の空気通路７を備えた５重管から主として構成され、前
記バーナ本体２の後端部２ｄには、前記各通路と連通す
る入口管、すなわち、バーナ本体２の内側から順に固体
微粉燃料着火用のガスバーナや重油バーナの挿入口３
ｂ、第一の空気口４ｂ、固体微粉燃料とその輸送用空気
の混合物Ａの供給口５ｂ、第二の空気口６ｂ、及び第三
の空気口７ｂを形成している。 【００１０】このように、前記バーナ本体２は、固体微
粉燃料とその輸送用空気の混合物Ａの供給路５を介して
内側に第一の空気通路４、外側に二重の第二、第三の空
気通路６、７を形成しており、該外側の二重の空気通路
６、７において、前記バーナ本体２の少なくとも先端部
２ａは、外側の第三の空気通路７をバーナ本体２の軸心
Ｃと平行な直進通路７ａに形成し、内側の第二の空気通
路６を軸心Ｃから外方向に傾斜する放射通路６ａに形成
する。又、前記第二、第三の空気口６ｂ、空気口７ｂに
は、流量調整手段としての弁８、９を設け、図示しない
ブロワから供給する空気を弁８、９を介して振分けられ
るようにする。 【００１１】尚、図１において、前記バーナ本体２は、
直筒状の胴体部２ｃからテーパ部２ｂを経て 直筒状の
先端部２ａになるように形成しているが、図示に限ら
ず、テーパ部２ｂを省略し た単なる直筒状のものであ
ってもよい。又、前記内側の第一の空気通路には、旋回
羽根４ ａを設けるが、この旋回羽根４ａは、混合物Ａ
の供給路５にも形成することが可能である 。 【００１２】次に、このように構成されたこの発明の固
体微粉燃料の燃焼装置１において、供給路５から燃焼室
１０内に噴出される固体微粉燃料及びその輸送用空気の
混合物Ａ自体の旋回と、内側の第一の空気通路４から噴
出される空気の旋回作用により、固体微粉燃料は、空気
と十分に撹拌混合され、しかも燃焼室１０内いっぱいに
広がり、図示しないクーラ等からの高温二次空気１１と
の接触を早め、初期燃焼量を増加し、燃焼フレームは短
炎となる。ここで、前記外側の第二、第三の空気通路
６、７から流量調整手段により、異なるモーメンタムの
空気を供給し、燃焼室１０で空気のモーメンタムを合成
することにより、前記燃焼フレームの長さを調節するこ
とができる。 【００１３】すなわち、前記弁８、９を介して前記第
二、第三の空気口６ｂ、空気口７ｂに振分けられる空気
量を調整し、外側の第三の空気通路７における軸心Ｃと
平行な直進通路７ａからの噴出空気と、内側の第二の空
気通路６における軸心Ｃから外方向に傾斜する放射通路
６ａからの噴出空気のモーメンタムを燃焼室１０で合成
する。例えば、燃焼性の悪い燃料を使用する場合には、
燃焼フレームを短炎とし、放射角度を大きくする必要が
ある。この場合、前記弁９を閉め、弁８を開ける操作を
することにより、直進通路７ａからの空気量を減少さ
せ、放射通路６ａからの空気量を増加する。又、燃焼性
の良い燃料を使用し、燃焼フレームが短炎になり過ぎる
場合は、逆に前記弁９を開け、弁８を閉める操作をする
ことにより、直進通路７ａからの空気量を増加させ、放
射角度の広がりを抑制し、長炎とすることができる。 【００１４】この様に、固体燃料流の外側の第二、第三
の空気通路６、７からの空気を所定の量に保ちながら、
運転中、容易に両空気のモーメンタムを変更し、燃焼室
１０で空気のモーメンタムを合成することにより、空気
の放射角度を制御し、燃焼フレームの長さを自在に調節
することが可能となる。 【００１５】次に、この発明の第二の実施例を図２に基
いて説明する。図２において、この発明の固体微粉燃料
の燃焼装置２１は、バーナ本体２２の内側の中心部から
順に固体微粉燃料着火用のガスバーナや重油バーナを挿
入する通路２３と、第一の空気通路２４と、第二の空気
通路２６と、固体微粉燃料とその輸送用空気の混合物Ａ
の供給路２５と、第三の空気通路２７を備えた５重管か
ら主として構成され、前記バーナ本体２２の後端部２２
ｄには、前記各通路と連通する入口管、すなわち、バー
ナ本体２２の内側から順に固体微粉燃料着火用のガスバ
ーナや重油バーナの挿入口２３ｂ、第一の空気口２４
ｂ、第二の空気口２６ｂ、固体微粉燃料とその輸送用空
気の混合物Ａの供給口２５ｂ、及び第三の空気口２７ｂ
を形成している。 【００１６】このように、前記バーナ本体２２は、固体
微粉燃料とその輸送用空気の混合物Ａの供給路２５を介
して内側に二重の第一第二の空気通路２４、２６と外側
に第三の空気通路２７を形成しており、前記内側の二重
の空気通路２４、２６において、前記バーナ本体２２の
先端部２２ａは、内側の空気通路２４と外側の空気通路
２６とに異なる方向の旋回羽根２４ａ、２６ａを設け
る。又、前記第一、第二の空気口２４ｂ、空気口２６ｂ
には、流量調整手段としての弁２８、２９を設け、図示
しないブロワから供給する空気を弁２８、２９を介して
振分けられるようにする。 【００１７】このように構成されたこの発明の固体微粉
燃料の燃焼装置２１において、前記供給路２５からの固
体微粉燃料及びその輸送用空気の混合物Ａと、前記外側
の第三の空気通路２７からの空気を所定量供給すると共
に、前記内側の第一、第二の空気通路２４、２６から流
量調整手段により、異なるモーメンタムの空気を供給
し、燃焼室１０で空気のモーメンタムを合成することに
より、燃焼フレームの長さを調節することができる。す
なわち、前記弁２８、２９を介して前記第一、第二の空
気口２４ｂ、空気口２６ｂに振分けられる空気量を調整
し、異なる方向の旋回羽根２４ａ、２６ａから噴出され
る空気のモーメンタムを燃焼室１０で合成する。燃焼性
の悪い燃料を使用する場合には、前記弁２８又は、２９
のいずれか一方を閉め、燃焼室１０での空気旋回力を強
化することにより、燃焼フレームを短炎にすることがで
きる。 【００１８】次に、前記第一の実施例及び第二の実施例
に示したものを組合わせてこの発明の固体微粉燃料の燃
焼装置とすることもできる。すなわち、燃料と空気の混
合体供給路を介して設けた内外の空気通路をそれぞれ二
重の空気通路に形成し、前記外側の二重の空気通路の外
側を直進通路とすると共に内側を放射若しくは旋回通路
にし、前記内側の二重の空気通路の外側空気通路と内側
空気通路に異なる方向の旋回羽根を設けるなどして、外
側の二重空気通路間及び内側の二重空気通路間それぞれ
で異なるモーメンタムの空気を供給し、燃焼室で空気の
モーメンタムを合成することにより、燃焼フレームの長
さをより自在にきめ細かく調節することが可能となる。 【００１９】 【発明の効果】以上説明したように、この発明は、極め
て簡単な方法及び装置により、各種の固体微粉燃料に対
応して、運転中でも容易に燃焼フレームの長さや形状を
調節することができ、燃焼の安定化が図れる。特に石灰
石やセメント原料等をロータリキルンで焼成する場合に
おいて、燃焼フレームの安定化により、熱量の低減、品
質の安定化、さらにはレンガ寿命の延長が図れる。
等の固形燃料のほか、プラスチック微粉、ゴミ屑、木
屑、籾殻等をはじめとする各種の可燃性廃棄物を燃焼さ
せる固体微粉燃料の燃焼装置に関 する。 【０００２】 【従来の技術】従来、図３に示すように、固体微粉燃料
とその輸送用空気の混合物Ａの供給路３２と、該供給路
３２を介して内外に空気通路３３、３４を備えた固体燃
料のバーナ３１が知られている。このバーナ３１の先端
３１部ａの空気通路３３、３４や混合物Ａの供給路３２
に旋回羽根３５を設けたり、或いは空気通路３４の空気
を放射方向に噴出させる傾斜通路を形成するなどして、
固体微粉燃料と空気の混合を促進するようにしている
（空気通路３３の旋回羽根３５のみ図示）。尚、３６
は、固体微粉燃料着火用のガスバーナや重油バーナを挿
入する通路である。 【０００３】一方、石灰石やセメント原料等をロータリ
キルンで焼成する場合、バーナ燃焼フレームの長さ、最
高温度、最高温度の位置等で構成される焼成帯の位置が
製品の品質に大きな影響を与える。これらバーナ燃焼フ
レームの状態が常に一定であるならば製品品質も安定で
あるが、焼成帯の位置は、原料成分や燃料の性状等の変
動によって前後に移動する。特に近年の燃料事情によ
り、揮発分の少ない固体微粉燃料を使用したり、逆に揮
発分の多い固体微粉燃料や可燃性の産業廃棄物を使用し
なければならないなど変動要素が多い。このために各種
燃料に対応でき、調節可能なバーナが望まれている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記バ
ーナ３１においては、空気や燃料の量を制御し、ある程
度のキルンバーナの燃焼フレーム長さを変更することが
できても、バーナ出口で空気の放射若しくは旋回角度を
任意に変更することはできず、しかも、固体微粉燃料と
空気の混合が不十分になり、燃焼の安定性がなくなるな
ど前記各種燃料に対応できず必ずしも好ましいものでは
ない。 【０００５】このため、燃料供給管及び空気供給管を相
対移動可能に取付けるなど、機械的に可動して燃焼フレ
ームを調整するバーナも提案されている（特公平２−３
２５２８号公報）。しかし、機械的に可動するバーナ
は、運転中の磨耗や熱、或いはダストの付着等により可
動が困難になりやすく、しかも常時可動調整することも
難しく実用的とはいえない。 【０００６】この発明は上記事情に鑑み、簡単にしかも
効率よく、原料や燃料の性状に対応して、運 転中でも
容易に燃焼フレームを調整することができる固体微粉燃
料の燃焼装置を提供する ことを目的とする。 【０００７】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明の固体微粉燃料の燃焼装置は、燃料と空
気の混 合体供給路と、該混合体供給路を介して内外に
空気通路を備えたバーナにおいて、前記混 合体供給路
の外側の空気通路を二重の空気通路に形成すると共に、
該二重の空気通路の外 側をバーナ軸心と平行な直進通
路とすると共に内側をバーナ軸心から外方向に傾斜する
放 射通路に形成し、前記直進通路及び放射通路から異
なるモーメンタムの空気供給によって 、燃焼室で空気
のモーメンタムを合成するようにしたことを特徴とす
る。 【０００８】 【作用】この発明によれば、燃料と空気の混合体供給路
を介して内外に設けた空気通路を備えた バーナの、外
側の空気通路を二重の空気通路に形成し、この二重の空
気通路から異なるモ ーメンタムの空気を供給し、燃焼
室で空気のモーメンタムを合成することにより、バーナ
出口で空気の放射角度を任意に変更し、燃焼フレーム
の長さを調整する。 【０００９】 【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基いて説明
する。図１において、この発明の固体微粉燃料の燃焼装
置１は、バーナ本体２の内側の中心部から順に固体微粉
燃料着火用のガスバーナや重油バーナを挿入する通路３
と、第一の空気通路４と、固体微粉燃料とその輸送用空
気の混合物Ａの供給路５と、第二の空気通路６と、第三
の空気通路７を備えた５重管から主として構成され、前
記バーナ本体２の後端部２ｄには、前記各通路と連通す
る入口管、すなわち、バーナ本体２の内側から順に固体
微粉燃料着火用のガスバーナや重油バーナの挿入口３
ｂ、第一の空気口４ｂ、固体微粉燃料とその輸送用空気
の混合物Ａの供給口５ｂ、第二の空気口６ｂ、及び第三
の空気口７ｂを形成している。 【００１０】このように、前記バーナ本体２は、固体微
粉燃料とその輸送用空気の混合物Ａの供給路５を介して
内側に第一の空気通路４、外側に二重の第二、第三の空
気通路６、７を形成しており、該外側の二重の空気通路
６、７において、前記バーナ本体２の少なくとも先端部
２ａは、外側の第三の空気通路７をバーナ本体２の軸心
Ｃと平行な直進通路７ａに形成し、内側の第二の空気通
路６を軸心Ｃから外方向に傾斜する放射通路６ａに形成
する。又、前記第二、第三の空気口６ｂ、空気口７ｂに
は、流量調整手段としての弁８、９を設け、図示しない
ブロワから供給する空気を弁８、９を介して振分けられ
るようにする。 【００１１】尚、図１において、前記バーナ本体２は、
直筒状の胴体部２ｃからテーパ部２ｂを経て 直筒状の
先端部２ａになるように形成しているが、図示に限ら
ず、テーパ部２ｂを省略し た単なる直筒状のものであ
ってもよい。又、前記内側の第一の空気通路には、旋回
羽根４ ａを設けるが、この旋回羽根４ａは、混合物Ａ
の供給路５にも形成することが可能である 。 【００１２】次に、このように構成されたこの発明の固
体微粉燃料の燃焼装置１において、供給路５から燃焼室
１０内に噴出される固体微粉燃料及びその輸送用空気の
混合物Ａ自体の旋回と、内側の第一の空気通路４から噴
出される空気の旋回作用により、固体微粉燃料は、空気
と十分に撹拌混合され、しかも燃焼室１０内いっぱいに
広がり、図示しないクーラ等からの高温二次空気１１と
の接触を早め、初期燃焼量を増加し、燃焼フレームは短
炎となる。ここで、前記外側の第二、第三の空気通路
６、７から流量調整手段により、異なるモーメンタムの
空気を供給し、燃焼室１０で空気のモーメンタムを合成
することにより、前記燃焼フレームの長さを調節するこ
とができる。 【００１３】すなわち、前記弁８、９を介して前記第
二、第三の空気口６ｂ、空気口７ｂに振分けられる空気
量を調整し、外側の第三の空気通路７における軸心Ｃと
平行な直進通路７ａからの噴出空気と、内側の第二の空
気通路６における軸心Ｃから外方向に傾斜する放射通路
６ａからの噴出空気のモーメンタムを燃焼室１０で合成
する。例えば、燃焼性の悪い燃料を使用する場合には、
燃焼フレームを短炎とし、放射角度を大きくする必要が
ある。この場合、前記弁９を閉め、弁８を開ける操作を
することにより、直進通路７ａからの空気量を減少さ
せ、放射通路６ａからの空気量を増加する。又、燃焼性
の良い燃料を使用し、燃焼フレームが短炎になり過ぎる
場合は、逆に前記弁９を開け、弁８を閉める操作をする
ことにより、直進通路７ａからの空気量を増加させ、放
射角度の広がりを抑制し、長炎とすることができる。 【００１４】この様に、固体燃料流の外側の第二、第三
の空気通路６、７からの空気を所定の量に保ちながら、
運転中、容易に両空気のモーメンタムを変更し、燃焼室
１０で空気のモーメンタムを合成することにより、空気
の放射角度を制御し、燃焼フレームの長さを自在に調節
することが可能となる。 【００１５】次に、この発明の第二の実施例を図２に基
いて説明する。図２において、この発明の固体微粉燃料
の燃焼装置２１は、バーナ本体２２の内側の中心部から
順に固体微粉燃料着火用のガスバーナや重油バーナを挿
入する通路２３と、第一の空気通路２４と、第二の空気
通路２６と、固体微粉燃料とその輸送用空気の混合物Ａ
の供給路２５と、第三の空気通路２７を備えた５重管か
ら主として構成され、前記バーナ本体２２の後端部２２
ｄには、前記各通路と連通する入口管、すなわち、バー
ナ本体２２の内側から順に固体微粉燃料着火用のガスバ
ーナや重油バーナの挿入口２３ｂ、第一の空気口２４
ｂ、第二の空気口２６ｂ、固体微粉燃料とその輸送用空
気の混合物Ａの供給口２５ｂ、及び第三の空気口２７ｂ
を形成している。 【００１６】このように、前記バーナ本体２２は、固体
微粉燃料とその輸送用空気の混合物Ａの供給路２５を介
して内側に二重の第一第二の空気通路２４、２６と外側
に第三の空気通路２７を形成しており、前記内側の二重
の空気通路２４、２６において、前記バーナ本体２２の
先端部２２ａは、内側の空気通路２４と外側の空気通路
２６とに異なる方向の旋回羽根２４ａ、２６ａを設け
る。又、前記第一、第二の空気口２４ｂ、空気口２６ｂ
には、流量調整手段としての弁２８、２９を設け、図示
しないブロワから供給する空気を弁２８、２９を介して
振分けられるようにする。 【００１７】このように構成されたこの発明の固体微粉
燃料の燃焼装置２１において、前記供給路２５からの固
体微粉燃料及びその輸送用空気の混合物Ａと、前記外側
の第三の空気通路２７からの空気を所定量供給すると共
に、前記内側の第一、第二の空気通路２４、２６から流
量調整手段により、異なるモーメンタムの空気を供給
し、燃焼室１０で空気のモーメンタムを合成することに
より、燃焼フレームの長さを調節することができる。す
なわち、前記弁２８、２９を介して前記第一、第二の空
気口２４ｂ、空気口２６ｂに振分けられる空気量を調整
し、異なる方向の旋回羽根２４ａ、２６ａから噴出され
る空気のモーメンタムを燃焼室１０で合成する。燃焼性
の悪い燃料を使用する場合には、前記弁２８又は、２９
のいずれか一方を閉め、燃焼室１０での空気旋回力を強
化することにより、燃焼フレームを短炎にすることがで
きる。 【００１８】次に、前記第一の実施例及び第二の実施例
に示したものを組合わせてこの発明の固体微粉燃料の燃
焼装置とすることもできる。すなわち、燃料と空気の混
合体供給路を介して設けた内外の空気通路をそれぞれ二
重の空気通路に形成し、前記外側の二重の空気通路の外
側を直進通路とすると共に内側を放射若しくは旋回通路
にし、前記内側の二重の空気通路の外側空気通路と内側
空気通路に異なる方向の旋回羽根を設けるなどして、外
側の二重空気通路間及び内側の二重空気通路間それぞれ
で異なるモーメンタムの空気を供給し、燃焼室で空気の
モーメンタムを合成することにより、燃焼フレームの長
さをより自在にきめ細かく調節することが可能となる。 【００１９】 【発明の効果】以上説明したように、この発明は、極め
て簡単な方法及び装置により、各種の固体微粉燃料に対
応して、運転中でも容易に燃焼フレームの長さや形状を
調節することができ、燃焼の安定化が図れる。特に石灰
石やセメント原料等をロータリキルンで焼成する場合に
おいて、燃焼フレームの安定化により、熱量の低減、品
質の安定化、さらにはレンガ寿命の延長が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施例を示す概略図である。
【図２】この発明の別の実施例を示す概略図である。
【図３】従来例を示す概略図である。
【符号の説明】
Ａ 固体微粉燃料とその輸送用空気の混合物
１ 固体微粉燃料の燃焼装置
２ バーナ本体
２ａ 先端部
２ｂ テーパ部
２ｃ 胴体部
２ｄ 後端部
３ 通路
３ｂ 挿入口
４ 第一の空気通路
４ａ 旋回羽根
４ｂ 第一の空気口
５ 供給路
５ｂ 供給口
６ 第二の空気通路
６ａ 放射通路
６ｂ 第二の空気口
７ 第三の空気通路
７ａ 直進通路
７ｂ 第三の空気口
８ 弁
９ 弁
１０ 燃焼室
１１ 高温二次空気
２１ 固体微粉燃料の燃焼装置
２２ 先端部
２２ａ 先端部
２２ｂ テーパ部
２２ｃ 胴体部
２２ｄ 後端部
２３ 通路
２３ｂ 挿入口
２４ 第一の空気通路
２４ａ 旋回羽根
２４ｂ 第一の空気口
２５ 供給路
２５ｂ 供給口
２６ 第二の空気通路
２６ａ 旋回羽根
２６ｂ 第二の空気口
２７ 第三の空気通路
２７ａ 直進通路
２７ｂ 第三の空気口
２８ 弁
２９ 弁
３１ バーナ
３１ａ 先端部
３２ 供給路
３３ 空気通路
３４ 空気通路
３５ 旋回羽根
３６ 通路
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭58−8908（ＪＰ，Ａ)
実開 昭58−175339（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭60−71810（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭61−149609（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
F23D 1/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 燃料と空気の混合体供給路と、該混合体
供給路を介して内外に空気通 路を備えたバーナにおい
て、前記混合体供給路の外側の空気通路を二重の空気通
路に形成 すると共に、該二重の空気通路の外側をバー
ナ軸心と平行な直進通路とすると共に内側を バーナ軸
心から外方向に傾斜する放射通路に形成し、前記直進通
路及び放射通路から異な るモーメンタムの空気供給に
よって、燃焼室で空気のモーメンタムを合成するように
した ことを特徴とする固体微粉燃料の燃焼装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09905994A JP3366430B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 固体微粉燃料の燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP09905994A JP3366430B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 固体微粉燃料の燃焼装置 |
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1994
- 1994-03-31 JP JP09905994A patent/JP3366430B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| JPH07280212A (ja) | 1995-10-27 |
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