JP3366132B2 - セラミックダイヤフラム構造体及びその製造方法 - Google Patents

セラミックダイヤフラム構造体及びその製造方法

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JP3366132B2
JP3366132B2 JP24431794A JP24431794A JP3366132B2 JP 3366132 B2 JP3366132 B2 JP 3366132B2 JP 24431794 A JP24431794 A JP 24431794A JP 24431794 A JP24431794 A JP 24431794A JP 3366132 B2 JP3366132 B2 JP 3366132B2
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ceramic
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秀夫 増森
勝之 竹内
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R17/00Piezoelectric transducers; Electrostrictive transducers
    • H04R17/04Gramophone pick-ups using a stylus; Recorders using a stylus
    • H04R17/08Gramophone pick-ups using a stylus; Recorders using a stylus signals being recorded or played back by vibration of a stylus in two orthogonal directions simultaneously

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、セラミックダイヤフラム構造体
及びその製造方法に係り、特に、薄肉のセラミックダイ
ヤフラム部位の形状に特徴を有するセラミックダイヤフ
ラム構造体とそれを有利に製造する方法に関するもので
ある。
【0002】
【背景技術】従来から、少なくとも一つの窓部を有する
基体を支持体として、そのような窓部を可撓性の薄肉膜
材料にて覆蓋してダイヤフラムとした構造体が、各種セ
ンサの構成部材等として用いられて来ており、また近年
では、圧電/電歪アクチュエータの構成部材としても、
注目を受けている。例えば、センサ構成部材として用い
られる場合にあっては、そのようなダイヤフラム構造体
のダイヤフラム部位が測定すべき対象によって受ける屈
曲変位を、適当な検出手段にて検出するように構成さ
れ、また圧電/電歪アクチュエータの構成部材として用
いられる場合にあっては、かかるダイヤフラム構造体の
ダイヤフラム部位が、圧電/電歪素子によって変形せし
められて、該構造体の内部に形成された加圧室に圧力を
生ぜしめるようにして用いられることとなる。
【0003】しかして、そのようなダイヤフラム構造体
は、それを構成する支持体としての基体と、ダイヤフラ
ムを与える膜部材とを、一体的に組み付けることによっ
て製造されることとなるが、その一体的構造の信頼性や
耐熱、耐食性の付与等の点より、そのようなダイヤフラ
ム構造体を、セラミックスの一体焼成体にて構成するこ
とが考えられ、本願出願人も、先に、特願昭62−12
9360号(特開昭63−292032号)や特願平3
−204845号(特開平5−49270号)等とし
て、一体焼成にて得られたセラミックス製のダイヤフラ
ム構造体を用いた圧力検出器や圧電/電歪アクチュエー
タを明らかにした。
【0004】ところで、このような一体焼成により得ら
れるセラミックス製のダイヤフラム構造体は、一般に、
窓部を有する所定形状のセラミックグリーン基体と該窓
部を覆蓋する薄肉のセラミックグリーンシートとの一体
的な積層物を焼成せしめることにより、得られるもので
あるが、そのような一体焼成操作において、かかるセラ
ミックグリーン基体の窓部に位置し、セラミックグリー
ンシートから形成されるダイヤフラム部位が、凹状に変
形したり、該ダイヤフラム部位にクラックを生じたりす
る問題が内在していることが、本発明者らの検討によ
り、明らかとなったのである。そして、そのようなダイ
ヤフラム部位の凹みやクラックの発生は、ダイヤフラム
の機能乃至は作動を阻害し、また、その信頼性を低下さ
せているのである。
【0005】また、かかるセラミックダイヤフラム構造
体にあっては、通常、そのダイヤフラム部位の平坦化が
図られているが、そのような平坦な形態のダイヤフラム
部位においては、その固有共振周波数を大きくすること
が困難である他、強度が充分でないために、その厚さを
薄くすることが困難であり、更には表面に形成される電
極膜や圧電/電歪膜等の焼結を充分に行ない得ない等の
問題をも内在するものであった。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景として為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、ダイヤフラム部位における凹みやクラック等の
発生の無い、そしてその固有共振周波数を大きくするこ
とが出来ると共に、強度に優れ、また、表面に形成され
る各種の膜の焼結に際しても、それを阻害することの少
ない、信頼性の高い薄肉のセラミックダイヤフラム構造
体を提供することにあり、またそのようなダイヤフラム
構造体を有利に製造する方法を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するため、本発
明は、少なくとも一つの窓部を有するセラミック基体
と、該窓部を覆蓋するように積層された、薄肉のセラミ
ックダイヤフラム板とからなる一体焼成物であって、該
窓部において薄肉のダイヤフラム部が一体に形成されて
なる構造体にして、該ダイヤフラム部が、前記窓部とは
反対方向となる外方に凸なる形状とされていることを特
徴とするセラミックダイヤフラム構造体を、その要旨と
するものである。
【0008】なお、このような本発明に従うセラミック
ダイヤフラム構造体の有利な態様によれば、前記セラミ
ックダイヤフラム板は、安定化ジルコニア、部分安定化
ジルコニア、アルミナ若しくはそれらの混合物を主成分
とする材料から構成されているものである。
【0009】また、本発明の望ましい態様によれば、前
記セラミック基体及びセラミックダイヤフラム板は、そ
れぞれ、5μm以下の平均結晶粒子径を有するものとし
て形成され、更に、前記ダイヤフラム部は、30μm以
下の厚さにおいて形成され、更にまた、相対密度:90
%以上の緻密体にて構成されることとなる。
【0010】本発明にあっては、このようなセラミック
ダイヤフラム構造体を製造するために、(a)少なくと
も一つの窓部を有するセラミックグリーン基体を準備す
る工程と、(b)所定厚さの薄肉のセラミックグリーン
シートを準備する工程と、(c)前記セラミックグリー
ン基体に対して、その窓部を覆蓋するように、該薄肉の
セラミックグリーンシートを積層し、一体的な積層物と
為す工程と、(d)該積層物を焼成して一体的な焼結体
と為し、前記セラミックグリーン基体の窓部部位におい
て薄肉のダイヤフラム部を形成する一方、かかる積層物
の焼成と同時に、該ダイヤフラム部を該窓部とは反対方
向となる外方に凸なる形状に突出せしめる工程と、を含
むセラミックダイヤフラム構造体の製造方法を、その要
旨とするものである。
【0011】そして、そのような製造手法においては、
有利には、前記セラミックグリーン基体と前記セラミッ
クグリーンシートとが、下式: S(基体)−S(シート)≧−0.08{T70(基体)
−T70(シート)}−1 0≦T70(基体)−T70(シート)≦300 S(基体)−S(シート)≦20 〔但し、S(基体)及びS(シート)は、それぞれ、セ
ラミックグリーン基体及びセラミックグリーンシートを
単独で前記積層物の焼成温度と同じ温度で焼成した際
の、面方向の長さの収縮率(%)を表し、またT70(基
体)及びT70(シート)は、それぞれ、セラミックグリ
ーン基体の前記収縮率:S(基体)及びセラミックグリ
ーンシートの前記収縮率:S(シート)の70%に達す
る時の温度(℃)を表している。〕を満足する焼結途上
温度と収縮率を有するように調製され、前記積層物の焼
成に伴って、前記ダイヤフラム部が外方へ突出せしめら
れることとなる。
【0012】なお、上記した本発明に従う製造手法の好
ましい態様において、前記セラミックグリーンシート
は、平均粒子径:0.05〜1.0μmの、部分安定化
ジルコニア材料、完全安定化ジルコニア材料、アルミナ
材料若しくはそれらの混合材料を主成分とする材料、ま
たは焼成後にそれらの材料となる材料を用いて形成され
ている。なお、上記材料に対して、30%以下の助剤が
添加されても、何等差し支えない。
【0013】また、本発明は、上記した本発明に従うセ
ラミックダイヤフラム構造体を有利に得るべく、(a)
少なくとも一つの窓部を有するセラミックグリーン基体
を準備する工程と、(b)所定厚さの薄肉のセラミック
グリーンシートを準備する工程と、(c)前記セラミッ
クグリーン基体に対して、その窓部を覆蓋するように、
該薄肉のセラミックグリーンシートを積層し、一体的な
積層物と為す工程と、(e)該積層物を焼成して一体的
な焼結体と為し、前記セラミックグリーン基体の窓部部
位において薄肉のダイヤフラム部を形成する工程と、
(f)かくして得られた焼結体を加熱しつつ、前記ダイ
ヤフラム部に対して圧力を作用せしめて、該ダイヤフラ
ム部を外方に凸なる形状と為す工程と、を含むことを特
徴とするセラミックダイヤフラム構造体の製造方法を
も、その要旨とするものである。
【0014】
【具体的構成・作用】このように、本発明は、セラミッ
ク基体に設けられた窓部を覆蓋するように薄肉のダイヤ
フラム部が一体的に形成されてなるセラミックダイヤフ
ラム構造体において、かかるダイヤフラム部位を、外方
に凸なる形状となるように突出せしめたものであるが、
そのような本発明の対象とするセラミックダイヤフラム
構造体の一例が、図1及び図2に示されている。なお、
そこに例示の具体例では、窓部は一つとされている。
【0015】すなわち、それらの図において、ダイヤフ
ラム構造体2は、所定大きさの矩形窓部6を有する支持
体としての所定厚さのセラミック基体4と、その一方の
面に重ね合わされて窓部6を覆蓋する薄肉のセラミック
ダイヤフラム板8とから、一体的に構成されており、か
かるダイヤフラム板8の前記セラミック基体4における
窓部6に位置する部分が、ダイヤフラム部位10とされ
ているのである。そして、このようなダイヤフラム構造
体2は、図3に示されているように、セラミックダイヤ
フラム板8を与える薄肉のセラミックグリーンシート1
2を、セラミック基体4を与えるセラミックグリーン基
体14に対して、その窓部16を覆蓋するようにして、
重ね合わせ、熱圧着せしめて、一体的な積層体とした
後、それを一体焼成することにより、製造されることと
なる。なお、かかるセラミックグリーンシート12やセ
ラミックグリーン基体14は、それぞれ、複数枚のシー
ト成分や基体成分の重ね合わせによって形成することが
可能である。また、ここでは、ダイヤフラム構造体2の
窓部6の形状、換言すればダイヤフラム部位10の形状
は、矩形(四角形)形状とされているが、これに限定さ
れるものではなく、ダイヤフラム構造体2の用途に応じ
て、例えば円形、多角形、楕円形等、またはそれらを組
み合わせた形状等、任意の形状が適宜に選択されること
となる。
【0016】本発明は、かかるダイヤフラム構造体2に
おいて、そのダイヤフラム部位10を、図4に拡大して
示されているように、外方に凸なる形状、換言すれば窓
部6とは反対側に突出した湾曲形状となるように構成し
たものであり、これによって、凹みやクラックの発生の
防止は勿論、フラット形状のダイヤフラム部位10では
得られなかったような利点、例えば固有共振周波数の増
大、外方からの力に対する強度の向上、ダイヤフラム部
位10の外表面に形成される膜の焼結に対する阻害の回
避等が有利に達成され、ダイヤフラム構造体2の用途が
著しく拡大され得ることとなったのである。因みに、振
動板たるダイヤフラム板8の固有共振周波数fは、(H
/A2 )√(E/ρ)[但し、2A:ダイヤフラム板8
の外径、H:凸高さ、E:材料のヤング率、ρ:材料の
密度]に比例するところから、その凸高さを調節すれ
ば、固有共振周波数fを任意に変えることが出来るので
ある。具体的には、凸高さを高くすれば、薄いダイヤフ
ラム板8を使っても、剛性を高めることが可能となり、
固有共振周波数fを高くすることが出来るのである。
【0017】なお、このダイヤフラム構造体2におい
て、そのダイヤフラム部位10の外方に凸なる形状の突
出量としては、かかるダイヤフラム構造体2の用途に応
じて、適宜に決定されることとなるが、一般に、上記し
た効果を充分に奏せしめる上において、セラミック基体
4における窓部6の中心を通る最短寸法(m)に対する
ダイヤフラム部位10の中央部付近の突出し量(h)、
換言すれば最大突出し量(h)を百分率にて表した突出
し率[y=(h/m)×100]が、1%以上とされる
こととなる。また、かかる突出し率(y)の上限にあっ
ても、適宜に決定されることとなるが、一般に、50%
程度である。
【0018】また、このような本発明に従うダイヤフラ
ム構造体2において、それを構成するセラミック基体4
やセラミックダイヤフラム板8を与える材料としては、
公知の各種のセラミック材料が適宜に選択して用いられ
得るが、中でも、セラミックダイヤフラム板8は、一般
に、ムライト、ベリリア、スピネル、チタニア、窒化ア
ルミニウム、窒化ケイ素、安定化ジルコニア、部分安定
化ジルコニア、アルミナ若しくはそれらの混合材料を主
成分とする材料にて形成されるが、中でも安定化ジルコ
ニアや部分安定化ジルコニア、アルミナ若しくはそれら
の混合材料を主成分とする材料にて形成されていること
が望ましく、特に、本発明者等が、特開平5−2709
12号公報等において明らかにした如き、酸化イットリ
ウム等の化合物を添加せしめて、結晶相が、主として正
方晶、若しくは主として立方晶、正方晶、単斜晶の内、
少なくとも2種以上の結晶相からなる混晶とすること
で、部分安定化されたジルコニアを主成分とする材料が
好ましく使用される。そのような材料から形成されるダ
イヤフラム板8は、高強度及び耐熱・耐食性と共に、薄
肉でフレキシブルという優れた特性を発揮し、有効なダ
イヤフラム構造体を与えることとなる。なお、ダイヤフ
ラム構造体2の一体的構造を実現する上において、セラ
ミック基体4も、また、セラミックダイヤフラム板8と
同様な、上記した材料にて構成することが望ましいが、
その他、ガラスセラミックス、コージエライト等のセラ
ミック材料を用いて構成することも可能である。
【0019】さらに、かかるダイヤフラム構造体2にお
いて、セラミック基体4やセラミックダイヤフラム板8
(ダイヤフラム部位10)を、それぞれ構成するセラミ
ックは、機械的強度の点より、一般に、5μm以下、望
ましくは3μm以下、より望ましくは1μm以下の結晶
粒子径を有していることが好ましい。また、セラミック
基体4の窓部6において、薄肉のダイヤフラム部位10
を与えるセラミックダイヤフラム板8の厚さとしては、
振動特性上において、30μm以下とすることが望まし
く、特に3〜20μmがより好ましく、更にまた、その
ようなダイヤフラム板8の緻密度としては、相対密度
(嵩密度/理論密度)が90%以上であるようにするこ
とが、強度やヤング率等の材料特性上から好ましく、中
でも95%以上がより好ましく、特に98%以上が更に
好ましい。
【0020】なお、ダイヤフラム構造体2を構成するセ
ラミック基体4の厚みや焼結度は、特に限定されず、ダ
イヤフラム構造体2の使用目的によって、適宜に決定さ
れるものである。また、そのようなセラミック基体4
は、前述せるように、一層にて構成されるばかりでな
く、多層構造とされていても何等差し支えないが、ダイ
ヤフラム板8と同様なセラミック材料を用いて構成され
ておれば、ダイヤフラム板8との積層界面の信頼性等の
点で有利となる。
【0021】ところで、かくの如き構成のセラミックダ
イヤフラム構造体2は、当業者の知識に基づいて、各種
の手法によって製造され得るものであるが、特に本発明
にあっては、その有利な製造手法の一つとして、次の
(a)〜(d)からなる工程を有する手法が採用され
る。
【0022】すなわち、先ず、(a)工程においては、
図3に示されるように、少なくとも一つの窓部16を有
するセラミックグリーン基体14が準備される一方、
(b)工程においては、所定厚さの薄肉のセラミックグ
リーンシート12が準備されるのである。なお、このセ
ラミックグリーンシート12やセラミックグリーン基体
14の作製に際しては、前述したセラミック材料が適宜
に用いられることとなるが、中でも、セラミックグリー
ンシート12は、0.05〜1.0μmの平均粒子径を
有する粉末形態の、部分安定化ジルコニア材料、完全安
定化ジルコニア材料、アルミナ材料若しくはそれらの混
合材料を主成分とする材料、または焼成後にそれらの材
料となる材料を用いて形成されることとなる。また、セ
ラミック材料に対しては、従来と同様に、適当なバイン
ダ、可塑剤、分散剤、焼結助剤、有機溶媒等が配合され
て、スラリーまたはペーストが調製され、そしてそのよ
うなスラリーやペーストを用いて、ドクターブレード
法、カレンダー法、印刷法、リバースロールコーター法
等の従来から公知の手法に従って、所定厚みのセラミッ
クグリーンシート12やセラミックグリーン基体14が
成形され、その後必要に応じて、切断、切削、打抜き等
の加工を施したり、複数枚の積層を行なったりして、所
定形状及び厚さの成形物(セラミックグリーンシート1
2及びセラミックグリーン基体14)とされる。
【0023】また、積層を行なう際には、積層界面に接
着補助層を設けることも有利に採用され得るのである。
そして、この接着補助層としては、上記バインダ、可塑
剤、溶剤又はこれらの混合物、上記セラミック粉末を主
体としたスラリー又はペースト等が用いられることとな
る。なお、この積層を(c)工程において、同時に行う
ことも可能である。
【0024】そして、このように準備されたセラミック
グリーンシート12とセラミックグリーン基体14と
は、次の(c)工程において、重ね合わされ、積層物と
される。即ち、該セラミックグリーン基体14に対し
て、その窓部16を覆蓋するように、薄肉のセラミック
グリーンシート12が積層され、熱圧着等によって、一
体的な積層物とされるのである。また、この積層を行な
う際にも、接着補助層を設けることが可能である。
【0025】その後、(d)工程において、かかる積層
物に対して焼成操作が実施され、これによって、該積層
物を一体的な焼結体と為し、前記セラミックグリーン基
体14の窓部16部位において、薄肉のダイヤフラム部
位(10)を形成する一方、かかる積層物の焼成と同時
に、該ダイヤフラム部位(10)を該窓部16(6)と
は反対方向となる外方に凸なる形状に湾曲して突出せし
め、以て図1や図4に示される如きセラミックダイヤフ
ラム構造体2とするのである。なお、この時の焼成温度
は、一般に、1200〜1700℃程度、好ましくは1
300〜1600℃程度の温度が採用されることとな
る。
【0026】このように、セラミックグリーンシート1
2とセラミックグリーン基体14とからなる積層一体化
物の焼成と同時に、そのダイヤフラム部位を外方に湾曲
させた形態にて突出せしめるには、セラミック材料の材
質の選定、材料粉末の粒径の選定、バインダ、分散剤、
焼結助剤等の添加剤の選定やその添加量の程度等によっ
て、それらセラミックグリーンシート12やセラミック
グリーン基体14の焼結速度や焼成収縮率を制御して、
セラミックグリーンシート12にて形成されるダイヤフ
ラム部位(10)が、焼成に伴って外方に湾曲せしめら
れるようにする等の手法が採用されることとなるが、特
に、本発明にあっては、セラミックグリーンシート12
とセラミックグリーン基体14とが、次式(イ): S(基体)−S(シート)≧−0.08{T70(基体)
−T70(シート)}−1 0≦T70(基体)−T70(シート)≦300 S(基体)−S(シート)≦20 〔但し、S(基体)及びS(シート)は、それぞれ、セ
ラミックグリーン基体及びセラミックグリーンシートを
単独で前記積層物の焼成温度と同じ温度で焼成した際
の、面方向の長さの収縮率(%)を表し、またT70(基
体)及びT70(シート)は、それぞれ、セラミックグリ
ーン基体の前記収縮率:S(基体)及びセラミックグリ
ーンシートの前記収縮率:S(シート)の70%に達す
る時の温度(℃)を表している。〕を満足する焼結途上
温度と収縮率を有するように調製され、これによって、
それらセラミックグリーンシート12とセラミックグリ
ーン基体14との積層物の焼成に伴って、ダイヤフラム
部位が有利に外方に突出せしめられることとなるのであ
る。
【0027】なお、上記の(イ)式において、面方向の
長さの収縮率は、[(焼成前長さ−焼成後長さ)/焼成
前長さ]×100(%)にて表され、そして、その際の
面方向とは、厚み方向ではなく、シート若しくは基体を
成形した面(主面)における所定の方向を指している。
また、収縮率の70%に達する時の温度は、前記の式よ
り算出した収縮率が、焼成の過程において、ダイヤフラ
ム構造体を得るための焼成温度での全収縮率S%〔S
(基体)%またはS(シート)%〕に0.7を乗じた収
縮率(0.7S%)となる時の温度を指している。更
に、Tは、焼結性を観る尺度であり、薄肉のセラミック
グリーンシート12の方が、セラミックグリーン基体1
4より、焼結速度が同等若しくは速いことが条件とされ
るのであるが、この条件を満足した場合でも、ダイヤフ
ラム構造体を得るための焼成温度での収縮率(S)によ
って、凸形状となったり、フラット状となったりするた
めに、前記(イ)式におけるSとTとの間の関係式を満
足せしめることが必要となるのである。
【0028】また、セラミックグリーンシート12とセ
ラミックグリーン基体14との焼結性に差が有り過ぎる
と、換言すればT70(基体)−T70(シート)の値が3
00よりも大きくなると、凸形状が不安定になったり、
クラックを生じたりする。更に、Sは、実際にダイヤフ
ラム構造体を一体焼成する時に採用される焼成温度で、
それぞれのシートを単独で焼成した場合の収縮率を指す
ものであるが、この収縮率に差が有り過ぎると、即ちS
(基体)−S(シート)の値が20よりも大きくなる
と、ダイヤフラム構造体の焼成後の反りが大きくなった
り、ダイヤフラム板8にクラックが生じたりする問題が
ある。
【0029】上記した本発明に従うセラミックダイヤフ
ラム構造体の製造手法において、ダイヤフラム部位の凸
形状の安定性、構造体の反り量、焼成後、ダイヤフラム
板に残留する応力等の点より、好ましくは下式(ロ): S(基体)−S(シート)≧−0.08{T70(基体)
−T70(シート)}+0.8 10≦T70(基体)−T70(シート)≦200 S(基体)−S(シート)≦10 を満足するように、セラミックグリーンシート12及び
セラミックグリーン基体14が調製され、更に望ましく
は下式(ハ): S(基体)−S(シート)≧−0.08{T70(基体)
−T70(シート)}+0.8 10≦T70(基体)−T70(シート)≦100 S(基体)−S(シート)≦5 を満足するように、セラミックグリーンシート12及び
セラミックグリーン基体14が調製されることとなる。
なお、上記の式(イ)、(ロ)及び(ハ)にて規定され
る範囲を図示すると、図5の如くなる。
【0030】さらに、本発明にあっては、本発明に従う
セラミックダイヤフラム構造体を有利に製造し得る第二
の方法として、前記(a)〜(c)の工程に従って得ら
れた一体的な積層物を用い、先ず、(e)工程におい
て、該積層物を焼成して、一体的な焼結体と為し、前記
セラミックグリーン基体14の窓部16部位において、
薄肉のダイヤフラム部位(10)を形成した後、(f)
工程において、そのようにして得られた焼結体を加熱し
つつ、前記ダイヤフラム部位(10)に対して、圧力を
作用せしめて、該ダイヤフラム部位(10)を外方に凸
なる形状と為すことからなる製造手法も、有利に採用さ
れることとなる。
【0031】この第二の製造手法における(f)工程に
おいて、既に焼結されてなる焼結体のダイヤフラム部位
(10)を外方に凸なる形状とするには、先ず、それを
焼結温度と同程度若しくはそれよりも低い適当な温度下
に加熱して、変形可能な状態として、そのダイヤフラム
部位(10)に対して、適当な治具等による機械的な押
圧力を加えたり、或いは流体圧を加えたりすること等に
よって、当該ダイヤフラム部位(10)を外方に突出せ
しめることが可能である。そして、そのようにして突出
せしめられたダイヤフラム部位(10)は、その後、冷
却されることによって、目的とする突出量(h)におい
て外方に突出するダイヤフラム構造体2となるのであ
る。なお、生産性の点からは、第一の製造方法がより好
ましい。
【0032】このようにして得られる本発明に従う薄肉
のセラミックダイヤフラム構造体2は、そのダイヤフラ
ム部位10において、凹みやクラック等の欠陥の無い、
品質の良好な、且つ信頼性の高いものとなると共に、強
度的に優れ、また固有共振周波数を大きくすることが出
来、更にかかるダイヤフラム部位10の外表面上に形成
される膜の焼結にも悪影響をもたらさないものであっ
て、センサやアクチュエータ等の各種の用途に有利に用
いられ得るものである。また、このセラミックダイヤフ
ラム構造体は、その材料特性より、例えば腐食条件の厳
しい装置、配管等の一部に適応すれば、歪みゲージ等の
各種検知手段と併用することで、内圧等をモニタする耐
食性の圧力センサとすることが出来、また空気圧や押し
棒等の駆動源と併用することで、周波数が低いものの、
変位量が大きいアクチュエ−タ等として用いることも出
来るのである。
【0033】もっとも、本発明に従う薄肉セラミックダ
イヤフラム構造体は、そのダイヤフラム部位の一方の側
の面に圧電/電歪作動部を設けて、圧電/電歪膜型素子
として有利に用いられ得るものであり、中でも、アクチ
ュエータ、フィルタ、ディスプレイ、加速度センサや衝
撃センサ、トランス、マイクロフォン、発音体(スピー
カ等)、動力用や通信用の振動子や発振子に用いられる
ユニモルフ型等の屈曲変位や力を発生させる、或いは屈
曲変位や力を検出するタイプの圧電/電歪膜型素子とし
て特に有利に用いられ得るものである。因みに、図6に
は、本発明に従う薄肉セラミックダイヤフラム構造体を
用いた圧電/電歪膜型素子の一例が、概略的に示されて
おり、また図7には、その分解斜視図が示されている。
そして、そこに図示された圧電/電歪膜型素子20は、
ダイヤフラム構造体22と、そのダイヤフラム部位の外
表面に配置された圧電/電歪作動部24とが、接合、一
体化されることによって形成されており、かかる圧電/
電歪作動部24が、印加電圧に従い、ダイヤフラム構造
体22のダイヤフラム部位を屈曲変形せしめるようにし
たものである。
【0034】より詳細には、ダイヤフラム構造体22
は、本発明に従う構成を採用するものであって、それぞ
れ、ジルコニア等のセラミック材料からなる薄肉の平板
形状を呈する閉塞プレート(ダイヤフラム部)26と接
続プレート(基体部)28が、同じくジルコニア等のセ
ラミック材料からなるスペーサプレート(基体部)30
を挟んで、重ね合わされてなる構造をもって、一体的に
形成されている。そして、接続プレート28には、所定
の間隔を隔てて、連通用開孔部32の複数(ここでは3
個)が形成され、外部との連通部となるように構成され
ている。また、スペーサプレート30には、正方形状の
窓部36が複数個(ここでは3個)形成されて、その長
手方向に所定の間隔を隔てて配列されている。そして、
それら各窓部36に対して、前記接続プレート28に設
けられた各一つの連通用開孔部32が開孔せしめられる
ように、かかるスペーサプレート30が、接続プレート
28に対して、重ね合わされているのである。なお、連
通用開孔部32の配置は、圧電/電歪膜型素子20の用
途に応じて、各窓部36につき、適宜の個数において設
定されるものであって、例示の如き1個のみの場合だけ
でなく、2個或いはそれ以上の個数において配設される
ものである。また、連通用開孔部の形状、寸法等も、用
途に応じて適宜に選択し得るものである。更に、このス
ペーサプレート30における接続プレート28が重ね合
わされた側とは反対側の面には、閉塞プレート26が重
ね合わされており、この閉塞プレート26にて、窓部3
6の開口が覆蓋されている。それによって、ダイヤフラ
ム構造体22の内部には、連通用開孔部32を通じて外
部に連通された複数の加圧室38が形成されているので
ある。なお、ここでは、閉塞プレート(ダイヤフラム
部)、スペーサプレート(基体部)及び接続プレート
(基体部)の3層構造を例としたが、4層或いはそれ以
上の多層構造とすることも可能である。
【0035】そして、このようなダイヤフラム構造体2
2は、前述せるように、ジルコニア等の所定のセラミッ
ク材料を用いて一体焼成品として形成されていると共
に、そのダイヤフラム部位(26)が、窓部36とは反
対方向となる外方に凸なる形状とされている。具体的に
は、先ず、所定のセラミック材料とバインダ並びに溶媒
等から調製されるスラリー乃至はペーストより、ドクタ
ーブレード装置、リバースロールコーター装置、スクリ
ーン印刷装置等の一般的な装置を用いてグリーンシート
を成形、成膜し、次いで必要に応じて、該グリーンシー
トに切断、切削、打抜き等の加工を施して、窓部36や
連通用開孔部32等を形成し、各プレート26、28、
30の前駆体を形成した後、それら各前駆体を積層、熱
圧着して、一体的な積層物と為し、更にその後、焼成を
施すことによって、一体的なダイヤフラム構造体22を
得る一方、そのダイヤフラム部位を与える閉塞プレート
26が、前述した手段にて外方に凸なる形状とされるの
である。
【0036】また、かかるダイヤフラム構造体22に
は、その閉塞プレート26の外方に凸なる外面上におい
て、各加圧室38に対応する部位に、それぞれ、圧電/
電歪作動部24が設けられている。この圧電/電歪作動
部24は、閉塞プレート26部分、即ちダイヤフラム部
位の外面上に、下部電極40、圧電/電歪層42及び上
部電極44を膜形成法によって順次形成することによ
り、構成されたものである。なお、かかる圧電/電歪作
動部24としては、本願出願人が先に特願平3−203
831号や特願平3−204845号等において提案し
た圧電/電歪作動部24の構成が有利に採用されること
となる。
【0037】そして、そのような圧電/電歪作動部24
を与える電極膜(上下の電極44、40)及び圧電/電
歪層42は、公知の各種の膜形成法、例えばスクリーン
印刷、スプレー、ディッピング、塗布等の厚膜形成手法
や、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、イオン
プレーティング、CVD、メッキ等の薄膜形成手法によ
って、焼成一体化されてなるダイヤフラム構造体22の
閉塞プレート26の外面上に、形成されるのである。な
お、その際の電極膜40、44の形成材料や圧電/電歪
層42の形成材料としては、公知の各種の材料や、先に
引用の本願出願人の特許出願に開示の材料等が適宜に採
用されることとなる。またそのようにして形成される電
極膜40、44と圧電/電歪層42とから構成される圧
電/電歪作動部24の厚さとしては、一般に、100μ
m以下とされ、また電極膜40、44の厚さとしては、
一般に、20μm以下、好ましくは5μm以下とされる
ことが望ましく、更に圧電/電歪層42の厚さとして
は、低作動電圧で大きな変位等を得るために、好ましく
は50μm以下、更に好ましくは3μm以上40μm以
下とされることが望ましい。
【0038】従って、このようなダイヤフラム構造体2
2のダイヤフラム部位(26)上に圧電/電歪作動部2
4が一体的に設けられてなる圧電/電歪膜型素子20に
あっては、その圧電/電歪作動部24の作動に基づい
て、かかるダイヤフラム部位(26)の変位が有効に為
され、以て加圧室38内が加圧せしめられることとな
り、そして該加圧室38内の流体の吐出が効果的に実現
され得るのである。
【0039】そして、かくの如き本発明に従うダイヤフ
ラム構造体の有利な適用例においては、ダイヤフラム構
造体22のダイヤフラム部位(26)が外方に凸なる形
状とされていることによって、圧電/電歪作動部24の
設けられるダイヤフラム部位(26)の剛性が効果的に
高められ得、また、その機械的強度や固有振動数が効果
的に大ならしめられ得て、その応答速度が有利に高めら
れ得ると共に、ダイヤフラム部位(26)の外表面に形
成される圧電/電歪層42等の膜の焼結に対する阻害の
回避等が有利に達成され、圧電/電歪作動部24に発生
する歪みや応力を効率良く変位に変え得る等の優れた特
徴を発揮する他、複数の圧電/電歪作動部24を同時に
駆動せしめた場合にあっても、それぞれの変位量が、そ
れら圧電/電歪作動部24の単独駆動の場合に比して、
それほど低下するようなことが無く、それら圧電/電歪
作動部24の駆動形態において、その変位量が変化する
等の問題もなく、均一な変位量を示し、品質の均一な圧
電/電歪膜型素子20となるのである。また、本構造の
圧電/電歪膜型素子は、ダイヤフラム部における屈曲変
位や力等を電圧信号として取り出す検出器(センサ)と
しても使用可能である。
【0040】ところで、上記した本発明に従う薄肉のセ
ラミックダイヤフラム構造体は、上例の如き圧電/電歪
膜型素子の構成部材として有利に用いられ得るものであ
るが、そのような圧電/電歪膜型素子の構造としては、
上例以外のものも採用され得ることは言うまでもなく、
またスピーカ、センサ、振動子、発振子、フィルター、
ディスプレイ、トランス等の他、内野研二著(日本工業
センター編)「圧電/電歪アクチュエータ 基礎から応
用まで」(森北出版)に記載のサーボ変位素子、パルス
駆動モータ、超音波モータ等に用いられるユニモルフ型
やバイモルフ型の圧電/電歪膜型アクチュエータ等の公
知の各種の用途における構成部材としても、有利に用い
られ得るものである。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。
【0042】実施例 1 先ず、図6及び図7に示される圧電/電歪膜型素子20
に用いられるダイヤフラム構造体22を得るために、下
記表1に示される各種のセラミック材料を準備した。な
お、添加物たるアルミナは、それが微量に添加された時
には、セラミック材料(ジルコニア)の焼結を促進する
一方、多量に添加された時には、焼結を阻害する作用を
有している。
【0043】
【表1】
【0044】次いで、かかる各種のセラミック材料を用
いて、常法に従って、それぞれ、各種厚さのグリーンシ
ートを成形し、更に必要に応じて、切断、切削、打抜き
等の加工を施して、図6及び図7に示される圧電/電歪
膜型素子20用ダイヤフラム構造体22の形成に用いら
れる、各種の閉塞プレート26用グリーン体、接続プレ
ート28用グリーン体及びスペーサプレート30用グリ
ーン体を、それぞれ作製した。なお、グリーンシート成
形用スラリーの調製は、所定のセラミック材料粉末の1
00容量部と、バインダとしてのポリビニールブチラー
ル樹脂と可塑剤としてのフタル酸ジブチルの合計量での
60容量部と、必要に応じて添加せしめられるソルビタ
ン系分散剤と、溶媒としてのトルエン/イソプロピルア
ルコール=50/50(容量比)混合物の500容量部
とを、ボールミルにて、5〜200時間の間、混合せし
めることにより行ない、そして、そのようにして得られ
たスラリーを脱泡し、閉塞プレート26用には2000
cpsとなるように、また接続プレート28やスペーサ
プレート30用には20000cpsとなるように、そ
れぞれ粘度調整して、ドクターブレード法により、目的
とするグリーンシートを成形した。また、そのようにし
て得られるグリーンシートの収縮率の制御は、ボールミ
ルでの混合時間やソルビタン系分散剤の添加によって成
形体グリーン密度を制御することにより、或いは焼成時
の最高到達温度を制御することにより、行なった。な
お、ボールミルでの混合時間が長いと、収縮率は小さく
なり、またソルビタン系分散剤の添加によっても、収縮
率は小さくなり、更に焼成時の最高到達温度を低くする
ことによっても、収縮率は小さくなるのである。
【0045】かくして得られた各種の閉塞プレート26
用グリーン体、接続プレート28用グリーン体及びスペ
ーサプレート30用グリーン体を用い、下記表2及び表
3の組合せにおいて重ね合わせ、それぞれ、100℃×
1分、200kgf/cm2の条件下で熱圧着し、積層
一体化物を作製した。なお、ここでは、接続プレート2
8用グリーン体及びスペーサプレート30用グリーン体
は、何れも、同じグリーンシートから作製されている。
そして、かくして得られた積層一体化物を、下記表4及
び表5に示される焼成温度に、3時間保持して、焼成
し、目的とする各種ダイヤフラム構造体22を得た。な
お、このダイヤフラム構造体22におけるスペーサプレ
ート30の窓部36の形状、換言すればダイヤフラム形
状は、実験No.が奇数の場合においては、2mmφの
円形とし、また、偶数の場合には、0.5mm×0.7
mmの矩形形状とすると共に、それら窓部の間隔は0.
3mmとされ、3個の窓部が形成されている。なお、矩
形形状の窓部は、その0.5mm巾の方向において、
0.3mmの間隔を隔てて並べられている。また、表4
及び表5には、組み合わされる閉塞プレート26用グリ
ーン体と接続プレート28用グリーン体、スペーサプレ
ート30用グリーン体との焼結途上温度差:ΔT 70=T
70(基体)−T70(シート)及び収縮率差:ΔS=S
(基体)−S(シート)の値が併せ示されている。
【0046】このように焼成して得られた各種ダイヤフ
ラム構造体のそれぞれの10個について、ダイヤフラム
部位(26)の形状を、クラックの有無をも含んで評価
し、更に外方に凸なる形状となったものについて、その
凸形状の形状安定性を、その凸量のばらつきより、評価
した。即ち、各実験No.のダイヤフラム構造体の10
個について、その凸量のばらつきの少ないものから多い
ものまで、◎(優)、○(良)、△(可)の三段階で評
価し、その結果を、下記表4及び表5に併せ示した。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】かかる各種のダイヤフラム構造体22の作
製の結果から明らかなように、前記式(イ)なる条件を
満足する焼結途上温度差:ΔT70や収縮率差:ΔSを有
する閉塞プレート26用グリーン体と接続プレート28
用及びスペーサプレート30用グリーン体との組み合わ
せを採用することにより、得られるダイヤフラム構造体
22の薄肉のダイヤフラム部位(26)におけるクラッ
クの発生や凹みの発生が効果的に阻止せしめられ、ま
た、当該部位を外方に凸なる形状に有利に形成し得るの
である。
【0052】実施例 2 実施例1における実験No.1と同様の材料、条件に
て、ダイヤフラム部位(26)がフラットなダイヤフラ
ム構造体22を得た(但し、ここでは、接続プレート2
8は重ね合わされていない)。次に、この得られたダイ
ヤフラム構造体22のそれぞれの窓部36内に、凸形状
を呈するアルミナセラミックピンを、該セラミックピン
がダイヤフラム構造体22のダイヤフラム部位(26)
に対して内側から押圧力を及ぼすように、挿入した。そ
して、かかるダイヤフラム構造体22を、セラミックピ
ンを挿入したままで、1350℃の温度で、3時間、再
焼成して、それぞれのダイヤフラム部位(26)が外方
に凸なる形状とされたダイヤフラム構造体22を得た。
そして、実施例1と同様な判定基準にて、その凸形状の
形状安定性を評価したところ、△(可)であった。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従うセラミックダイヤフラム構造体にあっては、その
ダイヤフラム部位が、外方に凸なる形状とされているの
であり、これによって、従来のフラット状のダイヤフラ
ムでは得られなかったような利点、例えば固有共振周波
数を有利に大きくすることが出来る他、窓部とは反対方
向からの力に対する強度が向上し、また、ダイヤフラム
部位の外面上に厚膜法等によって形成される膜(例えば
電極膜や圧電/電歪膜等)の焼結も阻害することがない
等の特徴を発揮し、以て品質の良好な、信頼性の高い薄
肉セラミックダイヤフラム構造体が提供され得るのであ
る。
【0054】また、そのような本発明に従うセラミック
ダイヤフラム構造体は、積層タイプであるところから、
高集積化が可能であり、更に一体焼成品であるために、
信頼性が高く、且つハンドリング性も高いことに加え
て、ダイヤフラム形状を自由に設計することが出来る
他、その凸高さの制御も容易であって、また生産性も高
く非常に薄いダイヤフラム部位を実現することが出来る
等の各種の利点を有しているのである。
【0055】さらに、本発明手法によれば、上述の如き
優れた特徴を有するセラミックダイヤフラム構造体が有
利に製造され得ることとなったのであり、以て該セラミ
ックダイヤフラム構造体の工業的生産をより一層容易な
らしめているのである。
【0056】そして、そのような本発明に従うセラミッ
クダイヤフラム構造体を用いて得られる圧電/電歪膜型
素子は、また、その作動信頼性の著しく向上されたもの
となり、以てアクチュエータ、ディスプレイ、フィル
タ、マイクロフォン、発音体(スピーカ等)、各種セン
サ、各種振動子や発振子等に有利に用いられ得るのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う薄肉ジルコニアダイヤフラム構造
体の基本的な構造の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示されるダイヤフラム構造体の底面図で
ある。
【図3】図1に示されるダイヤフラム構造体の製造に際
しての、セラミックグリーンシートとセラミックグリー
ン基体との組合せの一例を示す説明図である。
【図4】図1に示されるダイヤフラム構造体の要部断面
を拡大して示す部分説明図である。
【図5】本発明に従うセラミックダイヤフラム構造体の
製造方法において、収縮率差:ΔSと焼結途上温度差:
ΔT70の関係を示すグラフである。
【図6】本発明に係る薄肉セラミックダイヤフラム構造
体を用いた圧電/電歪膜型素子の一例を示す断面図であ
る。
【図7】図6に示される圧電/電歪膜型素子の分解斜視
図である。
【符号の説明】
2,22 ダイヤフラム構造体 4 セラミック基
体 6,16,36 窓部 8 ダイヤフラム
板 10 ダイヤフラム部位 12 セラミックグ
リーンシート 14 セラミックグリーン基体 20 圧電/電歪膜
型素子 24 圧電/電歪作動部 26 閉塞プレート 28 接続プレート 30 スペーサプレ
ート 32 連通用開孔部 38 加圧室 40 下部電極 42 圧電/電歪層 44 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 勝之 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (72)発明者 前田 高宏 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−168333(JP,A) 特開 昭63−292032(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 41/08

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの窓部を有するセラミッ
    ク基体と、該窓部を覆蓋するように積層された、薄肉の
    セラミックダイヤフラム板とからなる一体焼成物であっ
    て、該窓部において薄肉のダイヤフラム部が一体に形成
    されていると共に、該セラミック基体及び該セラミック
    ダイヤフラム板の平均結晶粒子径が、それぞれ、5μm
    以下である構造体にして、 該ダイヤフラム部が、前記窓部とは反対方向となる外方
    に凸なる形状とされていることを特徴とするセラミック
    ダイヤフラム構造体。
  2. 【請求項2】 前記セラミックダイヤフラム板が、安定
    化ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ若しく
    はそれらの混合材料を主成分とする材料から構成されて
    いる請求項1に記載のセラミックダイヤフラム構造体。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤフラム部の厚さが、30μm
    以下である請求項1又は請求項2に記載のセラミックダ
    イヤフラム構造体。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤフラム部が、相対密度:90
    %以上の緻密体にて構成されている請求項1乃至請求項
    の何れかに記載のセラミックダイヤフラム構造体。
  5. 【請求項5】 内部に対向した側壁面を持つ窓部を少な
    くとも一つ以上有するセラミック基体と、該窓部を覆蓋
    するように積層された、薄肉のセラミックダイヤフラム
    板とからなる一体焼成物であって、該窓部の該側壁面端
    部で薄肉のダイヤフラム部端部と接続され、一体に形成
    されてなる構造体にして、 該ダイヤフラム部が、前記窓部とは反対方向となる外方
    に凸なる形状とされていることを特徴とするセラミック
    ダイヤフラム構造体。
  6. 【請求項6】 前記セラミックダイヤフラム板が、安定
    化ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ若しく
    はそれらの混合材料を主成分とする材料から構成されて
    いる請求項に記載のセラミックダイヤフラム構造体。
  7. 【請求項7】 前記セラミック基体及びセラミックダイ
    ヤフラム板の平均結晶粒子径が、それぞれ、5μm以下
    である請求項又は請求項に記載のセラミックダイヤ
    フラム構造体。
  8. 【請求項8】 前記ダイヤフラム部の厚さが、30μm
    以下である請求項乃至請求項の何れかに記載のセラ
    ミックダイヤフラム構造体。
  9. 【請求項9】 前記ダイヤフラム部が、相対密度:90
    %以上の緻密体にて構成されている請求項乃至請求項
    の何れかに記載のセラミックダイヤフラム構造体。
  10. 【請求項10】 少なくとも一つの窓部を有するセラミ
    ックグリーン基体を準備する工程と、 所定厚さの薄肉のセラミックグリーンシートを準備する
    工程と、 前記セラミックグリーン基体に対して、その窓部を覆蓋
    するように、該薄肉のセラミックグリーンシートを積層
    し、一体的な積層物と為す工程と、 該積層物を焼成して一体的な焼結体と為し、前記セラミ
    ックグリーン基体の窓部部位において薄肉のダイヤフラ
    ム部を形成する一方、かかる積層物の焼成と同時に、該
    ダイヤフラム部を該窓部とは反対方向となる外方に凸な
    る形状に突出せしめる工程と、 を含むセラミックダイヤフラム構造体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記セラミックグリーン基体と前記セ
    ラミックグリーンシートとが、下式: S(基体)−S(シート)≧−0.08{T70(基体)−T70(シート)}−1 0≦T70(基体)−T70(シート)≦300 S(基体)−S(シート)≦20 〔但し、S(基体)及びS(シート)は、それぞれ、セ
    ラミックグリーン基体及びセラミックグリーンシートを
    単独で前記積層物の焼成温度と同じ温度で焼成した際
    の、面方向の長さの収縮率(%)を表し、またT70(基
    体)及びT70(シート)は、それぞれ、セラミックグリ
    ーン基体の前記収縮率:S(基体)及びセラミックグリ
    ーンシートの前記収縮率:S(シート)の70%に達す
    る時の温度(℃)を表している。〕を満足する焼結途上
    温度と収縮率を有するように調製され、前記積層物の焼
    成に伴って、前記ダイヤフラム部が外方へ突出せしめら
    れる請求項10に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記セラミックグリーンシートが、平
    均粒子径:0.05〜1.0μmの、部分安定化ジルコ
    ニア材料、完全安定化ジルコニア材料、アルミナ材料若
    しくはそれらの混合材料、または焼成後にそれらの材料
    となる材料を用いて形成されている請求項10又は請求
    11に記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも一つの窓部を有するセラミ
    ックグリーン基体を準備する工程と、 所定厚さの薄肉のセラミックグリーンシートを準備する
    工程と、 前記セラミックグリーン基体に対して、その窓部を覆蓋
    するように、該薄肉のセラミックグリーンシートを積層
    し、一体的な積層物と為す工程と、 該積層物を焼成して一体的な焼結体と為し、前記セラミ
    ックグリーン基体の窓部部位において薄肉のダイヤフラ
    ム部を形成する工程と、 かくして得られた焼結体を加熱しつつ、前記ダイヤフラ
    ム部に対して圧力を作用せしめて、該ダイヤフラム部を
    外方に凸なる形状と為す工程と、 を含むことを特徴とするセラミックダイヤフラム構造体
    の製造方法。
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